わらしべ勇者の冒険(107)

王様「そなたが魔王を倒すと志願した者か」

勇者「はい! 必ずや、魔王を倒してみせます」

王様「なるほど。お主の意気込みは、しかと受け取った」

王様「それでは、お主の意気込みをこれと交換しよう」

つ薬草

勇者「あの、薬草……ですか?」

王様「わらしべ長者は、わら一本から家を建てたと聞くではないか。お主も、薬草で魔王を倒してみせよ」

勇者「武器やお金はないのですか」

王様「わらしべ長者に出来る事が、勇者に出来ないはずはなかろう」

勇者「マジっすか!?」

王様「無理だろうが期待しておるぞ」

~城下町~
勇者「くそっ! こんなんじゃ、本当に魔王なんて倒せないぞ」

勇者「魔王退治に志願したせいで、もう生活保護は貰えないし……。旅に出るしかないよな」

勇者「薬草だけって、国を挙げてブラックかよ!」

勇者(おっ、困っていそうな人がいるぞ。まあ、やってみるか)

勇者「お困りですか?」

犬「あなたは?」

勇者「俺は勇者です。それでは娘さん、見たところ困って……」

犬「おいっ、その薬草をよこせ」ガリガリ

勇者「って、犬がしゃべった~! まさか魔物!」

犬「魔物とは失礼な! 誰に向かって言ってるんだ」

娘「あの、勇者さま。こう見えて、お父さんなんです」

勇者「おと……うさん?」

娘「はい。あ、いや。厳密には、まだ分からないんですけど」

勇者(何なんだ、これは。散歩中の娘じゃなかったのか?!)

娘「実はですね、今から親子鑑定の診断結果を聞きに行く途中なんです」

勇者「親子鑑定?」

勇者(大丈夫だろうか。この娘は……)

娘「お母さんが待っているんですけど、お父さんが逃げてしまって。昔はウルトラな飛脚を追いかけたこともあるそうですが、ご覧の通り足を怪我してしまったのです」

犬「そういう訳で、その薬草をくれないか。逃げないといけないんだ」

娘「私からもお願いします。怪我を治さないと病院に行けません」

勇者「そうだな。では、何と交換してくれますか?」

犬「交換だとっ」

勇者「一応、俺も困ってまして。薬草と交換しましょう」

娘「では、犬と交換します」

勇者「その犬と?!」

勇者「もしかして、君に薬草を渡して、俺は怪我をしたままの犬を受け取るという意味でいいのかな?」

犬「犬と呼ぶんじゃないっ!」バウッ

娘「いえ。このお父さんデカ過ぎストラップです」ドスッ

勇者「でかっ!」

娘「以前、お母さんが『あなたのパパよ』って渡してくれて、ずっと大切にしていたんです。でも、本当のお父さんが見つかったから」ウルウル

お父さん「だから、違うと言ってるだろ」

勇者「よし分かったよ。薬草と犬のストラップを交換しよう」

娘「ありがとうございます!」

娘「はい、お父さん。薬草ですよ」ヌリヌリ

お父さん「勇者よ、ありがとう。では、逃げるぞ!」

ダダダッ

娘「あっ! お父さ~ん!」

娘「勇者さま、ありがとうございました。これはお礼です」

つ犬のデカ過ぎストラップ

娘「待って~! また怪我するわよ」

タタタッ

勇者「何だったんだ、あの散歩中の娘は。それにしても……デカ過ぎ!」

薬草→犬のデカ過ぎストラップ

勇者「くそっ、重いな。これなら、薬草のままで良かったんじゃないか?」

子供「ねえねえ。あの人、ぬいぐるみを抱っこしてるよ。男の人なのに、変なの~」ジー

親「見るんじゃありません」

勇者(はぁ、もうこの町にはいられないな)トボトボ

門番「勇者どの。いよいよ、旅立ちですか?」

勇者「ああ、行ってくるよ」

門番「犬を仲間にしたのですね。魔王を倒し、平和な世界をお願いします!」

勇者「バカにしてるだろ、お前」ハァ

幼馴染「すみません。待ってくださ~い」

勇者「んっ?」

幼馴染「私を置いていくなんてヒドいよ!」プンプン

勇者「あ…ああ、そうだな」

勇者(こいつ苦手なんだよな……)

勇者「ところで、その服はどうしたんだ? 血が付いてるけど」

幼馴染「ちょっと、ケガしちゃって。でも回復したから、もう大丈夫♪」

勇者「そうか。気を付けろよ。じゃあな」

幼馴染「じゃあなって、何よ。私も一緒に行くわよ」

勇者「俺は魔王退治に行くんだ。お前を危険な旅には連れていけない!」

幼馴染「勇者、優しいね// でも危険な旅なら、回復役が必要だよね」

勇者「じゃあ、こうしよう。この犬のデカ過ぎストラップを幼馴染にあげるから、それを俺だと思ってくれ」

門番「勇者どの。それをあげてしまうと、交換する財がなくなってしまいますよ」

勇者「ぐっ……」

幼馴染「分かった。とりあえず、血まみれのメイスと交換しましょう」ゴソゴソ

つ血まみれのメイス

勇者「おい、ちょっと待て。旅袋から出したメイスが、どうして血まみれなんだ!」

幼馴染「言ったでしょ。ケガをしたって」

??「衛兵さん、あの人です!」

勇者(さっきの親子。まさか、俺を通報したのか?!)


――掲示板――
巨大な犬のぬいぐるみを抱いた男が、町を歩いていた。
不審者にはお気をつけください。
―――――――

勇者(おいおい、冗談だろ!)

