黒咲隼「瑠璃!ついに見つけたぞ!」 龍可「え!?」 ユート「隼!」 (161)

黒咲「瑠璃!こんな所に居たのか!?ずっと探してたんだぞ!」

ユート「やめろ隼!この子も瑠璃じゃない!」

龍可「な、何なのこの人たち」

龍亞「龍可!逃げるんだ!」

龍可「う、うん」

黒咲「瑠璃ィ!!!」

龍亞「えいっ!」ドボッ

黒咲「ううっ・・・」

ユート「隼!」

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黒咲「・・・瑠璃は」

ユート「あの子は瑠璃じゃない」

黒咲「また人違い・・・だがユートここはどこだ」

ユート「解らない・・・どうやら別の世界のようだ。あれを見ろ」

「シンクロ召喚!」

「シンクロ召喚!」

「シンクロ召喚!」

ユート「シンクロ召喚だ」

黒咲「シンクロ召喚!?敵だ!!」

ユート「待て隼!まだ彼らは俺たちに何も危害を加えて」

黒咲「やられる前にやる!デュエルだ!!!」

黒咲「デュエル・・・おかしいデュエルディスクが起動しない・・・」

「何だよこいつデュエル挑んで来たのに」

「行こうぜ」

黒咲「待て!デュエルだ!デュエルしろ!!逃げるな戦え!!!」

ユート「落ち着け隼」

黒咲「追うぞユート!奴らを殲滅してやる!それこそが瑠璃への近道!」

ユート「デュエルディスクが使えないのにか?」

黒咲「・・・」

ユート「俺達の置かれた現状は非常にマズい・・・聞いているか隼」

黒咲「・・・瑠璃の匂いだ」クンクン

黒咲「ついて来いユート!」

ユート「待て!瑠璃の匂いなんてしない!気のせいだ!」

黒咲「いや瑠璃の匂いだ!瑠璃の身体から発する少女特有の匂いを俺は感じ取った!!」

ユート「隼!」

黒咲「いいから来い!お前も瑠璃に会いたいだろ!」

ユート「いや俺は」

黒咲「俺達が必ず救い出してやる・・・瑠璃!」

黒咲「瑠璃イイイイイイイイイイイイイイイイ」

黒咲「ここだ」

ユート「デュエルアカデミア・・・デュエル専用の学校か」

黒咲「入るぞ」

ユート「待て!」

黒咲「止めるなユート!」

ユート「いや勝手に侵入するのはダメだ、それに俺達の身なりは非常に怪しい」

黒咲「格好なんて関係ない」

ユート「せめて格好だけでもここに・・・隼!」

黒咲「俺はもう止まらん!たとえユートが止めようと俺は・・・瑠璃を連れ戻す!」

ユート「隼!」

ユート「どこへ行ったんだ隼は・・・」

龍可「あ、今朝の」

龍亞「不審者の片割れだ!」

ユート「いや俺は不審者じゃ」

龍亞「みんなー!不審者が居るぞ!!!」

ユート「違う!俺の話を」

「不審者だって」

「よし捕まえてセキュリティに渡そうぜ」

「俺たち初等部の力で!」

ユート「くっ・・・子供相手では戦えない」

天兵「逃げた!」

龍亞「待て!」

龍可「遊星に連絡しなきゃ」

黒咲「・・・おかしい瑠璃の匂いが消えた・・・何故・・・」

アキ「な、何なのこの人」

黒咲「瑠璃・・・にしては老けてるな。お前、瑠璃を知らないか?」

アキ「え?」

黒咲「俺の妹だ」

アキ「知らない。というかあなた自体知らない」

黒咲「・・・そうかお前も奴らの仲間なんだな」

アキ「?」

黒咲「とぼけるな!瑠璃を返せ!!俺の瑠璃をいや俺達の瑠璃を!!」

アキ「何よこの人」

黒咲「たとえデュエルができずとも俺はお前達を殲滅する!行くぞォ!!!」

ユート「まだ追ってくるか・・・あれは隼!」

黒咲「」

ユート「隼!しっかりしろ隼!」

黒咲「」

ユート「ダメだ・・・完全に気を失っている」

龍亞「待て!」

ユート「隼・・・!仕方がない隼を背負って逃げるか」

黒咲「」

ユート「どうしてこんな事に・・・」

黒咲「瑠璃・・・瑠璃は」

ユート「・・・」

黒咲「奴らは俺たちを始末する気だ」

ユート「非があるのは俺たちだ、ここは退却し」

黒咲「逃げん!」

ユート「隼!」

黒咲「勝つのは俺たちだ!そうだろユート!?」

ユート「だから無闇に」

黒咲「ところでここはどこだ」

ユート「家庭科室と書いてあった」

黒咲「デュエルができない今、リアルファイトで片をつけるしかない」

黒咲「ここにガスを充満させ・・・ドカンだ」

ユート「隼!」

黒咲「・・・これは戦争だ」

ユート「俺たちはデュエリストだ!それをリアルファイトで決着をつけるなんて瑠璃が悲しむ!」

黒咲「る、瑠璃が?」

ユート「そうだ瑠璃が泣いている」

黒咲「瑠璃・・・瑠璃が涙を・・・やはり奴らシンクロ使いが泣かしたのか!?」

ユート「違う!」

黒咲「いいだろうユート!ならば俺はデュエルで片をつけてやる!」

黒咲「デュエルなら問題はないんだろ・・・デュエルなら」

遊星「龍可から話は聞いた不審者が校内を彷徨いていると」

アキ「ええ一人は撃退したんだけどもう一人いるみたいなの」

遊星「だが今の時期なら不審者の一人や二人」

黒咲「誰が不審者だ」

アキ「遊星これがさっき言ってた不審者」

遊星「なるほど・・・この格好といい奇抜な髪型まさに不審者」

黒咲「誰だお前は」

遊星「俺は不動遊星。もう一人の不審者はどこに居る」

黒咲「ユートが不審者?ユートは俺の唯一無二の仲間・・・それを不審者扱いする気か」

黒咲「瑠璃をさらい剰えユートを侮辱する・・・外道シンクロ使い共が・・・!」

遊星「待て瑠璃なんて俺は」

黒咲「瑠璃イイイイイイイイイイイ!!!!!」

遊星「何なんだこの男は!?」

黒咲「デュエルだ!だが俺のデュエルディスクは起動しない・・・そこで」

黒咲「瑠璃じゃないお前にデュエルディスクを借りよう」

アキ「嫌よ!」

黒咲「やはりお前は瑠璃じゃない!瑠璃はもっと素直でいい子だった!それなのに・・・瑠璃の名を語る鬼畜!」

アキ「遊星この人」

遊星「俺もこの手の奴は初めてだ・・・セキュリティを呼ぼう」

黒咲「何だセキュリティとは」

ユート「もうやめろ隼!!!」ドスッ

黒咲「うぐぅ・・・」

ユート「すまなかった隼を許してほしい」

遊星「いや被害が出てないから俺は別に構わない」

ユート「ありがとう、帰るぞ隼」

黒咲「ぜ、絶対にこの学校に瑠璃が・・・」

ユート「・・・」ドスッ

黒咲「」

ユート「本当にすまなかった」

黒咲「ユート、次の作戦は」

ユート「これ以上この世界の人に迷惑をかけるのはダメだ隼!」

黒咲「・・・そうか。ユートもそうやって俺を一人ぼっちにする気なのか・・・」トボトボ

ユート「待て隼!」

黒咲「はあ・・・瑠璃がいない今、俺の支えは唯一の友であるお前だけなのに・・・ユートは俺が嫌いなんだな・・・」

ユート「・・・」

黒咲「死のう」

ユート「早まるな!なら力づくではなく俺のやり方で探し出すぞ!解ったな?」

黒咲「ユートは本当に頼りになる。じゃあお前のやり方を聞こうか」

ユート「俺のやり方は」

黒咲「でも瑠璃とお前の件はまた別の話だ」

ユート「・・・ッッ」

黒咲「つまり生徒として潜り込み瑠璃を見つけ出すんだな」

ユート「そうだ」

黒咲「さすがはユート、天才か」

ユート「いや天才とかじゃなくて・・・隼どこへ」

黒咲「学校だ、生徒になりきればいいんだろ」

ユート「その格好はダメだとさっきも言っただろ!それに俺とお前はこの格好で明らかに目立っていた」

黒咲「じゃあどうする!やはり俺のやり方で!!」

ユート「制服だあれを着れば簡単に潜り込める」

黒咲「それを早く言え、2着分奪い取ってくる」

ユート「どうしてすぐ過激な方向へ走るんだ!」

黒咲「ついでにこの世界のデュエルディスクを二つ」

ユート「俺が制服を作ればいい。無ければ創造するのがデュエリストだろ」

黒咲「これを着ればいいんだな」

ユート「そうだ」

黒咲「黒く染めよう」

ユート「だからそれでは目立つ」

黒咲「黒とは反逆の証・・・それを軟弱な青にするとは」

ユート「いい加減に俺の言うことを聞いてくれ」

黒咲「だが青は」

ユート「瑠璃もお前は青が似合うと昔言ってた」

黒咲「着よう」

黒咲「これで二度目・・・バレていないだろうな」

ユート「ああ誰も俺達の正体に気づいていない。さっきまで大騒ぎだったのに」

黒咲「・・・瑠璃だ!」

ユート「ど、どこに」

黒咲「今度こそあっちだ!」

ユート「隼・・・頼むからムチャクチャな行動だけは」

黒咲「ユート!」

ユート「あ、ああ」

黒咲「今度こそ瑠璃に会える・・・ッッ!」

