大江和那「ええなぁ。パワポケ君には目指すものがあって」【パワポケ10】 (124)

パワポケ「え?」

和那「いやね。ウチもパワポケ君みたいにスポーツ頑張れれば良かったけどもう雑用係やし……」

パワポケ「なら大江も一緒に甲子園目指さないか?」

和那「無理無理。野球は男の子のスポーツやで」

パワポケ「大江は知らないのか? プロには早川選手や橘選手とか活躍しているんだぞ」

和那「嘘やろ。大体女の子じゃ、良くて客寄せやろ?」

パワポケ「それは何とも言えないけど……とにかく大江もやらないか?」

和那「ウチは男の人苦手や」

パワポケ「え? でも俺とは全然平気そうだけど……」

和那「パワポケ君は男じゃないから」

パワポケ「いやいや」

和那「ま、まあ今はウチバスケの雑用係りとして頑張ってるから大丈夫や!」

パワポケ(それそれで良くないと思うんだけど……)


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1412409507

翌週

和那「おっ! パワポケ君。その手に持ってるのは……グローブ?」

パワポケ「キャッチボールしようぜ」

和那「ストレートな発言やなぁ」

パワポケ「ほら、グローブ」ポイ

和那「ほんまにするの?」

パワポケ「大江もドーベルマンと遊んだり洗濯してないでボール持ったりした方がいいぞ」

和那「……あのパワポケ君」

パワポケ「ん?」

和那「……もうちょい大きいグローブない?」

パワポケ「……ごめん」

和那「ま、まあしゃーないわな。ウチはデカイから」

パワポケ「じゃあ俺は転がしたりゆっくり投げるから」

和那「結構硬いんやなー」ギュッギュッ

パワポケ「じゃあ最初は軽く投げてみてよ」

和那「ほないくでー」ブン

ギュォオオオオオ

パワポケ「!?」

ズバーン

和那「あ、ごめん。大丈夫?」

パワポケ「…………」

和那「パワポケ君?」

ガシッ

パワポケ「すごいよ大江! 俺天道以外にあんなすごい球投げるの見たことないよ」

和那「え? そ、そうかな……でも、やっぱり女の子らしくないやろ……」

パワポケ「そんなことない。大江は大江にしかない女の子らしさを持っている」

和那「ウチだけの女の子らしさ?」

パワポケ「それはともかく一回だけがキャッチボールじゃないからまだまだやろうぜ」ポイ

和那「せ、せやな」シュッ

パワポケ「……」パシッ ポイ

和那「……」シュッ

パワポケ「……」パシッ ポイ

和那「な、なあ」

パワポケ「どうかした?」

和那「キャッチボールってこんなに静かにやるもんなん?」

パワポケ「いや、練習では声出してるよ」

和那「ここでは声出さへんの?」

パワポケ「森の中だからって声出すとさすがに誰かに見つかるでしょ」ポイ

和那「あ そっか」シュッ

バスンッ

パワポケ「しかし、大江はピッチャーに向いてると思うけど」

和那「ウチがピッチャー? それはありえんありえん。まあウチやったらキャッチャーでパワポケ君がピッチャー♪」

パワポケ「俺……キャッチャーなんだけど」

和那「うそ!?」

パワポケ「うん。子供のころから野球好きだけど鈍くてキャッチャーばっかやらされてたからさ」

和那「……なんかごめん」

パワポケ「そんなことないよ。俺も結構キャッチャーって気に入ってるし、昔花丸高校や日の出高校からプロ行った選手はみんな途中からグッと伸びるとか言ってたし」

和那「途中から?」

パワポケ「そうそう。当時のチームメイト曰く、今まで120キロが翌週いきなり150キロ投げたりするんだって。だから絶対に伸びると信じてるんだ」

和那「ふ~ん。まあ、ウチも急にスポーツ上手くなればいいなぁ」シュッ

バスン

パワポケ「大江はバスケも似合ってるけど野球も良いと思うけどなぁ」

和那「アハハハ。そう思ってくれてるのはパワポケ君だけやろ」

パワポケ「いや、部員が見たら驚くと思うんだけどな」

和那「それにウチは男の人が苦手やからどっちにしろ無理や」

パワポケ「んじゃ女の子増やせばいいの?」

和那「う~んそれだったらソフトボールがあるやん。そっちはいるよ」

パワポケ「そうか……」ポイ

和那「ま、まあでもキャッチボールは悪くないからまたやってもええよ」シュッ

パワポケ「ホント!? やったー!」

和那「そんなに嬉しい?」

パワポケ「野球に興味を持ってもらえるだけで嬉しいよそりゃ」

和那「はぁ…あ、そろそろ時間やね。最後にちょいっと強く投げてもええか?」

パワポケ「あれ本気じゃないの?」

和那「いやいや」

パワポケ「キャッチャーで日本一になる男として外すわけいかんな」

和那「いくで」グッ

ビシュッ ギュォォォオオオオオオ

パワポケ「グラブにはいらぐへぇっ!!」ドゴッ

和那「あかん。やってもうたパワポケ君大丈夫?」

パワポケ「」

和那「え? パワポケ君!? パワポケー!!」


・・・・・・・・・・・・・・・

監督「骨折で全治3週間で部活に来ないで何してるんだバカモノッー!!!」

パワポケ「すみません……」

監督の評価が20下がった
仲間の評価が下がった


監督「お前秋までスタンドな」

パワポケ「そんなー」

やる気が下がった


翌週

和那「いやーそれは災難やったなー」アハハ

パワポケ「誰のせいでこうなったと思ってる」

和那「アハハハ…でも日本一のキャッチャーになるんやったら当然受けるやろ」

パワポケ「ぐっ…言い返せない」

和那「いやーしかし、三週間はどうするの?」

パワポケ「ペラでも貯めて監督に賄賂渡そうかな」

和那「あらら。パワポケ君は大変やな~」

パワポケ「それよりも大江」

和那「なんや? ウチを買っちゃう?」

パワポケ「来週外行くから付き合ってくれないか?」

和那「え? そ、そのウチでええんか?」アセアセ

パワポケ「大江なら出来るからな」

和那「まあ良くわからんけどタダで外出れるウチはラッキーやね」

パワポケ「え?」

和那「そら、パワポケ君の用事に付き合うのにウチが出す必要ないやん」

パワポケ「……150ペラしかないんだけど~」

和那「がんばってなー」

パワポケ「クッソー!! 増やしてやるさー!!!」

和那「1人100ペラやから200ペラやね。でもパワポケ君は賄賂渡すんやったらもっと必要になると思うね」

パワポケ「大丈夫……でも頭痛くなってきたな」

和那「え? パワポケ君でも頭痛くなるとがあるんやな。てっきりバカだから頭痛くならないと思ってたわ」

パワポケ「酷い言われようだな。俺だって頭痛くなる時はあるんだぞ」

和那「ならもっと頭痛くしてやろうか?」ニヤニヤ

パワポケ「勘弁してくれぇ」

和那「大丈夫大丈夫。武術の発展に犠牲はつきものやし」

パワポケ「どっから武術がって技披露する気か!!」

和那「物干しやけどな。ちょいっと頭をスパーンっと」

パワポケ「殺すきだろぉ…」

休日

パワポケ「……」

和那「……よー集めたなー」

パワポケ「Pカードでさ…いや2000ペラ集めた。ただ、その分何かを失った気がするよ」

和那「それは友情やな」

パワポケ「ああ。大勝した時もう二度とPカードに参加しないでくれと言われたよ」

和那「まま、ペラが足りなくなったらウチが貸してあげる??トイチでな」

パワポケ「トイチ?」

和那「パワポケ君はそれもわからんのか~」プププ

パワポケ「うるさいな。とにかく時間がもったいないから行くぞ」

和那「いやー楽しみやわーパワポケ君のエスコートはどんなもんか」

パワポケ「目的地はただ一つだぞ」

和那「デパートやろ。わかってる」

パワポケ「いや」

和那「へ?」

バッティングセンター

和那「……」

パワポケ「しばらくキャッチボールは出来ないからバッティングでもどうかなと思って」

和那「……パワポケ君はよっぽどウチを野球に引き込みたいようやね」

パワポケ「大江は絶対ピッチャーの才能があると思うんだ」

和那「まあバスケの雑用やってるよりは楽しかったけど」

パワポケ「生憎俺は付き人程度の状態だからまだまともに練習もできない。そこで俺はペラを払って大江をここバッティングセンターに連れてきた」

和那「う~ん。大事な休日を消費してまでウチと来るほどのところではないように思えるけどなぁ」

パワポケ「まあまあ、今日はバッティングだから」

和那「でもあたしスカートだけど……」

パワポケ「まま、お金を入れて……大江なら120キロはいけるだろ。敵とにバット選んで」

和那「聞いてないんかーい!」