母親「私たちを襲ったのは、その女です!」

幼馴染「あらあら、もしかして殺されに来たの? せっかく回復してあげたのに」

母親「!! そっちの男は、犬を抱いた不審者っ!」

勇者「ちょっと待て。それは誤解だから!」

そう言ったとき、
幼馴染は血まみれのメイスを奪い取ると、母親をなぎはらった。

母親「いやあぁっ」ブシューーッ

母親「」ドサッ

衛兵「やめろ! やめるんだ!」

幼馴染「だって、その親子は、私の勇者をバカにしたのよ! 許せないっ」ブンッ

衛兵「ぐっ…」

勇者「まさか、その血は……」

幼馴染「えへへ、勇者は私だけのものだよ」

門番「拘束魔法っ!」

幼馴染「きゃあ。ゆ、勇者、助けて!」

勇者「お前は、してはいけないことをしてしまったんだ」

幼馴染「そ、そんな……」

幼馴染「うそよっ、うそ。捨てないで、私を捨てないでよおっ!」

ゴオオォッ

門番「勇者どの! すごい魔力ですっ」

勇者「わ、分かってる。何という邪気なんだ。まさか、呪われているのか?!」

門番「も、もうだめだ。抑えられないっ」

勇者「門番、頑張れ!」

門番「勇者さまなら、女神の加護があるはず。それがお約束なんです」

勇者「おや、お約束っ?!」

門番「だから、呪いを解いてください」ガクッ

勇者「くそっ! 幼馴染、やめるんだ!」

幼馴染「あはは、あははは。勇者を殺して、私だけのものに……」ブンッ

勇者「メイスに意識を支配されているだけだ。幼馴染、目を覚ませ!」

幼馴染「さあ、交換しましょ。私の愛を受け取って、命を捧げてよっ!」ブンッ


幼馴染がメイスを振り下ろす。
それをかわすと、今度は突き出してきた。


勇者「ぐっ…、これじゃあ近付けないぞ」

幼馴染「勇者ぁ、私のこと、愛してないの? 早く私だけのものになってよぉ」

勇者(あれだ!)


ブンッ
ザシュッ

勇者「犬のデカ過ぎストラップが役に立つとはな」

幼馴染「お…重い。それ、抜いてよぉ」

勇者「幼馴染。それが、お前の愛の重さだ」

幼馴染「えっ……」

勇者「愛を受け取って、命を捧げる。それは違うだろ!」

勇者「愛は対価を要求するものじゃない。一緒に育むものなんだ!」ギュッ

幼馴染「……//」


勇者は幼馴染を抱きしめた。
そして、唇を重ねた。

幼馴染「う……うぅん」

勇者「気が付いたか?」

幼馴染「私、何を……」

勇者「そのメイスの呪いに支配されていたんだ」

幼馴染「!! この方たちは……」

勇者「生き返らせてあげてくれ」

幼馴染「はいっ。蘇生魔法っ!」

パアァァッ

母親「ひ、人殺しっ!」ビクビク

幼馴染「ち、違います。まだ未熟で呪われてしまって……、本当に申し訳ありませんでしたっ」ペコリ

門番「さすが、勇者どの。上手くいったようですね」

勇者「あ、ああ」

衛兵「事情は大体把握した。しかし呪いとは言え、僧侶が人を殺めたのは重罪だ」

幼馴染「……分かっています」

衛兵「魔力を封印し、裁きを待つことになるだろう。来いっ!」

幼馴染「勇者ぁ、ありがとう。気持ち、嬉しかったよ」

幼馴染「魔王退治、頑張ってね。さよなら」

勇者「くっ、幼馴染……」

犬のデカ過ぎストラップ→呪いのメイス(解呪ずみ)

