屍姫をリオン主人公で再構成 (83)


※リオンを主人公にした屍姫の再構成物
※リオンは大群入りしていません
※望は1人暮らししている設定です
※全編多分(百合的な意味で)ラブストーリー

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1416190997


原作で、望が登場する時間の5時間前…



望「今日の晩御飯はなんにしようかな…」

タッタッタッ

あたしは、買い物を済ませて商店街を歩いて居た

望「ハンバーグもいいけど…焼魚も…」



<オンナノコガタオレテルゾ

<ナ、ナンダッテエ

商店街を歩いていると、騒がしい声が聞こえて来た。
確か、あっちは中華街…

望「何であんなに騒がしいんだろう?」

騒がしい声が気になったので、あたしは中華街に行ってみる事にした。
それが、あたしの運命を大きく変えると言う事を今のあたしはまだ知らない。


<おいおい、大丈夫かよ?

<誰か、助けてやれよ

大勢の人が”何か”を囲んでいる
何を囲んでいるのかしら?

望「すみません、すみません!!」

バサッ!!バサッ!!

一般男性「うわっ!!」

一般女性「きゃっ!!」



タッタッタッ

あたしは、”何か”を囲んでいる人を掻き分けて
”何か”に向かって行く
一体、この人ごみの中には何があるんだ?


バサッ!!

人ごみを掻き分けた先には…
チャイナ服の少女が地面に倒れて居た。年は10~13歳ぐらいだろう

リオン「お腹…空いた」

少女はお腹が空いているらしい



望「食べる?」

あたしは、たまたま買ってきたおにぎりを少女に差し出した。

リオン「うん♪」

バクッ!!
少女はおにぎりに噛みついた、おにぎりの袋ごと、あたしの手ごと

望「ぎゃぁあああああああ!!」

これが、あたしと少女の最初の出会いだった。
そして、あたしの運命を大きく変える出会い。
少女の運命すらも大きく変えた出会い。


望「ひどいわ!!おにぎりあげたのに、手を噛むなんて…」

リオン「ごめん、本当にごめん!!」

私は恩人に必死に謝る。
食料は、貴重なものだ。
その食料をくれた人に噛みつくなんて、許されない。


望「そこまで必死に謝らなくても…
  あたし、そんなに気にしてないし。」

リオン「それでも、私はとんでもない事をした
     ごめん!!」

恩人はそこまで気にしてないらしいが
それでも私は必死に謝る

食料は本当に大切な物だ。
それを分ける事は、とても勇気が居て、気高い行為。
それをしてくれた人に噛みつくなんてとんでもない。


望「本当に、そこまで気にしてないから。ね?
  そこまで必死に謝られると、逆に罪悪感湧くから。やめて。」

リオン「でも…」

望「でもじゃないの、あたしは貴女の恩人なんでしょ?
  貴女は恩人に罪悪感湧かせる気なの?」

リオン「とんでもない!!恩人に罪悪感を湧かせる気なんてないよ。」



望「ならこれ以上謝るのはやめる。
  いい?」

リオン「うん…」


望「だいたい、そんなおにぎり1個で恩を感じるなんて
  貴女,ちゃんとご飯食べてるの?」

リオン「3日に1回は…」

私は、3日に1回は拾ったコンビニ弁当を食べている

望「は?3日に1回!!
  全然食べてないじゃない。」

リオン「ごめん…」



望「謝らなくていいわよ!!
  貴女、両親はどうしたの?両親にご飯食べさせてもらってないの?」

リオン「両親は、どこに居るか分からない」

望「!!!!」

リオン「私、ずっと1人だから…」


望「ごめん…」

望は謝った
何で謝るの?

