爽「獅子原爽のトイレ探訪記!」ユキ「行ってらっしゃい」(白糸台~清澄編) (179)



うんことは、世の中の嫌われ者である。

なぜか。


揺杏「んなもん決まってら、臭くて汚ねーからだよ」


そうだね揺杏。その通りだよ。 でもね、人が生活していく中で、うんこっていうのは、とっても身近で、切っても切り離せない存在なんだよ?


誓子「うん… だから何?」


美味しい食事に対しては誰でも目を輝かせて喜ぶのに、それが自分の体の中に入ってうんこに変身すると、途端にけなし、邪魔者扱いする・・・
それってどうなんだよ! 人としてどうなんだよ!! って思うんだよね。

誓子「…」

誰だって、いつだって、おなかの中にうんこを抱いて生きている。
ユキ、お前のお腹の中にも、立派なうんこがあるのが、私には……見える!


ユキ「またスカハラですか」


成香、忘れないでほしい…! いつだって、お腹の中のうんこ様が、お前を見守っているということを・・・!


成香「・・・爽さんは、なんというかその… 幸せな人ですね…」ハア
 

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1411780380


・1作目→ 爽「獅子原爽のトイレ探訪記!」ユキ「行ってらっしゃい」(前編)
      爽「獅子原爽のトイレ探訪記!」ユキ「行ってらっしゃい」(前編) - SSまとめ速報
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・2作目→爽「獅子原爽のトイレ探訪記!」ユキ「行ってらっしゃい」(宮守~越谷女子編)
     爽「獅子原爽のトイレ探訪記!」ユキ「行ってらっしゃい」(宮守~越谷女子編) - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1409378104/)

・閲覧注意…とにかくトイレ・うんこなSSです。 嫌悪感を感じた方はすぐに閉じて下さい。 

・トイレやうんこに対して独自の哲学を持っている美少女 獅子原爽 が、実に清々しく爽やかにひたむきに排泄道を邁進するお話です。

・こんなSSですが、キャラをdisったり、読み手を不愉快な気持ちにさせる意図は決してありません。
 キャラの魅力を表現し、楽しく読んでもらいたいです。

・多少の悪ふざけありますが、基本的には真面目なSS、の、つもり…
 ときどき理屈っぽい場面があります。

・こんなSSをほめてくれる人がいたら嬉しいし、ベシベシとサンドバッグのように叩いてくれる人も待ってます。

・ありとあらゆるうんこ・トイレ情報、常に大絶賛募集中。

・喫煙で停学くらった爽が、さまざまな高校のトイレを訪問してさまざまな人々とクサイ関係を築いていきながら成長していきます。
 果たして彼女は日本を縦断し、最終の地鹿児島永水まで辿り着けるのか…?




<その7 ~西東京白糸台「手がかりはうんこ! トイレから消えた少女…!」の巻~ >



~東京都府中市、白糸台高校麻雀部部室~


爽「とおらば、リーチィ!!」ゴウッ

照「…通らない。11600の一本場は11900・・・!」ギュルルルルル・・・

爽「へぶしっ!!」=3=3


淡「あちゃーっ、獅子原さんおしかったねぇ」

菫「最終結果は… 1位照、2位が淡、3位が私で4位獅子原さんか…」

爽「……」シューン

菫「いやしかし、獅子原さんも大したもんだよ。東場であれだけ一人沈みしながら、南入してから追い上げて、一時はトップに立ったじゃないか。しかも今の振り込みがなければ2位だ」

淡「うんうん、さすが準決勝でサキとネリーさん苦しめただけあるよ! 私もインハイで獅子原さんと闘ってみたかったなー♪」

爽「あ―――っっ、くやっしいなもう! チャンピオン! もう一回お願いします!」

照「うん…」ムシャムシャ

菫「照… 対局中にこっそりドーナツ食べるのはやめろ。 もう半荘やったらティータイムにしよう」

爽「あ、いいすねいいすね!」

菫「獅子原さん、同い年なんだから敬語じゃなくていいぞ…?」


ワイワイ キャッキャッ ガヤガヤ


土曜の昼下がり、爽をゲストに迎えて、和気藹々と麻雀に興じる白糸台虎姫のメンバー…

しかし、その時…!


菫「!?」ムワッ

淡「…」ムワッ

爽「…!!」ムワッ

照「……!」ムワワッ

誠子「うっ…!」ムワワワッ

尭深「おげふっ…!!」ムワワワワワンッ



菫「・・・おい・・、 言いたくないが…、誰だ? 屁をこいたのは…」


淡「ほんとだくっさー!ww こういう時ってさ、大体言い出しっ屁の人が犯人なんだよねー」

菫「・・・淡、お前か…。 私に濡れ衣を着せようとするとは、いい度胸だな」

淡「ちち、ちがうって。す、スミレでしょー人のせいにしてんのはー?」


照「淡、あきらめろ。 私は匂いで誰のおならか分かる… 昨日の夕食に何を食べたのかまで、分かるぞ…」ヒクヒク

淡「はあっ? 何言ってんの気持ち悪いよテルー!」

照「…嘘じゃない。お前は…、昨夜、豚の生姜焼きとポテトサラダを食べたな… そして…、昨日の昼は、駅前の鉄板焼き屋でもんじゃ焼きを食べたんじゃないか…?」

淡「・・・マジ? 当たってる・・・」

誠子「すごい嗅覚ですね… さすが部員全員のシャンプーの銘柄を言い当てるだけありますね」


爽(…やべえ、マジっぱねえ! このチャンピオン、もしかすると私以上の嗅覚の持ち主…?)


菫「すまないな獅子原さん… インハイ優勝チームが、実はこんな間抜けな奴らの集まりだと知って、幻滅したろう?」

爽「いや、全然、むしろ尊敬っす」

菫「?」


照「でもすごいね淡… おならしても全然音しないんだね」

淡「へっ屁っ屁っ! すかしっ屁の100年生ですから」フンス

菫「バカな事で自慢をするな淡・・・」

爽「いや…弘世さん、お言葉だけど、すかしっ屁の技術は、淑女には必要不可欠だよ?」

菫「…え?」

爽「だって、満員電車とか会議とかで、音立てておならするわけにいかないでしょ。 そういう時に、何食わぬ顔で無音でおならすることは、やっぱり大事だと思う」


淡「獅子原さん、さっすが話の分かる人だねー! スミレだってすかしっ屁くらいしたことあるでしょ?
  いざという時、安全にスカすことができないと、赤っ恥かくよ?」

爽「そうだね、すかしっ屁“Silent Wind”は、屁道“ロード・オブ・ウィンドー”のベーシックな技術だからね」

照「…獅子原さん、屁道の上級者はどんなことができるの?」

爽「おならでメロディーが演奏できるようになるよ。 あ、やってみせようか?」グイッ

菫「…冗談でも本気でも、とにかくやめてくれ・・・」






爽「むわーっ! 勝てない! あーもう! 宮永さんは親の時に必ず連荘するし、弘世さんは狙い撃ってくるし、大星さんいるといつも五向聴になるし、亦野さんは鳴き出すとどんどん和了るし、渋谷さんはオーラスで5割以上の確率で役満和了るし、チート過ぎるわこんなの…」

照「まあ、獅子原さんもドーナツ食べなよ」ムグムグ

尭深「…お茶もどうぞ…」コトッ

爽「あっども、すんません」モグモグ


菫「・・・それにしても淡のやつ、さっきトイレに行ったっきり、まだ帰ってこないな」

照「多分大きい方…」ムグムグ


その時、


放送『・・・あー、校内にいる生徒に伝えます。大きい荷物が届きました、大きい荷物が届きました… 繰り返します、大きい荷物が…』


菫「!」

照「…?」

爽「…なに? 大きい荷物?」

菫「いや、これは非常時の放送だ。“校内に不審者が侵入した”という合図だぞ!」


照「…そうなの?」

菫「照お前、こないだの防災についての授業でやったろう? HRでも担任が話してたじゃないか。聞いてなかったのか?」

照「不審者・・・ 一人でいる淡が危ない。 私ちょっと見てくる」スッ

菫「お、おい。 この放送があった時は、近くの部室か教室に入って、指示があるまで待機するんだぞ?」

照「でも、淡を一人にしとくわけにはいかない。 見てくる」ザッ

菫「…仕方ないな。 みんなでトイレだけ確認しに行こう」






~部室最寄りのトイレ~


照「…誰もいない… 淡は…?」

菫「トイレに行くとは言っていたよな」

照「うん、ここにさっきまでいたはず。淡の匂いがする」ヒクヒク


爽「・・・ねえ、個室に、流されてないうんこがあるよ…」

うんこ「あ、どーもー」

菫「う… 本当だ… 不自然だな…」

照「まさか… うんこしてる最中に、不審者に襲われて、どこかに連れ去られたんじゃ・・・?」

菫「・・・ありえない話ではないな」


照「…」ガチャッ

菫「? 照、どこへ行く?」

照「淡を探しに行く」スンスン

菫「お、おい、闇雲に探しても、危ないぞ!」

照「大丈夫… 淡のシャンプーはサロンS・I・Dのオリジナル… その匂いを辿る。 間違いなく一度ここに来て、どこかに移動してる」スンスン

菫「お、お前は犬か・・・ そんなことができるのか?」


爽「……」

爽は、トイレに不自然に残されたうんこを見ながら、思案していた。

爽(これは緊急事態だ・・・ 大星さんは、さっきまでここにいた… ならやはりこのうんこは大星さんが残したもの…)

爽(多分、チャンピオンが言うように不審者に連れ去られたんだ… うんこしてる最中にさらうなんて、相当ヤベエ奴に違いない…)

爽(…私は、一度嗅いだうんこの匂いは決して忘れない。 そして…うんこ臭から個人を特定し、足跡(そくせき)を辿ることもできる…!)

爽(もし、宮永さんよりも早く、大星さんを探し出し、救出すれば・・・)ポワポワポワーン

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ーーーー

爽「見つけたぞ、この変態めっ! チェストーッ!!」ケリーッ

不審者「ぐわーっ!」ヤラレター

爽「大星さん! もう大丈夫だよ! 不審者は私がブッちめた!」

淡「あーん怖かったよぉ! 獅子原さーん!」ダキッ

爽「無事で良かった・・・」ダキッ

淡「…し、獅子原さん、私、なんか、胸がドキドキするよぉ…」ドキドキ

爽「ふっ、私に惚れると、火傷するぜ…」

淡「ああん、獅子原さん、かっこいいい・・・///」

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爽「むっふっふっふ・・・」ニタニタニタ

爽「イザッ! 捜索開始!」バッ

爽はうんこの匂いを頭にインプットするため、かがんでうんこに顔を近づけた。

爽(スンスン・・・ ほや? これは…ほにゃにゃにゃにゃ?)ポアーン






ガラッ

照「淡!」

淡「あ、テルー!」

菫「良かった… 何事もなかったんだな」ホッ

淡「心配して来てくれたんだ… ごめん… トイレにいた時に不審者の放送が流れたから、怖くて、一番近いネトマ部の部室に入れてもらってたんだ…」

菫「いや、賢明な判断だ。 こういう時はとにかく一人でいるのが一番危ないからな」

ネトマ部長「不審者って、一体、どんな人が入ってきたのかしら…?」

菫「刃物を持ってたりとか… 何か危険な人間じゃない限り、学校もこんな放送は流さないだろう。 すまないが、次の放送が来るまで私たちもここにいさせてくれ」


照「淡…、慌てて来たからうんこ流さなかったでしょ?」

淡「は? な、何言ってんの? そんなわけないでしょちゃんと流したよ!」

照「んー… じゃああのうんこは一体…」

淡「あれ、獅子原さんは部室に残ってるの?」

菫「おや? 後ろについてきてると思ったが…?」



その頃・・・

爽「……」フラフラ

爽は一人で、校舎一階の廊下を歩いていた。

爽(うんこの持ち主は・・・ ここを通っている・・・ でもなんだろう・・・ なんだか吸い寄せられるように、足が、進む・・・ なんか変だ・・・)フラフラ

爽はそのまま校舎の外に出て、校庭をつっきって裏門に向かった。


爽(・・・? まさか、学校の外に、大星さんを拉致する気か・・・? まずい、これは…!)ダッ


裏門の外に出ると、すぐ横に、エンジンをかけたフォルクスワーゲンが停まっているのが見えた。


爽(…車で、誘拐…?)バッ


駆け寄ってフォルクスワーゲンのドアを開ける爽…


爽「うぉらっ! 待ちやがれ! 大星さんをどこに…」

モモ「やっぱり来てくれたっすね」ストンッ

爽「!? あう…」バタリ


いつの間にか後ろに忍び寄っていたモモに、手刀で首筋を叩かれ、爽は気を失ってしまった。


モモ「ひっかかったっすね… あのうんこは私のっす。 私のうんこには人を幻惑させる作用があるんすよ…」クックック・・・

モモ「“大きい荷物”の正体も私っす。 ステルス能力を使えばこのくらいは朝メシ前っすよ」

智美「ワハハー、モモ、獅子原さんは乗せてくれたか?」

モモ「O.K.っすよ!」

智美「ワハハ、じゃあ急いで戻るか!」ブロロローンッ


爽は、鶴賀メンバーにより突然拉致され、どこかへと連れ去られていった・・・



次回、~長野鶴賀「未知との遭遇… 決戦! 爽VSうんコロボックル」の巻~ に続く・・・

最近軟便が続いて困っています…
爽先輩、アドバイスをお願いします!

