カネキ「もう何も出来ないのは嫌なんだ」 (20)
カネキ「ーーーッ!」ガバッ
カネキ「…ハァハァ…ハァ…ッ…」
カネキ「僕は…なんで生きて…ここは…病院?」
カネキ(どういうことなんだ。僕は…あの時たしかに殺されたはず…)
カネキ(あの時、貫かれた両目も治ってる)
カネキ「あれは…夢だったのかな?」
カネキ(だとしたらどこからが夢で、どこまでが現実なんだ)
看護婦「あ、金木君。目が覚めーー!? あの、金木君? その髪どうしたの?」
カネキ「…えっ?」
看護婦「薬の副作用かしら。白くなってるけど」
カネキ「これは…」
看護婦「すぐに染髪料を用意しますね」
カネキ「あ、すいません。これは自分で染め直すので気にしないでください」
看護婦「…そう。でも、すぐに染め直した方がいいんじゃない? すごく目立ちますよ」
カネキ「大丈夫です。それより僕はなんで入院してるんですか?」
看護婦「君は落ちてきた鉄骨の下敷きになったのよ。ここに搬送されてきた時の金木君は結構酷かったのよ」
カネキ「そうなんですか」
カネキ(なるほど、そういうことか。信じられないけど、どうやら僕は戻ってきたようだーーー)
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カネキ「あ、そうだ。看護婦さん。担当の先生いますか? お礼を言いたいので」
看護婦「嘉納先生に? あー、ごめんなさい。今はいないの」
カネキ「…そうですか。残念です」
カネキ(そう上手くはいかないか。ただ、なんとか嘉納の居場所を突き止めなければ…)
カネキ(多分、リゼさんは嘉納の元に捕らえられてる)
カネキ(その為にはまず「あんていく」に行く必要があるよね)
カネキ「すいません、看護婦さん。僕の退院日はいつですか?」
看護婦「そうね、この調子なら一週間くらいで退院できるんじゃないかしら」
カネキ「そうですか…」
カネキ(一週間か…長いな)
ヒデ「よっ、金木ーーーってなんだそりゃイメチェンか?」
カネキ「…ヒデ?」
カネキ(そうだ。僕は…ヒデを…喰って…!)
ヒデ「…? どうした?」
カネキ「ううん、なんでもないよ。来てくれたんだ、ありがとう。それとこれは別にイメチェンなんかじゃないよ。薬の副作用で脱色したみたい」
ヒデ(…金木?)
ヒデ「へぇ、なるほどなぁ。いつ退院になるん?」
カネキ「一週間だって」
ヒデ「一週間かぁ。くっ、一週間もぼっち生活は辛い。はやく治してまた一緒に遊ぼうぜ。そうだ。退院祝いを盛大にしよう」
カネキ「それはヒデの奢り?」
ヒデ「くっ、今月は結構厳しいが仕方ない。親友の復帰祝いだ。パァっとやろう!」
カネキ「ははは、楽しみにしてるよ」
カネキ(本当の本当に楽しみにしてるよ、ヒデ)
カネキ「ーーーーお世話になりました」
看護婦「体には気を付けてくださいね」
カネキ「はい、それでは失礼します」
カネキ「…これからどうしようかな」
カネキ(やっぱりあんていくに行くのが先決かな。今の僕が嘉納邸を襲撃してリゼさんを救い出したとしてもリゼさんをアオギリから匿うところがない。それにあんていくの皆にも会いたいし…)
カネキ「まずはあんていくに行こう」
今日はここまでです
カランコロン
トーカ「いらっしゃいま…せ…?」
トーカ(白っ)
カネキ「あ、トー…えっと、君、ちょっといいかな。芳村店長いる?」
トーカ「…」
トーカ(こいつ…印象は大分違うけどこの前リゼと一緒にいた奴)
トーカ「…店長に何か御用でしょうか」
カネキ「ちょっと話したいことがあってね」
カネキ(うわぁ、なんか凄く警戒されてるな)
トーカ「…分かりました」
トーカ「店長ー、お客さん」
芳村「わかった。トーカちゃん、君は自分の仕事に戻っていいよ」
トーカ「…わかりました」チラッ
カネキ「…?」
トーカ「………ふん」スタスタ
カネキ「はは…」
芳村「それで、君は私に何か用かね」
カネキ「店長にお願いがあります。僕をこの店で雇ってくださいーーー」
このSSまとめへのコメント
期待
続きを書いて下さい
続きかけよ