薫「賢木センセイにエロDVD借りた」(132)

絶対可憐チルドレンのエロパロssです
地の文あり

お子様は見ちゃダメよ

(今日しかない!)

薫は覚悟を決めた。

今日は葵は弟の見舞いに京都に帰っていて、紫穂は何か学校の用事で遅くなるらしく
珍しく家に一人という状況だった。

ティムは紫穂の護衛で学校に残り、皆本は仕事でバベル本部に夜までカンヅメ。

部屋には薫ただ一人、隣の男子部屋にいるバレットも録画したアニメを見るのに
夢中で多少の物音ぐらいなら何も気付かないだろう。

(ついに、見れるんだ!)

薫は日記帳の間に挟んで隠したブルーレイディスクを取り出し、それを再生機に挿入した。

~~~~~~~~~~~~~~~

パンッ パンッ パンッ

『ああ、はあぁ、いいっ』

肌と肌が激しくぶつかり合う音と、なまめかしい嬌声が響く。

「おお、すごい……」

明石薫は思わず生唾を飲み込んだ。

画面の中で、たくましい男優が豊満な胸の女優に覆いかぶさり、激しく腰を振っていた。

『ああ、あ、ああぁああぁあああっ!』

『ふぅ、ふぅ、うっ!』

女優が絶頂を向かえ、その締め付けで男優も限界が来た。

男優はすばやく女優の体からその自分の肉棒を引き抜くと、女優の顔の前に来て、
真っ赤に膨れ上がったソレを軽くこすった。

それと同時に、勢いよく白い液体が女優の顔面に降り注ぐ。

「うわっ、顔にっ!?」

女優は、顔に付いたその液体を指でこそげとり、その指をしゃぶった。

『んふっ……おいしい』

汗と白濁液にまみれたまま、女優は満足げに微笑んだ。

「すげー……こんなに激しいんだ」

すると、場面が急に代わった。

今度は女優が仰向けの、さっきとは別の男優を見下ろしていた。

細身の男優は手足を縛られてベッドに固定されていた。

『ふふ、苛めてあげる』

女優は男優の横に寝そべり、ゆっくりとそそり立った男優のソレを撫でた。

男優は腰をグネグネともだえさせる。

「こうすれば男をかわいがれるんだ……」

ほとんど、無意識に薫は自分の胸と秘部に手を伸ばしていた。

女優は男優に息を吹きかけたり、胸を体に当てたりしながらも、決して激しく
肉棒をしごくことはない。

そうしているうちに男優のカウパーがあふれ、女のように股間部をぬらしていった。

薫はパンツの下から自分の割れ目を直接触る。

すでに微妙に粘性をもった液体がそこに溢れていた。

ブラをずらして胸も触ってみる。

乳首がビンビンに立っていた。

女優はついに男優の上にまたがる。

そして、秘部が接合するその瞬間に、ひときわ大きな嬌声を漏らした。

それにタイミングを合わせ、薫は自らの秘部に人差し指を挿入する。

自らの体内に自らが侵入する刺激に、驚いたように肉壁が人差し指を
強くくわえ込んだ。

「あっ……」

肉を押し分けながらも、薫の人差し指は大した抵抗もなく
奥にズブズブと沈んでいく。

(そっか、あたし処女膜無いんだ)

スポーツなどをしている女性は運動の衝撃で、性行為をしていなくても
処女膜が破れることがある。

薫のようによく運動をする少女の場合は、それは珍しいことではないのだ。

初体験の痛みも期待していた薫は、少し残念な気がした。

『はぁ、ああ、いい……』

「あっ、あっ、あっ……」

薫は女優の腰のリズムに合わせて、自分の指を抜き差しした。

ぬるぬるの液体が膣と指とに絡みつき、陰湿でいやらしい音を立てる。

やがて泡立ちはじめ、薫の淫靡さを増した。

『あ、ああ、いく、いっちゃうぅ~~~っ!!』

「ああ~~~~~~!!」

女優と同時に、薫は絶頂を迎えた。

「はぁ、はぁ」

薫は息を切らせる。

「薫どの、どうしました!?」

その時、隣の男子部屋から声が聞こえた。

薫たち『ザ・チルドレン』の護衛をつとめる同年代の男子・バレットの声だ。

バレットにそう言われて、薫はハッとした。

気付けば、パンツどころか短パンまでも愛液でベチョベチョになってしまっている。

(ええと、こういう時は――)

薫は超能力でコップを取り出し、水を注ぎ、その水を自分の下半身にぶちまけた。

「あー、いや、間違って水こぼしちゃって!
今から着替えるからこっち来ないで!」

大声でそう言って、薫はバレットをけん制した。

「ハッ、それは失礼しました!」

今から着替えるといわれて、バレットは慌ててそう答えた。

しかし、少し薫の対応に違和感を感じた。

(薫どののノリではもっと余裕を持って「見ちゃダメだゾ♪」とか言いそうなもの……
いや、薫どのも日々女性としての恥じらいを身に付けておられるのだろう)

バレットはそれ以上考えないようにした。

(うっかり我を忘れてしまった……
いやぁ流石賢木センセイ、あたしの好みを知り抜いてる)

薫はそんなことを考えながら、bdをまた元のように日記帳にはさんだ。

本日はここまで
……今回はあまり絶チルじゃなくても変わらない気がしますが次回から徐々に

あ、あと言い忘れていましたが中学生編です

(薫ちゃんの様子がおかしい……)

帰宅後、紫穂はそんなことを思った。

どこか、心ここにあらずといったように感じられる。

しかし、紫穂自身も今日は多少そわそわしていた。

パティから借りた女性向け同人誌を、できれば薫にバレずに隠してしまいたい。

紫穂は今までそういうものを侮っていた。

しかし、考えていたような単純に男と男を絡めるだけのものではなかった。

時に美少年を女装させてもてあそぶなどサディスティックな欲望を満たすものや
女同士を絡めたもの、あるいは女装少年同士など想像以上に広い世界だった。

自分まで「あっち側」になってしまうことに紫穂は戸惑いを覚えた。

それでもこの禁忌の世界に足を踏み込んでみたいという欲求に勝てず、
パティから何冊かの同人誌を借りてしまったのだ。

薫と二人きりという状況、いつもの紫穂なら薫を独占できることを喜ぶところだが
今日は薫がいるので同人誌を見られないことと、薫の様子がおかしいことで
どうにも接しにくかった。

いつもどおり一緒にお風呂に入った時、紫穂は薫の視線がいつもより鋭いことに
気が付いた。いつも以上に、胸や秘部を凝視してくる。

そのくせに、いつものようにセクハラしてこない。


「どうしたの? 今日は見てるだけ?」

紫穂はわざと胸をよく見せるように薫に顔をあわせて聞いてみた。

「ああ、いやっ、あたしも少しは慎もうかなぁー、なんて」

薫は慌ててそう答えた。

その慌てっぷりが、透視するまでもなく何か隠していることを現していた。

「ふぅん、じゃあ、今日は私が揉んじゃっていい?」

「えっ!? ちょっと待って、セクハラするのは好きでもされるのはっ!」

紫穂の言葉に、薫はさらに動揺した。

しかし構わず紫穂は薫と一緒の湯船に入り、薫の胸と股に同時に手を伸ばした。

「ぁ……」

「あっ」

薫の恥ずかしそうな声と、紫穂のハッとした声が重なった。

透視するまでもなかった。

湯の中でもはっきりわかるほど、薫の秘部は濡れていて粘り気をはらんでいたのだ。

「もー、薫ちゃんったらこんなになるぐらい溜まってたの? 我慢しなくていいのに」

「そ、そういうんじゃ――」

顔を真っ赤にして、薫は言いよどんだ。

触れていると透視しようと思わなくても勝手に伝わってきた。

アダルトビデオらしき激しい性行為のイメージと、それと同じコトをしたくて
たまらない欲望が、果てしなくこみ上げてきて止まらない。

これを透視されたくなくて、薫はいつものセクハラをしてこなかったのかと
紫穂はうなずいた。

「うわぁ、さすが薫ちゃん……下手な男子よりもよっぽどエッチね」

「ああ、もう、言わないで」

そう言って、薫は脚をたたみ、腕で胸をガードして小さくなった。

普段男勝りで、セクハラばかりしてくる薫がこんな可愛らしい態度をとってくることに
紫穂は興奮した。

まるで、今日パティと一緒に読んだ同人誌の、美少年イジメにそっくりな
シチュエーションだったからだ。

「ふふ……薫ちゃん、かわいい」

紫穂はそう言って、薫の秘部に伸ばした指で、その陰核をさっと撫でた。

「ひゃあっ!」

敏感に、薫は体全体で身悶えた。

(こ、この反応は……)

想像以上の薫のリアクションに、ますます紫穂の欲望が刺激された。

「薫ちゃん、ここまで来たら……最後までしちゃおっか?」

薫の耳元に息を吹きかけながら、紫穂は言った。

「え……でも、女の子同士で?」

口ではそう言いながらも、薫は心の中で激しく「エッチしたい!」と思っていた。

その感情は文字通り手に取るように紫穂に伝わった。

「じゃあ、するって言ってくれるまでいじめちゃう♪」

紫穂は、人差し指を薫の蜜壺の中に挿入した。

「あっ、あ……」

その体をくねくねさせて、薫は力ない抵抗をするが、紫穂には分かってしまった。

抵抗は形だけで、薫は今、その性器に走る感覚を全身で味わっていると。

「どうしてもっと抵抗しないの? サイコキノの薫ちゃんなら私ぐらい
すぐに振り払えるのに?」

意地悪く、紫穂はそこを追求した。

「えっ? そこはほら、本気で振り払ったら紫穂ちゃん怪我しちゃうじゃん」

薫はますます慌てた。

「ふぅん、それならあんまり気持ちよくはないの?
私が本気を出したらもっと気持ちよくさせてあげられるんだけどなぁ?」

紫穂は、薫の膣内に入れた指をやさしく抜き差ししながら言った。

(サイコメトラーの本気……?)

思わず、薫はごくりとつばを飲み込んだ。レベル7のサイコメトラーにかかれば
相手の性感帯を見つけ、的確な攻め方をするなど朝飯前の芸当だろう。

「その……あたし、したい……」

薫はつぶやくように小さくつぶやいた。

「くすっ、よくできました」

紫穂は薫が自分に陥落したことに喜びを感じた。

そして、その喜びを表すように、激しく指をこねくりまわした。

「ひゃっ……ああっ……あっ……」

全身で薫は快楽を受け止めた。

その動きで湯船の水面が波打ち湯がこぼれ、まるで薫の蜜壺の状態を
表すようだった。

(すごい……私の指でこんなに感じてくれてるんだ……)

紫穂はサイコメトリーで薫の感覚を味わいながら、薫のgスポットを探り当て、
攻めたてた。それと同時に紫穂の股のピンクの貝も、薫に負けないぐらい豊富に
透明な粘液を分泌していた。

「あん、あっ、あっ、あぁ……」

そんな紫穂をさらに刺激するように、薫は嬌声をあげた。

「薫ちゃん、いっちゃえっ!」

そう言うと同時に、紫穂は強く薫の陰核に触れながらgスポットを刺激した。

「ああああああああ~~~っ!!」

薫は叫んだ。この日はじめて、薫は他人の手で絶頂を迎えたのだ。

「はぁ、はぁ」

紫穂が薫のすぐ耳元で息を切らせた。紫穂もまた、薫をサイコメトリーすることで
どうにかなってしまいそうなほどの快感を味わっていたのだ。

その吐息の生暖かさがなんともなまめかしい。

(紫穂にイカされちゃった……)

快感の名残と罪悪感、それに気恥ずかしさが混じった不思議な気持ちで、
薫は紫穂の顔を見た。

紫穂も勢いでここまでしてしまったのものの、さすがに恥ずかしそうにしていた。

「そ、その……気持ちよかった。ありがとう……」

薫はもじもじしながらそう言った。

それに対して、紫穂は首を横に振った。

「何言ってるのよ。まだ終わってないわよ」

「え?」

薫はきょとんとした。

「自分だけ気持ちよくなって終わろうなんて、ダメな男じゃあるまいし。
私はきちんと『最後まで』って言ったでしょう? 今のはただのペッティングよ」

そう言いながらも恥ずかしげに、紫穂はウインクした。

(もっと出来る!)

そのことに薫の性欲はさらに湧き上がるが、同時に疑問も湧いた。

「あたしたち、ペッティング以上できなくない?」

そんな薫に対して、紫穂はあやしげに微笑んだ。

今日はここまで

少なくとも気持ちの上では、いつもの感覚とは違った。

風呂から上がっても興奮が冷めない二人の体は赤く火照り、豊かに実った胸の先では
小さな赤い実がするどく尖ってもっと気持ちよくなりたいと自己主張している。

「それじゃやってみるね……サイキック~~、ダブルドラゴン!!」

薫が掛け声を出すと、空中に透明のバナナが現れた。

それは、念動力の塊である。

紫穂は、その透明のバナナを両手でやさしく握った。

「うーん、もうちょっと先端を太めにして、小さく反しをつけてみて」

「ほお、ほぉ、男のってそんな形なんだ!?」

薫はうれしそうに、顔を赤らめながら、念動バナナの形を微調整する。

紫穂はそれの形を確かめるようにやさしくにぎる。

その仕草がまた艶めかしく見えて、薫はさらに興奮を高めた。

そんな薫の視線に気付き、紫穂は舌をちょろっと出して、
念動力のかたまりの先端をなめて見せた。

「ちょ、紫穂、エロすぎ……あたしもう我慢できない!」

興奮が限界に達した薫は勢いよく紫穂を押し倒した。

「きゃっ、もう、薫ちゃんたら」

紫穂は押し倒されてうれしそうにする。

「でも、ちょっと待って、コレ……」

そう言って、紫穂は自分がさっきなめたモノを手にとって薫の顔の前に運んだ。

もともと透明だったそれは、紫穂の唾液によってうっすらと、傘のしまった
マツタケのような輪郭を浮かび上がらせている。

「コレを、皆本さんだと思ってなめてみて」

「え、皆本の!? そんなの恥ずかしいっ!」

皆本という名前を出されたとたん、薫は急に乙女になって恥ずかしがった。

「ふふ、これで恥ずかしがってたら、本番で皆本さんを
気持ちよくさせてあげられないわよ?」

紫穂は意地悪く微笑む。

「い、今は二人でエッチしてるんだから皆本の話は無しで!」

薫はとっさに紫穂に意趣返しをした。

「あら、そう来たの……それじゃ、私のオチンチンだと思ってして欲しいな」

「し、紫穂の?」

薫は想像した。

ぶっといモノをそそり立たせたフタナリ紫穂を。

(それ、すごいエロい……)

「そ、それなら……」

薫はゆっくりと、亀頭を口にくわえた。そして、その先端を舌で転がす。

「うわぁ……薫ちゃん可愛い」

そう言いつつ、紫穂は自分もその透明ペニスの根元をなめた。

二人の唾液がソレを通じて絡み合う。

(え? 紫穂がなめちゃったら紫穂のオチンチンじゃなくて――)

薫の脳内のイマジネーションは高速で入れ替わる。

紫穂と二人がかりでこうして気持ちよくしてあげたい男性は一人しかいない。

(み……皆本っ!)

薫はあわてて口を離そうとするが、その頭を強引に紫穂につかまれた。

「ダメよ、薫ちゃん。ちゃんと皆本さんのをかわいがってあげないと……
ほら、皆本さん気持ちよくなって腰を動かし始めたわ」

紫穂はゆっくりと、あたかも腰の律動のように透明のペニスを前後に
スライドさせた。

(皆本が……あたしの口で感じてる!?)

薫は急にしおらしくなって一生懸命になめはじめる。

その様子を見てうれしそうに、紫穂は一緒にソレをなめた。

そうしながらも、紫穂は薫の胸をまさぐる。

「んっ」

口がふさがったままで、薫は小さくあえいだ。

「はりがあっていいおっぱいよ。皆本さん、もっと揉みたいって」

紫穂は強く、薫の胸を揉んだ。

「んん……んっ」

薫は皆本に胸を揉まれていることを想像して感じていた。

紫穂は薫を透視して、秘部が十分に濡れていることを確認する。

「あら? 皆本さん、もうお口じゃ我慢できないみたいよ?」

そう言って、紫穂は透明ペニスをゆっくりと薫の口から引き抜いた。

「え?」

ソレを、不安がる薫の口から首筋、胸の谷間を通ってお腹へ……
どんどん下に這わせていく。

そして、最後に薫の股の間、閉ざされた肉の割れ目の前でピタッと止まった。

二人とも顔を真っ赤にさせて、少し緊張した面持ちの薫と、嬉しそうな紫穂の
目がピタリと合った。

「薫ちゃんの初めて、もらっちゃうね」

はじめは「皆本さん」を意識させたまま薫の処女を奪おうかと思ったが、
紫穂は気が変わった。

この大好きな少女に、初めての相手は自分だったと覚えて欲しいと思ったのだ。

「……うん」

恥ずかしげなまま、薫は小さくうなずく。

それを合図に、紫穂はその透明のペニスを思い切り薫の膣内へとねじ込んだ。

「ああ、あああっ!」

薫は紫穂の上に覆いかぶさったまま、身悶える。

そんな薫を落ち着かせるように、紫穂は軽く口付けした。

「薫ちゃん――来て」

そう言って、紫穂は顔を離して両手を広げる。

「紫穂……」

薫は紫穂に口付けを返し、手で透明ペニスの位置を調整した。

それを薫に突き刺さっている逆側にも亀頭をつけて、双頭バイブにして、
その先端を紫穂のクレバスの上にピタッとあてがう。

対して紫穂は、腕を薫の背中に回して、抱きついた。

「紫穂の処女、いただきます!」

そして、薫は自分に刺さった双頭バイブを、紫穂の中へと押し込んだ。

「ひゃっ……あっ……痛っ」

紫穂の股間部から血がにじんだ。

この瞬間まで紫穂は処女膜を持った正真正銘の処女だったのだ。

「ごめん、痛かった!? やさしくするから――」

破弧の痛みを気づかって、薫はいったん腰の動きを止めた。

「ううん、薫ちゃんの気持ち良い様に動いて」

紫穂は潤んだ瞳でそう訴えた。

「……紫穂、可愛すぎる!」

頭では、紫穂は触れ合った肌からサイコメトリーして薫の快感を感じ取りたい
という意味でそう言ったのだと、薫は理解している。

しかし、その言葉と潤んだ瞳がいじらしく痛みに耐える可憐な乙女のように
思えて薫は興奮を増した。

勢い良く、薫は腰を振る。

透明のペニスが二人の膣内を暴れ周り、透明の愛液を飛び散らせた。

「あ、あ……んっ」

紫穂は半分痛みに耐えて、あと半分は快感をかみ締めるように小さくあえいだ。

「紫穂、紫穂っ!」

薫は興奮と快感に任せて紫穂の唇を求める。

紫穂は口を開けてそれに応じた。

そして合わさった唇の隙間から舌をねじ込む。

薫もそれに応じて唇を開き、互いの舌を絡めた。

互いの唾液がネチャネチャと淫靡な音を立てて絡み合う。

その一方で、薫は腰の動きも休まない。

上の口と下の口の両方で、二人は体液を絡めあい、ひたすら交わった

やがて、快感が高まってくると、薫はそっと口を離し、手を紫穂の腰に回した。

(本気で来るのね)

それを察した紫穂は、薫の背中に回した腕をしっかりと結んで離れないようにした。

「紫穂……大好き!」

まるで不器用な少年のような言葉を言うと、薫は思い切り腰をふった。

紫穂の腰をしっかりと握りしめているので体は離れず、ペニスは二人の膣内の
奥深くまで入り込み、子宮をつつく。

「ひゃあっ、ああっ!」

紫穂の膣内にも本物の快感が生まれた。

透視した人の快感ではなく、生身の膣で味わう本当の悦楽である。

(すごい、どっかに飛んで行っちゃいそう――)

どうにかなってしまいそうなその感覚を、紫穂は全身で感じていた。

「あっ、あっ、あっ!」

一方で、薫もいままでここまで奥深く自分の体内にモノを入れた事は無い。

薫にとってもこれははじめての快感だった。。

「はうっ!」

絶頂が近づき、紫穂はその膣で透明のペニスを強く締め付けた。

すると、双頭バイブ型のソレは紫穂の体に固定され、薫は騎乗位で紫穂の
ペニスを犯しているような形になった。

それならと、薫は腰の動きを左右から上下に変えて、本格的に騎乗位をした。

(んっ……この方が気持ちいい!!)

薫は全力で腰をピストンさせる。その振動は紫穂の膣にも伝わった。

紫穂は快感に酔いながら、もだえるように薫の胸を揉みしだいた。

そして、その張りのある胸から薫の感じている快感を透視する。

「あああああああああぁああぁあああ!!」

二人分の快感を同時に味わって、紫穂はもう耐えられずに絶頂を向かえた。

「うわっ、あああっ!!」

その痙攣に体内を強く貫かれ、薫にも絶頂が来た。

「サイキックウォーターガン!」

薫はそのあふれ出す自らの愛液を念動力でまとめて、透明ペニスごしに紫穂の
膣内へと噴出させた。言わば、擬似射精である。

そして、この日三度目の絶頂を向かえた薫は、疲れ果てて紫穂の上に倒れた。

紫穂は快感でまだぼんやりする意識の中、薫をやさしく抱きしめた。

しばらくそのまま、ふたりとも無言で抱き合ってあらぶる呼吸を落ち着ける。

「ふふ、薫ちゃんに中出しされちゃった」

やがて落ち着いてくると、紫穂はそう言ってまた薫に口付けした。

野上葵の実家は京都にある。

バベルにくるまでは父・母・葵・弟の四人暮らしだった。

今は葵が東京にいるので、普段は三人暮らしだ。

しかし葵の病弱な弟は入退院を繰り返していて、家に居ないことが多い。

今回、葵が帰省したのも弟の病状が悪化したためだ。

少なくとも葵はそう聞いていた。

だから当然、実家に着いてもそこに弟はいないと葵は思っていた。

だが――

「あ、ねーちゃん! おかえり!」

そこには元気な笑顔で葵を出迎える弟・ユウキの姿があった。

「あ……ああ、おかえり! また大きなったな」

戸惑いながらも挨拶を返してから、葵は母親のソデを引っ張ってユウキの側からテレポートで逃げた。

そして母親に尋ねる。

「どないなっとんねん? ユウキの病気が悪なったって聞いてたのに」

「急に容態が変わってね……もう長くないって先生が……
せやから、せめて残りはウチで暮らして欲しいって思うて……」

母親はうつむき加減でそう話す。

(もう長くない!? ユウキが……)

葵はショックを隠しきれなかった。

そういう可能性もあるということは知っていたが、その時が本当に来てしまうなんて……

今回の帰省が、ユウキといられる最後の時間なのかもしれない。

(ユウキ、ねーちゃん精一杯やさしくしてやるからな)

葵はそんな決意を固めた。

