望「卒業……ですか」(27)

ジャアミンナ、マタイツカ!

ワタシタチノユウジョウハハナレバナレニナッテモフメツヨ!

可符香「あれは……卒業生たち!」

奈美「卒業シーズンもそろそろ終わりだねぇ」

望「卒業……ですか」

千里「あれ、先生。奇遇ですね。」

望「卒業卒業と言いますが……はたして皆、本当に卒業できているのでしょうか」

奈美「?どういうことですか?」

あびる「私たちのことじゃない?原作ではとっくに卒業しているのに……」

望「おっと小節さん、それ以上はngですよ」

千里「しかし、一体どういうことですか?みんな、きちんと卒業できていると思いますけど……。」

望「確かに学校は卒業できているでしょうね。しかし、もっと優先的に卒業しなければならないことがあるでしょう!」

奈美「と、言うと?」

望「例えばあれです」スッ

ニート「おい母さん、飯」

ニート母「……いい加減、あんたも何か職に就くべきじゃないの?あたしもお父さんもいつまでも生きていられるわけじゃないのよ?」

ニート「っせーな。わかってるよクソババァ!俺だっていろいろ考えてんだ!口出しすんじゃねえよ!」




奈美「うわぁ……」

望「いつまでも親の脛かじりから卒業できないニート!……おや、こちらは……」

女「あーん!また太っちゃったー!あんなに走ったのになんでー?」ムシャムシャ




望「ダイエット→リバウンドの負のサイクルから卒業できない女性!」

あびる「いるよね、ダイエットして体重落ちたのを良いことにたくさん食べてまた元に戻っちゃう人」

可符香「奈美ちゃんみたいだね!」

奈美「わ、私はそんなこと……」

千里「そんなこと?」

奈美「な、ないわけじゃないけど……でも、別にあそこまでひどいリバウンドをしたわけじゃ……」

芽留「……」めるめる

ズイッ

件名:
本文:我慢の足りないデブ


奈美「デ、デブじゃないよぉ!」

望「……おや、あちらは……」

漫画家「こ、これが今週の原稿です……」スッ

担当「あー……うん。……えっと、この先の展開って考えてたりする?」

漫画家「え?あ、はい。一応大まかには……」

担当「うーん……そっかぁ……でもさ、もしかしたら漫画家さん、バトル系はあんまり得意じゃないんじゃないかなぁって思うんだよねぇ」

漫画家「えっ……えっ?」

担当「だからさ、こう……次は趣向を変えて……」

漫画家「ま、まだ始まったばかり、なのに……」ズーンorz




マ太郎「ソフトランディングなのナ!」

望「まぁ……一気に伝えたので言い方はソフトでも流れはハードですけどね。……あれは読みきり→連載→打ち切りのサイクルから卒業できない方なのでしょう」

千里「前者の女性はともかく、漫画家さんは生活がかかってますから、大変ですよね。」

望「このように、高校卒業や大学卒業よりも重要な、早期に卒業するべきことはたくさんあるのです!!」

・タバコ
・お酒
・薬物
・パチンコ
・カードゲーム
・課金ゲーム
・いい年齢の大人が読む少年誌
・いい年齢の大人が見るアニメ
・借金→その借金を返すために別のところで借金のループ
・夢は叶うという根拠のない希望

千里「最後のは、卒業しなくてもいいんじゃないですか!?」

芽留「……」めるめる

ズイッ

件名:
本文:夢を見るのは個人の自由だろーが!