リオン「別にいいよ、両親の事なんて」

両親は私を食べようとしたんだから



望「アンタさ、両親が居ないってことは、住む場所もないんでしょ?」

リオン「…うん」

望「なら、うち来る?」

リオン「え?」

望「あたし、1人暮らしだし
   お金も少しはある…アンタ1人ぐらい養えると思う。
    うち…来る?」



リオン「いいの?」

望「孤児のアンタを見捨てるのも、後味悪いから。」


望「あたしは、春日望女子高校生。
   アンタは?」

リオン「私は、リオン・リン
     僵屍仙だよ」

望「僵屍仙?」



リオン「えぇっと、僵屍仙ってのは
     仙人がさらに「死」を克服するために自らを精製して成り果てた存在で…」



望「なんだ、中二病か」

リオン「中二病じゃないよ!!
      本当に私は僵屍仙なんだよ!!」

望「はいはい、リオンは僵屍仙僵屍仙(そんなもの居るわけないじゃん)」



リオン「むぅ…信じてないね。望!!」

望「そんなもの、信じるわけないでしょ?
   アニメや漫画の世界じゃあるまいし」

リオン「アニメ?漫画?」

望「アニメと漫画を知らないの?
  家にあるけど、見てみる?」

リオン「うん…(アニメ?漫画?なんだそれ…気になる)」

あ、今回の投下は終了です。
毎週、月曜日と木曜日に投下します。

ただし、投下する回数は1回とは限りません
月曜日の午前に1回、午後に1回とか投下するかもしれません。

とりあえず、月曜日と木曜日に投下する
とだけ覚えておいてくれると幸いです


私は望の家にやって来た。
望はマンションの一室に住んでいるらしい。



リオン「うわ~♪
     綺麗…こんなに綺麗な部屋見たことないよ」

望「そんなに綺麗かな?普通だと思うけど…
   むしろリオンは今までどこに住んでたの?」

リオン「公園か、廃墟?
    道端で寝た事も。そう言えば砂漠で寝た事も…他には…」

望「分かったわ、もういいよ言わなくて。
  (可哀想な人生を送って来たんだね。リオン…)」


バサッ!!

望はエプロンを着る。

望「そんな生活してたなら、お腹空いてるでしょ?
   おにぎり1つじゃものたりないはず」

リオン「私はおにぎり1つでも十分満腹だけど…」

望「強がらないの、今晩御飯作ってあげるから 
  その間そこにある漫画でも読んでて」

そう言って望は本棚を指差す



本棚には、ワンピースと書いてある本がある
服の本?

リオン「服のお勉強をしろと?」

望「服?何言ってるの?
  とりあえず、ご飯作るのに時間かかるから。
  それ見ててね」

タッタッタッ
リオンはキッチンに入って行く。
キッチンの中がここから見える、すごい!!大きい♪お金持ちの人のキッチンみたい。
望ってお金持ちなのかな…


トントン!!トントン!!

包丁で何かを切る音が聞こえる。
望が料理してるんだろう。



バサッ!!

私は
本棚から取り出して、ワンピースと書いてある本を開く。

リオン「ゴールド・ロジャー?」

いきなり長いひげのおじさんが出た。
このおじさん、ワンピース着てない。



リオン「ねぇ、望!!
     おじさん、ワンピース着てないけど?」

望「その本、そう言う漫画じゃないから!!
   服の本じゃないから!!」

リオン「違うの?服の本じゃないなら何の本なんだ…」

私は呟いた
本当に、服の本じゃないなら、何の本なんだ?


リオン「ルフィ、人間が目の下を切るのは危ないよ…」

リオン「シャンクス、何で酒をかけられて黙ってるんだよ!!
     弱気なの?雑魚だね」

リオン「ルフィがゴムに!!」

リオン「ルフィが山賊に囲まれてる、村長が土下座を!!」

リオン「デブが山賊を撃った!!」

リオン「しゃ、シャンクス達強い
     ざ、雑魚何て言ってごめん」

リオン「山賊の棟梁がルフィを攫った!!」

リオン「シャンクス…腕が、腕がぁ!!」

リオン「ルフィ、頑張って海賊王になれよ」


望「ご飯出来たよ?ど、どうしたの?」

私の目からは涙が出ていた
私は、この漫画に猛烈に感動した!!

リオン「ルフィ、海賊王になれるといいね」

望「う、うん(泣くほどの漫画かな?ワンピース…)」


ドサッ!!

テーブルの上に料理が置かれた。
ハンバーグと野菜とご飯と味噌汁だ。
私にとって、それはとんでもない御馳走である

リオン「うわぁ…すごい御馳走」

望「そう?普通じゃない?」

リオン「これが普通って、望はどんな豪華な食生活送ってるのさ!!」

望「朝は、鮭に卵にキャベツにご飯に味噌汁。
   昼はスパゲティーミートソース、夜はこんな感じ。な食生活だけど?」

リオン「どこのブルジョアだよ…」

望「日本人なら、みんなこれぐらいの食生活だけど?」

リオン「本当?日本人って、贅沢だね」

望「貴女が貧乏過ぎるだけだと思うけど…」


リオン「これ、食べていいの?」

望「もちろんよ、というか
  これから毎日こんな食事をしていいのよ?」

リオン「本当!!」

望「えぇ、今日から貴女はここで暮らす訳だし」

リオン「私の食事が1日3回に
     しかも、毎日こんな豪華な食事に…本当望さんは神様だね♪」

望「神様だなんて大げさね…
  私はただ、当たり前の食生活を貴女にさせるだけなのに」

リオン「私にとって貴女の当たり前はブルジョアなんです。
    いやぁ、本当、私にブルジョア生活をさせてくれる、望さんは神様だよ♪」

望「大げさな子ね…」


バクバクムシャムシャバクバクッ!!