黒咲「久しぶりの再会を祝し抱きつこう・・・兄として当然の権利」

黒咲「そして瑠璃を救出した後は・・・この世界のデュエリストを殲滅してやる。俺達の手で」

黒咲「ここだ」

ユート「ここは女子更衣室・・・やめるんだ隼」

黒咲「兄が妹の裸を見るのは当然の権利」ガチャ

ユート「隼!」

黒咲「瑠璃はどこだ!」

「キャアアアアアアアアアアアア」

黒咲「瑠璃はどこだ!みんな瑠璃にしては成長しすぎている・・・瑠璃・・・瑠璃!」

黒咲「瑠璃の身体つきを思いだそう・・・瑠璃の肌はとても綺麗だった」

ユート「隼!逃げるぞ!隼!!!」

黒咲「そしてここにいる女共の身体つきはどう考えてみる瑠璃じゃない・・・だが俺は瑠璃の気配を感じた」

「変態よ!変態よ!」

ユート「隼!」

黒咲「その肉体が一番近い女・・・見つけたぞ!!来い!」

ユート「隼!その子は瑠璃じゃない!!」

黒咲「黙れユート!俺の目に狂いはない!瑠璃だ!!!」

黒咲「ユート、瑠璃だ」

ユート「違う!君の名は」

麗華「私は原麗華です・・・何なのですかこの犯罪者は」

黒咲「犯罪者?俺はただの妹想いだ!」

ユート「少し黙っててくれ」ドスッ

黒咲「」

ユート「俺はユート、こっちは仲間の」

黒咲「と、友じゃないのか・・・」

ユート「・・・友の黒咲隼、決して怪しい者ではない」

麗華「なぜ私を拉致したのですか!?」

黒咲「簡単な事だ!お前の肉体と瑠璃の肉体が非常に似ていたからだ!!!」

麗華「肉体・・・通報ですね」

黒咲「瑠璃・・・いつから兄を拒絶する妹になってしまったんだ・・・」

麗華「ええ・・・ええ、不審者が二人私を拉致して」

ユート「逃げろ隼!通報されてしまったようだ!!」

黒咲「まさか瑠璃が」

ユート「いいから!」

ユート「囲まれた・・・何という手際の良さ」

麗華「先の不審者騒動でセキュリティがここら辺を巡回していましたから」

セキュリティ「デュエルで奴らを拘束せよ!」

ユート「数があまりにも多すぎる・・・それに俺達のデュエルディスクは」

黒咲「・・・いくら数が多かろうと勝つのは俺たちだ」

ユート「隼・・・」

黒咲「俺たちは常に逆境に強い!奴らのデュエルディスクを奪い叩き潰すぞユート!」

ユート「隼!」

セキュリティ「やれ!!」

黒咲「反逆の力・・・見せてやる!」

黒咲「うおおおおおおお!!!」バキッ

セキュリティ「ぐおっ」

黒咲「ユート!受け取れ!!」

ユート「すまない隼!」

黒咲「俺たちがデュエルを行う・・・この意味が解るか?」

セキュリティ「何を言ってるんだこいつは」

黒咲「俺たちのデュエルは遊びではない。言うなれば戦争だ」

セキュリティ「戦争だと?」

黒咲「俺はここに宣言する・・・瑠璃救出とお前たちシンクロ使い殲滅を!やれRR-ライズ・ファルコン!」

セキュリティ「な、何だこのモンスターは!?」

黒咲「エクシーズだ!エクシーズとは反逆の象徴!!」

セキュリティ「エクシーズ・・・?」

黒咲「平和な世界で暮らしていたお前達には解るはずがない!ライズ・ファルコン!反逆の翼を翻せ!!!」

セキュリティ「うわ・・・うわああああああああああああああああああああ」

黒咲「・・・他愛もない」

ユート「これでこの世界の人々と戦うはめに・・・」

黒咲「全ては瑠璃のためそして志半ばで散った仲間のため!」

ユート「しかし隼」

黒咲「安心しろ死んでない・・・気を取り直して瑠璃を探そう」

ユート「・・・」

セキュリティ「モンスターが実体化するなんて・・・これが戦場のデュエル・・・必ず拘束してやる反逆コンビ・・・」

黒咲「名を言ってみろ」

セキュリティ「本官はサージャント相川・・・決して逃がさんぞ」

黒咲「フン、実体化したモンスターに勝てるわけがない」

しんどい

一旦終了

ウンコしてただけ

翌日

ユート「不審者コンビがアカデミアを襲撃か・・・一気に三面記事のトップを飾ってしまったようだ」

黒咲「瑠璃・・・瑠璃・・・」キョロキョロ

ユート「あまり派手な動きを見せるな隼」

黒咲「瑠璃!」

ユート「聞いているのか隼!!」

黒咲「もう逃がさないからなァ!」

龍可「嫌ァ!」

龍亞「ふ、不審者だ!」

ユート「隼!この子のどこが瑠璃なんだ!」ドスッ

黒咲「」

ユート「すまなかった、隼を許してやってくれ」

ズルズル

龍亞「あいつらマジで龍可のこと狙ってるよ」

龍可「うん・・・」

黒咲「まさか奴らも俺たちがまだ校内に潜伏しているとは気がつくまい」

ユート「隼、俺は一晩考えたんだ」

黒咲「瑠璃の事か」

ユート「いや・・・俺たちがなぜこの世界へやって来たのか」

黒咲「それは瑠璃が俺たちに助けを求めているからだ・・・だから俺は瑠璃を探している。まず瑠璃はきっと姿を変えているはずだ奴らから逃げるため変装しているか姿形を変えられたか・・・」

ユート「確かにそれは考えられる、しかし過激なやり方はよくない。この世界は争いの無さそうな平和な世界・・・彼らを俺達の戦いに巻き込むべきじゃない」

黒咲「甘いぞユート!奴らはシンクロを使う!関係あろうが無かろうが敵に変わらない!!」

ユート「隼!そんな事ばかりやっていたら敵を増やすだけだ!もう少し」

パリーンパリーンパリーン

ユート「何だ!?」

黒咲「敵襲だ・・・!奴らに感づかれたんだ!」

ユート「いや待て隼・・・これを見ろ」

黒咲「ボール・・・野球ボールか?」

ユート「誰か来るぞ」

「ああ・・・もう・・・」

黒咲「殲滅」

ユート「シッ」

「はあ・・・うちの部、今年もダメそう・・・」

黒咲「行ったな」

ユート「ああ」

黒咲「間違いな奴は殺し屋だ」

ユート「どうして」

黒咲「球は三つ投げ込まれたそのうちの二つはユートの頭と心臓を最後の一つは俺の頭に当たりかけた」

ユート「ただの練習かもしれない」

黒咲「そうやって油断をするな!油断が最大の敵・・・仲間を失うのはもう沢山だ」

ユート「・・・」

黒咲「だから俺が直々に手を下す」

ユート「隼!」

黒咲「殺し屋!この俺がお前を殲滅してやる!!」

「な、何ですか!?」

ユート「何をやってるんだ隼!相手は女の子だぞ!!」

黒咲「女でも敵は敵!お前は甘い!」

ユート「・・・瑠璃かもしれない」

黒咲「瑠璃?どこが瑠璃なんだユート・・・ついに頭がおかしくなってしまったか・・・」

ユート「・・・」

黒咲「野球ボールを使う殺し屋!さあ来い、俺は逃げも隠れもせん」

「殺し屋じゃありません!私はこの部活のマネージャーで」

黒咲「問答無用!」

ユート「やめろォ!!!」ドスッドスッドスッ

黒咲「」

ユート「すまなかった。隼は少しおかしいんだ・・・本来はいい奴なのに」

「は、はあ・・・」

ユート「さあ帰るぞ隼」

黒咲「・・・殺し屋は」

ユート「彼女は殺し屋じゃない。野球部のマネージャーらしい」

黒咲「野球・・・いや殺し屋だ」

ユート「・・・」

黒咲「あの日もこうやって油断した隙に9人の仲間を殺された・・・同じ事を繰り返す気か」

ユート「俺だって散った仲間を忘れた事はない・・・だがな隼」

黒咲「もう一度この俺が」

ユート「隼!」

黒咲「誰か来るぞ」

ユート「隠れろ」

ガラッ

「あのぉ」

黒咲「殺し屋!」

黒咲「」

遥「長谷部遥です。実はあなた達に頼みたい事がありまして」

ユート「すまないがそういう事は受け付けないんだ」

遥「いえこちらの眼光の鋭い方に」

ユート「隼に?」

遥「ええ、この人に部員の根性を叩き直してほしいのです」

ユート「隼はどちらかと言えば一匹狼気質・・・人に指導するなんて」

遥「この人ならできそうな気がします。すぐに逃げ出す部員を締め上げてください」

ユート「隼・・・起きてるか」

黒咲「案内しろ」

遥「はい!」

ユート「隼が人のために・・・もしかしたら昔の普通の隼に戻ってくれるかもしれない」

黒咲「野球しろ」

「誰だこいつ」

黒咲「こいつじゃない黒咲隼だ!」

「だって野球やるぐらいならデュエルしたいし」

「そうそう、だってうちは弱いんだぜ?勝てるわきゃ」

黒咲「甘ったれるな!!!野球は9人でやるスポーツ!つまり9人1組のデュエル!」

黒咲「1人が逃げれば他の誰かが犠牲になる!そしてデュエリストならば敵に背を向ける事は許されん!言うなれば戦場、負ければ死あるのみ・・・何事も生半可な気持ちでやるな」