>>15
爽「ご質問ありがとうございます。 軟便… ツライすね。
  うんこは体の調子を知る大切な手がかりになります。
  まずは食生活と生活習慣を見直してみて下さい。 体の調子が良かった時と、軟便が続いている“最近”とで、何か違いはないかチェックしてみて下さい。(最近朝夕寒くなってきているのでそのせいも考えられます)」

爽「大腸が水分を十分に吸収できていないので、牛乳や野菜、海藻など繊維の多いものは少なめにし、冷たい物や脂肪分の多い揚げ物などを控えると改善する場合もあります。
  ストレスや心配事が引き金になっていることもあります。脳と胃腸は密接に関連し合っています。イライラしたり怒ったりすることが多いと軟便になりやすいようです。 咲やシノハユや面白いSSを読んで気分を明るく保つのがいいと思います」

爽「なんらかの原因で内臓が疲れているのかもしれません。 もしうんこに血が混じってたり、色がおかしかったら受診したほうがいいと思います。 お大事に。 皆さんもより良きうんこライフを」


モモ「獅子原さん何やってるんすか」

爽「軟便で困ってるんだって」ポチポチ

智美「ワハハ、軟便は、薬をなんべん飲んでも治らんべ~~ん」

モモ「…」

爽「…」

智美「ワハハ、リアクションないのは淋しいぞー」


<その8 ~長野鶴賀「未知との遭遇… 決戦! 爽VSうんコロボックル」の巻~ >

※いつもそうだけど、今回特にバカバカしい気がします。ごべんなさい。



智美、モモ、爽の3人が鶴賀学園に到着した時、日はもう沈みかけていた。


智美「ワハハー 着いたぞー」

爽「うごええぇ・・・」ゲッソリ

モモ「大丈夫っすか獅子原さん」サスリサスリ

智美「? 安全運転で来たつもりだけどなー」


~鶴賀学園麻雀部部室~


ゆみ「すまないな獅子原さん、突然お呼び立てしてしまって…」

爽「いや、拉致されたんすけど… まあいいですよ別に」

ゆみ「車の中で少し話を聞いたと思うが、この鶴賀学園では、今とても困った怪奇現象が起きていてな… それを、獅子原さんに解決して頂きたいんだ」

爽「怪奇現象…?」

ゆみ「睦月、獅子原さんにアレを見せてあげてくれ」

睦月「うむ」サッ


睦月はノートパソコンを開き、何か動画の再生ボタンをクリックすると、爽の前に置いた。


動画「・・・」

爽「…?」


そこには、和式便器が映し出されていた。 そして、そこへ…


動画「・・・」オケツー

爽「む…?」

動画「・・・」チョロチョロチョロ

爽「何…?」

動画「・・・」モリモリモリ

爽「おおおおぉぉ・・・!」


ゆみ「…これは、この学校のトイレで撮られたものなんだ」

爽「盗撮…?」

ゆみ「そうだ。 このような排泄の盗撮動画がいくつもネットに出回ってしまってな… しかも今も増える一方なんだ。 そしてネットに出回ってるものの何倍もの量の盗撮DVDが作られ、スカト×マニアの奴らに高値で売られているらしい」

爽「カメラが仕掛けられてるんでしょ?」

ゆみ「いや、それがな… もちろん学校中のトイレを、カメラが仕掛けられていないか調査したんだが、全く出てこなかったんだ」

爽「・・・じゃあ、うんこしてる本人が自撮りしてんじゃね?」


ゆみ「鋭いな… しかしそれも有り得ない。 何人もの生徒が隠し撮りをされており、自分で撮ったわけではないと証言している」

爽「じゃあ、どうやって…」

モモ「それは、人間の仕業ではないんすよ」

爽「え・・・」

ゆみ「うむ… モモが発見したことで分かったのだが、これは“うんコロボックル”によるものなんだ」


爽「う、うんコロボックル・・・!?」

ゆみ「うんコロボックルは、トイレにだけ現れる妖精だ。 残念ながらその姿は、今のところモモにしか見ることはできない」

ゆみ「私も最初聞いた時はそんなバカな事が、と思ったが、学校の古い文献を色々と調べてみたところ、この鶴賀学園では開校当初から時々、うんコロボックルが現れることがあったらしい」

智美「なんでも、ここは以前トイレの神様を祀った石碑が建っていたらしいんだなー。 それを無理やり移動させて学校を建てたから、こういう災厄が起きるらしいんだ」

爽「はあ…」


ゆみ「獅子原さん、あなたのトイレについての武勇はここ長野にも響いている」

爽「へ?」

ゆみ「トイレや排泄についての困り事なら、どんなことでも鮮やかに解決させてしまうと・・・」

智美「神学校の生徒だから、怪奇現象もお手の物なんだろー?」

ゆみ「実は明日、清澄、龍門渕、風越の麻雀部メンバーがここ鶴賀に集まり、会合を開くんだ。
   他校の生徒に、うんコロボックルによる被害を出させるわけにはいかない。 どうしても今日中に解決をしたくて、こういった急な形で来てもらったんだ…」

爽「…」

ゆみ「たのむ。うんコロボックルと交渉し、イタズラをしないように話をつけて欲しいんだ… 成功したら、私たちにできる限りのことはする。 旅のフォローもしよう」

爽「……」

爽(…誰だよ訳分かんねえ噂流した奴は… めんどくせーな…)


爽「あー えっと・・・ とりあえずやってみるから、トイレ案内してくれる?」





~鶴賀学園トイレ~


爽は一人で個室に入ってみた。


爽(・・・フツーのトイレだな)

爽(本当にうんコロボックルなんか出るんかいな)

爽(…モモさんが言うには、うんこをしようとすると突然現れるってことだったけど・・・)

爽(とりあえず用を足してみるしかねーか)ヌギヌギ


爽はパンツを脱ぎ、和式便器にうんこ座りをした。


爽(・・・集中・・)

そして目をつむり、瞑想モードに入る…


すると・・・


爽(…!!?)


爽は背後にわずかなウン気を感じ取り、うんこ座りのまま振り返った。

そこには・・・


うんコロボックル「あ、はわわ?」


そこには、金髪でメガネをかけた、かわいらしいMAKIGUSO型の小人が、ビデオカメラをかまえて立っていたのである・・・


爽「・・・! 君が、うんコロボックル?!」

うんコロボックル「あ、す、すみません!」テテテテッ

爽「あ、待って! 私はトイレマスター爽だ!」


トイレのドアを通り抜けて逃げようとしたうんコロボックルに、爽は声をかけて引きとめた。


うんコロ「トイレマスター・・・?」

爽「私は、この学校の人たちに、トイレでの盗撮事件を解決するように頼まれてきたんだ。 君が…盗撮の犯人なのか?」アゲアゲ

爽はとりあえずパンツをはきながら尋ねた。

うんコロ「ごごご、ごめんなさい・・・」カタカタ

爽「どうしてそんな事を…」

うんコロ「あの、実は… 私たち日本のうんコロボックルは…今、アメリカのうんコロボックルたちに支配されているんです・・・」

爽「は?」

うんコロ「そして、そのアメリカのうんコロボックルのボス“ビッグ・ベン”に命令されて、盗撮をしてDVDを作っているんです」

爽「・・・マジか」


爽「どうしてアメリカ野郎の言いなりになんかなってんの?」

うんコロ「“ビッグ・ベン”が、去年の“世界うんコンテスト”の優勝者だからです。うんコンテストの優勝者は、一年間、うんコロボックル委員会により、絶対的な権限を与えられるんです」

爽「うんコンテスト・・・」

うんコロ「今年のうんコンテストは明日あるんですが、今、日本のうんこには強いうんこがいないんです・・・ きっとまた、ビッグ・ベンが優勝してしまうに違いありません」


爽「よく分からないけど、要はその“うんコンテスト”で優勝すれば、盗撮なんかしないで済むんだな」

うんコロ「もちろんです」

爽「じゃあ私がそのうんコンテストに出てあげるよ。連れてってくれる?」

うんコロ「ええっ? 本当ですか!?」

爽「日本のうんこたちのピンチと聞いちゃあ、私も黙ってられないからさ」

うんコロ「あ、ありがとうございます…」

爽「私は獅子原爽。 あんた名前は・・・あるの?」

うんコロ「私は“カオリ”という名前です。 ではワープをしますので、爽さん目をつぶって下さい」

爽「ん…」


カオリ「では・・・ “うんここそは不滅のヒーロー! ビバ! うんこ!! うんこらしょっとぉ―――っっ!!” 」ポワワワ~ン


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ーーーー

カオリ「・・・着きましたよ爽さん」

爽「む…?」パチッ


爽が目を開けると・・・

そこは、人間の代わりにMAKIGUSO型のうんこたちが歩き回っている、うんこの世界だった・・・


爽「こ、ここは・・・?」

カオリ「はい、ここは世界中のうんコロボックルが集まって生活している、太平洋のうんこの性地、“永遠のうんこ島”(エターナル・エクスクレメント・アイランド)です」

爽「ほえ―――っ! 世の中には、こんなトコがあったんかい… タマげたなこりゃ…」


カオリ「あっ! 爽さん、“ビッグ・ベン”たちが来ましたよ!」


ドッドッドッドッドッドッドッドッドッ・・・・・!!


そこへ現れたのは・・・

3台のハーレーダビッドソンにまたがった、3人(個?)のうんコロボックルであった・・・


ビッグ・ベン「Hey You! カオリじゃねーか! ハイスクールガールたちのおニューでシットな動画は集まったのか?」グヒヒヒ

 3人のうちの中央、身長30cmはあろうかという巨大なうんコロボックルがカオリに声をかけた。
 グラサンをし、金髪のモヒカン頭で、いかにも不良といったかんじである。

マイケル「ちゃんと顔も映ってんだろーな?」

ジョニー「カワイ子ちゃんじゃねーと高く売れねーからな!」

 両脇の腰巾着っぽいうんコロボックル。 片方は今時リーゼント、もう一方はパンチパーマである。


カオリ「あ、はい…」ゴソゴソ


カオリは数枚のDVDを取り出し、ベンに渡そうとした。


爽「ストップ! カオリ、そんな奴らに渡しちゃダメだ!」

ビッグ・ベン「ああん? なんだこの赤毛のうすらペッタンコなねーちゃんは・・・」


爽「私は獅子原爽。 あんたら、弱味につけこんで人…じゃねえ、うんこに盗撮を強要するなんて、いい趣味してんじゃねーか」

マイケル「んだお前! やんのか!」

ジョニー「トイレに流すぞくらぁ!」


爽「カオリ、DVD…」

カオリ「あ、はい」スッ


爽は3人を無視してカオリからDVDを受け取ると、ベキベキと全てのディスクを叩き割ってしまった。


ベン「な! 何すんだテメェ! オ、オレの小遣いがあぁ…!」

爽「お前のやってることは犯罪なんだよ。金が欲しけりゃ働いて稼げ」

ベン「っざっけんじゃねー!! オレは去年のうんコンテストの優勝者だぞ!」

爽「だからなんだっつーんだよ」

マイケル「お前アホか? うんコンテスト優勝者といえば、王様と一緒だぞ?」

ジョニー「殺し以外のどんな事も罪に問われることはねーんだ! そんなことも知らねーのか?」

爽「知らねーよ、今ここに来たんだからさ」


?「どうしたのですか?」スッ


ベン「あ、委員長!」

爽「へっ? ほえ? あんた・・・小鍛治プロじゃないっすか!?」

健夜「プロ? 私は、この島のうんコロボックル委員会の委員長を務めておりますスコヤーという者です。 何があったのですか?」

マイケル「聞いて下さいよ委員長! このおもち無しのイカレたねーちゃんが、せっかく集めたDVDを叩き割ったんですぜ!」

健夜「ふんふむ…」

爽「いや、だって、盗撮は犯罪だろーが。 撮られた方はえらい迷惑してるんだぞ!」

ジョニー「優勝者は何をしても許されるんだ! 犯罪者はDVDをおシャカにしやがったオメーだ!」


ヤイノヤイノ  テメー  コノクソヤロー!  ザケンジャネー!



健夜「争いはやめなさい。 ならば、明日のうんコンテストで決着をつけてはどうですか?」

健夜「アメリカ代表のビッグ・ベンが優勝したならば、獅子原さんは叩き割ったDVDを弁償する・・・。 そしてもし日本のうんこが優勝できたならば、アメリカ側はもう盗撮を強要するのはやめる・・・ そういう条件で勝負をしてはいかがでしょう」

ベン「いいだろう。 どうせ今年もオレ様が優勝だからな」フンス=3

マイケル「ベンの兄貴に勝てるうんこなんていませんからね!」

ジョニー「日本のヒョロヒョロ貧弱うんこなんかが、ベン兄貴に勝てるわけ…!!」ハッ


ベン、マイケル、ジョニーの3人は異様な気配を察知し、その口をつぐんだ。

爽の体から、赤い炎のよう闘気が放出され、その身を包んでいたのである・・・!


爽「メリケン野郎のうんこなんか屁でもねえ…! うんこで私に勝負を挑もうなんて、百億光年はええぜっ!!」

爽「これは戦争だ! 貴様ら全員トイレに流してやるからな!!」ブワアアアッ…



うんコンテストはまた来週書きます。
佳織すまない。適任者が君しかいなかった…

今回は「うんこさん」という、2009年頃に放送されてた登場人物がほぼうんこのみというアニメを少し参考にしてます。
「うんこさん」のキーホルダーやぬいぐるみなどは、開運アイテムとして、関西の女子高生たちに大人気だったらしいです。
さすがはうんこ。






~翌日・うんコンテスト会場~


ザワザワ   ガヤガヤ  ワイワイ  ガヤガヤ


爽「…しっかしまあ、でかい会場だな… すげえ数の人とうんこだぜ…」

カオリ「世界うんコンテストは、うんコロボックルたちにとって、最も大切な行事なのです。 普段は他の場所にいるうんコロボックルたちも、この日だけは島に戻ってくるんです」

爽「へえ… オッ始まるみたいだな」


舞台の上に立ったのは、うんコロボックル委員会委員長の健夜であった。


健夜『皆様… 本日は排泄活動に追われてお忙しい中、この“世界うんコンテスト”にご来場くださり、誠にありがとうございます』

健夜『開会にあたりまして、まずは私から、皆様に一つ、質問をさせて頂きます』

健夜『皆様は… 「動物」という言葉を定義せよ、と言われたら、なんと答えますか?』



健夜『言葉通り、動く生き物である、とか、神経系を備えた生物である、といった定義が世の中にはありますが・・・』

健夜『そのような定義はすべからく適切ではありません』

健夜『そう、“動物”とは…』


健夜『“うんこをする存在”にほかならないのです!!』ドドンッ


健夜『全ての動物はエネルギー源として有機物を摂取し、それをうんこに変えて排泄します』

健夜『私たちの体の中には常にうんこがあり、毎日立派なうんこをすることは、健康の証しでもあります』

健夜『そう・・・ 美しくたくましいうんこは、私たちの“健康”、そして“幸福”の象徴なのです!』

健夜『その、偉大なるうんこの中でも、キング・オブ・ウンコ、“うんこの中のうんこ”を決定しようというのが、この“世界うんコンテスト”なのです!!』


健夜『さあ、一体誰が世界一のうんこに輝くのでしょうか!? これより、世界うんコンテストを開催いたします!!』


ワ―――ッ  ワ―――ッ   ピ――ッ  ピ―――ッッ!!





