穂乃果「あっ先生だー!」 (105)


他のスレ更新中だけど全然思い浮かばないから息抜きやん

◆ラブライブの先生目線のSSやん

◆公式の情報が少ないから創作補完多めだけど嫌って人はバックスペースやん


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1409554997


穂乃果「おはよー先生ー!元気ー?」ドーン

先生「おおっ!?高坂、なんだいきなり、びっくりしたぞ」

穂乃果「先生が背後に気付かないのが悪いんだよー」

先生「小学生かお前は...」

ことり「あ・、先生と穂乃果ちゃん仲良しだ・」

海未「こら穂乃果!先生になんてことしてるんです!」

穂乃果「えーいいじゃんー」

先生「いいじゃんってお前...私は教師だぞ」

ことり「あはは、そうだよー。山田先生は親しみやすいけど一応教師なんだから」

先生「一応って南...地味にくるわ」


海未「二人とも礼儀がなっていませんよ!特に穂乃果は普段から迷惑かけているんですから、むしろ感謝を表さないと」

穂乃果「穂乃果の感謝はスキンシップが基本だよー!」

先生「ちょっ、高坂、先生に抱きつく奴があるか」

海未「穂乃果!離れなさい!」

ことり「あはは、海未ちゃん声おっきいよ」

先生「そうだぞ園田...そんなに怒鳴らんでも」

海未「先生も!少しは穂乃果に言ってやって下さい!教師でしょう!?」

先生「な...なんで私が怒られてんの...?」

ことり「立場がわからなくなってきたね・」


ホラ イキマスヨ!

ウミチャンモダキツイテホシカッタノー?

ソンナンジャアリマセン!

アハハ ナカヨシダネー



先生「はは...嵐みたいな奴らだな...」

先生「...今じゃあいつらも、学園の救世主だもんなぁ。前は変わった三人組くらいにしか思わなかったけど...」

先生「本当にこの時期の子どもは、どう化けるか分かったもんじゃないわ。ははは。」


私の名前は山田博子

私立音ノ木坂高等学校に勤務する教師である

2年1組の担任教師を務めており、担当科目は体育

都内のアパートに一人暮らし、もちろん独身彼氏などいない

年齢とスリーサイズは伏せておく
どこぞのアイドルでもあるまいし

今日はこの私の一日の仕事について話していこうと思う

よろしく頼むぞ

ーーーーー
ーーー


先生「よーしみんな、席につけー!」

教室の引き戸を開け颯爽と教室に入る。担任教師の朝はこうして始まる。

今まで動物園のごとく騒がしかった教室も、私の一声でひとつにまとまるというものだ。

穂乃果「わー、美味しいよことりちゃんこれー!何枚でもいけちゃうよ!」

ことり「えっへっへぇ・、クッキー作ってきたかいがあったよ・」

海未「穂乃果、朝からそんなもの食べていると太りますよ!聞いているのですか!穂乃果!」


先生「...」


ただひとつ覚えておいて欲しいのは、教師にだって失敗はあるってことだ。


先生「さて出席をとるぞー!」


まあ、多少の失敗は日常茶飯事だ。
ん?日常茶飯事ってそれダメじゃないか?

まあいい、それくらいの失敗痛くも痒くもないということ

芸人をも凌ぐ勢いで喋りまくる女学生達を治め着席させるにはそれなりのテクニックが必要なのだ

残念ながら私にはそれが少しばかり足りていないようだが、出席というミッションをこなせれば私の朝の任務は終了


先生「体調不良の者がいれば言えよー、いない奴がいれば返事をするようにー」


体調不良も気遣いつつさりげなくユーモアも交える。これが一流の教師というものだ

先生「...」


生徒「...」

生徒「...」

穂乃果「...ふぁ・」

海未「...先生、出席確認は?」

先生「ああ、わかってる、今始めるからな」

いかん、さりげなさすぎたか?

まあいい、所詮高校生とはいえ相手は子ども。少しユーモアのレベルが高すぎてつっこみ所が分からなかったと見える。

しかし少しくらい触れてくれてもよくないか?

さっきまであんなに喋ってたのになんだこの静寂

「いなかったら返事できませんよ・」くらい言えるだろう。なんだこれ。これから騒がしい時はギャグかますことにしようか

先生「相沢ー」ハーイ

先生「石崎ー」ハーイ



...これがまあ平均的な教師の朝となる

あ・
「・」が「・」になっちゃってますね
saga付けます

そうですそうです
sageれば直りますかね・?

この後「・」を沢山使うのでちょっと直るまでしばらく時間置きますすみません...

