のび太「インフィニット・ストラトス」(424)
これは
のび太「is…?」
のび太「IS…?」 - SSまとめ速報
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の続きとなっております
これを読む前に読んでおくことをおすすめします
ドラえもんと束さんに関するみんなの記憶が消えてから数ヶ月が経った
あれから特に問題らしい問題は起こっていない
箒ちゃんも最近は調子を取り戻したようだ
やっぱり一夏君が居るから心強いんだろうか
何はともあれほっとした
-一夏、のび太の部屋-
のび太「相変わらず織斑先生は鬼畜だよ…」
一夏「そっか今日は特訓の日だったか」
のび太「うん…毎日ギリギリなレベルの特訓だからね…」
一夏「おし!じゃあ久しぶりにマッサージやってやるよ!」
のび太「あ、お願いしようかなぁ…」
一夏「おう、じゃあ横になってー」
のび太「うん…」
グッグッ
のび太「うあー気持ちいい…」
一夏「前はすごい痛がってたのにな」
のび太「まあ…慣れたんじゃない?」
一夏「そうだなー」
のび太「そう言えば、最近どうなの?」
一夏「なにが」
のび太「箒ちゃんと」
一夏「まあ…仲良いけど…」
のび太「そんなのは毎日あれだけ見せつけてくれればわかるよ」
一夏「なんか最近すごいんだよ…」
一夏「訓練のときはさ…箒の説明だとちょっとわかりづらいからシャルとやってたりするんだけど…」
一夏「なんていうか…オーラっていうのかな…覇気が凄まじいんだよ…」
のび太「ああ…」
一夏「だってさ!箒の説明だと全然効率悪いんだよ!」
のび太「まあ…わからない事もないけど…」
一夏「だろぉ!?なのにあいついつも後で文句言うんだよ…」
一夏「シャルの胸を見てたとかなんとか…」
のび太「そしたら俺はいっつも箒しか見てないよっていいなよ」
一夏「…」
のび太「まさか言ってるの…?」
一夏「まあこの話は置いていて…」
のび太「いやいや、駄目だよ」
のび太「僕半分冗談のつもりで言ったんだけど…」
一夏「いやぁ…ははは…」
のび太「キザだね…」
一夏「だってそう言わないと拗ねるし…」
のび太「でも毎回それなの?」
一夏「いや、そう言う訳じゃないけど…」
のび太「じゃあ何してるの?」
一夏「…」
のび太「まさかもう既に言えないような事を…」
一夏「いやいや!それはないって!キスするぐらいだって!」
のび太「キス…するぐらい…?」
のび太「一夏君にとってはもうキスなんて当たり前なんだね…」
のび太「そう言えば臨海学校の時に既にしようとしてたし…」
一夏「あ、あの時は違うんだ!」
のび太「なにが違うのさ…」
一夏「いや…えっと…」
のび太「また言いにくい事…?」
一夏「いや、そうじゃないんだけど…」
一夏「ほら、あの時ってさ…福音来たでしょ?」
のび太「来たね」
一夏「ぶっちゃけ俺は生死境目に居たらしいじゃん?」
のび太「いたね」
一夏「それでまあ助かって俺は安心したけどさ」
一夏「まあ箒はそうじゃなかったらしく…」
一夏「その…そこで箒が怖かったーとか言いながら泣き出しまして…」
一夏「箒もそこで抱きついてきて…」
一夏「こう…ムラッと来たというか…なんといいますか…」
のび太「もう少し感動的なストーリーだと思ったのに台無しだよ」
一夏「じゃあのび太はあんなに可愛い女の子に泣かれながら抱きつかれたら耐えられる自信あるのかよ!?」
のび太「開き直ったと思ったら同時に惚気が飛んできたよ」
一夏「どうなんだ!」
のび太「正直に言うと出来ない」
一夏「だろぉ!」
一夏「しかもそのあとのび太は帰らないとかいうし箒も野比が来ないなら私はここで寝るとか言うし…」
のび太「あの時の先生はそれはそれは…」
一夏「悪いな…」
のび太「いや、面白かったからいいんだけど…」
のび太「意外と大変だったんだね」
一夏「まあな…しかもあの後お前がシャルと鈴連れてきたからさらに悪化したし」
のび太「あれは僕のせいじゃない」
一夏「あの二人は暴走させると一番ヤバイと思う」
のび太「それには僕も同意かな…」
ピリリリリリリ
一夏「ん?電話…?俺じゃないな…」
のび太「じゃあ僕のか…」
のび太(ん?スネ夫…?)
のび太「ちょっと電話出てくるよー」
一夏「はいはーい」
のび太「もしもし?どうしたの?」
スネ夫『お、出てくれた。まあ用事があって』
のび太「ん?なに?」
スネ夫『会社を作るって話、ある程度固まったんだ』
のび太「そうなんだ!おめでとう!」
スネ夫『パパには一切頼らないつもりだったんだけどさ』
スネ夫『パパに話したら説教されちゃって…』
スネ夫『会社作りを甘く見るなーって』
のび太「まあ高校生がする話じゃないしね」
スネ夫『うん…それでも、パパは僕の会社作りを賛同してくれててさ』
スネ夫『初めの資金援助だけしてくれるかもしれないんだ』
のび太「かもしれない…?」
スネ夫『そう、条件を付けられてね』
スネ夫『パパは初期のメンバーを最低5人でかつその五人は知識とかがしっかりした人じゃないと駄目だって』
スネ夫『出来杉が二人だけやる気のある奴を連れてきてくれたんだけど…』
スネ夫『あと一人足りなくてさ…』
のび太「すまないけど僕は…」
スネ夫『ああ、流石に僕も一度断られた相手にしつこく言うつもりはないよ』
スネ夫『is関係の会社にするならやっぱりisに直接関係してた人材が欲しいって思っててね』
スネ夫『誰か力になってくれそうな人はいない?』
のび太「うーん…」
スネ夫『やっぱり難しいか…』
のび太「あ」
スネ夫『心当たりがあるのか!』
のび太「わからないけど、もしかしたら力になってくれるかも」
のび太「聞いてみるからまた連絡するよ」
スネ夫『本当か!ありがとう~!じゃあ頼んだぞ!』
のび太「うん」
-シャル・ラウラの部屋-
コンコン
のび太「もしもーし」
ヨメノコエダ!
ダダダダダダダ
ガチャ
ラウラ「どうした!」キラキラキラキラ
のび太(すごい目が輝いてる…)
のび太「シャルちゃん居るかな」
ラウラ「居るが…」シュン
のび太「はい、これ」
ラウラ「なんだこれは!」
のび太「ぺろぺろキャンディーっていうお菓子だよ。ラウラちゃんにあげる」
ラウラ「本当か!ありがとう!」
ラウラ「ペロペロペロペロ」
シャル「僕に用事って?」
のび太「前に言ったでしょ?ここに残る理由をあげるって」
シャル「ああ…そういえば」
のび太「僕の友達が卒業したらis関係の会社を作ろうと思ってるらしいんだ」
のび太「それで、isに詳しいくて直接的に関わった人材が欲しいらしいんだけど」
のび太「それにシャルちゃんが適任かなって思ってさ」
シャル「随分急な話だね…」
のび太「さっき聞いた話だからね」
のび太「ちなみにだけど」
のび太「多分日本で働く事になるから国籍は日本のを取る事になると思うし」
のび太「当然デュノアの名を捨てる事になると思う」
シャル「うん…少し考えさせてもらうよ!悪い話じゃなさそうだし!」
のび太「前向きにお願いね」
シャル「もちろん!」
のび太「いやーよかったよ」
シャル「なにが?」
のび太「あんなにかっこつけた事言った割にシャルちゃんが忘れてるぐらいなんにも思い浮かんでなかったからさ…」
シャル「そのことだけど…」
のび太「ん?」
シャル「僕ならもう大丈夫だよ」
のび太「そうなの?」
シャル「うん、元々僕と一夏は男友達みたいなものだったからね」
シャル「それは全然変わらないしさ」
シャル「僕は帰らない事に決めたよ」
のび太「それは良かった…」
シャル「たまに箒の目が怖いけどね…」
のび太「それは一夏君も言ってたよ…」
チョイチョイ
ラウラ「嫁」
のび太「ん?なに?」
ラウラ「食べ終わった。もう一つくれ」
のび太「もうないよ…」
ラウラ「なんだと!」
シャル「あんまり甘い物食べ過ぎると太るよー」
ラウラ「それは困るな」
のび太「そうだ、その会社を起業する友達って言うのはこの前来た二人と追加でもう二人なんだ」
シャル「あの狐目くんと真面目くんか」
のび太「スネ夫と出来杉ね…ちゃんと覚えて…」
シャル「スネ夫くんと出来杉くん…よし、覚えたよ」
のび太「なら良かった」
シャル「さっきは少し時間ちょうだいって言ったけどさ」
シャル「今返事させてもらうよ」
のび太「そう?」
シャル「うん、その会社の話引き受けるよ」
のび太「おお!スネ夫達も喜ぶよ!」
のび太「でも、何で急に…」
シャル「卒業してからの事を考えたら今の僕には国に帰る事しか選択肢がなかったからね」
シャル「僕を求めてくれる人がいるなら、手伝いたいなって思って」
のび太「そっか…」
のび太「最初は大変だと思うけど…頑張ってね…」
のび太「僕も出来るだけ協力するし」
シャル「ん?のび太はやらないのかい?」
のび太「うん、僕は卒業したらやりたい事もあるし」
シャル「すごいなぁ…」
のび太「昔からの夢があるんだよ」
シャル「ふーん」
ラウラ「嫁…」
のび太「なに?」
ラウラ「お前のその夢は…私も協力出来る物か?」
のび太「どうだろう…役に立たないって事は無いけど…」
ラウラ「力にはなれない…か…」
のび太「あまりにも特殊な事過ぎてね…ごめん…」
ラウラ「嫁が謝る事ではない」
のび太「…」
シャル「ま、まあとにかく僕の件!よろしくね!決まったんだから報告とかしたほうがいいんじゃないか…な?」
のび太「そうだね、そうするよ」
のび太「こんな時間にごめんね!じゃあまた明日」
ラウラ「うむ…」
シャル「じゃあね!」
のび太「あ、スネ夫?」
スネ夫『いやに早いな…まさか断られたのか?』
のび太「いやいや、大丈夫だってこちらこそよろしくって」
スネ夫『おお!本当か!そりゃあありがたい!』
のび太「うん」
スネ夫『そう言えばどんな子なんだ?』
のび太「この前is学園に来たときに会った女の子五人覚えてる?」
スネ夫『美人ばっかりだったな』
のび太「その中のシャルロット・デュノアちゃんって子」
スネ夫『本当か!?』
のび太「嘘言ってどうするんだよ…」
スネ夫『そういえばこの前は聞けなかったけど、デュノアってまさかあのデュノア社関係の人なのか?』
のび太「うん、そうだよ」
のび太「一応社長の娘」
スネ夫『本当にありがとうのび太…』
のび太「まあ色々複雑な事情でデュノアの家とは関係なくなると思うんだけど…」
スネ夫『そうなのか。まあ別にそんな事はそうでもいいんだ』
スネ夫『パパが納得してくれるくらいの実力はあるんだろう?』
のび太「うん、多分isに関する知識はトップクラスだと思うよ」
スネ夫『すごいなぁ…』
のび太「まあとにかくそう言う事だから。よろしくね」
スネ夫『いやぁ、本当にありがとう!のび太』
のび太「いやいや、これぐらい何ともないよ」
スネ夫『じゃあ、またー』
のび太「うん、またね」
のび太(なんだか色々綺麗にまとまったみたいで良かった…)
のび太(一気に色んな事が解決したな…)
のび太(もう、疲れたな)
のび太(寝よ)
-数日後-
山田「はーい!今日の授業はここで終わりでーす!お疲れ様でした!」
ワイワイガヤガヤ
のび太「今日は何しようかな…」
一夏「俺は今日はシャルと模擬戦だったかな…」
シャル「うん!そうだよ!行こう!」
一夏「おーう」
タタタタタ
のび太(大丈夫なのかな…)
箒「野比」
のび太「ん?なに?」
箒「話がある」
のび太「うん?まあ良いけど…」
のび太「なに?話って…一夏君の事?」
箒「お…男と言うのは…」
のび太「ん?」
箒「プ…プレゼントに何をもらったら嬉しいのだ…!」
のび太「いきなりなに…?」
箒「もうすぐクリスマスだろ…だから一夏になにかあげようと…」
のび太「ああ、そういうことね」
のび太「うーん…」
箒「一夏の欲しい物なんてわからないからな…」
のび太「僕もわからないや…」
のび太(最近の一夏君じゃ箒ちゃんが欲しいとか言いそうだけど…)
のび太「うーん心がこもってればなんでも嬉しいと思うよ」
箒「心がこもってれば…」
のび太「たとえば手編みのマフラーとか?」
箒「だめだ、私はそこまで編み物が得意じゃない。間に合わない…」
のび太「あーそっか…」
のび太「うーん…」
箒「むしろ、野比はなにが欲しいんだ」
のび太「僕…?」
のび太「僕は…なんだろうな…」
のび太「手袋…とか?」
のび太「最近結構寒いし」
箒「やはり編み物か…」
のび太「別に手作りである必要はないんじゃないかな…」
箒「まあいい。参考になった。恩に着る」
のび太「あんまり役に立たなかったけどね」
箒「いいや、そんな事はない」
箒「では私は部活に行く。時間を取ってしまって済まなかったな」
のび太「いやいや、暇だったからね」
箒「じゃあ」
スタタタタ
のび太(愛されてるなぁ…)
ピリリリリリ
「こちらは成功だ、奴は手袋を希望している」
『こちらも成功ですわ』
『彼は誰かさんと出掛ける時のためにマフラーが欲しいそうですわ』
「照れるな」
『のろける必要はありません』
『こちらは二人で協力して作れますが、そちらは大丈夫なんですの?』
「問題ない。私は編み物が大好きだ」
『あら、そうなんですの?ならばラウラさんはそちらにお任せしてよろしいですか?』
「ああ、任せろ」
『では、またなにかありましたら』
「ああ、協力する」
ツーツーツー
(待っていろ…一夏!)
-さらに数日後-
山田「はぁい!授業終了でーす!」
一夏「おーい!のび太!今日は俺と模擬戦やろうぜ!」
のび太「ん?ああ…いいけど…」
一夏「どうかしたのか?」
のび太「いや、別になんでもないよ!アリーナ行こうか」
一夏「おう!」
-アリーナ更衣室-
一夏「なんかさあ…」
のび太「ん?」
一夏「最近箒の様子がおかしいんだよ…」
のび太「おかしい?」
一夏「そう、俺が話しかけてもすぐどっかに逃げたりするんだ」
一夏「ちょっと傷つく…」
のび太「うーんなんでだろうね…」
のび太(確実にプレゼントの事でボロが出ないようにしてるんだろうな…)
のび太(面白そうだから教えてあげたい…)
のび太「恥ずかしいんじゃないかな?」
一夏「いまさらか?」
のび太「そう言うときもある物なんだよ。きっと」
一夏「そうなのかなぁ…」
のび太「一夏君…」
一夏「ん?なんだ?」
のび太「運気があがる壺とか買わされそうになったら逃げるんだよ…」
一夏「なんだよそれ」
のび太「簡単に人の言う事信じるなってこと…」
一夏「ん?のび太嘘言ったのか?」
のび太「詳しく知らないのに嘘もなにもないじゃないか…」
一夏「そういえばそうか…」
のび太「ほらほら、そう言うところだって…」
なんだかんだで訓練終了
一夏「今日は一勝だけか…しかも換装は無しで…」
のび太「荷電粒子砲をもう少し上手く使えばもっと良くなるよ」
のび太「一夏君はすぐに零落白夜に頼りすぎなんだと思う」
のび太「零落白夜は当たれば一撃だけど外せばほぼ負けなんだから…」
一夏「隙をついて狙ってたんだがなぁ…どうものび太には防がれる…」
のび太「あれは隙が出来た振りだからね」
一夏「なん…だと…」
のび太「今日はわざとそういう戦い方をしてみたんだ」
のび太「まあ一回失敗してやられちゃったけど」
一夏「思いっきり遊ばれてたのか…」
のび太「いや、そう言う訳じゃないんだけど…」
のび太「上手く誘う込む事が出来れば有利になるでしょ?」
のび太「多分シャルちゃん相手には通用しないけど」
一夏「シャルなーあいつもすごいよな…」
のび太「ラピッドスイッチはなんど真似しようと思った事か…」
一夏「どうやってるんだろうな…あれ」
のび太「あれがあれば攻撃の幅がすごい広がるよ…」
一夏「だよなぁ…」
のび太「……一夏君はいらなく無い?」
一夏「いや、まあそうなんだけど」
一夏「今日は大浴場の日だったな」
のび太「確かそうだね」
一夏「じゃあ準備してさっさと行こうぜ」
のび太「うん」
ガチャ
箒「待っていたぞ…」
のび太「僕ちょっとトイレー」
一夏「あ!のび太!待て!」
のび太「じゃあねー」
のび太「あ、その前に着替え取らせて」
のび太「そのまま大浴場行ってくるよ」
のび太「一夏君、どれぐらいお風呂入ってればいいかな」
一夏「へ?」
のび太「まあ一時間ぐらいかな…」
箒「からかうなら早く行ってくれ…恥ずかしい…」
一夏(照れる箒かわいい)
のび太「ああ、ごめんねー」
のび太「じゃあ今度こそー」
バタン
のび太(クリスマスのお誘いかな?)