私は、必死に食らいつくように食事をする。

リオン「うめぇ、うめぇ!!」

望「もう少し落ち着いて食べなさい、食事は逃げないから
   て言うか、その食事速度…やっぱり貴女まだお腹が空いてたのね?」

リオン「私にとっては腹2分目が満腹だから!!」

望「何よその理論…」

リオン「日々の飢えを凌ぐためのリオン理論」

望「…これから毎日腹10分にしていいから
  落ちついて食べなさい」

リオン「え?毎日腹10分でいいの?やったぁ!!
    は~い♪」

バクッバクッ

私は落ちついて食事をする

リオン「ハンバーグ、おいし」


望「そう言えば…」

リオン「何?」

望「この後知り合いに誘われて
  肝試し行くんだけど…」

リオン「やめな」

私は真剣な表情で言った



望「え?」

リオン「やめな、そんなのに行かない方がいい」

望「ど、どうしたの?急にそんな真剣な顔になって…」

リオン「死者はね、確かに居て生者を殺すんだ。
    だから死者を刺激するような事はやめた方がいい。やめな…」

望「死者?幽霊の事?幽霊何て居る訳…」

リオン「知らないなら、分からないか」

望「え?」


リオン「どうしても行くなら私も連れて行って」

私は笑顔になって言った

リオン「私は最強無敵の僵屍仙♪
     どんな死者が相手でも望を守れるからさ」

望「またそれ?中二病もいい加減にしなよ?」

リオン「中二病じゃないよ、私は事実をありのままに言っているだけ。
    信じられないならそれでいいけどね。」

望「分かったわ、その僵屍仙?
  って言うのは信じないけど、リオンを1人にするのは色々不安だし
   肝試しに連れて行く。あたしは信じてないけど、もし死者の話しや、僵屍仙の話しが本当だったとしたら
    何かあっても、リオンが守ってくれるって事だしね」

リオン「…私は飯と、寝床を提供してくれる人は守るよ♪
     敵は殺すけど(ボサッ」

望「今、何か言った?敵は…なんとかって聞こえたけど」

リオン「何でもないよ♪」


望「それじゃあ決まりね
  リオンの話し聞いて少し怖くなっちゃったけど
  肝試しに行く約束はしちゃったし、リオンを連れて肝試しに行く」

リオン「連れていかれるよ♪」

望「で、何かあったらリオンが守ってくれると」

リオン「守るよ♪」



望「でもまぁ、リオンは年下だし
  幽霊が出ようが何が出ようが、やっぱり守るのはあたしになるだろうけど」

リオン「なるかな?年下でも私は強いよ、何か出ても倒せるほどに
     だから、守るのは私になると思うけど?」

望「凄い自信ね。でもあたしはお姉さんなんだから
   やっぱりあたしがリオンを守るわ」

リオン「私が望を守る!!」

望「いや、あたしが守る!!」

私達は睨みあった

望「あたし!!」

リオン「私!!」

望「ぐぬぬ」

リオン「ぐぬぬ」

私達は笑顔になる
何だか、おかしな感じ

リオン「何だかおかしいね、会ったばかりなのに
    2人でどっちが守るか言い合うなんて」

望「だね…」

リオン「2人で、守り合おうか。
    何かあったら、お互いの守れる事でお互いを守る。
    それでいい?」

望「うん…」

今回の投下は終了です


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                      屍之一 屍

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私と望は、依海駅にやってくる。
肝試しに参加する人は全員ここに集まるらしい

女子1「中学校以来だよね――」

女子2「ねェ、ちょっと聞いてよ――」

男子1「お待たせ――」

もうだいぶ人が集まってきている。



高遠「へ――――
    3高諸々合わせて肝試し参加者13人か
    結構集まったな。うん?1人チャイナ服の少女が混じっているようだが…」

リオン「あ、私は留学生のリオンだよ♪
    よろしく!!望の家にホームステイしてるんだ」

高遠「へぇ…そうなのか望?」

望「えぇ、彼女中国からの留学生で、あたしの家にホームステイしてるの。
  家に1人でおいておくのもどうかと思って、連れて来たわ」


女子1「リオンちゃん、可愛い」

女子2「小さくて可愛い」

プニュプニュ

リオン「や~め~ろ~」

私は、女子2人にほっぺをいじられる
やめろ、私は最強の僵屍仙だぞ!!



高遠「さっそく、みんなと仲良くしてるようだな」

男子1「というより、いじられてるだけじゃないか?」

望「ハハハ…ほどほどにしてあげてね?」

望は苦笑いをしている
もっとちゃんと止めてよ、のぞみん!!


女子1「きゃはははは!!」

女子2「あはははは!!」

プニュプニュ

2人は私のほっぺをいじり続ける
殺す、お前ら後で殺すからな!!

とりあえず、望が居ないとこ来い!!



マキナ「・・・・・・・(あの子、屍?
            でも何であんなに溶け込んで…)」



高遠「俺は、依海高校1年の高遠だ。
    今回の立案者で霊研所属。それじゃぁ、行こうか。
     このままだとリオンがいじられて可哀想だ。」


バサッ!!

2人は手を離した

女子1「あ、やり過ぎたわ」

女子2「ごめん…」

リオン「お前ら、絶対に許さない。
     後で殺…」



女子1「アメあげるから許して?」

リオン「許す♪」

望「リオン、単純すぎ」

高遠「ガキだな」

2人は、少し馬鹿にするように笑っている。
ムッ!!アメ貰って喜ぶのがおかしいか?
アメなんて1年に1回しか舐められないんだぞ!!


