イリヤ「暇だからキリツグを追いかけて日本に行く」ウェイバー「後編」 (890)

前スレ
イリヤ「暇だからキリツグを追いかけて日本に行く」
イリヤ「暇だからキリツグを追いかけて日本に行く」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1414685418/)

イリヤがキリツグ達の元へ行こうと奮闘するSS
・選択肢によって展開が変わる
・思いつき進行
・DEADまみれ
・タイガー道場
・ご都合主義
・原作無視
・猟奇

以上の点が含まれる(可能性がある)ので、許容出来ない方はなにも言わずにブラウザバックする事をオススメします

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1415320550

ざっくりとあらすじ



暇を持て余したイリヤは切嗣を追いかけて日本に向かう事にした。

屋敷をこっそり出たイリヤをセラ・リズが空港までサポートしてくれたおかげで無事日本に到着。

日本に着いたイリヤは通貨や交通機関に苦戦しつつもなんとか冬木市へ辿り着いた。

しかし、スリにあってしまい一文無しとなってしまったイリヤは公園で野宿するハメに。

切嗣を探して色々な所を探すも、道中でキャスターに遭遇したり時臣さんに保護されたり凛ちゃんとお友達になったり

お友達と切嗣を探しに行ったら龍之介&キャスターに攫われたりウェイバー&ライダーに保護されたり

そんなこんなで命の恩人であるウェイバーベルベットが住むマッケンジー宅に居候する事になった。

そして留守中に危険が迫ったと思ったらギルガメッシュがイリヤを保護し、なんやかんやで時臣・ギルガメッシュ懐柔 時臣生存を果たした。

後に、時臣・ギルガメッシュと共にウェイバーと合流を果たす。

その後、イリヤのお母さんであるアイリに会う為にアインツベルンに向かうが、その時セイバーを襲撃していたアサシン&バーサーカーにアイリとイリヤを攫われてしまう。

しかし、攫われた先でバーサーカーのマスター、雁夜が桜の救出をイリヤに託してアサシンのマスター、綺礼を裏切り、イリヤを脱出させる。

雁夜のサーヴァントであるバーサーカーは令呪の力を受けたアサシンの猛攻からイリヤを守りきり、ウェイバー達にイリヤを託して脱落した。

その後、アイリの墓を建てて臓硯がいる間桐を襲撃。臓硯を出オチにした上で桜を救出、ギルガメッシュがなんとかしてくれました。

その帰りにアインツベルンのホムンクルスから謎の襲撃を受け、セイバー達が撃退する。

その頃、綺礼の元には出オチにされたはずの臓硯がやってきて暗躍を行っていた。

現在の状況


イリヤ:ウェイバー達と行動を共にしている
セイバー陣営:セイバーはイリヤと共に行動中。舞弥は怪我の為マッケンジー宅で留守番。アイリは死亡。切嗣は行方不明
ギル陣営:イリヤと行動中。主に英雄王がなかよし
ランサー陣営:全滅
ライダー陣営:イリヤと行動中。ウェイバーがなかよし
バーサーカー陣営:全滅…と思いきや臓硯が綺礼と手を組み暗躍中
キャスター陣営:全滅
アサシン陣営:暗躍中
アインツベルン:イリヤを連れ戻す為にホムンクルスを派遣

-タイガー道場-

大河「はーい皆、前スレ埋まった事だし後編始めちゃうぞー!」

大河「果たしてイリヤちゃんは無事お父さんに会えるのか?物語はどうなるのか?それはみんなの安価次第!」

大河「という訳ではりきっていってみよー!!」

時臣「ふむ…しかしアインツベルンのホムンクルスが現れるとはね」

ウェイバー「もしイリヤを連れ戻しに来たのだとしたら、多分次はもっとたくさんのホムンクルスを連れてくるんじゃないか?」

セイバー「そうなると、この家に留まるのはまずいかもしれませんね…」

時臣「それなら私達の新しい拠点に身を移そう。あそこなら魔術工房としての役割も兼ね備えてある」

ライダー「いや、あえて魔術の備えを一切していないこの家に留まるなら奴らの裏をかける、という作戦もあるぞ」

イリヤ「………」

ギル「………小娘、もしやとは思うが自分がいる事で迷惑がかかる等と考えてはいるまいな?」

イリヤ「え!?」

ギル「図星か。言っておくが小娘、ここにいる我々は貴様の事を少なからず思ってはいるのだ。貴様が迷惑だと考えるのならそれはその者達の思いを無碍にするという事を覚えておけ」

イリヤ「…うん」

ギル「さて、現状で有力なのはこの家に留まるか、時臣の拠点に身を移すかだ」

ギル「どちらを選ぶかは…貴様らが決めろ」

イリヤ「私は…」


1:この家に留まる
2:拠点を移す

選択安価 安価下2

イリヤ「この家に留まるより、時臣さんの拠点に身を移した方が備えもあるしいいと思う」

ギル「懸命な判断だな」

ウェイバー「それに、じいさんやばあさんの家が万が一戦場になったら二人も危険だ」

時臣「一般人は巻き込む訳にはいかないからね。それに、人払いも住んでいる備えのある拠点で待ち構えた方がこちらに利がある」

ライダー「となると、問題はどうやって奴らを叩くかだな」

ウェイバー「叩くって…居場所もわからないのにどうやって叩くんだよ」

ライダー「どこって…娘がいたのは拠点じゃない方のアインツベルンだろう?そこをたたいてしまえば何もできまい」

時臣「いうのは簡単だが、実際はそうはいかないよ」

ウェイバー「そりゃあ、アインツベルンっていったら聖杯戦争の御三家だからなぁ。守りも相当堅いはずだ(調べといてよかった)」

セイバー「アインツベルンには結界をはじめとして、先程のようなホムンクルスが多数います。我々が力を合わせても正面突破出来るかはわかりません」

時臣「それに、忘れているようだけど今は聖杯戦争中だ。無闇に冬木市から出る事は避けた方がいい」

ライダー「そういや、もう4人しかサーヴァントがおらんのだったな…聖杯の降臨が何時起こってもおかしくはないな」

時臣「その通りだ。聖杯の降臨が近い以上、それを放棄するわけにはいかない」

セイバー「では、こちらから攻め入る事は不可能か…さて、どうする」




舞弥「私に考えがある」

ウェイバー「あんたは!」

セイバー「舞弥、もう動いて大丈夫なのですか!?」

舞弥「歩く程度なら問題はありません」

ライダー「それより、考えとは一体なんだ?」

舞弥「アインツベルンの目当てがご息女ならば、彼女を前面に出し、現れた時から彼女を守りつつ全て倒してしまえばいい」

ウェイバー「脳筋の考えじゃないか!それにそんな事をしたらイリヤが危険すぎる。却下だ却下!」

ギル「いや、意外と良い案かもしれんぞ?」

ライダー「ほう、貴様が賛成するとは意外だな」

セイバー「それより、今の案が良いと言う理由は何だ?」

ギル「簡単な話だ。小娘が目当ての連中は表に小娘が出ているのにわざわざ拠点を襲撃したりはしない」

ギル「そうなれば、拠点に避難している戦えない者の安全は確保できるぞ?」

時臣「なるほど、確かにそれなら拠点から一歩出た位置で戦うのがベストなのかもしれないね」

ライダー「よし、そうと決まったなら早速拠点を移すぞ。金ぴか、案内せい」




こうして、私達は拠点を時臣さんの新しい拠点に移す事になった。

多分、大丈夫だよね…?


続きは朝or昼に

時臣「それでは皆、準備はいいかな?」(桜を背負いながら)

イリヤ「はーい!」

ライダー「うむ、問題ないぞ。所で向こうでゲームをする事は出来るか?持ち込んで対戦プレイをしたいのだが」

ウェイバー「ライダー、お前な…状況分かっているのか?」

ライダー「分かっておる。拠点を移すにせよこういう娯楽がなければ退屈であろう」

ウェイバー「絶対分かってない!」

セイバー「それより…妙ですね」

イリヤ「妙って?」

舞弥「先程から感じる匂いには気付いていますか?」

セイバー「これは………血の匂いです」

ウェイバー「!!」

ライダー「あぁ、恐らくどこかで何かがあったのだろうな…見ろ」

時臣「魔術で隠蔽されているが、血痕が残っている。この場で何があったのかはわからないけど、穏やかなものではないね」

イリヤ「血…また誰か死んじゃったの?」

時臣「いや、それはわからない。血が乾ききっていないから、血が流れてからそう時間は経っていない」

時臣「辺りを探せば誰かがいるかもしれないね。もしかしたら生きているかもしれない」

イリヤ「………」



1:まっすぐ拠点に向かう
2:辺りを探してみる

選択安価 安価下2

イリヤ「…この辺り、もう少し探してみようよ」

舞弥「しかし、それでは拠点の移動に費やす時間が増えてしまう。それにこうしている間にも襲撃される可能性はゼロではありません」

時臣「それに、この血を流した者が我々の脅威ではないとは限らない。このまま拠点に向かうべきだよ」

イリヤ「でも、生きてるかもしれないよ」

舞弥「ですが…」

イリヤ「生きてるかもしれないのに見捨てたらダメなのよ」

ライダー「…ふむ、助けられるなら助けたいか」

イリヤ「うん。私だって、そのおかげで生きてるから」

ウェイバー「イリヤ…分かった。なら早く探し出そう」

ライダー「がっはっは!坊主、この小娘は坊主の覇道にしっかりと感化されておるぞ」バシィッ

ウェイバー「ぐへっ!だから叩くなって!!」

セイバー「では、生存者探しを行いましょう。間に合うのであれば時は一刻を争います」



ウェイバー「うーん…」

ライダー「どうだ坊主よ、辿れそうか?」

ウェイバー「うん、かろうじてたどっていけそうだ」

時臣「このまま辿れば、無事たどり着けそうだね」

イリヤ「(急がなきゃ…今ならまだ間に合うかもしれない。私の時みたいに、この先の人も助けを求めてるかもしれないから)」

ギル「…どうかしたか?」

イリヤ「…私達が今探している人、生きてるかな?」

ギル「今辿っている人物ならば生きてはいるだろうな。貴様の大元の目的ならば知らん」

イリヤ「…そっか」

ウェイバー「よし、この先の小屋にいるはずだ」

イリヤ「!」



1:このまま小屋に向かう
2:その場に留まって様子をみる

選択安価 安価下2

ウェイバー「それじゃあ早速…ってイリヤ!?」



気が付けば駆け出していた。

まだ助けられるかもしれない。私の時みたいに、助かるかもしれない。

そうやって助けられた私だからこそ、救えるかもしれない命を放っておけなくて…

小屋へ足を踏み入れようとしたその時だった。



カチッ




ズガガガガガガガガガッ





イリヤ「………ぁ…ぇ…?」

突然の轟音。体中が突然放たれた銃弾にハチの巣にされ、辺りに血が飛び散る。

目の前には小屋の扉。しかし、その扉に手を伸ばす事は叶わない。




私はそのまま、倒れると同時に意識を失い、その意識が戻る事はなかった。




DEADEND ブービートラップにはご用心

-タイガー道場-


大河「ふぅーははは!今スレ開幕の死はやはり聖杯戦争無関係であった」

大河「そしてこの裏舞台に私は新たな相方を召喚する!いでよランサー陣営!!」

4次ランサー「はっ!?私は一体…」

ケイネス「これは一体どういう事だ?私は確かあの時…ソラウ!?」

ソラウ「私もいるわよ。それにしても、ここは一体どこなの?」

ケイネス「ソラウ…!!生きていてくれて本当によかった」

大河「はーい、皆感動の再会はいいからまずは裏舞台進行に手を貸してねー」

4次ランサー「お前が我が主達を助けてくれたのか…?」

大河「裏舞台はなんでもありなのだ!とりあえずここでなら平和に暮らせるから安心しなさい」

ケイネス「そうか…色々と不可解な事は多いが、ソラウが無事ならそれでいい」

大河「ただし、代わりに道場の進行を手伝わせるからね。覚悟しなさい!」

4次ランサー「主よ、ここは私が」

ケイネス「あぁ、任せるよランサー」

大河「はい、という訳で今回の死因はブービートラップ!迂闊に先を急ぐと唐突な死が待っているのだ」

4次ランサー「よくはわからんが、常に最悪を想定しておけという事だ」

大河「ちなみに、安定だろうと取った行動が実は死亡フラグという事もあるから注意してねー」

4次ランサー「それで、私は何をすればよいのだ?」

大河「今みたいに相方やっててくれればいいから。それじゃあ一旦本編入るから3人で平和に暮らしてて大丈夫よー」

大河「それでは直前からいってみよー!」

イリヤ「はっ!?」

ウェイバー「どうした、イリヤ?」

イリヤ「う、ううん。なんでもない」

イリヤ「(小屋に駆け寄ったらハチの巣にされる気がする)」

ウェイバー「そうか。じゃあ小屋に入ろう」

セイバー「待ってください」

ライダー「セイバー?」

時臣「一体どうしたというのだい?特に罠の類の魔術が仕掛けられている気配はないが」

セイバー「……はぁっ!」ズガァン

ウェイバー「いきなり何をやってんの!?」

セイバー「やはりありましたか…見てください」

イリヤ「?」

舞弥「これは…MP5?それに、細工が施されている」

舞弥「…なるほど、そういう事か」

時臣「一人で納得せずに私達にも説明してもらえないだろうか?何がなんだかさっぱりなのだが」

舞弥「小屋の前にブービートラップが仕掛けられていました。このまま小屋に近づいていれば、これでハチの巣にされていたという事です」

ウェイバー「ハチの巣って…!!」

ライダー「なるほどなぁ。しかしよくわかったなセイバー」

セイバー「なんとなく、嫌な予感がしたので」

ウェイバー「それってもしかして…勘?」

イリヤ「セイバーってすごいのかすごくないのかよくわからないね」

ライダー「とにかく、これで罠は退けたのだ。早速突撃しようではないか」

ウェイバー「何しに来たか分かってるのか!?」

ガチャ



ウェイバー「おじゃましまーす…って、その容姿…アインツベルンのホムンクルス?」

セラ「貴方達は一体何者ですか?返答次第ではただではすましませんよ」

イリヤ「セラ、リズ!!」バッ

セラ「い、イリヤ様!?」

イリヤ「二人共傷だらけ…一体どうしたの?」

セラ「私達はあの後、城に戻ったのですが…アハト様にイリヤの脱走がバレてしまい、処分される前になんとかここまで逃げてきました」

ウェイバー「………知り合い?」

イリヤ「うん、セラとリズは私の遊び相手なの」

ギル「ふん、要するに小娘のお守りという訳か」

時臣「それより、もうひとりのホムンクルス…かなり弱っているようだね」

リズ「………」

セラ「私はともかく、リズは命に関わる傷を負っています。このままでは動かなくなるのも時間の問題でしょう」

イリヤ「そ、そんな…なんとかならないの!?」

時臣「なら私達が向かおうとしている拠点まで運ぼう。そこでなら治療も行える」

セラ「…貴方達は?」

ウェイバー「俺達はイリヤの味方だ」

イリヤ「ウェイバー達は私の命の恩人なの。この人達は絶対に信用出来るから、大丈夫だよ」

セラ「………感謝します」

その後、セラとリズを加えて私達は時臣さんの新しい拠点に身を移した。



セイバー「あの二人の容態は?」

時臣「命の危険がなくなる所までは治療したよ。当面は問題ないだろう」

イリヤ「そっか…よかった」

ウェイバー「二人と話す事は?」

時臣「ひとりは意識が戻っていないが、もうひとりなら問題なく話せるよ」

ライダー「ふむ、今回のアインツベルンのホムンクルスの件…詳しく聞けば色々と分かるんじゃないか?」

舞弥「そうですね。推測が確定するのは大きいです。もし外れていたとしても、本当の目的を知れます」

セイバー「では、早速話を聞きましょう。それでいいですね?」

イリヤ「うん、わかった」





ギル「………」

ギル「(人形か…全く、つまらんものを)」

ギル「(我が財を盗もうとする輩はひとり残らず生かして返さん)」

ギル「(それが例え、誰であってもな)」

ギル「(それは聖杯も………ん?」




ギル「………あの光は、まさか?」

イリヤ「セラ、リズ!」ガチャ

セラ「イリヤ様・・・」

イリヤ「怪我は大丈夫?痛くない?」

セラ「ご安心を、イリヤ様。私達はそんなにやわではないので」

ウェイバー「・・・」

セイバー「所で、いくつか聞きたい事があります」

セラ「なんでしょう」

セイバー「私達は先程、アインツベルンのホムンクルスに襲われています。それに関して、知っている事を全て話してください」

セラ「・・・彼女達、アインツベルンの目的はイリヤ様で間違いありません」

ウェイバー「やっぱりか・・・」

時臣「だが、親を探しに来たのを連れ戻しにきたにしてはいささか穏やかではないね」

セラ「イリヤ様はアインツベルンのホムンクルスの中では最高傑作です。万が一今回アインツベルンが雇った外来のマスターが敗れた場合の次の駒として、なんとしても手元に置いておきたいのでしょう」

時臣「なるほど、保険という事か・・・極めて合理的だ」

セラ「更に、イリヤ様は聖杯を内包しています。第五次聖杯戦争が行われた場合、次の器となるのは彼女です」

ライダー「なるほど、それで無意識にサーヴァントが惹かれる訳だ」

セラ「聖杯を手に入れたいアインツベルンは何がなんでもイリヤ様を手元に置こうとするでしょう・・・貴方達が本来敵である事は承知の上でお願いします・・・イリヤ様を守ってあげてください」

ウェイバー「敵なんて関係ない。イリヤは俺達が守ってやる」

ライダー「がっはっは!坊主、貴様も段々覇道を志す者の貫禄が身に付いて来たではないか」

時臣「私もこの娘には恩があるからね。無論、力を貸すつもりだよ」

セイバー「私も勿論力を」シュンッ


ウェイバー「セイバーが消えた!?」



ギル「貴様ら、どうやら悠長に事を構えている場合ではないようだぞ」ガチャ

イリヤ「ギルガメッシュ?」

ライダー「ただ事ではなさそうだのぉ」

時臣「王よ、何かあったのですか?」

ギル「何かもなにもあるか。聖杯がおろされようとしているのだぞ」

時臣「なっ・・・!!」

ウェイバー「聖杯をおろすって・・・まだサーヴァントが4騎もいるのに!?」

ライダー「なるほど。聖杯はここにあり、我々が聖杯を手にする事に文句があるやつはかかってこい。こいつは宣戦布告だな」

ギル「願いを叶える程の力はまだないが、このまま黙っていれば聖杯はどこかに持ち去られるだろうな」

舞弥「そんな・・・しかし何故このタイミングで」

ギル「このタイミングだからこそ、だろうな。大方イリヤの情報をアインツベルンに流したのも綺礼の奴だろう」

ライダー「やられたな。聖杯を取りに行けばアインツベルンの奴等がイリヤを連れ去り、黙って見ていれば聖杯は持ち去られる。どうしたもんか」

イリヤ「・・・・・・」


1:私も一緒に行く。だから聖杯を取りに行こう
2:大人しくしている


選択安価 安価下2

イリヤ「私も一緒に行く。だから聖杯を取りに行こう」

ウェイバー「イリヤ!?」

舞弥「いけません、危険すぎます」

イリヤ「危険なら今まで何度も味わったもん。それに、私を守って聖杯を持って行かれちゃったら…皆が今まで戦ってきた意味がなくなっちゃう」

イリヤ「それに、皆が戦っているのに私だけ大人しく待っているなんて、出来ないから」

イリヤ「だからお願い、私も一緒に連れていって!」

セラ「イリヤ、いくらなんでもそれは…」

ライダー「はっはっは、なんとも頼もしい発言じゃのう」

時臣「そういう事なら悩まずに戦いにいける。皆の準備が出来次第出発しよう」

ウェイバー「イリヤ…本当にいいのか?」

イリヤ「うん。…それに、私を守る事で皆に後悔して欲しくないから」

ギル「…貴様はそれで後悔しないな?」

イリヤ「しないよ。…自分で決めた事だから、後悔なんて絶対に」

ギル「ならばいい。少しばかりの猶予は与えてやる…誰かに伝えたい事があれば今の内に伝えておく事だな」



イリヤ「………」

イリヤ「(誰かに伝えたい事があったら今の内に…か)」

イリヤ「(今伝えておかないと、後悔する気がする………あれ?)」




桜「…遠坂さん、行っちゃうの?」






イリヤ「(桜ちゃん、目を覚ましてたんだ。一緒にいるのは…時臣さんだ)」





時臣「あぁ、私は最後の戦いに行ってくる。けど心配する必要はないよ」

時臣「必ず私は生きて帰る。だから安心して待っていなさい」

桜「…本当に帰って来るの?」

時臣「もちろんだ。約束しよう」

桜「分かった。…じゃあ、待ってる」

時臣「帰ったら凛達の所に行って家族皆で遊びに行こう。遊園地やハイキング、きっと楽しい思い出になる」

時臣「桜に辛い思いをさせた分、精一杯一緒の時間を過ごそう」

桜「………うん」




イリヤ「時臣さん、桜ちゃん…よかったね」

イリヤ「私の伝えておかないといけない事、か…」

イリヤ「………」





1:ウェイバーの所に行く
2:ギルガメッシュの所に行く

ウェイバー「………」

イリヤ「ウェイバー」

ウェイバー「イリヤか…お前、本当にいいのか?ボク達の戦いなのに着いてきて」

イリヤ「私はいいの。今私がここにいるのもウェイバーやギルガメッシュ達のおかげだし、私がお荷物になって皆に迷惑をかけちゃうのは嫌なの」

ウェイバー「でも、この拠点にいた方が安心じゃないのか?」

イリヤ「ううん、万が一ここに残って、アサシンに私が連れ去られて人質にされたら…それこそ迷惑になっちゃうから」

ウェイバー「…イリヤは、それでいいんだな?」

イリヤ「うん、私はそれでいいよ」

ウェイバー「………分かった、ならボクも反対はしない」

イリヤ「ありがとう、ウェイバー…」

ウェイバー「お、お礼なんて………まだ早いよ」

ウェイバー「全部終わったら切嗣を探そう。お礼はそれからでいい」

イリヤ「………分かった」

イリヤ「………」

ウェイバー「イリヤ?」

イリヤ「(どうしよう…ウェイバーにお守りを渡そうかな?)」



1:お守りを渡す
2:お守りを渡さない

選択安価 安価下2

イリヤ「…ううん、なんでもない」

ウェイバー「そっか。準備が終わったら出発するから、悔いは残すなよ」






イリヤ「…お守りを渡す人は、慎重に選ばないといけない気がする」

イリヤ「私の伝えておかないといけない事、か…」

イリヤ「………」





1:ウェイバーの所に行く
2:ギルガメッシュの所に行く
3:ひとりで過ごす


選択安価 安価下2

ギル「………」

イリヤ「ギルガメッシュ」

ギル「小娘か。何か用か?」

イリヤ「ギルガメッシュはさ、凄いよね。なんでもひとりで出来ちゃうし」

ギル「当然だ。我は王なのだからな」

イリヤ「…ギルガメッシュは、この戦いが終わったらどうするの?」

ギル「そうだな。元々は我の所有物である聖杯を盗む輩を裁くだけのつもりだったが、楽しみも出来た」

ギル「我が聖杯を手にした暁には、受肉してこの世に再び生を受けるのも悪くはない」

ギル「最も、我の敗北等ありえんがな」

イリヤ「そっか…」

ギル「貴様もこの戦いが終わったら父親に会い、存分に甘えさせてもらえ。子供には笑顔が一番似合う」

イリヤ「…うん」

イリヤ「………」

ギル「どうした、まだ何か用か?」

イリヤ「(どうしよう…ギルガメッシュにお守りを渡そうかな?)」



1:お守りを渡す
2:お守りを渡さない

選択安価 安価下2

イリヤ「ギルガメッシュ、これ…」

ギル「これは…宝石か?」

イリヤ「お母様から貰った大切なお守りなの。いつか大事な人が出来たら、このお守りを渡しなさいって」

ギル「そうか………ふむ、石自体は我の財には劣るが…悪くはない。我の首元にでもかけておくとしよう」ジャラララ

ギル「どうだ、似合うだろう?」

イリヤ「うん、とっても似合うよ。…大事にしてね」

ギル「あぁ、大事にしよう」






時臣「では皆、準備はいいね?」

ライダー「おう、こっちは何時でも準備オーケーだ」

ウェイバー「これから最後の戦いが始まる…皆、絶対に生き残るぞ」

ギル「我を誰だと思っている?敗北等ありえん」

イリヤ「行こう、皆。最後の戦いに」





こうして、私達は出発した。

聖杯戦争に決着をつける為…そして、アインツベルンとも決着を付ける為に。

アサシン「申し上げます。ライダー及びアーチャーが動きました」

綺礼「ご苦労。間もなくセイバーがここにやってくる…私は切嗣を殺る、そしてお前達は役割を分担する」

綺礼「お前達はセイバーを殺せ。お前達はライダーとアーチャーがホムンクルスと戦っている隙を突いてサーヴァント及びマスターを殺せ」

アサシン「はっ」

綺礼「…ようやく衛宮切嗣と対峙し、決着を付ける時が来たか」

臓硯「嬉しそうじゃな。そんなに奴がお気に入りか?」

綺礼「衛宮切嗣と対峙し、決着を付ける事で…私の中にあるものの答えが分かる。そんな気がするだけだ」

臓硯「まぁ、好きにするがいい。儂は聖杯の力で不老不死にさえなれればそれでいい」




綺礼「………」

切嗣「………」

セイバー「………今までどこにいたんですか?」

切嗣「…聖杯が降ろされようとしている。直に全てのサーヴァントがあの場所に集うだろう」

切嗣「僕達はなんとしても聖杯を手に入れなければならない。…アイリと舞弥の仇を討ち、恒久的世界平和の願いを叶える為にも」

セイバー「切嗣、そうやってあなたは………」

セイバー「………いえ、これ以上は言いません。必ず聖杯を勝ち取りましょう」




切嗣「………」

切嗣「(アイリ、舞弥…君達の犠牲は無駄にはしない)」

切嗣「(僕は必ず聖杯を掴んでみせる。そして、恒久的世界平和を実現し…その後はアインツベルンまでイリヤを迎えにいく)」

切嗣「(アイリ、君の分まで必ずイリヤを幸せにしてみせる…だから見ていてくれ)」

-神戸大橋-



ホムンクルス「………」




ライダー「おぉ、やはりわんさかと現れおったか」

時臣「あれら全てがサーヴァントと同等以上の力を持つ。気をつけたまえ」

ウェイバー「アインツベルンの事情なんて知るものか。ボク達はお前達の邪魔には屈しない」

ギル「雑種の操り人形共が。我の前から消え失せろ」



ホムンクルス「…最優先捕獲対象の捕獲の為、周囲の排除対象を排除する」

ホムンクルス「お前達には絶対に負けない、と次の瞬間貴方は言うでしょう」

ウェイバー「お前達には…言わないからな」

ホムンクルス「チッ」




イリヤ「皆、来るよ!!」



ライダー「余に任せろ!!」キュイィイイイイイイン



ライダー「見よ、肉体は滅び、その魂は英霊として『世界』に召し上げられて、それでもなお余に忠義する伝説の勇者たち」

ライダー「時空を越えて我が召喚に応じる永遠の朋友たち」

ライダー「彼らとの絆こそ我が至宝!我が王道!」

ライダー「イスカンダルたる余が誇る最強宝具、王の軍勢なり!!」


「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」



イリヤ「すごい…ライダーの仲間がたくさんいる」

ウェイバー「これが…ライダーの最強の宝具」

時臣「固有結界だと…ばかな、これ程のものが!!」

ギル「ほう………」




ライダー「蹂躙せよぉおおおおお!!」



「うおおおおおおおおおおおおおおお!!」



ホムンクルス「…対象不特定多数、危険度E~SS」

ホムンクルス「我々も軍を持って、対象を殲滅する」

ウェイバー「凄い…ひとりひとりが英霊となってライダーと共に戦ってる」

ライダー「どうだ、我が宝具王の軍勢は。ここにいる者全てが余の朋友よ」

時臣「これがライダーの真価か…全く、驚かされるばかりだよ」



「うおおおおおお!!」ガキィン

ホムンクルス「…対象、接触。殲滅開始」ジャキン

「ぐあああ!!」ズバァン

「はぁっ!!」ザシュッ

ホムンクルス「」ドサッ

ホムンクルス「…数には数、私達も負けてはいません」




ライダー「懐かしいのぉ…これこそが戦というものよ」

ライダー「皆の者、我に続けぇえええええええ!!」



ギル「………」

ギル「ライダーに組する者達よ、受け取るがいい!!」

ギル「貴様らには今だけ特別に我が財を振るう事を許す。存分に戦うがよい」ヒュンヒュン


ライダー「おぉ、英雄王の王の財宝が我が王の軍勢に携われば百人力、天下無双!絶対無敵!!」

ライダー「この戦、絶対に負けぬ!!」



「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

ホムンクルス「…対象の危険度、大幅上昇」

ホムンクルス「こちら側の被害、拡大中…全体損傷度、5% 敵首級を討ち取れば全滅すると判断」

ホムンクルス「戦闘を続行する」

ライダー「せいっ!はぁっ!!」

「王に続けぇええええええ!!」




ホムンクルス「………」ギリリ…ヒュッ

「王、危ない!!」ドスッ

ライダー「むぅ、大丈夫か!?」

「私はここまで…王、お進みください」スゥ

ライダー「うむ…犠牲は無駄にせぬ」



ギル「圧倒的ではないか。奴らの数も相当なものだが、我の財がある…このままいけばライダーの軍勢が勝つのも時間の問題か」

時臣「私と王は安心して戦力を温存する事が出来ますね」

ギル「だといいがな………」

ギル「(…あの人形どもの奥にいるやつ、あれはなんだ?)」

ギル「(アサシン…にしては何かがおかしい)」





アサシン「………」

-その頃、冬木市民会館-


アサシン「………」



セイバー「やはりアサシンが待ち構えているか…ここは私が止めます。切嗣は聖杯を」

切嗣「………」ダッ




アサシン「………」

セイバー「切嗣は無視…貴様らの目的は私か」

セイバー「地の利は貴様らアサシンにあるだろう、しかし私は負ける訳にはいかない」

セイバー「サーヴァントセイバー、参る!!」ダッ



セイバー「はぁっ!!」

アサシン「………」キィンキィンキィン

アサシン「………」シュッ



セイバー「速い!?」キィンキィンキィン

セイバー「ぐっ…速いだけではない。アサシンとは思えないこの力」

セイバー「単体でもここまで強いアサシンがここには数え切れない程いる…とんでもないな」





綺礼「衛宮切嗣…よくぞここまで来た」

切嗣「言峰…綺礼」

綺礼「貴様とは以前から会いたかったぞ…それがようやく叶う」スッ

綺礼「来い、衛宮切嗣。お前の持つ答え、私に見せてみろ」バッ

「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」


キィンキィンガキィンザシュッズバッガキィンドスッ



ライダー「うおおおおおおおお!!」

ホムンクルス「ぐっ……!!」ガキィン

ライダー「7割がたは片付いた、と言った所かのぉ」

ホムンクルス「戦況、劣勢…対象の殲滅はこのままでは困難と判断」

ホムンクルス「魔術に秀でたホムンクルスを後方に集め、特大魔術の行使を行います」ザッ


ライダー「む、奴らめ…100人程後方に撤退しておるな」

ウェイバー「けど、それ以外はまだ戦おうとしてる…時間稼ぎか?」

ライダー「とにかく、放置する訳にもいくまい…行くぞ皆の者!!」

「うおおおおおおおおおお!!」



イリヤ「あれ、何人か下がってる?」

時臣「この魔力は…何かが来るかもしれない」

時臣「万が一に備えて私は防壁魔術の展開を急ぐとしよう。気をつけたまえ」

イリヤ「う、うん…」



ギル「(あのアサシン…全く動きを見せない)」

ギル「(まるで何かを待っているかのよう…それよりも他の者は気付いていないのか?)」




アサシン「……………」

「うおおおおおおおおおおおお!!」

ホムンクルス「」ドサッ

ホムンクルス「………」キィイイイイイン



ウェイバー「ライダー、後ろの奴ら…止めないとまずい!」

ライダー「分かっておる、皆の者続けぇ!!」

「うおおおおおおおおお!!」

ホムンクルス「…っ!」キィン

「はぁっ!!」ヒュンッ

ホムンクルス「がっ…!」ザシュッ

ホムンクルス「………」ブォン

「ぐぁっ!」ドガァッ

ライダー「ええい、いくら薙ぎ払ってもキリがない。これでは後方に辿り着けん!」

ウェイバー「ライダー、あれ!!」

ライダー「む……!!」





ホムンクルス「術式展開完了、魔力の循環、問題なし」キィイイイイイイン



ライダー「む…いかん、来るぞおおおおおおおおお!!」





時臣「くっ…防壁魔術展開!!」

イリヤ「っ!!」







ホムンクルス「対界秘術、発動」




カッ

シュウウウウ…



ホムンクルス「………」



ギル「………」

時臣「………」

イリヤ「………」



ウェイバー「嘘だろ…」

ライダー「してやられたな…まさか固有結界を崩壊させる事で軍を消すとは」

ホムンクルス「ですが、我々も8万以上の兵力を損失しました。目的達成も出来ずにこれ程兵力を消耗したのは大きな痛手です」

ライダー「ならば退けばよい」

ホムンクルス「我々に与えられた命令はイリヤスフィールの捕獲。それを達成するまでは退く事は許されません」ジャキッ

ライダー「そうか…ならば仕方ないな」スッ

時臣「ご苦労、ライダー。よくここまで敵戦力を削ってくれた」

時臣「ここからは私と王の出番だ。下がって魔力を温存したまえ」

ギル「貴様らの奮闘、大義であったぞ」

ギル「さて、先程の人形の海に比べたらあらかた掃除はされたようだが…やはり貴様らは我を不快にさせる。ひとり残らず消え失せろ」ヒュンヒュン

時臣「遠坂の魔術…とくと見せてあげよう」キィイイン…ボウッ


ウェイバー「ライダー…」

ライダー「今は下がるぞ、ちと魔力を使いすぎた」

イリヤ「…二人とも、大丈夫かな」

ライダー「何、心配する必要はない。英雄王の王の財宝を借りれた事で大分削る事は出来たのだ」

ライダー「それに魔力が回復次第我々も再び戦線に加わる」

ライダー「聖杯も娘も守りきる、それを成し得た時こそ、我々の完全勝利だ」

ウェイバー「当たり前だろ。イリヤも守りきるし、聖杯も渡さない」

ウェイバー「勝つぞライダー、この戦い…絶対に」





アサシン「………」

時臣「はぁっ!!」ボォッ!!