望「確かに音無さんの言う通り、夢を見るのは個人の自由!……ですが、ある程度の歳になったら自分の限界は知っておくべきだと、前にも言ったはずですよ」

奈美「ゆ、夢も希望もないよ……」

望「世の中、そんなものです。私だって、あのままサザ○さん時空から卒業できず、永遠にあなたたちの担任だったと考えると……命がいくつあっても足りませんよ。ゾッとします」

千里「ひどい!」

奈美「何てことを言うんですか!」

マ太郎「教師の言葉とハ思エないのナ!」

望「絶望した!卒業しなければその後の人生真っ暗なこの世に絶望した!!」

ヌッ

まとい「ですが先生。現代では卒業したからといって必ずうまくいくとは限りませんよ」

望「……いたんですか」

まとい「ええ。ずっと」

まとい「ほら見てください先生」

望「あれは……」

可符香「車道を走る自転車?」

あびる「あぁ……確かに自転車は歩道通行から卒業しましたよね」

奈美「かといって車道を走ればドライバーからは邪魔だと文句を言われるし……。どうすりゃいいのよ!」

まとい「そう……卒業したとしても賛否両論なものもあるのです!」

・a○b48→卒業して女優に
・ガラパゴス携帯→卒業してスマートフォンに
・峯○みなみのフサフサ髪→卒業して坊主に
・ブルマ→卒業してハーフパンツに
・下ネタ→卒業したらツマンネとよく言われるように

望「な、なるほど……確かにそうですね。ですが、よくやらないで後悔するよりやって後悔した方が良い、とも言いますし……やはり卒業できるものは何でも卒業するべきなのでは?賛成の声も少なからずあがっているようですし」

可符香「先生」

望「?何でしょうか?」

可符香「今生から卒業すれば先生の会いたい人に会えますよ」

望「……おおっ!それは確かに!!では早速……」ギュッ

まとい「お供します」ギュッ

奈美「ま、待ってください先生!まといちゃんも!」ガシッ

千里「早まらないでください、先生!」ガシッ

可符香「そう!現世を卒業すると誰もがポロロッカ第14植民地へと送られ、一生幸せな生活を満喫!そしてその生活に飽きたら再び現世へと転生され、第二の人生を歩むのです!」

芽留「……」めるめる

ズイッ

件名:
本文:死んでるからもはや『生活』じゃねーよ脳内電波女

望「ゲホッゲッゲホッ!」

まとい「……ケホッ」

望「あなた方が引っ張るから余計にきつく絞まったじゃないですか!死んだらどーする!」

奈美「なっ!?」

千里「助けたのに、なんて言い様ですかっ!少しは、感謝したらどうです!?」

望「くっ……恩着せがましい……!」

奈美「ひどいっ!!」

望「それにしても、あなたはまた人の心のスキマにつけこんで……」

可符香「……」ニヤリ

望「ニヤリじゃありませんよまったく……」

マ太郎「巷では天使と呼ばれているのにナ!」

望「あなたの発言はいつもいつも危ないことだらけですね……」

望「とにかく、このように卒業できない人が世界中、たくさんいるのですよ」

可符香「いやだなぁ、先生。卒業できない人なんてそうそういるわけないじゃないですか」

可符香「これはあえて卒業せずに安心感を与えているのですよ!」

望「はい?」

可符香「先生はこの間、人間は下を見れば安心できる!と仰いましたよね?」

マ太郎「下内裏様の話を参照なのナ!」

望「そんなこともありましたね」

可符香「彼らはまさしくその汚れ仕事を進んで実行しているのです!」

望「……いやいや、そんなわけないでしょう!」

可符香「いいえ、きっとそうですよ!そうですよね?」

ニート「そうそう。誰もしないから俺がやってる」

女「ワタシを見て安心してほしいっていうかー」

漫画家「ぼ、僕より下の漫画家はいないから……」

可符香「ほら見てください先生!彼らは卒業できるのに卒業しない、人を安心させるために立派な活動を行っているのですよ!」

可符香「ニートはフリーターに、暴飲暴食の女性は他の女性に、売れない漫画家は他の漫画家に、それぞれ下には下がいると教え、安心感を与えてくれているのです!」

望「違うでしょう!それはただの逃げです!」

奈美「はは……物は言い様だね……」



可符香「いいえ、逃げではありません!卒業せずにみんなの安心感を守ってくれている人が他にもこんなにいるのです!!」

・予備校から卒業しない浪人生
・漫画家から一向に卒業しない江川○也、や○みつる
・2chから卒業しないねらー
・ニコニコから卒業しないニコ厨
・アイドル『歌手』グループから卒業しないジャ○ーズ
・テスト0点から卒業しないの○太くん
・昔の憲法から卒業しない日本

千里「世間に、こんなに卒業していない人がいるなんて……きっちり卒業しなさいよ!!」カッ!