マキナ「ねぇ…貴女…」

リオン「なに?お姫様」

マキナ「!!!!
     私の正体、分かってたの?」

リオン「うん♪」

私は笑顔で言った
「屍」を殺す「屍」…「屍姫」
それがこの子の正体。ちゃんと分かってるよ。



マキナ「知ってて、その余裕の笑顔?なぜ?
     貴女、屍姫の強さも知ってるのよね?
     なら、なぜそんなに笑顔を浮かべてられるの?」

リオン「屍姫の強さを知っててなお、私に脅威たり得ると思えないから。
     私が強すぎるからかな?」

マキナ「!!!!
     (こいつ、屍姫をなめ…)」

屍姫はコートの中から何かを抜こうとする
おっと!!


バサッ!!

私は屍姫の手を抑えた
それを抜かせるわけにはいかない

リオン「抜いたら、洒落じゃ済まなくなる
     それに、今回は敵じゃない。おそらく目的は同じ」

マキナ「つっ!!同じ?どういう事?
     貴女も人間を守ることが目的というの?」

リオン「ここに居る全員ではないけど、そうだね。」



望達は先に行っている

望「リオンーー!!どうしたの?
  もう行くよ?」



マキナ「…あの子を守りたいの?」

リオン「そう、だから今回私に、貴女と敵対する理由はない
     むしろ、共闘したいぐらい。だから、共闘してくれないかな?2人の方があの子を守りやすいんだ」

マキナ「…少しでも、妙なそぶりを見せたら撃ち殺すから」

バサッ

屍姫は何かを抜こうとしていた手を引っ込める

リオン「分かった。(絶対に、私は撃ち殺せないけどね)」


ガシャガシャガシャシャ!!

私達は、シャッターを開けて廃ビルの中に入る。



タッタッタッ

高遠「このビルが「人喰いビル」って呼ばれるようになったのはさ
    3年前4人の銀行強盗が、この雑居ビルに逃げ込んで来た事が原因なんだ…

    その4人はそれまでも、何度も強盗殺人を犯して来た常習者で、
    その時も多額の金を強奪してきたらしい」

リオン「人様の物を奪っちゃいけないよ」

望「(餓え死ぬ寸前でも、泥棒しないリオンが言うと凄い説得力)」

マキナ「(屍の癖に常識的ね…)」



高遠「だけど4人が取り分のことで争いを始めて……
    全員が全員を殺し合って結局……4人とも死んだ

   最後に火を点けてこのビルの他の住民を道連れにしてね
   ……だから。今も6階のその部屋じゃ4人の幽霊が
   殺し合いをしている音が聞こえるって……話さ」


ギュッ

望「!!」

見えた!!
今、望の足を手が掴んだ。


リオン「私の、望に何するの?」

バシッ!!

私はその手を引き上げる

ミイラ男「な、なんで!!」

望「え?きゃっ、ミイラ」


女子生徒達『きゃぁああああ!!』

男子生徒達『う、うわっ、ミ、ミイラ!!
        ほ、本物か?しゃ、喋った!!』



マキナ「屍!!よく見つけたわね」

リオン「まぁね。」

ミイラ男「な、何で分かったんだ?
     ばれないようにやったはずなのに!!」

リオン「あの程度でばれない?馬鹿なの?」

こいつはばれないようにと言うが所詮素人だ
とある事情で、軍(プロ)にも追われた事のある私に言わせれば
素人過ぎてバレバレだ。



望「ガタガタブルブル・・・」

望が怯えてる。
恩人が怯えてるなら、傍に居てあげなきゃ!!

リオン「じゃ、こいつ頼んだわ
    ど素人だから、姫なら倒せるでしょ♪やっちゃって。」

マキナ「え?」

バサッ!!

私はミイラ男の手を離した


ミイラ男「貴様ぁ!!」

タッ!!

ミイラ男は私に襲いかかる

タッタッタッ

リオン「大丈夫?望?」

私は望に近づく

望「り、リオン!!後ろ!!」

マキナ「貴女、危ないわよ!!何をやって…」



リオン「斬死」

ザシュッ

ミイラ男「あがっ!!」

いきなりドクロが現れて
ミイラ男の頭を切り裂いた


マキナ「え?」

望「!!!!」

女子生徒達『きゃぁああああ!!』

高遠「い、今のリオンがやったのか?」



リオン「この程度、危なく何かない
     大丈夫?望…」

サッ

私は望に手を差し出す

バシッ!!

望はその手を弾いた

リオン「え?」

望「ば、化け物ぉおおおお!!」

タッタッタッ

望は逃げ出した


リオン「な、何で?
     私、貴女の傍に居てあげようとして、それだけなんだよ?
     確かに、後ろに居たミイラの頭を切り裂いたのは、グロかったかもしれない

     でも、あれは正当防衛だよ?後ろの敵を斬っただけ。
     なのに、何で化け物呼ばわりされなきゃいけないの?」

意味が分からない
私には理解出来なかった



女子1「気持ち悪いよ、あの中国の子」

女子2「ミイラを斬ったし…マジ怖い
     帰ろうよ…」

女子達は、さっきまで私のほっぺをいじっていたのが
嘘のような反応をする。
さっきまで、仲良しだったのに。ナ ン デ?