ギル「フン」ヒュンヒュンヒュン



ホムンクルス「がっ…ぁ…!!」ドスッドスッドスッ

ホムンクルス「っ!!」ボォウッ




ウェイバー「………」

ウェイバー「(ライダーやギルガメッシュはともかく、時臣も魔術を使って応戦している…それなのに、俺は何も)」

ライダー「…坊主、言っておくが余やあやつらが戦いに集中していられるのは、守るべきものをしっかりと見ていてくれる者がいるからだ」

ライダー「娘の事、しっかり守ってやれ。この状況で誰よりも戦況を理解出来るのは…恐らく貴様だからな」

ウェイバー「ライダー………あぁ、分かってる」

ライダー「ならばよい。行くぞ坊主!娘もしっかりと掴まっておれ!!」ズガガガ

イリヤ「うわわわっ!?」

ウェイバー「ら、ライダー!いきなり飛ばすなよ!?」



ホムンクルス「対象に接近」バッ

時臣「くっ…!!」ボゥッ

ホムンクルス「対象を殲滅する」ヒュンッ

時臣「しまっ…っ!」

ライダー「A A A A La La La La La ie!!」ズガガガ

ホムンクルス「っぎぃ!!」ズシャァ

ライダー「大丈夫か?」

時臣「すまない、助かったよ」

ライダー「敵も後わずかだ、このまま突破するぞ!!」ズガガガガ

時臣「王、我々も続きましょう」

ギル「そうするとしようか」



ウェイバー「(でもなんだ…?さっきから感じるこの嫌な気配)」

ウェイバー「(まるで見えない死が目前にまで迫ってきているような、そんな感覚が…まさか!?)」







アサシン「……………」ギリリ………





ビュッ




ウェイバー「イリヤ、危ない!!」バッ


ドシュッ

イリヤ「………え?」



ライダー「坊主!?」



ドシャッ




時臣「ウェイバー君!?」

ギル「しまった、我としたことが奴の存在を途中から…!!」




イリヤ「う、ウェイバー……!!」ダッ


ホムンクルス「最優先捕獲対象、捕獲ギルガメッシュ「させん!!」ヒュンヒュン




イリヤ「ウェイバー、しっかりして…ウェイバー!」

ウェイバー「イリ…ヤ。お前は…大丈夫………か?」

イリヤ「私は大丈夫、でもウェイバーが…!!」

ウェイバー「そっか。………なら、よかった…かな」

ウェイバー「最期に………助けたかった人、助けられたなら…ボクも………悔いはない」

時臣「ウェイバー君…くっ!!」

イリヤ「と、時臣さん…お願い、ウェイバーを助けて!!」

時臣「すまない…私には彼の傷を治療する事が出来ない」

イリヤ「そん………な…」

ウェイバー「いい…ん………です……こうなる事は………覚悟、してましたから」

ライダー「坊主…!!」

ウェイバー「ライダー………お前がボクのサーヴァントでよかった」

ウェイバー「後は、イリヤを……お父さんの所まで連れて行ってやりた…かっ………た…けど、……無理そう…かな」

イリヤ「やだよ…お願いウェイバー、死なないで!!」

ウェイバー「イリヤ………必ず、お父………さん………に……」

イリヤ「嫌!!ウェイバーも一緒に行くんでしょ!?お願いだから…お願いだから、置いて………いか…ない…で…」

ウェイバー「………ギル…ガ…メッシュ………イリヤを………たの……………」

ウェイバー「………」



イリヤ「ウェイバー…?ねぇ、返事してよウェイバー」

イリヤ「なんで…返事…ねぇ………」

イリヤ「ぐすっ…うぇい…ばぁ………ぁ………あ…」




イリヤ「いやあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」

ライダー「…どうやら、余も限界のようだな」

ライダー「すまん英雄王、後の事は頼んだ」スゥ…

ギル「………あぁ、任せておけ」




ギル「………」



アサシン「………」

ギル「まさかとは思ったが、透過までしてくるとはな…何故我に見えたのかは知らんが、小賢しい事を」

ギル「貴様らは我を怒らせた!!その罪…死を持って償うがいい!!」バッ



ホムンクルス「対象、危険度急激上昇…早急に始末せよ」バッ

アサシン「っ!!」バッ


ギル「どこへ逃げようとも無駄だ…原初を語る。元素は混ざり、固まり…万象織りなす星を生む! 死して拝せよ!天地乖離す開闢の星!!」




ホムンクルス「強力な反応、危険、危険、危険、危険」

アサシン「………っ!!」





ドォン







ギル「……………」

イリヤ「うっ………ぐすっ…ひっく………」

時臣「………」

ギル「掃除は済んだ。行くぞ」

イリヤ「ぐすっ……うっ…うぇいばぁ………」

ギル「………」スッ

時臣「王よ、彼女を置いていくのですか!?」

ギル「そいつがこの場に留まるというのなら、我は止めぬ。横槍をいれようとする輩も全員始末した」

ギル「それにこの先にあるのは聖杯…ここで立ち止まるのならば来るべきではない」

時臣「………」

ギル「選ぶがいい。ここに残るか、我と共に聖杯の元へ向かうかを」


イリヤ「………」




1:ギルガメッシュと共に行く
2:この場に留まる
3:何も答えない


選択安価 安価下2

イリヤ「………待って」

イリヤ「私も行く…ギルガメッシュに着いて行く」

イリヤ「私自身が、戦いを最期まで見届けないと…絶対に後悔するから」




ギル「…それでこそ我が見込んだ娘だ」

ギル「我に掴まれ、イリヤ。聖杯はすぐそこだ」





-冬木市民会館-



臓硯「やはり来たか…英雄王に遠坂」

イリヤ「桜ちゃんを…ひどい目にあわせた人」

時臣「間桐…臓硯!?何故生きている」

臓硯「儂をあの程度で殺せると思ったか?だからお主は甘いのじゃ」

ギル「化物め…目障りだ」

時臣「…王、ここは私にお任せください。それよりも聖杯を」

ギル「…ならば任せるぞ時臣」スッ

臓硯「通すと思っているのか?」ブブゥウウウン…


ボウッ


時臣「貴様の相手は私だ…臓硯」

臓硯「若造が…調子に乗るとどうなるか、たっぷりと教えてやろう」

ギル「………イリヤ、隠れていろ」

イリヤ「え?」

ギル「最後のサーヴァントがこの場に現れる。戦いに巻き込まれれば命の保証はない」

イリヤ「ギルガメッシュ…」

イリヤ「………お願い、ギルガメッシュ。貴方だけは私の前からいなくならないで」

イリヤ「ぜったい…絶対に…私を置いていかないで」

イリヤ「私を………ひとりに…………しないで」

ギル「…ふん」

ギル「心配するな、我は王の中の王だ。敗北等ありえん」

ギル「いざとなれば我が守ってやる。相手が例え神であろうともな」







セイバー「やはり最後に残ったのは貴様か…ギルガメッシュ」

ギル「ほう、最後に残ったのはセイバーか。…となれば綺礼のやつは死んだか」

セイバー「アサシンは脱落した…後は私と貴様、どちらが聖杯を掴むか…勝負だ」

ギル「いいだろう、最後まで残った褒美だ。…我が財で舞え」

キィンキィンキィン



イリヤ「(お願いギルガメッシュ…負けないで!)」




セイバー「がはっ…!」

ギル「どうした、威勢の割にはその程度か」

セイバー「はぁ…はぁ…ここまで来て、負ける訳には…!!」

「セイバー」

セイバー「!!」

ギル「ほう…セイバーのマスターか」

セイバー「ここは危険です、一度下がって…」

「セイバー…令呪を持って命じる」






「聖杯を………破壊しろ」




セイバー「………え?」

ギル「何…?」

セイバー「一体何を!?何を考えている!?」




イリヤ「(あれがセイバーのマスター…暗くてよく見えないけど、よく聞く声のような…)」





「重ねて命じる。聖杯を………破壊しろ」




セイバー「やめろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

ズガァアアアアアアアアン


イリヤ「うわぁっ!?」





イリヤ「嘘…聖杯が壊れちゃった」

イリヤ「あの人も聖杯を求めてここまで来たはずなのに…なんで」




ギル「大丈夫か!?」

イリヤ「う、うん…私は大丈夫」

ギル「しかしあの雑種め…まさか我の目の前で聖杯を破壊するとは思わなかったぞ」

イリヤ「……!」

イリヤ「ね、ねぇギルガメッシュ………あれ、何?」

ギル「…ん?」





ズアァアアアアアアア………



ギル「なんだ…あれは!?」

イリヤ「嫌…あれ、怖い」ガタガタ

ギル「あんなものが…聖杯の正体だとでもいうのか!?」




ドロッ




ギル「なっ…!! 我が財よ、娘をなんとしても守り抜け!!」キィイイン

イリヤ「ぎ、ギルガメッシュ!!」

ギル「その中なら安全だ!!絶対に出るな…ぶっ!!」ドバァッ


イリヤ「ギルガメッシューーーーーーーーーーーー!!」





そこで、私の意識は途切れた。

多分、目の前でギルガメッシュが黒い何かに飲み込まれた所で心が限界に達したんだと思う。

途切れる意識の中、最後にキリツグと、焼けていく街が見えた気がする。




そして…

イリヤ「…………ん…ぅ…?」

イリヤ「あれ、ここは………」


辺りを見回す。そこは一面ががれきの山。

焼ける街、死の匂い。人がたくさん死んでる。たくさん、たくさん…

それがさっきの黒い何かのせいだと理解するのに時間はかからなかった。

私は、ギルガメッシュに助けられたのだ。彼が命懸けで私を守ってくれた。


しかし、辺りに彼の姿はいない。あの黒いのに飲み込まれて、きっと………



イリヤ「ギルガメッシュ…どこ………?」キョロキョロ

イリヤ「どこかにいるよね?ねぇ、返事してよ」オロオロ


いくら見渡しても彼の姿はない。周囲には焼けてしまった街が存在するだけだ。生きている人なんて、一人もいない。


イリヤ「あ………あぁ………」


絶望。それだけが全てだった。辺りに存在しているのは絶望だけ。それ以外のものなんて一切ない。

もう自分と一緒にいてくれたウェイバーもギルガメッシュもいない。時臣さんも…この災害に巻き込まれて死んでしまった。

きっとこの中で助かったのは私だけ。でも、私は………


私を守ってくれたギルガメッシュは………もう…



イリヤ「そんなの…やだよぉ」

イリヤ「ひとりにしないでって…言ったのに………」

イリヤ「置いていかないでって………言った…のに…」

イリヤ「うわぁあああああああああああああああああん!!」






ギル「何を騒いでいるのだ」

イリヤ「え…?」

ギル「あんなもので、我が死ぬとでも思っていたのか?」

イリヤ「でも…私を庇って………」

ギル「くだらぬ。我はあの程度では死なぬ」

ギル「…最も、何の因果かは知らぬが受肉を果たし、こうしてここにいるのだ。我としては構わんが」

イリヤ「う……うぅ………」グスッヒック

ギル「どうした、我が生きていた事がそんなにも嬉しかったか?」

イリヤ「うわああああああああああああん!!」バッ

ギル「こら、いきなり飛びかかるでない。バランスを崩れて倒れたらどうしてくれる」

イリヤ「だって……だって………!!」

ギル「全く………我をここまで繋ぎ止めたのはかつての友を除けば貴様だけだぞ」キラッ

イリヤ「そのお守り………」

ギル「恐らく、これにもご利益があったのだろうな。…それに貴様をひとりぼっちにする訳にもいかん」

ギル「………時臣は死んだか。あんな奴でも、我を少しは興じさせたというのに」

イリヤ「………」

イリヤ「帰ろう、ギルガメッシュ。セラ達が待ってる」

ギル「………そうだな。だがその前に服を用意せねばならんな」

イリヤ「そういえば、裸だね」

ギル「今更気付いたのか」

それから、私達は時臣さんが遺してくれた拠点に戻った。


皆裸のギルガメッシュに騒いでたけど、そんなのは正直どうでもよかった。




聖杯戦争は終わった。


ウェイバーも時臣さんも、ライダーも死んでしまった。

セイバーも戻って来ないから、多分死んでしまったんだと思う。

時臣さんの死を聞いて、桜ちゃんも凄く悲しんでた。

………




イリヤ「………」

ギル「まだ悲しんでいるのか」

イリヤ「………うん」

ギル「死んだ者は戻らん。それだけは我とてどうしようもない事だ」

イリヤ「………」

ギル「…戦いは終わった。貴様を狙う脅威ももういない」

ギル「後は父親を探すなりなんなりすればいい。当初の目的は父親探しだろう?」

イリヤ「………うん」

ギル「残された者には生きる義務がある。どんなに自棄になってもそれだけは忘れるな」

イリヤ「………うん」



それから、桜ちゃんは凛ちゃんの家に戻った。

時臣さんの死を聞いて凛ちゃん達は悲しんでたけど、桜ちゃんが戻って来た事自体は凛ちゃんは嬉しかったと思う

マッケンジーさん達はウェイバーの死を聞いてすごく悲しんでた。

後で聞いた話だと、お爺さんは本当の孫じゃない事に気付いてたみたい。

だけど、彼の死を聞いて本当の孫が死んだように悲しんでた。

セラとリズは、無事回復して私のお世話係として復帰出来るとの事。私に着いて行く気はまんまんだ

舞弥さんは…わからない。帰った時にはいなくなっていた。




そして私は………



1:キリツグを探す
2:ギルガメッシュと二人で生きる

選択安価 安価下6

私は、キリツグを探す事にした。

聖杯戦争に参加していたのだとしたら、生存は絶望的なのは分かってる。

それでも、生きていて欲しい。生きているかもしれない。

それだけの儚い希望を持ってキリツグを探し続けた。

その結果…



イリヤ「…はぁ、今日もだめだった」

セラ「お帰りなさいませ、イリヤ様。暖かいお茶を用意しております」

イリヤ「ん…ありがと」

リズ「………今日も、手がかりなし?」

イリヤ「うん…アインツベルンを訪ねようかと考えたけど、連れ戻されるのは分かってるし」

セラ「一切の情報網が使えない以上、地道に探すしかないのはわかりますが…いくらなんでも無謀では?」

イリヤ「分かってる。けど、絶対に探し出す」

リズ「イリヤ…無理してる」

イリヤ「…分かってる」

リズ「あまり無理すると、イリヤが倒れちゃう。そうしたらまた、王様が心配する」

イリヤ「………」



ギル「戻ったぞ」ガチャ

イリヤ「ギルガメッシュ…」

ギル「…その様子だと今日も手がかりは掴めなかったようだな」

イリヤ「…うん」

ギル「なら耳よりの情報を仕入れて来てやったぞ。…貴様の父親の住居が判明した」

イリヤ「え!?それって本当なの!?」

ギル「我は嘘等つかぬ」

セラ「本当なのですか!?では、イリヤ様の父親が…」

ギル「今日海外から戻るそうだ。大方、今回もイリヤをアインツベルンから奪還しようと奮闘していたのだろうな」

リズ「(…この人、性格悪い気がする)」

イリヤ「じゃあ…やっとキリツグと………場所は!?場所はどこなの!?」

ギル「これが地図だ」

イリヤ「ありがとう、行ってくる!!」バッ



ギル「ふっ…元気が戻ったか」

セラ「私達も行きましょう。イリヤ様ひとりでは危険が…」

ギル「やめておけ」

セラ「何故です?イリヤ様を狙う輩が現れたら…」

ギル「親子の再会は無粋な真似をせず、黙って見守るものだ」

イリヤ「(ここにキリツグが………よし)」


ピンポーン



士郎「はーい…って、えっと…君は?」

イリヤ「あ、あの…この家に衛宮切嗣っていう人はいませんか?」

士郎「爺さんを知っているのか?爺さんなら今海外に行ってるけど…とりあえずあがるか?」

イリヤ「う、うん…」









士郎「それじゃあ、イリヤは爺さんの本当の娘で、今まで爺さんを探し回っていたのか」

イリヤ「うん、それでようやくキリツグがここに住んでるっていう情報を掴んで、それで…」

士郎「そっか。けど爺さん何時帰ってくるかわからないからな…」




切嗣「ただいま、今帰ったよ」ガチャ



士郎「あ、爺さんが帰ってきた!」

イリヤ「!!」





切嗣「士郎、靴がひとり分多かったけど誰かいるの………かい?」






イリヤ「………………キリツグ………」

切嗣「い………イリヤ…?」

イリヤ「キリツグ…ずっと………ずっと会いたかった…!!」バッ

切嗣「イリヤ…本当に………イリヤなのか?」

切嗣「本当に………本当に………!!」ギュッ

イリヤ「うん…キリツグとお母様の子供の、イリヤよ」

イリヤ「今までずっと会いたかった…もう会えないかもって思ってたけど、会えてよかった」

切嗣「僕もだ…イリヤを取り戻そうと何度も……何度もアインツベルンに…」

切嗣「でも、また会えてよかった………!!」

切嗣「また、こうして抱きしめる事が出来てよかった………!!」

イリヤ「キリツグ………キリ…………ツグ…!!」

切嗣「おかえり、イリヤ………今まで会いにいけなくて…ごめんな」

イリヤ「ううん、いいの……だって、こうして…また…キリツグと一緒にいられるから」

切嗣「あぁ、これからはずっと一緒だ…3人でまた暮らそう」

切嗣「お腹がすいただろう、今から御飯を作るから少し待っていてくれ」









士郎「(爺さん、本当に嬉しそうだな…本当の娘と会えたなら当然か)」

セラ「全く、不覚にも涙を流してしまうとは私もまだまだですね」

士郎「あんた誰!?」

リズ「私達、イリヤ様のメイド」

士郎「め、メイド?」

セラ「早い話召使いです。これから一緒に暮らすのでよろしくおねがいいたします」

士郎「…なんでさ」







舞弥「………」

ギル「いいのか?貴様もあの中に入らなくて」

舞弥「いいんです。今の切嗣の周りに、私の居場所はありませんから」

ギル「………なら好きにするがいい」

それから、私は借りていたアパートを売り払った。

ギルガメッシュは豪邸を買っていたけど、そこに住むよりは都心の方が情報が集まると思って私はそのアパートでひもじい思いをしながらも捜索を続けていた為、いざ売り払うとなると少し寂しかった。




後で気付いた事だけど、舞弥さんはギルガメッシュが使用人として雇い入れていたらしい。

キリツグと一緒に暮らす事になってからも、ギルガメッシュの家にはよく遊びに行った。

昨日はキリツグとお風呂に入ったとか、キリツグと士郎が作ったハンバーグを食べたとか、5人で一緒に寝たとか、色んなお話をした。

ギルガメッシュはそれを毎回聞いてくれた。私にはそれが嬉しかった。


ギルガメッシュの事を紹介した時、キリツグは凄く驚いた顔をして、その後嬉しそうな悲しそうな複雑そうな顔をしていた。

凛ちゃんや桜ちゃんとも一緒に遊んでいる。小学校や中学校でも色々な事をして過ごした。





………私は今、凄く幸せだ。

お母様はいないけど…キリツグがいる。ギルガメッシュがいる。セラがいる。リズがいる。士郎がいる。凛ちゃんがいる。桜ちゃんがいる。

失ったものも多いけど、その果てに手に入れた幸せ。



だから、何度でも言える。 私は、凄く幸せだ。











「キリツグ…あの世でお母様と一緒に、私の事を見守っててね」










GOODEND かけがえのない家族と、私の大切な王様

-タイガー道場-


大河「GOOD ENDおめでとおおおおおおおおおおおおお!!いやぁめでたく完結したわね」

ケイネス「見事だ…実に素晴らしいエンディングだったぞ」

4次ランサー「思わず私も魅入ってしまった…素晴らしかった」

大河「って事で今回はギルガメッシュルートのエンディングで物語は完結!くぅ疲よくぅ疲!」

ソラウ「そうね…いくつか気になった所はあるけど安価による導きの結果のエンディングだもの。文句はないわ」

大河「って事でイリヤちゃんは無事キリツグと再会を果たして家族幸せに暮らしましたー!」

大河「ちなみに後日談を言ってしまうと、聖杯戦争が終わってから5年後に切嗣が他界するまでは家族5人で暮らしてました」

大河「切嗣が他界した後はギルガメッシュの家に住んで同棲、これにはさすがのセラリズ士郎も苦笑い?」

大河「ちなみに我らが英雄王は現代世界をのんびり満喫。イリヤちゃんとゲームをしたり買い物したり色々やって過ごしてます」

大河「そして彼等は末永く幸せに………おっと、とりあえず私が言えるのはここまでねー」

大河「という訳で今まで見てくれた皆、ありがとう!また会う事があったらその時は私の事もよろしくねー!!」

大河「…さて私は眠いから寝るバタンキュー」

4次ランサー「速い、もう寝たのか!?」

4次ランサー「………」

4次ランサー「イリヤを導いてくれた皆、素敵な物語にしてくれた事、感謝する」

4次ランサー「もし>>1の次の作品が出てm出演する時は…少し位スポットを当ててほしいものだな」

ケイネス「私達は本編では回想とおまけ以外で一切出番がなかったからね」

ソラウ「しかも回想もランサーが1回でただけだものねぇ。ランサー陣営なんていなかったと言われても不思議じゃないわよ」

ケイネス「なに、次こそは活躍してみせるさ…きっと」



4次ランサー「という訳で、ここまで作品を見てくれてありがとう」

4次ランサー「またどこかで会う事があれば、その時は改めてこの槍を存分に振るおう」

-タイガー道場-


大河「ひゃっはあああ!!皆の者、起きろおおおおおおおおおお!!」

ランサー「なんだよいきなり…物語は終わったんじゃねぇのかよ」

大河「えぇ、確かに終わったわ。ギルガメッシュルートが」

大河「けど、貴方達はそれで本当に満足?他のルートも見てみたいと思わない?」

アーチャー「となると…やるつもりか」

大河「あったりまえじゃない!分岐点からやり直しをするに決まってる、そうでしょ?」

ギル「それでこそ我を興じさせるだけの事はある。存分に戦うがいい」

大河「ちなみに、分岐点っていっても展開の差分的な感じの補完になっちゃうから全く違う展開がーとかはあまり期待しないでね?」

大河「それじゃあ直前のポイントからスタートよぉおおおおおおおおおおお!!」

イリヤ「………」

イリヤ「(誰かに伝えたい事があったら今の内に…か)」

イリヤ「(今伝えておかないと、後悔する気がする………あれ?)」




桜「…遠坂さん、行っちゃうの?」






イリヤ「(桜ちゃん、目を覚ましてたんだ。一緒にいるのは…時臣さんだ)」





時臣「あぁ、私は最後の戦いに行ってくる。けど心配する必要はないよ」

時臣「必ず私は生きて帰る。だから安心して待っていなさい」

桜「…本当に帰って来るの?」

時臣「もちろんだ。約束しよう」

桜「分かった。…じゃあ、待ってる」

時臣「帰ったら凛達の所に行って家族皆で遊びに行こう。遊園地やハイキング、きっと楽しい思い出になる」

時臣「桜に辛い思いをさせた分、精一杯一緒の時間を過ごそう」

桜「………うん」




イリヤ「時臣さん、桜ちゃん…よかったね」

イリヤ「私の伝えておかないといけない事、か…」

イリヤ「………」





1:ウェイバーの所に行く
2:一人で過ごす

ウェイバー「………」

イリヤ「ウェイバー」

ウェイバー「イリヤか…お前、本当にいいのか?ボク達の戦いなのに着いてきて」

イリヤ「私はいいの。今私がここにいるのもウェイバーやギルガメッシュ達のおかげだし、私がお荷物になって皆に迷惑をかけちゃうのは嫌なの」

ウェイバー「でも、この拠点にいた方が安心じゃないのか?」

イリヤ「ううん、万が一ここに残って、アサシンに私が連れ去られて人質にされたら…それこそ迷惑になっちゃうから」

ウェイバー「…イリヤは、それでいいんだな?」

イリヤ「うん、私はそれでいいよ」

ウェイバー「………分かった、ならボクも反対はしない」

イリヤ「ありがとう、ウェイバー…」

ウェイバー「お、お礼なんて………まだ早いよ」

ウェイバー「全部終わったら切嗣を探そう。お礼はそれからでいい」

イリヤ「………分かった」

イリヤ「………」

ウェイバー「イリヤ?」

イリヤ「(どうしよう…ウェイバーにお守りを渡そうかな?)」



1:お守りを渡す
2:お守りを渡さない

選択安価 安価下2

イリヤ「ウェイバー…これ」

ウェイバー「これは…お守り?」

イリヤ「うん、お母様からもらったお守りなの。何時か大事な人が出来たら渡してあげなさいって」

ウェイバー「そんな大事なお守り、ボクなんかに渡してもいいのか?」

イリヤ「いいの。私、ウェイバーの事…大好きだから」

ウェイバー「!?」

イリヤ「じゃあ、私行くね。ウェイバーも遅れちゃだめだよ」トテテテ

ウェイバー「」ポカーン






時臣「では皆、準備はいいね?」

ライダー「おう、こっちは何時でも準備オーケーだ」

ウェイバー「これから最後の戦いが始まる…皆、絶対に生き残るぞ」

ギル「我を誰だと思っている?敗北等ありえん」

イリヤ「行こう、皆。最後の戦いに」





こうして、私達は出発した。

聖杯戦争に決着をつける為…そして、アインツベルンとも決着を付ける為に。

-神戸大橋-



ホムンクルス「………」




ライダー「おぉ、やはりわんさかと現れおったか」

時臣「あれら全てがサーヴァントと同等以上の力を持つ。気をつけたまえ」

ウェイバー「アインツベルンの事情なんて知るものか。ボク達はお前達の邪魔には屈しない」

ギル「雑種の操り人形共が。我の前から消え失せろ」



ホムンクルス「…最優先捕獲対象の捕獲の為、周囲の排除対象を排除する」

ホムンクルス「お前達には絶対に負けない、と次の瞬間貴方は言うでしょう」

ウェイバー「お前達には…言わないからな」

ホムンクルス「チッ」




イリヤ「皆、来るよ!!」



ライダー「余に任せろ!!」キュイィイイイイイイン



ライダー「見よ、肉体は滅び、その魂は英霊として『世界』に召し上げられて、それでもなお余に忠義する伝説の勇者たち」

ライダー「時空を越えて我が召喚に応じる永遠の朋友たち」

ライダー「彼らとの絆こそ我が至宝!我が王道!」

ライダー「イスカンダルたる余が誇る最強宝具、王の軍勢なり!!」


「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」



イリヤ「すごい…ライダーの仲間がたくさんいる」

ウェイバー「これが…ライダーの最強の宝具」

時臣「固有結界だと…ばかな、これ程のものが!!」

ギル「ほう………」




ライダー「蹂躙せよぉおおおおお!!」



「うおおおおおおおおおおおおおおお!!」



ホムンクルス「…対象不特定多数、危険度E~SS」

ホムンクルス「我々も軍を持って、対象を殲滅する」

ウェイバー「凄い…ひとりひとりが英霊となってライダーと共に戦ってる」

ライダー「どうだ、我が宝具王の軍勢は。ここにいる者全てが余の朋友よ」

時臣「これがライダーの真価か…全く、驚かされるばかりだよ」



「うおおおおおお!!」ガキィン

ホムンクルス「…対象、接触。殲滅開始」ジャキン

「ぐあああ!!」ズバァン

「はぁっ!!」ザシュッ

ホムンクルス「」ドサッ

ホムンクルス「…数には数、私達も負けてはいません」




ライダー「懐かしいのぉ…これこそが戦というものよ」

ライダー「皆の者、我に続けぇえええええええ!!」



ギル「………」

ギル「ライダーに組する者達よ、受け取るがいい!!」

ギル「貴様らには今だけ特別に我が財を振るう事を許す。存分に戦うがよい」ヒュンヒュン


ライダー「おぉ、英雄王の王の財宝が我が王の軍勢に携われば百人力、天下無双!絶対無敵!!」

ライダー「この戦、絶対に負けぬ!!」



「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

ホムンクルス「…対象の危険度、大幅上昇」

ホムンクルス「こちら側の被害、拡大中…全体損傷度、5% 敵首級を討ち取れば全滅すると判断」

ホムンクルス「戦闘を続行する」

ライダー「せいっ!はぁっ!!」

「王に続けぇええええええ!!」





ギル「圧倒的ではないか。奴らの数も相当なものだが、我の財がある…このままいけばライダーの軍勢が勝つのも時間の問題か」

時臣「私と王は安心して戦力を温存する事が出来ますね」

ギル「だといいがな………」



ホムンクルス「………」ギリリ…ヒュッ

「王、危ない!!」ドスッ

ライダー「むぅ、大丈夫か!?」

「私はここまで…王、お進みください」スゥ

ライダー「うむ…犠牲は無駄にせぬ」

ウェイバー「ライダー、前!」

ライダー「ぬぅん!!」ガキィン

ホムンクルス「…っ!」

ライダー「坊主、貴様も冷静に戦場を見る事が出来るようになってきたではないか」

ウェイバー「そんな事より、次来るぞ!!」



ウェイバー「(…あの人形どもの奥にいるやつ、あれはなんだ?)」

ウェイバー「(アサシン…にしては何かがおかしい)」





アサシン「………」

「うおおおおおおおおおおおお!!」

ホムンクルス「」ドサッ

ホムンクルス「………」キィイイイイイン



ウェイバー「ライダー、後ろの奴ら…止めないとまずい!」

ライダー「分かっておる、皆の者続けぇ!!」

「うおおおおおおおおお!!」

ホムンクルス「…っ!」キィン

「はぁっ!!」ヒュンッ

ホムンクルス「がっ…!」ザシュッ

ホムンクルス「………」ブォン

「ぐぁっ!」ドガァッ

ライダー「ええい、いくら薙ぎ払ってもキリがない。これでは後方に辿り着けん!」

ウェイバー「ライダー、あれ!!」

ライダー「む……!!」





ホムンクルス「術式展開完了、魔力の循環、問題なし」キィイイイイイイン



ライダー「む…いかん、来るぞおおおおおおおおお!!」





時臣「くっ…防壁魔術展開!!」

イリヤ「っ!!」







ホムンクルス「対界秘術、発動」




カッ

シュウウウウ…



ホムンクルス「………」



ギル「………」

時臣「………」

イリヤ「………」



ウェイバー「嘘だろ…」

ライダー「してやられたな…まさか固有結界を崩壊させる事で軍を消すとは」

ホムンクルス「ですが、我々も8万以上の兵力を損失しました。目的達成も出来ずにこれ程兵力を消耗したのは大きな痛手です」

ライダー「ならば退けばよい」

ホムンクルス「我々に与えられた命令はイリヤスフィールの捕獲。それを達成するまでは退く事は許されません」ジャキッ

ライダー「そうか…ならば仕方ないな」スッ

時臣「ご苦労、ライダー。よくここまで敵戦力を削ってくれた」

時臣「ここからは私と王の出番だ。下がって魔力を温存したまえ」

ギル「貴様らの奮闘、大義であったぞ」

ギル「さて、先程の人形の海に比べたらあらかた掃除はされたようだが…やはり貴様らは我を不快にさせる。ひとり残らず消え失せろ」ヒュンヒュン

時臣「遠坂の魔術…とくと見せてあげよう」キィイイン…ボウッ


ウェイバー「ライダー…」

ライダー「今は下がるぞ、ちと魔力を使いすぎた」

イリヤ「…二人とも、大丈夫かな」

ライダー「何、心配する必要はない。英雄王の王の財宝を借りれた事で大分削る事は出来たのだ」

ライダー「それに魔力が回復次第我々も再び戦線に加わる」

ライダー「聖杯も娘も守りきる、それを成し得た時こそ、我々の完全勝利だ」

ウェイバー「当たり前だろ。イリヤも守りきるし、聖杯も渡さない」

ウェイバー「勝つぞライダー、この戦い…絶対に」





アサシン「………」

時臣「はぁっ!!」ボォッ!!