「・・・」

黒咲「死ぬぞ戦いを舐めていると・・・」

「でも」

黒咲「死にたいのなら俺が直接手を下してやる。言っておくが俺はしつこいぞ・・・一度狙ったら確実に捕らえる」

「おっさんは逃げたことないのかよ」

黒咲「俺は逃げない。敵に背を向けるぐらいなら死を選ぶそして・・・仲間のためなら俺は命を捨ててでも守る」

「・・・はい」

黒咲「お前たちは弱いとか言ったな?ならば反逆の翼を広げ敵を殲滅しろ反逆の牙を研ぎ敵に食らいつけ!」

「わかったよおっさん、俺たち戦ってみる」

黒咲「それでいい。生きたいという気持ちが奇跡を呼ぶ」

麗華「見つけましたよ不審者コンビ!」

黒咲「瑠璃の名を語る不届者!この前はよくも俺を!」

ユート「間違えたのは俺たちだ隼」

相川「今日こそは本官がお縄をかけよう!この前は不覚をとったが今回は」

麗華「私は悪事を許しません。校内を荒し更衣室への侵入行為・・・犯罪です」

黒咲「不審者は俺だけだユートを巻き込むな。ユートはただ陰気なだけだ」

ユート「・・・」

遥「麗華先輩!やめてください!この人たちは」

麗華「悪い人たちです!さあセキュリティの皆さん!」

相川「デュエルで奴らを拘束!!」

黒咲「おい野球部の奴らお前達に三つだけ言うことがある」

「はい!」

黒咲「一つ目は俺はまだお前達の歳で言うと中学生である事!」

「ええーっ!?」

黒咲「二つ目は瑠璃が俺の宝である事!」

「瑠璃って誰だよ」

「知らね」

黒咲「三つ目は・・・これが反逆の翼!!!RR-ライズ・ファルコン!!!」

黒咲「敵の数が多ければ多いほど反逆の翼は力を増す!お前達も羽ばたけ!」

ユート「立てるか」

黒咲「・・・」

ユート「どうした?」

黒咲「何でもない」

ユート「また隠れ家を探さないといけないな」

黒咲「ああ・・・奴らの息の根を」

ユート「隼・・・」

黒咲「今回は勘弁してやるか・・・お前はどうするユート」

ユート「俺も命までは奪いたくない」

黒咲「・・・今度の隠れ家は瑠璃の近くがいい」

ユート「・・・検討しよう」

二日後

ユート「サージャント相川率いる不審者コンビ討伐チーム結成・・・隼」

黒咲「瑠璃ィ・・・!」

龍可「助けて!」

龍亞「ジャック!頼むよ!」

ジャック「この不審者め!」

黒咲「おっと」スッ

ジャック「俺の蹴りを避けた!?」

黒咲「ユートの拳のスピードに比べれば遅い!」

ジャック「何ィ!?」

黒咲「お前の蹴りには鉄の」

ユート「揉め事を起こすな!」ドスッ

黒咲「」

ユート「行こう」

ズルズル

黒咲「まさか敵も天井裏に潜んでいるとは気がつくまい」

ユート「ああ、瑠璃の情報は」

黒咲「奴ら野球部連中に探させたが解らないそうだ。お前は」

ユート「俺もこの世界について調べたが・・・サッパリだ」

黒咲「・・・」

ユート「先ずは移動しよう。あまり1箇所にとどまると隠れ家がバレる恐れがある」

黒咲「そうするか」

ユート「・・・」ズルズル

黒咲「・・・」ズルズル

バキッ

黒咲「し、しまった!」

ユート「隼!」

麗華「あれは不審者コンビのリーダーの方の足!」

黒咲「くっ・・・よりにもよって瑠璃の偽物が居る場所で」パタパタ

ユート「隼!俺の手に掴まれ!」

麗華「皆さん!足を思いっきり引っ張ってください!」

黒咲「ユート・・・!お前は逃げろ!」パタパタ

ユート「諦めるな隼!」

黒咲「諦める?違うな俺たちは逆境に強い・・・たとえ捕らえられても逆転すれば全てが解決する」パタパタ

ユート「しかし!」

黒咲「二人が捕まるより一人だけならまだマシ・・・行くんだ!」パタパタ

ユート「隼・・・必ず助け出すからな!」

黒咲「ああ頼むぞユート」

黒咲「・・・」

麗華「ついに捕まえましたよ不審者さん」

黒咲「俺には黒咲隼という名がある。瑠璃の偽物め」

麗華「・・・ッッ!」

黒咲「たとえ縛られようとも俺たちには反逆する精神がある・・・ユートを見縊るな」

麗華「すぐにでももう一人の不審者を探し出します。さあ女性の敵である不審者コンビを今日こそは!」

「オオーッ!」

黒咲「・・・バカが見張りを置かずに捕虜を放り出して探しに出るとは」

黒咲「奴らは間違いなく戦場で死ぬ」

「あれが巷を騒がせてる不審者コンビなんだって」

「うわ、こっち見てる」

「行こうよ、食べられちゃうよ」

黒咲「どいつもこいつも瑠璃ではない・・・!」

黒咲「瑠璃のような純粋さも可憐さも微塵も感じない!」

ツァン「・・・」

黒咲「瑠璃・・・こいつも違う、去れ」

ツァン「何だよこいつ」

黒咲「・・・おい」

ツァン「何?僕に何か用?」

黒咲「言っておくが俺は瑠璃以外の女に興味はない。だからお前に頼みたい事がある」

ツァン「は?それなら僕以外の誰かに頼めば」

黒咲「お前が俺を見に来た100人目だからだ。校内にユートという男が居るはずだから伝えろ、俺は無事だと」

ユート「作戦を練らねば・・・まずは隼を助け出す方法を」

ユート「数は圧倒的に多い・・・隙を見て救出するにしても出入り口は封鎖されている」

ユート「・・・ここは俺も武力行使で行くべきか・・・いや相手は」

ガタッ

ユート「誰だ!?」

ツァン「アンタがユート?黒咲って奴が俺は無事だって言ってたけど」

ユート「・・・」

ツァン「じゃあ僕、伝えたからね」

ユート「決起する時が来たようだ!待ってろ隼!今すぐに救い出してやるからな!」

黒咲「それで俺はどうなるんだ」

相川「二度によるセキュリティへの反逆行為それと多数の犯罪・・・第一級というところだな!」

黒咲「俺はただ瑠璃を探しているだけだ」

相川「本官にはそんな事は通じんぞ」

黒咲「瑠璃の良さを解らん奴は損している!お前もそのうちの一人だ!」

相川「笑止な!本官と不審者コンビの鬼ごっこも今日で終わりだ!!」

黒咲「いくら周りを囲もうと兵がいようと俺たち二人には通用せん・・・お前への反逆はこれで三度目になる」

相川「何!?」

ボコッ

ユート「隼!助けに来たぞ!」

相川「て、天井裏から!?」

黒咲「甘い!二度も俺たちと遭遇しながら何も考えが読めなかったようだな!」

ユート「逃げるぞ隼!」

黒咲「俺とお前の差はたった一つ!瑠璃を愛しているか否かだ!」

相川「ぐぬぬ・・・」

ユート「天井裏も何れバレてしまう」

黒咲「新たな隠れ家を見つけるか・・・ユート止まれ」

バキッ

ツァン「ちょ、何!?」

黒咲「俺だ」

ツァン「またアンタか・・・」

黒咲「この借りは必ず返す、それともう一つ瑠璃という少女を見つけたら俺に報告しろ」

ツァン「ほ、報告ってアンタどこに居るか解らないし僕は別にアンタ達の」

黒咲「俺の居場所はただ一つ・・・瑠璃がいるところだけだ」

ツァン「はあ?瑠璃って子探すの頼んでるのに何で瑠璃の居場所なの!?」

黒咲「それは俺が瑠璃の兄だからだ」

ツァン「・・・意味解らないし」

ユート「行こう隼」

黒咲「ああ、同志がまた増えた」

ユート「彼女達もシンクロを」

黒咲「ならば俺がエクシーズに変えさせる」

おやすみ

三日後

ユート「隼は何処へ行ったんだ」

黒咲「ここだ」

ユート「隼・・・傷だらけじゃないか」

黒咲「あの背丈の高い金髪と派手な大立ち回りの末に・・・ほら」

龍可「離してよ!」

ユート「姿を見せないと思ったら隼!お前は!」

黒咲「喚くなユート!俺は瑠璃の居場所を特定できそうな所を発見した」

ユート「ならその子は解放するんだ」

黒咲「この子も瑠璃だ!瑠璃だから俺が貰う!兄として妹を捕らえる事は当然!」

ユート「隼!」ドスッ

黒咲「」

ユート「さあ逃げるんだ」

黒咲「つまり治安維持局の極秘データベースとやらからこの街の人間の情報を洗い出すんだ」

ユート「そうか隼、何か手立てはあるのか?」

黒咲「何時ものようにやるだけだ」

ユート「またいつもの奴に邪魔されるのが関の山だぞ」

黒咲「・・・変装する」

ユート「それを前にやって俺たちは失敗したんだ」

黒咲「なら俺が一人で襲撃してやる!」

ユート「隼!」

黒咲「止めるな!今度は上手く行く・・・はずだ」

ユート「隼!」

黒咲「さて・・・あれは」

沢中「~♩」

黒咲「あの本官男と同じ格好の奴・・・おい」

沢中「ん?」

黒咲「お前の服を借りる」

沢中「お前・・・不審者だな!」

黒咲「俺のどこが不審者だ!」

沢中「おいおい無駄な抵抗はするな・・・お袋さんが泣いてるぜ」

黒咲「母はいない」

沢中「あっ・・・何かすまん」

黒咲「・・・」

沢中「だが不審者よ。この街を脅かすような真似をするなら俺は容赦せん!」

沢中「何故ならば俺はこの街を愛しているから!」

黒咲「黙れ脱げ」

沢中「俺がこの街を愛している理由を教えようか?それは意中の人が居るからだ」

黒咲「脱げ」

沢中「脱がん!」

黒咲「ならば力づくで!」

沢中「愚かなり不審者!俺が相川に変わってお縄にしてやろう!」

黒咲「さっさと脱げ!」バキッ

沢中「・・・いい拳じゃないか!しかしだ!」ドボッ

黒咲「・・・中々の蹴りだ!」

沢中「フッ・・・不審者にしては骨のある男だなお前さんは」

沢中「ハァハァ・・・」

黒咲「脱げェ・・・」

沢中「ぬ、脱がんぞ」

黒咲「脱がせてやる・・・この俺が脱がせてやる」

ユート「いい加減にしないか隼!」ドスッ

黒咲「」

ユート「騒がせたなすまない」

沢中「ふ、不審者の片割れ・・・!」

ユート「帰るぞ隼」

黒咲「」

沢中「待て!」

黒咲「昨日は酷い目にあった」

ユート「いつも元凶はお前なんだ」

黒咲「ユートあれを見ろ」

ユート「少しは俺の話を」

沢中「・・・」ドキドキ

黒咲「見つけた!脱げ!」

沢中「ま、また出たかこいつめ!」

黒咲「この」

ユート「やめるんだ隼!お前も落ち着け!」

沢中「ほら見ろ過ぎてしまったじゃないか!俺の意中の人が!」

黒咲「影から覗き見なんてまるでストーカー!俺と大差がないな!」

ユート「ストーカーは感心しない」

沢中「くっ・・・」

沢中「彼女と俺の出会いはアカデミア時代・・・その当時から彼女は」

黒咲「今のうちに脱がすぞ」

ユート「なぜ彼を脱がす事に拘るんだ」

黒咲「俺は一度狙いを定めた獲物は決して逃がさない・・・絶対にな」

沢中「愛する気持ち・・・理解できるか?」

黒咲「俺の瑠璃に対する愛のが大きい」

沢中「ふ、ふざけるな!誰なんだ瑠璃とは!!」

黒咲「俺の全てだ!」

沢中「この・・・拘束だ!」

黒咲「やってみろ」

ユート「落ち着け、確かにお前の邪魔をしたせいで言うタイミングを逃がした。非は俺たちにある」

黒咲「悪いのは人を影から見る変態のこいつだ」

ユート「だから俺たちが手を貸す。その代わり成功した暁には脱いでくれ」

沢中「うーん・・・仕方がない。脱ごう」

ユート「決まりだ」

ユート「俺たちが悪党として襲いかかる。そこで空かさずお前が俺達を払いのける」

ユート「接点ができ交際が始まる。これで完璧だ」

黒咲「ところでお前の愛する者は瑠璃じゃないだろうな?許さんぞお前みたいな変態は」

沢中「誰が変態だ」

ユート「さあ始めよう」

沢中「しかしそんな単調な作戦で」

黒咲「ユートは賢い!お前達のような凡人とは訳が違う!」

沢中「これが彼女の写真それに住所」

ユート「なるほど・・・決起の時だ」

黒咲「この女は瑠璃ではない」

ユート「君が宇佐美彰子か」

彰子「えっ・・・あ、あなた達は」

黒咲「俺は巷で噂になっている不審者そしてこっちは友のユート」

ユート「君を誘拐する」

彰子「いやー!助けて!!」

沢中「待て!」

ユート「後は俺たちがやられたフリをして」

黒咲「やれRR-ライズ・ファルコン!反逆の翼を翻せ!」

ユート「隼!やりすぎだ!!」

黒咲「遊びじゃない!これは・・・戦争!」

沢中「相川の言っていたモンスターの実体化・・・こいつは!」

黒咲「どうする沢中!ライズ・ファルコンは強いぞ!!」

相川「はい、そこまで!」

黒咲「出たな・・・戻れライズ・ファルコン!」ピューッ

黒咲「沢中からカードをとって来たか上出来だぞライズ・ファルコン」

相川「今日こそはデュエルで拘束してやる」

黒咲「どうして毎回こうして嗅ぎつけてくるんだ奴は」

ユート「それは俺たちが派手に動き回るからだ」

黒咲「そうか、ならば来い!今度こそ徹底的に叩き潰す!!」

相川「デュエル!!!」

黒咲「ドロー・・・さっきライズ・ファルコンが沢中から奪ったカードか使ってやるか」

黒咲「俺は剣闘獣ベストロウリィを攻撃表示で召喚、そして魔法カード二重召喚により再びモンスターを召喚する。俺は剣闘獣ラニスタを攻撃表示で召喚」

ユート「剣闘獣・・・剣闘士と呼ばれる奴隷が戦わされていた歴史もあるらしいが」

黒咲「奴隷?ならばお誂え向きだ!おい!こいつら奴隷が今よりお前たちに反旗を翻す!虐げられた者は強い!」

相川「何を言ってるんだこいつは・・・」

黒咲「そして俺は」

ユート「隼!モンスターがデッキに戻っているぞ!」

黒咲「何だこいつら!?敵前逃亡か!!」

沢中「いや違うぞ黒咲・・・これこそが剣闘獣に許された融合のいらん融合召喚よ」

黒咲「ゆ・・・融合だと」

黒咲「剣闘獣ガイザレス・・・戻れ!」

ユート「隼!今はデュエルに集中しろ!!」

黒咲「何で俺が融合を使わないといけないんだ!ふざけるな!」

ユート「だが融合カードを一枚も使っていないだろ?これは全く別の融合だ」

黒咲「カードを一枚セットしターンエンド」

相川「本官はパワーボンドを発動!パワーボンドは機械族融合モンスターの攻撃翌力を倍化させる!だがしかし!このカードの反動により元々の攻撃翌力分のダメージを受けてしまう!」