高遠「帰った方が良さそうだな
    そ、それじゃあリオン”さようなら”」

リオン「殺してやる…お前ら全…」


バサッ!!

マキナは私の肩に手を置いた

リオン「え?」

タッタッタッ

高遠達は帰って行く

マキナ「追いなさい、このビルは危ないわ
     彼女屍に殺されるかも」

リオン「でも…望は私の事、化け物って!!」

マキナ「いきなりあんな事があったら、誰だって正気で居られないわ
     彼女だって、化け物なんて言った事を後悔してるはずよ。
     人間は、生理的欲求…驚きや恐怖には逆らえない。
     あの言葉は多分、一時の気の迷いのようなものよ」

リオン「!!!!」

生理的、欲求?
そうだ、人間は生理的な欲求には逆らえない

私はそれを、だれよりも知っているじゃないか
なのに、何で私は…
望に逆らえない現象で、望を見捨てようとしてるんだ?


リオン「追う、そして望が屍に殺されそうなら助ける」

マキナ「それでいいわ」

リオン「でも、いいの?屍姫が屍を人間のところ行かせて
     私が望殺すかもよ?」

そう言う私は、意地悪な微笑みを浮かべているだろう



マキナ「その気がない癖によく言うわ
     足、もう望が行った方向いてるけど?若干震えなから」

リオン「あっ」

私の顔は意地悪な微笑みでも
足は生理現象に逆らえなかったようだ



マキナ「行きなさい、彼女…助けたいんでしょ?」

リオン「うん…」

命の恩人を助けたい、どうやらこの思いは生理現象に至るほど強かったらしい。
いわゆる性という奴だろうか?


タッタッタッ

性を持った私は駆ける

リオン「待ってて、望…助けるから。
     屍からも、私への恐怖からも助けるから!!」

望の下へ、駆ける


タッタッ…

望「はぁはぁ…」

あたしは、ビルのどこだかよく分からない廊下で立ち止まる

望「あたしリオンに、酷い事言った」

リオンに「化け物」なんて言っちゃった。
リオンはあたしの傍に来て、多分恐怖を和らげてくれようとしたのに
あたしはなんて事を!!



望「ごめん、リオン!!」


バサッ!!

さっきとは違うミイラが現れた

ミイラ男「ひゃっはは、俺の獲物だ。
      死ねぇ!!」

ミイラ男は大きな鉈を持っている

望「あっ…」

サッ!!

ミイラ男は鉈を振り上げる
きっと、これは罰だ。
あたしが、リオンを「化け物」なんて言った罰
だから罰として、あたしは死ぬ


あたしは覚悟して目をつぶった
そう、これは罰、あたしへの罰。
だから、死ぬのは仕方ないんだ。

ギュッ!!

ミイラ男「がはっ!!な、なんだお前!!」

そのはず…なのに

リオン「大丈夫?望?」

あぁ…来てくれたの


リオン!!

望「リオン!!」

リオン「助けに、来たよ!!」

私は、ミイラ男の頭を掴んでいる

ミイラ男「離せ、離せよ!!」

望「ごめん、化け物なんて言って!!
   あれは本心じゃ…」

リオン「私は化け物だよ?
    未練のまま動き、人を殺す死者。屍」

望「!!!!」

ミイラ男「離せ!!離せ!!」

リオン「でもね、私だって
     恩人に化け物扱いされたら、ショックぐらい受けるんだよ?
      人間の心、少しはあるし。」

望「………」

リオン「だから、化け物なのに我が儘だけど
     今だけは人間扱いしてくれると嬉しいな?
     すぐに、居なくなるから。人間扱いも出来なくなるから…」

望「居なくなる?居なくなるってどういう事よ!!
  リオンは今日から家で暮らすんじゃ!!それに、人間扱い出来なくなるって!!」

リオン「望は、私が死者でも心からは怯えない優しい人
     だからこそ、そんな望を死者の世界には巻き込めないよ」

望「リオン、何を言って!!」


リオン「さようなら、もう関わらないように
     もっとも残酷な死を。焼死」

いきなり現れた、ドクロから火が出て

ボワァァァァ

ミイラ男「うぎゃぁあああああ!!」

ミイラ男は燃えた。

ミイラ男「助けてぇ、助けてぇええええ!!」

その光景は、とんでもなくグロく
もうニ度と出会いたくない、関わりたくないと思える光景であろう

望「あ…あぁ…」

ビシャッ

望のスカートが濡れる。
ごめんね…でもこれが望のためだから

リオン「さよなら」

タッタッタッ

望は、こんな残酷な光景を見せた私と会わない。
これで望は、もう私を人間扱い出来ない
これで私達は、もうニ度と会う事がないだろう


3日後の中華街

リオン「お腹空いたぁ…」

バタッ!!

