チップとデール ~人生逆転ゲーム~ (30)
チップ「ドナルドにつかまってしまったよ……」プラーン
デール「どうしよう……」プラーン
ドナルド「ぐわわわわww しゃんじゃんうちのコーンフレークを食べてくれたにゃ! 一生人力発電要員としてこき使ってやる!」
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***
ガラガラガラ
チップ「ひい、ひい……。足がくたびれちゃったよ!」ガラガラ
デール「も、もうダメだぁ~!」ガラガラ
ドナルド「こりゃ! やしゅむな!」ピシッ
チップ「いたい!」
デール「なにすんだよぉ!」
ドナルド「ぐわわわwww お前たちが食べたぶんはちゃーんとノートにちゅけてある! どりぇどりぇ……」
チップ「僕たちはそんなに食べてないぞ!」
ドナルド「お前たちが食べたのはケロッグのいいやつだ! オッオー……。全部で$40だぞ!」
デール「なんだってー!?」
チップ「$40!?」
ドナルド「耳をしょろえて返すなら解放してやる!」
チップ「そ、そんな大金……」
デール「払えるわけないよ!」
ドナルド「ならお前たちは一生発電機だ!」
チップ「そんな!」
***
2か月後
チップ「ひい、ひい……。今日もクッタクタだよ……」フラフラ
デール「随分働いた気がするけど、いくらぐらい稼いだんだろう……」ドサッ
ドナルド「4ウォルトくらいだじょ」
チップ「なんだその単位! アメリカドルでいくらなんだ!」
ドナルド「1ウォルトは0.001セントだ」
デール「てことは僕たちの二か月分の給料は……」
チップ「0.004セント!?」
ドナルド「ぐわわwww 2ウォルトでポップコーンとコーラを売ってやるじょ」
デール「う、うう……」ゴクリ
チップ「馬鹿! 買ったらおしまいだぞ!」ゲシッ
ドナルド「好きにするといい! ぐわわわわwwww」
***
チップ「キンッキンに冷えてる!」ゴキュゴキュ
デール「犯罪的なうまさだぁ~!」プハァッ
ドナルド「またお金がたまったらどうじょ」
チップとデール「「ありがとうドナルド!」」
ドナルド(ぐわわわww 馬鹿な奴ら……)ペタペタ
チップ(って僕の馬鹿馬鹿! 1か月分の給料が~!)クウウ
デール「まぁまた働けばいいよ」ポン
チップ「馬鹿! それじゃダメなんだよ! お前はここから出たくないのか!」
デール「だって……。真面目に貯金したところで$40なんて大金、到底払えやしないよ……」
チップ「……」
デール「……僕はもう寝るよ……。明日も早いからね」ゴロン
チップ(僕はあきらめないぞ……)
***
10か月後
チップ(かれこれ働き詰めて1年になる……。やっと10ウォルトたまった……)ハァハァ
デール「あれぇ~? コーラがもう無くなっちゃったぁ~」ブンブン
チップ(デールは相変わらず稼いだらすぐに使うその日暮らし……。もう知ったことか!)
グーフィー「おふっおふっ! 君たちは随分違うタイプなんだねぇ」
チップ「ほっとけ!」
デール「そういえばグーフィーはどうしてここで働いてるの?」
グーフィー「昔ドナルドに$1借りたんだよ。おふっ! 返すの忘れてて、いつの間にか$1,000,000に膨らんでたんだ! おふぉふぉふぉ!」
デール「$1,000,000!?」
チップ「僕たちよりも前からいるけど、今いくらぐらい貯まったの?」
グーフィー「6ウォルトくらいかな?」
デール「絶望的だ……」
グーフィー「大丈夫! 2年に一回、ディズニー主催のゲームがあるからね! おふっ! 参加費さえあえば問題ないんだよ。そもそもここだけの稼ぎでは返せないし」
チップ「ゲーム?」
グーフィー「莫大な賞金が出るんだよ。一昨年は参加費が足りなくて出れなかったけど、今年は大丈夫!」
デール「借金も返せる?」
グーフィー「きっと返せるよ! なんたってディズニーの賞金だからね!」
***
ドナルド「しゃあて、今年のディズニーランド・デスゲームの参加者を募るじょ! 参加費は5ウォルトだ」
グーフィー「おわあお! 僕はやるよ! 借金を返すんだ!」
ドナルド「ぐわわわwww 張り切っているな!」
クラリス「私、やるわ!」
ピート「俺もやるぜ!」
チップ「僕だって!」
ドナルド「今年は豊作だにゃ! 他にはいないか?」
デール「……」
ドナルド「お前は出ないのか? ぐわわわwwww 4ウォルトしか持ってないんだったな!」
チップ「いや、僕たち二人とも出る! 足りない分は僕が払えばいいんだろ!」
デール「チップ……」
ドナルド「お前は真面目にためてきたのに、いつもコーラを飲んでた奴のために払うのか?」
デール「……やっぱりいいよ……。また2年後に出るから……」
チップ「馬鹿! あれからお前は必死に貯めてきたんじゃないか!」
デール「……」
チップ「だいたいウォルト紙幣なんて、ここ以外じゃ紙屑同然なんだぞ! たった1ウォルトが何だってんだ!」