~~~~~~~~~~~~~~~

「ユウキ♪」

お風呂上り、居間でテレビを見ているとき、葵はユウキを後ろから抱きしめた。

ユウキは少し照れた様子で葵の顔をのぞき込んだが、抵抗もせずそのままじっとしていた。

ちょっと前までユウキはすごく甘えんぼで、自分から抱きついてきたのに最近は少し男の子としての
自覚が出てきたのか姉弟のスキンシップは減っていた。

葵はちょっと前までそんな弟の成長を寂しさ半分、うれしさ半分で見守っていたが今は違う。

ユウキがこれ以上生きることができないというのなら、そんな成長はする必要が無い。

めいっぱい甘えて欲しい、全力で今を楽しんで欲しい。それが葵の思いだった。

また、葵自身も少しでも弟のその体温や病気でやせ細った体躯を覚えていたかった。

薄いパジャマの上から抱き合えば、お互いの体温だけでなく呼吸や鼓動までも伝わってくる。

もうこれで最期かも知れない、そう思うと、そのひとつひとつの感覚がたまらなく愛しく思えた。

「ねーちゃん……どうしたん?」

無言でぎゅっと抱きしめてくる姉を不思議に思い、ユウキは言った。

「いやか?」

葵の言葉に、ユウキは首を横に振る。

「最近、ユウキが甘えてくれへんから、ねーちゃんがユウキに甘えとんのや」

そう言って葵はなお一層、ユウキを強く抱きしめた。

頼りになる存在だと思っていた姉に、思いのほか可愛い態度をとられてユウキは顔を赤くする。

「テレんと、ユウキからもベタベタしてくれてええねんで」

葵のその言葉に、ユウキの中の眠れる何かが刺激された。

「それやったら……今晩、一緒に寝てもええ?」

恐る恐る、ユウキは姉に聞いた。

「うん、ええよ」

葵はうれしそうに、弟の申し出を快諾した。

~~~~~~~~~~~~~~~

布団の中で、ユウキは葵に抱きついた。

葵もそんなユウキの背に、そっと手をまわす。

まだ小学生のかわいい弟と抱き合って眠るだけ、葵はそう思っていた。

しかし――

(えっ!?)

そのかわいい弟の手は、遠慮がちだが確かに葵の胸に触れていた。

そして、胸の柔らかさを確かめるように、そっと手のひらが曲がる。

とっさに、葵は掛け布団をひっくり返した。

「あ……」

ユウキは、言い訳のしようもなく明らかにわざと葵の胸に手を伸ばしていた。

思わず、葵はユウキを突き飛ばす。

突き飛ばされたユウキの方は、どうしていいか分からず目を泳がせていた。

「ユウキッ!」

葵が声を荒げると、ユウキはまるで昔寝小便がばれたときのような、かなり落ち込んだ表情をした。

その、今にも泣きそうな弟の顔を見て、葵はハッとした。

ユウキに、姉に嫌われたなんて思って欲しくない。

残りわずかな時間を気まずい状態で過ごしたくないのは葵も一緒だ。

だったら、このぐらいのことは受け入れてやるべきではないのか。

むしろ弟の健全な成長を姉として喜ぶべきではないのか。

あまり時間が残されていないのなら、芽生え始めたその欲望を満たすことは難しいだろう。

弟にそのチャンスはもう、今ぐらいしかないのだ。

「あ、ごめんなユウキ。ちょっと驚いただけや。
その……ユウキがしたいんやったら、さわってもええで」

葵はいつもの笑顔を作ると、ユウキを布団の中に招いた。

「う、うん」

ユウキは葵の隣に戻るが、さっきので怖くなったのか、姉の体をさわらない。

「……ええねんで」

そう言うと葵は、そっとユウキの手をとって自分の胸の上に置いた。

それでもユウキは、さっきよりもさらに遠慮がちにそっと触れるだけだった。

「遠慮はいらん、胸もまれるぐらい、薫に毎日のようにされとるしな」

葵はユウキにそう言いながら、自分にも言い聞かせていた。

薫には毎晩抱き枕扱いされている、この可愛い弟なら薫と同じぐらいさせてあげてもいいではないか。

「え? そうなの?」

葵の言葉に、ユウキの動きが止まった。

「ああ。風呂場でも布団の中でもしょっちゅうや」

笑って、葵は言う。

「一緒にお風呂……」

ユウキがつぶやく。

「ん? それやったら明日は一緒にお風呂はいろうか?」

そのつぶやきに、葵が答えると、ユウキは大きく首を縦に振った。

「もう、やっぱり甘えんぼやなぁ」

葵はやわらかくユウキを抱きしめた。

なんとなく、ほのぼのした気分になった葵だったが、ユウキは違った。

今までになくしっかりと、ユウキは葵のほとんどない胸をもんできたのだ。

(な、なんや?)

葵はまた少し驚いたが、このぐらいは薫にもさせていることだと考え、気持ちを落ち着かせる。

しかし、それだけでは済まなかった。

さらにユウキは葵のパジャマのボタンを外し、直接肌と肌で触れ合って、葵の胸をさわったのだ。

急に積極的になった弟に戸惑い、葵は抵抗するとかそういう以前にどうしていいか分からなかった。

そうして戸惑っている間にも、ユウキは姉の体をさらに蹂躙する。

そのピンク色の乳首を指でつまみ、下半身にも手をはわせる。

芽生えかけの性欲と、それ以上に強い嫉妬心がユウキを激しく駆り立てていた。

(え……そんなトコ!?)

ついにユウキの指は葵のパンティーの内側にまで入り込む。

ユウキはまだ毛の生えていない葵の性器の、割れ目を的確に探り当て、
じわじわとその隙間に指を押し込んでいった。

(ウチ、自分でもこんなとこ触らんのに)

葵は驚くと同時にある確信を抱いた。

小学生のこの弟は、自分よりも性知識があるという確信だ。

そして、葵の膣内にはじめて、弟の指という異物が侵入した。

「ああっ!?」

生まれてはじめての感覚に、葵は思わず声をあげる。

「ゆ、ユウキ、かんにんや……」

葵はそう言うがもう体に力が入らなかった。

そんな姉の膣に、ユウキは何度も自分の人差し指を出し入れする。

「ひっ……やっ……あ……」

そのたびに葵は嬌声をあげた。

しばらくして、膣をいじくるのに飽きたのか、ユウキは指を抜いた。

そして葵のパジャマのズボンとパンティーを膝の下まで脱がし、パジャマの上のボタンを全部はずして
完全に胸をはだけさせる。

葵が見たユウキの顔は今までに見たことのない異常な表情だった。

激しい嫉妬と、未知の快楽に対する興奮と、姉に対する感情と、様々なものが入り混じり
ユウキ自身にも歯止めが利かなくなっているのだ。

いつの間にか下半身が完全に裸になっているユウキは、まだ剥け切っていないか細い肉棒を
葵の土手の上に置いた。

「ねーちゃん……」

ユウキはつぶやくように、葵に呼びかける。

葵は驚きと、今まで味わったことのない感覚で頭が混乱していたが、
それでもユウキが同意を求めていることだけは分かった。

遠からず短い人生を終えることになる弟への哀れみ、未知の感覚への恐怖と期待、羞恥心、
それに純粋に弟をいとしく思う気持ち、――さまざまなものが葵の中で混ざり合う。

その膨大な情報量をすでにぼやけてきた葵の思考ではさばけなかった。

「ねーちゃん、こういうコトわからへん……」

葵がそう言うと、ユウキはその唇にキスをした。

「!?」

そうして驚いた隙に、ユウキは姉の体内に、その未熟な性器を挿入した。

「――っ、痛い」

姉の口から、悲痛な声が漏れる。

「ねーちゃん、ごめんっ!」

ユウキはそう言いながらもぎこちなく腰を振りはじめた。

血と愛液の混ざった液体が、毛の生えていない二人の性器の間にベッタリと広がっていく。

「あっ……いやや……もう……やめっ……」

目に涙をうかべて、葵は悲鳴に近い小さなあえぎ声を漏らし続ける。

「ごめん、でも、ねーちゃんが好きなんや! 誰にも取られたくない!」

罪悪感を感じながらも、ユウキはここまで来たら止まれなかった。

必死に腰を動かし続ける。

そんなユウキの背中に、葵は両手を回してギュッと強く抱きしめた。

「え?」

予想外の姉の動きに、ユウキは戸惑った。

「ユウキ、ウチのこと好きなんやな?」

痛みに耐え、頬に涙を伝わせながらも、葵は口元をほころばせた。

(こんな酷いことしてんのに……ねーちゃんは……)

ほとんど無理矢理、実の弟に犯されているというのに、痛くてたまらないはずなのに、
それでも葵は弟の「好き」を喜んでくれたのだ。

ユウキは姉の女としての意外な脆さを、そしてその健気さを知り、今まで以上に葵を愛しく思った。

「うん、好き、大好きや!」

未熟な肉棒は今までに無いほど硬く大きく膨れ上がり、ユウキは無我夢中になって腰を振った。

そうしながらも、葵の胸の小さなふくらみに顔をうずめ、赤い実にしゃぶりつく。

「ああっ! ……あっ」

葵は痛がっているのかあえいでいるのか分からないような声をあげながら、
ユウキの頭をやさしくなでた。

激しく挿入しつづける衝撃で、いつの間にかユウキのペニスは完全に皮がめくれていた。

新たに剥けた部分がヒリヒリして痛い。

しかし、それ以上に強烈に押し寄せてくる快感と、姉への愛しさが痛みを無視して腰を突き動かす。

「いっ……ユウキっ……あっ……ウチも……好きやっ……」

あえぎながら、息も絶え絶えに葵は言った。

その言葉で、ユウキは絶頂を向かえた。

「ねーちゃんっ!」

一気に腰を突き出すと、ユウキはそのままの姿勢でしばらく震える。

葵の膣内に、熱いものがほんの少しだけ注がれた。

そして、力なく、ユウキは葵の上にたおれこむ。

(……終わったん……かな?)

いつの間にか、葵の痛みは完全に麻痺していた。

そのボーっとする意識の中で葵は思った。

(ウチの初めての人はあんたや――おらんくなっても、一生忘れへんよ)

葵はまだ繋がったままの弟の体をギュッと抱きしめた。


~~~~~~~~~~~~~~~


「ハァ!? 完治ぃ!?」

葵は思わず叫んだ。

「あれ、言わんかった? ユウキの病気に完治の見込みがついたから、
もう自宅で暮らしてもええやろと思うて帰らせたって」

母親の言葉に、葵はぶんぶんと首を横に振る。

「残り長くないって何やの?」

「闘病生活が残り長くないっていうつもりやったんやけど……」

「なんや、このベタなオチは!?」

葵はがっくりと肩を落とす。

「ねーちゃん、もしかしてえらい勘違いを……」

それでああまで無抵抗だったのかと、ユウキは納得が言った反面、大きな罪悪感に襲われた。

「その……ねーちゃん、ごめんな」

気まずそうに上目遣いで、ユウキは葵に謝った。

そんなユウキを、葵はやわらかく抱きしめた。

「もう、ええよ」

わざとあきれたような口調でそう言ってから、葵は小声で言葉を続けた。

「ユウキがウチのこと愛してくれてるなら、かまへんよ。
今日も一緒に風呂入る約束やしな」

イタズラな微笑みを浮かべる葵に、ユウキは大きくうなずいた。


ちなみに、その日、葵の部屋には「今度からはコレを使いなさい」というメモ書きと共に
コンドームが一箱置かれていた。

「やれやれ、今日もずいぶん遅くなったな」

皆本はため息をついた。

彼は最近、バベル技術部に借り出されていた。

もともとが皆本は技術畑の人間だったのだ。

『ザ・チルドレン』の担当になってからしばらくは離れていたものの、チルドレンの三人が
中学生になって手がかからなくなってくると遠慮なく技術部から呼び出しを食らうようになった。

特に今回はコメリカとの共同研究ということで、学生時代コメリカに居た皆本は重宝された。

その研究内容は、エスパーの超能力中枢への月面微重力の影響だった。

「どう、コーイチ?」

金髪ですらっとした女性が皆本に語りかけてきた。

「ああ、キャロライン。月面の環境が超能力中枢にこれほど影響を与えるとは思わなかったよ。
これだけ変化していて、キャロラインは何か自覚作用が無かったのかい?」

皆本も親しげに、その女性――キャロライン・マッギーと話す。

「そうね……実は……」

何か言おうとしたその時だった。

キャロラインは急に目を閉じて、気絶したように後ろに倒れかかる

「キャロラインっ!?」

皆本はとっさに、キャロラインを抱きかかえた。

キャロラインは完全に気を失っているように見える。

「超能力中枢の異常が原因か? とりあえず、賢木を――」

皆本が携帯電話を取り出そうとしたその時だった。

「コーイチっ! だいすき!」

急にキャロラインの体は目覚め、勢い良く皆本に抱きついた。

「えっ、キャリー? キャリーなのか!?」

皆本は驚きながらも、やさしく彼女を抱き寄せた。

「キャリーね、ウチューにいったら、いっぱいおきれるようになったの!」

キャリーと名乗った彼女は、皆本に身構えるヒマすら与えずキスをした。

「そうなのか! それじゃ、当分消えちゃうことは……」

皆本の顔に喜色がうかぶ。が、ハッとして仕事モードにもどった。

「あ、いや、それは嬉しいが――すまないけど、キャロラインに代わってくれないかい?
今ちょっと仕事の話してたから」

キャロライン・マッギーは二重人格のエスパーであり、この幼児的な人格を『キャリー』と呼ぶ。

『キャリー』は皆本のコメリカ時代の恋人だったが、本来の人格であるキャロラインが体の主導権を
握るようになってから、そのうち消えていくと思われていた。
永遠の別れになると思われた恋人が復活したというのは皆本にとっては当然、うれしいことだ。
だが、技術の仕事のパートナーとしては、精神年齢の低いキャリーは使えない。

「えー、でも、おしごとのじかんは10じまでって、キャロラインはいってたよ?」

キャリーは不満そうに指をくわえる。

「ごめん、でもあとちょっとだから」

「ぶー」

説得しようとする皆本に対して、キャリーは頬を膨らませる。

その時――

『ごめんなさい、コーイチ。私も疲れたから今日はここまでにしましょう。後はキャリーに任せるわ』

体の支配をキャリーに渡した状態にも関わらず、キャロラインは皆本にテレパシーを送った。

「そうか、だったら仕方ないな」

皆本は軽くため息を漏らすと、キャリーに微笑みかける。

「わーい、コーイチとあそべるー」

キャリーは20代の体で、まるで5歳児のようにはしゃいだ。

~~~~~~~~~~~~~~~

「遊ぶって、ここで?」

皆本は絶句した。

「キャハッ、おしろみたーい」

それに対してキャリーは無邪気に喜んでいる。

精神年齢は幼児なのだから当然といえば当然なのだが――

「キャリー、ここが何する場所か知ってるのかい?」

皆本は恐る恐る聞いてみた。

「うん、せっくすするところ!」

さもあらん、ここはラブホテルだ。

保育士の質問に答える園児のように、キャリーは元気良く答えた。

その無邪気さに、皆本は頭を抱える。

「やっぱりやめとこう。こういうことはキミがもっと大人になってから――」

「キャリーはコーイチより4つもうえだよ?」

「体じゃなくって、精神年齢の話!」

皆本は思わず、大声を出した。

すると、キャリーはムキになって念動能力で皆本をベッドに押し倒した。

「む~、キャロラインはしていいっていったもん!」

「い、いや、でも、こういうのは心身ともに大人になってから――」

皆本の名誉のために触れておくと、彼がキャリーと大人の関係になったのは、キャリーが精神的に成長して
一時的に外見の年齢相応の判断能力を持っていた時期だ。

けっして、この幼児状態のキャリーに手を出したわけではない。

しかし、恋人という関係になった後に、休眠していたキャロラインの人格が復活しキャリーの精神年齢は
幼児段階にまで退行してしまったのだ。

ちなみに、キャロラインはテレパスだが、キャリーはサイコキノである。

ノーマルの皆本がサイコキノのキャリーにかなうはずもない。

「やー、キャリー、せっくすであそぶのーーっ!!!」

だだをこねながら、キャリーは超能力で身動きの自由を奪った皆本に覆いかぶさる。

「ちょ、これはレイプだ!」

「キャハハッ」

そんな皆本のツッコミを無視して、キャリーは強引に皆本の衣服を剥ぎ取ろうとする。

楽しみながら男を組み敷いているキャリーにはドsの素質があるのかもしれない。

「わ、わかった。するから、ちょっと待ってくれ」

もはや抵抗が不可能だと知った皆本は、いったん、キャリーを止める。

「まつって、なに?」

「まずはシャワーを浴びるんだ。性器はもちろん、体中をきちんと洗うこと。うがいと歯磨きも必ず。
そうすることで病気の感染や性病の可能性が激減するんだ。性交渉をするときはそれが最低限のマナーだ」

皆本はこの瞬間、教育者の顔になった。

「むー、コーイチ、せっくすのときもマジメ」

キャリーはすこしのあいだ目を点にした後、また急に笑顔にもどって言った。

「それじゃ、いっしょにシャワーするー」

そして、強引に皆本をシャワールームまで引っ張った。