私は倒れる
あれから、3日間何も食べてないや

リオン「おいしかったな、望のご飯」

望の家のハンバーグはおいしかった
また、食べたい。
でも、望が死者に関わったら不幸になるし。
もうニ度と、私が望に関わる訳にはいかないけど…

リオン「はぁ…本当に…お腹が空いたぁ…死にそうだぁ!!」

「おにぎり、食べる?」

懐かしい、とても温かい声が聞こえた
この声は…


望!!

望「リオンはあたしが居ないと駄目だなぁ
  リオンの食生活はあたしが守らないと」

リオン「望…?何で…?」

何で、ここに居るの?
あんな光景見せられたのに
望は、私を人間扱い出来ない。そして、もう会わないはずじゃ…

望「何で?じゃないよ…
  リオンはあたしと守り合うって約束した。家族なんだから…
  屍とか、そんなの関係ない」

リオン「!!!!」

望「あたしが、リオンを守ってあげる
  だから、帰ろう?リオン」

そう言う望の靴はボロボロだ。
きっと、3日間私を探しまわってくれたのだろう。

卑法だよ、望…そんな風に言われたら、言える答えは1つだけじゃないか。
そんなに真剣に、私の事を探し周ってくれた人への答えは、1つだけしかある訳ないじゃないか

リオン「うん…」


ガシッ!!

私と望は手を繋ぐ

望「今日の夜ごはん、何がいい?」

リオン「ハンバーグ…おいしいハンバーグが食べたい」

望「うん♪分かった…」

こうして、屍と人間の奇妙な共同生活が始まる
この2人の行く先は、まだ誰も知らない。

今回の投下は終わりです
今週の木曜日投下出来ないかもなので投下しました

それでは!!また…


バババババババン!!バババババババン!!

廃ビルに銃声が鳴り響く

ミイラ男「ぐはっ!!」

私は、強盗の屍を殺した。
これで、2体目

リオンが殺したのも含めて、4体目
これで全員殺したはずだ

マキナ「ふぅ…」


景世「これで、終わりだな」

金髪でチャラい感じがする、サングラスをかけた僧侶が私に話しかける

マキナ「えぇ」

景世「だが、いいのか?あの屍、リオンを見逃して。
   あいつも屍だ、いつか人を殺すぞ?」

マキナ「…私はあの子を殺さないわ。
     あの子は私と同じだから」

景世「??どういう事だ?」

マキナ「あの子の望を見る目、私が景世を見る目にそっくりなの」

景世「お前が俺を見る目にそっくり?」

マキナ「えぇ、愛する人を見る目をしてる…」

景世「愛する人を見る目?」

マキナ「人間が、大切な人を見る、あの目よ
     あの子は望が居る限り、あの目をする限り人を殺さない
     だから、私はあの子を殺さないわ」


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                      屍之一 完

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今回の投下はここで終了です


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                      屍之二  喧嘩の始まり

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肝試しから2日後…
私は家のソファーでゴロゴロしながらワンピースを読む

バサバサッ

リオン「ふむふむ…」

望「リオン、またワンピース読んでるの?
   好きだね。」

リオン「ワンピースは面白いからね…うん?」

私は、ワンピースを読んでいて疑問が浮かんだ
何で…

望「どうしたの、リオン」

リオン「何でワンピースの主人公は人を殺さないんだろう」

望「え?」

リオン「主人公は色々な敵と戦ってる。
     でも、一度も殺してない。何で?」

私は、ワンピースをアラバスタ編まで読んだが
主人公はおそらく人を一人も殺してない。敵も含めて…
私はその点について疑問に思った


望「それは、自信があるからじゃないかな?」

リオン「自信があるから?」

望「ルフィは、戦った敵がまた来ても倒せる自信がある
   だから敵を殺さないんじゃないかな?」

リオン「自信があるから、敵を殺さない」

望「うん、何度来ても倒してやるって自信があれば
   敵を殺さなくていいでしょ?」

リオン「確かに…」

望「これは、私の考えだから
   ワンピースの作者の公式な考えとは違うかもだけど
   自信があるから人を殺してない。私はそう思うな…」

でも、待てよ?
ルフィは毎回ギリギリで敵を倒してる。
ギリギリなのに、自信あるの?


リオン「でも、ルフィは毎回ギリギリの戦いだよ?
     次も確実に勝てる戦いなんて1つもない。
     なのに、自信があるの?」

望「ギリギリとか、そういうの関係ないんだよ」

リオン「関係ない?」

望「自分に信念があって、それをいつでも貫けるから自信があるんだ」

リオン「自分の信念があって、それをいつでも貫けるから自信がある…」

望「うん!!例え、負けても死んでもその信念を貫ける
   信念を貫いて、信念で自分の仲間が、自分の遺志が相手を倒してくれる。
   少なくても、ルフィはそう信じている。
   だから自信があるんだよ…」

