リヴァイ「クリスマスなのに風邪ひいた」(47)

*リヴァイの誕生日(12月25日)を祝うSSです。

*今年のリヴァイ兵長は誕生日なのに風邪ひいちゃいました。

*なので皆でお見舞いする安価SSです。連続で取っても可(人少ない板ですし)

*安価次第ではエロ・グロ展開もあるかも? 苦手な方はご注意!



ハンジ「あひゃひゃひゃ!」

リヴァイ「笑うな……クソ眼鏡(ゲホゲホ)」

ハンジ「だって、まさか、折角の誕生日に、風邪ひいて寝込むとか!」

ハンジ「昨日の立体機動の演習中、川に落ちたのが原因かな?」

リヴァイ「だろうな。真冬の川の中に落ちたせいで流石に身体を冷やした」

ハンジ「本当、お人好しだよね。新兵のミスをフォローしたせいで風邪ひいちゃって」

リヴァイ「あいつは落ちなかったから結果オーライだ。……ゲホ」

リヴァイ「風邪が感染するといかんから、自分の部屋に帰れ」

ハンジ「見舞いに来たのに冷たいなあ」

リヴァイ「寝てりゃそのうち治るだろ。ゲホゲホ……」

ハンジ「そんなあなたに元気がつく飲み物を持って来たのに」

リヴァイ「いらねえ」

ハンジ「早く治さないと駄目だろう?」

リヴァイ「いや、人の話を聞けよ」

ハンジ「ほら! 栄養たっぷりのミックスジュースだ! どうぞ! (ずい)」

リヴァイ(なんかすごい色をしている)

ハンジ「コップ1杯分だから飲めるでしょ?」

リヴァイ「待て。中身は何だ? 何を入れた?」

ハンジ「ええっとね………>>4とか>>5とか>>6を入れてみたよ!」

(*ミックスジュースの中身を答えよう!)

(*出来ればミキサーでかけられるような、粉々に出来る物体でお願いします)

愛情

エルヴィンのズラ

ハンジ「ええっとね………卵とか愛情とかエルヴィンのズラを入れてみたよ!」

リヴァイ「ちょっと待て。激しく待て」

ハンジ「なあに? 何か問題でも?」

リヴァイ「問題あり過ぎるだろうが! 卵はいいとして、愛情とかエルヴィンのズラを何故入れた?! しかも愛情って、誰の愛だ?!」

ハンジ「いい質問だね! 誰の愛だと思う?」

リヴァイ「いや、聞いた俺が悪かった。聞かない方がいいような気がする」

ハンジ「まあ、そこはほら、リヴァイを慕ってくれている………」

リヴァイ「言うな! 誰の愛情なのか知るのが怖えええええ!」

ハンジ「んもー我儘なんだから♪」

リヴァイ(胃が痛くなってきた)