~~~~~~~~~~~~~~~

「ほら、脇の下もちゃんと洗う。髪の毛が邪魔ならシャワールームに入る前に束ねとかないと――」

「むー、めにしみるー」

「早くシャワーで流してっ」

シャワールームでの二人はまるっきり若いお父さんと幼児だった。

ただ一点、その幼児の体が成熟した女性のそれであるというところを除いて。

意識すまいと思っても、皆本の健全な男子たる部分は、その女体に対してはっきりした反応を示していた。

何か特殊なプレイをしているような違和感が、なおさらに皆本のソレを大きなものにした。

「あ、たこさんウィンナー♪」

キャリーは無邪気にそう言うと、いきなり皆本の男根をくわえ込む。

「わあ、ちょ、いきなり! ボクのはまだ洗ってないから!」

皆本の抵抗をものともせず、キャリーは丁寧に唾液を絡めてその亀頭を口の中で舐め続ける。

体は素直で、皆本のソレは今まで異常に固く太く屹立した。

「ふが、ふふん、ふが」

そして、しばらくしたらソレをくわえたまま何かしゃべった。

「……え? なんて?」

「――ぷはっ」

皆本が聞き返してきたので、キャリーはひとまず口を皆本のソレから離した。

「キャリーね、よだれでコーイチのおちんちんをしょーどくしてるの! えらい?」

満面の笑みで、キャリーは答える。

「ナニ知識だそれ!? 確かに殺菌作用はあるけど、原始人じゃないんだからわざわざ唾液なんか
使わなくても、石鹸を使えばいいだろ!」

思わず、皆本は『ザ・チルドレン』を相手にしているときのノリでツッコンだ。

「え? だめだったの?」

キャリーは目を泳がせて不安そうに皆本の顔をうかがった。

(しまった。薫が言いそうなことだったからつい――)

「あ、いや、とても気持ちよかったよ。でも、そういうことはちゃんと体を洗ってから……」

皆本は慌ててフォローを入れる。

しかし、キャリーは鋭敏に皆本の態度から何かを嗅ぎ取った。

あるいは、キャロラインがテレパシーで皆本の心を透視してその情報をキャリーに流したのかもしれない。

「コーイチ、いま、キャリーじゃないおんなのこのことかんがえてた」

ムッとした表情にかわってキャリーは皆本をにらんだ。

ころころ変わる表情が本物の幼児のようで可愛らしいが、相手は高レベルエスパーだ。

本気で怒らせるわけにはいかない。

「そ、そんなことないよ。さ、さあ早く体を洗い終えよう」

ラブホテルを超能力で破壊なんてことになれば、キャリーとここに来たことを『ザ・チルドレン』にも
知られてしまう。

皆本はかなり必死だった。

~~~~~~~~~~~~~~~

風呂場から出ると、皆本は一気にベッドの上にたたきつけられた。

(せめて、ecmのついてるホテルにすべきだった)

皆本はひそかにそんなことを思う。

プライバシーの問題等からecm付きのラブホテルは多い。

その一方で、超能力を使ったプレイを楽しみたいという人間もサイコメトラーやテレパスを
中心に多くいて、ecm設置は義務にはなっていないのだ。

全裸のまま、はにかんだ微笑みを見せると、キャリーは皆本の上にまたがった。

「ちょっと待った、今コンドームつけるから!」

今にもそのまま犯して来そうなキャリーを皆本は制止した。

「えー?」

キャリーは皆本にその裸体を見せ付けたまま、不満そうに頬をふくらませた。

そして皆本はすぐに、自分がコンドームを持っていないことに気付く。

「……キャリーは避妊具持ってきてないよね?」

キャリーはぶんぶんと首を横に振った。

(仕方ない、ホテルが置いてくれてるのをつかうか)

コンドームはサイズや厚さによって快感が変わるだけの問題ではない。

下手なものを使えば性器を傷つけてしまったり、材質によっては有害な作用をもたらしたり
することがありうる。

皆本は安全性の観点からメーカーや材質にこだわるので部屋に備え付けのものを使うのは不本意だ。

それでもやむなく、皆本はベッドの裾においてあるコンドームを手に取ろうとした。

そのたった二つしかないコンドームを、なんとキャリーは超能力でビリビリに破いてしまった。

「キャリー、ゴムいらない!」

「わっ、ちょ、なんてことすんの!?」

慌てる皆本をよそに、キャリーは十分な堅さをもった肉棒を自分の秘部にあてがう。

「せっくすはあかちゃんつくるためにするものだよ」

笑顔でそう言ってから、キャリーは腰を落とす。

しかし、皆本が抵抗するのでなかなか上手く挿入できなかった。

「え、いや、そうだけど、今回そうじゃないから!」

ジタバタ抵抗する皆本を、キャリーは超能力で押さえつけた。

「コーイチとあかちゃんつくるー!」

「わー、やっぱりレイプじゃないかーっ!」

抵抗することもできず、皆本のソレはキャリーの湿った穴の中に吸い込まれていった。

何年もずっと我慢していたキャリーの膣、皆本はそこに生まれて始めての生挿入をしたのだ。

(――こ、これは全然違う!?)

肉棒に伝わる思っていたよりもずっと鋭敏で、皆本は驚いた。

皆本はあくまで安全性重視でコンドームを選んでいて、薄型などは選ばなかった。

厚めのコンドームと生挿入となれば感覚は全く違うものに思えた。

ゴムの圧力から開放された肉棒は遠慮なく膣内に入り込み、亀頭の先から根元まで愛液にまみれ、
肉と肉が直接押し合ってその熱と快感を伝え合う。

その想像を超えた淫靡さに、皆本ははやくも限界を向かえそうになった。

「まずい、早く抜いてくれ! せめて外に!」

「コーイチ、しゃせーするの? びゅーびゅーしていいよ」

必死の呼びかけもむなしく、キャリーは皆本が感じていることに喜んで、わずかに上気した顔を
さらにほころばせた。

そして、腰の動きを激しくする。

「うわっ、ちょ、まっ……」

熱い液体が尿道を通り亀頭から射出されるのを、皆本は確かに感じた。

それは熱く湿った膣内で愛液と混ざり合い、肉棒と膣壁のわずかな隙間を満たし、粘り気を加えていく。

「ふぅ」

数秒間の長い射精をして皆本はようやくおさまった。

「キャリーのおまた、あったかい」

キャリーは満面の笑みを浮かべて、上半身を倒れこむように曲げ、そのまま皆本の口にキスをした。

膣内射精をしたペニスを抜きもしないままだ。

そしてさらに、皆本の頬や鎖骨、乳首などにキスを散らしていく。

キャリーのやわらかい唇が触れる感覚と、唾液のいやらしい音で、皆本のペニスは再び勃起しはじめた。

「うぅんっ」

自分の膣内でモノが膨れ上がっていく感覚を、キャリーは伸びをするように全身で受け止めた。

性的快感を受け止める動作であるにもかかわらず、発する言葉も仕草も幼児的だ。

その妖艶さと幼児的な愛らしさを併せ持った不思議な生き物を目の前に、皆本の理性はパンクした。

「ええい、くそ、一発で終われるかっ!」

皆本はガバッと起き上がり、繋がったままキャリーと攻守交替した。

「コーイチ、すっごくおおきくなった」

キャリーの言葉どおり、膣内から抜きもせずに皆本のペニスは大きく膨らみ、
二人の愛液と精液の混合液体が、性器の結合部分から漏れ出していた。

黄金と黒の陰毛がその粘着質な液体をまとって絡み合い、お互いをつかんで離そうとしない。

皆本はがっしりと両手でキャリーの腰をつかむと、全力でその腰を振った。

「きゃっ、きゃはっ……うん、あっ、きゃっ!」

キャリーはまるでこちょばされて笑う幼児のように無邪気な声で、淫靡な快楽を受け止める。

そのじゃれ合っているような笑い声に、たまに性交でしかありえない艶やかな嬌声が混ざるのが
皆本にはなおさらいやらしく思えた。

二人の性器の間に満ち溢れる液体は泡立ち、幼児の嬌声にリズムを刻むようにヌチャヌチャと
いやらしい音を立てる。

「あっ……きゃっ……あっ、あっ、きゃんっ」

徐々に艶のある声が増えていき、キャリーは身を激しくよじらせる。

子供のような仕草でもだえながらも、しっかりと脚を皆本の腰の後ろに回し、離れないように
ホールドしているのは女の本能なのだろうか。

「コーイチ、ちゅー!」

そして、キャリーは皆本の首に手を回して強引に引き寄せた。

皆本も応じて唇を合わせ、その隙間からキャリーの口内に自らの舌を侵入させた。

「んん~~~~~~っ!」

口をふさがれたままキャリーは叫び声をあげ、それと同時にその膣が一気に狭まり皆本の肉棒を締め付ける。

その急激な動きに耐えられず、皆本は再び絶頂へと達した。

腰の動きをゆるめ、ひとふりごとに搾り出すように、熱い精液をキャリーの体内に送り込む。

舌を絡めたまま二人はその数秒間を分かち合った。

そして、最後の一滴まで注ぎ終えると皆本はゆっくりとペニスを引き抜いてキャリーから離れた。

キャリーはぐったりとし、その膣はひくひくと痙攣しながら愛液と精液の混ざった液体をもらしている。

(……やってしまった)

皆本はわずかながら後悔をしたが今さらどうしようもなかった。

~~~~~~~~~~~~~~~

「昨日はお楽しみだったみたいね」

翌朝ホテルの室内で、キャロラインは皆本にコーヒーを差し出した。

肌がつやつやして調子の良さそうなキャロラインに対して、皆本はげっそりとやつれている。

「その……すまない、実は昨日、避妊具を付けずに……」

皆本は申し訳なさそうに頭を下げた。

「ああ、ごめんなさい。それは私の方が悪いの。実を言うとね――」

キャロラインは笑顔を崩さないまま説明を始めた。

それによれば、キャロラインは仕事が終わった後はキャリーに体を使って良いと言って、
皆本との性交についても自由にしていいと許可していた。

その際にキャリーは「でも、せっくすしたらあかちゃんできちゃうよ?」とキャロラインに質問した。

キャロラインはその質問に対して「赤ちゃんできちゃったら、コーイチに責任とって結婚してもらうわ」
と答えたらしい。

キャリーはキャロラインの答えを、子供を作れば皆本と結婚できると解釈した。

結果、皆本と結婚したいと思ったキャリーがあそこまで強引に迫る事態となったのだ。

「そういうことだったのか……、今度ちゃんと言い聞かせないと」

皆本は苦笑いをしながら言った。

「もう言い聞かせても無駄だと思うわ。キャリーはエッチが気持ちいいって覚えちゃったから
これからたびたびコーイチに襲い掛かるわよ」

キャロラインは自分の体のことなのにまるで他人事のように言う。

「え、いや、でもそんなことになったらキミが妊娠して――」

「……わたしも20代後半戦に入っちゃったから、親類が早く結婚しろってうるさいのよね。
だからもう、できちゃったらこの際オーケーかなって」

あせる皆本に対して、キャロラインはため息をつきながらそう言った。

「え゙」

(もしかして、今回のことは計算づくだったのか?)

キャロラインがそういうつもりなら、キャリーと一緒になることに障害がなくなるわけで
皆本にとってはうれしいはずだった。

だが、皆本はキャロラインが言い寄ってくるそこんじょそこらの女と変わらない事言い出したところに
なにか幻滅するものを感じたのだった。

「はぁ……はぁ……」

「うん……あっ……」

いつも三人で寝ているベッドの上に、二人の吐息が響く。

思う存分に交わり、それでもまだ足りないと言わんばかりに、薫は自分にもたれかかる
紫穂の胸をもみしだいた。

ベッドに腰掛ける薫に対して、紫穂は背を向けるようにその腰の上に座っている。

いわゆる『乱れ牡丹』の体勢だ。

二人の秘部は開かれていて、その間を念動力でできた透明の双頭バイブが貫いていた。

「あんっ……そろそろ、皆本さん帰ってきちゃうわよ?」

そう言って紫穂は顔だけ薫の方に振り向いた。

そこに、薫も顔を近づけて、二人は互いの舌で交わる。

いちいち「キスしたい」と言わなくても、思っただけで唇を合わせてくれる。

サイコメトラーやテレパスが相手でなければありえない快感だった。

互いの性器と同じぐらい口をどろどろに絡ませて、薫はようやく口を離した。

「ねえ、紫穂……あたしたちってさ、付き合ってんのかな?」

まだ下の口で交わったままの状態で、薫はそんな質問を紫穂に投げかけた。

「あら、薫ちゃんったら、いまさらそんなこと聞くの?」

紫穂はイタズラな笑みを浮かべながら、腰を使って薫を感じさせる。

「んっ……いや、いちおうハッキリさせとかないと……」

(あー、やっぱりやることやりまくってるワケだし、『彼氏』として責任は持たなきゃなんないかなぁ)

薫は紫穂の肢体を抱きとめながら、そんなことを思った。

まんざらでもないと言えばそうなのだが、男との経験をしないままこうして百合の園に
一直線に進んで行くことにためらいがあるのもまた事実だ。

「ハッキリさせるも何も、私たち、ずっと前から親友でしょ」

「え!?」

紫穂の発言に、思わず薫は大声をあげた。

これではまるで男から告白された時の断り文句である。

「薫ちゃんがどうしてもっていうなら考えるけど……私は皆本さんのこと諦めるつもりなんてないわよ」

「え、いや、でも、じゃあこの関係は!?」

「親友同士のスキンシップ」

焦る薫に対し、紫穂は悪びれることも無く堂々とそう答えた。

「……どちらかと言えばセフレじゃね?」

薫は、彼女らしい下品なツッコミを入れる。

「それじゃ、親友兼セフレで」

しかしそれにも紫穂は笑顔で答えた。

「それと――私たちにはもう一人、かけがえのない親友が居るわよね?
仲間はずれにしちゃ可哀相だと思わない?」

さらに、こんな恐るべき提案までする。

「それって、もしかして……葵ともセフレになっちゃおうってコト?」

薫が質問を返すと、紫穂は笑顔のまま無言でこくりとうなずいた。

「いやいやいやいやいや、無理でしょ!? 葵がそんなのオーケーするハズないし、
無理矢理するのも超度7のテレポーターが相手じゃ、捕まえるのに一大隊必要になるよ!?」

