怜「フレンズ」 (28)
怜「なぁ…竜華」
竜華「ん?怜どうしたん?」
怜「竜華は私のこと好き?」
竜華「えっ!?急に何言い出して――――」
怜「私は…好きやで竜華の事。竜華はどうやんや?」
竜華「怜……うん。私も好きやで」にこ
怜「どのくらい?」
竜華「どのくらい…ってそやな……」
怜「私はな――――――」
すっ
竜華「えっ!?」
チュッ…
竜華「!?//////////」
怜「このくらい好きや//////」
竜華「怜……/////」
怜「ま…またな竜華。また明日なー!!////////」
たたたっ――――
竜華「怜…………」
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園城寺家。
玄関。
怜「ただいま…」
台所。
怜の母「おかえりー怜。もう少ししたらご飯やで」
怜「うん。ごめんなさい。学校の帰りに買い食いしてもうて、今食べたないねん……あとで一人で食べるから……」
怜の母「はぁ。まったく…後で必ず食べるんやで?」
怜「うん。ごめんな。おかん」
とたとた
怜さんの部屋。
ばふん。
怜(ウチ…勢いで竜華にあんなコトしてもうた……)
怜(とってもハズいわぁ。でも―――――)
怜(嬉しい―――――)
怜(でも…思い出すだけで―――――)かぁぁ
怜(おかんの顔さえも、まともに見れんかった―――――/////////)
怜(……でも竜華は受け入れてくれるよね……だってウチらは――――)
数日前。
学校からの帰り道。
カチャカチャ
怜『あっ点棒ポケットに入れたまま、持ち帰ってしもたわ』
竜華『何でそないなモンをポケットに入れてんのや?』
怜『つい勢いで』
竜華『意味判らんわ』
怜『あとは流れで』
竜華『お願い出来んわ!!』
怜『ふふ…でも点棒って、賭けマージャンならお金みたいなもんやん?じゃあこの一本一本が夢みたいなモンやろ?』
竜華『お金が夢って…夢の無い話やな?』
怜『ははは…せやな。でも――――』
怜『ウチ大阪人やし?』
竜華『あはは…そー言われたら、そーやなと言うしかないやないか』
怜『あはは…そーやな』
怜『……なあ竜華…この点棒一本一本がウチの夢やったら……』
すっ
怜『コレが…竜華に膝枕してもらう事……』
怜『コレが竜華と一緒の大学に行って、一緒に麻雀部に入る事……」
怜『そしてこれが…ずっとずっと竜華と一緒にいられる事……』
怜『これがウチの点棒(ゆめ)や』
竜華『怜……』
怜『ふふ…慎ましいモンやろ?』
竜華『なんや怜らしないなぁ……もっとお金持ちになりたいとか、プロになって宮永 照をヘコましたいやとか、イロイロありそうやのに……』
怜『ふふ…それもいいかもなぁ……でも――――』
怜『ウチが本当に叶えたい夢は……竜華と何時までも一緒に居られることなんや』
竜華『…………怜……』
怜『竜華は…竜華はどうなんや?ウチと一緒にいたくないんか?』
竜華『そんな事ないよ?私も怜とずっと一緒にいたいと思っとる』
竜華『怜は私の最高のトモダチだしな』
怜『ふふ…相思相愛ってやつやな?』
竜華『あはは…そうかもしれへんなぁ』ふふ…
――――。
更に前の日。
怜『…………』はぁ
竜華『どうしたん怜?そないな溜め息ついて?らしくないなぁ』
怜『いや…今日も皆にぼっこぼっこにされたしな…そら溜め息も吐きたくなるわ…ってらしくない…ってどういうことや?』
竜華『ははは…いや深い意味はないけどな。怜はちょっと澄ました感じの方が似合うとるで?』
怜『どう言うこっちゃねん…まったく……』
竜華『♪~~~~~~』
怜『どうしたんや竜華!?急に唄い出して?』びくっ
竜華『ほらこの曲…怜が昔、落ち込んでた時に、これ唄うと元気になれるって言ってた曲』
怜『竜華…ソレ結構前の話やのに、覚えててくれてたんか……』
竜華『うん。歌もあれから覚えたんやで?』
怜『竜華ぁ…ありがとな……』
竜華『ふふ…じゃあ久し振りに二人で唄おっか?二人で唄ったら二倍元気になれるで?』
怜『うん!そやな』
竜華『じゃあ唄うで――――』
怜・竜華『『♪~~~~~~~』』
――――。
怜(ウチと竜華は…固い固い絆で結ばれてるんや……)
怜(竜華はウチをちゃんと受け止めてくれる、ウチの事を分ってくれる……)
怜(だから…もう一歩踏み込んでも、大丈夫だよね……)
怜(これまでも……何があってもウチと竜華はずっと一緒やった……)
怜(……明日からウチと竜華は新たな一歩を二人で歩き出すんや……)
怜(どんな困難があっても、辛い事も、楽しい事も、嬉しい事も二人で分かち合って、笑い合って――――)
怜(そう…これから先ももずっと――――――)
夜頃に再開します
翌日。
教室。
竜華「なぁ…怜」
怜(――――――!!!)ドキッ!!