なんとか打開策が見つかったので少し再開します

ーーーーー
ーーー


教師たるもの他の教師との交流も大事である

先生によって生徒の見方が違うので、つまり他の先生を知ることは自分の生徒を知ることに繋がるわけだ

山内「あの~山田先生?」

先生「あっ山内先生。どうしました?」

山内「いやちょっとさっきの授業、1組だったんですけど、面白いことがあって~」

先生「といいますと?」


山内奈々子先生は我が校の現代文の先生だ

眼鏡とゆるふわな髪型が特徴的で、名前に同じく山がつくので生徒によく間違えられる

山内「それがですね~」

山内「1組の、高坂さん?でしたっけ~?」

山内「あの子がね~うふふ~」

先生「すいませんもうちょっとスピード上げて話してもらっていいですか?」


ちなみに性格もちょっとゆるゆるふわふわしている


山内「それで、その高坂さんがですね~居眠りしていたんで起こしてあげたんですけど~」

山内「ふふ、なんと歌いながら飛び起きたんですよあの子~私おかしくって」

山田「ほほう、なかなか貴重な情報をじっくりとありがとうございます。」

高坂の授業態度の評価がまた下がりそうだ

先生「しかしすいません...なんせうちのクラス騒がしくて...特に一名が」

山内「いえいえ~山田先生のクラスはいつもにぎやかで楽しいですよ~
高坂さん、相当アイドルがお好きなんですね~」

先生「あはは、そうみたいですね」


夢に見るくらいだからな
二つの意味で


先生「また何かあったらお願いしますねー」

山内「は~い」

しかし、現代文の先生なだけあってじっくりゆっくり話す人だ

悪い先生じゃないが今度からあまり深く話し込むのは避けるようにしよう...すごく疲れる...

深山「あら、ちょっと山田先生!」

先生「...あ、深山先生」

深山「どうしたんです?酷く疲れた顔してますよ!Smile!」

先生「はは...オーケーでーす」

深山「ふふふ」


深山聡子先生は我が校の英語の教師だ

明るくてパワフルな性格はまさにアメリカンな雰囲気といえる

見た目の特徴といえば...

先生「...」

深山「...なんです?胸を凝視して」

先生「いえ、別に...」


胸囲もアメリカンサイズだ

私の「あれ?ひょっとして生徒にも負けてる?」と思えるような胸とは大違いである

歳もそこまで違わないのに何食ったらああなるのか気になって仕方がない


深山「それより!この前の定期テスト!山田先生のクラス英語の出来が良かったんですよー!」

先生「あ、そうなんですか?」

深山「そうそう、特に園田さんと南さん!二人ともアイドルもやってるっていうのに素晴らしい!goodです!」

先生「...アイドルっていうともう一人の名前が出てきてないようですが」

深山「あー、高坂さんはダメですね。badです。私の授業で寝る生徒はあの子くらいですねぇ」

先生「ははは...あとで言っておきます」


あいつどんだけ寝るんだよ


深山「では、次も期待してますねー!See you!」

先生「私に言われても...グッバーイ」

深山先生は実にテンションが高い先生だ...自分もそんなに低い方でもないと思うんだが...

しかし園田も南もすごいな
どちらもしっかりしてるのは分かってたけど、何故それに挟まれてる高坂はああなんだ...

先生「はぁ...」

笹原「おや、山田先生」

先生「あ、笹原先生。どうかしました?」

笹原「いえ、ため息をついてらしたので」

先生「あれ、本当ですか...疲れてるんですかね...」

笹原「気をつけてください。幸せが逃げると聞きますから」


笹原京子先生は我が校の数学の教師だ

クールビューティーというのだろうか

大人の美貌を兼ね備えた凛々しい顔立ちをしていて、女子校であるこの音ノ木坂では生徒からかなりの人気を集めている

先生「...あ、笹原先生。それまたプレゼントですか?」

笹原「プレゼントといいますか、渡されましたが食べ物だったので没収という形で受け取りました」

笹原「自首のつもりだったのでしょう」

先生「...なるほど」

だが本人は真面目すぎるので生徒の想いの大半は伝わっていないことだろう


先生「どうですか、うちのクラス」

笹原「1組ですか?そうですね...
賑やかですよとても

先生「あ、やっぱりそんな感じなんですねー...よく言われます」

笹原「あーしかし南さん?でしたっけ。最近すこし集中力が続かないようですね」

先生「南が?珍しいですね」

笹原「まあアイドルとか色々大変なんでしょうが、色々悩みでもあるんでしょう」

先生「悩み...ですか。なるほど、ありがとうございます」

笹原「いえいえ」

南に悩み...?
いつもぽけーっとしているイメージだが...後で話でも聞いてみよう

先生「ちなみに高坂は?」

笹原「寝てます」

先生「ですよね。ありがとうございます」


笹原「それではまた」

先生「はい、ありがとうございました」

笹原先生は本当にクールだな...