門番「それでは勇者どの。今度こそ、旅立ちですね」

勇者「いや、一つ聞かせてくれ。どうして、俺が勇者だと知っているんだ?」

門番「勇者どのは、求人情報を見て志願されたんですよね。関係者なら、誰でも知ってますよ」

勇者「そうか。もう一度、城に行ってくる」

門番「幼馴染さん、刑が軽くなるといいですね」

勇者「……そうだな。ありがとう」

~お城~
王様「わらしべの貧民よ。薬草がメイスになるとは、頑張っておるようだな」

勇者「おかげ様で、しなくて良い苦労をしております」ゲンナリ

王様「そうかそうか。若い頃は、苦労は買ってでもしろと言うからな」

王様「して、何の用があって戻ってきたのだ?」

勇者「はい。この城に、魔王と内通している者がいるのではと思いまして」

王様「内通者だと?!」

勇者「はい。間違いありません」

王様「一体、どういうことだ」

勇者「幼馴染に呪いをかけて、俺を殺そうとした者がいるのです。しかも、俺が勇者に志願したことは誰にも教えていません」

王様「つまり、城内に内通者がいるということか」

勇者「幼馴染に確認してみましょう」

王様「そうだな。牢からつれて参れ」

大臣「かしこまりました」

幼馴染「……」

勇者「元気にしてたか? ぬいぐるみはおばさんに渡しておいたから安心しろよ」

幼馴染「……うん。私たちにとって、大切なものだもんね」

王様「幼馴染よ。お前が牢から出されたのは、他でもない。内通者を知るためだ」

幼馴染「内通者ですか?」

王様「この貧民を亡き者にするため、お前は利用されたのだ。呪いのメイスを誰から受け取ったのか、答えよ」

幼馴染「フードをかぶった魔術師です」

王様「顔は見ていないのか?」

幼馴染「はい。でも、ものすごい魔力の持ち主でした」

勇者「何か会話はしたか?」

幼馴染「え~っと、交換した!」

勇者「交換?!」

幼馴染「うん。祖母の形見の手鏡とメイスを交換したの」

勇者「な…何だって、そんな大事なものとメイスを?!」

幼馴染「だって、勇者と旅をしたかったんだもん。そしたら、魔術師さんが願いを叶えてやろうって」

勇者「それでメイスと交換したのか」

幼馴染「うん。旅には武器が必要だと思ったから……」

勇者「その武器のせいで、あの世に旅立ちそうになったけどな」

王様「わらしべの貧民よ。巧いことを言うではないか」

幼馴染「うん。祖母の形見の手鏡と交換したの」

勇者「な…何だって、そんな大事なものとメイスを?!」

幼馴染「だって、勇者と旅をしたかったんだもん」

幼馴染「そしたら、魔術師さんが願いを叶えてやろうって」

勇者「それでメイスと交換したのか」

幼馴染「うん。旅には武器が必要だと思ったから……」

勇者「呪いのせいで、あの世に旅立ちそうになったけどな」

王様「勇者よ。巧いことを言うではないか」

大臣「城内の者を探しましたが、手鏡を持っている者はいませんでした」

王様「そうか。ご苦労であった」

勇者「くそっ、内通者はいなかったか」

王様「冷静に考えれば、当然のことだ」

大臣「そうですな」

王様「薬草しか持たぬ貧民など、恐れるに足りんではないか」

大臣「左様です」

王様「武器に交換できたようだし、期待しておるぞ」

勇者「ブラック国家め」

王様「それでは、女を牢に戻せ。大臣は不審者の目撃情報を収集せよ」

大臣「はっ!」

兵士「ほら、歩け!」

幼馴染「……はい」トボトボ

勇者「待ってください! 幼馴染は呪われていただけです」

王様「では、わらしべの貧民よ。その罪人とメイスを交換してやろう」

勇者「メイスと幼馴染を?!」

王様「呪いの根源を解明することで、国防に役立つかもしれないからな。解呪ずみの武具でも良いと言っているのだ。悪い話ではなかろう」

幼馴染「勇者ぁ、、私を捨てないで」ウルウル

勇者「分かりました。メイスと交換します」

幼馴染「……」

勇者「確かに幼馴染がしたことは重罪だし、罪を償うべきだ。だからそれを、魔王退治という形で贖罪に繋げていければと思う」

王様「そうか。幼馴染は何か言うことはあるか」

幼馴染「生き返るから殺しても良い。それは人の命を預かる僧侶として、恥ずべきことです」

幼馴染「悔い改め、勇者と未来を切り開いていきたいと思います」

王様「では、改めて旅立つがよい!」

つ幼馴染

幼馴染「勇者、ありがとう//」

勇者「こうなったら仕方ない。二人で旅に出よう」

幼馴染「うんっ」テレッ

呪いのメイス→幼馴染

>>26
二重投稿すみません

~フィールド~
門番「では、勇者どの。そちらの女性は、国外追放となります。ご武運、祈ってますよ」

勇者「分かった」

幼馴染「はぁ、追放されちゃった。勇者は私のこと、見捨てないでね」トテトテ

勇者「そのことなんだけどな……。お前、何か持ってるか?」

幼馴染「何かって、さっきまで牢に閉じ込められていたんだし、荷物は没収されたから何も持ってないわよ」

勇者「そ、そうか」

勇者(ちょっと待て。これってヤバいんじゃないか?!)

勇者(思い返してみよう)


薬草

犬のデカ過ぎストラップ

呪いのメイス

幼馴染(今ここ)


勇者(薬草が僧侶になったことで、回復の点では優位になった)

勇者(だけど、これ以上は交換できないじゃないか!)

勇者(新しい何かを手に入れるしかないな)

幼馴染「ねえ、何を考えているの?」ジー

勇者「ちょっとな」

幼馴染「町を出てすぐなのに、もう隠し事するんだ」

勇者「これからどうしようかなぁと思って」

幼馴染「勇者は私にキスをして、お城から連れ出したんだから。もう帰る場所もないし、責任取ってよね//」

勇者「分かってるよ。お前は捨てない」

幼馴染「えへっ// じゃあ、隣町に着いたらラブホテルに行きましょ♪」

勇者「らら、ラブホテルって、お前は僧侶だろ」アセアセ

幼馴染「僧侶が好きな男性と交わるのは悪いことなの?」

勇者「そんなことはない、けど……」

幼馴染「けど、何?」ジー

勇者「お金がないんだ」だきっ

幼馴染「勇者なら、公共施設の利用特典があるはず。そういう国家間協定が結ばれているから」

勇者「じゃあ……」ドキドキ

幼馴染「ちゃんとリードしてね//」

~隣町~
勇者「どんな町かと思ったけど、ずいぶん閑散とした所だな」

幼馴染「そうだね。とりあえず、今夜泊まるラブホテルを探しましょ//」

勇者「お前、積極的すぎるよ。もう少し女性らしくなれないのか?」

幼馴染「だって、それが私だから」ニコッ

勇者(一途なのは良いけど、それが時々疲れるんだよな)

勇者「おっ。どうやら、あそこがホテル街みたいだ」

幼馴染「う、うんっ」ギュッ

勇者「ホテル・ハニートラップ。積極的な幼馴染にぴったりだな」ハハッ

幼馴染「もう少しムーディなホテルにしようよ」プンスカ

勇者「ははっ。じゃあ、あそこにしよう。入り口がきれいだし」

幼馴染「そ、そうだね」ドキドキ

村人「あのー、すみません」

勇者「んっ?」

村人「勇者様ですよね? 最近悪さをしてるエルフを退治して欲しいのですが……」

勇者「エルフ? 後で思い出したら、退治してやるよ」

幼馴染(そうそう。エルフよりエッチのほうが大切よ!)

