【SideM】エムマスP「ユニット『彩』ができるまで」 (113)

アイドルマスターSideMの彩三人のSSです
雑誌のネタバレを含みますのでご注意ください

猫柳キリオ(18)
http://download1.getuploader.com/g/imas_sidem01/1045/kirio.jpg

華村翔真(27)
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清澄九郎(19)
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SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1409242485

P「うーん、悩むなぁ…」

山村賢「プロデューサーさん、どうかしましたか?」

P「ああ、山村さん。ちょっと今度デビューさせる予定の二人について…」

山村「ああ、華村翔真さんと清澄九郎さんでしたっけ?」

P「はい。この二人にユニットを組んでもらおうと思っているんですけど、私としてはあと一人くらい加えたくて…」

山村「でも、そのあと一人が見つからないと」

P「そうなんですよ。なんといっても、元歌舞伎役者と茶道家ですからね」

P「せっかくだし、和を売りにしたユニットとして売り出したいんです」

山村「…プロデューサーさん、前の事務所で担当アイドルに和服の仕事しか取って来なかったせいで、担当外されたって言ってませんでしたか?」

P「反省はしているが後悔はしていない」

山村(絶対に反省もしてない…)

P「普通の若い子を入れても二人についていけないだろうし、どうしたものかと」

山村「まあ悩む気持ちもわかりますが、今日は新人アイドルの面接が入ってるんでしょう?」

P「おっと、そうでした。といっても、社長としては履歴書ですでに採用する気満々みたいですけどね」

山村「そうなんですか?じゃあなんでPさんが面接なんて」

P「…この履歴書見てください」

山村「これは…また個性的な」

P「まあキャラの濃さならうちにも負けてないのが結構いますけど、志望理由に取材のためとはっきり書かれてしまうとね」

P「一応、本気でやるつもりがあるのかは確認しておかないと」

山村「あ、でもこの人落語家さんでしょう?Pさんの求めている人材にピッタリじゃないですか」

P「ちゃんとやる気があるなら、ね。翔真さんも九郎さんも、アイドル活動に対しては真剣です」

P「それなのに不真面目な人とユニットを組ませるなんて、二人に失礼ですから」

山村「なるほど…Pさんって、意外としっかり考えているんですね」

P「意外とってなんですか。アイドルのことに関してはいつでも真剣です!」

P「あ、そろそろ時間だ。それじゃあこの人…猫柳さんの面接に行ってきますね」

山村「はい、いってらっしゃい」

山村「…本当に、変な人だけどアイドルを思う気持ちはすごいんだよなぁ。Pさん」


P「猫柳キリオさん、歳は18か…とりあえず会ってみないとなあ」

P「この履歴書のキャラが作ってるのか、素なのかも気になるし」

P「と、第二応接室だから、ここだな。失礼します」

「ぎょぎょ、今日面接をしてくれるお人でにゃんすか?」

P「はい。プロデューサーのPです、よろしくお願いします。猫柳キリオさん…ですよね?」

キリオ「いかにも、ワガハイが猫柳亭きりのじ…じゃなくて、猫柳キリオでにゃんす」

キリオ「プロデューサーくんが、ワガハイをあいどるにしてくれるんでにゃんすか?」

P「あ、いえ、まだ私が猫柳さんの担当になると決まったわけではないのですが」

P「それに、うちの事務所に所属してもらう前に、いくつか確認したいことがありまして」

キリオ「確認、でにゃんすか?」

P「はい。猫柳さんに、本気でアイドルをやる意思があるのかということです」

キリオ「にゃにゃ、確かに取材と言われてしまっては、疑う気持ちになるのも仕方が無いでにゃんすな」

キリオ「ですが心配は御無用!ワガハイもひとつの芸を極めるべく修行中の身」

キリオ「種類は違えど、芸事に対して手を抜くつもりは毛頭ないでござんす」

P「…わかりました、ありがとうございます。面接は以上になります。また近いうちに、こちらからご連絡いたします」

P「あと、先程はああ言いましたが、おそらく猫柳さんの担当は私がすることになると思います」

キリオ「それは楽しみでにゃんす!では今日のところはこれで失礼するでにゃんす」

P「はい、帰り道お気をつけて」

期待
イベ姐さんはぶいたのは絶許

P「……………」プルルルル

P「あ、社長ですか?お疲れ様です、Pです」

P「猫柳さんについてなんですが…はい、はい」

P「それでですね…え、本当ですか!?ありがとうございます!はい、それでは、失礼します!」

P「ふ、ふふふ…やったあああああああ!」バターンッ

山村「うわ、どうしたんですか!?」

P「見つかったんですよ、三人目!さっそく翔真さんと九郎さんに連絡しないと!」

山村「え、それってまさか猫柳さんですか?」

P「はい!彼は本気です、目でわかりました!」

山村「まあ、プロデューサーさんが言うなら間違いないでしょうけど…」

P「あとあのキャラ、多分素です」

山村「マジですか」

P「さあ、これから忙しくなりますよ!まずは顔合わせしてもらって、色々考えていかないと!」

―――数日後

翔真「九郎ちゃん、今日の話聞いてる?」

九郎「はい。一緒にユニットを組む方を紹介するとのことでしたが…なぜ、事務所ではなくプロデューサーのご自宅なのでしょうか」

翔真「さてねえ、プロデューサーちゃんの考えてることはよくわからないわ。そこが面白いんだけど」

翔真「プロデューサーちゃんがどんな子を連れてくるのか楽しみねえ」

九郎「…私は少々不安ですね」

翔真「あら、なんでよ?一緒に九郎ちゃんをいじれるような子だといいんだけど」

九郎「そういうところが不安なんです!」

翔真「あはははは!」

キリオ「ゆにっと、でにゃんすか?」

P「はい。315プロでは基本的に、数名でユニットを組んで活動してもらっているんです」

P「キリオさんも、三人組ユニットの一員として活動していただくことになりますね」

キリオ「ほうほう」

P「二人ともキリオさんよりは歳上ですが、良い人たちなのですぐ仲良くなれると思いますよ」

キリオ「…仲良く、でにゃんすか」

P「キリオさん、どうかしましたか?」

キリオ「なんでもないでござ!楽しみでにゃんすな~」

P「そうですか…?と、ここです。他の二人はもう着いていますので」

キリオ「ほほー、立派なおうちでにゃんすな。お邪魔するでにゃんす~」

P「翔真さん九郎さん、お待たせしました!彼が、お二人とユニットを組む猫柳キリオさんです!」

キリオ「はじめましてでにゃんす~」

九郎「清澄九郎です、よろしくお願いします」

翔真「華村翔真よ。なんだか面白くてカワイイのが来たわねェ」

キリオ「ぎょぎょぎょ??」

P「あ、キリオさん!?」

キリオ「なんだか蝶々みたいにひらりひらり、綺麗な旦那でにゃんすなー」

翔真「あら、嬉しいこと言ってくれるじゃないの」

キリオ「こっちの旦那も綺麗でにゃんすね!」

九郎「は、はあ…」

キリオ「でもこちらは蝶々じゃなくて、瀬戸物みたいにつるりつるりでにゃんす!」

九郎「せ、瀬戸物!?」

翔真「アンタ上手いこと言うわねェ!気に入ったわ、これからよろしく頼むわね」

P(ほっ…どうやら打ち解けたようですね)