恒子『はーい、ここからの進行は、私、スーパーアナウンサー福与恒子が担当するよー! では、コンテストにエントリーするうんこの皆さんは、選手控え室の方に移動してくださーい!』


ザワザワ   ガヤガヤ  ブリブリ


爽「じゃあ、ちょっくら行ってくるね」スッ

カオリ「爽さん待ってください、あなたが行っても仕方ありませんよ?」

爽「は? どゆこと」

カオリ「これはうんこのコンテストですから、うんこしか参加できません。あなたは人間でしょう?」


爽「いや… だって、私のうんこはあんた達みたいにしゃべったり動いたりできないからさあ」

カオリ「心配いりません。ここ、“永遠のうんこ島”では、ありとあらゆるうんこが魂を持って生きることができるのです。 爽さんも、うんこをすれば、そのうんこがちゃんとうんコロボックルへと変身してくれるはずですから」

爽「マジ? …う~ん、面白そうだけど、ちょっと怖いな…」

カオリ「時間がありませんよ! 早くうんこしてきて下さい!」

爽「はいはい」テケテケ






5分後

爽「……」

カオリ「あ、爽さんおかえりなさい。 どうですか、ちゃんとうんこが変身したでしょう」

爽「うん… 確かに、そうなんだけど…」チラッ


爽は後ろを振り返った。

そこには、赤毛の、世にも美しくかわいらしくオヤジくさいMAKIGUSOうんこ、サワヤーが立っていた。


サワヤー「いやぁー、シャバの空気はやっぱうんめぇなぁー! グヒヒ、かわいいうんこちゃんがいっぱいおるのう! ドゥフ、ドゥフ、ドゥフフフフフ・・・・」ニヤニヤ


爽「・・・こいつ、本当に私の体から出てきたのかな・・・」






恒子『では、ただ今よりうんコンテストの予選会を開催いたします!』 

恒子『この予選会では、うんこ一つ一つのコク、キレ、アロマ、芸術点、技術点、の五項目について、10点満点で審査をしていきます!』

恒子『この予選会においての獲得点数の高かった上位8個のうんこが、晴れて本選へと出場することができるのです! それでは早速、審査、開始ぃ――ッッ!!』


何百個と並んだうんこたちが、一つ一つ順番に舞台に上がっていき、審査を受けていく。


健夜「うーん、巻き加減が… 左右対称になっていませんね。技術点4点です」カキカキ

はやり「はやや!? ところどころ黒かったり黄色かったり緑だったりしてるねぇーっ☆ グラディエーションうんこは芸術点減点だよんっ♪」ハヤッ

良子「フム… どうも不健全なバッドスメルがしますネ… 腸内に悪玉菌が多いようですね。 これはアロマ点3点です」カキカキ

咏「べチャッとつぶれたようなかんじで見苦しいねぃ。 これはキレ点1点だね。 知らんけど」カキカキ

靖子「うーむ、この鼻腔をくすぐるかんじ… 不純物の混じった雑味が感じられる。 コク点マイナスだ」カキカキ



爽「・・・なかなか厳しい審査員たちだな」

カオリ「そうですね。 彼女たちは、特別な排泄道を履修したうんこのスペシャリストたちです。 総合で30点を取れればかなりの高得点ですよ。
    …あ、爽さんのうんこの番ですよっ!」

爽「おっホントだっ! がんばれ、私のうんこ・・・!」


サワヤー「……」スック


舞台の上に、サワヤーが上った瞬間、5人の審査員たちは、ハッと息を呑み、目を大きく見開き、手のペンを床にポトリと落として唖然とした。

それほどまでに、サワヤーは美しく、完璧なMAKIGUSOだったのである。


健夜「わ、私は、夢を見ているのでしょうか・・・? こ、こんな完璧なうんこがあるなんて・・・ ぎ、技術点、満点ですっ!!」

はやり「はやっ!! な、なんてきれいな照りと光沢・・・!☆ それにおもちよりもほど良い弾力を感じさせるあの質感・・・! 芸術点、満点だよおぉぉっっ!!」

良子「OH・・・!! ヘッドがクラクラするほどの芳醇なスメル・・・ こ、これはまさにジャスト桃源郷・・・! アロマ点、パーフェクトです!!」

咏「むむぅっ! うんこのてっぺんのあのキレ具合・・・! あれは、うんこした直後、紙にまったくうんこがつかないクリーンうんこの証し・・・!!
  いやー、分っかんねーもんだねぃ、私が満点をつけるうんこがいるなんて・・・!!」

靖子「ふおおおおおおおぉぉ・・・! 見ているだけで感じられる、この濃厚なコク・・・! 最高級のカツ丼をも上回っている・・・! コク点、満点だぁぁ!!」


恒子『すすすすごいいぃ!! 日本のサワヤー選手、なぁーんとパーフェクトォ! 50点満点を叩き出しましたぁぁっっ!!』


ウオオオオオオオ―――ッッ!!  スゲエエエエエエエ……!!



カオリ「…やったあ! 50点満点なんて・・・ 4000年を誇るこの世界うんコンテストの歴史でも、パーフェクトなんて多分初めてのことですよっ!」

爽「ふふっ、あたぼーよ… 私は今まで、何百個ものMAKIGUSOを作り続けてきた・・・ 毎回写メを撮って確認し、改善点を探りながら、より良いMAKIGUSOを目指して日々精進してきたんだ…」クックックッ

爽「しかもあのうんこは、完璧な五段重ねに仕上げた究極のMAKIGUSOだ・・・! この世にあいつほど優れたMAKIGUSOはいないぜっ!!」

カオリ「さ、爽さん、あなたが、まさかこれほどの人だなんて…!!」キラキラキラ


爽「ふう… 私のうんこがああして評価される日がくるなんて、夢みたいだな・・・ やべっ、嬉しすぎてヨダレ出てきた…」ニヘラニヘラ


?「HEY! ちょーしこいてんじゃねーぞっ! 日本のクソッタレうんこさんたちよぉ…」

爽「ん? お前は・・・」


ビッグ・ベン「シット! 予選で満点がとれたからって、優勝できるわけじゃねえぞ! このうんコンテストはなぁ、そんな甘くねえんだっ!」

カオリ「ビッグ・ベン・・・ しかし前年度優勝者のあなたといえど、予選会の点数は38点… サワヤーさんとの差は歴然としていますよ!」

ベン「ああん? そんなでかい口いつから叩けるようになったんだカオリ… 予選なんてしょせんダメなうんこをふるい落とすだけのもんだ! 大事なのは本選で勝つことなんだよ・・・」グヒヒヒ

爽「ふうん… ずい分自信満々だね。 本選ではどんなことをするんだよ?」

ベン「そんなことも知らねーのかこのクサレペッタンコが! うんコンテスト優勝者を決める競技といえば、当然・・・」


ベン「“うんこレスリング”よぉ!!」


爽「う、うんこレスリングだぁ?」






恒子『さあさあ、予選会がすべて終了し、8個のえりすぐりのうんこたちが選出されました! これより、本選を行います!』

恒子『選ばれた8個のうんこ勇者はこちらァッ!!』バッ


会場中央に設置されたリングに、スポットライトが当てられ、8個のMAKIGUSOが浮かび上がる・・・!



恒子『まずは前年度覇者のこの巨大うんこぉ! アメリカ代表、“ビッグ・ベン”!!』


恒子『そしておしゃれの国フランスからは、美しき貴族うんこの“マリー・アン・トワレット”!!』


恒子『灼熱の砂漠の大地からやって来た黄金のうんこ、エジプトからは“ツタンカーベン”!!』


恒子『今最も勢いのある、うんこ生産量世界一の中国からは、“ウンナン・ジョー”!!』


恒子『うんこからビールの匂いがするかも? 欧州ドイツからは“ブルーベンタール姉妹”!!』


恒子『凍える大地ロシアから来た超マッチョなうんこ! “アレ・クサーッ・ガーベン”!!』


恒子『オーストリアで遺伝学の研究をなさっている“グレゴール・ヨハン・ベンデル教授”!!』


恒子『そしてそしてぇ!予選で50点満点という前人未到の偉業を達成した大和なでしこうんこ! 日本の“シシハラ・サワヤー”!!』



恒子『以上、8名のうんこにより、本選を争っていただきます!!』



恒子『本選は、この特設リングで行われる1対1のうんこレスリング!』

恒子『ガチンコバトルをしてもらい、どちらかが戦闘不能に陥った時点で勝者が決まります!』

恒子「それでは、トーナメント表をつくりますので、選手の皆さん、くじを引いて下さい!」


リング内で一個一個くじを引くサワヤーたち・・・

それと同時に、会場てっぺんの巨大モニター画面に、トーナメント表が掲示された。


カオリ「あっ、サワヤーさん、1試合目に出ますね…!」

爽「相手は…」


カオリ・爽「「“ビッグ・ベン”・・・!!」」






恒子『それではこれより、世界うんコンテスト本選一回戦の第一試合を行います!』

恒子『対戦する選手は、アメリカの“ビッグ・ベン”! そして日本の“シシハラ・サワヤー”! 両者リングに上がり、早くも凄まじい視殺戦を繰り広げています!!』


ビッグ・ベン「ククク・・・ 逃げずにオレの前に立つとは… 見上げた根性じゃねえか…」

サワヤー「ムフフ… 天狗のチミに、うんこの真髄ってヤツを教えてやるぜ…!」


 カオリ「だ、大丈夫でしょうか、サワヤーさん・・・ 身長は、ビッグ・ベンの半分くらいしかありませんよ…?」

 爽「いやー・・・、 まあ、 私のうんこならなんとかしてくれるんじゃねーか?」


恒子『では! 第一試合! スタートですっっ!!』


   カ―――――ンッッ


サワヤー「おっりゃああああああぁぁぁっっっっ!!!」ブンブンブンブン


恒子『おおっとぉぉっっ! サワヤー選手、ゴングと同時に、ものすごい勢いでうんこを投げつけ始めましたぁ!!
   自分の体をちぎっては投げ、ちぎっては投げしています! これは臭そうだあぁぁ!!』


 カオリ「なるほど…、“うんこ玉”から使い始めましたか・・・ 簡単で、効果も高い攻撃方法です!」

 爽「うんこ玉?」

 カオリ「かつて日本では、戦国時代、城に立て籠もる籠城戦でうんこ玉が多用されました。 城壁を攻め登ってくる敵に対して、うんこを投げつけて撃退したのです。
     うんこ爆弾は、どんな貧困地域でも作れる、まさに貧者の核兵器! 現在も小国の防衛に役立っています」

爽「なるほど・・・ やはりうんこはいつでも、弱者を助けるヒーローということなんだな…」フムフム


サワヤー「うっらああああぁぁっ!!」ブンブンブン


恒子『さあさあ、サワヤー選手、容赦なくうんこの雨を降らせます! すでに数十発がベン選手の体に命中! これは勝負あったかああぁぁ?』


ベン「ふん・・・」グニュウウウウ・・・・


恒子「おや…? おっとおおっ! よく見ると、当たったうんこは、全てベン選手の体の中に吸収されているぅぅ!!
これでは、まったく効いていないぞぉ!?」


ベン「HAHAHAHAHA!! バカめ! うんこにうんこを投げたところで通じるわけねーだろーが!!」


 爽「くっそ… うんこは、あらゆる動物に対して有効な武器になるけど、相手がうんこ自身では、通用しない…! これは盲点だった・・・」

 カオリ「いいえ、爽さん、大丈夫です! サワヤーさんはちゃんと次の手を考えていますよ!」

 爽「なぬ…?」


ベン「・・・あてっ!」ゴチンッ!

ベン「あれ…? いてっ! クソッ!いてえぞっ!!」ゴチンゴチンッ!!


恒子『おや… これはどうしたことでしょう! 突然ベン選手が苦しみ始めましたぁ!!』


 爽「な! あれは・・・!?」

 カオリ「そうです! 投げつけるうんこの硬度を上げ、攻撃力を高くしたのです!
     今、サワヤーさんは、便秘の時の小石のようなコロコロうんこを投げつけています。 あれなら、たとえうんこでも、当たったら痛いはずです!!」


しかし・・・


ベン「何を、こしゃくな…!」グググッ

サワヤー「む…?」

ベン「ふふ・・・」カキンカキンカキンカキン!!


恒子『な…? これは! サワヤー選手の投げる硬いうんこ玉が、全て弾き返されています! ベン選手の体が非常に硬くなっているようです!!』


ベン「オレは、体の大きさだけで、去年の優勝者になったわけじゃねえんだぜ・・・!!」カキンカキンカキンッ!


 カオリ「ああっ! 忘れていましたっ! ビッグ・ベンは、体全体の硬度を上げ、ダイヤモンドのように硬くなることができるのです!!」

 爽「な、なんだってえ・・・??」

 カオリ「くっ・・・ ダイヤモンドに向かって小石を投げたところで、効くはずがありません・・・!」


しかし、サワヤーはうんこ玉攻撃をやめなかった。


サワヤー「……」モリモリネリネリ


恒子『おや・・・? サワヤー選手、今度はちぎった自分の体を、すばやく筒のような形に成形しました・・・ あれは、一体…?』


サワヤー「ふふふ… うんこは粘土のように、どんな形にもなれるんだぜ…!」ネリネリ


恒子『そして、筒の中にさらにうんこをつめ・・・ こ、これは・・・!!』


サワヤー「くらええええぇぇっっ! うんこ・ショットガァ―――ッン!!」ブババババババッッ


サワヤー「うっりゃあああああああぁぁぁっっ!!」ブビブビブババババッ

ベン「ぬ・・・! うぐぐ・・・!!」ドドドドドドド


恒子『おおっすごい・・・! サワヤー選手のうんこショットガンが、ベン選手の巨体を押し戻しています! ベン選手、ロープ際まで追い詰められましたぁぁ!!』


サワヤー「とどめだぜっ!」ガチャンッ


恒子『そしてぇ! 筒をさらに大きな形に成形し・・・!!』


サワヤー「これで終わりだ! “ジェット・スマッシュ・マグナム・うんこぉ―――”ッッ!!!」ドップァーンッ!


