音無小鳥「シンデレラとミリオンと」 (475)

これはある芸能プロダクションのお話

ある日社長が言いました

高木『765プロのメンバーを増やそうと思う』

音無小鳥(わあ、みんなに後輩ができるのね。社長はどんな娘を連れてくるのかしら、楽しみだわ)

所属アイドルが50人に増えました

小鳥『多くないですか!?』

高木『ふふふ、すごいだろう。ああ、君も街中でティンとくる子がいたら、スカウトしてみるといい。どんどん賑やかにしていこうじゃないか』

P『はい!』

小鳥『え、ちょっ、待って!』

所属アイドルが200人を超えました

小鳥『…………』ボウゼン

小鳥「そして今もなおアイドルの数は増え続けているのです……」ヒュードロドロ

白坂小梅「……?あ、あんまり…怖く……ないよ…?」

千川ちひろ「大人には怖い話なのよ、小梅ちゃん」ホロリ


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レッスンルーム

徳川まつり「お姫様になった凛ちゃんには、姫から直々にお姫様としてのスキルを伝授するのです」

渋谷凛「シンデレラガールはお姫様とはちょっと違うような……」

まつり「まずは話し方なのです。姫のあとに続いて同じ台詞を言うのですよ、シンデレラ」

凛「姫というより継母みたいになってるよ」

まつり「ほ?」

凛「……」

まつり「ほ?」

凛「えっ、それを繰り返すの!?……ほ?」

凛(正直ちょっと恥ずかしい)

まつり「姫はのどが渇いたのです。……ね?」

凛「ひ、姫はのどが渇いたのです。……ね」

まつり「お日様が強くて、姫はとろけそうなのです」

凛「…………」

まつり「ほ?凛ちゃん、りぴーとあふたみー、なのです」

凛「お日様が強くて、ひ、姫はとろけそう……なのです」プルプル

凛(お姫様は、なった後も大変ってことかな……)

ひなた宅

安部菜々「はい、筑前煮できましたよー」

木下ひなた「菜々さん、ごめんねぇ。落花生持ってきてくれたばかりか、夕ご飯の手伝いまでしてもらって」

菜々「いえいえ、ただのおすそ分けですし、こっちもよくお野菜いただいてますから。料理のお手伝いぐらい大したことないですよ」

ひなた「はぁ、菜々さんはすごいねぇ。あたしより遠い、ウサミン星だったべか?そんな遠いとこから一人で来て、こんなにしっかりしてんだもんなぁ」

菜々「うぐっ!……そ、それを言ったらひなたちゃんの方がしっかりしてますよ、その年でちゃんと一人暮らしできてますし」

ひなた「あたしはしっかりしてないよぉ。事務所のみんなが優しくしてくれっから、やっとこさ生活できてるんだぁ」

菜々「誰だってそうですよ。そしてそれをわかってる人を、しっかりした人と呼ぶんです。きっと」ナデナデ

ひなた「ほへー、むずかしいお話だべ。菜々さんは大人だねぇ」

菜々「ソ、ソンナコトナイデスヨ!?」

レッスンルーム

舞浜歩「よし、今日はここまでにしようか」

北条加蓮「はぁはぁ……もうちょっと……」

歩「バテバテじゃんか。根を詰めるとよくないよ。体、あまり強くないんでしょ?」

加蓮「もう……大丈夫だよ。アイドル始めてからは……丈夫になったから」

歩「だからって、いきなりアタシと同じペースで動くのは無理だって。少しずつ慣らしていこう」

加蓮「はあ……そうだね、わかった。歩コーチの指示に従うよ」

歩「よしよし。それにしてもどうしたの?ダンス練習に付き合ってくれ、なんて。何かあった?」

加蓮「何かってわけじゃないけど。ほら、凛がシンデレラガールになったでしょ。それでトライアドプリムスについて思うところがあってね」

歩「どんなこと?」

加蓮「ユニットとしてのバランスについてだけど、凛は歌唱力、つまりボーカルでしょ。で、奈緒はビジュアル。だったら私はダンスを磨いておこうかなって。自分の担当っていうのを意識しておこうと思ってさ」

歩「なるほどねー……あれ?それ加蓮がビジュアルでもいいんじゃないの?」

加蓮「えー、ビジュアルは奈緒だよ。奈緒にはビジュアル担当として、一番派手でフリフリな衣装を着て恥ずかしがってもらわなくちゃ」

歩「恥ずかしがることまで前提なのか……。ていうか、そんなにバランスとか気にしないでもいいんじゃない?そもそもがクール系の3人ユニットなんだし」

加蓮「まあね。でもやっぱりダンス上手くなりたいんだ。できればユニットで一番上手くなりたい。ずっと病気がちだった私が、凛と奈緒とプロデューサーと、事務所のみんなのおかげで強くなれたって胸を張って言うために」

歩「加蓮……」

加蓮「それと歩のおかげで、少なくともダンスだけは上達したよって」

歩「『少なくとも』と『だけ』は余計だ!」

加蓮「他の運動は下手になってるかもしれないけど、許してねって」

歩「余計な心配だー!!」

加蓮「あははは、冗談だってば」

事務所

高森藍子「わあ、瑞希ちゃんのトナカイ衣装かわいい」

真壁瑞希「ありがとうございます。我ながら自信作です。……てれてれ」

藍子「そうだ、写真撮ってもいい?」

瑞希「どうぞ。……トナカイ瑞希。しゃきーん」

藍子「しゃきーん?」

瑞希「はい。ブリッツェンさんを見て研究した、トナカイさんのポーズです」

藍子「ふふっ、とっても決まってるね。はい、チーズ」パシャッ



藍子「……それでこっちが菜々ちゃんのサンタ衣装の写真」

瑞希「ウサ耳サンタさん。さすが安部さんですね」

藍子「こっちはイブちゃんの……」

P「おーい瑞希、もう時間だけど準備できてるか?」

瑞希「なんと、いつのまにそんな時間に。すみません、高森さん。写真はまた今度見せてください。……急ぐぞ、瑞希」バタバタ

藍子(あわてんぼうのトナカイさん、かな?)パシャッ

一旦ここまで。

献血ルーム

豊川風花「あら、周子ちゃん?」

塩見周子「んー、風花さんも献血しに来たの?」

風花「ええ、定期的にするようにしてるの。周子ちゃんは……献血しにきたのよね?」

周子「されにきたと思った?」

風花「あ、ごめんなさい。周子ちゃん肌白いから、大丈夫か心配で」

周子「まー、風花さんほどは出ないよねー」ジーッ

風花「ど、どこ見て言ってるの!?」

周子「血と母乳ってだいたい同じものらしいからね」

風花「出ませんってば!」

事務所 階段

可憐(朝の事務所の階段は、先に来た人の残り香が混ざっています。それがちょっとしたクイズみたいで、誰の匂いかを考えながら登るのが最近のマイムーブだったり……)

可憐(えっと、この甘い匂いは……ケーキ?春香さん、かな?ううん、クリームが多めだから愛梨さんかも)

可憐(絵具みたいな匂いは、きっとロコちゃん。かすかなインクの匂いは比奈さん、であってるかな……?)

可憐(生魚の匂いは七海ちゃん。硝煙の匂いは巴ちゃん。ラーメンの匂いは貴音さん)

可憐(チャーハンの匂いは美奈子さん。エビチリの匂いも美奈子さん。五目焼きそばの匂いも美奈子さん。タンメンの匂いもやっぱり美奈子さん)

可憐(……最近いろんな匂いに動じなくなった自分が、たまに怖いです)

事務所

星輝子「そ、そうだ、さっちゃん……聞いたか……?」

輿水幸子「何をです?」

輝子「育が、この前身長測ったら……142センチだったって。フフ……わ、私たちとオソロイ……」

幸子「そうですか。すごい偶然ですねぇ。…………ところで育さんはおいくつでしたっけ?」

輝子「た、確か……10歳」

幸子「そうですか。ボクより4つ下ですか」

輝子「う、うん……」

幸子「4つも下の子に身長が並ぶなんて……」ズーン

輝子「だ、大丈夫だ。さっちゃんは、カワイイぞ」

幸子「そ、そうですよね。ボクはカワイイですから、問題ありませんよね!」

今日はここまで。
こんな感じでごちゃまぜ事務所を書いていくつもりです。

テレビ局

天空橋朋花「本日のオススメ商品は、このクッションですよー。私のお勧めなので、子豚ちゃん達もちゃんと買ってくださいねー」

「「「はい、朋花様!!」」」

朋花「うふふ、いいお返事です。それにしても、いい柔らかさのクッションですねー。愛海ちゃんなんて、さっきから一言も喋らずに熱中していますし」

棟方愛海「……」モミモミ

「すげえ、あの棟方愛海が真剣に揉み続けてる!」「いったいどんなクッションなんだ……!?」

朋花「とはいえ私一人が喋り続けるわけにはいきませんね。愛海ちゃん、何かコメントありますかー?」

愛海「……この感触、どこかで……?」モミモミ

朋花「はい?」

愛海「あ、わかった。この感触、朋花ちゃんと同じだ」モミモミ

「「「!?」」」

朋花「……今、不埒なことを考えた子豚ちゃんにはおしおきが必要ですねー」

(((すみませんでした、朋花様!でも今のは仕方ないと思います!)))

(((それと棟方師匠、ありがとう!!)))



後日

愛海「小鳥さん、このクッションあげる」

小鳥「え、いいの?これ売り切れ続出してる大人気商品でしょ?」

愛海「うん、もういいの。やっぱり本物じゃなきゃ達成感がないから」

小鳥「……?」

事務所

萩原雪歩「音無さん、お茶いれました。熱いから気を付けてくださいね」コト

音無小鳥「ありがとう……はぁ、雪歩ちゃんのお茶は落ち着くわねぇ」

雪歩「ありがとうございますぅ」

日野茜「おや、お茶のいい香りがしますね」

雪歩「茜ちゃん、お茶いれたけど飲む?」

茜「はい、いただきます!」ゴクゴク

雪歩(あ、そんな勢いで飲んだら……)

茜「ぷはー、おいしいです!おかわりいただけますか」

雪歩「あ、はい。どうぞ……」

茜「ありがとうございます!」ゴクゴクゴク

雪歩「あの、茜ちゃん?熱くないの?」

茜「熱い?いわれてみれば、なんだか熱くなってきました!せっかくなので、ちょっと走ってきます!!」ズドドド

雪歩「い、いってらっしゃい……」

小鳥「ま、まあお茶の楽しみ方も人それぞれよね」

雪歩(何が「せっかくなので」だったんだろう?)

劇場

大神環「はる、一緒に劇場を探検しよう!」

結城晴「お、いいな。行くか」

橘ありす「ダメです。晴さんはこの後、私と宿題をする約束だったじゃないですか」

晴「あ、そうだった。悪い、環。探検は別の奴と行ってくれ」

環「えー!たまき、はると一緒がいい」

ありす「残念ですが、私との約束が先でしたからね。約束は大切です、ええ」

百瀬莉緒「宿題やるの?撮影から帰ってからでいいなら、みてあげられるわよ」

ありす「!?」

晴「いいのか、莉緒さん?」

莉緒「ええ、それにその頃なら沙理奈と千夏もいるだろうし、宿題は後にして今は遊んできたら?」

晴「よし、じゃあそうするか。サンキューな莉緒さん。行こうぜ、環」

環「ありがとう、りお!」

ありす「あ、あの……約束……」

莉緒「あら?ありすちゃんは行かないの?」

ありす「い、行きますよ!あとありすって呼ばないでください、橘です!」

莉緒(あ、あら?何か怒らせるようなことしたかしら?)

事務所 机の下

森久保乃々「もう帰りたい……。アイドルやめたいんですけど……」

矢吹可奈「乃々ちゃんは、本当にそれでいいの?」

乃々「え、矢吹さん?」

可奈「諦められるの?アイドル」

乃々「も、もりくぼはもともとアイドル辞めようと思っていて……アイドルになったのだって、親戚に誘われたからで……」

可奈「すごく身勝手なこと言うけど、許してね。私、乃々ちゃんがなんだか無理してるように思うの、違うかな?」

乃々(いつも「むーりー」って言ってるんですけど……)

可奈「声も、震えてる」

乃々(もとからなんですけど……)

可奈「私、アイドルはそんな簡単にあきらめるものじゃないって思う。そういうものだって、思いたいの!」

乃々「あの、もりくぼはもともと辞めたいと思ってて、だからあきらめるとかそういう話じゃないんですけど……」

可奈「……」

乃々「……?」

可奈「ど、どうしましょう、音無さん?春香さんの名言が通用しません!」

音無小鳥「えーっと、とりあえず説得は後回しで、仕事場まで連れてってもらえるかしら」

可奈「はい!」

乃々(急に扱いが雑になったんですけど……)

可奈「じゃあ行こっか、乃々ちゃん」

乃々「ううう、やっぱりこうなるんですか……。どうして矢吹さんはもりくぼを放っておいてくれないんですか……」

可奈「そんなのアイドルは楽しいけど、乃々ちゃんと一緒ならもっと楽しいと思うからだよ!だから乃々ちゃんも行きましょー!目指すは二人で一等賞!」

乃々「……そんなにキラキラされたら、断れないんですけど……」

今日はここまでです。

事務所

P「……ただいまもどりました」

音無小鳥「おかえりなさい、プロデューサーさん。どうしてそんなにコソコソしてるんですか?」

P「お、音無さん!ええっと、ですね……」

小鳥「もしかして、また新しい子をスカウトしてきたんじゃないですよね?」

P「……すみません。ティンときて、思わず」

小鳥「私、言いましたよね?うちはもう新しいアイドルを受け入れる余裕はないって」

P「で、でも今度スカウトした子は会社経営もしてるぐらいしっかりしているので、あまり負担にはならないかと」

小鳥「そういう問題じゃないですよ!」

高木「まあまあ、落ち着きたまえ、音無くん」

小鳥「社長?」

高木「キミ、ちゃんとその子の面倒を見ることはできるかね?」

P「はい、プロデューサーとして彼女を導いてみせます」

高木「うむ。音無くん、彼もこう言っていることだし、今回は大目に見てくれないかね」

小鳥「もう、しょうがないですね。ちゃんと世話してあげるんですよ」

P「はい、ありがとうございます!」

小鳥「さてと、歓迎会の準備をしなくちゃですね」

乙倉悠貴「え、何ですかあれ?」

水瀬伊織「あんたは見るの初めてだっけ、あの茶番。あいつがアイドルをスカウトするたびにやってるのよ。小鳥は半分ぐらい本音だろうけど」

悠貴「茶番なんですか?」

伊織「そりゃそうよ。社長はもちろん、小鳥もなんだかんだであいつがどんなアイドルを連れてくるのか楽しみにしてるんだから。最近は律子もちひろも諦めてるわ」

伊織「外出するたびに女の子ナンパして、まったく何考えてるのかしら、あのバカ!」

悠貴「す、すみません」

伊織「べつに悠貴が謝ることじゃないわよ」

双海亜美「ゆーきん。いおりんは、兄ちゃんを独り占めできる時間が減るのがイヤなんだよ」

悠貴「そうなんですか?」

伊織「ちょっと亜美、そんなわけないじゃない!こらー!!」

亜美「へっへーん、あばよデっちゃん!」

伊織「誰がデっちゃ、デっちゃんって何よ!?」

北沢家

北沢志保(そろそろあの子も寝たかしら?サンタを捕まえるとか、馬鹿なこと言ってたけど)ガラッ

イヴ・サンタクロース「……あ」

志保「……!?」

イヴ「……こ、こんばんは」

志保(クリスマス、弟の枕元にプレゼントを置こうとしたら、事務所の仲間が弟の枕元にプレゼントを置いていた)

志保「……なぜここに?」

イヴ「サンタ、ですから」

志保「そう。そう、ですよね」

志保(そうじゃないでしょう!?イヴさん、変わった名前だと思っていたけれど、まさか本当にサンタだったなんて!って本当のサンタって何よ、そんなのいるわけ、でも現に今目の前に……)

志保(この場合どうすれば……?警察?でもさすがに仲間をそんな、泥棒ってわけでもないし、事務所にも迷惑が……)

イヴ「……あのぅ」

志保「は、はい。何ですか?」

イヴ「出来ればこのこと、黙っててもらえませんか?」

志保「…………わかりました」

イヴ「ありがとうございますー。見つかったのが志保ちゃんでよかったです。見つかる様子を歌にされて、後世まで恥を語り継がれるところでした」

志保(え、サンタ界隈ではあの歌そういう扱いなの!?)

イヴ「そうだ、お礼に何かプレゼントを」ゴソゴソ

志保「そんな、いいですよ。もう子供じゃないんですから」

イヴ「はい、トナカイのぬいぐるみです。遠慮せずにどうぞー」

志保「……いただきます」

イヴ「じゃあ、そろそろお暇しますね。他の家も回らなくちゃいけないので」

志保「あ、はい。イヴさんもお気をつけて」

志保(警察とか)

イヴ「ではよいクリスマスを」ガラッ

志保(……窓から出ていくんだ)

イヴ「あ、鍵は大丈夫ですよ。こっちから閉めますからー」

志保「なにそれ怖い」

今日はここまで。
ミリオンは社長、シンデレラはPがスカウト。ただし直接事務所に来た人とかも何割か。そんな設定です。
あとちひろさんも社長が連れてきました。

仕事の帰り道

周防桃子「今日はお疲れ様。じゃあ、桃子は先に帰るね」

川島瑞樹「待って、桃子ちゃん。この後ちょっといいかしら?」

桃子「何か用、瑞樹さん?」

瑞樹「私とデートしましょ、プロデューサーくんもいない女の子二人だけで!」

桃子「…………え?」

ファンシーショップ

瑞樹「あら可愛い。私も手帳にシール貼ろうかしら」

桃子「せめてキラキラはやめようよ、せっかくいい手帳なんだから」

ブティック

瑞樹「この服はどう?冒険してみる感じで」

桃子「そ、それは桃子にははやいんじゃないかな!?」

ケーキカフェ

瑞樹「こ、このパンケーキ一枚で何キロカロリー……」

桃子「気にしすぎだよ」

ゲームコーナー

瑞樹「い、今のプリクラって複雑なのね」

桃子「瑞樹さん、文字書かないの?」

公園

瑞樹「たくさん遊んだわね。うふふっ、やっぱり女の子だけで気兼ねなく遊ぶのっていいわねー」

桃子「……くすっ。もう、瑞樹さん女の子って言いすぎ」

瑞樹「あら、気持ちはいつまでも女の子よ?」

桃子「年相応って大事だと思うな」

瑞樹「まだまだ若いから問題ないわよ」

桃子「もう、瑞樹さんったら。……ねえ、瑞樹さん。どうして桃子を遊びに誘ったの?遊ぶならもっと他の人の方が楽しいんじゃない?今日行ったところだって、小学生が行くようなところばかりで瑞樹さんはつまらなかったんじゃ」

瑞樹「あら、私はけっこう楽しかったわよ。……あと、誘ったのは私じゃないわ」

桃子「どういう意味?」

瑞樹「私がまだ女子アナだったころにね、一度だけ桃子ちゃんにインタビューしたことがあるのよ。その中で、休日はどんなところで遊ぶのか聞いた時に桃子ちゃんが言ってくれたの」

桃子「……『いつかいっしょに遊ぼうよ』」

瑞樹「あら、憶えててくれたの?」

桃子「こんなのただのファンサービスみたいなものでしょ!それをまだ憶えてたの!?」

瑞樹「765プロに入って、桃子ちゃんを見かけた時に思い出したのよ。それからずっといつかこうして遊ぼうと思ってたのよね」

桃子「……あきれた」

瑞樹「もう、そんな顔しないで。楽しかったでしょう?そうだ、桃子ちゃん」

桃子「なに、瑞樹さん」

瑞樹「またいつか、一緒に遊びましょう。女の子二人で!」

桃子「……うん」

事務所

池袋晶葉「できたぞ、動物と話ができる機械だ!」

我那覇響「あ、自分知ってるぞ。バウリンガルってやつだな」

晶葉「もっとも市販の玩具よりずっと高性能だがな。では響よ、ハム蔵に何か喋らせてみてくれ」

響「わかったぞ。ほら、ハム蔵」

ハム蔵「ヂュヂュイ」

晶葉「なになに?『響やちゃーあんまーをうむい出して泣いちょるんやっさー』何だこれは?」

響「あ、こらハム蔵!ち、違うからな!自分、そんなことしてないぞ!!」

晶葉「あの、これどういう意味の」

響「ほんとに違うんだからー!!」ダッ

晶葉「行ってしまった。……とりあえず、方言を翻訳する機械を作るか」

今日はここまで。

公園

ハト「クルッポー」

ライラ「ライラさんがパンを食べてると、ハトさんが集まりますです。ハトさんも一緒に食べます?」ポイッ

ハト「クルッポー」

ライラ「お-、美味しそうに食べますですねー。おや、ハトさんいっぱい集まってきたですね」

ハト「「「クルッポー」」」

ライラ「ライラさん人気者です」

後日 公園

大神環「おやぶん、ハト捕まえたぞ!自分からよってくるなんて、都会のハトはやっぱり捕まえやすいなー」

木村宅

ジュリア「ナツ、風呂あがったよ。悪いね、客なのに先に使わせてもらっちゃって」ガチャッ

木村夏樹「気にすんなって。……って誰だアンタ!?」

ジュリア「あたしだよ!ジュリアだよ!?」

夏樹「ああ、そっか。髪おろしてたからわからなかった」

ジュリア「髪型違うだけでそんなに驚くなよ。まあいいか、ナツも入ってきなよ」

夏樹「そうする」


夏樹「あがったよ」ガチャッ

ジュリア「誰だアンタ!?」

夏樹「同じリアクションとってんじゃねーよ。髪おろした夏樹だよ」

今日はここまでです。

事務所 屋上

矢吹可奈「今日は何を歌うかなー歌が大好き矢吹可奈―、あれ誰かいる?」ガチャッ

望月聖「大空をー飛ぶ鳥のようにー」

可奈(わあ。聖ちゃん、歌上手いなぁ)

聖「翼をひーろげーて……可奈さん?」

可奈「ごめん、邪魔しちゃった?すぐいなくなるね」

聖「いえ……あの、可奈さんも歌いませんか?」

可奈「いいの?でも私の歌、聖ちゃんの歌に比べると……」

聖「私、可奈さんの歌……好きです。とても、楽しそうだから……。だから一緒に歌えば、きっともっと楽しいです」

可奈「聖ちゃんがそういうなら、歌おうか!」

聖「はい……!」

聖・可奈「輝いたーステージに立てばー」

梅木音葉「強い音と繊細な音、二つの音が溶け合っている……」ガチャッ

聖・可奈「最高の自分を味わえるー」クイクイ

音葉「そう、私の音も混ぜてくれるのね」


聖・可奈・音葉「すべてが報われる瞬間」

如月千早「……私も入れてもらっていいかしら?」

聖・可奈・音葉・千早「いつまでも続け」

木場真奈美「面白いことをしているね」


聖・可奈・音葉・千早・真奈美「夢なら覚めないでいて」

西川保奈美「歌なら私も自信あるわよ」


聖・可奈・音葉・千早・真奈美・保奈美「大空をー飛ぶ鳥のようにー」

北上麗華「ふわ!ふわ!ふわ!ふわ!」

聖・可奈・音葉・千早・真奈美・保奈美「翼を広げて羽ばたーきたい」

麗華「ふわ!ふわ!ふわ!ふわ!」

事務所内

「「「すべてが報われる瞬間」」」フフー

千川ちひろ「そ、そろそろ止めた方が……」

音無小鳥「まあまあ、あんなに楽しそうに歌ってるんですから。歌い終わったらにしましょうよ」


「「「エンドレスな向上心でー」」」フフフー

小鳥「あ、終わりましたね。じゃあ注意してきます」

アンコール!!アンコール!!