ギル「フン」ヒュンヒュンヒュン



ホムンクルス「がっ…ぁ…!!」ドスッドスッドスッ

ホムンクルス「っ!!」ボォウッ




ウェイバー「………」

ウェイバー「(ライダーやギルガメッシュはともかく、時臣も魔術を使って応戦している…それなのに、俺は何も)」

ライダー「…坊主、言っておくが余やあやつらが戦いに集中していられるのは、守るべきものをしっかりと見ていてくれる者がいるからだ」

ライダー「娘の事、しっかり守ってやれ。この状況で誰よりも戦況を理解出来るのは…恐らく貴様だからな」

ウェイバー「ライダー………あぁ、分かってる」

ライダー「ならばよい。行くぞ坊主!娘もしっかりと掴まっておれ!!」ズガガガ

イリヤ「うわわわっ!?」

ウェイバー「ら、ライダー!いきなり飛ばすなよ!?」





ライダー「A A A A La La La La La ie!!」ズガガガ

ホムンクルス「っぎぃ!!」ズシャァ


ライダー「敵も後わずかだ、このまま突破するぞ!!」ズガガガガ

時臣「王、我々も続きましょう」

ギル「そうするとしようか」



アサシン「………」ギリリ………



ウェイバー「あれは……!」

ライダー「坊主、どうした!?」

ウェイバー「ライダー、蛇行運転を!時臣さんも危ない!!」

時臣「え?」








ビュッ






ドスッ

時臣「………がふっ」ドッ

イリヤ「時臣さん!?」

ギル「時臣!!」

ライダー「坊主、何があった!?」



アサシン「………」



ウェイバー「アサシンだ…あいつ、毒矢でボク達の事をずっと狙っていた」

ライダー「アサシンだと、どこにいる!?」

ウェイバー「あそこだ!あの橋の上に!!」

ライダー「橋の上には何も見えんぞ!?」

ギル「大方、透過でもしているのだろうな…下がっていろ」スッ

時臣「お…王よ…彼等を、頼みます」

ギル「………」


ギル「小賢しい真似を!その罪…死を持って償うがいい!!」バッ



ホムンクルス「対象、危険度急激上昇…早急に始末せよ」バッ

アサシン「っ!!」バッ


ギル「どこへ逃げようとも無駄だ…原初を語る。元素は混ざり、固まり…万象織りなす星を生む! 死して拝せよ!天地乖離す開闢の星!!」




ホムンクルス「強力な反応、危険、危険、危険、危険」

アサシン「………っ!!」





ドォン

ギル「……………終わったか」

ウェイバー「ギルガメッシュ、危ない!!」


ズッ


ギル「……なっ……にぃ」

アサシン「………」

ギル「貴様…何時の間に、我が喉元に!?」

アサシン「………」ズ…

ギル「ぐっ…だが逃がさんぞ」ガシッ

アサシン「っ!!」

ギル「姿が見えなかろうと捕まえてしまえばこちらのものだ」

ギル「貴様は我が道連れにしてくれる………王の財宝!!」ドスッドスッドッスッ



アサシン「…が……ぁ…!!」スゥ…

ギル「が…はっ!!」ガクッ




ウェイバー「時臣さん、ギルガメッシュ!!」

イリヤ「いやああああああああああ!!」



時臣「油断…したよ。まさか、こんな所で………」

時臣「どうやら、私も王も…ここまでのようだ」

ウェイバー「何言っているんだよ、あんたが死んだら誰が桜を守ってやるんだよ!?」

時臣「それなのだが………これを」スッ

ウェイバー「これは…?」

時臣「遺言状だ。本当は弟子に渡すはずだったのだが…離反されてね」

時臣「この決戦の直前に…万が一に備えて、不本意ながらも新しい遺言状を書いておいた」

時臣「家督の相続、その他色々が書いてある…そして凛の指導役としては、君を指名しておいた」

ウェイバー「なんで…遺言状にボクなんかの名前を?」

時臣「今頼れるのが君しかいなかったというのもあるが…私の見立てでは、君は人に何かを教える事に秀でているのではないかと思ってね」

時臣「勝手な申し出ですまないとは思っているが…桜と、凛をよろしく頼むよ」

ウェイバー「………時臣さん…分かりました」

時臣「よかった………後は」スッ

時臣「令呪を持って命ずる。王よ、もうしばらくの間現界を維持せよ」

時臣「重ねて命ずる。最後までウェイバーとイリヤを守り抜け」

時臣「………これでいい…これで………安心……して…」



時臣「………」

ギル「っ……時臣の奴め、最期に、別れを…惜しむ時間を、遺していくとはな」

イリヤ「うっ………ぐすっ…ひっく………」

時臣「」

ウェイバー「………」

ギル「掃除は済んだ。行くぞ」

イリヤ「ぐすっ……で、でも…ギルガメッシュが………」

ギル「早くしろ、時間がない」スッ

ライダー「しかし貴様、その傷では…」

ギル「言ったはずだ、時間がないと。時臣が残した僅かな時間だ…それをここでうじうじして無駄にするつもりか?」

ギル「それにこの先にあるのは聖杯…ここで立ち止まる訳にはいかん」

ウェイバー「…あんたは、それでいいんだな?」

ギル「無論、我としてはそうしたい所だ。…最も、そこの娘が時臣の死を嘆いてここに残るのであれば別だがな」

ギル「選ぶがいい。ここに残るか、我と共に聖杯の元へ向かうかを」


イリヤ「………」




1:ギルガメッシュ、ウェイバー、ライダーと共に行く
2:この場に留まる
3:何も答えない


選択安価 安価下2

イリヤ「………待って」

イリヤ「私も行く…ギルガメッシュに着いて行く」

イリヤ「私自身が、戦いを最期まで見届けないと…絶対に後悔するから」




ギル「…それでこそ我が見込んだ娘だ」

ライダー「英雄王、貴様とは最後の決戦で全力を持ってぶつかりたかったのぅ」

ギル「ふん、そんな事より早く行くぞ」

ウェイバー「…行こう、聖杯は…最後の敵はすぐそこだ」





-冬木市民会館-


ウェイバー「ここに聖杯が…」

ライダー「おい坊主、あれを!」

イリヤ「わぁ…綺麗」

ウェイバー「あれが…聖杯」

臓硯「ほう…英雄王が来たのは予想通りだが満身創痍…そしてライダーとそのマスターが来るとはのう」

イリヤ「桜ちゃんを…ひどい目にあわせた人」

ウェイバー「間桐…臓硯!?何で生きているんだよ」

臓硯「儂をあの程度で殺せると思ったか?だからお主らは甘いのじゃ」

ギル「化物め…目障りだ」

臓硯「満身創痍の英雄王と魔力が枯渇しかけているライダー…いくら英霊とはいえ儂を相手にどこまで戦えるかな?」ブブゥウウウン

セイバー「はぁ…はぁ…なんとか、ここまで来れた」




ブブウウウウン キィンキィン



セイバー「………あれは、英雄王に征服王?一体何と戦って…」

切嗣「セイバー」

セイバー「切嗣、無事だったのですね」







臓硯「ほれどうした、さっきから防戦一方ではないか」

ギル「が…はぁ…はぁ…くそ、もう限界とは情けない」

ライダー「ぐっ…この蟲から坊主達を守るので精一杯とは」

ウェイバー「ライダー、ギルガメッシュ…くそ、後一歩なのに!」

臓硯「もうすぐじゃ…もうすぐ儂の悲願である不老不死が叶う」

臓硯「この聖杯戦争、最後に笑うのはこの臓硯よ!!」








切嗣「聖杯を………破壊しろ」



セイバー「やめろぉおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」



臓硯「んぇ?」




ズガァアアアアン

臓硯「ぐが………が…!!ばかな、一体何が…!!」

ウェイバー「聖杯が…壊された!?」

ギル「ぐ…ぁ………我はこれ以上、限界出来ぬ」

ギル「いいか征服王、二人に何かあったら我が許さぬからな!!」スゥ…

ライダー「………」

イリヤ「ギルガメッシュ………」

ゴゴゴゴゴゴゴ


ウェイバー「な、なんだ!?」

イリヤ「ウェイバー、あれ!!」



ドロッ



ウェイバー「なっ…!?」

ライダー「いかん、避難が間に合わん!!」




突如上から降って来た黒い何か。

それがなんなのか一切分からず、私達に降り注ぎ



私達は、その黒い何かに焼かれて死んだ。




DEADEND 我様でもないのに泥から守るなんて無理です

-タイガー道場-



大河「同じ道順とは限らない、それがルート分岐!」

大河「という訳でタイガー道場やってまいりましたー!今回の死因は我様不在で泥直撃!!」

大河「我様が健在ならまだなんとかなるんだけどねぇ…魔力が枯渇してるライダーじゃどうしようもないわね」

ケイネス「では、あの場では何も答えない、もしくは残るのが正解と?」

大河「さぁどっちでしょー?という訳で直前の選択肢からスタート!」

イリヤ「はっ!?」

イリヤ「(このまま向かったら取り返しの付かない事になる気がする…)」

イリヤ「………」




1:この場に留まる
2:何も答えない


選択安価 安価下2

イリヤ「……………」



ギル「………チッ、だんまりか」

ウェイバー「イリヤ…」

イリヤ「………ごめん」

ライダー「………」

ギル「貴様が自分の意思で動かないのであれば我はもう何も言わん」

ギル「後は貴様達が面倒を見る事だな」スゥ…



ライダー「…なぁ娘よ。死を悲しむ気持ちは分かる。だが何も言わなければ気持ちは伝わらんのだぞ」

イリヤ「………」

ウェイバー「…行こう、ライダー」

ウェイバー「イリヤは、これ以上は戦いの場に連れて行くべきじゃない。彼女は本来、平穏に生きるべきなんだ」

ウェイバー「幸いにも、今はアサシンもホムンクルスもいない…ボク達が決着をつけて、それからまた迎えに来ればいい」

イリヤ「………ぁ…」

ウェイバー「心配はいらない、決着をつけてから迎えに来るから」

ライダー「…それでいいのだな」

ウェイバー「あぁ…行こう、ライダー」



イリヤ「ぁ…待って………」

イリヤ「お願い……一人に…しないで」

イリヤ「おね……が…い……だか……ら……私を…一人に………しな…い………で…」

セイバー「はぁ…はぁ…はぁ…」

アサシン「驚いたな…まさか令呪を大量に注ぎ込まれた私をここまで削るとは」

アサシン「だがその様子ではもう限界であろう…貴様はここで死ね」バッ

セイバー「死ぬのは…貴様達だ!!」ズバァン

アサシン「」ドサッ

アサシン「(もらった!!)」ヒュンッ

セイバー「ふっ!」キィン

アサシン「…っ!!」ザシュッ



ドシャッ



セイバー「お前達がいくら立ちふさがろうと、私は聖杯を取る」

セイバー「そうでなければ、あのバーサーカーにも申し訳が立たない」







セイバー「はぁ…はぁ…あれが、聖杯」

臓硯「ほう…よくここまで来たな」

セイバー「お前は…!!」

臓硯「今は小僧達の相手をしてやっている所だ。貴様はもう少し待っていろ」

ライダー「ぐっ…!!」

セイバー「ライダー!?」

ライダー「セイバーか!やはり貴様が勝ち残ったか…」

セイバー「ライダー、説明してほしい。この状況は一体…」

切嗣「セイバー」

セイバー「…切嗣?」

切嗣「令呪を持って命ずる…聖杯を破壊しろ」

セイバー「え…?切嗣、一体何を!?」

切嗣「重ねて命ずる………聖杯を破壊しろ」


セイバー「やめろおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」




臓硯「んぇ?」


ズガァアアアアアン

イリヤ「………」




ゴゴゴゴゴゴゴ


イリヤ「………何?」



イリヤ「なにあれ、真っ黒な太陽………」

イリヤ「あそこから黒い何かが…あそこって確……か………」

イリヤ「ウェイバー!!」ダッ









イリヤ「………嘘…」

イリヤ「建物も…全部壊れて、なんにも残ってない」

イリヤ「人も………皆死んでる」

イリヤ「ウェイバーは…ライダーはどこ!?」

イリヤ「ウェイバー!ライダー!!お願い返事して!!」

イリヤ「ウェイバああああああ!!ライダああああああ!!」

イリヤ「お願いだから返事を………ぁ…」




ウェイバー「」



イリヤ「ウェイ……バー………?」

イリヤ「嘘…だよね?お願いだから嘘だと言ってよ」

イリヤ「私、まだウェイバーになんにも出来てないのに………」

イリヤ「あ………ぁ……やだ………」

イリヤ「嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ」







イリヤ「いやぁああああああああああああああああああああああああああああ!!」

それから、どうなったのかはよく覚えていない。

ただ、気がついた時には全てが終わっていた。

私は一人災害跡地で座り込んだまま動かない所を、セラとリズに保護されたんだと思う。



でも、私の心は既に限界を超えていた。

大切な人が死んで、見捨てられ、死んで、皆死んで


死んで 死んで死んでしんでしんでしんでしんでしんでしんでしでしでしでしでししししししししし




………







セラ「イリヤ様、朝食ができました」コトッ

イリヤ「………」

セラ「………しっかり食べないと、身体を壊しますよ」

イリヤ「………」

セラ「………」





リズ「セラ、どうだった?」

セラ「だめです。あれから数ヶ月も経つというのにイリヤ様は…」

リズ「………」





私の心は崩壊していた。

何も考えず、何もせず、ただ息をしているだけ。ただの人形。

もう何も思い出せないし、思い出そうともしない。

思い出したくもない。なにもしたくない。なにもかんがえたくない。



………




わたしは、二度と心を開く事はなかった。



バッドエンド  心が壊れたイリヤ

-タイガー道場-


大河「なんじゃこりゃああああああああああああああああああ!?」

ソラウ「こんなのあんまりだよ…ひどすぎるよ」

4次ランサー「こんな絶望、認めん。認めんぞ!!」

大河「という訳で…バッドエンドは心の支えになっていた大切な人が目の前で皆死んじゃって、イリヤちゃんの心が壊れちゃう欝エンドでした」

大河「…うん、とりあえず廃人同然となったイリヤちゃんはセラとリズの介護を受けて生活。けど、その心は壊れて人形同然」

大河「いやね、その10年後に士郎がイリヤちゃんの心を救うとかも考えたけどね?それはこの作品から外れちゃうし何より続ける自信がない」

大河「だからこのエンドの10年後の話とか書きたい人いたら遠慮なく書いちゃっていいから!教えてくれたら読みにいくから!!」

大河「>>1にはその先を書くだけのメンタルがないのよ…心が折れるのよ」

大河「ちくしょおおおおおおおお!!という訳で直前選択肢からスタートじゃい!」

イリヤ「はっ!?」

イリヤ「(このまま向かったら取り返しの付かない事になる気がする…)」

ギル「早くしろ、時間がない」スッ

ライダー「しかし貴様、その傷では…」

ギル「言ったはずだ、時間がないと。時臣が残した僅かな時間だ…それをここでうじうじして無駄にするつもりか?」

ギル「それにこの先にあるのは聖杯…ここで立ち止まる訳にはいかん」

ウェイバー「…あんたは、それでいいんだな?」

ギル「無論、我としてはそうしたい所だ。…最も、そこの娘が時臣の死を嘆いてここに残るのであれば別だがな」

ギル「選ぶがいい。ここに残るか、我と共に聖杯の元へ向かうかを」


イリヤ「………」



イリヤ「…私はもう、これ以上大切な人が死ぬのを見たくない」

イリヤ「だから…ここに残る」

ギル「……それが貴様の選択か」

イリヤ「…うん」

ギル「となれば、聖杯は諦めると?それとも一人ここに残るか?」

イリヤ「………」

ウェイバー「イリヤとはボクが残る」スッ

ライダー「坊主?」

ウェイバー「イリヤはもう限界だ…彼女にこれ以上戦いを見せるのは酷だ」

ウィバー「それに、今のイリヤは誰かが支えなくちゃいけない。…なら、ほとんど戦力にならないボクが残るのが合理的だ」

ライダー「なるほどな…」

ウェイバー「そして、聖杯も諦めはしない…ライダー、令呪を持って命ずる」

ウェイバー「必ず最後まで勝ち残れ」

ウェイバー「重ねて命ずる、必ず聖杯をその手に掴め」

ウェイバー「重ねて命ずる。必ず…生きて帰ってこい」

ライダー「………」

ウェイバー「これでボクはもうマスターでもなんでもない。ボクに縛られる必要はない…だから早く行ってくれ」

ライダー「そうしたいのは山々だが…坊主よ、一つお主に聞いておかねばならん事がある」ポンッポンッ

ウェイバー「ライダー…?」

ライダー「貴様は今、後悔しているか?」

ウェイバー「………していない」

ライダー「ならばよい。あれだけ余と共に戦場を駆け回ったのだ。貴様は今日まで余と同じ敵と戦ってきたのだ」

ライダー「そして、その手に一つの大切な命を救っている。小さくはあるが、かけがえのない…たった一つの命だ」

ライダー「余は貴様のような朋友を持った事を誇りに思う」

ライダー「…それと、もう一つ」

ライダー「ウェイバー・ベルベット…臣として余に仕える気はあるか?」

ライダー「貴様は最初に余と出会った時に比べれば間違いなく成長しておる。この征服王の名にかけて保証しよう」

ライダー「余の側は迎え入れる準備は何時でも出来ておる。どうだ?」



ウェイバー「………っ…あなたこそ…ボクの王だ」

ウェイバー「あなたに仕える、あなたに尽くす。どうかボクを導いてほしい…!!」

ウェイバー「同じ夢を…見させて欲しい」

ライダー「うむ、よかろう。…夢を示すのが王たる余の努め。そして王の示した夢を見極め、後世に語り継ぐのが臣たる貴様の努めだ」

ライダー「生きろ、ウェイバー。全てを見届け、そして生きながらえて語るのだ。貴様の王のありかたを、このイスカンダルの疾走を」

ウェイバー「………!!」

ギル「話は終わったか?」

ライダー「あぁ、待たせたな。…ではいこうか」

ウェイバー「ライダー…!!」

ライダー「さぁ、いざゆこうぞ!!」

ウェイバー「……………」

イリヤ「ウェイバー…」

ウェイバー「信じよう。ボク達の王を…その生き様を最後まで見届けるのが、臣の努めだ」

イリヤ「………うん」






………










切嗣「セイバー」

セイバー「…切嗣?」

切嗣「令呪を持って命ずる…聖杯を破壊しろ」

セイバー「え…?切嗣、一体何を!?」

切嗣「重ねて命ずる………聖杯を破壊しろ」


セイバー「やめろおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」




臓硯「んぇ?」


ズガァアアアアアン

ウェイバー「あれは…!?」

イリヤ「なに、あの黒い太陽!?」

ウェイバー「あれから流れ落ちてるのは…なんだあれ、呪い!?」

ウェイバー「あんなの………そうだ、ライダー!!」ダッ

イリヤ「待って、ウェイバー!!」ダッ






ウェイバー「なんだこれ…酷すぎる」

イリヤ「なにこれ………なんで、こんな」

ウェイバー「ライダー、ギルガメッシュ!!いるなら返事をしてくれ!!」

イリヤ「ライダー、ギルガメッシュ!!お願い返事をして!!」

ウェイバー「ライダああああああ!!ギルガメッシュうううううううう!!」

イリヤ「お願い、返事をしてええええええ!!」

ウェイバー「………くそっ」

イリヤ「二人共…いない」

ウェイバー「街を探すぞ。もしかしたら生存者がいるかもしれない」

それから、私達は生存者を探し続けた。

もしかしたらライダーとギルガメッシュもいるかもしれない。そんな淡い期待を抱いて。

しかし、どこを探しても生存者は一人もおらず………



ウェイバー「はぁ…はぁ…くそっ」

イリヤ「ぜぇ…はぁ…こんなの、絶対……だめだよ」

イリヤ「あきらめないで…生きてる人、助けないと」

ウェイバー「イリヤ………」

ウェイバー「あぁ、絶対に助けよう」









士郎「………」

切嗣「生きてる…!!」

切嗣「生きててよかった…助けられてよかった!!」

結局、私達は生存者を一人も見つける事が出来なかった。



それから、私達は時臣さんが遺してくれた拠点に戻った。



誰一人助けられなかった、失意と後悔の心を抱いて。



聖杯戦争は終わった。


ギルガメッシュも時臣さんも、ライダーも死んでしまった。

セイバーも戻って来ないから、多分死んでしまったんだと思う。

時臣さんの死を聞いて、桜ちゃんも凄く悲しんでた。

………



イリヤ「………」

ウェイバー「ここにいたのか、イリヤ」

イリヤ「………うん」

ウェイバー「…冬木市災害の生存者、たった一人だけだったらしい。」

イリヤ「………」

ウェイバー「…戦いは終わった。イリヤを狙う脅威もない」

ウェイバー「…キリツグを探そう。たった一人の生存者を助けたのがあの人なら、きっとまだ生きてる」

イリヤ「………うん」

ウェイバー「ボク達は生きる義務がある。…それが生き残った人達が生き残る事が出来なかった人達への一番の報いだから」

イリヤ「………うん」



それから、桜ちゃんは凛ちゃんの家に戻った。

時臣さんの死を聞いて凛ちゃん達は悲しんでたけど、桜ちゃんが戻って来た事自体は凛ちゃんは嬉しかったと思う

ウェイバーはマッケンジーさん達にこれからの事を話していた。

私を両親の元に送って、その後凛ちゃん達の指導人としてしばらく遠坂さんの家に滞在した後旅に出るらしい。

セラとリズは、無事回復して私のお世話係として復帰出来るとの事。私に着いて行く気はまんまんだ

舞弥さんは…わからない。帰った時にはいなくなっていた。




そして私は………


ウェイバー「確か、ここで合ってるはずだ」

イリヤ「(ここにキリツグが………よし)」


ピンポーン



士郎「はーい…って、えっと…君は?」

イリヤ「あ、あの…この家に衛宮切嗣っていう人はいませんか?」

士郎「爺さんを知っているのか?爺さんなら今海外に行ってるけど…とりあえずあがるか?」

イリヤ「う、うん…」

ウェイバー「お、おじゃまします」









士郎「それじゃあ、イリヤは爺さんの本当の娘で、今までウェイバーさんと一緒に爺さんを探し回っていたのか」

イリヤ「うん、それでようやくキリツグがここに住んでるっていう情報を掴んで、それで…」

士郎「そっか。けど爺さん何時帰ってくるかわからないからな…」

ウェイバー「そうか…だとしたら、出直した方がいいかもしれない」




切嗣「ただいま、今帰ったよ」ガチャ



士郎「あ、爺さんが帰ってきた!」

イリヤ「!!」

ウェイバー「!!」





切嗣「士郎、靴が二人分多かったけど誰かいるの………かい?」






イリヤ「………………キリツグ………」


説明しよう 冬木の大火災で確認できる限りでは士郎の他に数人の子供が生き残っていました。
アニメではそう傷は残ってないように見えますが実際は目も当てられない状態だそうです。

切嗣「い………イリヤ…?」

イリヤ「キリツグ…ずっと………ずっと会いたかった…!!」バッ

切嗣「イリヤ…本当に………イリヤなのか?」

切嗣「本当に………本当に………!!」ギュッ

イリヤ「うん…キリツグとお母様の子供の、イリヤよ」

イリヤ「今までずっと会いたかった…もう会えないかもって思ってたけど、会えてよかった」

切嗣「僕もだ…イリヤを取り戻そうと何度も……何度もアインツベルンに…」

切嗣「でも、また会えてよかった………!!」

切嗣「また、こうして抱きしめる事が出来てよかった………!!」

イリヤ「キリツグ………キリ…………ツグ…!!」

切嗣「おかえり、イリヤ………今まで会いにいけなくて…ごめんな」

イリヤ「ううん、いいの……だって、こうして…また…キリツグと一緒にいられるから」

切嗣「あぁ、これからはずっと一緒だ…3人でまた暮らそう」

切嗣「お腹がすいただろう、今から御飯を作るから少し待っていてくれ」









士郎「(爺さん、本当に嬉しそうだな…本当の娘と会えたなら当然か)」

セラ「全く、不覚にも涙を流してしまうとは私もまだまだですね」

士郎「あんた誰!?」

リズ「私達、イリヤ様のメイド」

士郎「め、メイド?」

セラ「早い話召使いです。これから一緒に暮らすのでよろしくおねがいいたします」

士郎「…なんでさ」







ウェイバー「(イリヤ…よかったな)」

切嗣「所で…君はどちら様かな?」

ウェイバー「あ、僕は…」

イリヤ「ウェイバーはね、私の一生のパートナーなの!」

ウェイバー「」

切嗣「」

切嗣「………どういう事か、説明してもらおうか」

ウェイバー「ちょ、ちょっと待って!誤解、誤解だ!!」

切嗣「何が誤解なのかな?」ジャコン

ウェイバー「なんでそんな物騒なものを取り出してやがるんですか!?」

切嗣「今はこんな感じで記憶も少し摩耗してるけど、少し前は魔術師殺しをやっていたからね」

イリヤ「キリツグ、ウェイバーにひどいことをしたらだめよ?」

切嗣「………とりあえず話を聞こうか」




切嗣「なるほど、ウェイバー君はイリヤの命の恩人で、イリヤの父親である僕を探してくれていたんだね」

ウェイバー「まぁ、そんな所です」

ウェイバー「(聖杯戦争の事については…触れない方がよさそうだな)」

切嗣「とにかく、イリヤを助けてくれてありがとう。君がいなかったら僕は絶望したまま死んでいたかもしれない」

ウェイバー「そんな大げさな…」

切嗣「…今、イリヤは士郎と遊んでいる。だからこそ恩人である君には伝えておきたい」

ウェイバー「は、はぁ…」

切嗣「僕はもう長くはないんだ。とある理由で呪いを受けてしまってね」

ウェイバー「呪いって…治癒は出来ないんですか!?」

切嗣「この世すべての悪…どんなに優れた治癒魔術の使い手でも、延命が限界だよ」

ウェイバー「そんな………」

切嗣「だから、僕がイリヤ達と一緒に過ごせる時間は少ない。だからこそ残りの時間はイリヤ達と精一杯一緒に過ごすつもりだよ」

切嗣「けど、僕はそう遠くない内に死ぬ。もし君が迷惑でなければ…僕が亡くなった後のイリヤの面倒を、見てあげて欲しい」

ウェイバー「切嗣さん………」

切嗣「でも、しばらくは娘との交際を認めるつもりはないよ?」

それから、私はキリツグ達と一緒に暮らす事にした。

キリツグと一緒に暮らす事になってからも、ウェイバーとはよく会っている。

昨日はキリツグとお風呂に入ったとか、キリツグと士郎が作ったハンバーグを食べたとか、5人で一緒に寝たとか、色んなお話をした。

ウェイバーはそれを毎回聞いてくれた。私にはそれが嬉しかった。

ウェイバーは遠坂邸で凛ちゃんの指導を行っている。

凛ちゃんはウェイバー曰く、ケイネス先生に匹敵する、もしくは超える魔術師になるかもしれないらしい。

ただ、ずっと指導をしている訳でもなく、時計塔にも度々足を運んでいるみたい。

私も、小学校や中学校で凛ちゃんや桜ちゃんと一緒に遊んでいる。







………私は今、凄く幸せだ。

お母様はいないけど…キリツグがいる。ウェイバーがいる。セラがいる。リズがいる。士郎がいる。凛ちゃんがいる。桜ちゃんがいる。

失ったものも多いけど、その果てに手に入れた幸せ。



だから、何度でも言える。 私は、凄く幸せだ。






GOODEND  大切な家族

-タイガー道場-


大河「第2のグッドエンド到達おめでとー」パチパチパチ

ケイネス「どうかしたかね、随分テンションが落ちているが?」

大河「いやね…少しマンネリ気味かなぁって」

ケイネス「差分的なENDなのだから仕方あるまい?」

大河「やっぱりトゥルーエンドよね!マンネリ打開にはそれしかないわ!」

4次ランサー「では次はいよいよトゥルーエンドが見れると?」

大河「それはみんなの安価次第」

ソラウ「期待しているわ、>>1

イリヤ「私の伝えておかないといけない事、か…」

イリヤ「………」




1:一人で過ごす

イリヤ「…私が伝えておかなきゃいけない事、か…」

イリヤ「………」



1:一人で過ごす






イリヤ「少し一人で気持ちを整理しよう」

イリヤ「どこで気持ちを整理しようかな」



1:屋根の上
2:お母様のお墓
3:寝室

選択安価 安価下2


イリヤ「シロー」

士郎「ん?」

イリヤ「結婚しよー」

士郎「いいよー」

この世界でのイリヤルート(笑)完

3

3

あっ間違えて二度入れてしまったゴメン

イリヤ「お母様のお墓がある所に行こう」トテテテ



イリヤ「………」

イリヤ「お母様…もうすぐ色んな事が一段落着くよ」

イリヤ「全部終わったら、キリツグを見つけて一緒にお墓参りしに来るから…それまで、待っててね」

イリヤ「だから…私達を見守っててね」





(イリヤ…貴女は立派に成長したわ)




イリヤ「あれ…お母様の声?」

(イリヤ…お墓の真ん中、少し掘ってみて)

イリヤ「?」ザッザッ

キラッ

イリヤ「これって…私がお母様から貰ったお守りとおんなじだ」

(それは私が切嗣から貰ったお守りよ。…貴女にあげたお守りとこのお守りが、貴女が最も守りたい人と貴女をきっと守ってくれるわ)

イリヤ「お母様………」

(行ってらっしゃい、イリヤ。きっと貴女ならうまくやれるわ)




イリヤ「お母様…私、頑張るからね」






ギル「………」

イリヤ「…お守りを渡す人は、慎重に選ばないといけない気がする」

イリヤ「私の伝えておかないといけない事、か…」

イリヤ「………」





1:ウェイバーの所に行く
2:ギルガメッシュの所に行く



選択安価 安価下2

ギル「………」

イリヤ「ギルガメッシュ」

ギル「小娘か。何か用か?」

イリヤ「ギルガメッシュはさ、凄いよね。なんでもひとりで出来ちゃうし」

ギル「当然だ。我は王なのだからな」

イリヤ「…ギルガメッシュは、この戦いが終わったらどうするの?」

ギル「そうだな。元々は我の所有物である聖杯を盗む輩を裁くだけのつもりだったが、楽しみも出来た」

ギル「我が聖杯を手にした暁には、受肉してこの世に再び生を受けるのも悪くはない」

ギル「最も、我の敗北等ありえんがな」

イリヤ「そっか…」

ギル「貴様もこの戦いが終わったら父親に会い、存分に甘えさせてもらえ。子供には笑顔が一番似合う」

イリヤ「…うん」

イリヤ「………」

ギル「どうした、まだ何か用か?」

イリヤ「(どうしよう…ギルガメッシュにお守りを渡そうかな?)」



1:お守りを渡す
2:お守りを渡さない

イリヤ「ギルガメッシュ、これ…」

ギル「これは…宝石か?」

イリヤ「お母様から貰った大切なお守りなの。いつか大事な人が出来たら、このお守りを渡しなさいって」

ギル「そうか………ふむ、石自体は我の財には劣るが…悪くはない。我の首元にでもかけておくとしよう」ジャラララ

ギル「どうだ、似合うだろう?」

イリヤ「うん、とっても似合うよ。…大事にしてね」

ギル「あぁ、大事にしよう」







イリヤ「もう一つ…お母様の分のお守りはどうしようかな」


1:ウェイバーの所にいく
2:一人で過ごす

選択安価 安価下2

ウェイバー「………」

イリヤ「ウェイバー」

ウェイバー「イリヤか…お前、本当にいいのか?ボク達の戦いなのに着いてきて」

イリヤ「私はいいの。今私がここにいるのもウェイバーやギルガメッシュ達のおかげだし、私がお荷物になって皆に迷惑をかけちゃうのは嫌なの」

ウェイバー「でも、この拠点にいた方が安心じゃないのか?」

イリヤ「ううん、万が一ここに残って、アサシンに私が連れ去られて人質にされたら…それこそ迷惑になっちゃうから」

ウェイバー「…イリヤは、それでいいんだな?」

イリヤ「うん、私はそれでいいよ」

ウェイバー「………分かった、ならボクも反対はしない」

イリヤ「ありがとう、ウェイバー…」

ウェイバー「お、お礼なんて………まだ早いよ」

ウェイバー「全部終わったら切嗣を探そう。お礼はそれからでいい」

イリヤ「………分かった」

イリヤ「………」

ウェイバー「イリヤ?」

イリヤ「(どうしよう…ウェイバーにお守りを渡そうかな?)」



1:お守りを渡す
2:お守りを渡さない

選択安価 安価下2

イリヤ「ウェイバー…これ」

ウェイバー「これは…お守り?」

イリヤ「うん、お母様からもらったお守りなの。何時か大事な人が出来たら渡してあげなさいって」

ウェイバー「そんな大事なお守り、ボクなんかに渡してもいいのか?」

イリヤ「いいの。私、ウェイバーの事…大好きだから」

ウェイバー「!?」

イリヤ「じゃあ、私行くね。ウェイバーも遅れちゃだめだよ」トテテテ

ウェイバー「」ポカーン






時臣「では皆、準備はいいね?」

ライダー「おう、こっちは何時でも準備オーケーだ」

ウェイバー「これから最後の戦いが始まる…皆、絶対に生き残るぞ」

ギル「我を誰だと思っている?敗北等ありえん」

イリヤ「行こう、皆。最後の戦いに」





こうして、私達は出発した。

聖杯戦争に決着をつける為…そして、アインツベルンとも決着を付ける為に。

アサシン「申し上げます。ライダー及びアーチャーが動きました」

綺礼「ご苦労。間もなくセイバーがここにやってくる…私は切嗣を殺る、そしてお前達は役割を分担する」

綺礼「お前達はセイバーを殺せ。お前達はライダーとアーチャーがホムンクルスと戦っている隙を突いてサーヴァント及びマスターを殺せ」

アサシン「はっ」

綺礼「…ようやく衛宮切嗣と対峙し、決着を付ける時が来たか」

臓硯「嬉しそうじゃな。そんなに奴がお気に入りか?」

綺礼「衛宮切嗣と対峙し、決着を付ける事で…私の中にあるものの答えが分かる。そんな気がするだけだ」

臓硯「まぁ、好きにするがいい。儂は聖杯の力で不老不死にさえなれればそれでいい」




綺礼「………」

切嗣「………」

セイバー「………今までどこにいたんですか?」

切嗣「…聖杯が降ろされようとしている。直に全てのサーヴァントがあの場所に集うだろう」

切嗣「僕達はなんとしても聖杯を手に入れなければならない。…アイリと舞弥の仇を討ち、恒久的世界平和の願いを叶える為にも」

セイバー「切嗣、そうやってあなたは………」

セイバー「………いえ、これ以上は言いません。必ず聖杯を勝ち取りましょう」




切嗣「………」

切嗣「(アイリ、舞弥…君達の犠牲は無駄にはしない)」

切嗣「(僕は必ず聖杯を掴んでみせる。そして、恒久的世界平和を実現し…その後はアインツベルンまでイリヤを迎えにいく)」

切嗣「(アイリ、君の分まで必ずイリヤを幸せにしてみせる…だから見ていてくれ)」

-神戸大橋-



ホムンクルス「………」




ライダー「おぉ、やはりわんさかと現れおったか」

時臣「あれら全てがサーヴァントと同等以上の力を持つ。気をつけたまえ」

ウェイバー「アインツベルンの事情なんて知るものか。ボク達はお前達の邪魔には屈しない」

ギル「雑種の操り人形共が。我の前から消え失せろ」



ホムンクルス「…最優先捕獲対象の捕獲の為、周囲の排除対象を排除する」

ホムンクルス「お前達には絶対に負けない、と次の瞬間貴方は言うでしょう」

ウェイバー「お前達には…言わないからな」

ホムンクルス「チッ」




イリヤ「皆、来るよ!!」



ライダー「余に任せろ!!」キュイィイイイイイイン



ライダー「見よ、肉体は滅び、その魂は英霊として『世界』に召し上げられて、それでもなお余に忠義する伝説の勇者たち」

ライダー「時空を越えて我が召喚に応じる永遠の朋友たち」

ライダー「彼らとの絆こそ我が至宝!我が王道!」

ライダー「イスカンダルたる余が誇る最強宝具、王の軍勢なり!!」


「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」



イリヤ「すごい…ライダーの仲間がたくさんいる」

ウェイバー「これが…ライダーの最強の宝具」

時臣「固有結界だと…ばかな、これ程のものが!!」

ギル「ほう………」




ライダー「蹂躙せよぉおおおおお!!」



「うおおおおおおおおおおおおおおお!!」



ホムンクルス「…対象不特定多数、危険度E~SS」

ホムンクルス「我々も軍を持って、対象を殲滅する」

ウェイバー「凄い…ひとりひとりが英霊となってライダーと共に戦ってる」

ライダー「どうだ、我が宝具王の軍勢は。ここにいる者全てが余の朋友よ」

時臣「これがライダーの真価か…全く、驚かされるばかりだよ」



「うおおおおおお!!」ガキィン

ホムンクルス「…対象、接触。殲滅開始」ジャキン

「ぐあああ!!」ズバァン

「はぁっ!!」ザシュッ

ホムンクルス「」ドサッ

ホムンクルス「…数には数、私達も負けてはいません」




ライダー「懐かしいのぉ…これこそが戦というものよ」

ライダー「皆の者、我に続けぇえええええええ!!」



ギル「………」

ギル「ライダーに組する者達よ、受け取るがいい!!」

ギル「貴様らには今だけ特別に我が財を振るう事を許す。存分に戦うがよい」ヒュンヒュン


ライダー「おぉ、英雄王の王の財宝が我が王の軍勢に携われば百人力、天下無双!絶対無敵!!」

ライダー「この戦、絶対に負けぬ!!」



「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

ホムンクルス「…対象の危険度、大幅上昇」

ホムンクルス「こちら側の被害、拡大中…全体損傷度、5% 敵首級を討ち取れば全滅すると判断」

ホムンクルス「戦闘を続行する」

ライダー「せいっ!はぁっ!!」

「王に続けぇええええええ!!」



ギル「圧倒的ではないか。奴らの数も相当なものだが、我の財がある…このままいけばライダーの軍勢が勝つのも時間の問題か」

時臣「私と王は安心して戦力を温存する事が出来ますね」

ギル「だといいがな………」

ギル「(…あの人形どもの奥にいるやつ、あれはなんだ?)」

ギル「(アサシン…にしては何かがおかしい)」





ホムンクルス「………」ギリリ…ヒュッ

「王、危ない!!」ドスッ

ライダー「むぅ、大丈夫か!?」

「私はここまで…王、お進みください」スゥ

ライダー「うむ…犠牲は無駄にせぬ」

ウェイバー「ライダー、前!」

ライダー「ぬぅん!!」ガキィン

ホムンクルス「…っ!」

ライダー「坊主、貴様も冷静に戦場を見る事が出来るようになってきたではないか」

ウェイバー「そんな事より、次来るぞ!!」



ウェイバー「(…あの人形どもの奥にいるやつ、アサシン?)」

ウェイバー「(でも何かが変だ…一体なんなんだ?)」



アサシン「………」



-その頃、冬木市民会館-


アサシン「………」



セイバー「やはりアサシンが待ち構えているか…ここは私が止めます。切嗣は聖杯を」

切嗣「………」ダッ




アサシン「………」

セイバー「切嗣は無視…貴様らの目的は私か」

セイバー「地の利は貴様らアサシンにあるだろう、しかし私は負ける訳にはいかない」

セイバー「サーヴァントセイバー、参る!!」ダッ



セイバー「はぁっ!!」

アサシン「………」キィンキィンキィン

アサシン「………」シュッ



セイバー「速い!?」キィンキィンキィン

セイバー「ぐっ…速いだけではない。アサシンとは思えないこの力」

セイバー「単体でもここまで強いアサシンがここには数え切れない程いる…とんでもないな」





綺礼「衛宮切嗣…よくぞここまで来た」

切嗣「言峰…綺礼」

綺礼「貴様とは以前から会いたかったぞ…それがようやく叶う」スッ

綺礼「来い、衛宮切嗣。お前の持つ答え、私に見せてみろ」バッ

「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」


キィンキィンガキィンザシュッズバッガキィンドスッ



ライダー「うおおおおおおおお!!」

ホムンクルス「ぐっ……!!」ガキィン

ライダー「7割がたは片付いた、と言った所かのぉ」

ホムンクルス「戦況、劣勢…対象の殲滅はこのままでは困難と判断」

ホムンクルス「魔術に秀でたホムンクルスを後方に集め、特大魔術の行使を行います」ザッ


ライダー「む、奴らめ…100人程後方に撤退しておるな」

ウェイバー「けど、それ以外はまだ戦おうとしてる…時間稼ぎか?」

ライダー「とにかく、放置する訳にもいくまい…行くぞ皆の者!!」

「うおおおおおおおおおお!!」



イリヤ「あれ、何人か下がってる?」

時臣「この魔力は…何かが来るかもしれない」

時臣「万が一に備えて私は防壁魔術の展開を急ぐとしよう。気をつけたまえ」

イリヤ「う、うん…」



ギル「(あのアサシン…全く動きを見せない)」

ギル「(まるで何かを待っているかのよう…それよりも他の者は気付いていないのか?)」

ギル「(いや、あの男だけは奴の存在に気付いている、か…)」



アサシン「……………」

「うおおおおおおおおおおおお!!」

ホムンクルス「」ドサッ

ホムンクルス「………」キィイイイイイン



ウェイバー「ライダー、後ろの奴ら…止めないとまずい!」

ライダー「分かっておる、皆の者続けぇ!!」

「うおおおおおおおおお!!」

ホムンクルス「…っ!」キィン

「はぁっ!!」ヒュンッ

ホムンクルス「がっ…!」ザシュッ

ホムンクルス「………」ブォン

「ぐぁっ!」ドガァッ

ライダー「ええい、いくら薙ぎ払ってもキリがない。これでは後方に辿り着けん!」

ウェイバー「ライダー、あれ!!」

ライダー「む……!!」





ホムンクルス「術式展開完了、魔力の循環、問題なし」キィイイイイイイン



ライダー「む…いかん、来るぞおおおおおおおおお!!」





時臣「くっ…防壁魔術展開!!」

イリヤ「っ!!」







ホムンクルス「対界秘術、発動」




カッ

シュウウウウ…



ホムンクルス「………」



ギル「………」

時臣「………」

イリヤ「………」



ウェイバー「嘘だろ…」

ライダー「してやられたな…まさか固有結界を崩壊させる事で軍を消すとは」

ホムンクルス「ですが、我々も8万以上の兵力を損失しました。目的達成も出来ずにこれ程兵力を消耗したのは大きな痛手です」

ライダー「ならば退けばよい」

ホムンクルス「我々に与えられた命令はイリヤスフィールの捕獲。それを達成するまでは退く事は許されません」ジャキッ

ライダー「そうか…ならば仕方ないな」スッ

時臣「ご苦労、ライダー。よくここまで敵戦力を削ってくれた」

時臣「ここからは私と王の出番だ。下がって魔力を温存したまえ」

ギル「貴様らの奮闘、大義であったぞ」

ギル「さて、先程の人形の海に比べたらあらかた掃除はされたようだが…やはり貴様らは我を不快にさせる。ひとり残らず消え失せろ」ヒュンヒュン

時臣「遠坂の魔術…とくと見せてあげよう」キィイイン…ボウッ


ウェイバー「ライダー…」

ライダー「今は下がるぞ、ちと魔力を使いすぎた」

イリヤ「…二人とも、大丈夫かな」

ライダー「何、心配する必要はない。英雄王の王の財宝を借りれた事で大分削る事は出来たのだ」

ライダー「それに魔力が回復次第我々も再び戦線に加わる」

ライダー「聖杯も娘も守りきる、それを成し得た時こそ、我々の完全勝利だ」

ウェイバー「当たり前だろ。イリヤも守りきるし、聖杯も渡さない」

ウェイバー「勝つぞライダー、この戦い…絶対に」





アサシン「………」

時臣「はぁっ!!」ボォッ!!