   ドッカ―――――ンッ!!


リング上に閃光がひらめき、その光は会場全体を包んだ・・・



恒子『ごほっごほっ! ・・・うう・・、も、ものすごい衝撃です! 一瞬何も見えなくなりました… 一体、リング上で、何が・・・?』


もうもうと立ち上る白煙・・・

それらが消えて、恒子の目に、飛び込んできたのは・・・・


ベン「クックックッ・・・」ヒョオオオオ・・・


恒子『なっ!? ベン選手、立っています! か、体に大きな穴があいていますが、不敵な笑みを浮かべ、仁王立ちしています!!』


 爽「な! 効いてねえのか…?」

 カオリ「うう… そうなんです。 ビッグ・ベンは、体の硬度を上げるだけでなく、下げる、つまり柔らかくなることもできるんです…」

 爽「マジか・・・!」

 カオリ「今、さっきまでベンはダイヤモンド並に硬い“うんごう”のレベルになっていたのですが、このままでは弾き飛ばされると察知し、一瞬にして最も柔らかいうんこ“うんにょ”のレベルにまで硬度を下げていたのです…!」

 爽「おへええっ、なんてこったい…」
 


ベン「ふん、効かねーな・・・」ゴワゴワゴワ


恒子『ベン選手の体の穴が塞がっていきます… ま、全く効いていません!』


サワヤー「クッ・・・!!」ギリッ


 爽「悪魔将軍みたいな能力ってことか・・・! チクショウ! これじゃあ攻撃の仕様がねーじゃねーか!」


ベン「弾切れみてーだな! 今度はこっちからいかせてもらうぜっ!」ググッ


ビッグ・ベンはその巨大な拳を振り上げた・・・


ベン「いくぜっ! ダイヤモンド・ナックル・うんこぉぉ―――っっ!!」ブオンッ

サワヤー「ぐっ!」ドバッチィーンッ!!


 カオリ・爽「「ああっ!!」」


サワヤーは巨拳を両腕で受け止めたが、ロープ際までフッ飛ばされてしまった。


 爽「…な、なんてパワーだ…!」

 カオリ「ビッグ・ベンは、あの硬柔自在の能力と比類なきパワーで、去年優勝したんです…」


サワヤー「 うう・・・ 」グッタリ・・・


恒子『ベン選手、ものすごいパンチです! 一発でサワヤー選手を吹っ飛ばしましたぁぁっ!
   サワヤー選手、ダウンしたまま動きません! もはや万事休すか?』


 カオリ「ああ・・・ やっぱり日本のうんこはアメリカには勝てないんですね・・・」ウルウル

 爽「あきらめるんじゃねえっ! まだ、何か、方法が・・・ ハッ!!」ピコーン


その時、爽は思い出したのだ・・・!
自分のうんこが、普通よりも圧倒的に優れている、ある点について・・・!!


 爽「そうだっ! これなら、なんとかなるかも…!」ゴソゴソ

 カオリ「? 爽さん、どうしたんですか?」

 爽「おいっ! 私の分身! こいつを受け取れ―――いっ!!」バッ


爽は、リングに何か白いビニール袋を投げ入れた・・・


サワヤー「!?」ブバッ


白い袋はサワヤーの体に当たって破れ、中から大量の白い粉が溢れ出てサワヤーの体にまぶされた。


サワヤー「こ、これは…!」

サワヤー「オリゴ糖!!」


サワヤー「よっしゃああああぁぁぁっっ!!」スック!


恒子『おおっ!? サワヤー選手、ベンチから投げ入れられた白い粉を浴びたとたん復活! 立ち上がりました!!』


ベン「ふん… 糖で細菌への栄養補給か…? それくらいでオレに勝てるわけねーだろーが!!」

サワヤー「ぬかせえええぇぇえぇっっ!!」ズダダダダダダダダッ


恒子『あっとぉ―――っ! サワヤー選手、もはや勝ちをあきらめたのか、巨体に向かって特攻ぉぉ!!
   両者、リング中央でガップリ四つに組み合いましたぁぁっ!!』


サワヤー「 ぐぎっぎ・・・! 」

ベン「 ぬぬ…! 」


恒子『しかぁーしっ! 両者の体格差は一目瞭然! まともに組み合ってサワヤー選手が勝てるはずがありませんッッ!!』


 カオリ「ああ、もう終わりです…」

 爽「大丈夫だよっ、カオリ…! 私のうんこがハンパじゃねえってところを、これから見られるぜ・・・!!」

 カオリ「え・・・!?」ザワザワザワ・・・

もうダメ。
本日ここまで。
また土曜か日曜に続き(1回戦終わらせて、準決勝と決勝)を書きます。
おやすみなさいませ。
明日、みんなが良いうんこを出せますように・・・

前スレの1の玄宥みたいなネタがまた見たい
他のカプでも

>>73
大阪編で似たようなかんじのが出てきます。
それまでは… ちょっと出てこないかも。
しばしお待ちを。

>>73
大阪編で似たようなかんじのが出てきます。
それまでは… ちょっと出てこないかも。
しばしお待ちを。


ベン「ふん… 一矢むくいるための特攻か… 下らねえ! くたばりやがれ!!」


ベンはその怪力でサワヤーを投げとばそうとした。 だがしかし…!


ベン「あらっ!?」スカッ


その投げは空振りに…!


ベン「ななっ何…? ワッ! ゲエエエエエエエッッ!!」


ベンは自分の腕を見て驚愕した・・・
なんと、腕の半分が溶けてなくなっていたのである・・・!!


ベン「こっこれは・・・??」シュウウウウウ・・・


気がつくと、腕だけでなく、サワヤーと接している部分の全てが溶けて流れ始めていた…!


ベン「ぐわあああっっ!!」バッ

サワヤー「ヘッ屁ッ屁ッ! 逃がすかよ!」ガバッ


あわてて逃げようとするビッグ・ベン… しかし、サワヤーはベンの体をガッチリと両腕でホールドした。


恒子『なな、何が起きているんだぁぁ?! 突然ビッグ・ベン選手の体が溶け始めましたぁっっ!!』


 カオリ「さ、爽さん、あれは一体…!?」

 爽「ふふ・・・ 私のうんこはね、普通の人にはない、ある特徴があるんだ・・・」ニヤニヤ

 カオリ「特徴…?」

 爽「うんこの中には何千億個もの腸内細菌が入っていることは知っているよね…」

 カオリ「もちろんです。 うんこから水分を除いた約半分は腸内細菌ですから」

 爽「うんこに含まれる細菌は、大腸菌や乳酸菌や、悪玉菌のウェルシュ菌などいろいろな種類があるけど、私のうんこには、ある特定の菌が異常に多く含まれているんだ・・・!」

 カオリ「な、なんですって・・・・!!」

 爽「ふふふ… その“異常に多い”菌ってのは・・・」

 カオリ「ゴクリ・・・」

 爽「“ビフィズス菌”なんだよ…!!」


カオリ「ビフィズス菌・・・! あの、乳幼児のうんこに多く含まれているという…」

爽「そう、ビフィズス菌は、赤ん坊の腸内に多く生息していて、成人になるとその数は減り、ヨーグルトとかを大量に摂取でもしない限りそう簡単には増えない。
  しかし! 私の腸内には、なぜか乳幼児の何十倍もの量のビフィズス菌が住んでいるんだよ・・・!」

カオリ「な、何十倍…!!」

爽「そう… そしてビフィズス菌は、糖を分解する時、ある物質を放出する… それこそが…」


爽「強力な酸、“酢酸”だ…!!」



ベン「グワアアアッ 放せえええっっ!!」ジタバタドロドロ

サワヤー「死んでも放さねええぇっ!」ガッチリ


恒子『ああ… なんということでしょう…! ベン選手の体がどんどん溶けて、小さくなっていきます…!!』


 爽「今、サワヤーの体からは、オリゴ糖を分解して作った酢酸が大量に分泌されている・・・ その酸によって、ベンの体を溶かしているのさぁ!」

 カオリ「な、なんていう恐ろしい技…!!」ガタガタ

 爽「善玉菌のビフィズス菌は、酢酸を出すことによって腸内を酸性に保ち、悪玉菌の進入を防いでいるんだけど… まさかこんなところで役に立つとはね…!」フヒヒヒ


ベン「……」シュウウウウウウウウー…


恒子『・・・ついに、ベン選手の体が全て溶けてしまいました・・・』

恒子『これはもう… ベン選手、戦闘不能と判断しますっ! 一回戦第一試合勝者は、日本の“シシハラ・サワヤー”選手ですっ!!』


ワ―――ッ ワ――――ッ  ピ―――ッ ピ――――ッ!!



★一回戦

 ○シシハラ・サワヤー(日本) VS ビッグ・ベン(アメリカ)×  ※ビッグ・ベンが溶けてしまい戦闘不能により




爽「いやーでも、溶かしちゃうってのは、ちょっとやりすぎだったかなー…」

カオリ「大丈夫ですよ。溶けたうんこを集めて乾燥機にでもかければ、またきちんとうんこに戻りますから・・・ うんこは基本不死身です」






サワヤー「ふふっ 口ほどにもねえ奴だったぜ・・・」ヌッフッフ

爽「何言ってんだ… 私がオリゴ糖投げなけりゃピンチだったくせに…」


カオリ「これでDVDを弁償しないで済みますね!」

爽「アメリカ野郎に勝ったんだから、盗撮もしないで良くなったんだろ? もう帰りてーな私」

カオリ「いえいえ、アメリカが負けても、他の国が優勝したら、またどんなことを要求されるか分かりません。 あと2回勝って、優勝しないと安心はできませんよ」


ワ――ワ―――  キャ――キャ――――!


カオリ「おや、第二試合がもう終わったようですね」

爽「はええなっ! 2回戦は、その勝った奴と戦うんだよな?」

カオリ「はい、第二試合は、ロシアのアレ・クサーッ・ガーベンとドイツのブルーベンタール姉妹が戦っていましたが、勝者は・・・」


会場てっぺんの巨大モニターに、第二試合の勝者の名前が浮かび上がる・・・!


カオリ「ブルーベンタール姉妹! 欧州の超強豪です!!」


決勝まで全部書く予定でしたが、急用が入ってしまい書けません…
また来週書きますorz

ビフィズス菌が異常に多い人は実在して、ギャ○曽根さんとかがそうらしい。


爽「ブルーベンタール姉妹・・・? どっかで聞いたことあるような名前だな・・・」

カオリ「はい。うんこであるブルベン姉妹の持ち主は、あの麻雀の超強豪女子高生、ブルーメンタール姉妹なんです」

爽「ああ、なるほど… 7巻で名前だけ出てた奴か…」

カオリ「ブルーメンタール姉妹は、今年の欧州選手権の個人戦で2位と3位だったんですよ。 臨海女子の風神・雀明華ですら、決勝卓では彼女らに稼ぎ負け、4位に沈みました」

爽「あー、そーいやその映像見たことあるな… 臨海の傘子がらっさいらっさいみたいな呼び込みソング歌ってたアレか…
  ん? でも待てよ? うんこレスリングは1対1の勝負だろ? なんで“姉妹”で出るんだ?」

カオリ「・・・爽さん、ブルベン姉妹は、二人で一つのうんこなんです・・・」

爽「な、にゃにおう・・・??」


爽「どういうことだよ…?」

カオリ「ブルーメンタール姉妹は一卵性双生児で、その同調(シンクロ)のレベルはあの哩姫をもしのぎます。 朝起きる時間も夜寝る時間も食事の時間も常に一緒、生理の周期も完全に一緒、そして排泄のタイミングも常に一緒なため、いつも二人で連れションに連れうんこをしているのです」

爽「そ、そんな… うんこは一人で落ち着いてするもんだぞっ!」


カオリ「爽さん・・・ あなたは本当にトイレマスターですか? 世界には、仕切りも扉もない公衆トイレがあり、そういうトイレばっかりの国だっていくらでもあるんですよ…?」

爽「へっ、マジ…?」

カオリ「人々はそこでうんこをしながら井戸端会議に花を咲かせているのです。 開放的なトイレは社交の場でもあるんですよ」

爽「う・・・! そ、そうか… 連れうんこが当たり前の世界なら…!」ポワポワポワーン


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ユキ「ふう・・・・」モリモリ

爽「うむぅ・・・・」モリモリ

ユキ「ん… 爽さんのうんこから感じられる、ほのかなオイスターとべに花油の気配・・・ 爽さん、昨夜はカキフライを食べましたね?」プリッ

爽「…!! ユキ… 良く分かったね…! だいぶうんこ眼(うんこの本質を見極める眼力)がついてきたんじゃねーか?」ブリュッ

ユキ「爽さんのうんこ限定で、なんでも分かるようになってきました…///」ムリュッ

爽「ユ、ユキ… そ、それって…」ブリブリッ

ユキ「・・・愛の力・・でしょうか・・・? はあああん、爽さんのうんこと私のうんこの匂いが混ざり合い、得もいわれぬ芳香に… 私、なんだか変な気持ちになってきました…」ジュン

爽「ユ、ユキ! ダメだよ、トイレは神聖な場所なんだ、こんな所で・・・!」ブリュリュッ!

ユキ「…もう我慢できません… 由暉子はイケない子なんです… 爽さん、こんな私にお仕置きしてください…」モリモリモリ

爽「ユキ・・・!」ボフッ


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爽「ぐふっ ぐふっ ぐふ腐腐腐腐腐腐・・・・」ニタニタニタ

カオリ「? どうしたんですか爽さん…?」


カオリ「・・・というわけで、ブルーメンタール姉妹が連れうんこで作り上げたMAKIGUSOが、ブルベン姉妹なのです」

爽「連れうんこで…一つのうんこ… ま、まさか…!」

カオリ「そうです、ブルベン姉妹は、二人のうんこが交互に巻かれた“ミックスうんこ”なのです!」

爽「ミ、ミックスうんこ・・・!! ううっ… うんこの正道に反する邪道うんこの匂いがするぜ…」

カオリ「はい、ミックスうんこは神に反するうんこ・・・ つまりは“背徳のリターンクロスうんこ”なんです!!」

爽「うほおお…! パンクなうんこだなぁおい…!」



ワ―――ッ ワ―――ッ  キャ――ッ キャ―――ッ!