あびる「あぁ……千里ちゃんがまた凶暴化……」

望「まさかまた猟奇オチですかぁ!?」

可符香「でもでも千里ちゃん!彼らがいなくなったらみんな安心できなくなるよ!」

望「そ、そうですよ木津さん!」

千里「みんな、忍耐が足りないだけよ!誰かを安心の拠り所にするなんて、間違っているわ!私が、全員まとめて、その弱い精神力を叩き直してくれる!!」ダダダッ

望「せめてスコップは置いていきましょう!叩くのが精神だけとは到底思えませーん!!」

千里「粛清!粛清!粛清!」ダダダッ

ニート「今期のアニメはなかなかの良作揃いだなぁ……」

ヌッ

千里「お前、卒業できていないな?」

ニート「あ?誰だおま……ヒィッ!?」

千里「ハローワークと土の下、行くなら、どっちがいい?」

ニート「は、ハローワークに行かせていただきまーす!!」ダダダッ

女「あー……やっぱりポテチうまいなー」ムシャムシャ

ヌッ

千里「お前、卒業できていないな?」

女「え?誰よあな……ヒィィッ!?」

千里「運動して肉を落とすのと、運動しないで肉を落とすの、どっちがいい?」

女「う、運動してきまーす!!!」ダダダッ

漫画家「はぁ……また打ちきりか……人生、そろそろ卒業しちゃおっかなぁ……」

ヌッ

千里「手伝いますよ。」

漫画家「えっ……?」

千里「うなっ!」グシャ

望「木津さんっ!」ダダダッ

千里「あら、みんな。」パンパン

奈美「って!何、この不自然に盛り上がった土は!?」

あびる「何を埋めたの?」

千里「何も。」

望「いやいや、明らかに何か埋まっているでしょう、ここ!」

千里「何も、埋めていませんよ?」ニコッ

望「そ、そうですか。木津さんがそう言うなら……そうなんでしょうね。……たぶん」

芽留「……」めるめる

ズイッ

件名:
本文:ヘタレハゲ

望「だから私は禿げてません!」

千里「……」ジーッ

芽留「……!」ゾワッ

千里「……そろそろ、携帯から卒業しましょうか?」

芽留「……ッ!!」ぶんばっぶんばっ

千里「……うなっ!」

芽留「━━━━━ッ!!!」グシャ

奈美「……」ガタガタ

千里「……」チラッ

奈美「……!」ビクッ

千里「……そろそろ、普通から卒業しましょうか?」

奈美「わ、私は……普通のままで良いですぅぅ!!!」ダダダッ

千里「……卒業しないなんて、許さない。」

千里「包帯キャラから。」

あびる「……」


千里「ストーカーから。」

まとい「ひっ!」


望「あぁっ!とうとう各人の個性すら卒業させ始めましたっ!」

千里「……さて、じゃあ先生は……、」

千里「何を卒業しましょうか?」

望「わ、私はっ!!!」

千里「……あれ?」

ヒュー

千里「みんな、いなくなっちゃった。」

可符香「しょうがないよ千里ちゃん。みんな、卒業して来世へと旅立ったんだよ」

千里「そう……バイバイ、みんな。また来世で会おうね……。」



可符香「卒業も大切だけど、卒業後の進路をよく考えることも大切だぞ!」

マ太郎「綺麗にまとめたつもりカっ!」

まとい「先生は何から卒業したんですか?」

望「……『オチのないラスト』から」

あびる「結局猟奇オチだったけどオチはオチだよね」


おわり

書きためあると早いなぁ
あと眠い

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