淡「宮永咲って照の妹?」照「ち…」 (23)

照「んちん」

淡「え?」

照「そう、咲は私のちんちんだったんだ」

※下ネタ注意

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淡「冗談とかじゃないんだよね」

照「うん」

照「それじゃ、下に行こうか」

淡「テル!」

照「何?」

淡「聞かせてくれないかな。サキのこと、全部」

照「…長い話になるよ?ちんちんだけに」

照「私が生まれた家、宮永家は特殊な家系でね。そこに生まれる女の子は最初、ちんちんが生えてるんだ」

淡「ふたなり?」

照「そう。ただ宮永家の女子に生えたそれは成長とともに抜け落ちるの」

照「私のちんちんも2歳くらいの時に抜け落ちた。本当なら、そこで全て終わるはずだったんだ」

淡「…テルは何をしたの?」

照「まだ幼かった私は、自分のちんちんを妹のように思っていたの」

淡「妹?」

照「男の人でも、自分のちんちんを息子って言う人がいるでしょ。きっと、それに近い感覚だったんだと思う」

照「ちんちんがそのまま死んでしまうことを恐れた私は、ちんちんを土に植えて育てた」

淡「親に止められなかったの?」

照「どうせ枯れるだろうと思って放って置かれてたんだよ。でも、ちんちんは育ったんだ」

照「気がつくとちんちんは、私によく似た女の子になっていた」

淡「すごい!おとぎ話みたい!」

照「あの頃の私もそう思ったよ。でも、おとぎ話で喜ぶのは子供だけ」

照「人間の姿になってしまったちんちんは、もう水を与えるだけでは生きていけない。普通の子供のように扱わなくてはいけなくなったんだ」

照「その日からお父さんとお母さんは毎日ケンカするようになった」

淡「どうして?」

照「いるはずのない女の子がいるなんて、周りの人に知られたらどう思われるかわからない。大人はおとぎ話を認めてくれないんだ」

照「周りにばれないように育てるにも限界がある。殺そうなんて声が聞こえてくる時もあったよ」

淡「そんな…」

照「結局お父さんは私のちんちんを咲と名付け、ちゃんとした戸籍を与え家族として育てようと決意した」

照「ちんちんに戸籍を与えるなんてことは国としても前例が無くて、裁判で白黒つけることになったんだ」

淡「それで…結果は?」

照「勝ったよ。咲は人として生きていけるようになったんだ」

淡「やった!」

照「でも、失ったものも大きかった」

照「お父さんは裁判で勝つために宮永家の体質などの情報を晒してしまった。だから私たち、特に咲は親戚たちから疎まれるようになったんだ」

照「それだけじゃない。お母さんも咲のことを憎んでいた」

淡「え!?」

照「最初から宮永家だったお父さんと違って、お母さんにはこんなことに巻き込まれる覚悟なんてなかった」

照「もともと咲を育てることにも反対だったみたいだしね。抱えたストレスを全部咲にぶつけるようになっていったんだ 」

淡「ひどい…」

照「ううん。それが普通の人の反応だよ。お母さんは何も悪くない」

照「…本当にひどいのは私だったんだ」

照「お母さんの咲いびりに気づいたお父さんは麻雀卓を買ってきたんだ。麻雀を通してなら家族仲良く笑い会えるんじゃないかって」

淡「それがテルと麻雀との出会い?」

照「ううん。既に小学校の友達と何度も打ってたよ。友達との間では一番強かった」

照「だから麻雀卓を一番喜んだのは私だった。咲に私の強さを見せてやるなんて意気込んでた」

照「でも、一番強かったのは咲だったんだ」

照「私は咲を大切に思ってるつもりで、実は心のどこかで見下してたんだ」

照「だから自分の妹に、ちんちんに負けることが許せなかった」

照「何としてでも咲に勝つために、おこづかいを賭けることをお父さんに提案したりもした」

照「そしたら咲は、わざと私に負けるようになったんだ」

淡「どうしてわざとだってわかったの?」

照「スコアが毎回プラマイゼロなんだよ。咲なりに自然を装ったつもりなんだけど、実際は連続プラマイゼロなんて不自然でしかない」

照「お前なんて相手にならないよって咲に言われてる気分だった。実際相手にはなってなかったんだけどね」

照「気がついたら私は、誰よりも咲にきつくあたっていた」

淡「それで、東京の学校に進学か…」

照「今なら自分がどれだけひどいことをしていたかわかる。でも、咲に何て言っていいかわからないんだ」

照「淡、私どうしたらいいかな…」

テルのすがるような声を聞いて、私は自分の考えの甘さに気づいたんだ。

テルの抱えてたものは、私がどうにかできるものじゃない。

当たり前だよね。テルは私よりずっとずっと強い人だもん。

それでも、何も言わないわけにもいかないから、一つだけ聞いてみることにした。

淡「テルはどうして私に話してくれたの?」

照「…聞かれたから」

淡「でも他の人には話したことないでしょ?」

照「…」

淡「どうして私を選んだの?たまたまそこにいたから?」

照「…たまたまじゃないよ」

照「ちんちんだよ」

カン!

短いですがこれで終わりです。

魔物はみんな照の体の一部とか、和の転校が多いのは両親がこの裁判に巻き込まれたからと言うのも考えたのですがあまり広げ過ぎてもしょうがないのでここで止めることにしました。

ここまで読んでくださってありがとうございました

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