執事「お嬢様!!!お待ちください!!!!」(25)

お嬢「・・・何ですの?薮から棒に・・・」

執事「今外出なさってはいけません!!!!」

お嬢「日課のお勉強などはとうに済ませましたけど」

執事「違う!!間違えた違うのでございます!!!」

執事「外をご覧ください!!ひどい有様ではございませんか!!!」

お嬢「雪が振っておりますけど、ひどい有様とはどういうことですの?」

お嬢「私は雪を見たくて今から出ますのに」

執事「危のうございます!!是非ともお考え直しをば!!!」

×雪
○汚染灰

お嬢「足元には十分気をつけるつもりですわ。それにあなたがついてますもの」

執事「いいえ!!敵は足元からのみではございません!!!」

執事「振って来る輩が真打ちなのでございます!!!!」

執事「万が一にも振って来る輩が瞬時に硬質化し、雨霰の如くお嬢様の身に降り注ぐ事があれば・・・私は・・・ああああ!!!!」ガタガタ

お嬢「落ち着きなさい」ペチン

執事「有り難き幸せ!!!!」

お嬢「・・・そんなに恐ろしいなら、傘をさせばいいと思いますけど」

執事「!!!」

執事「流石!!流石ですお嬢様!!!実に妙案ッッ!!!」

執事「お嬢様は昔からそうでございました・・・ここぞという際に英断を閃かせ・・・」

執事「ある時はつまみ食い・・・ある時は私の目を盗んでの外出と・・・数々の偉業を成し遂げ・・・」

お嬢「・・・」パサッ テクテク

執事「ああああお待ちくださいお嬢様!!危のうございます!!!!」

執事「・・・」ギロッ・・・ギロッ・・・

お嬢「・・・ちょっと」

執事「なんでございましょう」ギロッ・・・ギロッ・・・

お嬢「周囲にメンチをきりまくるのはいただけませんわ」

執事「雪めが硬質化せぬよう脅しをかけているのでございます」ギロッ・・・ギロッ・・・

警察「・・・」ギロッ

お嬢「メンチビームが飛び火してますわ。私よりあなたの方が危険よ」

執事「お、お嬢様!!敵陣中にあっても私の身を案じてくださるのですか!!!」

お嬢「案じるというか・・・迷惑というか・・・」

執事「ありがとうございます!!!ありがとうございます!!!」

お嬢「・・・聞いてはいませんわね」

お嬢「暖かいこの辺りで、これだけ積もるのを見るのは生まれてはじめてですわ」

お嬢「この靴の裏で雪を踏み締める感覚が何とも新鮮で・・・」

執事「・・・この数十年で・・・・・・初めて・・・・・・?・・・・・・」ブツブツ

お嬢「・・・今度は何ですの?」

執事「・・・あ、いえ。生まれて初めてとおっしゃるので」

執事「暖冬→地球温暖化がお嬢様の体調に障る可能性を列挙しておりました」

お嬢「・・・まぁ、想像力豊かなのは結構な事ですけど」

お嬢「外に出たら用事を思い出しましたわ。あそこに寄りますわよ」

お嬢「若干冷えてきましたし」バリバリッ

執事「只今貼らないタイプの懐炉を20ほどお剥きしました。どうぞ」

お嬢「・・・1個で十分ですわ」

<百貨店>

執事「ああ・・・お嬢様が異郷の地へ来てしまわれた・・・」ワナワナ

お嬢「徒歩数十分よ、徒歩数十分。近場ですわ」

執事「こんな所までいらっしゃって、何をするおつもりですか!!!!」

執事「ブラインドショッピングですか!!冷やかしですか!!!」

執事「何であれ、私はお供させていただきます!!!!」

お嬢「はいはい。今回はお買い物に来ましたの」

執事「店員、ここからあそこまで全部だ。今すぐ」

店員「は、はい!?」

お嬢「こら」ペチン

執事「有り難き幸せっ!!!」

>>3
振って→降って
訂正

お嬢「私が買い物に来たのですけど」

執事「パルムの苺味がオススメなのでございます!!!!」