のび太(とりあえず決まったみたいで良かった…)
のび太(一時間か…のぼせなきゃいいけど…)
ヌギヌギ
のび太(まあぬるめにしてゆっくり入ろう…)
ガラガラガラ
ラウラ「待っていたぞ」
セシリア「お湯ならもう既に貯まっていますわ」
ガラガラガラピシャン
ラウラ「なぜ閉める!」ガンガンガン
のび太(最近おとなしいと思ってたらこれだよ…)
のび太(とりあえずタオル…)
のび太「なんでこんな所にいるの…」
ラウラ「秘密だ」
セシリア「そうそう!乙女の秘密ですわ!」
のび太「まあもう良いけど…」
のび太「せめて来るなら僕用の水着とか欲しかった…」
ラウラ「それならここに」バサァ
のび太「あるんだ…まあありがと…って!」
のび太「これ僕の臨海学校の時の水着じゃないか!」
ラウラ「先ほど部屋から拝借した」
のび太(そういえば箒ちゃんは部屋の中にいた…)
のび太(ラウラちゃんの仕業か…)
のび太「まあいいや…とりあえず寒いから入らせて」
セシリア「はい、どうぞここへ」
のび太「いや、隣には行かないけど…」
セシリア「なんでですの!」
のび太「恥ずかしいからです」
セシリア「そんなの私だって恥ずかしいですわ!」
のび太(じゃあなんで来たの…)
ラウラ「まあよい。私たちはここに嫁に用事があって来た」
のび太「用事?」
セシリア「そうですわ、でなければこんな事はしませんわ」
のび太「じゃあ前回のは…」
セシリア「あれは例外ですの!」
ラウラ「セシリア、落ち着け」
ラウラ「今回はいきなり突撃したんだ。嫁は混乱して当たり前だ」
セシリア「そうですわね…」
のび太「それで?用事って?」
セシリア「…」
ラウラ「…」
のび太「ん?なに?」
セシリア「ラウラさんから言ってくださいまし」
ラウラ「こうしようと言い出したのはお前だ。お前が言い出すべきだろう」
のび太「…?」
のび太「っていうか二人とも名前で呼ぶようになったんだね」
のび太「仲良くなったの?」
セシリア「のび太さんが三人で一緒に居たいと言うから堅苦しいのは止めにしただけですわ!」
ラウラ「そうだぞ!慣れるまではデュノアとかにからかわれて大変だったんだからな!」
のび太「そうなの?ごめんね…でも、嬉しいなぁ」
ラウラ「なにがだ」
のび太「いやー好きな二人がいつまでもいがみ合ってるのを見てるのも嫌だし…」
セシリア「まあ…」
ラウラ「そう思ってると思ったから仲良くしたのだ…」
のび太「僕がふがいないばかりに…」
ラウラ「その件はもういいと言っただろう」
セシリア「ですわ。私たちも二人で話し合ってこの結論に至りましたの」
のび太「そうなの…?ならなおさら良かったよ…」
のび太「僕の意志だけでっていうのも気が引けたからね…」
セシリア「ならよかったですわ…」
ラウラ「うむ…」
ラウラ「そして本題に戻らせてもらう…」
のび太「あ、用事があるって言ったっけ」
ラウラ「よ…嫁は…」
のび太「ん?」
ラウラ「その…20日後に予定は入ってるか…?」
のび太「二十日後…?ってクリスマス?」
ラウラ「そそそそそそうだ!」
セシリア「よく言いましたわ!ラウラさん!」
ラウラ「やかましい!」
のび太「別に予定は無いよ」
ラウラ「本当か!?」
のび太「嘘は言わないよ…」
ラウラ「やったああああああああ!」
セシリア「ちょ!暴れないでください!」
のび太(かわいいなぁ)
セシリア「そ、それではクリスマスの時には私たちと一緒にどこかに出かけません事!?」
のび太「いいね、僕もどっか行きたいと思ってたんだよ」
セシリア「じゃ、じゃあ宜しくお願い致しますわ!」
のび太「うん、こちらこそ」
バッシャバッシャバッシャ
セシリア「ラウラさん!幾ら大浴場だからって照れ隠しのバタフライはやめてください!」
-一方一夏と箒は-
タタタタタ
箒「…」
一夏「…」
箒「…野比は行ったな…」
一夏「盗み聞きするような奴じゃないよ…」
箒「別にそれを心配してる訳じゃない」
一夏「ふーん」
箒「どうした?一夏」
一夏「いや、別にー」
箒(なんだかいつもより冷たい…)
箒「…」
一夏「…」
箒「…」
一夏「なにか用事があって来たんじゃないの?」
箒「そ、そうだが…」
一夏「だが…?」
箒「やっぱりいつもより冷たい!」
一夏「そんなことないって」
箒「ある!」
一夏「ないよ」
箒「違う!」
一夏「訓練終わった直後で疲れてるからだろ?」
一夏「俺も風呂行きたいから用事ならさっさと済ませてくれよ…」
箒「…さっさと…?」
箒「……私が…私が今日どんな気持ちでここに来たと思っている…」
一夏「そんなのわからないよ。俺は箒じゃない」
箒「…」プルプル
スッ
スタスタ
一夏「おい、どこ行くんだよ。用事は良いのか?」
箒「もういい。お前に期待した私がバカだった…」
バタン
ズダダダダダダダダ
鈴「あ、箒ぃ…」ヒュウン
ズダダダダダダダダ
鈴「なによ今の…」
鈴「っていうか…泣いてた…?」
鈴「うーん…」
のび太「あ、鈴ちゃん」
鈴「ん?ああのび太ね」
鈴「あんた風呂上がり?」
のび太「うん、まあそんなとこかな…」
ラウラ「…」ガシィ
セシリア「…」ピットリ
鈴「なんか冬なのに暑そうね…」
のび太「そう思うなら助けて…」
鈴「いや、無理ね」
鈴「そんな事よりいま箒が泣きながら走って向こうに行ったんだけど…あんた何か知らない?」
のび太「箒ちゃんが…?」
のび太(一夏君なにやらかしたんだよ…)
のび太「ちょっと二人とも離して、箒ちゃんが心配だ」
ラウラ「浮気なら許さん」
セシリア「ですわ」
のび太「そう言うのじゃないって…真面目に」
ラウラ「…」スッ
セシリア「わかりましたわ…」
のび太「三人は僕の部屋に行ってくれる?多分一夏君が居るから」
鈴「普通逆じゃない?」
のび太「一夏君には僕からじゃ無理だね」
のび太「僕が色々ばらしちゃいそうだよ」
セシリア「そういう事ならわかりましたわ」
鈴「ちょっとちょっと何の話よ」
のび太「箒ちゃんは多分今日一夏君にクリスマスの予定を聞きに来た」
のび太「そのクリスマスのためのサプライズを用意しててばれないように一夏君に少し冷たく接してた」
「「ビクッ」」
のび太「一夏君は少し拗ねてた」
のび太「もうわかった?」
鈴「あの二人は本当に不器用ね…」
のび太「だから、よろしく。僕は箒ちゃん追うから」
タタタタ
鈴「はいはい…」
鈴「…んで?あんた達も用意してたのね…」
セシリア「なななななななんのことですの!」
ラウラ「さっぱりだな」
鈴「クリスマスのサプライズに反応しすぎよ。別にのび太にばらしたりしないわよ」
セシリア「むう…」
ラウラ「確かにそうだな…」
鈴「まあとりあえずあいつの所いくわよ」
ラウラ「うむ、一発ビシッと言ってやらないとな!」
セシリア「ラウラさん…お願いですからサプライズの事はしゃべらないように…」
ラウラ「任せろ」
鈴(クリスマスのサプライズかぁ…あたしもなんかあげようかな…)
箒「…」グスッ
のび太「この場所はなにかあったときの逃げ場なの?」
箒「…野比か…」
のび太「うん、僕だよ」
のび太「失敗したの?それとも一夏君に予定があったとか?」
箒「そうか…ラウラ達は上手く行ったのだな…」
のび太「お風呂場はちょっとやめて欲しかったけどね」
箒「お前が風呂に行ったからだろう」
のび太「そっか…」
のび太「それで?本当になにがあったの?」
箒「…私は一夏に予定を聞く事すら出来なかった…」
のび太「…」
箒「一夏がいつもより冷たくて…」
箒「問いつめたら疲れてるからだろって…」
箒「いつもは疲れてても笑ってくれてるのに…」
箒「今日は凄い怖い顔で…素っ気なくて…」
箒「私が…!どんな気持ちで…!あの場に…!」グスッ
のび太「あー…それ以上言わなくて良いよ…うん…わかったから…」
箒「う゛あああああああ!」
のび太(凄い泣くな…これはちょっと予想外…)
のび太(一夏君のことがそんなに大好きなのか…)
のび太「箒ちゃん箒ちゃん…」
箒「う゛ぁ?」
のび太「最近一夏君を怒らせるようなことしてない…?」
箒「ぞんなごどずるばけなびー!」
のび太「そんなことするわけ無いって言ったのかな?聞き取れないや」
のび太「ほら、ティッシュ」
箒「チーン!」
のび太「もう一個いる?」
箒「…」コクン
のび太「はい」
のび太「…落ち着いた?」
箒「…」コクン
のび太「うん、さっきはそんな事するわけ無いって言ったの?」
箒「…」コクン
のび太「あってたんだね…」
のび太(とすると無意識なのね…)
のび太「最近一夏君を露骨に避けたりとかしてなかった…?」
箒「そんなこと…は…」
のび太「やっぱり心当たりあるよね」
のび太「一夏君が僕に言ってきたんだよ」
のび太「『箒が最近冷たい』って」
箒「でも…あれは…」
のび太「わかってるよ、クリスマスのためにボロを出さないようにだよね?」
箒「…」コクン
のび太「一夏君はそれがわかってないから普通に避けられてると思ってたよ」
のび太「それで拗ねてたんじゃないかな」
箒「拗ねるって…そうだったのか…」
のび太「うん、だから一夏君も悪いと思うけど、箒ちゃんも悪いんだよ?」
のび太「わかったら仲直りしてきなよ!」
のび太「せっかくのクリスマスなのに喧嘩してるなんて嫌でしょ?」
箒「また助けてもらってしまったな…ありがとう…野比」
のび太「ほら、僕にお礼なんて良いから早く行きなって…」
-一夏とのび太の部屋-
コンコン
鈴「はいるわよー」
バアン
一夏「…なんだ…鈴か…」
鈴「何だとは何よ」
セシリア「因みに私たちも」
ラウラ「いますわよ」
セシリア「真似しないでください!」
鈴「んで?あんた何したのよ」
鈴「箒泣いてたわよ」
一夏「…箒が?」
鈴「箒の所にはのび太が行ってくれてるから心配はいらないわ」
一夏「箒が最近冷たくてさ…」
一夏「それで…疲れてて…いらいらし…」
一夏「つい冷たく接しちゃって…」
鈴「それで怒らせたのね?」
一夏「多分…」
鈴「あんたって本当にガキよね」
一夏「…な!」
鈴「少し冷たく接されたからってなによそんなに気にする事?」
鈴「あんたはそんなに箒の事信じてないわけ?」
鈴「箒はあんたの事を理由もなく避けたりするようなやつなの?違うでしょ?」
一夏「…まあそうなんだけど…」
鈴「そうなんだけどってなによまだなんかあるの?」
一夏「いや、でもその理由を話してくれないのはちょっと悲しいって言うか…」
鈴「ちょっと歯食いしばりなさい」
一夏「へ?」
パアアアアアン
鈴「いつまでぐちぐち言ってるのよ」
鈴「箒はあんたの事大好きなのよ」
鈴「そんなあいつがあんたの事を避けるって事は確実にあんたの事が関わってるの」
鈴「そんなこともわかんないような程鈍感だったの?」
鈴「私が好きになった一夏はそんなに人の気持ちのわかんないような奴だったの?」
鈴「違うでしょうが」
鈴「わかったなら早く箒の所行ってやりなさい」
一夏「…そうだな…ありがとう…目が覚めたよ」
一夏「でも」
鈴「なによ」
一夏「平手打ちはもう少し加減して欲しかったかな…」
鈴「もう一発行く?」
一夏「遠慮しておくよ」
タタタタタタ
鈴「ふう…」
セシリア「凄いですわね…」
ラウラ「だな、私たちの出番は一切無かったな」
鈴「せっかくなら幸せになって欲しいからね」
セシリア「大人になりましたわね…」ナデナデ
鈴「撫でるな!」
タタタタタ
一夏「…!」
一夏「箒!」
箒「一夏…?」
一夏「箒!俺が悪かったああああ!」ドゲザアアア
箒「うわ!やめろ!こんな所で!」
一夏「最近箒が冷たかったからふてくされてたんだごめんなさい!」
箒「と、取り合えず立て!」
一夏「箒が許してくれるまで立たない!」
箒「ゆ、許すから!だから早く立ち上がれ!」
一夏「…ありがとう」スッ
箒「まずは私の部屋にはいれ…話はそれからだ…」
箒「ここだと目立ちすぎる…」
一夏「わかった…」
-箒の部屋-
箒「…まず…」
箒「私も悪かった…」
箒「最近一夏の事を遠ざけていたのは事実だ…でも、その理由は…その…一夏の近くに居るとばらしてしまいそうで…」
一夏「ん?なにを…」
箒「これから言う…」
箒「一夏、クリスマスの予定は開いているか?」
一夏「当たり前だ。埋めるわけ無いだろ」
箒「そ、そうか!ならその日私とデートしてくれ!」
一夏「ああ、俺もそのつもりだったから…」
箒「…で、その日のことをいつ言おうか迷っていて…」
箒「一夏に近づくと意識してしまってどうも駄目だったんだ…すまない…」
一夏「いや、俺も箒になにも聞かずに勝手に拗ねてごめん…」
一夏「…俺バカだから…こういうことまたあるかもしれないけど…その時はよろしく…」
箒「ふっ…そう言うところも好きだ。問題ない」
一夏「…俺も、箒のまっすぐな所とか…大好きだよ…」
箒「一夏…」
一夏「箒…」
スーッ
チュ
イチャイチャ
鷹月(私はどうすればいいんだろう…)
今日はここでおしまい
シャルちゃんや、出番少なくてごめんよ
やりたい話は大体あと三つか四つ
日曜までには終わるはず
まあそう言って前回も終わらなかったんだけど
とりあえず今日は寝ます
おやすみなさい
-それからまた数日後-
一夏「なんか色々言うタイミング逃してたけど、ありがとな」
のび太「なにが?」
一夏「箒の事。これからはもっとちゃんとする」
のび太「そっか…頑張ってね」
一夏「ああ!」
のび太「まあまた何かあったらいつでも助けるよ」
一夏「…宜しく頼む…」
のび太「そう言えば結構前から聞きたかったんだけど」
一夏「ん?」
のび太「臨海学校の自由時間の時に何かあったみたいだけどなにがあったの?」
一夏「あー…あれな…」
一夏「そう言えばのび太達は三人で回ってたんだっけ」
のび太「うん、織斑先生が助けてくれてさ」
一夏「千冬姉が?」
のび太「うん」
のび太「あの二人にどっちと行くんだーとか迫られてたら三人で行けって言われて」
一夏「めずらしいな…」
のび太「前の日の借りを返すためって言ってたけどね」
一夏「ああ…そう言う事か」
のび太「で?一夏君はなにやらかしたの?」
一夏「なんでなにか起こした事前提なんだよ…」
のび太「違うの?」
一夏「いや、違わないけど…」
一夏「今思うとあれなんだがな…あの頃はまだな…」
のび太「前の日にキスしようとしたくせに?」
一夏「それは言わないで!」
一夏「ま…まあしゃべるよ…」
一夏「あの後のび太達が出掛けてから…」
-----------------
--------
----
セシリア「じゃあ行きましょうのび太さん!」
ラウラ「ああ!」
のび太「ぬわー」
一夏(頑張れ…のび太…)
シャル「ねー一夏ー僕と行こうよー」
鈴「あんたは私と行くのよねー?」
箒「お前達何を言っている!一夏は私と!」
一夏(どうしよう…)
一夏「えっと…その」
鈴「まあまあまあまあ!良いじゃないの!早く行きましょうよ!」ガッ
シャル「そうだね!」ガシイ
一夏「ちょ!腕を組むな!歩きづらいから!」
シャル「別に平気だよねー?」
鈴「そうそう!これぐらい耐えなさいよ!」
一夏「うわー!」
箒「…」イライラ
シャル「ねえねえ一夏!あれ面白そう!」
一夏「あれって射的じゃないか…」
シャル「射的ってなに?やってみてよ!」
一夏「お?やるか?俺結構得意なんだよ」
鈴「昔は良くお祭りでやってたわねー」
一夏「懐かしいなー!お前は下手だったよな!」
鈴「うっさい!」
箒(私だって一夏とお祭り行った事あるし!)イライラ
射的のおっちゃん「おう!いらっしゃい坊主!可愛い女の子三人も連れて生意気だな!」
シャル「ありがとう!おじさん!」
鈴「まあ当たり前よね!」
一夏「は…ハハ…」
箒「…」
シャル「ねえねえ一夏!あれ取ってよ!」
一夏「んー?どれだ…?」
シャル「だから!あれだってば!」
一夏「わからないって…」
シャル「ほら!あのうさぎの人形!」
一夏「ああ!あれな!つーかそこまで顔近づけなくても!」
シャル「だって一夏がわからないとか言うからー」
箒「…」ムカムカ
射的のおっちゃん「じゃあ一回10発で200円な」
一夏「はい」チャリンチャリン
射的のおっちゃん「まいどー」
一夏「んー」カチャッ
シャル「頑張ってー!」
一夏「…」パン
コロッ
射的のおっちゃん「おお!一発とはやるねえ!格好いいじゃないか!」
射的のおっちゃん「はいよ、これ」
シャル「ありがとう一夏ー!大切にするよ!」
一夏「はは、どうも」
一夏「鈴はなんか欲しいのあるのか?」
鈴「私?私はねー」
鈴「私はあのぼんたん飴が欲しい」
一夏「そんなんで良いのか?」
鈴「いいじゃない。好きなのよ。あれ」
一夏「まっかせろー」パン
一夏「もういっちょー」パン
一夏「とどめー」パン
射的のおっちゃん「坊主…三発全部決めるなんてやるじゃねえか…」
箒(なんで私は最後なんだ…)イライライラ
シャル「一夏本当に上手いんだね!」
一夏「子どもの頃お小遣い無くなるまでやり込んだからな…」
鈴「それで織斑先生に怒られてたよね」
一夏「あれは怖かった…」
アハハハハ
射的のおっちゃん「おし!そこまで言うなら少し賭をしよう!」
一夏「ん?なに?」
射的のおっちゃん「そこの後ろに線が見えるだろ?」
一夏「あるね」
射的のおっちゃん「残りの弾だけでそこからこの三つの的に全部当てられたらなんでも賞品一個もってっていいぜ」
一夏「本当に!?」
射的おっちゃん「ああ、嘘は言わねえ」
射的のおっちゃん「ただし、出来なかった場合には…どうしようかな…」
一夏「…ゴクリ」
射的のおっちゃん「そうだ!少し家の洗い物が貯まってるんだ!それをやってもらおうか!」
一夏「いいぜ!」
シャル「がんばってー!」
鈴「失敗したら承知しないわよー!」
箒(きっと一夏なら出来る…そして次は私の番だ…!何を貰おう…!)ワクワク
一夏「うわー…結構遠いなぁ…しかも的が小さい…」
射的のおっちゃん「いままで誰も成功してないからな!はっはっは!」
一夏「じゃあ俺が第一号になってやるよ!」
一夏「んー」カチャッ
一夏(こんなもんかな…?)パン
パシッ
一夏「お、当たった」
射的のおっちゃん「一発目から当てるとはやるじゃねえか…」
鈴「ふふん!こいつをなめんじゃないわよ!」
一夏(あと五発かー結構余裕出来たな…)カチャッ
一夏(やっぱりこのくらい…)パン
コロッ
射的屋のおっちゃん「また当てやがった…まさかなんかやってるな?」
一夏「割と日常で射撃訓練はするからねー」
射的屋のおっちゃん「そりゃあ上手いわけだ…」
一夏(ラストか…余裕だなあ…)カチャッ
一夏(ここかな…)パンッ
スカッ
射的屋のおっちゃん「さすがに外したか!はっはっは!」
一夏(あれー?)