ギル「フン」ヒュンヒュンヒュン



ホムンクルス「がっ…ぁ…!!」ドスッドスッドスッ

ホムンクルス「っ!!」ボォウッ




ウェイバー「………」

ウェイバー「(ライダーやギルガメッシュはともかく、時臣も魔術を使って応戦している…それなのに、俺は何も)」

ライダー「…坊主、言っておくが余やあやつらが戦いに集中していられるのは、守るべきものをしっかりと見ていてくれる者がいるからだ」

ライダー「娘の事、しっかり守ってやれ。この状況で誰よりも戦況を理解出来るのは…恐らく貴様だからな」

ウェイバー「ライダー………あぁ、分かってる」

ライダー「ならばよい。行くぞ坊主!娘もしっかりと掴まっておれ!!」ズガガガ

イリヤ「うわわわっ!?」

ウェイバー「ら、ライダー!いきなり飛ばすなよ!?」





ライダー「A A A A La La La La La ie!!」ズガガガ

ホムンクルス「っぎぃ!!」ズシャァ


ライダー「敵も後わずかだ、このまま突破するぞ!!」ズガガガガ

時臣「王、我々も続きましょう」

ギル「そうするとしようか」



アサシン「………」ギリリ………



ウェイバー「あれは……!」

ライダー「坊主、どうした!?」

ウェイバー「ライダー、蛇行運転を!時臣さんも危ない!!」

時臣「え?」








ビュッ






キィン

時臣「!?」

ギル「何をしている時臣、我のマスターを名乗るのならばこの程度に遅れをとるな!!」

時臣「お、王!」

ライダー「坊主、何があった!?」



アサシン「………」



ウェイバー「アサシンだ…あいつ、毒矢でボク達の事をずっと狙っていた」

ライダー「アサシンだと、どこにいる!?」

ウェイバー「あそこだ!あの橋の上に!!」

ライダー「橋の上には何も見えんぞ!?」

ギル「大方、透過でもしているのだろうな…下がっていろ」スッ

ギル「小賢しい真似を!その罪…死を持って償うがいい!!」バッ



ホムンクルス「対象、危険度急激上昇…早急に始末せよ」バッ

アサシン「っ!!」バッ


ギル「どこへ逃げようとも無駄だ…原初を語る。元素は混ざり、固まり…万象織りなす星を生む! 死して拝せよ!天地乖離す開闢の星!!」




ホムンクルス「強力な反応、危険、危険、危険、危険」

アサシン「………っ!!」





ドォン

ギル「……………終わったか」

ウェイバー「ギルガメッシュ、危ない!!」


ガッ


ギル「……なっ……にぃ」

アサシン「………」

ギル「貴様…何時の間に、我が喉元に!?」

アサシン「………」スッ…

ギル「ぐっ…だが逃がさんぞ」ガシッ

アサシン「っ!!」

ギル「捕まえてしまえばこちらのものだ」

ギル「貴様は我が葬ってくれる………王の財宝!!」ドスッドスッドッスッ



アサシン「…が……ぁ…!!」スゥ…





イリヤ「ギルガメッシュ!!」

時臣「王よ、ご無事ですか!?」

ギル「………」

ギル「まさか小娘から譲り受けたお守りが我を守るとはな」




ギル「行くぞ、聖杯は目の前だ…聖杯を盗もうとする輩に天罰を下す」

ライダー「…おう!」



ウェイバー「………」



ライダー「どうした、坊主?」

ウェイバー「ライダー、令呪を持って命ずる」

ウェイバー「必ず最後まで勝ち残れ」

ウェイバー「重ねて命ずる、必ず聖杯をその手に掴め」

ウェイバー「重ねて命ずる。必ず…生きて帰ってこい」

ライダー「………」

ウェイバー「これでボクはもうマスターでもなんでもない。ボクに縛られる必要はない」

ウェイバー「この先にボクが着いていっても足でまといになるのは分かってる…だから行ってくれ」

ライダー「そうしたいのは山々だが…坊主よ、一つお主に聞いておかねばならん事がある」ポンッポンッ

ウェイバー「ライダー…?」

ライダー「貴様は今、後悔しているか?」

ウェイバー「………していない」

ライダー「ならばよい。あれだけ余と共に戦場を駆け回ったのだ。貴様は今日まで余と同じ敵と戦ってきたのだ」

ライダー「そして、その手に一つの大切な命を救っている。小さくはあるが、かけがえのない…たった一つの命だ」

ライダー「余は貴様のような朋友を持った事を誇りに思う」

ライダー「…それと、もう一つ」

ライダー「ウェイバー・ベルベット…臣として余に仕える気はあるか?」

ライダー「貴様は最初に余と出会った時に比べれば間違いなく成長しておる。この征服王の名にかけて保証しよう」

ライダー「余の側は迎え入れる準備は何時でも出来ておる。どうだ?」



ウェイバー「………っ…あなたこそ…ボクの王だ」

ウェイバー「あなたに仕える、あなたに尽くす。どうかボクを導いてほしい…!!」

ウェイバー「同じ夢を…見させて欲しい」

ライダー「うむ、よかろう。…夢を示すのが王たる余の努め。そして王の示した夢を見極め、後世に語り継ぐのが臣たる貴様の努めだ」

ライダー「生きろ、ウェイバー。全てを見届け、そして生きながらえて語るのだ。貴様の王のありかたを、このイスカンダルの疾走を」

ウェイバー「………!!」


イリヤ「(ウェイバー………)」

イリヤ「(ウェイバーは自分がどうするべきなのか理解した上で、行動してる)」

イリヤ「(私も、自分がどうするべきか…決めなくちゃ)」



1:ギルガメッシュ・ライダー・時臣と共に行く
2:ウェイバーと残る

選択安価 安価下2

イリヤ「……私も、ウェイバーと一緒に残る」

時臣「ふむ…足でまといになる位ならここから見守るという事か」

イリヤ「…うん」

ギル「なるほど、まぁ懸命な判断ではあるな」

ライダー「ふむ…では我々3人で決戦の地へ向かうとするかのぅ?」

ギル「そうするとしよう」

ライダー「では行くとしよう。ウェイバー・ベルベット!イリヤスフィール! 生きて我らの生き様を見届け、後世に語り継ぐのだぞ!!」



ウェイバー「ライダー………」

イリヤ「………行っちゃったね」

ウェイバー「信じよう…ボク達の王を…その生き様を最後まで見届けるのが、臣の努めだ」

イリヤ「………うん」






………




セイバー「はぁ…はぁ…はぁ…」

アサシン「驚いたな…まさか令呪を大量に注ぎ込まれた私をここまで削るとは」

アサシン「だがその様子ではもう限界であろう…貴様はここで死ね」バッ

セイバー「死ぬのは…貴様達だ!!」ズバァン

アサシン「」ドサッ

アサシン「(もらった!!)」ヒュンッ

セイバー「ふっ!」キィン

アサシン「…っ!!」ザシュッ



ドシャッ



セイバー「お前達がいくら立ちふさがろうと、私は聖杯を取る」

セイバー「そうでなければ、あのバーサーカーにも申し訳が立たない」

-冬木市民会館-



臓硯「やはり来たか…英雄王に遠坂。しかしライダーまでいるとは思わなんだ」

時臣「間桐…臓硯!?何故生きている」

臓硯「儂をあの程度で殺せると思ったか?だからお主は甘いのじゃ」

ライダー「死んだかどうか疑わしかったが…案の定、生きておったか」

ギル「化物め…目障りだ」

時臣「…王、ここは私にお任せください。それよりも聖杯を」

ギル「…ならば任せるぞ時臣」スッ

臓硯「通すと思っているのか?」ブブゥウウウン…


ボウッ


時臣「貴様の相手は私だ…臓硯」

臓硯「若造が…調子に乗るとどうなるか、たっぷりと教えてやろう」

セイバー「はぁ…はぁ…なんとか、ここまで来れた」


ライダー「ほう…ここまで来たのはセイバーであったか」

セイバー「ライダー!それに…アーチャー!!」

ギル「やはり勝ち残ったのは貴様か…これで聖杯を争う3人の王がここに集った訳だ」

ライダー「そのようだな。…さて、となれば同盟はここまでだな」

ギル「もとより、そのつもりだ。…ここからは3人それぞれが敵同士だ」

セイバー「(同盟?)」

ライダー「うむ、では始めるとしようか」

セイバー「…なるほど、そういう事なら望む所だ」

セイバー「がはっ…!」

ギル「どうした、威勢の割にはその程度か」

セイバー「はぁ…はぁ…ここまで来て、負ける訳には…!!」

ライダー「味方だと頼もしかったが、やはり敵にまわすと恐ろしいものだな」




「セイバー」

セイバー「!!」

ギル「ほう…セイバーのマスターか」

セイバー「ここは危険です、一度下がって…」

「セイバー…令呪を持って命じる」






「聖杯を………破壊しろ」




セイバー「………え?」

ギル「何…?」

セイバー「一体何を!?何を考えている!?」

ライダー「正気か、セイバーのマスター!!」






「重ねて命じる。聖杯を………破壊しろ」




セイバー「やめろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」





臓硯「んぇ?」


ズガァアアアアアン

ウェイバー「あれは…!?」

イリヤ「なに、あの黒い太陽!?」

ウェイバー「あれから流れ落ちてるのは…なんだあれ、呪い!?」

ウェイバー「あんなの………そうだ、ライダー!!」ダッ

イリヤ「待って、ウェイバー!!」ダッ






ウェイバー「なんだこれ…酷すぎる」

イリヤ「なにこれ………なんで、こんな」

ウェイバー「ライダー、ギルガメッシュ!!いるなら返事をしてくれ!!」

イリヤ「ライダー、ギルガメッシュ!!お願い返事をして!!」

ウェイバー「ライダああああああ!!ギルガメッシュうううううううう!!」

イリヤ「お願い、返事をしてええええええ!!」








ギル「何を騒いでいる」

イリヤ「ギルガメッシュ!それにライダー!!」

ウェイバー「二人共、ぶz………」サッ

ライダー「よう、坊主に娘。こんな形での再会になるとは思わなんだ」



ウェイバー「………何で裸なんだよ」

ギル「仕方ないだろう?肉体こそ受肉したものの服装は受肉のしようがないのだからな」

ウェイバー「責めて隠せ!イリヤの教育に悪い!!」

イリヤ「ウェイバー、何で目を塞ぐの?」

ウェイバー「イリヤ、とりあえずボクが手を離すまでは絶対に二人を見るな」

イリヤ「はーい」

ライダー「別に見られた所で余はどうとも思わんが?なんならこの肉体美を見せつけてみるか?」

ウェイバー「だからまず服を着ろ馬鹿!…で、この惨状は一体なんだよ」

ギル「なに、セイバーのマスターが聖杯を壊したと思ったら頭上にあれが現れ、そこから降って来た泥をかぶっただけだ」

ライダー「その結果無事受肉を果たした訳だが…どうもあの泥が招いた災厄は見過ごせんな」

ウェイバー「聖杯を破壊した?何でそんな事…」

ライダー「知らん。だが、もしセイバーのマスターが聖杯がこのような災厄を招く代物だと気付いていたのなら、この行動にも頷ける」

ウェイバー「それじゃあ、セイバーのマスターは?それに、時臣さんはどこに?」

ギル「時臣の奴は泥に飲まれて死んでしまったよ。最も、あの化物も共に泥に飲まれたのだろうが」

ウェイバー「………そうか」

それから、私達は時臣さんが遺してくれた拠点に戻った。


皆裸のギルガメッシュとライダーに騒いでたけど、そんなのは正直どうでもよかった。




聖杯戦争は終わった。


時臣さんは死んでしまった。

セイバーも戻って来ないから、多分死んでしまったんだと思う。

時臣さんの死を聞いて、桜ちゃんも凄く悲しんでた。

………




イリヤ「………」

ギル「まだ悲しんでいるのか」

イリヤ「………うん」

ギル「死んだ者は戻らん。それだけは我とてどうしようもない事だ」

イリヤ「………」

ギル「…戦いは終わった。貴様を狙う脅威ももういない」

ギル「後は父親を探すなりなんなりすればいい。当初の目的は父親探しだろう?」

イリヤ「………うん」

ギル「残された者には生きる義務がある。どんなに自棄になってもそれだけは忘れるな」

イリヤ「………うん」

ギル「我が言ってやるのはここまでだ。下でお前の想い人が待っているぞ」




それから、桜ちゃんは凛ちゃんの家に戻った。

時臣さんの死を聞いて凛ちゃん達は悲しんでたけど、桜ちゃんが戻って来た事自体は凛ちゃんは嬉しかったと思う

ウェイバーはマッケンジーさん達にこれからの事を話していた。

私を両親の元に送って、その後凛ちゃん達の指導人としてしばらく遠坂さんの家に滞在した後旅に出るつもりらしい。

ギルガメッシュは広い土地を買って豪邸を建ててそこで暮らしている。

ライダーは自由気ままに旅をしているらしい。所々で、彼の話を聞く気がする。

セラとリズは、無事回復して私のお世話係として復帰出来るとの事。私に着いて行く気はまんまんだ

舞弥さんは…わからない。帰った時にはいなくなっていた。




そして私は………

ウェイバー「確か、ここで合ってるはずだ」

イリヤ「(ここにキリツグが………よし)」


ピンポーン



士郎「はーい…って、えっと…君は?」

イリヤ「あ、あの…この家に衛宮切嗣っていう人はいませんか?」

士郎「爺さんを知っているのか?爺さんなら今海外に行ってるけど…とりあえずあがるか?」

イリヤ「う、うん…」

ウェイバー「お、おじゃまします」









士郎「それじゃあ、イリヤは爺さんの本当の娘で、今までウェイバーさんと一緒に爺さんを探し回っていたのか」

イリヤ「うん、それでようやくキリツグがここに住んでるっていう情報を掴んで、それで…」

士郎「そっか。けど爺さん何時帰ってくるかわからないからな…」

ウェイバー「そうか…だとしたら、出直した方がいいかもしれない」




切嗣「ただいま、今帰ったよ」ガチャ



士郎「あ、爺さんが帰ってきた!」

イリヤ「!!」

ウェイバー「!!」





切嗣「士郎、靴が二人分多かったけど誰かいるの………かい?」






イリヤ「………………キリツグ………」

切嗣「い………イリヤ…?」

イリヤ「キリツグ…ずっと………ずっと会いたかった…!!」バッ

切嗣「イリヤ…本当に………イリヤなのか?」

切嗣「本当に………本当に………!!」ギュッ

イリヤ「うん…キリツグとお母様の子供の、イリヤよ」

イリヤ「今までずっと会いたかった…もう会えないかもって思ってたけど、会えてよかった」

切嗣「僕もだ…イリヤを取り戻そうと何度も……何度もアインツベルンに…」

切嗣「でも、また会えてよかった………!!」

切嗣「また、こうして抱きしめる事が出来てよかった………!!」

イリヤ「キリツグ………キリ…………ツグ…!!」

切嗣「おかえり、イリヤ………今まで会いにいけなくて…ごめんな」

イリヤ「ううん、いいの……だって、こうして…また…キリツグと一緒にいられるから」

切嗣「あぁ、これからはずっと一緒だ…3人でまた暮らそう」

切嗣「お腹がすいただろう、今から御飯を作るから少し待っていてくれ」









士郎「(爺さん、本当に嬉しそうだな…本当の娘と会えたなら当然か)」

セラ「全く、不覚にも涙を流してしまうとは私もまだまだですね」

士郎「あんた誰!?」

リズ「私達、イリヤ様のメイド」

士郎「め、メイド?」

セラ「早い話召使いです。これから一緒に暮らすのでよろしくおねがいいたします」

士郎「…なんでさ」







ウェイバー「(イリヤ…よかったな)」

切嗣「所で…君は?」

ウェイバー「あ、僕は…」

イリヤ「ウェイバーはね、私の一生のパートナーなの!」

ウェイバー「」

切嗣「」

切嗣「………どういう事か、説明してもらおうか」

ウェイバー「ちょ、ちょっと待って!誤解、誤解だ!!」

切嗣「何が誤解なのかな?」ジャコン

ウェイバー「なんでそんな物騒なものを取り出してやがるんですか!?」

切嗣「今はこんな感じで記憶も少し摩耗してるけど、少し前は魔術師殺しをやっていたからね」

イリヤ「キリツグ、ウェイバーにひどいことをしたらだめよ?」

切嗣「………とりあえず話を聞こうか」




切嗣「なるほど、ウェイバー君はイリヤの命の恩人で、イリヤの父親である僕を探してくれていたんだね」

ウェイバー「まぁ、そんな所です」

ウェイバー「(聖杯戦争の事については…触れない方がよさそうだな)」

切嗣「とにかく、イリヤを助けてくれてありがとう。君がいなかったら僕は絶望したまま死んでいたかもしれない」

ウェイバー「そんな大げさな…」

切嗣「…今、イリヤは士郎と遊んでいる。だからこそ恩人である君には伝えておきたい」

ウェイバー「は、はぁ…」

切嗣「僕はもう長くはないんだ。とある理由で呪いを受けてしまってね」

ウェイバー「呪いって…治癒は出来ないんですか!?」

切嗣「この世すべての悪…どんなに優れた治癒魔術の使い手でも、延命が限界だよ」

ウェイバー「そんな………」

切嗣「だから、僕がイリヤ達と一緒に過ごせる時間は少ない。だからこそ残りの時間はイリヤ達と精一杯一緒に過ごすつもりだよ」

切嗣「けど、僕はそう遠くない内に死ぬ。もし君が迷惑でなければ…僕が亡くなった後のイリヤの面倒を、見てあげて欲しい」

ウェイバー「切嗣さん………」

切嗣「でも、しばらくは娘との交際を認めるつもりはないよ?」












舞弥「………」

ギル「いいのか?貴様もあの中に入らなくて」

舞弥「いいんです。今の切嗣の周りに、私の居場所はありませんから」

ギル「………なら好きにするがいい」

それから、私はキリツグ達と一緒に暮らす事にした。

キリツグと一緒に暮らす事になってからも、ウェイバーやギルガメッシュとはよく会っている。

昨日はキリツグとお風呂に入ったとか、キリツグと士郎が作ったハンバーグを食べたとか、5人で一緒に寝たとか、色んなお話をした。

二人はそれを毎回聞いてくれた。私にはそれが嬉しかった。

ウェイバーは遠坂邸で凛ちゃんの指導を行っている。

凛ちゃんはウェイバー曰く、ケイネス先生に匹敵する、もしくは超える魔術師になるかもしれないらしい。

ただ、ずっと指導をしている訳でもなく、時計塔にも度々足を運んでいるみたい。

私も、小学校や中学校で凛ちゃんや桜ちゃんと一緒に遊んでいる。

後で気付いた事だけど、舞弥さんはギルガメッシュが使用人として雇っていたみたい。

ライダーも色んな所に出歩いては、ギルガメッシュの所で飲み明かしているって舞弥さんが言ってた。





………私は今、凄く幸せだ。

お母様はいないけど…キリツグがいる。ウェイバーがいる。ギルガメッシュがいる。ライダーがいる。セラがいる。リズがいる。士郎がいる。凛ちゃんがいる。桜ちゃんがいる。

失ったものも多いけど、その果てに手に入れた幸せ。



だから、何度でも言える。 私は、凄く幸せだ。







………

………




時臣「はっ!?」

時臣「ここは………一体」

臓硯「ようやく気がついたか、若造。ここは儂の隠れ家よ」

時臣「臓硯…これは一体どういう事か、説明してもらえるかな?」

臓硯「なに、貴様は呪いに生かされた…それだけよ」

時臣「…何を言っている?」

臓硯「お主も浴びたであろう?聖杯の泥を。この世全ての悪とはよく言ったもんだわい」

臓硯「じゃがその呪いには感謝せんといかん。呪いのおかげで、儂は死す事がなくなったのじゃからな」

時臣「死ぬ事がなくなった…?」

臓硯「お主、自分の心臓の鼓動が分かるか?」

時臣「? ………っ!?」

臓硯「鼓動がないじゃろう。お主も儂も、既に死んだ身体じゃ」

時臣「ばかな…!?では何故私達はこうして」

臓硯「そんなものは儂にも知らん。じゃがこうして死にながらも生きながらえているからには、貴様にも協力してもらうぞ」

時臣「貴方が何をするつもりなのかは知らないが、私が協力するとでも?」

臓硯「嫌でも協力するしかないぞ?…最も、愛娘がどうなってもよいというのならば話は別じゃがな」

時臣「!?」

臓硯「信じるも信じないもお主次第じゃ…ふふふふふ、あはははははは!!」






トゥルーエンド  新しい未来 暗躍する影

-タイガー道場-




大河「ふぃー、書いた書いた。トゥルーも書いたったー」

アーチャー「待て、最後に何か不穏な展開があったぞ」

大河「いやね、5次の方もどうせなら書きたいじゃん?伏線欲しいじゃん?回収出来るかわからないけどやってみました」テヘペロ

アーチャー「物語の伏線を撒く時は回収の算段を建ててから撒けとあれほど言っただろう…」

大河「いいのよ、SSなんて基本思いつきなんだから」

アーチャー「はぁ…こんな考えで2スレ跨ぐSSを書いたというのが信じられん」

大河「こういうお気楽な考えだからこそ書けたんじゃない」

アーチャー「……まぁいい。で、その次回作の算段も着いた所で明日からは次回作が始まるのか?」

大河「何言ってるのよ、まだ何をどうするかも決まってないのよ?綺礼死んでるしギルも善だし桜ちゃんは平穏に身を置いてるし」

アーチャー「…さすがに何も考えずにただ書くだけではなかったか」

大河「当たり前よ、最低限必要なのはスタートとゴール!これさえあれば後は途中の道のり書いてくだけよ」

アーチャー「君のようなやり方で長編を書ける人間がどれだけいるのだろうな…」

大河「私は私、他は他よ。まぁそれよりももう一つやり残した事があるのよねー」

アーチャー「やり残した事?」

大河「ランサールートよランサールート。埋めネタであったじゃない」

アーチャー「…そういえばあったな」

大河「今日はもう眠いから寝るけど、次はオマケパートでランサールート書いちゃうからね!おやすみバタンキュー」


アーチャー「…という事だそうだ。この物語自体は完結だが、オマケパートで構わないというのであればまた来て欲しい」

アーチャー「では、おやすみ。夜ふかしや徹夜は身体に悪いからなるべく早く睡眠をとりたまえ」


皆で「んぇ?」ってルートはないのか…


セイバー「やめろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」



ギル「んぇ?」
ライダー「んぇ?」
時臣「んぇ?」
臓硯「んぇ?」


ズガァアアアアアン

オマケのランサールート




イリヤ「なんとか冬木市に着いたわ!早くキリツグを探さなくちゃ」

イリヤ「とりあえず町を歩いてみようかな」




ランサー「(我が主の命でサーヴァントを挑発しているが・・・一向に応じる気配がないな)」

ランサー「(このまま収穫無しで帰還する訳にもいかない。どうしたものか・・・ん?)」

イリヤ「あの、キリツグっていう人を知りませんか?」

男「いや、そんな人は知らないな」



ランサー「(人探しか・・・迷子の可能性があるな)」

ランサー「(だが、今は主の命でサーヴァントを探している身。すまないが力にはなれない・・・気付かれる前にこの場を去るべきか)」

イリヤ「あの・・・」

ランサー「ん?」

イリヤ「人を探しているんです。キリツグって人を知りませんか?」

ランサー「すまない、キリツグという人物には私も心当たりがない。悪いが他を当たってくれ」

イリヤ「そうですか・・・」シュン





ランサー「(・・・何故だろうか。放っておいてはいけない気がする)」






イリヤ「あの、すみません。キリツグっていう人を知りませんか?」

魔術師「キリツグ・・・まさかエミヤキリツグの事か?」

イリヤ「知ってるの!?あの、私のお父さんなんです!」

魔術師「魔術師殺しの娘か・・・あぁ、私は切嗣を知ってるぞ。ついてきたまえ」

イリヤ「わぁ・・・凄い」

魔術師「簡易的な工房だが、私の拠点だよ」

イリヤ「この水槽、なんだろう」

魔術師「あぁ、それはね・・・貴重な実験材料である君を保管しておく為の入れ物だよ」スッ

イリヤ「え?」

魔術師「恨みはないが、運が悪かったと思って諦めたまえ」ヒュッ


キィン



魔術師「っ!?」

イリヤ「ふぇ?」

ランサー「全く、知らない人に着いていったらいけないと親から教わらなかったのか?」

魔術師「貴様・・・邪魔をするな!」ボウッ

ランサー「ふっ!」キィンキィン

魔術師「何!?」

ランサー「はぁっ!」ドスッ

魔術師「ぐああ!」ドサッ





イリヤ「(わぁ・・・かっこいい)」

ランサー「大丈夫か?」

イリヤ「う、うん・・・ありがとう」

ランサー「これに懲りたら、知らない人に着いていかない事だ」

イリヤ「あ、待って!」

ランサー「どうした?」

イリヤ「あの・・・お名前だけでも、教えてくれませんか?」

ランサー「そうだな・・・ランサーとだけ名乗っておこう」

ランサー「(すっかり遅くなってしまったな・・・あの後殺気を再び放ってみたが挑んで来る猛者は一人もいなかった)」

ランサー「(主もご立腹だが・・・ん?)」ピタッ

ケイネス「どうさたランサー?早く敵サーヴァントを見つけたまえ。それともようやく見つけたかね?」

ランサー「いえ、サーヴァントかどうかは分かりませんが妙な気配がしたので」

ケイネス「ならとっとと確認してこい。ソラウに私の良い所を見せなければ示しが付かんのだ」

ランサー「はっ」






イリヤ「い、いや・・・」ガタガタ

キャスター「怖がる必要はありませんよ。貴女はこれからジャンヌに捧げる最高の供物になるのですから」スッ

イリヤ「だ、誰か・・・誰か助けてええええ!!」



ランサー「そこまでにしてもらおうか」スッ

キャスター「・・・なんですか貴方は?」

ランサー「私はランサーのサーヴァントだ。貴様は見た所キャスターのサーヴァントとお見受けするが・・・幼子に手をかけるとはとんだ下劣な輩め」

イリヤ「あ・・・さっきの槍の人」

ランサー「全く、また会うとはな・・・怪我はないか?」

イリヤ「う、うん」

キャスター「どこの誰かは知りませんが、私は聖処女復活の為に最高の供物を用意する必要があるのです。そこの子供はジャンヌに捧げる最高の供物にふさわしい…それを妨げるのであれば、誰であろうと容赦はしませんよ」

キャスター「いでよ、海魔達!!」ドバババッ

イリヤ「な、なにあれ!?」

ランサー「それが貴様の宝具か…お嬢ちゃん、私にしっかり掴まって離れないように」

イリヤ「え…あ、うん。わかった」ギュッ

ランサー「では行くぞ、キャスター!!」バッ

キャスター「愚かな…海魔に喰われて絶望しながらあの世に送ってさしあげましょう」スッ

海魔「「「ギシャー!!」」」

ランサー「はっ!」ドスッ

海魔「ギィ!!」

ランサー「ふっ!!」ドスッ

海魔「ヒギィ!!」

ランサー「せいっ!!」ズバッ

海魔「プギャ!!」

イリヤ「(すごい…ランサーってこんなに強いんだ)」

キャスター「数匹海魔を倒した所で、新しい海魔はどんどん出てきますよ。果たしてどこまで持ちこたえる事が出来ますかな?」ウジャウジャ

ランサー「チッ、キリがないか…主よ」

ケイネス「よかろう…宝具の開帳を許可する」

イリヤ「あれ?今どこからか誰かの声が聞こえたような…」

ランサー「承知した」ジャキン

キャスター「赤い槍?そんなもので何が出来る!!」

ランサー「こうするのさ!」シュバッ

海魔「ギァオ!」

海魔「ブルァ!!」

海魔「ヌワーッ!!」

キャスター「なっ!?」

ランサー「もらった、ゲイシャルグ!!」ザンッ


キャスター「………っ!!」



ドシャァッ

イリヤ「すごい…お化けが一斉に消えた!」

ランサー「ゲイシャルグは突いたものの魔力を無効化する…これで貴様の宝具を付けば…ま、こんな所だ」

キャスター「おのれええええ!!おのれおのれおのれおのれおのれええええええええええええええええ!!」

ランサー「終わりだ、キャスター!!」

キャスター「ぐぬぬぬぬ…ふん!!」ボフンッ

ランサー「!!」

イリヤ「うわっ!?」

シュウウウウ…

ランサー「………逃げられたか」

ランサー「だがまぁ、それよりも…こんな時間に出歩いていると、さっきみたいな怖い人に襲われるぞ?」

イリヤ「ご、ごめんなさい…」

ランサー「家は分かるか?」

イリヤ「ううん、わかんない」

ランサー「わからない?」

イリヤ「キリツグを探して日本まで来たけど、肝心のキリツグがどこにいるのかわかんないの…」

ランサー「…やれやれ、探している人物の場所も分からずにさまよっていた訳か。夜も遅いから宿に泊まるという考えは浮かばなかったのか?」

イリヤ「お金も盗まれちゃって、宿にも泊まれないの」

ランサー「………」

ランサー「(主よ、少しいいでしょうか)」

ケイネス「(何かね?)」

ランサー「(先程の戦闘で行き場のない少女を見つけた。私の方で保護してもよろしいでしょうか?)」

ケイネス「(…構わん。ただし面倒はお前が見ろ)」

ランサー「(ありがとうございます)」

ランサー「なら私の所に泊まるといい。野宿よりはマシだろう」

イリヤ「…いいの?」

ランサー「主からの許可も出た。それにこんな所で一人彷徨っている女性を放っておける訳がない」

イリヤ「ランサー…ありがとう」

ランサー「礼は主に言ってくれ。…そういえば名前を聞いていなかったな」

イリヤ「イリヤよ。イリヤスフィール・フォン・アインツベルン。よろしくね、ランサー」

ケイネス「で、それが保護した少女とやらか」

イリヤ「イリヤよ。イリヤスフィール・フォン・アインツベルン」

ソラウ「よろしくね、イリヤちゃん」

ケイネス「アインツベルンの令嬢か…うちのランサーが世話になったね。私は忙しい身なので君の面倒は全てランサーに任せる。工房があるから勝手に出歩いたりはしないように」

イリヤ「はーい」








イリヤ「ベッドがある…もふもふだ」

イリヤ「(ランサー「大丈夫か?」)」

イリヤ「(全く、また会うとはな・・・怪我はないか?」)

イリヤ「(ランサー…かっこよかったな。えへへ)」


ジリリリリリ


イリヤ「な、なに!?どうしたの!?」ガバッ


ランサー「イリヤ殿、緊急事態だ」

イリヤ「ランサー、どうしたの!?」

ランサー「襲撃だ。恐らくはサーヴァントとそのマスター…危険だから我が主の所に避難していなさい」

イリヤ「ま、待って!ランサーはどこにいくの?」

ランサー「俺は下の階で敵を迎撃する。私が戦っている間に早く主の所へ」


イリヤ「ランサー…」



1:うん、分かった。気を付けてねランサー
2:私も一緒に行く!


選択安価 安価下2

イリヤ「待って、私も一緒に行く!」

ランサー「イリヤ殿、私は敵を迎え撃つ…だから私の傍は危険となる」

ランサー「我が主の元に行けば安全に過ごす事が出来る。だからここは言うことを聞いて避難してくれ」

イリヤ「でも…」

ランサー「サーヴァント同士の戦いは見たでしょう。私に着いてくれば君まで危険な目に合わせる事になる。…だから、早く我が主の元へ」

イリヤ「ランサー…」



1:それでもランサーについていく
2:ケイネスの所にいく
3:従う振りをしてこっそり着いて行く


選択安価 安価下2

イリヤ「………分かった。でもちゃんと戻ってきてね」

ランサー「それでいい。…さぁ、早く行きなさい」


トテテテ


イリヤ「………」

イリヤ「(…もう行ったかな?こっそり着いていってもいいよね)」



トテテテ


ランサー「………」





イリヤ「(ランサー、戦いに行くんだよね…大丈夫かな?」トテテテ





ランサー「………」スッ



イリヤ「(あ、曲がり角に…追わなくちゃ)」トテテテ

ランサー「全く、危険だから主の元に戻りなさいと言っただろう」

イリヤ「ぴゃあ!?」ドテッ

ランサー「何故ついてきた?」

イリヤ「だ、だって…ランサーが心配で」













切嗣「・・・」ピポパポピポパ



ピー



ドカァン



イリヤ「え?」

ランサー「なっ!?」

イリヤ「な、何?きゃあああ!!」ガラララ

ランサー「まずい、ぐっ…!!」シュバッガキィンガキィンガキィン…





ズガシャアアアアアン

シュウウウウウ…




ランサー「………ふぅ」

イリヤ「………っ!」ガタガタ

ランサー「イリヤ殿、もう大丈夫です」

イリヤ「………本当に?」

ランサー「あぁ、本当だ。…せいっ!」ガラッ

イリヤ「………なに、これ。お部屋全部壊れちゃってる」

ランサー「建物は全壊、主自慢の工房も台無し…一体誰がこんな事を」

イリヤ「(私、またランサーに助けられた…)」




ケイネス(ランサー、何が起きたのかを簡潔に説明せよ)

ランサー(はっ、どうやら敵が工房をホテルごと爆破し、抹殺を図ったようです)

ケイネス(どこの誰かは知らんがこのケイネス・ロードエルメロイ・アーチボルトが丹精込めて作り上げた工房をあろうことか爆破する等…そこまで私をこけにするか、下劣な輩共め)


イリヤ「あれ、まんまるの球体がある…」

ランサー「イリヤ殿、あの中に我が主がおられる。あの球体には一切触れないように」

イリヤ「はーい」



ケイネス(ランサー、この私に対する侮辱を行った下賎な者には裁きを与える。ソラウの安全を確保次第我々も動くぞ)

ランサー「仰せのままに」


イリヤ「?」

それから、ランサーと一緒に廃工場にやってきた。

ケイネスっていう人はすごく怒ってて怖かった。



ランサー「主がホテル爆破の犯人を探している間、私は周囲の見回りをしてくる。いい子にして待っていられるか?」

イリヤ「じゃあ、私もランサーと一緒に行く!」

ランサー「しかしイリヤ殿、何時戦いになるかわからない状態では…」

イリヤ「いいから一緒に行くの!イリヤも一緒に行く!!」

ソラウ「いいじゃない、一緒に行きましょう?」

ランサー「しかし…」

ソラウ「大丈夫よ、ランサーが守ってくれるじゃない」

ランサー「………はぁ、仕方ない」

イリヤ「やったー!」

ソラウ「(それにしても、素直で可愛い娘ね…私とランサーの娘みたい)」

ランサー「………」





ソラウ「それにしても、いきなりホテルを爆破するなんて余程の外道なのね」

ランサー「あぁ、主は犯人を発見次第早急に出向く考えだ。…その間、私が主の安全を確保しなければならない」

イリヤ「ランサーって、騎士さんみたいなのね。かっこいいなぁ」

ソラウ「(みたいじゃなくて、本当の騎士なのよね)」

イリヤ「ねぇねぇ、ランサーはでっかい怪獣とか倒したりするの?」

ランサー「そうだな…主を守る為ならば、怪獣だろうとなんだろうと倒してみせる」

イリヤ「わぁ…やっぱりランサーってすごいね!」

ケイネス(ランサー、私の元にきたまえ)

ランサー(はっ)

ランサー「我が主がお呼びだ。戻るぞ」

イリヤ「イリヤも一緒にいくー!」

イリヤ「~♪」ブラブラ

ケイネス「(………邪魔だ)」

ケイネス「ランサーよ、貴様は此度の襲撃…どう思う?」

ランサー「恐らく、アサシンかキャスターの仕業と考えています。キャスターは痛手を負った報復をというのも考えられます。そしてアサシンは正攻法では攻めて来ない。となれば、このような奇策を行って来る事も想定出来ます」

ケイネス「なるほど、筋は通っているな。…だが、もうひとり…このような非道な事を行う外道がいたのだよ」

ランサー「と、申しますと?」

ケイネス「優秀な使いに調べさせていた所、アインツベルンが外部の人間を雇った事が分かっている。…魔術師殺しの衛宮切嗣を」

ケイネス「奴の手口は魔術師を侮辱している。名門のアインツベルンが聖戦の場に資格なき卑賤な者を招き入れたのだ」

ケイネス「聖杯戦争を辱めた輩には誅罰をくださねばならん。そうは思わんかね?」

イリヤ「(もしかして、ランサー達はキリツグとお母様の所に行くのかな?)」




1:私もキリツグ達の所にいくー!
2:キリツグ達と喧嘩しちゃうの?
3:私はいい子にお留守番してたほうがいいよね

選択安価 安価下2

イリヤ「私もキリツグ達の所にいくー!」

ケイネス「…そういえばこの娘はアインツベルンのご令嬢だったな」

ソラウ「そ、そうね」

ケイネス「なら丁度いい。ランサーよ、そのご令嬢も連れていくぞ」

ランサー「主、それは…」

ケイネス「異議は認めん。早くしろ」

ケイネス「(これは決闘ではなく誅罰だ。向こうが卑劣な手を使うというのなら、こちらにも考えがあるぞ)」

ケイネス「(聖杯戦争を穢した事、ご令嬢を野放しにしておいた事を後悔するがいい)」






-森-



切嗣「なっ…!!」

アイリ「嘘…なんでイリヤがあそこに!?」

切嗣「………いや、あれは幻術かそれに近い魔術だ。僕達の動揺をさそう為のね」

セイバー「ですが、それにしてはあまりにも…」

切嗣「アイリも知っているはずだ。イリヤはアインツベルンにおいてきた。だからここにいるのはありえない」

アイリ「………」

切嗣「セイバーは城前で待機。アイリは舞弥と共に避難の準備を」

アイリ「切嗣………」

ザッ…ザッ…


イリヤ「ねぇ、本当にこの先にキリツグ達がいるの?」

ケイネス「使い魔が観測しているのだ、間違いはあるまい」

イリヤ「じゃあ早く行こうよ!キリツグに会いにいくんでしょ?」

ケイネス「そう焦るな。………ランサー」

ランサー「……はっ」




セイバー「何故貴様がイリヤスフィールを…答えろ!」



ケイネス「なに、迷い込んで来たご令嬢を届けに来ただけだ。それとも、ご令嬢をこうして引渡しに来た者に対してこのような歓迎を行うのがアインツベルンの流儀なのかね?」



セイバー「…何?」


ランサー「(なるほど、我が主は娘をご両親の元に届けてから決闘をお望みか。ならば私は邪魔が入らないようにするのみ」

ケイネス「ランサー」

ランサー「お任せを。主の邪魔は一切させません」





ギィ


ケイネス「……出てきたまえ、アインツベルンのマスター」

イリヤ「キリツグー、出てきてよー!!」タッ


カチッ



カッ



イリヤ「え?」


何かを踏んだような音。それと同時に光る足元。


何が起きたのかわからなかった。わかるのは私が強い光に包まれた瞬間


大きな爆発の音と共に、命を落としたという事だけだった。



DEADEND 殴り込みは死亡フラグ

-タイガー道場-

大河「いやー正直展開に迷ったわよ。今までの経験から死亡フラグだって思うであろう選択肢を見事に踏み抜くんだもの」

ランサー「つーことはあれか?今回も切嗣とは最後まで合流しないほうがいいって事か?」

大河「どうあがいても途中で戦う事は避けられないけど、避けるに越した事はないのよねぇ…なんせ存在が死亡フラグだし」

ランサー「じゃあとりあえず切嗣達との接触を避けるように誘導すりゃいいって事か」

大河「敵は切嗣だけじゃないわよー。なんせキャスターやアサシンもいるんだもの」

ランサー「おーおー、本編後半と違って危険がいっぱいだこと」

大河「という訳で直前からいってみよー」

イリヤ「はっ!?」

ソラウ「どうかしたの?」

イリヤ「キリツグ達の所に行ったらダメな気がする…」

ソラウ「?」



ケイネス「ランサーよ、貴様は此度の襲撃…どう思う?」

ランサー「恐らく、アサシンかキャスターの仕業と考えています。キャスターは痛手を負った報復をというのも考えられます。そしてアサシンは正攻法では攻めて来ない。となれば、このような奇策を行って来る事も想定出来ます」

ケイネス「なるほど、筋は通っているな。…だが、もうひとり…このような非道な事を行う外道がいたのだよ」

ランサー「と、申しますと?」

ケイネス「優秀な使いに調べさせていた所、アインツベルンが外部の人間を雇った事が分かっている。…魔術師殺しの衛宮切嗣を」

ケイネス「奴の手口は魔術師を侮辱している。名門のアインツベルンが聖戦の場に資格なき卑賤な者を招き入れたのだ」

ケイネス「聖杯戦争を辱めた輩には誅罰をくださねばならん。そうは思わんかね?」

イリヤ「(もしかして、ランサー達はキリツグとお母様の所に行くのかな?)」




1:キリツグ達と喧嘩しちゃうの?
2:私はいい子にお留守番してたほうがいいよね

選択安価 安価下2

イリヤ「キリツグ達と喧嘩しちゃうの?」

ランサー「イリヤ殿…」

ケイネス「…そういえばこの娘はアインツベルンのご令嬢だったな」

イリヤ「喧嘩はよくないよ?」

ソラウ「待ってケイネス、まだアインツベルンの仕業と決まった訳じゃないわ」

ケイネス「確かにそうだ。だが、私はこの男が聖杯戦争を穢したと見て間違い無いと踏んでいる」

ケイネス「奴はこの戦いに参加するに値しない、魔術師の風上にもおけぬ下卑で卑怯な臆病者だ」

イリヤ「キリツグをそんな風に言わないで!!」



イリヤ「キリツグは卑怯じゃないもん…臆病者じゃないもん…」グスッヒック

イリヤ「キリツグは…優しくて……強くて…」グスッ…グスッ



ソラウ「よしよし、大丈夫よ。…ケイネス、いくらなんでもこの娘の前でそんな事を言うのは酷すぎるんじゃない?」

ランサー「お言葉ですが主よ……娘の目の前で父親の事を悪く言うのはいかがなものかと」

ケイネス「!?」

ケイネス「ま、待てソラウ。今のは決してそういう訳では…」

ソラウ「子供の前で父親を貶すなんて最低よ」

ケイネス「」



イリヤ「うっ…ぐすっ……ひっく」

ランサー「ほら、一緒にいてあげるから泣き止むんだ。お父さんを貶されて辛かっただろう」

ソラウ「ランサー、私はこの娘を寝かしつけてくるから後は頼んだわよ」




ケイネス「」

ランサー「…主よ」

ケイネス「はっ!?」

ケイネス「…ラ、ランサーよ、貴様は此度の襲撃…どう思う?」

ランサー「恐らく、アサシンかキャスターの仕業と考えています。キャスターは痛手を負った報復をというのも考えられます。そしてアサシンは正攻法では攻めて来ない。となれば、このような奇策を行って来る事も想定出来ます」