村人「あー、今から、でしたか」

勇者「そういうこと。じゃあ、行こうか」

幼馴染「うんっ//」

村人「じゃあ、仕方ないな」ニヤッ

村人「ふっ」

プスッ

勇者「ぐっ、吹き矢?! 身体が……」

幼馴染「解毒魔法っ! あなた、勇者に何するのよ!」


幼馴染が村人に殴りかかる。
さすが、呪われていただけあるな。
しかし、すんでのところで思いとどまった。


勇者「幼馴染、逃げるぞ!」ガシッ

勇者(こっちは丸腰なんだ。やってられるか!)

幼馴染「逃げるって、どこに?」

勇者「ラブホテルだ。中に入れば、手を出せないだろ」

村人「させるか! 風精霊」

ゴオォォッ

勇者「がふっ」

幼馴染「きゃあっ」ドスッ


激しい突風で吹き飛ばされ、壁に叩きつけられた。


村人「逃げるなんて、勇者様らしくないなあ」

勇者「くっ、まさかお前がエルフか」

エルフ「そういうこと♪」

勇者「何が目的なんだ!」ヨロッ

エルフ「その女の子、興味深い体質だよね」

勇者「どういう意味だ!」

エルフ「ボク好みってことだよ。拘束魔法!」

地面から無数の葛が伸び、勇者と幼馴染を縛り上げた。

勇者「幼馴染っ!」

幼馴染「むぐぅ、むうっ」

エルフ「じゃあ、この女の子は貰っていくね」

勇者「やめろ!」

エルフ「黙ってろ」ボスッ

勇者「ぐはあっ」

エルフ「じゃあね、勇者様」

幼馴染「むうっ!」

エルフ「おっと、そういえばお楽しみ前だったっけ。女の子の代金として、これをあげよう」

エルフ「女の子と交換だ」アハハハ


ノシ金の剣


勇者「ぐっ」ゴスッ

オカマ「あのー、大丈夫でしたか?」

勇者「俺はいいけど彼女が……、とりあえず葛を斬ってくれ」

オカマ「あら、想像通りステキな声ね」クネクネ

勇者「早く斬ってくれないか」

オカマ「はぁい」

ザシュッ
ギシギシ

勇者「ありがとう、助かったよ。でもこの剣は、もう使いものにならないな」

オカマ「そうよね、金は柔らかいから」

勇者「とりあえず、叩くことなら出来そうだな」

オカマ「それにしても、あなた。丸腰でホテル街を歩くなんて、どうかしてるわ!」

勇者「そうだ、幼馴染を助けないと」ヨロッ

オカマ「彼女のことは、もう諦めなさい。可哀想だけどね」

勇者「どういうことだ」

オカマ「さっきのエルフは好色よ。ホテル街を歩く女を攫い、心ゆくまで弄ぶの。そして飽きたら、色街に売ってしまう」

オカマ「今まで何人もの男が助けに行ったけど、彼らも売られてしまったわ……」

勇者「それで、この町は閑散としているのか」

オカマ「えぇ」

勇者「だけど、どうしてそんなに詳しいんだ?」

オカマ「……」

勇者(そうか。このオカマも売られた口なんだな)