リヴァイ「エルヴィンのズラを入れたって事は、今頃、本人が困っているんじゃねえか?」

ハンジ「大丈夫だよ。エルヴィンはズラを沢山持っているから」

ハンジ「一個くらいくすねてもバレやしないって☆」

リヴァイ「こんなもん、飲んだら腹壊すに決まっているだろうが」

ハンジ「卵は栄養価が高いのに」

リヴァイ「だったら生卵だけ飲ませてくれた方が余程いいんだが」

ハンジ「風邪は早く治さないと駄目だよ。はい、あーん」

リヴァイ「絶対、飲まねえ」

ハンジ「飲め(ズイ)」

リヴァイ「飲まねえって言ってるだろうが!」

ハンジ「飲まないと次にいけないでしょうが!」

リヴァイ「次って何だ?! 意味分からん! ゲホゲホゲホ……(*咳き込みました)」

ハンジ「ほらー怒鳴るから悪化する」

リヴァイ「誰のせいだ。誰の」

ハンジ「これ飲んだら明日には完全復活出来るよ?」

リヴァイ「そうだとしても、飲みたくねえ。風邪薬ですら飲みたくねえのに」

ハンジ「薬も飲んでないの? 駄目じゃないか」

リヴァイ「苦いのは嫌なんだよ。紅茶以外は」

ハンジ「もー我儘っ子だなあ。熱はあるんでしょう?」

リヴァイ「測ったら39.2度だったな」

ハンジ「その熱でそれだけ普通に話せるのは凄いね」

リヴァイ「いや、本当は寝たいんだが」

ハンジ「薬、飲まないと駄目だよ。よし、ハンジさんが飲みやすくしてこよう」

リヴァイ「は?」

ハンジ「子供の頃によくやったよ。苦い薬を飲むために、別の物と混ぜて飲んだんだ」

ハンジ「ちょっと待っててね」



数分後。



ハンジ「出来たよ。>>10と薬を混ぜて来た。これなら飲めるはずだ!」

(*薬と何を混ぜてきた?)

エルヴィンの唾液

リヴァイ「ふざけるな!!!」

ハンジ「何が?」

リヴァイ「何でエルヴィンの唾液を混ぜた?! 意味が分からん!」

ハンジ「その方が飲みやすくなるかと思って」

リヴァイ「こういう時は砂糖とか甘いものを混ぜるんじゃねえのか?!」

ハンジ「残念! 砂糖の代わりにエルヴィンの唾液になった」

リヴァイ「そしてお前は何故、先程のミックスジュースを構える?」

ハンジ「一緒に飲めばいいと思って」

リヴァイ「絶対のまねえええええ!!!」

ハンジ「飲めええええええ!!!」

2人が無駄な攻防をしていた其の時、


???「リヴァイ兵長! 大丈夫ですか?」


(*ドア越しに声が聞こえます。誰が見舞いに来た? >>12さんお答えください)

カツラを忘れたエルヴィン

リヴァイ「ドアは開いている。入っていいぞ」

???「失礼しまーす(ガチャリ)」

リヴァイ「ぶほっ?!」

(カツラを忘れた)エルヴィン「やあリヴァイ。元気かな?」

リヴァイ「ゲホゲホゲホ!!!!」

ハンジ「隙有り!!!!」

リヴァイ「!!」

油断したリヴァイの口に薬とミックスジュースが押し込まれました。



ごっくん………



リヴァイ「おええええええ………(吐き気がする!!)」

エルヴィン「おやおや。吐き気があるようだね。これは重症だ」

リヴァイ「てめえが見舞いに来なきゃ元気だったのに……」

エルヴィン「失礼な奴め」

ハンジ「あひゃひゃ! エルヴィン、カツラを忘れているよ!」

エルヴィン「ん? ああ………しまった。これは失礼。乙女に見せる物ではなかったね」

エルヴィン「カツラをつけてくる」

エルヴィンがカツラをつけて戻ってきました。

リヴァイ「てめえがズラを忘れた状態で見舞いに来なきゃ飲まずに済んだのに」

エルヴィン「何の話だ?」

ハンジ「かくかくしかじか」

エルヴィン「あらら。それは悪い事をしたね。すまない。でも薬は飲まないと治る物も治らないよ」

リヴァイ「そして何故、てめえは唾液なんか提供しやがった。これじゃ間接キスじゃねえか」

エルヴィン「私の免疫力を分け与えようと思って☆」

リヴァイ「バイ菌が増えるだけじゃねえか!」

エルヴィン「人をバイ菌呼ばわりは酷くない?」

ハンジ「ひどーいひどーい」

リヴァイ「バイ菌まみれの奴らが何言ってる」

ハンジ「リヴァイは潔癖過ぎるから免疫力が落ちているんだよ」

エルヴィン「汚い場所で生活すると、その分強くなるって聞くよね」

リヴァイ「その説は迷信だ。地下街に居た時はそういう奴らは真っ先に死んでいたぞ」

リヴァイ「俺が潔癖症になったのも、その影響があると思う」

ハンジ「そうなのか」

リヴァイ「伝染病とか普通に流行っていたからな。ゲホゲホ」

エルヴィン「もうすぐ往診のお医者様が来る予定だからそれまで辛抱してくれ」

リヴァイ「そんな金があるなら、少しでも調査兵団の資金に回せよ」

エルヴィン「いや、リヴァイ兵士長の体調を整える方が優先だ」

エルヴィン「注射一本うっておけばすぐ治るよ」

エルヴィン「あ、噂をすれば影だな。お医者様がいらしたようだ」



???「どうも。往診に来ました」


(*医者が到着しました。誰が来た? >>16さんお答えください)