パワポケ「するとマシーンがボールを投げてくれるから」

パワポケ「打つと」

和那「いや、そりゃわかる。でもな、ウチ今日はスカートなわけで」

パワポケ「ん? そんな気にすることじゃないでしょ」

和那「ウチ女の子や」

パワポケ「あーでも他にお客さんいないし……」

和那「はぁ、まあ見たら殺すからいいけど」

パワポケ「物騒すぎないか?」

和那「アハハ。冗談や。まあパワポケ君の怪我が5週間に伸びるだけやから」

パワポケ「どっちもやだよって危ない!!」

和那「!」

バシッ

パワポケ「」

パワポケ「…………へ?」

和那「あ、素手で捕ってもうた。やっぱり野球のボールって素手だと結構痛いなぁ」ポイ

パワポケ「」

和那「あれ? パワポケ君どしたの?」

パワポケ「大江ってやっぱすごいな」

和那「あんま言わんといて。こんなボール素手で捕るでかい女なんて女の子らしくないやろ」

パワポケ「そんなに自分を卑下するなよ」

和那「……!?」

パワポケ「ん? どーしたんだ?」

和那「パワポケ君が卑下なんて難しい言葉知っておる。ウチ、教えたことないで!?」

パワポケ「失礼すぎるだろ」ズーン

和那「ああ、ごめんごめん…!」バシッ

パワポケ「だから捕るんじゃなくて打つんだってば」

和那「わかったわかった。今度は打ちますよ」ガシッ

パワポケ「右利きだと左手が下で右手が上ね」

和那「はいはい。こうですね」

パワポケ「そそってソフトボールの授業とかでわかるか」

和那「まあね」

パワポケ「だからキャッチボールとかも出来たのか」

和那「いや、ウチに合うグローブないから基本審判やったわ」

パワポケ「せめてバッターくらいやらせてもらえよ」

和那「あーせやなぁ」

ビシュッ

和那「……ほい!」ブンッ

スカッ
バンッ←コインを入れたり高さを調節したりする機械を守るマットなどに当たった時の擬音

パワポケ「あら」

和那「……OK.次は打つで」

パワポケ「ホントかよ」ジトー

ビシュッ

和那「……!」ブンッ

カキーン  パサッ←ネットに当たった時の擬音

パワポケ「ほげぇ……」

ビシュッ

和那「……」ブンッ

カキーン  パサッ
カキーン  バンッ←ホームラン看板に当たった時の擬音
カキーン  パサッ

・・・・・・・・・・・・・

和那「20球中6球見逃し1球空振りで残り13球打ったで」

パワポケ「しかもその内6球はホームランの看板当てたし……」

和那「ハハハ。イバラキ流を会得してるウチからすれば大したことない速さやで」ケラケラ

パワポケ「んじゃあもうちょい早い球打ってみよう」

和那「まだあるんか?」

パワポケ「今度は140キロ+フォーク+スライダー+カーブのどれかだぞ」

和那「ほっほ~結構ハードル上げたなぁ」

パワポケ「先ほどの大江の見て打てると信用しているからな」

パワポケ「まあ俺でも厳しいから大江でもカキーン

パワポケ「……」

和那「……!」ブンッ

カキーン バンッ

カキーン パスッ
スカッ バンッ
カキーン バンッ

・・・・・・・・・・

パワポケ「……」

和那「いや~楽しかった。流石に皮向けたら嫌だしこれで満足してな」

パワポケ「大江って俺より野球上手いのか?」

和那「いやいや、情熱はパワポケ君の方が圧倒的やん」

パワポケ「さっきの成績を生で見るとやる気を無くすよ」ズーン

和那「まあまあせっかく別嬪なお女の子と外に遊びに来てるわけだしバッティングセンターよりも他の遊びでもしよか。少しはウチも出したるで」

パワポケ「……ぅん」

パワポケ(その後、ゲームセンターに行ったが、バッティングセンターの大江の実力を引きづり大江に迷惑をかけてしまった。大江は喜んでたから良かったけど)

パワポケ(ん? ……なんで良かったと思ったんだ?)

やる気が下がった
弱気になった
和那の評価が18上がった


・・・・・・・・・・・

しあーん「カズ、日曜日にパワポケと外に行ったらしいじゃないか」

和那「ブハッ!! ゲホゲホ…ぅええっ!? なんで知っとるの?」

しあーん「ちゃんと拭いておけよ。風紀委員で外出届の管理もしているからな。それで、どうだったんだ?」

和那「いやーそれがな。なんでか知らんけどウチを野球部に勧めてきて困ってるんや」

しあーん「カズを野球部に?」

和那「男苦手なウチを野球部って流石に……なあ柴杏はどう思う?」

しあーん「ふむ。カズが野球選手は有りじゃないか?」

和那「柴杏までそんなこと言うか!」

しあーん「そもそもカズみたいな運動神経良い学生が雑用係りとは女子バスケット部はどういう基準でメンバーを選んでいるんだ」

和那「いや、それは……まあ」

しあーん「それに恋々高校出身の元マリーンズの早川選手から高校野球で女子の参加が認められたんだ。親切高校からも出ても別におかしくはないぞ。スポーツはすごいからな」

和那「はぁ~でもウチは……」

しあーん「安心しろ。大事な友人の悩みなら私が会長の力で可能な限りサポートしてやるぞ」

和那「ええ~でもウチには自治会の仕事が」

朱里「あら、自治会の仕事なら私で十分間に合うわ」

しあーん「だってさ。良かったな。雑用係から大出世だぞ」

和那「いや朱里…」

朱里「だってアンタ結構ミスしてるからそれを修正してる私だし。ならいっそ私がやった方が二度手間にならなくていいわけじゃない」

朱里「というか、そもそもあんた自治会の協力者ではあるけど部外者でしょ」

和那「せ、せやけど……ウチ集団苦手やん」

しあーん「ならバスケ入った理由は何だ?」

和那「え? えーと……スカウト! そうウチは背が高いからスカウトされたんや!」

しあーん「ならいいではないか。パワポケからのスカウト。これも立派な動機になるな」

和那「ぐ…で、でもウチまだルールとか……そもそも打撃や守備とかが」

しあーん「実はな、カズたちの他にも外出届が出ていてな」

和那「ま、まあいてもおかしくないやろな」

朱里「私が外に行ったの」ニコニコ

和那「ええ! 朱里が行ったんかいな!?」

朱里「あら? 私だって羽目を外す時だってあるわよ」

しあーん「で、たまたまカズを見たそうだ」

朱里「あ、柴杏にお土産♪」

しあーん「おお! これが男子の間で流行ってる噂があるPカードセット!」

和那(うわ、それパワポケが必死に取ろうとしてた景品やん。なんでPカードが外に出回ってるから知らへんけど朱里にバレバレやん)

しあーん「じゃあ早速やろうか」

和那「ルールわからんけど」

しあーん「安心しろ。私もわからないからルールブックを一緒に読もうか」

和那(まあ、柴杏がそっちに気を取られてるからこのまま流しちゃうか)

朱里「私は昔やったことあるからわかるから読まなくても大丈夫よ」

朱里「確かPカードはあと1人呼ばないと出来ないわよ」

しあーん「何? そうなのか。では、カズのスカウトマンを呼ぼう」

和那「なんでそうなる!!」

朱里「どうせ。ボッチという種族にありがちな机に伏して寝ているふりをして周囲の話に聞き耳立てているでしょうね。捕まえて来るわ」


・・・・・・・・・・

しあーん「君の噂は聞いているぞ」

パワポケ「……あの~話が全く見えないんですけどぉ~」

和那「……」

朱里「……」

しあーん「いや、一週間でペラを3000稼いだという野球部員の事をな」

パワポケ「ギクッ!?」

和那「そんな稼いだんか!」

パワポケ「……まあ」

しあーん「では、その実力を見せてもらおうか。いや、別に私たちがグルってわけないからな。なんならチーム戦でもいいぞ」

パワポケ「……フッ。まあ、3対1でも良いけどな。勝つから」

しあーん「ほう。では、かけペラは1人500ペラ」

パワポケ「500!?」

しあーん「少ないか? なんなら1000ペラでもいいぞ」

パワポケ「そんだけあってもなぁ」

しあーん「バカだな。3000ペラだと監督やチームメイトの評価が(賄賂で)うなぎ上りになるだろ」

パワポケ「あ、そっか」

しあーん「じゃ、先に1000ペラを徴収する。パワポケは3000ペラな」

パワポケ「は?」

しあーん「3人で山分けすると誰かが1ペラ多く貰ってしまうだろ。それは申し訳ないし、一桁のペラあっても使い道がない。ペラには消費税がないからな」

パワポケ「わかったよ。いや~わるいねぇ3000ペラ」

しあーん「じゃ始めようか」


・・・・・・・・・・・・・

トップ朱里
2位しあーん
3位カズ
ドベパワポケ


パワポケ(…………浜野が強すぎる……なんでしょっぱなから上がったりするの?)