ややオーバーに、薫は驚いた。

しかし、本気の葵なら一大隊あっても捕まえられるかどうか分らないと言うのはその通りだろう。

「大丈夫、策はあるわ」

紫穂はまたもあやしげに微笑むのだった。

~~~~~~~~~~~~~~~

「おかえりー、コレ紫穂に言われてた京ばあむな、薫はリクエスト通り浴衣や」

翌日、ついに葵が帰ってきた。

「ありがとう、葵ちゃん」

「あれ、これ裾が長いなぁ、もっとさ、短くてミニスカ風になるような浴衣って無かった?」

気付かれないよう、紫穂と薫はいつも通りのような対応をする。

「土産物屋にんな浴衣あるかい! そーゆーのはヘンな店で買うて来い!」

葵もいつものように薫の趣味にツッコミを入れる。が――

(葵ちゃん、何か私たちに隠そうとしてるわね)

お土産の京ばあむから、紫穂は葵のそんな意思を読み取った。

「長旅疲れたでしょう? もう遅いし、お風呂沸いてるからいっしょに入りましょ」

「おおきに、用意してくれといてたすかるわ」

紫穂の言葉に、葵は何も疑いもせず浴室へ向かった。

そして、三人とも服を脱ぐ。そして――

「むは、なんやコレは!?」

扉を開けた瞬間にあふれ出した大量の湯気に、葵は驚いた。

「ふふっ、驚いた? 自宅でミストサウナができるって道具が売ってたから買ってみたの」

「全身ヌレヌレなのがエロくていいよね」

紫穂と薫の二人はイタズラな笑みを浮かべながら言った。

「薫、あんたはそういう感想しか言えんのか! でも、これやったらお肌がスベスベになりそうやな」

新アイテムの登場に、葵は素直に面白そうにしていた。

「でさぁ、こんだけ霧だらけな上に体もビチョビチョだったら、いくら葵でもテレポートできないよね?」

ふいに、薫がそんな質問をする。

「あー、せやなぁ。よっぽど調子ええ時ならともかく、今は無理やわ」

葵は試しに小指と人差し指と親指を立てる、超能力を使うときのいつもの手の形にしてみるが、
テレポートは発動しなかった。

「ふぅーん、そうなんだ」

すると、なぜか紫穂がその葵の腕の手首を後ろからつかんだ。

「ん? どないしたんや?」

意味不明な紫穂の動作に対し、葵は首をかしげる。

「じゃあさ、こうしたらもう逃げられないよね」

そう言って今度は薫が前から葵の足首をつかんだ。

「な、なんや? どないする気や?」

別に葵はこの二人を特に警戒はしていないが、いつもと違う何かに少し不安になった。

「葵のおまたを拝見――んぐぁっ!?」

股の間に顔を突っ込んでいった薫は、葵が股を閉じたため頭に両サイドからの膝攻撃をくらった。

「アホか、あんたは! さすがにそこはアカン」

葵はさすがに少し怒っているようだ。

「もう、薫ちゃんったら、いきなりがっついちゃダメよ。葵ちゃんはこう攻めなきゃ――」

紫穂は後ろから、葵の耳たぶに吐息を吹きかけた。

「うひゃあっ!? し、紫穂、それはアカン!」

すると、葵は突如悲鳴をあげ、両手両足を捉まれて動けない体をよじった。

「葵ちゃん、聞いて。私と薫ちゃんね、最後までしちゃったの……」

紫穂は力の抜けた葵の左腕から手を離し、その小ぶりな乳房に這わせた。

「……え?」

葵にはそれだけ言われても何のことかよく分からない。

「そーそー、それでさ、葵だけ仲間はずれにもできないし、三人一緒にしちゃおうかなぁ……と」

そう言って薫は、まずは葵の唇をうばい、そこからアゴ、首筋、鎖骨と小さなキスを繰り返していく。

「し……しちゃったて、そういう意味かいな?」

葵は震えていた。

そんな葵の、右の乳首に、薫は思い切り吸い付く。

「ひやぁっ」

葵の胸は小ぶりだが、だからこそピンク色の突起物がそそり立つのがなおさら目立った。

「か、堪忍や……」

葵は目に涙をためながら訴える。

その一方で、湯気の霧に覆われた中でもはっきり分るほど顔は紅潮していた。

(泣きながら快感に耐えるとか、ナニソレすっげー萌える、ナオミちゃん超えじゃね!?)

薫はますます興奮し、その手を葵のツルツルの性器へと伸ばした。

そして、そっと指を差し入れる。

「あ、あかんっ!」

「あっ!?」

薫はすぐに気が付いた。

「あ、葵のマクが……無い!」

「下品な言い方すな、アホー!」

泣きながら葵は訴えた。

「え、うそ!?」

紫穂はとっさに、葵を透視する。

「あ、相手は……えええっ!?」

紫穂も絶句した。

「紫穂、それは薫にも誰にも言うたらあかんで!」

そう言ってから、葵は薫と紫穂を振り払った。

「ウチには操を立てる相手がおるんや。これ以上はあかん」

半泣きのまま、葵は自らの肩を抱き、股を閉じ、縮こまってその身を守る姿勢をとった。

そんな葵の肩に、紫穂はやさしく手を置いた。

「葵ちゃん……近親相姦に節操もクソもないわよ」

そして、葵の中の何か大切なものを容赦なく言葉で破壊した。

「同性愛者のあんたらには言われたくないわ! ってさっき言うなて言うたとこやのに!」

しっかりツッコミながらも、葵の涙は止まらない。

「違う違う、これは同性愛じゃなくって、なんつーか友達同士のスキンシップの一種だから」

「さっき『最後まで』いうてたやんけ」

今さら薫がソフトに見せかけようとしても無駄だった。

「そうそう。それに私たちオトコへの興味は失ってないからレズじゃなくてバイよ」

紫穂は、そこに何の弁解にもなっていないことを言う。

「なおさらタチ悪いわ!」

もちろん、なおさら葵をいらだたせるだけだ。

すると、紫穂は急に葵から離れて薫の腕に抱きついた。

紫穂の胸や太ももの際どい部分に薫の腕が触れる。

「葵ちゃんがそう言うなら仕方ないわね。それじゃ、後は私たち二人で楽しむから先に上がってるわ」

「え、あ、じゃあ、そーゆーことで!」

そう言って、薫と紫穂は連れ立って浴室を出て行った。

「……へ?」

予想外に早い引きに、葵はしばし呆然とした。

(これでええん……やよな?)

葵はそう思うようにつとめた。

女に対してセクハラを行う薫と、自分や薫に対して友情を超えた独占欲をたまに見せる紫穂に
多少そのケがあることは前々から葵も感じていたが、本物の同性愛者になってしまった二人に
巻き込まれるのはゴメンだ。

そう思いながらもしかし、さっき薫と紫穂の二人がかりで攻められた感触と、
弟との行為の記憶が重なり、葵の秘部は確かにミストサウナとは違う湿り気を帯びていた。

7章につづく

葵が寝室に戻ると、すでに薫と紫穂の二人は眠っているようだった。

ホッと小さな胸をなでおろして、葵は布団に入る。

(これでええんや)

葵は必死で自分に言い聞かせて、熱をおびたままの体を寝かしつけた。

しかし――

「ふふっ……やっと葵ちゃん眠ってくれたみたいね」

「あたしもう待ちきれない」

小さな声で話し合いながら、薫と紫穂はモゾモゾと布団の中で動き回る。

(え、ええ!? 今から? 隣でウチが寝とるのに?)

まだ起きていた葵は、激しく動揺した。

そんな葵の気持ちなど知らないと言わんばかりに、薫と紫穂は小さな物音をたてた。

唇や舌が合わさる音、指に液体が絡まる音、乳首に吸い付く音――

粘着質な液体をまとったジュプジュプ、グチュグチュという音が葵のすぐ横でリズムをきざむ。

「あっ、やっ……」

甲高い嬌声が途切れ途切れに漏れる。

その声があまりに女の子らしい可愛げのある響きで、葵はそれが薫のものだとはすぐには分らなかった。

(か……薫があんな声だすんや……)

葵の鼓動が高鳴る。

「ふふ、もっといい声聞かせて」

紫穂はさらに激しく薫を攻め立てたようだ。

「あっ、うんっ、ああっ」

薫は声を抑えきれなくなってきた。

「やっ、だめっ……葵に聞かれちゃう……」

「大丈夫よ……だって――」

そう言って紫穂はいったん動きを止めた。

(……?)

急に物音がやんだことを、葵は不思議に思う。

と、あまり考えているヒマも無く、葵の腕に金属のわっかのようなものがはめられた。

「えっ!?」

驚きのあまり、葵は声に出して叫んでしまった。

「あ……」

「クスクス……やっぱり起きてた」

呆然とする葵に、紫穂はにっこり微笑んだ。

葵は自分の腕を持ち上げてはめられたものを確認する。

それはどうやらesp錠……はめると超能力を発動させられなくなる手錠のようだった。

「ちょ、まさかあんたら!?」

「せーかーいっ! 今から葵をゴーカンしちゃいまーす!」

焦る葵を、薫は超能力で浮かせ、紫穂がその衣服を脱がせていった。

「え、いや、待ちな、無茶苦茶や!」

葵は口ではそう言っても薫のサイコキネシスで縛られていてはみじろぎもできない。

「そんなこと言ってー、葵も準備万端じゃん」

薫が最後に残ったパンツを脱がせると、毛のないきれいな割れ目から糸を引いて滴が落ちてきた。

「いややぁ、見んとって……」

葵は恥ずかしそうに目をギュッと閉じた。

手で顔を覆うこともできず、何の抵抗もできずに葵はその下半身を二人の前に露出したのだ。

紫穂はそんな葵の割れ目にそって、人差し指を這わせた。

紫穂の指に葵の透明の汁がまとわりつく。

「いいじゃない、ユウキくんにはこの奥まで入らせてあげたんでしょ?」

そして、一気に蜜の溢れる膣内へと指をすべりこませた。

「ああっ、ん~~~~っ」

その幼い膣口は紫穂の指を力強く締め付け、快感をむさぼった。

「えっ、葵の相手って弟だったの!? 近親相姦って、てっきりオジさんかと……
あんなちっこい男の子でもできるんだ?」

薫が驚いた。

「葵ちゃんもいい趣味してるわよねぇ。あんな子供とエッチしちゃうんだから」

そう言いながらも紫穂は指で葵を攻め続ける。

「あっ、いや、ウチはっ……」

「で、本物のチンポってどんな味?」

葵の口答えを待たず、薫は質問を投げかける。

「え、ええ? あ、味なんてせーへんよ」

葵は律儀に素直な感想を述べた。

「はずれーっ!」

紫穂は今までじらし気味に避けてきた葵のジースポットつついた。

「ひゃあん!」

強い刺激に、葵は思わず大声であえいだ。

「今のは、上の口じゃなくって、こっちのお口で味わってどうだったかって聞いたのよ。
ね、薫ちゃん」

そして、そのまま指で未成熟な膣をこねくり回す。

「うぁっ、ひやっ、あっ、やっ……」

葵は返答もできないほどあえぎ続ける。

紫穂の攻めは乱暴でぎこちなかった弟とは全く違った。

時にじらしながらも萎えさせず、攻め時になれば的確に急所を攻め立ててきた。

「ああああぁ~~~~~~っ!」

そしてついに、葵は絶頂を向かえた。

引き抜けないほどに葵の膣は紫穂の指をくわえ込み、痙攣したようにその中がうごめく。

しばらくして、ようやく緩まった締め付けから解放された紫穂の指が抜けると、
大量の透明の液体がこぼれだしてきた。

「うわー、すごい量、おもらしみたい」

そんなことをつぶやく薫に、紫穂はさっきまで葵の膣内に入れていた指を突き立てた。

薫は迷うことなくその指にしゃぶりつく。

舌を絡め、上目遣いになり、どう見てもそれはフェラチオだった。

「どう? 葵ちゃんの味は?」

「へへ……美味しい。口移しするね」

そう言って薫はさっきまで指を舐めていた口を紫穂と合わせた。

葵は肩で息をしたまま、何も答えられない。

いやらしいやり取りをする薫と紫穂を遠い世界のことのように呆然と眺めていた。

「でも、さっきみたいな答えが出るって事は葵は本物のフェラチオやったんだよね?
こんな子供みたいな体してるのに……」

薫は全身で身悶える葵の裸体をしげしげと眺めた。

胸のふくらみは小学生時代の薫より小さく、無毛の性器はまだ性行為の準備ができていないように見える。

「あら、葵ちゃんは私たちの中で一番大人よ。だってもう男の人を知ってるんだもの」

「しかも小学生の弟の子供おチンチンを……エロい!」

薫はゴクリと生唾を飲み込んだ。

「う、ウチはあんたらみたいにエロくなんか――」

「しかも、一回や二回じゃないわね……実家にいる間ずっとユウキくんとセックスしてたみたいよ」

容赦なく透視して、紫穂は葵の逃げ口を奪う。

「うっわ、何それ、エロ過ぎ! じゃあもうあっちの穴もこっちの穴もズボズボやりまくり!?
ってか親御さんによくバレなかったね、ソレ?」

薫は興奮が高まってオヤジ顔になり、鼻息を荒くする。

「あー、親にはバレてたみたいねー。コンドームも買ってきてもらったみたいよ。
あ、でも、最初の一回は生だったみたいね」

紫穂はクスクス笑いながら葵の性事情を語り続けた。

「え? じゃあもしかして中出し!? あ、でもユウキじゃまだ出ないか」

「初めての時はしっかり中出しされてるわ。あ、でも安心してね、妊娠はしてないみたいだから」

「スゲー、一番ウブだと思ってた葵がそんなハードな体験を……」

薫と紫穂がそんな会話をしていると、またも葵が泣き出した。

「ええ加減にせい! もう用は済んだやろ!」

キレながら泣いて、葵は訴える。

「何を言ってるの……私たちは葵ちゃんをレイプしてるのよ?
レイプっていうのは犯す側が満足するまで終わらないものよ。
さっきのは葵ちゃんが気持ちよくなっただけじゃない」

「え……」

紫穂の物言いに、葵は血の気が引くのを感じた。

紫穂のサドっぷりは誰よりも葵がよく知っていた。

幼少期、紫穂にどれだけ酷くいじめられたことか、
表面的な態度には出さないがその恐ろしさを葵は忘れたことはない。