相川「ならば本官は1ターンでお前を倒す!やれサイバー・エンド・ドラゴン!!!剣闘獣ガイザレスを攻撃だ!!」

黒咲「罠発動、攻撃の無力化」

相川「えぇ・・・」

黒咲「今日も俺の勝ちだな。帰るぞユート」

ユート「あ、ああ」

沢中「おい!俺はどうなるんだ」

黒咲「後はお前次第だ、じゃあな」

相川「ぐぬぬ・・・黒咲隼め・・・」

数日後

ユート「沢中からカードを取ったままのか」

黒咲「ああ、手助けしてやったんだ」

龍可「んー!んー!」

ユート「隼は徐々に融合やシンクロに対しての拘りがなくなっている・・・これはいい傾向だ」

ツァン「あ、居た。ねえこれセキュリティの人が渡してくれって」

ユート「君はこの前の・・・手紙か・・・隼!これを読んでみろ」

黒咲「・・・結婚する、ありがとう不審者コンビ 沢中国正・・・あいつ」

ユート「それよりも治安維持局とやらに潜入する計画はどうする」

黒咲「だが結婚するのは早い・・・俺がこの女の兄なら暗殺してるぞ」

ユート「いい加減に自分と他人を照らし合わせるのはやめろ」

ツァン「ていうかさアンタの後ろに居る縛られた子って」

龍可「んー!んー!」

黒咲「これは瑠璃だ」

ユート「はっ!隼!いつの間にその子を!!」

黒咲「昨日からずっと居た。気がつかなかったのか?」

ユート「隼!」ドスッ

黒咲「」

ユート「油断も隙も無い・・・」

黒咲「さて今日も瑠璃探しに精を出すか」

ユート「ああ」

黒咲「それよりも何で俺達の居場所が解ったんだ」

ツァン「アンタ達がここに潜んでるの有名だよ?だって飼育小屋の隣に小屋を立てるなんて」

黒咲「木を隠すなら森の中、ならば小屋を隠すなら小屋の側」

ツァン「それはいいけど委員長がまた通報してたよ?」

ユート「また相川が来る」

黒咲「返り討ちにすればいい」

ユート「この学校でこれ以上の争いはダメだ!新しい住居を探そう・・・いや待て隼!」

黒咲「どうした」

ユート「俺達の本来の目的は」

黒咲「瑠璃探し」

ユート「それもそうだ・・・けどそろそろ元の世界へ戻るべきだ!」

黒咲「瑠璃を見捨てるのか!」

ユート「俺は考えに考えたんだ・・・隼、残念だがこの世界には瑠璃はいない」

黒咲「!?」

黒咲「ユート!何でそんな薄情な奴になったんだ!」

ユート「隼!これが現実だ!」

黒咲「・・・絶交だ」

ユート「何!?」

黒咲「コンビ解消だ!戻りたければ戻るがいい!」

ユート「俺が居ないで誰がお前を止めるんだ!」

黒咲「こいつでいい。こいつを俺の新しい相棒にする!」

ツァン「な、何なのよこいつ」

黒咲「・・・見損なったぞユート、お前は人情に厚い男だと信頼してたのに・・・友だと思ってたのに」

ユート「・・・」

黒咲「本当にコンビ解消だからな」

ユート「・・・」

黒咲「フン、俺は瑠璃を連れ戻すまでは帰らんからな」

ユート「・・・」

黒咲「瑠璃を探すのが俺の使命・・・解るな」

ツァン「解らない」

黒咲「理解しろ!俺は瑠璃の兄で瑠璃は俺の妹!有名な話だ!」

ツァン「・・・」

黒咲「瑠璃!おい瑠璃を見つけたぞ!」

ツァン「僕はそんなの興味ないし」

黒咲「ユートなら俺について来てくれた・・・それが相棒の勤めなのに」

ツァン「行きたければいけば?僕は知らないから」

黒咲「お前には頼まん!瑠璃ィ!!!」

龍可「ふ、不審者!」

クロウ「任せろ!鉄砲玉のクロウ様が相手だぜ!」

黒咲「邪魔をするな!!!」ドゴォォォォォォ

クロウ「ぐわあああああああ」

黒咲「クロウとか言ったな?クロウはカラス、俺は隼だ。カラスがハヤブサに勝てるわけがない」

クロウ「クソ・・・」

龍可「あ・・・あ・・・」

黒咲「瑠璃ィ・・・」

ツァン「ちょっとやめなよ!そんな子供に」

黒咲「瑠璃だから仕方ない。さあ来るんだ瑠璃!」

ツァン「何なのよこいつ!」バシッ

黒咲「ビンタ程度で俺を倒せるか!」

ツァン「こいつ本気で異常者だ・・・」

黒咲「瑠璃ィ・・・瑠璃ィ・・・」

龍可「いやあああああああああああああ」

ユート「何やってるんだ隼!」ドスッ

黒咲「」

ツァン「アンタ」

ユート「逃げるんだ」

龍可「う、うん」

ユート「短い間だったが隼と一緒に居てくれてありがとう」

ツァン「べ、別に僕は」

ユート「隼は本当は悪い奴じゃないんだ、ただ妹想いでこんな暴走ばかり」

ツァン「アンタ疲れないの?そいつと居て、見捨てないの?」

ユート「俺は隼の良さを知っている。だから隼を見捨てる事はできない」

ユート「帰ろう隼」

ズルズル

黒咲「やはり俺の相棒はお前だけだ」

ユート「・・・隼」

法子「~って事があったのマジで」

周子「やっぱりお姉ちゃんは凄いなぁ」

黒咲「お姉ちゃん・・・あいつは女・・・という事は妹・・・瑠璃!」

周子「え?え!?」

黒咲「瑠璃!そうなんだろ!?瑠璃!」

法子「ちょっとこの子は私の妹なんですけど!」

黒咲「お前のような妹を俺は知らん!瑠璃!帰るぞ!!」

周子「助けてお姉ちゃん!」

法子「デュエル、私と妹とアンタともう一人の黒い奴でデュエル」

黒咲「俺達とデュエル?笑止、ユートと俺のコンビに勝てると思っているのか!」

ユート「隼、無駄な争いは」

黒咲「ドロー!」

ユート「・・・」

黒咲「・・・」

ユート「・・・」

相川「彼女達は石原姉妹。この街でも指折りのデュエリストだ」

ユート「強いはずだ・・・」

黒咲「おい俺を捕えるのか」

相川「バカめ!本官はハイエナではない!いつか拘束するのが本官の使命!」

黒咲「今やらねば永遠に捕らえられんぞ」

相川「それならば永遠に追い続けるさ、では本官はこれにて」

黒咲「フッ・・・」

ユート「やはり争いはやめるべきだな」

黒咲「奴が挑んでくるなら奴以外の奴らが挑んでくるのなら俺は逃げん。立てるかユート」

ユート「ああ」

黒咲「瑠璃は探す・・・だがこの世界にもしばらく居たいものだ」

五日後

龍可「見つけた!」

黒咲「瑠璃!ついにお前の方から来てくれたんだな!?俺は嬉しいぞ瑠璃!」

龍可「私は龍可!もうこんな事は懲り懲り・・・毎回触られたり誘拐されたり」

黒咲「反抗期か・・・だが俺はそんな瑠璃も好きだ」

龍可「エンシェント・フェアリー・ドラゴン、この人を」

鰻「本当にいいのか龍可?」

龍可「うん。このままじゃ私以外にも誘拐されたりする子が居るかもしれないから」

黒咲「瑠璃ィ!!!」

龍可「エンシェント・フェアリー・ドラゴン!」

鰻「この男ごと私は精霊界へと飛ばす」ガッ

黒咲「何だこいつは!?離せ!」

鰻「変態は消えねばならない」

黒咲「ユートオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ」

龍可「これでいいのよ。これで」

ユート「今、隼の声が?」ガサガサ

ツァン「ちょっと何やってるの」

ユート「いや食料のニワトリの卵を取ろうと・・・隼を見なかったか?」

ツァン「さあ?」

ユート「何やら嫌な予感がしてならない。探そう」

ツァン「そう頑張って」

ユート「・・・」

ツァン「な、何」

ユート「一人で探すか・・・一人で」

ツァン「解ったよ僕も手伝うよ」

ユート「すまないな」

ユート「どこにも居ない。隼に所縁がある場所・・・」

ユート「野球部に沢中、あの眼鏡の女、姉妹・・・隼を一度叩きのめした女デュエリストのところにも居なかった」

ツァン「・・・」

ユート「どこへ行ったんだ!」

龍亞「あ、不審者だ」

龍可「大丈夫よ。この人は不審者だけどとてもいい人だから・・・それに悪い方の不審者はもう居ないし」

ユート「それはどういう意味なんだ?」

龍可「もう二度と悪事ができないように精霊界に飛ばしちゃったから」

ツァン「精霊界?」

ユート「聞いたことがある。そこはデュエルモンスターの跋扈する世界だと・・・俺もその世界へ行く!」

龍可「あなたはいい人よ。だからそんな惨いことなんて」

ユート「たとえそこが修羅の住む世界だろうと俺は行かねばならん。隼は俺の友だから」

龍可「・・・本当にいいの?本当に?」

ユート「ああ!」

龍可「解ったわ」

ユート「短い間だったがこの世界にいれてよかった。だがやはり俺は隼のところへ行かねばならん!」

ツァン「じゃあ何ていうか頑張ってね」

ユート「待ってくれ隼!今行くからな!」


第1部完

鰻「フン」ポイッ

ユート「な、何て乱暴な捨て方をするドラゴンなんだ・・・それにしても不思議な世界だ」

キーメイス「・・・また黒ずくめが落ちてきた」

ユート「そこの君、こんな男を知らないか?常に真顔な男なんだが」

キーメイス「もしかして・・・瑠璃って叫んでる男の人ですか?」

ユート「やはり隼はこの世界でも暴走していたか、それでそいつは」

キーメイス「捕らえました。あまりにも暴走していたので」

ユート「何!?」

キーメイス「モンスター60人でやっとですよ。最近の人間って強いですね」

ユート「案内してくれ」

キーメイス「えぇ・・・ダメですよ。あの人すぐに暴れるんですから」

ユート「頼む!暴れても俺が止める!」

キーメイス「・・・」

ユート「隼!」

黒咲「ユートか!やっと来てくれたんだな!」

ユート「出してやってくれ」

キーメイス「い、いや・・・それは」

黒咲「半年も待ったんだユート・・・」

ユート「半年?俺はお前がいなくなってすぐにこの世界へ飛び込んだはず」

黒咲「ユートが来たのならこんな宿に泊まる必要はない」バキッ

キーメイス「ひっ・・・檻を破壊した」

黒咲「半年も俺の瑠璃探しを邪魔をした償いはキッチリしてもらう」ポキポキ

ユート「隼!」ドスッ

黒咲「」

ユート「世話をかけたな」

キーメイス「いや僕は別に世話なんて・・・あ、あの僕の話を聞いてください」

ユート「?」

キーメイス「実は最近この領地でモンスターが消えてしまう事件が多発しているのです」

黒咲「瑠璃もか?」

ユート「すまないが俺達はそういう事に関わっちゃいけないんだ。自分の世界は自分で変えなきゃダメなんだ」

キーメイス「黒咲さんを出してあげたのに・・・」

黒咲「出ようと思えばいつでも出れた」

キーメイス「話し合える人だと思っていたのに・・・ガッカリです」

ユート「・・・一度だけだ、それ以上は俺も手を貸さん」

黒咲「ユート!本当にそれでいいのか!?」

ユート「受けた恩は返さねばならない。いくら無法者の俺たちでも義は通さねばならない」

黒咲「ユートは甘い。だがたまには他人の力になってもいいか、キーメイス」

キーメイス「は、はい」

黒咲「瑠璃を用意しておけ」

キーメイス「え?瑠璃って」

黒咲「もしも用意できなかったら・・・俺が翼を広げる」

キーメイス「な、なんて危ない目をしてるんだ・・・」

ユート「ならば早速」

キーメイス「あ、そうだ。将軍様に紹介しないと」

ユート「将軍?」

紫炎「フッ・・・人間風情が我らの問題を解決しようとは笑止」

黒咲「黙れ。お前は俺達のやる事を見てればいいんだ」

ヤリザ「何と無礼な!将軍に向かってその口の聞き方はなんでござる!」

黒咲「俺は気に入らん。こういう組織のトップというものが」

黒咲「戦争を起こすだけ起こして高みの見物でもしているのだろ」

ユート「隼」

黒咲「勘違いするなよ将軍。俺はユートがこいつへの義理を果たす手伝いをするだけ邪魔をするならお前も排除する」

キーメイス「やめてくださいよ黒咲さん、僕の立場まで悪くなっちゃうんだから」