話しているこちらも心なしかかしこまってしまう...


まあこのように

色々な先生達で溢れている中でもしっかり人間関係を作っていくと言うのが教師の大変な所なんだ

まあ変わった人が多いが、私はこういう音ノ木坂が嫌いじゃないぞ

だからずっと勤務しているんだ

ーーーーー
ーーー


生徒の変化を敏感に感じ取り、相談に乗る、あるいは影から支える

これは教師にとって一番重要な仕事と言ってもいいかもしれない

もちろん本業は授業を行うことや事務作業なんだろうが、これがしっかりこなせるような教師に私はなりたいと思っている

まあ今でも大体こなせているんだがな!


先生「おや、南じゃないか」

ことり「...」

放課後の教室を見回っていると、ふと一人で席にちょこんと座る南の姿が見えた


南ことりは私の受け持っている2年1組の生徒だ

成績はいい方だし愛想もいい
若干ぼけっとしている所もあるがそれもまた愛嬌なんだろう

我が校の誇るスクールアイドル、μ'sのメンバーだと聞いたときも「ああ、向いてそうだな」と思ったものだ


そういえば笹原先生が「南の集中力がない」とか言っていたな

何か悩みがあるのかもしれない

ここは話を聞きに行くべきだろう
大丈夫だ、退くときは退く

自然に、あくまでもさりげなく行こう

先生「よう、南。もう授業は終わったぞ?部活はいいのか?」

南「...」

...俯いてしまって受け答えがない
なんだ、そんなに気分が沈んでいるのか?


先生「...南。話したくないなら話さなくてもいい。でもな?黙っててもそれはお前を苦しめるだけだ。わかるか?」

ことり「...」

先生「...確かに。先生が話を聞いた所で解決しないことだってある。ただ、知りたいんだ。南が悩んでいることだけでも」

ことり「...」

先生「私を信じろ。
仮にもお前の担任だ。どんなことだって受け止めて見せる」

ことり「...」

ことり「...う?」

ことり「あっ...いけない...ことり寝ちゃってた...ふぁ~...」

先生「...」


先生「よくもまあそんな座った体勢で寝られるもんだな...」

ことり「えへへ、ことりはこの枕を抱いていればどこでもどんな体勢でも寝られるんですよ!」

ことり「...あれ?先生、いつのまにここにいたんですか?」

先生「いや、今来た所だよ」

南はそうですかーとゆるく返事をする

私の熱い問いかけを居眠りで回避するなんて予想以上の天然っぷりじゃないか

本当に悩みあるのか
普通にぼけっとしてただけじゃないのか


ことり「なんで先生はここに?
もう授業は終わりましたよ?」

先生「こっちの台詞なんだよなぁ...
いや、一応聞いとくけど、南に何か悩みがあるんじゃないかって思ってな」

ことり「ええっ、なんで分かるんですか?」

先生「だよなやっぱり...ってあんのかよ!」

まったく、意外となに考えてるかわかんないぞこいつ

先生「で?なんだその...悩みってのは。
解決できそうか?」

ことり「んーー...
結構難しいかも...って感じですねぇ」

そう言う南の目はどこか切なげだ

先生「私でよければ話くらい聞くぞ」

ことり「本当ですか?」


先生「ああ、なんでも来い。
これでも教師だからな」

ことり「じゃあ...」


さあどんな悩みでもこい
まあ高校生だ、進路か?それとも自分に自信が持てないとか?同じような相談は山ほど受けてきたぞ!

ことり「ことり...大好きな人がいるんです」


先生「...おう」

恋か...!恋ときたか!

あー、いや大丈夫だ
私もそれなりの恋愛経験はある
えーとなんだっけあれは中学生の時か

大丈夫大丈夫
いけるぞ私

ことり「で、大好きな人が二人いるんです」

先生「...おう?」


待てよ

待て待て

よく考えろ大丈夫だ

...なかなかディープな恋をしてらっしゃる。これは果たして私の手に負えるのか。なんかやばいことに首突っ込んじゃったんじゃないのか

いや落ち着け
南は悩んでるんだ、真剣に聞いてやらないと

まずは情報を整理しよう

先生「えーと、南。それってアレかな?
他校の生徒かな?」

ことり「あはは、違いますよ。
穂乃果ちゃんと海未ちゃんです」

先生「...おーう」


そっち系かーー....