ちひろ「音無さん!?事務所のまわりに人が集まって、アンコールしてます!!」

小鳥「急いで止めてきます!!」

今日はここまで。

定食屋

馬場このみ「私、選挙に良い思い出ないのよね」

荒木比奈「選挙ってそもそも思い出作るようなものだったっスか?ちなみに何で?」

このみ「選挙の投票って近所の小学校とか借りたりするでしょ?それで」

比奈「あ、もうオチがだいたいわかったんでいいっス」

このみ「え、ひどくない?」

比奈「このみ姉さんが小学校とか、小学生と間違えられたしかないじゃないっスか」

このみ「そうなんだけど。そうだ、菜々ちゃんはどう?選挙の思い出とかないの?」

安部菜々「ナナは未成年なので選挙行ったことないです」キッパリ

このみ「あ、あら?」

比奈「どうしたんスか、菜々さん!?ボロがでてないっスよ!」

菜々「ふーんだ、ナナに振ってくるのはわかってましたからね」

このみ(そういえば選挙の話になってから、黙ってたわね。ずっと警戒してたのかしら)

比奈(こんなに荒んで……。今までどんだけ弄られてきたんスか)

菜々「ふーんだ」

レッスン場

田中琴葉「はぁ……」

琴葉(足りない。事務所にアイドルが増えて、みんな個性的で、その中で私はいったいどれだけ輝けているだろう。輝けているのだろうか)

琴葉(私に足りないのは……)

ヘレン「自信よ」

琴葉「ヘレンさん!?」

ヘレン「琴葉、あなた惜しいわ。あなたからは海の向こうへと羽ばたく可能性を感じる。それなのにあなたが自ら封じてしまっている。時には大胆さも必要よ、もっと自信を持ちなさい」

琴葉「ありがとうございます……でも自分をそんな風には思えないです。いつも自分がまわりの期待に応えられているのか不安で、私はヘレンさんみたいにすごい人じゃないし……なれそうもない」

ヘレン「そうでしょうね」

琴葉「え?」

ヘレン「だって私は世界レベル。そして琴葉、あなたは今のままではせいぜいアジアレベルってとこよ。私に並ぶには圧倒的に足りないわ」

琴葉「そう……そうですよね。やっぱり私じゃ」

ヘレン「話は最後まで聞きなさい。私の話ならなおさらね。私は世界レベル、つまり並ぶものがいない存在。でもあなたにはいるでしょう、隣に並び共に高めあう仲間が」

琴葉「共に高めあう……仲間……」

琴葉(恵美……エレナ……)

ヘレン「気付いたわね。今はまだあなたはアジアレベル。でもヨーロッパレベルとアメリカレベルの二人と共に歩めば、いつかは世界レベルに迫れるわ」

琴葉「そうでしょうか?」

ヘレン「ええ、私がそう言っているのだもの、世界が言っているのと同じよ。自分に自信が持てなくても、世界の言葉は信じなさい」

琴葉「ヘレンさん……ありがとうございます。おかげでスッキリしました。でも、どうしてこんなアドバイスを……?」

ヘレン「挑むものがいない覇者なんて、意味がないでしょう?つまり、そういうこと」

琴葉「ヘレンさん……!」


レッスン場 扉の前

所恵美「なに、あれ?」

島原エレナ「やったヨ、メグミ。ワタシ、アメリカレベルだって」

恵美「じゃあヨーロッパレベルってやっぱりアタシのこと?何で?」

エレナ「でもアジアとアメリカとヨーロッパだけじゃ、世界地図つくれないネ。アフリカレベルとかも探さなくちゃ」

恵美「そんな少年漫画みたいな。っていうかアジアレベルって十分でしょ、すごすぎるでしょ!もう、琴葉がボケにまわるからアタシがツッコミしなくちゃいけないじゃんかー!」

今日はここまでです。

事務所

松田亜利沙「この前のライブすごかったです、あやめちゃん。特に分身の術は驚きでした」

浜口あやめ「ふふふっ、長年の夢が叶い、あやめも満足なライブでした」

亜利沙「いいなあ、ありさもライブで分身の術使ってみたいです。今度ライブをする機会があったらぜひ!」

あやめ「ええ、その時は頼みます亜利沙殿」

亜利沙「はい、3人の亜利沙でいつもの3倍応援します!」

あやめ「そっちですか!?」

今日はこれだけ。

事務所

伊吹翼「うーん、どれに……あ、春菜さん!ちょっといいですかー?」

上条春菜「どうしました?」

翼「私もそろそろ変装用の伊達眼鏡買おうと思ってるんですけど、ネットでカタログ見ててもどれがいいかわからなくて、相談に乗ってください」

春菜「もちろんいいですよ!さて、変装用ならフレームはあった方がいいですね。どんなのがいいとか希望はありますか?」

翼「おしゃれなのがいいな!」

春菜「おしゃれなの、ですか。それだと候補がありすぎますねー。もうちょっと希望はありませんか?」

翼「じゃあ美希先輩が持ってる奴みたいなので」

春菜「ふむ、美希ちゃんのと同じタイプは翼ちゃんにも特に似合いそうですね。ちょっと待っててください」ゴソゴソ

翼(鞄をゴソゴソしだした……まさか!)

春菜「はい、このカタログを見ながら考えましょう。……何ですか、その顔?」

翼「てっきり鞄から眼鏡を出すのかと思って期待してたんですよー」ブー

春菜「そんなわけないじゃないでしょう、鞄で持ち歩いたりしたらレンズが傷ついちゃうじゃないですか」

翼(つっこむ所そこなんだ)

春菜「現物は劇場に保管してありますから、決まったら取りに行きましょう」

翼「!?」

劇場

翼「すっごーい、眼鏡屋さんみたいに眼鏡がいっぱい!劇場にこんな部屋があったなんて!」

春菜「ふふふ、使われていない倉庫部屋の一つを眼鏡部屋として活用したんです」

翼「でもいいんですか?これ見つかったら怒られるんじゃ……」

春菜「かいちょ、律子さんの許可はとってますから、大丈夫です」

翼「そうなんですかー」

翼(今、律子さんを会長と言いかけたけど、何の会長かは聞かないでおこう)

今日はここまで。

事務所

龍崎薫「おはようございまー!」

ハム蔵「ヂュイ」

薫「あれれ、ハムぞうくん一人?ひびきさんはどうしたの?」

ハム蔵「ヂュ」

薫「ひびきさんはレッスン中なのかな?そうだ、かおるヒマワリの種持ってるよ!ハムぞうくん食べる?」ヒョイッ

ハム蔵「ヂュイ!」ハムハム

薫「わ、食べた!はい、もっとどうぞー」

ハム蔵「ヂュヂュイ」ハムハム

薫「あれ、ほっぺた膨らんでる?そういえば、ハムスターはごはんをほっぺたに貯めるってひびきさんが言ってたような……」

ハム蔵「ヂュイ!」

薫「おもしろーい!どのくらい入るのかなー?」

ハム蔵「ヂュ!?」

薫「はい!ヒマワリの種はいっぱいあるから、どんどん食べてね!」

ハム蔵「ヂュヂュヂュ!?」


響「ただいまー。あれ、ハム蔵どうしたんだ?美奈子の料理を食べた後のプロデューサーみたいな顔してるぞ?」

ハム蔵「ヂュ、ヂュイ」

今日はここまで。

事務所

北沢志保「もう少しって、いつまで待たされるんですか!結論なんて、ほぼ出てるじゃないですか!今進める人間だけでも進まないと、みんなダメになりますよ!?」

双葉杏「杏は進めない側の人間だよ」

志保「進めないのは仕事に行ってる可奈だけです!他のみんなが待ってるんですから、杏さんも早く着替えてレッスン場に来てください!逃げられないのはわかってるでしょう!?」

杏「わかった、もう少ししたらね」

志保「……話にならないです。なんであなたがリーダーなんですか」

杏「むしろ杏が聞きたいよ。なんで今度のユニット杏がリーダーなのさ」

志保「……年上だからでしょうか?」

杏「もし本当にそんな理由だったらユニット解散してやろう」

志保「とにかくレッスン始めますから、行きますよ」ヒョイッ

杏「うわ、お姉ちゃん強い。てか持ち運ぶとか、もはや扱いがリーダーでも年上でもないよ」

志保「そう思うなら歩いてください」

杏「むーりー」

事務所

双海真美「セイラーなにそれ?」

水木聖來「アタシが昔やってたポケモン。杏奈ちゃんが見てみたいっていうから持ってきたの」

望月杏奈「やっぱり今とは雰囲気違う……ね」ピコピコ

真美「ねえねえ、真美も見ていい?」

聖來「うん、いいよ」

杏奈「真美ちゃん、ノリノリ?」ヒソヒソ

真美「むっふっふー。ポケモンのニックネームから、当時の人間関係がわかっちゃったりするのさ!場合によっては好きな人の名前まで!」ヒソヒソ

杏奈「すごい……これが恋探偵の実力……!」ヒソヒソ

真美「さーて、小学生セイラーはどんな恥ずかしニックネームを…………あれ?」

杏奈「ど、どうして……」

聖來「どうしたの、二人とも固まって」

真美「セイラー、これやってたのセイラーが幾つぐらいの頃?」

聖來「そうだね、だいたい小学3年生ぐらいかな。それがどうかしたの?」

真美「どうかしたっていうか、どうもしてないっていうか……」

杏奈「まさか1匹もニックネームつけてないなんて……」ヒソヒソ

真美「うあうあー、よく見たら主人公もデフォルトネームだよ!どんだけ名前付けるのめんどくさがる子供だったのさ!」ヒソヒソ

聖來「……?そうだ、今からアタシわんこの散歩行ってくるから、それ自由に遊んでていいよ。じゃあ、行ってきます」バタンッ

真美「わんこに名前がつく日は遠いね……」

杏奈「……うん」

今日はここまででしてー。

食事処

今井加奈「むむむ、ロコちゃんの話は難しいです」メモメモ

ロコ「つまりですねカナ。ロコがクリエイティブするからには、ファビュラスな」

ガラッ

エミリー・スチュアート「今日のお昼ご飯は何にしましょう、悩みます」

ケイト「私は日替わり定食にしようカナ」

メアリー・コクラン「ケイト日替わり定食なの?メニューも見ずに決めるなんてチャレンジャーね」


ロコ「……ロコがクルィエイティヴするからにはですね」

可奈(発音が丁寧になった!?)

社長室

音無小鳥「社長、なんだかうれしそうですね」

高木「ああ、さっき環くん達が話しているのが聞こえてね。彼女達が言うには事務所のみんなは家族みたいで、そして私は彼女達のじいちゃんだそうだ」

小鳥「あらあら」

高木「アイドル達を娘のように思っていたが、まさか孫ができるとは。ずいぶんと遠いところまできたものだと、少し感傷に浸っていたのだよ」

小鳥「そうですね、本当に……」

高木「長女が結婚する前に孫ができてしまったかぁ」

小鳥「ピヨッ!?」

高木「はっはっはっ、冗談だよ。無理に勧めたり急かしたりはしないさ」

小鳥「けっこうきつい冗談ですよ……」

今日はここまで。

公園

双海亜美「いおりんってホントにお嬢様なの?」

水瀬伊織「アンタうちに来たことあるでしょ。あの家見てわからないの?」

亜美「だって、喋り方が全然お嬢様っぽくないじゃん。他のみんなは語尾にですわってつけてるよ、ももかんもことかっちも千鶴お姉ちゃんも」

伊織「最後のは口だけじゃない」

亜美「今だってオレンジジュースを缶で飲んでるし、そこはせりかっちを見習おうよ」

伊織「見習ってどうするのよ。だいたいあたしはお嬢様をキャラとして売り出す気はないんだから、これでいいの」

亜美「甘いよ、いおりん!今はアイドルも個性の時代だよ!おでことツッコミだけじゃこのげーのーかいを乗り切れないよ」

伊織「誰がでことツッコミよ!それにわざわざ設定を作らなくても、伊織ちゃんにはスーパーかわいいって個性があるでしょ?」

亜美「え!?いおりん、さっちゃん路線はやめた方がいいよ。修羅の道だよ?」

伊織「そういう意味じゃないわよ。流石にあたしもスカイダイビングさせられるのはごめんだわ」

今日のぶん、ここまで。

星井美希「でこちゃん大変!ミキ凄いことに気付いちゃったの!」

水瀬伊織「何よ、変なことじゃないでしょうね」

美希「杏はミキとでこちゃんの子供かもしれないの!」

伊織「……色々言いたいことはあるけど、どうしてそう思ったの?」

美希「だってミキに似てだらだらするの好きだし、でこちゃんみたいにいつもウサギ連れてるの」

伊織「私とあの子のウサギへの扱いを一緒にしないでくれる?というか杏のあの体型はどうするのよ、アンタとは真逆じゃない」

美希「そこはでこちゃん似なの」

伊織「ぶっ飛ばすわよ!」

双葉杏「おかーさーん、飴ちょーだい」

伊織「かーさん言うな!」

思いついちゃったから追加。本当に今日はここまで。

ショッピングモール

高坂海美「これがカリスマギャルのコーディネイトかー」

城ヶ崎美嘉「どうよ?実際に着た感想は」

海美「なんだか、いつもの自分じゃないみたい。あと胸元がちょっと恥ずかしいかな」

美嘉「じきに馴れるって。そうだ、せっかくだし髪型も合わせてみよっか」

海美「髪型も変えるの?これプロデューサーが見たら、私だって気付くかな?」

美嘉「気付かれずにスカウトされちゃうかもねっ」

海美「それ、シャレになってないよー」

城ヶ崎宅

大神環「おー、りかと髪型おそろいだ!りかの服もぴったりで……なんだっけ、そうギャルっぽいぞ!」

城ヶ崎莉嘉「さっそくプリ撮りに行こっ!近くのショッピングモールにゲームコーナーがあるの。その後は服とか小物を見て回るカンジで!」

環「くふふ、今日のたまきはギャルたまきだな」

莉嘉「お姉ちゃんにプリ見せたら、すごく羨ましがるんだろうなー」

環「うみみに見せたらびっくりするかな?前にイメチェンしたときは、おやぶんは驚いてたぞ」

莉嘉「じゃあPくんにもプリ見せないとね。もっとびっくりしちゃうかもっ!」

今日はここまで。

森の中

福田のり子「なにもこんなところで水着の撮影しなくてもいいのに。ねえ、音葉。……音葉?」

梅木音葉「聞こえるわ……水の音、風の音、鳥の声……とても優しい音」

のり子「うわー、すごい安らいでる。いい音なのはわかるけど、アタシの声も聞いてよ。もう撮影始まっちゃうよ」

音葉「のり子の声もちゃんと聞こえているわ。元気にあふれた、頼もしい声。鳥たちも、飛び立たずに魅かれているわ」

のり子「そ、そういうのいいから!今は撮影だって!」



カメラマン「いいですねー、じゃあ次はポーズとってみましょうか」

のり子「ポーズ?こんなのでいいかな」グッ

音葉(あら、今のり子から広がった音……。私には出せない、強い音、素敵な音。……もっと近くで)

のり子「音葉?またぼーっとしてるの?……って近い!どうしてアタシに耳を押し当ててるの!?」

音葉(ああ、のり子が動くたびに……伝わるわ。たくましい土台から奏でられる、力強い響き……)

のり子「ちょっ、くすぐったいって!待って!待ってって!正気に、正気にもどって音葉!!」

カメラ「いいですねー」パシャッ

のり子「いいわけあるかー!!」

今日の分、終了。

ファミレス

乙倉悠貴「今度の事務所でのクリスマスパーティー、何か気を付けることありますか?」

水瀬伊織「事務所のなら、どうせ身内だし気にすることないわよ。いつもの誕生日会と同じ」

伊織「劇場のパーティー部屋に誰かが持ち込んだ料理とかケーキが置いてあるから、行きたければ勝手に入って食べたりして、好きな時に帰る。プレゼントを渡したければ持っていけばいいし、特になければ手ぶらでもよし。実際、みんなからプレゼント貰ったらかさばるどころじゃないものね」

悠貴「それでもちゃんと誕生日会をするからすごいですよね。うちアイドルの数半端ないのに」

伊織「おかげでパーティー部屋の一つが完全に誕生日部屋って呼ばれてるのはどうかと思うわ」

伊織「あとこれも強制じゃないけど、クリスマスパーティーの企画でプレゼント交換をやるらしいから何か持って行った方がいいわね」

悠貴「プレゼントですか、何がいいかな?」

伊織「にひひ、何を渡すかも大事だけど、何を貰うかを心配したほうがいいわよ。双子のプレゼントは特にね」

悠貴「あの二人のプレゼントはちょっと怖いですね」

事務所

桐生つかさ「誰かが持ってくる料理?そんなもの期待してどうすんだよ。自分で動かなきゃ何も進まねえよ」

双海真美「ほうほう」

つかさ「誰かがやってくれるって状況は、誰も何もしないってことなわけよ。それが集団ってやつなんだ、知ってる?」

真美「甘いなー。甘すぎるよ、つかさっち」

つかさ「どういう意味だよ?」

真美「真美は集団は知らないけど、765プロは知ってるってこと。とりあえず事務所の先輩な真美からつかさっちにアドバンス!」

つかさ「アドバイス?」

真美「お腹は空かせておいた方がいいよ。つかさっちがどれだけ甘かったか、身をもって知ることになるだろう!」

つかさ「はあ?」

佐竹厨房

佐竹美奈子「さーて、クリスマスまであと少し。ばっちり仕込みをしておかないと」

楊菲菲「ふぇいふぇいも手伝うヨー!……でも美奈子」

美奈子「どうしたのフェイフェイちゃん?」

菲菲「この料理、量多くない?この前のアニバーサリーパーティーにあったのと同じくらいあるヨ」

美奈子「みんながどのくらい食べるかわからないからね。ちゃんと準備しとかないと」

菲菲(仕事の合間にパーティー会場に来て食べていく人が多いから、この量は絶対に食べないと思うヨ)

菲菲(それとクリスマスパーティーだから、ちひろさんがある程度は料理を準備してくれるとも言ってたよネ)

菲菲(だから美奈子がパーティーに必要な料理を全部準備する必要はないんだヨ?)

菲菲(……と言いたいけど、言っても美奈子が止まらないこと知ってるから何も言わないふぇいふぇいダヨー)

三村宅

周防桃子「かな子さん、雪歩さんのためにケーキを作りたいって言った桃子に、ケーキ作りを教えてくれてありがとう」

三村かな子「そんな、いいよお礼なんて。私も楽しかったし」

桃子「それでね。桃子、もうかなり上達したからあんまり失敗しないで作れると思うんだ」

かな子「うん、桃子ちゃん頑張ったもんね」

桃子「だから今かな子さんが買ってきた、ウェディングケーキでも作るのって量の材料は必要ないと思うな」

かな子「……?ああ、これは桃子ちゃんの練習用じゃないよ。私が作る分だよ」

桃子「やっぱりそうだったんだ!まさかとは思ったけど、やっぱりだよ!」

かな子「どうしたの、そんなビックリして」

桃子「ビックリもするよ!どんだけケーキつくるつもりなの!?」

かな子「で、でも雪歩ちゃんの誕生日とイヴちゃんの誕生日とさらにクリスマスだよ?そしたらこれぐらいの量になっても」

桃子「食べる人数は変わらないんだから、記念日に合わせて増やさなくていいの!他の人もケーキ買うだろうし、絶対余るよ!」

かな子「余ったら、次の日もケーキだね」ニコニコ

桃子(余ってもいいから作る。そんなかな子さんに桃子はこれ以上何も言えませんでした)

日野宅

日野茜「紗代子ちゃん、ケーキを作りましょう!カレーケーキです!」

高山紗代子「カレーケーキ!?それは美味しいのかなぁ?」

茜「わかりません!でも私はきっと美味しいと思います!それに、もし美味しくなくても」

紗代子「美味しくなくても?」

茜「それなら美味しくなるようにすればいいんです!!」

紗代子「……!!そう、その通りね!やってみなくちゃ始まらないわよね!」スチャッ

茜「おお、紗代子ちゃん!眼鏡外して本気ですね!」

紗代子「ええ、やるからには本気でやりましょう!まずは小麦粉を量って……」

紗代子(くっ、はかりの文字がぼやける!)