カオリ「・・・一回戦が全て終わったようですね。 準決勝進出のうんこは、サワヤーさんとブルベン姉妹、そしてエジプトのツタンカーベンとフランスのマリー・アン・トワレットですね!」

爽「ふむ・・・、 層々たるうんこたちだな…! こいつぁ強敵だぜ…」



恒子『盛り上がっております世界うんコンテスト本選のうんこレスリングゥゥッッ!! ただ今一回戦の4試合が全て終わりまして、これより準決勝を始めますッッ!!』


 オオオオオ――――ッ!  ワ――― ワ―――ッ  パチパチパチ


恒子『対戦する選手はこちらぁっ! まずは予選で最高得点、アメリカのビッグ・ベンを恐るべき技で溶かして勝ち上がってきました、日本のシシハラ・サワヤァ―――ッ!!』


サワヤー「へっへ、次はどんなうんこちゃんが相手かいな~?」フフフン


恒子「続きまして、ロシアのアレ・クサーッ・ガーベンの超筋肉をモノともせず打ち破ってきました、世にも珍しいシンクロミックスうんこ、ドイツのブルーベンタール姉妹ぃぃぃっっ!!」


ブルベン姉妹「……」スタスタ



 爽「!? でええぇっっ!!? なんだぁあのうんこはぁぁ??」


サワヤーに続いてリングに上がったブルーベンタール姉妹を見たとたん、爽は驚愕の声をあげた・・・

それは、石炭のように真っ黒なうんこと、うっすらと青みがかったうんこの二層式になっているMAKIGUSOだったのである…!


爽「完全なまだらうんこだとぅ・・・? 初めて見るぜ・・・」

カオリ「真っ黒なうんこは、妹の方がひり出したタール便・・・ そして青みがかっているうんこは姉の方がひり出したブルー便です」

爽「…タール便は私も知ってる… 血便の一種だろ?」

カオリ「そうです。食道や胃などの、消化器官の早い段階で出血がある場合、あのようなアスファルトみたいな色のうんこになることがあるんです」

爽「そうか・・・ でも、青いうんこなんて聞いたこともねえぞ?」

カオリ「ブルー便は、日本ではほとんどお目にかかれることはありませんが、ヨーロッパではそれほど珍しいうんこではありません。 ワインとブルーチーズを多く摂取していると、あのような青みがかったうんこが出ることがあるのです」

カオリ「中世ヨーロッパでは、“青いうんこをこかないヤツは土人だ”という言葉があったほどです。 ブルー便は、貴族うんこの中ではメジャーなものの一つと言っていいでしょう」

爽「へええ…」

カオリ「ブルベン姉妹は、去年はうんコンテストに出場していませんでした… しかし、レスリングの実力はビッグ・ベンより上と言われています。 サワヤーさんといえど、簡単には勝てないと思いますよ…」

爽「ふん… 健康不良うんことインテリうんこのミックスか…  私のうんこぉ! ドイツ野郎なんかケチョンケチョンにやっつけてやれぇ!」



恒子『それでは、準決勝第一試合、開始ぃぃぃぃ―――っっ!!』


  カ―――――ンッッ



サワヤー「へっ、青白い顔して大丈夫か? かかってこいよおらおら!」クイックイッ


恒子『おっと、一回戦で昨年の優勝者を打ち破ったサワヤー選手、早速相手を挑発です! 随分調子に乗ってますねぇ! さあ、対するブルーベンタール姉妹は・・・?』


ブルベン姉妹「……」スウウウウウウ・・・・・


恒子『おおっ! 息を深く吸い込み・・・?』


ブルベン姉妹「ブッフォオオオオォォォ―――――ッ!!」ヒュゴオオオオォォッ

サワヤー「うおっ?!」


恒子『すさまじい勢いでサワヤー選手に息を吹きかけたぁぁっっ!!』


サワヤ「…なだこれ?! くせっ! ・・・おお、お・・??」フラフラ


恒子『おっとお? サワヤー選手、うんこのくせに臭がっているぞぉ?! それに、突然フラフラとたたらを踏み始めました!』


サワヤー「あらっら・・・?」ヨロヨロ


 爽「? …どうしたんだサワヤーの奴…?」

 カオリ「・・・爽さん、うんこの“臭いのもと”が何かを知っていますか?」

 爽「ああ知ってるよ。 タンパク質をある種の腸内細菌が分解してできるインドールやスカトールが主な“臭さ”のもとだろ?」

 カオリ「そうです。 つまり肉を多く食べると、極めて臭いうんこが排出されるのです。 …ドイツ人が多食している物といえば、やはりソーセージ…! よって、あのブルベン姉妹の体内には相当な量のインドール、スカトールがある… 恐らくそれらを濃縮させ、サワヤーさんに吹きかけたのでしょう」

 爽「いや・・・ いくら臭いっつっても、うんこがあんなフラフラするか?」

 カオリ「あれは恐らく… “アルコール”の作用だと思いますよ」

 爽「“アルコール”・・・?」


 カオリ「私は経験ありませんが… 二日酔いの朝のうんこはとってもお酒の匂いがするそうです。 ドイツといえば水のようにビールやワインをあおる国… 体内でアルコールが分解しきれず、便に混ざって出てきているのでしょう…」

 爽「いや、ちょっと待てよ… ドイツでも女子高生は飲酒はアウトだろ?」

 カオリ「そんなことありませんよ。 公共の場所におけるビール、ワインの飲酒は16歳から認められています。 ウォッカなどの強いお酒でも、18歳であれば飲んでも法には触れません」

 爽「あらそなの? いいなあドイツ・・・」

 カオリ「これはきついですね… アルコール攻撃は、オジサンのうんこならいざ知らず、日本の女子高生のうんこであるサワヤーさんはアルコールに対する免疫がないでしょうから、相当効くんではないでしょうか・・・」



サワヤー「ふんっ… なんだこんなモン…」スウウウウウウ・・・・


恒子『おっとぉ?! 今度は逆にサワヤー選手が大きく息を吸い込み・・・?』


サワヤー「くらえや! ブッヒュウウウウゥゥ――――――ッッ!!」ヒュゴオオオオオオ―――ッ!

ブルベン姉妹「あうっ?!」


恒子『ブルベン姉妹に吹きかけたぁぁっっ!!』


ブルベン姉妹「く… くさっ! は、あらっら…?」フラフラ


恒子『今度はブルベン姉妹の方がたたらを踏んでいます! 形勢逆転だぁっ!』


 カオリ「な…? ・・・爽さん、あなた、もしかして・・・」ジロッ

 爽「えっ? いや… ははは、まあ私ももう18だからさぁ、たまには酒くらい・・・な?」

 カオリ「不良……」ジトーッ

 爽「い、いや、昨日の夜さ、ちょっと焼き鳥食いに行って、砂肝とか豚串かなり食ったから、臭さは負けてねーと思うんだ・・・ その時、チューハイをちょっと、ね・・・」ナハハ

 爽(本当は日本酒五合くらい飲んだんだけどね…)


サワヤー「へっ、ちょっとびっくりしたけど、こんなシケた攻撃が私に効くと思ってんの? 不細工なまだらうんこさーん?」

ブルベン姉妹「やるな…… もう容赦しない。 これは、使うつもりはなかったけど… とっておきの秘技でお前を葬ってやる・・・!」ゾワゾワゾワアア……


恒子『うわああっ! な、なんだぁ? ブルベン姉妹の体から、何やら2種類の細長いウネウネした物体が大量に出てきましたぁっ!!』


ブルベン姉妹「クックック・・・ 血ヘドを吐いて悶絶するがいい・・・!!」

サワヤー「…!」


 爽「なっ! あれは・・・!?」


 うんこについてのあらゆる知識が頭につまっている爽には、それは見覚えのあるものだった・・・


 カオリ「爽さん! ま、まさか、あれは・・・!!」

 爽「カオリ、そのまさかだ・・・ あれは、“病原性大腸菌”だ・・・っっ!!」


 カオリ「な、なんて恐ろしいものを・・・!」カタカタ

 爽「私の記憶が正しければ… あれは『O-157』と『O-111』だ……っ!」

 カオリ「157と111・・・! そんな毒性の強い菌を…?」

 爽「そう… 殆どの大腸菌は無害だけど、まれに毒性を持った病原性の大腸菌がいる… いくつか種類があるけど、その中でも、157と111は極めて少数の菌でも強烈な症状を引き起こす最悪の悪玉大腸菌だ・・・!!」

 カオリ「…ブルーメンタール姉妹が感染してたってことですよね…?」

 爽「そういうことだな… しかしごくまれに、157や111に感染しても、殆ど症状が出ない人もいる… ブルーメンタール姉妹もそういう特殊体質なのかもしれない…」


157「ククック・・・ かわいいうんこちゃんやな~ぁ」ウニョウニョ

111「へっへっ! とりついてお前の体ボロカスにしてやるぜぇ~」ニョロニョロ


サワヤー「……」


恒子『大量の大腸菌がサワヤー選手に襲い掛かるぅ! もはや万事休すかぁぁっっ!!』


 カオリ「ああっ もうダメです! タオルを投げましょう爽さん!」

 爽「まてまてカオリ… 私のうんこはあんなのにヤラれるようなヤワな奴じゃないぜ…?」フフッ

 カオリ「え・・・?」

 爽「ほらっ、見てみろよ…」


サワヤー「ふん・・・・」シュウウウウウ・・・・


恒子『なっ?! サワヤー選手の体から… なんでしょう、ゆらゆらと湯気のようなものが出てきました・・・ こ、これは・・・?』


サワヤー「ぬんぬんぬん・・・・・!!」シュウシュウシュウウ・・・・・!!


157「うげっ! こいつ…!」

111「マッ マジか…?!」


サワヤー「貴様らの弱点なんかお見通しなんだよっ! くたばりやがれっ!」ムンムンムンムン・・・・・!!!


157「うっぎゃっああぁ―――っっ!! 助けてくれえぇ―――っ!!」ジタバタ

111「ぐっがあああぁぁ――っ! おかあちゃ―――んっ!!」ジタバタ


恒子『なっ こ、これは・・・ どうしたことでしょう!! サワヤー選手に襲い掛かろうとしていた大腸菌たちが、突然みんな苦しみ始めましたぁっ!』


 カオリ「さ、爽さん・・・ あれは、一体・・・?」

 爽「ふふっ、サワヤーは今、ある方法でリング上の温度をあげてるんだよ…」

 カオリ「お、温度…? ある方法…?」

 爽「そう… その、ある方法とは…」

 
 爽「“発酵”だよ・・・!!」


 
 カオリ「“発光”ダイオード・・・!!」

 爽「いや違うって」

本日ここまでっす。
また明日続き書いて、うんコンテスト編は終わらせます。
読んでくれた方ありがトイレ!

乙 ブルー便って本当にあるの?ニワカには信じがたい

>>105
青いうんこというのは、アンサイクロぺディアに載ってたモノなので、ガセというか妄想の可能性が高いですね。
でも、青汁をたくさん飲むと、緑色のうんこはわりと簡単に出るそうだし、青みがかったうんこは存在すると思う。
よしっ! みんなで幸せの青いうんこを探しに行こうぜっ!


カオリ「“発酵”…ですか…」

爽「そう… 日本のうんこは、昔は作物の“肥やし”になっていたことは知ってるでしょ?」

カオリ「もちろんです。 人のうんこは非常に良い肥料になるため、江戸時代には、うんこは“商品”として高額で取り引きされていましたから…」

爽「うん。 でも、うんこをそのまま畑にまいていたわけではない。 そんなことをしたら、かえって作物を痛めてしまうからね」

爽「畑にまく前に、うんこの毒性を抜かなくちゃいけない。そのための方法が、“発酵”だったんだ・・・!」


爽「そして、うんこを発酵させると、かなり高温になる・・・!」

カオリ「あ、なるほど…!」

爽「分かったみたいだね。 157や111は、熱に弱い・・・! 加熱した食品には全くいないからな。
  サワヤーは今、自分の体を発酵させて熱を発し、リング上を灼熱地獄にしてるんだよ・・・!」

カオリ「さ、さすがサワヤーさん…!」

爽「世界中のどこでも、人のうんこが肥やしにされていたわけじゃあない。 ヨーロッパでは畑の規模が大きいため、放し飼いにした家畜のうんこをそのままにしておくことで、土が痩せないようにしていたんだ。
  ふふ・・・ ドイツのうんこは、“発酵”なんて技は知らねーだろーな」クククク・・・


157「ぷげ・・・・」グッタリ・・・

111「もは・・・・」ボテー・・・


恒子『・・・ついに・・ 全ての大腸菌がダウンしてしまいました…
   強いですっ! サワヤー選手! どんな攻撃も跳ね返してしまいますっ!!』


ブルベン姉妹「クッ… 貴様ァ・・・!!」ギリリッ

サワヤー「おらおら遊んでんじゃねーよ、早く本気出してかかってこいって!」クイックイッ

ブルベン姉妹「こ、こうなったら・・・!」ニョロロロンッ


恒子『うわっ! ブ、ブルベン姉妹の体が・・・!?』


サワヤー「!?」


ブルベン姉妹「 …ふおおおおっ! 」ニョロロンロン♪


恒子『・・・ブルベン姉妹の体がほどけて、2本の… 青いうんこと黒いうんこへと分かれていきますっ!!』


ブルベン姉(青)「ふう… こうなったら肉弾戦だ…!」

ブルベン妹(黒)「二対一でボコボコにしてやる! 死ねぇっ!!」ザッ


恒子『完全に二本のうんこへと分かれたブルベン姉妹…! 二匹の大蛇のように、サワヤー選手に襲い掛かりましたぁぁっっ!!』


サワヤー「へっ! これを待ってたぜっ…!!」カッ


恒子『おっ? 迎え撃つサワヤー選手、大きな口を開け・・・?』



 爽「…あっ?」


視力が野生動物並に優れている爽はその時、一瞬だけ、見た。

サワヤーが懐から、こっそりライターを取り出したのを・・・!


