幻の戦 【夢の女神戦&ファイナルファンタジー】 (168)

※シナリオは夢の女神戦、登場人物はファイナルファンタジーシリーズのキャラクターです

※【夢の女神戦】を知らない方は→http://lia.zeich.jp/yume/index.htm

※ネタバレ含むかもしれません



登場人物

フリオニール

ヒルダ

光の戦士

ミンウ

ジタン

コスモス

セシル

ティナ

モーグリ

その他

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1409534585

メインがⅠ、ⅡのキャラになるためⅨのキャラは出てこないかも……
ジタンの兄妹っぽい人は出てきます

――古代遺跡――

戦士「……!?」

戦士「地震か!」



盗賊「ここ! 何だか崩れそうだ!」



狩人「!?」


白魔道士「しまった! フリオニールが落ちた!」

それは 冒険の途中だった

仲間と遺跡の探検中 一人の若者が

地震によって出来た 地割れに落ちた


落ちた先は 全4層に及ぶ巨大な迷路

迷宮 古城 そして飛空艇

さまざまな事件や出会い……


この物語は ある者の魂を賭けた戦いである

まぁまぁ楽しめるかと思います

――迷宮第4層――


女性「何やら上で物音が……?」


女性が見上げると、上から落ちてくる若者の姿があった。


女性「危ない!」


魔法を使い、若者を受け止める女性。





狩人「た……助かったのか?」

女性「ええ。お怪我はありませんか?」

狩人「あ、ああ……大丈夫だ」

狩人「助けてくれたのか? ありがとう」

女性「お気になさらずに」

狩人「ここはどこなんだ? ずいぶんと落ちてしまったみたいだ」

女性「ここは迷宮最下層、第4階層です」

女性「私も、この迷宮から出られずにいるのです」

狩人「ならば、一緒に道を探そう」

女性「この辺りは魔物で一杯ですが……」

狩人「出来る限り、遭遇しないように進むしかないな」

狩人「上に行けば、俺の仲間もいる」

女性「そう……ですね」

狩人「俺はフリオニール。あなたは?」

女性「私はコスモス。よろしくお願いしますね、フリオニール」

少し歩くと看板らしいものが見つかる。


フリオ「? 何か書いてあるな」


「ニャー!」


フリオ「何なんだ、この書き出しは?」


【看板】

ここから北すぐに、モーグリの小屋があるクポ。
HP、MPの回復サービス!よるクポ。

迷宮を道なりに歩く

しばらく進むと、血まみれになった場所を発見。
大量の人間が倒れている。
それを眺める少女。

少女「……」


フリオ「うっ……」

フリオ「何だ……この場所は?」

コスモス「……ジェノム」


少女「何? まだ生き残りがいたの?」


何らかの攻撃


フリオ「!?」


目の前はさらに真っ赤に染まっていく……

――回想―― (その1)


王女「ミンウ、助かりますか?」

白魔道士「はい、じきに意識を取り戻すでしょう。力強い生命力を感じます」

王女「見つけた時、この子は大怪我をしていました。あなたなら助けられると思ったのです」

白魔道士「この魔法陣が傷を癒してくれます。そっとしておきましょう」



――回想―― (その2)


白魔道士「私には 君の運命が 見える……」

白魔道士「君は あの戦士を 救うことになるかもしれない……」

――迷宮第4層――


フリオ「……」

フリオ「うーん……」

フリオ「ハッ? ここはどこだ?」


竜騎士「気がついたようだな」

竜騎士「ふむ、治りが早い。血まみれだったのだが」

フリオ「あなたが助けてくれたのか?」

竜騎士「いや私ではない。手当てをしたのは私だがね」

竜騎士「お前をこの隠れ家に連れてきたのは、暗黒騎士だ」

フリオ「暗黒騎士……?」

竜騎士「その騎士、血まみれのお前をここに運んできて……名前も言わずに消えてしまったよ」

フリオ「礼を言わなければ……ありがとう。もう行かなくてはならない」

竜騎士「ほう、もう行くのか。いつまでも怪我で動けない私とは凄い違いだ」

フリオ「怪我をしているのか?」

竜騎士「足が動かなくてな。傷は無いのだが歩けそうもない」

竜騎士「お前なら、この迷宮から出られそうだな。実は頼みがある」

竜騎士「この私の……ペンダントを持っていってほしい」

竜騎士「ディストに住んでいるエリナという女性に渡してくれ」

竜騎士「ディストの場所は……フィンの衛兵が知っているだろう」

竜騎士「そして伝えてくれ。必ず戻る、とな」

フリオ「ああ。……俺と一緒に行かないか?肩を貸す。何とか歩けるのでは?」

竜騎士「……お前の足手まといになるのは良くない。そのペンダントは頼んだ」

竜騎士「さあ、もう行け。お前の相棒は外で待ってるぞ」

コスモス「……」


コスモス(彼は……ジェノム相手に手も足も出ませんでした)

コスモス(やはり、普通の人間が護衛ではこの迷宮を脱出することは不可能……)

コスモス(私は光の戦士を呼んだのに、誤ってしまったようです)

コスモス(もう呼びかけることは出来ないでしょう。マティウスやカオスに気付かれる恐れがありますからね)


フリオ「コスモス、もう大丈夫なのか?」

コスモス「ええ、大丈夫ですよ」

コスモス(あら……? この者の生命力が前よりも強くなっているような……)

コスモス(それと、力も。彼に賭けてみるのもいいでしょう)

フリオ「あんなに強い者がこの迷宮にいるとはな……脱出できるかどうかわからないな」

コスモス「この本を渡しておきます」

フリオ「えっ? これは……」

フリオ「ファイアの本にブリザドの本、これはサンダ―。クラウダ、ヘイスト、それにレイズの本」

フリオ「もらってもいいのか?」

コスモス「ええ。受け取ってください。あなたは攻撃魔法を持っていないようですし」

コスモス「何度も使って熟練度を上げれば、とても強力な魔法になりますよ」

フリオ「ありがとう」

コスモス「さあ行きましょう、上へ。迷宮を脱出するのです」

フリオ「そうだな」

先に進む


??「何だい? まだ生き残りがいたって?」

フリオ「……ジェノバなのか?」

コスモス「……【ジェノム】ですね」


??「やれやれ。僕の手をわずらわせないでよ……お前たち皆死ぬんだから」

フリオ「そうはいかない!」


??「フレアスター!」





??「僕は特別なジェノムなんだよ?」





暗黒騎士「またやられたのか? しっかりするんだ!」

リチャードカッコ良すぎて漏れる

フリオ「……いつの間にこんな場所へ来たんだろう……?」


フリオ「あれ、あの姿……もしや、スコット王子では?」


王子「だ、誰だ?来るな!」

フリオ「えっ?」

王子「お前はジェノムか?」

フリオ「違います」

王子「魔物でもないのか?」

フリオ「魔物ではありません。私の姿が魔物に見えるのですか?」

コスモス「彼は普通の人間ですよ。安心してください」


王子「……普通の人間か? やっと人に会えたのか。」

王子「ジェノムにやられて命からがらここまで逃げてきたんだ……もう駄目かと思った」

王子「さっきはすまない。私は……今、目が見えないんだ」

フリオ「目が……! ジェノムにやられたのですか?」

王子「いや……それより少し前だ。よく覚えていないんだ」

王子「気がついた時には失明していた……」


王子「おや? 君、何か大切なものを持っているね」

フリオ「大切なもの? あ、あの騎士から預かったペンダント。よくわかりましたね」

王子「ああ……目が見えないから、見えるようになったものもあるという感じだ」

王子「私にもよくわからない……」


王子「それはリチャードのペンダントだ」

フリオ「リチャード……あの騎士の名前か」


※ >>20 名前をまだ出していなかったのによくわかったね さすがです

王子「リチャードもきっと迷宮脱出をあきらめたんだ。これは彼の形見となるだろう」

王子「私も……もう、駄目だ……」

フリオ「違う、形見なんかじゃない。スコット様もあきらめないで下さい」

王子「駄目なんだ……なぜか、わかるんだ。上に登っても……生きては戻れない!」

コスモス「上へ向かって進めば、きっと帰れますよ」

コスモス(私たちは、ね)


王子「ただ一つ機会があるとすれば……暗黒騎士は知っているか?」

フリオ「知っています。しかし、どこにも見当たらない……」

王子「北の方角から、闇の波動を感じるんだ」

王子「だけど、おかしいだろう? 北には壁があるだけなのに」

フリオ「北……通路が見える。箱が置かれているだけです」

王子「そうなのか? 通路があるのか。……この目では、何も見えなかった」

フリオ「……」


フリオ「……俺、行ってみます。行って、暗黒騎士を探してきます」

フリオ「そうしたら、きっとここから出られるはず。スコット様はここで待っていてください」

コスモス「暗黒騎士……」



王子「リチャードのペンダント、地上に持って帰ってあげてくれ」

王子「それと……ヒルダ、愛していると……」

――鏡の迷宮――


【一つ目の鏡】


フリオ「これは鏡か? 暗黒騎士が映っている。……でも、ここにはいないな」

フリオ「鏡にだけ映っているみたいだ」

コスモス「映っているのではなくて、鏡の中にいるのですよ」

フリオ「鏡の中に?」

コスモス「向こうから見れば、こちらが鏡の中にいるように見えるのでしょう」

コスモス「ですが……向こうには、こちらが見えていませんね」





暗黒騎士「……行こう」

【二つ目の鏡】


フリオ「また鏡だ」





暗黒騎士「……」

暗黒騎士「……帰りたい……地上へ」

暗黒騎士「……無理なのか?」

【三つ目の鏡】


フリオ「走っているな」





暗黒騎士「……帰ろう!」

暗黒騎士「でも……行こう」

【四つ目の鏡】


フリオ「!」





暗黒騎士「どいてくれないか!」


【あんこく】で魔物を追い払う

【五つ目の鏡】


フリオ「あの姿は……聖騎士?」





暗黒騎士「……?」

暗黒騎士「……思い出した」

暗黒騎士「僕は、ここで消えた」

暗黒騎士「そしてまた消える?」

【六つ目の鏡】


フリオ「戦っているのか?」





聖騎士に攻撃する暗黒騎士。しかし、聖騎士は防御をしているだけ。

そのうち、暗黒騎士の姿は消えていく


暗黒騎士「試練を乗り越えた彼は聖騎士となり、そして暗黒騎士の僕は消滅した……」

フリオ「……暗黒騎士がいなくなった? あの聖騎士はいったい……?」

フリオ「?」

フリオ「今度はこっちを見ているのか?」


聖騎士がこちらを見ている……


コスモス「フリオニール。今、鏡の中とつながったみたいです!」

フリオ「何だって!」



VS 聖騎士

聖騎士は立ち去った……


フリオ「鏡の中へ戻ったか」


暗黒騎士「!?」


フリオ「暗黒騎士……!?」


暗黒騎士「外がドタバタしていると思ったら、聖騎士が飛び出たショックで」

暗黒騎士「僕も出てしまったみたいだ」

フリオ「あなたはいったい誰なんだ?」

暗黒騎士「僕はセシルだよ」

フリオ「俺はフリオニールだ。ジェノムから俺たちを助けてくれていたのか?」

セシル「うん。君は……今まで見た誰よりも違う……まるで生きている人間のようだ」

フリオ「……俺は、生きている人間なのだが……」

セシル「あ、ごめん。その……」

セシル「……ここには、生きている人間なんて一人もいないから……」

フリオ「……」

セシル「【生きている人間】なら、誰も出ることが出来ないこの迷宮から出られるかもしれない」

フリオ「そうだ、きっと出られる。帰ろう、一緒に行こう」

セシル「……僕は、現実から消えてしまった存在なんだ」

セシル「鏡を見ただろう? あれは過去の光景。僕は消滅したんだ」

セシル「鏡の中は無限地獄。未来永劫、消えた時の状況を繰り返す。これにも飽きたかな……」

セシル「僕がこの輪廻から解放されることは無いけど、君を助けることは出来そうだ」

セシル「僕は幻影みたいなものだけどね」

フリオ「幻影……」

フリオ「……行こう。セシルがいればジェノムも倒せそうだ」

??「また来たのかい?」

セシル「そこを通してくれないか?」

??「通さないよ。カオスに怒られるからね」

フリオ「カオス……?」

セシル「フリオニール、いずれカオスとも出会う」

セシル「でも、今はこいつを倒さないと先へは進めなさそうだ」


??「フフフ……」


セシル「行くぞ!」


VS 背徳者

??「……今は退いてあげるよ」





フリオ「スコット様!」

セシル「スコット?」

フリオ「ああ。セシル……いや、暗黒騎士を探し出すまでここで待っているように言ったのだが……」

コスモス「……先へ進んだのでしょう」

フリオ「一人で?」

コスモス「まだ生き残っていた仲間が見つけてくれたのでしょう」

セシル「……何故そう言い切れる?」

コスモス「根拠はありません。しかし、ジェノムに見つかってやられたという証拠もありません」

フリオ「証拠?」

コスモス「……戦いの跡がありませんから」

コスモス「行きましょう。上へ進めば、また彼に会えますよ」

フリオ「それなら、いいのだが……」

セシル「……」

――アイスウォール――


フリオ「……寒い! ここ、通路のまわりが凍っている!」



オーブを見ているタコ?を発見


タコ?「こ こんな所まで侵入者が来た!」

タコ?「ジェノムったら、役立たず! カオスに言いつけてやらなきゃ!」

タコ?「たっぷりお仕置きしてもらわんといかん!!」


フリオ「またカオス……?」


タコ?「このアイスウォールから先は通さない通さない!」

タコ?「第3層には行かせないもんね!」

タコ?「不要無用無能不能のジェノムに変わって、このタコが倒してやるわい!!」


VS タコ?

タコ?「グェグェ……ガボガボガボ……」

タコ?「このタコを いじめたな! いじめたな!」

タコ?「必ず、仕返ししてやる!」



先程までタコ?が見ていたオーブに近づいてみる



フリオ「何だろう、これは。これに触れれば上に登れるのかな」



どこかで、声が聞こえた。


(……今は、手を貸そう。早く上へ帰ってくるんだ)

(塔を目指せ。上へ登れる扉を見つけた……)

フリオ「誰だ? 何か言ったのか?」

コスモス「オーブが光っていますね。迷宮の寒さが和らいできたようです」

コスモス「何か変化があるかもしれません。行きましょう」

フリオ「……さっきの声は何だろう? 塔、扉って聞こえたような……」

フリオ「……行こう。塔と扉を探そう」





塔を発見


フリオ「扉だ!」

フリオ「あの扉を抜ければ、上へ登れるのか?」

??「……そうはいかないね」


フリオ「俺は地上を目指しているだけだ」

??「……今度はもう一人に来てもらったよ」

??「さ、出ておいで」


少女「……あの者まで狩るつもりなの?」

??「マティウス復活の為の生け贄だよ?この手で捕らえないと」


フリオ「今度はマティウス……?」

セシル「カオスは2000年前に存在した邪悪な者」

セシル「マティウスは1000年前に存在した暴君」

セシル「クリスタルコアに封じ込めてある」

セシル「何で、今頃目覚めたんだ……」


コスモス「……壊れている」

少女「……」

コスモス「立ち去りなさい」

??「……退かない。僕らはクリスタルコアを守る者」

??「今度は退かないよ」

コスモス「立ち去らぬのなら、それもいいでしょう。ならば、この手で……」


少女「……ここは大人しく、引き上げましょう」

??「第3層に入れるわけにはいかないんだよ?」

少女「あの者たちと戦っても、勝ち目は無いわ」

??「ミコト……?」

少女「……さようなら」



ジェノムたちが立ち去り、扉に入れるようになる
ただし、暗黒騎士だけが何故か入れなかった

――迷宮第3層――


フリオ「ここはどこだ? あっセシルがいない!」

フリオ「どこに行ったんだ?」

コスモス「彼が第4層を出ることは出来ません」

コスモス「扉を通すのは私とあなたで精一杯ですね」

フリオ「どういうことだ?」

コスモス「いずれわかりますよ。でも、今は……これらの熟練度をあげましょう」


シェル、プロテス、スリプル、サイレス、クラウダ、

ヘイスト、エスナ、レイズ、ケアルの熟練度が上がった!


フリオ「!?」

フリオ「……魔法の力が跳ね上がった?」

コスモス「私の力も、ずいぶん回復してきたようです」

コスモス「それよりも、この場所に見覚えはありませんか? お城のようですが」

フリオ「迷宮第3層……どこか見覚えがあるな」

王女?「見慣れない人ね。ここに何の用があるのかしら?」

王女?「いいわ。今日はとても大事な日。くすくす……」

兵士「これは王女様! スコット様がヒルダ様を探しておられました!」

王女?「スコット……? ああ、彼が来てくれたのね!」

王女?「わかったわ。これから会いましょう」


フリオ「さ……さっきの王女様は……」

フリオ「ここはフィン城? 俺は迷宮を出たのか?」

コスモス「ここは迷宮第3層です。勘違いなさらないで!」

コスモス「そう簡単に出られるところではありません」


フリオ「まだ迷宮の中か……」

フリオ「頑張ろう。第4層を出られたのだから、第3層も出て次に行こう」

フリオ「そうだ……さっきの王女。ヒルダ様がここにいるはずない……」

コスモス「……進みましょう」

――王の間――


フィン国王(世界は一時の平和を得ているにすぎぬのだ)

フィン国王(私は……戦がすぐに始まるような気がする)

フィン国王(この瞬間にでも。誰も感じていないのか?)



――お城のどこかの部屋――


王女?「スコット。もっとお城に来てくださらない?私、待っているのよ」

スコット「……ヒルダ?怒らせてしまったのなら、誤る」

王女?「怒ってなんかいません……」

王女?「私と……スコットの仲でしょう?」

スコット「ヒルダ……」

王女?「……うふふ」

王女?「どんなことがあっても、私だけのナイトでいてくれる?」

スコット「もちろんだよ。僕は君の婚約者じゃないか」

王女?「ありがとう……もしも私に何かあったら、必ず助けに来てね」

――宝物庫――


フリオ「あっ、ジタン! ジタンじゃないか」

盗賊「……フリオニール!? なんでこんな所に?」

フリオ「迷宮を抜けてきたんだ。他の者は? 戦士やミンウは?」

盗賊「みんなとはぐれてしまったんだよ。ところで、ここがどこだかわかるかい?」

フリオ「フィン城か? ちょっと変だけど」

盗賊「ちょっとどころじゃない。考えてみてくれよ……」

盗賊「オレはここでスコット王子を見た」

盗賊「でも、彼は何日か前に遺跡に向かったはずなんだ」

フリオ「さっき、王子と出会ったな。ここにもいるのか?」


コスモス(この者、ジェノムでしょうか……? それにしては、殺気を感じない……)

盗賊「!!」

盗賊(女と一緒だって!? フリオニールのやつ、いつの間に仲良くなったんだ?)

盗賊「もしかしてお嬢さん、前にオレとどこかで出会わなかった?」

フリオ(口説くなよ……)

盗賊(女がいるならちゃんと紹介してくれよ!)

コスモス「……」

盗賊「あ、オレはジタン。よろしく」

盗賊「ここは数ヶ月前のフィン城らしい。オレは日付を聞いてみたんだ」

フリオ「……過去に来た、ということか」

盗賊「ちょうど日付が、王女様がおかしくなった時期と被るんだ」

盗賊「もしかしたら、彼女の気がふれてしまった理由がわかるかもしれないぜ?」

フリオ「王女を探してみよう」

――どこかの廊下――


王女?「今、お時間よろしいかしら。ご相談したいことがあるの」

騎士「何事でしょうか?」

王女?「……ここでは話しにくいことなので、私の部屋に来てもらえませんか?」

騎士「国王様やスコット様にはお話しされましたか? 王子なら今、ここに見えておられますよ」

王女?「……彼らには言いにくいことなのです」

王女?「ぜひ、あなたに聞いて欲しいことがあるの……」 (セーラの姿になる)

騎士「ヒルダ様……? い、いや、セーラ王女……?」

王女?「……私の部屋に来てもらえますよね?」

騎士「し、しかし……」

王女?「お願い。話を来てくれるだけでいいから……」

騎士「……」

騎士「……」

騎士「……畏まりました」

面白い

――王女の部屋――


騎士「……相談したい事とは?」

王女?「……」

騎士「どうかなされましたか?」

王女?「……この人でいいのかしら?」

騎士「……王女様?」





騎士は、部屋の中に漂っていた混沌に飲み込まれていった。


混沌「未来のわしをよく連れてきてくれた……。感謝するぞ、蛇女……」

王女?「蛇女だなんて失礼ね。私はラミアの頂点に君臨する女王よ」

王女?「今はフィン王国の王女、ヒルダだけど」

王女?「マティウスの望み、知っているんでしょう?力を貸してくれるのよね?」

王女?「何ならセーラ王女の姿でお願いしようかしら」(セーラの姿になる)

混沌「その姿は止めろ」

王女?「あら、ごめんなさいね」(ヒルダの姿に戻る)

王女?「ところで、未来の自分をどうするおつもりかしら?」

混沌「彼に憑依する」

混沌「わしは2000年前、光に選ばれたという戦士と戦った……」

混沌「そして勝ったはずだった」

混沌「だが、やつらの背後には女神がいた。女神はわしを地獄へ封印した」

混沌「力を奪われたわしは魂だけの存在だが」

混沌「未来の自分という器に入ることによって、力を取り戻す事が出来る」

混沌「マティウス復活に、力を貸そう……」


王女?「そうだ。もうひとつお願いがあるんだけど。このお姫様預かってくれない?」

王女?「マティウスが寄越せってうるさくって」

王女?「でも貢物って、力を貸してくれる人に渡すのが普通よね」

混沌「……本物の王女か。殺めなかったのか?」

王女?「貢物は大切に扱わないと、ね。そうでしょう?」

混沌「……王女は、預かっておく。力が完全に回復したら、そなたを連れて行こう」

混沌「地獄へとつながる遺跡へ。もうしばらく、王女のふりをするがいい」

王女「うふふ……」

何事もなかったかのように部屋を立ち去る騎士(混沌に憑依されています)

――お城のどこかの階段――


ジタン「フリオニール。過去のフィン城に出現したのはさ」

ジタン「オレたちの使命に関係しているのかな?」

フリオ「そうかもしれないな」

コスモス「使命……?」

ジタン「オレたちは遺跡へ、王女の救出に来たんだ」

コスモス「詳しく話してもらえますか?」

ジタン「もちろん。えっと……」

ジタン「オレたち、さらわれた王女を助け出す為この遺跡に潜入したんだ」

ジタン「順に話すと……2週間ほどまえかな……」

ジタン「ガーランドっていう騎士が王女様……ヒルダ様をさらっていったんだ」

コスモス「ガーランド……に……ヒルダ?」

ジタン「王女をさらったガーランドは、フィンの北にある古代遺跡で姿を消したんだ」

ジタン「そこで国王は騎士団を、王女救出のために古代遺跡に向かわせたんだ」

ジタン「……でもほとんど、迷宮内で魔物や罠にかかって死んでしまったか」

ジタン「命からがら逃げ帰ったかのどちらかだった」

ジタン「国王も衛兵も、みんな頭を悩ませていると、そこへ一人の戦士が現れたんだ」

コスモス「……戦士!」

ジタン「知っているのか?」

コスモス「いえ……続けて」

ジタン「国王は、もしかしたら彼が、予言にあった」

ジタン「【この世が暗黒に染まりかけた時、現れる光の戦士】だと思って」

ジタン「彼に王女救出を命じたんだ」

ジタン「そして彼を助けるために、国王補佐の白魔道士ミンウをお供につけた」

コスモス「あなたたち二人はなぜ迷宮に?」

フリオ「王女やミンウに助けられた恩を返すためだ」

ジタン「オレは女の子を救うためならどこでも向かうさ!」

コスモス「……勇敢ですね」

フリオ(ただの女好きのような気がする……)

ジタン「ま、そんなことで、この遺跡にヒルダ王女の捜索と救出にやってきたんだ」

コスモス「そう……ですか。さらわれた王女様の救出。その為に遺跡へ?」

コスモス「王女様を助けて、筋書き通りにハッピーエンドになればいいのですが」

ジタン「きっとハッピーエンドさ。遺跡を出て、王女様をお城まで送って」

ジタン「修理された橋を渡ったら、素敵な音楽が流れ出すと思うな!」

フリオ「それオープニング……」

ジタン「まぁ、何かが終わるって事は何かが始まるってことさ」

ジタン「行こうぜ! 王女様を救いにさ」

フリオ「そうだな」

王女?「あれは何? 第3層に侵入者がいるわ」

騎士「あの姿は……」

王女?「この軟体生物でも放り込んでみようかしら」

騎士「……」

王女?「もう少しで復活できるわね、マティウス」





フリオ(何だか天井から声が聞こえる……)

フリオ(それに、いつも誰かが俺たちのことを見ているような……なんか変だな)





王女?「ほら、行ってきなさい。今度失敗したら……生かしてはおかないわ」

フリオ「!」

タコ?「また出たぞ! しつこい?」





王女?「お前だけでは無理ね。もう一匹、投げておきましょう」





タコ?「今度はつおーい味方がいるのだ!」

タコ?「テュポーン先生、来てください~」


テュポーン先生「フンガー!」


タコ?「テュポーン先生は無口だけどものすごくつおいのだ!」


VS タコ? & テュポーン先生

タコ?「今回もダメだったか……」





王女?「役立たず! 2度も失敗? クリスタルコアに放り込んであげるわ!」

王女?「お前の魂でも、少しは復活の助けにはなる!」





タコ?「ク クリスタルコア! まって まって そこだけは!」

フリオ「誰と話しているんだ?」


フリオ「……消えた」

――王の間――


スコット「私だけでしょうか? ヒルダが変わってしまったと思うのは……」

フィン国王「そなただけではない。この城にいる誰もが、ヒルダの様子がおかしいと思っている」

フィン国王「国外にも、【フィンの王女は気がふれた】という噂が飛び交っている」



――お城のどこかの廊下――


ジタン「この時からなんだよな。話しかけても笑うばっかりだってさ」

フリオ「王女は今、自分の部屋にいるみたいだ」

コスモス「様子を見に行きましょうか」

――王女の部屋の手前――


ジタン「鍵穴からのぞけないかな?」


鍵穴 ←



王女?「うふふ……」 (上半身は美しい女、だが下半身はおぞましい蛇の体……)



ジタン(うわっ!)

フリオ(どうしたんだ?)

ジタン(蛇……王女の正体は魔物だ!)

フリオ(なんだって!?)


鍵穴 ←

王女の姿が見える……


フリオ(?)

フリオ(魔物なんてどこにもいないぞ?)

ジタン(え? おかしいな、オレが見たときは蛇の姿をしていたのに……)





王女?「……?」

王女?「外に誰かいるみたいね」



王女?「あら? さっきの人たちね。何の用があるのかしら?」


フリオ「い……いえ……何も……」


王女?「お部屋に入る? お茶を入れてあげるわ」

BGM ♪白鳥の湖♪


王女?「どうしたの? そばにきて……」


ジタン(あやしいな、あやしい……)

ジタン(オレは魔物の誘いにはのらないぞ!)

フリオ「……」

コスモス「……フリオニール?」

王女「早く来て……じらさないで……」

フリオ「……」

ジタン(まずい、混乱させられているぞ!)

コスモス(このままでは、彼は魔物に捕らわれてしまう。何とかしなければ……)

扉が現れる


コスモス「第2層へ続く扉ですよ。行きましょう!」

フリオ「……えっ? ああ、急ごう!」


二人までしか通せないので、盗賊は置いてきぼり


王女?「なっ……!?」

ジタン「え!? ちょ……ちょっと……!」


セシル「【あんこく】」


暗黒の波動で 王女? は消え去る 音(白鳥の湖)も消える


ジタン「一瞬で消えた……」

セシル「また先に行ってしまったのか! 追いついたと思ったのに」

セシル「フリオニールを止めないと! コスモスに騙されているんだ」

ジタン「騙されている?」

セシル「コスモスは、上へ登っているように見せかけて、奥へ奥へと向かっている」

セシル「いちど入ったら二度と出られない迷宮中心核……」

セシル「第1層・クリスタルコアだ」

セシル「フリオニールはここがどこなのか……」

セシル「……わかっていない!」

――飛空艇・デッキ――


コスモス「ここはどこなのでしょう?」

コスモス「空……空を飛んでいる? 船の中?」

コスモス「これはいったいどういう事……? 先程の第3層といい、第2層はこの有り様?」


コスモス「……今、この迷宮を操作しているのは、カオスでもマティウスでもなく……」

コスモス「彼らに管理を任されたあの魔物……そう、ヒルダという人物になりすましていたあの魔物ですね」

コスモス「あの者の思考が影響していると考えるのなら、もう少し早く気付くべきでした」

コスモス「先程の第3層……あれは、あの魔物の記憶でしょうか?」

コスモス「ガーランドが誘拐した……ということは、彼は新たなカオスになってしまうのでしょう」

コスモス「哀れな! セーラのいない世界だというのに、カオスになる輪廻からは逃れられないのですね」

コスモス「この第2層は……世界が壊されています」

コスモス「記憶……いえ、野望?」

コスモス「世界を滅亡させる目的が、この第2層で実現したということですか」

コスモス「フリオニール……」

コスモス「彼は役に立ちました……信じられないぐらいに」

コスモス「でも、もう限界でしょう。扉を通った瞬間、気を失ってしまいましたから」

コスモス「地上に戻してあげることは難しそうです」

コスモス「せめて、安らかな世界に行けるように導きましょう」

コスモス「クリスタルコアへ同行してくださいね」





フリオ「うーん……」

フリオ「なぜ俺は寝ているんだ?」

フリオ「確か……お茶に誘われて……??」

フリオ「なんだか悪い夢を見ていたような気がする……」

フリオ「……起きよう」



※ >>48 「光の戦士が来てくれない」のSS書いた人?

フリオ「……!」

フリオ「痛い……!」

フリオ「か……体が……」

フリオ「体中、痛い! な……なぜ!?」


フリオ「……っ」

フリオ「……」


フリオ「ふぅ……」

フリオ「おさまったようだ」

フリオ「何の痛みだったのかな」

フリオ「コスモスとジタンを探さないと」

コスモス「気がついたみたいですね」

フリオ「コスモス!」

コスモス「ここは迷宮第2層……あと一歩です」

コスモス「ただ、厄介な事になっています」

フリオ「厄介なこと?」

コスモス「第2層……壊れています。第3層の時もそうでした」

コスモス「この迷宮を動かしているのは、王女に化けた魔物」

コスモス「魔物の目的は、古代の暴君マティウスを復活させること」

フリオ「王女に化けた魔物にマティウスの復活?」

コスモス「第3層でジタンが見たとおり、王女の正体は魔物です」

コスモス「この第2層では、魔物の野望……というより、暴君の野望が現実化しています」

コスモス「ここは、マティウスが地獄から蘇ってしまった時の未来なのです」

コスモス「壊されていく世界の上を、私たちは船のようなものでとんでいるようです」

フリオ「空を飛んでいる船か? 噂に聞いた飛空艇かな」

フリオ「……シドという人物が乗っているかもしれない」

コスモス「そうかもしれませんね」

フリオ「……ところでジタンは? ……また置き去り?」

コスモス「扉は2人しか通せません。ですがご心配なく」

コスモス「追いかけてくることはできますよ」

コスモス「もう一度扉をあけるのに、少し時間がかかるだけのことです」

フリオ「……それなら、大丈夫か?」

――飛空艇・操舵室――


娘「……?」

娘「目を覚ましたのね! 良かった」

フリオ「君は誰だい?」

娘「私、ティナ。あなたが船の中で倒れていたから、安全なところに寝かせておいたの」

娘「目覚めはどう?」

フリオ「……あまり良くなかったな。体中痛かった」

フリオ「この船はどこかへ向かっているのか?」

ティナ「……マティウス」

ティナ「偽物のヒルダ王女……いえ、蛇の女王が、地獄から暴君マティウスを蘇らせたの」

ティナ「世界は暗黒に包まれて破壊され、この有り様。彼を放っておく訳にはいかないわ」

ティナ「戦うの。この船はフィン城へ向かう。今、マティウスはその城にいるのよ」

フリオ「俺も行こう」

ティナ「船の運転、あなたがやってみる?」

ティナ「私、あまり自信がないの」

フリオ「やってみよう」

ティナ「お願いします」

ティナ「大丈夫……これ以上悪くはならないわ……」

――フィン城――


フリオ「城が……燃えている!」

フリオ「どうしてしまったんだ!?」





少女「こんなところまで来れたのね」

??「何なんだろうねぇ……」

??「この先は第1層クリスタルコア。これ以上先に通すわけにはいかないよ」

少女「……で、どうするの?」

??「もう一人連れてきたよ。第3層でさまよっていた少年だ」

少女「……あなたが地上に捨てたんでしょう?」

??「今は、帰ってきてくれて嬉しいよ。この少年はね、今は空っぽの器さ」

??「どんな言う事も聞いてくれる」

ジタン?「……」

??「3人の力を合わせて、ここに結界をはる」

??「それでもう誰も通ることは叶わないよ。完璧だね!」

少女「大きな結界ね」

??「3人で結界をはれば、誰かが倒れたとしても、一人さえ残っていれば」

??「結界は壊れずそのまま。彼らは通れない」

??「それじゃ、結界を……。ほら、手を上げて」

ジタン?「……」

神官「まさか……王女様がずっと偽物だったなんて……」

神官「崩れる……炎の中でフィン城も世界も……」

神官「あなたたち……逃げなさい……」

神官「逃げるところがまだあるのなら……」



衛兵「騎士団の半数は、あの時の古代遺跡で失ってしまった……」

衛兵「今の数では敵を抑えられない……!」

衛兵「あの時、大勢の優秀な騎士を失ってしまった……」

衛兵「それに、王女様を救いに行ったスコット様も……」

衛兵「ディストから来てくれた竜騎士リチャードも……」

衛兵「みんな遺跡から帰って来られなかった!」

騎士「世界のほとんどは死に絶えた……」

騎士「この城が最後の砦になってしまった!」

騎士「負けるわけには……いかない!」

騎士「だが……倒してもきりがない魔物の群れ。勝てるのか……?」



兵士「遥か古(いにしえ)に存在したという暴君が……蘇った!」

兵士「そして、全世界に向けて大戦争を起こしたんだ!」

兵士「もう駄目だ!」

兵士「騎士は遺跡でほとんど死んでしまったし、どうしろって言うんだ!」

フリオ「お前は、確か第4層にいたジェノム……! もしかしてお前がこの城を!?」


少女「いいえ……私も知らない」

フリオ「え?」


少女「これこそ未来だわ。蛇の女王が描いている、マティウスの野望」

少女「世界を破壊し、新たに自分の世界を作ること」

少女「クリスタルコアは、それを制御する者の心に敏感に反応するの」

少女「特に第2層、第3層あたりはね」

フリオ「マティウスについて何か知っているのか?」

少女「1000年前、魔界から魔物を呼び出し世界征服に乗り出したのがマティウス」

少女「彼は反乱軍によって倒され、地獄に堕ちた」

少女「だけど、彼の魔力は衰えることはなかった」

少女「彼の邪悪なエネルギーに影響され、目覚めてしまったのがカオスという邪(よこしま)な者」

少女「マティウスが地上の世界へ復活したがっていることを見抜いたカオスは」

少女「1000年後の未来にいる自分【ガーランド】を探し出すことが出来れば」

少女「手を貸そうと言ったの」

少女「そこでマティウスは、人の姿に化けることが出来て」

少女「ラミアの中で最も強い力をもつラミアクイーンを魔界から呼び出し、地上に送り込んだ」

コスモス「……」

少女「未来にいる、カオスになる人物をどうやってマティウスが見つけたのかは知らないわ」

少女「でも、その人物が【セーラという王女を愛する、高潔な騎士】だということだけは」

少女「どの時代にいても、どこの世界にいても変わらないことだった」

コスモス(それだけは変わらなかったのですね……)

少女「【セーラ王女】を想い慕う【ガーランド】という騎士。貴方のいる世界で発見された」

少女「この時代だとフィン王国に使えていたけどね」

少女「ラミアクイーンはこの国の王女ヒルダになりすまし」

少女「セーラの容姿も利用してガーランドを誘惑したに違いないわ」

フリオ「ちょっと待ってくれ。何故わざわざ王女になりすます必要があるんだ?」

フリオ「セーラという女性になりすまして、彼に近付くだけでいいような……」

少女「【王女】という身分が必要だったのよ。ガーランドは高潔な騎士だから」

少女「どのような【世界】の」

少女「どんな【時代】の」

少女「その【王女】に対しても必ず忠誠を誓うわ」

少女「……それにね、マティウスの思惑もある」

コスモス「……マティウスが復活するためには、膨大な生命エネルギーが必要です」

フリオ「……コスモス?」

少女「王女様がさらわれたとなれば、王国の騎士のほとんどが助けに来るでしょ?」

少女「義勇の心を持った……あなたのような若者もね」

フリオ「……」

少女「本来、私たちジェノムはクリスタルコアに戻った魂を見守る役目を持つだけ」

少女「女神コスモス、あなたと共にね」

フリオ「女神!?」

少女「ごめんなさい。ほかのジェノムは皆、敵に操られてしまったわ」

少女「カオスの暴走によってクリスタルコアの制御を奪われた時に」

少女「私たちの管制も敵の手に落ちたの」

少女「私は操られているふりをしていたけど……もう、ここまでね」

少女「本来の采配者である女神に従うわ」

コスモス「……クリスタルコアへ行く方法は?」

少女「3人のジェノムが、3人がかりの結界をはっているの」

少女「3人それぞれ結界を解くか、倒すしかないわ」

コスモス「結界を解きなさい」

少女「もちろん……」

皇帝(……私を裏切るつもりか?)


フリオ「誰の声だ?」

少女「マティウスよ」


少女「私は裏切ってなんかいないわ。本来のあるべき姿に戻るだけ」

少女「もともとジェノムは、あなたたちのような邪悪な魂の監視が任務なの」

少女「私は、邪悪な者の復活を阻止する。それを遂行するわ」


皇帝(……許さぬ!)


少女「女神! 行って! 私の分は結界を解いたわ!」

少女「残りの2人……1人は狂っているから倒しちゃっていいけど」

少女「虚ろな目をしたもう一人は救ってあげて!」


コスモス「すぐにまた会えます。クリスタルコアで」

フリオ「コスモス……?」

??「君はどこか遠くへ行くことだね。彼らがついて来られない場所まで」

ジタン?「……」

??「遠くへ、遠くへ行くんだ。何なら第4層まで行ってもいいんだよ?」

??「まだ行ったことないんだろう? 見ておいでよ。隅々までさぁ……」

??「ここが君の……本来の故郷なんだから」

ジタン?「……」

??「これで結界は解除できないだろうねえ……。ほら、わかったらさっさと行きなよ」

ジタン?「……」

??「さて、僕はどこへ行こうかな……」

セシル「フリオニール! 近くにいる。もうすぐだ!」


ジタン?「……」


セシル「……ジタン。ここにいたのか?」

ジタン?「……」

セシル「しっかりするんだ、ジタン!」

ジタン?「……【じたん】?」

セシル「どうしたんだ……?」

ジタン?「【じたん】ッテ、おれノ……ナマエ?」

セシル「ジェノムにさらわれたショックで、記憶を失ってしまったみたいだ……」

ジタン?「……じぇのむ?」

セシル「君も本来、ジェノムなのさ。魂を見守る役目を持つ。悪人に利用されないようにね……」

ジタン?「おれガ……じぇのむ?」

セシル「邪悪な魂が暴れた時、それを静める役目もあるね」

セシル「さあ、急ごう!」


ジタン?「……」



ジタン「……わかった!」

??「もうじき、必要な魂を集め終わる」

??「クリスタルコアには行かせない」

??「邪魔はさせないよ……」


VS 背徳者(トランスバージョン)

??「……まさか……」

??「負けただって? この僕が……?」



――玉座――


皇帝「私は地獄の底から舞い戻ったぞ……!」

皇帝「この世界もみじめな生き物たちも、全てを叩き壊し新しい世界を作ってみせよう!」

皇帝「私を崇め讃える者たちだけの世界を!」

皇帝「私は絶対支配者になるのだ!」



フリオ(この暴君を……俺たちは倒せるのか?)

ティナ(気をしっかり持って)

ティナ(昔、皇帝を倒した時に使われた剣があれば、勝利はつかめる!)


皇帝「そこの虫ケラ……」


フリオ(見つかった!?)

【フレアー】


皇帝「逃がさんぞ!」


【いんせき】


(フリオニール! フリオニール! 聞こえるか?)

フリオ「?」

フリオ「またあの声?」

(やっと今、迷宮の全てがわかった!)

フリオ「え?」

フリオ「その声……ミンウ!?」

白魔道士「そうだ。やっと気付いてくれたね」

白魔道士「ずっと見ていた。さぁ、迷宮脱出!」

白魔道士「フリオニール! ブラッドソード! この剣を使え!」

フリオ「ブラッドソード?」

フリオ「それは血塗られた魔剣だ。それを使って幻像を消すんだ!」

フリオ「やってみる!」


フリオ「……暴君が消えた!?」


フリオ「扉が!」


白魔道士「フリオニール! 違う!」

白魔道士「扉の先は、迷宮第1層・クリスタルコア!」

白魔道士「入ったら外には出られない!」

フリオ「え?」

白魔道士「迷宮を出るのはこちらの扉! さあ、帰ってくるんだ!」

フリオ「ああ!」

ティナ「そう」

ティナ「私は……迷宮を出ることが出来ない……」

ティナ「あちらの世界にはもう戻れないのね」

ティナ「ちょっと期待してみたけど……」


セシル「また行ってしまったか!」

ジタン「遅かったみたいだ」

ティナ「あら……久しぶりね、セシル」

セシル「ティナ!」

ジタン(可愛い女の子だ!)

ジタン「君、ティナって言うんだ! 2人は知り合いなのか?」

セシル「お互い、現実から消えた存在だからね」

ティナ「そうね」

ティナ「人の心を持った【私】は生き残ったけど……」

ティナ「魔力を持ったままの【私】は消えた」

ティナ「で、ここへ来て、セシルと知り合った」

ジタン「消えた!?」

ジタン「消えて……ここへ来たってどういう訳?」

ジタン「そもそも……ここって何なのさ?」

ティナ「何も知らないのね……教えてあげる」










ティナ「地獄へようこそ」

ティナ「ここにいる全て……全てはもう死んでいる」

――古代遺跡――


ミンウ「さあフリオニール、帰ってくるんだ」


フリオ「ミンウ、それに戦士」

光の戦士「……」

ミンウ「……フリオニール」

フリオ「やっと地上に出られたのか」

ミンウ「うん……」

フリオ「偽物の王女は、この迷宮のどこかにいるはずだ。それを探そう」

光の戦士「……」

ミンウ「……」

フリオ「どうしたんだ? 黙り込んで……」

フリオ「迷宮をずっと見ていたんだろう? 暴君の企みを阻止しないと……」

ミンウ「君は地割れに落ちたね。覚えているかい?」

フリオ「覚えているさ。とても深くて、遺跡の最下層まで落ちた」

フリオ「コスモス……彼女に助けてもらったんだ」

ミンウ「うん。そうだね」

ミンウ「君が落ちた後、崩れてきた瓦礫で地割れは埋まってしまった」

ミンウ「……地震がおさまったあと、すぐに瓦礫をどけて地割れをのぞいてみたんだ」

ミンウ「そこに君は……いた」

フリオ「えっ? 俺はここにいるのに?」

ミンウ「……」

フリオ「見間違えたんじゃないのか?」

フリオ「もう一度、地割れを見に行こう。そうしたらわかる」

ミンウ「うん……」


コスモス(戦士、かれは……)

光の戦士(わかっている)

フリオ「これは何だ?」

ミンウ「君がいた迷宮が見えるオーブ」

ミンウ「迷宮内の検索も出来たし、ブラッドソードもこれで見つけた」

ミンウ「……迷宮の隅々まで見渡せるオーブもあるはず」

ミンウ(たぶん……そこに偽物の王女がいる)




フリオ「死んでいる……?」

ミンウ「この遺跡は、人を殺すために存在するようなもの」

ミンウ「王女を助けるために入った騎士たちを、罠や魔物で殺してきた……」

フリオ「この騎士も、この兵士も……死んでる。王女を助けに来たのか……」

コスモス「……先程も言ったとおり、マティウスを蘇らすには膨大な生命エネルギーが必要です」

コスモス「簡単に言うと……殺してクリスタルコアに放り込む」

フリオ「……スコット王子!?」

ミンウ「スコット王子だって?」

フリオ「迷宮にいるはず……。カシュオ―ン国のスコット王子……」

フリオ「……!」

フリオ「……目に矢が刺さっている。これで……死んだのか!?」



――回想――


王子「さっきはすまない。私は……今、目が見えないんだ」

フリオ「目が……! ジェノムにやられたのですか?」

王子「いや……それより少し前だ。気がついた時には失明していた……」

フリオ「……痛い!」

ミンウ「フリオニール! どうしたんだ!?」

フリオ「わからない……少し痛かっただけ……」

ミンウ「どの辺りが?」

フリオ「体中全部」

フリオ「もう大丈夫……おさまった」

ミンウ(……来るのではなかった……こんな所)

ミンウ「……」

ミンウ「フリオニール、ジタンのことだけど……」

フリオ「ジタン!」

フリオ「彼は今、第3層……いや、第2層にいるのか?」

フリオ「さっきのオーブで見ればどこにいるかわかるはず……」

ミンウ「彼の正体はね、ジェノムだよ」

フリオ「……! 魂を見守る役目を持つ?」

ミンウ「そうだ」

ミンウ「ジタンは、【自分を呼ぶ声がする……】と言って、あの扉にはいってしまったんだ」

ミンウ「扉はすぐに閉まってしまったよ……」

フリオ「どうなったんだ?」

ミンウ「わからない」

ミンウ「だけど彼は、あの迷宮の中こそが【いつか帰る場所】だったのかもしれない」

コスモス「……」

フリオ「……あの迷宮がいつか帰る場所だって?」

フリオ「地獄そのものじゃないか……!」

コスモス「ええ。地獄そのものです」

フリオ「コスモス……!」

ミンウ「……ふん」

フリオ「……この騎士も……死んでいるのか?」

コスモス「偽王女はガーランドにさらわれたと見せかけて、強い生命力を持つ騎士を集めたのでしょう」

コスモス「ヒルダ王女が誘拐された……という事にしてね」

コスモス「マティウスを蘇らせるためだけに彼らの命は利用されたのです」



――回想――

フリオ「ちょっと待ってくれ。何故わざわざ王女になりすます必要があるんだ?」

フリオ「セーラという女性になりすまして、彼に近付くだけでいいような……」

少女「【王女】という身分が必要だったのよ。ガーランドは高潔な騎士だから」

少女「どのような【世界】の」

少女「どんな【時代】の」

少女「どの【王女】に対しても必ず忠誠を誓うわ」

少女「……それにね、マティウスの思惑もある」

コスモス「……マティウスが復活するためには、膨大な生命エネルギーが必要です」

フリオ「……コスモス?」

少女「王女様がさらわれたとなれば、王国の騎士のほとんどが助けに来るでしょ?」

少女「義勇の心を持った……あなたのような若者もね」

フリオ「……」





フリオ「あ……リチャード!?」

ミンウ「知っているのか?」

フリオ「迷宮で会ったんだ……俺を助けてくれた」

フリオ「ペンダントを持って帰ってくれって頼まれたんだ」

ミンウ「……この竜騎士、ペンダント握りしめているよ」

ミンウ「余程このペンダントに思いが詰まっていたのだね……」


フリオ「……みんな……みんな死んでいた……!?」


コスモス「この者、足が魔物に噛み千切られています」

――回想――


フリオ「ありがとう。もう行かなくてはならない」

竜騎士「ほう、もう行くのか。いつまでも怪我で動けない私とは凄い違いだ」

フリオ「怪我をしているのか?」

竜騎士「足が動かなくてな。傷は無いのだが歩けそうもない」

竜騎士「お前なら、この迷宮から出られそうだな。実は頼みがある」

竜騎士「この私の……ペンダントを持っていってほしい」

竜騎士「ディストに住んでいるエリナという女性に渡してくれ」

フリオ「!」

フリオ「……」

フリオ「……持っていたペンダント、消えてしまった……」

ミンウ「そうだね」

ミンウ「私がこのペンダントを持ち帰ろう」

フリオ「え? 俺が持って帰るよ。約束したんだ」

ミンウ「私が、持って帰るよ。いいね?」

フリオ「……」


フリオ「……痛い」

ミンウ「フリオニール!?」

フリオ「……!」

フリオ「今度は止まらない……」

(原作ではペンダントってフィリップのだよな)

フリオ「地割れだ……」



フリオ「リチャードは足が動かなかった」

フリオ「スコットは目が見えなかった……」

フリオ「それなら俺は?」

ミンウ「フリオニール……」


フリオ「あと……一歩……」

フリオ「……?」










フリオ「何だろう? あの白い布は……」

ミンウ「私のマントだよ。無いことに気付かなかったかい?」

フリオ「落してしまったのか?」

ミンウ「落してしまったわけじゃない……かけておいたんだよ」























ミンウ「……君に」


※ >>99 竜騎士はみんなペンダントを持っていると思っていた
     あと、ここでもフィリップさんはリチャードより先に亡くなっている設定です

フリオ「……俺に?」





白い布の間から、色鮮やかな布地が見える……

あれはいつも、頭に巻いていたバンダナだろうか……





フリオ「じゃあ、ここにいる俺はいったい?」

コスモス「……」





フリオ「幽霊なのか? それとも……」

フリオ「……死ぬ前に夢でも見ていたのか?」

ミンウ「フリオニール!?」


フリオ「ミンウ、助けてくれた恩……返せないみたいだ」


フリオ「悪かった……」





……すまなかった……





ミンウ「フリオニール!」

王女?「……ようやく死んでいたことに気がついたようね」

騎士「……そうだな」

王女?「あなたは光の戦士を狙ったつもりだったけど、彼の代わりに落ちて死んだみたいよ」

騎士「……代わりに、か」

王女?「あの若者の生命力には目をつけていたわ! そうね、初めて会ったときからかしら?」

王女?「あの時すでに幽霊だったなんてね……」

騎士「……」

王女?「あの子の命もそろそろクリスタルコアかしら。命の数は少しでも多い方がいい」

王女?「マティウス復活に必要なのは人間の命なのだから」

騎士「……それほど世界が欲しいのか? マティウスは」

王女?「ええ。全ての支配者になるつもりよ」

王女?「自分の思い描く、理想の世界をつくるためにね……」

竜騎士のペンダントの設定忘れてたすまん
過去の戦いが気になるな

コスモス「……止めなければなりません」

コスモス「偽物の王女! 近くにいるはず」

ミンウ「待て」

コスモス「……何です?」

ミンウ「あの地震……誰が引き起こした?」

コスモス「ガーランドに憑依しているカオスの意識です」

コスモス「カオスは……魂だけでは何も出来ませんが」

コスモス「ガーランドという器があれば力を発揮できる……」

ミンウ「何故フリオニールは死ななければならなかった?」











光の戦士「……彼は私の代わりに死んだ」

光の戦士「私には、コスモスの呼ぶ声が聞こえた……そのあとすぐ地震が起きた」

光の戦士「私が遺跡に入ったことを、カオスに気付かれたのだ」

光の戦士「あの地割れは、私を狙ったものだった」

コスモス「光の戦士ならば、罠を潜り抜け、迷宮最下層にいる私のもとに現れるはず……でした」

コスモス「ですが……現れたのは……」

ミンウ「フリオニールだった、という事か」













ミンウ「……光の戦士、お前につきまとっていた黒い影が」

ミンウ「王女救出にフリオニールが同行すると決めた時から消えていたのが気になっていたけど」

ミンウ「あれはお前の身代わりに彼が死ぬことになるという前触れだったのか……!」

――回想――


白魔道士「私には 君の運命が 見える……」

白魔道士「君は あの戦士を 救うことになるかもしれない……」





ミンウ「連れてくるべきではなかった……こんな所に!」


コスモス「……フリオニールには、黒い影がつきまとっていましたか?」

ミンウ「彼に影は見えなかった。死ぬことにはならないと思っていたのに……」


光の戦士「……」

ミンウ「……お前は何者だ? カオスとはいったい何だ?」

コスモス「私は……世界の秩序を守る者……」

コスモス「カオスとは、セーラという王女に恋い焦がれた」

コスモス「ガーランドという騎士の変わり果てた姿です」

コスモス「王女をさらったガーランドはこの光の戦士に倒され」

コスモス「倒された彼は邪悪な力によって過去へ飛び」

コスモス「そこでカオスという者になり、永遠の時を生きるために」

コスモス「邪悪な力で、未来の自分を過去へ呼んでいるのです」

コスモス「これが繰り返されることによって、世界は暗黒に染まってしまうのです」

光の戦士「私はこの輪廻を断ち切るため、悪の根源がいるという2000年前の過去に旅立った」

コスモス「……光の戦士は、2000年前カオスと戦い、そして敗れました」

コスモス「戦士についていった私は全ての力を使い、カオスを地獄へ封じました」

コスモス「そして私も……地獄に落ちました」

コスモス「地獄に落ちる前に、この戦士を2000年後の世界に戻し」

コスモス「カオスに利用される前のガーランドを」

コスモス「セーラ王女のいないこの世界へ逃しました……」

コスモス「輪廻はこれで終わるはずでした」

コスモス「ですが、1000年後……邪(よこしま)な魂が地獄に落ちてきました」

コスモス「その名はマティウス」

コスモス「ジェノムの話は聞いていましたね?」

コスモス「力を失っていた私には、凄まじい魔力を持ったマティウスや」

コスモス「邪悪に目覚めたカオスを止める術はありませんでした」

ミンウ「だから戦士を呼んだ……いや、フリオニールの力を借りねば何もできなかった?」

コスモス「……頼みの綱のジェノムも奪われていました」

コスモス「地獄の中心・クリスタルコアまで行かなければ、あの2人を倒すことが出来ません」

コスモス「1人では行けなかった。護衛が必要でした」

コスモス「ここまで来れたのも、彼のおかげです。本当に助かりました……」

ミンウ「……死んでいるとはいえ、地獄の中心へ連れ込むつもりだったのか?」

ミンウ「彼の魂は永遠に地獄をさまようことになるとわかっていながら?」

コスモス「……全てを終えたら、私は彼の魂を安らかなあの世へ導くつもりでした」

コスモス「しかし、予定が狂って地獄から出たうえに」

コスモス「私のそばからいなくなってしまった……」

ミンウ「……」


コスモス「彼を救うためには、あの魔物を直接止めるしか方法がありません」

コスモス「マティウス復活のエネルギーに、彼の命が使われてしまう前に」


光の戦士「……ここで奴が復活してしまったら」

光の戦士「フリオニールたちのしたことが全て無駄になってしまう」

コスモス「力を貸してください、ミンウ」

――暗闇の世界――


(ここは……どこだろう……?)



クリスタルコアに 生命エネルギー 侵入

解析中……

状態 良好



(何だ?)

(……)

(ここが第1層……クリスタルコア?)



【解析結果】

対象生命エネルギー 1988.1217M

マティウス復活に必要なエネルギーは 後 1987.1218Mです

現在 侵入したエネルギーで 復活できます

対象生命を 分解します

(死んでクリスタルコアに放り込まれたんだ)

(……俺は迷宮に逆戻りしたのか)


(ここにマティウスがいるのか?)

(奴を蘇らせるためには人間の命が必要だった)

(蘇らせるために、俺の命を使おうって訳か?)



ゲート オープン

処理1 パス

魂の分解 開始

生命エネルギーへ 返還します



フリオ「……」

フリオ「……魂を分解されるわけには、いかない」

フリオ「俺に出来ることは……」

BGM ♪ 再会 ♪


異常エネルギー 検知

警戒レベル1

メインゲート 遮断

ガードドラゴン 出撃準備

BGM ♪ 反乱軍のテーマ ♪


セシル「やっと追いついた!」

フリオ「セシル!」

ティナ「助けに来たわ!」

フリオ「ティナ!」

ジタン「フリオニール! 久しぶり!」

フリオ「ジタン!」

フリオ「みんな……来てくれたのか!」


ティナ「一緒に行きましょう。マティウスを倒しに」

フリオ「倒したら……俺はどうなるんだろう?」

ティナ「わからない。でも、これ以上悪くはならないって言ったでしょう?」

セシル「敵は、まだクリスタルコアにいる。ここからは動けない……」

ジタン「今が暴君を倒すチャンスだ!」

クポ―……


モグ「モグもついていくクポ!」

ティナ「まぁ! 可愛い。ふかふかしたいわ」

フリオ「……ずっと気になっていた事があるのだけど……」

モグ「なんだクポ?」

フリオ「……【ニャー!】って、何だったんだ?」

モグ「【最終幻想Ⅲ】でモーグリが初登場した時の台詞クポ」

モグ「でも、モグは猫じゃないクポ!」

フリオ「ありがとう、……俺の質問に答えてくれて」

モグ「いいんだクポ」

モグ(本当は、モーグリ初登場は【最終幻想Ⅱ】のはずだったのに)

モグ(ジャイアントビーバーになってしまったクポ……)

フリオ「……みんな、協力してくれてありがとう!」

フリオ「よし、行こう!」

フリオ「……俺は、死んだ身だ。」

フリオ「……最後まで戦う! どうなるかわからないけど……」

フリオ「マティウスを倒す!」



警戒レベル2

ガードドラゴン 出撃せよ

一番最初のプロトタイプ版の設定の名前はクライオンだな
てか趣味合いすぎてビビる

ここに……来たのか……

フリオ「誰だ? どこかで聞いたような……」


スコット「久しぶりだな……」

フリオ「スコット王子! まさか、ここで出会えるとは……」

スコット「放り込まれたのさ。君たちと別れた後、ジェノムによって」

スコット「……第4層は、地獄の中継ポイントなんだ」

スコット「死んだらまず、第4層へ。そこでジェノムの死人狩り」

スコット「ジェノムが、死人から反撃能力を奪って……クリスタルコアへ」

スコット「死人に暴れられたら、クリスタルコアは生命エネルギーを吸収できないと聞いた」

ティナ「随分詳しいのね。どなたから聞いたの?」

スコット「ジェノムだよ。彼らもここにいる。もう用済みらしい」

フリオ「スコット王子、一緒に行こう。マティウスを倒しに!」

スコット「……私は……もう、駄目だ……」

スコット「すっかり……命を、クリスタルコアに奪われてしまった……」

フリオ「そんな……」

スコット「もう……分解された」

スコット「今の……この姿は抜け殻……最後に君たちに会えた……」

スコット「会えてよかったよ……」

スコット「本物のヒルダを救ってくれ……」

スコット「地上へ……連れて帰るんだ! 私の力をあげるから……」


フリオ「……スコット王子」

フリオ「俺は負けない」

フリオ「帰ってみせる。地上に!」


熟練度(武器とか魔法とかの)上がる



>>119 クライオン?

お前たちも来たか!


フリオ「その声は……」


リチャード「皆、死んでいたようだな。ここまで気がつかなかったか」

フリオ「すまない……ペンダントが消えてしまった」

フリオ「……持って帰れそうもない」

リチャード「消えた? 冗談はよせ!」

リチャード「お前が首からかけているものは何なんだ?」

フリオ「え?」

フリオ「……もとに戻ってる?」

リチャード「持って帰れ! 地上にな」

リチャード「私の、残りの力もやろう! ほとんどクリスタルコアに分解されてしまったがな」

リチャード「最後の……一握りの力だ!」

リチャード「お前たちの生命力を2倍にした」

リチャード「フリオニール……お前ならできる……暴君を倒すんだ!」

フリオ「……ありがとう!」

フリオ「俺は、必ず奴を倒す!」


HPが2倍になる

↑(原作FFⅡだとこれはアウトですが気にしないで下さい)

来たな!


フリオ「誰だ?」


タコ?「オルトロス様だ!」

タコ?「お前もクリスタルコア行き! ふん! いい気味!」

フリオ「お前も死んだのか?」

タコ?「ぜーんぶ、全部お前たちのせいだ!」

タコ?「仕返ししてやる! 仕返ししてやる!」

フリオ「ちょ……ちょっと……!」

タコ?「えーい! これでもくらえ!」


ジタン「あれ? アイツどこに行ったのかな?」

タコ?「悔しいから、タコの力をくれてやるゥ!」

タコ?「MPを2倍にしてやったぞ!」

タコ?「せいぜい戦って……お前たちなんか死んでしまえ!」



ティナ「……助けてくれたの?」


タコ?(……かわいい 女の子。わいのこのみや……)

異常エネルギー 内壁に侵入

警戒レベル3

第2ゲート 遮断


警戒レベル4

クリスタルコア 最終ゲートON

エネルギーを 遮断します

??「まったく……」

??「この僕が操られていただって?」

??「虫唾が走るよ!」


フリオ「カオス……それとも……ガーランド?」

??「不愉快な名前を出すな!」

フリオ「ご、ごめん……」

??「……」

フリオ「ところで……」

フリオ「クリスタルコアのゲートが閉まってしまったみたいなんだが、開けられるか?」

??「……」

??「僕だけでは無理」

??「3人そろえば何とかなる……かもね?」


ジタン「……」

??「ジタン……君は、生きるんだ……」

??「こんな狭い世界じゃなくて、広い世界で」

少女「あなたたちも来たの?」

少女「みんなクリスタルコア行きだったのね」

フリオ「……気がついたら、みんなクリスタルコアに集まっていた」

フリオ「だけど、俺はここにいるマティウスを倒しに来たんだ」

少女「閉まってしまったゲートは私にも開けられないわ」

少女「だけど……3人いれば開けることも可能だわ」

少女「あの人が……分解されていなければ良いけど」


ジタン「……」

少女「あの人は、自分より優秀に造られたあなたに嫉妬して」

少女「あなたを地上に放り出したの」

少女「全てを失った今……考えが変ったみたいね」

??「ジェノムが3人そろえば……」

少女「そろえば……ね」

ジタン「3人で……ゲートを開く」


少女「そろっているみたいね」

ジタン「ああ」

??「僕もいるからねえ……」


ジタン「ゲートを開く!」

??「開こう」

少女「……くっ!」


??「頑丈すぎるんだよ、このゲート!」

ジタン「うぉぉぉぉ!」

少女「門は開いたわ!」


少女「さぁ行って! マティウスを倒すのよ!」

BGM ♪ ゴーストコア特防隊 ♪ (夢の女神戦の曲です)


緊急レベル……

緊急レベル……


王女?「な……何よ! いったい何があったの!?」


王女?「まさか……魂の分解に失敗しているわ!」

王女?「あの子、死んだっていうのになんてしつこい!」

騎士「死なせるには惜しい人間だったな」

王女?「ちょっと! 何落ち着いているのよ!」

王女?「このままでは、マティウスが……」

王女?「復活できないじゃないの!」

王女?「カオス! あなた力を貸してくれるって言ったでしょ! 手伝って!」

光の戦士「走れ! 光よ!!」


王女?「……な! 今度は何!?」


ミンウ「ホーリー!」


王女?「きゃああ!」


コスモス「不意打ちはお得意ですか?」

ミンウ「いや、苦手だ」


王女?「く……この忙しい時に!」

騎士「とうとうここまで来たのか」

光の戦士「輪廻はここで終わらせよう」

コスモス「お待ちなさい。ガーランドを倒してはいけません」

コスモス「彼を倒すと……再び、過去に飛んでしまう」

コスモス「彼に憑依している、カオスの意識を取り除きましょう」

ミンウ「……どうやって?」

コスモス「お静かに……」

コスモス「ガーランド。私の名前は……」

コスモス「私の本当の名前は、セーラ」

コスモス「コーネリアの王女セーラです」

コスモス「覚えているでしょう、ガーランド?」


騎士「……」

王女?「ええい、偽物風情が!」

王女?「ただの女神じゃないの!」

光の戦士「お前こそ、ただの魔物だ」

光の戦士「偽物に偽物扱いされたくない」

コスモス「ガーランド。あなたを迎えに来ました」

コスモス「帰りましょう、コーネリアに」

騎士「……」

異常エネルギー 最終防衛ライン 突破

防御不可能…… 防御不可能……

緊急レベル……
緊急レベル……


王女?「こ……こんな時に!」

王女?「カオス! 時間がないの。私はクリスタルコアからマティウスを復活させる」

王女?「不完全だけど、後から生命エネルギーえお注ぎ込めばいいわ!」

王女?「あなたは、この3人を片づけて!」


コスモス「ガーランド。一緒に帰りましょう」

コスモス「コーネリアに」

ミンウ「何を言っても無駄かもしれないな」

光の戦士「……女神を信じるしかない」


王女?「地獄の底から蘇りなさい、マティウス!」

騎士「……これで最後だ」























王女?「……ば……馬鹿な……」

王女?「復活の……手助けを……してくれるんじゃ……なかったの?」

王女?「まさか……お前が裏切るとはね……」

騎士「お前に忠誠など誓っておらん」

騎士「私は、あくまでもセーラ王女を慕うただの騎士だ」

騎士「本物の王女の言う事を聞いて何が悪い」

王女?「お前……カオスじゃ……なかったのか?」

王女?「カオスは……どこにいった?」

騎士「知らぬ」

騎士「地獄にでも戻ったのだろう」

コスモス「正気に戻ったのですね、ガーランド」

騎士「すまなかった、セーラ王女」

騎士「第3層にいたそなたの姿を見つけるまで、私はカオスに操られていたようだ」

騎士「……操られていたとはいえ、私は……一人の若者を殺してしまった……」

ミンウ「……」


ミンウ(八つ裂きにすべき相手はこの騎士ではない)

ミンウ(あくまでもカオス。そう、カオスだ)

ミンウ(落ち着け私)

騎士「本物のヒルダ王女は、この先の部屋にいる」

騎士「安心しろ。怪我などしていない」

騎士「早く連れて帰れ」


ミンウ(カオスを袋叩きにしたい……)


騎士「私はこの魔物を叩きのめす……!?」


蛇女「負けて……なるものか!」

蛇女「人間の……魂さえあれば!」

蛇女「クリスタルコアにある、残りの魂さえ分解できれば!」


蛇女「全ての魂をエネルギーに変えて……」

蛇女「復活……しなさい! マティウス!」

蛇女「裏切り者も、国も、世界も……すべて……」


クリスタルコアに残る 全ての魂を 強制分解します……

コスモス「……クリスタルコアが震動している……」

コスモス「いけない! マティウスがすぐにでも復活してしまいます!」

コスモス「第2層で見た悲劇が繰り返されてしまう!」

ミンウ「まさか……!」

光の戦士「……来る!」

















暴君「はっはっはっ……私は地獄から蘇ったぞ!」

暴君「もはや不覚など取らぬわ!」

光の戦士「私たちだけで……勝てる相手か?」

コスモス「……呪われた剣、ブラッドソードがあれば……」

コスモス「勝利はつかめます」

ミンウ「ブラッドソード!?」

コスモス「ミンウ。ブラッドソード……フリオニールに渡しましたね?」

コスモス「あの剣は今どこにありますか?」

ミンウ「……」


ミンウ「彼が持っていった」


コスモス「……」

光の戦士「……」



暴君「呪われた剣に頼るしか能がないのか」

暴君「身の程知らずの蛆虫が! 死ね!」


【いんせき】


ミンウ「く……フ、フリオニール!」

フリオ「誰か俺を呼んだか?」

ジタン「ミンウの声、聞こえたぜ!」

フリオ「ミンウ!」

フリオ「あ……あちちっ!」

フリオ「この剣熱くなってきた!」

ティナ「大丈夫? 手を見せて」

ティナ「大変! 火傷しているわ。すぐに手当てしないと」

セシル「よいしょっと……」

セシル「これで持てるかな?」

ティナ「血を吸いたがっている……」

ティナ「まさか復活してしまったの?」

ジタン「地上へのゲート!」

フリオ「地上……!」


セシル「フリオニール、行くんだ!」

セシル「マティウスを出すために、地獄のゲートが開いている!」

ティナ「すぐにまた閉まるわ!」

ティナ「今なら……帰れるかもしれない!」


ジタン「フリオニール! 行こう!」

フリオ「ミンウ、今行く!」

【フレアー16】

【いんせき】


ミンウ「手強い!」

ミンウ「もう一度あの攻撃を受けたら……防ぎきれない!」






ミンウ「フリオニール!?」

フリオ「帰ってこれた!」

フリオ「みんな戦っているのか? 俺も加えてくれ!」






暴君「何人来ても同じことだ。蛆虫などに私は倒せぬ!」

暴君「次の一撃で終わらせてくれる!」

ラストバトル



VS こうてい



コスモス「フリオニール、こちらへ……」

コスモス「その剣で、最後の一撃を与えるのです」



暴君「このわたしがやられるとは……信じられ……ん……」

暴君「おまえは……いった……い、な……にもの……」






ウ ボ ァ ー





ミンウ「……終わった。よく頑張ったよ……」

光の戦士「この旅も、これで終わり……」



騎士「セーラ王女……」

コスモス「……」


フリオ「あれ? セシルとティナは、こっちに来られなかったのか?」

コスモス「あの2人は過去の幻影ですよ」

コスモス「現実世界では、セシルは聖騎士として、ティナは普通の娘として」

コスモス「この世界で生きています」

コスモス「暗黒騎士だった彼は、多くの人を苦しめ……」

コスモス「生まれながらに魔法を操る彼女も、意図的ではないにしろ多くの人を傷つけてしまった」

コスモス「ですが、それは別のお話……」

コスモス「彼らは暗黒の力や魔法の力を捨て、今を生きています」

フリオ「……ジタンは? 死んでいた、という訳ではないよな」

ジタン「オレは最初から生きているよ!」

ジタン「遺跡の奥へ奥へ、ずっと下に潜っていって、そして地獄に着いたんだ」

ジタン「どうやら、彼女がオレを呼んでいたみたいなんだ」

ジタン「こっちに来いよ!」

少女「……」

フリオ「お前……いや、君も地上に来られたのか」

――回想――


??「ジタン……どうせ地上に出るのなら、彼女も連れていっておくれよ……」

少女「!?」

ジタン「お前はどうするんだ?」

??「僕はここに残るよ。女神はしばらくの間いなくなるだろうし」

??「多くのジェノムを失ってしまったから造りださないと」

少女「……」

??「この世界に、僕より優秀なジェノムはいらないんだ」

??「あれ、でも待てよ……」

??「魔法もろくに使えないジェノムが、僕より優秀なはずないか……」

少女「で、どっちなの? あなたより優秀に造られた者を追い出すつもりなのか」

少女「それとも魔法もろくに使えない劣った者を追い出すのか」

??「うーん……わかんないねぇ」

??「あ、でも、少なくとも、僕は追い出すつもりはないよ?」

??「帰ってきたかったら帰ってきてもいいんだよ」

??「外の世界にどうしても馴染めないと言うのなら」

??「井の中の蛙って知ってる? 自分の住んでいるところが全てじゃないんだよ」

??「大海を知らなきゃ、優秀な【魂の管理者】にはなれないよ」

少女「……」

??「君は帰ってこなくていいよ、ジタン」

ジタン(なにそれひどい)


ジタン「……お前、名前はなんて言うんだ?」

少女「……ミコト」

ジタン「じゃ、行こうぜミコト。外の世界へ」

少女「ええ。……さようなら、クジャ」

??「……」

ジタン「……オレとしてはティナちゃんも地上に連れてきたかったな……と思ったけど」

ジタン「この世界にいるのか!?」

ジタン「この遺跡を出たらさっそく探しに行こう!」

ミコト(なんて軽い性格なのかしら。それと、セシルのことも忘れないで)

フリオ(俺も、彼女にもう一度会いたいな……)

フリオ「こっちに戻ってこられたけど、俺は死んでいるからな……」

フリオ「俺は今幽霊なのか?」

コスモス「戦士、先に王女を救いに行きなさい」

コスモス「……フリオニール、ついていらっしゃい」

フリオ「……地割れだ」

コスモス「のぞいてごらんなさい」


フリオ「……」

ミンウ「……」


だんだん姿が薄れていくフリオニール……

ミンウ「フリオニール!?」

フリオ「……またさよならなのか?」

コスモス「……さよならではありませんよ」

コスモス「まだそれを言うには早すぎます……」











ミンウ「あの世へ連れて行ってしまったのか、女神……」

(……目を覚ましなさい)

(悪夢は終わりました……)










フリオ「……あれ? 俺はいったい……」

フリオ「確か、地震が起きて……足元が崩れて……」

フリオ「それから……」

フリオ「……思い出せない。悪い夢を見ていた気がする」

ミンウ「フリオニール!」

フリオ「……ミンウ?」



ミンウ「生き返った……!?」




(彼に黒い影はつきまとっていなかった)

(意識不明で、瀕死の状態ではあったけど)

――回想――


コスモス「……フリオニールには、黒い影がつきまとっていましたか?」

ミンウ「彼に影は見えなかった。死ぬことにはならないと思っていたのに……」

ジタン「これでティナちゃんに会いに行けるな!」

フリオ「……ティナって誰だ?」

ジタン「おいおい、忘れたのかよ!? あんなに会いに行きたそうな顔していたくせに」

ジタン「一緒に戦った仲間じゃないか!」

フリオ「一緒に戦った……?」

ミコト「夢で見たものは、目が覚めてしまうと大抵忘れてしまうわ」

ミコト「あなた、私のことも覚えていないでしょう?」

フリオ「……君は、誰なんだ?」

ジタン「オレの妹だよ」

ミコト「!? ふ、ふざけないで!」

フリオ「なるほど。よく似ていると思った」

ミコト「納得しないで!」

ジタン「お、光の戦士様が王女様を救いだしてきたみたいだぞ」

フリオ「そうだ、ヒルダ王女!」



王女「まぁ、あなたは……」

王女「あの時の少年? 5、6年前かしら……」



――回想――


王女「ミンウ、助かりますか?」

白魔道士「はい、じきに意識を取り戻すでしょう。力強い生命力を感じます」

王女「見つけた時、この子は大怪我をしていました。あなたなら助けられると思ったのです」

白魔道士「この魔法陣が傷を癒してくれます。そっとしておきましょう」

王女「狩りの途中、崖から落ちてしまったのね」

王女「あれから腕前は上達したの?」

フリオ「ええ。義父や義兄に教え込まれましたから」

王女「助けに来てくれたのね。ありがとう」



フリオ「戦士がガーランドを倒したのか?」

戦士「……そうだ」



フリオ「俺、この遺跡に何しに来たんだろうな」

フリオ「地割れに落ちて、ずっと意識を失っていたみたいだし」

ミンウ(君は世界を救ったのさ……覚えていないだけで。何よりもそのペンダントが証拠……)

ミンウ(私が持っていたはずなのに、いつの間にか消えていた……)

ミンウ(おそらくリチャードという竜騎士から再び渡されたのだろう)

光の戦士「帰ろう。国王に……報告せねばならない」

王女「……スコットは……私を助けようと遺跡に入り、命を落としたのですね」

王女「そして……多くの人が、私のせいで……」

フリオ「……」


光の戦士「……行こう」

王女「……とても懐かしい匂い」

王女「草や木……風の匂い。もうすぐですね」





ジタン「地上だ!」

ミコト「……これが、外の世界……」





フリオ(あれ? 誰かの声が聞こえる……)





(フリオニール……)

(ありがとう)

(そして……さようなら)





                                         END

以上です

見てくださった方々、本当にありがとうございました

>>159>>105 だね

過去の戦いが気になると書いてあったけど、誰の、どの戦い?

1000年前の反乱軍VSマティウスはFFⅡ本編みたいな戦争と思ってくれて構わないです

ただしその反乱軍にはフリオニールやヒルダはいません(当たり前)

マティウス=1000年前に存在した悪名高き皇帝……という認識?ぐらいしかありません

1000年も前に亡くなった人が、怨みや憎しみを増大させて1000年後復活した感じですかね?


ちなみに光の戦士・ガーランドはフリオニールたちの世界の住人ではありません

別世界(コーネリア王国がある世界)からやってきた(光の戦士)

カオスにならないように別世界(フィン王国がある世界)へ飛ばされた(ガーランド)

ディシディア的……うん、たぶん合ってると思う

無理にⅠとⅡ合わせたから世界観おかしくなっているかも

アドバンス版持っていないんだよ……

ファミコン版しかやってない

あと夢魔の迷宮?っていう小説持っているだけ

ケニーって誰だっけ? と一瞬思ったが酒場のあの人か
Ⅱの新しい小説買おうかな あとアドバンス版も

今 FFⅡ×ディシディアも書いているんで

ディシディアのキャラクターたちがFFⅡの世界で活躍する物語

ソウルオブリバース?についても書きたいから尚更買わなくっちゃ

色々とありがとう

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