如月宅

天海春香「ごめんね千早ちゃん。キッチン貸してもらっちゃって」

如月千早「いいわよ。でも春香、なんだか気合い入ってるわね」

春香「負けられないの……」

千早「……春香?」

春香「お菓子作りは私の個性……この戦いだけは……負けられない!」

千早(春香……あなたはいったい何と戦っているの?)

とりあえずここまで。
唐突に始まるクリスマス編。

仕事帰り

横山奈緒「なあ、かれりん」

北条加蓮「どうしたの、なおやん」

奈緒「二人きりの時はあだ名いらんのやろ?」

加蓮「奈緒って呼んでもいいけど、あっちの奈緒と扱いが同じになるよ。あたし全力でいじるよ」

奈緒「ならええわ。あ、あったこの店や」

加蓮「何ここ?から揚げ屋さん?」

奈緒「そうそう、前に食べた時に美味しかったから、いくつかパーティーに持っていこう思ってな」

加蓮「クリスマスにから揚げってどうなの?チキンじゃあるまいし」

奈緒「気にせんでええやろ。どうせクリスマスでも正月でも、うちのパーティーは中華料理が大部分を占めることになるんやから。食べたいもの好きに持っていけばええやろ」

加蓮「そっか。じゃあ私はハンバーガーとポテト買っていこうかな」

奈緒「それは……どうなんやろ?」

事務所

ブリッツェン「ブモブモ」

我那覇響「なるほど、ありがとうなブリッツェン」

小日向美穂「ブリッツェンちゃん、何て?」

響「イヴは今、マフラーを欲しがってるらしいぞ。クリスマスが過ぎたら買おうと思ってるんだって」

美穂「マフラーかー、それなら手編みがいいよね?でも、クリスマスまでに間に合うかな?」

響「ふっふっふ、自分編み物なら得意だぞ!美穂にも教えてあげるから、一緒にプレゼント作ろう!」

美穂「うん、ありがとう響ちゃん」



???「……」ササッ

浜口あやめ「ただいま戻ったでござる」

松田亜利沙「おかえりなさい、あやめちゃん。どうでした?」

あやめ「どうやらイヴ殿はマフラーをご所望の様子」

亜利沙「なるほど、マフラーですか。では早速イヴちゃんが好きそうなマフラー探しを」

荒木比奈「自分で編むって選択肢はないんスね。てかそれだと響ちゃん達とマフラーどうしで被っちゃうっスよ」

あやめ「た、確かに!ではあやめが諜報をした意味は!?」

比奈「被らないために諜報したってことでいいんじゃないスかね。マフラー以外を送ればいいッスよ」

ありさ「マフラー以外ですか。わかりました、ここは大人しく自分が貰って嬉しい物を渡すことにします」

比奈「プレゼントの基本っスね。ちなみに二人は何を貰ったらうれしいっスか?」

あやめ「忍者グッズです!」

亜利沙「アイドルちゃんの写真をまとめたアルバムを」

比奈(……まあイヴちゃんなら喜んでくれるでしょうから、放置でいいっスね)

ショッピングモール

菊地真「雪歩へのプレゼント何にしようかな?ボクはあいにくお茶には詳しくないし」

喜多日菜子「服はどうですか?」

真「服かぁ。雪歩に合う服となると」

日菜子「違いますよぉ。真さんの服です」

真「ボクの服?」

日菜子(真さんがカッコいい服を着て雪歩さんを抱きしめて、耳元で愛の言葉を囁いてあげれば、それが一番のプレゼントに……むふふ)

真「もう、どうして雪歩の誕生日でボクの服を買うのさ」

日菜子「むふふ、すみません」

真「そういう日菜子は何かプレゼント渡すつもりなの?」

日菜子「はい、雪歩さんにはいつも色々とお世話になってますから。前に番組の景品で頂いた遊園地のチケットを」

真「わあ、雪歩絶対喜ぶよ!」

日菜子「ええ、喜んでもらえると嬉しいです。あとこれ、真さんの分です。どうぞ」

真「え?どうしてボクにも?」

日菜子「実はチケットは2枚ありまして。私から真さんへのクリスマスプレゼントです」

真「そんな、いいの!?せっかくなら日菜子が雪歩と一緒に行けばいいのに」

日菜子「いいんです、貰ってください。そして雪歩さんと一緒に、くれぐれも一緒に遊園地に行ってください。日菜子へのプレゼントだと思って」

真「どうしてボクと雪歩が一緒に遊園地に行くことが日菜子へのプレゼントになるのかはわからないけど……ありがとう、貰っておくよ」

日菜子「むふふふふ」

とりあえずここまで。
時系列はイヴ当日だったり1週間前だったりぐちゃぐちゃです。

スーパー

姫川友紀「これと、これと」

二階堂千鶴「友紀、さっきからお酒を買いすぎですわ!そんなにはいらないでしょう!」

友紀「そうかな?けっこうみんな飲むと思うよ」

千鶴「だったらお酒は後で酒屋でまとめて買いますわよ。商店街に安い酒屋がありますの」

友紀「お嬢様口調で酒屋とか出てくると面白いよねー」

千鶴「うるさいですわ!」


子供「ねー、お母さん。サンタさん来てくれるかな?」

母「そうね、嘘をつかないでいい子にしてたら来てくれるわよ」


千鶴「……ほほえましいですわね」

友紀「うん。でもそれじゃあ千鶴ちゃんのところにはサンタさん来ないね……」

千鶴「わたくしのところにサンタが来ないのは、わたくしがもう大人だからですわ!他に理由なんてありません!」

社長室

真壁瑞希「ここでバトンから花が」ポンッ

高木「さすが、瑞希くんは動きがなめらかだね。これは私も、うかうかしていられないな」

瑞希「社長の手品も、すごいですよ。見ていて楽しいです」

高木「ありがとう。裕子くん、どうだね調子は?」

堀裕子「なかなかスプーンが曲がりませんね……。調子が悪いんでしょうか?」

高木「なに、気にすることはない。私たちの手品も、裕子くんの超能力もやりたいからやるだけの宴会芸だ。気負うようなものではないからね」

裕子「ありがとうございます。でももうちょっとがんばってみます。むむむ……」

瑞希「ここでシルクハットを叩くとハトが」バサバサ

高木「おお!やるなあ、瑞希くん」

瑞希「……やってません」

高木「何だって?」

瑞希「今日は練習なので、ハトは仕込んでいません。……不思議です」

裕子「むむむ……ダメですね、どうも」

事務所

城ヶ崎莉嘉「みてみて、恵美ちゃん!やっとできたよ!」

所恵美「おー、上手にできてるじゃん」

田中琴葉「これはマスクかしら?ずいぶん大きいけど」

莉嘉「ブリッチャンのマスクだよ。いつも鼻水だして寒そうだから、恵美ちゃんに裁縫教わって作ったの!」

琴葉「へえ、恵美がねえ」

恵美「まあ、基本だけね」

莉嘉「これからは莉嘉も自給自足できるギャルになるんだ!」

琴葉「……たくましいギャルね」

いったんここまで。
いつか誤字ると思ってましたよ、ええ。

事務所 こたつ

イヴ・サンタクロース「あ、あったまりますね」ソワソワ

萩原雪歩「そ、そうですね。えっとお茶飲みますか?」ソワソワ

イヴ「い、いえ、雪歩ちゃんもこたつで温まっててください」ソワソワ

イヴ(そろそろパーティー会場の飾りつけが終わったころでしょうか?亜美ちゃんに言われた約束の時間までもう少し……)

雪歩(あの長い針が12をさしたら、イヴさんをパーティー会場に連れて行く。そうだよね、真美ちゃん)

イヴ(クリスマスパーティーだけだと思わせて、実は雪歩ちゃんの誕生日会も兼ねているこの企画。雪歩ちゃんには気付かれないようにしないと)

雪歩(クリスマスパーティーに行こうと誘って、会場についたらみんなでイヴさんの誕生日をお祝い。イヴさんに最高のサプライズパーティーをプレゼントですぅ)

イヴ(それにしても雪歩ちゃん、私と誕生日一緒だったんですねー。765プロにずっといる雪歩ちゃんと違って、私の誕生日なんてみんな知らないだろうけど。でもついでとはいえ、ケーキを食べられるのは嬉しいです)

雪歩(イヴさんも誕生日一緒なんて、すごい偶然。でもサンタなイヴさんに比べたら地味な私の誕生日なんて、みんな忘れてるだろうなぁ。ようし、私のかわりにイヴさんをいっぱいお祝いしよう)

イヴ「……そ、そうだ雪歩ちゃん。そろそろパーティー会場に行きませんか?おいしいチキンがあるかも」カチコチ

雪歩「そ、そうですねイヴさん。ケーキもあるといいですね」カチコチ

イヴ・雪歩((気付かれないように……気付かれないように……))

パーティー会場

島村卯月「未来ちゃん、その眼鏡どうしたの?」

春日未来「さっきのプレゼント交換で貰ったから、とりあえずかけてみたんだ。似合ってる?」

卯月「うん、色も未来ちゃんに合った赤色だし、まるで未来ちゃんのために用意したみたい!」

未来「それが箱の中に眼鏡がたくさん入ってたんだ、全12色。はじめはこれ全部かけなきゃいけないのかって焦ったよ」

卯月「そんなの目が足りないよー」

上条春菜「ならそのプレゼントは、まわりの人と分けあうための物なのかもしれませんね」ヌッ

卯月「春菜ちゃん!」

未来「そっかー、みんなと分けあう為か。なら卯月ちゃん、ピンク色あげる」

卯月「いいの?ありがとう、さっそくかけてみるね」

春菜「素晴らしきかな、眼鏡の縁」

未来「……ふち?」

春菜「えんです」

パーティー会場

渋谷凛「テーブルの上がすごいことになってるね。山ほどの中華料理に、誰かが来るたびに持ち込みで増えていくホールのケーキ。他にもみんなが作ったり買ってきた料理がたくさん」

最上静香「これを今日中に食べきるには、貴音さんがあと3人は必要ね。みんな考えなしに持ってきすぎよ」ズズズ

凛「静香が持ってきたうどんもかなり多いけどね」

静香「私はちゃんと食べきるから大丈夫よ」

凛(食べきれるんだ!?)

凛「でもみんなが思い思いの食べ物を持ち寄ってて面白いよね。から揚げに、ハンバーガーは加蓮かな?おにぎりとかたこ焼きに、カレーたい焼きなんてものもあるよ」

静香「このまま忘年会までやれそうね」

パーティー会場

本田未央「いやー、ゆきぴょんとイヴっちの驚く顔は傑作だったね」

伊吹翼「亜美ちゃんと真美ちゃんの計画がこんなにうまくいくとは思わなかったよ」

未央「やっぱりあの双子は侮れませんなー。亜美真美といえば、れいなんは凄かったな」

翼「プレゼント交換のためにビックリ箱を用意したって意気込んでたのに、まさか自分が亜美ちゃんのプレゼントを引き当てちゃうなんて、それこそビックリだよね」

未央「問題はマミマミの方だよ。一体誰が貰ったんだろう」

翼「それなんだけどさ」コトッ

未央「あれ、まだプレゼント開けてなかったの?」

翼「だってなんか中からカチカチと音がしてて……どうしよう?」

未央「」ダッ

翼「ちょっと、逃げないでよ未央ちゃん!一緒に開けようよー!……あ!」

ジリリリリリリリリ!!!!

未央「目覚まし時計トラップかー、危ないところだった」

パーティー会場

姫川友紀「すぴー」

高垣楓「くー」

馬場このみ「むにゃむにゃ」

安部菜々「ななは……じぇいけいで……」

柊志乃「みんな、まだまだね……」グビグビ

音無小鳥「……しの……さん」グググ

志乃「あら、まだ起きてたのね小鳥」

小鳥「お誕生日……おめでとうござい…………ます」ガクッ

志乃「そ、ありがとう」

志乃「……美味しいわ、これ」

今日はここまで。
明日からはまたペース戻ります。

パーティー会場

天海春香「聖ちゃん、誕生日おめでとう。これ、食べてみて」

望月聖「これ……クッキー?」

春香「本当は聖ちゃんのためにケーキを作りたかったんだけど、昨日の余りがまだいっぱいあるしね。でも誕生日に残り物だけっていうのも、よくないかと思って」

聖「そんな……ありがとうございます」

春香「甘い物は他にいっぱいあるから、甘さひかえめにしといたよ」

聖「ふふっ、おいしいです」


如月千早(三村さんや十時さんはもちろん、他のみんながケーキを持ち寄って、会場に食べきれないほどのケーキが溢れることは予想できた)

千早(そんな中でケーキを作って持ってきても、目立つことはできない。ネタに走ったところで、伴田さんの作ったケーキにはおよばない)

千早(だからこそ、クッキー。しかも甘さを抑えることで、ケーキばかりで辟易した味覚にも優しい。まさに、いつも事務所のみんなを見ている春香だからこそできたファインプレー)

千早(流石ね春香。それがあなたの個性なのね。やっぱりあなたこそ765プロのリーダーだわ)

秋月律子(千早のこの顔、また変なこと考えてるわね)

カフェ

菊地真「ごめんね、日菜子。プレゼント選びに、結局1日付き合ってもらっちゃって」

日菜子「いいんですよ。日菜子もお店見て回りたかったですし。雪歩さんも真さんに真剣にプレゼントを選んでもらえて、絶対喜びますよ」

真「はは……、雪歩のプレゼントは、実はけっこう早くに決まってたんだけどね」

日菜子「あら、そうなんですか?雪歩さんのはってことは……むふふ。じゃあずっと誰のプレゼントを選んでたんでしょうねぇ。むふふ、美希ちゃんですかねぇ、それともプロ」

真「日菜子、これ」

日菜子「……むふ?」

真「ボクから日菜子へのクリスマスプレゼントだよ。チケットのお返しにね」

日菜子「これ……さっき真さんが買ってた手袋……」

真「どんなのなら日菜子が喜ぶかわからなくて、そしたらその手袋をじっと見てたから。ああ、でも気に入らなかったなら、返してくれても」

日菜子「…………」

真「日菜子?」

日菜子「……喜ぶにきまってるじゃないですか。真さんが真剣に選んでくれたプレゼント、嬉しいです」

特別編

ラジオ番組

輿水幸子「そういうわけで、今はケーキだけは見たくもないですね」

秋月涼「食べきれないほどのケーキって、すごいね。誰かの誕生日のたびにケーキが増えるっていうのもすごいけど」

幸子「まったくこれでボクが太ったらどうするんですか!まあ、ボクはカワイイので太りませんけど!」

涼「そこは太ってもカワイイですけどじゃないんだ……。え、なんです?プレゼントですか?」

幸子「……何か猛烈に嫌な予感が」

涼「幸子ちゃん、スタッフさんが「765プロからケーキのプレゼントが送られてきた」って」

幸子「何考えてるんですか、あのプロデューサー!?うわ、しかもホールで送ってきてる!!」

涼「ま、まあまあ。私が幸子ちゃんの分も食べるから……」



卯月巻緒「…………」

水嶋咲「どうしたの、ロール?」

巻緒「俺、765プロに移籍しようかな」

咲「無理だと思うよ」

今日はここまで。

星井美希「見てハニー、新しい衣装どうかな?ミキに似合ってる?」

P「お、届いたのか……ってこらこら。ちゃんとボタンは上まで閉めろ」

美希「えー、窮屈だからイヤなの」

P「我慢しろ」


豊川風花「ぷ、プロデューサーさん……今度の衣装着てみましたけど……これ露出が」

P「いいですね、風花さん!せっかくだから、胸のボタンもう一つ開けてみましょう!あ、ついでにポーズとってもらっていいですか?」

風花「ええ!?で、でも今もかなり露出が多いような……」

P「気のせいですよ、むしろ足りないぐらいです!」


北条加蓮「ねえ、プロデューサーさん。ソロの仕事だからって、わざわざ付き添わなくても大丈夫だよ?」

P「たまたま他の仕事が終わって、時間が空いてたとこだったんだよ」

加蓮「ウソ。私が事務所出る前に大急ぎで仕事片づけたんでしょ。もう、過保護なんだから」

P「すまん。もう体は大丈夫だってわかってても、心配で」

加蓮「しょうがないなあ、プロデューサーさんは」


P「幸子、今度は空を飛びながらの空中ライブだ!前よりも難易度は上がるだろうけど、頑張ってくれ!」

風花「ねえ、幸子ちゃんはプロデューサーさんからの扱いが他の子に比べて違うなって思ったことある?」

輿水幸子「もちろんありますよ。だってボクはカワイイですからね、特別扱いは当然です」

風花「ええっと、そういうのじゃなくて……ほら、幸子ちゃんだけ空飛んだり水被ったりしてることが多いんじゃないかなって」

幸子「ああ、そのことですか。でも同じことです」

風花「え?」

幸子「確かに時々プロデューサーさんはボクにいじわるをします。しかし仕方のないことです。だってボクはカワイイですし、男の人は好意を持った相手にはきつく当たってしまうものなんですから」

風花「好きな相手にはいじわるするものなの!?」

幸子「ええ、本(真の少女漫画)に書いてありました。カワイイのも時には困りものですね」

風花(そっかぁ……そうだったんだ!)

風花「ありがとう、幸子ちゃん。私これからも頑張ってみるね」

幸子「はぁ、どうか頑張ってください?」

今日はここまで。

年末 事務所

棟方愛海「……はぁ」ドヨーン

二階堂千鶴「あら、ずいぶんと落ち込んでますわね?」

愛海「うえーん、千鶴さーん」ダキッ

千鶴「ど、どうしてんですの!?」

愛海「大晦日ぐらいは家に帰ってこいってお母さんに言われちゃって……。あたし、皆と一緒に年越ししたかったのにー」グスグス

千鶴「愛海の気持ちはわかりますわ。でも遠い地で一人暮らししている娘を心配する親の気持ちも考えてあげましょう?事務所のみんなと年を越すのは、愛海がもう少し大人になってからでも遅くはありませんわ」

愛海「ううう、千鶴さーん」モミモミ

千鶴「ところで愛海?」パシッ

愛海「なーに?」ヒリヒリ

千鶴「本音は何ですの?」

愛海「今年こそは大晦日108人揉みできると思ったのにー」グスグス

千鶴「親が帰れと言った本当の意味がわかった気がしますわ」

年末 事務所

我那覇響「大勢里帰りしたから、急に事務所が静かになったなー。でも年末年始に人がいなくて、大丈夫なのか?」

双葉杏「一応、地方の仕事を兼ねてるらしいよ。希望する人には実家付近でやる年末の仕事を割り振ってるんだって」

響「里帰りのついでに仕事って、流石ちひろだな」

杏「移動費とか経費で出るし、親の方からも娘の仕事ぶりがみたいって話もあって結構好評なんだってさ。響もやってみたら?」

響「自分はトップアイドルになるまで帰らないって約束したからなー。そういう杏こそ仕事はともかく帰らないの?たしか北海道でしょ?」

諸星きらり「杏ちゃんは、秋の内にきらりと一緒におうちに帰ったにぃ」

響「秋?そういえば、この前二人で旅行に行ったって言ってたっけ。なんだ、杏の家に行ってたのか」

きらり「うぇへへへ!きらりねー、杏ちゃんのパパとママに娘を頼むって言われちゃったにぃ!うきゃー、てれりゅぅ!!」

杏「え、そんな話してたの?」

響「なんで杏が知らないんだ?」

杏「杏はほとんど部屋で寝て過ごしてたから。ねえ、きらり?他にはどんな話したの?」

きらり「えっとねえ、杏ちゃんがいつも事務所でちっちゃい子の遊び相手になってあげてることとかぁ、みんなに秘密で隠れてレッスン頑張ってることとかぁ、用事がない日でも事務所に来るようになったこととかぁ」

杏「もういい、やめて!」

きらり「むえー、もっと杏ちゃんのいい所いっぱいあるにぃ」

杏「帰り際に親の目が妙に生暖かったのは、そういうわけがあったのかぁ。うわあ、なんか顔が熱くなってきた」

響「ご愁傷様だぞ」

今日はここまで。
出遅れた正月編スタート。

正月 初詣

P「やっぱり元旦は混んでますね」キョロキョロ

音無小鳥「ちょっとプロデューサーさん、何キョロキョロしてるんですか。せっかく隣に着物姿の千川さんがいるんですから、そっちを見てあげてくださいよ」

P「ああ、すみません千川さん。気が利かなくて」

千川ちひろ「な、何言ってるんですか、音無さん!?プロデューサーさんも私はいいから、音無さんを褒めてあげてください」

P「は、はい!音無さんもよくお似合いで」

小鳥(人混みをキョロキョロして、見かけた子を手当たり次第にスカウトされちゃたまらないから視線を釘づけにしときたい。けど)

ちひろ(おめかししてるからと言って、あんまり見られると恥ずかしいんですよ)