 爽「!! まさか!」


!!!  !!  !!!


一瞬、リング上の時間が止まったかのように見えた、その、刹那・・・・!!


サワヤー「 ぶおっっ はあああああああぁぁ―――――っっっ!!! 」ブゴオォ―――ッ!


ブルベン姉「!? ぐっ ぐわあああぁ――――ッッ!!」

ブルベン妹「ひっ ひぃやああああぁぁ―――――ッッ!!」



恒子『だだっ! な、な、ななななんてことだああっっ!! サワヤー選手、突然口からものすごい炎を吹き出しましたぁ!! まるで怪獣だぁっ!』


ブルベン姉「あっがあああっ―――!!」メラメラ

ブルベン妹「うっげえええぇぇ―――!!」ボォーッ!


恒子『燃えているぅ! 燃えていますっ! ブルベン姉妹、すさまじい火炎攻撃により火ダルマにされ、断末魔の悲鳴をあげています! これは地獄絵図だぁぁ!!』


 カオリ「あわわわ… サワヤーさんなんてことを…」

 爽「あいつマジで容赦ねえ… 体内に可燃性ガスをためこんで、それを一気に吹き出したんだ・・・」

 カオリ「ええっ? でもガスだけじゃ火はつかないはずじゃ…」

 爽「ライターを隠し持ってやがったんだよあいつ・・・ 自分のうんこながら、汚ねえ奴だな…」

 カオリ「…うんこには、燃料として活用できるほどの強力なガス、メタンが大量に含まれていますから… あんなので燃やされたら、ひとたまりもありません…!」


ブルベン姉「……」シュウウウ・・・

ブルベン妹「……」フシュウウウ・・・


恒子『・・・・ああ・・ ついに、二本のうんこが両方とも、カラカラの白い灰になってしまいました… こ、これはもう、戦闘不能と判断します! 
   準決勝第一試合、勝者は、日本の“シシハラ・サワヤー”だぁぁ―――っっ!!』


ワ―――ッ ワ―――ッ  キャ――――ッ キャ――――ッ  スゲ―――ッ



★準決勝

 ○シシハラ・サワヤー(日本) VS ブルーベンタール姉妹(ドイツ)×   ※ブルベン姉妹が燃えて灰になってしまったため






サワヤー「やれやれ肩慣らしにもなんねーぜ・・・」ムフフフ・・・

カオリ「す、すごいです… これでついに決勝進出… 本当に強いですね!」

爽「相手を溶かしたり燃やしたり、完全にヒールな闘いっぷりだけどな・・・」



  ズッガ――――――ンッ!!


サワヤー・カオリ・爽「「「!!??」」」


その時突然、リング上に雷鳴のような音が響き渡り、1人と2個はビクッと肩をすくめた。


爽「な、なんだ今の音は…?」

カオリ「リングの選手が、何かやったみたいですね…」


リング上にもうもうと立ち上る白煙・・・


カオリ「この闘いの勝者が、決勝の相手… ツタンカーベンに、マリー・アン・トワレット… 一体どちらが…?」


シュウウウウウウウ~~~……


少しずつ、薄れていく白煙…

その中から、現れたのは・・・・!


カオリ「! あれは…!」

爽「げえっ!?」

サワヤー「……!!」


リングに立っていたのは、星のように光り輝く、黄金のうんこだった・・・!


カオリ「ツタンカーベン…! 古代エジプトのシャイニング・うんこです!」


爽「シャイニング・うんこぉ・・・?」

カオリ「ツタンカーベンは、古代エジプトのファラオがひり出した伝説のうんこです」

爽「おいおいファラオって… どういうことだよ、あのうんこは何千年も生きてるってことか?」

カオリ「…爽さん、あなた新聞を読んでいませんね?」

爽「は?」

カオリ「一ヶ月程前、古代史における性器の大発見があったんですよ…。 エジプトの巨大ピラミッドの中から、驚くべきモノが見つかったんです…!」


カオリ「巨大ピラミッドの最深部、ファラオの棺の置いてあった王の部屋に、隠し扉が見つかり、そこを開けると・・・」

爽「……」

カオリ「なんと、トイレがあり、便器の中にはうんこのミイラがあったのです!!」

爽「・・・・やべえ、さすがに私でもついていけねえ」


カオリ「それは、古代ファラオが死の間際にひり出したうんこ… それを家来たちが金箔でコーティングし、特殊な薬物でミイラにしたのです」

爽「うんこに金箔…? 正気の沙汰じゃねえな…」

カオリ「古代エジプトには金が豊富にあり、黄金は永遠の生命のシンボルとされていました。 家来たちは、ファラオへの絶対的忠誠心から、そのうんこをも崇め、奉っていたのです」

爽「うむむ… 確かに相手のうんこをも愛するのは、人としての究極の愛の一つだ…」


カオリ「発見された時、そのうんこは半死半生の状態でした… しかし、現代のテクノロジーにより、見事古代うんこが復活・・・! 地元エジプトでは、古来より受け継がれし神々のうんこ(ネオ・ラグナロク・うんこ)として崇拝の対象とされているそうです」

爽「マジかよ・・・」


カオリ「ツタンカーベンはまさにエジプトのレジェンド・・・ 神の力を持つゴッド・うんこなのです! サワヤーさんといえど、これは分が悪いかもしれません…」

爽「うーむ…」


サワヤー「心配すんな、カオリ…」

カオリ「サワヤーさん・・・?」

サワヤー「うんこの中のうんこ… 真のうんこは、私なんだ・・・! あんな奴、うんこの道を外れたカンちがい野郎なんだよ… 私が引導を渡してきてやるぜっ!」ザッ


踵を返し、リングに向かうサワヤー・・・

その背中には、死地に赴く勇ましき戦士特有の、覚悟を決めたうんこらしさがあった・・・!


爽「私のうんこよ… 待つんだ…!」ザッ

サワヤー「ん…?」

爽「お前に一つだけ、伝えることがある・・・」

サワヤー「んだよ… 早くしろや」

爽「・・・心安かれ恐るるなかれ、汝死ぬることあらじ・・!」

サワヤー「・・・わが祭物を携えて之を汝の前に供えるまで、ここを去りたもうなかれ・・」


カオリ「は? なんですかそれ?」






恒子『さあさあ! うんコロボックルたちの最大の祭典、世界うんコンテストもいよいよ大詰めぇ! うんこレスリングの決勝戦をこれより開始いたしますッッ!!』


ワ―――ッ ワ―――ッ  ピ―――ッ ピ―――ッ  キャ――――ッ キャ――――ッ!!


恒子『会場のボルテージも最高潮ォォ!! では、選手の入場です! まずはこのうんこぉ!』


サワヤー「はーあ、とっとと終わらせてクソして寝たいぜ・・・ったくよぉ・・」ステステ


恒子『うんコロボックル界に彗星のごとく現れた、東アジアのうんこの期待の星! 準決勝では、最強の呼び声も高かったブルーベンタール姉妹を燃やしてしまうという残虐ファイトで勝ち上がってきましたぁっ!』

恒子『この勢いのまま優勝してしまうのかぁ? 日本の、“シシハラ・サワヤー”ァァァッッ!!』


パチパチパチパチパチパチ


恒子『続きましては、こちらのうんこぉっ!』


ツタンカーベン「ふふ… ヒマつぶしもこれで終わりか…」ヌウウ・・・


恒子『その正体は4000年前の古代エジプトのファラオがひり出したゴッド・レジェンド・うんこぉ! 一回戦ではオーストリアのベンデル教授、二回戦ではフランスのマリー・アン・トワレットを歯牙にもかけず、まさに王者の貫禄を見せ付けて勝ち上がってきましたぁ!』

恒子『シャイニング・うんこの黄金の光が、うんこ界の頂点をつかむのか?! エジプトの“ツタンカーベン”―――ッッ!!』


パチパチパチパチパチパチ


 爽「うへええ… 本当に黄金のMAKIGUSOだな…」

 カオリ「ツタンカーベンは、もはやうんこの範疇を超えたうんこと言えそうですね…」


ツタンカーベン「…極東の凡庸なうんこよ… 我を少しは楽しませてくれよ…?」

サワヤー「あーっ、耳クソつまってて何も聞こえねー」ハナクソホジホジ

ツタンカーベン「…そこは鼻の穴だぞ、愚かな…」

サワヤー「あ?」ハナクソフッ!

ツタンカーベン「!!」ピトッ


恒子『おおおっ!? サワヤー選手、まだゴングも鳴っていないのに、なんと鼻くそを相手に飛ばしたぁっ! ツタンカーベン選手のゴールデンボディに鼻くそがつきましたぁぁっっ!!』


ツタンカーベン「・・・貴様ァッ!・・」

サワヤー「へっ屁っ! 体がテカテカしてるから、ハナクソが目立ってやんの、ダッセェー!www」


恒子『おおお・・・ にらみ合ってますにらみ合ってます! これはすさまじい闘いになりそうだぁッッ!
   では、うんこレスリング決勝戦! 試合、開始ぃぃぃ―――――ッッ!!!』


  カァ―――――――ンッッ


サワヤー「おっらああああああぁぁぁっっっ!!」ズデデデデデッ


恒子『うわっとぉっ! サワヤー選手、ゴングと同時に猛烈な勢いでダッシュ! ツタンカーベン選手にタックルだぁぁっっ!!』


ツタンカーベン「ふんっ… 笑止!」ガッ

サワヤー「おげっ?!」ドムッ


サワヤー「がっはああああぁっ!」ピューン


恒子『うおおっ! なんてことだぁ! リング中央で激突した両者! 弾き飛ばされたのは、突進したサワヤー選手だぁっ! 一発でロープ際まで吹っ飛ばされてしまいましたぁ!』


 爽「な…? そんな・・・」ガクゼン
 
 カオリ「爽さん… ツタンカーベンは、ただの光るうんこではないのです…」

 爽「…どういうことだよ…?」

 カオリ「爽さん、エジプトの人が、うんこをした後、何でお尻を拭いているか知っていますか?」

 爽「へ? 紙じゃねーの? ネピアだろ?」


 カオリ「紙でうんこをふくなどという勿体ないことをしているのは、ごく一部の先進国の人々だけです。 世界の大半の人たちは、葉っぱや海草、水、トウモロコシの芯など、自然にある物でお尻を拭いているんですよ」

 爽「…マジ?」

 カオリ「そして、中でも、エジプトの砂漠地帯の人々は…」

 カオリ「砂や小石でうんこをふいているんですよ」

 爽「こ、小石だとぅ!?」


爽は小石でうんこをふく自分自身を想像し、思わず肛門をキュッと締めた。


 爽「い、痛くねーのかよ…?」

 カオリ「爽さんがいきなり小石でお尻をふいたら痛いでしょうね… しかし、エジプトの人々は幼少より砂や小石でうんこをふくことで、肛門を鍛えているのです」

 爽「こ、肛門を…鍛える…!」

 カオリ「その、きたえあげられた肛門によってひり出されるうんこは・・・」

 爽「……」 

 カオリ「非常に圧縮された、たくましいうんこなのです!」


 爽「うっぬ…!」

 カオリ「エジプトの人々の肛門は世界最強です。よって、エジプトのうんこも、世界最強の強度を誇る体を持っているのです…」

 爽「…私のアナルも、うんこも、エジプトの人に比べれば、脆弱だと・・・?」

 カオリ「・・・残念ながらそういうことですね…。 肉弾戦でツタンカーベンに挑もうというのは、あまりにも無理があります」


サワヤー「・・・くそっ たれぇ・・」ムクリ


恒子『サワヤー選手立ち上がりました… しかし、膝が震え、ヨロヨロとよろめいています! 先ほどの一撃が効いているようです!』


サワヤー「んああ・・・・」パカッ


恒子『おおっ? しかしサワヤー選手、その大きな口を開け…?』


 爽「あっ、あいつまた…!」


サワヤー「ぶおっ はああああああああぁぁぁ―――――――っっっ!!!」ブッゴオォーッ


恒子『炎を吹き出したあっ! ブルベン選手を燃やし尽くしたあの地獄の業火だあぁぁーっ!!』


ツタンカーベン「・・・む!」


恒子『恐るべき紅蓮の炎がツタンカーベン選手の体を包み込みましたぁぁっっ! ああっ! また灰のようなうんこがリングに転がることになるのでしょうかあぁっ?』


サワヤー「くったばりやがれええっっ!!」ブゴオオオ――ッ……


ツタンカーベン「・・・ふふ・・ 心地いいな・・ まるで温泉に入っているようだ・・・」ヌクヌク


恒子『!? なっ? なにぃっ? ツタンカーベン選手、炎の中で笑っています! 火炎地獄がまったく効いていないようです!』



 爽「・・・なん…だと…?」

 カオリ「…爽さん、黄金が、永遠の命の象徴とされているのは、ただあの光り輝く見た目のせいだけではないんですよ…」

 爽「そうか… 金属には炎は効かねえってか…?」

 カオリ「そうですね… その中でも金は、最も安定していて破壊されにくい金属です。 炎も、酸も、金には効かないでしょう…」

 爽「…最強の黄金聖衣を身に着けたうんこってことか・・・ 難攻不落だな…!」

 カオリ「はい。 ツタンカーベンはあの完璧な防御力と、“神の攻撃力”を持ったうんこなんです」

 爽「神… ねえ…」


サワヤー「……」ハアハアハア

ツタンカーベン「…なんだ、もう終わりか? ふん… まあ少しは楽しめたな。 そろそろ御戸開きといこうか…」ニタアアア


恒子『ん…? ツタンカーベン選手、両手を上に掲げました…。 何をする気でしょうか…?』


ツタンカーベン「女神イシスよ…! 我に力を与え給え・・・!!」スウウウ・・・


その時・・・

  
 ゴロゴロ、ゴロゴロゴロゴロ~~~~ッ!!