コニー

リヴァイ(やけに若い医者だな)

コニー「どうも! コニー・スプリンガーです。今日はリヴァイ兵士長の往診にきました!」

エルヴィン(リヴァイ。すまない。リヴァイの言う通り今、調査委兵団には資金がない)

エルヴィン(そこで訓練兵の一人を雇って、医者の真似事をやらせる事にした)

エルヴィン(一種のプラシーボ効果だ。医者に診て貰ったという安心感があれば治りもきっと早くなる筈だ)

コニー(ええっと、打ち合わせ通り医者の真似事をすればいいんだよな)

コニー「とりあえず、起きて貰っていいですか?」

リヴァイ「ああ……ゲホゲホ」

コニー「聴診器、失礼します」

コニー「あーちょっと肺がゴロゴロ言ってますね。えんしょーが起きてますね」

ハンジ「炎症が起きているのか。肺炎になってないといいね」

コニー「ええっと、はいえんにはなってないと思います(多分)」

コニー「喉を見せて下さい」

リヴァイ「あー」

コニー「赤いですね。脈も測ります。脈は正常値ですね」

コニー「普通の風邪ですね。安静にしておけば大丈夫だと思います」

コニー「んじゃ、注射を打ちますので腕を出してください」

コニー(ええっと、血管を出して……)

コニー(あれ? どこだ? 血管が見えねえ)

コニー「えい! (ぷす!)」

リヴァイ「!?」

リヴァイ「いてええええええ?!」

リヴァイ「おい、なんか、酷くいてえぞ?!」

コニー「あれ? すみません。血管に入らなかったのかな……(オロオロ)」

コニー「もう1回、やりなおします」

コニー「えい! (ぷす!)」

リヴァイ「うぐああ?! もっといてえ?!」

コニー「あれ? あれ?」

リヴァイ「おい、てめえ、本当に医者なのか?」

コニー(ギクリ)