勇者「分かったよ。それでも俺は、彼女を助けないといけないんだ。だからせめて、奴の魔法とねぐらだけでも教えてほしい」

オカマ「どうしても行くのね……」

勇者「ああ。俺は、彼女を絶対に見捨てないと約束したんだ」

オカマ「あのエルフは、風と植物を操る魔法を使うわ。さっきも見たでしょ」

勇者「その二種類だけか」

オカマ「そうよ。風の魔法でスカートをめくり、植物の魔法で身体を縛り上げるの」

勇者「ただの変態じゃねえか!」

オカマ「だから、彼女はさらわれてしまったの。そして、秘薬で心を奪われることになるわ」

勇者「だったら、急がないといけないな。ねぐらはどこなんだ?」

オカマ「それは教えられない」

勇者「俺は急いでいるんだ! 早く教えてくれよ!」

オカマ「ここはホテル街よね。一緒にラブホに入るのが条件よ」ウフッ

勇者「な、何だって~っ?!」

オカマ「だって、さっきからアタシに要求ばかりしてるじゃない。葛を斬ってあげたし、エルフのことも教えてあげたし。人助けはここまでよ」

オカマ「ねぐらの情報とあなたの誠意。交換しましょ//」だきっ

勇者「くそっ、足下見やがって!」

勇者「ちっ、離れろ!」バシッ

オカマ「がふっ……、あなた情報いらないの?」

勇者「幼馴染以外の……しかもオカマとホテルに入るくらいなら、自力で探し出す!」

オカマ「あなたバカね。本当に彼女が大切なら、プライドを捨てるべきよ。ただの一発じゃない!」

オカマ「それだけで、すぐに彼女の所に行けるのよ!」

勇者「だとしても、俺は彼女のために……」

オカマ「はあ……。その彼女はもう、あなたが断ったせいで間に合わないでしょうけどね」

オカマ「興が醒めたわ」

シュパ
プハー

勇者「ケホッ、何だよ、その煙草」

オカマ「エルフの麻薬よ。あなたもヤってみる?」

勇者「麻薬?!」

オカマ「やめたいけど、この町には教会がないの。だから、エルフに依存し続けるしかない」

オカマ「じゃあ、頑張ってね」

勇者「待ってくれ!」

オカマ「何よっ」クネッ

勇者「俺の彼女は僧侶だ。解毒魔法も使える」

オカマ「だから?」

勇者「エルフのねぐらを教えてくれれば、治療をしてやれる」

オカマ「……分かったわ。売られるのは、あなたの勝手だしね」

勇者「それで、手伝ってほしいことがあるんだ」

・・・
・・・・・・

オカマ「ちょっと、それ本気なの?!」

勇者「今聞いた場所なら、それが出来る。俺が勝つには、それしかない」

オカマ「みんな死ぬわよ。あたしにメリットはないわ!」

勇者「どうせ色街に売られるんだろ。同じことじゃないか」

勇者「それに、彼女は絶対に人を死なせない。だから助かる」

オカマ「あなた、彼女と心中するつもりね」

勇者「それくらいしないと、俺はエルフに勝てないよ。ねぐらを聞いたんだ、力ずくでもそれを奪って実行する!」

オカマ「いい男だと思ったから声をかけたけど、失敗だったかしら……」

オカマ「まあいいわ、協力してあげる。でも、条件がある」

勇者「条件?」

オカマ「成功したら薬物依存の治癒。だけど失敗したら、あたしの男になりなさい」

勇者「失敗したときに、俺が生きていたらな」

~エルフの小屋~
エルフ「さあ、着いたぞ」ドサッ

幼馴染「私をどうするつもり!」

エルフ「どうするって、たくさん可愛がってあげるよ」

幼馴染「可愛がる?」

エルフ「ああ、喉が渇いただろ。まずは、これを飲むといいよ」グイッ

幼馴染「いやあ、やめてっ!」

コポッ
ゴクゴク…

幼馴染「あ、あぁ……、何、、これ」

エルフ「エルフの飲み薬。人間たちの間では、とても貴重なものだよ」

エルフ「どうだい? そんな貴重なものを飲めた感想は」サワッ

幼馴染「あぅん……。えっ、うそ……」

エルフ「素晴らしい媚薬だろ。少し飲んだだけで、その感度だ」

幼馴染「はぁはぁ…//」

エルフ「しかも君は、呪術への感受性が強い体質だろ?」

幼馴染「くっ、、やぁ…」

エルフ「心ゆくまで、楽しませてあげるよ」

エルフ「まずは、色々な魔法薬を準備しよう」

エルフ「そのためには、君の愛液が必要だ。もちろん、協力してくれるよね」

幼馴染「いやっ、んぐうっ……」ヌリュッ

エルフ「まだ何もしていないのに、こんなにヌルヌルじゃないか。こんなにも協力的で、ボクはうれしいよ」クチュクチュ

幼馴染「あぅん// 勇者ぁ、助けて……」

エルフ「ははっ。二人まとめてというのも愉しいかもね。それじゃあ、このピペットで吸い出してあげるよ」

幼馴染「うそ……でしょ」

エルフ「この植物は、女性の陰部に寄生して愛液を吸い上げる。そして、純度が高い果実を実らせるんだ」

ワサワサ

幼馴染「ひゃうっ、あぁんっ、だめぇっ」


陰部に苔のような植物が張り付いた。
快感物質が波状的に分泌され、太い根が膣に挿入される。
そして溢れ出す愛液を吸い上げる刺激が、幼馴染の快感を高めていく。


幼馴染「やだぁ、外して……おかしくなっちゃうっ!」

エルフ「最高の愉悦を味わえるだろ、この催淫植物は」

幼馴染「ああっ、いいっ…いいぃっ。あうぅっ……」

幼馴染「ああっ……もうだめぇっ、だめえぇっ」ビクビクッ

幼馴染「ぜえぜぇ……」

エルフ「ほら、見てみろ。たくさん収穫できた。いやらしい女だな」

幼馴染「違…うもん」ゼェゼェ

エルフ「おっと、ひとつ潰してしまった」プチッ

トロォッ

幼馴染「ああっ……」

エルフ「これが君の愛液だ。もったいない、舐めろ」

幼馴染「いや……」チュパチュ

エルフ「あはは、偉いぞ。次は、勇者が来るまで放置してやろう」

幼馴染「……ぇっ」

エルフ「その間に、ボクは魔法薬の調合を終わらせないと」ガサゴソ

幼馴染「はあはぁ……」

幼馴染(さっきの快感を忘れられない)

幼馴染(どうして……、もっと気持ちよくなりたいよぉ)

エルフ「つらいなら、解毒しちゃいなよ。ボクは今、手を放せないんだ」

幼馴染「あうぅっ……、なりたいのぉ」

幼馴染「気持ちよくなりたいのぉ……」ハァハァ

幼馴染「お願いだから、両手だけでもほどいてよ」

エルフ「……」

幼馴染「自分でするの。勇者が来るまで待てないの」モジモジ

幼馴染「ぅん…、あぁ、はやくぅ」

エルフ(この女、とてつもない逸材だ。まさか、こんなに呪術が効くとは……)

幼馴染(勇者ぁ、もう入れていいよ)

幼馴染(えへへ、ヌルヌルって、勇者がすっごく気持ちいいから//)

幼馴染(ニュル、クチュクチュ)

幼馴染(あぁ、入ってる。いきそうなの? イっていいよ)

幼馴染「あぁっ、いいっ……」ゼェゼェ


バタンッ!!