朱里「偶然よ偶然♪」ニコッ

パワポケ「……お! これはダブリーだ!」バンッ

しあーん「ふむ」スッ

朱里「……」スッ

和那「……ほい」スッ

パワポケ「一発は無理か」スッ

朱里「ごめ~ん♪ それ上がり!」

パワポケ「はぁぁああああああ!!!!!」

しあーん「……マイナスの方でパワポケの独走にて終わったか」

パワポケ「嘘だろ……いきなり上がりとか……」パクパク

朱里「まあ、この日に備えて雀聖と呼ばれた男を始めとする麻雀漫画を読み込んできたくらいかしら」

パワポケ(バカだ)

しあーん「しかし、パワポケも大変だな。Pカードで稼げなくなって」

パワポケ「……ぁぁ、ぃゃ」

しあーん「良かったな。これでペラに縛られずに生活を送れるぞ」

パワポケ「」


3000ペラ失った
しあーんの評価が8上がった
和那の評価が6上がった
監督の評価が2上がった
やる気が下がった

・・・・・・・・・・・・・

しあーん「なあカズ、本当に誘われたのか?」

和那「ま、まあな」

朱里「ただのバカじゃない」

しあーん「そう言うな。しかし、まあこれで購買行ってグラブでもボールでも買って来い」

和那「え? 柴杏正気か!?」

柴杏「まあ、私はバスケの雑用で自治会にいるカズには野球やってる方がお似合いだと思うがな」

和那「2人の言い分はわかった。でもこればっかりはウチにも考えがある。待って欲しい」

しあーん「わかっている」

朱里(しかし、絵垣にどう報告すれば……)