リヴァイ「なんか、手つきも怪しいし、若いし、本物の医者じゃねえんじゃ」

ハンジ「はいはい、リヴァイ、大人しくして! 病人なんだから! (固定)」

リヴァイ「いや、でもなんかこいつ、変だぞ……」

コニー「ええっと………」

コニー「すんませんでしたああああ! (土下座)」


コニーは良心の呵責に負けました。


リヴァイ「………成程。そういう事か。エルヴィン、なんて無茶をさせやがる

エルヴィン「めんご☆(てへぺろ☆)」

エルヴィン「練習ではうまくいったんだけどね」

コニー「すみません。緊張しました。あと、芋くれるっていうから、つい」

リヴァイ「芋くらいで釣られるなよ」

コニー「すんませんでした!」

リヴァイ「注射の中身もただの栄養剤だな?」

エルヴィン「そうだね」

リヴァイ「あーもう。だったら自分でやる方がまだいい。貸せ」


リヴァイは自分で自分の腕に躊躇いなく注射を打ちました。


ハンジ「あら器用だね。すごい」

リヴァイ「あ? こんなもん、大した事じゃねえよ」

エルヴィン「まさか薬物をやった経験が……」

リヴァイ「ねえよ! 変な誤解すんな」

リヴァイ「血管に刺せばいいんだろ? 見様見真似だ」

リヴァイ「あーあと、コニーとか言ったか。風邪がうつるといかんからさっさと帰れ」

コニー「は! (敬礼ポーズ)」

リヴァイ「芋は後でエルヴィンから貰え。手間をかけさせた」

コニー「分かりました。ではお大事に!」



コニーが退場しました。


リヴァイ「お前らもさっさと自分の部屋に帰れ。風邪、うつるぞ。ゲホゲホ」

ハンジ「そう? 何かして欲しい事ない? 着替えとか」

リヴァイ「あーまあ、体を拭いて貰えるなら助かるが……」

ハンジ「分かった! だったらお湯とタオルを持ってくるよ!」

エルヴィン「着替えはどこかな?」

リヴァイ「クローゼットの中の引き出しの上から2番目に下着はまとめてある」

エルヴィン「了解」


2人に甲斐甲斐しく世話をされるリヴァイでした。


リヴァイ「………ハンジは出て行けよ」

ハンジ「え? 何で?」

リヴァイ「いや、エルヴィンいるし。エルヴィンにやって貰えばいい」

ハンジ「え? まさかのBL展開?」

リヴァイ「んなわけねえよ! エルヴィン、気色悪い顔してんじゃねえよ!」

エルヴィン「希望とあれば念入りに下の世話もしてあげるよ☆」

リヴァイ「頼んでねえよ! こら、ハンジもわくわくすんな!」

リヴァイ「背中だけ拭いて欲しいんだよ。他はいらねえ」

ハンジ「私がやってあげてもいいよ?」

リヴァイ「…………」

エルヴィン「どっちでもいいんじゃないか? ハンジもこういっているし」

リヴァイ「ちっ……」

リヴァイ「分かった。だったら……」


(*ハンジとエルヴィン、どっちに背中を拭いて貰う? >>23さんお答えください)

左側をエルヴィン、右側をハンジ

リヴァイ「左側をエルヴィン、右側をハンジがやってくれ」

ハンジ「あれ? 結局、両方いいんだ?」

リヴァイ「その方がさっさと終わるだろ。ざっとでいい」

エルヴィン「分かった。では丁寧にやってあげよう」

リヴァイ「ざっとでいい!」


リヴァイの指示は無視して(笑)丁寧に拭いてあげる2人でした。


リヴァイ「…………」

リヴァイ(人にやって貰うのは案外、気持ちいいもんだな)

リヴァイ(こんな時でなければ、やって貰う機会なんてねえだろうが)

リヴァイ(ただ、その、なんだ)

リヴァイ(こういうのは慣れねえな)


拭き終わってからハンジは言いました。


ハンジ「やっぱり結構、汗掻いてたね。流石人類最強。新陳代謝も活発だ!」

リヴァイ「しんちんたいしゃ?」

ハンジ「細胞の入れ替わりが激しいって事だよ! 体力がある証拠だね!」

リヴァイ「いや、今、熱があるんだがな」

ハンジ「熱は身体が黴菌と戦っている証拠だから! ある程度は熱を出した方が治りも早いよ」

ハンジ「ただあんまり長く続くようだと、体力の方が負けちゃうから其の時は医者にかからないとまずいけどね」

エルヴィン「明日まで様子を見て熱が一向に下がらないようだったら、本当のお医者様を呼ぶからね」

リヴァイ「うう……面目ねえな」

ハンジ「前の方も拭こうか? 胸とかも汗掻いているでしょう?」

リヴァイ「前は自分でやるからいい……」

ハンジ「そう言わず☆」

リヴァイ「あんまり近づくな! 感染するだろうが! <●><●>くわっ!」

ハンジ「え……あ……うん(ビクッ)」

リヴァイ「あ、いや……すまん……ゲホゲホ」

エルヴィン「うん。そうだな。すまん。後は自分で出来るね? リヴァイ」

リヴァイ「ああ。もうお前らも帰れ(しっしっ)」


そしてそそくさと部屋を退散するハンジとエルヴィンでした。


リヴァイ「………」

リヴァイ「…………ちっ」

リヴァイ「熱のせいだ。熱の」

リヴァイ「ちょっと寝よう。寝るのが一番だ」

残りは自分で体を拭いて服を着てベッドに潜り込んで一眠りするリヴァイでした。

リヴァイ「ZZZZZ…………」


そして一眠りした後、目が覚めると、少し体が楽になりました。


リヴァイ「栄養剤と常備薬の風邪薬を飲んだら大分楽になったようだ」

リヴァイ「熱も落ち着いた。37.5度だ」

リヴァイ「俺は平熱で37.0度くらいあるから、まあ大体治ったってところだな」



ベッドサイドに何やらお見舞いの品々が置かれているようでした。


リヴァイ「ん? 何だこれは………」


リヴァイの心配をした部下や周りの皆が、そっとお見舞いの品を置いて行ったようです。


リヴァイ「誰だよ……>>29とか>>30とか>>31とか置いていったのは」

(*お見舞いの品を安価します)