黒咲「行くぞ」

ユート「ああ」

ヤリザ「己!拙者の槍で!」

黒咲「槍程度で俺を殺せるとでも思っているのか!」シュッ

ヤリザ「イタッ」ザクッ

黒咲「俺を殺したいのならカードで殺してみせろ。それと将軍、全てが終わったら瑠璃を返せ」

紫炎「瑠璃・・・?」

カモン「何を言ってるんだあの男・・・」

ユート「これでよし」

キーメイス「何か本格的ですね」

黒咲「俺達は生まれた時からこのような罠を作り方を戦い方を叩き込まれて来た。当然のようにこの手を血を染めてきた」

キーメイス「人間の世界って平和なんじゃ」

ユート「少なくとも俺たちがいた世界はそうではなかった・・・見渡す限りの死体の山、俺と隼、仲間にとってのデュエルは遊びではない・・・戦争だ」

キーメイス「まさかデュエルで?ハハハ冗談キツいですよユートさん黒咲さん」

ユート「・・・」

黒咲「・・・」

キーメイス「・・・本当見たいですね(だから黒咲さんは異常に頑丈なんだ・・・あの日あれだけみんなで袋叩きにしたのにピンピンしてたし)」

黒咲「この罠の仕上げは生き餌が必要だ、キーメイスお前が生き餌になれ」

キーメイス「ええーっ!?勘弁してくださいよ!」

ユート「大丈夫、俺たちがずっと見張ってる」

黒咲「なら将軍を生き餌に使ってやるか」

キーメイス「わ、解りましたよ!ちゃんと助けてくださいね」

ユート「命を懸けて助ける」

キーメイス「ったく人間は怖いな・・・」

ユート「これが終わったらどうする」

黒咲「瑠璃を連れ戻す」

ユート「この世界には瑠璃はいない。モンスターだらけだぞ」

黒咲「・・・なら帰る」

キーメイス「うわああああああああああ助けてください!!!」

ユート「来たな!」

キーメイス「あ、足食べられてる!足!」

黒咲「狼狽えるな!メタモルポットか・・・この事件の首謀者は」

メタモルポット「・・・」

ユート「どうする隼」

黒咲「叩き割る」ドゴッ

パリーン

メタモルポット「ぐえっ・・・」

ユート「大丈夫か?」

キーメイス「あ、ありがとうございます!いやぁ本当に倒しちゃうなんて」

黒咲「これで俺達の役目は終わった。帰るぞユート」

紫炎「待て!黒ずくめの二人組!」

ユート「将軍!」

黒咲「俺達を始末する気か」

紫炎「まさか人間がモンスターを倒すとは・・・俺はお前達を見くびっていた」

ユート「罠を張り除去する。デュエルと変わらんさ」

紫炎「人間の攻撃翌力はよく見積もっても600程度だがしかし先のヤリザの頭にカードを突き刺したお前は2000はくだらない」

黒咲「だからどうした」

紫炎「ここを南に渡れそこに少女が居ると言う情報を耳にした」

黒咲「瑠璃か!?」

紫炎「そこまでは知らん。だが俺とて天下人、嘘は付かん。恐らくは瑠璃だ」

ユート「なぜ俺たちに」

紫炎「このモンスターを倒した恩よ。さあ行け」

黒咲「瑠璃イイイイイイイイイイイイ!!!」

ユート「隼!まだ瑠璃だと決まったわけじゃ!」

黒咲「いや瑠璃だ!俺には解る!瑠璃が居る!!」

ユート「隼!!」

黒咲「待っていろ瑠璃!今すぐ俺が行く!!」

黒咲「ここか!瑠璃!瑠璃ィ!!」

キーメイス「や、やめてくださいよ。ここは心優しい天使の住む村なのですから」

黒咲「瑠璃!見つけたぞ瑠璃!」

プチテンシ「あわわ・・・」

ユート「隼!瑠璃はこんなに丸くはないぞ!」

エレメント・ヴァルキリー「そこまでだ!変態め!」

黒咲「瑠璃・・・誰だお前は」

キーメイス「へえ何でも瑠璃って判定しないのですね」

ユート「隼の基準は女子小学生並びに女子中学生ぐらいの女の子は瑠璃なんだ稀に例外もあるが」

キーメイス「やっぱり変態じゃないですか!」

ユート「ただ妹想いの優しい奴なんだ」

エレメント・ヴァルキリー「立ち去れ変態め!お前も平和を脅かす一味の回し者のようだな」

黒咲「誰かと人違いをしているな?人違いで襲撃するとは・・・頭の足りない奴め」

エレメント・ヴァルキリー「くっ・・・ならば力ずくで追い出す!」

キーメイス「黒咲さん!強いですよ!用心棒なんですから!!」

黒咲「用心棒?そんなものは関係ない。戦場の戦いを見せてやろう」

エレメント・ヴァルキリー「ハッ!チッ、また避けたか」

黒咲「お前の武器は炎と水による連続攻撃・・・だがそれでは俺は倒せん」

黒咲「何故ならば相反する二つの力によりお前の攻撃は半減しているからだ!」サッ

エレメント・ヴァルキリー「き、消えた!?」

キーメイス「ど、どこへ」

黒咲「俺は上だ!!」

エレメント・ヴァルキリー「な、なにぃ!?」

ユート「隼はその名の通り空中からの攻撃を得意としている。隼が高く舞い上がった瞬間その戦いは終わる!獲物を捕らえる隼の如き動きで敵を殲滅する!」

黒咲「よく覚えておけ!これが俺達の世界のデュエルだ!!」ドゴォォォォォォン

エレメント・ヴァルキリー「うわああああああああああ」

キーメイス「まさか膝蹴りだなんて・・・」

黒咲「ここに瑠璃は居ないみたいだ。もっと南の方なのか」

エレメント・ヴァルキリー「ま、待て南へ進むのか?やめておけお前は強いが変態では勝てんぞ」

黒咲「瑠璃のため仲間のためならば俺は命を捨ててでも救い出す。お前達から見れば変態だろうがこれが俺の流儀だ」

エレメント・ヴァルキリー「な、何という気高き男なのだ・・・」

ユート「ところでキーメイス、彼女は南へ行く事を何か恐れていた。何かあるのか?」

キーメイス「ええ南の方にはF・G・Dと呼ばれる邪悪な五つの首を持つ龍が居るのです・・・まさにこの世界の頂点とも言うべき存在なのです・・・」

ユート「聞いた事がある、ドラゴン族最強のモンスターを」

黒咲「・・・」

ガガギゴ「クッ・・・」

黒咲「瑠璃はどこへ」

ユート「待て将軍は嘘をついて俺達をそいつと戦わせる気なんじゃないだろうな」

キーメイス「そんな!将軍は嘘を付くような人じゃありませんよ!」

ガガギゴ「ムシハヤメテクレ・・・」

黒咲「何だこいつは」

キーメイス「ガガギゴです。彼はそこら中で暴れ回る荒くれ者です」

ユート「酷い怪我だ、何があったんだ?」

ガガギゴ「ヘンナモンスターニシュウゲキサレタ。フリードガアブナイ」

黒咲「フリード・・・キーメイス!」

キーメイス「フリードとは放浪する英雄です。何でもガガギゴとはよく戦っているとか何とか」

ユート「隼、フリードという男を救うのか」

黒咲「世界の頂点とか言ったなキーメイス」

キーメイス「は、はい」

黒咲「どうやら反逆の翼を広げる時が来たようだ」

キーメイス「急に真面目になりましたよあの人」

黒咲「何事も反旗を翻す事に意義がある。力ある権力者は力なき者に敗北するのがこの世の真理」

黒咲「耐え忍んだ悔しさ悲しさ怒りを一気に爆発させろ!そうだなユート」

ユート「この世界に来たのはそんな世の中を変えるためなのかもしれない・・・」

黒咲「ああ、あのドラゴンに誘拐された結果が俺達の反逆の始まりだったんだな」

ガガギゴ「アレ」

ドラゴン・ウォリアー「オオオオオオオオオ!!!」

フリード「な、何という男だ!戦士でありながらその動きはまさにドラゴン!」

黒咲「ユート」

ユート「フリード!避けるんだ!!」

フリード「なに!?」

黒咲「フン!」シュッ

ユート「ハァッ!」シュッ

ドラゴン・ウォリアー「ウォォォ!?」ザクッザクッ

ユート「やれフリード!!」

黒咲「キーメイス、戦えそうな奴を集めてこい。俺が俺達がこの世界を変えてやる」

キーメイス「は、はい!」

ダイ・グレファー「まさか自分がドラゴンと融合させられるなんて、正直言って驚きだ」

黒咲「お前たち瑠璃という少女を知らないか?」

フリード「私は知らない」

ユート「ならF・G・Dの居場所は」

ガガギゴ「ソレナラシッテルヤツハココヲミナミヘイケバシロガアル」

黒咲「反旗を翻せ勝利をこの手に掴みたいだろ」

フリード「うむ、あの邪悪な龍が君臨して以来この世界は徐々に悪に染まろうとしている」

黒咲「戦う気はあるか?」

ダイ・グレファー「ああ」

黒咲「ならば仲間を集めてここに集合だ。いいな?」

ガガギゴ「ワカッタ」

ユート「相手は手強い・・・もしもここでお前が死んだらどうなる」

黒咲「俺は瑠璃に会うまで決して死ぬことはない。そして反逆の風があるところ俺たちは必ず現れる。そう、必ずな」

ドラゴン・ウィッチ「フッ、F・G・Dを倒すなど情弱な奴らめ」

黒咲「何だお前は」

ドラゴン・ウィッチ「お前程度に名乗る名はない」

ユート「カード手裏剣だ隼」

黒咲「いやいい!瑠璃も成長したらお前みたいな奴になるのか・・・いやそれはないか」

ドラゴン・ウィッチ「来い真紅眼の黒竜」ピューッ

黒咲「モンスター合戦と行くかライズ・ファルコン!!」

ユート「隼!!」

黒咲「邪悪な龍に従う女!俺はそういう純粋さを失った女が嫌いだ!」

ドラゴン・ウィッチ「笑止!お前などに好かれたくはないわ!!」

ユート「しかしあの女・・・俺たちと同じ黒ずくめだ」

黒咲「ウオオオオオオオオ!!!」

ドラゴン・ウィッチ「!!!」

キーメイス「黒咲さん!連れて来ましたよ」

紫炎「・・・」

ユート「キーメイスか。将軍よお前は最初から瑠璃が居ると嘘をつきF・G・Dとぶつける気だったのか」

紫炎「正直言ってお前達なら勝てると思ってな・・・だが何事も結果往来」

ユート「何という男なんだこいつは・・・」

エレメント・ヴァルキリー「あの変態は」

ユート「先の戦いで派手な空中戦を演じて眠っているよ・・・そして時は来た」

ユート「俺たちは今日この日を持ってF・G・Dの首を討ち取る」

キーメイス「確かに将軍様と六武衆の数はモンスターの中でも屈指の軍です。でもあの邪悪な龍は」

フリード「連れてきたぞ」

ダイ・グレファー「彼ら鳥獣族も力を貸してくれるそうだ」

バードマン「我々も我慢の限界が来たのだ。この日を待っていた我らの先導者が来るその日を」

ガガギゴ「ヤロウユート、シュン」

黒咲「行くか・・・聞けモンスター共。耐える日々は終わる。今こそ反逆の翼を広げ反逆の牙で奴に食らいつけ!!」

ユート「勝利は我らの手にある!」

黒咲「行くぞ!!」

ユート「俺たちに続け!!」

紫炎「俺たち反逆の軍は圧倒的な大差でF・G・Dの軍勢を叩きのめした」

ガガギゴ「ソシテF・G・Dノクビヲミゴトニウチオトシタ」

バードマン「この世界に平和は訪れた」

ダイ・グレファー「だがその余波で城内は崩れ落ちユートと黒咲は」

ヤリザ「あの日から数日経ったでござる。恐らく彼らは」

エレメント・ヴァルキリー「私達は忘れない。英雄である二人を」

紫炎「フッ、また会えるさ。生きているような気がする」

エレメント・ヴァルキリー「特にあの変態はしぶとそうだ」

紫炎「是非とも我が軍に欲しかった。六武衆に招き入れたかった」

ヤリザ「!?」

紫炎「そういえばキーメイスはどこだ」

エレメント・ヴァルキリー「あれ以来ずっと瓦礫の近くをウロウロしている」

紫炎「そうか・・・」

ヤリザ「しかしなぜキーメイスは我らと共に居たのでござろう」

紫炎「知らん」

エレメント・ヴァルキリー「・・・」

キーメイス「ユートさん、黒咲さん・・・」

ズボッ

キーメイス「ひ、ひぃぃぃ!手が!!」

ブンブンブンブン

キーメイス「ああ・・・!成仏してください成仏してください!」

ユート「狼狽えるな俺たちは生きている・・・」

黒咲「そうだ生きている」