勇者「幼馴染っ、大丈夫か!」

幼馴染「! 勇者ぁ、待ってたよ。私としよっ//」

勇者「エルフっ! 幼馴染に何をした!」

エルフ「見ての通りさ。君も一緒に3Pしたいかい?」

幼馴染「勇者ぁ// みんなで私を、もっともっと気持ちよくしてぇ」

エルフ「ほら、彼女もそう言ってる」

エルフ「艶めいた表情、扇情的な乳房、乙女の熱い蜜壷。官能的な嬌声で誘われて、断る男なんていないよな」

勇者「黙れっ! 俺は幼馴染を連れ戻しに来たんだ!」

エルフ「勇者様のために、彼女の愛液から作った精力剤も用意しているんだよ。それでも興味はないのかい?」

勇者「だが断る!!」

エルフ「そうかい。では、二人でダンスの時間としゃれ込もうか」

~小屋の外~
オカマ「本当に、これで助けられると思ってるの?」

オカマ「あなたの作戦は、彼女の魔法に頼り過ぎている。これで死ななかったら奇跡だわ」

ボッ
メラメラ・・・

オカマ「これじゃあ、煙草を吸うには大きすぎるわ」

~エルフの小屋~
勇者「ずりゃあっ!!」ブンッ

エルフ「させるかっ! 拘束魔法っ!」


エルフが葛を召喚し、勇者の拘束を試みる。
しかし、何も起きなかった。
その隙をついて、金の剣で殴りかかる。


エルフ「ぐあっ! どういうことだ!」

勇者「お前は、植物の魔法を使えるんだってなあ。でも植物たちは、それどころじゃないんだろうよ」

エルフ「?! 何だ、この煙は……」

勇者「見ての通りさ。燃えているんだ!」

エルフ「バカな! 炎に囲まれている……」

勇者「驚いただろ。巨大な炎は上昇気流を呼び、風の精霊たちも興奮する。そうなれば、エルフの制御なんて聞きやしない」

エルフ「冗談だろ……。3人で死ぬつもりか!」

勇者「まさしく3Pだな」

勇者「だけど、そんなつもりはない。幼馴染、いま縄を切るからな!」

ザシュッ
抱きっ

幼馴染「えへへ// やっと自由になれた」

幼馴染「ねぇえ、早くしようよぉ~」サワサワ

勇者「今はそれどころじゃないだろ! 炎や吹雪から守る魔法がないと、みんな死ぬんだ!」

幼馴染「身体が熱いの……。ずーっと勇者とエッチしたくて、待っていたんだよ」

幼馴染「ほらっ、こんなにヌルヌルでしょ」クチュクチュ

エルフ「彼女にとって、この熱さも快楽なんだ。危ないなんて理解できないさ」

勇者「お前、幼馴染に何をした!」

エルフ「エルフの飲み薬を飲ませただけだ。彼女は呪術への感受性が強くて、面白いほど効いてるみたいだね」

勇者「呪術?!」

エルフ「彼女は呪いに弱い。助かるかもしれない方法があるけど、ボクを信じるかい?」

勇者「助かるかもしれないだと」

エルフ「ああ。彼女の防御魔法がないと、ボクたちは全滅を待つだけだ」

勇者(この前、呪いのメイスに支配されたとき、キスで意識を取り戻したよな)

勇者(それがお約束ってヤツ……なんだよな?)

エルフ「彼女の愛液から作った魔法薬で、怠惰の心を宿すものだ」

エルフ「怠惰になっても、身体は快楽を覚えている。その落差を繰り返すために作ったんだが……」ガサゴソ

勇者「幼馴染……」チュッ


勇者は幼馴染と唇を重ねた。
舌を絡め、膨らんだ乳房を揉み続ける。


勇者(柔らかい……)

幼馴染「あんっ、ああ、んんっ」レロレロ

勇者「呪いが解けたら、もっと凄いことをしてやるよ」

幼馴染「呪い? 解けてる、もう解けてるよ!」チュッ

勇者「んんっ、うっ」

幼馴染(好き、好きぃ)

幼馴染「んっ、んんっ……」レロレロ

エルフ「何、やってるんだ! そんなことをしたら、彼女の色欲が燃え上がるだけじゃないか!」

エルフ「どうして、こんな馬鹿なことをしたんだよ!」

幼馴染「むぐぅっ……んっ、んんっ」

勇者「ぷはっ」

エルフ「勇者っ! 何とかして、これを飲ませないと」

幼馴染「勇者ぁ、硬くなってるぅ~。もう入れたいな」サワサワ

勇者「それは後だ! 幼馴染、これを飲んでくれ!」

幼馴染「どうして?」

勇者「えっと……、もっと凄いことをしてほしいだろ?」

幼馴染「……うんっ」

ゴオオォッ

エルフ「ぐっ! ついに小屋が!」

勇者「幼馴染、危ないっ!」ドンッ

幼馴染「きゃうんっ//」

カラン
コロコロ・・・

幼馴染「勇者って、激しいのが好きなの?」

勇者(炎に巻かれずに済んだけど、鎮静剤が……)

エルフ「ふっ」

プシュッ

幼馴染「あぅっ……」ドサッ

勇者「幼馴染?!」

エルフ「それと同じ魔法薬を吹き矢で打ち込んだ。どのくらい効くかは分からないけど、少しは落ち着くはずだ」

メリメリ
ドガシャーン

勇者「エルフ、危ないっ!」

エルフ「ぐあぁっ!」

勇者「幼馴染、早く目を覚ましてくれ……」抱きっ

幼馴染「あぅっ……、どうなってるの」キョロキョロ

幼馴染「えっ、小屋が燃えてる!」アワワ

勇者「気が付いたのか!? 幼馴染、早く耐熱の防御魔法をっ」

幼馴染「う、うんっ。私たち、死んじゃうよね! 死んだら出来ないよね!」

幼馴染「環境適応魔法っ」パァァー

勇者「よしっ!」

幼馴染「これで大丈夫♪」

勇者「間に合って良かった……。幼馴染っ、早く逃げよう!」

幼馴染「えっ? 私、もう我慢できない。抱いてくれるんじゃないの?」ハァハァ

勇者(やっぱり、あまり効いてないのか……)