ケイネス「なるほど、筋は通っているな。だがアサシンは使い魔を通して既に敗退している事が確認済み…となればキャスターか」

ランサー「いかがいたしますか?」

ケイネス「決まっているだろう。キャスターの工房を探し出し、徹底的に潰す。準備を整え次第出発するぞ」

ランサー「彼女の様子は?」

ソラウ「今は泣き止んで眠っているわ」

ランサー「そうか…ソラウ殿、私は主と共にキャスター探しを行う。それまでここでお待ちください」

ソラウ「分かったわ。…ランサー」

ランサー「?」

ソラウ「どうか気を付けて…必ず帰って来て」

ランサー「ご心配なく。必ずや主と共に帰還いたします」





イリヤ「………ん…?」

ソラウ「あら、目が覚めたかしら?」

イリヤ「あれ…ソラウおねえちゃん、ランサーは?」

ソラウ「ランサーはケイネスと一緒にキャスターの首級を取りに行ったわ。イリヤちゃんは私と一緒にここで帰りを待ちましょう?」

イリヤ「んぅ…」




1:大人しく帰りを待つ
2:帰りなんて待てない、ランサーを探しにいく
3:暇だから廃工場内で遊ぶ

選択安価 安価下2

イリヤ「んぅ…わかった」ムニャムニャ

ソラウ「そう、良い子ね」






アサシン「………」スッ





ソラウ「ふぅ、それにしても暗いわね。少し外の空気を吸って来ようかしら」




ドスッ




ソラウ「………ぇ…あ?」ドサッ





アサシン「………」


イリヤ「すぅ…すぅ…」


ザクッ


DEADEND 拠点にいる事が安全とは限らない

-タイガー道場-


大河「常につきまとう単独及び非戦闘要員の死亡フラグ、アサシン!!」

ランサー「おい、アサシンいる限り単独行動全部死亡フラグじゃねぇか!!」

大河「そりゃあそうでしょ。戦えない者が残ってもアサシンの格好の的じゃない」

アーチャー「だが、この選択肢…どれも地雷な気しかしないのだがまさか詰んでいるという事はないだろうな」

大河「そのへんは明言しないって言ったでしょー。まぁ諦めなければなんとかなるわよ、多分」

ランサー「理不尽すぎるぜ…こんなのどうすりゃいいんだよ」

大河「そんじゃ、気を取り直してやり直してみよっか」

イリヤ「はっ!?」

イリヤ「大人しく寝てたら殺される夢を見た気がする…」

ソラウ「あら、目が覚めたかしら?」

イリヤ「あれ…ソラウおねえちゃん、ランサーは?」

ソラウ「ランサーはケイネスと一緒にキャスターの首級を取りに行ったわ。イリヤちゃんは私と一緒にここで帰りを待ちましょう?」

イリヤ「んぅ…」




1:帰りなんて待てない、ランサーを探しにいく
2:暇だから廃工場内で遊ぶ

選択安価 安価下2

イリヤ「ランサー達、行っちゃったの?」

ソラウ「そうよ。だから私と一緒にここで…」


イリヤ「じゃあ私もランサーを追いかける!」タッ

ソラウ「ちょ、ちょっと!イリヤ!?待ちなさい!!」





イリヤ「(ひょっとしたらまだそんなに遠くに行ってないかもしれないし、走れば追いつけるかな?)」タッタッタッ







ギル「………ん?あれは…」




ソラウ「イリヤ、待ちなさい!」

イリヤ「ランサー達を追いかけるのー!!」




ギル「………ふん」

イリヤ「はぁ…はぁ…あれ、そういえばランサーはどっちに向かったんだっけ」

ソラウ「イリヤ、大人しく待っていないとだめでしょ」

イリヤ「あ…ごめんなさい」

ソラウ「全く、もしここで他のサーヴァントやマスターに襲われたら私達は成すすべがないのよ」




ドシャアッ


ソラウ「…え?」

イリヤ「どうしたの?」

ソラウ「嘘…まさか、こんな時に」




海魔「きしゃあああああああああああ!!」




イリヤ「ひっ!?な、なにあれ?」

ソラウ「イリヤ、逃げるわよ!!」ガシッ

イリヤ「え、あ、きゃあ!?」ダッ




ソラウ「(早く逃げないと!ケイネス、ランサー…私達を助けて!)」

ガッ

ソラウ「きゃあ!」ドシャッ

イリヤ「お、おねえちゃん!?」



海魔「ぎしゃあああああああああああ!!」バッ


イリヤ「い、いや!嫌ぁあああああああああああああああ!!」





ギル「消えろ、化物!!」ヒュンヒュンヒュン


ザシュッザシュッザシュッ


海魔「ぎ…ぃ…!!」シュウウウ…




イリヤ「………な、なに?」

ソラウ「これって…まさか」


ギル「ギル「こんな所で何をしている」シュタッ

ギル「こんな所で何をしている」シュタッ



イリヤ「わぁ…すっごく輝いてる人だ」

ソラウ「そ、そんな…貴方まさか、サーヴァント!?」

ギル「貴様、誰の許可を得て我を仰ぎ見ている?我が誰なのか分からぬのであれば、その時点で貴様に存在する価値はないぞ雑種」

ソラウ「(まずい、今の私達は完全に無力…なんでこんなタイミングでサーヴァントに狙われなきゃいけないのよ!)」

イリヤ「あの、助けてくれてありがとうございます。お名前教えてくれたら嬉しいな」ペコリ

ソラウ「い、イリヤ!?」

ギル「………ほう」

イリヤ「…だめ?」

ソラウ「貴方何言ってるの!?ここであのサーヴァントの機嫌損ねたら私達殺されるのよ!?」

イリヤ「で、でも助けてくれたからいい人だと思って!」ユサユサ

ギル「…我は王の中の王、ギルガメッシュだ。覚えておくがいい雑種」スゥ



ソラウ「………助かった?」

イリヤ「ぷへ…あれ、輝いてる人消えちゃった」







ケイネス「ただいま、ソラウ。私が留守の間には何もなかったようだね」

ソラウ「そ、その…」








イリヤ「おかえり、ランサー!」ピョンッ

ランサー「ただいま。いい子にしてたか?」

イリヤ「んとね、んとね…」




1:いい子にして待ってたよ
2:ひとでみたいなお化けが来て怖かったけど、ギルガメッシュっていう人が助けてくれたの!
3:ランサーがいなかったから探してたの


選択安価 安価下2

イリヤ「ひとでみたいなお化けが来て怖かったけど、ギルガメッシュっていう人が助けてくれたの! 」

ランサー「ギルガメッシュ!?………そうか。怪我はないか?」

イリヤ「うん、どこも怪我してないよ」

ランサー「ならいい。少し主と話をしてくる、いい子にして待っていなさい」

イリヤ「はーい」






ケイネス「己…まさか英雄王が君臨しているとは」

ランサー「人類最古の大英雄、恐らく正面から勝つ事はほぼ不可能かと思われます」

ケイネス「私の武勲に泊を付ける為に来たかいがある…が、さすがに対策を考えなければならないようだな」

ケイネス「奴の宝具がなんなのか、詳しく調べる必要がありそうだ」

ランサー「彼女に詳しく話を伺いますか?」

ケイネス「そうだな、出来る限り情報を引き出せ。私もソラウに話を聞いた上でこの街の図書館を訪れるつもりだ」

ランサー「はっ」

イリヤ「(ランサーまだかなぁ…何のお話だろう?)」


ランサー「イリヤ殿、少しいいかな?」

イリヤ「あ、おかえりランサー!」





………





その後、ランサーからギルガメッシュについて色々と聞かれてお話した。

なんでも、明日は図書館に行くらしい。




翌日




-図書館-



イリヤ「わぁ、本がいっぱいある」

ケイネス「言っておくが、図書館では静かにしたまえ。他の者の迷惑になるからね」

イリヤ「はーい」トテテテ




イリヤ「(色んな本がある…でも難しい本ばっかり)」



1:絵本がある所にいってみよう
2:ランサーが読んでる本を一緒にみよう
3:ちょっと奥の方に行ってみようかな
4:本ばっかりだと遊べないしお外に出てみよう


選択安価 安価下2

イリヤ「うーん、全然つまんないしランサーの所にいこっと」トテテテ



ランサー「(英雄王ギルガメッシュ…この資料を参考にするなら全ての宝具の原点を所持している事になる)」ペラッ

ランサー「(イリヤ殿の供述とも一致している、この線が高いな)」ペラッ

ランサー「(だとすると相性が悪すぎる…宝具を射出しているとなればゲイシャルグで打ち消す事も出来ない。ゲイボウでダメージを蓄積しようにもそもそも近づけるかどうか)」ペラッ

ランサー「(…やはりこれだけでは不明な点が多すぎるな。他の本も参考にすべきか)」パタン

イリヤ「………」ジーッ

ランサー「………」

イリヤ「………」ジーッ

ランサー「………」

イリヤ「………」ジーーッ

ランサー「………一緒に本を読みたいのかな?」

イリヤ「うん!」





………




イリヤ「すぅ…すぅ…」

ランサー「(10分の1も読み終えない内に寝てしまったか。どうやら彼女に読書は退屈だったようだな)」

ランサー「(さて、となれば彼女が眠っている間に英雄王の弱点を探さねば)」ガタッ

ライダー「ん?」

ランサー「ん?」

ウェイバー「あっ」

ランサー「………」

ウェイバー「………」

ライダー「ようランサー、こんな所で会うとは奇遇だな」

ウェイバー「サーヴァントも読書するんだな」

ランサー「敵の弱点を探る為だ。お前達も似たようなものだろう?」

ウェイバー「そりゃあそうだけどさ…」

ライダー「しかし図書館というのは様々な書物が揃っているな。これだけ書物があるならわからない事等ないのではないか?」

ウェイバー「あのな、こんなの時計塔に比べたら全然大したことないからな」

ライダー「ほう、そうなのか!時計塔とやらも是非行ってみたいものだ」

ランサー「はしゃぐのはいいが、図書館では静かにしたまえ」

イリヤ「すぅ…すぅ…」

ウェイバー「…所で、となりで寝てるその子は?」

ランサー「親を探しているらしいが、居場所がわからないらしくてな。放っておくと危ないので保護している」

ライダー「まぁ確かに聖杯戦争が行われている以上ひとり彷徨っているのは危ないな」

ウェイバー「そうじゃなくても、最近は子供が相次いで行方不明になっているらしいからな…それよりライダー、そろそろ行くぞ」

ライダー「じゃ、そういう事だ。お互い頑張ろうではないか」

ランサー「…まさかこんな所でライダーとそのマスターに会うとはな」

イリヤ「……んぅ…?あれ、私寝ちゃってたんだ」

ランサー「お目覚めかな?」

イリヤ「あ、ランサーおはよー」

眠いので今日は寝ますおやすみバタンキュー

その後、ランサーとケイネスがお話しているのを聞きながら廃工場に戻った。



ケイネス「英雄王ギルガメッシュ…まさかそんな規格外が召喚されているとは思わなかったよ」

ランサー「伝承によれば英雄王は全ての宝具の原点を持っている。その全ての宝具を奴が持っているとなれば…最強最悪の敵として立ちふさがる事となるでしょう」

ケイネス「ちっ、こればかりはどうにもならんか。…となると、工房を整えて万全の体勢を整えるだけでは心もとないな」

ソラウ「それじゃあ、誰かと手を組むの?」

ケイネス「それも視野に入れる必要があるだろうな。最も、英雄王を倒すまでの一時的な協力に過ぎんが」

ソラウ「けど、一体誰と同盟を結ぶの?そもそも協力してくれる陣営なんているのかしら」

ケイネス「そうだな…アサシンは真っ先に脱落している。キャスターは工房を破壊されて恐らくご立腹の為論外」

ケイネス「ライダーは…聖遺物を盗んだ輩と手を組む等言語道断。ギルガメッシュは恐らくアーチャーだろうな」

ソラウ「じゃあ、手を組むとしたら…セイバーかバーサーカーね」

ケイネス「それしかあるまい。そして同盟の話を持ち込むのであれば持ち込みやすい相手が一つある」

ソラウ「アインツベルンのご令嬢、ね…」

ケイネス「そうだ。魔術師殺しをマスターとして雇ったという不穏な情報があるが、手を組むとなればこれ程心強い相手はいないだろう」

ソラウ「じゃあアインツベルンに同盟の話を持ち込むのはほぼ確定ね。それで、何時行くのかしら?」

ケイネス「そうだな…キャスターの使い魔の例もある。工房の体勢を整えてから同盟の話を持ち込みに行きたい」

ケイネス「今から約3日。その間は工房を整える事に専念しよう。それからアインツベルンに向かおうではないか」

ケイネス「ランサー、私が工房を整える間のソラウの護衛は任せたぞ」

ランサー「お任せください、我が主よ」

イリヤ「じゃあ、キリツグ達に会いにいくの?」

ランサー「そういう事になる。よかったじゃないか、探していた両親に会えるのだぞ」

イリヤ「やった!早く会いたいなー、一緒に遊びたいなー」

ランサー「(全く、無邪気な子供だ。…このような少女がこうして戦争に身を置く事になっているのが少々心苦しいが)」

イリヤ「それで、何時会いに行けるの?」

ランサー「我が主の話によると、3日後らしい。それまではここで大人しくしている事になるが、それでも構わないな?」

イリヤ「うん、イリヤいい子にして待ってるよ」

ランサー「理解してくれて助かる。では、私は警備を行う…何かあったら呼んでくれ」

イリヤ「はーい」





イリヤ「3日後にはキリツグとお母さんに会えるのかぁ」

イリヤ「楽しみだなぁ…早く会いたいなぁ」

イリヤ「………」

イリヤ「でも3日もこのままなんて退屈」



1:大人しく3日間待つ
2:待てないから直談判する


選択安価 安価下2

ケイネス「ふむ、結界も更に増やして36…魔力炉も欲しい所だが全て爆破されてしまったのが悔やまれるな」

ケイネス「入口には猟犬替わりの悪霊も配置したいが…どうしたものか」

イリヤ「ねぇ、ケイネス。キリツグ達に会いに行きたい。今すぐ!」トテテテ

ケイネス「………何故予定を早めねばならない?拠点を整えねば我々は何時強襲されて脱落してもおかしくない」

ケイネス「よって、予定をはやめるつもりはない。わかったら大人しくしていたまえ」

イリヤ「ぶー…」





イリヤ「ケイネスっていう人、全然お話聞いてくれない」

イリヤ「どうすればキリツグ達に会いに行くようにお願い出来るかな?」

イリヤ「…そうだ、他の人と一緒にお願いすればいいんだ!」



1:ランサーに相談する
2:ソラウに相談する

選択安価 安価下2
眠寝休

ソラウ「アインツベルンに向かう日程を早めてもらうように言ってほしい?」

イリヤ「うん、キリツグと早く会いたいの」

ソラウ「うーん…そう言われてもねぇ」

イリヤ「お願い、ソラウさんが言ってくれればケイネスもキリツグに早く会わせてくれると思うの」

ソラウ「(やっぱり、両親がいないと寂しいのね…ここは私が頑張らないと)」

ソラウ「分かったわ、私からも言ってみる。けど、それで断られたら諦めてね」







ソラウ「ねぇ、ケイネス…どうしても納得しないというのなら………」

ケイネス「わ、わかった!早急にアインツベルンに同盟の申し出を行い、準備が出来次第出発しよう!!」

ソラウ「貴方ならそう言ってくれると思っていたわ」ニコッ

ケイネス「(な、なんだ?今私の本能がソラウが言おうとしていた言葉の先を言わせてはいけないと警告した気がする)」

ソラウ「それで、何時出発するの?」

ケイネス「まずはアインツベルンに同盟を結ぶ旨を載せた伝令を飛ばす。承諾の返事が帰って来たらすぐにでも出発しよう」





ソラウ「という訳で、ケイネスも承諾してくれたわ」

イリヤ「本当!?」

ランサー「(ソラウ殿が狂気を含んだ恐喝を行った気がするのだが…気のせいだろうか)」

ソラウ「アインツベルンから同盟承諾の旨が添えられた手紙が来たらすぐにでも出発するそうよ」

ランサー「…しかし、同盟を承諾してくれるかどうか」

ソラウ「きっと承諾してくれるわ。この娘がいる限り、アインツベルンはきっと同盟を結ぶ」

ランサー「だといいが…」

イリヤ「(難しい話、よくわかんない)」

ケイネス「アインツベルンから同盟承諾の伝令が返ってきた。早速出発するぞ」

ランサー「はっ」

イリヤ「やったー!はやく、はやく!!」

ソラウ「こら、そんなにはしゃいでいたら転ぶわよ?」

イリヤ「大丈夫だもーん」

ランサー「(しかし、嫌な予感がする…何も無ければいいが)」






セイバー「ランサーとそのマスターで間違い無いな?」

ケイネス「アーチボルト家9代目当主、ケイネス・エルメロイだ」

ランサー「私はランサー。我が主に仕える騎士だ」

セイバー「話は聞いている。イリヤスフィールは?」

イリヤ「ここにいるよー!」

セイバー「…いいだろう、城に案内する」






アイリ「イリヤ!」

イリヤ「お母様!」バッ

アイリ「イリヤ…会いたかった」

イリヤ「私も会いたかった…お母様にまた会えてよかった」

アイリ「でもイリヤ、どうして貴女が日本に来ているの?」

イリヤ「だってお母様もキリツグもいなくて寂しかったんだもん」

アイリ「イリヤ…それでわざわざ日本に?」

イリヤ「うん!」

アイリ「(頼もしい娘ね…でも、きっとそれだけ寂しかったのよね)」

アイリ「…では、遠坂のサーヴァント…英雄王ギルガメッシュを討ち取るまでは私達は同盟関係という事でいいですね」

ケイネス「話が分かるマスターで助かるよ」

アイリ「それにしても驚いたわ。まさか貴方達がイリヤを連れてくるなんて」

ソラウ「道に迷っていた所をランサーが保護したのよ。もしランサーが助けていなかったら今頃死んでいてもおかしくないわ」

アイリ「えぇ。だから貴方達にはとても感謝しているわ」

ケイネス「所で、私達は何者かの強襲によって拠点を失っている。空き部屋でいいので貸してはもらえんかね?」

アイリ「そうね。空いている部屋でよければ好きに使って」






ケイネス「思っていたより順調に事が運んだな」

ソラウ「あら、娘がいたのだから当然でしょう?」

ケイネス「その事を差し引いてもだ。…それに魔術師殺しが見当たらない」

ケイネス「それにアイリスフィールの手には令呪が宿っていなかった。あれは恐らく代理マスターだろうな」

ランサー「では、真のマスターは…」

ケイネス「魔術師殺しの衛宮切嗣…同盟を組んだのはいいが、信用は出来んな」





イリヤ「ねぇお母様、キリツグは?」

アイリ「切嗣は今大事なお仕事で出かけているわ。…でも、きっと戻って来るわ」

それから、数日がすぎた。

ランサーはお母様達と戦いに出かけ、帰って来る。

その時は、お母様の体調が少し悪そうに見えたけど、笑って接してくれているから気のせいだろうと思った。

けど、次に出かけて帰って来た時にはお母様の具合が明らかに悪そうだった。

キリツグは戻って来ない。お母様が倒れそうなのに戻って来ない。

そして、それでもお母様はランサーやセイバーと出かける。


…次に戻って来た時には、お母様は一人で立つ事もできなくなっていた。


アイリ「………イリヤ?」

イリヤ「お母様、しっかりして!」

アイリ「大丈夫よ…イリヤのお母さんはここにいるわ」

イリヤ「でも、お母様このままだと…やだよ、死んじゃやだ」

アイリ「泣かないで。大丈夫よ…まだ私は死なないわ」

イリヤ「………本当?」

アイリ「えぇ…本当よ」




それから、セイバーとランサー達が出かける。




アイリ「すぅ…すぅ…」

イリヤ「お母様………」



ドォン

ドォン



イリヤ「な…なに!?」



ドゴォン



バーサーカー「■■■■■ーーーーーーーーーー!!」


イリヤ「ひぃっ!?だ、誰!?」

バーサーカー「■■■……」ヒョイッ

イリヤ「あ、やだやだ!お母様を返して!!」

バーサーカー「■■■!!」ブォンッ


ザシュッ

イリヤ「ぁ……っ」ドシャッ


意識が朦朧とする。身体が凄く痛い。多分、切られたんだと思う。

薄れゆく意識の中で連れて行かれるお母様の姿を眺めながら…私の意識は途絶えた。

DEADEND 道中で合流しようとすると知らずにフラグを拾う

-タイガー道場-




大河「うがー…タイガー道場の時間だぞー」

アーチャー「…やけに元気がないな。藤ねぇらしくないぞ?」

大河「ふっ…2日間牛乳オンリーは頭が回らなくて創作意欲もわかなくなるのよ。今回でそれがよくわかったわ」

アーチャー「バランスのよい食事をしっかり3食たべろと言ったであろう。しかも何故牛乳を…」

大河「しょーがないでしょー、士郎がまだいないしアーチャーも留守だと誰が私の御飯作るのよー」

アーチャー「………」

大河「というかぶっちゃけるとSN編書きたいのよ。プロットとか全然練ってないけどね!」

アーチャー「プロットを練ってから書かないと取り返しの付かない事になると思うが?」

大河「私はそんなタイプじゃないのよーだ。安価にプロットなんていらないし、プロット通りに作ろうとすると萎えるのよ」

アーチャー「で、思うがままに書いて滅茶苦茶になってもよいと」

大河「だいじょぶだいじょぶ、きっとなんとかなるわよ」

アーチャー「…話が脱線しているが、今回の死因は?」

大河「道中でキリツグと合流出来ると思うな。上手い具合に合流できそうだなと思ったらそれは死亡フラグだ」

アーチャー「…だそうだ。物語終盤までは切嗣と出会う展開だけは回避しなければ死に直結するらしい」

大河「という訳で選択肢直前まで戻すからがんばってねー」

イリヤ「はっ!?」

イリヤ「キリツグにすぐに会いに行くようにソラウさんにお願いしたらお母様が連れ去られる夢を見た気がする」

イリヤ「…気のせいだよね?」



イリヤ「どうすればキリツグ達に会いに行くようにお願い出来るかな?」

イリヤ「…そうだ、他の人と一緒にお願いすればいいんだ!」



1:ランサーに相談する
2:ソラウに相談する

選択安価 安価下2

ソラウ「アインツベルンに向かう日程を早めてもらうように言ってほしい?」

イリヤ「うん、キリツグと早く会いたいの」

ソラウ「うーん…そう言われてもねぇ」

イリヤ「お願い、ソラウさんが言ってくれればケイネスもキリツグに早く会わせてくれると思うの」

ソラウ「(やっぱり、両親がいないと寂しいのね…ここは私が頑張らないと)」

ソラウ「分かったわ、私からも言ってみる。けど、それで断られたら諦めてね」


ソラウ「ねぇ、ケイネス…どうしても納得しないというのならケイネス「わ、わかった!早急にアインツベルンに同盟の申し出を行い、準備が出来次第出発しよう!!」

ソラウ「貴方ならそう言ってくれると思っていたわ」ニコッ

ケイネス「(な、なんだ?今私の本能がソラウが言おうとしていた言葉の先を言わせてはいけないと警告した気がする)」

ソラウ「それで、何時出発するの?」

ケイネス「まずはアインツベルンに同盟を結ぶ旨を載せた伝令を飛ばす。承諾の返事が帰って来たらすぐにでも出発しよう」


ソラウ「という訳で、ケイネスも承諾してくれたわ」

イリヤ「本当!?」

ランサー「(ソラウ殿が狂気を含んだ恐喝を行った気がするのだが…気のせいだろうか)」

ソラウ「アインツベルンから同盟承諾の旨が添えられた手紙が来たらすぐにでも出発するそうよ」

ランサー「…しかし、同盟を承諾してくれるかどうか」

ソラウ「きっと承諾してくれるわ。この娘がいる限り、アインツベルンはきっと同盟を結ぶ」

ランサー「だといいが…」

イリヤ「(難しい話、よくわかんない)」


ケイネス「アインツベルンから同盟承諾の伝令が返ってきた。早速出発するぞ」

ランサー「はっ」

イリヤ「やったー!はやく、はやく!!」

ソラウ「こら、そんなにはしゃいでいたら転ぶわよ?」

イリヤ「大丈夫だもーん」

ランサー「(しかし、嫌な予感がする…何も無ければいいが)」


セイバー「ランサーとそのマスターで間違い無いな?」

ケイネス「アーチボルト家9代目当主、ケイネス・エルメロイだ」

ランサー「私はランサー。我が主に仕える騎士だ」

セイバー「話は聞いている。イリヤスフィイリヤ「ここにいるよー!」 セイバー「…いいだろう、城に案内する」

アイリ「イリヤ!」

イリヤ「お母様!」バッ

アイリ「イリヤ…会いたかった」

イリヤ「私も会いたかった…お母様にまた会えてよかった」

アイリ「でもイリヤ、どうして貴女が日本に来ているの?」

イリヤ「だってお母様もキリツグもいなくて寂しかったんだもん」

アイリ「イリヤ…それでわざわざ日本に?」

イリヤ「うん!」

アイリ「(頼もしい娘ね…でも、きっとそれだけ寂しかったのよね)」

アイリ「…では、遠坂のサーヴァント…英雄王ギルガメッシュを討ち取るまでは私達は同盟関係という事でいいですね」

ケイネス「話が分かるマスターで助かるよ」

アイリ「それにしても驚いたわ。まさか貴方達がイリヤを連れてくるなんて」

ソラウ「道に迷っていた所をランサーが保護したのよ。もしランサーが助けていなかったら今頃死んでいてもおかしくないわ」

アイリ「えぇ。だから貴方達にはとても感謝しているわ」

ケイネス「所で、私達は何者かの強襲によって拠点を失っている。空き部屋でいいので貸してはもらえんかね?」

アイリ「そうね。空いている部屋でよければ好きに使って」


ケイネス「思っていたより順調に事が運んだな」

ソラウ「あら、娘がいたのだから当然でしょう?」

ケイネス「その事を差し引いてもだ。…それに魔術師殺しが見当たらない」

ケイネス「それにアイリスフィールの手には令呪が宿っていなかった。あれは恐らく代理マスターだろうな」

ランサー「では、真のマスターは…」

ケイネス「魔術師殺しの衛宮切嗣…同盟を組んだのはいいが、信用は出来んな」


イリヤ「ねぇお母様、キリツグは?」

アイリ「切嗣は今大事なお仕事で出かけているわ。…でも、きっと戻って来るわ」

それから、数日がすぎた。

ランサーはお母様達と戦いに出かけ、帰って来る。

その時は、お母様の体調が少し悪そうに見えたけど、笑って接してくれているから気のせいだろうと思った。

けど、次に出かけて帰って来た時にはお母様の具合が明らかに悪そうだった。

キリツグは戻って来ない。お母様が倒れそうなのに戻って来ない。

そして、それでもお母様はランサーやセイバーと出かける。


…次に戻って来た時には、お母様は一人で立つ事もできなくなっていた。


アイリ「………イリヤ?」

イリヤ「お母様、しっかりして!」

アイリ「大丈夫よ…イリヤのお母さんはここにいるわ」

イリヤ「でも、お母様このままだと…やだよ、死んじゃやだ」

アイリ「泣かないで。大丈夫よ…まだ私は死なないわ」

イリヤ「………本当?」

アイリ「えぇ…本当よ」




それから、セイバーとランサー達が出かける。




アイリ「すぅ…すぅ…」

イリヤ「お母様………」



ドォン

ドォン



イリヤ「な…なに!?」



ドゴォン



バーサーカー「■■■■■ーーーーーーーーーー!!」


イリヤ「ひぃっ!?だ、誰!?」

バーサーカー「■■■……」ヒョイッ

イリヤ「あ、やだやだ!お母様を返して!!」

バーサーカー「■■■!!」ブォンッ


ザシュッ

イリヤ「ぁ……っ」ドシャッ


意識が朦朧とする。身体が凄く痛い。多分、切られたんだと思う。

薄れゆく意識の中で連れて行かれるお母様の姿を眺めながら…私の意識は途絶えた。

DEADEND どうあがいてもケイネスは死ぬ

-タイガー道場-


大河「いやーごめんね。選択肢省くの忘れちゃったのよ」

アーチャー「………」

大河「とりあえず前回と死因は同じだから死因は省略!>>1のSSは気分だけで書いてるようなものだから筋書きなんてあってないようなものよ!」

アーチャー「………」

大河「とりあえず選択肢一つなのよねぇ…うん、まぁあれね。自然な状態から始めるとなるとランサーに話しかけても結末同じなのよね。進行の為には…という訳でおねだり前の選択肢からスタートよ!」

アーチャー「………」

大河「(アーチャーが何も喋らないけど、何かしたかしら?)」

イリヤ「はっ!?」

イリヤ「会える日を短縮してもらおうとしたらだめな気がする…」



イリヤ「3日後にはキリツグとお母さんに会えるのかぁ」

イリヤ「楽しみだなぁ…早く会いたいなぁ」

イリヤ「………」

イリヤ「でも3日もこのままなんて退屈」

イリヤ「でも、ランサー達に無理を言って迷惑をかけたらだめよね…ランサーと遊んで待とう」




ランサー「それで私の所に来たと」

イリヤ「うん、一人だとつまらないもん」

ランサー「しかし困ったな…遊ぶと言ってもここには遊べるようなものもない」

イリヤ「じゃあ肩車してるだけでいいから!」

ランサー「そういう事なら、ほら」

イリヤ「わー、高い高ーい!」

ランサー「(無邪気なものだ…出来ればこの笑顔を失わないで欲しい)」





そして、3日が過ぎた




ケイネス「ふむ、同盟の伝令を飛ばしたが…一向に帰って来る気配がないな」

ソラウ「もしかして、アインツベルンで何かあったとか?」

ケイネス「確かめておく必要があるな。ランサー、着いて来い」

ランサー「はっ」




イリヤ「あれ、ランサー行っちゃうの?」

ランサー「我が主と共にアインツベルンに向かう。返事が来ないので少し調査をするだけだ。大人しく待っていなさい」

イリヤ「えー…」




1:わかった、大人しく待ってる
2:やだやだ、私も一緒に行く!


選択安価 安価下2

イリヤ「やだやだ、私も一緒に行く!」

ランサー「しかし、戦闘が起きる可能性だってある。着いて来れば危険に巻き込まれてしまう」

ランサー「一般人である君をなるべくなら巻き込みたくない。ここなら安全だ、だから待っていてくれ」

イリヤ「でも、ランサーと一緒にキリツグに会いに行きたいの!」

ランサー「しかし…」

ケイネス「いいのではないかね?ランサー、君がご令嬢を守りながら戦えばいいだけだ」

ランサー「主…」

ケイネス「それとも、我がサーヴァントはそのような事も出来ないのかね?」

ランサー「いえ、このディルムッド、必ずや遂行してみせます」

ケイネス「だ、そうだ。着いてきてもよいぞ?」

イリヤ「やった!」

-アインツベルン城-



ケイネス「………なんだ、これは」

ランサー「城が荒らされている…他の陣営が攻め込んだ跡のようです」

イリヤ「う、うそ…キリツグ!?お母様!?」ダッ

ランサー「イリヤ殿、むやみに前に出たら…」




ピンッ



ドシュッ



イリヤ「…ぇ…あ…!?」


ドシャッ


息が出来ない。胸が凄く痛い。

小さな手で何が起きたのかを確かめる。どうやら矢が肺に刺さっているようだ。

イリヤ「カヒュー…カヒュー…おかあ…さん……キリ…ツ……グ…」


そして間髪いれずに発動する次のトラップ。

四方八方から飛んで来るボウガンの矢に串刺しにされ、私は息絶えた。



DEADEND ブービートラップとは恐ろしいものである

-タイガー道場-


大河「はぁー即死即死。隙あらば死ぬ、あぁ無情ねぇ現実は非常である」

大河「というかアーチャーが何時の間にか身代わり人形置いて消えたんだけど!?どうなってるのよ!?」

大河「…はぁ、とりあえず今回の死因はトラップ!」

大河「イリヤのお父さんは家族を守る為のトラップを至る所に設置しているのだ!おかげで会いに行くのが死亡フラグ!」

大河「という訳でキリツグに会いたいイリヤちゃんの気持ちを抑えてなんとか会う(死亡)フラグを回避していきましょー」

大河「あ、でも露骨に避けてばかりだと今度はフラグに見せかけたフラグを逃したり裏の裏を書かれたDEADを味わったりするから注意ね」

大河「そんじゃあ直前からいってみよー」

イリヤ「はっ!?」

イリヤ「今ランサー達に着いていったら取り返しの付かない事になる気がする…」





ケイネス「ふむ、同盟の伝令を飛ばしたが…一向に帰って来る気配がないな」

ソラウ「もしかして、アインツベルンで何かあったとか?」

ケイネス「確かめておく必要があるな。ランサー、着いて来い」

ランサー「はっ」




イリヤ「あれ、ランサー行っちゃうの?」

ランサー「我が主と共にアインツベルンに向かう。返事が来ないので少し調査をするだけだ。大人しく待っていなさい」

イリヤ「えー…」



イリヤ「わかった、大人しく待ってる」

ランサー「それでいい。いい子にしてソラウと一緒に待っていなさい」

イリヤ「はーい」

ケイネス「言っておくがあまりうろうろしないでくれたまえ。一応工房化しているからね」



そう言って、ケイネスとランサーは行っちゃった。

工房?何かを作るのかな?



イリヤ「…ランサー達が帰って来るまでどうしよう」



1:大人しく部屋で寝てる
2:外に出て遊ぶ
3:ソラウと鬼ごっこ


選択安価 安価下2

イリヤ「そうだ、ソラウと鬼ごっこをして遊ぼう」トテテテ



イリヤ「ソラウー!」トテテテ

ソラウ「あら、イリヤちゃん。どうしたの?」

イリヤ「ランサー達が出かけちゃって暇なの、だから一緒に遊ぼ?」

ソラウ「そうね…じゃあ何して遊びたい?」

イリヤ「んっとねー、鬼ごっこ!」

ソラウ「鬼ごっこね。私から逃げきれるかなー?」




-----




ソラウ「さぁ追い詰めたわよー、果たしてどこに逃げるのかなー?」

イリヤ「ぐむむ…ま、まだ捕まってないもん」タッ

ソラウ「ち、ちょっと!そっちはケイネスから立ち入り禁止だって言われた場所じゃ…」



グニャ


視界が突然歪む。身体の感覚が急になくなった。

イリヤ「;@?」

今、自分が言葉を発したはずなのに何を言ったのかわからない。

何が起きたのか?私の身体はどうなっているのか?

それはずっとわからないままだ。

辺りは歪み、赤黒く変色している。

最早何も…何も………

私の意識は永遠にこの変な空間に閉じ込められ

いつしか、考える事をやめた。



BADEND 工房内で遊ぶのは死亡フラグ

-タイガー道場-



大河「ケイネスがうろうろするなと言ったのに何故うろうろしそうな選択肢を選ぶのか」

大河「という訳でタイガー道場入りましたー。皆、夜ふかしよくないよー」

大河「とりあえず今回の死因は工房内をうろちょろした事!」

大河「ソラウと鬼ごっこをして遊んでいたイリヤちゃんは間違ってトラップが張り巡らされた所に足を踏み入れてしまい…」

大河「異界化した空間に捕らわれて脱出も出来ず死ぬ事も出来ずそこで永遠の時を過ごす事になったのでした。

大河「肉体が滅びても魂が束縛されるのでしょうねぇ…あぁ恐ろしや」

大河「まぁ、きっと次のイリヤちゃんはうまくやってくれるでしょう」

大河「それじゃあ直前からスタート!と言いたいけど今日はもう眠いから寝る!」

大河「皆もあまり夜ふかしすると朝起きれないわよー。おやすみ!!」

イリヤ「はっ!?」

イリヤ「ソラウと一緒に遊んでいたら取り返しの付かない事になる気がする…」




イリヤ「…ランサー達が帰って来るまでどうしよう」



1:大人しく部屋で寝てる
2:外に出て遊ぶ


選択安価 安価下2

イリヤ「何もする事ないし、大人しく寝よう」


イリヤ「すぅ…すぅ…」





-----


アサシン「(ランサーとそのマスターのアジト…留守の間に協力者の暗殺)」スッ

アサシン「(このようなどこからでも侵入出来る工場…ふっ、結界等私にとってはあってないようなもの)」

アサシン「………他愛なし」



アサシン「他愛なし」スイー


アサシン「他愛なし!」スイー



ガコンッ



アサシン「あっ」



その後、彼の姿を見た者は誰もいなかった…




ケイネス「なに、私が作った工房だ。例えアサシンが侵入してこようとも異界に捕らわれてお陀仏さ」

???「ザイードがやられたようだな」
???「ヤツは4次ハサンの中でも最弱」

イリヤ「………ん…むぅ」ゴソゴソ

イリヤ「あ…そっか。私寝てたんだ」

イリヤ「ランサー達、帰って来てるかな?」





ランサー「………」

イリヤ「ランサー、おかえり!」トテテテ

ランサー「…ただいま。いい子にして待っていたか?」ナデナデ

イリヤ「うん、いい子にして待ってたよ」

ランサー「そうか…」

イリヤ「(ランサー、元気ないね…何かあったのかな?)」

イリヤ「(キリツグ達に会えたのかな?聞きたいけど、どうしよう)」



1:ランサーにキリツグ達の事を聞いてみる
2:何も追求しない
3:何で元気がないのか尋ねる

選択安価 安価下2

ランサー「………」

イリヤ「ランサー、元気ないね…大丈夫?」

ランサー「…いや、大丈夫だ。心配はいらない」

イリヤ「本当に大丈夫?辛かったらなでなでしてあげるよ?」

ランサー「イリヤ殿…」

イリヤ「あのね、私も辛い事があった時はお母様やキリツグになでなでされると元気になれたよ」

イリヤ「だから、ランサーもなでなでしてもらったらきっと元気になるよ」

ランサー「………っ」

ランサー「心配は無用です、イリヤ殿。必ず…必ず貴女を両親に会わせてみせます」

ランサー「それに君には笑顔が一番似合う。だから笑っていてほしい」

イリヤ「………うん」




ソラウ「………」

ケイネス「さて、この後の方針はどうするか…同盟を組むはずの相手が行方不明となれば、残る陣営は…」

ソラウ「…素性の知れないバーサーカー、もしくはライダー。この辺りね」

ケイネス「ふむ、ライダーのマスターは論外。だがバーサーカーは扱いに困る…責めてマスターが話の分かる者であればいいが」

ランサー「ですが、バーサーカーのマスターとどうやって接触を?」

ケイネス「そこだ。居場所がわからない以上はあぶり出す他あるまい」

ランサー「と、いいますと…」

ケイネス「ランサー、これは命令だ。明日一日を使って表を歩き、バーサーカーとそのマスターをあぶりだせ」

ランサー「はっ」

ソラウ「………ねぇ、それなら一つアイデアがあるのだけど、いいかしら」

ケイネス「アイデア?」

ソラウ「どうせ表を出歩くなら、あの娘(泥棒猫)を一緒に連れて行ってあげたらどうかしら?」

ソラウ「ここに留まるのも退屈でしょうし、きっと喜ぶわ」

ランサー「ですがソラウ殿、それは彼女を危険に巻き込む可能性が…」

ソラウ「ならランサーが守り通せばいいじゃない。…ね、いいでしょ?」

ケイネス「……ふむ、あのご令嬢に関しては私は関与するつもりはない。ランサーが決めたまえ」

ランサー「……はっ」

ソラウ「(ふふ…これで上手くあの泥棒猫がサーヴァントに襲われてランサーと離れれば邪魔者は一人だけ………)」

ランサー「………」

ランサー「………」

イリヤ「あ、ランサーおかえり!」トテテテ

ランサー「ただいま戻りました、イリヤ殿」

ランサー「(彼女はか弱い。万が一戦闘になれば私が守り通さなければならない)」

ランサー「(それを考慮すればここに置いていく方が安全だ。…しかし)」

イリヤ「ランサー、どうしたの?」

ランサー「(彼女はここに残る事を望むのだろうか。外に出る事を望むなら、一緒に連れて行くべきか)」

ランサー「イリヤ殿、明日私は一日中ここを離れる」

イリヤ「え…ランサー、どこかに行っちゃうの?」

ランサー「そうだな、少し出かけてくる事になる。イリヤ殿が希望するのであれば一緒に行く事も出来る…イリヤ殿は外を出歩きたいですか?」





1:ランサーと一緒に出かける
2:大人しくここに残る

選択安価 安価下2

イリヤ「一緒に外に行けるの?じゃあ一緒に行きたい!」

ランサー「そうですか…わかりました」

ランサー「明日の朝、ここを出発します。一日中出歩くので、今日は早めに寝ておいたほうがいいでしょう」

イリヤ「うん、楽しみにしてるね!」




ランサー「(彼女は外を出歩ける事を嬉しがっていたが…これでよかったのだろうか)」







-翌日-


イリヤ「お外だぁー!」トテテテ

ランサー「イリヤ殿、あまり私から離れないように。どこに危険があるかわかりません故」

イリヤ「ランサー、早く行こうよー!」

ランサー「今参ります、ですのでお待ちください」



イリヤ「~♪」

ランサー「…イリヤ殿、どこか行きたい所はございますか?」

ランサー「近場でしたら、自由に見て回る事も出来ましょう。希望があればなんなりと」

イリヤ「いいの?んっとね、んっとね…んー…」


1:あそこのカフェに行きたい!
2:あそこのおもちゃ屋に行きたい!
3:公園で一緒に遊びたい!
4:あそこのけーきばいきんぐっていう所に行きたい!