いや待て何生徒相手に引いてるんだ私ダメだろ

女子校だし普通にあり得ることだろ同性愛なんて

まあしかし大体把握できたぞ

同性愛で更に好きな人が二人...

これは悩むに決まってるな
私がしっかり聞いてやらないと

ことり「それでその二人が今日喧嘩しちゃって...ことりどうすればいいか分かんなくて...悩んでるんです」

先生「え?本題そこ?」

ことり「? 他に何かあります?」


先生「じゃただの喧嘩騒ぎかよ!」

ことり「ただのってレベルじゃないんですよー!いつもは3秒で仲直りしてるのに今回のは長いんです!」

ことり「ことりは二人とも大好きだからどっちの味方すればいいか分からなくて...」

先生「好きってライクの方かよ!」

ことり「え?先生ラブだと思ってたんですか?もしかして先生ってそっち系の人?」

先生「違うよ!」

ことり「大丈夫ですよ?ことりそういう人のこと、差別したりしないし...」

先生「気遣われちゃったよ...」


先生「まああれだろ、フツーに自分が正しいと思う方の味方すりゃいいんじゃないの?」

ことり「んー...でもどっちも言ってることは正しい気がするんです...」

ことり「確かに穂乃果ちゃんは最近だらけてたし海未ちゃんが怒るのもわかるけど...