パン
スカッ
パン
スカッ
一夏(あれ…うまく当たらない…)
射的のおっちゃん「はっはっは!みんなここで詰まるんだよ!」
一夏(あー…これもしかして的が少しゆがんでる?)
一夏(だから当たらないのかなぁ…遠いから見えない…)
鈴「なにやってんのよー!皿洗いしたいのー?」
シャル「そうだよ一夏!せっかくの時間がもったいないよー!」
一夏「おう、まかせろー」
箒(…一夏!)ドキドキ
一夏(だとするとこの辺?)
一夏(あたってくれよー)パン
コロッ
射的のおっちゃん「なん…だと…?」
一夏「よっしゃ!」
射的のおっちゃん「おめえ…最後に気付いたな…」
一夏「まあ明らかにおかしかったしね」
射的のおっちゃん「完全に俺の負けだよ!なんでも好きな物持っていきな!」
箒(…どれにしよう…!ああ…大切にしよう!)
一夏「このバットマンのフィギュアちょうだい」
射的のおっちゃん「ああ!俺の大事なコレクションを!まあいい!もってけ!」
一夏「さんきゅー!」
箒(なん…だと…?)
射的のおっちゃん「そういいやあ坊主、なんで日頃から射撃訓練なんてやってるんだ?」
一夏「ああ、俺is乗りなんだよ」
射的のおっちゃん「な、なんだってー!」
射的のおっちゃん「そういやあ見た事ある顔だと思ったんだ!」
射的のおっちゃん「待ってくれ!今ペンと色紙持ってくるからサインくれよ!」
ダダダダダダ
一夏(サインなんて書けないんだけど…)
一夏「いやー!ラッキーだったー!」
一夏「まさかこのフィギュアくれるなんてなー!」
鈴「そんなに珍しい物なの?」
一夏「いや、ただ俺がこのシリーズが好きなんだよ!」
鈴「っていうかなんなの?これ」
シャル「アメコミのキャラクターだよ」
一夏「まあ俺は映画ぐらいしか見てないんだけどな…」
一夏「で!そのなかのジョーカーって敵がいるんだけどさ!」
鈴(あ、語りモード入った)
シャル「へ、へーそうなんだー…」
箒「…」
一夏「って…さっきからずーっと黙ってるけどどうかしたのか?箒」
箒「なんでもない」
一夏「そうか?体調が悪かったりしたら無理しないで旅館に帰れよ?」
箒「そうだな。とてつもなく気分が悪いので帰らせて貰う」
一夏「大丈夫か…送っていこうか?」
箒「別に良い」
箒「一人で帰れる」
スタスタスタ
一夏「大丈夫かな…」
シャル(あーあ…)
鈴「まあいいでしょ!お昼食べにいこ!」
------------
------
---
一夏「で、そっからご飯食べて帰ってきたんだけどさ」
一夏「箒の機嫌がすこぶる悪くてさ…」
一夏「機嫌治すの大変だったんだよ…」
のび太「まあ自業自得だよね…」
一夏「まあな…」
のび太「それよりクリスマスは箒ちゃんとデートなんでしょ?」
のび太「プレゼントとかデートコースとか決めてあるの?」
一夏「…」テヘペロッ
のび太「もうクリスマスは来週だよ…まさかプレゼントも用意してないの…?」
一夏「…助けて…のび太君…」
のび太「はいはい…じゃあパソコン立ち上げて…」
のび太「通販とかでなんか探そうか…」
のび太(はあ…ドラえもんはこんな気持ちだったのかな…?)
今日はここで終わり
おやすみなさい
あと射的の値段とかはテキトーです
街を見ればイルミネーションがたくさん
もうすでに一週間もせずに今年が終わろうとしていた
しかしこの夜は聖夜
年末の事など誰も考えては居ない
のび太「やっぱり外は寒いね…」
セシリア「のび太さんが暖かいので問題ありませんわ」ギュ
ラウラ「そうだな」ガシィ
のび太「はは…そうだね」
セシリア「じゃあエスコートお願い致しますわ!」
のび太「ちゃんと下調べは済んでるからね。任せてよ」
ラウラ「さすがだな。嫁よ」
のび太「こういう日ぐらいはちゃんとしないとね!」
のび太「じゃあ行こうか!」
ガチャッ
箒「野比達はもう出掛けたのか?」
一夏「ああ、そうみたいだな」
箒「じゃ、じゃあ私たちも行こう…」
一夏「おう」
スタスタスタ
シャル(流石に今日は邪魔出来ないな…)
鈴「あれ、シャルロットじゃない」
シャル「鈴か…」
鈴「あんたは追っかけないの?」
シャル「今日は流石に…」
鈴「ふーん」
シャル「っていうかその格好…どこか出掛けるの?」
鈴「まあね。昔の友達にパーティーに誘われたのよ」
シャル「まさか彼氏!?」
鈴「友達って言ったじゃない」
鈴「それよりあんたは暇なの?」
シャル「いやあ…ははは」
鈴「じゃあ一緒に来る?」
シャル「へ?」
鈴「パーティーよパーティー」
シャル「いきなり知らない人が行っても白けちゃうんじゃないかな…」
鈴「それなら心配いらないわ」
鈴「弾が女の子ならいくらでも連れてきてくれって言ってたから」
シャル「本当に…?」
鈴「嘘言ってどうするのよ」
シャル「じゃあ僕も行きたいな!」
鈴「じゃあ支度しなさいよ」
シャル「わかった!待ってて!」
-外-
シャル「さ、さむううういい!」
鈴「フランスのが寒いんじゃないの?」
シャル「そうなんだけど最近はこっちの暖かさに慣れちゃって…こたつは暖かいし」
鈴「あれは兵器よ」
シャル「一度出たら抜けられない…」
鈴「そうね…」
シャル「あ!僕プレゼントとか持ってないよ!」
鈴「プレゼント…?」
シャル「プレゼント交換会とかやるんじゃないの…?」
鈴「さあ、どうなんだろう」
-数分後-
ピリリリ
鈴「来た…やるって」
シャル「ええ!?どうしよう…」
鈴「あたしも買ってないんだからデパート寄ってくわよ」
シャル「時間は大丈夫なの…?」
鈴「私は準備の手伝いするから早く着く予定だったのよ」
鈴「そんであいつにメールで教えたら行ってきて良いっていうから」
シャル「そっか!じゃあ行こう!」
鈴「そーねー」
シャル「そういえば僕ここで一夏とデーとしたなぁ…」
鈴「ああ、私と箒でストーキングしてた奴ね」
シャル「そうそう…あのあと織斑先生に見つかって大変だったよ…」
鈴「ドジ眼鏡があんなに怒ってるところ初めて見たわ」
シャル「ははっなつかしいなぁ!」
シャル「…今思えばあの時に一夏は箒用のプレゼント買ってたなー…」
鈴「あいつがいつもしてるリボンね」
シャル「そうそう…それに友達の妹みたいな子にも好かれてたし」
鈴「ああ、今から行くのそいつら兄妹の家よ」
シャル「え!?」
鈴「食堂やってんのよ。今日は貸し切りにしてくれるんだけど」
シャル「うわーなんかやだなぁ…」
鈴「なんでよ」
シャル「あの妹さんなんか怖かった…」
鈴「ああ、蘭ね。あいつは見た目はあんな格好してるけど中身はめっちゃウブよ」
シャル「そうなの!?」
鈴「まあ兄にだけは当たりが強いけど」
シャル「兄妹ってなんかいいよね…」
鈴「そう?」
シャル「うん…仲が良いなら尚更だよ…」
鈴「そういえば考えた事もなかったなー」
シャル「そういうのって一回ぐらいは考えないかなぁ?」
鈴「私の場合一夏と五反田兄妹と四人兄妹みたいな物だったからねー」
シャル「ああ…そっか」
シャル「なんかいいよね!そういうの」
鈴「幼馴染みってこと?」
シャル「うん!僕にはそういう友達は居なかったからね…」
鈴「そうなの?」
シャル「まあ僕がママと遊んでばっかりだったって言うのがあるんだけど…」
鈴「っていうかフランスって幼馴染みって概念があるの?」
シャル「あるんじゃないかな…知らない」
鈴「ふーん。まあ興味は無いんだけど…」
シャル「酷いなぁ…」
鈴「あ、あの店良さそう!」
シャル「いいね。入ろうか!」
-プレゼント選び終了-
シャル「鈴って意外と少女趣味なんだね!うさぎの人形なんて可愛いね!」
鈴「うっさい!可愛かったから良いでしょ!」
シャル「でも自分のにはならないんだよ?」
鈴「べつに良いのよ」
シャル「まあ僕も人形なんだけど」
鈴「人の事言えないじゃないのよ!」
シャル「日本の人形は可愛いのがいっぱいあるよね!」
鈴「中国はぱちもんしかないから…」
シャル「ああ…」
-五反田食堂到着-
ガラガラ
鈴「来たわよー」
弾「遅いってーの!もう少し急げよ!」
鈴「しょうがないじゃないこいつがプレゼント選びに時間掛かってたんだから」
シャル「こ、こんばんわ…それとごめんなさい…」
弾(かわいい)
鈴「名前はシャルロット・デュノア。一夏のクラスメイトよ」
弾「ああ…俺は弾だ。五反田弾!よろしくなー」
シャル「ああ!僕こそよろしく!」
弾(僕っ子…だと…?)ブッパァ
蘭「きゃあ!お兄ぃ!店で鼻血なんか吹き出さないでよ!」
-その頃一夏と箒は-
箒「さ…さむいな…」
一夏「最近すっかり寒くなったよなー」
箒「そ、そうだなー」モジモジ
箒「…」
一夏「…」
箒「…さ、さむいなー」
一夏「………おう、最近すっかり…」
箒「…」ギロリ
一夏「なんだよ」
箒「私は寒いと言っている」
一夏「ああ、そうだな」
箒「特に手が寒い」
一夏「そうなのか?ホッカイロあるぞ。使え」
一夏「つかなんでそんなに離れてるんだよ…」
箒「…うるさい」
一夏「ほら、ホッカイロ。投げるぞ」ポイ
箒「…」ベシッ
一夏「ああ!俺のホッカイロが!」
箒「あ、あー一夏がいきなり投げるから受け取り損ねてしまったー」(棒)
一夏「…」
箒「これでは手が寒くて仕方がないーどうすればー」チラッチラッ
一夏「…じゃあ…手でも繋ぐか…?」
箒「なになに?一夏は私と手が繋ぎたいのか!しょうがないなぁ!」ギュッ
一夏「俺と手を繋ぎたいなら初めからそう言ってくれよ…」
箒「何のことだかわからないなぁ!」ニコニコ
一夏(満面の笑みだし…まあいいか…嬉しそうだし)
箒「~♪」
一夏(一気に機嫌が良くなった…可愛いなぁ)
箒「…っは!」
一夏「ん?」
箒「一夏!隠れるぞ!」
一夏「はあ?」
箒「いいから!」
グイッ
一夏「どうしたんだよ急に…」
箒「あれを見てみろ」
千冬「クリスマスなんれ私がぶちこわしてやるー!」ズカズカ
山田「ちょっと!織斑先生!生徒に見られたらどうするんですか!」
千冬「うるへー!お前も彼氏いないだろうがー!」
山田「ええ!居ませんよ!だからなんですか!」
千冬「この日がとても憎いとはおもわないのかー!」
山田「ああ!もう!大人なんだからしっかりしてください!」
千冬「うがー!」
チャラ男「お姉さんたち二人楽しそうだねー!俺らとお茶しない?」
dqn「そうだよー!怒ってるより楽しんだ方がいいよー!」
千冬「あ゛あん?」
一夏(あ、マズイ)
千冬「何者だ貴様らは…」
チャラ男「チャラ男デース☆」
dqn「dqnでーす☆」
一夏「そこの二人!今すぐ逃げろ!」
「「へ?」」
千冬「消し飛ぶがいい」
千冬「っふん!」ドゴォォォォオオ
チャラ男「フビライッ!」
ドサッ
dqn「い、いきなりなにすんだてめえ!」
千冬「私はこういう事が大嫌いだ。修正してやる」バギャアアアア
dqn「チンギスッ!」
ドサッ
一夏(ああ…やっちゃったよ…)
山田「お…織斑先生?これはマズイですって…」
千冬「こいつらのせいで冷めたな。帰るか」
山田「は、はい!」
山田「そういえばさっき織斑君の声しませんでした…?」
一夏(やべっ)
千冬「気のせいだろう…いいから帰るぞ」チラッ
一夏(目があった…ありがとう…千冬姉)
箒「行ったか…?」
一夏「ああ…なんとか…」クルッ
箒「…っは!」
一夏(か、顔が近い…)
箒「…」スッ
一夏(…目を閉じた!?)
一夏(これは…キスしろって事だよな…)
一夏(千冬姉の目から逃れるために路地裏に隠れたから通行人の目には入らない…けど…)
一夏(外で…世間一般で言われている路チューをするなんて…)
一夏(なんか最近箒暴走してないか…?)
一夏(この前喧嘩した後も鷹月さんがくしゃみするまでずっと耳とか舐めてきてたし…)
一夏(あれはダメだ)
一夏(嫌でもこんな日に拗ねられても困る…)
箒「…一夏ぁ…まだか?」
一夏(覚悟を決めろ!俺!)
一夏(うおおおおお!)スーッ
箒(来たっ!)プルプル
チュー
カシャッ
「「!?」」
ラウラ「よし!撮れたぞ!」
セシリア「ラウラさん!声が大きいですわ!」
のび太「ヤバイ!二人がこっちに気付いた!逃げるよ!」
「「はい!」」
ズダダダダダ
一夏「ま、ちょ!お前ら!まっt…」ガシィ
箒「一夏ぁ…」
一夏「うお!離せ!箒!」
箒「行っちゃ…やだ…」
一夏「…」ズキューン
ズダダダダダダ
セシリア「はあ…はあ…もう追って…来ては…居ない…ようですわ…」
ラウラ「む、そうか」
のび太「そもそも追って来なかったみたいだね…」
セシリア「はぁ…はぁ…なんで…お二人は…全然…息が…っげっほげっほ…」
のび太「大丈夫?」サスサス
セシリア「あ、ありがとうございます…」
のび太「いやーそれにしてもビックリしたね」
ラウラ「教官の声がすると思って言ってみたらまさかあんなシーンに出くわすとな」
のび太「これでまた寮の掃除は暫く一夏君の当番だ!」
セシリア「いきなり写真を撮るとか言い出したので何かと思いましたわ…」
のび太「いやー今までは当番制だったんだけどね」
のび太「仲良くもなってきたしね!毎月なにか賭け事をして掃除当番決めてるんだ」
のび太「これで一ヶ月の掃除地獄からやっと解放された…」
ラウラ「む、嫁は一夏になにか弱みを握られていたのか?」
のび太「僕が一ヶ月掃除やってたのはポーカーのせいなんだ」
セシリア「それで今月は写真が必要だったんですの?」
のび太「そう、どっちがみんなに見せられたくない写真を持ってるかどうかって勝負」
のび太「もう今月は勝ちかな!」
ラウラ「確かにあれは恥ずかしいな…」
セシリア「自分がやられたと考えると相当ですわ…///」
のび太「もしこの写真がなかったら危なかったよ…」
ラウラ(嫁の…)
セシリア(見られたら恥ずかしい写真!?)
((き、気になる…))
のび太「じゃあラウラちゃん、その画像送っておいて」
セシリア「ラウラさん…」
ラウラ「ああ、わかっている…」コクン
ラウラ「取引だ」
のび太「え?」
ラウラ「この一夏と箒のラブシーン写真と交換で嫁の恥ずかしい写真を送る事を要求する」
のび太「ええ!?」
セシリア「今日はのび太さんが携帯を置いてきた事が裏目に出ましたわね」
ラウラ「じゃまされたくないから。と言っていたがな」
ラウラ「まあ来月も掃除当番をしたいのならこの写真は…」
のび太「…わかった…あとで送るよ…」
セシリア(きゃーきゃー!のび太さんの恥ずかしい写真!ゲットですわ!)