今の紫穂は、その本気で虐める時の顔をしていたのだ。

「私たちより先に、私たち以外の相手とキスも初体験も全部済ませちゃうなんて、私が許すと思う?」

「紫穂こわっ!」

一方、紫穂に直接虐待されたことはない薫にとってはあくまで他人事だった。

紫穂は葵を透視して、薫にささやいた。

「まだ、ユウキくんに先を越されてないのがあったわ。私たちでいただいちゃいましょう」

紫穂の言葉を受けて、薫は葵の股を念動で強引に開いた。

そして、そこに細い太ももの間に顔をうずめていく。

「えっ、や、まさか……」

葵は身をよじって抵抗しようとするが、さきほどの風呂場の時とは違ってサイコキネシスで
体を固定されているのでまともな抵抗はできなかった。

そして、葵が下半身に気をとられている隙に、紫穂はその唇を奪い、強引にその中に舌をねじ込ませた。

一方で、薫も葵の濡れた割れ目の中へ、その舌を割り込ませる。

上と下を同時にうねうねと動くものに攻められて、葵はまるで触手か何かに襲われているような気分だった。

弟とのキスは経験があっても口の中に押し入ってきてその中を陵辱するようなキスはされたことが無かったし
秘部に指やペニスが侵入してくることはあっても舌に犯されたのは初めてだった。

互いに愛を誓った弟ともしたことがないやり方で犯されている。

そのことに葵はとてつもない喪失感を覚えた。

が、その喪失感が強ければ強いほど、失ったものをあがなう様に体は快感を求めた。

先ほど絶頂を迎えたばかりで敏感になった性器は狂おしいほどの快感をもたらし
葵の胸にある桃色のちいさな突起はこれでもかというほどそそり立っていた。

そうして口も性器も犯され続ける。

やがて、葵が半分とろけた脳でその感覚に慣れはじめた頃、紫穂は急に口を離した。

そして、薫に語りかける。

「薫ちゃん、そろそろ本番いこっか?」

「オッケー!」

薫も葵の股から顔を上げて答える。

(……え、本番? 今までのは序の口やったんか?)

葵は、これから襲い掛かってくるという『本番』に言い知れない恐怖を抱いた。

それと同時に、心のどこかでそれを待ち望んでいる自分がいることをかすかに自覚していた。

薫は超能力でなにやら液体の入った容器を取り出すと、それを自分の股のあたりに塗り始めた。

すると、ピンク色の液体に覆われて、薫の股間にあるはずのない大きな男根が浮かび上がった。

「はい、パス!」

紫穂も、薫からその容器を受け取り、同じように大きなペニスをその股に生やした。

「え……あ、ああ……」

葵は言葉もでなかった。

弟のユウキとの経験があるから、これから何をされるかは想像がつく。

しかし、そのイチモツは、長さ太さともにユウキの倍以上あるのではないだろうか。

そんなものを受け入れたらどうなるか、葵には想像もつかなかった。

「姿勢がやりにくいわね……そうね、弟と交わるケダモノみたいな葵ちゃんは
やっぱりケダモノのポーズがいいんじゃないかしら?」

「え、ケダモノ? そんなっ、ウチは――」

葵の口答えなど聞く耳持たず、薫はサイコキネシスで葵を四つんばいにさせた。

「さーて、それじゃやっちゃいますか」

薫はその念動力でつくった双頭バイブの先を葵の割れ目にあてがった。

一方の紫穂は、ソレを葵の唇にあてがう。

「も……もうやめてやぁ……」

こんなものを同時につっこまれたら自分がどうにかなってしまう。

葵は力なく哀願した。

「葵ちゃんはなんでユウキくんなら良くて私たちならダメなの? 同性だから?」

ふいに、紫穂がそんな質問をする。

「それは……ユウキがウチのこと好きや言うてくれたから……」

「そんなの、あたしだって同じに決まってんじゃん!」

葵の答えに対して、薫が即答した。

「葵ちゃん、私たちも葵ちゃんのことが大好きだからこんなことしてるのよ」

「え?」

葵がそうつぶやいた瞬間だった。

葵の口と性器に、太いものが同時にねじりこまれた。

「私ね、葵ちゃんのすべてを奪っちゃいたいの!」

「そうやってもだえてる葵、すげーかわいい!」

紫穂も薫も一心不乱に腰を振る。

敏感になった膣の中を埋め尽くすように太い男根を入れられて、葵は今にもどこかに飛んでいきそうだった。

それと同時に、口ものど元まで紫穂のソレに犯される。

が――

(……甘い?)

葵は舌に違和感を覚えた。

「ふふ、気が付いた? このローションは甘くて美味しく食べられるものだから安心してね」

「紫穂ってば、葵もエッチを楽しめるようにって、わざわざ取り寄せたんだよ」

紫穂と薫が口々に説明をする。

今日のことが念入りに計画されていたことを知って、葵は恐ろしさと同時に薫と紫穂が
そこまで自分を求めてくれているということにわずかな喜びを感じた。

食べられるローションを使うというのも気づかいといえば気づかいなのだろう。

(そこまで計画されてたんやったら抵抗しても無意味や)

葵は自分にそう言い聞かせながら、従順に紫穂のソレをなめ、薫の動きにあわせて腰を動かした。

心なしか、体が今まで以上に熱くなってきた気がする。

「ちなみに、ソレ、媚薬入りだから」

あまりにあっけらかんと、薫は言う。葵がハッとした時にはもう遅かった。

脳内麻薬があふれ出し、痛みも苦しみも全てを快感に変えていく。

もはや、葵はまともな思考すらできなかった。

「葵ちゃん……葵ちゃんは私たちにムリヤリ犯されちゃうだけ……
気持ちよくなっちゃうのは薬のせい。葵ちゃんは悪くない、ユウキくんを裏切ってはいないわ。
だからね、思いっきり感じちゃっていいのよ!」

そう言うと同時に紫穂は葵の耳たぶを攻め立てた。

薫は後ろから葵の胸をまさぐる。

紫穂の言葉と、同時に押し寄せてきた攻撃に、葵の最後に残っていた理性……弟への罪悪感は消えうせた。

葵は勢い良く腰を振り、紫穂のペニスにむしゃぶりつく。

ただ快感をむさぼるだけの若い牝がそこにいた。

「あっ、ちょ、葵、激しすぎ!」

「ああっ、いいわ、葵ちゃん!」

急に果敢に攻めてきた葵に、薫と紫穂はよろこびの嬌声を上げる。

「ん~~~!」

くわえこんだまま、葵も何かを叫ぶ。

「サイキック、ツインウォーターガン!」

やがて、絶頂を迎えた薫が紫穂の分も同時に、その愛液を精液のようにして念動ペニスの先から噴出させた。

熱い粘着質の液体が、葵の下の口と上の口に、同時に注がれる。

それは、少ししか出ない未成熟なユウキの精液とは違い、葵の膣と口の両方を満たすように溢れてきた。

「んんんんぅ~~~~~~っ!!」

葵はその刺激で激しく身じろいだかと思うと、ばったりと仰向けに倒れた。

その未熟な女性器は過剰な刺激に潮を吹き上げ、ひくひくとその入り口を痙攣させていた。

「はぁ……はぁ……」

葵はうつろな眼差しで天井を見つめる。

そんな葵の手錠のかかった右腕を、紫穂は持ち上げて葵の目の前に運んで見せた。

そのesp錠にはなにやら文字が書いてある。

(d……u……mm……y?)

「……え?」

葵はその意味を理解しかねた。

いや、頭では分っているが、心が理解を拒絶している。

「まさかホントにこんなんで葵がひっかかるとは思わなかったなぁ」

一息ついた薫がそんなことをつぶやく。

「葵ちゃんなら分かるでしょ? いくら特務エスパーでも中学生が、任務以外のときに
本物のesp錠を持ち出せるわけがないじゃない」

紫穂は、またも嫌らしい微笑を浮かべていた。

「そ、そんな……ウチは……」

「葵ちゃんは、はじめから本気で抵抗なんてしていなかったのよ。
自分から身も心も私たちとの快楽にゆだねた……葵ちゃんはもう、私たちのものよ」

ドs魂に火がつきっぱなしの紫穂は容赦なく責める。

「ウチは~~~~っ!」

葵はついに号泣しだした。

「ちょ、紫穂言いすぎ。ごめんね、葵。葵があんまりかわいいからこんなことしちゃったけど大好きだから」

さすがに薫は紫穂をたしなめて、葵にやさしくだきついた。

「あ、そ、そうね。……ごめんなさい、葵ちゃん、次から優しくするから泣かないで」

紫穂も我に返り、その二人の上に覆いかぶさるようにやわらかくだきつく。

葵はそれでようやく泣き止んだ。

「もう、こんな乱暴なのは堪忍やで……」

そしてそっとつぶやくと、そのまま疲れ果てたように眠っていった。

(乱暴じゃなけりゃオッケーってこと?)

(『次から』って言ったのも否定しなかったわね)

薫と紫穂は目と目で会話する。

(じゃ、結果はオーライってことね)

紫穂はいい笑顔でグッと親指を上に立てた。

(次からはほんとにもうちょっと優しくしようね)

首を横に振った意味が果たして紫穂に通じるかどうか、薫は少し不安になった。

薫は平べったいその体を丹念になめて、甘いローションを拭き取った。

「きゃっ、やめっ」

葵は抵抗するようなそぶりをまるで見せず、くすぐられた程度のリアクションを見せる。

「ひゃぅっ!」

そして、その胸の先についたピンク色の突起を吸われると、身をよじりながら薫に強く抱きついた。

薫の張りのいい胸が葵のお腹に密着する。

「あれ? 葵けっこうお腹やわらかくない?」

そんなことを言いながら、薫は自分の胸をこすりつけた。

「うちはええんや。お腹堅くなったら男の子に嫌がられそうやもん」

葵にそう言われて、薫は自分のお腹を撫でてみた。

けっこう堅い。しかもちょっと割れかけている。

薫の場合、自分の体を使って力を増すというような超能力の使い方をするので、
筋肉に大きな負荷がかかり自然と鍛えられてしまうのだ。

「えー? 葵はあたしのお腹イヤ?」

薫は葵の手をとって、自分の下腹部の際どい位置をさわらせる。

「イヤも何も、あたしもあんたも男の子ちゃうやろ!」

葵は遠慮なく、薫の膣にその人差し指をつっこんだ。

「あんっ」

薫はうれしそうに嬌声をあげた。

肉体的な快感だけでなく、葵が自分から攻めてくれたことが嬉しくて、薫は顔を上気させる。

「ねえ、キスしていい?」

少し調子に乗って、薫は聞いてみた。

「ええとかあかんとか……ウチはいつも通りセクハラされとるだけやで?」

全裸で絡み合っている状況で、葵はそう言ってのけた。

「えー、じゃあこの指は?」

薫は自分の膣内をまさぐる葵の指をさして言った。

「もみあってる間にはいってしもうただけや」

葵はいたずらな笑みを浮かべた。

「そんじゃ、もっともみあっちゃおうか!」

そんな葵を可愛く思って、薫は思いっきり抱きついてから口に軽いキスをした。

「あの~」

そんな二人の間に、第三者の声が割り込んだ。

「ラブラブなエッチをしてるところに悪いんだけど、この扱いは何なの?」

そう発言した紫穂は、手錠をかけられ、椅子に繋がれたまま放置されていた。

超度7のエスパーとはいえ物理的にはノーマルと変わらない紫穂は、こうされては身動きがとれなかった。

「報復」

葵ははっきりそう口にした。

「そういうわけだから、今日はそこでおとなしくしといて」

薫も葵に同調する。

「ちょっと待って。昨日のことだったら、薫ちゃんも共犯者じゃない」

紫穂の言葉に、葵と薫は目を見合わせた。

「うーん、紫穂とは色々ちごうたで。言葉とか。あと、日頃の行いとか?」

葵に言われたことに、紫穂は思い当たるところがありすぎて何も反論できなかった。

「そ、それじゃせめて、昨日あたしがしたみたいにいじめて! 放置はイヤ!」

紫穂は半泣きで必死に訴える。

が、その瞳以上に、その性器の方が溢れんばかりの涙を流していた。

さんざん目の前で薫と葵の性行為を見せ付けられて、紫穂はもう限界だった。

「いや、紫穂をそういう風にいじめても面白くない」

「あんたには放置が一番効くやろ」

薫と葵はきっぱりと紫穂の要求を断り、プレイを再開した。

サイコメトラーには、マゾヒストも多い。

相手の快感を自分のモノにできるという能力の特性上、自分がいじめられていても相手が快感を
感じていればそれで満足できてしまうのだ。

だから、直接的にいじめても報復としてはあまり意味がない。

サイコメトラーをまいらせるには透視できない程度の距離を保って見せ付けるのが一番効果的だった。

~~~~~~~~~~~~~~~

(うー、ムラムラする)

翌日、学校でも紫穂はその感覚を抑えられなかった。

昨晩、せめて解放されてからオナニーをしてすっきりしようと思っていたのだが、
タイミング悪く皆本が帰ってきてしまってできなかったのだ。

いっそのこと皆本を誘惑するということも考えたが、それをしてしまえば今回程度の報復では
すまされないことは紫穂にもよく分かっていたし、何より皆本がやつれきっていてそんな体力が
残っているようには見えなかった。

結果、ムラムラした感覚を処理できないまま夜を越え、学校まで持ち越してしまったのだ。

「三宮さん、大丈夫?」

隣のクラスで、小学校時代からの付き合いの花井ちさとが心配そうに紫穂にたずねた。

彼女は超度2のテレパスであり、紫穂が何か抑えがたいものにとらわれていることに気が付いたのだ。

「え、ええ。大丈夫よ。何とも無いわ」

そう言っては見たものの、紫穂の笑顔は引きつって何とも無くはないことを隠しきれていなかった。

「もしかして、あの日? だったら保健室に――」

「ち、違うから。大丈夫」

紫穂は慌ててちさとから遠ざかった。

(あの子、リミッター付きで私の股間部に異変があることまで読み取ったわ……
超度上がったんじゃないかしら?)