ちひろ(いいじゃないですか音無さん!お綺麗なんですから!!もっとプロデューサーさんにアピールしましょうよ!)テレパシー

小鳥(千川さんこそ、私より若くて綺麗なんですから、もっと自信持って視線集めといて下さいよ!)テレパシー

小鳥「プロデューサーさん、千川さんを見ましょうよ!」

P「は、はい!」クルッ

ちひろ「プロデューサーさん、音無さんを見てください!」

P「わ、わかりました!!」クルッ

小鳥・ちひろ「「キョロキョロしない!!」」

P「ど、どうすれば!?」

事務所

イヴ・サンタクロース「……」ジー

箱崎星梨花「あけましておめでとうございます、イヴさん。何を見ているんですか?」

イヴ「あら、あけましておめでとうございます。私宛の年賀はがきを見てて」

星梨花「あ、もう小鳥さん達のチェックは終わったんですね。わあ、羊の恰好をしたブリッツェンちゃんも書かれていて可愛いです」

イヴ「はい、ブリッツェンも喜んでます。それにしても山ほどの年賀状の入った袋が事務所に送られてきたときは、ビックリしましたー。プレゼントを返品されたのかと」

星梨花「イヴさんからのプレゼントを返品する人なんていませんよ。ほら、これなんてクリスマスプレゼントありがとうって書かれてます!」

イヴ「嬉しいことですー。ただ、せっかくなら」

星梨花「せっかくなら?」

イヴ「ついでに次のクリスマスプレゼントの希望を書いてほしいです。毎年12月初めに送られてくると、スケジュール管理がー」

星梨花「今から書いても、12月には欲しいもの変わってそうですけど……」

一旦ここまで。

神社

白菊ほたる「……やっぱり大凶でした」

高山紗代子「私は凶でした」

ほたる「すみません、紗代子さん。私と一緒に引いたせいで紗代子さんも……って紗代子さん?何をしているんですか?」

紗代子「何って、もう一つ引いてるんですよ。悪い運勢なら、福が来るまで引けばいいんです」

ほたる「……!」

紗代子「これも凶……。まだまだいきます」

ほたる「わ、私にももう一つください!」



紗代子「やった!来ました大吉!!」

ほたる「わ、私、大吉なんて引いたの初めてです!?」


幸子「……やっと二人がいなくなりましたね。ではボクも引き直しますか。なあに、ボクなら大吉ぐらい楽勝ですよ」

事務所

七尾百合子「……」ペラッ

鷺沢文香「……」ペラッ

バンッ

野々原茜「やあやあ、みなのもの!茜ちゃんの登場だよ!茜ちゃんがコンビニに行ってる15分間さみしくなかった?そんなわけないよね!うんうん、わかるわかるよ。みなまで言うな」

茜「二人にさみしい思いをさせちゃってゴメンね。お詫びに今から好きなだけ茜ちゃんをナデナデさせてあげよう!ほらほら、サービス期間中だよ!プロちゃんが大好きな期間限定ショップだよ!」

茜「本もいいけど、茜ちゃんもね!むしろ本より茜ちゃんだよね!この前ドラマの撮影で、台本よりも茜ちゃんのアドリブをメインで進めたら大ウケだったし。ってドラマといえばプロちゃんに呼ばれてるんだった!!」

茜「くう、名残惜しいと思うけど、茜ちゃんは行かなければ。元気だして、二人とも。そんなに悲しそうな顔をしないで。ユリッチは本から目を離さないし、文香ちゃんは前髪で目が見えないけど、二人が悲しんでることはわかるよ。悲しくないわけないもんね!でも大丈夫、きっとまた会えるから!夕方ぐらいに!」

茜「じゃあねー、茜ちゃん行ってきまーす!!」

バタン

百合子「……」ペラッ

文香「……」ペラッ

事務所

大西由里子「……」ペラッ

音無小鳥「……」ペラッ

バンッ

野々原茜「おまちかね、茜ちゃんだよ!……でもなーんかここにいたらマズイ予感がするから帰るよ!」

バタン

由里子「……むふー」ペラッ

小鳥「……ピヨォ」ペラッ

今日はここまで。

ファミレス

天海春香「そういえば今さらだけど、プロデューサーさんはどんなふうに卯月ちゃんをスカウトしたの?」

島村卯月「私は養成所でレッスンをしていたところにプロデューサーさんが来て、それでスカウトされて」

春香「そっか、プロデューサーさんもその時はスカウト初めてだから、まずは養成所に行ったんだ。ねえねえ、それで何て言われたの?」ズイッ

卯月「え、えっと……」

春香「あ……ごめんね。プロデューサーさんがスカウトする様子っていうのが、まだあんまり想像できなくて。実は前から気になってたの。ああ、もちろん言いたくないのなら言わなくてもいいよ」

卯月「別に隠すようなことじゃないけど……」

春香「……」ゴクリ

卯月「ティンときた、って」

春香「…………へ?」

卯月「『ティンときた。君、うちでアイドルにならないか?』って言われたの」

春香「……よくそれでついていこうと思ったね」

卯月「だって765プロだよ!春香ちゃん達と同じ事務所だよ!あの天海春香が所属している事務所だよ!すごいんだよ!」

春香「あ、あはは……あんまり言われると恥ずかしいよ」

卯月「それにたとえ765プロじゃなくても、アイドルにならないかって誘われたら、夢が叶うと思ったら、断ったりはしなかったよ」

春香「そっか、そうだよね」

卯月「嬉しかったなぁ。いつも普通だった私が765プロのプロデューサーにスカウトされるなんて、きっと特別な存在になったんじゃないかって感じました」

春香「うんうん」

卯月「そのあと二人で事務所に向かう途中、たまたま見かけた凛ちゃんをプロデューサーさんがスカウトし始めるまでは」

春香「……うん?」

カフェ

如月千早「ティンときた?」

渋谷凛「うん。765プロって書かれた名刺を渡しながらそんなこと言われて。正直そういう詐欺だと思ったよ。卯月が一緒にいなかったら警察呼んでた」

千早「私たちの知らないところで、765プロにそんな危機が訪れていたのね」

凛「劇場に着いてからは、本当に765プロのプロデューサーなんだってわかって、今度はスカウトされたことにびっくりしたけどね。自分がアイドルになるなんて考えてもなかったから、どうして私が?ってずっと悩んだよ」

千早「悩みは解決したの?」

凛「解決っていうか……悩んでいるうちにプロデューサーがどんどん追加でアイドルをスカウトしてくるもんだから、悩むのが馬鹿らしくなったかな」

千早「今ではだいぶ収まったけれど、あの頃のプロデューサーは凄かったわね。まさか警察をスカウトして連れてくるとは思わなかったわ」

凛「私はあの時、ついに捕まっちゃったかぁって思ったよ」

ロケ地

川島瑞樹「奈緒ちゃん、次の仕事までまだ時間あるからランチ食べていかない?近くにいいお店知ってるのよ。……どうしたの、ぼーっとして?」

横山奈緒「ああ、いえ。瑞樹さん東京弁ぺらぺらですごいなーって。確か瑞樹さんも関西出身ですよね?」

瑞樹「前の仕事の関係でね、憶えたのよ。部屋で何度も一人で繰り返してみたり、日常でも関西弁を禁止してみたり」

奈緒「はぁ、大変や。私には真似られへんわ」

瑞樹「私の場合は、仕事のためにどうしても必要だったのよ。でも奈緒ちゃんは無理して変えなくていいんじゃないかしら。奈緒ちゃんの喋り方も、立派な魅力だもの」

奈緒「えへへ、みんなもそう言ってくれます。……しかし東京弁覚えるのがそんなに大変なら、みくは意外と凄かったんやなあ」

瑞樹「みくちゃんが?どうして?」

奈緒「だってみくも関西人やから、きっと必死に東京弁の練習をした後に、必死に猫語の練習を……」

瑞樹「ひ、必死に猫語の練習って……」プルプル

奈緒「部屋で何度も一人で繰り返したり、日常では猫語以外を禁止したり」

瑞樹「……ふふっ」プルプル


バラエティ番組

前川みく「はっ!今どこかでネタにされた感じがしたにゃ!!関西人がみんな持ってる感知能力にゃ!」

宮尾美也「ダメですよー、よそ見しちゃー。ネタですか?お刺身ならありますよー。鯛エビさんの頭をどうぞ、あーん」

みく「だから!みくは魚はいらな、うわ!?鯛エビチャンの顔怖っ!?」

今日はここまでです。

劇場前

難波笑美「あれ、プロデューサーまだおらんな。ウチらちょっと早かったみたいや」

天空橋朋花「あらあら、迎えにくると言っておいて先に待っていないなんて、おしおきが必要ですね~」

クラリス「待ち合わせの時間にはまだありますから、問題ないでしょう。朋花さんもあまりプロデューサー様に失礼な事を言ってはいけませんよ」

朋花「甘やかしてばかりもよくないと思いますよ~」

クラリス「感謝の心は常に必要です」

朋花「…………」

クラリス「…………」

笑美(え、なんやこの沈黙!?怖っ!!)ゴクリ

P「あれ、みんなもう来てたのか。悪い、待たせちゃったな」

笑美「遅いわ、プロデューサー!寿命縮まるかと思ったわ!」

P「そ、そんなにか。悪かったよ。朋花もクラリスもすまん」

朋花「……今回はクラリスさんに免じて許してあげましょう」

クラリス「ふふっ、ありがとうございます」

P(よかった、クラリスと朋花は仲良くやってるみたいだな)

笑美(帰りたい……)

レッスン場

服部瞳子「お疲れ様でした」

沢田麻理菜「お疲れ様。瞳子さん、最近調子いいわね」

瞳子「そうかしら?ならきっと可憐ちゃんのおかげね。安眠にいいアロマ教えてもらったの」

麻理菜「へえ、どんなアロマなの?」

瞳子「可憐ちゃんがいつも寝るときに使ってるっていうアロマを教えてもらったんだけど……」



秋月律子「アロマですか。私も今度可憐に聞いてみますかね」

麻理菜「律子ちゃんはまだ若いから必要ないでしょう」

佐藤心「お、はぁとや瞳子はもう若くないってか?」

麻理菜「心はいつも自分から年齢ネタにしてるじゃないの、今さらよ」



心「ぷはー、んで可憐ちゃんって寝るときアロマ?香水?なんかそういうの使ってるんだってさ」

日下部若葉「へえ、大人っぽいですね~。あ、店員さんカルピスサワーを。え、いえ私ハタチです!」

心「ビール飲めよ、ビール」



若葉「そういえば聞いた話なんですけど、可憐ちゃんが……」

馬場このみ「そういえば知ってる?可憐ちゃんって……」

「可憐ちゃんが」「へえ」「可憐が」「それって」「噂なんだけど」「マジで?」



松田亜利沙「可憐さん!寝る時はシャネルの5番って噂、本当ですか!?」

篠宮可憐「え、ええっ!?」

一旦ここまでです。

商店街

秋月律子「いつも悪いわね。あずささん探すの手伝ってもらっちゃって」

依田芳乃「必要とされるのは喜ばしいことですのでー。そろそろ近くにー」

律子「この辺ね。さてどの店にいるのやら」

芳乃「しばしお待ちをー。……そこのおせんべい屋さんにいるでしょうー」

律子「おせんべい?……ふふっ、その手は食わないわよ。心配しないでも後でお礼におせんべいぐらい買ってあげるから、その前にあずささんね」

芳乃「いえ、そうではなくー」

三浦あずさ「あら、律子さんと芳乃ちゃん?迎えにきてくれたんですか?」

律子「あずささん!?今までどこに?」

あずさ「そこのおせんべい屋さんです。事務所にいくつか買っていこうと思いまして」

律子「……芳乃、おせんべい好きなの2つ選んでいいわよ」

芳乃「いただきますー」

今日はこれだけ。

事務所

太田優「へえ、星梨花ちゃんとジュニオール、アジリティやってるんだ」

古賀小春「アジリティってなんですかぁ?」

箱崎星梨花「犬の障害物競争のことです。人も一緒に走って、指示を出すんですよ」

小春「忙しそうです~。ヒョウくんは走るのは得意じゃないから、苦戦しそうですね~」

星梨花「えっと、ヒョウくんは犬じゃないので、アジリティには参加できないと思います……」

小春「そうなんですかぁ?あ、じゃあアッキーくんは出られるんですか?」

優「そうだねー。出てみる?アッキー?」

アッキー「!?」ブンブン

星梨花「すごく首を振ってます!」

優「あはっ、アッキーやる気すごーい!」

アッキー「」ズーン

星梨花「うなだれちゃいました」

書店

鷺沢文香「……いらっしゃいませ」

北沢志保「文香さん!?どうしてここに?」

文香「……この店の手伝いを、しているものですから」

志保「そ、そうですか」

文香「……絵本をお探しですか?」

志保「あ……はい。あの……誰にも言わないでくださいね」

文香「……素敵な趣味だと思いますが。わかりました」


志保「……どっちを買おうかしら」

文香「……その2冊でしたら、右手に持っている方を志保さんにはお勧めします」

志保「こっちの方が面白いんですか?」

文香「……いえ、そういう意味では」

志保「はあ?まあ、お勧めというのなら、今回はこっちを買う事にします」

文香「……ありがとうございます」



志保(文香さんのアレ、なんだったのかしら?)

矢吹可奈「あ、志保ちゃん」

志保「可奈、どうしたの?」

可奈「えへへ、これどうぞ」

志保「これは、絵本?」

志保(というかこれ、私が選ばなかった方の……)

可奈「この前レッスンに付き合ってもらったお礼。文香さんのお勧めで、私も昨日読んで面白かったから、きっと志保ちゃんも気に入ると思うよ」

志保「……そういうことね」

可奈「ん?何が?」

志保「なんでも。ありがとう、可奈。せっかくだから、このままうちに来る?」

可奈「うん!」

今日はここまでです。

事務所

春日未来「まゆちゃんがしてるリボンって何なんだろうね?」

横山奈緒「ああ、あの腕に巻いとるやつ?そういやいっつもつけとるなぁ」

未来「もしかして春香さんみたいにそっちが本体だったりして!」

奈緒「あはは、それええな」

佐久間まゆ「なんだか面白いお話をしていますねぇ」

奈緒「未来、人の事をそんな風に言ったらあかんで!」

未来「うええ!?ひどいよ、奈緒ちゃん!まゆちゃん、ごめんなさい!」

奈緒「私もごめん!」

まゆ「いいですよぉ。ある意味、未来ちゃんの言ったことも間違いではないから」

未来「やっぱりリボンが本体なの!?」

奈緒「いやいや、春香やないしそれはないやろ」

まゆ「うふふ、このリボンは私と大切な人とを繋ぐ運命の赤い糸。私がここにいる理由。だから本体、とはいかなくても私にとっては体の一部みたいなものなの」

未来「わあ、ロマンチックだね。でもまゆちゃんの大切な人って誰だろう?私も知ってる人?」

まゆ「ふふっ、秘密です」

奈緒(まさか未来、気づいとらんの!?)

劇場前

天空橋朋花「おいたをした子豚ちゃんが一匹いるんです」

二階堂千鶴「…!?わ、わたくしにどうしろと!?」

高嶺のあ「節操のない猫が一匹いるのよ」

千鶴「なぜそれをわたくしに言うんですの!?」

浅利七海「大きな鯛が釣れたのれす~」

千鶴「せめて取り扱ってる食材だけにしてもらえませんこと!?」

七海「何なら取り扱ってるれすか~?」

千鶴「な、何も取り扱ってませんわ!!」

のあ「その鯛、捌いたら少し分けてもらえないかしら?」

七海「いいれすよ~」

千鶴「何をするつもりですの!?」

今日はここまで。

八神宅

八神マキノ(この事務所は常々普通ではないと思っていたけれど、まさかこんな情報を引き当ててしまうなんて……)

マキノ(私一人で抱えるには大きすぎる情報、でも今さら引くことはできない。フフッ、このスリルがたまらないわ)

マキノ(問題は、どうしてこんな情報と彼女の画像が一緒に置かれていたのか。これ以上の情報を得るには、彼女に接触するしかないようね)



北沢志保「マキノさん、二人だけで話がしたいということでしたけど、何の用ですか?」

マキノ「志保、単刀直入に聞くわ。……国家機密ビームとは何?」

志保「ぶふっ!?」

マキノ「その反応!やはり知っているのね?」

志保「ど、どこでそれを……。すみません、少しプロデューサーに問い詰めなくてはならないことができました」ガタッ

マキノ「ねえ、少し話を聞かせてもらえな」

志保「マキノさんも忘れてください。では失礼します」

マキノ「国家機密……志保、いったい貴女は何者なの?これは調べ直す必要がありそうね」

事務所

ロコ「ランコ、何をしているんですか?」

神崎蘭子「色彩の姫君か。我は血塗られた祝祭に向けて新たな翼を解き放たん。されど今だ月は欠けておる」

ロコ「次のライブに着る衣装のアイディアをプロットしているけど、まとまらないんですか。よければロコも一緒に考えましょうか?」

蘭子「姫君の祝福はありがたいが、しかし汝には旅立ちの時が迫っているではないか」

ロコ「まだ次のワークまで時間はありますよ。それに前からランコにフィットする衣装をエクスプレッションしたいと思っていたんです」

蘭子「姫君の祈りによって魔王は封じられた扉を開くであろう!」



桐野アヤ「こんなとこにいたのか。おい、ロコ。もう時間だぞ」

ロコ「ブリュンヒルデ、ロコはゴーアヘッドすべき時のようです。ニューウィングのクリエイト、プレイしています」

蘭子「感謝する、姫君よ」

アヤ「ロコ、なんか口調うつってねえか?」

ロコ「フェスティバルはすぐそこに。いきましょう、ドールマスター」

アヤ「今日の仕事はフェスじゃねえし。あとその呼び方はやめてくれ」

一旦ここまで。
それとのあさんは高翌嶺ではなく高峯でした。ごめんなさい。

ゲームセンター

三好紗南「やるじゃん、まつりさん」フルコンボダドン

徳川まつり「紗南ちゃんもわんだほー!なのですよ」ツギノキョクヲエラブドン

紗南「ゲーマーアイドルとして負けられないからね」

まつり「ふふっ、では次の曲で決着をつけるのですよ」


まつり「決着つかなかったのです」

紗南「お互い天井スコアだもんね。どうする?もう一回やる?」

まつり「それよりも莉嘉ちゃんを探さないといけないのです」

紗南「やばっ。三人で来たのに二人で盛り上がっちゃって、莉嘉ちゃん一人にさせちゃってた。怒ってないかな?」

まつり「あ、莉嘉ちゃんいたのです。……ほ?」

紗南「ごめん莉嘉ちゃん、次は一緒にできる遊びを……あ」


城ヶ崎莉嘉「ああ、またミスった!もう、Pくんがおにコースなんて選ぶからー!」

P「よ、よし。俺がカッをやるから、莉嘉はドンをやってくれ。役割分担だ」

莉嘉「それならできるかも!あ、まつりちゃん達終わったの?」

紗南「えっと、どうしてプロデューサーがいるの?」

P「さっき莉嘉から暇だって電話があってな。ちょっとした気分転換のつもりで来てみたんだけど」

莉嘉「Pくん、画面見て!きてるよ!」

P「うわ、なんだこの譜面!?……筋肉痛になりそうだぞ、これ」

莉嘉「あはは、Pくんおじさんみたーい」

紗南「なんだろう、この……」

まつり「莉嘉ちゃんの勝ち、なのです?」

事務所

三村かな子「ああ、私がレッスンの後食べようと、とっておいたプリンがありません!?」

安斎都「事件ですね!犯人はこの中にいます!」

ジュリア「仲間を疑うことに躊躇なさすぎないか?」

双葉杏「そういえばあずさがプリン食べてたよ」

ジュリア「うお、いたのか!?なんでソファの下にいるんだ?」

かな子「ああ、ホットケーキもなくなってます!」

都「また事件ですね!犯人はこの中にいます!」

ジュリア「だから少しは考えて言えよ!さっきの犯人すでに逃走中だったじゃないか」

杏「環が桃子と食べるんだって持ってってたよ」

ジュリア「見てたのなら止めろっての」

かな子「キャンディもどこかにいっちゃいました!」

都「またまた事件ですか。いったい犯人はどこに?」

ジュリア「今度は考えるのかよ!あたしはソファの下にいると思うけどな」

杏「…………」モゾモゾ

ジュリア「今さら隠れても遅いっての。にしてもみんな食い意地はりすぎだろ。災難だったな、かな子」

かな子「うん、でも美味しく食べてもらえて、それでなくなっちゃったものは仕方ないよ。そうだ、今からロールケーキ食べるけど、みんなも食べる?」

ジュリア「どんだけお菓子持ち込んでんだよ!」

特別編

佐竹飯店

舞田類「ここがミスターやましたお勧めの店かい?」

山下次郎「いいところだよ。安いメニューでも美味いし、とにかく量が多い」

類「コストパフォーマンスが良いというわけか。山下くんらしい理由だ」

佐竹美奈子「いらっしゃいませ。あ、山下さん。久しぶりですね」

次郎「最近転職してね、バタバタしてたんだよ。それがようやく落ち着いたわけ」

美奈子「そうなんですか。じゃあ今日は転職祝いにサービスしちゃいますね」

次郎「あー、いやそんな気を遣わなくていいって。……ホント」

道夫「……?」



道夫(気付くべきだった。いつも金欠の山下くんとはいえ、あまりにも頼んだ料理が少なすぎたことに)

道夫(いや、それよりも普通だったら山下くんが店員のサービスを遠慮するわけがない)

次郎(あちゃー、忘れてたよ。あの子は遠慮したところで、気にせずサービス増量をしてくれるいい子だったんだ)

道夫・次郎「この量……食べきれるか……?」

類「二人とも、どうしたんだい?こんなにdeliciousな料理、笑顔で食べなくちゃもったいないよ!ほら、smile!smile!」

道夫「……そうだな。アイドルが人からの親切を笑って受け止められないなど、あってはいけない。よし、食べるぞ舞田くん!山下くん!」

類「ワオ!情熱だね、ミスターはざま」

次郎(いやいや、おじさんにはこの量は胃とかきついって。プロデューサーちゃんにメールで応援頼んどくか。ついでに奢ってもらうか、せめてワリカンになればいいってね)