執事「大人買いすればその中に一つは紛れているかと思いまして!!!」

お嬢「その発想はおかしい」

お嬢「とにかく、真冬にこんなに食べたら暖をとりつつでも凍死してしまいますわ」

執事「一度に全て食べてしまうおつもりですか!!!豪胆でございますね!!!お嬢様!!!!」

お嬢「うるさい」

お嬢「店員様、ご迷惑をおかけしましたわ」

店員「い、いえ・・・(店員・・・様・・・?)」

執事うざいなー
!減らせんかね

ありゃageてた
すまんこ

この執事はきっとウザいくらいでちょうどいいんだからこのままでお願いします
あとちゃんとsageになってたのにわざわざageにするな

執事「お嬢様!!!」

執事「食料品売場を離れなさるとはどういうおつもりですか!!!!」

お嬢「何をそこまで慌ててますのよ」

執事「私めにはお嬢様の魂胆が測りかねるのです!!!」

お嬢「用事がないから離れますのよ。ついでに、悪意は欠片もございませんわ」

執事「食料品売場を過ぎたらもう行くところがないではありませんか!!!!」

執事「お菓子売場に向かわずして何がお買い物でございますか!!!!」

お嬢「子供ですかあなたは・・・」

お嬢「ほら、こちらについてきなさいな。買うものがありますわ」

執事「なんと・・・お嬢様が食べ物以外にご興味を・・・」

お嬢「・・・私そんなに普段いやしいんですの・・・?」

執事「針・・・糸・・・」ジリジリ

執事「お嬢様・・・いつギミックが発動しないとも限りません・・・ご注意をば・・・」ジリジリ

お嬢「これと・・・この色でいいかしら」

執事「あああいけません!!私が手にとりますから!!!抵抗した紐がお嬢様に巻き付きでもしたら・・・!!!!」

お嬢「色やら太さやらがありますので私に任せてくださいな。粗方は決めておりますの」

執事「むぅ・・・そうおっしゃるのなら、回りを見張っております」

執事「手芸用具売場・・・来たこともございませんでしたが、侮り難い場所にございます・・・」

お嬢「でもこんなに似たような色があるとは思いませんでしたわ・・・」

お嬢「毛糸の他にも買い整える必要がありますし、急ぎませんとね」

支援

お嬢「これくらいですわね」

執事「お嬢様・・・??その毛玉、わずか三つで足りるのでございますか・・・???」

執事「必要とあらば在庫を引きずり出させますが・・・」

お嬢「いーりーまーせーん。お一方分なのに余計に買って帰ってどうしますのよ」

執事「はて、お一方・・・?ご自分に何やらおめしものでも・・・?」

お嬢「ま、そういうことにしておきなさい」

お嬢「帰りますわよ」

執事「ぐぬぬ・・・!!さてはお嬢様何か隠しておられるでしょう!!!」

お嬢「滅相もないですわね」

執事「そうきますのならば、四六時中見守らせていただきますから!!!!」

お嬢「いや・・・四六時中あなたといると騒がしくてしょうがないのですけど」

<外>

執事「お嬢様、只今お車を呼びますからしばしお待ちを!!!」

お嬢「いいわよ。歩いて帰りますから」

執事「ではせめてこれにお履きかえください!!!!」サッ

お嬢「・・・何よそれ」

執事「外見はいつもの靴でございますが、スパイクになっております!!!!」

執事「これならば転倒はありえない!!!!」

執事「私のフォローしかねる有らぬ角度への転倒も防止できます!!!!!」

お嬢「例え転倒しても、そのようなみっともない滑りかたはしませんから」

執事「そうはおっしゃりましても・・・」

ブロロロロッ

執事「ッッ!!!!」

お嬢「あら・・・あの車はお兄様の・・・?」

執事「腐れ餓鬼め・・・帰ってきおったか・・・!!!」