恒子『おおっ? これは…? 突然上空から雷の音が…! 真っ黒い雲が、もうもうと湧き上がってきました・・・!!』



ツタンカーベン「滅せよ・・・! 凡夫よ・・・!!」ブワアッ


 カオリ「…あっ! サワヤーさん危ないっ! 上ですっ!」


サワヤー「!?」


カオリの、悲鳴に近い叫び声が響いた、その刹那・・・!


  ズッガァァ―――――――ンッ!!!



シュウウウウウウウウ~~~~~~ッッ


リングから立ち上る白煙・・・!


恒子『・・・た、大変なことが起きましたぁ! なんとリングの上に雷が・・・ サワヤー選手のすぐ横に落ち、白煙が立ち上っています・・・!!』


サワヤー「…おっへえええぇ… マ、マジかよ…?」カタカタ

ツタンカーベン「ほう…? かわしたのか…?」



 爽「カオリ… まさか奴は…」

 カオリ「はい… どうやらツタンカーベンは天気を操る能力があるようですね…」

 爽「う、うんこが天気を操るだとぉ…?」

 カオリ「・・・古代エジプト文明は、ナイル河の恵みをもとに、農耕により発展しました。 つまり、天気は古代エジプト人にとって非常に重要なものでしたので、神の力をかりた呪術師によって雨風を操ろうとしたそうです… 
     ツタンカーベンには… その呪術師の力が宿っているのかもしれません」

 爽「チートすぎるわそんなん・・・ 雷なんかくらったらひとたまりもねえぞ・・・?」



ツタンカーベン「楽にイカせてやる・・・ ジタバタするでないぞ・・・・」スウウウッ


恒子『ツタンカーベン選手、再び両手を上に掲げました・・・ ま、また雷を落とす気でしょうか?』


サワヤー「……」カタカタプルプル


恒子『大口叩いていたサワヤー選手もこれにはどうしようもありません! リングのすみで小犬のように震えています!』


 爽「雷なんか… リングの上じゃ逃げ場がねえじゃねーか… 本当にどうしようもねえよ…!」

 カオリ「・・・爽さん、もうあきらめましょう・・・ タオルを投げてあげましょう・・・」

 爽「ぐっ・・・・ くそうっ、わ、私のうんこが、負けるなんて・・・」ポロポロ


爽の両目からは大粒の涙が滲み、ほおをはらはらと伝い落ちた。


 カオリ「・・・爽、さん・・」

 爽「・・・インハイで負けた時より悔しい・・・ くそっ!でも… 私のかわいいうんこを死なすわけには、いかねえ・・・!」グッ


爽はタオルを握り締め、振りかぶった。


サワヤー「・・・! おいっ! やめろ・・・!」

 爽「もう何もできねーだろーが! これで… 終わりにしろっ!」バッ


爽は泣きながらタオルを力一杯投げ、そのタオルはリングの上に舞った・・・・


しかし、その、瞬間・・・!


ツタンカーベン「そこだぁっ! ツモォォォッッッ!!」バッ


 ズッガアァァ―――――――ンッッ!!


サワヤー「ぐっはああああぁぁあああぁ―――――――――っっ!!!」


ツタンカーベンが二度目の雷を落としたのだ・・・!


 爽「な!?」

 カオリ「ああっ!!」


雷は、爽の投げたタオルを一瞬にして消し去り、サワヤーの体を直撃していた・・・



サワヤー「……」シュウシュウシュウウ~~~……


恒子『・・・つ、ついに・・・ 雷がサワヤー選手を直撃してしまいました・・・
   サ、サワヤー選手、黒こげうんことなり、リング中央に倒れ臥してピクリとも動きません・・・』


ツタンカーベン「ふ・・・ 安らかにイッたようだな・・」


 カオリ「ひ…ひどいっ! こっちはもうタオルを投げていたのに!」

 爽「あああ・・・ 私のうんこがぁ・・・!」ガクゼン


恒子『こ・・・ これは・・ もう、戦闘不能と判断します! うんこレスリング決勝戦勝者は、エジプトのツタンカーべ…!』


?「まだだあぁっっ!!」


恒子『え・・・? 今、誰の声が・・・?』



サワヤー「ま、まだ・・・ 終わっちゃ、いねえ・・・!」ググッ



恒子『な・・・!? サ、サワヤー選手、雷に打たれて黒こげになっているというのに、立ち上がりました・・・! し、信じられない精神力です!!』


サワヤー「ぬぬ・・・!!」グググッ


 爽「あ、あいつ・・・!」

 カオリ「サワヤーさんやめてくださいっ! もう、そのまま眠っていて下さい!!」


サワヤー「カオリ・・・ 試合の前に、私は、言ったはずだ・・・!」ハアハア

 カオリ「え・・・?」

サワヤー「・・・うんこの中のうんこ、真のうんこは、私なんだと・・・!!」カッ


 カオリ「サ、サワヤーさん・・・!」ポロポロポロ

 爽「サワヤー、もういいんだ・・・!」


ツタンカーベン「ほう… 直撃を受けて立ち上がるとは… まだ楽しませてくれるとはな…」ヌッフッフッ・・・

サワヤー「ぬかせ・・・ ツタンカーベンよ・・・ 貴様は一つ、カンちがいをしている・・・」

ツタンカーベン「何・・・?」

サワヤー「神のような力を手に入れ、人から神のように崇めたてまつられることで調子に乗り、うんこの本質から外れたのだ・・・!
     貴様はゴッド・うんこなんかじゃねえ! ただのクサレ外道うんこだっっ!!」


ツタンカーベン「何を言っている… 負け惜しみか…?」

サワヤー「・・・今から・・・ うんこの本質ってやつを、お前に、見せてやる・・・!」パリパリパリ


恒子『おおおっ? サワヤー選手の表面の黒こげの皮がはがれ落ち始めました・・・! う、うんこが脱皮を始めました・・・!!』


 カオリ「あっ、あれは・・・!!」

 爽「なんだ、どうしたカオリ…?」

 カオリ「あれは、“うんこメタモルフォーゼ(進化)”ですっ!!」


 爽「・・・ う、うんこ、メタモルフォーゼ・・・ です、か・・・???」

 カオリ「はい! 私も伝説として伝え聞いているだけですが、うんこ道を極めた真のうんこが辿り着くという究極の超絶境地・・・ それが、うんこメタモルフォーゼなのです!」

 爽「・・・・・・」ゼック

 カオリ「一万年に一度しか、うんこメタモルフォーゼは起きません! そして、メタモルフォーゼによって現れるのは、伝説の超戦士、スーパーうんコロボックルです!!」

 爽「ス、スーパーうんコロボックル・・・!!」
 


サワヤー「うおおおおおおおぉ・・・・!!!」パリパリパリパリ


恒子『・・・つ、次々と黒い皮がはがれていきます・・・ そして・・ 中からは・・・?』


 爽「スーパーうんコロボックルって・・・ どんな風になるんだよ・・・?」

 カオリ「それは私も分かりません… ただ、スーパーうんコロボックルは、この宇宙最強の戦闘能力を持っている究極のスーパーヒーローなんだそうです・・・!」


サワヤー「ふうう・・・」パリ…パリッ


恒子『・・・つ、ついに全ての皮がはがれ落ちましたぁ・・・』


 カオリ「うぇっ!?」

 爽「・・・おえ・・ キモ・・・」


スーパーサワヤー「むっふっふ・・・・」ゴゴゴゴゴゴゴ……


そこに現れたのは… 茶色いオーラを身にまとい、筋骨隆々となったサワヤーであった…


 爽「な、なんかマッチョになってるけど、大して変わってねーぞ? 本当につえーのか?」

 カオリ「・・・あっ、はい…、多分・・・」


スーパーサワヤー「…待たせたな、本気の私の力を見せてやろう…」ズモモモモモモモ・・・

ツタンカーベン「ほう… 面白い、ならば、私も本気を出すとするか・・・ つりあぁっ!」ピカッ


恒子『あっ!?』

 爽「うっ!」

 カオリ「えっ!?」


ツタンカーベンの掛け声と同時に、リングの上に太陽のような強烈な光が現れ、会場にいたうんこと人間は思わず目を手でおおった。


ツタンカーベン「ふふ・・・」ピッカーッ


恒子『ううう・・・ まぶしい…! ツタンカーベン選手が、突然ものすごい明るさで光り始めました! リ、リングの上がよく見えません!』


スーパーサワヤー「ツタンカーベン・・・ 貴様、この期に及んで、まだ、そんな下らん技を・・・」マブシィー!

ツタンカーベン「何を言う… 貴様こそ、そんなちんけな筋肉で、私にまた物理攻撃をしてくるつもりか?」

スーパーサワヤー「…物理攻撃をするなんて、誰が言った…?」

ツタンカーベン「? では、何をしようというのだ・・・」

スーパーサワヤー「そんなん決まってる・・・ 私が、これからするのは・・・」


スーパーサワヤー「“反復横跳び”だよっっ!!」カッ


恒子『はっ?』

爽「ふ?」

カオリ「へ?」


スーパーサワヤー「ふん、ふん、ふん・・・・」サッサッサッ


恒子『…??? サ、サワヤー選手、宣言どおり、リング上で反復横跳びを始めました… 一体どうするつもりなんでしょう…?』


ツタンカーベン「…雷で頭がおかしくなったか…?」


 爽「おいカオリ・・・ 何やってんだあいつ・・・?」

 カオリ「わ、私も分かりませんよぅ…」


スーパーサワヤー「ふんふんふんふんふんふんふんふんふん……!」ギュンギュンギュンギュン


恒子「おおお…? しかし、サワヤー選手の反復横跳びのスピードがどんどん上がっていくぞ・・・?」


スーパーサワヤー「ふおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉ―――――――っっっ!!!」ビュンビュンビュンビュンビュンビュンビュンビュンビュンビュンビュンビュン・・・・・・・・


恒子『ななな、なんてスピードだぁ!? もはや目で追うことができません! 茶色い何かがものすごいスピードでリング上を動いていますっ!』


ツタンカーベン「・・・??」

スーパーサワヤー「ケッ… まだ私が何をやろうとしているか分からねーみてーだな…」ギュンギュンギュンギュンギュンギュンギュン・・・・・

ツタンカーベン「……」

スーパーサワヤー「ツタンカーベン・・・ うんことは、崇めたてまつられるようなモノではないんだ・・・ さげすまれながらも、黙って全てを受け入れ、人の役に立ち続ける・・・ それがうんこなんだよ・・・!」ギュウ―――――――――――――――ンッ


スーパーサワヤー「 …… … … 」ギュオ―――――――――――――――――――――――――ンッ


ツタンカーベン「・・・? む・・・?」


恒子『おや・・・? リングの上の光が弱くなってきました・・・ ツタンカーベン選手の明るい光がおさまってき… ん? いや? あれは・・・?』


スーパーサワヤー「 … …… …… 」ビュオオオ――――――――――――――――――――――――――――ンッ


恒子『! これは・・・! ツタンカーベン選手の体から発せられている光が、サワヤー選手に吸い込まれていってます! な、何が起きているんだぁ?一体ぃぃっ!!?』


スーパーサワヤー「 …… … … …… …… 」ヒュウウウ――――――――――――――――――――――――――――――――ッ


よく見ると・・・

サワヤーのいるあたりの空間に小さい黒い穴があき、そこに、ツタンカーベンの光が全て吸い込まれていっているのである・・・!


 爽「な、なんなんだあれは・・・??」

 カオリ「・・・ま、まさか・・・!」

 爽「・・・カオリ?」

 カオリ「…いえ… 伝説で伝え聞いたことで、ウソだと思っていたのですが、まさか、本当だとは・・・!」

 爽「いや、だからなんなんだよ…?」

 カオリ「爽さん、スーパーうんコロボックルは、光の速さで動くことができるのですっ!」

 爽「は?」


 カオリ「爽さん、光の速さでうんこが動くと、何が起きるか知っていますか・・・」

 爽「…考えたこともねーよ…」

 カオリ「うんこほどの質量の物が光速で動くと、重力崩壊が起き、想像を絶するブラックホールが発生するんですよ・・・!!」

 爽「は、はああああ・・・??」


スーパーサワヤー「 …… … …… 」ギュウ――――――――――――――――――――――ンッ


恒子『く、黒い穴が光を吸い込んでいますっ! なんなんでしょうかアレは…!? そして、穴が徐々に広がってきていますっ!!』


ツタンカーベン「・・・!!」ググッ


スーパーサワヤー「ツタンカーベン… うんこはな、うんことして生まれたからには、自分の不潔さを認め、尚且つ卑屈にならず、全てを受け入れて気高く生きていかなくてはいけないんだ・・・・ それが、うんこの美学だ・・・!!」ギュ―――――――――――――――――――――――ンッ


ツタンカーベン「・・ううっ・・・!!!」グググッ


恒子『ああ・・・? ついに黒い穴がツタンカーベン選手をも引っ張り始めたようです!』


スーパーサワヤー「うんこは、何かを発することが本質ではない・・・ 人のあらゆる老廃物、邪悪なモノ、悲しみ、苦しみ、しがらみ、そのすべてを受け入れ、体に取り込み、大地に還っていく・・・ それがうんこの本質だ・・・!!」ギュオオオ―――――――――――――――――――――――――ンッ


ツタンカーベン「・・があっあ・・・っっ!!!」ズルズルズルッ


恒子『ツタンカーベン選手! 懸命に踏ん張っていますが、どんどん穴に引き寄せられていきます・・・!!』


スーパーサワヤー「・・・いいか! 人はうんこをするからこそ美しく、臭いモノを持っているからこそ魅力的なのだっ!」

        「しかしそれは・・・ うんこが真に気高い存在だからだ!!」

        「ツタンカーベン! うんこの風上にも置けないとは、お前のことだぁ! 私は・・・真のうんことして、お前を吸収し、排除するっ!!」ギュオオ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――ンッ


ツタンカーベン「ぐわっ ああああああああぁぁぁぁ―――――――――――――――っっ!!!」ビュオオオオオ――――――――――ッ!