特別編

佐竹飯店

舞田類「ここがミスターやましたお勧めの店かい?」

山下次郎「いいところですよ。安いメニューでも美味いし、とにかく量が多い」

硲道夫「コストパフォーマンスが良いというわけか。山下くんらしい理由だ」

佐竹美奈子「いらっしゃいませ。あ、山下さん。久しぶりですね」

次郎「最近転職してさ、バタバタしてたんだよ。それがようやく落ち着いたわけ」

美奈子「そうなんですか。じゃあ今日は転職祝いにサービスしちゃいますね」

次郎「あー、いやそんな気を遣わなくていいって。……ホント」

道夫「……?」



道夫(気付くべきだった。いつも金欠の山下くんとはいえ、あまりにも頼んだ料理が少なすぎたことに)

道夫(いや、それよりも山下くんが店員のサービスを遠慮した時点で……)

次郎(あちゃー、忘れてたよ。あの子は遠慮したところで、気にせずサービス増量をしてくれるいい子だったんだ)

道夫・次郎「この量……食べきれるか……?」

類「二人とも、どうしたんだい?こんなにdeliciousな料理、笑顔で食べなくちゃもったいないよ!ほら、smile!smile!」

道夫「……そうだな。アイドルが人からの親切を受け止められないなど、あってはいけない。よし、食べるぞ舞田くん!山下くん!」

類「ワオ!情熱だね、ミスターはざま」

次郎(プロデューサーちゃんにメールで応援頼んどくか。ついでに奢ってもらうか、せめてワリカンになればいいってね)

劇場 空き部屋

P「よっこいせ。これで全部か。あとは間違って誰かが食べないように」

篠宮可憐「あ、あの……その山のように積まれているの、全部チョコ……ですか?」

一ノ瀬志希「にゃーっはっはー、キミはモテモテだねえ。でもバレンタインチョコをごみ袋にいれるのは感心しないなー」

P「これは俺のじゃないよ。真とかあいさんとか、ああいう人達宛てのチョコの中から、手作りの物を分けたやつだ。後で業者に処分してもらわなくちゃいけないからな」

篠宮可憐「す、捨てちゃうんですか!?」

P「心苦しいけどな。手作りは何が入ってるかわからないし、衛生状態も不明だからこうするしかないんだ」

可憐「……そう……ですか」

志希「そっかー、じゃあキミのために作ったこの志希ちゃん特製チョコも渡せないのかなー?」

P「お、おい。そんなこと言わないでくれよ。俺はアイドルじゃないし、そもそもお前たちから貰った物を疑うわけないじゃないか!」

可憐「……よかった」

志希「えー、ホントにー?あ・た・しの特製チョコだよ?ホントに疑わないでいいのかなー?」

P「ぐ……。悪意はないことはわかってるから、大丈夫だ。……だよな?」

志希「大丈夫、大丈夫。理論上は」

P「どうして自分から食べづらくしていくんだよ……」

可憐「あ、あの……プロデューサーさん。私からはスパイシーホットチョコレートを用意していますから……よかったら、飲んでみてください」

P「ああ、ありがとうな可憐。これが終わったらいただくよ」

可憐「……えへへ」

志希「扱い違くない?」

P「志希のだってちゃんと味わって食べるさ」

志希「ならいいけどー。それにしてももったいないねー。これとか大丈夫なのに」ヒョイッ

可憐「はい……。これも、普通に食べられるのに……」ヒョイッ

P「え、何でわかるんだ?」

志希「匂いで。ねえ、可憐ちゃん」

可憐「はい。変な匂いはしませんから」

P「どれだけ鼻がいいんだよ、お前たち。でもそうだよな、捨てるぐらいなら食べてやりたいよ。これとか、とても綺麗に作られてるじゃないか」ヒョイッ

志希「え、プロデューサーそれ食べるの?勇気あるねえ」

可憐「あ、あの!そ、そのチョコはやめたほうが……」

P「何かあるのかこれ!?」

志希「……知りたい?」

P「言わなくていい!」

事務所

伊吹翼「美奈子さん、量より見た目とか質の方が大事ですってば~」

佐竹美奈子「ちがうよ、翼ちゃん!「量より質」じゃなくて「質より量」だよ!」

棟方愛海「あのね、大きさじゃないんだよ」

翼「ね、愛海ちゃんもそう思うでしょ?」

愛海「でも見た目だけで判断するのもよくないよ。見た目だけ取り繕っても意味ないからね」

美奈子「それじゃあ愛海ちゃんは何が大切だと思うの?」

愛海「あたしはやっぱり触感かな。とろけるような感覚が、全身に伝わっていくのは最高に癒されるし幸せだよ」

翼「食感か~。それは思いつかなかったな。量と質だけで考えてた」

美奈子「量と質だけじゃない、色んな要素がお菓子作りには合わさってるんだね。どっちかしか選べないなんて、ちょっと頭が固くなってたみたい」

愛海(あれ?お菓子作り?お山の話じゃなかったの?)

今日はここまでです。

事務所

前川みく「あのー、のあにゃん?それはいったい何にゃ?」

高峯のあ「見てわからないかしら?」

菊地真「ニャンコニャンコりーん!菊地真にゃんナリよー!へへっ!」

宮尾美也「ネコミミも色々あるんですね~。どれにしましょう?あ、イヌミミも可愛いですね~」

のあ「新にゃんにゃんにゃん、よ」

アナスタシア「ノア……ヴラーク、敵になったのですか?」

のあ「これは避けられない運命よ。そして貴女たちに勝ち目はないわ……。菊地真は知ってのとおり、765トップアイドルの一人」

真「真にゃんよりもまこにゃんの方がいいかなー」

みく「既存のファンが困惑する未来しか見えないにゃ」

のあ「宮尾美也は、名前からして……みくよりネコキャラよ」

みく「ああ!みくが気にしてることを!!」

アナスタシア「やっぱり気にしてた、ですか」

美也「美也わん。わんみゃお。うーん、それともわゃおですかね~」

みく「今どうやって発音したにゃ!?」

アナスタシア「サバーカ、犬に、なってます」

のあ「そして最後に私が加わって…………」

アナスタシア「……?どうしました?」

のあ「このユニット……ツッコミがいないわ……。みく、こっちに入らない?」

みく「遠慮するにゃあ」

輿水宅

輿水幸子「輝子さんまだ来ませんね。全員揃ったら出かける予定なのに」

中谷育「お仕事長引いてるのかな?暇だし何かしようよ」

白坂小梅「あ……借りてきた映画、持ってきたけど……観る?」

育「映画あるの?見たい!」

幸子「小梅さん、もしかしなくてもホラー映画ですよね?育さんの前でそれはやめた方が……、別にボクが怖がってるとかではないですけど」

小梅「そ、そう?このシリーズはあんまり怖くない、よ?」

幸子「そう言われて前作も一緒に観ましたけど、十分怖かったですよ!ボクではなく、あくまで一般的な評価ですけど!少なくとも子供向けでは」

育「あ、幸子さんまたわたしを子供扱いしてる!子ども扱いしないでって言ってるのに」

幸子「で、でもですね。これホラー映画で、怖いですよ?お化けとかゾンビとか出てきますよ?」

育「う……だ、大丈夫だもん!観よう、小梅ちゃん!」

小梅「うん……今、セットするね……」

幸子(やっぱりこうなるんですか……。とりあえずすぐ止められるようにしておきましょう……)

小梅(ふふっ……楽しみ……)

育(怖くない……怖くない……)

星輝子「ゴートゥヘーーーールッ!!待ってたかお前らぁ!!」バンッ

育・幸子「きゃああああああ!!!!」

輝子「あ……ご、ごめん。映画観てたのか?う、うるさかったな」

小梅「ううん。い、今から観るところだったから。輝子ちゃんも……座って観よ?」

幸子「よ、よし!全員揃いましたね、行きましょう!ほら、育さんも」

輝子「わ、私は映画を観てからでも……いい、ぞ?」

育「みんなでおでかけの方が楽しいよ!ね、幸子さん」

小梅「じゃ、じゃあ……映画は帰ってからね……」

幸子(逃げられない!)

今日はここまでです。

劇場 衣装部屋

衛藤美紗希「昴ちゃん、着替え終わったぁ?」

永吉昴「着替えたけどさ、でもこれオレに似合ってるか?」

美紗希「昴ちゃん、また言葉遣い戻ってるぅ。そんなんじゃ女子力逃げちゃうよぉ」

昴「女子力って逃げるのか?……じゃなくて、逃げるのかしら?」

岸部彩華「でーも、今の昴ちゃんには女子力集まってるよぉ~。今の昴ちゃん大人っぽ~い、やっぱり落ち着いた服も似合う~」

昴「そ、そうか。そう言われると悪い気は」

月宮雅「普段とのギャップが素敵だよぉ。そうだ、リボンもつけてみない?」

彩華「どうせならウィッグをつけて、ついでに髪型もいじっちゃおうよ~。あ、それとネイルもつけてみたいなぁ~」

雅「それいいかもぉ。なら服も新しいの選んでみるねぇ」

昴「あれ?この服で決定じゃねえの?」

雅「もうちょっとだけねぇ」

美紗希「あと歩き方も覚えようよぉ。女子力は立ち振る舞いも磨かなきゃ」

昴「……うへー」



昴「……ただいま」

姫川友紀「おかえりー、ずいぶん遅かったね。今からプロデューサーとキャッチボールするけど、昴ちゃんも来る?」

昴「いい。今日は疲れた。寝る」

友紀(昴ちゃんが杏ちゃんみたいになっちゃった)

事務所

高槻やよい「この写真の、真ん中に写ってるのがかすみ。左に写ってるのが長介で、長介が抱っこしてるのが浩三。それで右にいるのが浩太郎と浩司だよ」

赤城みりあ「すごい!じゃあやよいちゃん、お姉ちゃんのベテランだ!」

やよい「えへへ。みりあちゃんは、この前お姉ちゃんになったんだよね?」

みりあ「うん、妹ができたの。お世話をするの大変だけど、赤ちゃんってとっても可愛いね」

やよい「そうだね。アイドルでもお姉さんでも、わからない事は何でも聞いてね」

みりあ「ありがとう、やよいちゃん!」



如月千早「はぁ、先輩風を吹かす高槻さんとってもかわいい」

城ヶ崎美嘉「立派なお姉ちゃんになろうと張り切るみりあちゃんかわいいよ★ふひひ★」

天海春香「千早ちゃん……」

城ヶ崎莉嘉「お姉ちゃん……」

地方ロケ 旅館

四条貴音「今宵の月は、いつにも増して強く輝いていますね」

遊佐こずえ「ふわぁ、おつきさまー…。きれー…」

貴音「こずえは、月は好きですか?」

こずえ「こずえはねー。おほしさまのほうが…すきー」

こずえ「おほしさまー…きらきらぁー。みんないっしょー…」

こずえ「おつきさまー…ひとりぼっち…。うちゅうでひとりはねー…さみしいのー…」

貴音「それは違いますよ、こずえ」

こずえ「ひとりー…ちがうのー…?」

貴音「私達がしているように、今も多くの人が一つの月を眺めています。そして月もまた私達を見守っているのです」

貴音「夜空に輝く月は孤独ではなく孤高。多くの人に囲まれているからこそ、至れる場所です」

こずえ「みんなー…いっしょー…?ふわぁ……」

貴音「夜も更けましたね。布団に戻るとしましょう」

こずえ「こずえねー…おつきさまー…すきー…。たかねも…すきー…」

貴音「ふふっ、ありがとうございます」

今日はここまで。
そろそろミリオン勢は全員登場したはず。

事務所

和久井留美「風花さんがプロデューサーさんと猫カフェ行ったそうね、羨ましいわ」

相川千夏「羨ましいのはプロデューサーさんか猫か、どっちかしらね」

留美「私も今度連れて行ってもらおうかしら、猫カフェ」

千夏「留美さん猫アレルギーじゃない。やめときなさいよ」

野々原茜「かわいそうなるーみん!そんなるーみんを助けるべく、猫耳装備でさらにプリティな茜ちゃんがナイスなアイディアを持ってきたよ!」

留美「猫がいるわ……」ナデナデ

茜「ふにゃ~」ゴロゴロ

千夏「どれだけ猫に飢えてるのよ。で、アイディアって?」

茜「むっふっふ。プロちゃんと一緒に茜ちゃんをナデナデすれば万事解決じゃないかな?さらに茜ちゃんに紅茶とお菓子を振る舞えば、まさに猫カフェ気分!どう?どう?茜ちゃん冴えてるでしょ!」

千夏「それはあなたが撫でてほしいだけじゃない」

留美「いいえ、嬉しいわ茜ちゃん。気を使ってくれてありがとう」ナデナデナデナデ

茜「ふにゃにゃにゃにゃ~」

千夏「まず撫でるのやめたら?」

今日はここまで。

事務所

馬場このみ「今やったオトナの立ち方だけど、首の角度を意識するのがポイントよ。じゃあ、若葉ちゃんやってみて」

日下部若葉「はい。……こうですか~?」

このみ「うーん、ちょっと首を傾けすぎね。それだと今度はだらしなく見えちゃうわ」

脇山珠美「奥が深いですね。一朝一夕では習得できなさそうです」

佐々木千枝「あの、こうですか?」

このみ「そう!いいわ、千枝ちゃん。やっぱりセンスあるわね」

千枝「えへへ」

珠美「……!い、いえ。珠美は負けません!」

若葉「そうですよ、珠美ちゃん。大人の維持で頑張りましょ~」

このみ「その意気よ、二人とも」


双葉杏「あの集まりに千枝ちゃんはいていいの?」

音無小鳥「このみさんも大人だから、変な事は教えないだろうし大丈夫よ。せっかくだし杏ちゃんも参加してみたら?」

杏「杏はそういうの求められてないから」

小鳥「杏ちゃんがプロ意識高そうな事を言ってる!?」

杏「まあ、求められててもやらないけど」

小鳥「それもそうね」

事務所

永吉昴「ロコ、キャッチボールしようぜ」

吉岡沙紀「ロコちゃん、グラフィティアートに行きましょうよ」

昴「……ん?悪いな、沙紀。ロコは俺が誘っちまった」

沙紀「……む。昴くんよりアタシの方が声かけたの早かったっすよ」

ロコ「二人とも、すみませんが今日ロコはアトリエでアートをする予定で」


音無小鳥「ほら、あれがイケメン二人と女の子による三角関係よ。ここから女の子の取り合いが始まるのよ!アイドル事務所でこんな光景が見れるなんて、アイドル増えてよかったわ!」

喜多日菜子「むふふ。王子様が二人なんて、日菜子困っちゃいますぅ~。日菜子のために争わないでください~」


昴「じゃあ三人で両方やろうぜ。グラなんとかってやつも見てみたいし」

沙紀「いいっすね。昴くんがどんなアートを描くか、興味あるっす。じゃあ先にキャッチボールからっす!」

ロコ「あの、ですからロコはインドアでアートにコンセントレイトしようと」

昴「そうと決まれば、行こうぜ。ロコ」グイッ

沙紀「楽しみっすね、ロコちゃん」グイッ

ロコ「ロコの話を聞いてくださいー!」


小鳥「まさかハーレム展開とは……。やるわね、ロコちゃん」

日菜子「そんな解決法もあるんですねぇ~、妄想の幅が広がりました~。……むふふ」

今回はここまで。

広場

横山千佳「とりゃーっ」

中谷育「やーっ」

四条貴音「おや?二人は新聞紙の棒を持って何を?いつもの魔法少女ごっこでしょうか?」

丹羽仁美「今日のは武将ごっこだよ。この前千佳ちゃんが戦国公演をやってから、ブーム来てるみたい」

貴音「嬉しそうですね、仁美」

仁美「自分の好きな物を気に入ってもらえたら、そりゃね。このまま他の武将にも興味を持ってもらえたらいいな」

貴音「ふふっ、そうですね」

千佳「このままじゃ負けちゃう。こうなったら……マジカル・ユキムラ・パワー!」

育「負けないもん!マジカル・ケイジ・チェーンジ!」

貴音「なにやら面妖な言葉が聞こえましたが」

仁美「ああ、慶次はアタシが教えたんだよ。武将ごっこならどの武将かぐらいは決めた方がいいもんね」

貴音「いえ、そうではなく。やはりあれは魔法少女ごっこなのでは?」

仁美「武将ごっこだって。最近の武将は魔法ぐらい使うから」

貴音「最近の武将!?」

仁美「ビームも撃つよ」

貴音「面妖な……」

事務所

池袋晶葉「千鶴、頼みがあるんだが」

二階堂千鶴「晶葉が頼みごととは珍しいですわね」

晶葉「今度やる公演で貴族のお嬢様役をやることになってな、演技指導をしてほしいんだ」

千鶴「あらあら、お嬢様の役で私に頼るとは、さすが天才は見る目がありますわね」

晶葉「ああ、お嬢様の演技なら千鶴が一番だと思ってな。どう振る舞えばお嬢様に見えるかは、誰よりも詳しいだろう?」

千鶴「おーほっほっほ。わかりましたわ、わたくしが晶葉にお嬢様の作法を教えて差し上げますわ」

晶葉「ああ、頼りにしてるよ」


双海亜美「お嬢様の作法なら琴歌お姉ちゃんから教わればいいんじゃないの?」

水瀬伊織「あたしや琴歌には当たり前すぎて、気付かない動きとかあるかもしれないじゃない。その点、千鶴なら詳しそうでしょ?」

亜美「なるほどー、敵対敵将ってやつだね。でも大丈夫?千鶴お姉ちゃんのお嬢様演技だよ?」

伊織「鵜呑みは危険って後で晶葉に教えとくわ」

事務所

矢吹可奈「どんな色が好き~、赤い色が好き~」

P「お、可奈は絵を描いてるのか。相変わらず上手いな」

可奈「えへへ。プロデューサーさんはどんな色が好きですか?」

P「俺か?そうだなぁ」

星井美希「黄緑だよね、ハニー?」

P「わっ、どこから出てきたんだ、美希?」

佐久間まゆ「プロデューサーさんには赤色が似合いますよねぇ、春香ちゃん?」

天海春香「えっ!う、うん。似合うんじゃないかなぁ」

渋谷凛「蒼っていいよね」

北沢志保「白という選択肢もあると思います」

大西由里子「黒もあるじぇ!」

菊地真「ボクはプロデューサーには黒でビシッと決めてほしいなぁ」

「「…………」」ジーッ

P(みんながこっちに注目してる!?これは迂闊な事は言えないぞ……)

可奈「プロデューサーさん、何色ですか?」

P「そ、そうだな……。あ、ほら。今可奈が描いているその絵には何種類もの色が使われているだろう?」

可奈「はい?そうですけど」

P「そうやっていろんな色が合わさることで、素敵な絵が生まれるんだ。どれか一つの色だけではきっとその絵の美しさは表現できない。どの色が欠けてもいけないんだ」

P「だから俺はどれか一つとかではなく、全部の色それぞれに魅力があると思うし、どの色にも他の色とは比べられない価値があると思う」

可奈「…………?」

P(う、可奈がキョトンとしてしまった。じゃあ、みんなの反応は……?)