リオン「死んでも貫ける信念か。
     私も、そんな信念を持ったら強くなれるかな?」

望「なれるよ、リオンなら。」


リオン「決めた、私の信念は~~~」

望「うん、とてもリオンらしいね。楽しそう♪
  いいんじゃないかな?」

リオン「うん、だから望にこれを受け取って欲しいんだ」

バサッ!!
私は望に10個の指輪を渡す

望「これは?」

リオン「10の死を司る指輪
     「撲死」「斬死」「餓死」「溺死(窒息死)」「焼死」「感電死」「病死」「毒死」「凍死」「圧死」
      から守ってくれる。」

望「そ、それはすごい指輪だね。
  でもどうして私にこんなものを?」

リオン「望が死ぬとつまらないからね♪
     絶対死なないようにする、望が生きてると面白いし。私望好きだから。」

望「へ?好き?」

リオン「うん、私望だ~いすきだよ」

望「///」

リオン「???何で顔が赤いの?」

望「リオンの馬鹿…」

なぜか罵倒された。なぜ?


翌日

リオン「私は、空き家掃除のバイトを始める事にしました!!」

望「リオン、バイトするの!!」

リオン「うん、養って貰ったばかりも悪いしね」

望「気にしなくてもいいのに。それにしても…
  不法入国者なのに、よく雇って貰えたね」

そう、私は不法入国者である
望に指輪を渡したので、今は無理だが。
溺死の指輪の加護を上手く使って泳いで日本に来た。中国人である。

リオン「いわくつきの空き家物件の掃除をするって言う
     やばそうなバイトだからね。細かい経歴聞かれなかったんだよ。
      国籍すら聞かれなかった。」

望「ちょっ、それやばいバイトなんじゃ…」

リオン「大丈夫大丈夫…何んとかなるって♪
     私だから」

望「全然大丈夫じゃないよ、危ないよ…
  (絶対大変な目に合うって)」


さらに翌日

私は、日本の中流階級が住んでそうな
白い家にやってきた

リオン「ここが、私が掃除するお家か!!
     お金持ちの家みたい…」

タッタッタッ

リオン「鍵は貰ってるから…」

カチカチ

カチャッ!!

リオン「こんな立派な家、手放すなんて。
     何があったんだろう?」

タッタッタッ

私は、疑問に思いながら家の中に入った。
家の事情は聞かないで掃除するのが私のバイトの約束だ
だから、私はこのいわくつきの空き家の事情を知らない


リオン「失礼します」

バサッ!!

「失礼します」私はそう言いながら靴を脱ぐ
ここが空き家で、誰も居ないのが分かっていなから。

「は~い」

え?今声が聞こえた!!

リオン「!!!!」

私は周りを見渡す。
誰も…居ない

リオン「ここ、空き家だよね?」

今の声は、気のせい?


タッタッタッ

私は廊下を進む

リオン「そう言えば、掃除用具がどこにあるかも教えてもらってないや」

私は、掃除用具の場所すらも聞いていない

リオン「自分で、探せってことかな?」

掃除用具まで自分で探せ何て
さすがに鬼畜バイト過ぎる気がする…

リオン「不法入国者の私を雇ってくれた時点で文句言えないけどさ
     掃除用具の場所ぐらい教えてよ…」

掃除用具の場所隠しても
何のメリットもないよ?


リオン「うん、これは?」

廊下を歩いていると
小さい、赤い丸い水たまりを見つけた

リオン「血?」

それは、私が過去に殺し合いで見慣れたもの
血であった

リオン「何で、こんなところに血が…」

タッタッタッ

私は血の跡を辿って行く

リオン「まさか、ここで誰か殺されたの?」

タッタッタッ

だとしたら、人間の手による殺人事件?屍関連の事件?
どっち…


私は、白い扉の前にやって来た

リオン「血は、この扉の中から続いてた」

つまり、この部屋に血の元凶があると言う事

リオン「死体が出るか、屍が出るか
    あるいは両方か」

何が出るか分からないが
十の死を持つ指輪を望に預けた以上、私は無敵ではない
頭を破壊されたら死んでしまう。普通の屍だ…
十分に用心して、この血の元凶を突き止めねばなるまい

そして掃除しなくては…
じゃないと、バイト代が貰えないのだから…

カチャ…


私が扉を開けると、そこは茶の間だった
それはいい。だが…

リオン「つっ!!」

そこには、とんでもないものがあった

少年1人、少女2人、父親らしきおじさんの首つり死体であった
テーブルの上で首を吊っている。

リオン「こ、これは…一家心中?」

ここに住んでいた人は、一家心中でもしたのかな?
母親らしき人が居ないから、母親が死んだとか、居なくなったとかで。
それで、私に死体ごとこの家を掃除しろと

リオン「そう言うことか」

私の住んでいた村ではよくあった仕事だ
このバイトよりはるかに給料は安い…というより金じゃなくて食糧だったが。


そう言う仕事なら、さっさと死体を片づけなくては
私はまず軽そうな少女の死体から手にとった
重いものは後回…

少女「ねェ…なんで降ろすの?」

少女は喋った

リオン「え?」

死んでいたはずじゃ…
まさか、屍!!