そんなことを考えて、紫穂は必死で性的欲求を押さえ込もうとする。

しかしそれも限界があった。

(だいたい、葵ちゃんが悪いんじゃない。私たちより先に他の男とあんなことしちゃうなんて)

性的欲求とイライラのまじったそんな思考が徐々にまた紫穂の脳内を占拠しはじめる

昨日の葵への言葉攻めは、実のところ嫉妬の部分では紫穂の本心も含まれていたのだ。

(薫ちゃんだって、あたしが男と付き合ったり嫌がるくせに……)

そんなことを考えていると、いっそのこと自分も男子を相手にしてしまおうかという考えが湧いてきた。

しかし、それは紫穂にとっては浮気行為だった。

口ではあくまで親友と言っておきながら、紫穂は無意識に自分も相手も縛っている。

(いや、もういいわ! 私を放置プレーなんかした薫ちゃんと葵ちゃんが悪いのよ!)

そして、紫穂はその『浮気』を決意した。

(でも、つまらない男は嫌だし、私一人の腕力じゃ陵辱もむずかしいわ……)

そんなことを思いながら、紫穂はちさとのクラスの中を見渡した。

するとそもそも自分が薫に手をつけた発端であるパティ・クルーが
教室の中で堂々と同人誌を読んでいるのが目に止まった。

(あっ、そーだ)