キーメイス「お化けじゃないですよね」

ユート「生憎、霊ではない」

黒咲「まさか城が崩れるとは・・・ユート」

ユート「隼・・・」

黒咲「フゥ・・・」

ユート「ハァ・・・」

ユート・黒咲「死ぬかと思った・・・」

一旦終了

数日後

「あの黒い奴らF・G・Dを倒した英雄じゃないか?」

「まさか死んだって聞いたぜ」

キーメイス「良いんですか生きてるって言わなくても」

ユート「言ったところでどうにかなるものではない」

黒咲「いやもしも瑠璃が俺達が死んだと知ったら・・・」

ユート「瑠璃事は将軍の嘘だ、聞いてなかったのか?」

黒咲「あの将軍め!」

ユート「やめろ隼!落ち着け!!」

黒咲「離せユート!俺はあの男を許さん!」

ユート「隼!」ドスッ

黒咲「」

ユート「キーメイス、この世界から人間が住む世界への通り道というものは無いのか」

キーメイス「うーん・・・どこかで聞いたような。聞かなかったような」

ユート「気長に探すとしよう・・・それと俺達の後をつける奴、何者だ!?」

ユート「それで俺達に何の用だ」

ドラゴン・ウィッチ「私はお前達のせいで行き場を無くした。F・G・Dを破った事でな」

黒咲「言いがかりだ。無視するぞ」

キーメイス「瑠璃かもしれませんよ」

黒咲「瑠璃があんなに老けていると言うのか!?ふざけるな!!」

キーメイス「く、苦しい・・・」

黒咲「あいつはどう見ても俺より歳上・・・歳上の妹なんて居るわけないだろ」

ユート「それで俺達にどうしろと」

ドラゴン・ウィッチ「職を失った事と私の相棒を探せ」

ユート「・・・隼はどうする」

黒咲「相棒?」

ドラゴン・ウィッチ「そうだ、神竜アポカリプスという竜なのだ」

黒咲「・・・」

ドラゴン・ウィッチ「そ、それに私はお前達が飛びつきそうな件を持ってきたぞついて来い」

黒咲「瑠璃か?」

ドラゴン・ウィッチ「いいから!」

ドラゴン・ウィッチ「あれだ」

ユート「あの忍者集団は何なんだ?」

ドラゴン・ウィッチ「紫炎暗殺を狙う忍者共だ」

黒咲「紫炎だと?俺達はあいつに騙されたんだ」

ユート「しかし紫炎は共に戦ってくれた。そしてこの世界に平和を取り戻したのもまた事実」

ドラゴン・ウィッチ「そうだぞ。だから奴らを倒し紫炎の命を救い私の相棒を探してくれ」

黒咲「なら仕方がない。あいつらを纏めて殲滅してやる」

キーメイス「黒咲さん優しい!」

黒咲「だが勘違いするな俺は紫炎のためでもお前のためでもない・・・相棒のためだ」

ドラゴン・ウィッチ「アポカリプスの?」

黒咲「そうだ、相棒とはいいものだ。嬉しい時は二人で喜びを分かち合い悲しい時は悲しさが半減する」

ドラゴン・ウィッチ「・・・」

黒咲「行くぞユート」

ユート「ああ」

速攻の黒い忍者「ん?何だお前達は!?」

黒咲「俺たちは反逆コンビ。別名・不審者コンビだ」

ユート「悪いがお前達のくだらん野望は潰えた」

速攻の黒い忍者「な、なにィ~!やれ!」

ユート「敵は多いぞ隼」

黒咲「フッ・・・」

ユート「さあ探そうか」

黒咲「おい、当てはあるのか?」

ドラゴン・ウィッチ「・・・」

キーメイス「解らないのですね」

黒咲「・・・バカか」

ドラゴン・ウィッチ「くっ・・・」

ユート「何か手がかりはないのか」

キーメイス「あの人達なら解るかもしれませんよ」

黒咲「誰だ」

キーメイス「召喚士と呼ばれる召喚してくれる人達です」

ユート「何て便利な集団なんだ・・・」

ドラゴン・ウィッチ「それはどこだ!言ってくれ!!」

キーメイス「あの山を」

ドラゴン・ウィッチ「超えるのだな」

キーメイス「さらにあの山とあの山とあの山とあの山とあの山を超えた里に居ると聞いた事がありますよ」

黒咲「・・・」

ユート「・・・」

ドラゴン・ウィッチ「こういう時は真紅眼の黒竜を召喚し飛べば」

キーメイス「そんな反則したら会ってくれませんよ」

1ヶ月後

ユート「や、やっと着いたな」

黒咲「何て長い道のりだったのだ・・・」

朱雀の召喚士「お待ちしておりました」

黒咲「瑠璃!瑠璃だぞユート!」

ユート「やめろ隼!召喚してくれなかったらどうする!?」ドスッ

黒咲「」

朱雀の召喚士「な、何ですかこの人は・・・」

ドラゴン・ウィッチ「それで誰が召喚してくれるんだ」

青龍の召喚士「僕です」

ドラゴン・ウィッチ「では早速」

黒咲「瑠璃ィ・・・」

白虎の召喚士「何てしぶとい男なんだ」

玄武の召喚士「まるでモンスターだ・・・」

黒咲「瑠璃!」

朱雀の召喚士「な、何なのよこの人・・・」

青龍の召喚士「破ァッ!!!」

ポンッ

アポカリプス「・・・」

ドラゴン・ウィッチ「おお!ついに戻って来てくれたんだな!」

ユート「ところで聞きたい事があるんだ」ドスッ

黒咲「」

朱雀の召喚士「はい?」

ユート「モンスターをこの場に召喚できるのなら俺達を人間世界に召喚する事はどうなんだ」

朱雀の召喚士「それは・・・」

黄龍の召喚士「可能じゃよ」

ユート「本当か!?」

黄龍の召喚士「左様、ならばやって見せよう」

黒咲「ついにこの世界とも」

ユート「ああ、そうだな」

黄龍の召喚士「ブツブツ・・・」

ユート「さらばだキーメイス」

黒咲「お前も俺たちのような反骨精神を持て」

キーメイス「は、はい!ありがとうございました!僕も立派なモンスターになります!」

ドラゴン・ウィッチ「あ、ありがとう。この恩は一生忘れない・・・もしお前達が危機に落ちいれば私は必ず助けに行く」

黒咲「行くかユート」

ユート「そうだな」

黄龍の召喚士「さあこの穴に入るのじゃ」

黒咲「・・・」スッ

ユート「・・・」スッ

キーメイス「言ってしまいましたね。どうします」

ドラゴン・ウィッチ「そのうち考えるさ、お前は」

キーメイス「僕もどこか旅に出ますよ。それじゃ」

ユート「ここは」

黒咲「見ろ人だ。あそこも人がいる」

ユート「・・・どうやら戻ってきたようだ」

黒咲「瑠璃・・・」

ユート「いや待て、おかしいぞ?俺達が居た世界とはまた違う」

黒咲「大方また別の世界なんだろ・・・だが瑠璃が居る可能性もまたあるわけだ」

ユート「すまないここは何処なんだ?」

「エジプト」

ユート「・・・隼」

黒咲「シンクロ世界の次はモンスターと来て次はエジプト召喚か・・・聞いた事あるか?」

ユート「いやエジプトは国だ」

黒咲「・・・瑠璃は」

ユート「瑠璃が居るかも解らない。だが一つ言えるのはここはエジプトであってエジプトであらず」

黒咲「どういう事だ」

ユート「ここに居る民の格好を見る限り・・・ここは古代エジプトだ」

黒咲「古代エジプト?些細な事だ」

ユート「ダメだまたデュエルディスクが機能しない」

黒咲「何処も彼処も瑠璃が居ない・・・何て事だ」

ユート「あの召喚士にちゃんと言うべきだった」

黒咲「瑠璃!」

ユート「隼・・・俺はもう突っ込まんぞ」

黒咲「瑠璃なんだろ!?そうだと言うんだ!!!」

マナ「や、やめてください!私こう見えても神官なんですよ!!」

黒咲「いや瑠璃だ!照れるんじゃない!!」

マナ「へ、変態だ・・・!」

黒咲「瑠璃ィ!」

ユート「隼!どう見ても肌の色が違うだろうが!」

黒咲「」

ユート「すまなかった」

マナ「い、いえ」

マナ「神官になって早6年・・・お師匠様に追いつこうと日々努力を」

ユート「・・・何か困りごとがあるのか?」

マナ「え?よく解りましたね。ハハハ」

ユート「慣れてるんだこういう事」

マナ「実はですね。巷で残忍な遊戯が流行ってるらしくて」

ユート「残忍な?」

マナ「ええ、炎の迷路を走らせたり何十枚の葉っぱを掌に乗せ刃物で刺しあったり」

マナ「私はそんな残忍な遊戯を止めようとここに来たわけです」

ユート「それは酷い・・・どうする隼」

黒咲「俺に聞くな。しかし瑠璃の頼みなら仕方ない、やるぞユート」

ユート「そうだな」

マナ「でも危険ですよ」

黒咲「所詮は遊戯、俺達は本物の戦場を知っている」

ユート「そういう事だ」

「ほら走れ走れ!!!」

遊戯っぽい人「くっ・・・熱い!」

マナ「あれです!何て酷い事を」

黒咲「俺が行こう」バッ

遊戯っぽい人「き、君は」

黒咲「あっちへ行ってろ」

マナ「大丈夫ですか・・・こ、この子・・・そっくり」

城之内っぽい人「大丈夫か!?あのヤロー!ひでえ事しやがるぜ!」

御伽っぽい人「全くだよ善良な民を苦しめる盗賊め」

遊戯っぽい人「僕は平気だよ。それよりも僕の代わりに飛び込んだあの人は」

ユート「隼はタフだ。何故なら鉄の意思と鋼の強さを持っているからな」

マナ「・・・」

遊戯っぽい人「あ、もう大丈夫ですから」

マナ「は、はい」

ユート「隼!どうだそっちの様子は!」

黒咲「何の問題もない」

「こいつは炎の迷路・・・こっちは出口よ。簡単に言えば出口に出ればお前の勝ち」

黒咲「一々そんな馬鹿げたルールに付き合ってられるか」シュッ

「オロォ・・・」ザクッ

城之内っぽい人「す、凄え!」

御伽っぽい人「何て無茶苦茶なんだ・・・」

黒咲「次は何だ?」

「俺よ!今度の遊戯は・・・これだ」

ユート「無数の料理だと?」

「この飯の中には一つだけ猛毒が入っている!さあ食え食え」

黒咲「毒の入った料理が食えると思っているのか!!」ドボッ

「うぐぅ・・・」

黒咲「俺は瑠璃の手料理が好きだ」

「三番目はこれよ!この六面体を振って一番大きな数字を出せば勝ち!」コロン

「6だ」

黒咲「それがどうした」

「さっきから全然遊戯じゃない!俺たち盗賊よりも姑息な奴だ!」

黒咲「これは戦場・・・遊戯など馬鹿げた事をこれ以上言い続けるとお前達を殲滅する・・・どうする」

「ヒッ・・・」

マナ「ありがとうございました。変な人かと思っててすみませんでした」

ユート「さあ隼どうする」

黒咲「・・・」

マナ「あ、それとまた遊びに来ていいかな?この村に」

遊戯っぽい人「え?僕は別にいいですよ」

マナ「やったー!じゃなくて・・・ほら調べたい事とかありますから」

城之内っぽい人「それであんた達はどうする?助けてもらったんだし家泊まるか?」

黒咲「お前の家に瑠璃はいるか?」

城之内っぽい人「瑠璃?誰だそりゃ」

黒咲「瑠璃は瑠璃だ」

遊戯っぽい人「君も来るよね?」

ユート「ああ、行かせてもらうとしよう」

御伽っぽい人「う~ん・・・それにしても妙な人達だ」

一週間後

黒咲「また来たのかお前」

マナ「え、まあ」

ユート「彼女を瑠璃と認識しなくなった・・・徐々に回復してる」

遊戯っぽい人「あ、おはようございます」

城之内っぽい人「おい!どうしたんだよ!おい!」

御伽っぽい人「こ、この前の盗賊が・・・」

「ヒャーハッハッハ!!!燃えろ!燃やしつくせ!!」

ユート「何だあのモンスターは!?」

マナ「何て強大なカーなの・・・あの盗賊、相当なバーの持ち主・・・」

黒咲「奇襲攻撃か・・・よくある事だ、村人よ!武器を手にしろ奴らを殲滅するのだ!!」

城之内っぽい人「ヤロー!何度も何度も俺達の村を襲いやがって!!」

遊戯っぽい人「ぼ、僕も」

ユート「お前は戦いには向かないタイプだ。マナ、彼と一緒に安全な場所へ」

マナ「は、はい」

黒咲「ユート、受け取れ」

ユート「槍か」

黒咲「即席で作れるとしたらそれしかできん。やれるな」

ユート「当然だ!」

黒咲「チッ、こいつまるで通用しない」

ユート「熱い・・・まるで溶岩の塊だ・・・」