ことり「穂乃果ちゃんが言うように海未ちゃんが怒りすぎるのも頷けるんだよねぇ」

先生「ああ...確かに最近あの二人はそんな感じだったな...朝とか」

ことり「なんでああなっちゃうんでしょう?」

先生「仲良いからじゃない?」

ことり「え?」


ことり「どういうことですか?」

先生「言葉通りの意味だよ。
喧嘩するほど仲がいいって言うだろう」

先生「お互い、言いたいこと素直に言えるような関係だからああやって喧嘩になるんだ」

ことり「...じゃあ普段喧嘩しないことりは仲があんまり良くないってこと...」

先生「そ、そうは言ってないだろ。
授業ほっといて友達のことで悩めるなんて、仲のいい証拠だと思うぞ」

ことり「あ、そっかぁ~!」

先生「それに二人に南は不可欠だと思うぞ。二人とも対面すると一気に子どもくさくなるからな。南みたいのが一人はいないと」

ことり「えへへ、照れます」


先生「だから南。二人のことは頼んだぞ」

ことり「頑張ります!」

先生「...まあでも、喧嘩なんてほっときゃいいんだけどな」

先生「東京来てから...私も全然喧嘩なんてしてないもんなあ。学生の時くらいしかできないことだよな」

ことり「喧嘩したいんですか?」

先生「いや、そういうわけじゃないけどさ。まあ学生のうちは色々やっとけってことよ」

ことり「なるほどー...」

先生「ま、そういうことだから。
精々仲直りさせられるよう頑張れよ」

ことり「はい!ありがとうございました!」

先生「おーう」



ーーーーー
ーーー


生徒の頑張りにしっかり気づいてやるのも教師の仕事だ

いつも生徒から目を離さず、影でやってることほど見逃してはいけない
良くも悪くもな

本当にできる奴ってのはみんなの見てないところで働くもんだ
そこに気付いてやれるような教師に私はなりたいんだ


深山「山田先生ちょっとちょっと!」

先生「はい?なんですか?」

深山「これですこれこれ。見てくださいよ」

先生「パソコンですか?...あ、これ」

山内「μ'sのライブの動画ですか~
すごいですね~」

深山「Greatですよこれは!
みんな楽しそうに踊っていて素晴らしい!」

笹山「山田先生はご覧になってなかったのですか?」

先生「いいえ見てますよ。投稿されたその日に」


山内「すごいですね~さすが担任です~」

深山「おー...私ちょっと恥ずかしいですねー。教えるようなことしてしまって」

先生「いえいえ、少し聞きたいことがあったのでちょうどいいです」

笹山「聞きたいこと?」

先生「はい、このμ'sのメンバー、受け持ってる2年は分かるんですけど...」


絵里『何度でーも、諦めーずにー!』


先生「この子は誰ですか?」


深山「えー?山田先生知らないんですかー!?Why!?」

先生「え、そんな驚くことですか?だって多分受け持ってる学年が違うし...」

笹山「学年が違えどこの学校で彼女をご存知ないのは山田先生くらいでしょう」

山内「うふふ、この子可愛いですよね~頭も良くって立派で~」

深山「クールな笹山先生や天然な山内先生だって覚えてるのに、重症ですよ山田先生」

先生「各方面に失礼な...
いや、心当たりはあるんですが、生徒会長ですか?」

笹山「そうです。分かってるんじゃないですか」

山内「金髪は目立ちますよね~」

先生「いやでも...」


コンコン

ガラッ


絵里「失礼します。次回の生徒総会の提出書類を持ってきたのですが、担当の先生はいらっしゃいますか?」

山内「あ~、今席を外してるから、副担当の私が受け取っておきますね~」

絵里「お願いします。
不備があれば私までお願いします」

山内「はいは~い」

先生「...」

先生「あの...そこの君」

絵里「はい?なんでしょう」

先生「...えっと」

絵里「すみませんがもう少しで生徒会の定例会議の時刻です。手早くお願いしてもよろしいでしょうか」

先生「...あ、いややっぱりなんでもない」

絵里「そうですか。では、失礼しました」


ガラッ



絵里『かしこいかわいい~?エリーチカー!』ワー! キャー!