「「はぁ……」」

P(ぐ、大勢からのため息が聞こえる……。やっぱり今のはなかったか……)

バッドコミュニケーション


小室千奈美「やっちゃったわね、プロデューサーさん」

ナターリア「プロデューサーはカラフルなのが好きなんだネ。ナターリアもカラフル好きだゾ」

千奈美「初めからカラフルが好きって強気に言ってれば、まだよかったんだけどね。弱気を見せたら負けよ」

ナターリア「うん?そういえば、前にプロデューサーみたいな人を言う言葉を教わったヨ。えーっと」

ナターリア「そうダ、『英雄色を好む』!」

千奈美「頼りなさそうな英雄さんねえ」

事務所

萩原雪歩「音無さん千川さん、ここにお茶置いときますね」

音無小鳥「ありがとう、雪歩ちゃん。はぁ、やっぱり雪歩ちゃんのお茶が一番落ち着くわ」

千川ちひろ「音無さんは紅茶よりも緑茶派ですか」

小鳥「そういうわけじゃないですけど、ずっと飲んできたからでしょうか。飲んでいるとほっとするというか」

ちひろ「いいですね、そういうの」

小鳥「それと恥ずかしい話、雪乃さんや星梨花ちゃんが淹れてくれるお茶は高級だから、飲もうとすると緊張しちゃうんですよ」

ちひろ「ふふっ、なんですかそれ」

小鳥「本当ですって。値段聞いたときは手が震えたんですから」

ちひろ「でも雪歩ちゃんのお茶は飲めてるじゃないですか。これもなかなかの値段なのに」

小鳥「……え?」

ちひろ「……あら?」

小鳥「高いんですか、これ?」ブルブル

ちひろ「音無さん、手が震えてますよ!?」

事務所

一ノ瀬志希「はすはすー」クンカクンカ

冴島清美「志希さん!何やってるんですか!?」

志希「プロデューサーのスーツを嗅いでるだけだよー、清美ちゃんもやるー?」

清美「やりません!というかやめてください!変態じゃないですか!」

志希「えー、楽しいよヘンタイごっこ」

清美「ごっこじゃなく変態です!風紀の乱れは許しませんよ!」

篠宮可憐「……」


可憐「あ……あの、春香さん」

天海春香「どうしたの、可憐ちゃん?」

可憐「その……ひ、人の服の匂いを嗅ぐのってどう思います……か?」

春香「え!?ってああ、志希さんの話かぁ。まあ、あんまり普通じゃないよね」

可憐「ひっ……!」

春香「本人も言ってるけど、やっぱり変態っぽいというか」

可憐「うぅ……」

春香「あ、あれ?大丈夫、可憐ちゃん?なんだか落ち込んでるけど」

可憐「だ、大丈夫……です」

可憐(スーツの匂いを嗅ぐのって普通じゃなかったんだ……)

今回はここまで。

女子寮

兵藤レナ「ふふふ」

真壁瑞希「ふむ」

桃井あずき「ほうほう」

多田李衣菜「んー?」

浜川愛結奈「何やってるの、レナさん?ポーカー?」

レナ「正解。もちろん賭けてはないわよ」

愛結奈「まあ、このメンツじゃねえ」

レナ「どう?みんな手札は変える?」

瑞希「変えません」

愛結奈(瑞希ちゃんは相変わらずポーカーフェイスね)

あずき「ふっふっふっ……えいっ、全捨て大作戦!」

愛結奈(作戦って……)

李衣菜「おお、なんかロックだね。じゃあ、あたしも全捨てで!」

愛結奈(そういうとこがロックじゃないんだってば)

レナ・瑞希「……!?」

愛結奈(あ、二人が動揺してる。やるじゃん李衣菜)

事務所

工藤忍「瑞希ちゃんいるー?」

川島瑞樹「呼んだかしら?」

忍「あ、すみません、真壁の方です。って川島さんを瑞樹ちゃんなんて呼びませんよ」

瑞樹「呼んでもいいのよ」

忍「ややこしいんでいいです」

瑞樹「つれないわねえ。一回呼んでみてくれない?」

忍「はあ。じゃあ、瑞樹さん」

瑞樹「……瑞樹って呼んで?」キュッ

忍「……!何言ってるんですか川島さん。アタシ真壁の瑞希ちゃん探してきますね」

瑞樹「あら、残念」


忍「……はぁ」

忍(やばい、ちょっとドキドキした)

真壁瑞希「ほう、そのような会話が」

忍「川島さんらしいよね」

瑞希「名前を呼ばせるだけでドキドキさせるなんて。これが大人の魅力。……羨ましいな」

忍(余計なことまで話しちゃったなあ)

瑞希「しかし同名というのは面倒ですね」

忍「事務所の人数多いから仕方ないよね」

瑞希「あの、試しに私を川島さんみたいに名字で呼んでみてください」

忍「真壁さん?」

瑞希「……やはり今後も瑞希でお願いします。少し寂しかったです。……クスン」

忍(あ、今の可愛かった)

一旦ここまで。

楽屋前

双海真美(ありさせんせーが近くで仕事するっていうから、遊びに、もとい応援に来てみたら……)


持田亜里沙「A・R・I・S・A!」

ウサコ「(A・R・I・S・A!)」

亜里沙「DANG!DANG!嬉しくなってきちゃう~」



真美(楽屋で一人、ありさちんの歌をウサコちゃんのコールつきで歌うせんせーが見れるなんて!これは亜美にも聞かせなきゃっしょ~)ポパピプペ

双海亜美『もちもち?どったの真美?』

真美「んっふっふ~、激レアなネタを掴んだから今から亜美にも……ってあれ?歌聞こえなく……はっ!?」

ウサコ「(み~た~ウ~サ~ね~~)」

真美「ふぎゃああああ!!」

亜美『え、真美!?応答しろ、真美隊員!真美隊員ー!!』

事務所

工藤忍「……」コトッ

綾瀬穂乃香「……」コトッ

喜多見柚(チェス盤を持ってきたはいいけど、これ見てるの飽きるな~。相変わらず二人は集中力すごいし)

柚(……刺すか)

柚(ってホノカちゃん、ぴにゃこら太を膝の上に乗せてる!これじゃあ、ぐさぁーっ!できない!)

柚(他に何かないかな~?あ、茜チャン人形があった。これでいいや)

柚「ぐさぁーっ!」

野々原茜「ぐわぁーっ!!」バタリ

柚「うわっ!?びっくりした~」

赤西瑛梨華「ほう、何といいリアクションだ。ティンときた!キミのような人材を求めていたんだ!三人目はKI・MI・DA☆」

茜「歌とダンスだけに飽き足らずバラエティの才能まで持ってたなんて、茜ちゃんは自分が怖い!あとモデルの才能と演技の才能と」

柚「才能多いね」

瑛梨華「ツッコミ枠で、四人目にDO・DAI?」

柚「間に合ってまーす」

忍「……」コトッ

穂乃香「……」コトッ

学校

土屋亜子「アタシらもさくらちゃん人形を作って売るで!」

村松さくら「アコちゃんがお金儲けの目をしてる!」

大石泉「いつも通りだね」

亜子「あの、何で!?とか聞かんの?」

泉「茜ちゃんが作ってる茜ちゃん人形がけっこう売れてるって話を聞いて、真似しようと思ったんでしょ?」

亜子「あ、はい。その通りでございます」

さくら「でもどうしてわたしなのぉ?」

亜子「そこは当然さくらやろ」

泉「さくらが適任だよ」

さくら「えへへ、そうかなぁ」

亜子(マスコットやし)

泉(マスコットだからね)



北川真尋「それで結局どうなったの?」

泉「律子さんに止められた」

亜子「ちひろさんに止められた」

さくら「プロデューサーさんに止められましたぁ」

亜子「まさかみんなして止められるとは。なんで茜はええんや!」

さくら「ずるーい」ンムー

泉「今回は仕方ないよ」

真尋(まわりに止められて実際に止まるかどうかの違いだよね。言わないけどさ)

一旦ここまで。

事務所

道明寺歌鈴「ふぇぇっ!」ズテーン

天海春香「歌鈴ちゃん大丈夫!?」

歌鈴「また転んじゃいました。うう……、春香ちゃん、どうすれば転ばなくなるのかな?」

春香「ええっ!?そ、そうだね。えーっと」


双海真美「これははるるん、キューキョクの二択を迫られましたなー」

矢口美羽「そうなの?」

真美「転び芸ははるるんの十八番だからね。ここでアドバンスをしちゃうと、かりんっちより転びレベルが下だと認めることになっちゃうんだよ。なによりそれでかりんっちが転ばなくなったら、はるるんの転びが演技だってばれちゃうよ!」

美羽「なるほど。個性で負けて、さらに個性が失われてしまうと。じゃあ、アドバイスしなければいいんじゃないの?」

真美「その選択がはたしてはるるんに出来るだろうか、いや出来ない。例え相手が噛みや脱ぎのような強いキャラを持っていて、そのうえ転びで数少ない自分のキャラまで奪おうとする輩だろうと、助言をせずにいられないのがはるるんなのです」

美羽「そんな、転びキャラか面倒見のいい先輩キャラのどっちかを捨てなくちゃいけないなんて!」

真美「誰かが悪かったんじゃない。キャラが薄いのが悪いんや」

美羽「あ、個性をよこせい!ってどうかな?」

真美「美羽ぴょん、思いついたギャグをとりあえず言うのやめようよ」

春香「あのさー、見てるんだったら二人も何かアドバイスしてくれないかなー」

美羽「アドバイスならわたしが欲しいですよ!」

春香「逆ギレ!?転ばないためのアドバイスなんだけど……」

真美「真美から言えることは、かりんっちは下着をつけた方がいいってことだけだよ」

歌鈴「ふああ!つけるの忘れてました!?」

事務所

大沼くるみ「あう」ズデーン

如月千早「大沼さん大丈夫!?」

くるみ「ぐすっ、転んじゃいましたぁ」

千早「床に荷物が置いてあるから、足元に気を付けて」

くるみ「ひぐっ……お胸が邪魔で、足元ほとんど見えなくて。ううぅ……」

千早「…くっ!」

今日はここまで。

ファミレス

菊地真「納得がいかない」

中野有香「どうかしましたか?」

真「有香だってボクと同じくらい強いのに、どうして可愛い仕事ばっかりなんだ」

舞浜歩「有香はカッコいいって感じじゃないからな」

真「そんなことないよ。正拳突きをする有香を見たけど、すごくカッコよかった」

有香「押忍、ありがとうございます!」

歩「そんな武道経験者にしか通じないカッコよさを言われても。いいじゃん、真はカッコいいのが似合ってるって」

真「カッコいいのが嫌ってわけじゃないんだけど、フリフリの衣装も着たいんだよ」

有香「拓海さんみたいな感じでしょうか?」

真「そうそう、拓海みたいなのがいい。強いけどカッコいいのも可愛いのも任されるアイドル」

歩「今さらだけど、ウチ強いアイドル多くない?」

真「歩はあんまり強くないけどカッコいい仕事がメインだよね」

歩「アイドルを戦闘力で判断するのをやめなって」

事務所

福田のり子「聞いたよ、アヤ。ドール集めが好きなんだって?」

桐野アヤ「誰からそれを!?こずえだな!」

のり子「あははっ。でもなんで教えてくれなかったのさ?一緒にプロレス観に行く仲だってのに」

アヤ「いや、だから言いにくいっていうか」

のり子「やっぱり部屋に飾ってたりするの?」

アヤ「まあな。ポーズをとらせてみたり、とか」

のり子「へえ」

アヤ「あんまり人に言うなよ、隠してるんだから。こずえにも釘刺しとかないと」

のり子「ポーズってコブラツイストとか?」

アヤ「プロレスを混ぜるな」

今日はここまでです。

事務所

メアリー・コクラン「エイプリールフールが誕生日だとなんか大変そうネ、コハル。招待しても信じてもらえなかったらパーティーを開けないワ」

古賀小春「そんなことないですよ~。みんな信じてくれます~」

秋月律子「小春は誰かと違ってもともと嘘なんてつかないから疑われないのよ」

メアリー「アラ、まるでアタシが嘘つきみたいじゃない」

律子(堂々とスリーサイズ詐称していた子がよく言うわ)

小春「あ、でも家に入る前にヒョウくん、イグアナがいるってみんなに話すと決まって嘘だーって言うんです~。不思議だね~ヒョウくん」ナデナデ

メアリー「あたりまえヨ。アタシだって聞いたときは嘘だと思ったワ。ね、リツコ?」

律子「え?ええ、そうね」

律子(響がいるから、ああそうなんだ。くらいにしか思わなかったけど、これって感覚がずれてるのかしら……)

事務所

二階堂千鶴「ふう、ようやく着きましたわ」

日野茜「おはようございます、千鶴さん!すごい量の荷物ですね!」

原田美世「肉に野菜にお米に……、どうしたのこれ?」

千鶴「商店街を通ってきたら、みなさんが持っていくようにと」

美世「重かったでしょ。帰りは車で送ってあげようか?」

千鶴「いえ、寮住みの人たちややよい達にもおすそわけしますから、帰りは軽いはずですわ」

茜「大人気ですね、千鶴さん!さすがです!」

千鶴「そ、そうですわね。一応変装はしていたんですけれど、私のオーラの前では意味がなかったようですわ!おーほっほっほ!」

美世「ほとんど身内みたいなものだからね」

千鶴「な、なんのことやら」

茜「なるほど!ファンは家族ということですね!」

千鶴「茜、今いいこと言いましたわ。このお米を差し上げましょう」

茜「いいんですか!?ありがとうございます!!」

美世「お米重くない?帰り送ろうか?」

茜「走って帰るので結構です!!」

千鶴「さっきから人を乗せたがりますわね、寂しいんですの?」

美世「ちょっとね」

茜「隣走りましょうか!?」

美世「それぐらいなら乗ってよ」

レッスン場

ジュリア「……」

木村夏樹「最近だりーがしっかりしてきててさ。やっぱりライラ達とバンド組んだからかね?」

ジュリア「……」

松永涼「小梅がなんかの撮影でキーボード弾くっていうから見に行ったんだけど、まさかあの袖のまま弾くとは思わなかったよ。しかも結構上手でさ、器用なことするよな」

ジュリア「……」

夏樹「だりーがネコミミつけてロックかな?って聞いてきたんだ。そうやって聞いてくるところが」

涼「そうそう、小梅にわけあり物件を訪問するっていう番組のオファーが来て」

ジュリア(このメンバーでレッスンすると休憩時間の会話がママ友っぽいんだよなぁ)

今日はここまで。

花見会場

春日未来「桜が満開だねー!」

村上巴「見事なもんじゃのう」

浜口あやめ「巴殿の着物もすっごく綺麗でござるよ」

未来「そうだ、巴ちゃんアレやってよ。『この紋所が目に入らぬか』ってやつ」

あやめ「……未来殿、それでは遠山の金さんではなく水戸黄門でござるよ」

未来「あ、あれれ?」

巴「墨は入れとらんのう。親父が嫌がるけん」

あやめ「アイドルが彫り物はまずいでござるよ」

花見会場

最上静香「忍さん、アイドルになることをご両親に反対されていたんですか?」

工藤忍「親だけじゃないよ、友達に言ってもみんなに無理だって言われて。それでちょっと喧嘩して、強引に上京してきたの」

静香「……すごい」

忍「こっちに来たばかりの頃は、知り合いはいないし親に電話もしにくいしで、けっこう心細かったかな」

静香「苦労したんですね」

忍「へへっ、でも地方から来た子はみんな似たような苦労はしてるよ。それにアイドルは夢だったから。夢を叶えたいなら頑張らなくちゃね」

静香「……そうですよね。あの、その後ご両親とは?」

忍「今日つけてるこのリボン、お母さんが送ってくれたんだ。アイドル頑張れって」

静香「……!認めて、もらえたんですね」

忍「うん、地元のみんなも応援してくれてる。だからこれからも頑張らないと」

静香(私も頑張ろう。そうすれば、きっと……)

花見会場

喜多日菜子「むふふ、では3番が5番にキスを~」

神谷奈緒「な、キス!?」

伊吹翼「やったー、私5番です!」

奈緒「なんで嬉しそうなんだよ」

東郷あい「おや、3番は私か」

松田亜利沙「な!?わわ、急いでカメラ用意しないと」

奈緒「すんな!」

翼「あいさんが相手なんて緊張しちゃうな~」

あい「ふふっ、光栄だ。では失礼して」

奈緒「お、おい。本当にするのか!?」

日菜子「むふふ。むふふふ」

亜利沙「……」スタンバーイ

あい「目を閉じてくれるかい?」

翼「は、はい」

翼(あいさんの顔、近い……)ギュッ

チュッ

奈緒「……あれ、おでこ?」

あい「アイドルのくちびるを奪ったら、ファンに怒られてしまうからね」

翼「……」ポー

奈緒「おーい、翼?大丈夫か?」

日菜子「むふふふふ」ポワポワ

亜利沙「やぁ~ん」キュンキュン

奈緒「こいつらは大丈夫だな、うん」

今日はここまでです。

>>317
> 茜「隣走りましょうか!?」
> 美世「それぐらいなら乗ってよ」
この会話に笑った。

花見会場

エミリースチュアート「野球拳とはいったいどのような伝統行事なのでしょうか?」

姫川友紀「野球拳?アハハ、どこで聞いたのそれ?」

エミリー「先ほど早苗さんから花見の席における作法と教わったのですが、途中で早苗さんは清美さんに連れて行かれてしまって」

友紀「なるほど。よし、じゃあお姉さんが教えてあげよう」

エミリー「お願いします」

友紀「せっかくだから実践形式でやろうか。まずは二人でジャンケンをします。いくよ、ジャンケン」

冴島清美「友紀さん連行です!」

友紀「あ、ちょっと、今いいとこなのにー」

清美「花見でも風紀の乱れは許しません。頭を冷やしてもらいますよ」グイグイ

エミリー「ああ、友紀さん……あ、あれは!」

友紀「」クイックイッ

エミリー(友紀さんが清美さんから見えないように送っているあの合図は)

エミリー(先日事務所内だけの合図をつくろうと言い出した友紀さんが作った『とりあえずPで!』の合図)

エミリー(つまり仕掛け人さまに野球拳のことを聞くようにという事ですね。わかりました、さっそく聞いてまいります)

花見会場

大和亜季「ここが戦場でありますか!」

真鍋いつき「戦場じゃなくて会場だよ。お花見もう始まってるみたいだね」

首藤葵「ようこそ、二人とも。今日はみんなに煮付け定食をご馳走してるっちゃ、食べてって」

佐竹美奈子「お仕事お疲れ様です、私の中華料理もどんどん食べてくださいね」

椎名法子「ドーナツもあるよ!」

上条春菜「まあまあ、眼鏡どうぞ」

天空橋朋花「今日の為に料理した子豚ちゃんですよ~」

財前時子「私が直々に料理してやった豚よ。食べなさい」

美奈子「お仕事お疲れ様です、私の中華料理もどんどん食べてくださいね」

片桐早苗「二人とも、あたしの酒が飲めないって言うのー?」

高垣楓「いっき飲みはあきまへん、ふふっ」

美奈子「お仕事お疲れ様です、私の中華料理もどんどん食べてくださいね」

いつき「戦場だった」モグモグ

亜季「これもある意味兵糧攻めでありますか」モグモグ

今日はここまでです。

事務所

藤居朋「今週の射手座のラッキーアイテムはカメラだって」

中谷育「カメラなら、後で亜利沙さんに貸してもらおうっと」

鷹富士茄子「星占いですか?」ヒョコッ

朋「うん。茄子さんは確か山羊座だったよね、ちょっと待ってて」

育「茄子さんは占いいらないんじゃない?」

茄子「そんなことないですよ~」

朋「あった。今週の山羊座のラッキーアイテムは、ナス。……ナス?」チラッ

育「いらないんじゃない?」チラッ

茄子「ナスじゃなくてカコですよ~」

朋「冗談はさておき、ナスなんて持ってないよね」

育「お店で買えばいいのかな?」

難波笑美「お、いたいた。茄子はん、そろそろお仕事行くでー」

茄子「もうそんな時間ですか。今日はよろしくお願いしますね」

笑美「うん、あとこれ。先に渡しとくわ、使うやろ」

茄子「なんですか、この袋?」

笑美「家から持ってきたナス。これでトークの掴みはばっちりや」

茄子「もう、だからカコですってば~」

笑美「あははっ」

育「ラッキーアイテムの方から来たよ!」

朋「なんて幸運……!」

土手

矢吹可奈「おはようございます!」

相馬夏美「あら、可奈ちゃんもランニング?」

可奈「えへへ、ちょっとお菓子食べ過ぎちゃって。夏美さんもですか?」

夏美「私は日課みたいなものよ」

夏美(体型維持って意味では同じだけど)

可奈「いつもこの辺を走ってるんですか?」

夏美「ええ、私以外の子もよく見かけるわよ。あ、ちょうどいいわ。可奈ちゃん、後ろを見て」

可奈「後ろ?」

日野茜「いい天気ですね、野々原さん!!体も暖まってきましたし、もっとペース上げましょうか!!」

野々原茜「あ、茜ちゃん……今日は……全力の2割ぐらいの力で……軽く……走るって……決めてるから…………」ゼーハー

日野「わかりました!!じゃあ軽く全力で走りましょう!!!!」

野々原「あ、ちょ……引っ張ら……!!」

日野「おや、夏美さん可奈ちゃん!!おはようございます!!お先に失礼します!!」ギュン

野々原「余裕だけど……全然辛くないけど……ソファーに寝転んで、ナデナデされたい……疲れてないけど……」ゼーハー

夏美「……あれと一緒に走ったら痩せそうよね」

可奈「その前に倒れちゃいますって!」

劇場

棟方愛海「すごい雨だったね」

白菊ほたる「ごめんね。私が一緒に劇場に行こうって言ったせいで、愛海ちゃんも不幸の巻き添えに」

愛海「気にしすぎだよ。それにあながち不幸でも……あ、来た!」

ほたる「え?」

ガチャッ

百瀬莉緒「急に雨が降るなんて……。誰か、タオル持ってきてくれないかしら」

愛海「はい、ただ今!」

莉緒「げっ」

愛海「びしょぬれだね、莉緒さん!これは急いで乾かさないとね!拭いてあげる!」フキフキ

莉緒「あ、ちょっと!」

愛海「うひひ、服が肌に張り付いてお山の形がより鮮明に」フキモミ

莉緒「自分でやるから!」

愛海「急な雨も楽しみ方しだいだよね!」モミモミ

ほたる(愛海ちゃん、すごい……)

莉緒「ほたるちゃん!?見てないで助け」

今日はここまで。

料理番組

十時愛梨「そこまで!調理時間終了です。ではさっそく五十嵐響子・中谷育チームの作った料理から審査といきましょう」

四条貴音「ほう。これは、おむらいすですね」

五十嵐響子「はい、育ちゃんの得意料理を一緒に作りました」

愛梨「作った感想はどうでしたか?」

中谷育「響子さんすごく手際がよくて、尊敬しちゃった。料理が得意なんだって伝わってきたよ」

響子「ありがとう、育ちゃんも上手でしたよ。だいぶ楽させてもらいました」

貴音「ふむ、ふっくらと柔らかい卵のなんと美しいこと。崩して食べることに思わず躊躇してしまいます」

愛梨「おおっと、審査員はすでにオムライスに夢中のようです」

貴音「さらにけちゃっぷで描かれたネコの絵もいいですね。中谷育らしい真可愛らしい絵です」

響子「え?それはネコじゃなくてウサギ、あと描いたの私……」

育「響子さん、しーっ!」

育(あれクマの絵じゃなかったんだ!)