リオン「やっほー♪」

とりあえず私は挨拶した
屍だからと言って、敵だとは限らない
私は屍である、話せば分かるはずだ。


ギュッ!!

天井から縄が出てきて私を縛った

リオン「がはっ!!」

話せば分からなかった!!
屍相手に話せばわかるなんて思ってはいけない。教訓である

ギュッ!!

さらに縄は私の首をしめる

リオン「つっ!!」

く、苦しい!!

少女「あははは、はははは
   いい気味ね。私の…幸せの……邪魔を……するからよ
   折角家族皆で何時までも一緒に暮らしてるのに………」


幸せ、これが?
首つり死体だらけの場所で、首を吊っている
それが?

少女「あなたも………
   仲間に入れてあげる、私もお姉ちゃんが欲しかったから………」

ギュウウウウ!!

リオン「がっ!!」

縄はさらにきつく縛りつける
苦しいが、屍の私はいくら絞められても死ぬ事がない。

それより、私はこの少女の言葉が気になる
「私の…幸せの」これで幸せな訳ない。こんなの幸せじゃない…

本当の幸せは…望の作ったハンバーグを笑いなから食べるような
そういう、暖かいものだ。


リオン「だ…め…だ…ね」

少女「え?」

プクッ!!

バシッ!!

喉が膨れ
リオンの首を縛っていた縄が破ける!!

リオン「全然駄目だ!!」

少女「!!!!」

リオン「そおい!!」

プクッ!!

バシッ!!

全身が膨れ、他の個所を縛っていた縄も破ける

バタッ!!

縄が外れ、空中に浮いていた足はテーブルの上につく


少女「膨らんだ!!何でよ…」

リオン「自然の気を吸収して
    体を膨らませたのさ。私は仙人だからね、それぐらい出来る。」

ポン!!

リオンの膨らんでいた体は元に戻る

少女「せんにん?何それ…」

リオン「仙人が何かなんて、どうでもいいさ!!
    それより、君は幸せを知らない、理解してなすぎる。だから教えてあげる必要があるようだね」

少女「何、する気よ?」

リオン「君を私の家に連れ帰って、幸せにする
    ここから連れ出す!!」

少女「嫌よ、嫌…私この家から出たくないわ!!」

リオン「黙れ、お前はこの家から出ないと変われない
    幸せに何かなれないんだ」

こんな死体だらけの家でつかむ幸せなんてあるもんか


リオン「幸せになるために、この家から出て行ってもらおうか」

少女「いや…いや
   ここは、私の家なの…出て行かないぃいいいいい!!」

ムキュムキュムキュ!!

少女が巨大化していく

リオン「なっ!!」

ムキュン!!

少女は部屋の半分ぐらいの大きさになった

少女「私をここから出そうとする
    私の幸せを邪魔する奴は殺してやる!!」

でか過ぎでしょ?
あんなでかいの、どうしたらいいの?
もう、私指輪ないのよ?


少女「がおっ!!」

バサッ!!

少女の大きい、テーブルの半分ぐらいある手が
私に襲いかかる。あんな大きい手、どうしようもない!!

ベチャッ!!

私は少女の手に潰されるように地面に倒れる

リオン「がはっ!!」

少女「あはは、潰れた潰れた」

バサッ!!
少女は一旦手を上に離す

リオン「はぁはぁ…」

少女「うん?まだ生きてるのか?
    いいよ、完全に潰して…」

私、ここで死ぬのか?


私は望を思い出す
私におにぎりをくれた望
私にワンピースを読ませてくれた望
化け物の私と暮らしてくれた望
大好きな望…また会いたい
望に、また会いたいよ!!

望に、また会うために…
まだ 死にたくない!!
まだ死ねない

少女「殺してやる!」

バサッ

少女は再び手を振り下ろす

リオン「ぬぉおおおおおおお!!」

少女「え?」

ドンドンドンドンドンドンドンドンドン!!
ドンドンドンドンドンドンドンドンドン!!

私は自分に向かってくる少女の手を殴りまくる


少女「いたっ、がぁああああああ!!」

少女の手は穴だらけになった

リオン「私は、こんなところで死ねないんだよ!!」

少女「貴様ぁああああああ!!」

バサッ!!

少女はもう片方の手を振りおろそうとする。

リオン「リオン流…気波!!」

バアン!!

私は、もう片方の手が振り下ろされる前に
少女の腹に気を込めた両手での打撃を叩きこむ

少女「ぐぉおおおおおおおお!!」

ビュウウウウウウウウウ!!

グチャッ!!

少女の大きくなった腹に穴が開く


リオン「はぁはぁ…」

少女「あがっ…うがっ…あがっ」

ビュン

バタッ!!

少女は元の小さい姿に戻り倒れる

リオン「やった、生き残ったぞ」

少女「………」

リオン「この子を、家に運ばないと」

この子に幸せを思い出させなきゃ。
こんな、ふざけた家に居るのが幸せ何て…間違ってる。

ギュッ!!

私は少女を抱きかかえた

今回の投下はここで終了です

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