先生「...同一人物ですよね」

深山「そうですよ?」








ーーーーー
ーーー


教師は常に生徒の見た目も意識する必要がある

疲れや悩み、生徒の精神状態は表情に最も現れやすいからだ

まあそれ以外にも見るべき点はたくさんあるんだが


先生「はー...疲れる」

先生「授業終わったと思えば補修かよ...生徒も嫌だろうが付き合わされる身にもなって欲しい...」

先生「...ん」

先生「おーい、そこ。そこの2人」

希「はい?」

にこ「先生?」

先生「...3年生か、お前らちょっと」

にこ「やだ先生~にこが3年生だなんてみればわかるでしょ~?」

希「いや結構難しいと思うよ」

にこ「どういう意味よ」

先生「おい話を聞け」


先生「三年なのになんだお前らその服装」

先生「まずお前はきっちりブレザーの前を閉める!」

希「えー」

先生「ほら閉めてやるから」

先生「...」グググ

希「...あの」

先生「...なんだこれ、閉まらなっ...」グググググ

希「ごめんなさい先生、ウチちょっと胸の所がきつくて」

先生「...」

先生「...そっか」

にこ「ちょっと、先生がすごい悲しそうな表情してるじゃない」

希「仕方ないやん...」


希「腕とか肩に合わせて採寸したら胸がきつくなってしまって」

にこ「三年生だし今から買い直すのもあれよね」

先生「わかったわかった...お前は見逃す」

先生「だがお前!なんだお前その服装!」

にこ「え~?なんか変ですかぁ~?」

先生「カーディガンの色!なんだそのピンク目に痛いわ!うちはベージュの指定ベストあるだろ!」

にこ「あれにこのイメージカラーに合わないんだもん」

先生「何の話だよ!」


にこ「にこはアイドルだからぁ~、学校の中でもしっかりキャラ立たせていかないとぉだめにこっ!」

先生「なんだお前そのキャラ付け...寒いぞ」

にこ「にっこにっこにー!にこは北極でもキャラ崩さない自信があるにこ!」

先生「そうか、それは結構だが校則は守れ。大体なんで校則違反してまでカーディガン着るんだシャツでいいだろ」

にこ「寒いんだもん。仕方ないじゃない」

先生「北極でも大丈夫なんじゃなかったのかよ」


先生「じゃあブレザーだ!寒いならブレザーを着ろ!」

にこ「...ブレザーは嫌よ」

先生「...なんでだよ」

にこ「だって...にこのブレザー大きすぎて...」

にこ「肩パッドは邪魔なだけだし...裾はスカートの丈まであるし...」

先生「最初にちゃんと採寸しないからだ...しょうがないだろ」

にこ「成長すると思ってたのよ!!」

先生「!!」

希「にこっち...」


にこ「私だってSで十分だと思ったわよ!でも...でもママが高校入ったら大きくなるかもってぇーーー!!」ビエエエエ

希「よしよし...」ナデナデ

先生「わ、悪かったよ。お母さんはよく大きめの買ってきちゃうよな」

にこ「...分かるの?」

先生「ああ...私も学生の頃は体が小さくてな...スカートは何回も折って穿いていたよ」

先生「私が言い過ぎた、お前も見逃してやるから」

にこ「やったー!ありがとー先生ー!」ケロッ

先生「!?」

希「成功やねー」


にこ「じゃあ私達用事があるんでー!」

希「ほなー!」

先生「待てこら!お前、嘘泣きか!」

にこ「アイドルはぁ、演技力も大事なんだにこっ!」タタタ

先生「アイドル...?あっ思い出したお前らμ'sか!」

先生「しかも片方は生徒会副会長!」

希「生徒会の定例会議あるんで失礼しまーす!」タタタ

先生「ちょっ、待て!」

先生「μ'sどうなってんだよ!!」


ーーーーー
ーーー


授業が終わっても教師に休みが訪れるわけではない

補習や採点作業、成績処理や生徒指導
むしろ終わってからの方がいそがしいくらいだ

特に体育は他の強化に比べ苦手な生徒が多いし一回休むだけで補習になるので毎日大忙しだ


真姫「...」

花陽「...」

先生「よし、今から補習を行うぞ」

先生「跳び箱の五段が飛べればOKだ。早く終わらせたいなら早く頑張れよ」

花陽「先生...質問です...」

先生「なんだ」

花陽「跳び箱ってどうやって跳ぶんですか...?」

先生「読んで字の如くだよ。授業で教えただろ」

真姫「とりあえず跳んであれの上に座れれば成功なんでしょ?」

先生「ナンデショ?じゃねえよ。ダメだよ」


花陽「うう...何この板...跳ぶのに邪魔だよぉ...」

真姫「それは跳んだ後に着地するためのクッションよ」

先生「ロイター板だよ!クッションは反対側のマットだよ!」

先生「なんだお前ら!生まれて初めて跳び箱見たような顔しやがって!」

真姫「初めてよ」

花陽「花陽は小学校で見たことはあるけどやったことは...」

先生「マジか...今の子こわいわ...」

凛「あ!かよちん真姫ちゃんがんばるにゃー」

先生「なんか来たし」


凛「いいなー!凛も補習受けたいよー」

先生「8段跳べる女子が何言ってんだよ...あ、そうだ」

先生「星空、お前ちょっとあの二人にコツ教えてやれよ」

凛「いいよー!真姫ちゃんもかよちんもよく見ててねー!」

真姫「一回見れば楽勝よ」

花陽「凛ちゃん頑張って!」

凛「いっくよー!」

凛「まずは助走つけてー...」

ダダダダッ

ッッバァーーーン

スタッ

凛「こうだよ!」

真姫「...大丈夫?その板壊れたんじゃない?」

花陽「凛ちゃん今一回転しなかった?」

先生「誰が大技決めろって言ったよ」


凛「ちょっと気合入っちゃった」

真姫「もう一回。もう一回やって凛」

花陽「花陽には一生無理な気がしてきたよ...」

先生「そうだな...いきなり亀にチーターの走りを見せてるようなもんだったわ」

先生「星空、言葉で分かりやすく説明しろ」

凛「ダーーーッと行ってダーーンって跳んでバンッと叩いてスタッ...だよ!」

花陽「分かんないよぉ!」

真姫「なるほどね、凛もう一回説明してもう一回で理解できるから」

先生「もう終わんねえよこれ...」


ー1時間後ー


凛「先生!真姫ちゃんが4段跳べた!4段!」

真姫「楽勝よこれくらい」

花陽「真姫ちゃんすごいなぁ...」

先生「もういいかな4段で...」

先生「ていうか星空はずっと付きっきりでよかったのか?アレ...部活あるんだろ?μ'sの」