城之内っぽい人「クソ!クソ!何だってんだよ・・・あんな悪党が精霊操れて俺って奴は・・・」

黒咲「最後まで希望を捨てるな!先に折れた方が敗北する!立て!!」

ユート「お前の心が折れた瞬間、ここに居る人々をみんな殺されてしまう」

「燃やしてやるよ・・・じゃあな!」

黒咲「こんな所で負けてなるものか・・・瑠璃に会うまでは」

「随分と困ってるようだな黒咲」

黒咲「その声はドラゴン・ウィッチか」

クィーンドラグーン「その名と姿は借りの姿そしてこの姿こそ真の姿」

ユート「な、何か・・・変わったな」

クィーンドラグーン「お前達が危機に落ち入ったとき必ず救うと言った。今がその時だ!これを受け取れ!」

ユート「これで勝利への方程式が完成し・・・おい」

城之内っぽい人「お、何だこれ・・・力が漲ってくるぜ!」

黒咲「何てドジな奴なんだ」

クィーンドラグーン「くっ・・・」

城之内っぽい人「うおおおおおおおお!!出ろ!俺もあいつのように精霊を!!!」

真紅眼の黒竜「オオオオオオオオオ!!!」

城之内っぽい人「行け!蹴散らせ!!」

「ぎええええええええええええ」

城之内っぽい人「やったぜ!」

黒咲「フッ・・・やればできるじゃないか」

ユート「ああ、彼も立派な戦士のようだ」

マナ「大丈夫ですか?」

黒咲「見れば解るだろ。おいドラゴン・ウィッチちょっと来い」

マナ「あのどちらへ」

ユート「俺たちの帰るべき世界にだ」

黒咲「何かの拍子でまた来るかもしれんがな」

城之内っぽい人「おい!あんたら・・・どこ行っちまったんだ?」

マナ「何処かへ行かれたようですよ」

クィーンドラグーン「私は見ての通りのエクシーズモンスター。この意味が解るな」

黒咲「お前の力を使えば元の世界へ帰れるというわけか」

ユート「・・・」

黒咲「しかし気乗りがしない・・・ユートはどう思う」

ユート「もしかしたら瑠璃が居る可能性もある。俺たちを連れて行ってくれ」

クィーンドラグーン「ああ!乗れ!」

黒咲「何でこんな姿なんだお前は」

クィーンドラグーン「細かい事は気にするな」

ユート「なら行くとしよう。今度こそ」

黒咲「瑠璃に会える!」

クィーンドラグーン「なら出発するぞ」

クィーンドラグーン「ここだ。じゃあまた会える日を楽しみにしておくとするよ」

黒咲「・・・ユート」

ユート「どこか俺達が住んでいる世界に似てると思わないか」

黒咲「ああ」

アリト「見ろよ何か変な奴らが居るぜ」

ミザエル「何なんだあいつは」

黒咲「瑠璃!」

璃緒「?」

ユート「やめるんだ隼!」

シャーク「誰だてめえら」

黒咲「お前こそなんだ」


第2部完

ふぅ

黒咲「今度こそ瑠璃としか考えられない。年齢とか身体つきとか」

シャーク「てめえ!」

黒咲「そこを退け!」

ドルべ「やめるんだナッシュ!」

ユート「やめろ隼!」

ギラグ「間違いないあれは不審者だ」

アリト「何だよ不審者って?」

ギラグ「そいつを警察に届けると金一封というか金が貰えるとかいう噂だ」

アリト「って事はあいつを捕まえれば金貰えんのか・・・行くかギラグ」

ギラグ「おう!」

ドルべ「やめろ皆!ミザエル!私と一緒に止めてくれ!!」

ミザエル「あ、ああ」

黒咲「俺の邪魔を・・・するな!!」ドスッ

シャーク「うぐぅ・・・」

黒咲「さあ一緒に来るんだ瑠璃ィ・・・」

ミザエル「いい加減にしろ貴様」

黒咲「触るな」パシッ

ミザエル「くっ・・・!何て生意気な奴なんだ!」

ドルべ「何という事だ・・・一気に大乱闘に発展してしまった・・・」

ユート「到着早々こうなるか・・・」

ユート「俺はユート」

ドルべ「私はドルべ、彼は君の仲間か」

ユート「相棒だ」

アリト「こ、この野郎・・・タダもんじゃねえぞ」

ギラグ「ハァハァ・・・恐ろしいほど戦い慣れしてやがる・・・」

ミザエル「カイト達以外にここまで張り合えるデュエリストが居るとは・・・ナッシュも悶絶している・・・」

シャーク「うーうー」

璃緒「凌牙・・・」

ユート「やめよう隼。もういいだろ」

黒咲「覚えてろ・・・特に髪の長いお前は俺の頭を3回も蹴った。許されん事だ」

ミザエル「許されん事だと?あれだけ攻撃を加えたのにそんな口を聞けるとは笑止」

ユート「ほら行くぞ隼」

黒咲「寝込みを襲ってやる・・・絶対にな・・・匂いは覚えたぞ・・・瑠璃ィ・・・」

ユート「これ以上恥ずかしい真似はやめろ隼!」ドスッ

黒咲「」

ユート「失礼する」

ズルズル

ユート「これが瑠璃、何度も言うが瑠璃なんだこの写真の彼女が」

黒咲「だが姿形が変わってるかもしれない」

ユート「確かにその可能性がある。じゃあ・・・彼女は瑠璃か?」

「わあー!ゴーシュ・ザ・スターマンだ」

「サイン頂戴」

ゴーシュ「お?サインか?いいぜ!」

黒咲「・・・お母さんだ」

ドロワ「?」

黒咲「瑠璃にしては老けている。そう・・・子持ちのような雰囲気がしてならない」

ユート「上出来だ」

ドロワ「クッ・・・」

黒咲「瑠璃じゃない!!」

ユート「後はその好戦的な性格を治してくれ、いいな隼?これは相棒の頼みだ」

黒咲「解った。注意する」

ユート「長い旅路の末に隼は柔軟性を身につけてくれた・・・数々の仲間との出会いが」

黒咲「瑠璃!」

ユート「隼!言った側からまた!!」

アンナ「何だお前!俺に触んな!」

黒咲「俺だなんてはしたない事を言うんじゃない!瑠璃!瑠璃!瑠璃!」

ユート「だからどこが瑠璃なんだ隼!」ドスッ

黒咲「」

ユート「・・・ふぅ」

アンナ「お、おい。こいつ置いてくのかよ」

ユート「疲れた」

アンナ「は?」

ユート「疲れた・・・俺は隼に」

ユート「隼はいい奴だ。だが・・・もうダメかもしれない」

アンナ「・・・」

ユート「しばらくしたら目が覚めると思う。だから見ててやってくれ」

アンナ「俺が!?」

ユート「たまには一人になりたい時がある・・・」

ユート「ふぅ・・・」

ドルべ「あ、君は」

ユート「お前か」

ドルべ「連れ合いは」

ユート「置いてきた」

ドルべ「そうか・・・」

ユート「何か疲れた」

ドルべ「たまにはそう言う時もあるさ・・・私も疲れる時がある」

ドルべ「仲間が個性派ばかりで・・・胃がな」

ユート「俺も時々、胃が痛くなる」

黒咲「・・・!」

アンナ「言っとくが瑠璃じゃねえからな」

黒咲「ユートは?どこだユート!」

アンナ「あいつも飽きれてどっか言っちゃったぜ」

黒咲「ユート・・・まさか俺を見捨てたのか?」

アンナ「そりゃ俺にいきなりちょっかいを出すような奴だからなお前は」

黒咲「ユートオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ」

アンナ「な、何だよこいつ!?」

黒咲「ユート・・・仲間を失い愛する瑠璃も消え・・・俺にはあいつしか居なかった・・・俺は・・・」

アンナ「・・・」

黒咲「俺の何がいけないんだ・・・なあお前」

アンナ「俺はアンナ」

黒咲「お前の名前なんていい・・・お前はこういう奴を知らないか?こんな髪型をした赤いシャツの奴、髪の長い男、モヒカン頭の大柄な男、あと瑠璃と変な髪の青い奴」

アンナ「ああ、それならバリアン七皇だぜ」

黒咲「居場所は解るか?それと俺について来い」

アンナ「何で俺が」

黒咲「お前にじゃない。お前の持ってるバズーカにようがある」

アンナ「はあ?」

黒咲「八つ当たりだ・・・ユートの居ない今、あの男達と決着をつけに行く」

シャーク「クソ・・・酷い目にあったぜ」

アリト「妙な奴だったよなあいつ」

ベクター「プッ・・・ふ~んそれでバリアン七皇のリーダーであるナッシュ様はビビって逃げちゃったのか~情けねえ情けねえ」

シャーク「ベクター!」

ベクター「ちゃんとごめんなさいしたかミザちゃん?謝らないと殺されちまうぜ?」

ミザエル「き、貴様」

ベクター「おいおい気に障ったか?ま、事実なんだし俺は良かれと思って言ってやってんだぜ?」

ミザエル「許さん!」

ドゴッ

アリト「な、何だよ今の衝撃!?」

ギラグ「嘘だろ・・・!見ろよあれ!!」

璃緒「あの黒服・・・凌牙!」

黒咲「・・・聞こえるか!俺はお前たちに戦争を申し込みに来た!」

シャーク「てめえ!人の家にデカい穴開けやがって!」

ベクター「おー怖い怖い。じゃあ俺はお暇させてもらうぜ、頑張れよー」

黒咲「おりて来い!」

シャーク「野郎・・・行くぜ!」

黒咲「退け!」ドスッ

シャーク「ぐふっ・・・」

黒咲「おいバズーカ係そっちの二人はお前に任せる」

アンナ「俺まで巻き込むのかよ」

黒咲「俺は・・・来い。お前の相手はこの俺だ」

ミザエル「我が名はミザエル、バリアンの誇り高き騎士」

黒咲「俺は黒咲隼・・・誇り高き反逆者」

ミザエル「フッ・・・行くぞ!」

黒咲「お前を殲滅する!」

アリト「どうすんだよギラグ」

ギラグ「解らねえ・・・騒ぎを聞きつけて近所の人まで集まってきちゃうしよ」

シャーク「うーうー」

璃緒「凌牙・・・」

アリト「仕方ねえなドルべ探しに行くわ」

ベクター「お、おいドルべ」

ドルべ「ベクター」

ベクター「面白え事になってるぜ?黒服の奴が殴り込みよ」

ユート「隼!」

ドルべ「何て事だ・・・」

ユート「少しは反省するかと思いきや・・・隼!」

ドルべ「私も行こう」

ユート「ああ、頼む」

ドルべ「ただでさえ近所の人から苦情が来ていると言うのに・・・!」

ユート「すまない」

ドルべ「いいんだ気にしないでくれ」

アリト「おいドルべ!大変な事になっちまってるぜ!」

ドルべ「知っている!」

ユート「隼・・・無茶な事はするなよ」

黒咲「騎士というだけあってやるなお前」

ミザエル「お前こそ人間にしては中々の腕っ節と見た」

ギラグ「おいおいナッシュ、無事か?」

シャーク「うーうー」

璃緒「凌牙・・・」

ドルべ「やめろミザエル!」

ユート「やめろ隼!」

黒咲「ユートか!?戻って来てくれたとは!!」

ユート「隼!」ドスッドスッドスッドスッドスッドスッドスッドスッドスッドスッドスッドスッドスッドスッドスッドスッ

黒咲「」

ユート「騒がせてすまなかった。さあ帰るぞ隼!」

黒咲「ミザエルゥ・・・まだ決着が」

ユート「いい加減にしろ」ドスッ

黒咲「」

一週間後

黒咲「さて瑠璃を・・・いや瑠璃はいないな」

ユート「そうだそれでいい」

黒咲「それよりもユート、お前の持ってるそれは何だ」

ユート「・・・ロボットの子供・・・か?」

「ピーピー」

黒咲「捨てろ、下手に懐かれたら困る」

ユート「しかしロボットと言えど子供だぞ」

オービタル「アアー!カイト様!オイラの子供を誘拐した奴はアイツラですよ!」

黒咲「誘拐だと?笑止な、そんな馬鹿げた事をするか」

オービタル「ナ~ニ~!」

カイト「お前は黙ってろオービタル」

オービタル「カ、カシコマリ!」

カイト「こんなマヌケでも一応は子供だ。返してもらうぞ」

ユート「解った」

黒咲「返す必要はない!渡すな!!」

ユート「何馬鹿な事を言ってるんだ!」

黒咲「態度が気に入らん」

黒咲「ならば腕ずくで来るがいい」

カイト「俺を」

ハルト「兄さん!」

カイト「ハルトォ!?」

黒咲「瑠璃?」

ハルト「産まれたよ!ほら早く来て!」

ユート「隼!」ドスッ

黒咲「」

ユート「返す君の子供を」

カイト「俺のじゃない。こいつのだ」

ユート「このロボットの?まさか」