怜「ど…どうしたんや竜華……」どきどき
竜華「今日…一緒に帰らへん?話したい事があるんや……」
怜(きたっ!!)どきどき…
放課後。
帰り道。
怜「それで…話って。そ…その昨日の事なんやな……?」
竜華「……あのな…怜……昨日な……」
怜「うん…」どきどき
竜華「あれから…私の…その幼馴染の男の子から連絡があって、会いたいって言われてな……」
怜「えっ……?」
竜華「私も急な事やけどソイツに会いとうなってな・……会う事にしたんや。そしたら―――――」
怜「……………………」
竜華「そしたらな…その男の子に…《私の事が好きだから付き合ってほしい》なんて言われてな……」
怜「!!!!」
怜「…………それで…竜華はなんて答えたん?」
竜華「私も…言われて初めてソイツの事が……その…好きな事に気付いて……」
竜華「えへへ…私たち付き合う事になったんよ……///////」もじもじ
怜「――――――!?」
怜「あ…ああ………そっか…ネタか…なにこんな時、つまらんギャグなんて……」
竜華「ネタでもないギャグでもない。私はこんな大事な事で、冗談言わへんのは、怜だって知ってるやろ?」
怜「でも――――」
竜華「怜こそ…昨日のアレは冗談やったんやろ?女の子同士のキスなんて、有り得へんからな」
怜「!?」
ズキッ―――
竜華「まったく怜の冗談というか身体の張ったギャグには毎回驚かされるで?」
怜「あ…ああ……」がくがく
竜華「でも…私は怜の事を最高のトモダチと思ってる事は嘘やないで?これからもずっと一緒に居たいって思っとるよ」
竜華「だから…これからも友達として―――――」
怜「嘘や…嘘や…嘘や――――――!!!!」
怜「こんなん全部嘘っぱちやーーーーー!!!!!」
竜華「怜!?」
怜「ああああああーーーーーーーー!!!!!!」
だだっ
竜華「ちょっ…怜!!」
怜の部屋。
怜(どうして…こんな事に……どこで壊れてしまったんや……)
怜(ウチと竜華はこれまでもずっと一緒やった…これからもずっと一緒やと思ってた……)
怜「それなのに―――――」
怜(そう…ウチと竜華は―――――)
怜(竜華の膝枕の上でウチが竜華を見上げて)
怜(竜華がそんなウチの事を俯いて)
怜(見つめ合って―――――)
怜(そんな竜華の瞳が)
怜(どこまでも愛おしくて―――――)
怜(ウチら二人はカラダもココロも…全部が繋がっていたと思ってたのに―――――)
怜(それが全部ウチの思い込みやったなんて……)
怜(今は…竜華が家族よりも…麻雀部の皆よりも……町ですれ違う、見ず知らずの誰とも知らない他人よりも――――)
―――――――――他の誰よりもずっとずっと遠く見えて―――――――――
もう…おしまいやと思ったら……
目の前が真っ黒になって……
一巡先どころか、目の前の真っ黒な視界そのものが、まるで窓ガラスの様にひび割れて―――――
目の前で割れて…壊れて―――――
何も見えなくなって―――――――
そして…意識が無くなる様に…私の頭の中まで真っ黒になって、そして私自身の―――――
――――――トキが止まる気がした――――――
おしまい。
夏になると意味もなくこんなのが書きたくなってしまったので
書かせて頂きました。
ありがとうございました。
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