デール「うう……ごめんよぉ……ごめんよぉ……」ポロポロ
***
プシューッ
ドナルド「着いたじょ! 降りろ!」
チップ「こ、ここは!?」
クラリス「カリフォルニアディズニーランド!?」
デール「初めてきたよ~!」
ピート「随分と遠くまで来ちまったな……」
グーフィー「おふっ! 思い出した! たしかここでドナルドに$1借りたんだよ! おふっ! チュロス買うために」
ドナルド「すこし歩くからちゅいてこい!」ペタペタ
***
ビッグサンダーマウンテン
うわああああああああ
きゃああああああああああああ
ドナルド「ここだ」
チップ「」
デール「」
クラリス「」
グーフィー「」
ピート「ま、まさか……」
ドナルド「ぐわわわwww 見えるか? 今コースターから飛ばされたのはお前達同様、借金まみれになったやつだ」
チップ「無茶苦茶だ!」
デール「正気の沙汰じゃないよ!」
ドナルド「お前達には今から、安全バーなしで乗ってもらうじょ。最後まで乗っていれば$100,000だ」
グーフィー「お……お……」ガクガク
クラリス「そんな……」
グーフィー「おわああああああああああ!!!」ダダダッ
ドナルド「あ、逃げるな! プルート! フィーフィー!」ピュウイッ
プルート「わんっ!」ダダダッ
フィーフィー「きゃんっ!」ガブッ
グーフィー「おわあお! 離してくれ! 嫌だよ! 死んじゃうよぉ!」バタバタ
ドナルド「参加費を払ったんだからじぇったい参加だじょ!」
クラリス「ちょ、ちょっと待って! 私たちは体の大きさ的に明らかに不利だわ!」
チップ「そ、そうだ!」
デール「不公平だよ!」
ドナルド「しょれもしょうだなぁ~」
ピート(な、ナイスだ! もうちょっと簡単なゲームになるかもしれねえ! 自重と同じ量のチュロスを食べるとか……)
グーフィー(何でもいい……簡単になってくれ!)
ドナルド「じゃあグーフィーとピートにハンディキャップを課しゅ! 手すりに高圧電流をながしゅじょ!」
グーフィー「おわあお!」
***
ガタンガタン
クラリス「い、一体どうしたらいいの!?」シクシク
デール「つかまるところがないよ!」
チップ「落ち着くんだ! 考えてみたらこのゲーム、体が小さい方が絶対的に有利だぞ!」
クラリス「どうして!?」
チップ「荷物入れに入っていればまず落ちないよ!」
デール「なるほど! ということは……」
グーフィー「おわあああああああ!」ガタンガタン
ピート「ひいいいい!!!」ガタンガタン
チップ「……彼らは助からない」
***
ガタンガタン
クラリス「い、一体どうしたらいいの!?」シクシク
デール「つかまるところがないよ!」
チップ「落ち着くんだ! 考えてみたらこのゲーム、体が小さい方が絶対的に有利だぞ!」
クラリス「どうして!?」
チップ「荷物入れに入っていればまず落ちないよ!」
デール「なるほど! で、でも……」
グーフィー「おわあああああああ!」ガタンガタン
ピート「ひいいいい!!!」ガタンガタン
チップ「……彼らは助からない」
***
ゴオオオオオオオ
チップ「グーフィー! 足を目いっぱい伸ばして踏ん張るんだ!」ゴオオ
グーフィー「と、飛ばされるうううう!!!!!」ゴオオ
ピート「俺は座席に体がギチギチだから、案外大丈夫だな」ゴオオ
デール「頑張って! これを乗り越えたら$100,000だよ!」ゴオオ
クラリス「ん? グーフィーの借金って$1,000,000じゃなかった?」ゴオオ
グーフィー「じゃあこれクリアしても借金返せないよ!」ゴオオ
***
ドナルド「ましゃか全員クリアするとは思わなかったじょ」
グーフィー「おふっ! 思わずおしっこ漏らしちゃったけどね☆」
チップ「これで僕らは借金返済だ!」
デール「やったね、チップ!」
ドナルド「ぐわわわwww しょれは一年前の話だりょ? 利子がついて現在は$500,000になってるじょ?」
チップ「」
デール「」
クラリス「私もようやく半分返せるわ!」
ピート「俺は3分の1だな」
ドナルド「まだまだアトラクションはたくしゃんある! 張り切っていこう!」ペタペタ
***
???「ハハッ! 彼ら、なかなか根性がありそうだね!」
???「ええ、でもあなたと戦える人がいるかしら?」
???「あのグーフィーは一度地獄を見ている。ここまで這い上がってくれなきゃ僕としても張り合いがないよ」
???「ふふふ、そうね……。フィガロ、おいで」
フィガロ「フニャア」ゴロゴロ
***
ホーンテッドマンション
ドナルド「2つ目はここだ」
チップ「なんだい、この屋敷は」
デール「大きな家!」
クラリス「たしかここ、お化けのアトラクションよ」
ピート「さっきのに比べたら全然たいしたことなさそうだな」
グーフィー「おふっ! 命の危険はなさそうだしね」
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