凛「え?今日は部活お休みになったんだよ?」

先生「休み?」

真姫「補習二人に生徒会二人は定例会議。おまけに二年は三人とも休みと来たら休みにもなるわよ」

先生「偉そうに言ってるけど補習二人はお前らだからな...」

先生「(でもそうか...休みか...)」


凛「ほらかよちんも頑張るにゃー!」

花陽「待って押さないで行けるから!自分で行けるから!」

真姫「なんか私6段いけそうだわ」



ーーー
ーーーーー


ーーーーーー
ーーー


先生「ふー...」

先生「疲れた...でも時間かければ跳べるもんだな...5段」

先生「そういや今日はあいつら休みなんだよな...」

先生「疲れた時は、ここに限るからな。久しぶりに...」

ガチャッ


先生「...あ」

穂乃果「...えっ」


穂乃果「先生...どうしたの?」

先生「なんだよ、先生は屋上来ちゃいけないのか」

穂乃果「いや...そういうわけじゃ」

先生「お前こそどうした。今日休みなんじゃないのか?」

穂乃果「何で知ってるの?」

先生「先生はなんでも知ってるんだよ。てか本当にどうした」

穂乃果「...」

先生「...」

先生「...ここはな、元々先生のお気に入りの場所だったんだよ」


穂乃果「お気に入り?」

先生「そう。ここに勤務して間も無い時は、授業も全然上手く行かなくてさ。疲れた時はここに来てこうやって夕日見てた。ほら、ここって誰も使わないだろ?」

先生「それがいつのまにか習慣になってて、ここに来ると落ち着くようになったんだが、ある日突然お前らに占領されちまってさ。しばらく来てなかったんだ」

穂乃果「ご、ごめんなさい」

先生「いいや、謝るのは私の方だ。
お前らがここを使ってくれて私は嬉しく思ってる」

穂乃果「なんで?」

先生「私はお前らがアイドル始めるって言った時に正直バカにしてた。お前らをからかうような事も言った」

先生「お前らがアイドル?ってな。
今思えば教師失格だよ」


穂乃果「そんな、穂乃果、全然気にしてないよ?」

先生「私が気にしてたんだ。だから私はずっと謝りたかった。すまん」

穂乃果「...」

先生「お前らはこの場所で、仲間と一緒に血の滲むような練習をしてきたんだろう。私にあんなことを言われたって諦めずにさ」

先生「それが結果的にここを守ることに繋がったんだ。だから私は今でもこうして夕日が見れる」

先生「お前らはすごいよ。本当にすごいと思う。廃校の知らせを聞いてもここで夕日を見てただけの私なんかよりずっと立派だよ」

先生「私の音ノ木を守ってくれてありがとう。高坂。」

穂乃果「...」



穂乃果「違うよ...穂乃果だけじゃない」

穂乃果「穂乃果だけじゃ、そんなこと出来なかったもん...」

穂乃果「最初は三人だけで...ことりちゃんと海未ちゃんに支えられて...」

先生「...そうか。で?その二人は今どこにいるんだ」

穂乃果「...」

先生「...これはさっきチラッと見えたから言うだけだが」

先生「弓道部の部室、まだ電気点いてたぞ」

穂乃果「...え」

先生「急げよ。思いついたらすぐ行動に移せるのがお前の長所だろ。」

穂乃果「はい!」


穂乃果「ありがとう!先生っていい先生だね!」

先生「今更気付いたのか...まあせいぜい広めといてくれ」

穂乃果「うん!じゃあ穂乃果行って来る!」

先生「おう、頑張れよー」


ガチャ

バタン


先生「...」

先生「ふー...」

先生「今日も疲れたな」


ーーーーー
ーーー


ことり「...」

海未「...」

ことり「...海未ちゃん。まだ怒ってるの?」

海未「...別に」

ことり「...弓矢、さっきから外れっぱなしだけど」

海未「...ことりに見られているからです」

ことり「邪魔だった?」

海未「別に邪魔ではありませんが...
何故私の所に?穂乃果と一緒に帰ればよかったじゃないですか」

ことり「ことりは...三人でかえりたいんだもん」

海未「...しばらくは無理です。穂乃果が謝ってくるまで私は謝る気はありませんから」

ことり「...そっか」


ことり「今回ことりは仲直りの手伝いはしてあげないからね」

海未「...別に期待なんかしていませんよ」

ことり「海未ちゃんは穂乃果ちゃんが大切だからあんなに怒っちゃうことことりは知ってるんだからね。本当は早く仲直りしたいことも」

海未「うっ...」

ことり「はやくそのことを海未ちゃんから言わないと穂乃果ちゃんにきらわれちゃうよ!それでいいの!」

海未「な、なんですか突然!ことりは穂乃果の味方なんですか!?」

ことり「二人とも悪くないからどっちの味方とか無いよ。ただ二人とも素直じゃないだけだって言ってるの」

海未「なんか今日のことりはいつもと違います...」


海未「...確かに素直じゃないのは認めますが...穂乃果だって最近私の言うことを聞かなすぎです」

海未「私はやはり...自分から謝るのは...」

ことり「...むー」

ことり「じゃあもうことり知らない!」

海未「え?」

ことり「もう放っておきます!二人ともずっと喧嘩しててください!」

海未「そんな、ちょっと待ってくださいことり」

ことり「待たない!」

海未「こ、ことり...」

ガラガラッ

穂乃果「海未ちゃん!!!」

海未「ひゃっ!?」

ことり「穂乃果ちゃん!」


穂乃果「海未ちゃん!まだ怒ってる!?」

海未「え、ええっ!?あ、いや、もちろんです!私は注意したというのに穂乃果は...」

ことり「海未ちゃん」

海未「...」

海未「...いいえ、怒ってませんよ。穂乃果はどうです?」

穂乃果「穂乃果ももう...元気だよ!」

海未「...そうですか。それはよかったです」

穂乃果「海未ちゃん、穂乃果...」

海未「待ってください。私の方が先に言いたいことがあるんです」


穂乃果「え?」

海未「私は、今回確かに穂乃果を叱りすぎたかもしれません。大きな声も出しましたし、厳しい口調で怒鳴りつけたと思います」

穂乃果「...うん」

海未「...しかしそれは、そんなことをするのは穂乃果が...穂乃果が心配だからなんです。余計なお世話かもしれませんが、私は穂乃果にちゃんとしていてもらわないと心配で仕方がないんです」