セシリア(ああ…引き延ばして部屋に飾りましょうかしら…)
ラウラ「ふむ、交渉成立だな。ならこの写真もあとで送る事にしよう」
ラウラ「もちろんバックアップは取ってある。第三者によるデータの破棄の心配はない」
のび太「なにもそこまでしなくても…」
ラウラ「大事な交渉材料が無くなってしまっては困るからな」
のび太「材料って…」
セシリア(ああ!額縁も買わなきゃいけませんわね!)
のび太「セシリアちゃーん帰ってきてー」
セシリア「っは!…コホン、はしたないところをお見せ致しましたわ」
のび太「まあいいけど」
ラウラ「それよりさっきはどこに向かっていたんだ?」
のび太「ああ、すっかり忘れてたよ。行こうか」
セシリア「まだ行く場所は教えてくれませんの?」
のび太「僕はサプライズが好きなんだ」
-数十分後-
のび太「この扉の向こうだよ」
セシリア「なんだか緊張致しますわね…」
ラウラ「私もだ…」
のび太「もういい?開けるよ?」
ガチャ
ラウラ「…ん?真っ暗じゃないか…」
セシリア「私にもなにも見えませんが…」
のび太「よし…行くよ…ドラ式、部分展開」パァァァァ
ラウラ「な、外でのisの使用は!」
のび太「大丈夫。許可取ってあるよ」
ラウラ「ならいいが…空気砲…?」
のび太(真上に向けてっと…)
ドカン
ヒュルルルルルル
パァン
ラウラ「…花火?」
セシリア「まさかコレですの…?」
のび太(まだかなー)
パッ パッ
パッ パッ
パッ パッ
セシリア「あら…木に電飾が…」
ラウラ「これは…」
セシリア「綺麗ですわね…」
ラウラ「イルミネーションというやつか…?」
のび太「二人のために用意したんだ」
のび太「メリークリスマスだよ」
セシリア「この大量のイルミネーションを一人で…?」
ラウラ「いつから準備をしてたんだ…」
のび太「いやいや、流石に友達にも手伝って貰ったよ!」
-----------------------
スネ夫「はーっくしょん!」
スネ夫「ああ…寒い…なんでライト点灯係なんて…」ガクガク
出来杉「そりゃあのび太が社員集めに協力してくれたお礼するって君が言ったからだよ」
ラウラ「う、うれしい!私はうれしいぞ!嫁!」
セシリア「私もこんなに嬉しいのは初めてですわ…」
のび太「あ、あとこれ。クリスマスのプレゼント」
のび太「イルミネーションだけじゃ淋しい気がしてね…」
セシリア「そんな事ありませんわ!」
ラウラ「そうだ!私からもこれを!」ガサガサ
セシリア「ああ、私からも!」ガサガサ
のび太「ありがとう!開けてもいい?」
ラウラ「うむ!」
ガサガサ
のび太「手袋…?でもこれ片方しか…」
セシリア「次は私のをあけてください!」
のび太「ん…?もう片方…?」
ラウラ「嫁が手袋を欲しがっているという情報がリークされたのでな!二人で片方ずつ作ったのだ!」
セシリア「ですの!」
のび太「ありがとうね…暖かいよ…」
ラウラ「私はこういうことが初めてでいびつな形になってしまったがな…」
ラウラ「使ってくれるとうれしい…」
セシリア「こういうのは見た目よりも気持ちですわ」
のび太「うん、とっても嬉しいよ」
セシリア「のび太さんのプレゼントも開けてよろしいですか?」
のび太「うん、気に入ってくれるといいんだけど…」
セシリア「これは…香水…?」
のび太「うん、セシリアちゃんいつも違う香水付けてるから気に入ってくれるかなって思って」
セシリア「大事に使いますわ!」
セシリア(気付いてくれてたんですのね…///)
ラウラ「わ、私も開けて良いか!」
のび太「うん、どうぞ」
ガサガサガサ
ラウラ「これは…髪留めか…?」
のび太「うん。茶道部ならよく使うと思って」
ラウラ「…」ブワッ
のび太「うわ!いきなり泣き出してどうしたの!?」
ラウラ「よ…嫁が…エグッ私の事を…ちゃんと…グスッ知っていてくれて…嬉しくて…グスッ」
のび太「当たり前じゃないか…大好きなんだもん…」ナデナデ
セシリア「私には何もないんですの…?」
のび太「ふふ、もちろん大好きだよ」
セシリア「ええ、私もですわ…」
スネ夫「あーあーいいなーいいなー」
出来杉「のび太が楽しそうでなによりだよ」
スネ夫「出来杉この後暇なの?暇なんだったら…」
出来杉「この後僕しずかちゃんを迎えに行く事になってるんだよ。君も来る?」
スネ夫「な!なんだとー!これ以上誰かがイチャイチャするところを見せられてたまるか!僕は帰るよ!」
出来杉「じゃあまた明日いつもの喫茶店で」
出来杉「しずかちゃんもみんなに会いたがってるんだよ」
スネ夫「はぁ…わかったよ…片付けとかは独り身の僕がやるからもう行きなよ…」
出来杉「明日は奢るよ」
スネ夫「はいよーじゃあ告白頑張ってー」
出来杉「な!何でそれを!」
スネ夫「図星かよ」
-その頃五反田家では-
鈴「まったく…あいつら久々に会ったと思ったら片付けほっぽり出して帰っちゃって…」
弾「まあ楽しかったしいいんじゃね?」
鈴「まあ楽しかったけどね…」
弾「そういやあなんでお前プレゼント用意してこなかったんだよ」
鈴「……まあいいじゃない?」
弾「シャルちゃんは持って来てたのによー!一緒に買わなかったのか?」
鈴「……あーあ…もう!はい!これ!」
弾「ん?」
鈴「シャルロットと買ったときはコレを買ったのよ!」
鈴「言っておくけど!プレゼントを出すタイミング失ってただけだからね!」
鈴「あんた用に買った訳じゃないわよ!」
弾「はいはい…ツンデレツンデレって俺に?」
鈴「なによ…あんたには最近色々迷惑かけたからそのお詫びみたいなもんよ…」
弾「そうなのか?まあさんきゅ」
弾「じゃあ俺からも、これ」
鈴「これって…ネックレス?」
弾「べ、別に鈴のために用意した訳じゃないんだから!」
鈴「うがー!真似するなー!」
鈴「でも…うれしい…ありがと…」
蘭(お兄ぃ…!良くやったよ!)
シャル(この人にあげるためだったのかー…)
-一夏と箒は…-
一夏「なあ…箒…そろそろ…」
箒「まだだめだ…っちゅ」
一夏「…っぷは」
一夏「せっかく考えたデートコースとかあったんだけど…」
箒「私はここでこうしてる方がいい…んちゅ…」
一夏(これはこれでいいの…かな?)
一夏(箒がくれたマフラーは暖かいし)
一夏(俺があげたペアのネックレスも気に入ってくれたし…)
一夏「なにより…幸せだしな…」
箒「…い、いきなりなにを……///」
一夏「思った事を言ったまでだよ」
箒「…///」
今日はここで終わり
リア充は破滅すればいいとおもう
じゃあおやすみなさい
このクリスマスの事は、きっと僕は一生忘れない
その次の年も
またさらに次の年も
僕たち三人は一緒に過ごした
毎年一緒に過ごしても同じなんて事はなかったけど
僕たち三人の関係は全く変わらないままだった
そういえば二年生になって暫くしてから
鈴ちゃんに彼氏が出来たという事を聞いたんだ
鈴ちゃんはとっても恥ずかしがってたけど結構嬉しそうだったよ
相手は一夏君の親友でいい人みたいだってさ
良かった
鈴ちゃんに彼氏が出来てからシャルちゃんはずっと自虐的になってたんだ
スネ夫が告白したらしいけど、ほぼ知り合いじゃない状態だったから友達からって事になったらしい
スネ夫も無茶をするよ…
そうそう、実はクリスマスの日にしずかちゃんが帰ってきてたみたいなんだ
出来杉が一人で空港に迎えに行ってそこで告白したらしいよ
空港で一般人がいっぱい居る前で好きだー!って叫んで
しずかちゃんもいきなりでビックリしたみたいだけどさ
成功はしたから良かったよ…
あと、僕って結構強かったんだよ?
一年生の時も二年生の時も、三年生になっても個人トーナメントで優勝したんだ!
頑張ったでしょ?
タッグマッチは織斑夫妻に負けちゃったけどね…
その後卒業が近くなって来たら織斑先生に代表候補生になれって言われたんだ
僕は早く研究に移りたかったんだけどね…
最初は断るつもりだったんだ
でも、僕も色々甘かったよ
圧倒的に研究資金が足りなかったんだ
そしたら織斑先生がどこから嗅ぎつけたのか知らないけど、
モンド・グロッソで私が出来なかった二連覇を果たしたら僕にスポンサーを付けてやるって言われて…
お金でってのはどうかと思ったけど、背に腹は代えられないよね
そこから僕は代表になって頑張って二連覇したよ
その時にはもう23才になってたけどね…
丁度その時織斑夫妻もタッグマッチで二連覇したんだ
まあ僕の学生時代はこんな感じかな?
結構楽しかったよ
あの二人とどうなったかって?
???「おとうさまー!ご飯だそうですよー!」
???「そうだー!パパー!ここをあけろー!」
ああ、それはまた今度話すよ。ご飯に呼ばれちゃった
のび太「はーい!わかったから良い子にしててねー!」
「「はーい!」」
もう少しだから、待っててね?
もう君に頼る事は少ないかもしれないけど
今度はまた昔の僕を助けに行かせるから
じゃあまた後で…
ドラえもん!
セシリア「もう!待ちくたびれましたわ!」
のび太「はは、ごめんごめん」
娘1「そうですわー!」
ラウラ「いつも引きこもってばかりで全く…」
娘2「たまには私と外で遊べー!」
のび太「わかったわかった…じゃあ今日の午後は公園に出掛けようか!」
娘1「本当!?私!お花摘みがしたいです!」
娘2「私はキャッチボールがしたい!」
ラウラ「良いのか?研究は」
のび太「もう完成間近だからね。後は細かい設定だけだよ」
セシリア「やっとですのね…」
のび太「二人には迷惑掛けたね…」
セシリア「別に構いませんわ。側にいれればそれだけで」
ラウラ「私もだ。まあたまには構って欲しいがな」
のび太「うん…わかった」
セシリア「まあとりあえず早く頂きましょう!」
ラウラ「そうだな!」
娘1「じゃあ手を合わせてください!」
娘2「はーい!」
娘2「ほら、パパも!」
のび太「はい!」
「「「「「いただきまーす!」」」」」
~終わる~
本編はこれで終わり
あとは卒業編と結婚前夜編をやろうかなーって思ってます
用事があるので次は11時ぐらいに来ます
では
千冬「お前達もついに卒業だ」
千冬「この三年間よく頑張った」
千冬「元気にやれよ」
千冬「最後に」
千冬「私はいつでもお前達の味方だ」
千冬「何があっても飛んで行ってやる」
千冬「以上だ」
モブ「せんせー!」
のび太(卒業か…あっという間だったな…)
千冬「では、各自寮に忘れ物をしないように」
「「「「はーい」」」
のび太「もうお別れだね…」
一夏「何言ってるんだよ。またすぐに会えるだろ?」
箒「そうだ、電車で一時間と掛からない距離に住んでいるのだからな」
のび太「それもそうか…」
シャル「僕は会社に寝泊まりだけどね」
のび太「アパートとか借りないの?」
シャル「まあそれはお金を貯めてからにするよ」
のび太「そっか」
鈴「私は日本に残るわよ。代表選手にもなれなかったし」
のび太「このまま五反田食堂で働くつもり?」
鈴「うっさい!」
シャル「え、まさか本気?」
鈴「だ、だってあいつがいつでも来てくれって言うから…」
一夏「熱いねーこのこのー!」
鈴「うっるさいわね!あんた達だって同棲するくせに!」
のび太「ええ!?」
箒「う、うわ!いきなり何を言うんだ!って何で知っている!」
鈴「この前あいつの所行くときたまたま見たのよ!一夏の家に引っ越し屋が止まってて何かと思ったら箒も居たし!」
シャル「うわーいやらしい…」
一夏「だって箒がどうしてもって…」
シャル「うわー!箒のえっちー!」
箒「何故そうなる!」
セシリア「…」
のび太「そういえば聞いてなかったけど…二人はどうするの…?」
セシリア「私は……実家に帰りますわ」
「「「「え?」」」」
セシリア「三年間オルコット家をチェルシーに任せていましたがそろそろ潮時ですの」
セシリア「私は帰りますわ」
のび太「そう…なんだ…」
ラウラ「私もドイツに帰る」
ラウラ「立場上日本には残れないからな…」
のび太「そう…だったんだ…いや、まあ…そう…だよね…」
シャル「ラウラって少佐だっけ…大変だね…」
ラウラ「まあな」
鈴(ねえ、あんた引き留めなくて良いの?あんたが言えば多分…)ボソボソ
のび太(僕は…)ボソッ
千冬「おい、野比、織斑、篠ノ之」
のび太「はい?」
千冬「ちょっと来い。話がある」
一夏「ああ、はい」
一夏「じゃあみんなまた後でなー」
シャル「五反田食堂に六時集合だっけ?」
鈴「そうよ。まああんたは手伝いに来なさいよ」
シャル「えー!夫婦二人で仲良くやりなよー!」
鈴「い!や!よ!」
-職員室-
千冬「まあ、お前達三人を呼び出したのは他でもない」
のび太「代表選手のこと…ですね…」
千冬「そうだ、お前達三人はこの三年間とても優秀な成績を残した」
千冬「そこで織斑と篠ノ之にはタッグマッチの候補選手」
千冬「野比には個人戦の代表選手になって欲しい」
千冬「この話、受けてくれるか?」
一夏「もっちろんだぜ!千冬姉!」
箒「私もやります」
のび太「…」
千冬「そうか、それはよかった」
千冬「野比はどうなんだ?」
のび太「僕は…」
千冬「まあ今すぐに答えを出せというわけではない」
千冬「わかっていると思うが、これは今までの候補生とは違う」
千冬「日本の顔になるんだ。安易な行動は慎むように」
「「はい!」」
千冬「ならお前達二人は行って良いぞ」
のび太「…」
千冬「野比、この後少し時間はあるか?」
のび太「あ、はい」
千冬「なら少し着いてこい」
のび太「はい…」
-喫茶店-
千冬「珈琲を」
のび太「じゃあ…僕も同じ物を…」
店員「かしこまりましたー」
千冬「すまんな。いきなり連れ出してしまって」
のび太「いえ…」
千冬「早速だが本題に入らせてもらう」
千冬「お前は代表選手になるのは嫌なのか?」
のび太「嫌…と言ったらいいんでしょうか…わかりません…」
のび太「ただ、僕には今すぐにでも取りかかりたい事があるんです」
のび太「昔からの夢なんです…」
千冬「ふむ、それは研究したい事があると言っていた奴か?」
のび太「はい…そうです…」
千冬「それは確かあれか?ドラ式を作ると言っていた…」
のび太「はい…まあ厳密に言えばドラ式のモデルになっているものです」
千冬「それはなんなんだ?」
のび太「家庭用猫型ロボットなんですけど…」
のび太「そう簡単に出来る物じゃなくて…」
千冬「そうなのか…」
のび太「はい…だから時間は無駄にしたくないんです…」
千冬「ふむ、心意気は認めてやろう」
千冬「しかし、協力者はいるのか?」
のび太「い、いません…」
千冬「研究施設は、資金は、援助者はあるのか」
のび太「まだ…なにも考えていません…」
千冬「野比、一つ教えてやろう」
千冬「夢を見る事は大いに結構だ」
千冬「子どもの頃からの夢を持続させることならなおさら良い事だ」
千冬「夢は見るものであるが、叶えるものでもある」
千冬「お前はその夢を現実にしたいのだろう?」
のび太「はい…」
千冬「今の状態のままその夢を叶えようとすれば、確実にその夢が叶う事はない」
千冬「それは断言出来る」
のび太「…はい…」
千冬「しかし教室で言ったように、私はお前の味方だ」
千冬「その夢を叶える協力をしてやろう」
のび太「ほ、本当ですか!?」
千冬「私は嘘は嫌いだからな。本当だ」
千冬「しかし、条件がある」
のび太「条件…?」
千冬「代表選手になり私が達成出来なかったモンド・グロッソでの二連覇を達成しろ」
千冬「そうしたらスポンサーを付けてやる」
のび太「す、スポンサーを!?そんな簡単に僕の訳のわからない研究に着いてきてくれる人がいるんですか…?」
千冬「物好きな連中はこの世に沢山居るんだ」
千冬「私が以前優勝したときに一夏の教育費などの援助をしてくれた団体が最近何か面白い事はないかと聞いてきた」
千冬「お前の事を話せば確実に興味を示すだろう」
のび太「わかりました!僕は代表選手になります!」
千冬「そうか。助かる」
千冬「だが、簡単な道ではないぞ」
千冬「私の頃の世界とは最早次元が違うからな」
千冬「あの頃は第一世代のisしか無かったからな」
のび太「僕もそれは覚悟しています」
のび太「だてに三年間先生のトレーニングに耐えてきた訳じゃありません」
千冬「ふっ…そうだな…」
のび太「じゃあ僕は…」
千冬「いや、待て」
のび太「?」
千冬「もう一つ話がある」
のび太「は、はあ…」
千冬「お前、オルコットとボーデヴィッヒの事はどうするつもりだ」
千冬「あの二人は帰国するんだろ?下手したら二度と会えない…」
千冬「お前はそれでいいのか?」
のび太「…」
のび太「僕は…探していました…」
のび太「どうにかして二人を幸せに出来ないのかって…」
のび太「でも、どの方法も上手く行くとは思えませんでした…」
のび太「ラウラちゃんだけなら国籍を変えたりしても問題は無いかもしれません…」
のび太「でも、どうしてもセシリアちゃんのオルコット家というセシリアちゃんが守ってきた家庭を壊す事になってしまう…」
のび太「それは、絶対に駄目なことだから…」
のび太「それに僕は研究もしなきゃいけない…」
のび太「僕は彼女たち二人を選ばずに…自分の夢を選んだ…それだけです…」
千冬「そうか…」
のび太「はい…」
千冬「ならば、二人が幸せに出来て、かつお前が研究を続けられて、かつオルコット家が存続すればいいのだな?」
のび太「へ?いや、まあそうですけど…」
千冬「私も色々探ってみるとしよう」
のび太「へ?」
千冬「お前達三人はいつも幸せそうに笑っていたからな。それが無くなるのは何となく辛い」
千冬「それにボーデヴィッヒは娘みたいなものだ。しっかりと見届けてやりたい」
のび太「でも…」
千冬「なに、気にする事はない。もう一夏は世話をするは必要ない」
千冬「ただの気まぐれだ」
千冬「しかし、期待はするなよ」
のび太「は、はい…ありがとうございます…」
千冬さんちょっと何言ってるのかわからない(ところがある)
千冬「長らく引き留めて悪かったな。もう行って良いぞ。これから奴らと会う予定なんだろ?」
のび太「はい」
千冬「最後だ。楽しんで来い」
のび太「ありがとうございました!」
千冬「あ、それと」
のび太「はい?」
千冬「今日だけ外でのisの使用を許可してある」
のび太「へ?なんでですか?」
千冬「まあ気にするな。早く行け」
のび太「あ、はい」
タタタタタタ
千冬(あの様子だと何も聞かされていないのか…)
>>197
マジですか…どこら辺でしょうか…
>>196の
千冬「なに、気にする事はない。もう一夏は世話をするは必要ない」
ちょっとしたレベルだけど、俺は気になってしまったというだけ
どうぞ続きを
-五反田食堂-
のび太「ごめん遅れちゃったよー」
鈴「へ?のび太!?あんたなんでここに来てるのよ!」
のび太「え…なんでってここで今日はパーティーって…」
のび太「そういえばラウラちゃんとセシリアちゃんは?言いたい事あるんだけど…」
シャル「まさかなにも聞かされてないの…?」
のび太「な、なにが…」
シャル「あの二人は今日の19:00に便で帰るって」
のび太「え!?」
箒「今はもう六時だ…ここから電車で二時間はかかる…どう急いでももう…」
のび太「いや、間に合う!」
一夏「え?」
のび太「来い!ドラ式!」パァアアアア
鈴「ちょ!外でのisは!」
のび太「織斑先生が許可は取ってあるらしいよ!」
>>200
いままで親の代わりになって一夏を育ててきた千冬は
立派になった一夏にもう自分はいらない的な意味です…
わかりづらくてすいません…
のび太「モード移行!タイプドラリーニョ!」
シャル「じゃあ頑張ってね」
のび太「ありがと!」
バッシュウウウウン
一夏「相変わらず速いな…」
箒「あのモードだと目で追うのが精一杯だからな」
シャル「結局ドラ式の謎は解けなかったね…」
鈴「まあいいんじゃない?のび太ももういいって言ってたし」
弾「待て、話が全く読めない」
鈴「あんたはいいからご飯作っておきなさいよ」
弾「へいへい…」
箒「おや?いつものラブモードみたいにだんたんって呼ばないのか?」
鈴「あ、あ、あ、あ、あ、ああああんた何でそれを!」
箒「蘭に聞いた」
シャル「だんたんって…」
弾「いやあ…ははは」
鈴「らあああああああん!あんたねぇえええ!」
蘭「きゃー!お姉ぇが怒ったー!」
一夏「仲の良い姉妹だこと…」
のび太(く…間に合うかな…!)