選択安価 安価下2

イリヤ「私、あそこのけーきばいきんぐっていう所に行きたい! 」

ランサー「けーきばいきんぐ…承知致しました」




店員「いらっしゃいませ、大人1名子供1名様でよろしいでしょうか?」

ランサー「はい」

店員「かしこまりました。当店はバイキング形式となっております、食べたいものをお皿にとってお召し上がりください」

ランサー「なるほど、食べる分だけ取っていくのか」

イリヤ「ランサー、一緒にけーき食べよう!」トテテテ

ランサー「イリヤ殿、あまりはしゃぐと他のお客様の迷惑になってしまいます。付き添いますので一緒に選びましょう」

イリヤ「はーい」







ギル「ほう…ケーキバイキングか。我の財に比べれば取るに足らんが、実に興味深い。食してやろう」

イリヤ「ランサー、このいちごけーき美味しいね!」

ランサー「喜んでいただけて何よりです。…ふむ、このモンブランも中々」




店員「お客様はお一人様でよろしいでしょうか?」

ギル「構わん。我にふさわしい最上級の席に案内しろ」

店員「かしこまりました。当店はバイキング形式となっております、お好きなものを選んでお召し上がりください」

ギル「さて、ケーキとやらがどれほどのものか…堪能してやる」



ランサー「(あれは…サーヴァント!?)」

イリヤ「あ、金色の輝いてる人だ!」

ランサー「イリヤ殿、知っているのですか?」

イリヤ「うん、確かギルガメッシュっていう名前だったよ!」

ランサー「あれが英雄王…何故こんな所に?」

イリヤ「ギルガメッシュー!」トテテテ

ランサー「あ、イリヤ殿!お待ちください!!」

ギル「また会ったな。…ほう、今回は雑種の保護者付きか」

ランサー「英雄王…何故貴様がここにいる」

ギル「ただの気まぐれだ。貴様は子守でも任されたようだが、我は食事に来たのだ。邪魔だけはするなよ」

イリヤ「ギルガメッシュもけーきを食べに来たの?」

ギル「そうだ。王の中の王たるもの、雑種共が食べるケーキとやらがどのようなものか、把握しておかねばならん」

イリヤ「じゃあ一緒に食べよう?皆で食べた方が美味しいよ」

ギル「我に貴様ら雑種と一緒に食事をしろと?」

イリヤ「うん。…だめ?」

ギル「…と、この小娘は言っているが貴様はどうなのだ?雑種」

ランサー「…貴殿が危害を加えないというなら彼女の意見を尊重する」

ギル「ふん。…まぁいいだろう、たまには雑種と戯れるのも一興だ」

ギル「ほう…これがケーキというやつか。シェフの腕前はまぁまぁだが素材に関しては我の財には遠く及ばんな」

イリヤ「でも美味しいよ?」

ギル「まぁいい、しかしサーヴァントが子供のお守りをしているとはなぁ。見物だぞ?」

ランサー「主の命の遂行も兼ねているだけに過ぎない。それに両親がどこにいるかも分からず彷徨っている娘を放ってはおけない」

イリヤ「おかわりいってくるー!」トテテテ

ギル「なるほど、迷い子を拾ったと。だがその拾い物…悪い拾い物ではないかもしれんな」

ランサー「…どういう事だ?」

ギル「さぁな。よく見てみない事にはわからんが、もしかしたらあの娘には我等を引き寄せる何かがあるかもしれん」

ギル「我の見立てではあの娘の運命は過酷なものとなる…その時誰があの娘を守るのだろうな」

ランサー「………」




イリヤ「うーんと、このしゅーくりーむって美味しいのかな?」

イリヤ「こっちのチョコけーきも美味しそう。後は、あとは…」

ドンッ

イリヤ「きゃ!?」ベチャ

DQNA「ちっ、邪魔なんだよガキ」

DQNB「お子様は端っこでお子様プチケーキでも食ってろっての」



イリヤ「あ…せっかくの、しゅーくりーむと…ちょこ、けー…き……」グスッ

ギル「おい」ガシッ

DQNA「あぁ、なんか文句でも…」

ランサー「お前達には粛清が必要らしいな」ギロッ

ギル「目障りだ…消え失せろ雑種」ゴウッ

DQNA「」ブクブクブク

DQNB「ひ、ひぃいいいいいいいいいいいいい!!」ダッ




ギル「チッ…あの雑種共め、次会ったら肉片一つ残さず消し去ってくれる」

イリヤ「うっ…ぐすっ…しゅーくり-、むと…ちょこ…けーき…」グスッヒック

ランサー「よしよし、もう大丈夫だ。一緒に新しいシュークリームとチョコケーキを食べよう」ナデナデ

イリヤ「ぐすっ…うん………」ズズッ

ギル「ほれ、これで涙をぬぐうがいい」スッ

イリヤ「うん…ありがと」ゴシゴシ








ランサー「まさか英雄王とこうして話す日が来るとは思わなかったぞ」

ギル「フン、ただの気まぐれにすぎん。だが次に会った時は我が財をもって貴様を葬る。覚悟しておくことだ」

ランサー「望む所だ。その時はこの槍で英雄王に抗ってみせよう」

ギル「どれだけ抗えるか、期待しているぞ?」スッ

イリヤ「ギルガメッシュ、もう行っちゃうの?」

ギル「そう悲しそうな顔をするでない。我の気が向く事があれば再び出会えるかもしれんぞ?」

ギル「ではな。我は次の娯楽を求めるとしよう」




イリヤ「行っちゃったね」

ランサー「英雄王ギルガメッシュお前の事を少し誤解していたのかもしれんな」

ランサー「しかし、色々回っていたらもう夕方か…時間が経つのはあっという間だな」

イリヤ「あっという間だね。…でも、今日はすごく楽しかったよ」

イリヤ「ランサーやギルガメッシュと一緒にケーキを食べたり、一緒に公園で遊んだり、おもちゃ屋でぬいぐるみ買ってもらったり…ランサーと一緒に外で遊べて本当によかった」

イリヤ「ありがとう、ランサー。また一緒に遊びたいね」ニコッ

ランサー「イリヤ殿………っ!!」ザッ

イリヤ「ランサー?」

ランサー「イリヤ殿、お下がりください。…敵の気配です」




キャスター「見つけましたよ…私と龍之介の工房を破壊した事、一度たりとも忘れていませんよ」

ランサー「キャスターか…今日の本命は別にいたのだがな」

キャスター「ジャンヌへ捧げる生贄を祀った私の工房…それに対してあのような仕打ち!これを許す事等断じて出来ぬ!」

キャスター「丁度そこにはジャンヌに捧げるに相応しい生贄もいる…私の海魔達が貴方を毛一本たりとも残さず食らいつくし、少女は立派な生贄にして差し上げましょう」

ランサー「イリヤ殿、ここは危険です。…下がってください」

イリヤ「ら、ランサー…」


1:無理を言ってランサーから離れない
2:ランサーから離れ、大人しく見守る
3:助けを呼びにいく

選択安価 安価下2

イリヤ「う、うん…私、助けを呼んでくる!」ダッ


ランサー「…ディルムッド・オディナ…出る!」

キャスター「さぁ海魔達…あの男を喰らいつくしなさい!!」

海魔「キシャー!!」



イリヤ「はぁ…はぁ…誰かー!誰か助けてくださーい!!」

イリヤ「誰かー!!」



龍之介「お嬢ちゃん、夜遅くに一人でこんな所うろついてたら危ないよ?」

イリヤ「えっ…えっと、あの!向こうで人が戦っているんです!だから、助けに…」

龍之介「へーそれは怖いねー。どこで戦ってるの?」

イリヤ「あっち…っぁ」バチィ

ドサッ

龍之介「…なーんて、だめだよお嬢ちゃん。知らない人は警戒しないと怖い人かもしれないよー?」










イリヤ「………んぅ…あれ、ここは?」

目が覚めた時には、知らない場所にいた。

ここはどこ?私はどうしてこんな所にいるの?

それらを確かめようとしたが、身体が動かない。

手足を縛られている。そう気付いた時慌てて周囲を見渡す。

そこに広がっていたのは、狂気とも言える無数のおぞましい死体と吐き気がする血の匂い。

イリヤ「な、なにこれ…うぐ、うぇええ」

胃の中のものを全て吐き出す勢いで嘔吐してしまう。

こんな所にいると頭がおかしくなりそう。

すぐにでも逃げ出したい。そう思っていた所に死神の足音が近づいてきた。



龍之介「おはよう。気分はどう?嘔吐しちゃう位感動しちゃった?」

イリヤ「ひっ…お、お兄ちゃん…誰?」

龍之介「早速だけど、お嬢ちゃんには芸術になってほしいんだ。君のような綺麗な子供なら、最高の作品を作れそうなんだ」

芸術。直感的にそれが周囲に散乱している無残な人間だったモノにされる事だと悟る。

死にたくない、あんな残酷な姿にされたくない。

イリヤ「い、いや!お願い、おうちに帰して!!」

龍之介「いいねぇその表情、それでこそ作りがいがある」スッ

イリヤ「あ…が…っぁ……!!」

龍之介「まずは腸をだしまーす」スーッ

イリヤ「っぁ…ひぎぃ!!」


イタイイタイイタイイタイイタイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイタイイタイイタイ

タスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテ

どれだけ叫ぼうとも、誰も助けに来ない。

絶望的に永い痛みは止むことなく、私は切り刻まれ、身体を弄られる。

………


もう自分の身体がどうなっているかもわからない。ただひたすらに苦しむだけ。いっそ殺して欲しい。

少女は、変わり果てた姿で死ぬ事も許されずに龍之介の芸術となって存在していた。



BADEND 夜の街の怖いお兄さんには気を付けよう

大河「はーいタイガー道場へようこそー」

大河「いやー残念だったわねー。日常が終わってキャスターこと歩く死亡フラグとであっちゃうなんてねー」

大河「キャスター・龍之介は単独行動時に遭遇する=死亡フラグだからねー、仕方ないわね」

大河「という訳で今回の死因は誰がいるかもわからないのに無闇にランサーから離れて死神呼び寄せちゃった事!残念!!」

大河「とりあえず生き残る為には全力で死に直結する要素を避けていかないといけないのよねー。厳しいわねー」

大河「隙あらば容赦なく全てが殺しにかかるからね、やっぱり覚悟必要よね」

大河「っていうか誰か来てよー!一人で道場進行するの寂しいのよー!!」

大河「………」

大河「いいもーん、一人で進行するからいいもーん」

大河「それじゃあ直前の選択肢からスタート!」


イリヤ「はっ!?」

イリヤ「今助けを呼びにいったらいけない気がする…」




ランサー「キャスターか…今日の本命は別にいたのだがな」

キャスター「ジャンヌへ捧げる生贄を祀った私の工房…それに対してあのような仕打ち!これを許す事等断じて出来ぬ!」

キャスター「丁度そこにはジャンヌに捧げるに相応しい生贄もいる…私の海魔達が貴方を毛一本たりとも残さず食らいつくし、少女は立派な生贄にして差し上げましょう」

ランサー「イリヤ殿、ここは危険です。…下がってください」

イリヤ「ら、ランサー…」


1:無理を言ってランサーから離れない
2:ランサーから離れ、大人しく見守る

選択安価 安価下2

イリヤ「………」ギュッ

ランサー「イリヤ殿、早くお下がりください」

イリヤ「…嫌」

ランサー「海魔が襲ってくる以上危険です。…お下がりください」

イリヤ「嫌」

ランサー「イリヤ殿、貴女は戦いを理解していない。一歩間違えば死んでしまうのです。安全の為にお下がりを」

イリヤ「だめ、私が知らない所でランサーが死ぬのは嫌なの」

ランサー「イリヤ殿…っ!!」

海魔「ギシャーッ!」

ランサー「はぁっ!!」ザシュッ

海魔「」ドシャッ

海魔「キシャーッ!!」バッ

ランサー「(まずい、今イリヤ殿を下げれば海魔の矛先が…!」)」

ランサー「イリヤ殿、私の身体にしっかり掴まってください」

イリヤ「う、うん!」ガシッ

ランサー「はぁああああ!!」ザンッザシュッザンッザンッ

海魔「ぎぃ!」

ランサー「せい!」ヒュオンッ

海魔「んぎぃ!」ザシュッ

キャスター「………」スッ

イリヤ「ランサー、後ろ!」

ランサー「!」ヒュンッ

海魔「ぐぎゃ!」ズバァッ

ランサー「後ろや上からも…逃げ場は最初からなかったということか」

キャスター「えぇ、その通りです。貴方からその少女が離れた所を捕らえさせるつもりでしたが…致し方ありませんね」スッ

海魔「ぎぃいいいい!!」ドバアッ

イリヤ「お、おばけがまたたくさん増えた!」

ランサー「キャスターめ…物量で攻めきるつもりか」

キャスター「恐る必要等ありません。貴方の死にも、その少女の死にも意味はあるのですから」

キャスター「全てはジャンヌの為、そして神への冒涜の為…死になさい」



イリヤ「(ランサー…負けないで!)」



眠寝お休

ランサー「はぁ…はぁ…せいっ!」ズバァン

海魔「ぎ…ぃ…!」ドシャッ

海魔「ギシャーッ!」

ランサー「ぐっ…!」ヒュン

海魔「ぴぃ!」ザシュッ

ランサー「(まずい…いくら倒しても無限に湧き出て来る。段々ジリ貧になってきている)」

ランサー「(下手に離脱しようとすれば彼女が危険に晒される、このままでは…)」

海魔「ギシャー!!」バッ

ランサー「っ!」ザクッ

イリヤ「ら、ランサー!」

キャスター「おやおや、あれほど勇猛に立ち向かっておいてもうばててしまいましたか?」

ランサー「ぐっ…以前相対した時よりも手強くなっている。まさかもうそこまで魔力を蓄えているとは」

キャスター「えぇ、龍之介と共にジャンヌに捧げる生贄をたくさん捧げてきましたから。さて貴方は右腕を負傷していますが果たしてどこまで戦えますかねぇ」

ランサー「無論…守るべきものを最後まで守り通すまでだ!!」ヒュンッ

海魔「ぎぁ!」ズバァン

海魔「ぎょぇ!」ザンッ

海魔「ギシャーッ!」ガブッ

海魔「ギシャーッ!」ザシュッ

ランサー「ぐっ…ぁ…ぁああああ!!」ヒュンッ

海魔「ぎぃ!」ザンッ

海魔「ぎゅぁ!」ザンッ

海魔「ギシャーッ!」ガブッ

海魔「ギシャーッ!」ザシュッ

ランサー「がっ…!!」ガクッ

イリヤ「ら、ランサー…!」

イリヤ「(どうしよう、このままだとランサーが…ランサーがお化け達にやられちゃう)」

イリヤ「(そんなのやだ…誰か、お願いだから誰かランサーを助けて)」

キャスター「いいですねぇ、貴女を守る者の肩にしがみつきながらも、必死にお祈りするその姿、ですが!この世に神等存在しないのです!!」

キャスター「全てはジャンヌの為、恐怖と絶望に飲まれて死になさい!!」バッ

海魔「ギシャーッ!!」



ランサー「(まずい、身体が…上手く動かない)」

イリヤ「いや…そんなの嫌!!」

イリヤ「お願い、誰かランサーを助けてええええええええええええ!!」






ライダー「A A A A La La La La La ie!!」

ライダー「A A A A La La La La La ie!!」ズガガガガ

海魔「ぎぃ!」グシャ

海魔「ぷぎゃ!」ブチャ

キャスター「なっ!?」

イリヤ「ふぇ?」



ライダー「ようランサー、ひどいやられっぷりだな」

ウェイバー「ばかばかばか、何でそうやって戦地のど真ん中に突っ込みやがるんですか!!」

ライダー「と言われても、今の状況では仕方なかろう。それにランサーも無事ならばそれでよかろう」

ランサー「ライダー…感謝する」

キャスター「ぐぬぬぬぬぬ…おのれええええ!!またしても神はぁあああ!!よもやジャンヌへの供物すら捧げる事を許さぬとは!!」

ライダー「で、形勢が逆転した訳だが…どうするキャスターよ」

キャスター「ふふふふふふ…まぁいいでしょう。明日には全てが終わるのですから」

キャスター「今日の所は引いておきましょう。ですが次会う時は…誰一人として残さず供物に捧げてあげますからね」スゥ




ライダー「…引いたか」

ウェイバー「引いたか、じゃないだろ!キャスター討伐に来たのになんでみすみす逃がすんだよ!?」

ライダー「まぁそういうな。次会った時に倒せばいい」

ウェイバー「…はぁ、もういいけどさ。それより大丈夫なのか?」

イリヤ「う、うん…助けてくれてありがとう」

ウェイバー「でも、ランサーのマスターって先生だったよな?何でこんな幼い娘がランサーと一緒に戦場にいるんだ?」

ランサー「………」

ライダー「ふむ…何やら事情があるようだな。深くは詮索せん」

ランサー「…感謝する」

それから、ライダー達と別れて私達は帰還した。

ランサーは私が傍にいたから全力を出せなくてあんなに傷だらけになったのかな…

私がいたら、ランサー達は迷惑なのかな?



イリヤ「………」

イリヤ「(私、ランサー達の所から離れた方がいいのかな?)」

イリヤ「(でも、ランサーと離れたくない。…でも迷惑はかけたくない)」

イリヤ「(………どうすればいいのかな)」




1:これ以上迷惑をかけたくないから黙って去る
2:ソラウに相談する
3:ランサーに聞いてみる
4:………


選択安価 安価下2

スッ

ランサー「イリヤ殿、顔色が優れないようですが…」

イリヤ「…ランサー、一つ聞いてもいい?」

ランサー「私に答えられる事であれば」

イリヤ「………ランサーは、私が傍にいたら迷惑?」

ランサー「それは、どういう意味で言っているのですか?」

イリヤ「…ランサーがキャスターに負けてたのは、私が傍にいて実力を発揮出来なかったからだよね」

イリヤ「ランサー達にとって、私は迷惑なのかな……?」

ランサー「…イリヤ殿、それは違います」

ランサー「私が負傷したのは私が不甲斐ない故です。イリヤ殿のせいではありません」

イリヤ「………そっか」

ランサー「…私は少し休息をとります。何かあれば呼んでください」スゥ

イリヤ「………うん」






ソラウ「………」

ケイネス「………」

ソラウ「ねぇ、ケイネス。一つお願いがあるんだけど」

ケイネス「何かね、他ならぬソラウの頼みとあらば無碍には扱わんよ」

ソラウ「イリヤの事なのだけど………」





イリヤ「……あれ、話し声が聞こえる」

イリヤ「(この声はランサーと…ソラウさんかな?)」

イリヤ「(…ちょっとお話聞いてみようかな?それとも今日はもう寝ようかな)」


1:こっそり話を聞く
2:大人しく寝る

選択安価 安価下2

イリヤ「…今日はお話聞く気になれないし、寝よう」


イリヤ「すぅ…すぅ…」








ランサー「正気ですか!?イリヤ殿を置……等!」

ソラウ「当然でしょう?……のせいでランサーは……から」

ランサー「しかし、それでは………」

ソラウ「ねぇランサー、あの娘の事が心配なのはわかるけど…それで貴方が死んでしまったら………よ」

ランサー「………」

ソラウ「ケイネスもその事を懸念していたわ。この戦い………考えておく事ね」

ランサー「………」



-タイガー道場-


大河「うがー、中継地点のタイガー道場だぞー!!」

大河「何やら不穏な空気がやってまいりましたねー。そして安全策に見せかけた地雷回避されてちょっと意外!私びっくり!」

大河「とりあえずランサー陣営はやっぱり昼ドラですね。イリヤちゃんを持ってしても昼ドラは避けられなかったようです…」

大河「それにしても寂しいわねぇ…本当に寂しいわ。何で誰一人として道場にいないのよー」

大河「とりあえずー、これからイリヤちゃんには厳しい試練が待ち受けています!愛の力でイリヤちゃんを頑張って生き延びらせるもよし!」

大河「逆に好きな娘程いじめたい理論でわざとDEADを取りに行くのもよし!そこは皆次第よー」

大河「…所で話は変わるけど、皆は月の聖杯戦争って知っているかしら?」

大河「冬木とは違って月…ムーンセルにアクセスした魔術師達が聖杯を手に入れる為に最後の一人になるまで戦う戦争」

大河「あぁ、何百、何千人の中からたった一人しか生き残れない月の聖杯戦争と7人のマスターが争いながらも大勢の一般人が犠牲になる冬木聖杯戦争」

大河「貴方達はどっちがお好み?月での生活も悪くないわよー?」

大河「それじゃあ続きも頑張って!と言いたいけど今日は眠いから寝る!」

大河「け、決して月の聖杯戦争を観戦してて更新遅くなってるとかじゃ………おやすみ!」

イリヤ「………ん…ぅ…?」

イリヤ「ふぁ~あ…おはよー」

シーン

イリヤ「…皆出かけてるのかな?」

イリヤ「一人だと暇ね…みんなが帰って来るまで何してようかな」




1:一人遊び
2:ランサー達を探しに行く
3:廃工場付近で遊ぶ


選択安価 安価下2

イリヤ「せっかくだしお外で遊んで待ってよう」トテテテ



-廃工場付近-


イリヤ「…この辺って全然遊べそうな所がないね」

イリヤ「ランサー達、早く帰って来ないかなぁ」


龍之介「あれ、お嬢ちゃんこんな所でどうしたの?」

イリヤ「えっと…お兄ちゃん、誰?」

龍之介「俺は龍之介。所でさ、これから旦那がすっげぇ楽しい事始めるからさ、一緒に参加しない?」

イリヤ「(こ、この人…なんか怖い)」

龍之介「ほら、パーティとかは人数多い方がいいじゃん?だからさ…生贄として来てよ」スッ

イリヤ「え…ぁ…」ドシャッ




急に意識が遠くなり、そのまま倒れた。

その後どうなったかはわからない。

何かに咀嚼されるような感覚がしたけど、声を出す事もままならない。

………

うっすらと意識が戻った時に見た光景は、巨大な化物の口。

身体は触手に拘束され、食べられる瞬間。

絶望と共に、私の命は途絶えた。



DEADEND キャスター陣営がぴんぴんしてる内は…

-タイガー道場-


大河「やーはー!タイガー道場のお時間だよー!!」

大河「皆も数々の地雷を踏んで疑心暗鬼に陥っちゃったみたいねー…だが恐る事なかれ、正解はいつも一つ!」

大河「恐れて無難な選択肢しかしなければそれこそ無難の中に潜む地雷に嵌って動けなくなる。つまり!!」

大河「時には慎重に、時には大胆に。それこそが攻略の鍵である!!」

大河「………まぁ、死ぬ時は死ぬんだけどね」

大河「今回の死因は龍之介!キャスター陣営がぴんぴんしてる内は不用意に出歩く事はオススメしないわよー」

大河「それじゃあ次は頑張って!直前からスタート!!」

イリヤ「はっ!?」

イリヤ「外で遊んでたら大変な事になる気がする…」



イリヤ「一人だと暇ね…みんなが帰って来るまで何してようかな」




1:一人遊び
2:ランサー達を探しに行く


選択安価 安価下2

イリヤ「ランサー達、どこに行ったんだろう?せっかくだし探してみよう」トテテテ



ランサー達を探しに出かけた。

………

色々な所を探し回ったが、ランサー達は見つからない。

気付けば夕方になっていた。


イリヤ「はぁ…どうしよう。道に迷っちゃった」

イリヤ「………あれ、あそこの川、人が立ってる?」




キャスター「今宵はさいっこうのCOOOOOOOOLをお見せしましょう!!」

セイバー「なっ…これは!?」



変な格好のおじさんが突然川から出てきた大きな化物に食べられる。

突然の事に訳がわからず、転んでしまう。

イリヤ「な、なにあれ…に、逃げないと」ガタガタ



ザバッ


海魔「ぎしゃーっ!」

イリヤ「ひっ!?あ…ぁ…誰か、たすけ」


グシャッ

突然現れた化物に襲いかかられ、腕が食べられる。

あまりの激痛に泣き叫ぶ。痛さに耐え切れずまともに動く事も出来ない。

再び化物が襲いかかり…足が食べられる。もう片方の腕が食べられ、足が食べられ。

………


DEADEND だんなー、神様もびっくりのツッコミ、期待してるよー!!

-タイガー道場-


大河「恐れず突き進め、その先に待っているのは死だ!という訳でタイガー道場だよー」

大河「今回の死因はキャスター陣営!仕方ないのでこの日は大人しくしてましょう」

大河「…それじゃ、さっきアドバイスしたばかりだし頑張ってねー」

イリヤ「はっ!?」

イリヤ「…なんかすっごく怖いおばけが出てきて食べられる気がする」




イリヤ「…ここで大人しく一人で遊んでよう。ランサー達もきっと帰ってくるよね?」



イリヤ「けんけんぱっけんけんぱっ」

………

イリヤ「お絵かきしたいなぁ…石で地面にお絵かきできないかな?」

イリヤ「うーん…この石とかどうかな?」

イリヤ「いたっ…手、切っちゃった」

………

イリヤ「まだかなぁ…もう夕方なのに」

イリヤ「お腹すいた。そういえば、メイドさんが焼いてくれたお菓子があったっけ」

イリヤ「………まだかなぁ」モグモグ

………



イリヤ「もう、夜かぁ…」

イリヤ「ランサー、遅いなぁ」

イリヤ「………」



1:遅いので外の様子を見に行く
2:大人しく待ってる

選択安価 安価下2

イリヤ「…心配だし、探しにいってみよう」



………


イリヤ「なんだろう、あそこ…霧がかかってる?」

イリヤ「向こうから飛行機が飛んで来るし…なにかあったのかな?」



コバヤシイイイイイイイイイイイイイイ!!





キャスター「アハハハハハハハハハハ!!」

大海魔「ギシャアアアアアアアアアアアアアアア!!」



イリヤ「ひぃ!?な、なにあれ!?」

イリヤ「飛行機が…でっかいおばけに食べられてる」

イリヤ「に、逃げなきゃ。あ、あれ?足が…動かない」ガタガタ



海魔「ギシャーッ!!」

突然川からあがってきたおばけが襲いかかってくる。

私は、それから逃げる事も出来ずに食べられ…そのまま命を落とした。


DEADEND 大海魔は結構粘る

-タイガー道場-



大河「キャスター陣営がぁああああ!!超粘るううううううううう!!」

大河「…はい、タイガー道場の時間よー。今回の死因?安全確認せずに出歩いた事じゃー!!」

大河「何でキャスター陣営が沈没する次の日まで待てないのよ、お姉さん泣いちゃう!!」

大河「うっお腹が…とりあえず私は布団に入って寝る!次はちゃんと生き延びるのよイリヤちゃん!!」

大河「という訳でおやすみ!バタンキュー」

イリヤ「はっ!?」

イリヤ「…今外に行ったら大変な事になる気がする」




イリヤ「ランサー、遅いなぁ」

イリヤ「………」

イリヤ「…明日には戻ってくるよね?」


………


イリヤ「むにゃ…ランサー、まだかなぁ」

イリヤ「すぅ…すぅ…」




………



イリヤ「……んぅ…ん」

イリヤ「朝だ。…ランサー達、帰ってきたかな?」



工場内を探してみたけど、ランサー達はいない。


イリヤ「むー…まだ帰って来ないのかな?」


工房内は安全だけど、一人だと暇だなぁ…ランサー達を探しに行こうかな?



1:ランサー達を信じて大人しく待ってる
2:ランサーを探しに行く

選択安価 安価下2

イリヤ「やっぱりランサー達を探しにいこう。帰り遅いもん」トテテテ


………

イリヤ「うーん、でもランサー達がどこに行ったのかわかんない…どうしよう」


1:向こうのお屋敷みたいな所に行く
2:公園に行ってみよう
3:ゲームセンターに行ってみよう

選択安価 安価下2

イリヤ「…あれ、向こうにお屋敷がある」

イリヤ「ちょっと見てみようかな」




イリヤ「うわぁ…近くで見るとおっきい」

ピンポーン

イリヤ「ごめんくださーい!…いないのかな?」

イリヤ「………せっかくだし、探検してみようかな?」


1:探検する
2:探検しない

選択安価 安価下2

イリヤ「…やっぱり無断でお家に入るのはよくないよね」


イリヤ「うーん、でもランサー達がどこに行ったのかわかんない…どうしよう」


1:公園に行ってみよう
2:ゲームセンターに行ってみよう

選択安価 安価下2

イリヤ「なんだろ、あそこ…楽しそう」

イリヤ「げーむせんたー?はいってみよう」ウィーン

イリヤ「うわっ!?なにここうるさい!」

イリヤ「うぅ…ここにいると耳がおかしくなりそう」



ライダー「おい坊主、次はあれをやるぞ!」

ウェイバー「なんで僕が…ってあれ?」

ライダー「どうした?何か気になるゲームでもあったか?」

ウェイバー「いや、そうじゃなくて…あれ」




イリヤ「(どうしよう…せっかく来たけどうるさいし帰ろうかな)」

ライダー「こんな所で何をしておる?」

イリヤ「ふぇ?」

イリヤ「(おっきいおじさんだ…どうしよう、知らない人とお話しててもいいのかな?)」



1:お話してみる
2:おまわりさんこの人です
3:逃げる

選択安価 安価下2

イリヤ「(そういえば…)」


-
---
-----


切嗣「いいかいイリヤ、もし外で知らないおじさんに声をかけられても決してついていっちゃだめだぞ」

イリヤ「どうして?」

切嗣「一人でいる所に近づいて声をかけてくるのは油断させて攫う為の罠だ。だから、決して知らないおじさんについていっちゃだめだ」

切嗣「もし声をかけられた場合、大声で助けを求めなさい。近くのおまわりさんが駆けつけてくれるかもしれない」

-----
---
-


イリヤ「(知らないおじさん、近づいて声をかけてきた…つまり)」




イリヤ「おまわりさんこの人です!?」

警察「あーはいはい、そこのお兄さんちょっと一緒に署まで来てもらおうか」

ライダー「ん?一体どうしたというのだ、こら押すでない」



ウェイバー「(ライダーが青い服の人達に連れて行かれた………)」





イリヤ「知らないおじさんに話しかけられたら今の対応でよかったんだよね?」

イリヤ「…でも、すっかり夕方になっちゃった。ランサー達、心配してるかな?」


1:もう少し辺りを探索する
2:今日はもう大人しく帰る

選択安価 安価下2
眠寝休

イリヤ「もうすぐ暗くなっちゃうけど、もう少し探してみようかな」


・・・


イリヤ「街を歩いても見つからない・・・どこにいるのかな?」



1:向こうにある屋敷に行ってみる
2:公園に行ってみる

選択安価 安価下2

イリヤ「もうすぐ暗くなっちゃうけど、もう少し探してみようかな」


・・・


イリヤ「街を歩いても見つからない・・・どこにいるのかな?」



1:向こうにある屋敷に行ってみる
2:公園に行ってみる

選択安価 安価下2

ミス
今のは無視で

イリヤ「公園に行ってみよう」


・・・


ワイワイキャッキャ


イリヤ「(皆、楽しそう・・・私も一緒に遊びたい)」

シロー,カエルワヨー

イリヤ「(・・・キリツグとお母様と会ったら一緒に公園で遊びたいなぁ)」

イリヤ「・・・・・・」

イリヤ「もう、誰もいない。すっかり暗くなっちゃった」

雁夜「君、泣いてるのかい?ほら、おじさんのハンカチで顔拭いてごらん」

イリヤ「?」

雁夜「別に怪しい人じゃないよ。おうちがどこなのか分かるかな?」

イリヤ「えっと・・・」


1:おじさん、誰?
2:大丈夫、一人で帰れるよ
3:叫んで助けを呼ぶ
4:逃げる

選択安価 安価下2

イリヤ「おじさん、誰?」

雁夜「僕は雁夜。ただの通りすがりさ」

雁夜「それより、もう辺りも暗くなってるし、早くおうちに帰りなさい。家がどこか、分かるかい?」

イリヤ「えっと・・・」

雁夜「もしかして、おうちが分からないのかな?お父さんとお母さんは?」


1:だ、大丈夫!
2:お父さんもお母さんも、どこにいるのか分からないの

選択安価 安価下2

イリヤ「お父さんもお母さんも、どこにいるのか分からないの」

雁夜「そっか・・・」

雁夜「(こんな小さい娘を一人こんな所に放置するのも危ないし・・・よし!)」

雁夜「行く宛もないなら、放っておくわけもいかない。よかったらおじさんの所に泊めてあげるけど、どうする?」


1:じゃあ、お言葉に甘えて
2:知らない人についていったら駄目なの


選択安価 安価下2

イリヤ「いいの?」

雁夜「うん、おじさんからの好意だ。それに夜中に一人でこんな所にいる方が危ないからね」

イリヤ「じゃあ、お言葉に甘えて」


・・・




雁夜「何もない所だけど、ゆっくりしていってね」

イリヤ「う、うん」

雁夜「それじゃあおじさんは少し出かけるから、いいこにして待っててね」

イリヤ「はーい」





臓硯「・・・・・・」

それから、おじさんは出かけては帰ってきて、一緒に遊んでくれた。

この家に住んでる桜ちゃんともお話した。

でも、桜を見た後のおじさんは少し悲しそうだった。



数日後・・・


雁夜「じゃあ、おじさんは少し出かけるけど、いいこにして待っててね」

イリヤ「うん・・・」

雁夜「もうすぐ、全て解決する。帰ったら桜ちゃんと一緒にお出かけしよう」

雁夜「動物園とか、遊園地とか・・・きっと楽しい思い出になる。イリヤちゃんも一緒だ」

イリヤ「うん、じゃあ待ってるからちゃんと帰ってきてね!」

雁夜「あぁ、約束だ」


そうして、雁夜おじさんは出ていった。

それが私の見た、おじさんの最期の姿だった・・・

イリヤ「おじさん、帰って来ないなぁ…」

ガラッ

イリヤ「あ、おじさ…お爺さま?」

臓硯「あぁ、イリヤよ。お主に伝えたい事があってな…少し来てくれるか?」

イリヤ「うん、わかった」


………


イリヤ「それでお爺さま、伝えたい事ってなあに?」トテテテ

臓硯「実はな…雁夜の奴めが死んでしまったのじゃ」

イリヤ「え…?」ピタッ

臓硯「儂としても信じがたいのじゃがの…これは事実じゃ」

イリヤ「それじゃあ、おじさんは…」

臓硯「もうここに戻って来る事はなかろう。…さて、着いたぞ」

イリヤ「ここ…は?」

臓硯「地下室の扉じゃ。開けてみたまえ」

イリヤ「う、うん…」ギィ



ウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャ
ウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャ
ウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャ
ウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャ
ウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャ
ウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャ



イリヤ「ひ、ひぃっ!?」ビクッ

臓硯「何を驚いておる、早く進まんか」

イリヤ「で、でも…あれ…む、むむ蟲!!」ガタガタ

臓硯「あぁ、蟲じゃよ。お主にはこれからここで暮らしてもらう」

イリヤ「え…な、何を言って…」


ドンッ


イリヤ「え…ぁ…!?」

ブチャッ


ウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャ
ウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャ
ウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャウジャ



イリヤ「い、いやぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」

臓硯「あぁ、安心せい。殺しはしない…唯お主には蟲の苗床として魔力を蓄える為に生殺しとなってもらうだけよ」

臓硯「桜も中々の素質じゃが、もしかしたらお主が間桐の後継者足り得るかもしれんからのぅ…」

イリヤ「やだ、助けて!ここから出して!!」

イリヤ「ひぃっ!?む、蟲が服の中に…嫌ぁあああ!!」

臓硯「あぁ、そう叫ぶでない。あまり暴れると蟲が傷をつけかねん」

臓硯「儂からの好意として、お主には極上の快楽を与えてやろう。せいぜい狂うがいい、アインツベルンの聖杯の器よ」ズズ…ピシャッ



イリヤ「嫌だ、いやだあああああああああ!!怖いよ、助けて!!」

イリヤ「痛っ!?や、そこ大事な…ひぎぃああああああああああああ!!」

イリヤ「やだ、こんなの嫌!お願い開けて!ここから出して!!」ドンドン

イリヤ「あ、いや!やだやだやだやだやだやだやだ!こんなのやだ!いい子にしてるからひどいことしないで!!」

イリヤ「助けてお母様!キリツグ!ランサああああああああああああああああああああああ!!」




…それから、部屋を埋め尽くすおびただしい数の蟲から無限とも言える陵辱を受けた。

いくら泣き叫んで助けを求めても誰も助けにきてくれない。

なんでわたしがこんなめに?なにかわるいことをしたの?

