秋山「西住殿、一生付いていきます!」 みほ「一生?」(10)

みほ「一生って……ずっと?」

秋山「もちろんです。西住殿の行くところ、例え火の中水の中戦場の中」

秋山「どこまでもお供します!」

みほ「……どこまでも」


っていうストーカーss

~朝~

みほ「さてと、鍵は掛けたし……行こう」

秋山「おはようございます、西住殿!」

みほ「え? あ、びっくりした。秋山さん、どうしたの?」

秋山「西住殿をお待ちしておりました!」

みほ「私を?」

秋山「はい。ご一緒に登校していただきたくて」

みほ「ああ、いいけど……待ってなくてもインターフォン押してくれればよかったのに」

秋山「しかし、あまり朝早くにお呼び出しするのも失礼かと思いまして」

みほ「朝早くって、何時にきてたの?」

秋山「三時です」

みほ「三時!? って、朝のだよね?」

秋山「はい。本当は一時に来たかったのですが、やることがありまして」

みほ「そ、そうなんだ……」

みほ「それじゃあ、行こうか」

秋山「はい」

みほ「……」

秋山「……」ウキウキ

みほ「……秋山さん」

秋山「はい、何でしょうか?」

みほ「何で、後ろを歩いてるの?」

秋山「はい、西住殿と歩く時は三歩後ろが基本です」

みほ「で、でも話しにくいから、できれば横に並んで欲しいな」

秋山「なるほど、確かにそうかもしれません」

秋山「分かりました。横に並ばせていただきます」

みほ「うん、その方がいいよ」

秋山「……」ウキウキ

みほ「……」

みほ(秋山さん、どうしたんだろう。話辛いなぁ……)

~学校~

秋山「では、私はこちらなので」

みほ「あ、うん。分かった。また後でね」

秋山「はい……あ、西住殿、お待ちください」

みほ「何?」

秋山「これを」

みほ「シャープペンシル?」

秋山「西ドイツの戦車、レオパルド2のプリントが入っております」

みほ「あ、本当だ……でもどうして私に」

秋山「お守りです」

みほ「お守り?」

秋山「それでは、また」

みほ「あ、秋山さん! ……言っちゃった」

みほ「……何だろう?」

みほ「……」

武部「あ、みぽりん。おはよう」

五十鈴「西住さん、おはようございます」

みほ「あ、武部さん、華さん。おはよう」

武部「どうしたの? そんな浮かない顔して」

みほ「えっと……ううん、何でもない」

五十鈴「そうですか? 何か困ってる事があるなら言ってくださいね」

みほ「うん、大丈夫。あ、先生来たよ」

~昼休み~

みほ「ふぅ、やっと午前の授業が終わった」

秋山「西住殿!」

みほ「わっ! 秋山さん、どうしたの?」

秋山「いえ、お昼ごはんをご一緒できないかと思いまして」

みほ「うん、いいよ。どこで食べる?」

秋山「できれば、戦車の上で」

みほ「分かった……武部さんと華さんも誘おうか」

秋山「はい」

秋山「あ、そうだ。西住殿、今朝お渡ししたシャーペン、少し貸していただけませんか?」

みほ「え? うん、いいよ。はい」

秋山「どうも……ふむふむ、何ともなかったようですね」

みほ「……?」

秋山「失礼しました。お返しします」

みほ「あ、うん……どうしたの?」

秋山「いえいえ、何でも。それ、大切にしていただけると嬉しいです」

みほ「うん。大切にするよ」

秋山「はい!」

みほ「……?」

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