・・・・・・・・・・

荷田「ふぃ~今日も練習きつかったでやんす」

パワポケ「お疲れ様」

北乃「あおいパワポケ。差し入れはどうした?」

パワポケ「へ?」

北乃「練習出れねーなら疲れて帰ってきた部員の差し入れ位用意しておけよ」

パワポケ「すみません。ペラ切らしてしまって……」

北乃「ふざけるな!」バキッ

パワポケ「あたっ! …………」ズーン

基宗「パワポケ。ペラがないのは仕方がないが、明日から部費でドリンクの用意はしておいてくれ。野郎だらけでマネージャーがいないからな」

パワポケ「はい」

喜宗「そう落ち込むな。お前だって本来はレギュラーになれる実力は持っているはずだ。それは俺が保障しよう。ただ、怪我の時期がわるかっただけだ」

やる気が下がった


翌週

パワポケ「……で、今日は何してるんだ」

和那「いや~パワポケ君が怪我したのウチが原因やし、だから今日はパワポケ君でも出来る練習方法を教えようと」

パワポケ「え? 怪我で出れない俺にも出来る練習方法!?」

和那「ま、瞑想やけどな」

パワポケ「メイソー? ……ああ。瞑想か」

和那「せや。精神統一心を無にするんや」

パワポケ「精神力を鍛えるってことか?」

和那「せやな。ピッチャーの球を見抜く力を身に着けるんやね」

パワポケ「おお! 良いな。さっそくやろう」

和那「じゃそこに正座して」

パワポケ「正座か」

和那「ま、あぐらでもいいか」

パワポケ「いや、俺は正座でやるぞ!」

和那「んじゃ最初は5分なー。変なこと考えたら木の枝で背中をパシーンをと叩くでな」

パワポケ「大江はやらないの?」

和那「今日のウチは師範や」

パワポケ「なるほどな。ともかくやってやるぜ」


・・・・・・・・

バシーン

パワポケ「いって……」

和那「パワポケ君集中力ないな~まだ4分やで」

パワポケ「……瞑想って難しいんだな」

和那「せやで。精神統一は心を無にすることから始まるからな。パワポケ君は悲しいことに顔に出てるんや」

パワポケ「え? マジで!?」バッ

和那「いやいや、そうじゃないよ。まあ、せめて5分は頑張ろうか」

パワポケ「やってやるよ!!」

精神力が上がった
和那の評価が8上がった

翌週

パワポケ「あーちょっと休憩」ゴソゴソ

和那「なんもしてないじゃん。ん? パワポケそれなんなん?」

パワポケ「ああ。これ? 良くわからないけどしあわせ草って言うらしいよ」

和那「しあわせ草? あー確か絵垣センセがそんなん進めてきたなぁ?」

パワポケ「へーそうなんだ」

和那「で、これどうなん?」

パワポケ「いやーこれが効果は様々なんだよ。森をうろうろするとたまに咲いてるんだよね」

和那「へー」

パワポケ「ふぅー」

和那「……服用の仕方が大麻と一緒やな」

パワポケ「草を食うわけにいかないだろ」

和那「ウチにもちょっと分けてや」

パワポケ「大江もか? このことは誰にも言うなよ」

和那「まず、ここで会ってること自体誰にも言えへんよ」

パワポケ「まあ……そうだな。逢引禁止だっけ?」

和那「柴杏にバレたらめんどくさいからな」

パワポケ「そうだな。まあ大江はしょっぱなからこれは早いからまずはこれでも吸っててくれ?」

和那「なんやこれ? タバコ?」

パワポケ「タバコ風にしたしあわせ草吸引器(使い捨て版)」

和那「パワポケ君無駄に器用やな」

パワポケ「色々考えてさ。最初はこうやって吸っててさ。結局草を乾燥させて粉でも良いし枯葉にした状態を焼いて吸うのもあり」

和那「……」

パワポケ「ん? どうした?」

和那「パワポケ君……完全に中毒者やん」

パワポケ「…………吸わせないぞ」

和那「あーごめんごめん。でも否定しないとは……」

パワポケ「不思議なことに中毒性はないんだよ。あったら俺はもう死んでると思うし」

和那「無意識的に中毒になってると思うけどな」

パワポケ「で、まあタバコみたいに吸ってくれればいいから」

和那「タバコみたいってあたし吸ったことないよ」

パワポケ「真似してるうちになれるよ」スッ

和那「ふーん」スゥー

和那「ゲホッゲホッ!」

パワポケ「まあ最初はそんなもんでしょ」

和那「ゲホゲホ…よー吸ってきたなぁパワポケ君は」

パワポケ「気分転換だけど、ドラッグみたいに気分がハイになったりはしないんだよね」

和那「……なんか変な感じやな」

パワポケ「これが癖になるんだよ」

和那「それ中毒やん」

パワポケ「まーまー。で、どうよ?」

和那「何が?」

パワポケ「なんか変化起こった?」

和那「いや、特にないなー」

パワポケ「へー」

和那「さっきの絵垣センセの話をすると、潜在能力が覚醒するとかなんか使えるんやと」

パワポケ「これから? まさか~」

和那「せやろ? センセもおかしなこと言うよな~」

パワポケ「あ、でもこれ正しい摂取の仕方じゃないらしいけどね」

和那「え?」

パワポケ「前絵垣先生に貰ったときは飲み物だったんだ」

和那「げっ! てことは副作用バリバリ出るやん。あーパワポケウチの身体に何かあったらただじゃおかへんで~」

パワポケ「大丈夫だって俺これでもう6回くらい摂取してるし」

和那「パワポケはバカやからな。バカのせいで副作用が起こらんのや」

パワポケ「ひでーこと言うなー」

和那「バカは事実やん。しゃーないわな」

パワポケ「バカバカ言うなよ!」

和那「例えばや、ここにバカに付ける薬があるとする」

パワポケ「うん」

和那「パワポケのようなどーしようもない頭も朱里みたいな天才になる薬や。ちなみに9つある。どうする?」

パワポケ「う~ん……とりあえず1つ飲むかな」

和那「…………」

パワポケ「なんで黙るのさ?」

和那「だからパワポケはバカなんや」

パワポケ「え?」

和那「なんで付ける薬を飲むんや」ビシッ←突っ込んだ音

パワポケ「ぁぁぁあああああああ…………」

和那「だからこんな草吸っても副作用は起きんよ。むしろ吸ってるからバカになってるんやないか?」

パワポケ「…………」


やる気が下がった
和那の評価が10上がった
エラーが身に付いた

翌週

パワポケ「……」

和那「あれ? パワポケ何やってるん?」

パワポケ「大江か。見ての通り雑用係だよ」

和那「あースポドリか。大変やなー。というかちゃーんと部活参加してたんやね」

パワポケ「失礼な。地区大会始まってるからね。俺は雑用係長だけど」

和那「いやー大変やなー」

パワポケ「バスケはどうなんだ?」

和那「さあ? 最近参加してないから」

パワポケ「参加しろよ」

和那「パワポケ君が参加出来ないようにウチもちょっちね♪」

パワポケ「いや楽しげに言うなって」

和那「そろそろ時間やばいんちゃうん?」

パワポケ「あ、ヤバい! 早く運ばないと!!」

和那「頑張ってなー」

パワポケ「マネージャー欲しいよ全く」ダダダ

和那「マネージャーねぇ…」


和那の評価が4上がった


・・・・・・・・・・

北乃「おせーよ!」バキッ

パワポケ「す、すみません」

やる気が下がった

翌週

喜宗「俺たちの高校野球は終わってしまったがお前たちの高校野球はまだ終わったワケじゃない。そこでだ、次のキャプテンはパワポケ。お前に託す」

パワポケ「ありがとうございます! 必ずや天道を倒して甲子園への切符を掴んで見せます!!」

喜宗「当り前だ。その前にお前は怪我を治せよ」

パワポケ「はい!」

キャプテンになりました


荷田「でもキャプテン最近の練習理解してるでやんすか?」

パワポケ「そこは俺が治るまで監督の指示に従っておいて」


・・・・・・・・・・

和那「ええええ!? パワポケがキャプテン!?」

パワポケ「まあな」

和那「可哀想に……甲子園は無理やなあ」

パワポケ「おいおい! でも確かにキャプテンがこんなんじゃ甲子園どころか地区大会も危ういんだよなぁ」

和那「今頃危機感に気付いたんか」

パワポケ「まず俺の練習量がヤバい」

和那「はよ怪我治さんとアカンな」

パワポケ「はぁ…今日も瞑想するか」

和那「パワポケ君はもう精神力が凄すぎるで」

パワポケ「そんなことない。まだ2時間しか出来てない。せめて試合が終わるまでの集中力はつけないと」

和那「そこまでせんでも……」

パワポケ「……ん?」

和那「どうかしたん?」

パワポケ「俺よく雑用やっててスポドリとか走って運んだりしたからもう平気じゃない?」

和那「いやあたしに言われても……」

パワポケ「絵垣先生に聞いてみよう」

・・・・・・・・

絵垣「……まあ、無理をしない程度なら十分でしょう。雑用熟してきただけあるようですし」

パワポケ「いやったー!」

絵垣「……と、言うより君の怪我は2週間前には完治しているはずですが……肉離れやアキレス腱断絶ならともかく」

パワポケ「…………へ?」


監督の評価が50下がった
仲間の評価が40下がった
ケガ×が身に付いた

書き溜めが尽きたので今回はここまでです。
カズの超能力でもあえて変えようかゲーム通りにしようか悩んでます。
失礼しました。

翌週

和那「…………」

官取「あれ、あの背の高い子は?」

荷田「ウチのクラスメイトの大江でやんすね」

パワポケ(珍しいな。俺を見に来てくれたのかな?)

官取「お! こっちに向かって手を振ってるぞ! 可愛いじゃん」

荷田「ここから見ると可愛いでやんすけど近くで見ると圧倒されるでやんすよ」

官取「圧倒?」

荷田「あの女、身長190センチでやんす」

官取「へぇ~!?」

パワポケ「……」フリフリ

和那「……」ニコッ

官取「あれ? お前の彼女なのか?」

パワポケ「いや、振り返しただけさ」

官取「ふ~ん」

仲間の評価が下がった
和那の評価が2上がった

翌週

和那「え!? てことはパワポケ2週間も練習サボってたん?」

パワポケ「言わないでくれ」

和那「いや~でもパワポケ君が練習よりもあたしに会っててくれたなんて嬉しいわぁ~」

パワポケ「でも練習に追いつくのが大変でさー」

和那「でもウチとこうして会ってる時点で暇に思えるけどなぁ。手も振り返してくれたし」

パワポケ「まあ、大江だったからね。あ、そうだ。久々にキャッチボールしないか?」

和那「お! パワポケの癖に気が利くなぁ~ちょっち手が恋しかったんや」スッ

パワポケ「そのグローブは!?」

和那「……うん。買った」

パワポケ「マジで?」

和那「……ま、まあパワポケがあんまり積極的にスカウトするから入ったげる」

パワポケ「ホント!? ありがとう大江!!」

和那「ただしな……今度からウチの事はカズって呼んでや」

パワポケ「カズ? わかったよ。でも男苦手なんだろ?」

和那「確かに苦手や。でもパワポケいるならなんとかなるかもしれん」

パワポケ「いや~照れるな~」

和那「さて、じゃあ始めよか。今度はパワポケも本気でええよ」

パワポケ「もちろん。野球は男女平等だ!!」ビシュッ

パシッ

パワポケ「え? 素、素手?」

和那「遅いなぁパワポケ君。そんなんじゃウチもガッカリやわ」ビシュッ

バスン

パワポケ「……いや、まだまだこれからぁ」ビシュッ

パシッ

和那「……バッティングセンターの方が速かった気がするで」

パワポケ「…………」

和那「まあ、パワポケ君はキャッチャーだからウチが飛ばさなければいいわけやな」

パワポケ「そ、そうだけど……」

和那「ちゅーことはウチとパワポケ君はバッテリーってわけやな」ビシュ

パワポケ「大江じゃなかったカズとか……ちょっと憧れてたんだよなぁ」

和那「え? マジで?」

パワポケ「早川選手とバッテリー組んでた選手が羨ましかったんだよね。だって女の子がピッチャーだよ」

和那「そんに男がいやだったんかいな?」

パワポケ「そんなことないよ」シュッ

パシッ

パワポケ「だからグローブで捕ろうよ」

和那「あ、すまんすまん。癖が抜けへんな」ビシュッ

ズバーン

パワポケ「ッ!」

和那「ま、今のがストレートやな」

パワポケ「結構痛いな」

和那「キャッチャーって痛いんちゃうの?」

パワポケ「まあね。でもカズの球は重みが入っているから田島の球よりも痛い」

和那「そうなんか」

パワポケ「まああんまり受けたことないんだけどね」

和那「1年と半年近く野球やってて悲しいなぁ」

パワポケ「いや……ほら怪我でね」

和那「パワポケ君ホントにキャッチャー志望なんか疑いたくなるんだけど」

パワポケ「マジです」

和那「つか、本当に甲子園行きたいの?」

パワポケ「」グサッ

パワポケ「カズにこうストレートに言われるとは……」

和那「だってパワポケの練習風景あんま見たことないし」

パワポケ「これから嫌と言うほど見せてあげるよ」

和那「せやな。ま、ともかくよろしゅうなキャプテンさん」

パワポケ「ああ!」

和那が仲間になった
やる気が上がった

和那「……でもウチ監督らに認めてもらえるんかね?」

パワポケ「キャプテンのチカラを見せてやるさ」

和那「おお! なんかパワポケを始めてカッコエエと思ったわ」

パワポケ「今更かよ……でもピッチングテストとかあるかもしれないからトレーニングはしておいてくれよ」

和那「どうやればいい?」

パワポケ「シャドウピッチングが一番かな。タオルを持ってひたすら投げる真似するんだ」

和那「へ~」

パワポケ「こんな感じに」ビュ

シュッ

和那「ほぇ~握りの練習でも似たようなこと出来るな」

パワポケ「あ、そう……」

和那「スイングとか」

パワポケ「まあ出来るね」

和那「あ、そうそう。明後日ちょっち付き合ってや」

パワポケ「え? 日曜日じゃん」

和那「まあまあ。マネージャーになってくれる人を確保するで」

パワポケ「え? マジで?」

和那「それにはキャプテンの協力が必要でな」

パワポケ「OKOK。で、誰なの?」

和那「日曜日までお楽しみや」

パワポケ「秘密か」

和那「せや。女の子には秘密がたくさんあるんやで」

パワポケ「カズは大した秘密持ってなさそうだがな」

和那「ハハハ。この密会が既に秘密やん」

パワポケ「そうじゃん」


日曜日

パワポケ「……」

しあーん「……」

パワポケ(なんで神条なんだ……)