わからない。…そうだ、これはきっとゆめだ。わるいゆめなんだ。

めがさめたら、となりにはきりつぐがいて、おかあさまがいて…

そうおもってねむりにつこうとしてもねむることをむしがゆるさない。

そうしてなんにちもなんにちも…なんかげつ、なんねん。どれくらいのつきひがたったのかわからない。



………




臓硯「………はぁ、壊れたか」

イリヤ「…………ぅ……ぁ……」

臓硯「最早蟲に弄られた時のうめき声しか出さぬか。…仕方のないやつよ」

臓硯「じゃが心配する事はない、お主は儂の人形として一生可愛がってやろう………あぁ、それもいいのぅ」

イリヤ「……………」




………

……………




BADEND 蟲爺の人形と化したイリヤ

-タイガー道場-


大河「これが…蟲プレイ! という訳でタイガー道場のお時間です!」

大河「今回の死因はまぁ、蟲爺ね。あれに目をつけられたらねぇ…うん、無理無理」

大河「このイリヤちゃんは蟲に純潔を散らされ、身体の至る所を蟲に…ひえぇ」

大河「そして蟲の陵辱を受け続けたイリヤちゃんは心が壊れて、蟲爺の人形として一生可愛がられるのでした…ちゃんちゃん」

大河「蟲爺のお気に入りとして一生を蟲蔵で過ごすのと、アインツベルンで原作通りの扱いを受けるの…どっちがマシなのかしらねぇ」

大河「まぁ、次のイリヤちゃんはきっと上手くやってくれるでしょう。とりあえず直前のおじさんとの会話からやり直しね!」

大河「…考えてみたら、このSSのBADENDって復讐鬼END以外ひと思いに死んだ方がマシな気が…なんか、怖いわね」

大河「それじゃあ気を取り直して頑張ってね!もう蟲爺行きは可哀想だから勘弁してあげてね!!」

イリヤ「はっ!?」

イリヤ「(知らないおじさんに着いていったらロクな目にあわない気がした…)」

雁夜「どうかしたのかい?」

イリヤ「…ううん、なんでもない」

雁夜「そっか・・・」

雁夜「(こんな小さい娘を一人こんな所に放置するのも危ないし・・・よし!)」

雁夜「行く宛もないなら、放っておくわけもいかない。よかったらおじさんの所に泊めてあげるけど、どうする?」

イリヤ「ううん、キリツグとお母様が言ってたわ、知らない人についていったら駄目なの 」

雁夜「しっかりしてるのかしてないのか…わかった、でも夜は危険だから気を付けてね」

イリヤ「うん」

イリヤ「………」

イリヤ「…帰ろう。ランサー達が心配してるかもしれない」



すっかり暗くなってしまっているから、今日はもう廃工場に戻る事にした。

戻ってもランサーはいなかった。

………



イリヤ「…んぅ…くしゅん!」

イリヤ「………朝かぁ」

イリヤ「身体に力が入らないけど、今日はどうしようかな」



1:ランサー達を探しに行く
2:大人しく待ってる

選択安価 安価下2

イリヤ「…今日こそは帰ってくるかもだし、大人しく待ってようかな」

イリヤ「………くしゅん!うぅ、なんでだろ…アインツベルンよりは暖かいはずなのに寒い」

イリヤ「立つのも辛いし…頭痛い」

イリヤ「うぅ………ランサー、まだ帰って来ないのかな」




………一晩中待ったが、ランサーは戻ってこなかった。

一体何をしてるんだろう…

それよりも、身体がだるい。頭も痛いし、熱くて寒い。


イリヤ「頭痛い…苦しい………っ!?」

突然右手に痛みが生じる。何かと思って見てみると、手に火傷の跡みたいなのができていた。

イリヤ「あれ、なんだろ…これ」

イリヤ「まぁいいや…これ以上考える事もしたくないし、寝よう」


イリヤ「すぅ…すぅ…」

………翌日




イリヤ「はぁ…はぁ…苦しい」

イリヤ「辛いよ…助けてよ………」


今日は朝から体調が悪い。

身体を動かして立つ事すら凄く辛く、ずっと横になっていたい。



イリヤ「でも……ランサー…帰ってくるかな」

イリヤ「いくらなんでも…遅すぎるよ」



1:動く事すら辛い身体を無理やり動かしてランサーを探しに行く
2:大人しく横たわってランサーを待つ

選択安価 安価下2

イリヤ「はぁ…はぁ……動くの辛いけど…ランサー、探さなきゃ」ムクッ








ランサー「………」

ランサー「(ケイネス殿…私はただ、忠義を貫き通したかっただけなのにどうして…)」

ランサー「(どうして、最後まで分かってくれなかったのですか)」





---
-----


ケイネス「やはり貴様は人の女を盗み取る泥棒だ、何故私はそんな事にもっと早く気付かなかったのか」

ランサー「ケイネス殿、私はただ忠義を…!!」

ケイネス「うるさい!もうお前の顔等二度と見たくもない!!今のお前に何ができる?槍を一本失い、他のサーヴァントへの対抗手段等ないに等しくなったお前に!!」

ケイネス「何もできまい、貴様の誇りとやらが私の経歴に泥を塗ったのだ!!」

ケイネス「挙句の果てに魔術回路をも失った私からソラウまで盗もう等と…もう絶対に許さん」スッ

ランサー「ケイネス殿、なにを!?」

ケイネス「最後の令呪を持って命ずる、二度と私にその姿を見せるなぁ!!」


-----
---



ランサー「………」

ランサー「(もう私に、成すべき事等…)」

ランサー「(………)」

ランサー「(…最早主に会う事すら叶わないなら、置いてきてしまったあの娘の所に行ってあげよう)」

ランサー「(もしあのまま待ち続けているのであれば、あまりにも…)」

イリヤ「はぁ…はぁ……うぐぅ」フラッ

ドサッ

イリヤ「(もうだめ…一歩も動けない)」

イリヤ「(視界もぼやけてきてる…私、ここで死んじゃうのかな)」

イリヤ「(責めて最後に、ランサーやキリツグと会いたかったなぁ…)」



私は、眠るように瞳を閉じた。

何も食べず、風邪を引いた身体で無理をした結果…私は倒れ、そのまま目が醒める事はなかった。


DEADEND 風邪でもこじらせるとやばい

大河「何故体調崩してる状態で出歩いたし」

大河「てことで、タイガー道場の時間だぞ!」

大河「今回の死因は体調崩してる状態で出歩いた事!」

大河「たかが風邪でも悪化したら大変な事になるのよ。というか序盤でも無理は厳禁って言ったじゃない!そんなにか弱い幼女に鞭を打つか!?」

大河「まぁ、歩くのも相当辛い状態で無理して出歩いても人通りがある場所にたどり着く前に倒れる訳で」

大河「廃工場から離れてるからランサーも探しようがない。という訳で御陀仏!」

大河「きっと次のイリヤちゃんは上手くやってくれるでしょう。という訳で次は生き残れるといいわね」

イリヤ「はっ!?」

イリヤ「今日出歩いたら倒れる夢を見た気がする」

イリヤ「・・・うぇ、苦しいし頭痛い。今日はランサー探すの、無理かも」

イリヤ「ランサー・・・まだ、かなぁ」





ランサー「(私の残存魔力も残り僅か。もしあの場所にイリヤ殿が残っていなかったなら、大人しく消え去ろう)」

ランサー「(だが、もしあの場所に残っていたら・・・私は、どうする)」

ランサー「(また、忠義を曲げるのか・・・しかし、主との契約は切られてしまった)」

ランサー「(・・・・・・その時、私はどうすればいい?)」




ランサー「・・・ただいま戻りました」ザッ

シーン

ランサー「・・・やはり誰もいないか」

ランサー「残っていないならそれでいい。このまま私は、消え去る・・・っ!?」



イリヤ「はぁ・・・はぁ・・・」


ランサー「イリヤ殿!?」ダッ


イリヤ「ラン・・・サー?」

ランサー「しっかりしてください、イリヤ殿」

ランサー「(高熱が出ている・・・こんな状態になるまで、この娘はここで待っていたのか)」

イリヤ「遅・・・いよ。ずっと・・・待っ・・・て・・・」

ランサー「今、食べ物を用意してまいります。それまでどうか・・・っ!?」

ランサー「(右手に令呪が?何故彼女に・・・)」

イリヤ「ランサー・・・おね、がい・・・一人に・・・しないで」

ランサー「イリヤ殿・・・!」

ランサー「(このままだと私はすぐに消えてしまう。そうなったら誰がこの娘を助ける?)」

ランサー「(この娘を助けるには、私が新しく契約しなければならない。しかし、それは・・・主を・・・・・・)」

イリヤ「ぜぇ・・・はぁ・・・おかあ・・・さま・・・きりつ、ぐ・・・らん・・・さー」

ランサー「・・・・・・!!」

ザッザッザッ…

イリヤ「はぁ………はぁ………」

ランサー「誰か…!誰かいないか!?」

ランサー「(金銭がなければ食料薬も調達できない。このまま消え去るならと契約をしても、これでは………っ!)」

ズガガガガガ キキィイイイ…

ライダー「誰かと思えばランサーではないか。そんな子供を抱えて一体どうした?」

ランサー「ライダーか…いや、この際誰でもいい。恥を忍んで頼みがある」

ウェイバー「頼みって…その娘、かなり苦しそうだぞ!」

ランサー「頼みというのは他でもない。…この娘を、助けてやってくれ」

ライダー「敵に助けを求めるとは、相当追いやられているようだな…で、どうする坊主?」

ウェイバー「どうするもこうするも、今にも死にそうな子供を放っておけるか!」

ライダー「あいわかった。着いて来いランサー、その娘にはちょっとした因縁があるものの、余のマスターの方針には逆らわん」

ランサー「…感謝する」





ウェイバー「………40℃。かなりの高熱だ」

ライダー「ふむ…して坊主よ、助かるのか?」

ウェイバー「本当はちゃんとした医者に見せた方がいいんだろうけど、とりあえず治癒の魔術を施してみる」キィイイン…

ランサー「………」

イリヤ「はぁ……はぁ………すぅ………すぅ……」

ライダー「おぉ、娘の表情が柔らいだぞ」

ウェイバー「………なんとか、命の危機がなくなる位にはなった…と思う」

ウェイバー「多分、風邪に栄養失調が重なって、悪化したんだと思う。しばらく安静にしておく必要があるけど、多分それで治るはずだ」

ランサー「そうか………よかった」

ライダー「しかしお前さんのマスターは何をしている?娘をこんなになるまで放置とはちと人間性を疑うぞ」

ランサー「………ケイネス殿は、私との契約を打ち切ってしまわれた」

ウェイバー「え…!?」

ライダー「ふむ、余が取り調べで警察に拘束されていた間に色々あったようだな。まぁ深くは詮索せんでおこう」

ウェイバー「でも、先生との契約を打ち切ったって…それじゃあランサーは何で限界していられるんだよ?」

ランサー「………」

ライダー「だんまりか。答えたくないなら答えなくてもよい。だがこれからどうするつもりなのだ?」

ランサー「…それに関しては、まだ考えていない。イリヤ殿の安全が確保されるならこのまま消える事も考えている」

ライダー「………ふむ」

イリヤ「…………ん……ぅ…?」

ライダー「おぉ、気がついたか。坊主、娘が目覚めたぞ!」

イリヤ「…誰!?」

ウェイバー「ライダー、その娘の目が覚めたって本当ランサー「イリヤ殿!」バッ

イリヤ「あ、ランサー!」

ランサー「ご無事で何よりです。…本当に、よかった」

イリヤ「もう、どれだけ待たせたと思ってるのよ!迎えに来るの遅かったじゃない」

ライダー「ふむ、それだけの口が聞けるならまぁ問題なかろう」

イリヤ「…所で、貴方達は誰なの?」

ウェイバー「………僕はウェイバーベルベット。こっちがライダー「余は征服王イスカンダル!こっちの坊主は余のマスターだ」

ランサー「彼等はイリヤ殿を助けてくれた恩人です」

イリヤ「そうなんだ。助けてくれてありがとう」

ウェイバー「どういたしまして。…それで、これからどうするつもりだ?ランサーのマスター」

ランサー「!!」

イリヤ「?」

ウェイバー「そのイリヤっていう娘の右手の令呪と、先生との契約を打ち切られたっていうランサーが数日経っても消えない事実」

ウェイバー「この2つから、イリヤとランサーが新たに契約したと考えられるだけだ」

ライダー「…まぁ、ランサーの言葉が事実ならそうなるだろうな」

イリヤ「一体何の事なの?」

ウェイバー「………じゃあ、イリヤは無意識の内にランサーと再契約をしたのか」

ライダー「そういう事だろうな」

イリヤ「?」

ランサー「イリヤ殿、右手に浮き上がっている跡を見てください」

イリヤ「右手って、これの事?」

ランサー「それは令呪というもので、サーヴァントに3回だけ、絶対的な命令を下せるものです」

ランサー「そして、その令呪がある限り…どうあがいても貴女は命懸けの戦いに巻き込まれる」

イリヤ「戦いって、ランサー達の戦いの事?」

ランサー「はい。…7組のサーヴァントとマスターが最後の1組になるまで殺し合う戦争。それが聖杯戦争です」

ランサー「このまま令呪を手放さない限り、イリヤ殿は命懸けの殺し合いに嫌でも参加する事になってしまう」

ランサー「この戦争から逃れる方法は唯一つ…令呪を全て使い切り、己のサーヴァントに自害を命じる」

ランサー「令呪を使い切れば、サーヴァントとの契約も打ち切られ、聖杯戦争の参加資格も失う。これで殺し合いに巻き込まれる事はまずなくなります」

イリヤ「でも、令呪を使い切ったら…自害を命じたらランサーはどうなるの?」

ランサー「………私はこの世から消え去り、英霊の座に帰るだけです。ですがそれで、イリヤ殿の安全は確保される」

ランサー「イリヤ殿は殺し合いに参加するには…あまりにも幼すぎる。このまま戦争に挑めば、ほぼ間違いなく命を落とすでしょう」

ランサー「ですから、令呪を全て使い、私に自害を…」

イリヤ「嫌!」

イリヤ「そんなの嫌、絶対に嫌」

ランサー「しかしイリヤ殿、それでは貴女の身が…!」

イリヤ「それでもランサーと別れるなんて絶対嫌だもん。自害なんて命令しない」

ランサー「………殺し合いに身を投じる覚悟はあるのですか?」

イリヤ「ううん、殺し合いも駄目」

ランサー「なら…」

イリヤ「でも、ランサーとお別れするのはもっと嫌」

ランサー「………」

ライダー「はっはっは!ランサーよ、さすがの騎士も幼子の涙には勝てぬようだな」

ランサー「…はぁ、仕方ない」

ライダー「となると、余と貴様らは敵同士という訳だが…どうする?」

ランサー「出来ればこの場では争いたくはない。…イリヤ殿を助けてもらった恩義もある」

ウェイバー「…そっちが争わないなら今は僕からも仕掛けない。複雑な事情もあるみたいだし、一時休戦だ」

ランサー「…感謝する」

ライダー「うむ、いいだろう。ならば飲んで語り合おうではないか」

ランサー「…は?」

ライダー「聞こえなかったか?宴だ宴。宴を開くぞ」

ウェイバー「」

イリヤ「?」

ライダー「がーっはっはっは!もっと飲め飲め!」バシバシ

ランサー「(どうしてこうなった)」

グレン「いやはや、お二人共良い飲みっぷりですな」

ライダー「おぉ、かたじけない」

マーサ「アレクセイさんのお友達が来るなんて、この家も賑やかになってきたわ」

イリヤ「んくっ…んくっ…ぷはぁ」

ウェイバー「(これ…ジュースだよな?未成年に酒を飲ませる訳にはいかないし)」

ライダー「しかしなんだ、たった一人の幼子を救う為に留まるとはな。是非とも我が臣下に加えたい」

ランサー「私が仕える主は唯一人…と言いたいが、その主にも見限られた身だ。…この戦争が終わっても尚勧誘をするのであれば考えよう」

ライダー「ほう、その言葉に二言はないな?」

ランサー「最も、今はイリヤ殿を守る事、それを第一とさせてもらう」

ライダー「よいよい、さぁ酒はまだまだあるぞ。とことん飲み明かそうではないか」バシッ

ランサー「ぐぼっ!」

イリヤ「らいだーもらんさーもなかよしだねー」ヒック

ウェイバー「(イリヤの顔が真っ赤なんだけど…いや、まさかな)」グビッ

ウェイバー「ぶっ!?これお酒じゃないか!」

ライダー「なんだ、今更気付いたのか」

ウェイバー「なんてものを飲ませてやがるんですか!ってまさかイリヤが飲んでるのも…」

イリヤ「あははははは」ケタケタ

ウェイバー「」

ウェイバー「なんでイリヤにまで酒を飲ませてやがるんですかああああああああ!?」

ライダー「細かい事は気にせんでいいだろう」

ウェイバー「気にしなきゃだめだって!ていうか何で誰も突っ込まないのさ!?」

グレン「はて、そうだったっけか?」

マーサ「さぁ、どうだったしらねぇ」

ウェイバー「(だめだこれ…ストッパーが僕しかいない)」

イリヤ「んくっんくっ…ぷはぁ」ヒック

ウェイバー「あぁくそっ、ちょっと待ってろ」ダッ



ウェイバー「ほらイリヤ、一旦水飲め」スッ

イリヤ「あははははは、ライダーとランサーがたくさんいるー」

ウェイバー「あぁああああああ!! ほら、早く水を飲んで。気分悪くなったらすぐに言うんだぞ!」

イリヤ「あーい」ケタケタ

ライダー「がーっはっはっは!」

ランサー「待て、征服王!これ以上は…」

ライダー「何を言っておるか、まだ夜は長いぞ?」

ランサー「がぼっ!?」

ウェイバー「これ…どうやって収集付けるんだよ」

ライダー「何をしておるか坊主、お前も飲め」

ウェイバー「」




…それから、マッケンジー宅には一人の男の悲鳴が響き渡ったそうな

イリヤ「うえぇ…」

ウェイバー「言わんこっちゃない…うぷっ」

イリヤ「凄く気持ち悪い…頭痛い」

ウェイバー「ほら、抵抗はあるかもしれないけど気持ち悪いならしっかり吐き出して…うぶっ!」バッ

ライダー「あー…その、すまなんだ」

ウェイバー「謝る位なら最初から飲ませるなと…もうだめ、ちょっと袋おぼろろろろ」ビチャビチャ

イリヤ「うぶっ…うえぇ」

…翌日


イリヤ「うー…らんさーあたまいたいよーきもちわるいよー」

ランサー「はぁ…征服王。今後イリヤ殿に一切酒類は与えないでほしい」

ライダー「まぁ…すまんな」

ウェイバー「ったく、下手すると急性アルコール中毒で死んでたかもしれないんだぞ」サスサス

イリヤ「うっ…うげぇ」

ライダー「…それはそれとして、これからの事だが」

ウェイバー「流すのかよ!?」

ライダー「悪かったと言っておろう。それよりも今後の事を話していかにゃならんだろう」

ランサー「現時点ではキャスターとアサシンが脱落している。残っているのはセイバー、アーチャー、ランサー、ライダー、バーサーカー…この5騎か」

ライダー「うむ。だが余の知らぬ所で脱落しているやつがいる可能性もある」

ウェイバー「それで、これからどう動くか…まずアーチャーは規格外だ。今の状態であの陣営を相手にするのは避けたい」

ウェイバー「セイバーの陣営も………」チラッ

イリヤ「うぅ…」

ランサー「………」サスサス

ウェイバー「…イリヤの事情はわからないけど、多分今接触するのはまずいと思う」

ウェイバー「そうなると、狙うべきはバーサーカーになるけど…あれはステータスも見えない化物だ」

ウェイバー「攻め込むとしても、それ相応の準備が必要になる上に何より居場所が掴めない」

ライダー「なるほどな…ランサー、貴様はどう思う?」

ランサー「イリヤ殿の事を考えると、今無理に攻め込むのは得策ではない。君達にはすまないが、彼女の命を優先させてもらう」

ウェイバー「うん、それが当たり前…だよな」

ウェイバー「よし、なら今は様子見に徹しよう。僕は他の陣営の対策を考える」

ライダー「ふむ、ならば余は街に出て遊興ウェイバー「お前も家で大人しくしろ。何の為にゲームを買ったんだよ」

ライダー「なら坊主も一緒に対戦プレイをしようではないか」

ウェイバー「だから僕は他陣営の対策を考えるって言っただろ」

ライダー「つれないのぉ」

イリヤ「うぅ…いっしょにあそびたいけどきもちわるい」

ランサー「気分が回復次第、遊びましょう」

イリヤ「うん…うえぇ」

数時間後…


イリヤ「うーん、ようやく気持ち悪いの治ったかも」

イリヤ「うん…多分大丈夫!」

イリヤ「でも、皆のお話聞いてなかったし…どうしようかな?」



1:ライダーの所に行く
2:ランサーの所に行く
3:ウェイバーの所に行く

選択安価 安価下2

イリヤ「ランサー、一緒に遊ぼ?」

ランサー「イリヤ殿、もう大丈夫なのですか?」

イリヤ「うん、まだちょっとくらくらするけど平気よ」

ランサー「そうですか。…しかし、何をして遊ぶか。ご希望のご遊戯は?」

イリヤ「うーんとね、ライダーが言ってたゲームがしたい!」

ランサー「承知致しました」




ライダー「ほう、対戦プレイをしたいとな」

イリヤ「これがゲームなのね。えっと…あどれなりん大戦略?」

ランサー「イリヤ殿、全然違います。まだ回復しきっていないのなら無理をしないほうがいいかと」

イリヤ「嫌よ、寝てばかりなんて退屈だもん」

ライダー「余としては対戦相手がきてくれるのは嬉しいが…このゲーム、少しばかり難しいぞ?」

イリヤ「ぶー、イリヤだって出来るもん!」

ライダー「そうかそうか、ではやり方を教えてやるからまずはチュートリアルからだな。これをクリアしたら余が直々に相手をしてやろう」

ランサー「いや、すまないが征服王。イリヤ殿とは私が遊ぶ約束になっている。その間ゲームを貸して欲しいのだが…だめだろうか?」

ライダー「ふむ、なるほどな…そういう事なら仕方ない」




………


イリヤ「あーっ!また負けたー!!」

ライダー「だが中々良い勝負になっておるではないか」

ランサー「ですがイリヤ殿は飲み込みが早い。この成長なら遠からずこちらが負かされるでしょう」

イリヤ「絶対ランサーに勝つんだから!もういっかい!!」

ライダー「(しかしランサーの奴も中々の接待よのぅ)」



ランサーとあどれなりん?大戦略をプレイした。

ようやく1回勝てた辺りでライダーが参戦して、ボロ負けしてランサーに泣きついた。









ズガガガガガガ

ホムンクルス「」ピクッ…ピクッ…

切嗣「………」チャキッ

タァン

ライダー「坊主、ランサー、娘よ!こうして共にいるのだ、街に出て親睦を深めようではないか」

ランサー「は?」

ライダー「共に戦うのであればお互いを知っておいたほうがよかろう。そうと決まれば早速出かけるぞ」

ウェイバー「ライダー………はぁ、言っても聞かないだろうしどうするかはランサーとイリヤに任せる」

ランサー「ふむ、イリヤ殿はいかがいたしますか?」

イリヤ「私?んっとね…」


1:4人でお外に出かけたい!
2:おうちでのんびり遊びたいな

選択安価 安価下2

イリヤ「私は、4人でお外に出かけたいな」

ライダー「うむ、娘もそう言っておる事だし早速出かけようではないか」

イリヤ「ランサー、肩車して!」

ランサー「承知」



ウェイバー「で、どこにいくつもりだよ。言っとくけど僕にアテはないからな」

ライダー「なに、目的のない遊興もまた面白いものだ」

ウェイバー「行き先決めてなかったのかよ」

ライダー「細かい事など気にするでない、豪快に楽しもうではないか」

ウェイバー「はぁ……イリヤ達は、どこか行きたい所はあるのか?」

ランサー「私は、イリヤ殿の意見を尊重します」

イリヤ「私は…んーと」




1:遊園地に行きたい
2:あそこの紅洲宴歳館・泰山っていうお店に行きたい
3:映画館に行きたい
4:公園で遊びたい

選択安価 安価下2

イリヤ「あそこの紅洲宴歳館・泰山っていうお店に行きたい」

ウェイバー「あれか…見た所中華料理だな」

ライダー「ふむ、とあらば食してみようではないか」



ガラッ

店長「いらっしゃいませ」

ランサー「っ!?」

イリヤ「す、凄く辛そうな匂いがする…」

ライダー「ほう、中々面白そうな料理が出るとみた。坊主、早速食すぞ」

ウェイバー「あ、あぁ……ん?」



綺礼「………」ハムッハフッハフッ



ランサー「あれは…」

ウェイバー「アサシンのマスター…だな」

綺礼「……ん、食うか?」

ウェイバー「何でだよ!?」

イリヤ「それ、美味しいの?」

綺礼「あぁ、素晴らしい味だぞ。私も最近見つけたのだが、ここの麻婆豆腐の味がやみつきになってしまってな」

ライダー「そんなに美味いのか!よし、早く注文するぞ!」

ウェイバー「(嫌な予感がするし僕は無難そうなメニューを頼もう。…でも、支払いは全部僕なんだよな)」

イリヤ「麻婆豆腐かぁ…私もそれにする!」

ランサー「ふむ、では私もそれを」

店長「かしこまりました、少々お待ちを」スッ

店長「お待たせ致しました」



ランサー「こ…これは!?」

イリヤ「まっかっか…」

ライダー「おぉ、これは凄そうだ。早速食そうではないか!」

「「「「いただきます」」」」パクッ


ライダー「………」

ランサー「……!!」

イリヤ「ひぎゃああああああああああああああああああああ!?」

ランサー「これは…ごほっ!この世のものとは思えない辛さごほっごほっ!!」

ライダー「こ、これしきの辛さ…征服出来ずして何が王か!!」

イリヤ「ひ、ひぃいい!辛い、辛いよおおおお!!」

ランサー「イリヤ殿、この水を…ごふっ」

ライダー「ぬううう…余は負けぬ。これしきの辛さで寝を上げる等…」パクッ

ライダー「ぬぐあああああああああああああ!!」

綺礼「(ふむ…なるほど、このような愉悦もあるのか)」ニヤニヤ

ウェイバー「(普通のメニュー頼んでよかった)」

ウェイバー「てうか、聖杯戦争に敗退したマスターが協会にいなくていいのかよ」

綺礼「なに、アサシンのサーヴァントこそ失ったが私とて教会の外に出てはいけないという決まりはない」

綺礼「故に、こうして食事をする事に何も問題はないはずだが?」

ウェイバー「………」

綺礼「ふむ、だがこうして出会ったのも何かの縁だ。一つ耳よりの情報を教えてやろう」

綺礼「私の予想が正しければ、此度の聖杯戦争は明日決着が付くだろう…それまでにやり残した事がないか、しっかりと確認しておきたまえ」スッ




ウェイバー「………」

ウェイバー「(明日聖杯戦争の決着がつくって?一体どういう事だ…)」

ライダー「ぜぇ…ぜぇ…なんとか、完食したぞ」

イリヤ「」チーン

ランサー「」チーン

ウェイバー「…無茶しやがって」

イリヤ「うぅ…まだ口が焼けそう」

ランサー「まさかこれ程の兵器が存在するとは」

ウェイバー「(財布が軽い…こんな気持ち初めて)」

ライダー「うぅむ、なんとも面妖な破壊力で………!」

ランサー「!!」

ウェイバー「ライダー…?」

イリヤ「?」

ライダー「坊主、気をつけろ。…ランサーも気付いておるな?」

ランサー「えぇ、この殺気…我々に向けられています」






ホムンクルス「最優先捕獲対象、発見」ザッ

イリヤ「…っ!」ビクッ

ホムンクルス「目標、イリヤスフィール・フォン・アインツベルン」ザッ

ホムンクルス「貴方達に命じます。イリヤスフィール・フォン・アインツベルンをこちらに引き渡しなさい。そうすれば貴方達に危害は加えません」ザッ

ウェイバー「なっ…!?」

ライダー「なんじゃ貴様ら、いきなり現れたかと思えば娘を引き渡せとは。まずは名を名乗らんか」

ホムンクルス「失礼しました。私達はアインツベルンのホムンクルス。私達は脱走したアインツベルンの最高傑作ホムクルスである彼女を連れ戻しにきました」

ホムンクルス「貴方達が大人しくイリヤスフィールをこちらに渡すのであれば、危害は加えません」



イリヤ「…ランサー」ギュッ

ランサー「………その要求を断ったら、どうする?」


ホムンクルス「その場合、私達は無理やりにでも奪うのみです」ジャキッ

キィン ガキィン キィン


ライダー「ぐぅっ!」ガキィン

ウェイバー「ライダー!!」

ホムンクルス「くっ、このホムンクルス…サーヴァントと同等以上の力を持っている!」

ウェイバー「なんで自画自賛しているんだよ!?」

ライダー「だが、こやつら…とんでもない怪力だぞ!」

ホムンクルス「当たり前です。私達は戦闘用に作られたホムンクルスなのですから」

ランサー「戦いの為に作られた命、か…だがしかし!」ヒュンヒュン

ホムンクルス「っ!」キィン

ランサー「力だけでは、英雄には遠く及ばないぞ」パシッ

ホムンクルス「…なるほど、これが英霊。一筋縄ではいきませんね」

ウェイバー「(あのホムンクルス達…ランサーの言うように力はあるけど技術はそこまででもない)」

ウェイバー「(けど、耐久力が英霊にも匹敵する位高い…それも尖兵の彼女達全員が)」

ウェイバー「(これが意味する事は…考えたくないけど、本隊はこれ以上の化物の可能性があるのか)」

イリヤ「………」ギュッ

ランサー「イリヤ殿、少しの間目を瞑っていてください」

イリヤ「…うん」ギュッ

ランサー「(ホムンクルスとはいえ、人が殺される所をイリヤ殿に見せる訳にはいかない)」

ランサー「(それにあの麻婆豆腐の破壊力が未だに残っている…これ以上戦闘に支障をきたす前に決着を付ける…!)」ダッ

ランサー「はぁっ!!」ザシュッザシュッドスッ

ホムンクルス「…っ!」ドサッ

ホムンクルス「………」スッ

ウェイバー「だめだランサー、離れろ!!」



ホムンクルス「もう遅いです」バッ

ランサー「!」ヒュンヒュンヒュン

ホムンクルス「」ドサッ

ライダー「いかん!」

ホムンクルス「…」バッ

ランサー「くっ!」キィンキィン

ホムンクルス「もらいました」ヒュッ

イリヤ「あっ…!」

ランサー「しまっ…!!」

ホムンクルス「イリヤスフィール確保…目標捕獲につき、撤退します」ヒュッ

イリヤ「やだ、連れ戻されたくない!ランサー、ランサああああああああああああああああああああ!!」

眠寝休

ランサー「くっ…私はたった一人の少女すら守れないのか」

ウェイバー「なんだったんだよあいつら…ホムンクルスって名乗っていたけど」

ライダー「ふむ…恐らく、あの娘を手に入れなければならない理由があるのだろうな」

ウェイバー「手に入れないといけない?」

ライダー「理由は分からんがな。どちらにせよ、娘が怯えていた事から味方、という訳ではなさそうだ」

ランサー「………」

ライダー「で、どうする?見失ってしまったがあいつらを追いかけるか?」

ウェイバー「………」ギリッ

ランサー「ライダーとそのマスターよ、少しの間だが協力してくれた事は感謝する」

ランサー「だが、私達の事情にこれ以上巻き込む事はできない。ここからは私一人でなんとかしよう」

ライダー「ふむ、坊主はどうする?」

ウェイバー「…ここで僕達が行っても、何も得はない。…頭では分かってる」

ウェイバー「でも、あんな結末間違ってる。そんなの僕は認めない」

ウェイバー「だから僕も一緒に彼女を取り返しに行く。ライダー、力を貸してくれ」

ライダー「おう、そう来なくてはな!!」

-タイガー道場-


大河「虚無より帰還、我らがタイガー!という訳でしばらく放置しちゃってごめんね!」

大河「色々あって>>1は病院に行ったけど、今の所命の危機とかはないから安心して!」

大河「そして忘れてはならないのはSSを見る時は、ルールとマナーを守って楽しく見る事!」

大河「それさえ守れれば、後は大丈夫!>>1のSSを見て楽しんでもらえたら私達も嬉しいわ」

大河「という訳で完結目前だけど再開!続編出るかは置いといて頑張って完結させるわよー!」

イリヤ「…………ん……ぅ?」

ホムンクルス「お目覚めになられたようですね」

イリヤ「んぐ……む?」モゾッ

イリヤ「(あれ、私は確か……身体が動かせない。それに、なんで喋れないの?)」

ホムンクルス「諸事情により帰るまでの間、布で口は封じさせて頂いております。身体の拘束もしておりますが、お許しを」

イリヤ「むぐ……むぅ!」

イリヤ「(そうだ、この人達……私を攫った人達!なんで私を狙って……それに、これってもしかして誘拐?)」

ホムンクルス「アハト様からイリヤスフィール様を連れ戻すように命令を受けています。これから貴女は私達と共にアインツベルンに帰還致します」

ホムンクルス「衛宮切嗣がしくじったり裏切ったりしなければいずれ貴女の父親とも会えますので、城に戻りましょう」

イリヤ「(キリツグ……そうだった。元々キリツグとお母様に会う為にここまで来たのに)」

イリヤ「(せっかくランサーやライダー達とも仲よくなれたのに……ここで連れ戻されたら)」

イリヤ「(二度とあえなくなっちゃうかも……そんなの、嫌)」

イリヤ「(連れ戻されたくない……みんなと一緒にいたい)」

イリヤ「(お願い、助けてランサー!)」

ホムンクルス「!?」



ランサー「我が守るべき姫君の令呪により、駆けつけた。お前達の企みは潰させてもらうぞ!」シュタッ


ホムンクルス「何時の間にここに!?入口も閉じているのに、一体どうやって!?」

ランサー「お前達にはわからない事だ。……イリヤ殿、ご無事ですか?」スパッ

イリヤ「う……ぐすっ……ぎでぐれでありがどおおおおおお!!」ギュッ

ホムンクルス「くっ……だがたった一人で私達から逃げられるとでも?」ジャキン

ランサー「何時から一人だと錯覚していた?」カキンッ

ホムンクルス「……何?」

ライダー「よくやたランサー!助太刀に来たぞ!!」ドゴォン

ホムンクルス「!?」

ランサー「感謝する、ライダー」

ライダー「なに、気にするでない。それよりもまずはこの状況をなんとかする方が先ではないか?」



ホムンクルス「…………」スッ



ランサー「かなりの数だが、そんな事は問題じゃない」

ライダー「無事、娘も救出出来たのだ。増援が来る前に退散するぞ」

ホムンクルス「くっ…絶対に逃がすな!」

ライダー「おっと、お前さん達の相手はこっちだぞ」



キィイイイン






ホムンクルス「景色が……変わった!?」

ライダー「見よ、我が無双の軍勢を! 肉体は滅び、その魂は英霊として世界に召し上げられて、それでも尚余に忠義する伝説の勇者達!」

ライダー「彼らとの絆こそ我が至宝!我が王道!イスカンダルたる余が誇る最強宝具……『王の軍勢』なり!!」


ライダー「王とは! 誰よりも鮮烈に生き、諸人を見せる姿を指す言葉! すべての勇者の羨望を束ね、その道標として立つ者こそが、王。 故に!  王は孤高にあらず。その偉志は、すべての臣民の志の総算たるが故に!」



「然り! 然り! 然り!」


ライダー「蹂躙せよおおおおおおおおおおおおおお!!」



ホムンクルス「私達ホムンクルスを甘く見ないでください……力づくで押し通ります」

ホムンクルス「逃がすな、何としても捕えろ!!」



イリヤ「うわわ、たくさん来たよ!?」

ランサー「一気に駆け抜けて包囲網を突破します。しっかり捕まっていてください」

イリヤ「う、うん!」ギュッ




ランサー「ふっ!」キィン

ホムンクルス「っ!?」

ランサー「はっ!」バキィン

ホムンクルス「くっこの男……私達ホムンクルスの怪力を完璧に受け流している!?」

ランサー「その程度で我が主に触れる事が出来ると思うな」

ホムンクルス「野郎ぶっ殺してやるぅううううう!!」ブォンッ

ランサー「はぁっ!」ドスッ

ホムンクルス「がっ……!!」ドサッ



ホムンクルス「まずい、包囲網が突破されてしまう!」

ホムンクルス「彼女は次なる聖杯の器…なんとしても生かして捕えろ!!」

ランサー「!」



イリヤ「……ランサー?」

ランサー「………なんでもない。すぐにここを離れましょう」

イリヤ「……うん」



ホムンクルス「待て!」



ホムンクルス「……逃げられたか」

ホムンクルス「あれがサーヴァント……予想以上の早さです」

ホムンクルス「いかが致しますか?すぐにでも包囲網を敷く事も可能ですが」

ホムンクルス「…………」

ランサー「……ここまで来れば追跡も撒けたか」

イリヤ「んー……」ピトッ

ランサー「(しかし、あの兵士……気になる事を言っていたな)」

ランサー「(次なる聖杯の器…まさか、イリヤ殿は次の聖杯戦争の器になるべくして創られた存在なのか?)」

イリヤ「えへへー、やっぱりランサーの背中ってあったかい」スリスリ

ランサー「(だが、それではイリヤ殿が……あまりにも悲惨だ)」

ランサー「(聖杯の器としての役目を果たす時、恐らく彼女は……)」

ランサー「(いや、まだ推測の域を出ない。そんなはずがない)」

ランサー「(……イリヤ殿の母親を探そう。母親ならば、何か知っている可能性が高い)」



ライダー「おーい!」パカラッパカラッ

ウェイバー「二人とも無事か!?」

イリヤ「あ、二人とも-!私達はここだよー!!」

ランサー「ライダー、無事でよかった……乗り込む時に使った戦車はどうした?」

ライダー「うむ、油断して奴らに持っていかれてしまってな。しばらくはあれを出す事が出来ん」

ランサー「……すまない」

ライダー「なに、気にする事はないぞ」

ウェイバー「でも、無事奪還出来てよかった。……これからどうする?」




ランサー「……考えがある」

ライダー「ほう、言ってみろ」

ランサー「奴らの内の一人が気になる事を言っていた。…彼女は次なる聖杯の器だと」

ウェイバー「それって…………っ!」

ランサー「…それを元に色々と考えていたのだが、一度確かめておきたい」

ライダー「だが、どうやって確かめるつもりだ?」

ランサー「イリヤ殿の母親に会いに行く。母親ならば何かを知っている可能性も高い」

ライダー「なるほどな……それで、娘はどうするつもりだ?」

イリヤ「?」

ウェイバー「そうか、母親に会いに行くといっても…道中でまたあいつらと遭遇したりサーヴァント同士の戦いに巻き込まれたら危険だ」

ランサー「…それならば、安全な場所で待っていてもらう方が得策と」

ライダー「最も、共に戦場を駆けるのも立派な戦略だぞ?娘よ、お主はどうしたい?」

イリヤ「どう……って?」

ウェイバー「僕たちはこれから、もしかしたら危険が伴うかもしれない場所に向かう。それまで安全な場所で待っているか、危険を覚悟して僕たちと一緒に行くか。好きな方を選べって事だよ」

ランサー「……イリヤ殿、気を使う必要はありません、貴女がどうしたいかで決めてください」

イリヤ「うーん……」



1:ランサー達と一緒に行く
2:安全な場所で待ってる

選択安価 安価下2

眠寝オヤス

イリヤ「決めた!私もランサーと一緒に行く!!」

ランサー「そうですか。……なら、出来る限り私から離れないように」

イリヤ「うん!」

ウェイバー「それより、その娘の母親がどこにいるのかわかるのか?」

ランサー「………」

イリヤ「………」

ウェイバー「わからないのかよ!?」

ライダー「坊主、そう嘆く事はないぞ。存外なんとかなるかもしれん」

ウェイバー「さすがに手がかり無しで探しだそうとするのはどうかと思うぞ」

ライダー「なに、余に心あたりがある。任せておけ」

---衛宮邸---



ライダー「着いたぞ、この家に娘とよく似た者が出入りしているのを余は見た事がある」

ウェイバー「その人が母親の可能性が高いって事か?」

ライダー「その通り。違った場合は探しなおす事になるがその時はその時だ」

ランサー「この屋敷にイリヤ殿の母親が……」

イリヤ「お母様がここに……」




1:門を開けてお母様を探す
2:呼びかけてみる
3:屋敷を眺めてみる


選択安価 安価下2

イリヤ「おかあさまー!隠れてないで出てきてよー!」


シーン……


ライダー「何も反応がないのぅ」

イリヤ「音も全然聞こえないし、誰もいないのかな?」

ウェイバー「いや、秘匿の為の結界が張られてる……これがある限りは外から中の様子を探るのは不可能だ」

ライダー「では、門を開けて中の様子を探る他あるまい」スッ

ウェイバー「ちょっとまて!門をいきなり開けるつもりか!?」

ライダー「何も問題はないだろう」ギィ

ウェイバー「問題だらけだ!!」

ライダー「たのもー……何!?」

イリヤ「どうしたの、ライダー?」

ランサー「この気配……まさかサーヴァント!?」

ウェイバー「って事は…ここの主がマスターって事なのか!?」





バーサーカー「■■■■■!!」



ウェイバー「あれは…ライダーがもうひとり!?」

ライダー「余の姿を真似るとは、そんなに憧れておるのか?」

ウェイバー「そんな訳ないだろ!それより、あの小さな建物にあいつが攻め込んでる!」

ランサー「よくみれば中には人が二人いる。ひとりは応戦しているが、もうひとりは……」

イリヤ「お母様!!」

ウェイバー「お母様って……じゃあ、あれが!?」

ライダー「どうやら、複雑な事情がありそうだな。まずは奴をなんとかせねばならんな」

ランサー「イリヤ殿はお下がりください。我々で奴を追い払います」

イリヤ「ランサー……」



1:お願い、お母様を守って!
2:……わかった、でも怪我しないでね
3:私、お母様の所に行ってくる!