のび太(でもなんで二人は僕になにも言ってくれなかったんだ…!)
のび太(本当にもう二度と会えなくなるかもしれないのに…!)
のび太(なんで…!)
のび太(とにかく今は急がなきゃ…!)
-空港到着-
シュウウウウン
子ども「あ!isだ!それにあのお兄ちゃんテレビで見た事ある!」
のび太(時間は…!18:30…!)
のび太(まだゲートのなかに入ってなければいいけど…)
ダダダダダダダ
ガヤガヤ
のび太(くっそ…!人が多すぎて…!)
のび太「すいません!」
受付「はい?」
のび太「この辺で金髪で巻き髪にしてる女性と銀髪で眼帯をしてる女性を見ませんでしたか!?」
受付「いえ…そのような方は…」
のび太「…っく…ありがとうございます…」
のび太「すいません!」
ゲート係委員「はい?」
のび太「この辺で金髪巻き髪の…」
セシリア「その声はのび太さん…?」
のび太「せ、セシリアちゃん!」
ラウラ「何故居る」
のび太「なんでって!二人の見送りに!ってなんで僕になにも言ってくれないのさ!」
セシリア「…」
ラウラ「…すまない」
ラウラ「言わなくてはいけないと思った…だが…」
ラウラ「言ってしまえばそれはお別れを言う事になってしまう…」
ラウラ「さよならを言ってしまったらもう二度と会えない気がしたんだ…」
セシリア「それに…のび太さんの顔を見たら決心が鈍ってしまう様な気がしたんですの…」
のび太「…」
セシリア「でも、もう私たちは既にこのゲートを通ってしまいました」
セシリア「後戻りする事は出来ません…」
のび太「…うん」
のび太「……」
のび太「僕、代表選手に選ばれたよ」
のび太「だから、僕が活躍すれば…二人の耳に入る事にもなると思う…」
のび太「だから頑張るから…遠くからでも応援しててね…」
セシリア「わかりましたわ…」
ラウラ「うむ」
セシリア「でも、私は何が何でもさよならは言いませんわ」
ラウラ「私もだ」
セシリア「もし、このまま終わってしまったとしてもそれはきっとそういう運命だったんですわ」
セシリア「でもいつまでも、のび太さんが迎えに来てくれる事を願っていますわ」
ラウラ「私もだ…」
のび太「わかった…絶対に迎えに行くよ」
セシリア「ありがとうございます」
ラウラ「こう言うときは頑張れとか言えば良いのだろうか」
のび太「ふふ、そうだね」
のび太「でも、こう言うときはやっぱり」
のび太「"またね"じゃないかな…」
ラウラ「そうだな…」
セシリア「ですわね…」
のび太「じゃあ…」
「「「またね」」」
僕たちはその後振り返って
それぞれの道を歩き始めたんだ
何度振り返ろうと思ったかわからない
もし、後ろを向いたら二人がこっちを見ていたかもしれない
でも目が合えば、二人は戻ってきてしまうかもしれない
それだけは絶対に駄目だったんだ
今日はこれぐらいにしてまた明日話すよ
君の記憶の構築が話しかけないといけないなんて少し誤算だったかな…
まあ昔に戻ったみたいで嬉しいんだけどね?
じゃあお休み。ドラえもん
今日はこれでおわりっす
変なところは脳内補完してくれたらありがたいです
それではおやすみなさい
じゃあ次は僕の結婚する前日の話でもしようかな
色々急に決まってね、ビックリしたよ
まあ聞いててね…
あれは僕が君の開発に取りかかって三年過ぎた当たりかな…
--------
-----
--
のび太「ふぅ…これで上手く行けば良いんだけどな…」
のび太「…」
ピンポーン
のび太(宅配便かな…?)
のび太(まあいつも通り判子の位置は教えてあるし、後でいいか)
のび太(それにしてもドラえもんの原動力って何だったんだろう…)
のび太(充電してるところとか見た事無かったし)
のび太(自家発電とかなのかな…)
のび太(まさかどら焼きが原動力だったりして!)
のび太(なーんてね…)
ピンポーン
のび太(またか…?なにか頼んでたっけ…お歳暮とか?)
のび太(というか今は何月なんだろう)
のび太(まあ関係はないんだけど…)
のび太(そろそろ人手を増やしたいな…メイドロボとか作ってみようかな…)
のび太(ドラえもんも一応そんな部類だった気がするし…)
ピンポーン
のび太(またか)
のび太(そういえば今回は色んな所から仕入れたんだっけ)
のび太(それならこの量が来てもおかしくないか…)
ピンポーン
のび太(さっきからやかましいな…僕は外に出たくないのに)
のび太(一夏君達とも約束してないから来客なんて居ないはずだし)
ドガァアアアアン
のび太「!?」
ウイイイイイイン
ウイイイイイイイン
シンニュウシャデス!シンニュウシャデス!
のび太「な、なに!?テロ!?」
のび太「とりあえず特殊隔壁展開!」ポチッ
ガガガガガガガガ
ドゴオオン
トクシュカクヘキ、トッパサレマシタ!
イッチョクセンニコチラヘムカッテキマス!
のび太「ええ!?」
のび太「ちょ!なんかないの!?」
モウマニアイマセン!
のび太「しょうがない!ドラ式!」パァアアアアア
タダイマ、テキハトビラノマエニイマス!
ドッゴオオオ
千冬「まったく…なんだこの無駄にセキリュティのレベルが高い家は…」
のび太「織斑…先生…?」
千冬「呼び鈴を鳴らしたら出てこい、馬鹿者」
のび太「なんでこんな所に…」
千冬「とりあえずその展開しているisをしまえ」
のび太「は、はい!」
千冬「で、何故出て来なかった」
のび太「いや、宅配便だと思ってまして…」
千冬「お前は宅配便が来ても外に出ないのか」
のび太「いつも来る人には判子の位置教えてありますし…」
千冬「はあ…」
のび太「というか先生も!僕が留守だったらどうするつもりだったんですか!」
千冬「気配でわかる」
のび太「あ、そうですか…」
のび太「えっと…なにか用事があってここに…?」
千冬「お前、外の事は何も知らないんだな」
のび太「へ?」
千冬「私が今何をやっているか知っているか?」
のび太「is学園の先生じゃないんですか…?」
千冬「違う」
千冬「テレビを見ていないのか?」
のび太「まあ…見ませんね…」
千冬「はあ…お前のために私は頑張って居たというのに…」
のび太「へ?」
千冬「今私は国会議員をやっている」
のび太「えええええええ!?」
千冬「まあいい…最近の世界の状態を教えてやろう…」
のび太「はあ…」
千冬「最近の日本では医療技術の発達により生まれてくる子供の性別を指定することが可能となった」
のび太「凄いですね…」
千冬「技術としては素晴らしい事だ」
千冬「だが、その影響で男子の数が激減しているんだ」
のび太「…」
千冬「女尊男卑がよりいっそう強くなったこの世の中で」
千冬「そんな技術が開発されればこうなる事は明らかだった」
千冬「その技術のせいもあるが、今の日本の人口は男女の比率が5:5では無くなってしまったんだ」
千冬「それの原因は男性の自殺が原因」
千冬「世間の冷たい対応に耐えられなくなった者達だろう」
千冬「今では全体で6:4もしかすると7:3になるかもしれない…」
千冬「そのような兆候はすでにお前が学生の時にもあったんだがな」
のび太「それと織斑先生が議員になったのは何の関係が…?」
千冬「ある法律を変えるためだ」
のび太「法律…?その、さっき言っていた生まれる前の性別決定のことですか…?」
千冬「ああ、それを第一目標として掲げてきた」
千冬「表向きにはな」
のび太「表向きには…?」
千冬「ああ、もう一つの私の目的は日本の結婚制度の改正だ」
のび太「…?」
千冬「世間では結婚をしない女性が増えている」
千冬「それは単に収入が十分にあるから、という事もあるが」
千冬「やはり原因は男女比の均衡が崩れた事だ」
千冬「そこで私が掲げたのは」
千冬「男性の重婚を認める事…だ」
千冬「私の予想では猛反対されると思っていたんだ」
千冬「だが、一部の女性、そしてほぼ全ての男性」
千冬「あまり良い事ではないが、私や一夏のファン」
千冬「そのもの達の支持が大きく、当選する事が出来た」
のび太「まさか…」
千冬「そうだ、私の中ではほぼお前のための法律改正だ」
のび太「そんなことまで…」
千冬「ついでに日本の国際交流の発展のためといい重国籍の所持も認めさせた」
のび太(認めさせたって…)
千冬「かなり時間がかかってしまったがな…」
のび太「まさか本当にやってくれるとは思いませんでした…」
千冬「ここまでやったんだ、もうお前のすべき事はわかっているな?」
のび太「はい…でもなんでここまで…」
千冬「私の長年の夢は、一夏が幸せになり、誰かと幸せな家庭を築く事だった」
千冬「一夏が篠ノ之…いや、もう織斑か」
千冬「一夏が箒と結婚することが出来たのは、お前の学生時代の数々のフォローがあったからだと思っている」
千冬「これは、その恩返しだと思っていてくれ」
のび太「そんな大げさな…」
千冬「大げさなどではない」
千冬「私はお前に本当に感謝しているんだ」
千冬「福音が襲って来たときにほぼ元に戻る事が絶望的だった一夏を助けてくれたのはやはりお前だろう?」
のび太「さあ…なんのことでしょうかね…」
千冬「ふっ、まあいい」
千冬「ここに偶然ドイツ行きのチケットとイギリス行きのチケットがある」
千冬「私は忙しくて使えないから、コレを貴様にやろう」
のび太「あ、ありがとうございます…」
千冬「気にするな」
千冬「出発は三日後だ、色々準備をしておけ」
のび太「は、はい!」
千冬「あ、そうだ」
のび太「?」
千冬「ボーデヴィッヒとオルコットには私から連絡しておく、お前はしなくて良いぞ」
のび太「あ、ありがとうございます」
千冬「じゃあ私は帰るぞ」
のび太「あ、はい!本当にありがとうございました!」
千冬「うむ、壊した物の修理屋は後日向かわせる事にする、研究の邪魔をして悪かったな」
のび太「いえ!結婚式には是非来てください!」
千冬「気が早いな、まあ楽しみにしておく」
カツカツカツ
のび太(じゅ、準備かぁ…まず…指輪とかなのかな…)
のび太(あー!なんかものすごい緊張してきたー!)
のび太「なんだよこれ!無理だよ!」
のび太「とりあえず僕が居ない間色々やってくれるロボット作ろう!」
のび太「うわあああああ!」
カチャカチャカチャカチャカチャ
-5時間後-
ババーン
のび太「ものすごい物が出来てしまった…」
のび太「ドラえもんを作る補助をして貰うだけのつもりだったのに…」
のび太「会話はもちろん、家事全般をこなし状況に応じて自らを勝手にアップグレード…」
のび太「でも言う事は絶対に聞くし、一応安全装置も付けたから暴走の心配はない…」
のび太「二度と作れないよこんなの…」
ロボ「マスター!」
のび太「おお、早速しゃべった」
ロボ「ナニカゴメイレイヲ!」
のび太「うーん…とりあえず僕のご飯作ってくれる?」
ロボ「リョウカイシマシタ!」
シュウウウウウウウン
のび太(移動の音が少しうるさいかな…そこは後で変えよう…)
のび太(いや、やらせてみようかな…)
のび太(うまいな…)モグモグ
のび太(僕が作ったから僕より上手くなるとは思ってなかったのに…)
ロボ「マスター!オアジハドウデスカ?」
のび太「うん!とってもおいしいよ!」
のび太「えっと…名前付けなきゃね…なにがいいかな…」
ロボ「ナマエヲツケテクレルンデスカ!ウレシイデス!」
のび太(安価使ってみてもいいかな…)
のび太(うん、良い名前が思いつかないな…)
のび太(テレビ付けてみるか…)
のび太「あ、うちテレビ無い」
ロボ「マスター?テレビナラワタシガイマスグアップデートスレバミレマスヨ」
のび太「あ、じゃあお願いするよ」
ロボ「リョウカイシマシタ」
ガシャガシャガシャ
ウイーンウーイン
のび太「あ、材料必要だったら僕の研究室にあるから勝手に使って良いよ」
ロボ「アリガトウゴザイマス」
シュウウウウウウウン
-15分後-
ロボ「モニターの取り付けを完了しました。ついでにスピーカーの機能を向上させました」
のび太「おお、凄い流暢に話すようになったね」
ロボ「はい、マスターが聞き取りづらかったようでしたので」
のび太「ありがと、じゃあテレビ付けてくれるかな?」
ロボ「了解しました」
パチッ
ロボ『みーかーた!侍はどーちーらであえーますかー』
のび太「ん…?歌…?この歌なんて言う曲?」
ロボ「検索します………この歌はニホンノミカタ ネバダカラキマシタという曲です」
のび太「ふーん…じゃあ君の名前はネバダで」
ネバダ「ありがとうございます、マスター!私この名前気に入りました!」
のび太「そう?凄い適当だったけど」
のび太「もうテレビは大丈夫、ありがと」
ネバダ「はい、マスター」
のび太「じゃあこの辺で指輪を売ってるところ検索してくれる?婚約指輪」
ネバダ「了解しました」
ピピピピピピ
ネバダ「隣町にアフターサービスも万全で評判の良い店舗があります」
のび太「わかった。ありがと」
のび太「じゃあ僕出掛けてくるから」
のび太「瓦礫とかの掃除って出来る?」
ネバダ「お任せください!」
のび太「じゃあ宜しく頼むよ。あ、研究室はやらなくて良いからね?アップグレードしたければ入っても良いけど」
ネバダ「了解しました!」
のび太「じゃあ留守番もよろしく」
ネバダ「了解です!マスター!」
のび太(すっごい便利だな…量産出来るようになったら特許取って売ろうかな…)
のび太(でも悪用されそうだからやめよ)
のび太(でも重要な研究資金に…)
のび太(一般人に売らなきゃいいのかな…?)