しあーん「なあパワポケ。カズから何か聞いているのか?」

パワポケ「え? いや……マネージャー連れて来るとしか……」

しあーん「マネージャーか。ということはカズは野球部に入ることにしたのか」

パワポケ「まあ、まだ俺しか知らないけどね」

和那「いやーおまたせ♪」

朱里「……で、これはどういうこと?」

和那「朱里は単に人数合わせや」

しあーん「で、何をするんだ?」

和那「柴杏を野球部のマネージャーとして勧誘に来た」

しあーん「………………は?」

和那「だから柴杏を野球部のマネージャーにする」

朱里「どういう意味かしら?」

和那「ウチだけ野球部って心細いやん。そもそも男苦手だし」

しあーん「で? 何故私なんだ?」

和那「パワポケ君の勧誘を後押ししてくれたのは柴杏やで。だから道連れや」

朱里「ちょっと待ちなさい。私は何で勧誘しないよ?」

和那「だって朱里はあたしよりも男苦手なアピールしてるし」

しあーん「はぁ……しかし、私が嫌だと言ったら?」

和那「だからPカードで勝負や。今回はチーム戦でウチとパワポケ君で柴杏と朱里な」

しあーん「チーム戦か。しかし、勝負に載る必要ないな」

和那「あー柴杏は色々な事に自ら進んで行う友人やと思ったのに……野球部のマネージャーは引き受けてくれないんやな……ウチを後押ししてくれた柴杏なのに……悲しいわぁ……」

朱里「やっすい挑発……にすらなってないわね」

和那「そう思わへんか? 柴杏はウチを野獣の多い野球部に独りでぶち込むんやな……パワポケ君もそう思うやろ?」シクシク

パワポケ「え? まあ……確かにカズ1人は可哀想だけど……」

朱里「……」キッ

パワポケ「ヒッ!」

和那「それでも柴杏は自治会を選ぶ。あーなんてはかない友人なんだ……」

○@@○「ああもう! わかった。勝負に乗ればいいんだろう。ただし、私たちが勝ったらカズは自治会やめて野球部から帰ってくるなよ」

和那「そうこなくっちゃな!」

パワポケ(ちょろいな)

和那(ちょろい)

朱里(ああ…まためんどくさくなる…)

しあーん「しかし、私がダメでも朱里に勝てるとは思えんけどな」

パワポケ(カズ。勝算はあるのか?)

和那(要するに朱里を潰せばいいわけやん)

パワポケ(まあ)

和那(ぶっちゃけウチは得意じゃないからパワポケ君に任せる。朱里はウチに任しときや)

パワポケ(おいぃ……)

朱里「カードは私が配るわ」シャァァァ←カードを切る擬音

しあーん「リフルシャッフルか。朱里は本当に何でもできるな」

パワポケ「ショットガンシャッフルじゃないのか?」

朱里「それは正式ではないわね。むしろ中学まではデュエリストだったかしら?」

パワポケ「」ギクッ

和那「確かうぉーたーなんとかともう言うよな」

朱里「ウォーターフォールシャッフルね。ダヴテイルシャッフルともいうわ」サッサッ←カードを配る擬音

しあーん「ふむ……では始めようか」

・・・・・・・・・

現在
1位朱里
2位パワポケ
3位しあーん
4位カズ

朱里「オーラスね……」スッ

パワポケ「2位でも神条とどっこいどっこいでカズがもうちょいでマイナスいく……」スッ

しあーん「対策しないで挑むとか意味ないだろ。あ、リーチ」スッ

パワポケ「カズに言ってくれぇ」

和那「おっ! リーチや」スッ

朱里「…………」スッ

和那「……」ジー

パワポケ「俺もリーチ」スッ

しあーん「2人ともリーチか」スッ

和那「……」スッ

朱里「リー…」スッ

和那「ちょっと待った!」ガシッ

朱里「何?」

和那「……今すり替えたな?」

朱里「何の事かしら?」

和那「とぼけても無駄や朱里。右から3番目のカードは柴杏のやろ」

パワポケ「一瞬でわからなかったぞ」

しあーん「…………」

和那「ウチもPカードについて研究してなぁ。それに似た漫画も読んでな」

和那「……いくらPカードの裏が同じでもわかるで」ギロン

朱里「あら? ということはカズ。アンタにもイカサマ疑いが掛かってるんじゃないかしら?」

和那「それはないな。ウチにはそんなテクは持ってへんし」

パワポケ(……もしかしてカズ…ガン牌か?)

和那(おっ! パワポケ君よーわかったなー)

パワポケ(それもイカサマなんだけど……そもそもこの通しも)

和那(せやな。まあ通しはカードの事じゃないから平気でしょ。話を戻してガン牌はいん……いん…いんなんとかっちゅー人のまねして指紋で確認してるんや)

パワポケ(……しあわせ草の副作用かな?)

和那(ハハハ。ともかく、今は朱里をどうにかする方が先や)

和那「とりあえず全員オープンやな」

朱里「で、もしイカサマしてなかったら責任はどうとるの?」

和那「せやなぁ……ま、パワポケとバッテリーで甲子園優勝したるわ」

パワポケ「え?」

和那「てことでオープンや」パッ

パワポケ「……」パッ

しあーん「…………」

和那「柴杏はだんまりか。んじゃ朱里は見せな」グイッ

朱里「ちょっと」パッ

和那「……ふむふむ。で、柴杏は」

しあーん「……」パッ

和那「……どういうことや柴杏。リーチしたのに役が揃ってないやん」

しあーん「そ、それはだな……」

朱里「なら柴杏がダメってことじゃない」

和那「いや、朱里がだめなんや。ほるひすカードで柴杏はリーチのはず」

朱里「だから?」

和那「じゃあ次。なんでリーチ宣言しようとしたんや?」

朱里「それは役が揃いそうだからよ」

和那「まだめくってないのにか?」

朱里「っ…」

和那「……」ペラッ

和那「確かにリーチになるなぁ。しかも……パワポケ。柴杏と朱里どっちの方が上がれば特典高いの?」

パワポケ「へ? そ、そりゃ浜野だろ」

朱里「」ギロッ

パワポケ「」ヒエー

パワポケ(女ってこえー)