選択安価 安価下3
眠寝休

イリヤ「ランサー、お願い!お母様を守って!」キィイン

ランサー「承知しました!」






バーサーカー「■■■…」ガシッ

舞弥「ぁ……がっ!」

アイリ「舞弥さん!?」

舞弥「マダ……ム……逃げ…………」

ランサー「はぁっ!」ヒュッ

バーサーカー「■!」ガキィン



ドサッ


舞弥「げほっげほっ! ぐっ……一体何が?」




ランサー「何を企んでいたのかは知らんが、ここまでだ。覚悟しろバーサーカー!」

バーサーカー「■■■■■!!」ゴウッ



アイリ「どういう事なの?なんでライダーがバーサーカーになっているのかしら」

舞弥「はぁ……はぁ…マダム、無事ですか?」

アイリ「舞弥さん、大丈夫!?」

舞弥「私はなんとか……それよりマダム、今の内に逃げましょう」

アイリ「で、でも……」

ランサー「お二人共、ここは我々にお任せを」

アイリ「ランサー……どうして、私達を?」

ランサー「詳しい話は後でします。早く門の先で待機しているライダー達と合流してください」

舞弥「……一体何が目的ですか」

ランサー「我が主の願いを叶えたい、それだけです」

アイリ「……舞弥さん、行きましょう」

舞弥「マダム?」

アイリ「多分だけど、この人達は悪い人じゃないと思うの。ここは信用してみましょう?」

舞弥「ですが……」

バーサーカー「■■■■■!!」

ランサー「させるか!」

バーサーカー「■■■!?」

ランサー「早く安全な所へ!私も後から向かいます!!」

アイリ「ランサー……ありがとう」

舞弥「………」

ライダー「おぉ、無事避難出来たようだな」

舞弥「バーサーカーに襲われた所を助けて頂いたのは感謝します。ですが貴方達の目的が理解できない……人質にでもするつもりですか?」

ウェイバー「別に目的があって接触した訳じゃない。人質にもしないし、交渉したりもしない」

舞弥「では、何故私達を?」

ウェイバー「それは……」

イリヤ「お母様ー!」バッ

アイリ「イリヤ!?どうしてこんな所に?」

舞弥「まさか貴方達が誘拐を?」

ウェイバー「違う!断じて違うからな!」

イリヤ「ランサー達が私を守ってくれたの!」

アイリ「そうだったのね。イリヤ……貴女が無事でよかった」ギュッ

イリヤ「私も会いたかった……お母様」ギュッ




ライダー「うむ、親子の感動の再会とはよいものだ。坊主もそう思うだろう?」

ウェイバー「………」

ライダー「どうした坊主、泣いておるのか?」

ウェイバー「う、うるさい!これは目に汗が入っただけだ!」

ライダー「はっはっは、そう照れるでない!!」バシッ




バーサーカー「■■■■■!!」






ライダー「いかんな、どうやら奴の狙いはお前さん達らしい」

ウェイバー「何でバーサーカーが狙いを定めて……どうなっているんだ?」

アイリ「………」

舞弥「とにかく、このままでは危険です」

ライダー「安心せい、全力で駆けてこの場を離脱する。ランサーはパスを頼りに合流するはずだ」

アイリ「え?駆けてって…きゃあ!?」

ライダー「さぁ行くぞ!我が覇道に越えられぬ壁等なし!!」ズガガガガ

-マッケンジー宅-



ライダー「という訳で一段落着いたな」

マッケンジー「いやはや、ウェイバーがこんなにもお友達を連れてくるなんて思わなかったよ」

マーサ「あらかじめ言ってくれればいいのに。お料理足りるかしら?」

舞弥「いえ、その……私達の事は別に気にせず」

ライダー「遠慮する必要はないぞ。どうせなら一杯どうだ?」

アイリ「えっと……いいのかしら?」

マッケンジー「遠慮はいりませんよ。美味しく食べてくれればマーサも喜びますから」

アイリ「じゃあ、いただきます」パクッ

舞弥「マダム!?」

アイリ「まぁ、この料理美味しいわ!舞弥さんも食べてみて?」

舞弥「で、では……」パクッ

舞弥「これは……!?」

アイリ「美味しいでしょう?」

舞弥「………」パクッパクッ

舞弥「………」パクッパクッ……グスッ

ウェイバー「ど、どうした?もしかして辛かったのか?」

舞弥「いえ……こんなに暖かい…………食事は……本当に……久しぶりで」グスッ…パクッ

アイリ「舞弥さん……」

ライダー「ふむ、ならば存分に味わうといい。今日は宴だ!」ゴトッ

イリヤ「ライダー、それなに?」

ライダー「これか?これはな、お酒だ」

アイリ「お酒?」

ライダー「なんだ、もしかして酒を知らんのか?」

アイリ「えぇ、今までお城でしか暮らした事がなかったから……」

ライダー「ならこの機会だ、飲んでみるといい。さぁさぁ」スッ

ウェイバー「ち、ちょっとまてライダー。そうやって無理に酒を飲ませるのは……」

ライダー「何を言う、宴と言えば酒だろう。こいつは市場の中でも中々の一品だぞ?」

マッケンジー「さぁさぁ、よかったら一杯」スッ

アイリ「それじゃあ、いただいてみようかしら」

イリヤ「あーっお母様だけずるい!イリヤも飲むー!!」

ウェイバー「あのな、未成年はライダー「よいではないか。物は試しだ、ほれお試し一杯」スッ

ウェイバー「…………ライダー?」

ライダー「ほれ坊主、せっかくの機会だ。お前も飲まんか」グイッ

ウェイバー「ちょ、まがぼっ!?」

マッケンジー「そちらのお嬢さんもよかったらいかがですかな?」スッ

舞弥「……で、では一杯」

ウェイバー「だ、誰か止め…ぶはっ」


………

ランサー「(なんとかバーサーカーを撒く事が出来た)」

ランサー「(イリヤ殿も無事ライダーの拠点に避難する事が出来た。なら急いで合流しなければ)」

ランサー「(しかし妙だな。イリヤ殿から流れてくる魔力が何時もよりも荒いような……)」



ランサー「イリヤ殿、無事帰還いたし…………!?」



イリヤ「あははははは、みんなへんなかおー」ケタケタ

アイリ「わらひらっへぇ……ほんとうはひりつぐにたたかいをやめてもらって、かぞくいっしょにのんびりすごしたいのよぉ」

舞弥「まらむ、すこしのみすぎでは?」

アイリ「のみすぎー?そんなことないわよぉ。まいやさんはどうなの?きりつぐとずっといっしょにいたくないの?」

舞弥「わたしは切嗣のどうぐですから、そのような考えは……」

アイリ「どうぐとかじゃなくてまいやさんはどうなのよー?」スッ

舞弥「わ、わたしは……その、できれば切嗣とずっといっしょに……いたい、です」

アイリ「じゃあわらひといっしょねー」グイッ

舞弥「まだ……むぐぅ!?」

アイリ「ん…むぅ…んふふ、まいやさんかわいい」スッ

舞弥「ま、まだ…ふむ、わたひ……」

イリヤ「おかーさまずるいーわらひもいっしょなのー」フラフラ

アイリ「えぇ、いりやもいらっしゃい。なかよししましょ」

マーサ「あらあらうふふ」

ライダー「おーおー、見せつけおって」

ランサー「ライダー、一体何があったのか説明してもらえるか?」

ライダー「おぉランサー!お主も一杯どうだ?」スッ

ランサー「…………まさか、このような惨状になるまで飲んだのか?」

ライダー「何を言うか、節度位守っておる」

ランサー「これのどこが節度を守っているという!?」

マッケンジー「むにゃむにゃ……もう食べられないよ、マーサ」

ランサー「う、ウェイバー殿!なんとかこの場を収めて……」

ウェイバー「」チーン

ライダー「言っておくが逃がさんぞ?さぁ諦めて酔いつぶれるがいい」ガシッ

ランサー「や、やめろ!私はまだ……」




ヌワーッ!!



その日、マッケンジー宅でそれはそれは楽しい光景が繰り広げられたそうな

アイリ「すぅ……すぅ……えへへーきりつぐぅ……」

ライダー「ぐおおおおおお……ぐおおおおおおお」

ランサー「ぐ……ここは?」

ランサー「そうか…確か私は、ライダーに……ぐっまだフラフラする」

イリヤ「ん……すぅ……」

ランサー「イリヤ殿、ここで寝ていては風邪を引いてしまいます」ユサユサ

イリヤ「んぅ……」

ランサー「…………」

ランサー「(安心したように眠っておられる。……ならば責めて毛布をかけてさしあげよう)」ファサッ

イリヤ「ん……らん……さー?」

ランサー「起きられましたか。イリヤ殿、大丈夫ですか?」

イリヤ「んぅ……だいじょぶ」

ランサー「……今は大人しく睡眠をとりましょう。ベッドまでお運びいたしますか?」

イリヤ「んー……おねがい」




ランサー「さぁ、ここでゆっくりお眠りを」

イリヤ「うん…………」ギュッ

ランサー「……イリヤ殿?」

イリヤ「ねぇ、ランサー」



1:寂しいから私が寝るまで、一緒にいてほしいの
2:ランサーは私とずっと一緒にいてくれる?
3:お願いだから、ランサーはいなくならないでね?


選択安価 安価下3
眠寝休

イリヤ「ランサーは……私とずっと一緒にいてくれる?」

ランサー「!」

イリヤ「あのね、夢を見たの。ランサーがすごく遠い所に行っちゃって、二度と会えなくなっちゃう夢」

ランサー「イリヤ……殿……」

ランサー「(聖杯戦争が終われば、私は消え去る運命。聖杯に願わない限り、そう遠くない内に別れは訪れる)」

ランサー「(だが、それを今のイリヤ殿に伝えるべきか否か。寂しさに耐えている彼女の傍に誰が傍にいてあげる事が出来るか……)」

ランサー「(アイリ殿も聖杯戦争に赴いている以上、彼女がイリヤ殿の傍にずっといてあげる事が出来る保障もない)」

ランサー「(だが、私は……)」

ランサー「(私は……たった一人の少女の願いすら、叶えてあげる事が出来ないのか?)」

ランサー「(嫌、聖杯に願えば、ずっと彼女の傍にいる事もできる。…………なら)」

ランサー「ご安心を。貴女が望む限り、私はイリヤ殿の傍にいて差し上げましょう」

イリヤ「うん……ありがと……ランサー」

イリヤ「…………すぅ……すぅ……」

ランサー「…………」

ランサー「(聖杯戦争が終わるまで彼女を守って、そのまま消え去るつもりだったが……そうもいかなくなってしまったな)」

-翌日-



イリヤ「ん……んぅ……」

イリヤ「ふぁーあ……もう朝?」

イリヤ「何時もより早い時間だけど、どうしようかな?」



1:リビングに行ってみよう
2:もう一度寝よう
3:外の様子でも見てみようかな
4:段ボールが置いてある……

選択安価 安価下2

イリヤ「何時もより早いし、もう少し寝ててもいいよね」

イリヤ「おやすみ……」

イリヤ「すぅ……すぅ……」





ランサー「イリヤ殿、大変です!!」

イリヤ「ふぇ!?ど、どうしたのランサー?」

ランサー「すぐに来てください。アイリ殿の容態が……アイリ殿が倒れました!」

イリヤ「え……?」

イリヤ「お母様!?」

アイリ「…………イリヤ?」

イリヤ「お母様、具合悪いの?だったら、イリヤが看病してあげるから元気だして!」

舞弥「マダム……」

アイリ「ごめんね、イリヤ。もっと一緒にいたかったけど……お別れが近づいているみたい」

イリヤ「お別……れ?」

ランサー「アイリ殿、それはどういう意味ですか?」

ライダー「なぁ坊主、なんとか出来んのか?」

ウェイバー「わからない。病気にかかっている訳でもなさそうだし、魔力が不足している訳でもない。なのにこんな状態になっているのか、全然わからないんだ」

アイリ「…………皆には、黙っていてごめんなさい」

アイリ「ウェイバー君は、聖杯戦争のマスターなのよね?」

ウェイバー「うん、確かに僕はライダーのマスターだ。けどそれが関係あるのか?」

アイリ「今から言う事は大事なことだから、よく聞いてね」

アイリ「聖杯の器はアインツベルンが持ち込んでいるのは、知っているかしら?」

ウェイバー「知ってる。確か、聖杯の器をアインツベルンが持ち込んで、戦争を行う場所を遠坂が用意しているんだよな?」

アイリ「えぇ、その通りよ。……その聖杯の器が、私なの」

ウェイバー「なっ……!?」

ランサー「では、聖杯が降臨する時には……」

アイリ「サーヴァントが脱落していって、聖杯の完成が近づくごとに、私は人としての機能を失っていくの」

アイリ「そして、聖杯が降臨する準備が整った時、私の身体は聖杯となって、私はいなくなる。私はその為に生まれたの」

ライダー「聖杯となる事を運命付けられた存在か……それ故に思う存分生を謳歌出来ぬとは、寂しいものよ」

アイリ「でも、そんな私に人としての幸せを夫である切嗣が与えてくれたわ。……もし、私が知らない幸せがあったら、それはイリヤに与えてほしいと思ってる」

イリヤ「お母……さま……!」

アイリ「泣かないで、イリヤ。……イリヤには決して私と同じ運命を背負わせはしない。私の分も、幸せに生きて」

イリヤ「でも……お母様は…………お母様は?」

アイリ「大丈夫よ。寂しくなんかないわ。たとえこの身が滅びても、私はイリヤの傍にいてあげるから」

イリヤ「……本当?」

アイリ「えぇ……本当よ」

ウェイバー「…………なぁ、もし聖杯戦争が今から中止になったらアイリさんは生きられるのか?」

アイリ「それは無理よ。たとえ聖杯戦争が中止になっても、私は……ホムンクルスは元々短命だから」

ウェイバー「……っ!」

アイリ「こんな話を聞いてくれてありがとう。……私が聖杯の器だという事は本当は内緒にしないといけないのだけど」

アイリ「貴方達なら……イリヤを助けてくれた貴方達なら、きっと信頼しても大丈夫だと思うから」

アイリ「もし、聖杯戦争が終わった時にあの娘の傍にいてあげれたら……その時はイリヤの事、よろしくね」

ウェイバー「…………あぁ、約束する。聖杯戦争を生き抜いて、必ず貴女の分まで、幸せにする」

アイリ「ありがとう…………安心したら、眠く……なっ……て…………」

ランサー「現在、イリヤ殿とアイリ殿は部屋で就寝中です」

舞弥「ありがとうございます。しかしご息女には、マダムの件に関するショックは少なからずあったでしょう」

ライダー「しかし驚いたな。まさかあの娘の母親が聖杯の器だとは思わなんだ」

ウェイバー「それに、サーヴァントが脱落していくごとに人としての機能が失われていくって事は……」

舞弥「おそらく、また一人サーヴァントが脱落したのでしょう」

ウェイバー「アサシン、キャスターは既に脱落している。ライダーとランサーがここにいる以上、脱落したのは……」

ライダー「セイバーかアーチャー、バーサーカーのいずれかになるな」

ウェイバー「……今更だけど、さ」

ライダー「どうした?」

ウェイバー「僕には聖杯に願う事なんて、ほとんど考えていなかった。元々時計塔の皆を見返してやろうと、僕の実力を証明する為に戦争に参加したから」

ウェイバー「でも、聖杯がどんな願いでも叶う万能の願望器だったら……聖杯を使って、アイリさんを人間として生きていけるように願いたい」

ウェイバー「幸せに生きる権利があるのに、それを掴む事が出来ないなんて悲惨すぎるから……」

ランサー「ウェイバー殿……」

ライダー「はっはっは!どんな願いでも叶う万能の願望器を人の為に使うか。余は坊主がマスターである事をこれ程誇りに思った事はないぞ」

ライダー「よし、ならば余も聖杯を獲得する為に気合をいれねばならんな。ランサーはどうする?」

ランサー「無論、私もイリヤ殿の幸せの為に聖杯を求めよう。ライダーのマスターよ……イリヤ殿の事を思ってくれて、感謝する」

ウェイバー「べ、別に感謝する必要はないからな。ただ、僕がそうしたいからそうするだけだ」

ライダー「そう照れるでない」

舞弥「聖杯の降臨の為にはそれに適した霊地にマダムを運ぶ必要があります。霊地のあてはあるのですか?」

ウェイバー「それなら、山奥にある寺が最適だ。あそこなら、聖杯を降ろすのに最も適している」

舞弥「わかりました。では、マダムは私が運びます……本来ならば敵同士なのですが、感謝しています」



舞弥「(……通信機の故障で切嗣との連絡を取る事が出来ませんが、きっと彼なら大丈夫。今は信じましょう)」

眠寝休
あけましておめでとうございます

………



ランサー「イリヤ殿、我々はこれから決戦に出向いて参ります」

ランサー「この先は激しい戦いになる為、大変危険です。イリヤ殿にはここで帰りを待って頂きたい」

イリヤ「……ランサー達は危険な戦いに行っちゃうの?」

ランサー「戻れない可能性もあります。……ですが、無事戻って来て見せます」

ランサー「ですので、安心して待っていてください」

イリヤ「……本当に、戻ってきてくれる?」

ランサー「えぇ、必ず戻ってきます」

イリヤ「…………」




1:わかった、じゃあイリヤは良い子にして待ってる。だから早く戻ってきてね
2:やっぱり嫌!私も一緒に行く!!


選択安価 安価下2

イリヤ「やっぱり嫌!私も一緒に行く!」

ランサー「!?」

イリヤ「戻って来ないなんて絶対に嫌!だったら私も一緒に行く!!」

ランサー「しかし・・・」

ウェイバー「イリヤ、これから行われるのは本当に危険な戦いなんだぞ。わがままを聞いてやれる状態じゃ・・・」

イリヤ「嫌!!」

ウェイバー「イリヤ!!」

イリヤ「!?」ビクッ

ライダー「まぁそう怒るでない。お前さんはどうして着いていこうと思ったのだ?」

イリヤ「だって・・・・・・お母様、もうすぐいなくなっちゃうから」

イリヤ「お母様がいなくなって、キリツグも見つからなくて・・・ランサー達もいなくなったら、イリヤ・・・また、ひとりぼっち」グスッ

イリヤ「そんなのやだよぉ・・・ひとりぼっちはやだぁ」ヒック

ウェイバー「・・・・・・」

ライダー「うむ、ならば共に駆ければよい。余とランサーが守り通せば問題あるまい」

ランサー「・・・・・・確かに、その通りだ」スッ

イリヤ「グスッ・・・らん、さー?」

ランサー「このランサー、イリヤ殿を最後まで守り通します。共に参りましょう」ナデナデ

イリヤ「・・・・・・うん」

ライダー「よし、早速決戦に参ろうではないか!」

-柳洞寺-



ウェイバー「ここが柳洞寺・・・」

ライダー「ふむ、魔力が満ち溢れておるな」

ウェイバー「イリヤとランサーは後から来るとして、先に舞弥さんがアイリさんを運んでいるはずだけど・・・」

舞弥「私はここにいます。確かにこの柳洞寺なら、聖杯を降ろすのに最適といえるでしょう」スッ

ライダー「おぉ、そこにおったか!となれば後は他の陣営を待ち構えるだけか」

舞弥「そうですね。そして・・・」スタスタ

ウェイバー「?」

セイバー「アイリスフィールとイリヤスフィール殿を保護してくださった事は、感謝しています。ですがこうして対峙した以上は決着を付けるべきでしょう」

舞弥「申し訳ありませんが、休戦はここまでです」

ライダー「セイバーか。なるほど、貴様のマスターがあの状態であるからこその意地というものか」

セイバー「そういう事です。さぁ、決着を付けましょう・・・ライダー!」

ランサー「もうすぐ柳洞寺です。しっかり掴まっていてください」

イリヤス「う、うん!」




ギル「止まれ、そこな雑種」

ランサー「貴様は!?」

イリヤ「金ぴかぴー・・・」

綺礼「まさかランサーの新しいマスターが衛宮切継の娘とはな。驚いたぞ」

イリヤ「キリツグを知ってるの?」

綺礼「あぁ、知っているとも。ランサーを遠くに下げて私に着いてくるのであれば、衛宮切継と会わせてやっても構わんぞ?」

ランサー「・・・イリヤ殿、これは罠の可能性が高いです。騙されてはいけません」

イリヤ「うん、何か嫌な感じがする」

ランサー「悪いが、断らせてもらおう。敵マスターの言う事をそう簡単には信用出来ん」

綺礼「そうか。それはそれで結構・・・悪いが我々も暇ではないのでね、ここで噛みつかず我々の邪魔をしないのであれば一度位は見逃してやらん事もない」

アーチャー「・・・・・・」

ランサー「・・・イリヤ殿、指示を」


1 ランサー、アーチャーを倒して!
2 ・・・ランサー、二人の邪魔をしないようにウェイバーと合流しよう
3 ・・・ランサー、二人の邪魔をしないようにキリツグを探そう


選択安価 安価下2

イリヤ「ランサー、アーチャーを倒して!」

ランサー「承知!」

ギル「我に噛みつくか。ならば相応の裁きを与えてやろう」ヴォン

イリヤ「え・・・?なに、あれ」

ギル「ゲートオブバビロン・・・散れ、雑種!!」パチン

ヒュンヒュンヒュン

ランサー「ぐっ・・・!」キンキンキン

綺礼「無数の防具を槍で弾くか・・・だが、はたして何時まで持つかな?」

ギル「そら、増やすぞ」ヒュンヒュンヒュン

ランサー「なっ・・・!」キンキンキンザシュッ

イリヤ「ランサー!?」

ランサー「(量が圧倒的すぎる。このままでは・・・!)」

ランサー「ぐっ・・・がぁあああ!!」ザクッザシュッザシュッ

ギル「はっはっは!!そのまま躍り死ね、雑種」

ランサー「が・・・はっ・・・イリヤ殿・・・お逃げ・・・くだ・・・さ・・・」シュウウ

イリヤ「嫌、お願い消えないで!ランサー・・・ランサーあああああ!!」

綺礼「呆気ない最期だったな」スッ

イリヤ「な、何?嫌、離して!!」

綺礼「噛みつかないのであれば一度位は見逃してやらん事もないと言ったにも関わらず、噛みついた。不安要素を見逃す理由はあるまい」ドスッ

イリヤ「あ・・・が・・・!!」

綺礼「安心したまえ、貴様は父親の前で悲惨な殺し方をしてやろう」

イリヤ「あ・・・ぁ・・・」ドサッ





DEADEnd 単騎で英雄王に勝てる訳がない

-タイガー道場-


大河「久しぶりのタイガー道場!お待たせ皆!!」

大河「いやーここも亀進行になっちゃったわねー・・・リアルのしがらみが憎い」

大河「さて、今回の死因は英雄王に単騎で挑んだ事!いや、ランサー一人で勝てる訳ないじゃない」

大河「あ、今回の選択肢だけどノーマルかグッドか、どっちに行くかの分岐点だから慎重に選んでねー」

イリヤ「はっ!?」

イリヤ「(正面から挑んだら取り返しの付かない事になった気がする…)」

ランサー「イリヤ殿、指示を」



2 ・・・ランサー、二人の邪魔をしないようにウェイバーと合流しよう
3 ・・・ランサー、二人の邪魔をしないようにキリツグを探そう


選択安価 安価下2

イリヤ「……ランサー、二人の邪魔をしないようにキリツグを探そう」

ランサー「…………わかりました」

綺礼「ふむ……ならば私は先に進むとしよう。くれぐれも邪魔だけはしない事だ」

ギル「ふん、我に挑むのは真の英雄のみでよい……せいぜい目障りにならないようにしておく事だ」




ランサー「……我々も行きましょう」

イリヤ「うん、キリツグがいるなら私達も行かなきゃ」

-柳洞寺内部-



綺礼「まさかこのような対面になるとはな……だが、贅沢は言っていられまい」

切嗣「言峰綺礼、最後まで僕の理想に立ちふさがるか」

綺礼「お前自身からの答えを聞いていないのでな。答えろ衛宮切嗣、貴様はどのような答えを得た?」

切嗣「答え?」

綺礼「今までフリーランスの魔術師殺しとして転々としていたのも、己の中の空虚を埋めるものを求めての事」

綺礼「それがアインツベルンに落ち着いたという事は、何かしらの答えを得た、そういう事だろう?」

綺礼「さぁ答えてくれ、お前は世界を彷徨った果てに、どのような答えを得て己の中の空虚を埋めた!?」

切嗣「僕は空虚を埋める為に彷徨っていたんじゃない。……僕の理想は最後まで、世界平和の実現だ」

綺礼「…………なん……だと?」

切嗣「もうお前と話す事はない。僕の邪魔をするな」

綺礼「くくく……そうか、まさか勘違いだとはな。私と同じだと思っていたのだが」

綺礼「ならお前を殺し、聖杯に私が求めているものを問うまでだ」

切嗣「……」

綺礼「死ぬ気で来い、衛宮切嗣。お前か私か、どちらが聖杯を掴むか。決着をつけようではないか」

イリヤ「ここにキリツグがいるのね……」

ランサー「イリヤ殿、決して油断しないでください」

イリヤ「うん。……あれ、向こうから音が聞こえる?」

ランサー「どうやらそのようですね。私が先行します、離れないでください」

イリヤ「う、うん」トテテテ




………




切嗣「がはっ……!!」ドサッ

綺礼「この程度か、衛宮切嗣。お前には失望したぞ」

切嗣「はぁ……はぁ……」

綺礼「存外、あっけない終わりだったな……さらばだ」シャキン




イリヤ「き、キリツグ!!」

ランサー「お待ちください、焦っては危険です!」





1:お願いランサー、キリツグを助けて!
2:ランサー「ここは様子を見ましょう」
3:キリツグをいじめるなー!


選択安価 安価下2

イリヤ「キリツグをいじめるなー!」トテテテ

ランサー「い、イリヤ殿!?」






綺礼「死ね」ヒュッ

切嗣「タイムアルター……ダブルアクセル!」ギュン

綺礼「!!」バッ

切嗣「(チャンスは一瞬……ここで仕留める!)」ダダダダダダダダ

綺礼「まだ余力が残っていたか」キンキンキンキンキン

切嗣「(起源弾の効果は奴には期待出来ない。だが、直撃すれば屠るだけの威力はある……!)」チャキッ

綺礼「(決めにかかるつもりか……だが、そうはさせん!)」

切嗣「起源弾イリヤ「キリツグをいじめるなー!」トテテテ

切嗣「!?」ダァン

綺礼「!?」キィン



タァン





一瞬で目の前が真っ暗になった。

キリツグがいじめられていたから、助けようと駆けつけて、それで……



DEAD END 流れ弾にご用心

-タイガー道場-


大河「がおー、皆のアイドル大河だぞー!!」

大河「はい、こんな所で道場ルート行くとはねぇ……ここまで道場を巡ろうとするその精神には感心しちゃうわよー」

大河「とりあえず今回の死因。あんな戦いの中幼女が駆けつけた所で邪魔にしかならないわよ。冷静な判断こそ必要なのよねー」

大河「あ、そうそう。一つ言い忘れてたけど……今のケリィ、アヴァロンないわよ」

大河「という訳で、その辺も考慮した上で選択肢選んでねー」

イリヤ「はっ!?」

ランサー「どうかしましたか?」

イリヤ「う、ううん。なんでもない」

イリヤ「(駆けつけようとしたらとんでもない事になった気がする)」







切嗣「がはっ……!!」ドサッ

綺礼「この程度か、衛宮切嗣。お前には失望したぞ」

切嗣「はぁ……はぁ……」

綺礼「存外、あっけない終わりだったな……さらばだ」シャキン




イリヤ「き、キリツグ!!」

ランサー「お待ちください、焦っては危険です!」





1:お願いランサー、キリツグを助けて!
2:ランサー「ここは様子を見ましょう」


選択安価 安価下2

ランサー「今あの場に介入するのは危険です!ここは様子を見ましょう」

イリヤ「で、でも……!」




綺礼「死ね」ヒュッ

切嗣「タイムアルター……ダブルアクセル!」ギュン

綺礼「!!」バッ




イリヤ「ふぇ!?」

ランサー「イリヤ殿、今この場にいては危険です!一度退避しましょう」バッ

イリヤ「え?あっ……キリツグ!」







切嗣「(チャンスは一瞬……ここで仕留める!)」ダダダダダダダダ

綺礼「まだ余力が残っていたか」キンキンキンキンキン



ランサー「(流れ弾がここまで!)」キンキンキンキンキンキン

イリヤ「きゃああああああ!?」






切嗣「(起源弾の効果は奴には期待出来ない。だが、直撃すれば屠るだけの威力はある……!)」チャキッ

綺礼「(決めにかかるつもりか……だが、そうはさせん!)」 バッ

切嗣「起源弾……!!」






ランサー「(決着が着こうとしている。ここで俺が介入しなければ、あの男は……!)」

イリヤ「ランサー、何が起きてるの!?キリツグは!?」

ランサー「イリヤ殿、ここでお待ちください。今介入を……」



ガシャアアアン




ランサー「!?」

イリヤ「!?」

ランサー「(天井が崩れて禍々しい何かが……!?このままここにいてはまずい!)」バッ

イリヤ「きゃあ!?」

イリヤ「…………ん……んぅ…?」

イリヤ「あれ……ここは?」

ドロッ……

イリヤ「ひぃ!?な、なにこれ」

イリヤ「そうだ、ランサー…ランサーどこ!?」


ランサー「ぐ…………がぁ…………ぁ……!!」

イリヤ「ら、ランサー!?どうしたの!?大丈夫!?」

ランサー「はぁ……はぁ……イリヤ、殿……この泥は、危険です」

ランサー「辺りを侵食している泥には決して触れないでください……あれは、呪いの塊です」

イリヤ「ラン……サー?」

ランサー「一刻も早く、ここを離れましょう。一度上に上がれば、何が起きたのかが分かるはずです」




1:待って、キリツグは無事なの!?
2:う、うん……わかった


選択安価 安価下2

イリヤ「う、うん……わかった」

イリヤ「(キリツグ……きっと無事だよね?)」

ランサー「背中にしっかりと掴まってください、嫌な予感がします」







ギル「クククククク……ハーッハッハッハ!!」

ランサー「アーチャー、やはりお前だったか」

ウェイバー「ランサーにイリヤ!今までどこに行ってたんだよ!?」

ランサー「説明は後です。それより、セイバーとライダーは?」

ウェイバー「…………二人は、アーチャーに敗れた。最期まで勇敢に立ち向かっていたよ」

ランサー「そうか……二人は最期まで戦い抜いたのか」

アーチャー「それにしても……随分と苦しそうではないか、ランサー」

ランサー「お前の放った呪いのおかげでな。……だが、これしきの呪いで俺は倒れん」

アーチャー「あぁ、先程の泥か。あれは我が放出したものではない」

ランサー「……何?」

アーチャー「あの泥は聖杯から溢れ出たものだ。そこにいるライダーのマスターもはっきりと見たはずだぞ?」

ランサー「本当、なのか?」

ウェイバー「あ、あぁ……聖杯が現れたと思ったら、黒い泥みたいなのが溢れ出して床を溶かしていたのを見た」

ランサー「それが、先程の泥の正体か」

イリヤ「じ、じゃあ……下にいたキリツグ達は?」

ランサー「…………」

アーチャー「あの泥を受けてはまともではいられまい。泥が下の落ちる直前には我のマスターとのパスが切れていた事から決着はついたのだろうが……よくて相討ちだろうな」

イリヤ「そん……な…………キリ、ツグ……嫌、嫌ぁああああああああああああああ!!」

ウェイバー「……っ」

アーチャー「だが、そんな事はどうでもいい。それよりこの聖杯……あのような呪いを現れただけで吐き出すような代物がまともな願いの叶え方をすると思うか?」

ランサー「何?」

ウェイバー「どういう、事だ?」

アーチャー「分からぬか。この聖杯は……呪いの願望機だ」

ウェイバー「呪いの願望機だって!?」

アーチャー「そうだ。この聖杯はどんな願いだろうと破壊という形で叶えるであろう。有名人になりたいと願えば己より有名な雑種全てを殺し、身長を伸ばしたいと願えばより身長が高い全ての雑種を殺し尽くす。死者蘇生の類を願えば……恐らくはそれに見合うだけの量の呪いが吐き出される」

ウェイバー「嘘、だろ?」

アーチャー「嘘だと思うなら試しに願えばいい。すぐにでも地獄絵図が繰り広げられるぞ?」

ウェイバー「じゃあ僕達が今まで行って来た聖杯戦争って……全部無意味じゃないか!」

アーチャー「無意味ではあるまい?形はどうあれ願いは叶うのだぞ?」

ウェイバー「そんな歪んだ叶え方をする願望機、僕はいらない!」

ランサー「俺も元々聖杯にかける望みは存在しない。そのような願望機を取るつもりはない」

アーチャー「ふん、目の前に願望機が存在するのに取らない、か……だがそこの小娘はどうだ?」

ランサー「!!」

アーチャー「小娘よ、母親と父親にもう一度会いたいのではないか?」

イリヤ「お母様と……キリツグ、に?」

ランサー「イリヤ殿、奴の言葉を聞き入れてはいけません!」

アーチャー「雑種は黙っていろ。どうする小娘、お前が望むのならばこの願望機を使わせてやってもよいぞ?」

イリヤ「お母様と、キリツグに……もう一度会えるの?」

アーチャー「そうだ。お前がそれを願うだけで母親と父親に再会出来るのだぞ?」

アーチャー「元々父親と母親に会う為にここまで来たのであろう?迷う事はない、己が思う気持ちをそのままぶつければいい」

イリヤ「私…………は……」






1:お母様と、キリツグに会いたい
2:やっぱり、だめ



選択安価 安価下5

イリヤ「私…………は……お母様と……キリツグに……会いたい」

ランサー「イリヤ殿!!」




カッ!!



ウェイバー「な、なんだ!?」

ギル「はーっはっはっは!喜べ小娘、聖杯はお前の願いを聞き届けたぞ!!」

ウェイバー「お、おい……上のあれ、なんだよ!?」

ランサー「あれは……空に穴が空いて、そこから泥が!?」

アーチャー「やはりそのような願いでもこうなるか。呪いの塊を吐き出すだけの願望機も考えものだな」



ウェイバー「ひっ!」

ランサー「まずい、泥がこちらに迫って……!!」






………

アイリ「イリヤ、起きてごらん」

イリヤ「ん……ぅ……あれ、お母様?」

アイリ「おはよう、イリヤ。よく眠れたかしら?」

イリヤ「うん。そういえばキリツグは?」

切嗣「ここにいるよ」

イリヤ「あ、キリツグ!」ガバッ

切嗣「ははは、そんな勢いよく飛びかかられると腰の骨が折れちゃうよ」

イリヤ「キリツグ、そういうのおじさんが言う事だよ?」

切嗣「僕も十分おじさんだからね。……今まで頑張ったね、イリヤ」ナデナデ

イリヤ「うん。私、今まで頑張って……」

イリヤ「(あれ、そういえば何を頑張ったんだっけ?思い出せないや)」

イリヤ「(でも、いいよね。キリツグもお母様もいるもん。何か大切なものを失った気がするけど、それでも……いいよね)」ウトウト

アイリ「あらあら、また眠くなっちゃったの?」

イリヤ「うん……なんでだろ?」

切嗣「そっか。じゃあお父さんとお母さんと三人でお昼寝しようか」

イリヤ「うん」

アイリ「家族3人で寝るのって、何日ぶりかしら?」

切嗣「そうだね……すごく久しぶりかもしれない」

切嗣「でも、これからはずっと一緒だ。3人で、ずっと……」

イリヤ「うん、ずっとずーっと……一緒だよ」

アイリ「えぇ、何時までも『3人で』過ごしましょう。……永遠に」





切嗣「そうだね……『3人で永遠に』」






BAD END    求めていた物と引き換えに失ったモノは……

-タイガー道場-


大河「かぁーっ!なんという事でしょう!オマケとはいえバッドエンドに終わるとは!」

大河「いいけどね?どうせトゥルーエンド出た後のオマケだし?グッドに終わろうがノーマルに終わろうがバッドに終わろうが関係ないし?」

大河「つー事で次こそは続編突入!……と言いたいけど、ちょいと書きたい小ネタがあるのよねー」

大河「それに関しては何もない場合告知しないものとして、続編に関して質問とかあったら続編スレ建てる前にしちゃってねー」

大河「何を質問すればいいかわからない?具体例として挙げるなら何ルートあるか、とか攻略の鍵は誰とか隠しルートはあるのかとかそんな感じでいいわよ」

大河「そうそう、このスレは続編スレが立ち次第HTML化依頼するからそのつもりでよろしくね。目安は…2月初め辺りかしら?」

大河「基本のんびり亀更新で行くけど、そこは勘弁してね!」

大河「ではしばしの間……サラバダ!」

ギル「……ふむ、もう2月とは時の流れも早いものだな」

ギル「このスレの終わり際に2月初旬辺りに続編をスレを建てると言っていた手前、スレを建てない訳にはいかんだろう?」

ギル「そこで、雑種どもに我直々に忠告をしてやる。ありがたく聞くがよい」

ギル「続編スレの主人公はイリヤか士郎か、気になる者も多いだろう」

ギル「答えは安価で変貌する。士郎視点になる事もあればイリヤ視点になる場合もある」

ギル「あるいは、片方の視点が完全にフェードアウトする可能性もある。可能性は無限大だ」

ギル「そして舞台はこの物語から10年後。ギルウェイバー両方生存のトゥルーエンドからの続編だ」

ギル「それと、続編スレの物語が原作とあまり変わらない展開ではつまらない。そこで原作とは大きく流れも変わる事となる」

ギル「よって、このシーンではこの選択肢を選べばいい等という安易な考えで選択肢を選べば容赦なく道場に叩き落とされる事があるぞ」

ギル「もちろん、逆もしかりだ。真実は己の目で見極め、どうすればよいかを考えた上で安価を取る事だな」

ギル「ちなみに隠しルートにでも入らない限りは容赦ない道場祭りになる。せいぜいあがくがよい」

ギル「何も無ければ1時間後にスレを建て、このスレはHTML化依頼を行う。準備は怠るなよ?」

ギル「雑種ども、続編スレが建ったぞ」

イリヤ「切嗣に会いに日本に行ってから10年経った」
イリヤ「切嗣に会いに日本に行ってから10年経った」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1422939722/)

ギル「では、このスレはHTML化依頼を出す。続編スレで会おうぞ」

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