のび太(でも悪用ってドラえもんは悪用されなかったのかな…)
のび太(あれは自分に意志があるから大丈夫なのかもな…)
のび太(でも、しょっちゅう僕の事そそのかしてたような…)
のび太(まあ量産出来るようになってから考えるか)
-隣町到着-
のび太「んー…こっちかな?」
のび太「久々に歩くと疲れるな…」
のび太「誰か会ったりしないかなー…」
のび太「ん…ここかー」
-高級指輪店・giant-
カランカラーン
のび太「うっわ…こういう空気苦手かも…」
店員「いらっしゃいませ!本日はどういったご用件で!?」
???「おい!そこの店員!自分から話しかけに行くな!」
店員「え、でもマニュアルには…」
???「マニュアル通りにやればいいってもんじゃないんだ。ちゃんとお客様の顔を見て状況を判断してから行け!」
店員「は、はい!すいません!」
のび太「あー…別に大丈夫ですよ…」
???「お見苦しいところをすいませんでしたって…ん?」
のび太「へ?」
???「お客様…お名前を伺ってもよろしいですか?」
のび太「野比のび太だけど…」
???「やっぱりのび太か!久しぶりだな!」
のび太「え…どちら様ですか…」
???「うっわ!心の友の顔を忘れるなんてひっでーやつだな…」
のび太「え…まさかジャイアン…?」
ジャイアン「おう!」
のび太「うっわー!なんかすっごい痩せてかっこよくなったね!」
ジャイアン「そう言うお前もなんだかがっちりした体型になったよな」
のび太「ここに居るって事はもしかしてここの店長とか?」
ジャイアン「いや、ここは俺のやってる会社の系列の店。俺はそっちの社長」
ジャイアン「剛田コーポレーションって聞いた事無いか?」
のび太「ごめん、僕テレビ見ないんだ」
ジャイアン「なんだよー」
ジャイアン「今日はたまたま店の様子見に来ててよ。いやーすごい偶然だなー!」
のび太「そうだね」
ジャイアン「つーかお前あれか?」
ジャイアン「ここに来てるって事は誰かと結婚するのか?」
のび太「まあね…まあこれからプロポーズなんだけど」
ジャイアン「おおー!でもしずかはもう出来杉と結婚して海外に住んでるんだろ?誰と…」
のび太「ああ、is学園の友達だった人」
ジャイアン「あーそう言えばお前はそうだったな」
のび太「うん」
ジャイアン「じゃあ俺が見繕ってやるよ。指の号数とかわかるのか?」
のび太「10年ぐらい前のなら…」
ジャイアン「あてにならねえな…」
ジャイアン「予算は?」
のび太「気にしなくて平気」
ジャイアン「おお、言うねー!つーか今なんの仕事してるんだ?」
のび太「研究職だよ」
ジャイアン「おお…それで儲かってるのか…すげーな…」
のび太「自分のために開発したセキリュティシステムがciaとかに評価されてね」
のび太「ものすごいお金貰った。まあ今日生身の人間に破壊されたけど」
ジャイアン「なんだかものすごい壮絶だな…」
ジャイアン「お。これなんかいいんじゃねえか?」
のび太「ダイヤモンド?」
ジャイアン「おう、今人気なんだぜ?ピンクダイヤ」
のび太「あ、そうだ。二つ買うんだけどなるべく値段に差がつかないように…」
ジャイアン「はあ!?二つ!?まさか…お前…」
のび太「うん、重婚するつもり」
ジャイアン「なんだと…」
ジャイアン「お前ってそんなにもてたのかよ…」
のび太「いや、好かれたのは生涯その二人だけだと思うよ?」
ジャイアン「そんなこといってis学園では黄色い声援浴びまくってたんだろ?」
のび太「そんなことないよ…」
ジャイアン「あーあ!うらやましいなー!」
のび太「そんな事言ったらジャイアンだって高校時代マネージャーと付き合ってたんでしょ?」
のび太「しかも他校のチアガールにいきなり告白されたとか」
ジャイアン「な!なんでそれを!」
のび太「スネ夫から聞いた」
ジャイアン「あいつ…!」
ジャイアン「そういやあ今日は夜からあいつの所と会食だ…許さん…」
のび太「ははっ!頑張ってね!」
ジャイアン「ああ…」
のび太「そういえばスネ夫って最近どうなんだろう。全然会ってないや」
ジャイアン「お?じゃあ今日一緒に来るか?」
のび太「本当に?いいの?」
ジャイアン「まあ一応うちの会社とスネ夫ん所の会社の親睦会なんだがな」
ジャイアン「一人増えたところで変わらないし」
のび太「じゃあお邪魔させて貰うよ」
ジャイアン「おう、場所は五反田食堂って所だから」
のび太「え?ホントに?そこ知り合いの所だよ」
ジャイアン「そうなのか?じゃあ場所もわかるな」
のび太「うん」
ジャイアン「じゃあ本格的に決めるか」
のび太「うん、とりあえずそのピンクダイヤってのは貰おうかな」
ジャイアン「まいどー」
ジャイアン「もう一つはどうするんだ?」
のび太「んー…どうしよう」
ジャイアン「その子のイメージは?」
のび太「金と青」
ジャイアン「よくわからねえ…」
のび太「金髪でお気に入りの色は青って感じ」
ジャイアン「外人…?」
のび太「うん、二人ともね」
ジャイアン「すげーな…」
ジャイアン「金髪ねぇ…じゃあシンプルにこのホワイトダイヤとかどうだ?映えるぞ」
のび太「綺麗だね…」
ジャイアン「ここの一押しだからな」
のび太「じゃあこれにするよ」
ジャイアン「まいどー」
のび太「君のセンスに任せるよ」
ジャイアン「おう」
ジャイアン「支払いは?」
のび太「カードで」ピッ
ジャイアン「おおう…ブラック…」
のび太「滅多に使わないけどね」
のび太「っていうか君も持ってるだろ?ブラックカード」
ジャイアン「俺は会社経営だからな…お前は個人でしかも自分一人だけじゃねえか…」
のび太「一発大当たりしただけだって…」
ジャイアン「まあいいや、じゃあまた後でなー」
のび太「うん」
ジャイアン「あ、もし誰か連れてきたいなら別に呼んでもいいぞ。あまり大人数は困るけど」
のび太「うん、大丈夫だよ」
のび太「ただいまー」
???「あ、おかえりなのだ!マスター!」
のび太「へ?束さん…?なんでここに…」
???「冗談キツイですぞ!マスター!」
のび太「え…そのマスターって呼び方もしかして…」
ネバダ「はい!ネバダですよ!」
ネバダ「宅配便が届いたのですが前の姿では気味悪がられてしまいまして…」
ネバダ「誠に勝手ながらビジュアルと会話機能を改正させて貰ったのです!」
のび太「どうしてそのビジュアルに…?」
ネバダ「ランダムです!」
のび太「そっか…うさみみまで一緒…」
のび太(束さんの正体って僕が作ったロボットだったの…?)
のび太(色々無茶があるな…)
のび太「ネバダ…ネバタ…逆から読むとタバネ…少し無理があるな…」
のび太「まあとりあえず部屋の掃除ありがと」
ネバダ「いえいえ!ご命令ですので!」
のび太(これは箒ちゃんに報告した方が良いのかな…)
のび太「えっと…僕この後食事に誘われたんだ。だからまた留守番になるんだけど…」
ネバダ「そうですか…」シュン
のび太(うさみみが垂れた…感情表現機能まであるのか…)
のび太「着いてくる…?」
ネバダ「いいんですか!?」
のび太「連れてきて良いって言われたからね」
ネバダ「じゃあ行きたいです!」
のび太「じゃあとりあえず支度ね」
ネバダ「はい!わかりました!マスター!」
のび太「あ、あとこれからマスターって呼ぶの禁止ね?」
ネバダ「了解です!のび太さん…でいいんでしょうか」
のび太「うん、そうしてよ」
のび太(さすがにこんな見た目は完璧な人間にマスターなんて呼ばせられないよ…)
のび太(でも、束さんはロボットだったのか…?まあそうすると色々納得出来るけど)
のび太(いつも同じ服だったし異常なまでの早さの演算力とあと一夏君を助けたときの薬…)
のび太(たぶんあの薬ってこの子が作ったんだろうな…)
ネバダ「~♪」
のび太「支度出来た?」
ネバダ「準備満タンなのだ!マスター!」
のび太「マスターはやめてねー」
ネバダ「ああ!もうしわけないです!」
のび太(ロボットなのに癖ってあるのか…?)
のび太(もはや人間だな…)
のび太「じゃあ行くよ、乗って」
ネバダ「はい!」
-五反田食堂-
のび太「おー前と何にも変わってない」
ガラガラガラ
のび太「おじゃましまーす」
鈴「ああ!すいませんけど今日は貸し切りで…」
のび太「やあ、鈴ちゃん。変わってないね」
鈴「えっと…あんたもしかしてのび太?」
のび太「うん、そう」
ネバダ「…」
鈴「その子は…?もしかして彼女…?あんたセシリアとラウラは…」
のび太「ああ、違う違う、この子はロボット。今朝作った」
鈴「本当に…?嘘つきなさいよ…」
のび太「まあ信じろっていうのが無理な話かもね…」
のび太「ねえ、この状態でもテレビ写せる?」
ネバダ「可能です」
のび太「ちょっとやって見せて」
ネバダ「了解なのだ」
ペカー
ネバダ『とれもろす!』
鈴「うお…目が光って壁にテレビが…本当にロボットなのね」
のび太「信じてくれた?」
鈴「まあね…あんた凄いわね…」
のび太「もうどうやって作ったか覚えてない」
鈴「まあいいわ、ちょっと手伝ってよ!少し間に合いそうにないんだ」
のび太「いいよーネバダ、君も宜しく」
ネバダ『とりもろプツン…了解です。マスター!」
鈴「あんたマスターなんて呼ばせてるの…?」
のび太「そうプログラムした覚えはないんだけどね」
鈴「ふーん…まあいいわ…」
鈴「だああああん!」
弾「なんだよ!そんなに叫ばなくても聞こえるっつーの!」
鈴「この子が厨房手伝ってくれるってさ」
弾「本当か!助かります!」
ネバダ「マスターの指示ですので」
弾「もしかしてのび太君の彼女?」
鈴「ロボットらいしわよ説明がめんどくさいから後でね」
弾(なん…だと…?)
>>266
すまんこ
ミスッた
×鈴「ロボットらいしわよ説明がめんどくさいから後でね」
○鈴「ロボットらしいわよ説明がめんどくさいから後でね」
鈴「ねえあんた」
のび太「ん?僕?」
鈴「それ以外誰が居るのよ」
鈴「あんた、もう結構時間経つけどあいつら二人どうすんのよ」
のび太「織斑先生が頑張ってくれたお陰で、明後日迎えに行くよ」
鈴「あーやっぱりあの人のあれはあんたのためだったのね」
のび太「僕は知らなかったんだけどね」
鈴「まあよかったわ。やっとね…」
のび太「うん…僕もやっと約束が果たせるよ」
鈴「っていうか今日はシャルロットに呼ばれたの?」
のび太「ああ、シャルちゃんが決めたからからここになったのか」
のび太「違うんだ、その相手の方も僕の知り合い」
鈴「ええ!?あんた剛田コーポレションの社長とも知り合いなの!?」
のび太「まあ…昔の友達だよ」
鈴「あんたものすごいパイプ持ってるのね…」
のび太「僕のお陰っていうかみんなが頑張ってるからでしょ」
鈴「でも、考えてみなさいよ」
鈴「今世界を羽ばたいてるバイオリン奏者と幼馴染みでその夫で宇宙飛行士とも仲良くて」
鈴「今世界のisの半数をシェアしてるボーンリバー社社長と親友で副社長とも友人」
鈴「政界のブリュンヒルデに気に入られてて」
鈴「極めつけは剛田コーポレーションの社長とも旧友」
鈴「これってものすごい事よ…」
のび太「改めて言われると確かにね…」
鈴「つーかあんた仕事なにやってんの?」
のび太「研究職だよ」
弾「なんだお前知らないのか?」
鈴「なにが」
弾「のび太君の開発したセキュリティシステムってfbiとかciaとかが使ってるレベルだぜ」
鈴「なによそれ…」
のび太「僕って外でないからさ、自分用に結構厳重なの作ったら売ってくれって言われて」
のび太「っていうか良く弾くん知ってたね」
弾「そういうの興味あるんだよ」
のび太「どうする?ここも使ってみる?」
鈴「誰が悲しくてこんなおんぼろな中華料理屋に忍び込むのよ!」
のび太「はははは!」
今日はここまで
束さんの件
のび太の拾った孤児とかにしようかと思ったけどもう子ども二人っていう描写しちゃったからかなり強引だけどこうしちゃった
ドラえもんよりハイスペックとかは気にしないでくださいwwww
弾「おーい、鈴ーそっち準備出来たかー」
鈴「もう大丈夫ー」
弾「おっけーじゃあ料理運ぶから手伝ってくれー」
鈴「はいはーい」
のび太「少し早めに来て良かったよ」
鈴「助かったわ、こいつのろまでさ」
弾「俺かよ…」
ネバダ「マスター、私は何をしたら…」
のび太「うーん…まだ何かやる事ある?」
弾「いや、もう大丈夫だぜ」
のび太「そっか。じゃあ休憩してて良いよ。あとマスター禁止」
ネバダ「あ、すいません…」
鈴「うん、完璧ね」
のび太「鈴ちゃんって中華以外も作れるようになったの?」
鈴「あんたなめんの!当たり前じゃない!」
弾「まあ俺の親父が仕込んだからなあ…あの頃毎日泣いてたよな」
鈴「な!泣いてなんかないし!」
弾「何言ってるんだよ。そのたびに俺の部屋来てたくせに」
のび太「大胆だねー」
鈴「ううううううううるさいい!」
ガラガラガラガラ
スネ夫「こんばんわーって何でのび太が…」
シャル「あれ、本当だ。なんでのび太が…バイト?」
のび太「違うよ、ジャイアンにたまたまあってね。招待されたんだ」
シャル「ジャイアン…?」
スネ夫「ああ、今日の相手の社長。友達だって言ったでしょ?」
シャル「剛田さんか。なんでジャイアン?」
のび太「なんで…?」
スネ夫「さあ…」
ガラガラガラガラ
ジャイアン「ちーっす。お、のび太もう来てたのか」
のび太「うん、少し手伝いにね」
鈴「もう準備出来てますのでどーぞ座ってくださーい」
シャル「ありがとうね」
鈴「こちらこそ使ってくれてありがと」
シャル「まあ何はともあれ、みんな揃ったようだし座ろうか」
スネ夫「そうだね!」
のび太「なんか急に来ちゃってごめんね…」
ジャイアン「いいんだよ!お前を祝う為でもあるんだし!」
シャル「祝う?」
ジャイアン「あっと…スネ夫のとこの副社長だっけ?」
シャル「あ、申し遅れました。骨川シャルロットです」
のび太「骨川!?結婚したの!?結婚式呼ばれてないよ!」
スネ夫「あー違う違う。養子縁組!パパが気に入っちゃってさ…」
シャル「それでデュノアの名前を捨てるって言ったらお義父様がうちに来なさいって」
スネ夫「まあパパもママも娘が欲しかったらしくてさ…それに僕はもう別の人と結婚してるし」
のび太「あー…そういえば昔スネ夫ってシャルちゃんに振られたんだっけ」
スネ夫「それは言っちゃいけない」
スネ夫「結婚式はやってないけど、手紙は送ったはずだぞ」
のび太「郵便物は見ない主義なんだ」
ネバダ「今度からは私が受け取りますので大丈夫ですよマスター」
のび太「助かるよ…」
シャル「だれ…?助手?秘書?それとも…彼女?」
のび太「ロボットです」
シャル「え?」
のび太「ネバダ。テレビ起動して」
ネバダ「了解、マスター」
ピッ
ネバダ『ペプシマアアアアアアアン』
シャル「凄いね…」
スネ夫「ちょっとのび太。うちの会社と契約しないかい?」
シャル「っていうか凄い話それちゃったよ…」
のび太「あ、ごめん」
シャル「それで、祝うっていうのは…?」
ジャイアン「ああ、それが今日こいつと会ったのってうちの会社の系列の指輪店だったんだ」
シャル「指輪?」
ジャイアン「そう、こいつ結婚するんだってさ。外人としかも重婚」
シャル「外人で重婚…?まさか」
のび太「うん、そのまさかだよ!ラウラちゃんとセシリアちゃんを明後日迎えに行くんだ」
スネ夫「おお!それはめでたいな!」
のび太「いやー、ありがとう!」
シャル「明後日…」
スネ夫「どうかした?」
シャル「いや、ちょっと…ごめん。電話掛けてくる」
スネ夫「?まあいってらっしゃい」
ジャイアン「あーあ…これで行き遅れは俺だけか…」
スネ夫「一応シャルちゃんも結婚はしてないよ」
ジャイアン「マジかよ!」
のび太(一応…?)
スネ夫「うん、まあ結構僕たちも忙しいし。僕もパパの決めたお見合いだったし」
スネ夫「まあいい人だったし良かったけど」
ジャイアン「惚気か」
スネ夫「まあねー」
ジャイアン「なんだとー!」
スネ夫「あはははは!」
のび太(みんなお酒回ってきてるなー)
シャル「…」チョイチョイ
のび太「…僕?」
シャル「…」コクコク
のび太(なんだ…?)
-五反田食堂前-
シャル「…ねえ…最近セシリアと連絡取ってる?」
のび太「セシリアちゃんと?向こうに行ってからは一切取ってないよ」
シャル「やっぱり…」
のび太「な、何かあったの…?」
シャル「セシリアがたった一人でオルコット家を守ってきたのは知ってるよね?」
のび太「まあ…」
シャル「まあ帰ってからも頑張ってたんだけど、やっぱり一人でやるのは最近限界が来てたんだって」
シャル「それで、セシリアのメイドのチェルシーさんも手伝ってたんだけど本当に限界が来たらしいんだ」
のび太「う…うん…」
シャル「それを狙って昔からオルコット家を狙ってた名家が動き出したらしい」
のび太「え…じゃあオルコット家が不味いんじゃあ…」
シャル「それだけならまだいいさ…君にとっては」
シャル「僕が言いたいのはセシリアが無理矢理結婚させられそうだって事だよ」
のび太「え…」
シャル「まあ当然といえば当然だよ。相手の家を傘下に入れるには政略結婚が一番だもの」
のび太「…」
シャル「明後日だともしかしたら間に合わないかもしれないよ…」
のび太「そ、そんなにすぐの事なの?」
シャル「多分明後日に丁度」
シャル「明後日に出発するんだったら間に合わないんじゃないかな…」
のび太「どうしよう…今からチケットすぐに取れるかな…」
シャル「無理だろうね、このシーズンは旅行者多いよ」
のび太「…どうしよう…僕…約束したのに…」
のび太「セシリアちゃんを…オルコット家を大事にするって言ったのに…」
シャル「のび太、君の特技はなんだい?」
のび太「あやとりと射撃…」
シャル「それもそうだけど、もっとあるよ」
シャル「勇敢に行動できること」
シャル「緊急事態に冷静に対処できること」
シャル「どんなに絶望的な状況でも絶対に諦めない事」
のび太「…」
シャル「そして君には一般人には使えない」
シャル「世界でたった二人だけの素晴らしい特技があるだろう?」
のび太「is…」
シャル「そう、君は世界チャンプなんだからisの使用許可ぐらいすぐ降りる」
シャル「それに君のドラ式なら明日にはイギリスに着けるだろう?」
のび太「…ありがとう…シャルちゃん」
シャル「別に良いさ。僕も君たちには幸せになって欲しい」
のび太「それ、織斑先生にも言われたよ…」
シャル「なんでだろうね。君たち三人を見てるとなんとなく僕も幸せな気持ちになるんだ」
シャル「そういう不思議な魅力が君たちにはあるんだよ」
のび太「そうなのかな…」
シャル「うん、あるよ」
シャル「多分二人はもうつぶれてるから僕が説明しておくよ」
シャル「君は早く迎えに行ってあげて」
のび太「じゃあネバダを貸しておくよ」
シャル「ネバダ?」
のび太「僕のロボット」
のび太「僕の言う事しか聞かないみたいだけど、多分僕が言えば何とかなるから」
シャル「ありがと、じゃあ一回戻ろうか」
のび太「うん」
ネバダ「わかりました…」ブスッ
シャル(不服そうだ…そんなに嫌なのか…)
のび太「じゃあ僕は行くよ、後よろしく」
シャル「うん」
ジャイアン「エンダアアアアアイヤアアアアアア!」
スネ夫「うわははははは!」
シャル(うるさいなあ…)
のび太「とりあえずis管理局に電話か…」
プルルルルル
管理局員『はい、こちらis管理局です』
のび太「あ、えっと…野比のび太ですけどいまからでもisの使用を許可して頂きたいんですが」
管理局員『野比のび太様ですね?少々お待ちください』
のび太「はい」
テレレレレレーンテレレレレー
ガチャッ
管理局員『お待たせしました』
管理局員『えっと申し訳ないんですが許可は出来ないとの事です』
のび太「な、なんで!」
管理局員『では』
ブツッ
プープープー
のび太(な、なんで…)
のび太(な、なんで…僕最近何にも悪い事してないし…)
のび太(むしろ外出てないし…)
のび太(もういっかい…)
プルルルルル
プルルルルル
プルルルルル
ブツッ
のび太(き、切られてた…!)
のび太(こうなったら本部に直接行ってやる…!)
ダダダダダダダ
-is管理局-
のび太(着いた…近くて良かった)
ウィーン
のび太「すいません、isの使用許可を貰いたいんですけど」
受付「お名前は」
のび太「野比のび太です」
受付「少々お待ちください」
受付「isの使用は許可できない、とのことです」
のび太「な、なんでだよ!僕は急がなきゃいけないんだ…!」
のび太「いい加減にしてくれよ!」バン!
警備員1「おい、何をしている」ガシッ
のび太「うるさい!僕は約束を!守らなきゃいけないんだ…!」
警備員1「おい、こいつをつまみ出すぞ」
警備員2「はい」ガシッ
のび太「離せ!離せよ!」
警備員1「おい、暴れるな。怪我したいのか?」
偉そうな人「そこの警備員、しっかり押さえてなさい」
のび太「…っく!」
偉そうな人「君の言いたい事はわかる」
偉そうな人「でも、どうしようもない事もある」
偉そうな人「この世にはどうしてもあらがえない力ってものがあるんだ」
偉そうな人「それをわかって貰いたいね」
のび太「ああ…そうか…そういうことか…」
偉そうな人「もうわかってくれたかな。わかったなら帰ってくれ」
のび太「…っく…」
偉そうな人「もう離して大丈夫ですよ」
警備員「はっ…」
のび太「これだからみんな信用出来ないんだ…」
のび太「っくそ!」
ダダダダダダダ
のび太「…だめだったか…」
のび太「シャルちゃんはああ言っていたけど…」
のび太「とりあえず、電話…」
プルルルルル
ガチャ
シャル『ん?どうしたの?』
のび太「駄目だったよ…やっぱり大人は汚いよ。僕にisの使用許可は下りない」
シャル『なんで…』
のび太「向こうの家は僕の事を警戒してたみたいだね」
のび太「邪魔されないように色々手を回したみたい…」
のび太「もう、色々考えたけど、無理だ…」
のび太「セシリアちゃんが言ってたんだ」
のび太「『このまま終わったら、それはそれでそういう運命だったんだ』って…」
のび太「多分、そういう運命だったんじゃないかな…」
シャル『君は弱くなったね』
シャル『高校時代の君だったらもっと手を尽くしてたんじゃないかな』
のび太「あの頃僕は何も知らなかったからね」
のび太「無謀だったんだよ」
シャル『そうだね。あの頃の君は無謀だった』
シャル『でも、無謀ってわかっててもやらなきゃならない事ってあるんじゃないかな』
シャル『今回の事は、もうどうでも良い事なの?』
のび太「どうでもいいわけない…でも、どうしたらいいのさ…」
シャル『…』
のび太「僕にはわからない…もう詰みなんだ…」
シャル『じゃあ、もういいよ』
シャル『そんな弱虫なのび太だったら、セシリアも結婚しないほうがいいさ』
シャル『じゃあね』
ブツッ
のび太「…」
のび太(シャルちゃんの言いたい事はわかる…)
のび太(でも、どうすればいい…)
のび太(僕には、isの方法を絶たれたらなにも残らない…)
のび太(飛行機をチャーターしてもどうせ許可は降りない)
のび太(明後日の飛行機で間に合えば…それに賭けるしかない…)
-五反田食堂-
シャル「はあ…のび太…」
ネバダ「マスターがどうかしたんですか…?」
シャル「ああ、…ちょっとね…色々邪魔されたみたいで…」
ネバダ「マスターはなにがしたいんですか?」
シャル「とりあえず…イギリスに行ければいいのかな…」
ネバダ「イギリスにですね…すいません。誠に勝手ながら私はマスターが最優先事項です」
ネバダ「受けた命令よりもマスターを助ける事が優先事項と判断しました」
ネバダ「申し訳ありませんが、この命令は破棄させて頂きます」
シャル「うん…出来るだけのび太を助けてあげて…」
ネバダ「はい」
シュウウウウウウン
鈴「あいつってロボットにまで好かれるのかしら…」
シャル「さあ…」
シャル「はあ…あいかわらず僕は役立たずだな…」
鈴「何言ってるのよ」
シャル「デュノアの名前に未練なんてなかったのにこういう都合の良いときだけ欲しくなるよ」
鈴「あら、今でもあんた十分権力あるんじゃない?」
シャル「養子と妾の子は違うんじゃないかな…」
鈴「そうじゃなくて」
鈴「あんた自体色んな所に顔効くでしょ」
シャル「どうなんだろう…でも、のび太のisの許可は下りないと思うんだけど…」
鈴「あんたのじゃ駄目なの?」
シャル「残念ながら僕のisは無いよ」
鈴「私も何だけどね…」
シャル「うーん…許可降りそうなis持ってる人…」
鈴「ある程度名前が知れ渡ってる人で専用機持ちなんて都合良く…」
「「あ」」
のび太(とりあえず家に帰ろう…)
ネバダ「マスター」
のび太「うわっ!シャルちゃんの手伝いは!?」
ネバダ「申し訳ありません。マスターの補助を最優先と考え、放棄してきました」
のび太「そっか…ありがと…」
プルルルルル
のび太「ん?電話?シャルちゃん…」
のび太「どうしたの…」
シャル『のび太!さっきはごめんよ!』
のび太「いや、いいよ…」
シャル『一つ方法を思いついたんだ!』
シャル『一夏なら白式がある!子どもが大丈夫なら箒の紅椿のが良いけど』
シャル『とりあえずこの二つのどっちかなら大丈夫だから、いますぐに連絡を!』
のび太「もう、連絡は入れたよ」
のび太「一夏君は大丈夫だった。でも誰かを乗せる事が許可されない」
のび太「凄い特殊なケースで僕が雁字搦めにされてる」
シャル『…な!』
ネバダ「日本では空を飛ぶのに許可が必要なんですか?」
のび太「いや、isの使用に許可が必要なんだ」
ネバダ「わかりました。では一旦家に帰らせてください」
のび太「…?」
-のび太宅-
ネバダ「研究室をお借りします。あと少しお時間を…」
のび太「な、何をするつもり?」
ネバダ「私を飛行出来るようにアップグレードします」
ネバダ「燃料の問題が心配ですが、なんとかします」
ネバダ「それと、織斑さんはisの使用許可が下りて居るんですよね?」
のび太「うん」
ネバダ「こちらへ呼び出しておいてください」
ネバダ「先ほどからの会話から推測して私で飛んでいったとしても妨害のおそれがあります」
ネバダ「そのため護衛としてお願いしたいのです」
のび太「わかった」
シャル「もう僕は怒ったよ…」
鈴「ちょ、オーラが半端無い事になってるわよ…」
シャル「スネ夫、事務所の倉庫の鍵を貸して?」
スネ夫「うーいー!」
シャル「ありがと」
鈴「あ、あんたなにするのよ!」
シャル「事務所の倉庫にまだ正式に登録されてないisが二機あるんだ」
シャル「実験機だから使いたくなかったんだけど」
シャル「もう僕は怒ったよ」
シャル「久々だけど鈴も操縦出来るよね?」
鈴「実験機ってのはすこし怖いけど任せなさい」
のび太「ありがとう、一夏君」
一夏「おう、お前のピンチだったらいつでも行くぜ」
のび太「ありがと…」
一夏「イギリスって言えばセシリアんとこか…何かあったのか?」
のび太「うん…実は…」
ピンポーン
のび太「ん?誰…」
ガチャ
シャル「やあ、助けに来たよ」
鈴「私もねー」
のび太「二人とも!どうして…」
シャル「僕の会社のまだ認可されてないis使うことにしたよ」
シャル「認可されてなければ、起動の制限をされる事もないしね」
シャル「もう本当に最終手段」
ネバダ「マスター!出来ました!私飛べます!」
一夏「え?だれ…」
鈴「説明はあとよ!行くわよ!」
のび太「うん!宜しく頼むよ!」
シャル「僕を怒らせるとどうなるかわからせてあげないと…」
今日はここまで
なんか風邪引きながらだったからか収集つかなくなってきてしまった気がする
まあとりあえずおやすみなさい
ネバダ「マスター、ちゃんと捕まりました?」
のび太「うん、わざわざ取っ手を付けてくれるなんてね」
鈴「のび太が作ったんじゃないの?」
のび太「この子が自分で作ったんだ」
鈴「めちゃめちゃ優秀じゃない…」
のび太「僕もビックリしてるよ」
一夏「まあ行こうぜ!もう夜遅いし、急がないと!」
シャル「そうだね、このままなにもなく行けば明日の昼には付けるかな?」
のび太「間に合いそうだね…」
鈴「さって!三人のために一肌脱ぐわよー!」
一夏「ああ!」
バシュウウウウウウン
キイイイイン
ネバダ「やはり予想通り、高速でこちらに向かってくる機体があります」
のび太「数は?」
ネバダ「あと10分で接触する機体が一機います」
のび太「ネバダ、三人と通信繋げる?」
ネバダ「了解です」
のび太「三人とも、聞こえる?」
シャル『感度良好ー』
のび太「今ネバダがこっちに向かってくる機体を関知した」
のび太「とりあえず一機しか来てないみたい。迎え撃つ準備を宜しく!」
鈴『まっかせなさーい』
一夏『シャルと鈴の武装は?』
シャル『昔の僕の専用機とあまり変わらないと思っててもらっていいよ』
シャル『一応全射程カバー出来る』
一夏『了解』
鈴『ねえ、その向かってくる機体って無人機なの?』
ネバダ「いえ、生体反応があります。有人のようです」
鈴『なら確実にのび太を狙ってくるわね』
鈴『じゃあこの場はとりあえず私が受け持つわ』
のび太「宜しく頼むよ」
シャル『安易に死亡フラグは建てないで…』
ネバダ「来ます!」
???『夜分遅くにわざわざすいません、私メイド長と申しますわ』
メイド長『申し訳ございませんがここであなた方には落ちて頂きます』
鈴『あんたの相手は私よ、行くわよ!』ギュン
メイド長『元より命令は数を減らす事ですので…』ギュウウン
ガキンガキイイイン
シャル『よし、行こう!』
シュウウウウン
キイイイイイイイイン
ネバダ「また来ました…今度は三機もです…」
シャル『さっきの人は偵察だったのね』
一夏『っていうかあいては私的利用出来るisいっぱい持ってるんだな』
のび太「オルコット家を傘下に入れるような所だからね…当然といえば当然じゃないのかな?」
ネバダ「どうしますか…イギリスまではあと2時間と25分かかる予定です」
ネバダ「私は武装を積んでいないので対戦は出来ないのですが…」
のび太「ねえ、今ってどこ飛んでるの?」
ネバダ「中国のタクラマカン砂漠に入った所です」
のび太「じゃあもう大丈夫じゃないか」
パッ
ヒュウウウウ
ネバダ「な、マスターなんで手を!」
のび太「ドラ式、来い」パアアアアアア
シュウウウウウン
のび太「さって…反撃開始だよ…」
シャル『な、なにやってるの…?このままじゃいつか制限が…』
のび太「そう、外で無断でisを使用すると時間で強制終了して、暫く起動出来ない」
のび太「でも、そのシステムはそのisを登録してる国内に居るときにしか発動しないよ」
のび太「前にセキュリティシステムを渡しにアメリカに行ったときにドラ式を一旦管理局に預けたんだ」
のび太「その時なんでか理由を聞いたんだ」
のび太「そしたらからくりを教えてくれたよ」
のび太「強制終了させるための電波は300kmまでしか届かない」
のび太「国内では色んな電波塔から出してるから死角はないけどね」
一夏『知らなかった…』
シャル『先に言ってくれれば良かったのに…』
のび太「さっき思い出したんだ」
一夏『まあ何はともあれ、ドラ式があれば100人力だな!』
ネバダ「では私はオペレートに専念しますので。一旦離れます!」
のび太「ありがとうね」
ネバダ「はい」
キイイイイイイン
ネバダ『あと10分ほどで敵と接触します』
のび太「ありがとう!」
シャル『四の五の言ってられないし、先制攻撃仕掛けるよ!』
一夏『おう!』
のび太「わかった!」
ギュン
メイド三姉妹「「「発見しました!」」」
シャル『はあ!』バシュンバシュン
一夏「っらあ!」ブウン
のび太(まずは一人ずつ狙い打つ…)
のび太「モード移行!タイプキッド!」
のび太「はあ!」ドガンドガアアン
三姉妹「「「散開します」」」
シュンシュン
シャル『良いコンビネーションだね…!』
のび太(確かに良いコンビネーションだ…実際足止めを食らってるし…)
のび太(でも、伊達にどっかのラブラブ夫婦を長年相手にしてきた僕じゃないよ…!)
のび太(ここだ…!空気大砲!)ドカァン
末っ子「きゃあ!」ボオン
次女「末っ子がやられたか…」
長女「だが奴は我が三姉妹最弱…」
シャル『のび太!もうイギリスはすぐそこだから先に行って!』
のび太「ありがとう!」
一夏『頑張れよ!』
のび太「うん!」
キイイイイイイン
のび太(ドラリーニョで行けばもうすぐだ…!)
のび太(とりあえず急がなきゃ…!)
ネバダ『マスター!聞こえますか!』
のび太「もちろん」
ネバダ『また高速でこちらに向かってくる機体があります!』
のび太「ありがとう、迎え撃ってやろうじゃないか…」
ネバダ『肝心なのが数です…』
のび太「何機?」
ネバダ『…30程近づいて来ます…』
のび太「な…!」
のび太「30!?嘘だろ!?」
ネバダ『嘘じゃありません…マスター、逃げてください…』
のび太「そんな事出来るわけ無い…」
のび太「こんなに目立った事してるのにセシリアちゃんからは連絡がない…」
のび太「多分、セシリアちゃんも監視されてるんだ」
のび太「このまま放って置くわけにはいかないよ」
ネバダ『…御武運を…』
のび太「ありがと…」
ギイイイイイイン
「ターゲット発見!迎え撃て!」
のび太「来たか…都合良く今日は満月だね…これはほぼ暴走だから使いたくなかったけど…しょうがない…」
のび太「モード変更、タイプドラコニフ…」
「わおおおおおおおおおん!!!」
ザッシュウウウウ
「いやああ!!」
「は、速すぎる!」
「怯むんじゃない!世界チャンプとはいえ相手は一人だ!まとまってかかれ!」
「はい!」バシュンバシュウン
のび太「…っく!」キュウン
「ここです!」バァン
のび太「ぐあ!」ドォン
のび太(っく…!やっぱり多すぎるよ…!)