勇者「逃げられたら、もっと激しいことしてやるから!」ガシッ

幼馴染「きゃっ」

幼馴染「あ……、これっ」カラン

勇者「走るぞっ」


燃え上がる小屋を出て、
小屋を取り囲む火の海に飛び込む。
煙にせき込みながらも、二人は走り抜けた。

勇者「ぜえぜぇ……。幼馴染、大丈夫か?」

幼馴染「うんっ//」

オカマ「うふふ、無事に助けられたみたいね」

勇者「ああ、オカマか。どうにか……な」

オカマ「この子が例の彼女? あたしの服で良ければ、着せてあげなさい」

勇者「そっか、そんなことまで悪いな」

オカマ「いえいえ。その代わり、治療はしてもらうから」

勇者「わかってる。幼馴染、頼みたいことがあるんだけど……出来るか?」

幼馴染(これを飲めば、もっと激しいことをしてくれるんだよね//)カラン

幼馴染(どんな味なのかな)ペロッ

幼馴染「何、こ……れ…」ドサッ

勇者「頼みたいことがあるんだけど……出来るか?」

幼馴染「むりっ」

勇者「あっ、お前、何を飲んだんだよ!」

幼馴染「……」ダラーン

勇者「うっわぁ…、この鎮静剤、効きすぎ」チャプチャプ

オカマ「仕方ないわね。明日でいいわ」

~ラブホテル・翌朝~
幼馴染「う、うぅん。ここ…は?」

勇者「起きたか。ここはホテルだ」

幼馴染「そう……。あの後、どうなったの?」

勇者「エルフは焼け跡から見つかった。本人も退治されたがっていたし、これで良かったと思う」

幼馴染「豊穣の神に関わる精霊なのに、この町はこれからどうなるんだろうね」

勇者「さあな。ここに住む人のやる気次第だろ」

幼馴染「そっか……」

幼馴染「ねぇ、勇者。抱いてほしい」

勇者「何だよ、唐突に」

幼馴染「私はずーっと、勇者のことを一途に想ってた。初めては、勇者だと思ってた」

幼馴染「だけど渡せなくて……。私、不安なの」

勇者(俺は一途過ぎて苦手だった。だけど今は……)

勇者「幼馴染は幼馴染だよ。俺の気持ちは変わらないから」

勇者「だから、一緒に気持ちよくなろう」チュッ

幼馴染「うれしい! 勇者ぁ、激しくしてね//」

幼馴染「あんっ、、そう…いいっ、ぅんっ……」

幼馴染「ねぇえ、勇者ぁ。これからどうする?」

勇者「そうだな。とりあえず、今から会ってほしい人がいるんだ」

幼馴染「会ってほしい人?」

勇者「ああ。オカマさんに解毒魔法をしてほしい」

幼馴染「解毒魔法を?」

勇者「この街には教会がないらしくて、麻薬中毒を治療出来ないんだって。エルフはもういないから、麻薬はもう買えないしな」

幼馴染「そっか。この服のお礼もしないといけないし、仕方ないわね」

~街中~
オカマ「遅いわよ、来ないかと思ったわ」

勇者「すまない」

オカマ「まあ、いいわ。来てくれたんだし」

幼馴染「オカマさん、着替えありがとうございました」ペコ

オカマ「下着はいらないの?」

幼馴染「男の人の下着はちょっと……」

オカマ「失礼ね! 男じゃなくて、身も心もオカマよっ」イラッ

幼馴染「そ、そうなんだ。じゃあ、解毒魔法でしたよね。やってみます」

幼馴染「解毒魔法っ!」パアァ

幼馴染「どうですか?」

オカマ「! 身体が軽くなった気がするわっ」クネクネ

幼馴染「それは良かったです。じゃあ、勇者ぁ。早く行きましょ♪」

勇者「そうだな。オカマさん、お元気で」

幼馴染の貞操→金の剣

戦利品
エルフの飲み薬(怠惰)
幼馴染の衣服(下着以外)

~フィールド~
幼馴染「~♪」

勇者「街を出てから、ずっとご機嫌だな」

幼馴染「だって、勇者と結ばれたんだもん。私、すごく幸せで//」

幼馴染「次に行く街は、どんな所なのかなあ」

勇者「聞いた話では、巨乳美女しかいない事が有名な街らしい」

幼馴染「きょ、巨乳美女しかいないっ?!」

勇者「そうらしい。本当かどうか楽しみだな」

幼馴染「勇者、巨乳好きだもんね」ムスッ

勇者「何言ってるんだよ。俺が一番好きなのは幼馴染だ!」

幼馴染「……//」

勇者「そういう事だから、俺を信じてほしい」

幼馴染「うんっ」ギュッ

~巨乳美女の街~
勇者「うわぁ、本当に巨乳美女しかいないんだ」

幼馴染「何を食べたら、あんなに大きくなるんだろ。あの幼女も、巨乳美女になるのかなぁ」

勇者「もしかして僻んでる?」ニヤニヤ

幼馴染「そんな訳ないでしょ。勇者こそ、じろじろ見すぎ!」プンスカ

勇者「ははっ。とりあえず、今夜泊まる場所を探そうか」

幼馴染「そうだね」

勇者「外壁がおしゃれだし、このシティホテルにしようか。どうせ勇者はただなんだし」

幼馴染「うんっ、今夜も激しくしてね//」

勇者「いっぱい感じさせてやるよ」ギュッ


受付美女「!!」

勇者「何か?」

受付美女「いえ、、勇者特約ですよね。お部屋はこちらになります」

勇者「ありがとう」

幼馴染「見てみて。このベッド、すごくフワフワだよ」

幼馴染「ねぇえ、今からしない?//」

勇者「そうしたいけど、金の剣も換金しておきたいから」

幼馴染「私たち、貧乏だもんね……」ショボン

勇者「勇者特約があるから、まだ増しだけどな。愚痴っても仕方ないし、武器屋に行ってみようか」

幼馴染「……うん」

~武器屋~
看板娘「いらっしゃいませ」

勇者「こんにちは。武器の見積もりをお願いします」

つ金の剣

看板娘「これですか?」

勇者「はい」

看板娘「金は薄く延びますからねぇ。調べないと判りませんが、メッキが主流ですよ」

看板娘「それに血を拭いた跡があるし、鈍器として使ってますよね。柔らかいので、かなり変形しています」

勇者(厳しいな…)