動くこけし

安っぽいティーバッグ紅茶(賞味期限切れ半年)

『散髪に失敗した人を励ます為の本』

リヴァイ「動くこけしとか、どうやって使うんだ?」

リヴァイ「とりあえず、動かしてみるか。スイッチオン」

リヴァイ「おお……ヴィンヴィン動くようだ」

リヴァイ「あああああ」

リヴァイ「肩にあてると気持ちいいいいいいい」

リヴァイ「………って、やってる場合じゃねえ(*赤面中)」

リヴァイ「紅茶か。こっちは賞味期限が切れている」

リヴァイ「飲めなくはねえだろうが、味は落ちるだろうな」

リヴァイ「そうだ。これは後でうがい薬の代わりに使おう」

リヴァイ「紅茶は殺菌作用もある。風邪ひいている時はありがてえな」

リヴァイ「ん? 『散髪に失敗した人を励ます為の本』 ?」

リヴァイ「暇つぶし用の本か? 遠回しに俺の髪型を言っているのか」

リヴァイ「まあいい……誰がどの品物を置いていったのかは後で確認する」

リヴァイ「ゲホゲホ」

リヴァイ「まあ、あともうちょいってところだな」

リヴァイ「喉が渇いた。水でも飲むか」

リヴァイ(ゴクゴク)

リヴァイ「お休み………ZZZZ………」


そろーり。そろーり。


モブリット「ほ、本当にやるんですか?! 分隊長!」

ハンジ「モブリットなら出来るでしょ! チャンスは今しかないよ! やるなら今でしょ!」

モブリット「バレたら後で殺されませんかね?!」

ハンジ「大丈夫! 骨は拾うから!」

モブリット「ううう………やっぱり分隊長には血も涙もない」

ハンジ「失礼な。どっちもあるよ。リヴァイもそこまで鬼じゃないって」

モブリット「……ぐっすり眠っていますね」

ハンジ「風邪薬の中に眠くなる作用のある薬も混ぜてあるからね」

モブリット「だったら今のうちにさくっとやるしかないですね」

モブリット(さらさらさらさら)

リヴァイ(なんかさっきから妙にうるせえな)

リヴァイ(誰かが見舞いの品でもまた置きに来やがったか?)

リヴァイ(あんまり俺の部屋に出入りすると、風邪が感染するだろうが)

リヴァイ(でも目を開けるのが面倒臭えな)

リヴァイ(注意するべきか? どうするかな……)

ハンジ「流石モブリット! いい感じだよ! 男前に美化しているね!」

モブリット「リヴァイ兵長は元々男前ですよ」

ハンジ「あひゃひゃ! 何? 惚れちゃった?」

モブリット「そういう意味ではないです! 分隊長、部屋から出ておいた方が」

ハンジ「やだーモブリットの作業を見ていたいもん!」

モブリット「知りませんよ。後で文句を言われても……」

リヴァイ「おい」

モブリット&ハンジ(ギックー!)

リヴァイ「さっきから何をやっている」

ハンジ「あーリヴァイは起きちゃ駄目! 今、モブリットがリヴァイの風邪ひいた記念に絵を描いているから!」

リヴァイ「はぁ?」

モブリット「すみません。リヴァイ兵長。風邪ひいて色気ムンムンの兵長の絵を描けば、兵長のファンの間で売れるから、売った金を見舞金としてあげようと分隊長が言いだして……」