カイト「事実だ」

ハルト「早く早く!」

ユート「まさか産まれたというのは」

カイト「ああ、こいつの女房だ」

ユート「まさかロボットの子供が・・・」

オボミ「ピピ・・・アナタ達はキョウカラお兄さんヨ」

オービタルJr.「ピーピー」

オービタルJr2「ピーピー」

遊馬「ほら見ろよ六つ子だぜ」

小鳥「また家族が増えたね」

黒咲「・・・瑠璃ではないな」

明里「何なのよこいつ」

黒咲「なら用はない帰ろうユート」

ユート「まさかロボットがロボットを産むなんて」

黒咲「ありがちな事だ」

ユート「世の中には・・・不思議な事があるんだな・・・」

黒咲「お前も丈夫な瑠璃を産むんだぞ」

明里「誰よこいつ遊馬の知り合い?」

遊馬「知らねえ」

「やっと見つけたぞユート、黒咲隼」

ユート「誰だ!?」

「それは後で話す。まずはそのゲートに入るんだ」

黒咲「罠かもしれん」

「この次の世界が君たちの旅路の終わり」

ユート「何!?」

「さあ来い。いやこなければならない。十二次元宇宙を救うために」

黒咲「まるで意味が解らんぞ」

「今は理解しなくていい。俺に会えば解る」

ユート「・・・隼」

黒咲「・・・ユート」

ユート「行くぞ!」

黒咲「ああ!」


第3部完

カイザー「お前の予想通り来たようだな」

「ええ」

黒咲「森の中か・・・まさかモンスターの世界じゃ・・・瑠璃!」

レイ「え!?」

黒咲「どうだユート!今度は」

ユート「そんなわけないだろ」ドスッ

黒咲「」

「レイ、君は帰るといい」

レイ「う、うん」

ユート「さっきの声の主」

「ああ、随分と遠回りだったがやっと出会えた」

ユート「答えてもらうぞ何者だ」

三沢「俺は三沢大地」

ユート「なぜ今日まで俺達を」

三沢「モンスター世界と古代エジプト世界は予想外だった・・・だが君達の経験がデュエリストの魂に十分に刻まれた」

ユート「デュエリストの魂?」

三沢「第五次元のペンデュラム世界を救ってほしい。いやそこのデュエリストの力になってくれないか?」

彰子「み、三沢くん!」

三沢「やあ」

黒咲「沢中が恋い焦がれていた女そっくりだ」

ユート「気のせいだろ」

黒咲「沢中!」

彰子「?」

三沢「それはきっと第二次元宇宙の不動遊星達の居る世界だろう。もう一人の俺の居る第二次元宇宙の先の未来だがな」

ユート「さっきから何を言ってるんだ第五次元だとか」

三沢「説明しよう。この世界を含め十二次元の宇宙がある、第一次元宇宙はペガサス会長が暗殺された世界で第二次元宇宙はもう一人の俺や十代、ここに居るカイザーの居る世界さらに君達も訪れたシンクロ世界」

三沢「第三次元宇宙は滅びの未来の待つ悲しい世界・・・第四次元宇宙は人間界、バリアン世界、アストラル世界の三つの世界が共存するエクシーズの世界」

三沢「そして第五次元宇宙・・・ここは融合世界、シンクロ世界、エクシーズ世界、儀式世界が争いペンデュラムという力を得た世界ここが君達の居た世界だ」

黒咲「瑠璃はどこだ」

三沢「君の妹は恐らく第五次元宇宙の何処かに居る」

黒咲「この!わざわざ俺達を変なところへばかり・・・ふざけるな!!」

三沢「そう怒るな。俺の話を聞いてくれ」

三沢「俺は君達の力を彼のために使ってほしいだけだ」

黒咲「騙されるなよユート、出鱈目だ」

ユート「・・・」

麗華「み、三沢さん!」

ユート「随分と人気があるな」

カイザー「三沢は今日まで三幻魔、破滅の光、ユベル、ダークネスと戦ってきたデュエリストだ」

三沢「ユベルの事件は十代が居なければ勝てませんでしたよ。ハッハッハ」

黒咲「瑠璃の名を語った偽物にそっくりだ」

麗華「?」

ユート「だがペンデュラムとやらの世界を救うのになぜエクシーズの俺達だけを」

三沢「いや融合世界の使者はすでに彼と接触した。シンクロはまだだがな」

ユート「・・・」

三沢「複雑か?」

黒咲「そいつを救うには融合やシンクロ連中と手を組むんだろ?馬鹿げている」

ユート「俺達は敵対する者同士・・・だから奴らが何と言うか」

三沢「フッ・・・だが君達は長い旅路の果てに色々な世界で共を得たじゃないか」

三沢「第二次元宇宙のシンクロ世界ではツァン・ディレや沢中国正、モンスター世界ではキーメイスにドラゴン・ウィッチ、古代エジプトでは前世のブラックマジシャンガールであるマナや村人、第四次元宇宙のエクシーズ世界では神月アンナにドルべ」

三沢「敵対勢力の召喚方法を使うデュエリストと仲良くやれたじゃないか」

黒咲「同時に相川やミザエルのような攻撃的な奴も居た」

ユート「それは隼が挑発するからだ。それよりお前は何故それを」

三沢「それは言えないな。言ってしまったら・・・フフフ」

法子「よ!三沢」

周子「おはようございます三沢さん」

黒咲「ユート!こいつも奴らに」

ユート「他人の空似だ」

三沢「仕方がない。ならばダメ押しで・・・この写真を見てくれ」

ユート「こ、これは!?」

三沢「君の妹の瑠璃の色違いだ!」

黒咲「もう騙されんぞ!何度も何度も!!」

ユート「いや瑠璃だ!よく見ろ隼!」

黒咲「瑠璃!瑠璃!瑠璃!瑠璃イイイイイイイイイイイイイイ!!!!!!!!」

黒咲「三沢とか言ったな!俺達は行くぞ!!」

三沢「ああ!よくぞ言ってくれた!!!」

十代「よぉ三沢」

万丈目「相変わらず変な奴らと一緒に居るんだなお前は」

ヒータ「三沢!助けてくれ精霊界が!!」

三沢「やれやれ卒業間近になってもまた事件か」

黒咲「お前は瑠璃ではない」

ヒータ「は?」

黒咲「瑠璃じゃない!断じて瑠璃じゃない!!!」

ヒータ「何だよこいつ・・・」

三沢「このゲートをくぐり抜ければペンデュラムの世界へ行ける」

黒咲「行くぞ!」

三沢「言い忘れて居たがこの旅の記憶は消えてしまう。何しろペンデュラムは新たな力だからなその世界のエネルギーによって」

ユート「それなら意味がない。俺達の旅が」

三沢「デュエリストの魂に刻まれた記憶は決して忘れない」

ユート「どうする隼」

黒咲「三沢、行ってやるんだ俺の最後の頼みを聞け」

三沢「ああ!」

黒咲「お前はどういう訳かは知らんが俺達が経験した事を知っている・・・だから俺達が出会った奴らに伝えてくれ迷惑をかけた。すまなかったとな。瑠璃が見つかったと」

三沢「了解した」

黒咲「ユート」

ユート「隼」

黒咲「記憶が消えても魂は忘れない。決して」

ユート「そう・・・決して」

三沢「頑張ってくれ!」

三沢「さあ約束を果たしに行くか」

カイザー「彼らは力になってくれると思うか」

三沢「デュエルは戦争の道具じゃありませんよカイザー。それに融合の十代、シンクロの遊星、エクシーズの遊馬そしてペンデュラムの遊矢が世界を救う日が来るのですよ」

カイザー「何れとは?」

三沢「いずれわかりますよ・・・いずれね」

カイザー「お前は不思議な奴だよ」

三沢「それが俺の使命ですから」

吹雪「おや?元気だね相変わらず」

三沢「いやーまた大変な事になりそうですよ」

剣山「三沢先輩は頼りになるから仕方ないザウルス」

明日香「本当よね」

三沢「じゃあ行ってくる!」


第4部完

ユート「起きろ隼」

黒咲「・・・何処だここは」

ユート「解らん・・・隼、俺は長い夢を見ていたようだ」

黒咲「奇遇だな・・・俺もだ」

ユート「楽しくも辛いそんな夢だった」

黒咲「ああ・・・見ろユート」

ユート「あ、あれは!?」

黒咲「瑠璃!」

ユート「やめろ隼!敵の罠かもしれん」

黒咲「しかし」

ユート「後を付けよう」

柚子「じゃあまた明日ね」

遊矢「ああ、またな」

黒咲「ユートそっくりだ」

ユート「気のせいだろ」

柚子「・・・」ジョリジョリ

黒咲「身体も瑠璃そっくりだ。ユートは見ないのか」

ユート「俺に覗きの趣味はない」

柚子「腋毛ってすぐに生えちゃうのよね・・・」

ユート「瑠璃も腋毛がすぐに生えてくると悩んでいたな」

黒咲「な、何でお前だけが知ってるんだ!?俺は瑠璃の兄だ!!!」

ユート「兄に言えないな事だってある」

黒咲「まさかユート・・・いやユートなら結婚を認めるか・・・いやでも」

ユート「勝手に話を進めるな」

黒咲「瑠璃ィ!!!」

ユート「隼!」ドスッ

柚子「誰!?」

ユート「カーカー」

柚子「何だカラスか」

黒咲「」

黒咲「この世界の瑠璃は実に平和な暮らしを・・・誰だあの瑠璃の家に住んでる中年は」

ユート「きっとこの世界の瑠璃の父だ」

黒咲「そんなわけない!俺の父はあんな奴じゃない!」

ユート「だからここは俺達の世界とは」

黒咲「瑠璃の手料理を食うのか・・・許せん!」

ユート「落ち着け!」

黒咲「離せ!離せ!」

修造「何か叫び声が」

柚子「誰だろ」

ユート「隼」ドスッ

黒咲「」

ユート「カーカー」

柚子「気のせいよ。何も居なかった」

黒咲「あのベンチで座って一緒に弁当を食べてる男」

ユート「昨日、瑠璃と歩いてた奴だな」

黒咲「あいつの制服の着こなし・・・ツッパリだ」

ユート「ツッパリ?不良という事か」

黒咲「きっと瑠璃を誑かす輩だ!殴り飛ばしてやろう」

ユート「すぐに暴力を使うのはやめろ!」

黒咲「許されざる行為だ!」

ユート「不良と断定したわけじゃないだろ!」

黒咲「瑠璃ィ!!!」

ユート「隼!」ドスッ

黒咲「」

遊矢「何だ今の叫び声」

ユート「カーカー」

柚子「カラスよ」

遊矢「何だカラスか」

黒咲「今日の瑠璃は・・・瑠璃の妹か?いや瑠璃の妹なら俺の妹」

ユート「違うと思う・・・いかん!瑠璃が変な奴らに連れて行かれた!!」

黒咲「俺の目の前で瑠璃を拉致!抹殺だ!!」

ユート「[ピーーー]のはダメだ!すぐに争い事を起こすんじゃない!!!」

黒咲「しかしあの格好はLDSだ!何をされるか!」

ユート「落ち着け隼!」ドスッ

黒咲「」

ユート「ここは俺に任せてくれ」

黒咲「」

ユート「夢の中で見た事ですっかりLDSの事を忘れていた・・・何という不覚」

黒咲「」

ユート「・・・夢の中では色々な事があった。お前もそうだろ隼?」

黒咲「ユート!何処へ行ったんだ」

黒咲「LDS・・・怨敵・・・」

黒咲「奴らを見るまですっかり忘れていた・・・」

「~それでな」

「ああ、融合コースに可愛い子いるだろう?」

「あの子だろ?いいよな」

黒咲「夢の中で俺達は色々な試練をくぐり抜けた気がする」

黒咲「・・・」

黒咲「止まれ!」

「だ、誰だ!」

黒咲「俺は・・・俺だ!」

黒咲「RR-ライズ・ファルコンを召喚!全てに反旗を翻せ!!!」

黒咲「瑠璃はどうなった?瑠璃は!?」

ユート「無事だ彼は怪我を負ってしまったがな」

黒咲「フッ・・・なあユート、俺が夢の中と今日まで瑠璃と叫び続けた回数を知っている?ちょうど200回だ」

ユート「俺もお前の腹を殴った回数は恐らくは50数回ぐらいだろな・・・」

黒咲「やはり俺もお前も同じ夢を見ていたようだな」

ユート「ああ」

黒咲「どういう夢だった」

ユート「そうだな・・・」

黒咲「・・・」

ユート「・・・」

黒咲「意味が解らなかった」

ユート「まさに珍道中と言うべき旅だった気がする」

黒咲「そう・・・何か重大な事を託された気がするが」

ユート「ただ一つ言えることがある・・・」

ユート・黒咲「何をやってたんだ俺達は・・・」


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