事務所

天海春香「おはようござい……きゃあ」ドンガラガッシャーン

江上椿「」パシャ


春香「こんにち……わわっ」ドンガラガッシャーン

椿「」パシャッ


春香「それじゃあまた……ったぁ!?」ドンガラガッシャーン

椿「」パシャッ


如月千早「春香が転ぶ瞬間の写真が何枚も……」

椿「うーん、どれもレアショットのはずなんですけどね」

今日はここまでです。

劇場

中谷育「ペロちゃん可愛いね」

佐城雪美「ん……育もペロのお腹……撫でる……?」

育「いいの?」

雪美「いいって、ペロ……言ってる」


多田李衣菜「みくちゃんは猫と話したりできないの?」

前川みく「雪美チャンぐらいの頃はみくも猫ちゃんの気持ちがわかったにゃ。今はできないけど」

李衣菜「へえ」

みく「……ホントの話だにゃ」

李衣菜「疑ってないよ。そういうの素敵だなって思う」

みく「うん、素敵な思い出にゃ。子供のころだけの、素敵な思い出」

ドタドタ

我那覇響「おーい、ねこ吉―!どこに行ったんだー!?ご飯食べちゃったのは謝るから出てきてくれー!」

李衣菜「……」

みく「……」

李衣菜「大人になっても喋れる人いたね」

みく「大人かにゃあ?」

事務所

相原雪乃「お二人とも、お茶をどうぞ」コトッ

宮本フレデリカ「めるし~ぼくー」

舞浜歩「ありがとう、あれ?今日は紅茶じゃなくて緑茶なんだ」

雪乃「はい。雪歩ちゃんのお茶を飲んでいたら、自分でも淹れてみたくなりましたの」

フレデリカ「あるよねー。アタシもアユムちゃんのクッキー見てたら食べたくなったもん」ジーッ

歩「あげないぞ」

フレデリカ「ざんねーん」

雪乃「うふふっ、今お茶菓子を持ってきますね」

今日はここまでです。

ホームセンター

藤原肇(今度美玲ちゃん達が行くキャンプの準備をしに来ました)

松山久美子「キャンプ用品っていっぱいあるのね」

双海真美「みれっち、このハンモックも買おうよー」

早坂美玲「あ、コラ!勝手にカートに入れるな!」

双海亜美「このバドミントンも買いっしょー」

久美子「コラコラ、そんなに買ってもキャンプに行くのは美玲ちゃん達なんだから二人は遊べないでしょ」

真美「ここで買っておけば今度真美たちもキャンプをする時に遊べるからね」

亜美「しかも亜美たちがお仕事でキャンプに行く時は、新たなケーヒでまた新しいおもちゃを買えるってスンポーだよ!」

久美子「うわ、なんか引くぐらい計画的ね」

真美「先を考えるのがアイドルってね!というわけで」

美玲「買わないぞ!」

肇「……美玲ちゃん、みんなで釣りをしたら楽しいと思いませんか?」

久美子「肇ちゃん!?」

三好宅

望月杏奈「紗南……キャンプに行くって、ホント?」

三好紗南「そうだよ。これから何日かテント生活するんだ」

水谷絵理「ゲーマーには過酷?」

杏奈「……頑張って」

紗南「そんなに心配しないでも大丈夫だよ。あたしキャンプ経験あるし」

絵理「……え?」

紗南「小学生の時にね。テント張りとか薪集め、けっこう面白かったな~」

杏奈「!?」

紗南「だから今度のキャンプも楽しみでさ……あれ?二人とも、どうしたの?」

絵理「……光の世界の住人だった」

杏奈「同じゲーマーなのに……まぶしい……」

紗南「なんで距離とるのー!?」

今日はここまでです。

事務所

永吉昴「ロープのくくり方は憶えて損はないぜ。魚を捕まえる罠を設置するのに役立つからな」

ライラ「こうでございますか?」

昴「そうそう。蔦を使うときは、千切れないように気をつけろよ」

ジュリア「味付けは少しでいいんだ。捕まえたばかりの食材なら、新鮮だし十分ウマい」

ライラ「新鮮なままがいいのですねー」

ジュリア「あ、でもちゃんと火を通せよ。生で食べるのはやめとけ」

ライラ「勉強になりますです」

ジュリア(あれ?聞かれたからサバイバルで学んだ知識を教えたけど)

昴(ライラの行くキャンプって普通のキャンプじゃなかったっけ?こんな知識使うのか?)

ライラ「おかげで明日から朝食に一品増えますですよー」

ジュリア「日常で使う気か!?」

事務所

井村雪菜「キャンプはどうだったぁ?」

遊佐こずえ「まっくらー……でもうるさかったー……」

雪菜「……クイズぅ?」

所恵美「にゃはは、違うって。自然の中の夜は真っ暗だけど、虫とか鳥の鳴き声が賑やかなんだよ」

雪菜「え~、こわーい」

恵美「でも夜空は綺麗だよ~。星が良く見えるからね」

雪菜「うーん、見たいけど虫……。こずえちゃん、星はよく見えたぁ?」

こずえ「みえたー……うさみんせいもー……」

雪菜・恵美「え!?」

事務所

仁奈「キャンプとっても楽しかったですよ!」

姫川友紀「森の中だったんでしょ?熊に会ったりしなかった?」

仁奈「仁奈クマがいたでごぜーますから、クマもよってこなかったですよ」

友紀「そっかー、仁奈クマちゃんはすごいね」

仁奈「ふふーん!みんなでカレーも作ったでごぜーます!仁奈クマもお手伝いしたですよ!」


貴音「熊の姿でかれぇを作る市原仁奈、きっと微笑ましい光景だったのでしょうね」

響「うん、絶対可愛かったはずだぞ。自分も行きたかったなぁ」

貴音「……熊かれぇ」グー

響「あんまりだぞ、たかねぇ」

今日はここまでです。

事務所

西園寺琴歌「まあ!杏奈ちゃん、お天気予報をするんですの?」

望月杏奈「うん……でも、難しい」

衛藤美紗希「琴歌ちゃんも前にやってたよねぇ。その時はどうだった?」

琴歌「そうですわね。ただ原稿を読み上げるだけだったので、物足りなかったですわ」

美紗希「アグレッシブな琴歌ちゃんらしい~」

杏奈「その読み上げるのが、大変……。喋ることいっぱいで……ペース配分が難しい……」

美紗希「そうだ、琴歌ちゃんのお家に頼んで全国的に晴れにしてもらっちゃえば~?そうすれば読むの簡単!なーんて」

杏奈「……その手が」

美紗希「じょ、冗談だからぁ。そんなに食いつかないでぇ」

琴歌「父に出来るか聞いてみますね」

美紗希「琴歌ちゃんも実行しようとしないでー!」

事務所

百瀬莉緒「番組でファッションチャレンジをしてわかったけど、露出度高くすればいいってものじゃないのね。オシャレって奥が深いわ」

速水奏「ふふっ、莉緒さんの容姿は魅力的だけど、魅力は隠した方が効果的だったりするのよ」

莉緒「奏ちゃんは年下なのに流石ね。ううん、奏ちゃんだけでなく、もっと他の子も参考にして頑張らないと。ちょっと他の子とも話をしてくるわ」

奏「頑張って」


次の日

莉緒「おはよう、奏ちゃん。ところでこの部屋暑くないかしら」ヌギッ

奏(前の莉緒さんに戻ってる……。誰を参考にしたのかすぐわかるわ)

十時愛梨「……?」

今日はここまでです。
支援絵ありがとうございます!

きらりんルーム

諸星きらり「まつりちゃん、生っすかの収録おっつおっつ!今おやつ持ってくるから、待っててにぃ」

双葉杏「マシュマロすごかったね。もう一生分のマシュマロを食べたんじゃないの?」

徳川まつり「ほ?姫は毎日マシュマロでも飽きないのですよ」

杏「……一応言っとくけど、あんまり無理しない方がいいよ」

まつり「なんのことなのです?姫はふわふわのマシュマロが大好きなのです」

杏「まつりちゃんが良いって言うならいいんだけどさー」

きらり「にゃっほーい!持ってきたよぉ。今日のおやつはゼリー!」

杏「おつおつ。ん?このゼリーどっかで見たような」

きらり「この前ラジオのお仕事をした時に、スタッフさんから貰ったものだよぉ。杏ちゃんも貰ってたにぃ」

杏「あー、そうだった。いやあ、アイドルになるとまわりがお菓子をくれるからいいよねえ。アイドルになったかいがあるよ」

まつり「杏ちゃんらしいのです」

まつり(……ほ?そういえばきらりんルームでマシュマロを食べたことないのです?)

まつり(いつもお仕事で貰ったお菓子を出してくれているけど、お仕事での贈り物というのなら、きらりちゃんは曲名からしてマシュマロを貰うことが多いはずなのに……)

きらり「ゼリーキラキラで可愛いにぃ」

まつり(きらりちゃん、いつから気付いて……?)

女子寮

木下ひなた「これ実家から送られてきたジャガイモだよぉ」

柳瀬美由紀「お父さんがかにを送ってくれたんだぁ」

双葉杏「お米がきたよ。杏が自炊するわけないのにね」

アナスタシア「イクラーです。パパが送ってくれました」


安部菜々「この流れで落花生を出すの辛いんですけど」

美由紀「……?みゆきはウサミン星の落花生好きだよ」

菜々「なんていうか、食材の豊富さはさすが北海道ですよね。ウサミン星にもいくつか分けてほしいです」

杏「仕方ないよ、ウサミン星の土は落花生しか育たないから」

菜々「そこまで過酷な土地じゃないもん!」

今日はここまでです。

劇場

ナターリア「ミドリ、バナナ好きカ?」

水野翠「バナナですか?好きですよ」

ナターリア「わかっタ!お腹すかせとくんだゾ!」スタタッ

翠「あ、行っちゃいました。なんだったんでしょう?」

日野茜「翠さん!!ご飯は好きですか!?」

翠「今度は茜ちゃん?ええ、ご飯はいつも食べてます。あの、さっきからいったい?」

茜「わかりました!!待っててくださいね!!」スタタッ

翠「……?」

舞浜歩「翠、ちょっと聞きたいんだけどさ」

翠「あの、その前に。さっきからみなさんは何をしているんですか?」

歩「あれ、聞いてないの?ほら、前の公演は料理がテーマだっただろ?それを見てたら料理を作りたくなってさ」

歩「それで、せっかくなら美食女神を演じた翠に作った料理を食べてもらおうって。どうかな?」

翠「ええ、私でよければ喜んで。ふふっ、公演を見て料理をしたいと思って貰えたなんて感激です」

歩「いい演技だったよ。あ、ところで翠はワサビ好き?」

翠「ワサビ?あれは香辛料だから好きとかでは……嫌いではないですけど」

歩「つまり嫌いじゃないんだね。よし、ちょっと待ってて」スタタッ

翠「……バナナにご飯にワサビ?なにか嫌な予感が」

事務所

成宮由愛「朝の満員電車ってすごいんですか?」

間中美里「すごいってもんじゃないわよぉ。本当にぎゅうぎゅう詰めだもの~」

馬場このみ「そうね、由愛ちゃんが乗ったら潰れちゃうわよ」

美里「このみさんが言うと信憑性あるわよねぇ~」

このみ「ぐぬぬ、言われると思ったけど!」

由愛「大変なんですね」

棟方愛海「うん、あれはきついよ。すごい時は腕一本動かせないもん」

このみ「……どうして愛海ちゃんが都会の朝の満員電車を知ってるのかしら?」

美里「早苗さーん!」

愛海「朝から仕事があって!仕方なく乗っただけだから!違うから!!」

今日はここまでです。

スタジオ

松田亜利沙「むー」

天海春香「亜利沙ちゃん、もういいって」

大槻唯「亜利沙ちゃんフキゲン?どうかしたのー?」

春香「あ、唯ちゃん。それがさっきコンビニで買い物をしている間に傘を盗まれちゃって」

唯「あちゃー、雨大丈夫だった?」

春香「亜利沙ちゃんも一緒だったから、同じ傘に入れてもらったよ」

唯「よかったー。それで、なんで亜利沙ちゃんはこんなに怒ってるの?もしかしてお気に入りの傘だった?」

春香「ううん。ただのビニール傘だし、私はもう気にしてないんだけど」

亜利沙「ただのビニール傘じゃありません、天海春香のビニール傘ですっ!普通の傘よりよっぽど価値があるんですよ!」

唯「う、うん?」

春香「そんなことないと思うけどなぁ」

亜利沙「そんなレアアイテムを……価値もわからない人が持っていったかと思うと……」

唯(なんか怒るポイント違くない?)

劇場

千川ちひろ「雨だから外で遊べなくて不満なのはわかりますけど」

永吉昴「……はい」

ちひろ「室内で野球はどうかと思います。わざわざバットまで持ち出して」

姫川友紀「……ごめんなさい」

ちひろ「もうやらないでくださいね」

昴「友紀がフルスイングなんかするから」ヒソヒソ

友紀「昴ちゃんが全力投球したから、礼儀を尽くしただけだよ」ヒソヒソ

昴「投げる側はコントロールできるから全力でもいいんだよ」ヒソヒソ

ちひろ「本当に反省してます?」

友紀・昴「すみませんでした!」

ちひろ「あとキャッチボールならいいわけでもありませんからね?」

友紀・昴「わかってます!」

事務所

小松伊吹「仕事時間まで暇だな。雨の日はダンスレッスン場も混んでるし」

七尾百合子「読書はどうですか?雨音を聞きながらの読書ははかどりますよ」

伊吹「百合子は晴れでも本読んでるでしょ。まあ、いいや。乃々に少女漫画でも借りるよ」



伊吹(あ、そろそろ時間だ)

伊吹「百合子、もう時間だよ」

百合子「……」ペラッ

伊吹「ゆーりーこー」

百合子「……」ペラッ

伊吹「音、聞こえてないじゃない」

事務所

三浦あずさ「あら、みんなで何を作ってるの?」

福山舞「てるてる坊主です。早く雨が止みますようにって」

中谷育「みんなで顔を書いて吊るすの」

あずさ「可愛いわね~。じゃあ出来たら、私が吊るしてあげるわね」

佐城雪美「……あ」

周防桃子「どうしたの?」

雪美「吊るす場所……足りない……」

桃子「あ」

橘ありす「これは、ちょっと作りすぎましたね」

佐々木千枝「どうしよう」

あずさ「……あ、そうだわ。ちょっと待ってて。吊るせる物がさっき事務所に届いていたはずだから」



塩見周子「なんで笹にてるてる坊主が?」

小早川紗枝「かいらしい七夕飾りどすなぁ」

今日はここまで。
6月は忙しく書けませんでしたが再開します。

花火会場

キャシー・グラハム「たーまやー!」

双海真美「かーぎやー!!」

舞浜歩「ははっ、盛り上がってるな。琴歌も一緒に掛け声しようよ」

西園寺琴歌「はい。……あの、たまや、かぎやとはいったい何ですか?」

歩「え?えーっと掛け声の定番、みたいな?」

真美「あゆあゆ知らないの~?」

歩「アタシはほら、アメリカいたから……」

キャシー「昔、玉屋と鍵屋っていう二大花火屋さんがあったんだよ。で、それぞれを応援する掛け声が今でも残ってるの!」

琴歌「まあ、そんな事情が。キャシーさんはお詳しいのですね」

真美「あゆあゆは本当に日本人なの?」

歩「キャシーは日本育ちなんだから負けてもいいだろ!?」

公園

小関麗奈(フフフ、この大量のネズミ花火でみんなを驚かせてやるわ)

麗奈(あれ?ライターどこに置いたっけ?ポケットかしら)ゴソゴソ

双海亜美「……」コソコソ

亜美(着火!)カチッ

シュパパパンッ

麗奈「ぎゃあああ!!」

亜美(レイナっちもまだまだ未熟よのう)

公園

二宮飛鳥「本来動物にとって炎は畏怖するものなんだ。ボクら人間は火を扱えるようになったけれど、それは克服したという意味じゃない」

飛鳥「なのに今、ボクらはこうして線香花火に儚さを感じている。たとえ小さくても火が脅威であることには変わらないのに」

飛鳥「これはなかなか面白いことだと思わないかい?」

北上麗花「うん、私も線香花火は好きだよ」

飛鳥「……ボクの話、聞いていたかい?」

麗花「……?飛鳥ちゃんは線香花火が好きだっていうお話よね?」

飛鳥「……なるほど、ボクの話はそういう形にまとまるのか。新たな視点で自分を知ることができたよ」

今日はここまでです。

事務所

秋月律子「織姫と彦星は結婚してから全然仕事もせず遊んでばかりだったから、織姫のお父さんが二人を離れ離れにしたの」

律子「でもそれはあんまりに可哀想だから、年に一度会えるようにしてくれた。その二人が唯一会える日が七夕なのよ」

伊吹翼「それ織姫のパパ厳しすぎますよー!」

律子「確かに夫婦が年に一度しか会えないっていうのは、どうかと思うわよねえ」

的場梨沙「そう?アタシは別にいいと思うけど」

翼「えー!好きな人と離れ離れなんだよ!梨沙ちゃんはつらくないの!?」

梨沙「ええ。もしアタシが織姫だったら、七夕以外の364日はパパとデートして過ごすもの。全然辛くないわ!」

律子(それ結局仕事をしてないじゃない)

広場

神谷奈緒「あれがデネブ、アルタイル、ベガ。夏の大三角形だな。見えるか?」

P「ああ、見えてる」

奈緒「こと座のベガが織姫、わし座のアルタイルが彦星。はくちょう座のデネブは、天の川に橋を架けてくれてるんだったかな」

P「へえ、デネブっていい星だったのか」

奈緒「いい星って。なんだと思ってたんだよ」

P「てっきり二人のデートを覗いてるだけの星だと」

奈緒「ははっ、なんだそれ」

P「ははは、それにしても奈緒は星に詳しいんだな」

奈緒「まあ、これぐらいはな」

奈緒(本当は貴音に教わって勉強したんだけど)

奈緒(……ていうか冷静に考えると、今プロデューサーさんと二人っきりなんだよな。しかも夜空の星を見上げながらって、これやばいかも)

P「奈緒?寒くなってきたのか?」

奈緒「だ、大丈夫!」

奈緒(ど、どうしよう。いや、どうもしねえけど!でも、意識しちゃって顔見れない……あれ、メール?加蓮から?)

奈緒「なっ!?」

P「どうした奈緒!?」

奈緒「どこかにデネブがいる!たぶん二人!」キョロキョロ

P「二人!?」

駅前

イヴ・サンタクロース「わあ、笹に短冊がいっぱいですね~」

横山奈緒「サンタさん的には同業者やけど、そのへんどうなん?」

イヴ「七夕のお願いは『サッカー選手になりたい』で、私にくるのは『サッカーボールが欲しい』ですから、けっこう違いますよ~」

奈緒「言われてみれば、七夕で物願ってもしゃあないか。じゃあ短冊の願い事で、次のクリスマスのプレゼントを予想したりするん?」

イヴ「それができたらいいんですけどね~。一応気にはしてるんですけど、半年もすれば欲しいものは変わってたりすることが多くて~」

奈緒(うーん、話ふっといてあれやけど、サンタの苦労話はまだこの歳では聞きたくないなあ)

縁日

徳川まつり「はいほー、七夕のお祭りなのです!」

大神環「いっぱいいい匂いがするぞ!何から食べようかな~」

まつり「環ちゃん、計画的に買わないとおこづかいがなくなっちゃうのですよ」

大神環「むむむ、計画的に……あ、たまき焼きそば食べたい!おっちゃん、焼きそば1つ!」

まつり「環ちゃん……」

おっちゃん「おう焼きそば一丁。ってお嬢ちゃん達、巴お嬢の事務所の子かい?」

まつり「ほ?巴ちゃんは同じ765プロの仲間なのですよ」

おっちゃん「おお、やっぱりそうか。お嬢のお友達なら金はとれねえ、タダで持っていきな」

環「いいの?ありがと、おっちゃん!」

まつり「いいのです?」

おっちゃん「おう、いいってもんよ」

まつり「なら健闘を祈るのです」

おっちゃん「へ?」



村上巴「で、赤字を出したと。何やっとるんじゃ」

おっちゃん「まさかお嬢のお友達があんなにいるとは。親父さんも喜んどりました」

巴「大丈夫なんかこいつら」

事務所

P「二人とも何してるんですか?」

千川ちひろ「何って織姫のコスプレですよ」

音無小鳥「せっかくの七夕ですからね。これぐらいしないと」

P「七夕ってコスプレする日でしたっけ?」

小鳥「ウチはアイドル事務所ですから、これぐらい普通ですよ」

ちひろ「そうですよ。それに七夕だけじゃありませんよ。秋はハロウィンがありますし、冬はサンタの衣装も着ます。春になったらセーラー服を着たりも」

小鳥「ごめんなさい、ちひろさん。さすがに私はもう、セーラー服はちょっと……」

ちひろ「ええっ!?一緒にやりましょうよ」

小鳥「むーりぃー」

ちひろ「小鳥さんが一緒にセーラー服を着てくれますように」カキカキ

P「短冊に書くような願いですか」

劇場

喜多日菜子「日菜子のイチオシは沙織ちゃん、いえ沙織姫ですねぇ。むふふ、都会へと行ってしまった恋人が年に一度帰ってくる日を待ち続ける、健気な遠距離恋愛です~」

奥山沙織「こ、恋人だなんて。わだすそんな人いねえです」

七尾百合子「いえ、やはり詩織姫ですよ。彼の帰りを待ちきれず、外出するたびに海辺へ足を運んでしまうんです。しかしある日、彼の乗っていた船が嵐に飲み込まれたという噂が届き……」

瀬名詩織「悲恋の気配がするわ……」

水瀬伊織「あんたたち遊んでないで仕事手伝いなさいよ。っていうか名前に織がつくアイドルなら一番に出さなきゃいけない子がいるんじゃないかしら?」

百合子「伊織姫は、彦星に天の川くらい泳いできなさい!って言いそうですよね」

日菜子「そういう情熱的な彦星さまも素敵ですねえ」

伊織「あんたらねえ」

屋上

遊佐こずえ「……」

田中琴葉「こずえちゃん、まだ事務所にいたの?もう遅いから帰りましょう?」

こずえ「もうちょっとー……」

琴葉「星を見てたの?今日は七夕だものね」

こずえ「うん……あれが、おりひめとひこぼし…なおが言ってたー…」

琴葉「そうよ。今日はその二人が年に一度出会う」

こずえ「うごかない……」

琴葉「え?」

こずえ「たなばたなのに……おりひめとひこぼし、ちかづかない……なんでー?」

琴葉「ええっ!?」

琴葉(あれはあくまでお話だから、実際に星が動くわけじゃ。でもこんな夢を壊すような説明してもいいの……?)