紫穂はニヤリと、黒い微笑みをした。

~~~~~~~~~~~~~~~

ティム・トイは驚いていた。

彼の主とも言うべき三宮紫穂からカラオケに誘われたのは嬉しい。

おそらくメンバーは『ザ・チルドレン』の三人と、バレットと自分だろう。

ノーマルの東野やちさと、あるいはパンドラ勢なども加わっているのかもしれない。

そう推測していたのだが、現実は違っていた。

防音個室のカラオケルームの中には、ティムと紫穂、それにパティという三人しかいなかったのだ。

(これは、いったいどういうメンバー?)

考えても答えは全くでなかった。

「実はね、ティムにはちょっと着替えをして欲しいのよ」

紫穂は満面の笑みを浮かべて、パティに指で合図した。

パティは無言で、衣装カバンから衣服を取り出す。

「え……、紫穂どの、それは?」

パティが取り出したそれは、上はセーラー服のように首と肩に返しがついていて、
下は半端な長さのズボンになっていた。

そしてヘッドホンに、手足を通す円筒形の布……

「ね、これを着てくれたらイイコトしてあげるから」

「お願い、着て!」

紫穂のみならずパティもそう訴える。

紫穂に「イイコトしてあげる」なんて言われてもあまり信用できないのだが、
断った場合の方がもっと怖い。

パティに関しては何かもっと恐ろしいものを秘めている気がする。

ティムにはとりあえず言うとおりにするしか選択肢が無かった。

「わ、わかった。じゃあトイレに行って……」

ティムは衣装を受け取っていったん部屋を出ようとした。

「だめ、ここで着替えて」

しかし、紫穂が道をふさいだ。

パティも首を横にふる。

(男子便所で着替えてるさなかに別の男が乱入して『アーッ』とか、そういうシチュは好みだけど
私が見られないのでは意味が無いわ……!)

パティの表情にはそんな執念がこもっていた。

そんなわけでティムは女子二人の前でコスプレ生着替えをすることになってしまった。

まだ幼く、中性的な雰囲気のあるティムの体を、紫穂とパティは凝視する。

二人があまりにもジロジロ見てくるので、ティムは恥ずかしさのあまり腕で乳首を隠した。

そんなティムを、パティはデジカメでパシャパシャと撮影する。

「ふぅ……あとで黒巻姉さんに加工してもらおう……」

パティの小さなつぶやきに、ティムは背筋の凍るものを感じた。

そしてティムが着替え終わると、紫穂はその後ろに回って、ティムの後ろ髪を束ねた。

「ね、そっくりでしょ?」

紫穂はにっこり笑ってパティに同意を求める。

パティはしばしティムをじっくり嘗め回すように眺めた後、突然叫んだ。

「きゃあああああああ~~~、レンきゅぅううううううううん!」

そしてデジカメとスマホのカメラを二丁拳銃のように乱射する。

「え? そんなに似てるかなぁ」

ティムはまんざらでもなさそうにテレ笑いをした。

「ほら、けっこう良い線いってるんじゃない?」

紫穂はスマホに撮ったティムの姿を本人に見せた。

「おお……っ!」

ティムも内心、このコスプレは使える、などと思った。

「レンきゅぅううんっ! 登り棒うたってぇええ!」

パティは絶叫しながら勝手に曲を入れた。

「はい、これ登り棒act1の歌詞!」

そして、なにやらメモをティムに渡す。

「こ、これは、カラオケでは配信されていない裏バージョンの歌詞!?」

「なんて用意周到な……」

さしものティムも紫穂も絶句した。

とにかく、ティムは歌い始める。が……

「うーん、これは……」

「調教不足だわ」

紫穂が苦笑いをし、ストップ高だったパティのテンションも落ち着いてしまった。

ティムはがっくりとうなだれる。

「ティム、これから毎日この曲を練習して頂戴。衣装は似合ってるから、あとは上手く歌えたら完璧よ」

「え? この恥ずかしい歌詞を!? このコスもパティのものだし……」

紫穂の提案に、ティムは慌てる。

「いいえ、このコスはレンきゅんのものよ。だからレンきゅんが使って!」

パティはけっこう値段のしたコスプレセット一式を、まるまるティムにあげることを宣言した。

もはや完全にティムを「レンきゅん」とみなしているのだ。

「い、いいの!?」

「いいわ。あなた程のレンきゅんは滅多にいないもの。でも、その前に――」

パティのそのセリフを合図に、紫穂は後ろから捕まえるようにティムに抱きついた。

「もっとレンくんらしくなるように調教しなきゃねぇ」

ティムは紫穂のそのセリフに嫌な予感もしたが、それ以上に背中に紫穂の胸があたる感触に顔を赤くした。

「おぉ……」

そんなティムの顔ではなく、股間をパティは凝視する。

ズボンの上からでも、そこに突起物があることが分るほど膨らんでいたのだ。

「あ、いや、これは、そのっ!」

ティムは大慌てだ。

「フフ……それじゃ、調教を開始しましょうか……」

紫穂は妖しげに微笑む。

「ちょっと待って!」

しかし、せっかく紫穂のテンションが上がってきたところでパティが制止をかけた。

「あなたもこれを着て」

そして、なにやらまた衣装を取り出す。

「え? 私も?」

しかもどうやらその衣装は男性キャラのものらしい。

紫穂もティムも、しばし呆然とした。

「どう? 似合う?」

まさか自分も着替えるとは思っていなかった紫穂はすこし恥ずかしげにそう言った。

「う……うん、思ったよりも……」

ティムは生唾を呑み込みながら答えた。

紫穂は和風の羽織と袴を着けて、紫色の髪をポニーテールと左右のもみ上げの三本にまとめている。

サムライ風の男キャラの衣装なのだが、明らかに女性的な体格をした紫穂ではまるで巫女さんの亜種だった。

「ち……似合ってる」

一方、パティはその女性らしさが気に入らないようだった。

本当はもっと野郎っぽくしたかったと言う不満が顔にも口調にもにじみ出ている。

「それで、調教って……もっと歌練習しろってこと?」

恐る恐る、ティムがたずねる。

「なにとぼけてるのよ、分ってるくせに」

そう言って紫穂がまた後ろから抱きつくと、ティムの股間は再びふくれあがった。

緊張に鼓動が高鳴る。

「そうそう……だいたいそう言うことよ」

「わ……ちょっと、まだ心の準備が……」

焦るティムに紫穂は構いもしない。

「パティがね、ティムの初めてが欲しいんだって」

紫穂はティムの耳元に吐息を送るようにささやく。

「え!?」

驚くティムに対して、パティは顔を赤くしながらコクコクとうなずいた。

「ティムは女の子に恥じかかせるようなマネしないわよね……」

そう言って、さらにズボンの下のトランクスも脱がしていく。

幼い容姿とは裏腹に、ティムのそれは十分に上を向いてそそり立っていた。

少々毛が薄いことを除けばもはや立派な大人のソレである。

「これが、本物……っ!?」

「おぉ……」

紫穂とパティはソレを凝視して数秒動作を止めた。

聞いてもいないのに紫穂は答えた。ティムの心の中の期待を透視したのだ。

またもツバを飲み込むティムのズボンを、紫穂はそっと下ろす。

「わ……ちょっと、まだ心の準備が……」

焦るティムに紫穂は構いもしない。

「パティがね、ティムの初めてが欲しいんだって」

紫穂はティムの耳元に吐息を送るようにささやく。

「え!?」

驚くティムに対して、パティは顔を赤くしながらコクコクとうなずいた。

「ティムは女の子に恥じかかせるようなマネしないわよね……」

そう言って、さらにズボンの下のトランクスも脱がしていく。

幼い容姿とは裏腹に、ティムのそれは十分に上を向いてそそり立っていた。

少々毛が薄いことを除けばもはや立派な大人のソレである。

「これが、本物……っ!?」

「おぉ……」

紫穂とパティはソレを凝視して数秒動作を止めた。

(す……すごい恥ずかしい)

ティムはあまりの羞恥心に内股になってうつむく。

「あ、撮影、撮影!」

パティはハッと我にかえってスマホとデジカメでそのイチモツを撮りまくった。

「ちょ……いくらなんでも撮影は……」

とっさにティムは自らの股間部を隠そうとする。

「だーめ、ちゃんと見せてちょうだい」

が、紫穂が父親仕込みのスタンディングハンマーロックでティムの腕をきめて抵抗できなくした。

「すごい……同人誌とは迫力が違う」

熱い汗を額に流しながら、パティはそっと左手でそれに触れた。

「……思ったより柔らかい」

そして、右手でなにやら手帳にメモをする。

『柔らかい』といわれたのがショックだったのか、ティムはうつむき、
同時にその股間のイチモツも下を向いた。

「もう、そんなことで落ち込まないの。ティムはたぶん白人系だから仕方ないわよ」

「たぶんって……」

そんなやりとりをしながら、紫穂は固めをはずし、ティムの前に回った。

「ふふ、綺麗にしないとね」

そして、紫穂はお手拭でティムのそれをぬぐい始めた。

(えっ!? 紫穂どのがボクのをこんなにしっかり触って……)

驚きながらもティムのイチモツはまたもむくむくと起き上がり始める。

「ティム、ダメよ。こういう時は『紫穂どの』じゃなくて『紫穂ちゃん』って呼んで」

紫穂は、ティムの心の声にまでお叱りを入れた。

「は、はい……紫穂ど……いや、紫穂ちゃん」

ティムはしどろもどろに答える。

そんなティムをほほえましく笑ったと思うと、いきなり紫穂はティムのソレをくわえ込んだ。

「うわっ!?」

いままで味わったことも無いようなねっとりとした感覚が亀頭をつつむ。

紫穂はさらに、指で睾丸を転がす。

サイコメトラーの的確な攻めにはやくもティムは限界を迎えそうになった。

すると、紫穂は急に口を離し、手を止めた。

「ハァ……ハァ……」

ティムのイチモツは暴発ギリギリで踏みとどまった。

「フフ……男の人って一度ギリギリで我慢しちゃうと、簡単にイケないんだって」

紫穂は悪魔のようないやらしい微笑を浮かべる。

「え……? そのために?」

「もっと、いっぱい楽しませてあげるってことよ」

ティムを落ち着けるようにそう言うと、紫穂はティムの唇に自分の唇を合わせた。

(さっきまでフェラしてた口で!?)

ティムは驚くが、紫穂は容赦なくその口の中に舌を割り込ませる。

おそらくティムの戸惑いまでも読み取って楽しんでいるのだろう。

そのまま濃厚なディープキスへと変化した。

「むぐっ!?」

その時、ティムは腰に違和感を覚えた。

後ろからパティにつかまれたのだ。

そしてパティの手がティムの肉棒を握り、その一方で肛門に何かが当てられている。

「レンきゅんの初めて……もらったわ!」

そして、一気に、その何かがティムの尻の中へと挿入された。

いつの間にか腕は紫穂につかまれ、抵抗のしようもなかった。

「んぐぅ、んぐっ!」

ティムは半泣きになりながら痛みに耐える。

パティのはいたペニスバンドがみごとにアナルに押し込まれてしまったのだ。

「『はじめてってそっちかよ』だって」

紫穂はティムから口を離すとクスクスと笑いながら言った。

「ああ……最高だわ、私は今、レンきゅんを掘っているのね」

パティは恍惚の笑みを浮かべていた。

「痛い……痛いよ……」

それに対してティムは涙を流していた。

「さすがにこのままじゃ可哀相ね。……特別に、見せたげるわ」

そう言って、紫穂は袴とパンツを下げてみせた。

紫がかった陰毛がびちゃびちゃに濡れ、良く湿った女性器がそこにあらわれる。

(これが……ホンモノの……あそこ?)

しばし、ティムは痛みも忘れて紫穂の秘部を凝視した。

「ホラ、私は奉仕してあげたのに、ティムは見てるだけなの?」

そう言われてはやるしかない。

ティムは紫穂の股の間に顔をもぐりこませて、そっと陰核に舌を這わせた。

思ったほど強い味はしない。