リヴァイ「成程。却下だ」

ハンジ「何故?!」

リヴァイ「モブリットに風邪がうつったらどうする。自分の部下を危険な目に遭わせるな」

ハンジ「でもこんな貴重な状態のリヴァイなんて滅多に見れないしー」

リヴァイ「クソ眼鏡。てめえもだ。明日、もしも体調を崩したとしても責任取らんぞ」

ハンジ「ちゃんとマスクしているから大丈夫じゃない? (ほらほら)」

モブリット「分隊長、やはり兵長がお疲れになられるから今回はやめましょうよ」

ハンジ「ええ? リヴァイは寝ているだけでいいのに」

リヴァイ「横で鉛筆の音が聞こえて気になって眠れん……」

モブリット「そりゃそうですね。ほら、分隊長。もう部屋を出ましょう」

モブリット「兵長、何か必要な物はありますか?」

リヴァイ「あーすまん。水さしに水を追加しておいてくれ」

モブリット「分かりました。ではついでにしておきますね」

ハンジ「流石モブリット! 気がきく!」

リヴァイ「クソ眼鏡には勿体ねえ部下だな」

ハンジ「本当だね! 私、いい部下を持ったなあ」

モブリット「その言葉だけでも救われます。兵長(じーん)」


という訳で、水さしに新しい水を入れて置いていくモブリットでした。


リヴァイ(やれやれ)

リヴァイ(何でこう、こういう時に限って人の出入りが多くなるんだか)

リヴァイ(…………今度こそ、寝るか)





リヴァイ「ZZZ………」

リヴァイ「は!」

リヴァイ「今、何時だ?」

リヴァイ「朝の6時か」

リヴァイ「昨日は殆ど、寝て過ごしてしまったな」

リヴァイ「寝すぎてちょっと体が強張っている」

リヴァイ「ストレッチしておこう」

リヴァイ「熱は……36.8度」

リヴァイ「まあ、普通の熱だ」

リヴァイ「喉ももう痛くねえ」

リヴァイ「体のだるさも取れた」

リヴァイ「汗掻いたな。着替えるか」

リヴァイ(もぞもぞ)

リヴァイ「ふぅ………」

リヴァイ「今日から復帰出来そうだな」

リヴァイ「意外と長引かずにあっさり治ったな」

リヴァイ「日頃の鍛錬のおかげか?」

リヴァイ「まあいい。一応、昨日の礼をいいに行くか………」



そしてまずはエルヴィンの部屋を訪れてみると………



エルヴィン「うーん……(*ベッドに寝ています)」

リヴァイ「………」

エルヴィン「朝起きたら、俺も熱が出て来てね。リヴァイの風邪、うつったかも?」

リヴァイ(だから言ったのに……)

エルヴィン「すまない。今日の仕事は回せない。リヴァイ、後は適当に任せる」

リヴァイ(がっくり)



そして次にリヴァイがハンジのところへ行くと……


ハンジ「部屋に入っちゃだめええええ!」

リヴァイ(びくっ)

リヴァイ「風邪ひいたのか?」

ハンジ「そうみたい。ううう………ゲホゲホゲホ」

リヴァイ(こいつらは本当にアホなのか)

リヴァイ「あーお前も今日は風邪で休みだな」

ハンジ「いや、ハンジさんは休みませんよ! この程度の熱では休みませんよおおおお!!」

リヴァイ「熱、測ってねえのか?」

ハンジ「一応、測ったけど。38.9度だ。9度いってないから大丈夫!」

リヴァイ「四捨五入したら39.0度だクソ眼鏡!! (*ベッドに押し込みました)」



最後にモブリットの部屋を訪れると……


リヴァイ「モブリットは無事だったか」

モブリット「はい。自分は毎日、きっちり睡眠を取ってますからね」

リヴァイ「いい心がけだ。しかし今日はエルヴィンとクソ眼鏡の両方がダウンした」

モブリット「ああ……やっぱり」

リヴァイ「俺に散々構ったせいだな。多分。まあ、責任はとってやらんといかんな」

モブリット「病み上がりだからあまり無理されない方が」

リヴァイ「まあ、そうかもしれんが。そうも言ってはおれんだろ」

リヴァイ「さてと」

リヴァイ「昨日、された事をそのまま2人に返してやるか(ニヤリ)」






オルオ「…………」

ペトラ「…………」

オルオ「兵長、もう体調が良くなったみたいだな」

ペトラ「うん。顔色も良くなっているし、普段の兵長に戻ってる」

オルオ「良かった。俺のせいで川に落ちた時はどうなるかと思ったが……」

ペトラ「あんたが調子に乗って演習中に暴走するからでしょうが!!!」

オルオ「うぐ! 兵長にいいところを見せたかったんだよ!」

ペトラ「気持ちは分かるけど、次は自重してよね!」

ペトラ「それと、こっそり渡したお見舞いの品、アレで良かったのかしら」

オルオ「大丈夫だろ? ナナバさんとかリーネさんとか、先輩方にちゃんと兵長の好みを聞いて用意したものだし」

ペトラ(でも何で動くこけしを見舞いの品に推してきたのか未だに分からない)