所恵美「それはね、こずえがじーっと見てるから恥ずかしいんだよ」

琴葉「恵美?」

こずえ「はずかしい?」

恵美「そうそう。デートはあんまり人に見られたくないものだからさ、こずえが家に帰るまではデート始められないんだよ」

こずえ「そっかー……じゃあ、こずえはかえるね……」

恵美「そうだね、じゃあ一緒に帰ろうか。ほら、琴葉も」

琴葉「ええ、帰りましょう」

琴葉(やっぱりすごいなあ、恵美は)

今日はここまでです。

事務所

双海真美「暑いよ、りっちゃーん!」

双海亜美「いい加減クーラーつけようよー!」

秋月律子「まだ夏は始まったばかりでしょ。我慢しなさい」

真美「夏が始まってるんだよー!」

亜美「このままだと亜美たちもとときんみたいに思わず脱いじゃうよー!」

律子「羞恥心が勝ってるうちは大丈夫よ」

亜美真美「むー」

ガチャッ

日野茜「おはようございまーす!!」

野々原茜「おっはよー!!元気な茜ちゃんと可愛い茜ちゃんの登場だよー!!」

律子「亜美―、エアコンつけてー」

亜美「ラジャー」ピッ

控室

桐野アヤ「扇風機があるぞ。エミリー涼んでなよ」

エミリー スチュアート「では失礼して。われわれは~」

アヤ「へえ、面白いこと知ってるな」

エミリー「はい。日本で扇風機に当たる時はこのように語りかけるのが礼儀なのですよね」

アヤ(また誰かテキトーなことを教えたか)

エミリー「扇風機に語りかけるなんて、なんだか可愛らしいです」

アヤ(でも楽しそうだからいいか)

エミリー「われわれは~。われわれは~」

アヤ「ははっ、エミリー。そこはちゃんと宇宙人だ~まで続けようぜ」

エミリー「……?私は地球人ですよ?」

アヤ「あ、うん。そうなんだけど。そうじゃなくてな」

エミリー「……?」

今日はここまでです。

レッスン場

ロコ「やっと…ブレイクタイムですか…。今日のレッスンは…ハードです…」ハァハァ

大原みちる「レッスンきついですよね。ロコちゃん大丈夫ですか?」ムシャムシャ

ロコ「はい…そこのウォーターボトルを…」ハァハァ

みちる「これですか?どうぞ」フゴフゴ

ロコ「……」ゴクゴク

みちる「……」フゴフゴ

ロコ「あの、何をイートしてるんですか?」

みちる「フランスパンです。美味しいですよ」

ロコ(見てるだけで喉がパサパサします……)

西エリア

P「みんな、西エリアでの初仕事お疲れ様。いい時間だし、このまま昼食にしよう」

高坂海美「ここ香川県でしょ。もちろん食べるのはアレだよね?」

菊地真「へへっ、ボク本場の讃岐うどん食べてみたかったんですよ」

P「せっかくの機会だしな。さてと、どの店に入ろうか……ん?」

和久井留美「あら、奇遇ね」

P「……なんでいるんですか?」

留美「偶然よ。それより昼食にするのならそこのお店がいいわ、真尋ちゃんにオススメを聞いておいたの」

永吉昴「真尋のイチオシか。入ってみようぜ、プロデューサー」

P「あ、ああ。えっと、留美さんもどうぞ」

留美「ええ、ご一緒させてもらうわ」

P(和久井さんについてはあまり深く考えないでおこう。……あれ、カウンター席に見覚えのある姿が)

最上静香「あら、Pさん。奇遇ですね」ズルズル

P「なんでいるんだよ!?」

会議室

「今度の表紙は、如月千早さんと及川雫さんの水着ツーショットをですね」

「はい。お二人とも16歳で同い年という事や同じ事務所という共通点が」

「如月さんは青系のクールな水着が、及川さんには明るい色の水着がそれぞれイメージに合いますので、その二人が並ぶことで互いをより印象的に」


双海真美「出版社の兄ちゃんも、素直に大きいのと小さいのを並べたいって言えばいいのにね」

秋月律子「コラ、会議に聞き耳たてない。それとそんなはっきり言えるわけないでしょ」

真美「オトナの会話って奴だね」

律子「とはいえ千早を晒し者にしようっていうのなら、この話は断った方がいいわね」

棟方愛海「うーん、大丈夫じゃない?」

真美「ほう、愛海師匠。その理由とは?」

愛海「あの人、貧乳好きだよ。だから千早さんを悪く扱う事はないはず」

律子「なんでわかるのよ」

愛海「彼もまた、お山を愛する者だからね」

律子(デタラメだけど、この子のこういう勘って当たるのよねえ)


真美「……あのさ、それじゃあに、兄ちゃんはどっちが好きとかもわかるの?」

愛海「知りたい?」ワキワキ

真美「やっぱいい……」

衣装部屋

エミリースチュアート「拓海さん、この背中に書かれた漢字は何と読むのでしょうか?」

向井拓海「これか?『亜威怒流』でアイドルって読むんだ」

エミリー「亜威怒流!?漢字ではこう書くのですか!?」

拓海「あー、これは普通の漢字とはちょっと違ってだな……」

エミリー「素敵です!ぜひもっと色々と教えてください!」

拓海「う……仕方ねえ、少しだけな」


水瀬伊織「最近エミリーからのメールが怖いって噂なんだけど、何か知ってる?」

拓海「さ、さあな?」

休憩所

豊川風花「はあ」

風花(またプロデューサーさん、水着でステージの仕事なんて。恥ずかしいから、もっと露出の少ない服を着る仕事をくれないかなあ)

上田鈴帆「お、風花しゃんも休憩と?今日は炎天下ばい、お互い気をつけんとね」ノソッ

風花「す、鈴帆ちゃん!?この暑い中、着ぐるみでお仕事してたの!?」

鈴帆「これはウチのトレードマークばい。これなしには語れんとよ」

風花「で、でも!」

鈴帆「安心するとよ。確かに辛いけんど、笑顔は絶やさんようにしちょる。ウチが辛い顔しとったら、客も笑えんからね」

風花「……!!」

鈴帆「っと、水分補給完了!じゃあ行くけん。風花さんも頑張りんしゃい」


風花「……がんばろう!」

一旦ここまでです。

事務所

及川雫「何かないですかねー」

周防桃子「どうしたの、雫さん?」

雫「あ、桃子ちゃん。及川牧場の宣伝についてなんですけど、もーっと有名にするための方法はないかなって考えてたところなんですー」

桃子「もっと?雫さんの実家ってだけで、もう十分有名だと思うけど」

雫「うーん、でもできれば消費者の声みたいなものを……あ、そうだ!宣伝文に『あの周防桃子ちゃんもお気に入り』って書いていいですかー?」

桃子「やめて」

雫「ええー。でもいつも飲んでくれてますよねー?」

桃子「そうだけど。それだとまるで桃子が身長を気にしてるみたいに思われるから、嫌」

雫「そうですかー。他にウチの牛乳をよく飲んでくれる人といえば……千早ちゃんかな。あとで頼んでみますー」

桃子(断られると思う…)

事務所

永吉昴「よっしゃ打った!……あー、捕られたか」

若林智香「あ、昴ちゃん。甲子園見てるの?」

昴「ああ、今から帰ってたら試合終わっちゃうからさ。小鳥に許可取ったんだ」

智香「うわー、球場盛り上がってるね」

昴「なんてったって高校球児にとって憧れの舞台だからな!見てるこっちも熱くなってくるぜ!」

智香「本当、なんだか見てたらじっとしてられなくなりそう」

昴「へへ、そうだろ?どうだ、この試合終わったら一緒にキャッチボールでも」

智香「一緒に応援したくなっちゃうね!Go Let’s Go!」

昴「そっちかよ!?」

事務所

斉藤洋子「琴葉ちゃんもお風呂好きなんだよね?」

田中琴葉「はい。といっても、熱いお湯に肩までつかるだけですけど」

洋子「そんな琴葉ちゃんに半身浴オススメだよ。長くお湯に浸かっていられるから、全身浴より体が暖まって新陳代謝にもいいの」

琴葉「半身浴ですか。でもそんなに長い間お風呂にいると退屈しそうですね」

洋子「そこは本とかスマホを濡れないようにして持ち込むんだよ。音楽聞きながらとかだと、すぐに時間がすぎるよ」

琴葉「あ、だったらドラマの台本を持ち込んでみようかな」

洋子「お風呂に入ってる時くらい仕事忘れようよ……」

一旦ここまでです。

広場

西島櫂「沙紀ちゃんちょっと遅れるって」

愛野渚「まったく、みんなで買い物行こうって言いだしたの沙紀ちゃんなのに」

福田のり子「どうしよっか。じっと待ってるのも退屈だから、何かしたいな」

渚「それならバスケしようよ。せっかくここバスケコートあるんだし」

櫂「いいね。前回のリベンジさせてもらおうかな」

のり子「前に遊んだ時は渚の一人勝ちだったからね」

渚「キャプテンとして、バスケで負けるわけにはいかないからね。なんだったら2対1でもいいよ」

櫂「むむ、それはちょっと調子乗りすぎじゃない?」

のり子「そこまで言うならこっちも本気でいかせてもらうよ!」

渚「受けて立つよ!」



吉岡沙紀「遅れましたー。って、なんでショッピング行く前に、みんな汗だくになってるんすか?」

渚「ちょっと……熱くなっちゃって……」

事務所

三船美優「このみさん、この写真はどうですか?」

馬場このみ「どれどれ?って美優ちゃん自分があまり写ってない写真ばかり選んでない?」

美優「そ、そんなつもりはないんですけど」

双海真美「何これ、海の写真?このみん達、海行ったの?」

このみ「美優ちゃんと一緒にね。夏のビーチの視線を集めてきたわ」

美優「それで、せっかくだからブログにあげる写真を選んでたの」

真美「ふーん、美優お姉ちゃんナンパされた?」

このみ「なんで私には聞かないのよ!」

真美「このみんをナンパする人なんていないっしょー」

美優「あの、私もナンパなんてされなかったから」

このみ「まったく、こんなにアダルトな二人が水着姿でいたのに誰も声をかけてこないなんて見る目が無いわよね」

真美「確かに美優お姉ちゃんに声をかけないなんて、どうかしてますなー。あ、写真見ていい?」

このみ「だから私は!?」

美優「はい、これ二人で並んでる写真。近くにいた人に撮ってもらったの」

真美(……親子連れにしか見えない)

今日はここまでです。
だいぶ日にち空いてしまいましたが再開します。

事務所

有浦柑奈「ラブ&ピースです。世界に愛が満ちれば、人々は平和に手を取り合うことができるんです!」

棟方愛海「うんうん。愛って素晴らしいよねえ。あたしももっと皆の事を愛したいな」ワキワキ

天空橋朋花「うふふ、私も子豚ちゃん達には愛をもって君臨してあげています~」

佐久間まゆ「愛は大切ですよねぇ……何よりも」

柑奈「みなさんラブ&ピースに理解があって嬉しいです!」

音無小鳥(ラブはともかくピースはどうかしら……)

給湯室

槙原志保「ロコちゃん、もういいんじゃないかなー?」

ロコ「まだです、ウェイトしててください」

志保「でも、もう前のと同じくらいすごいよ。だから」

ロコ「ダメです!アーティストは常にプログレスが求められているんですから!」

志保「私はそんなつもりで頼んだわけじゃ」

ロコ「安心してください、シホ!前回のジャイアントロコパフェを超えるニュー・ロコズベストをクリエイトしてみせます!」

志保「前のと同じでいいからはやく食べさせてー!」

楽屋

春日未来「今度のライブは私とゆかりちゃんと歩さんの三人でやるんだよね」

舞浜歩「どんなライブになるか、楽しみだな!」

水本ゆかり「せっかくなら、私たちらしいライブがしたいですね。みなさん、好きなことや特技などありますか?私は最近、色々な衣装を着る事が楽しみですけど」

未来「はい!歌うことが好きです!」

歩「アタシはやっぱりダンスかな」

ゆかり「それなら……衣装を着て歌って踊るライブにしましょうか」

未来「いいね!楽しそう!」

歩「いやそれ普通のライブだろ!?」

一旦ここまでです。

事務所

永吉昴「裕美ってすっげーかわいいよなー。見るからに女の子って感じだ」

関裕美「そ、そんなこと……」

昴「そんなことあるって。そのアクセサリーも自作なんだろ?服もふわふわだし、なんていうか、お姫様みたいだな」

裕美「お姫様なんて。私、目つきもきついし……笑顔も苦手で……」

昴「そうか?けっこう最近は笑ってると思うけどなー」ズイッ

裕美「か、顔を覗きこまないで……!」

昴「あ、今の恥ずかしがり方!すっげー女の子っぽかった!流石だな!」

裕美「あ、あうう」


音無小鳥「真っ赤になってる裕美ちゃん可愛いわね~」

千川ちひろ「見てないで助けてあげましょうよ……」

楽屋

緒方智絵里「今日のライブ、大丈夫かな……緊張する……」

双葉杏「智絵里ちゃんは力入りすぎだよ。もっと気楽でいいんじゃない?」

松田亜利沙「ムフフ、そんな智絵里ちゃんのために、ありさが応援メッセージを集めてきました!」

智絵里「応援メッセージ?」

亜利沙「ではこちらの映像をどうぞ」

池袋晶葉『智絵里は天才の私から見ても魅力的なアイドルだ。胸を張って歌ってこい!』

田中琴葉『智絵里ちゃん、琴葉です。智絵里ちゃんがたくさんレッスンをしてきたことは、みんな知っているわ。智絵里ちゃんなら出来るはずよ。頑張って』

梅木音葉『迷いを捨てて…震えを止めて…。そうすれば、あとは貴女の心が、綺麗な音を奏でてくれるでしょう』

日下部若葉『智絵里ちゃんなら大丈夫です。お姉さんが保証しますよ~』

智絵里「みなさん……!」

杏「ねえ、この謎の人選はもしかして名前に『葉』がついてる人縛り?」

亜利沙「さすが杏ちゃん、よく気付きましたね!そうなんです!ありさが貰ったら一番嬉しい四つ葉ちゃんを智絵里ちゃんにプレゼントしようと思いまして!四つ葉パワーで智絵里ちゃんのライブ大成功間違いなしですよ!」

杏「……あのさ、杏にも『葉』ついてんだけど。双葉杏」

亜利沙「あ……!」

杏「杏が応援しちゃったら、もうこれ五つ葉じゃない?むしろ双葉だから六つ葉?」

亜利沙「そ、そこはほら!四つ葉のさらにすごい版ということで!」

智絵里「ふふっ」

亜利沙「智絵里ちゃん?」

智絵里「ありがとうございます、亜利沙ちゃん。おかげでライブ、頑張れそうです」

杏「……?」

智絵里(こんなに心強い六つ葉が応援してくれてるんだから、きっと大丈夫)

今夜はここまでです。

事務所

松尾千鶴「……よし、書けた」

島原エレナ「ワオ!チヅルは書道上手いネ!エレナも前にお仕事で書いたけど、チヅルの方が何倍もすごいヨ!」

千鶴「私、書道が趣味だから」

エレナ「そうだ!今度また同じ書道カーニバルの仕事が来た時は、チヅルも一緒にやろうヨ!」

千鶴「カーニバル?うん、やってみたいな。書道なら、他の仕事よりも自信をもって出来そう」

エレナ「やったネ!チヅルにはどんな水着が似合うカナ~?」

千鶴「……水着?書道でどうして水着が出てくるの?」

エレナ「だって、エレナがやったのは水着書道カーニバルだもん!前はスクール水着を着て文字を書いたんだヨ!」

千鶴「なっ!?」

エレナ「あ、プロデューサー!聞いて聞いて、チヅルがね」

千鶴「ちょっ、ちょっと待ってエレナちゃん!?」

レッスン場

柳清良「ダイエット、ですか?」

矢吹可奈「はい。実はこの前の誕生日でケーキを食べすぎちゃって、体重が……。元看護婦さんの清良さんなら、何かいいダイエット法を知ってるんじゃないかって」

清良「といっても、ダイエットの基本は食事制限と運動なのは変わりませんよ」

可奈「そうですか……」シュン

清良「それでいいなら、私もお手伝いしましょう」

可奈「いいんですか!お願いします!」

清良「じゃあランニングから始めましょうか」


可奈「……もうそろそろ限界~……はぁはぁ……足が棒なんじゃないかい~……」

清良「歌う元気があるなら大丈夫ですよ」

可奈「も、もう倒れそうですー」

清良「倒れたとしても適切な処置をしてあげますから、安心してください」

可奈「ひぃぃ」

劇場

高橋礼子「衣装に着替えてくるわ…。プロデューサーくん、覗いちゃダメよ?」

馬場このみ「衣装に着替えてくるわ。プロデューサー、覗いちゃダメよ?」


礼子「ふふっ、刺激が強かったかしら?」

このみ「うふふっ、刺激が強すぎたかしら?」


礼子「ここからはオトナの時間、ね?」

このみ「ここからはオトナの時間よ」


双海亜美「言ってること同じなのに、この違い!」

このみ「私もあと5年したら、礼子さんぐらいアダルティになるから!」

亜美「それは無理ってもんだよ、このみん……」

今夜はここまでです。

事務所

氏家むつみ「いろんな童話の中を探検するというのはどうでしょう!」

七尾百合子「それ素敵だね!私はみんなで魔王を倒す旅をしたいなあ」

むつみ「ああ、それも面白そうですね!あと私、タイムトラベルもやってみたいです!」

百合子「時間旅行も楽しそう!そうだ、西部劇の世界でガンマンとして戦うっていうのは?」

むつみ「大冒険が始まりそうです!」

千川ちひろ「盛り上がってるわね、何の話?」

百合子「プロデューサーさんがやりたい仕事はあるかって聞かれたので、むつみちゃんと一緒に案を考えていたんです」

むつみ「百合子さんと一緒だと、たくさんワクワクする冒険が浮かんできました!」

ちひろ(聞いてた限り、どれも実現不可能なんじゃ……)

ショッピングモール

篠宮可憐「風香さん、この服はどうですか?」

浅野風香「そ、その服は私には派手すぎませんか?」

可憐「は、派手ですけど……でも、きっと風香さんに似合うと思います……。それに派手な服も、たまには……」

風香「そ、そうですよね。イメチェンするために、可憐さんに服選びを頼んだんですから。……試着、してきます」

可憐「は、はい」

風香「あ、眼鏡はどうしましょうか?」

可憐「眼鏡ですか?眼鏡は」

上条春菜「……」ニュッ

可憐「かけたままで、いいと思います。風香さん、眼鏡似合ってますから……」

春菜「……よし」ササッ

風香「あれ、今誰かいたような……?」

今日はここまでです。

美術館

古澤頼子「芸術の秋、美術館に漂う空気からも季節の変化を感じられます……」

四条貴音「ええ、真に心地よい空間です。しかしこうして美術館を歩いていると、以前怪盗役を演じた時のことを思い出しますね」

頼子「そうですね……。例えばあの壁に掛けられた絵画は、警備の人から遠い位置にありますが……」

貴音「なるほど。でしたら私が警備員の気を引いているうちに、短時間で取り外せば」

頼子「とはいえ絵画は大きいですから持ち運ぶにも手間が」

貴音「それならば、ここは南条光にも手伝っていただき」

横山奈緒「そこの怪盗二人?館内で犯行計画立てんといてな」

グラウンド

岡崎泰葉「スポーツの秋、ということで運動服に着替えてお仕事です」

松田亜利沙「ムフフ、泰葉センパイのブルマ姿素敵です~!」パシャッ

泰葉「きゃっ!?亜利沙さん、ビックリするので声をかけてもらえると」

亜利沙「あんまりに素敵だったのでシャッターが先走っちゃいましたぁ」

泰葉「もう。あ、それと後で私にもその写真ください」

亜利沙「もちろんいいですよ。なんなら秘蔵のお宝写真も」

結城晴「おい、着替えたけどこの服なんなんだ?」

亜利沙「あれ、晴ちゃんはブルマ知りませんか?これはブルマといって以前は体操着として使われてて」

晴「それは前に小鳥から聞いたけど、つまり今は使ってないんだろ?どうしてそんな服で撮影するんだよ?この前は菜々が変な形のスク水で撮影してたし」

亜利沙「そこにロマンがあるからですよぉ!ブルマと旧スクはアイドルちゃんが身に付けるべき3種の神器なんですから!」

泰葉「ちなみにもう一種は何なんですか?」

亜利沙「ムフフ。それはモチロンえ」

晴「笑顔、とかはなしだからな。服じゃねえし」

亜利沙「そんな~っ!?」

劇場

黒川千秋「読書の秋、ということで何かオススメの本を教えてもらおうと思って来たのだけれど、その前に」

七尾百合子「はい?」

千秋「その鞄いっぱいにつまった大量の本、どれだけ事務所に持ち込んでいるのよ。それ自分のロッカーに入りきるの?」

百合子「大丈夫です、一応劇場で読む用の本を厳選して持ってきていますから」

千秋「厳選してこの量って。読書の秋とはいえ、ほどほどにしておきなさいね」

百合子「いえ、この本たちは夏に読んだ本です。秋用はこれを持ち帰ってから、また改めて運ぶつもりで」

千秋「季節関係ないのね……」

今夜はここまで。

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