和那「つまり、柴杏は朱里のすり替えに黙認してたことになるな」

朱里「でも私が上がれるとは限らないじゃない?」

和那「せやな。でもあんたらおそらくもう一回すり替えをする予定や」

パワポケ「どこで?」

和那「柴杏がカード引くとき替える。そしてあたしかパワポケの捨てカードの時に上がる」

和那「残りの山確認するで。これがパワポケ・柴杏・ウチ・朱里・パワポケ…………」

パワポケ「ホントだ!? 良くわからないけど柴杏のカードをすり替えると5回目の時に俺の捨てカードで上がる!」

朱里「偶然よ」

和那「これはあんたが切って配ったやろ。イカサマされててもおかしくない」

朱里「きっと……なにか……」

しあーん「わかった。認めよう」

朱里「柴杏!!」

しあーん「まさかカズに見破られるとは思ってなかったよ。で、だからどうするのだ?」

パワポケ「えっ?」

しあーん「朱里との工作がばれてしまった。ではなんだ? この場は二人のどちらかの上がりで譲ればいいのか?」

朱里「そうね……ま、譲っても2人の役じゃ大した得点じゃないけど」

和那「それと朱里は引っ込んでもらう」

朱里「は?」

和那「朱里がいるとどうしても勝てないことはわかってる。だからテーブルから降りてもらう」

朱里「待ちなさい! 人数が足りないわ」

和那「ああ。心配いらん。呼んどいたから」

ガラッ

水沢「カズ~話って……なんです?」

和那「同じ部屋で同じバスケ部の水沢エリや」

しあーん「…………け、経験は?」

和那「ない。こっちこっち」

朱里「……」

パワポケ「……」

和那「あと、朱里は外で待っててもらおうか」

朱里「…………クッ」

ガラッピシャッ

水沢「私何すればいいの?」

和那「適当にして」

しあーん「……」

和那「じゃ、続きから始めようか」


・・・・・・・・・・


1位パワポケ
2位しあーん
3位カズ
4位エリ


しあーん「バカな……」

パワポケ「浜野いなくても十分手ごわかったけど……経験値が足りないな。ペラをかけてた頃を思い出しちまったぜ」ヘヘッ

水沢「全然わからなかった><」

和那「お疲れさん。これで彼氏とデート行って来な」つ200ペラ

エリ「サンキュ!」

ガララピシャン

朱里「……」スタスタ

和那「てことでマネージャーよろしく」

○@@○「納得いくかー!!!!」ガシャーン

パワポケ「おわっ!」

和那「はいはい。どーどー負け犬の遠吠えは柴杏に似合わないで」

しあーん「あんまりだ……」ズーン

パワポケ「あの……やってくれますか?」

しあーん「……やだ」

パワポケ「」ガーン

和那「まま、あとはウチがなんとかしておくからまた明日な」

パワポケ「あ、うん」


・・・・・・・・・

パワポケ「さーて……」

タタタタ

和那「~♪」ガシッ

パワポケ「うわぁあああああああああああああ!!!」

屋上

パワポケ「いきなり何するんだよ」

和那「連れてきたで」

しあーん「……マネージャーやるから」

パワポケ「マジで?」

○@@○「…………もうなんだってやってやる! ただし! 優勝出来なかったら朱里に殺されるから覚悟しておけよ!!!」

パワポケ「いや、優勝するから」

しあーんがマネージャーになった

和那「じゃ柴杏、今日監督に会いに行くから付いてきて」

しあーん「まだ行ってなかったのか」

パワポケ「俺も行くから」

しあーん「自治会どうしよ……」

パワポケ「こんな時どういう言葉を掛ければいいんだろう?」

和那「聞こえないフリや」

しあーん「おい」


放課後

監督「良く聞け! 今日から新たな部員を入れたいが問題がある」

荷田「なんでやんすか?」

監督「女だ。しかもピッチャー志望だ」

官取「へぇ~誰なんですか?」

和那「どうも~」

疋田「デカッ」

監督「で、さすがに部員となるレベルを持ってるか不安だからテストを行う。キャッチャーはパワポケでバッターは岩田」

岩田「わかりました」

監督「ちなみにマネージャーとして神条自治会長が入ってくれた」

しあーん「よろしく。変な態度取ったら自治会から報復がくるから」

荷田「いきなりで話が付いていけないでやんす!」

和那「いきなり凄そうなバッターなんだけど……」

パワポケ「いつもの本気を俺にぶつけてこい。それで大丈夫だから」

和那「なんかほかにないの?」

パワポケ「他? えーとそうだな手首のスナップを利かせたりひねらなかったり……あとはカーブ投げるときに指を抜かないとか」

和那「全然わからん!」

パワポケ「ごめん。また教えるよ」

官取「やけに仲良いな」

越後「デキてるんじゃない?」

荷田「ありえそうでやんす。この前の手の振り返しも納得いくでやんす」

越後「やれやれだぜ」

仲間の評価が下がった

しあーん(キャプテンの信頼度ゼロだな)

監督「一打席勝負。審判はオレがやる。プレイ!」

和那「いくで」グッ

ダンッシュッギュォォォオオオオ
※ダンッはマウンドに踏み込む擬音のつもりです

岩田「!」

ズバーン

部員「」


監督「……す、ストライク!!」

パワポケ「オッケーナイスピッチ!」ポイ

和那「へへんっ!」バシッ

岩田「」ポカーン

和那「次行くで」グッ

ダンッビシュッ

バシッ

岩田「……」ブンッスカッ

パワポケ「……」ニッ

監督「す、ストライク」

荷田「は、速いでやんす」

田島「これはエース取られるかもな」

官取「岩田ー! しっかりしろー!!!」

和那「最後やな」グッ

ダンッ

岩田「!」

和那「せいっ」ポイ

ふわ~

岩田「!」ブンッ

スカッ
パシッ

監督「……す、すとらいくバッターアウト」

和那「しゃっ! やったで! これで部員やな!」

パワポケ「ナイスピッチカズ!」

和那「おおきに!」

しあーん(なんだカズ。結構本気だったのか。ってきり1人いやいやかと思ってたじゃないか)

監督「…………ま、まあ大江の入部を認めよう。着替えはすまないが別のところで」

和那「わかってますって」

岩田「…………」

荷田「大江の球はどうだったでやんすか?」

越後「最後はともかく2球目とか」

岩田「…………ジャイロボールより球が加速してた」

荷田「……は?」

岩田「……球が速すぎて見えなかった」

官取「マジかよ……」

田島「キャプテン良く捕れたな」

越後「ああ。ぜってー捕れないと思ってたけどやるじゃん」

疋田「キャプテン(形)じゃなかったんすね」

パワポケ「急に成長したんだ。どんなボール来ても捕れるさ」

仲間の評価が上がった

パワポケ「じゃあカズもピッチャーのところで」

和那「お、いきなりか。なんか嬉しいなぁ」

パワポケ「ノックいくぞー!」

部員「おー!」

パワポケ「おりゃ」カキン

ボテ…

パワポケ「あ…」

荷田「成長したのは捕手だけでやんすね。ガッカリでやんす」

仲間の評価が下がった

和那「どんまいどんまい。次頑張ればええやん」

パワポケ「そうだな」

部員「……」

しあーん(また信頼度が下がったな)

和那の評価が(今スレの分計)40上がった
しあーんの評価が(今スレの分計)20上がった
仲間の評価が5下がった

今回はここまでです
週1更新を目指してますが、書き溜め時間がないので大変です
下手に伸ばすとそのまま放置もあり得るのでとりあえず、週1~2更新をノルマにしたいです


訂正
>>15
×パワポケ「まま、お金を入れて……大江なら120キロはいけるだろ。敵とにバット選んで」
○パワポケ「まま、お金を入れて……大江なら120キロはいけるだろ。適当にバット選んで」
ミスは発見や報告頂いた次第、更新した時このような訂正をしていきたいと思っています

失礼しました

あ、追記
部員の口調おかしくてもなんとか脳内変換や補完で乗り切ってください
スミマセン

翌週

パワポケ「カズ! やっと届いたぞ!」

和那「おお! ホンマか!」

パワポケ「ああ、何しろカズのユニフォームは特注だからな。はいこれ」

和那「へーこれが野球のユニフォームってやつか」

パワポケ「そそ。着方はわかる?」

和那「わからん。でも柴杏に教えてもらうわ」

パワポケ「俺が教えるけど(ゲス顔)」

和那「パワポケ君、顔が厭らしい」

パワポケ「あ」

・・・・・・・・・

和那「どや!」ジャーン

パワポケ「おお! 似合ってる」

和那「へへっ。これでグローブとボールで完璧に野球少女やな」

パワポケ「実際は剛速球投げる化け物だけどな」

和那「それ言っちゃあかんよ~」

パワポケ「ごめんごめん」

パワポケ(しかし、カズのラインがよくわかって膨らみとか……)