ペトラ「兵長の時間が空いたら、改めてお見舞いするわよ!」




そして一日が終わり……

夜の自由時間。リヴァイの部屋にて。

ナナバ「やあリヴァイ。元気になって良かったね」

リヴァイ「まあな」

リーネ「はい。快気祝いのりんご。あげる」

リヴァイ「おお……これはいいりんごだな。ありがとう」

ミケ「しかし今度はエルヴィンとハンジがダウンしたな」

リヴァイ「俺に構い過ぎたせいだろ。だからあんまり近づくなと言ったのに……」

ナナバ「ははは………まあ、心配だったんじゃない? 『鬼の霍乱ってやつだ!』ってハンジは特に喚いていたし」

リヴァイ「鬼のかくらん? なんだそれは」

ミケ「普段、健康で強い人間が珍しく体調を崩す時にいう言葉だな」

リヴァイ「ふーん」

リヴァイ(まあ、心配させたのなら悪かったな)

コンコン♪

リヴァイ「入っていいぞ」

オルオ「失礼します! (ビシッ)」

ペトラ「失礼します! (ビシッ)」

リヴァイ「オルオとペトラか。オルオ、お前は大丈夫だったか」

オルオ「は! おかげさまで。兵長のおかげで、大丈夫です」

リヴァイ「立体機動の勢いが出過ぎていたからな。今後は空回りしないように気をつけろよ」

オルオ「は!」

リヴァイ「あーそうだ。丁度良かった」

リヴァイ「お前らの中で、俺に見舞いの品を置いて行ったのは誰だ?」

オルオ「! あの、お気に召しませんでしたか? (小さく挙手)」

リヴァイ「いや……なんか、これ、肩にあてると意外と気持ちいいから癖になる」

ミケ(ぶふっ!!!)

リヴァイ「意外と使える。ありがとう」

オルオ「良かった……」

リヴァイ「紅茶も賞味期限が切れてはいるが使える。ただこの『散髪に失敗した人を励ます為の本』 は誰の選択だ?」

ナナバ(ぶふっ!!!)

ペトラ「ええっと、それは……私ですが」

リヴァイ「すまん。まだ読んでない。でも暇つぶし用に買ってくれたんだよな?」

ペトラ「はい」

リヴァイ「ありがとう。気を遣わせちまったようだな」

ペトラ「いえ……そんな……(*赤面中)」

ナナバ(やばい……本当にアドバイス通りに買ってきたんだ)

ミケ(それを律儀にお礼を言うリヴァイが面白い)

リヴァイ「………(じと目)」

リヴァイ「で、そう仕向けたのはお前らか」

ミケ「なんの事だ? (ニヤニヤ)」

ナナバ「私達は何もしてないよ(ニヤニヤ)」

リーネ(*笑いを堪えています)

リヴァイ「………まあいい。そういう事にしておこう」

リヴァイ「お前らも冬は風邪に気をつけろよ」

ミケ「まあそうだな。肝に銘じよう」

ナナバ「リヴァイも病み上がりだから夜更かしとかしちゃ駄目だよ」

リヴァイ「ああ。分かっている。皆、ありがとう。そろそろ寝ろ」

リーネ「うん。お先に寝るね。またね。リヴァイ」

オルオ「失礼しました」

ペトラ「失礼しました」


そして皆が部屋を出て行って、動くこけしをまた手に取る。


リヴァイ「………まあ、たまには風邪をひくのも悪くねえか」


そんな風に呟いて、スイッチを入れて寝る前にもう一度、

「ああああ」と言いながら肩をほぐすリヴァイでした。

最後はおっさん臭い感じで終わってしまった(笑)
これにてお終いです。読んでくださってありがとうございました!

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