勇者「それで、いくらになりそうですか?」

看板娘「うーん。134Gですね」

勇者「134G?! 桁を間違えているんじゃないのか。だって、金だぞ!」

看板娘「確かに純金ですけど、血が付いてますからねぇ」

看板娘「だけど、この紋が気になるので、価値が上がる可能性はあります。預けてくだされば鑑定しますよ」

幼馴染「うぅっ、ヒドいよ。あんまりだよ……」

勇者「幼馴染?」

幼馴染「だって、ある意味、それは私の初めてを奪った剣なんだよ!」

幼馴染「それなのに134Gだなんて、私の価値はそれだけしかなかったって事なの?!」

幼馴染「あんまりだよ……。この人には、絶対に売りたくない!」グスン

看板娘「えっと、その……」オロオロ

勇者「すみません。見積もり、ありがとうございました」

勇者「幼馴染、ツラいことを思い出させてごめんな」抱きっ

幼馴染「……」

~公園~
勇者「少しは落ち着いたか?」

幼馴染「…うん」

勇者「俺のせいだな。斬って殴って、それが駄目だったんだ。金の剣って、宝飾品だろうし」

幼馴染「そうかも……しれないね」ショボン

勇者「じゃあ、戻ろうか」

??「あのー、すみません」

勇者「んっ?」

巨乳美女「あなた、勇者さまですよね?」

勇者「一応、そうだけど」

勇者(谷間がすごいな//)

巨乳美女「きゃあ~、やっぱりぃ。実はぁ、少しお願いしたいことがあるんですぅ」

勇者「どんなことですか?」

巨乳美女「勇者さまの子種が欲しいんですぅ」

勇・幼「えっ?!」

巨乳美女「勇者様の子供を産みたいのぉ。私を妊娠させてぇ//」ムギュッ

勇者「ごめん、意味が分からないんだけど」チラッ

幼馴染「勇者、行くわよ」グイッ

巨乳美女「ま、待ってくださいっ」

巨乳美女「あのですね、この街には男の人がいないじゃないですかあ」

勇者「確かに、まだ男の人は見てないな」

巨乳美女「でしょでしょ。だから、み~んな旅の人から子種を貰っているんです。勇者さまぁ、私にいっぱいお願いします//」ドキドキ

勇者「そういうことなら、俺に任せろ! 幼馴染、よかったらお前も一緒に3Pしないか!」

幼馴染「はあっ?! 何、言ってるのよ!」

幼馴染「勇者、言ったよね。私が一番好きって! 俺を信じてほしいって言葉はウソだったの?」

勇者「ウソじゃない! 幼馴染が一番大事に決まっているだろ。だから、結婚しよう!」

幼馴染「け……結婚っ//」

勇者「だけど、この人たちは困ってるんだ。困っている人を助けるのも、勇者の務めだろ。それがどんな内容でもだ!」キリッ

幼馴染「そうかもしれないけど……。この人が巨乳で美人だから、そう言ってるだけじゃないよね?」

勇者「幼馴染、俺が好きなら、俺を信じろ!」

幼馴染「信じろって、浮気を許せってことなの?」

巨乳美女「じゃあ、こうしましょう。私が無理やり襲ったことにすれば良いんです」

巨乳美女「うふふ、勇者さまぁ~。私のお家に連れ込んじゃいますよぉ♪」抱きっ

幼馴染「!! 私の勇者に何するのよっ!」


咄嗟に拳が出る。
しかし、殴ることは思いとどまった。


巨乳美女(ふふっ)

巨乳美女「やぁん、何か硬いものが当たってますよぉ//」

勇者「巨乳美女さんこそ、おっぱいが…」ムニュッ

幼馴染「うぅっ、、勇者のバカァ!」ダッ

勇者(幼馴染、ごめんな)

~エピローグ~
勇者「何だか、上手く言いくるめられた気分なんだけど……」

幼馴染「良いじゃない。仕事が決まったんだし、平和が続くなら」

勇者「それもそうだな。子供も産まれるし、仕事が見つかって良かったよ」

幼馴染「素敵な結婚式も、ちゃんとしてよね♪」

勇者「分かってるよ」チュッ

幼馴染「えへへ//」

魔女「それでは、私は国に戻ります」

勇者「もう少し、ゆっくり観光していけば良いのに……」

魔女「……いえ。護衛任務が終わりましたので、あまり長くいることは出来ません」

勇者「そっか、気をつけて帰ってね」

幼馴染「魔女さん、また遊びに来てね」

魔女「はい、またお会いしましょう。勇者さま、幼馴染さん。お幸せにっ!」

勇者「じゃあ、俺たちも帰ろうか」

幼馴染「そうだね//」


少女「あっ、女神のお姉ちゃんだ~♪」

少女「ねえねぇ。あたしも、お姉ちゃんみたいな僧侶になれるかなあ//」

幼馴染「大丈夫だよ。だから、みんなを愛する気持ちを大切にしていこうね♪」

少女「……うんっ//」


人は想いで繋がっている。
だから、これからも届けようと思う。

世界中の人々に、
慈愛の心の大切さを――。

魔王退治の名声→不老長寿の秘薬
→ずっと効果のある女神の加護



勇者「わらしべ勇者の冒険」
―完―

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