海未「思い切り怒鳴れるのも相手が穂乃果だからです...なんとも思っていない相手に対してあんなことは言えません。」

海未「...ですが、今回は少々言い過ぎました。ごめんなさい」

穂乃果「...海未ちゃん」


穂乃果「いや、いいんだよ!」

海未「...いいんですか?」

穂乃果「うん...確かに海未ちゃんっていっつも穂乃果に怒ってる。昔っからそうだし、正直今日もうんざりして喧嘩しちゃった」

穂乃果「でも...そういう海未ちゃんがいたから。ことりちゃんが支えてくれたから今の穂乃果がいるんだなって分かったの」

穂乃果「余計なお世話なんかじゃない。穂乃果はいつも海未ちゃんに支えられてたから...だからむしろ今はお礼を言いに来たの!」

穂乃果「海未ちゃんが穂乃果に腹を立てていても...これは言わなきゃいけないなって今思ったから...だから、言いに来たんだよ!」

海未「穂乃果...」

ことり「穂乃果ちゃん...!」


穂乃果「それに海未ちゃんのお説教が穂乃果への愛だと分かった以上、もう嫌がる理由は無いよ!これからはもっと穂乃果を叱ってね!」

海未「...!ほ、穂乃果こそ、もっと私に頼ってください!私は穂乃果がどんなことをしたって正しい道に連れ戻します。ですから、穂乃果は好きなようにやればいいんです!」

穂乃果「うん!これからもよろしくね海未ちゃん!」

海未「はい...よろしくお願いします、穂乃果」

ことり「すごい!やっぱり先生の言ったとおり!仲良いから喧嘩するんだね!」

ことり「二人とも!これからはことりともいーーっぱい喧嘩しようね!」

穂乃果「そ...それはちょっと...」

海未「ことりを怒らせてしまったら私達はどうしようもありませんよ...」

ことり「がーん!」


ことり「なんでー!喧嘩しようよー!」

穂乃果「ど、どうしちゃったのことりちゃん...」

海未「今日のことりはなんだか自由なんですよ...まるで山田先生みたいな...」

ガラガラッ

先生「お前ら何やってんだ!もう最終下校時刻過ぎてんぞ早く帰れ!!」

穂乃果「うぉわー!出たー!」

ことり「きゃー!」

先生「出たってなんだよ私は妖怪か!」

海未「あああ...すっかり時間を忘れていました、すみません今すぐ着替えます!」

先生「もしやと思ってきてみればやっぱりこれだよ...」


先生「ほら、戸締まりはやっとくから早く帰った帰った」

海未「すみません...ご迷惑を...」

先生「いいからはやくそこの二人連れて行け」

ことり「先生!先生の言うとおりにしたら仲直りできましたよ!」

穂乃果「穂乃果も!先生の言ったとおり思ったこと言ったら上手く行ったよ!」

先生「あー?私お前らになんか言ったっけか」

ことり「さすが先生...」

穂乃果「穂乃果は先生のそういうところ好きだよ!」

海未「...?とにかく二人とも、急ぎますよ」

穂乃果「先生ばいばーい!」

ことり「さよならー!」

先生「おう、気をつけてな」


先生「なんだ。もう仲直りしちまったのか。本当あいつらは言い出したらすぐだな」

先生「...いや、学生は本当、目に見えるスピードで変わって行くから私には眩しいや」

先生「生徒会長はあんな元気になるし、3年はあんなに楽しそうだし、1、2年はたった数時間で跳び箱跳べるようになったり仲直りしたり...」

先生「...この調子だと私なんかすぐ追い越されちまうな。負けないようにしないと。精進精進」

先生「...さて」



仕事も終わり、最終下校のチャイムが鳴って、生徒を追い出せば私の今日の仕事は終わりだ


一流の教師たるもの、こういう仕事の残らない日はまっすぐ家に帰るに限る


早く帰って早く寝て、英気を養う
これが教師の一日の締め方というものだ

でなければ...

先生「あいつらの相手は務まらないからなぁ...」

先生「ふぁーあ、今日も疲れた」

先生「明日も頑張るか」


スタスタ



ーおしまいー



おしまいです
山田先生はアニメにも登場した青ジャージでパイナップル頭の先生ですね

公式で名前が出てると知ってこの話を書こうと思いました

他の先生方はスクフェスの強化キャラの皆様で、担当教科と口調は想像補完です

息抜きだったのでグダグダでしたが、見てくださった方はありがとうございました

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年09月13日 (土) 14:00:48   ID: AlqT7FVK

話しが上手く纏まっていていいほのことうみだった

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