和那「パワポケ君…」ジトー

パワポケ「え?」

和那「目…ヤラシイ」ドンビキ

パワポケ「あ」

和那「柴杏に報告しとくわ」

パワポケ「やめてくり~」

和那の評価が2下がった
しあーんの評価が4下がった

・・・・・・・・・・

しあーん「おいキャプテン」

パワポケ「どうした神条? カズの事?」

しあーん「それはまた後で制裁することにして、ここ数日で親切高校の野球部員をデータ化してみた」

パワポケ「そんなことできるのか!」

しあーん「まあ、マネージャーとしての責務だしな。あと少しで完成だけどな」

パワポケ「助かるよ。で、それで?」

しあーん「いや、地区大会中々の実力を誇る親切高校だけあって各選手平均的に高いぞ」

パワポケ「へー」

しあーん「問題はお前だ」

パワポケ「俺?」

しあーん「まず、キャッチャーである山際のデータだ」

山際
弾道3
ミートE
パワーF
走力F
肩力C
守備E
耐エラーE
キャッチャー○、ブロック○

パワポケ「へー」

しあーん「そして同じキャッチャーポジのパワポケ、お前のデータだ」

弾道1
ミートG
パワーF
走力F
肩力F
守備F
耐エラー4
エラー、ケガ×

パワポケ「…………いやだなぁ。これは俺じゃないよ」

しあーん「いや、残念ながらキャプテンであるパワポケのデータだ」

パワポケ「……どうすればいいの?」

しあーん「普段通りカズと練習すればいいだろ。成長は急に来るものだからな」

パワポケ「あ、あの…このデータは……」

しあーん「心配するな。監督にはちゃんと渡しておいたぞ」

パワポケ「」ガーン

しあーん「監督はエースを誰にするか悩んでいた。ああ、安心しろ。お前はベンチ以上は確定だから」ニッコリ

パワポケ「」ズーン

・・・・・・・・・・・・

パワポケ「オラー! そんなんじゃ地区大会も勝てないぞー!!」

荷田「いつになくキャプテンが燃えてるでやんす」

和那「なんかあったんかな?」

官取「いつも気紛れだからな」

和那「なんやいつも通りか」

やる気が上がった
仲間の評価が上がった
しあーんの評価が2上がった

翌週

しあーん「カズとパワポケ、ちょっといいか」

和那「どうしたん?」ビシュッ

パワポケ「忙しいんだけど」パスッ

しあーん「カズの最高時速を計りたいんだが……部員のデータは集めたんだがカズだけまだ集めてないんだ」

パワポケ「コントロールとか良いのか?」

しあーん「それは投球練習中に調べさせてもらったよ。残るは時速だけで平均は出せたが最高がまだなんだ」

和那「へーさすが柴杏やね」

パワポケ「ちなみに平均は何キロなんだ?」

しあーん「151キロ」

パワポケ「ファッ!?」

しあーん「ああ、安心しろ。アフターケアは私がやっているから^^」

パワポケ「お前、そんなに速い球投げてたのか」

和那「いやー全然知らんかったわ」

しあーん「恐ろしいことに平均速度がまだまだ上がりそうなことだ」ヒソヒソ

パワポケ「……まじで?」ヒソヒソ

しあーん「ああ。理由はわからんがもう10キロは上がるんじゃないか?」ヒソヒソ

パワポケ「肩壊さなきゃいいけど……」ヒソヒソ

しあーん「だから私がしっかりアフターケを施しているのだ。私も野球に勧めた一人でもあるからな」

パワポケ「そうなの!?」

和那「おーい」

しあーん「ゴホン。ともかく、カズは本気で数球投げてみてくれ。そうだな10球以内で」

パワポケ「ちなみに世界記録ってどんくらいだっけ?」

しあーん「確かダルコウスキーという選手が110マイル(約177キロ)前後とかだった気がする」

パワポケ「……ごめんマイルって何?」

しあーん「1マイルは約1.6キロと言われているな」

和那「てことは100マイルが160キロってことになるんか」

しあーん「まあそうなるな」

和那「よっしゃ100マイル目指したるわ!」

パワポケ「おっ! 期待しているぞ」

和那「任しとき! その代りパワポケ君はちゃんと受け止めてな」

パワポケ「不思議なことにカズのボールはどんなのでもキャッチできるんだよな」

和那「いや、内野や外野からのボールもちゃんと止めないと」

しあーん「……よし、良いぞ」

和那「まず数球は軽く投げてコントロールしないとあかんからな」

パワポケ「よーしこい」

和那「いくで~」グッ

ビシュッ
ズバーン

パワポケ「ナイスピッチ」ポイ

和那「へへっ」パシッ

しあーん「…………ふむ」

和那「次いくでー」ビシュッ

パワポケ「……」ズバーン

しあーん「……ほう」

和那「……よし、んじゃキャッチボールしてたからもう十分温まったと思うから本気で行くで」

パワポケ「とにかく速い球を目指せよ!」

和那「速い球速い球」ギロッ

和那「……」グッダンッビシュッ

ギュォォォオオオオオオ

パワポケ「!?」

ズバーン

パワポケ「」ズザザ

パワポケ「……って~ホントに速いな」

和那「いやーあたしながら久々におもいっきし投げれたわ」

パワポケ「若干後退ったぞ」

和那「まあまあ。柴杏まだ投げてもええのか?」

しあーん「…………」

パワポケ「神条?」

しあーん「…………あ、ああすまん。スピードガンが故障しているかもしれん」

和那「おいおいしっかりしてよ」

パワポケ「まあそれ古いからなぁ」

しあーん「私は監督に新しいスピードガンの購入を頼んでくるから練習しててくれ」

パワポケ「そうするよ」

和那「パワポケーウチまだ投げたりんから付き合ってや」

パワポケ「ああ、わかった」


しあーん(……まさか165キロと出たが、故障だよな? 監督には一応報告しておくか)

翌週

和那「いや~久々にここで密会とは」

パワポケ「まあな。で、野球部はどうよ?」

和那「悪くない。男の人も悪くないし、柴杏がいるからってのもあるけど」

パワポケ「そうか。やっぱりカズを誘って良かったよ」

和那「……パワポケ君を始めとする男どもの目がヤラシイけどまあ、しゃーないか」

パワポケ「まあ野郎だからね」

和那「いやーウチモテモテで困るわー」

パワポケ「あんまり己惚れるなよ。意外とまだ恐れられてる感じがするし。ほれ」ゴソゴソ

和那「おっ! 懐かしいなぁ。しあわせ草だっけ?」

パワポケ「まあね。これ…あれから超風の噂で知ったんだけど、そのまま飲むんだって」

和那「そのままか。んじゃくれ」

パワポケ「またか。まあいいけど」

和那「苦いだろうけどタバコみたいなのよりも簡単やからな」

パワポケ「……」ゴックン

パワポケ「アー苦い」

和那「……」ゴクン

和那「うわっ! 確かに苦い!」

パワポケ「まあ効果は絶大だと思うから」

和那「ちなみにこの摂取方法は?」

パワポケ「初体験」

和那「…………こんな事ならパワポケだけ先に試してほしかった」

パワポケ「大丈夫でしょ。まぁ、多少はね…」

和那「パワポケ君は平気でもウチは怖いけどな」

パワポケ「更に球が速くなったりすると思うけどな」

和那「そうなん? ならありかもな」


和那の評価が4上がった

・・・・・・・・・・

監督「荷田、疋田、大江か」

しあーん「エースはどうしますか?」

監督「ううむ。悩むな……圧倒的に大江が能力的に悪くないが実戦経験がない」

しあーん「しかし、カズなら相手が油断すると思います」

監督「そうしたいが、このデータを見るとそうは思えない」

監督「しかも、まともに捕手出来るのは頼りないキャプテンだけ」

しあーん「そのキャプテンは荷田と疋田のボールを捕れるかが微妙。まあ山際ならいけると思うが」

監督「大会近い思わぬ戦力になったが扱いが難しいな」

しあーん「で、どうします?」

監督「そうだな大江の情報で後は変化球だけなんだがはどうなんだ?」

しあーん「速いスローボールとストレートだけですね。一応友人(朱里)が言うにはジャイロボールという球種らしいのですが」

監督「何! 大江はリアル茂野吾郎を目指すつもりなのか?」

しあーん(茂野吾郎?)