・・・・・ついにツタンカーベンの体も穴の中に吸い込まれ・・・、次の瞬間には・・・、穴は閉じ、リングは水を打ったように、静まり返った。


そして、そこには、元の体に戻ったサワヤーだけが立っていた。




シ――――――――ン・・・・・・・


恒子『・・・・・・ツ、ツタンカーベン選手・・・、穴の中に吸い込まれてしまいました・・・ リ、リングには、サワヤー選手しかいません・・・』

恒子『け・・・決勝戦、決着ですっ! 勝者は、“シシハラ・サワヤー”!! 今年の世界うんコンテスト優勝者は、日本の“シシハラ・サワヤー”だああぁぁぁ―――――――っっっ!!!』



★決勝戦

 ○シシハラ・サワヤー(日本) VS ツタンカーベン(エジプト)×   ※ツタンカーベンがブラックホールに吸収されてしまったため


ウオオオオオオオオ―――――――ッ! ピ――――ッ ピ――――ッ!  キャ――――――ッ! キャ―――――――ッ!  ワ――――――――ッ ワ―――――――ッ!!


爽「うへええっ、すげえ歓声だな・・・」

カオリ「サワヤーさん、すごいですぅっ!!」ウルウル

爽「そうだな… 途中、本当にもうダメだと思ったけど、さすがは私のうんこだぜっ!!」

カオリ「爽さん、本当にありがとうございました・・・」ペッコリン

爽「いえいえどういたしまして。 これで全部終わりだろ? 鶴賀の人たち心配してるかもしれねーから、もう戻してよ」

カオリ「はい・・・ あっ、サワヤーさんが優勝インタビューを受けていますよっ!」

爽「おっ、ほんとだ」



恒子『サワヤー選手! 優勝おめでとうございますっ! どうでしたか? 決勝戦は接戦でしたね!』

サワヤー「いやあ別に…? あんなん大したことねーって」

恒子『相変わらずのビッグマウスですね! …さあ、これでサワヤー選手は一年間、世界中のうんコロボックルの王様ですよ!』

サワヤー「王様?」

恒子『はいっ、どんな事を命令してもいいんですよ。 全てのうんコロボックルが言う事を聞いてくれます』

サワヤー「マジで? えーっと・・・ じゃ、早速命令出してもいい?」

恒子「えっ、ここでですか? まあ、いいと思いますけど・・・」


サワヤー「じゃあ・・・」コホン


サワヤーは一つ咳払いをし・・・


サワヤー「世界中のうんコロボックルたちに命令するっ! あらゆる高校の女子トイレ、女子更衣室、女湯に行って、動画を撮ってこいいいぃぃぃぃっっっっっ!!!!!」グッフフフフフッ


恒子『』

爽「」

カオリ「」




・・・結局鶴賀の盗撮事件は解決せず、被害はさらに大きくなって、ゆみの頭を悩ませたという・・・・





次回、 ~長野清澄 和「? なぜこんな所に川が!?」爽「あ、それ私のオシッコだよ」の巻~ に続く・・・


鶴賀編以上です。
長くなり過ぎました。
決勝のうんこブラックホールは、「光の速さでケツからうんこ出したらどうなるの?」という伝説のスレを参考にしました。
そのスレによると、光の速さでうんこを出すと、最先端の物理学の法則により地球が消滅し、銀河系がブラックホールに飲み込まれ、宇宙が大ピンチになるそうです。


<その9 ~長野清澄 和「? なぜこんな所に川が!?」爽「あ、それ私のオシッコだよ」の巻~ >



和「咲さん」

咲「……」

和「…つかれましたよね? ここのホテルで一休みしていきませんか?」


薄暗くなり始めた繁華街、和は、妖しく光るネオン看板を背に、咲に迫っていた。


咲「・・・和ちゃん、こ、ここは、その・・・」

和「食事のできるお店までは、まだけっこう遠いですよ。 ホテルならルームサービスを頼めます。 ゆっくり休みながら食事しましょう」

咲「だ、だめだよ和ちゃん。ここは高校生は入っちゃいけないとこだって…」

和「私たちは今私服なんですから、問題ありません」グイッ


和は野獣のようにギラついた目で咲の手首をつかんだ。


咲「ヒッ!」


和(咲さんとお付き合いを始めて2ヶ月・・・)ハアハア

和(手をつないで登校するようになるまで1ヶ月、キスまで1ヵ月半かかりました…。 そして、今日は3回目のデート・・・! もうガマンできません、今こそ、マッハで最後までキメる時です!!)ハアハアハアハア


咲「… あっ! ごめん和ちゃん、私思い出したっ!」

和「は?」

咲「きょ… 今日、お父さん早く帰ってくるんだった。 ゆ、夕飯作ってあげないといけないから、もう、帰るね!」ビッ


咲は全力でつかまれた左手をふりほどいた。


咲「ごめんね! ま、また明日学校で会おうね!」スタタタタ


和「……」


咲(…ああ、怖かった…)タタタタ

咲(和ちゃんのことは好きだけど… たまに、ものすごく怖い目で私のこと見てくるんだよね…)タタタタ

咲(私まだ高一なんだし… 心の準備が必要だよぉ… 強引な和ちゃんは嫌だな…)タタ、タ・・・

咲(それに… さっきからおトイレ我慢してたんだよね… …あれ…?)ピタリ


咲はいつの間にか、見知らぬ町並みの広がる住宅地に迷い込んでいた。


咲「・・・ここどこ・・?」


咲(おかしいな・・・? 駅の方に向かっていたはずなのに・・・)テクテク

咲(やだなぁもう! おしっこしたいのに… もれそうだよぉ…!!)ハアハア

咲(…あれ? あの人は…)


?「……」テクテク



爽「・・・あーったくよぉ、これだからド田舎は困るぜ…」テクテク

爽「カプセルホテルも24時間営業のマンキツもねえ… くそったれ… さみーから野宿はしたくねーんだけどなぁ…」テクテク

咲「あの… もしかして…」

爽「あん?」クルッ

咲「あっ、やっぱり! 北海道の…」

爽「ゲッ! 宮永……!!」


咲「お久しぶりです、インハイの準決勝以来ですよね… 獅子原さん、なんでこんな所に?」

爽「あー… いやね、ちょっと旅してるとこなんだけど…」

咲「旅…? 観光ですか?」

爽「いやちげーよ。 全国の高校を巡る旅なんだけどさ… ちょうど良かった、明日は清澄に行く予定だったんだ。 宮永ってここら辺地元なの?」

咲「えっと… はいまあ、そうですけど…」

爽「ごめん、突然でわりーんだけど、今晩泊めてくんね?」オガミー

咲「は?」


咲「…そんな、いきなり、泊めてとか言われても…」

爽「あーごめんごめんそりゃそうだよな。 じゃあさ、マンキツかビジホってこの近くにねーかな?」

咲「す、すみません実は、私も今迷ってるとこなんですぅ…」モジモジ

爽「……そっか… 宮永お前… もしかしてトイレ行きたいのか?」

咲「ふぇ? ど、どうして分かったんですか?!」


犬並みに嗅覚が優れている爽は、咲の体から吹き出している微量の冷や汗と、わずかに外にもれ出たオシッコの匂いを感じ取っていたのである。


爽「トイレならさ、ついさっき私見たよ」

咲「えっ、ほ、本当ですか?」

爽「そこの坂上ったとこの公園にあるよ。 とりあえず案内してやるから来いよ」スタスタ






爽「ほらあそこ。 外で待っててやるから行ってこいよ」


爽の言う通り、人気のない公園の端に、小さな男女共用のトイレがポツンと立っていた。


咲「あ、ありがとうございます・・・! し、獅子原さん、私ちょっと怖いので、絶対待ってて下さいね…」

爽「はいはい、心配すんなって」


トイレへ小走りで駆けていく咲… しかし、その時・・・!


?「こーんばーんわーww」ガシッ

咲「?!」


どこからともなく突然、革ジャンを着た大男が現れ、後ろから咲の肩をつかんだのである。


咲「!?? …あ、あの…?」カタカタ

不良A「あーごめんなお嬢ちゃん? あのさあ、オレ今すっごく困っててさぁ。 ちょっと、金貸してくんねーかな?」ニヤニヤ


不良B「終電逃しちまってさー、オレら帰れねーんだわ」ガサ(←まだ7時前)

不良C「お嬢ちゃんがタクシー代出してくれたら、野宿しねーで済むんだよ、たのむわー」ガサガサ


トイレ横の茂みから、さらにチンピラ風の男が2人出てきた。


咲「は、はわわわわわ・・・」ガクブルガクブル

不良A「貸してくれる…よな? 貸してくれねーとオレら何すっか分かんねーんだけど……」


爽「おいコラ、皮かむりのインキン野郎! うすら汚ねぇ手はなせよ!!」ザッ

不良A「あん、なんだお前・・・?」ギラッ


爽「そいつのツレだよ。 社会のゴミクズさん」

咲「し、獅子原さん…」カタカタ


不良A「ほー、これはこれは・・・」


不良Aは咲の肩をつかんでいた手を放すと、爽の前に立った。

と、思った次の瞬間


  ドゴムッ!


爽「かっ! ・・はぁ・・・」ドッ


不良Aの拳が爽のみぞおちにメリ込み、爽は腹をおさえながらくの字になって地面に顔からつっこんでいた。


不良B「なめてんじゃねーぞこのドブスがっ!」ドゴォッ

爽「ぐっ!」オエッ


さらにもう一人が倒れている爽の腹を蹴り上げ、爽の口からは長崎ちゃんぽんが飛び出してきた。


不良B「うぉっ! 汚ね!」

爽(あ… さっき食べた… もったいねえ… 麺と、キャベツと、…あれはカマボコか…)


爽はあまりの激痛に頭がグルグルしながらも、横たわりながらのん気に自らの吐瀉物の中味を確認していた。


咲「し、獅子原さん…!」ショワアアア・・・


不良C「! オイッ! こいつもう漏らし始めたぜっ!」ハアハア


身動きできず立ちすくんでいる咲の足元には、小さな水たまりができ、ジワジワと広がっていた。


不良A「やべえっ、オレもうガマンできねえ! 早いとこ車に連れ込もうぜ! おいB、お前脚の方持て!」

不良B「オシッ!」ザッ



爽「はなぁ~げぇ~のぉ~ さきっぽぉ~はぁ~♪ うん~こぉ~のぉ~ まぶぅ~だちぃ~♪www」


不良B「……」

不良A「…んだお前… まだやられ足りねーのか?」

爽「クサレインポちゃんたち・・・ あんたらは、この私を本気で怒らせた・・・!!」


爽は地面につっぷしたまま不良たちを睨み付けた。


不良C「…お前…、アホか…? 立つこともできねーのに、何をする気だってんだ…」

爽「バーロー、おめーらなんかなぁ・・・ 私は、寝たままでもブチコロスことができるんだよぉ!」ゴウッ

不良'S「「「!!!」」」


倒れたままの爽の体から、常人でも視認できるほどの、凄まじい赤いオーラが吹き出してきた。


そして…



爽「ふぅ……」ジョバーナァ―――ッッ


不良A「うおっ! こいつも漏らしやがった!」

不良B「くっせっ! なんだこいつすげぇ量のションベンだっ!!」


爽の股間からは、まるで蛇口をひねったように… いや、まるで鉄砲水のような凄まじい勢いで黄金水が噴出していた。


爽「浄化してやるよ…! ゴミクズどもが…!!」クワッ


不良A「ゲエエエッ! なんだこれっ!」ジャバジャバ

不良B「マジか・・・? ありえねぇ・・・!」ジャバジャバ

不良C「ひっひいいぃぃ! 気持ちわりぃいいぃ!」ジャバジャバ


爽の黄金水はまるで池のように辺りを覆い、しかも水位はどんどん上がり、もう不良たちの腰あたりまで来ていた・・・


咲「し、獅子原さん、これは…?」ヒシッ


倒れた爽を抱きしめていた咲は驚愕した・・・

爽と咲の周りだけ、まるでモーゼの十戒のように、黄金水が迫ることはなく、池に穴があいたような形で守られていたのである・・・


爽「宮永、安心しろ… トイレマスターにとって、尿圧を操ることくらい、朝メシ前だぜ・・・!」


不良A「ぐわあああっ! おぼれるぅ!!」ジタバタ

不良B「助けてくれえぇ! 俺は泳げねえんだぁ!」ジタバタ

不良C「モガモガッ、 ブクッ ブク……」ジタバタ


爽の噴出した黄金水の水位はもう不良たちの首あたりまで来ており、公園には突如として巨大な湖ができたようになっていた。


爽「私のオシッコで身も心も洗って出直しやがれっ! うっらああああぁぁぁ!!」ジョッバァーナァ―――――ッ=3=3






和「はあ、はあっ・・・」タタタタタッ

和(いそいで駅まで行ったのに、咲さんは見当たりませんでした…)ハアハア

和(咲さんの携帯も、応答がない…)ハアハア

和(咲さんは一体どこへ… どこかでまた迷っているのでしょうか…?)ハアハア


チョロロロロロォ……ッ


和「…おや、これは…?」


ジョロロロロォ~~~………


和が駆け上っている坂道の上の方から、水が流れてきたのである・・・


和「…? 雨も降ってないのに… なんでしょうかこの水は… うっ! くさっ!」


その時・・・



ド、 ド、 ド、 ド、 ド、 ド、 ド、 ド、 ド、 ド、 ドッッ・・・・・!!



和「!!?」


和が見たモノ・・・・

それは、坂の上から流れてくる凄まじい量の黄金水と、その水流に流されてくる3人の不良たちであった・・・


不良'S「「「ぐわあああぁぁあぁ―――――っっっ!!!」」」


和「!? な、なぜこんな所に川が!!」


ドドドドドドドドドォォォォ―――――――ッッッ!!!


和「キャアアッ! SOA―――――ッ!!」


水流はアッという間に和も飲み込み、激流となって繁華街へと流れていった・・・


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~清澄高校麻雀部部室~


爽「・・・っていう夢をさ、昨日の夜見たんだよね。 どう? 面白いでしょ?ww」


久「……」

まこ「……」

和「……」

優希「じぇ……」

京太郎「……(やばすぎるぜコイツ…)」

咲「いい加減にしてください。 ゴッ倒しますよっ!」




次回、 ~長野風越女子 爽「ああっ! 女神様のうんこよっ!!(AH! MY GODDESS UNKO!!)」の巻~ に続く・・・


今年の秋は水害で亡くなられた方もいるというのに、こんなSSを書いてしまいすみません。
来週、次スレを立てて風越から書いていきます。

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