九郎「…プロデューサー」

P「はい、なんですか九郎さん」

九郎「私、この面々でやっていく自信がないのですが」

P「そこをなんとか、頑張ってください」

P「さて、自己紹介もすんだことですし、今後の仕事の話をしたいと思います」

翔真「あら、まだ結成したばかりなのに、仕事なんてあるの?」

P「まだほんの少しですけどね。でも、皆さんには他のユニットとは違う決定的な個性があります」

P「まずは、その個性を十分に発揮できるような仕事を重ねて、知名度を徐々に上げていきます」

九郎「個性、ですか?」

P「はい。私としては、皆さんは『和』の雰囲気を売りにしたユニットにしたいと思っています」

翔真「へえ、いいじゃないの。アタシたちにはピッタリだわ」

九郎「そうですね。私もそれなら、なんとかできるかもしれません」

P「あとですね、もう一つ決めておかないといけないことがあるんです」

キリオ「おやおや、まだ何かあったでにゃんすか?」

P「はい。皆さんのユニット名なんですが…こういうのがいいって希望とかありますか?」

翔真「ああ、そういうのも決めないといけないんだね。といっても、いきなり言われてもねェ」

P「一応、私の方でもこういうのはどうかなって候補を、いくつか考えては来たのですが…」

九郎「見せてもらってもよろしいですか?」

P「もちろんです、どうぞ」

キリオ「ふむふむ…あ、これなんていいんじゃないでにゃんすか?」

翔真「どれどれ…『彩』?」

キリオ「ワガハイたち、こうしてみると中々にからふるでにゃんすから!」

九郎「なるほど…下手に文字を並べるよりも、見栄えもいいかもしれませんね」

翔真「アタシもいいと思うわ。読みはどうする?そのまま『いろどり』か、『あや』とか『さい』でもいいかもね」

九郎「呼びやすいのは『さい』でしょうか」

キリオ「ワガハイも『さい』が良いと思うでにゃんす!」

翔真「そうね、響きもいいし…って、あらやだ。プロデューサーちゃんを無視して話しちゃってたわ」

P「いえ、私のことは気にしないで、三人で決めてください」

P「私が考えた候補の中から選んでいただくだけでも、光栄です!」

翔真「そーお?それじゃあ、これに決めちゃいましょうか」

キリオ「彩、結成でにゃんすな!」

九郎「こうなったら、腹をくくりましょう…!」

P「では改めまして、トップアイドル目指して頑張りましょう!」

P「それでは、記念すべき彩の一回目の仕事ですが、こちらの資料をご覧ください」

キリオ「なになに…お祭りの野外すてーじでのらいぶ、でにゃんすか」

翔真「あら。これって全国的にも、結構有名なお祭りじゃないの?」

九郎「私も聞いたことがありますね。ライブということは、そこで歌などを披露するのですか?」

P「はい。そのため皆さんには、本番に向けてレッスンを受けていただきます」

翔真「へえ、やっとアイドルっぽくなってきたわね」

キリオ「れっすんなんて初めてだから、わくわくするでにゃんす~」

P「曲については、今回はこちらで用意させていただきました」

P「三人とも、流行りの曲にはあまり詳しくないかと思ったのですが…」

九郎「構いませんよ。その通りなので、むしろ助かります」

P「それならよかったです。こちらが曲の音源ですので、皆さん聴いておいてくださいね」

P「それでは明日からさっそくレッスンが始まりますので、しっかり休んでください」

翔真「はいはーい。ねえ二人とも、せっかくだしこれからご飯でも一緒にどう?」

キリオ「いいでにゃんすなー。お供するでにゃんす」

九郎「今プロデューサーに、休むように言われたじゃないですか…」

翔真「まあまあ、いいじゃないの。親睦を深めるってことで」

キリオ「くろークンも一緒に行くでにゃんすー」

九郎「あ、ちょっと引っ張らないでください!まったく、仕方ないですね」

翔真「そうこなくっちゃね!プロデューサーちゃんも一緒にいく?」

P「いえ、私はまだ仕事が残っているので」

翔真「そーお?じゃあ残念だけど…プロデューサーちゃんも、無理しちゃ駄目よ」

九郎「それでは、失礼します」

キリオ「プロデューサークン、また明日でにゃんすー」

P「はい、また明日」

P(ふう、三人とも打ち解けてくれたようでよかった)

P(さて、これからが本番だ。なんとかあの企画が始まるまでに、それなりの結果を出さないと…)

P(まずはこのライブを何としても成功させる!本番までは一週間、それなりにハイペースで進めないと)

P「よーし、明日から頑張るぞー!!」

SSを書けば出ると聞いたので、とりあえず途中まで
キリオガシャ回してきます

>>6
ありがとうございます
一緒に山村の眼鏡を割りに行きましょう


ま、漫画では姐さんも2コマ出てたから……!!

乙これはいい彩SS
ハブるとかないない、どうせSRで来るんだろーって笑ってた自分を殴りに行きたい

―――翌日、レッスンスタジオ


P「さて、今日からレッスンを開始しますが、曲は聴いてきていただけましたか?」

翔真「もちろんよぉ。でも、アイドルっていうからもっとポップな曲かと思ったけど」

翔真「どちらかというと、バラードよね。これ」

P「はい。昨日も言った通り、皆さんは和風ユニットとして売り出したいと思っていますので、雰囲気を重視して選びました」

P「その分、ダンスを少しだけ激しめにアレンジしています」

九郎「ダンスですか…あまり体を動かすのは、得意ではないのですが」

キリオ「にゃ~、ワガハイもあまり自信ないでにゃんす」

翔真「あらあら、やる前からそんなに弱気でどうするの」

P「そうですよ!まずはやってみましょう。意外になんとかなるかもしれませんよ」

P「…と、以上が全体の流れです。それじゃあ、一度通してやってみましょうか」

九郎「は、はい!」

キリオ「にゃ、やってみるでにゃんす!」

翔真「ふふ、任せてちょうだい」

P「それじゃあ、音楽かけまーす!」

P「………」

P(キリオさんは歌もダンスも初めてにしてはなかなかのものだ。やっぱりセンスがあるのかな)

P(問題は体力と、ステージでの魅せ方かな…まあ、それはこれから練習を重ねていけば)

P(九郎さんは…やっぱりダンスが問題かな。ボーカルは申し分ない)

P(あと、魅せ方が上手い。天然でこれだとしたらすごいなぁ)

P(そして…やっぱり翔真さんはすごい。ボーカルもダンスも、三人の中ではズバ抜けてる)

P(ただ、何か…)

P「はい、皆さんお疲れ様です!初めてにしては合っていましたよ」

翔真「ありがとう、プロデューサーちゃん。二人も初めてにしては踊れてるじゃないの」

キリオ「ま、まだ練習するでにゃんす!」

九郎「私もお願いします!」

P「おお、すごいやる気ですね!じゃあ、一度休んでからもう一度合わせましょうか」

P「いきなり無理は禁物ですから、ちゃんと休憩しましょうね。水分補給もしっかりとね」

九郎「は、はい…」

キリオ「にゃんすー…」

P「あ、翔真さん。少しいいですか?お二人は休んでてください」

翔真「あら、なーに?…何か問題あったかしら」

P「その、問題というかですね」

P「見ていて気になったんですが…翔真さん、ダンスの最中に端の方にずれがちなんです」

P「あまりやりすぎても困りますが、もう少し前の方に出て行ってもいいと思います」

翔真「あ、あらー、そうかしら?ちょっと気を付けてみるわね」

P「気に障ったら申し訳ないんですが、もしかして何か理由があるんですか?」

翔真「…ねえプロデューサーちゃん、ちょっと話聞いてもらってもいい?」

P「もちろんですよ、何でも話してください」

翔真「アタシね、実は梨園の生まれじゃないの」

P「り、りえん?」

翔真「ああ、ごめんごめん。普通は知らないわよねェ。簡単に言うと歌舞伎界ってね、基本的にはみーんな親戚筋なの」

翔真「そこを梨園って言うんだけどね。アタシはそこの生まれじゃないから、大きな役はついたことないの」

P「え!?それって、コネがないと駄目ってことじゃないですか!」

翔真「そういうのとはちょっと違うんだけど…まあとにかく、そんなわけでアタシの舞台での立ち位置は常に端っこだったのよ」

翔真「自覚はないけど、その時の癖が抜けてないのかもねェ」

P「翔真さん…」

翔真「ごめんね、つまんない話しちゃって。とにかく、ちょっと意識してみるわね」

P「あの、翔真さん、私は歌舞伎のことはよくわからないんですけど…」

P「アイドルは違います!翔真さんが頑張れば、きっと…いや、絶対に舞台の真ん中に立てるようになります!」

P「だから、一緒に頑張りましょう!」

翔真「ふふ、ありがとうプロデューサーちゃん。頼りにしてるわよ」

P「任せてください!」

翔真「それじゃあ、そろそろ二人のところに戻りましょうか」

翔真「…信じてるわよ、プロデューサーちゃん」

P「はい、大船に乗ったつもりでいてください!」

P「お二人とも、お待たせしました!そろそろ再開しましょうか」

キリオ「おかえりでにゃんすー」

九郎「…あれ、華村さん。何かありましたか?」

翔真「んー?まあちょっとね。大したことじゃないわ」

九郎「そうですか、それならいいのですが」

キリオ「二人とも、どうかしたでにゃんすか?」

翔真「何でもないわよー。キリオちゃん、ちゃんと休憩できた?」

キリオ「ばっちりでにゃんす!早く練習したいでござ!」

翔真「それじゃあ、もう一回合わせてみましょうか。プロデューサーちゃん、音楽お願い」

P「はい!では、かけまーす」

―――数時間後


九郎「はー…はー…」

キリオ「にゃ、にゃー…」

P「すごいですよ三人とも、もうばっちりじゃないですか!」

翔真「うふふ、ありがと。でも、いい仕上がりになったわねェ」

P「あとは細かい調整を入れて、完成度を高めていくだけですね!」

キリオ「にゃはは、楽しいでにゃんすねぇ~」

キリオ「ワガハイ、こうやって若い人と何かをするのは初めてでにゃんすー」

九郎「私も…ですね」

P「え!?皆さん友達とか」

翔真「プロデューサーちゃん、みんな苦労してるのよ」ニッコリ

P「あ、はい」

翔真「それにしても、九郎ちゃんもキリオちゃんも意外と負けず嫌いなのかしら?」

翔真「始まる前は不安そうだったけど、いざ始めたらすごい気合いだったじゃない」

九郎「別にそういうわけでは、ただ…」

キリオ「芸事は、中途半端だともやもやするでにゃんす!」

翔真「あらあら。やっぱり二人とも玄人なのねェ」

九郎「アイドルの仕事についてはよくわかりませんが、手を抜いてはお二人の迷惑にもなりますし」

九郎「それに、プロデューサーにも申し訳が立ちません」

翔真「九郎ちゃんてばそんなに堅く考えないで、気楽にいきましょうよ」

翔真「せっかくのユニットなんだし、仲良くしましょ?ほら、キリオちゃんも」

キリオ「仲良く…」

翔真「ということで、今日もご飯でも食べにいきましょ!今日はプロデューサーちゃんもね」

P「え、私もですか!?」

翔真「そーよ、プロデューサーちゃんもアタシたちの仲間なんだから!」

九郎「華村さん、あまり無理を言っては…」

P「いえ、それじゃあせっかくなので…」

キリオ「おお、今日はプロデューサークンもご一緒でにゃんすか!」

翔真「うふふ、ほらほら九郎ちゃんも。野暮なこと言ってないで」

翔真「そうだ!せっかくだし、今日はアタシのお気に入りのお店に行きましょうか」

キリオ「ちょうちょさんのお気に入り、でにゃんすか?」

翔真「そーよぉ。すっごく面白いお店なの」

キリオ「ほほー、それは興味深いでにゃんす!」

九郎「なんでしょう。私は嫌な予感がしてきました」

P「あ、私やっぱり仕事が」

翔真「逃がさないわよ?」

翔真「さー、行くわよ三人とも!」

キリオ「はいなー!楽しみでにゃーんす!」

九郎「はあ…あまり騒がないでくださいよ」

P「あはは…明日もレッスンですし、程々にしてくださいね」


キリオ「プロデューサークン」

P「はい、なんですかキリオさん」

キリオ「…なんでもないでにゃんす!明日からもご指導、お願いするでにゃんす!」

P「? はい、もちろんです」


P(キリオさん、何か様子がおかしかった?)

P(…明日にでも機会があれば、詳しく聞いてみようかな)

姐さんのターンでした。今回の姐さんハブには心が痛くなります
次はキリオのターンの予定です。Sレアが引けなくて胃が痛くなります

>>19>>20
乙ありがとうございます
まったりペースですが、お付き合いいただけると幸いです

このPは♂?♀?あるいはその両方?

前にバイトのSS書いてた人か

P「それでは今日はこの辺にしましょうか」

P「もうすぐ本番ですので、気を引き締めていきましょう!」

翔真「二人ともお疲れ様。すっかりダンスにも慣れたみたいね」

九郎「おかげさまでなんとか。華村さんにも、色々とご指導いただきまして…」

翔真「ほらほら、堅苦しいのはナシにしましょ!なんなら、また親睦を深めにでも行く?」

九郎「い、いえ、あのお店はもう結構です!」

翔真「そーお?楽しいのにねェ、メイド喫茶」

九郎「私には、理解できません…」

キリオ「ワガハイは愉快なお店だと思ったでにゃんすが」

翔真「あら、キリオちゃんってばわかってるじゃないの」







P「はいはい。皆さん仲が良いのは何よりですけど、そろそろ帰って休んでくださいね」

P「今日は一段と張り切ってたみたいですし、疲れたでしょう?」

翔真「あら、怒られちゃったわ。それじゃあプロデューサーちゃん、アタシたちはお先に失礼するわね」

九郎「そうですね。ではプロデューサー、また明日」

P「お疲れ様です。気をつけて帰ってくださいね」

P「さて、私も戻りますか…」

キリオ「プロデューサークン、今お時間よろしいでにゃんすか?ちょっとお聞きしたいことがあるでにゃんす」

P「キリオさん?はい大丈夫ですけど…あ、ここじゃあなんだし、場所を移しましょうか」

P「で、なんですか?聞きたいことって」

キリオ「プロデューサークン…友達ってどういうものでにゃんすか?」

P「へ、友達?」

キリオ「前にちょうちょさんに仲良くしようって言われたけど、ワガハイ物心ついた頃から落語の勉強に明け暮れていて」

キリオ「周りはすごく年上の人ばっかりで、若い人と触れ合う機会なんてほとんどなかったでにゃんす」

キリオ「だから、友達っていうのがわからないでにゃんす…」

P「キリオさん…えっと、そんなに難しく考えなくてもいいと思いますよ?」

P「前にキリオさん、翔真さんや九郎さんと練習したとき、楽しいって言ってましたよね」

キリオ「覚えてたでにゃんすか?確かに、ちょうちょさんとくろークンと一緒にいると楽しいでにゃんす!」

P「友達って、そういうものだと思いますよ。一緒にいたら楽しくなるというか…」

P「だから、キリオさんと翔真さんと九郎さんはすでに友達なんですよ!」

キリオ「これが…友達ってことにゃんすね」

キリオ「それじゃあ、プロデューサークンも友達でにゃんすな!」

P「え、私もですか?」

キリオ「ワガハイ、プロデューサークンと一緒にいても、とっても楽しいでにゃんす!」

P「キリオさん…そうですね、私たちも友達です!」

キリオ「お話聞いてくれてありがとにゃんすー!今度は、ワガハイの落語を聞いて欲しいでにゃんす!」

P「それはそれは、楽しみにしてますね」

キリオ「それじゃ、ワガハイも帰るでにゃんす。プロデューサークン、また明日でにゃんすー」

キリオ「はい、また明日」


P(キリオさん…変わった人だと思ってたけど、苦労してるんだな…)

P(翔真さんもだし、多分九郎さんも…もっと私に力になれることはないのかな)

山村「あ、いたいた。探しましたよプロデューサーさん」

P「あ、山村さん。何かあったんですか?」

山村「彩の三人のステージ衣装、届いてましたよ。はい、これ」

P「本当ですか!?ありがとうございます!」

P「どれどれ…おお、注文通り。細部までバッチリですね」

山村「ちょっと僕にも見せてくださいよ…へえ、やっぱりステージ衣装も和風テイストなんですね」

山村「それぞれちょっとずつ違ってて…三人に似合いそうですね」

P「そうですか?そう言ってもらえると、デザインしたかいがあるってものです」

山村「え?」

P「明日さっそく着てもらって、衣装での動きにも慣れてもらわないと!」

P「それじゃあ山村さん、失礼します!」

山村「あ、はい。お疲れ様です」


山村「…プロデューサーさんって、本当に何者なんだろう」

P「というわけで、ついにステージ衣装が届きました!」

翔真「きゃーっ、ホント!?」パチパチパチ

キリオ「どんどんぱふぱふー!でにゃんす!」

九郎(どうしよう、ついていけない…!)

P「サイズが大丈夫かも気になるので、早速着てもらっていいですか」

翔真「もちろんよぉ。さ、いきましょ二人とも」

キリオ「プロデューサークン、ワガハイたちの変身とくとご覧あれ!でにゃんす」

九郎「あ、ちょっと、押さないでください!」

キリオ「ぱんぱかぱーん!大変身、でにゃんす!」
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翔真「あら、いい衣装。ちょっとこれ、奮発してくれたんじゃないの?」
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九郎「この衣装は…その、少々派手すぎるのではないかと…」
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P「す…素晴らしいです!皆さん完璧です!」

P「サイズも大丈夫そうだし…イメージ通り、すごくよく似合ってます!」

翔真「うふふ、ありがと。こーんな素敵な衣装もらっちゃったんだもの、アタシ張り切っちゃうわよ」

キリオ「金ぴかの新おべべでにゃんす~。ワガハイもうきうきでにゃんす~」

九郎「くっ…こうなれば着こなしてみせましょう。それがアイドルの道だというのなら…!」

P「それでは皆さん、せっかくなので一度、衣装のまま合わせてみましょうか」

九郎「そうか、本番はこの衣装なんですね」

P「あ、ひょっとして動きにくいですか?」

九郎「いえ、大丈夫です。見た目よりも動きやすいです」

翔真「本当に、歌舞伎の衣装よりも全然動きやすいわねェ」

キリオ「ひらひらだけど、すいすい動けるでにゃんすなー」

P「そう言ってもらえると、デザインした身としても嬉しいです!」

三人「「「え!?」」」

翔真「ちょっと待って、この衣装プロデューサーちゃんがデザインしたの!?」

P「はい!ユニットを正式に結成する少し前に考えて、依頼していました!」

P「先方にはだいぶ無理を言ってしまいましたがね」

キリオ「これはこれは、びっくりでにゃんすな」

九郎「プロデューサー、なんでこの仕事をやってるんですか?」

P「皆さんをトップアイドルにするためです」キリッ

九郎「そ、そうですか…」

P「ほらほら、早く合わせてみましょう!?」キラキラ

キリオ「プロデューサークン、輝いてるでにゃんす…」

P「…いい、すごくいいですよ皆さん!」

P「もともと皆さんは輝いてますけど、衣装を着るとさらに輝いてます!」

P「やはり私の目に狂いはなかったようです!皆さんなら、絶対にトップアイドルになれますよ!」

翔真「やだ、プロデューサーちゃんたら。そんなに褒められたら照れちゃうわ」

P「いくら褒めても褒めたりないくらいですよ!これなら、本番も成功間違いなしです!」

九郎「そういえば、もう明後日なんですよね。本番…」

キリオ「楽しみでにゃんすなー。早く稽古の成果を披露したいでにゃんす」

九郎「猫柳さんはすごいですね。私は、とても楽しみとは思えそうにありません」

翔真「あら、九郎ちゃんってば緊張してるの?大丈夫よ、アタシたちも一緒だし」

P「そうか、九郎さんはお二人と違って、以前が大勢の前に立つようなお仕事ではないですものね」

九郎「はい。茶席ではいつも堂々と振る舞えるのですが…」

翔真「大丈夫よ、アタシたちだって緊張はもちろんするもの。ね、キリオちゃん」

キリオ「もちろんでにゃんす!でも、それ以上にお客様の笑顔を見るのが楽しいんでにゃんす!」

九郎「お客様の、笑顔…」

P「九郎さん、そんなに深刻に考えなくても大丈夫ですよ」

P「翔真さんの言うとおり、ステージでは三人一緒ですし、なにか問題が起きても私がフォローします!」

九郎「…こんなにも皆さんに心配をかけているようでは、私もまだまだですね」

九郎「大丈夫です。アイドルの仕事…しっかりとやり遂げてみせます!」

P「は、はい!頑張りましょう!」


P(九郎さん、大丈夫かな…顔がこわばってるみたいだけど)

P(まあ、翔真さんとキリオさんがついてるし、心配ないとは思うけど)

P(心配ない…よな?うん)

キリオの信頼度アップイベント&ライブ導入編でした
次は九郎さんの信頼度アップイベント&ライブ編になります

>>35
Pの性別はどちらにもとれるように書こうとしているのですが、どうしても男性寄りになってしまっています
特にこだわりはないので、お好きな方で考えてもらえればと

>>37
Beitの人とは別人ですが、だいぶあのSSの影響を受けています
これ以外だと、姐さんの誕生日に短いのを上げたりしてました

P(一週間のレッスンを終えて、とうとう本番の日がやってきた)

P(今の三人なら絶対にステージを成功させることができる。私はそう信じてる)

P(でも…)

翔真「ちょっと九郎ちゃん、大丈夫?」

キリオ「くろークン、顔真っ青でにゃんすよ?」

九郎「だ、大丈夫です…少し休めばなんとか」

P(九郎さんの緊張が予想の遥か上でやばい)

九郎「申し訳ありません…お客様の数が、思っていたよりもずっと多くて…」

翔真「確かに、予想していたよりはだいぶ多いわねェ。といっても、歌舞伎の満員御礼よりは少ないけど」

キリオ「あんなにたくさんの人に見てもらえるなんて、光栄でにゃんすな」

P「お二人はほんっとうに、メンタル強いですね…」

九郎「自分が情けないです…大切な初舞台なのにこんな醜態を…」

P(まずい、なんとかして九郎さんの気をそらさないと…えーっと…)

P「あ、九郎さん!あれ見てください」

九郎「え?ああ、小鳥がいますね。あれは…ひばりでしょうか」

翔真「あらホント。二羽一緒だし、つがいかしら?」

P「あの木、花も咲いてますよ!なんていう花でしょうね」

九郎「すみません、花にはあまり詳しくなくて…でも、綺麗ですね」

キリオ「ほほー、風流でにゃんすなー」

P「それにしても、今日は晴れてよかったですね。暑すぎもせず、絶好のお祭り日和です!」

九郎「ええ、風も気持ちがいいです」

P「…よかった、少し落ち着いたみたいですね」

九郎「え?あ…そういえば」

P「あの、九郎さん。前も言いましたけど、九郎さんは一人じゃないんです」

P「ステージで少しくらいミスをしても、翔真さんやキリオさんがカバーしてくれますよ」

P「九郎さんの初めてのステージなんですから、もっと肩の力を抜いて楽しんでこてください!」

九郎「気楽に、ステージを、楽しむ…」

九郎「…そうですね。張り詰めた心では、花の美しさも、風の心地よさもわかりませんね」

九郎「プロデューサー、ご心配をおかけしました、もう大丈夫です。ご助言、ありがとうございました。」

P(九郎さんの顔、さっきまでと全然違う。うん…もう大丈夫だ)

P「はい!皆さんのステージ、私も一ファンとして楽しみにしてます!」

「彩の皆さん、そろそろスタンバイをお願いします」

P「あ、はい!わかりました!それじゃあ皆さんの…彩の始めてのステージ、思いっきり楽しんできてください!」

キリオ「もちろんでにゃんす!プロデューサークン、ワガハイたちの晴れ舞台、しっかり見てて欲しいでにゃんす!」

翔真「うふふ、任せてちょうだい。お客様もプロデューサーちゃんも、みーんな夢中にさせちゃうから!」

九郎「今までの成果、出し切ってきます。どうか見ていてください」

P「もちろん、一瞬たりとも見逃しませんよ!それでは…行ってらっしゃい!」

「続いての登場は、315プロダクション所属の、『彩』のお三方でーす」


キリオ「お初にお目にかかりるでにゃんす。ワガハイ、彩の猫柳キリオでござんす」

キリオ「本日は皆様方に、とっておきのぱほまんすをお届けするでにゃんす!」

翔真「彩の華村翔真よ。よろしくねェ」

翔真「今日はアタシたちのステージ、たっぷり楽しんでいってね!」

九郎「彩の清澄九郎です。よろしくお願いします」

九郎「まだまだ未熟者ではございますが、今日は精一杯やらせていただきます」

九郎「それでは、聴いてください!」

キリオ(楽しい…楽しいでにゃんすなぁ!)

キリオ(お客様もみーんな笑顔!それに…ちょうちょさんとくろークンも」

キリオ(一人じゃないって、こんなに楽しいものでにゃんすか!)


翔真(客席のお客が、みんなアタシのことを見てる)

翔真(あの頃に比べたら、全然小さい舞台だけど)

翔真(今は、アタシが舞台の真ん中に立ってるんだ…!)


九郎(正直、まだ身体が震えている)

九郎(でもこの震えの原因は、多分緊張だけじゃない)

九郎(歓声というものがこんなにも心地よいだなんて、知りませんでした…)

ワアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!

「はい、彩の皆さんでした。ありがとうございまーす」

三人「「「ありがとうございました!」」」

「いやー、素晴らしいステージでしたね!聞こえますか、この大歓声!」

「では続いては…」


九郎「お、終わった…すごい歓声でしたね」

キリオ「大盛況でにゃんしたな!ワガハイ、まだ興奮が冷めないでにゃんす!」

翔真「アタシもだわ…この感覚、癖になっちゃいそう」

九郎「あ、プロデューサー!私たちのライブ、どうでしたか?」

P「み、皆さん…素晴らしがっだでず…」グスッ

翔真「ちょっとプロデューサーちゃん!なに泣いてるのよぉ」

P「ず、ずみません…感動しちゃって、つい…」

キリオ「プロデューサークン、ティッシュ使うでにゃんすか?」

P「ありがとうございまず…本当に、本当に最高のステージでした!!」

九郎「ありがとうございます。プロデューサーのおかげですよ」

P「何を言ってるんですか!全部皆さんの努力の結果です!」

翔真「プロデューサーちゃんこそ何言ってるの!ここまで連れてきてくれたのはプロデューサーちゃんでしょ?」

キリオ「ワガハイたちを集めてくれたのも、プロデューサークンでにゃんすよ」

九郎「プロデューサーがいなければ、こんな気持ちを知ることはできませんでした…本当に、ありがとうございます」

P「み、みなさん…」ブワッ

翔真「あーもう、泣かないの!案外涙もろいのねェ」

P「わ、わたし…もっと頑張ります!もっともっと、色んな仕事とってきますから!」

P(そうだ、まだまだこれから…彩は今、やっとスタートしたところなんだ)

P(三人をトップアイドルにするまで、立ち止まってなんていられない!)

P「そうと決まれば、さっそく戻って仕事しないと!皆さんはせっかくだしお祭りを楽しんで…」

キリオ「させぬ!でにゃんす!」

P「なぬ!」

キリオ「お祭りを見て回るのは賛成でにゃんすが、プロデューサークンも一緒でにゃんすよ!」

翔真「そうそう、一人だけ帰るなんて許さないわよ?ちゃーんと、最後まで付き合ってちょうだい」

九郎「打ち上げなら、プロデューサーもいないと意味がないでしょう?仕事なら、明日からでもいいじゃないですか」

P「あ、ちょっと!…もう、仕方ないですね!」


P(その後三人とお祭りを回ったところ、猫柳さんがファンの方へ即席の小噺を披露して周囲が大混雑したり)

P(華村さんが男性の方にやけに熱く好意を向けられて困惑したり)

P(九郎さんが女性の方々に黄色い声援を送られて軽くパニックになったりしたけども)

P(それはまた、別の話ということで)

九郎さんの信頼度が上がり、ライブも無事に終わりました
正直もうこれが最終回でもいい気がするけど、もうちょっとだけ続くんじゃ


この雰囲気いいなぁ

乙ゥ~
こんな雰囲気のSSが流行るべきなんだ・・・・!流行るべきなんだけど・・・!

>>56でPのキリオと姐さんへの呼び方間違えてたことに後で気づいたけど、めげずに続き投下します

>>58>>59
雰囲気を褒めてもらえると嬉しいです
流行らせるためにも、みんな書けばいいと思います

P「ふふふふーん、ふっふっふー」

山村「プロデューサーさん、どうしたんですか?気持ち悪い声出して」

P「いきなり失礼ですね、山村さん。いやね、昨日のライブの感想メールが結構来てるんですよ」

山村「へえ、すごいじゃないですか!大好評だったみたいですね」

P「まあ、あの三人なら当然ですよ!…ところで山村さん、一つ聞きたいんですが」

山村「あの企画について、ですか」

P「はい。今はどうなってますか?」

山村「現在決定しているのは5枠ですね。残りは、まだ選定中みたいです」

P「5枠か…もう半分近くも…」

山村「でも、どうやら彩も残りの候補に入ってるみたいですよ」

P「本当ですか!?」

山村「はい。といっても、ライバルも多いですけどね」

山村「僕は立場上あまり贔屓とかはできませんけど、頑張ってください」

P「もちろんです!よーし、やっぱりすぐにでも次の仕事を…って、ああああああああ!!」

山村「え、ど、どうしましたか?」

P「これ仕事の依頼だ!内容は…ふむふむ…よし!ちょっと先方に連絡してきます!」

山村「は、はい。いってらっしゃい」

九郎「着物の販売イベントの接客…ですか?」

P「はい。百貨店のイベントなんですけど、メインターゲットが若い女性らしくて、じゃあアイドルでも呼ぶかって話になったそうです」

P「あと、小さいけど特設ステージもあるので、よかったらミニライブもして欲しいらしいですよ」

翔真「いいんじゃないの?変わった仕事だけど、アタシたちにはピッタリじゃない」

キリオ「またらいぶができるでにゃんすか!楽しみでにゃんすな」

九郎「曲は前回と同じものですか?」

P「いえ、せっかくだし別のものをやりましょう!」

P「まあ、向こうのステージが小さいので、あまり激しいダンスできないっていうのもありますが…」

翔真「あらあら。まあ、百貨店のイベントなんてそんなものよね」

P「本番は五日後です。皆さんの仕事は基本的に整理券を配るだけなので、ライブの準備だけすれば問題はありません」

キリオ「それじゃあ、また早速れっすんをしないといかんでにゃんすな!」

P「はい!ダンスが少ない分前回よりは簡単だと思いますが、日が少ないのでビシビシいきますよ!」

P(こうして、また厳しいレッスンを重ねた私たちは、本番の日を迎えた)

P(時間が飛んだ?何のことかな)

P「さあ、ここが今日の会場ですよ!」

翔真「へえ、ワンフロア全部使ってるのね。結構広いじゃない」

九郎「ステージは…あそこですね。なるほど、確かに前回のダンスは無理そうです」

キリオ「プロデューサークン、まだ衣装は着なくてもいいんでにゃんすか?」

P「はい。接客中は普通の着物で、というリクエストなんです」


「え、それ本当ですか?」

「まいったな…ただでさえギリギリの人数なのに」

「申し訳ありません!」


翔真「あら、何かトラブルでもあったのかしら?」

P「本当だ…ちょっと聞いてきます」

P「あの、何かあったんですか?」

「ん?あなた方は…」

P「本日、受付業務とミニライブをさせていただく彩と、そのプロデューサーです。なにかお困りのようでしたが」

「ああ、アイドルの!いやー、実は今日来る予定だった気付け師さんが一人、体調を崩してこれなくなってしまいまして」

「着付け体験が今回の企画の売りの一つだったから、どうしたものかと」

P「それは確かに困りましたね…」

「まったくだよ。着物の着付けができる人なんてそうそういないし、代わりの人を探そうにもねえ…」

翔真「あの、アタシでよかったらお手伝いしましょうか?」

P「え?」

「お、兄ちゃん着付けできるのかい!?」

翔真「元歌舞伎役者ですからね、一通りはできるわよ」

翔真「あ、でも女の子の着付けだろうし、さすがにアタシがやるのはマズイかしら…」

「いえ、今回はカップルへの写真撮影のサービスもあるので、男性のお客様もいらっしゃるでしょうし…」

「女性でも、お客様が良いとおっしゃったら、お願いしていいんじゃないですか?」

「そうですね。それでは、こちらを手伝っていただけますか?」

翔真「お安い御用よぉ。…あ、こっちは二人に任せちゃっても大丈夫?」

九郎「はい。私たちのことは心配しないでください」

キリオ「もしもの時は、すたっふさんに手伝ってもらうでにゃんす」

P「じゃあ、私は翔真さんの方について…」

翔真「いいわよそんな。アタシは平気だから、九郎ちゃん達のフォロー頼むわ」

P「え、でもそしたら翔真さん、一人になっちゃうじゃないですか!」

翔真「別に平気だってば。どうせこっちにきてもプロデューサーちゃんは手出せないでしょ?」

P「う…わかりました。でも、何かあったらすぐ呼んでくださいよ!携帯はいつでも出られるようにしておきますから!」

翔真「はいはい。じゃあ、ちょっと行ってくるわね」

九郎「それでは、こちらも準備を済ませてしまいましょう」

キリオ「プロデューサークンも手伝って欲しいでにゃんす」

P「あ、はい!…翔真さん、大丈夫かなぁ」

キリオ「ちょうちょさんなら大丈夫でにゃんすよー。プロデューサークン、なかなか過保護でにゃんすな」

P「そりゃあ大事なアイドルなんですから、心配しますよ!」

キリオ「プロデューサークンがワガハイたちを大事に思ってくれるのは嬉しいでにゃんすが…」

キリオ「あまり過保護すぎても信頼されていないみたいで、さびしいでにゃんすなー」

P「え!?いや、私はそんなつもりじゃ…」

キリオ「にゃはははは!わかってるでにゃんすよー。冗談冗談!」

九郎「猫柳さん、あまりプロデューサーをからかうのはよくないですよ」

キリオ「にゃー、怒られたでにゃんすー」

九郎「プロデューサー、あまり気にしてはいけませんよ。猫柳さんは確実に何も考えていません」

キリオ「失敬な!ワガハイとて、色々考えてるでにゃんす!」

P「は、はあ…」

「あの、そろそろ開店時間ですので、スタンバイをお願いします」

P「あ、すいません!では二人とも、私は近くで待機してますので」

九郎「はい。こちらのことは心配しないでください」

キリオ「お任せあれー!でにゃんす」

「それでは、お二人は着付け体験を希望のお客様に整理券を配布して…」


P(…信頼してない、か)

P(キリオさんの冗談だってことはわかってるけど、ちょっとへこむな)

P(もっと、三人の自主性に任せた方針にした方がいいのかな)

キリオ「いらっしゃいませでにゃんす!着付け体験を希望の人は、こちらでにゃんすよー」

九郎「皆様、一列に並んでください。危険ですので、走らないでくださいね」

「あ、あの、清澄さん!この前のライブ見ました!すごくよかったです!」

「これから応援するので、頑張ってください!」

九郎「ありがとうございます。今日もこの後、一曲披露させていただきますので、よろしければ見て行ってください」

「は、はい!絶対に見ます!」


「キリオ君だー!私、この前のライブで、ファンになっちゃったんだ!」

キリオ「それは嬉しいでにゃんすな!よかったら今度は、ワガハイの落語も聴きに来て欲しいでにゃんす」

「うん、絶対行くね!」


「あの、今日は翔真さんはいないんですか?」

九郎「華村さんは、着付けのお手伝いに行っているんです」

キリオ「よかったら、行ってみて欲しいでにゃんす!」

「は、はい!それじゃあ、整理券もらってもいいですか?」

翔真「ごめんねェ、実は今女性の着付け師さん、みーんな手がふさがっちゃってるの」

翔真「よかったらアタシが着せてあげてもいいんだけど…やっぱりイヤよねェ」

「そ、そんなことないです!翔真さんがよければ、ぜひ…」

翔真「あら、ありがと。お礼にとびきり綺麗にしてあげちゃうから!」



P(三人とも、うまくやれてるみたいだ…よかった)

「よう、プロデューサーさん!」

P「あ、さっきのスタッフさん」

「あんたのところのアイドル、すごい人気だな」

P「はは、ありがとうございます。でも、まだまだこれからですよ」

「俺はアイドルっていうのは詳しくないけど、いい子たちじゃないか」

「っと、もう子って歳でもないか。まあ、大事にしてやんなよ!」

P「は、はい!」

P「キリオさん、九郎さん、そろそろライブの方の準備をお願いします」

九郎「おや、もうそんな時間でしたか」

キリオ「それではワガハイたちはこの辺で!よかったら、ライブも見て行って欲しいでにゃんす!」

「うん、絶対見に行くね!」

「ライブ、頑張ってください!」


P「二人とも、お疲れ様です。お客さん喜んでましたね」

九郎「はい。こういうお客様との距離が近い仕事の方が、私には向いているのかもしれません」

キリオ「くろークンとお話してるお客さん、とっても楽しそうだったでにゃんすよ」

九郎「猫柳さんと話しているお客様も、楽しそうでしたよ」

P「二人とも、楽しそうでよかったです。それじゃあ、翔真さんを迎えにいきましょうか」

P「翔真さん、そろそろライブの準備を…」

翔真「駄目よ、そんなこと言っちゃ。アナタ、とってもかわいいんだから」

「でも、私なんかじゃ…」

翔真「いーい?女の子ってね、かわいくなりたいって思った分だけかわいくなれるの」

翔真「だから、私なんかなんて言っちゃ駄目よ?」

「翔真さん…ありがとうございます!私、頑張ってみます!」

翔真「そうそう、その笑顔!とっても素敵よ。頑張って!」

翔真「ふふふ、若いっていいわね…あら、プロデューサーちゃん」

P「えっと、もう少しでライブの時間なので…」

翔真「ああ、もうそんな時間なのね。じゃあ、アタシたちは着替えに行きましょうか」

九郎「はい。それでは、行ってきます」

キリオ「プロデューサークン、また後でー」

P「はい、お願いします」

P(さっき一瞬、翔真さんがバーのママさんに見えた…)

翔真「はーい、みんなお待たせ!」

キリオ「ワガハイたちの特別ライブ、始まるでにゃんすよー!」

九郎「どうぞ、楽しんでいってください!」

キャアアアアアアアアアアアア!!


P(三人とも、まだ二回目のライブなのにすごいなぁ)

P(九郎さんも、今回はそこまで緊張してなかったし)

P「…本当に、私なんかが心配する必要なんてないのかもなぁ」


九郎「皆さん、楽しんでいただけましたか!」ワアアアアア!!

翔真「アタシたちの出番はここで終わりなんだけど、みんなこの後も楽しんで行ってね!」エーー!?

キリオ「ワガハイたちも名残惜しいでにゃんすが、またすぐにお会いできるように頑張るでにゃんす!」

三人「「「本当に、ありがとうございました!!」」」

キリオ「いやー、やっぱりらいぶは楽しいでにゃんすな!」

翔真「九郎ちゃん、今回はあんまり緊張してなかったじゃないの」

九郎「そんなことはありませんよ。…ですが、あのお客様との一体感は良いものですね」

キリオ「今回は前よりもお客さんとの距離が近かったから、お顔がよく見えたでにゃんす!」

翔真「ファンの子たちとお話するのも楽しかったし、こういうお仕事もいいわねェ」

九郎「そうですね。少しですが、アイドルというものがわかってきたような気がします」

翔真「…あら?プロデューサーちゃん、どうしたのよボーっとしちゃって」

P「え?あ、いえ…皆さんお疲れ様です。今回も、とっても素敵なライブでした」

翔真「ふふ、プロデューサーちゃんにそう言ってもらえると嬉しいわ

P「いえ、そんな。私なんか何も…」

翔真「あら、どうしたのよいきなり」

キリオ(…プロデューサークン、まさかさっきのことを気にしてるでにゃんすか?)

九郎「…猫柳さん」

キリオ「に゛ゃっ!」

翔真「あらあら、キリオちゃんてば何かオイタでもしたのかしら?」ニコニコ

キリオ「にゃ、にゃあ~」

P「あ、いえ、違うんです!キリオさんは悪くないんです!」

キリオ「にゃ~…プロデューサークン、ごめんでにゃんす。実は…」

翔真「なるほどねェ。それで、プロデューサーちゃんは真に受けちゃったってわけね」

九郎「プロデューサー、意外と繊細なんですね」

P「意外とってなんですか、意外とって!」

翔真「アタシはプロデューサーちゃんに心配してもらえるのは、普通に嬉しいわよ?」

九郎「私も…まだまだプロデューサーに頼りきりなので、心配をかけている自覚はあります」

九郎「それでも、信頼されていないと感じることはありません」

キリオ「にゃ!それを言ったらワガハイもでにゃんす!」

キリオ「プロデューサークンが一番ワガハイたちを信じてくれてるって、ちゃんと知ってるでにゃんす!」

P「皆さん…」

P「ごめんなさい、つまらないことで勝手に落ち込んでしまって」

翔真「あら、気にしなくていいのよ。むしろ、たまにプロデューサーちゃんが弱みを見せてくれて嬉しいわよ?」

九郎「普段は、私たちがプロデューサーに頼りきりですからね」

キリオ「こういうのも、新鮮でにゃんすな~」

九郎「猫柳さん?」

キリオ「にゃっ…」

「よう、お疲れさん!お客さんも大喜びだったよ!」

P「あ、スタッフさん!」

「いやー、アイドルっていうのはよくわからんが、いいステージだったと思うぞ!」

「あんたらは、CDとかは出してないのかい?」

P「いえ、残念ながらそういうのはまだ…」

P「でも、近いうちにきっとCDデビューさせてみせます!」

キリオ「おお!プロデューサークン、大きく出たでにゃんすな」

翔真「そんなこと言ったら、期待しちゃうわよ?」

P「いいですよ、大いに期待してください!」

九郎「ふふ、頼もしいですね」

「ははは!デビューしたら、俺も買うから頑張ってくれよな!」

P「はい!」

翔真「うふふ、CDデビューね…アタシたちもいつかはしたいわね」

九郎「そうですね。きっと、私たちのことをもっと広く知ってもらうきっかけになるでしょうし」

キリオ「そうすれば、もっとたくさんのお客さんを喜ばせられるでにゃんすな」

P「きっと…いえ、絶対に近いうちにできますよ」

P(あの企画に選ばれさえすれば…!)