しあーん「まあ、変化球はキャプテンに任せるとしてエースは誰にしますか?」

監督「そうだな」

エースは誰にする?
1.荷田
2.疋田
3.カズ
↓×2

と、言うわけで今回はここまでです
更新量が少ないのと遅いのはMH4Gのせいです
次回もこんなもんだと思います
失礼しました

監督「まあ、大江を実践してみるか。神条の研究ノートを見せてくれ」

しあーん「どうぞ」

監督「大江のデータはこれか」ペラペラ

しあーん「ええ。大体このような能力だと」

カズ
最高時速155キロ
コントロールB
スタミナA
威圧感、闘志、ジャイロボール、打球反応○、

監督「変化球あれば完璧だな。キャプテンも見習ってほしいものだ」

しあーん「最高時速はまだまだ伸びる可能性があります。そしてこちらが打撃面の能力になります」

カズ
弾道3
ミートC
パワーA
走力A
肩力A
守備力A
耐エラーA
パワーヒッター、広角打法

監督「全盛期のイッチやん」

しあーん「そしてこれが……やつのデータです」

監督「やつ?」

パワポケ
弾道1
ミートG
パワーF
走力F
肩力F
守備F
耐エラーF
エラー、ケガ×

監督「喜宗はどういう考えでこいつを選んだんだ」

しあーん「同感ですね。しかし、カズを選抜とする分やはりこいつもレギュラーにしないといけませんが」

監督「まあキャプテンだからな……仕方がない。9番で期待はまあキャプテンだからしておくか」


監督の評価が上がった

翌週

和那「なあ柴杏ちょっとええかー」

しあーん「カズから話しかけて来るとは……なんだ?」

和那「ウチに変化球の投げ方を教えてくれ」

しあーん「変化球?」

和那「こうグワーンって曲がる球とか投げたみたい」

しあーん「パワポケに教えてもらえばいいだろ」

和那「あーだめだめ。パワポケ君はピッチャーじゃないやん」

しあーん「じゃあ荷田」

和那「アイツの話は参考にならんかった」

しあーん「では一年の疋田はどうだ?」

和那「アイツ教えてくれへん。なんでもカズ先輩は直球で充分っすよとか言いよって」

しあーん「…………朱里が投げれるんじゃないか?」

和那「朱里いないやん。こうなんかコツでもいいから」

しあーん「曲がるって念じてれば曲がるだろ。カズならシェイクやカミソリカーブ三段変化とかも楽勝じゃないのか?」

和那「わからんわからん。とりあえず、本の通り投げとるんやけど」ビシュッ

ズバーン

しあーん「……ああ、速すぎて変化してないのか」

和那「せや♪だから柴杏に相談してる。マネージャーさん頼むわ」

しあーん「そう言われてもな……とりあえず、叫んでみればどうだ?」

和那「叫ぶ?」

しあーん「どっかの人みたいに『凶がれぇぇぇええええええええええええええ!!!』って」

和那「なるほど『マッガーレ』か」

しあーん「違う『凶がれ』だ」

和那「いっそ『回レ』とかどうや?」

しあーん「とにかく念じて叫んで投げてみろ」

和那「そうやな。いくで」

和那(曲がれ曲がれ)グッ

和那「凶ガレェェェェエエエエエエエエエエエエエエ!!!!!」ビシュッ

ギュォォォンカクンッ

ドゴッ

荷田「おふっ!!」

バタリ

官取「おわっ! 荷田どうしたんだ!!」

荷田「わ、わからないでやんす」ガクリ

官取「早く保健室に連れていくんだ!!」

和那「……」

しあーん「……」

和那「……変化球ってあんなに曲がるんか?」

しあーん「いや、ありえんだろ」

和那「まあ、でもなんか念じたら曲がったから練習してみるわ」

しあーん「念じたら曲がったってどんな理論だ。箱の中の猫以上だぞ」


翌週

和那「……てことで、受け止めくれや」

パワポケ「…………ごめん。いきなり話がわからない」

和那「変化球の練習したから見て欲しい」

パワポケ「いや、変化球って一週間ちょっとで身に付くものじゃ」

和那「いいからいいから」

パワポケ「わかったわかった。で、何を投げるんだ?」

和那「うーんと……じゃあフォーク!」

パワポケ「おっけい! よしこい!」バンッ

和那「いくで~」グッビシュッ

ギュッォォォォカクンッカクンッギュォォォ

パワポケ「ちょドゴッ

パワポケ「☆&$%」バタリ

荷田「うわーパワポケ君が倒れてるでやんす!!」

和那「あ……もしかして当たったんか……」

・・・・・・・・・・・

絵垣「今週は辞めておいた方が良いでしょう」

パワポケ「・・・・・・・」

和那「な、なんかすまん」

監督「しっかりしろよ! お前しか大江の球は捕れないんだから!!」

絵垣「大江さん少しよろしいですか?」

和那「なんですか?」

絵垣「最近何か変わったことありませんでしたか?」

和那「特にないですな」

絵垣「ホントに些細な事でもいいんですが」

和那「う~んない!」キッパリ

絵垣「そうですか」

パワポケ「おーいカズ、グランドに戻るぞ」

和那「わかった。ほんじゃセンセまた」

絵垣「ええ。パワポケ君はお大事にね」

監督「毎度こいつですみませんでした先生」

絵垣「いえいえ、お大事に」

がららぴしゃん

絵垣「……どうやら超能力は目覚めてるようですが使える代物ではないようですね」

朱里「でしょうね。野球にしか使えないわ。それに今から戦闘員には無理ね」

絵垣「ですね。二学年は不作でした」

朱里「どー説明するつもり? 柴杏も考えたけどあれじゃもう無理ね。普通の女の子に戻ってきている」

絵垣「どうしましょうね」

和那の評価が4上がった
監督の評価が4下がった


次の日

荷田「実は今日は体育祭でやんす」

パワポケ「秋季大会もあるのこんなことしている場合じゃ」

荷田「怪我してるパワポケ君に言われてもちっとも説得力ないでやんすよ」

パワポケ「ぐ…」

荷田「それに高校生活の大事なイベントでやんすよ」

パワポケ「俺は応援してるよ」

・・・・・・・・・・

パワポケ「あ、カズ。短距離走は残念だったな」

和那「まあ、なんぼ脚が長くても早く動かんかったらあかんね」

しあーん「おい、カズ。ちょっと頼まれてくれないか」

和那「うん、ええよ」

しあーん「これが大会本部にいる大河内先生にスケジュール変更を伝える」

しあーん「こっちが弾先生と絵垣先生に保健室の交替」

和那「ああ、まかせとき!」ばひゅん

パワポケ(おい…競技の時より速いぞ)

しあーん「…………まったく、カズは。体力を温存するタイミングを間違っていると自覚しているのか?」

パワポケ「まあまあ」

しあーん「あれじゃ短距離の時一緒に走った子が可哀想だろ」

しあーん「何より体育祭の盛り上げにも影響して、私が面白くない。……カズの彼氏としてなんとか本気にさせられないのか?」

パワポケ「彼氏…………って俺か!?」

しあーん「全く……まあカズなら許す」ボソッ

パワポケ「何か言った?」

しあーん「キミらは似た者同士だなとな。まさかバレていないとでも思っていたのか? 男ダメなカズがパワポケの勧誘で野球部だ。キミとは特別な関係にあると誰でも想像はつく」

パワポケ「あの…恋愛禁止令は?」

しあーん「他の生徒の見えないところでなら、私も とやかくは言わん。ではな。自治会の仕事がマネージャーのせいで間に合わんのだ」スタスタ

パワポケ「……すると、俺たちは自治会公認か」

・・・・・・・・・

和那「ひぇーっ、バレとんの?」

パワポケ「うん。まあしあわせ草はセーフだと思う」

和那「ま、まあそれバレてたら流石にな……」

パワポケ「だから、次の200mは本気で走ったらどうだ?」

和那「あ、いや…これはわざと遅く走ってるわけやなくてトラックでは全力で走られへんねん。慣れみたいなもんやね」

パワポケ「そうなのか? 普段やダイヤモンドはもっと速いじゃないか」

和那「目的があるときと、トラックをぐるぐる回るとではちゃうがな。ダイヤモンドは盗塁とかも狙えるし」

パワポケ「しょうがないな。じゃあ、勝った時には俺からご褒美を出すと言うのは?」

和那「……どうせまたしあわせ草タバコやろ」ジトー

パワポケ「違うって」

和那「エッ!?」

(そして・・・)

大河内「よし、体育祭お終了間際。無事に終わりそうだな」

和那「・・・・・・・・」ギロンッ

大河内「おいおい、大江? なんだか気合入っているな。野球部練習前のウォーミングアップか?」

和那「そうですか? 別に野球部の練習前でなくてもウチはいつも通りですよ!」

和那「・・・・・・・・・・・・・」ギロ

大河内「……とりあえず始めるか。ヨーイ…ドン!」

和那「うぉおおおおおお!!」ダダダダ

朱里「すみませーん、あたし フライングしちゃいましたぁ♪」

ズドーーーーン!


パワポケ「それで、観客席に突っ込んで大穴開けたって? おまけにこの時間の保険室の担当してる善先生を勢いでぶっ飛ばしたと」

和那「ウワーーン!」

パワポケ「しょうがないなぁ」

……あ。

【このあと滅茶苦茶セックスした】

弾道が1上がった
和那の評価が50上がった
しあーんの評価が10上がった
エラーが無くなった


・・・・・・・・・

パワポケ「やっぱり学校イベントは最高だね!」

荷田「全くでやんす!」


奈桜「アレ? 大江っちが朝よりも随分色っぽく見える!?」

和那「どやっ? これが真のあたしの美貌ってやつや」ツヤツヤ

翌週

ズバーンッ

パワポケ「オッケー! なんとか捕れるようになってきたぞ」

和那「すごいなー先週までぼろぼろだったのに」

パワポケ「キャプテンだからな」

しあーん「…………」ジー

しあーん「……」カキカキ

しあーん「うーんこの……」

荷田「おーいマネージャー!」

しあーん「どうした」スタスタ

和那「じゃあ新しく変化球でも増やしてみるか」

パワポケ「それは辞めて欲しいなぁ」


パワポケ
能力更新
弾道1
ミートG
パワーF
走力F
肩力F→D
守備力F→B
耐エラーF→C
ケガ×

ここまでです
浜野さんのフライングの台詞の語尾はゲームだとハートマークなのですが入力の仕方がわからなかったので音符に変更しました
ルッカさんとかの超能力者の話を入れるとややこしくなるのこのSSでは諦めてもらうことにしました。
次回は来週になると思います
失礼しました

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom