阿笠「ちょっとコンビニ行ってくるぞい」コナン「行ってらっしゃーい」 (26)

阿笠「すぐ戻るからの」

コナン「へいへい」

サンデーマート

ピロピロピロン

店長「いらっしゃいませー」

阿笠「よし!」


プリン・ゼリー類売場

阿笠「このプッチンプリンを…」ガチャ

阿笠「……」キョロキョロ

阿笠「開ける!」ベリベリベリ

阿笠「スプーンを持って!」



阿笠「あむあむあむ」ピチャピチャピチャピチャ

店長「あ、アンタ何やってんだ!」

阿笠「やばい!逃げるぞい!」ダダダ

店長「待てー!ドロボー!」

阿笠「逃げ足は自信があるんじゃ!もう出口じゃぞい」

店員A「待て!」ズイッ

阿笠「なっ…回り込まれたぞい!」

店員A「大人しく捕まって下さい。お願いします…」

阿笠「く…くそおお~」

店長「なんであんなことをしたんだ!」

阿笠「そりゃプリンが食いたくなったからのう」

店長「じゃあ買えばいいじゃないか!いい年して何をやっているんだ!」

阿笠「うるさいのう…第一あのプリン賞味期限が半日前じゃったから微妙にまずかったぞい」

店長「反省の色無しか…もう駄目だ!警察に電話するからな!」

阿笠「はあ!?警察は勘弁じゃ!やめてくれんか!」

店長「いいや!きっとアンタ常習犯だろう?ここ最近商品のプリンが中身だけ食われてしまう被害が続出していたんだ!もう勘弁ならないぞ!」

店員A「待ってください店長!」

店長「なんだ?どうしたんだ?」

店員A「警察だけはどうか勘弁してあげてください!その代わり…」

店長「その代り…なんだね?」

店員A「その人を…バイトとして雇えないでしょうか?プリンの損害分働いてもらうんです」

阿笠「へ?」

翌日

店員A「いらっしゃいませー」

阿笠「い、いらしゃせー」

店長「もっと声を出す!発音もちゃんとしないとな」

阿笠「なんじゃいグチグチうるさいぞい」

店長「その態度はないだろう!彼に免じて警察への通報は取りやめて働いて返すことにしたんだろう?真面目に取り組むんだ」

店長「君も言ったからにはこのプリン爺さんを責任もって教育して欲しい」

店員A「はい、もちろんです…」

阿笠「ぷ、プリン爺さんとはなんじゃ!」

店長「それじゃあ阿笠さんにレジの扱いを指導するように。私は奥で在庫の確認をして来る」

店員A「わかりました」

阿笠「全く、あの脱サラ親父め…こんなか弱い老人をこき使いよって」

店員A「頑張っていきましょう阿笠さん」

阿笠「ああ…それにしても、なんで君はワシを庇ってくれたのかね?」

店員A「ええ、実は僕も、似たような境遇だったので」

阿笠「君も万引きかの?」

店員A「そうなんですが…もっとすごいことをしてしまったんです」

阿笠「…というと?」

店員「実は、夜な夜な店の商品を盗んでいたんです。それも、店の屋根裏に住みながら」

阿笠「な、何じゃと!?」

店員A「頑張っていきましょう阿笠さん」

阿笠「ああ…それにしても、なんで君はワシを庇ってくれたのかね?」

店員A「ええ、実は僕も、似たような境遇だったので」

阿笠「君も万引きかの?」

店員A「そうなんですが…もっとすごいことをしてしまったんです」

阿笠「…というと?」

店員A「実は、夜な夜な店の商品を盗んでいたんです。それも、店の屋根裏に住みながら」

阿笠「な、何じゃと!?」

店員A「僕は元々、サラリーマンだったんですがある日リストラされて、」

店員A「このコンビニに入って、トイレの中で途方に暮れていたら店を閉められてたんです」

店員A「そしたらおいしそうな弁当が目に飛び込んできて目が眩み……それ以来ずっとトイレの中に隠れ住んで、店が閉まる度に店の中の商品を拝借して生活していました」

阿笠「なんとまあ…」

店員A「でもバイトの子が、窃盗を疑われるようになってしまいましてね……挙句の果てにはその子の友人に真相を暴かれてしまったんです」

阿笠「……どこかで聞いたことがあるのう」

店員A「でも店長さんは、僕を雇って、働いて償うように言ってくれたんです。その時の優しさを忘れられなくて…」

阿笠「いやはやとんでもないことをしたんじゃのう」

店員A「ようやくそろそろ損害分が弁償できそうです。阿笠さんもきっと許してもらえますよ」

阿笠「そうじゃのう…トホホ」

店員A「お待ちのお客様どうぞー!」

1ヶ月後

ピロピロピロン

阿笠「いらっしゃいませー!」

客K「ほいよー」

阿笠「はいビールが一点、アタリメが一点……」ピッピッ

客K「パラメントワンのロングとマルボロの8ミリのソフトも頼む」

阿笠「あ…はいはいおタバコですねーえーと…」

客K「それと…おい坊主!何か食いたいものないか?」

客C「えーと…僕はアメリカンドッグでいいや」

客K「アメリカンドッグと唐揚げ棒と春巻にメンチカツ、ポテトと揚げパンな!」

客C「食い過ぎなんだよおっちゃん…」

阿笠「はい!えーと袋はお分けしますか?」

客K「一緒でいい!」

阿笠「はい恐れ入ります!」

店員A「袋詰めは僕がやります!」

阿笠「ああ、すまんのう!」

阿笠(なんやかんやでここの仕事にも慣れてきたのう)

阿笠(最初は面倒じゃったが、だんだん楽しくなって来たわい。何と言っても…)

七川「阿笠さん、袋詰めやりますからレジをお願いしまーす」

阿笠(蘭君の友人らしい可愛いJKの店員もおるからのう!ぐふぃふぃふぃふぃふぃ!)

その後博士は見事更生した

実質無職だった博士も働く喜びをようやく得たようだ

ちなみに弁償して手元に残った給料はほとんどサンデーマートでのプリンの購入に充てているようだ

店長も半ば呆れ気味でプリン爺さんと博士を呼び続けているらしい


終わり

博士がプリン食べるとこを書きたかっただけです。ありがとうございました

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