キリオ「プロデューサークン?」

九郎「どうしましたか?やけに真剣な顔ですが」

P「あ、いえ。早く皆さんをCDデビューさせたいなーって」

P「そのためにも、帰って仕事しないと!」

翔真「プロデューサーちゃん、頼むから無理はしないでね…?」

九郎「プロデューサーは、少しくらい弱っててもいいかもしれませんね…」

キリオ「ワガハイたちのために頑張ってくれるのは嬉しいけど、ちょと心配でにゃんす…」

P「さあ皆さん、明日からも頑張りましょうね!」

二つ目のお仕事編でした。次回、(多分)急展開
あと二回くらいの投下で終わると思います
よろしければ、最後までお付き合いください

乙ー。SR引けましたか・・・?

P「皆さん、新しいお仕事がきましたよ!」

翔真「あら、今度は何かしら?」

P「この間イベントに参加した百貨店に入ってる、香水ブランドからからなんですが」

P「新製品の男性向け香水の広告の仕事です!この前のライブを見て依頼してくれたんです!」

キリオ「にゃ?ワガハイ、香水なんて使ったことないでにゃんすが」

P「大丈夫ですよ、あくまでもポスター起用されるってだけなので」

P「まあ…サンプルはもらえると思うので、少しそれを使ってもらうことにはなると思いますが」

九郎「写真撮影、というのはまた初めての仕事ですね」

P「そうですね。九郎さんは、こういう仕事向いてそうですよね」

九郎「え、私ですか!?」

翔真「そうね、九郎ちゃんって綺麗な顔してるし」

九郎「そ、そんなことはないですって…」

キリオ「にゃははー、くろークン顔が赤いでにゃんすよ」

九郎「うう…あ、そうだ!プロデューサーさんもお茶飲みますか?」

翔真(話をそらしたわね)

P「ありがとうございます、いただきます。九郎さんのお茶っておいしいですよね」

九郎「これでも家元ですからね。よかったら、プロデューサーも茶の道に進んでみませんか?」

P「え!?いえ、私は遠慮して…」

九郎「そんなこと言わないでください、優しくしますから!」

P「九郎さん、その発言は色々と危ないです!」

キリオ「…おや?誰かくるでにゃんすな」…バタバタバタ

山村「プロデューサーさん、いますか!?」

P「山村さん?どうしたんですか、そんなにあわてて」

山村「ああ、皆さんお揃いですね。ちょうどよかった…」

山村「プロデューサーさん、落ち着いて聞いてくださいね」

P「は、はい」

山村「それでは…彩のCDデビューが正式に決定しました!」

九郎「…はい?」

翔真「…ええ!?」

キリオ「…にゃんと!」

P「ほ、本当ですか!?じゃああの企画の…!」

山村「はい!彩はvol7だから…順番としては6番目ですね」

P「あれ?数字が合っていないようですけど…」

山村「vol1はJupiterですから」

P「あ、そうか」

九郎「ちょ、ちょっと待ってくださいプロデューサー!いきなりすぎて話が読めません!」

翔真「そうよ、アタシたちまだデビューして少ししかたってないのよ!?それに企画ってなによ!」

キリオ「もっと詳しい説明を要求するでにゃんす!意味が分からないでにゃんす!」

P「あ、すいません…それじゃあ、一から説明します」

P「まず、現在我が315プロダクションでは、実はCDデビューしているユニットはJupiterだけなんです」

翔真「ああ、それは知ってるわ。まだ315プロ自体ができたばかりだしね」

P「ですが、Jupiterは以前所属していた961プロでの実績もあり、かなりの人気を誇っています」

P「そうしてついに決まった全国ツアーが半年後に控えているのですが…」

P「それに合わせて、他にもいくつか…全部で12のユニットをデビューさせることになったんです」

九郎「それが、さっき言っていた企画ですか」

P「はい。全国13公演のうち最終日を除いた12公演で、一組ずつ前座を務めてユニットのお披露目をします」

P「そしてツアーが終了後、順番にCDを発売していきます」

P「彩は順番としては6番目にデビューすることになりますね」

キリオ「はー、驚きでにゃんすな」

P「これからはデビューに向けて一気に忙しくなりますよ!」

P「デビュー曲に関する打ち合わせに、そのレッスン…」

P「‍ジャケット撮影なんかもありますし…いやあ、楽しみですね!」

九郎「私たちがCDデビュー…正直、まだ実感がわきません」

キリオ「ワガハイもでにゃんす。いったいどんな曲を歌うんでにゃんすかね」

翔真「そのお披露目ライブっていうのも、今までとは規模が違うんでしょうね…」

P「そういえば山村さん、彩はどこの公演に出演することになるんですか?」

山村「ああ、言っていなかったですね。彩は、京都公演でデビューすることになります」

P「京都…社長、絶対狙いましたね」

山村「僕もそう思います」

山村「これが詳しい今後のスケジュールです。現在決まっている分だけなので、まだ増えると思ってください」

P「はい、ありがとうございます」

山村「それでは、僕は次のユニットのところに行かないといけないので、失礼します」

山村「彩のデビュー曲、僕も楽しみにしてますね」

P「デビュー曲…そういえば、皆さんはこういう曲を歌いたいって希望はありますか?」

翔真「あら、そういう希望って聞いてもらえるものなの?」

P「正直、皆さんはユニットとしての方向性ががっちり固まっているの、で厳しいかもしれませんが…」

P「少しでも、皆さんの希望に沿いたいと思うので」

九郎「そうですね…プロデューサーは、私たちにどんな曲を歌って欲しいですか?」

P「え、私ですか?」

キリオ「ワガハイの希望は、強いて言うならワガハイたちにぴったりの曲でにゃんす」

翔真「アタシも同じね。そして、それが一番良くわかってるのはプロデューサーちゃんよ」

P「つまり、皆さんのデビュー曲は私に任せてもらっても良いと?」

翔真「あ、でも、プロデューサーちゃんに丸投げとか、そういうのじゃないのよ」

P「わかってますよ。安心してください」

P「たぶん近いうちに曲についての話し合いがありますので」

P「その後、曲が出来上がったらレコーディングとライブに向けてのレッスン…たぶんその前に、広告の撮影が入りますね」

P「あとは、CDに合わせて各ユニットを特集した雑誌が出る予定でして、その取材もあります」

P「さらにさっき言ったジャケット撮影…と色々ありますが、私たちはライブからCDが出るまでに少し間が空きます」

P「だから、少し余裕はあると思いますよ。その分、他の仕事が入ったらそちらも受けたいと思っています」

九郎「それでも、今までよりはずっと忙しくなりますね」

翔真「うふふ、いいじゃない。やりがいがあるわ」

キリオ「これは、少し落語の方の仕事を控えめにした方が良さそうでにゃんすな」

P「あ、キリオさんはまだ落語家としての活動もしてるんでしたね…」

キリオ「でも、しばらくはあいどる優先でいくでにゃんす!」

キリオ「落語家猫柳亭きりのじのファンも大切でにゃんすが、あいどる猫柳キリオのファンも大切にしたいでにゃんす!」

P「キリオさん…」

翔真「これは絶対に失敗できないわね」

九郎「そんなことを言って、失敗させる気なんて初めからないんでしょう?」

翔真「あら、わかってるじゃないの」

P「はは、皆さん本当に頼もしいですね」

九郎「そんなことないですよ。正直、だいぶ怖い気持ちもあります」

九郎「でも、一人じゃないから大丈夫…でしょう?」

P「…まさか九郎さんにそんなことを言われるなんて、少し悔しいです」

九郎「どうしてですか!」

翔真「九郎ちゃん…立派になったわねぇ…」

キリオ「ワガハイ感動でにゃんす」

九郎「あなたたちは私の親か何かですか?」

P「だって九郎さん、初めてのライブの様子からは考えられないくらい成長してるから…」

九郎「あ、あの時のことは…もう忘れてください!」

キリオ「残念ながら、それは無理でにゃんすなー」

キリオ「あんなに楽しいことは、ワガハイの人生で初めてでにゃんした」

キリオ「あの時のことは、ワガハイにとって一生忘れられない思い出でにゃんす!」

翔真「そうよねェ。アタシも、初めて舞台の真ん中に立って…」

翔真「あんな風に、アタシ…いや、アタシたちの為の歓声を初めて浴びて…」

翔真「やっぱり、あの時のことは忘れられないわね」

キリオ「それともくろークンは、あの時のことをすぐに忘れてしまうんでにゃんすか…?」

翔真「九郎ちゃんってば、意外と冷たい男なのねェ…」

九郎「う…私だって、忘れられるわけがないじゃないでしょう!」

九郎「あんな風に楽しいって思ったことは、初めての体験だったんですから…!」

P「そうですよね、この先たくさんライブをすることになるでしょうが」

P「私も皆さんの初めてのライブを見たときの感動は、一生忘れられないと思います」

翔真「プロデューサーちゃん、あの時ボロボロ泣いちゃってたものねェ」

P「はい。たぶん、デビューライブの時も泣きます」キリッ

翔真「そ、そう…」

P「…この先CDデビューをしたら、嫌なことも大変なこともたくさんあります」

P「でも、皆さんと一緒なら、絶対乗り越えていけるって信じてますから!」

キリオ「…プロデューサークンも、成長したんでにゃんすなー」

P「え?私は別になにも…」

キリオ「会った時のプロデューサークンなら、一緒にとか言わなかったと思うでにゃんす」

九郎「ああ、確かに。以前のプロデューサーなら、自分のことは省いて考えていそうですね」

翔真「ふふ、みーんな成長したってことね」

P「そうですね…でも、まだまだ発展途上ですよ。なんたって、最終目標はトップアイドルですから!」

P「これからデビューまで、全力で駆け抜けましょう!」

――― 一週間後 撮影スタジオ


「清澄さん、もう少し目線こっちにお願いします」

九郎「は、はい」

「猫柳さん、もう少し華村さんにくっついてもらえますか?」

キリオ「了解でにゃんすー」

「華村さん、その流し目いいですね」

翔真「ふふ、ありがとう」

九郎「…あの、今日撮ってるのって、男性向け香水の広告なんですよね?」

翔真「そーよ?何を今さら」

九郎「なんだか…距離が近くないですか?」

キリオ「同じ画面に三人が入るんだし、仕方ないでにゃんすよー」
 
「三人ともいいですよー!」

「はい、それじゃあ一旦休憩にしましょう!その後で、一人ずつ個別に撮っていきますので」

「あ、プロデューサーさん。お疲れ様です」

P「お疲れ様です。どうですか?うちの三人の様子は」

「いやー、いいですね。三人とも、ぱっと目を引く何かがありますよね」

「カメラマンさんも気に入ってるみたいだし、今度別の仕事も来るかもしれませんよ」

P「そうだと嬉しいですね」

プルルルルルル…

P「っと、電話だ。すみません、ちょっと失礼しますね」


P「はい、Pです…はい…え、本当ですか!?わかりました、すぐに行きます」

P「三人とも、お疲れ様です。スタッフさん、褒めてましたよ」

九郎「ああ、プロデューサー…なんだか、どっと疲れたような気がします」

P「はは。まあ、後半は個別のカットなので、ポージングは少し楽になると思いますよ」

P「ただ、申し訳ないんですが…私は、ちょっと後半の撮影には立ち会えないんです」

キリオ「おや?なにか用事でにゃんすか?」

P「はい。撮影が終わるまでには迎えに来ますので、後半は皆さんだけでも大丈夫ですか?」

翔真「問題ないわよ。前半でだいぶコツはつかめたと思うし」

P「すいません、それじゃあお願いしますね!」


キリオ「プロデューサークンがワガハイたちの仕事を見ないなんて、初めてでにゃんすな」

九郎「それだけ、重要な用事なんでしょうか…」

翔真「気にしたって仕方がないわよ。アタシたちは、撮影に集中しましょう」

「それでは、期待していますよ」

P「はい、ありがとうございます!」

P「やった、これが…早く皆さんに聴かせてあげたいなぁ」


「それでは、撮影はこれで終了です。お疲れ様でした」

九郎「はい、本日はありがとうございました」

翔真「完成、楽しみにしてますね」

キリオ「…あ、プロデューサークン」

P「三人とも、お疲れ様でした。撮影はどうでしたか?」

「よかったですよ。特に問題もなく、スムーズにすみました」

P「それは何よりです。それでは、私たちはこれで失礼しますね」

P「さあ、行きましょう皆さん」

キリオ「プロデューサークン、お急ぎでにゃんすか?」

P「ええ、ちょっと…ささ、早く事務所に戻りましょう。見せたいものがあるんです」

―――事務所


P「えー、皆さんお待たせしました。ついに、彩のデビューシングルが完成しました!」

翔真「本当!?早く聴かせてちょうだい!」

P「もちろんです!実は、まだ私も聴いてないんですよ」

九郎「プロデューサーがさっき席を外したのって、もしかして」

P「これをもらいにいってました。びっくりさせたくて、内緒にしてたんです」

キリオ「早く聴きたいでにゃんす!ほらほら、プロデューサークン!」

P「よし、それじゃあ流しますよ…」


~♪


P「…なんというか、予想以上ですね」

九郎「琴に三味線、笛に尺八に…和太鼓まで」

翔真「歌詞も、これ最近の若い子には意味がわからないんじゃないの?」

キリオ「ある意味、ワガハイたちにはぴったりでにゃんすが」

P「…いや、これでいいと思います」

P「この曲を一番上手く歌いこなせるのは、きっと皆さんです」

キリオ「確かに、こちらの希望通りの曲でにゃんすな」

翔真「ふふ…いいじゃない。おもしろくなってきたわ」

九郎「私たちの為の歌、全力で歌い上げましょう!」

P「近いうちにレコーディングがありますので、それまでレッスンですね」

P「ライブではダンスも付きますし、完璧に歌えるようにしましょう!」

翔真「ねえプロデューサーちゃん、これからレッスンスタジオって使える?」

P「え?はい、たぶん大丈夫だと思いますけど…」

九郎「それでは、一度合わせてみたいですね。よかったら、プロデューサーも一緒にきてください」

キリオ「そうでにゃんすな。ワガハイも早く歌ってみたいでにゃんす!」

P「もう…仕方ありませんね、撮影帰りなんだし、無理はしないでくださいよ」

P(それからの日々はあっという間だった)

P(レコーディング、ジャケット撮影、雑誌の取材)

P(時々小さなライブに呼ばれたりして、あとはひたすらデビューライブのレッスン)

P(正確にはライブの主役はJupiterで、彩はあくまでも前座なんだけど…)

P(それでも、紛れもない三人のデビューライブだ)

P(そうやって目まぐるしく日を重ねていって)


P(ついに、ライブ当日を迎えた)

次回、最終回。明日の夜には投下できると思います
もう少しだけおつきあいください

>>79
残念ながらまだです
このSSを書き上げたら、もう一度引く予定です

―――ライブ会場 舞台裏


P「なんだか…あっという間でしたね」

九郎「ええ。もうすぐ、私たちの出番ですか…」

P「緊張しますか?」

九郎「それはもちろんですよ。でも、大丈夫です」

P「そうですね、九郎さんの顔を見ればわかります。この半年で、本当にアイドルらしくなりましたよ」

九郎「…ライブというのは、お客様との真剣勝負なんです」

九郎「勝負で手を抜いたり全力を出さないのは、相手に対する冒涜ですから」

翔真「ふふ、九郎ちゃんは面白い例え方をするねェ」

九郎「そうでしょうか?」

翔真「それにしても…前座とはいえ、まさかJupiterのライブに出ることになるなんてね」

P「翔真さん、Jupiterになにか思い入れでもあるんですか?」

翔真「あれ、言ってなかったっけ?アタシはアイドルになろうと思ったのは、Jupiterがきっかけなのよ」

P「え!?聞いてないですよ!」

翔真「ごめんごめん。まあ、そんな大した話じゃないしね」

翔真「きっかけがどんなことでも、アタシはここで大輪の花を咲かせる…それだけよ」

キリオ「にゃー!ワガハイをのけ者にするのは許さんでにゃんすー!」

P「うわっ!」

翔真「あらあら、別にのけ者にしてたわけじゃないんだけどね」

九郎「猫柳さんは、本番前でも変わりませんね」

キリオ「にゃにゃ、くろークンはまた緊張してるでにゃんすか?」

九郎「私は大丈夫ですよ。それより、プロデューサーの方が緊張してるみたいですよ?」

P「ちょっと、九郎さん!?」

キリオ「おやおや、それはいかんでにゃんすな。宇宙のぱわーを送るでにゃんすー!」

P「なんですかそれ!?」

翔真「あはは、九郎ちゃんも、ずいぶん言うようになったねェ」

九郎「ずっとあなた方に付き合ってますからね。それに、もっと気楽に生きろと言ったのは華村さんでしょう?」

翔真「そうだねェ。アタシは、今の九郎ちゃんの方がいいと思うわよ」

キリオ「ワガハイもでにゃんす!くろークンもちょうちょさんも、どんどん大好きになるでにゃんす!」

P「あのー、私ものけ者にしないでくださいー」

キリオ「おっと失礼!もちろん、プロデューサークンも大好きでにゃんす!」

翔真「アタシも、キリオちゃんも九郎ちゃんもプロデューサーちゃんも大好きよー」

P「嬉しいです…私も、キリオさんも翔真さんも九郎さんも大好きです!」

九郎「………」

キリオ「で、くろークンはどうでにゃんす?」

九郎「うっ……」

翔真「九郎ちゃんは、アタシたちのこと大好きじゃないのかしら?」

P「うわー、それは寂しいですねー」

九郎「くっ…ああもう、プロデューサーも華村さんも猫柳さんも大好きですよ!これでいいですか!」

P「はい、満足です!」


「あの、そろそろ本番前の最終チェックとかしたいんですけどー…」

P「あ、ごめんなさい!…それじゃあ皆さん、思いっきり楽しんできてください!」

翔真「プロデューサーちゃん、確か初めてのライブの時もそれ言ってたわね」

P「そうでしたっけ?」

九郎「そういえばそうですね。それでは…楽しんできます」

キリオ「プロデューサークンは、いってくるでにゃんす!」

P「はい、いってらっしゃい!」


「彩の三人は、本当に仲がいいですね」

P「そうですね。でも、他のユニットも同じじゃないですか?」

「まあ、確かに…でも彩はプロデューサーも含めて、一つのユニットって感じですね」

P「ありがとうございます。最高の褒め言葉です!」

P(私も彩の一員か…出会ったばかりの頃なら否定してただろうけど)

P(今は、否定したら皆さんに怒られるからな)

P(それに、すごく嬉しいし)

翔真「さて、いよいよ本番ね…二人とも、大丈夫」

九郎「はい。翔真さんこそ、大丈夫ですか?」

翔真「もちろん。わくわくしちゃうわ」

キリオ「さいりうむが光ってて、とっても綺麗でにゃんすな」

九郎「ええ…っと、始まりますね」

キリオ「それじゃあ、行くでにゃんす!」


「ご来場の皆様、大変お待たせいたしました!間もなく、開演のお時間です!」


キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!


キリオ「にゃっ、びっくりしたでにゃんす!」

九郎「っ、すごい歓声ですね」

翔真「ほらほら、ひるんでなんかいられないわよ!」

九郎「皆様、本日はJupiterのライブにご来場いただき、誠にありがとうございます!」

翔真「みんな早くJupiterに会いたいと思うんだけど、ちょっとだけアタシたちに付き合ってくれるかしら?」

キリオ「ワガハイたち、今度315プロからCDでびゅーする、彩と申すものでにゃんすー!」

キリオ「ワガハイは猫柳キリオでありんすー!以後お見知りおきをー!」

翔真「アタシは華村翔真よ、みんなよろしくねー!」

九郎「清澄九郎と申します、よろしくお願いします!」

キリオ「それでは、ワガハイたちのでびゅー曲、聴いてほしいでにゃんす!」

キリオ(あの日のいんすぴれーしょんに、本当に感謝でにゃんす)

キリオ(小噺のための取材だったのに、まさかあいどるがこんなに楽しいなんて!)

キリオ(それに、友達というのがこんなにあったかいものだなんて)

キリオ(あのままだと、ずーっと知らないままだったんでにゃんすなぁ…)


翔真(ずっと夢見ていた晴れ舞台)

翔真(あの日、アタシを虜にしたまばゆい光)

翔真(これはまだ、所詮借り物の舞台だっていうのはわかってるけど)

翔真(でも…みんなでなら、いつかこの光をアタシたちのものにできるわよね?)


九郎(茶の湯を広めるためにこの道を選んだことが正解だったのか)

九郎(正直…今はまだわかりません)

九郎(でも、この道を選んだことに後悔はありません)

九郎(皆さんとアイドルになってよかったと、今ならはっきりと言えます)

P「すごい…」

P(三人とも、舞台の光に負けないくらい輝いてる…)

P(お客さんの反応もいい、これは…)

「いいユニットですね」

P「あ!あなたはJupiterの…」

JupiterP「本当に、どのユニットもすごいです。こっちが食われるんじゃないかと心配になるくらいですよ」

P「そんな、ご謙遜を」

JupiterP「とか言って、これはJupiterにも負けてない!とか思ってたんじゃないですか?」

P「うっ…」ギクッ

JupiterP「あはは!プロデューサーはそのくらいの方がいいんですよ」

JupiterP「アイドルを一番理解して信じて支える、それがプロデューサーっていうものでしょう?」

P「そうですね…あの三人は、私にとって世界一のアイドルです」

JupiterP「それでいいんです。それでは、私はこれで。あいつらの顔を一度見ておかないと」

P「はい、ありがとうございました」


JupiterP(私と話している間も、ずっと意識はステージに向いていた)

JupiterP(ふふ…本当にいいプロデューサーだな)

ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!


九郎「皆さん、ありがとうございました!」

キリオ「ノリの良いお客さんばかりで、ワガハイ感動でにゃんすー!」

翔真「この後はついにJupiterの登場よ!最後まで楽しんでいってね!」

九郎「ライブ終了後には私たちの情報が、315プロのHPにアップされますので」

キリオ「よろしければ、そっちもちぇっくして欲しいでにゃんす!」

翔真「今日は、本当にありがとうねー!」


ザワザワ…


キリオ「………ふう」

九郎「………はあ」

翔真「………ふふふ」

三人「「「あははははは!!」」」

キリオ「楽しかった!すっごく楽しかったでにゃんす!」

翔真「アタシもよ。はぁー、早くまた次のライブがしたいわ」

九郎「気が早いですね。でも、本当に楽しかったです」

P「お疲れ様です。素晴らしいステージでしたね」

キリオ「おお、プロデューサークン…って、顔がすごいことになってるでにゃんすよ!?」

翔真「ちょっと、いくらなんでも泣きすぎでしょう!あーもう、ほらハンカチ!」

九郎「今回は普通に話しかけてきたので、大丈夫なのかと思ったら…」

P「私も大丈夫かと思ったら無理でした」グスッ

P「皆さん、本当に、本当にお疲れ様でした」

P「私、皆さんのプロデューサーになって本当に良かったです」

P「私、私っ…!」

キリオ「プロデューサークン、なんかワガハイたちの担当をやめるみたいになってるでにゃんすよ!」

P「縁起でもないこと言わないでくださいよ!絶対にやめませんから!」

翔真「もう、仕方ないプロデューサーちゃんねェ」

九郎「まったくです。こちらの涙が引いてしまいましたよ」

JupiterP「お疲れ様です」

P「あ、お疲れ様です!皆さん、こちらJupiterのプロデューサーさんです」

JupiterP「あいつらはもう本番なので、代わりに私が。本日はありがとうございました」

翔真「そんな。こちらこそ、前座を任せてくださってありがとうございます」

九郎「華村さんの言うとおりです。おかげで、大変貴重な経験ができました」

JupiterP「貴重、なんて言ってはいけませんよ。あなた方はまだこれからなんですから」

JupiterP「デビューしたからには、これからはライバルです。お互い切磋琢磨していきましょう」

キリオ「らいばる…」

JupiterP「それでは私はこれで。今度は、あいつらを彩のライブの前座に呼んでやってください」

P「え、は、はい!がんばります!?」

翔真「ふふ…プロデューサーちゃんってば何よがんばりますって」

P「いえ、だってあんなこと言われるとは思わなくて…」

九郎「Jupiterを前座に、ですか。いつかはそんな風に言える日が来るんでしょうか」

P「…来ますよ。皆さんならできます。きっと…いえ、絶対に!」

キリオ「プロデューサークンは、ワガハイたちのプロデューサーになってよかったって言ったでにゃんすが」

キリオ「ワガハイも、プロデューサークンがぷろでゅーすしてくれてよかったでにゃんすなぁ」

P「ちょっと、やめてくださいキリオさん!また泣きますよ!」

キリオ「にゃはははは!ワガハイ、今までプロデューサークン程楽しい人に会ったことがないでにゃんす」

キリオ「これからも、お供ヨロシクでにゃんすー!」

翔真「本当に、プロデューサーちゃんと仕事初めてから、退屈する暇も沈んでる暇もなくって快適だわァ…」

翔真「これからも、プロデューサーお願いね」

九郎「そうですね、プロデューサーは私がこの齢で知らなかった大切なことを、たくさんご存知です」

九郎「どうかこれからも、私に教えてください」

P「みなさん何なんですか!そんなに私を泣かせたいんですか!」

P「上等ですよ、これからも任せてくださいよ!」

P「絶対に、彩をトップアイドルにしてみせますから!」

――― 一か月後

翔真「そういえば、アタシたちのCDの発売ってもう来月なのよね」

九郎「そうですね。そろそろサンプルが届くころなのにって、プロデューサー唸ってましたよ」

キリオ「もうあれから一か月でにゃんすか。早いもんでにゃんすなー」

翔真「そうね。あのライブの後、本当に一気に仕事が増えたものね…」

九郎「喜ばしいことではありますが、息をつく間もありませんでしたから」

キリオ「まあまあ。ようやくお仕事もひと段落ついたことでにゃんすし、たまにはのんびりするでにゃんす」

九郎「そうですね。せっかくだし、お茶でも点てますか」

翔真「あら、いいわね。今日くらい、九郎ちゃんのお茶でゆっくり…」


…ドタドタドタドタッ


翔真「…できそうにないわね」

キリオ「プロデューサークン、今日はなんでございましょ」

P「皆さーん、お待たせしました!デビューシングルのサンプル、届きましたよ!」

九郎「おや、噂をすればですね」

キリオ「おおー!これがばばーんと売り出されるんでにゃんすね!」

P「はい!それとですね、CD発売と合わせてサイン会をやることになったので」

P「皆さん、自分のサインを考えておいてくださいね」

翔真「そういえば、サイン会っていうのはまだやってなかったわね」

九郎「握手会なら、何度かやりましたけどね」

キリオ「ふっふっふー、ワガハイ、実はもうサインを決めてあるでにゃんす」

P「おお!後で見せてもらってもいいですか?」

キリオ「もちろんでにゃんす」

九郎「サイン…筆で書いてもよいでしょうか」

翔真「まあ、九郎ちゃんらしいとは思うけど…」

P「皆さん、CDが発売した後はどんな仕事がしたいですか?」

翔真「そうねェ…やっぱり、また大きなステージでライブがしたいわね」

キリオ「ワガハイは、てれびとかにも出てみたいでにゃんす」

九郎「私は、お客様と直接話ができる仕事がいいですね。茶の湯の話ができるので」

P「ふむふむ…わかりました、今後の参考にしますね」

P「それで今日は、届いたサンプルを聴いてのんびりしてください」

翔真「あら、仕事の話はいいの?」

P「たまにはゆっくりしてもいいでしょう。最近忙しかったですし」

九郎「それでは、プロデューサーさんもご一緒に。今お茶を点てますので」

P「いや、私は仕事に戻りますので…」

キリオ「忙しかったのはプロデューサークンも一緒でにゃんすよ。ほらほら、座って!」

P「うわっ!…もう、仕方ないですね」

九郎「思えば、本当に色んな事がありましたね」

翔真「そうねェ。でも、まだやっと一枚目のCDが出るってところなのよね」

キリオ「きっとこれから、まだまだ色んなことがあるでにゃんすよ」

P「はい、トップアイドルへの道は長いですから」

九郎「でも、プロデューサーが導いてくれるんですよね?」

翔真「頼りにしてるわよォ、プロデューサーちゃん」

キリオ「ワガハイたちは、プロデューサークンのことを信じるでにゃんすから!」

P「もちろんですよ、任せてください」


P「四人で、目指せトップアイドル!です!」



おわり

終わりです。思っていたより、だいぶ長くなってしまいました
彩がくっそかわいいので、少しでも普及したくて書きました
このSSで、彩を好きな方が一人でも増えてくれたら嬉しいです
ついでに、うちのデスクにSレアキリオが来てくれたら嬉しいです
彩はもちろん、他のユニットのSSなんかも書いてみたいので
ネタができたらまたスレ立てたいと思います

ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました
html化依頼出して、ガシャ回してきます

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