ネバダ『マスター!大変です!まだ増援が来るようです…!』
のび太「ありがとう、でもまだ諦めない」ドカン
のび太「無謀だけどね」ドカン
のび太「これはやらなきゃならない事だ」
のび太「とりあえず数を教えてくれ」
ネバダ『さっきよりは少ないですが…15です…』
のび太「わかった。ありがとう」
のび太「あとで僕を海から回収しといてね」
ネバダ『頑張ってください…』
「勝負には集中しなさい!」バシュウン
のび太「集中ならしてるさ!」キュン
のび太(…っく…!そろそろシールドエネルギーガ限界か…?)
「射撃部隊!撃て!」
「「「「「はい!」」」」」
バシュンバシュウウウン
のび太(っく…!弾幕とかいうレベルじゃない…!)
のび太「ひらりマント!」ヒラリ
「近戦部隊!いけぇ!」
「「「「「はい!」」」」」
のび太「モード移行!タイプ王ドラ!」ガッ!
「っく!」
「今だ!」キュウウウン
ドガアアアアアアアアン
のび太「うわああああああ!」
ヒュウウウウ
「よし!落としたぞ!」
「ミッション完了だ!」
のび太(ああ…駄目だ…)
のび太(今のでエネルギーが尽きちゃった…)
のび太(増援なんて、必要無かったじゃないか…)
のび太(ごめん、セシリアちゃん…)
のび太(僕…)
のび太(約束守れなかったよ…)
ガシィィ
???「…なんとか…間に合ったな…」
のび太(なっ…)
ラウラ「嫁がやられるなんて珍しいな」
のび太「ラ、ラウラちゃん!?」
ラウラ「私だけじゃない、クラリッサ達もいるぞ」
クラリッサ「貴様ら覚悟しろおおおおおおお!」
ラウラ「私だけ仲間はずれとは感心しないな」
のび太「な、なんで…」
ラウラ「凰から連絡を受けたんだ」
ラウラ「もしかしたら嫁がピンチになるかもしれないから、手伝ってやってくれと」
のび太「ありがとう…」
ラウラ「礼や訳は後で聞く」
ラウラ「セシリアの所へ急がなきゃいけないんだろう?」
のび太「うん!」
クラリッサ「隊長!ここは我々が引き受けます!」
クラリッサ「のび太さんを連れて先へ向かってください!」
ラウラ「ああ、任せたぞ」
クラリッサ「はい!」
クラリッサ「黒ウサギ部隊!全力でかかれえええええ!」
「「「「いやああああああ!」」」」
あぁ、>>343は数に対するツッコミっす
isの総数が500無いのに30も……と
敵もisなんですよね?
キイイイイン
ラウラ「心配したぞ。嫁を見つけたら急にレーザーで撃たれたんだからな」
のび太「ははは…ごめん」
ラウラ「全く…それに迎えに来るのが遅すぎだ」
ラウラ「私がどれだけ待っていたと思って居るんだ」
のび太「ご、ごめん…」
ラウラ「まあいい…もう着くぞ」
のび太「うん、このままこの住所に向かって」
ラウラ「わかった」
>>351
まあ、そうですね…
金の力ってことで
-オルコット宅前-
のび太(初めて見たけどおっきい家…)
のび太(居るかな…)
リリリリリリリン
ガチャ
チェルシー「どちら様ですか?」
のび太「えっと…いきなりすいません、野比のび太って言います」
チェルシー「のび太さん…確かセシリア様のis学園時代のご学友ですよね?それで、そちらはラウラ・ボーデヴィッヒさんですね」
のび太「はい、そうです」
のび太「セシリアさんいらっしゃいますか?」
チェルシー「…」
チェルシー「とりあえず、あがってください」
のび太「…?」
-客間-
チェルシー「すいませんが…今ここにセシリア様はおりません…」
チェルシー「あなたは、学生時代にセシリア様が約束をしたというかたですよね」
のび太「そうです…準備が整ったので迎えに来ました」
チェルシー「セシリア様は現在相手方の自宅にてほぼ軟禁状態にいます…」
チェルシー「ここに来ているという事はもうご存じのことでしょう…」
チェルシー「いますぐにでも、助けに向かってあげてください」
チェルシー「セシリア様もそれを望んでおられます…」
のび太「そこまでの案内、お願いしても良いかな」
チェルシー「ええ、お任せください」
ラウラ「急ごう、あんな手を使ってくる奴らだ…何をするかわからん」
のび太「そうだね…」
-到着-
のび太「ここですか…」
チェルシー「ええ…」
ラウラ「まずは素直に入れてくれる事を祈ろうか」
のび太「そうだね」
ギギギギギギ
のび太(門が勝手に…)
???「君が野比のび太くんかい?結構手を尽くしても駄目だったね…」
のび太「お前は…」
七光り息子「僕かい?僕はセブンスブライト社の御曹司」
七光り息子「そしてセシリア・オルコットさんの結婚相手さ」
のび太「そうか…君が…」
七光り息子「全力をを尽くしたのになーまさかドイツのis部隊が来るとは思ってなかったよ」
七光り息子「ここまで来た事を称えて君に挑戦権をあげよう」
七光り息子「おい」
執事「はっ」
七光り息子「まあ諦めて貰うしかないんだよ」
七光り息子「この結婚はたかだか学生時代の約束なんかに左右されるほど軽い物じゃないんだ」
のび太「…」ギリッ
七光り息子「まあ僕もセシリアさんはタイプじゃないけど、可愛がってやるから安心しな」
のび太「…この…」グッ
ラウラ「やめろ、殴ったらこいつの思うつぼだぞ」
執事「お連れしました」
セシリア「のび太さん!」
のび太「セシリアちゃん!」
セシリア「ああ…お逢いしたかったですわ…!」
のび太「僕もだよ…」
七光り息子「あーあーそう言うの良いから」
七光り息子「さて、君に挑戦権をやる、と言ったね」
七光り息子「僕と勝負して貰おうか」
のび太「…」
七光り息子「競技は何でも良いよ。僕は負けないからね」
のび太「…この部屋の飾りとか見ると、君はクレー射撃が得意なようだね」
七光り息子「あ?わかる?これでもつい先日開かれた僕主催のクレー射撃の大会で優勝したんだ」
七光り息子「元世界チャンプとか呼んだんだけどね」
七光り息子「まあ僕の足下にも及ばなかったよ」
のび太「ふーん…」
のび太「じゃあ、競技はクレー射撃で良いよ」
七光り息子「お?君も競技者なのかい?その割に名前は聞いた事無いね」
のび太「クレー射撃なんてやった事無いよ」
ラウラ「…な!」
七光り息子「はっはっは!君は面白いね!世界チャンプに勝った僕に未経験者の君が勝てると思ってるのか!」
七光り息子「わかった!じゃあ競技はクレー射撃だ!」
七光り息子「そして賞品はこのセシリア・オルコット自身だ!」
セシリア(これだからこいつは…)
のび太「…」
のび太「もう、君の負けだね」
七光り息子「は?何を言っているんだい?」
のび太「まあ勝負を受けても良いよ、負けないし」
のび太「でも、まず君は間違っている」
のび太「セシリアちゃんを賞品と扱う時点で君はセシリアちゃんの永遠のパートナーとしてふさわしくない」
のび太「さらには結局君はオルコット家の名前しか見てない」
のび太「そんなクズ野郎と一勝一緒なんてセシリアちゃんがかわいそうだ」
のび太「その時点で君の負けだよ」
七光り息子「はっはっは!勝てないと知って僕を侮辱する作戦か!?」
七光り息子「滑稽だよ!実に滑稽だ!」
セシリア「のび太さん…ありがとうございます…」
のび太「僕自身もかなり頭に来てるんだ」
のび太「そういえばさっき色々手を尽くしたとか言ったね」
のび太「それは君の力じゃない」
のび太「どうせ親の力とか金の力とかそんな物だろ」
のび太「君自体は顔もゴミ、性格もクズ、根性も曲がってる、特技は何もない」
のび太「そんな君に何の魅力があるんだい」
のび太「そんなのでセシリアちゃんと結婚するなんてありえないね」
七光り息子「はっはっは!だから僕を挑発する作戦は無駄だよ!いいから早く始めようじゃないか!」
セシリア「のび太さん…賞品として扱われるのはしゃくですが、この際構いません。絶対に勝ってください」
のび太「わかったよ」
のび太「じゃあ、宜しく頼むよ」
七光り息子「ああ、やっとやる気になってくれたか!執事!」
執事「はっ」
七光り息子「まあ初心者の君用に簡単なルールにしてあげるよ!」
七光り息子「ルールは本当に単純だ」
七光り息子「あそこから出てくるクレーをより多く打ち落とした方が勝ちだ」
七光り息子「僕が先攻からでいくよ」
七光り息子「執事!」
バシュンバシュンバシュンバシュンバシュン
バシュンバシュンバシュンバシュンバシュン
パンパンパンパンパンパンパンパンパン
七光り息子「…ふう…七つか…少し調子が悪かったかな?」
七光り息子「さて君の番だよ」
のび太「うん」
七光り息子「執事ー」
七光り息子(くくく…君のクレーはものすごい早さでしかも色んな箇所から出てくる…)
七光り息子(せいぜい混乱して無様な姿を見せるがいいさ…)
七光り息子(それに君に渡した銃には火薬が入っていない…)
七光り息子(散々僕をバカにした罰だよ…!)
ガシャシャシャシャシャシャシャシャ
ガシャシャシャシャシャシャシャシャ
ガシャシャシャシャシャシャシャシャ
のび太(やっぱり卑怯な手を使ってきたか……集中…)
パパパパパパパパパパパパン
七光り息子「はーっはっは!全然駄目じゃないか…ってあれ?」
のび太「あれ?なんかしたかな?とりあえず来たのは全部打ち落としてみたけど」
のび太「この弾が撃てない銃なんかじゃあ無理だったから、僕の物を使わせて貰ったよ」
のび太「勝敗は聞くまでもないよね」
七光り息子「お、おい!なんだその指にはめてる物は!そんな物を使うなんて卑怯だぞ!」
のび太「卑怯?そうか、卑怯か」
七光り息子「そうだ!卑怯だ!男なら正々堂々勝負しろよ!」
のび太「じゃあ君はオカマなのかな」
のび太「僕だけ説明したルールと違うやり方でやらせて」
のび太「さらには僕に渡した銃は全然使い物にならない」
のび太「これが君の言う正々堂々だったのかい?」
七光り息子「…っく!」
のび太「あ、あともう一つ」
七光り息子「なんだよ…」
のび太「君の番の時の数のクレーを全部打ち落とせないんじゃあ世界チャンプに勝てるわけ無いだろ」
のび太「接待クレーとかだったんじゃないか?」
七光り息子「な、なんだと…!」
のび太「とにかく、僕の勝ちだからね」
のび太「行こう、セシリアちゃん。ラウラちゃん」
セシリア「え、ええ…」
ラウラ「うむ…」
ラウラ(暫く会わないうちに…)
セシリア(のび太さんが…)
(とんでもなくかっこよくなっている!(ますわ…!)
-外-
のび太「二人とも…本当に久しぶり…」
セシリア「何年ぶりですかね…」
ラウラ「私は数えていた9年と4ヶ月と5日ぶりだ」
のび太「良く数えてたね…」
ラウラ「それだけ楽しみだったんだ」
セシリア「本当に…本当にまた会えて嬉しいですわ…」
のび太「僕もだよ…」
ラウラ「ああ…」
のび太「…ふう…」
のび太「二人とも、聞いて欲しい事があるんだ」
セシリア「ええ…」
ラウラ「ああ」
のび太「こんなに長らく待たせてごめん」
のび太「9年と4ヶ月と5日以来の約束を果たしに来ました」
のび太「二人とも絶対に幸せにしてみせます」
のび太「だから、この僕野比のび太と」
のび太「結婚してください」
ラウラ「ああ…勿論だ」
セシリア「喜んでお受け致します」
パンパーン
のび太「うわ!」
鈴「ぬふふー!おめでとーう!」
一夏「やったなー!」
シャル「めでたいねー!」
クラリッサ「隊長おおおおおおおおおおおお!おめでとうございますうう!」ウワーン
チェルシー「セシリアアアアアアアアアアア!おめでとううううう!」ウワーン
のび太「みんな…無事だったんだね…」
シャル「もちろん!」
鈴「あんなのに負けるわけないでしょー!」
セシリア「お久しぶりです…」
ラウラ「懐かしい顔だ…」
一夏「なんか二人とも綺麗になったなあ…」
シャル「あー!箒に言いつけてやろーう!」
一夏「うわ!やめろって!あいつ怒ると怖いんだから!」
ネバダ「マスター…おめでとうございます…」
のび太「うん、ありがとう」
セシリア「ええ!?そ、そちらの方は!?」
ラウラ「ま、まさか三人同時にあ、ああああ愛するとか言い出すんじゃないだろうな!」
のび太「この子はメイド兼助手ロボットだよ。名前はネバダ」
セシリア「ロボット…?」
ラウラ「こ、これがか…?」
のび太「うん、嘘はつかないよ」
ネバダ(証拠をお見せしましょうか?)ボソボソ
のび太「いや、この二人は大丈夫」
セシリア「まあのび太さんがそういうなら…」
ラウラ「だな…」
のび太「ほらね?」
のび太「さって…これからどうしようか…」
セシリア「では、皆さんを私の家へ招待しますわ」
シャル「え?いいの?」
セシリア「ええ、どうせ私とチェルシーと多少の使用人しかいませんわ」
シャル「じゃあお邪魔しようかなー!」
のび太「僕も行きたいな。飛行機のチケットは明日だし」
鈴「わたしもー」
一夏「じゃあ俺も…」
シャル「一夏は帰りなよ。箒いじけるよ?」
一夏「そうだな…」
ラウラ「そういえば居ないな…」
一夏「じゃあ俺はここでな」
のび太「うん、ありがとね」
一夏「おう、じゃあな」バシュン
のび太「聞きそびれたけど、指輪は気に入ってくれた?」
ラウラ「気に入らないはずがないだろう。お前に貰う物は全て宝物だ」
セシリア「私もですわ」
ラウラ「ほら、証拠に今日もお前に貰ったネックレスは着けている」チャラ
セシリア「あら、ラウラさんもですの?」チャラ
のび太「二人とも…」
シャル「うっわー僕たち帰った方が良さそうだねー」
鈴「そうねー私も弾が待ってるから帰るわー」
のび太「え!?」
シャル「そうそう、だんたんがねー」
鈴「ちょ!やめなさいよ!」
シャル「ということでー」バシュウン
鈴「日本帰ってきたら連絡入れなさいよー」バシュン
のび太「え!ちょ!待って!」
セシリア「行ってしまいましたわね…」
ラウラ「だな…」
のび太「…ああ…」
セシリア「まあ、ひとまず我が家へ向かいましょう」
ラウラ「そうだな」
のび太「うん…」
-セシリア宅セシリア自室-
ラウラ「凄いな!ベッドがふかふかだ!」ピョンピョン
セシリア「こういうところは変わってないんですのね…」
のび太「なんか安心したよ…」
セシリア「ですわ…」
セシリア「でも、のび太さんも変わっていませんわ」
のび太「そうなの?」
セシリア「ええ、あの頃と変わっていません」
セシリア「あの頃の格好いい、頼りがいのある男性のままですわ…」
のび太「僕一人じゃ無理だったよ…」
のび太「何人もの支えがあったからここまで来れたんだ…」
セシリア「それでも、のび太さんがいい人だから皆さんが手伝ってくれたんですわ」
ラウラ「そうだぞ、そうでなくては困る」
のび太「そっか…ありがと…」
セシリア「…私…凄く不安でしたわ…」
セシリア「一人で…ずっと戦って来ましたの…」
セシリア「そしてついには結婚の話が出てきていて…」
セシリア「結局のび太さんからの連絡はありませんでしたし…」
のび太「え?織斑先生から来なかった?」
セシリア「いえ…来ませんでしたが…」
のび太(わざとか…)
セシリア「でも、これからは一人じゃありません…」
セシリア「ラウラさんが居てのび太さんがいて…」
セシリア「これからの長い人生をともによろしくお願いしますわ…」
のび太「もちろんだよ…」ギュッ
ラウラ「私も一緒にな…」ギュー
のび太「当たり前じゃないか…」
ラウラ「そうか…ならっ!」グイッ
のび太「うわ!」
セシリア「きゃっ!」
ドサッ
ラウラ「…」
セシリア「…///」
のび太(ら、ラウラちゃんが引っ張るから上に覆い被さる形に…)
ラウラ「こ、ここ今夜はお、おおおお前のために取っておいた純潔を嫁にやる…だから…」
セシリア「わ、私も…たくさん愛してください…///」
のび太「…わ、わかった…頑張るよ…」
チュー
-おしまい-
これで本当に終わりです
自分なりに綺麗に終わらせたつもり
約1ヶ月の間長らくお付き合いいただきありがとうございました
質問あったら受けます
乙!
ネバダと束は無関係と考えていいの?
>>387
無関係というわけではありません
だけどネバダ≠束であると言うことは言っておきます
終わる前に↑の話を最後に入れようかと思ったのですがその場合終わらせ方が浮かばなかったのでこういう形になってしまいました。
乙
1は他に何か書いてるの?
書いてるのがあったら教えてくれ
>>393
現在執筆中のものはありません
既に完結したもので良ければ↓が初めてのssです
富樫勇太「眠い・・・」
富樫勇太「眠い・・・」 - SSまとめ速報
(http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1352542748/)
意外と反響が良かったのでもしかしたら後日談を書くかもしれません
書く場合は新しくスレを建ててやろうかと思います
ただ全然アイデアがないので年内はキツイかもしれません
とりあえず気長にまってくれれば嬉しいです
森きのこに載っていたということでコメント見てきました
人気記事のトップにもなっていて嬉しかったです
みんな射撃でののび太の点数の件が突っかかってるみたいですね
あれはわざと点数を更新しないようにのび太が調節しました
理由は初期の頃はのび太はisにそれほど興味がなく、期待されないようにするためでした
酉これだ!
思い出した!
いやーよかった
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