ただ、溢れてくる液体がまとわりついて、汗のにおいとまざり、それが何ともいやらしかった。

「うん……ぁん……」

たまに、紫穂がわずかな嬌声を漏らす。

それに刺激されて、ティムは夢中になってなめ始めた。

そうしてティムが口に集中し始めると、後ろのパティがティムの腰を両手でつかんで、
文字通り本腰を入れようとする。

「あ、パティ、ゆっくりしてあげたらティムも気持ちいいみたいよ」

そこに、紫穂がアドバイスを加える。

「お、お尻で感じてなんか――むがっ!」

口答えするティムの頭を、紫穂は強引に自分の股の間に抑え込んだ。

「ゆっくり……これでいいのかしら?」

パティはペニスバンドの亀頭から根元まで全部を一回一回出し入れするようにじっくりとピストンした。

「むぐっ、むが!」

ティムはまだ痛がっている。

「そうそう、あとはおちんちんの裏側を刺激するつもりで下向きに力をいれてみて」

「こ、こうかしら?」

パティは、ティムのペニスを後ろから突くように、そのペニスバンドを肛門内で動かす。

「む……むぐぅ……ぐっ!?」

突如、謎の感覚がティムを襲った。

ペニスを触ったりなめてもらうのとは違う、もっと直接的な性感がペニスとアナルの間で生まれたのだ。

その感覚に、ティムのペニスは再びそそり立った。

「ふふ、驚いたでしょう? 前立腺と言ってね、男の子にはちゃんとお尻に性感帯があるのよ」

「つまり、男にはホモセックスするための機能が始めから備わっている!
男はみんなホモであるべきなのよ!」

紫穂の解説に、パティが独自の解釈を付け加えた。

「それに私たちみたいな美少女二人が相手してあげてるんだから、感じなきゃ失礼でしょ」

紫穂がそう言っても、ティムは痛みと快感のはざまでろくに頭が回っていなかった。

待ち望んでいた女性器をなめる舌の動きもたどたどしい。

それでも紫穂は、ティムの苦痛も快感も、苦悩をもエサにして自分の快楽へと変えていく。

「その調子よ……ついでにおちんちんもさわってあげて」

紫穂は、ティムを代弁するようにそう言った。

それほど高度に自分の感覚をティムのそれに同調させているのだ。

「オーケー、こうね、レンきゅん!」

パティは腰の動きをとめずに、そのまま右手で強くティムのペニスを握り締めた。

「んぐっ……ぐぐっ……」

パティの手と腰の動きにあわせて、たしかにティムのソレはびくんびくんと脈打った。

「この子、普段からけっこう強めにオナニーしてるみたいだから、もっとゴシゴシやっちゃって!」

紫穂はさらにパティを煽る。

「んぐーーーっ!」

ティムの叫び声に興奮し、パティは速く強く、その柔らかめで大きなモノをしごく。

「ああっ! 男の子ってこんなに気持ち良いのね……はぅっ!」

紫穂も全力で快感に酔いしれている。

その艶めかしい声で、ティムはついに絶頂に達した。

「んごぉぉぉぉっ!」

アナルにペニスバンドを挿入されたまま、パティの手の中に大量の精液を放出する。

「あ、ああああああっ!」

ティムと感覚を深く同調させていた紫穂もまた一緒にイってしまった。

パティは、ぐったりしたティムのアナルから、ゆっくりとペニスバンドを引き抜いた。

そして、倒れ果てたティムを恍惚の表情でながめる。

紫穂はそんなパティに近づいて、精液にまみれた右手をとり、それをなめはじめた。

パティにレズッ気や百合ッ気はないものの、自分の手や指先を丹念になめられて流石に頬を赤らめた。

紫穂はさらに自分の唇をパティの口にもって行って舐め取った精液をそそぎこむ。

女同士のキスなどパティにとってはどうでもよかったが精液の味は味わいたかった。

自ら紫穂と舌を絡ませて、積極的に精液を舐め取る。

「んふふ、パティのキスもけっこう良かったわよ」

そう言って、口からティムの精液をこぼしながら微笑む紫穂に、少しだけパティは絆されかける。

「わ、私はザーメンの味を知りたかっただけ……」

そんな腐ったことを言いながら、パティはさらに頬を赤らめた。

次に紫穂はティムの顔を上げさせて、またもキスをする。

ティムは紫穂が再び自分の唇を求めてきたことに一瞬よろこぶが、その口が自分の精液にまみれていることに
気が付いて慌てて引き剥がそうとした。

しかし、またも強引に頭をつかまれてそのまま自分の精液が混ざった濃厚なディープキスをした。

しばらくして、紫穂が口を離すと、ティムは半泣きでゲホゲホ言っている。

「んもうティムったら失礼ね。私はちゃんと飲んであげたのに」

「いや、でも自分のなんて飲みたくは……」

まだ目に涙を浮かべたままでティムがそう言い返すと、いつの間にか紫穂も涙を浮かべていた。

「私がこんなことをした男のヒトはティムが初めてなのに――」

紫穂の泣き顔に、ティムは慌てた。

「あ、いや、ごめん! 責めるつもりは無くて……」

「ほんと? じゃあ、怒ってない?」

紫穂は涙目のまま上目づかいになる。

「うん、怒ってない、怒ってない!」

「じゃあ、またこういうことしてもいい?」

「う、うん」

ティムと紫穂がそんなやりとりをしている間、パティはザーメンを飲まされた時の男の反応を
克明にメモしていた。

「……それじゃ、これからもティムは私たちのペットね」

急に泣き顔から普段の顔に戻って、紫穂はそう言った。

「えっ!?」

あまりの言葉に、ティムは唖然とする。

その時、カラオケルームの受話器が鳴った。

「……ええ、延長無しで」

パティが素早くそれを取って、返事をする。

「ちょっ、ま――これで終わりなの!?」

またも予想外の展開に、ティムはさらに焦った。

「パティも満足したみたいだし、ティムも気持ちよくなったでしょう? 何か不満があるの?」

紫穂は意地の悪い微笑を浮かべていた。

「い、いや、だって、本番が……」

ティムは力なく、本当のセックスがしたいと訴える。

「えー、ティムってばそんなエッチなこと考えてたの? ……パティはどう思う?」

「私は別にしたくない」

「奇遇ね、私もよ」

紫穂とパティはまるで口裏あわせでもしてあったかのように同じ見解をのべる。

(じゃあ何、ボクはお尻処女を失っておきながらまだ当分童貞……?)

ティムは失意にうちひしがれてうつむいた。

(お尻処女を失っておきながら童貞の少年……最高!)

一方パティは満面の笑みを浮かべる。

「ま、私たちの言うこと聞いてくれてたら、そのうちさせてアゲるかも」

最後に紫穂はこう言って、ティムの心に鎖をつけることを忘れなかった。

素直に信じられるはずなど無いと理性では分っていながらも、
さっき出したばかりのペニスを半立ちさせてしまうティムがそこにはいた。

「最近、皆本の帰るの遅いなー」

薫は葵を後ろから抱きかかえながらつぶやいた。

その手は葵の胸をもんでいる。

「まあ、おかげでこういうことしてても何も言われないけどね」

一方、紫穂は前から葵の太ももとその奥を攻めようとしている。

「……それはともかく、うちはやっぱり攻められ役なんか?」

前後からの攻撃を受け、葵は冷や汗をたらしながら言った。

「そりゃ、一番敏感で反応が面白いし」

「たまに苦悩にもだえてたりするのがまた……」

二人はそれぞれ葵を攻めたくなる理由を述べる。

「せやけど、あんまり弄られてばっか言うのも――」

葵はなんとなくオモチャ扱いのような気がして、小さな不満を口にする。

「え? じゃあ葵から攻めてくれるの?」

「もしそれなら放置プレイ以外で」

「あんたらもう頭ん中そういう考えしかないんか」

ピンク色にそまった薫と紫穂の脳みそには葵のツッコミはむなしく響いた。

「それはそうと、やっぱり最近の皆本は気になる」

葵のツッコミをあっさりスルーして、薫が言う。

「ああ、それはウチも同感や」

「そうね、ちょっと調べてみましょうか」

そう言うと、紫穂は遠慮なく男子部屋に入り、皆本のコートやハンカチなど私物に触れた。

「そんなモノからでも分るの?」

紫穂を追って部屋に入った薫が問いかける。

「昔は無理だったけど今ならこれだけでも結構な情報が読み取れるわ。
私だってどんどん能力が上がってるのよ……あっ、これって!?」

さっそく、紫穂は何かを読み取った。

「なんか、分ったんか?」

テレポートしてきた葵に対し、紫穂はそのドス黒い表情を向けた。

「……皆本さんが、キャリーとよりを戻してるわ。しかも、毎晩のようにホテル通い!!」

紫穂の言葉に、薫と葵の表情は固まった。

「皆本ぉ~~、仕事で疲れて帰ってくると思ってたら、そんなイイコトしてたのかよ!」

「キャリーって中身は幼児やのに!? イヤァー、皆本はんのフケツ!」

薫と葵はエキサイティングする。

「こうなれば仕方が無いわ。計画を早めて皆本さんを私たちの手に取り戻すわよ、力づくでも……」

紫穂は、そんな二人を落ち着けるように静かに、しかしドスの利いた低い声で言った。

その迫力に、思わず薫は息を呑む。

「け……計画ってなんや?」

葵は恐る恐るたずねた。

「簡単なことよ。皆本さんを襲うのよ、三人がかりで。
それを撮影すれば、皆本さんを一生あたしたちの言いなりにできるわ」

「いくら皆本でも、超度7三人相手に抵抗なんてできない、ティムとバレットさえどうにかしたら
簡単にできるはずだよ」

紫穂と薫が、それぞれ葵に説明する。

「あ、あんたらなんちゅー恐ろしいことを!」

さすがに葵は戸惑いを見せた。

「あら、じゃあ葵ちゃんは不参加にする? ユウキくんへの貞操もあるしねぇ」

「葵の分までキッチリ、あたしたちが皆本を調教しといてやるよ」

それに対して紫穂と薫はあっさりと引いて見せた。

「えっ!? あ……ウチも……仲間はずれはイヤや……」

そうこられると葵はしぶしぶうなずくしかなかった。

薫と紫穂はそんな葵にニヤニヤ笑ってみせる。

「で、でも……三人がかりで襲い掛かるのはええとして、誰が皆本はんの相手をするんや?」

葵はそんな疑念を口にする。

「え? そんなの三人全員相手してもらうに決まってるじゃん」

さも当たり前のように、薫は答える。

「それは無理ちゃうか? ムリヤリ襲ったって皆本はんがその気にならんかったら、その……
皆本はんのアレが使いモンにならへんし、皆本はんは毎日のようにキャリーの相手しとるから
三回もできへんと思うで」

葵のその言葉に、薫も紫穂も絶句した。

「……い、言われてみれば確かにそうね」

「100冊のエロ雑誌や100回の透視より、数回の経験の方が上なのかぁ~」

紫穂も薫も、まさか葵に盲点を突かれるとは思っておらず、がっくりと肩を落としていた。

「あんたらにエロ方面で勝ってると思われるのはイヤやけどな」

「つっても、こん中で男と本番してるのは葵だけだし」

薫のその言葉に、紫穂は少し気まずそうな顔をした。

「わ、私はサイコメトリーすればなんとかなると思うけど、心配なのは男性経験も
サイコメトリーも無い薫ちゃんね。はじめてのエッチで『気持ちよくない』とか
『つまらない』とか思われたら後々やりづらいわ」

紫穂にそう言われて、薫は考え込む。

すでに紫穂や葵を相手には十分な経験を積んでいるが、それはつまり幼児期から一緒にいる仲間で
しかも同性という強い信頼が成り立っている人間しか相手にしていないということでもある。

初めての異性とのセックス、しかも相手は毎晩彼女とヤッていて快感に慣れている上に精力は不足がち。

この状況で互いに気持ちのいいセックスにするのは非常に困難に思われた。

「……分った。あたしはしばらく修行を積むことにするよ」

考えた末、薫はそんな決意を述べた。

「修行?」

「どういう?」

葵と紫穂はよく分からず首をかしげるだけだった。

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