<車内>

ブロロロロッ

兄「・・・メイド。後どれほどで到着しますか?」

メイド「9分です」

兄「言い切りますね・・・」

メイド「私の体内時計には寸分の狂いもございません」クイッ

ギャルルルルッ

兄「法定速度の方は?」

メイド「善処いたします」

兄「ほう・・・しかし無理を言っているのは僕の方ですから・・・」クラッ

兄「くっ・・・」

兄「早く・・・妹に会わなければ・・・!!」



<屋敷>

バタン

メイド「ご主人様、どうぞ」

兄「・・・すみません」ヨロッ

メイド「肩をお貸ししましょうか?」

兄「いや、いい。妹の部屋までは大丈夫そうですから・・・」

メイド「そうですか。お荷物をお持ちいたします」

兄「ありがとう・・・」

メイド「あれ程海外にお出になる際には瓶詰にしてくださいと申しましたのに」

メイド「早く参りましょう。さもなくばご主人様は長くありませんから」

コンコン

兄「妹、僕ですよ。兄です。今帰ってきましたよ」

シーン

兄「・・・?」

メイド「ご主人様・・・?」

兄「妹・・・?いないのですか・・・?居たら返事を・・・!」

兄「いも・・・ガハッ!!」ドサッ

メイド「ご、ご主人様!お気を確かに!」

兄「妹が・・・居ない・・・・・・何故っ・・・」

兄「妹に・・・も・・・会えず死ぬなんて・・・・・・僕は・・・惨め、ですね・・・」

ソヨソヨ

兄「!!」

メイド「これは・・・部屋のドアの隙間からお嬢様の部屋の空気が!」

兄「まだ・・・神は僕を見捨ててはいないようです・・・」クンカクンカ

執事「!!」

メイド「あら、あなたは確かお嬢様お付きの執事」

メイド「お嬢様を放り出してどうしてこちらに?」

執事「そちらこそその阿保んだらをどうにかしたらいかがでございますか!!!!」

兄「くっ・・・これだけでは命をつなぎ止めるだけで精一杯です・・・」クンカクンカ

メイド「あなたはご主人様に死ねというのですか?」

メイド「ここからご主人様を引きはがす事は、瀕死で呼吸も怪しい方から呼吸器を取り外すも同然です」

執事「引きはがせ!!今すぐ引きはがせ!!!この家系の名誉の為に!!!!」

見てるからはよ

お嬢「執事、どうしましたの?大きな声を出して」

執事「お、お嬢様、いけません!!!!早くお部屋へお戻りください!!!!!」

お嬢「私の部屋はこちらにありますわ」

執事「あっ・・・」

兄「この声は・・・妹ですか・・・」

お嬢「!? お兄様!?どうなさいましたの!?」

執事「だ、ダメです!!ダメでございます!!!!お嬢様!!!!近づいてはなりません!!!!」

お嬢「なぜですか!!」

執事「あの方には変態菌がついているのです!!!」

メイド「あ゙?」

お嬢「変態菌・・・?」

執事「悪玉でございます!!!有害でございます!!!触れてはなりません!!!!」

メイド「失礼します」ガッシ

執事「ぐっ・・・なんでございますか・・・!!」

メイド「日頃からあなたはご主人様を侮辱してますけど」

メイド「あろうことか、菌・・・?」

メイド「あなたは小学生ですか?」

執事「だったら何ですか・・・あなたはあれを見て何も思わないのでございますか・・・?」

メイド「・・・」

兄「妹・・・」クンカクンカ

メイド「変態ですね」

執事「そうでしょうが!!!!!」

兄「変態は褒め言葉ですよ」キリッ☆ クンカクンカ

メイド「つまりそういうことです」

執事「納得がいきかねます!!!!」

お嬢様が一番まともとは珍しいな
私怨

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom