魔王と勇者と王様といろいろ出てくる感じの話 (159)

注意

スゲー解説が多い。しかもいい加減。なのであまりあてにしないこと

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1403882506

某日 謁見の間

王様「おう、来てくれたか勇者よ」
男?「えぇ、まぁ」
王様「貴君にはこのたび復活したとかしてないとかいう魔王討伐の命を与える。よいか」
男?「ちょっとまってもらえません?」
王様「なぜじゃ」
男?「状況確認からしたいんですが、なぜ共産主義者の私が選ばれることになったんですか?」

コミー「確かに魔王連合軍との戦争が始まって以降、城内平和政策に基づいてわが党は政府との協力関係に有りますけど、あくまであなた方の敵対組織である事には間違いないんですよ?」

王様「いや、まぁ確かにそうだけどさ、というかそれはここに住んでる人間がよくわかってるよ。うん」

コミー「ならなぜ、ここ、というか王宮に私を呼び出したんです?私だって自分の思想があなた方に知られてるくらい知ってますよ?なんで私がそんな大役をやることになったんですか?つうか軍隊はどうしたんですか?精鋭揃いって宣伝してるでしょ」

王様「軍隊は・・・あまり宛にならんのよ」

コミー「なら解散させて労働力を市場に戻しなさいよ」

コミー(英語でコミュニストを意味する俗語。所謂「アカ」)

城内平和(第一次世界大戦時に、祖国防衛を理由にストライキの停止や戦争予算の賛成など、資本階級との「闘争」を停止させた政策をこう呼ぶ)

ここ住んでる人間が〰(いろいろ理由があるけど、簡単に言えば共産主義は絶対王政とか大っ嫌い。)

解散させて・・・(マルクスはこういう批判をしてる)

「今日の社会になくてはならない、きわめて費用のかかる施設のひとつは常備軍である。常備軍は、住民中のもっとも強壮で有用な部分を国民から奪い、このようにして不生産的にされたその部分を養うことを強制する。常備軍がどんなに費用がかかるかを、われわれはわれわれ自身の国家予算で知っている。すなわち、年に2400マルクを要し、もっとも強壮な働き手を20万人も生産から奪っている」「現在、文明国民が軍隊によって奪われている無数の労働力は、共産主義組織のもとでは労働に返還されるであろう」(「エルバーフェルトにおけるふたつの演説」、『マルクス=エンゲルス全集』第2巻)。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-12-26/ftp20071226faq12_01_0.html
ここから引用

王様「まぁ、あれだ。こっちの主張も聞いてくれないかな?」
コミー「聞きましょう」
王様「最近、魔王軍との戦争が停戦様態だから馬鹿に好景気じゃん」
コミー「えぇまぁそうですね」
王様「おかげで軍隊、集まらないのよ」
コミー「まぁ仕方ないんじゃないですか?それに無策ってわけでもないんでしょう?」
王様「あのてこの手で釣ってるんだけどさ。質がね。どうしても」
コミー「あぁ、確かに」


軍隊が集まらない(世の中好景気になると公務員、特に代表的ブルーカラー職の軍隊は集まらない。バブル期の自衛隊が身近な例)

あの手この手で・・・質が・・・(今の中国人民軍も同様の悩みを抱えていて、映画料金の無料なんかの保障関係を増やすことで人を集めてる。
バブル期の自衛隊は「自衛隊へ行こう」的なノリでいろんな所から人を掻き集めた。質は「仕事がないなら自衛隊へ行って金ためて来いよ」やら「名前が書ければ入れる」とか飲み屋街で歩いてると勧誘されたとかいう話で察せ)



コミー「でも下っ端は確かにアレですけど、幹部連中が居るでしょ。なんなら貴族様方の私兵引っ張り出してもいいでしょう」
王様「そいつ等の何割かは君と志をともにした方々で。あまり信用ならん。というか私兵は違法だ」
コミー「理想主義じゃ世の中やってけませんよ。現実に居るんだから使わないてはないでしょう」
王様「万国の労働者よ。団結せよ。なんて唱えてる連中にそんなこと言われるとは思いもしなかったよ。まったく」

貴族や幹部の共産主義
(政争で負けて落ちぶれたこういった階級が、民衆の支持を得るために「私たちは私欲で働いてるのではなくて貴方たち労働者のために働いてるんですよ」という立場をとるというのは珍しくない。これらは封建的社会主義者なんて呼ばれる。あと本格的に信仰してるとか、はやりだから乗る学生運動タイプとかもいた。軍の場合は敵対勢力としてそういう思想にふれることが多いから、反動でそういう思想にかぶれちゃう人とかもいる)

万国の労働者よ。団結せよ(有名な一文。引用元は共産党宣言から。岩波から出てるけど量的には下手なSSより少ないうえに、半分くらい解説とかその他で埋まってるくらい薄い。その割に中身は恐ろしく濃ゆい。話のネタ程度に読むのは面白い)

王様「貴族も軍も宛にならない。議会はそんなあやふやな事に予算出さないから予算もない。だから君らに頼むわけさ」

コミー「はぁ、まぁ判りましたけど、私みたいな下っ端の一存では乗れませんよ。そんな話」

王様「そこは大丈夫だ。ちゃんと党の方には話を通してある。というか君は其方からのご推薦さ」

コミー「・・・何で釣った?」

王様「合法政党化。代わりに暴力革命は完全に放棄してもらう事になるがね」

合法政党化(戦前は共産党や共産主義的な思想自体違法なところも多かった。日本は戦後GHQ統治下で合法政党になる。なんで「連合国軍の占領により日本は民主主義になった!!」という人民に訴うなんて何とも反応に困る文章もある)

暴力革命の放棄(今の日本共産党がこのスタンスで、改憲による天皇制の打破を掲げてる。ちなみにスェーデンの社会民主労働党も設立時から君主制廃止共和制移行を唱えてるが未だに達成してない。スェーデン内で最大勢力をもつ与党なのにである)


コミー「よくやれますね。そんな事」

王様「国民投票なりなんなりで無価値と言われたのなら、私は潔く身を引くよ。それも国家さ。まぁ一個人の願望として断頭台は辞めてくれとお願いしたいがな」

コミー「その時は私に一言言ってくださいよ。労働組合の伝手を紹介しますから組合員にでもなりましょう。あれはつまらない仕事と思われてますがなかなか骨が居るんですよ」

王様「その時がきたらな」

コミー「まぁ話を戻しまして、党がそういうのであれば仕方ない。お受けしましょう。城内平和の精神と、我々と敵対する神聖同盟の為に身を粉にして働くことを誓いますよ。その間は貴方の首も安泰でしょうしね」

王様「言ってくれるね。まぁ幽霊に首をくれてやる気はないよ」


共産党宣言より

ヨーロッパにはお化けが出ます。共産主義というお化けが。古きヨーロッパのすべての権力が、このお化けを祓うため、神聖な同盟に加わっています。教皇とツァー、メッテルニヒとギゾー、フランスの急進派とドイツの密偵。
http://page.freett.com/rionag/marx/mcp.html
より引用

国民投票により~(実際こうやって追放された王様というのはいる。王政とは結局「王様」という政治家が政治を行うというだけの話なのかもしれない。)

コミー「えぇと、それではどうしましょう?」

王様「如何しましょって言わないでくれ。君にこの件については全権委任するという書類がこれだ」

コミー「朕は貴君に銘ずる云々、なるほど。全権委任だ」

朕は〰(皇帝や天子が公的な場所で使う一人称。あくまで公的な場所であって、私的な場面では特に決まりはない。ちなみに昭和天皇は私的な場所では「私」という言葉を使っていた。敗戦以降の昭和天皇や平成天皇
(死後に区別するために年号がつくのでこう言う言葉は使わない。なので表記としては間違いだがここでは並列した際の判り易さ重視の表記という事で)
は公的な場所でも「私」を使うが、国家の主権者から国民の象徴と変わったという天皇制の形が変わったことを意味している)

コミー「えぇ、じゃあまず、あれです。目的を教えてください。鉄砲玉の代わりに魔王を暗殺して来いってことですか?それとも軍勢の代表として魔王と戦えと?」

王様「そこも君に任せるが、私が望む事としては魔王が存在するか否かという確認、そして魔王の戦意の有無、仮に戦争を起こす気があって可能であれば暗殺、もしくはそれに準じた行動、不可能なら生きて帰ってきて状況の説明」

コミー「ずいぶんと我儘が多すぎません?それにその手の仕事は諜報機関の仕事でしょう?軍は無理でも諜報機関には手を出せないんですか?」

王様「君の言い分は確かだと思うよ。でもね。諜報機関の主権は内閣が握ってるから私としては口出しできないんだよ。で、彼らはそんなのに人員を配置するつもりはないと来たし、こっちから口出しできないのさ」

コミー「つまりその代わりに私に王家の私設スパイとして動けと」

王様「そんな所さ」

王家のスパイ(ゼロの使い魔を思いつくやつはオタク
女王陛下のスパイ007が思いつく奴はに映画オタク
本物は、天皇の密偵 ミスター・モトを思いつくはず。
ちなみに作者は名前だけしか聞いたことはない)

口出しできない(立憲君主制国家だから仕方ないね。
ちなみに立憲君主制国家にも色々あって、現代日本みたいに儀礼的権力しかないと明言されている国のほかに、書類上の権力は王にあるけど王はがそれを使わないから事実上立憲君主制である。というタイプの国もある。戦前の日本は後者のに近いタイプの憲法だったが、それが敗戦の原因なんて話もある)

コミー「真面目にスパイ組織としてやれと言うのなら、まぁ手は無いわけじゃないですが」

王様「どう言う?とは聞かないよ。いろいろ聞いてるからね」

コミー「どこから?とは聞かないことにしときますよ。ただ、王様の耳はロバの耳、ってわけでは無いようですね」

王様「どうにもこうにもイエスマンというのには恵まれなくてね。逆の奴らばかり集まってくる。おかげで口をきく気がなくなるから、耳だけ無駄に発達するのさ。まぁ王様ちゃそんなものなのかもしれないが」

コミー「私みたいに信仰が足りない奴は笑って流しますけど、本気で武装革命訴えたりしてる冒険主義の連中にそんなこと言ったら、どう反応していいかわからなくなるでしょうな」

王様「やる気はないのかい?」

コミー「まだその段階にはなってない。というのが党の判断で私も概ねそれにしたがってますよ」

あの手このて( 戦前戦後の共産党は細胞を大量に作っていたし、そういう手腕に長じていた。
(cellの訳語。要は党を形造る大学や職場単位で作る小さな組織の事。今はほとんど使われないが、一部の新左翼ではまだこの用語を見ることがある。また今でもたまに聞くオルグとはそういった細胞を作ったり、そこに人員を勧誘することを指す)
 また戦前は非合法政党だったためあの手この手(それこそ美人局のような犯罪も含めて)で資金集めをしており、日本共産党技術部なんてのもあった。)
 

話の筋とは関係ないが今でも大学生や社会人向けのボランティアサークルやら哲学サークル、政治経済勉強会なんかの皮を被った組織で初な人たちを釣り上げてオルグをやる新左翼が居るからみんな気を付けよう。
(真偽は不明だが日本共産党の批判してたから付いていったら新左翼でした。というネット右翼の体験談も見たことがあるw)

武装革命
( 武装革命とは暴力革命のことで、簡単に言えば武力で革命をしようという事

「共産主義者は、自分たちの目的が、これまでのいっさいの社会秩序の暴力的転覆によってしか達成されえないことを、公然と宣言する」共産党宣言より

 戦前戦後の日本共産党はこの路線を取っていたが、血のメーデー事件の結果議席を全部失ったりと、国民はそんなの期待してなかった。なので、その先陣を切っていた所感派の代表である徳田球一の死亡でこの路線を放棄することになる)
)

冒険主義(意味としては現実を無視した急進派や過激派を批判する際に使われる言葉。
日本では上に書いたように武力革命を放棄した際に(ほかにも理由はあるが)その路線に反対した人間が共産党から離脱や除名された。これが後にいわゆる新左翼(中核派や核マル派なんかの学生運動で活躍した連中よ)になるが、日本共産党はこういった人間を極左冒険主義と批判した。)

まだ段階にはなってない
(二段階革命論という物あって
封建領主階級や絶対君主の打倒→資本主義国家の成立→その中で労働者と資本家の戦い→そして共産主義へ
という理論。各国でいろいろと応用理論があって複雑怪奇。なので興味がある人は自分で調べてくれ。日本共産党の理論は
http://www.jcp.or.jp/jcp/Koryo/index.html
ここらへんに書いてあるから)

コミー「しかし話が進みませんな」

王様「癖なんだろうな。まぁこちらとしての要望はそう言うものだから、兵隊率いて、って路線より少数で動いた方がいいのではないかな?」

コミー「まぁそうなるでしょうね。で、予算は?流石に手弁当は嫌ですし、非合法な活動はお断りですよ。昔はやってましたがテーゼで否定されましたんで、手を染めると追い出される」

王様「王室財産にはあまり期待しないでくれ」

コミー「議会から予算はでないんでしょう?まぁ出るのならわざわざアカに頼らないでしょうが。どこかから稼いで来いってことですか?」

王様「できるならそう願いたい。できる限りの支援はするから」

自分で稼げ(人民解放軍は元々ゲリラだった頃の名残と、そもそも国家がばかでかいから国家予算として出してたら破産しかねないと言う事情からこの自力更正精神が残ってる。
98年 軍が企業を運営することを禁じたが、軍の出資はまだ続いており中国で有名な企業なんかには軍系列が多く、(世界で一番商売に熱心な軍隊)なんて言われる)

テーゼ(綱領のこと。残酷な天使の綱領が主題歌だったらシンジ君は革命に燃えてたと思う(こっちのテーゼも同じ言葉だけど、残酷な方のテーゼは命題などの意味。アンチテーゼのテーゼ))


コミー「予算はないが志は高く、ですか?」

王様「人も居ないが自由は大きいさ。君の手腕で人集めをしてくれ」

コミー「我儘を言う」

王様「勅令と言ってくれ。国家と言うのは国民に求めるものが大きいのさ」

コミー「……とりあえず今日は帰っていいですか?お家で案を練ってきます」

王様「頼むよ。運良く時間はあるようだ」

コミー「長期戦の構えと言うのは、私にとって運悪くですよ」



 と言った所で一話終了です。
 
 どこまで解説したらいいのかわからないので、取りあえず思いつくがままに解説してます。
 これない方が良いでしょうか?(後半になるとガッツリ減っていきますけど、それでもクドイ。自分で読んでいてもクドイ)


書けども書けども話進まず。
展開が遅いつうかくどいんだろうなぁ

という事で第二話始めます。

二日後 執務室

コミー「お久しぶりです。と言っても暇はなさそうですが」

王様「と言っても二日ぶり位だ。顔を見せたってことは、何かしら思いついたって事か?」

コミー「えぇ、とりあえずお聞きする事として、お偉いさんの執務室の机の上に積まれた書類というのは往々にして機密書類の類かと思うのですが、私が目にしても大丈夫な物で?」

王様「後ろのの近衛兵と大臣の顔を見て貰えばわかると思うがな。君ら、確かに来たら通せとは言ったが此処まで通す必要はない。少しは気を利かせて客間で待たせて要件だけ通すなりさせたらどうだ」

コミー「庭でも見させてもらいますよ。昼には終わりますか?王家の食事を集ってやろうという心構えで来たのですが」

王様「終わってほしい物だ。としか答えられないかな」

同日 昼過ぎ 庭

コミー「待ち惚け、食事も出ない、お役所仕事。評価F。まぁお役所仕事というのは気が利かない方が誠実なんだろうが」
女性「なぜそう思われるのですか?」

コミー「気を利かせて書類を誤魔化したり、ルールを誤魔化すというのはただの不正という奴でしょう。昨今のサービス過当競争なかで、唯一不誠実と気が利かない態度が誠実と褒められる仕事ですよ」

女性「なるほど、面白いことを言いますね。では王という職についてはどう思われます?」

コミー「あなたこそ面白いことを言いますね。そこでなぜ王を上げるのですか?」

女性「王というのは公的な機関の中で唯一不平等が褒められる仕事ではありませんか?弱者を救い悪を倒す。南の悪を倒す為に一人敵と対峙し、その結果北の悪が暴れだしても王の評価は上がり伝説を形作る」

コミー「絶対君主であればそうでしょうな。ですが今時の王様と言うのは、私もつい先ほど知ったのですが、剣を持って囚われのお姫様を助ける代わりに、ペンをもって議会から上がってきた書類に一枚でも多くサインをする方が褒められる。
 まぁロマンなんてものが消え去れば、悪と戦うのは議会と士官学校で忠誠を誓ったお偉いさん達に、この好景気でも安全でマトモな仕事に入れないルンペンプロレタリアの連中で、囚われのお姫様を救うのは王の命を受け白馬で現れる騎士ではなく、法を正義に色気の無い制服を着てやってくる警邏共だ」

女性「つまらない話ですね」

コミー「ですが、その方が世の中効率は良いし成果も高い。ロマンと結果、どちらを取るべきかと言えば結果でしょう。今は何とか生き残ってる最後のロマンである王侯貴族も、その内「ただの偉い人」に成り下がりましょうて。その時には貴方の言うような不平等は子供たちに読み聞かせる千夜一夜の物語にだけ生きて、世界の不平等は政府の執政程度のつまらなくて現実的な物となるでしょうから、貴方自ら革命運動に身投じてその不平等を打ち倒すつもりがないのならその日を待つことですね」

プロレタリア(無産階級。資本家であるブルジョアジーに対して使われる言葉、賃金労働者。ようは雇われ人のサラリーマン。今風にいえば「社畜」)

ルンペンプロレタリア(
中略
>無産階級や労働者階級の中でも革命意欲を失った極貧層を「ルンペンプロレタリアート」と定義した
中略
>結局、最終的には「政治的に変節しやすい」あるいは「犯罪に走りやすい」ことのみがルンペンプロレタリアートの基準となっていたようである[5]。ルンペンプロレタリアートは「信用ならない」「反革命の温床になる」と『共産党宣言』にて位置づけられ、共産主義運動から退けた

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%B3%E3%83%9A%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%AC%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%88
iより

今風に言えば浮浪者(浮浪者の事をルンペンと呼ぶのは此処から)とかや日雇いやフリーター、ないしは「それ以下」の仕事に付いてる人間の事。共産主義での扱いは分かれていて、彼らこそ革命の際にもっとも活躍するだろうという人や派閥もあれば、(上で引用したしたように)創始者マルクスなんかは「あらゆる階級の中のクズ、ゴミ、カス」なんて言ったりする。因みに日本の左翼は労働問題を主軸に持っている所が多いためか比較的好意。派遣村とかあったでしょ。)

その日・・・
(英国の貴族院はなんどか廃止案が出ていて、下院である庶民院を通った事もある
(貴族院は議案を差し戻して再審議させることは出来るが止めることは出来ない。成立したと聞いたことはないから、差し戻されて消えたのかしらん?)。
 最近では世襲貴族の数を制限し一代貴族を増やしたり、挙句貴族院も選挙を行うべきだという議案があったりと「貴族」の立場というのも危うくなってきていたりする。
 王室の廃止の声はどこの国にもあり、実際に増えてきている国もあるし、実際廃止しちゃった国は数多くある)

千夜一夜物語(
ディズニーのお蔭か、開けゴマやシンドバットなんかの有名な話が多いが、あらすじは

「嫁さんの不倫を見てしまい、奴隷と妃の首をはねた王様(弟)が人間不信になった。
 しかし王様(兄)の嫁さんは奴隷と女奴隷(それぞれ二十人)と痴態を繰り広げてたから、
「俺の悩みなんてちっぽけな物だ」
と思って開き直った。
 それを王様(兄)に報告したら今度は兄が人間不信になって兄弟で放浪に旅に出る。
 そんなある日、木陰で休んでいると木の上で魔人が嫁さん(婚姻の日に連れ去った)にひざまくらしてもらいながら眠ってしまった。
 そうするとなんとその魔人の嫁が
「SEXしろよオラぁ!!!!!!!!!しないと魔人を起こしてお前らぶっ殺すぞ!!」
 と脅された。仕方ないので「大人のプロレス」をすると、これまで魔人寝ている間に570人の男と「大人のプロレス」をしていた。自分が思えば誰もそれを止めることが出来ないという事を告白する。
 そして王様(兄弟)は、魔人ですらこのありさまなのに、自分の悩みなんて・・・と驚愕して都に帰る。
 その後王様(兄)は奴隷と妃をぶっ殺して、国の処女を嫁にしては「大人のプロレスの相手」にしては殺すという非道をやり始めて、都から若い娘が消えてしまった。
 その処女を集めてていた大臣が恐怖と悩みでやつれていたのを見た二人の娘が嫁に自ら志願する。
 そして、姉が王様と大人のプロレスをしたあと、あらかじめ計画通り妹が物語をねだるようになる。
 それが自らの命と国家の命運をかけた千夜一夜の物語が始りであった」

という中々ハードな話という事は知られていない気がする。というかこれを書くために改めて調べたけどとんでもない話だな。これ)

コミー「所でご婦人。貴方のお名前、せめてご身分だけお伺い致してよろしいでしょうか?」

女性「別に何でもいいでしょう。私は私。あなたはあなた。それじゃぁ駄目かしら」

コミー「これが一夜の大人の御付き合いで戸籍の性別の欄に男と書いてある身分であれば願ったりかなったりですが、今回はそう言うわけにも行きません。王宮の庭でお会いし方に革命を勧めるなんてのもどうかと思った次第でございまして」

女性「革命を勧められるとは思わなかったし、確かにそうね。でも面白かったわ」

コミー「お褒め預かり光栄ですな。そう、なんと続けたら?とでも切り出せば教えていただけますか?」

女性「職業欄には「第一王女」と書く身分よ。実際に書く勇気はないけどね」

コミー「・・・我が国の王政について学校で習った事を思い出してるところなのですが、机の下で雑誌を読んでいた思い出しか思い出せないんですよ」

王女「不真面目だったのね」

コミー「これでもクラスでは上から順に数えていけば片手で数え終わるところに居ましたよ。多分気が動転してるんだと思います」

王女「貴方の言い分が本当で貴方が行った学校の先生がしっかりとした方なら、我が国の王家には長女長男次男次女三男と続くという事を教えているはずよ」

コミー「あぁ、つまり王位継承者的な?」

王女「順位としては高いわね。まぁそれが偉いのかどうかは言うつもりはないわ」

コミー「・・・あぁ、何故?」

王女「だってなんか嫌な奴みたいじゃない。「私は十分王位継承できる可能性がある位置にいますよ」なんてのは客観的でも厭味ったらしいわ。それに私は自分の地位が偉いって誇示する奴が大っ嫌いなのよ。そんなのは死んだら誰かが受け継ぐ程度の偉さであって本人が誇るべきことでは無いわ。誇るべきはその地位で何をなしたかでしょう?」

コミー「自分が偉いっていう奴は私も嫌いですし、地位を誇るのではなくて業績を誇るべきだというのも同意します。そこはなんとか共通項を得ましたね」

王女「そう。ならついでに一つ聞いて良い?」

コミー「私のような人間になら何なりと」

王女「私はこの考えを持ってるけど、偉い人間がこう考えると言うのもずいぶんと厭味ったらしい話だとも思うのよ。特に神様のご采配で偉くなった私のような人間が考えるにはね。その考えにどう思うかコメントが頂きたいわ」

コミー「・・・本人を目の前に厭味ったらしい考えですね。あなた。なんて言えと?」

王女「正直な気持ちを聞きたい人間に正直に答えるのも誠実という物よ」

コミー「ならば私は不誠実で結構です。まぁ自分が厭味ったらしいと思うのであれば口にしない方が良いんじゃないでしょうか?そこら辺が不毛な議論の落としどころじゃありませんか?」

王女「そういう事にしておきましょうか。ところで貴方がお父様が言っていた共産主義とかいうのにかぶれてる方であってるのかしら」

コミー「そんな麻疹みたいに言わないでください。あってますけど」

王女「大して変りはないでしょう。私たちなりの不誠実さを持ってあなたを歓迎しますよ」

コミー「つまり」

王女「お昼でもいかがですか?不誠実な方?」

コミー「それは有難いですね。誠実に頂ますよ」

麻疹みたいなもの


http://dic.nicovideo.jp/a/%E3%81%AF%E3%81%97%E3%81%8B%E3%81%AE%E3%82%88%E3%81%86%E3%81%AA%E3%82%82%E3%81%AE
>はしかのようなものとは、「誰もが一度は若い時期に経験するもの」の比喩表現である。
つまりは中二病をかっこよく表現した物

 学生運動で鉄パイプ振り回して革命に嵌っていた大半の若者は、社会人となり現実を知りスーツとカバン片手に会社を回る企業戦士に成り下がった。
 彼らにとって運動とはブームだから乗っただけで、まさしく「麻疹のような物」だったわけだ。
 これを言い出すとこれだから左翼は、オッサンは、と批判が始まりそうだが、選挙ごとに国旗振り回したり在特会に関わってる連中を見ると今の若者だってそこまで大差はないと思う。
 昔は左翼だったのが、今は右翼になったというだけの話だろ。というのは作者個人の感想である


ちなみに
「二十歳までに共産主義にかぶれない者は情熱が足りないが、二十歳を過ぎて共産主義にかぶれている者は知能が足りない。 by ウィンストン・チャーチル」
こんな言葉もあるが、
http://d.hatena.ne.jp/mobanama/20040729
どうやら嘘みたいです

と言った所で第二話終了です。

会話がクドイ
解説がクドイ
Twitter始めたい。
出来る限り一週間に一回投稿を心掛けたい
判らない用語があれば聞いて下さい

という事でまた次回

我が国のお姫様、先生に
「先生大嫌い。私の言うこときかないから」
と文句を言ったとかなんとか

小学生なんてそんなもんだろ。

愛子様関係の報道や発表を見ると「わざわざ報道する事か」「わざわざ発表する事か」と思うけれど、まぁ釣られて見ちゃうんだよな。

という事で第三話始まります。

庭の一角。おやつの時間

王様「すまないね。きりが良い所きりが良い所と思ってるとなかなか終らなくて」

コミー「お疲れ様です。これは言葉使いとして間違ってるんでしたっけ?」

王様「言葉で重要なのは、何を伝えるかだよ。どんな言葉で伝えるかは二次的なものだ」

コミー「ご尤も。しかしなぜそんなコメントを?」

王様「商売上、何かとそういう言葉にはうるさく言われるんだよ」

コミー「なるほど、お疲れ様です」

お疲れ様です
(最近何かと取り沙汰される有名な話。
正確には「お疲れの出ませんように」と言うのが正しいそうだが、今時こんな事を部下に言われても反応に困ると思う)


言葉使いにうるさい
(貴族や王家に限らず、政治家なんかの偉いについて回る問題。
「マトモな政治家なら言葉使い位気を付けろ。国民の代表だろ」
と考えるか
「言葉使いなんて些細な事だ。何をすべきか考えるべきだろ」
と考えるか。
 王家の言葉使いはいろいろメンドクサく面白い話がある
(たとえば今の天皇陛下の言葉使いが平民と同じであるのは国民の象徴だからとか)
がここでは問題にしない)

王様「で、これは?」

コミー「お茶のセットです。ご用達のセットという奴ですけど、ここの会社はどうもね」

王様「どうも?」

コミー「貴族王族向けと庶民向けを使い分けてるんですよ。細胞つくりに潜入してるやつから聞きました。看板に偽りあり、ってな感じでね」

王様「いや、珍しく気が利く奴がいたようだなと」

コミー「第一王女様に出してもらいましたよ。いや中々聡明な方だ。先ほど所用があるとかで出ていかれましたが、お昼過ぎからいろいろと面白いお話をしました」

王様「妙な事吹き込んでないだろうな?オルグはしないでくれよ」

コミー「吹き込んだ所で聞きはしないでしょう。箱入り娘らしく世知に疎い所はあるが中々立派な志と、物事を誠実にみる思考がある」

王様「あぁ、手前味噌な話だが彼女は立派な娘だよ。周りからの評価も良い。まぁ立派だから残念なんだが」

コミー「今時の王様には向きませんね。悪と戦い、正義を守る。王家よりも政治家、王家として生きるのであればあと100年早く生まれていたら名君になれたでしょう」

王様「君の評価かい?」

コミー「そうです。立憲君主の王では収まりませんよ。絶対王政の女王だ」

王様「妙な話だが、君とは妙に意見が一致するんだよなぁ。まったく」

立憲君主と絶対王政
(前にも書いたと思うが日本の帝国憲法はかなり王政職が強い物で、その気になれば天皇が独裁者になれるほどの権力があったし、実際明治天皇はかなり政治に口を出してる。
その結果、内閣と天皇周辺が路線が全く違う方向に向かってしまい政府の混乱をきたしてしまった。
そこで伊藤博文などが明治天皇を説得をおこない事実上立憲君主制として天皇の権力を内閣が制御することになる。

そしてその、歪みを空気で何とかしてきた憲法が立憲君主として誠実にやってた大正天皇の不評につながり、226事件で制圧が遅れた原因につながり、昭和天皇の「朕自ら近衛師団を率いて此れが鎮定に当たらん」という立憲君主制国家の主としては大問題な発言の結果制圧できたという妙な話につながる事になる。(因みに後々この発言については陛下も反省してるそうな)
ついでにそれが戦争の理由にもなった。


念のために明治天皇の擁護をしておくが
そもそも当時の人間(特に西洋嫌いの)にとって、
「天皇の直接統治」
「幕府による統治」
の二種類しか知らなかったわけで
「幕府以外の機関が名目上は権力がある天皇の権力を制御しながら政治を回す」
なんてものを理解しろ。なんてのは無茶ブリに等しいわな。と

王様「親馬鹿自慢は嫌いじゃないけど、話があるんだろう?要件を効こうか?」

コミー「えぇ、話というのはむろん潜入の話です」

王様「潜入?」

コミー「低予算で魔王殺して来いなんて無茶ブリを成功させれるとは思えません。ですので初めから魔王の実在の確認と意図の確認に目当てを絞ろうかと。これなら何とかなると思えますし。全く宛がない話ですけど。宜しいですか?勅令の完全な遂行とはなりませんけど」

王様「討伐してもらいたいとは言ったが、出来ないことをやらせるつもりはないし、此方としてもその程度のことは覚悟してたから想定の範囲内だ。問題はないよ」

コミー「了承していただいてありがとうございます。で、本題は人集めの方法です」


王様「まぁ定番は酒場か?」

コミー「何言ってるんですか。職業安定所ですよ職安」

王様「職安で魔王退治の人材探すのか?」

コミー「いまどき酒場でやる人材募集なんて売女くらいです。海賊だって他の伝手で探しますよ」

王様「いや、こういう物の定番は、まぁいいや。で職安で集めれたのか?」

コミー「断られました」

王様「えっと」

コミー「事業者じゃなければ利用できません。と」

王様「まぁ、確かに事業じゃないよなぁ」

コミー「王家の名前を出してもダメでした。というか鼻で笑われました」

王様「うん、まぁそうだわなぁ。私設の紹介所なんてどうだ?」

職安(ハローワーク)

酒場で人探し(RPGの定番。むろん現実では行われていない。過去においては海賊や軍隊の募集なんかが酒場で行われていた時代があるが、人が集まる場所に広告や出店を出す。位のノリでやる事であって、常設的な職業紹介というわけでは無い。しかし、仕事探しのために酒場を訪れるって何が元ネタなんだろうか?ドラクエか?)

私設の紹介所(欧米においては、使用人メイド。執事や家庭教師などを貴族や庶民の要望で手配する施設が存在した。(今もあるのかな?と思ったけど、家政婦や家庭教師なら日本にも似たような施設あるからあるんじゃなかろうか?知らないけど)
シャーロックホームズや同年代の小説なんかにはちらっと出てくる事がある。
当時の作品というのは、物語の中に当時の世情がちらついているので面白い)

関係はないが、こういった物語で使用人とアカい人達が会うと
「君たちはブルジョア貴族に摂取されている」
「はいはい(貧乏人乙)」
的な定番なやり取りがある。実際優秀な使用人や大貴族に雇われれば下手な勤め人よりも稼ぐことが出来たんだとか

コミー「むろん考えました。こっちなら事業者とか言われないだろうと。ですが、「危険な仕事は募集させません。わが社の品格に関わります」と断られました。王家の名前だしたらもっとお上品に断られました」

王様「おう」

コミー「そら今はどんな会社も引く手あまたで、それに伴ってあの連中も仕事わんさかありますからねぇ。妙な仕事を断る事位できるわけです。そこでまだ善意あるブルジョアに傭兵なんかの胡散臭い連中が嫌なら、企業が雇うようなコーディネーターやプロモーターの類を頼ったらどうですか?とアイディアを出されましたが」

王様「そんな高価な連中を雇う予算は出せんぞ」

コミー「ですよねぇ」

傭兵(日雇い労働者(軍事))

コーディネーター(俺がガンダムだ!!)

プロモーター(エリマキトカゲブームとかを考える人)

(真面目に解説すると、物事を企画する際にいろいろと調整するのがコーディネーター
企画から発案、調整、実行までしたりかかわったりするのがプロモーター。所謂実業家という奴
前者は○○コーディネーターという言葉で資格があるし、後者はプロレスやスポーツ興行の企画をやる人達を指すのが有名か?。因みに「資本家」(つまり金出す人)と実業家は違う。

つまりこれは
「手配を行う専門家に頼ったら?」
「そんな金はない」
という会話なわけです)

王様「となると、どうするんだ?」

コミー「考えましたが、順当に新聞広告なんかどうだろうか?と思いついたわけです」

王様「求む男子。至難の旅。僅かな報酬。と言った所か。まぁ順当じゃないか?」

コミー「しかし断られました」

王様「なんで?」

コミー「法律の問題で、個人の私兵を募集するに値する広告はダメなんだそうです。許されているのは警備会社や傭兵業なんかの特定の法人のみだと」

王様「あぁ」

コミー「なにか」

王様「そんな法律にサインしたなぁと」

コミー「貴方のせいですか。まぁお仕事柄しかたないでしょうけど」

「求む男子。至難の旅。
僅かな報酬。極寒。暗黒の長い日々。絶えざる危険。生還の保証無し。
成功の暁には名誉と賞賛を得る。アーネスト・シャクルトン」
有名な北極探検隊募集広告から

ただし
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%8D%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%82%AF%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%B3
>しかし、ケリー・テイラー=ルイス(『シャクルトンに消された男たち: 南極横断隊の悲劇』の著者)が現物を捜索したところ、1913~1914年のロンドンの新聞には掲載が確認できなかったという。この広告に関しては現在も議論が続いている

だそうで。ロマンがないなぁ。)

お仕事柄仕方ない
(立憲君主だから(ry)
日本においては憲法にその事が明記してあり、天皇は憲法を守らないといけないと同じく憲法に決められているのでサインを断る権限というのが陛下にはない。(政治への関わりを明確に否定することで、敗戦時に起こった戦犯議論のような問題をなくしながら、世界に民主国家として歩むという事を宣言したという意図があるとかないとか)
そこで自民党が出してきた憲法改正案では、陛下は憲法を守る義務がない(自民党曰く、それは陛下に対して失礼だから、と)ので断る可能性が出てきてしまう。という事で問題点の一つ(そもそもいろいろ吹っ飛びすぎて問題や疑問点は沢山あるうえに出してきた人間が「新しい「憲法の概念」を作る」とか言い出したが新しい概念をまともに説明してないから議論のしようがないと)としてあげられている)

王様「あぁ、どうしようか?」

コミー「いや、私に聞かれても困りますよ。まぁ困りに困って党の方にも支援を求めたんですけどね」

王様「なんだって?」

コミー「別に党として出せないことはないし今以上の合法政党化への確約を頂けるなら出しても良いが、それは出しちゃいかんだろ。お互いの為に。とのお言葉を書記長から頂きまして」

王様「確かに困るわ。こっちとしても。いやまぁ、確かに頼ったけどさ」

コミー「倒されるものと倒すものがお手手つないでた、なんて陰謀論の定番ですわな。なんで私の行動は「党と関わりがない私事」って事になってます」

王様「私たちとしてはありがたいが君は大丈夫なのかい?立派な裏切り行為だろ」

コミー「何とかしますよ。手前味噌な話ですけど、何とかできる男だから党は私を派遣したわけですし」

王女「どうにも成らなかったらここに来なさいよ。私が執事にでもしてあげるわ」

書記長
(国家の偉い人なのに書記長?というのは昔から定番の疑問。
 元ネタはソ連のスターリンが書記局長についたまま党のトップになって以降からだというのは判ってるが、なぜ今に続いているのかという理由はいまいちわかっていない。
(ここで言う書記局というのは、党の日常業務を扱う部署の事。そもそも書記局長というのが微妙な約で、英語では国連事務総長の事務総長と同じ単語にあたる。なんで今風な約としては「事務局長」位が正しい)

「書記局長が人事を握っていたから」
という説や
「プロレタリアート独裁(労働者による独裁)であり、党の代表は労働者の代表でしかなく、偉いのは労働者全員だ。だから偉そうな名前を使いたくなかった」
という説
「スターリンが書記局長になって偉くなった時代のソビエトを真似て共産主義国は作られたから書記長というポストも真似た」
という説なんかもある。

というかそもそも、書記長や総書記が国家で一番偉いというわけでも無い。
たとえば北朝鮮の場合、国家で一番偉いのは「国家主席」であって永遠に金日成である。
その下に3つほど組織が並列してならんでいるのでが、金正日や正恩はそのうちの一つである国防委員会第一委員長に付いていただけである。(正恩は役職に「第一」とついてるが、これは委員長は金正日に敬意を表して使わないという判断に基づいてる)
 ただしこの手の国家というのは「党がすべてを指導する」という理屈で成り立ってるので、党が国家の上にある。なので実質で一番偉いのが党の代表である。という理屈になる。
 てな感じで「名目上一番偉い人」と「事実上一番偉い人」が分かれているのである。無論兼任している事も多い。

因みに昔は書記長という名称を使っていたが今の日本共産党で一番偉いのは「委員長」である。
(党の二番手の名称として書記局長は残ってる)
同様にトップの呼称としては日本ではもうほとんど見られなくなったが、事務局長的な役職の名前で書記局長というのが残ってたりする。

コミー「これは陛下。陛下?」

王様「それは私と同格の人間に対して使う敬称かな。あぁ、彼をもてなしてくれたそうだね。ありがとう」

王女「お客様をもてなすのは当然ですよ。それに私もお話をしていて面白かったわ」

王様「お前にそんな風に褒められる人を私は見たことがないぞ。何を話したんだ?」

王女「何って、天気とか新しくできた商売の話とか最近流行りの演劇の話だとか、まぁこれと言った中身は特になかったわね。でも話してみると中々切り口が面白いのですよ」

コミー「ひねくれてるってだけですな」

王女「まぁなんでもいいじゃない。中々面白い方だし、中々目鼻が効きそうだから身近に置いておいても損はないと思うわよ」

王様「でも彼は仕事がある」

コミー「それに共産主義者です」

王女「いいじゃないの。居るのかいないのかわからない魔王探しなんてしても仕方ないわ。私たちの首を切り落とすつもりがあれば向こうから来るでしょうし、硬直状態を打破しようというなら兵隊を動かすだけよ」

王様「そうと言えばそうだがな。我が国は戦争中なんだぞ」

王女「戦争相手の王様が変わったから何だって話ですよお父さん。軍のトップが優秀になったのなら兵の動きが変わるでしょうし、議会の長が無能になれば戦争が早く終わる。でも王国の王がすげ変わった所で何も変わりはしない。誰でも出来るのが立憲君主の王様有り方でしょう」

コミー「あの国って立憲君主国家でしたっけ?」

王様「我が国と大差ないよ。ただ王の権力は強いかな」


王女「妙な所を知らないのね?散々新聞に書いてあるでしょう」

コミー「新聞はタブロイド以外読まないことにしてるんです」

王様「意外としょうもない趣味してるんだな」

コミー「真面目な新聞を読んでると人生が嫌になってくるんですよ。向こうで人が死に議会は不正をして、世の中の不幸しか書いてないんじゃないかと思いません?それに比べてタブロイドは女と賭け事と絶対もうかるなんとやら、まだ明るい」

王女「何とも妙な人を寄越したものね。貴方の所の党も」

タブロイド紙(日刊ゲンダイや東スポなんかの大衆紙のことを指す言葉。
ただし正確な意味としては「タブロイド判の新聞」という意味なので東スポはタブロイド紙ではないし、
日本共産党機関紙の赤旗はタブロイド紙になる)

コミー「自覚してます。いまの会話で思いついたことがあるんですけど、三行広告とかどうです?」

王様「あの、新聞に載ってるアレか?確かに三行広告なら個人でも出せるだろうけど、私兵の募集は禁止ってのは関わるんじゃないか?」

コミー「そこは上手い具合に文章を考えれば良いでしょう。「職務に秘密がともなう。命の危険あり。報酬はのぞむ限り、云々。王家」てな具合で。正規の一面広告よりもまだ規制が緩そうですし」

王様「うーん」

コミー「何か問題でも?」

王様「いや、前に全権委任を行うって言った手前だけどさ、内閣のほうから小言を言われてるのよ」

首相「陛下独自の行動という事で我々は黙認しますが、なるべくであれば王家の名前を出さないでください。国家主導と間違われては我々も黙認では対処しきれなくなります」

王様「てな感じで」

コミー「どうしろって言うんですか?うちの党の名前も出せませんよ。出したらあなた方に捕まりますし」

王様「いや、妥協案と言うか入れ知恵してもらったんだが、王家に続く縁者、なるべくなら私ではない人間の個人名として出せば良いと言われた。王族個人の道楽、国政にかかわる事にこんな事を言うのもなんだが、で市内で噂になっている魔王
復活の真偽を調べる探索部隊を結成する、という形なら国家といっても介入できないから、との事だ」

コミー「なるほど、面白い知恵を働かせますね。政治家ってのも」

王様「彼らも中々大変だよ」

王族の道楽
(イギリス王室はいろいろとスキャンダルをばら撒いてる一方で、かなりの私的財産を持ち、慈善活動や個人的な会社経営などまぁ手広くやってたりする。日本の皇室は皇室財産はすべて国有の物という規定があるので、税金なんかはかからない代わりに何かと議会の決済がいる。
どっちが良いかというとまぁ難しい所で、イギリス王室は大金持ちだが国家からの支援というのがほとんどなく、あのド派手な結婚式は半分自腹だし、所有してる土地や宮殿の維持整備に園遊会にと何かと自腹。だからその費用を回収するためにバッキンガム宮殿で入場料を取ったり不動産のテナント料取ったりと財テクしないと破産しかねないという事情がある。日本の皇室はそれらを国がやってくれるので、まぁ気楽と言えば気楽。(と言っても生活費のあまった予算で個人的に株式運用をしてるという話もある))

コミー「でもそれなら誰の名前でだすかって話ですけど」

王様「取り合えず男衆に話を付けてみたが、みんなやんわりと断られたよ。面倒事は嫌いなんだ」

コミー「王族らしくて良いじゃないですか」

王様「そりゃ嫌味かな?」

コミー「嫌味を言う立場ですしね。私は」

王様「忘れてたよ。だから女衆に話しつけようかと思うんだが」

王女「それはあれですか?私の名前で出しなさいって圧力の一種ですか?」

王様「そういうわけじゃ無いよ。というかあまりなぁ」

コミー「またなんで?」

王様「立場的には私と大差ないと思うからだ。第一王女ともなれば将来女王候補でもあるからな」

コミー「まぁなんのために回り道だ。って話になりかねませんね」

王様「だろう?それに失敗しても君達が生き残ってくれれば武勇の一種としてそれなりに箔になるが、そんな探検隊を募集するお転婆娘なんて嫁の貰い手に困る事になる」

コミー「そりゃまた。父親らしい悩みですけどそこは気にしなくていいんじゃないですか?」

王様「なぜ?」

王女「今でも十分お転婆よ。それは自覚してるわ」

コミー「らしいですし、男、特に偉い男というのは往々にして嫁さんの成果も横取りしたり、自分の物と誇りたがる物ですよ。多少の成果があっても気にはしませんて」

王様「そういう物か?」

コミー「嫁さんを自分のペットか何かと勘違いする殿方はまだまだ多いという事ですよ」

嫁さんをペットか何かと思っている人
(未だにいるよね。こういう人。

 戦前戦後に共産主義に走った女性の中には、こういった現状を打破したいというフェミニスト系列の人も居たりしたが、走った先の共産主義の男も女性の扱いに対してはそこまで大差ないという悲しき現実があった。
 たとえば戦前の共産党技術部には美人局や風俗業を営んで資金調達をする4班があり「エロ班」などと呼ばれていたおり、それを有名な平塚らいてうが批判していたりする。
(ハウスキーパーというのもあるんだが、これは警察の逆宣伝などの反論が出てたりするし
「要は犯罪者が生活するために女と一緒に暮らしていただけだろ?それって女性を使用人にしていたとはちょっと違うんでないかい?」
と個人的に思う。なので話題にはしないが興味があれば自分で調べてみてくれ)

そもそも共産主義がそういった女性の解放を訴えているのか?というとビミョーな所があり、資本主義の弊害としての女性への抑圧からの解放や、階級闘争の一環として伝統的家庭制度の破壊は唱えているが
「それって結局、共産主義って男の事情で女を振り回してるって構図でしかないよなぁ」
と作者は思うのである。 
 ただし当時にしてみれば十分最新であり、(人手不足という事もあったが)女性兵士というのはソ連が初だし、ロシア革命以後のソ連や中国でも文革の開放政策で女性も働くように(ないしは働かされた)なった。(まぁ戦争中に限らず人手不足になれば女が駆り出されるのが古今東西の決まり。考えてみると今の日本政府も人手不足だから女の職場進出を訴えてるし)
 ちなみに昨今のフェミというのは民主主義や自由主義の概念から生まれた欧米型のフェミニズムが主流であり、こういった共産主義系である「マルクス主義フェミニズム」とは(影響を受けてる部分は有るらしいが詳しくは知らね)違うので、専業主婦を否定するフェミニストをみて
「あぁこいつ等はアカなんだな。日本の伝統文化を破壊したいんだな」
などと思うのは辞めましょう。(実際反共の保守人たちがそんな感じの理屈で反対してたりする)そもそも今日本において専業主婦が中心になったのは戦後のバブル期以降なんだから、伝統文化つうほどの歴史もなかったりするし)

王女「そういう殿方とは結婚したくないわね」

コミー「そう思って神に誓っても失敗する方が多いから、離婚などという制度があるわけですよ。どうです陛下?本人が乗る気ですし、将来的に女王になった時には何かと箔になるでしょうから、その、あの」

王様「殿下」

コミー「そうです。殿下のお名前で出すというので」

王様「うん、まぁなぁ。良いかい?」

王女「何ら問題はありませんことよ。将来書く自伝のネタが増えてうれしい物ですし」

王様「それじゃぁ、まぁそういう事で通そうか。あとは文面だな」

 文面

(ここで様々な議論をしながらたった三行を決めるために一時間かかったという話で4章くらい潰してもいいんだが、
いい加減話を進めたいという作者の願いから省略する。
問題点として
「私兵の募集とみなされない事」
「報酬は出来る限り出すから優秀な人を」
「魔王関連の仕事である」
「命の危険もあるがストレートに伝えない事」
の4つを出来る限り少ない文字数で伝えるという事に有ったという事だけ理解しておいてほしい。
 でその議論の結果がこれである)

 求む人材魔王探索部隊結成

 生命保険など完備

 報酬は出来る限り出します。第一王女

王様「出来の良さに付いてコメントを求めようか?」

コミー「もし私が明日食べる食事も無ければ、仕事も無い状態でこの三行広告を見たら」

王女「みたら?」

コミー「おそらく何の感慨もなく鼻で笑ってそのまま求人の欄にページを進めるでしょうね」

王女「どうやらお互いに新しい共通項ができた様ね」

今週中に書き込みすると言ったな。あれは嘘だ。
という事で書き込みます。

大体一週間後位だと思うよ

コミー「取りあえず手当り次第広告を出してみましたけど」
王様「見たよ。その後首相から散々小言言われてさ」
コミー「考えるだけで恐ろしいすね」
王様「王女が一喝して黙った」
コミー「まったくもって恐ろしいですね」

大体1週間後
(昨今のファンタジーものだとあまり気にされない気がするけど(そこまで気にして面白いかつう話だけど)、惑星の回転とか周期によって昼夜の長さというのは変わるわけで、読み手である私たちの「1週間」と登場人物たちの「1週間」は違う可能性がある。なので正確にしたいなら「協定世界時」で「○時間後」って表記になる。ただこれだとファンタジーよりSFだよなぁ)

コミー「私の恐ろしい事言っていいですか?」
王様「慈悲で聞いてやろう」
コミー「あの広告で、100位連絡がきたんですよ」
王様「あれでか?恐ろしいな」
コミー「その内で選りすぐったら3人になりました」
王様「それはどれもそれなりに質が良いけどその中であえて3人、なのか、そうんなんだよな?」
コミー「そうだったら恐ろしくないでしょう」
王様「やだなぁ」

コミー「もっと恐ろしい事に、その三人がこれからこちらに来ます。最終面接で。出来るのであれば、責任者として陛下に同席をお願いしたんですが」
王様「・・・」
コミー「・・・」
王様「彼女は?」
コミー「所用だそうです。詳しく聞いたら連合国の一つの国の王子様から求愛行動をされてるんだとか」
王様「あぁ、あの根暗の。まぁ、お茶、出すように頼んでおくよ」
コミー「お願いします」

三時間後位
王様「今日は早退って事で、有給貰ってきた」
コミー「良いご身分で」
王様「そりゃよくよく自覚してるよ。けれど法律で決められた権利だ」
コミー「それを日雇い労働者にでも言ったら焼き討ちされますよ。まったくもって良いご身分で」

有給
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B4%E6%AC%A1%E6%9C%89%E7%B5%A6%E4%BC%91%E6%9A%87#.E6.A6.82.E8.AA.AC
>最低賃金の高額さと有給休暇・休日の多さから欧州は総じて労働先進国が多い。 欧州での労働者の権利は、フランス革命、ロシア革命から続く労働者と資本家の戦いの結果、労働者が勝ち取った権利であり、歴史に裏打ちされた権利には、決して「過大に認められている」と言う云われは無いものである。そもそも過大だという受け止め方自体未だ発展途上の日本から見た発想であり、当該諸国の国民の間ではそうした権利を享受することがむしろ当然であるという価値観が根付いている

その下の取得率見ると死にたくなる現実が書かれている
世界「社畜乙」

王様「それは、まぁなぁ。でも上が取らなきゃ下も取れない。それに考え方によっちゃ、休みの日に働くサービス残業とも言えるわけだし」
コミー「見方によっては自分たちだけ権利を受諾している。ともいえる訳ですがね。まぁここで資本家と労働者の戦いをしたって仕方ないので打ち切りましょう」
王様「そうしていただけると有難いな。正直私に言われても困る。内閣に言ってくれ」
コミー「戦うべきは王族ではなく、悪政と言った所ですか。立憲君主も良し悪しと」

王様「ノーコメント。で、探索隊の人員についてだが」
コミー「はい。少数精鋭という事で三人に絞りました。つうか三人しか残りませんでした」
王様「選考基準を予め聞いておこうかな」
コミー「簡単です。金目当てで実力がある奴。これだけ」

王様「私も人事の経験があるわけでは無いが、ふつう逆だろう?金目当てなんていう奴を取るのか?」
コミー「ふつうは志とか、そういうので見るんでしょうが今回は特殊でしょう。だからこの選考基準なんです」
王様「説明を聞こうか?」
コミー「まず一つ。命の危険がある可能性も含めて何が起こるかわからない。なので実力重視。言うなれば即戦力とまではいかなくても、魔王の目の前に放り出されてもそのまま逃げて帰って陛下に事のすべてを伝えられる人間。一人しか生き残らなくても、それさえできれば成功なわけですし」
王様「まぁそこは判るし納得するよ。金目当てってのは?」
コミー「何かしらの問題が起きた時に、金なりなんなりの物理的な物ですべての決着がつくか否かです」

王様「金ですべての決着が、か」
コミー「そうです。損得抜きで国家のために命を捨てる強烈な愛国主義者は国家を捨てるのも躊躇いがない。逃げたって損がありませんからね。ですが損得が絡む人間であれば、逃げれば損、勝てば得。ですから逃げない」
王様「国家国政の前に個人の都合か」
コミー「個人の都合の塊が国政でしょう。今回の探索は命の危険性が起こるかも知れない。実際死ぬかもしれない。本人は死んだらそれで終わりですが、両親や妻や子供はそれじゃ終わらないわけです。家族が納得しないとなれば、訴訟でありなんてあり問題に発展する。そこで金という即物的な物でそういったトラブルの一切を解決出来る人間。これが「金目当て」の理由です」

金目当て
(以前見た海外代理母出産のドキュメンタリーで見た話。
ただし現実には、そう納得しても現実に問題が起きた場合心変わりもあり得るわけで、と考えるとこれも完ぺきとは言い難いんだとか)

王様「しかしそんな人間があてになるのか?」
コミー「確かに疑問ですけどね。お遊びで命は賭けられませんよ。軍人見たく徹底的に忠誠を叩きこむなんて時間はありません。そうなれば目の前に積んだ金で忠誠を買うしかないだからこうならざる得ないんですよ」
王様「まぁそうなるのかなぁ。納得できるわけじゃ無いが君に全権委任したんだ。君の責任で任せるよ」
コミー「ご了承ありがとうございます」
王様「まだ来ないようだから話を進めるが、他の100人の他の連中は駄目だったのか」

忠誠を叩きこむ
(軍における名誉というのは一般社会における名誉と同じとは言えないし、
軍における忠誠とは一般社会における忠誠とは言えない。
だから国家は軍人たちに教育を施して、軍の忠誠を叩きこみ、
その忠誠と規範に従って正しい事をした人間に勲章を与え、
それでも足りないところには社会保障だのなんだのと金を出す事になる。)

 ここまではまぁどこの会社でもやってる事では有るが、ここで問題なのは「忠誠って何?」って話

組織に対しての忠誠だと、組織の保身のための腐敗を見逃すほうが良いとなる
国家のための忠誠だと、国家の為に国民を倒す、という事になりかねない
ならば国民の為ならいいか、と言うとまた微妙で国民の為に革命を起こそうって話になりかねない。
ならば忠誠なんていらね。命の危険がある仕事に付く程度の心構えでいいや、となるとなら軍隊なんていらねぇ。必要な時に傭兵やとえばいいやって話になる。

軍隊はかくも正義と矛盾と不条理が転がっている世界であり、
その軍隊同士がぶつかり合う戦争は矛盾と不条理の親玉見たいなものとなる。しかし考えてみると企業も似たようなもんか)

(雑談程度の話だが、集団自衛権のスレを見ていると、自衛隊員を国家の為に命を投げ出すのをいとわない熱烈で善良な愛国主義者かなにかと勘違いしてる人がチラホラと居るなぁと。
 彼らだって死にたくはないし、彼らの家族だって死んで欲しくはないのは当然なわけで、国家の為に戦死した場合、こうなりますよと。そこを説得できるだけの利益を提示する必要があるんじゃないかと。(それこそ戦前でいう「靖国」という特典みたいなもの)
とまぁ、個人的には集団自衛権に反対というわけでは無い(個別自衛権の拡大程度でいいんじゃね?という意見)が集団自衛権に賛成する人は
「自衛隊が戦死んだらどうするのか」
という議論が足りてないんじゃないかなぁ。と思う)

コミー「あとの100人位は、まぁほとんど駄目です。まず三割が悪戯」
王様「まぁ三行広告だしなぁ」
コミー「そして三割が王女殿下個人的なファンと、王家オタク」
王様「オタク言うなよ。オタクって」
コミー「大差ないでしょう」

王家オタク
(日本に皇室追っかけが居る用ように、イギリスにも追っかけが居るそうな)

コミー「そして残りの三割は金目当てで実力がない奴」
王様「どんな言葉をかけたらいいかわからないからノーコメント」
コミー「一発逆転狙ってるんでしょうね。そんなやつ連れていく気は有りませんが」
王様「君のその考えは正しいと思うよ。で残りの一割から選んだわけか?」
コミー「その一割の半分は存在しませんでした」
王様「つまり?」
コミー「偽造。偽書。経歴がうそ。そんな所です」
王様「君が調べたのかい?」
コミー「えぇ、まぁ。信用がおけそうってのも重要な条件ですしね」
王様「どうやって、まぁ聞いても分かりはしないか。党の人間が君を送ってきた理由はそういう所にあるのかな?」
コミー「さて?書記長にでも聞いて下さい。あぁ、近衛兵さん。集まった?それは良かった。ここに一人ずつ通してください」

と言ったところで第四話もおしまいです。

次回から面接編に入ります。
因みに私は無職です。面接受ける側です。
だからどうしたって?知らねぇよ。仕事くれよ。切実に

では(たぶん)また来週

この小説は基本的に
前半はくどく 本番はあっさり 後始末は永遠と
を心掛けています。

なんでって?そりゃおまえ、あれだよあれ。
って事で面接編を投稿します

5話

Aパート 魔法使い編(女)

コミー「ハイどうもこんにちは」
魔法使い「あ、はい。こんにちは。」
コミー「本日は面接という事ですが、私たちも不慣れな物なので、サクサクと進めさせてもらいます。まぁ気楽に本当のことだけ話していただきたいね、と言った所ですね」
魔法使い「あ、はいわかりました。ところで、あの」
コミー「なんですか?」

魔法使い「あの、敬語というのが苦手なので失礼な事を言ってしまうかもしれませんが、そちらの御方は、その陛下ではありませんか?」
王様「今回は娘の代理だから気にしないで結構。まぁ横から口出すだけだから」
魔法使い「あ、の、その」
王様「気にしないでって言ってるじゃない。有給中なんだから王様扱いでとやかく言わないよ。しかし」
コミー「なんです」
王様「これが正しいあり方じゃないか?王様と会った時の反応としては」
コミー「だと思います。それが何か?」
王様「・・・ノーコメント」

王様に会った時の反応
(
天皇陛下に醤油を取って貰う際の正しい日本語
「あ・・・・・・・・その・・・・・・・・」
「醤油・・・・」

まおゆう系、においてどうも王様と庶民が近すぎる気がする。(この小説もそうですね。すいません)。
近代においては庶民と近いから間違ってはないし、たぶんそれしか知らないから近くなってしまうんだろうけど、身分制がある中世においては神と等しい存在でもあったのでそんな偉い人に会う程度のノリで会う物ではなかった。
たとえば冒頭の日本語は
「偉いを通り越した雲上の人に対して物を頼むという行為自体が失礼にあたる」
という事で、あくまでも相手が気を利かせてくれた、という体裁を整えるという考えから)

コミー「まぁ本人がそういうんだからそういうわけなんだよ。ちんたら話したってなんの得にもならないから簡単に行こうかな。まず君は何故志願したのか。まぁ志望動機だな」
魔法使い「あ、はい。その。お金が必要なんです。しかし私は今まで職に就いたことが無くて」
コミー「君はその服装からみて魔法使いだろう?その魔法をどこで習ったんだい?」

服装
(中世において服装や髪形というのは身分を表す重要な要素であり、場合によっては法律や規則で決まっていたりする。
(今でも一部の仕事や国家では残ってる
http://jade-flower.at.webry.info/201002/article_4.html
英国の影響をガッツリ受けてる香港の裁判所の鬘)
ただ、ここにおいての「服装」はそこまで固い物じゃなくて、坊主が袈裟を着るとか学生が学校の制服を着る的な「正装」という意味合い位でとってください。)

魔法使い「我が家は代々魔法使いの家系でして、取りあえず将来何をするにしても無駄にはならないだろうという事で子供のころから魔法を習うんです」
王様「ピアノなんかと同じように、習い事の一つと事いう事かな」
魔法使い「はい。そういう事なんです」
コミー「でも、この年まで魔法使いやってるってことは本職としてやってるんだろう?どこかの学閥で先生をやってるとか、軍事組織に属しているとか、研究者やってるとかさ」
魔法使い「一応、名義上は助手という事になってますけど、実際は我が家に眠っている膨大な資料類を分類したりだとか、家族の研究に必要な資料を集めたりだとか、そういった資産管理を行っていました。この服装も外向きの為みたいなものでして」
コミー「自営業?家業手伝い?」
王様「どうだろ?でもまぁ資産管理と言った所なんだろう?なら確かに職歴とは言えないね」
コミー「職歴ないときついからねぇ。専門職は。でも、じゃぁなんでまたここに志願することになったの?こういちゃなんだが、なんか失敗して追い出されたとか、家がつぶれたとか?」

本職の研究家
(在野の研究家というのは結局「趣味・研究」という事であり、本職、研究家になるには何かしらの機関から給料をもらうか、本などを出してそれで食べていく事になる)

魔法使い「えぇ、そういうわけでは無いのですが」
王様「もしかして、聞くのは失礼に値する事だったかな?」
魔法使い「いえ、そういうわけでもありません。ただ説明が何かと面倒なのです」
コミー「まぁ少し込み合ってても聞くから話してみ」
魔法使い「えぇ、その、私の家族はみな死にまして」
王様「あぁ、これは失礼を」
魔法使い「いえ、数か月後にはよみがえるんです」
王様「はぁ」

魔法使い「そもそも私の先祖がカエルの冬眠を見て思いついたという魔法で、人間を一時的に死亡状態にして一定期間後自動で復活させる、という物があるんです」
コミー「また、何に使うかわからない魔法だな」
魔法使い「かつて戦乱の時代においては、敵地から逃れるためにスパイが使っていたという逸話が残っています。ただ使い道の割に魔法が複雑でして初心者だと失敗してそのまま死んでしまう事もあったとかで、一旦途絶えたのです。ですが私の曽祖父が研究の一環で病理分野で使えないかという事で再現させました」
王様「病理分野?」
魔法使い「えぇ、現在において治らない病気でも技術革新により治るようになる可能性があります。ですので、一時的に仮死状態にして進行を抑えることでその日を待つという、そういった目的だったようです」

一時的に仮死状態
(難病だったり不老不死に憧れる人間を安楽死させて冷凍保存。そして未来で復活させる。というビジネスはすでにアメリカで何十年もの歴史を持ってる。全身コースと脳みそのみコースを選べるそうな。
因みに「現在の技術では復活は不可能」。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%B3%E3%83%BC%E5%BB%B6%E5%91%BD%E8%B2%A1%E5%9B%A3
つまりは、復活すら未来の技術革新にかけており、しかも「現在の冷凍保存技術では劣化は避けられない」という事で肉体再生の技術。そして脳みそのみコースの場合アンドロイドかクローン技術の発展も待つことになる。
よくもこんなのに金を出すよなぁ。金持ちは。)

コミー「てことは、あれか。君の御爺さんだかはその魔法の実験体にでもなったのか?そのあとに金銭的な問題が起きたとけど、戻し方が判らないとか」
王様「それなら家族を頼れば良いいじゃないか。そこまで単純な話じゃないと思うよ」
魔法使い「それが、そこまで遠くはないんです。その、最近何かと景気が良いじゃないですか」
コミー「確かにそうだけど、話がとんだなぁ」
魔法使い「すいません。話の展開が下手とよく言われるんですが」
コミー「良いよ。で、そこからどうなるんだい?」

魔法使い「その、バブル景気というんですか、その浮かれ気分は保守的な魔法使い業界にも入ってきてまして、猫も杓子も株だとか、不動産だとか、そういった投資に乗ってる状態なんです」
王様「話の流れ的に考えると、君の家族も乗ったのかな」
魔法使い「はい。全く知識がない状況ですけど、その、治めていらっしゃる陛下の前でこんな事を言うのも何ですけど、馬鹿でも儲かるような状況じゃないですか。今は。私はそんな都合がいい話は長くは続かないと思いましたし、私の自由になる金銭なんてほとんどありませんでしたから、そういった事には関わらなかったんです。正直に言えば、その気が無かったわけじゃ無いのですが、勉強してもいまいち仕組みが判らなかったというのが正解なんですが。そんな私を家族は、まぁもともと外の仕事に付けなかった私を馬鹿にしていたのですが、馬鹿にしました」
コミー「判らない物には手を出さない。それだけ判れば賢いよ」

判らない物には手を出さない
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%97%E6%B5%B7%E6%B3%A1%E6%B2%AB%4%BA%8B%E4%BB%B6
取りあえず投資における最前提の一つだと思う。個人的には

魔法使い「それでも、世の中の流れに従って大儲けしまして、家族はみな変わってしまいました。仕事を辞めることは有りませんでしたが、まぁ大金を使い遊ぶことを覚えたんですね」
王様「あぁ、お約束な展開だ。税金だね」
魔法使い「はい。そうなんです」
コミー「定番中の定番だな」

税金
(自営業者の場合、一年の利益や一時期の利益などを一定期間分まとめて払う。株なんかの利益も同様。
なので株や事業で一山あてて、遊びを覚えて儲けを使い尽くし、税金の支払を行う確定申告の時期には手にお金が残っていなくて倒産。というのはもう定番中の定番。最近だと何とか翼がこれで会社を倒産させている)

魔法使い「そこで私の曽祖父が生み出した魔法が出てくるんです。その、詳しくは知らないんですけど、一定期間の間一切の金銭に関わらなかった人間に対して免税措置があるそうなんです」
コミー「ありましたっけ?」
王様「正確には、戦時の特例処置だ。戦地に行って意識不明のままで帰ってきた場合や行方不明者のままでもでも家族が困らないように、死亡や行方不明と判断されるまでの間の猶予期間だな」
コミー「なら、彼女には関係なくないですか?」

王様「別に戦地に行った人間と特定してないからね。法律の制定の際に特定するか議論になったが、
事故で意識不明になっても同じ問題は起きるだろう、って事であえて特定はしなかった。
代わりに一切の経済活動と縛りを付けたがね」
コミー「つまり」
王様「人間が生きていくうえで経済活動は必要不可欠だ。
仕事してなくても食事をする必要がある。
人に買いに行かせるにしても、その人間に金を払う。
自分で作るにもすべての食事を賄うくらい作るには人を雇う必要がある。家を持っていればその維持が必要だ。無給ではたかせるにしても、そういったことをすべて無給で賄う事なんて不可能だ。
一切貰うにしても支払うにしても金銭に関わらず生きるなんて事が出来るとしたら、
周りの人間が入院費を支払うそういった病人か死者位だから脱税に使われる恐れはない。という判断だったかな。ってあぁ」
コミー「つまり、そういう事なのか」

魔法使い「そういう事なんです。私の家族はその規定に目を付けて死んだんです。一時的に死ぬことで、税金のがれをしようと考えたんですね。
そして失踪者扱いになる一年前までに、復活してその頃にはお金も溜まってるだろうから、税金が払えると」
王様「…」
コミー「一応政府機関なんだけどな。ここ」
魔法使い「あっ、すいません」
王様「まぁ、不問にしとこう。この場は」

コミー「まぁ君が死ななかった理由は、別に税金の問題がないからってのは判るよ」
魔法使い「はい。なので私はそのまま管理と新しくできた家の維持と庶務の仕事を続けていました」
コミー「ならそれを続ければいいじゃない?」
魔法使い「それが、その、そういうわけにも行かなくなりまして」
コミー「なんで?」

魔法使い「バイパスって言うんですか、今度新しく道路が作られるじゃないですか」
王様「確かに作るな。あれの買収予定地にでも入ったのかな?」
魔法使い「はい。それで、まぁ死ぬ前に最後一稼ぎという事で我が家伝来の土地を売ったらしいんです。そしてそのまま死にまして」
コミー「なんか聞かない会話だよなぁ。死ぬ前に一儲けってのも。それも。で、問題は?」
魔法使い「土地の名義の関係なのか、その収益にかかる税金は名義の関係上、一族に対してかかるらしくて、私が支払うようにとお達しが来たんです。ですが、財産の殆どは死んだ家族が抱え込んだままですし、売った利益は私には入っていません。お金が無いんです。ともかく。」

王様「自業自得ではないなぁ」
コミー「外れくじ掴まされたって所でしょう。まぁ誠実そうだし採用で良いですか?」
王様「これ以上を求めるのは酷だと思う。採用で。税金分はまぁ前払いで出そう。大金じゃないんだろ」
魔法使い「ありがとうございます」

 という事で一人目が決まった所できりが良いので今回の投稿は終わりです。

 なんとまぁクドイ。
 しかし
酒場
「魔王退治に行く人この指とまれ」
よりかはリアルじゃないでしょうか?(自画自賛)
 大抵のイベント、それこそ戦争からネット小説の書籍化まで、で一番大変なのは始めた後よりその前の準備の段階だと私は思っています。

 三人位こんな感じで面接が続きますので、まぁまた次回

面接行ってきたよ
来週以降連絡するって、一番やなパターンだよ。
しかも試用期間中は最低賃金らしいし

という事で、二人目を投下します

Bパート 女貴族
コミー「次の方、どうぞ」
女貴族「はい。よろしくお願いします!!」
王様「元気があるね」
女貴族「ありがとうございます!!以前の舞踏会でお姿を拝見していこう」
王様「あ、今回そういうの良いから」
女貴族「あ、はい」

コミー「あぁ、じゃぁまず志望動機を聞こうか?というかこれだけしか聞かないんだけど。
あぁ、型にはまった例文じゃなくてホントの所ね。調べりゃわかるんだから、時間の無駄だ」
女貴族「はい!!お恥ずかしい話ですが生家の財産状況が少々よろしくない状態なってきておりまして、私も外に出て働くように指図されました。
しかし私自身商売というのは向いて居ないことは自覚しておりますので、幼少の頃から鍛えた武術の腕で生活の糧を得る事を考えていましたところ、私の両親にこの募集のお話を聞きまして、まずは志望してみた次第でございます!!!」
コミー「なるほど、判り易すくていいな。こういうのを期待してたんだよ。こういうのをさ」

こういうのを期待してた
(でもこういう人ばっかりじゃ話が成り立たんのですよ)

コミー「あぁ、一応詳しく聞こうか。生家ってどこ生まれなの?」
女貴族「西の※※家です」
王族「うん?あそこの家は、もともとある財産にこのバブルでもっと蓄えたって話だよ。自慢こそしてないが、隠すことが出来ないくらいには」
女貴族「そう言われましても、親兄弟からは財産状況がよろしくないと」
コミー「・・・追い出されたんだな。君」

女貴族「えっと」
王様「いきなり飛ぶね。順序よく話してくれないか」
コミー「順序良くと言われましても、お金はあるのにお金は無い。
この矛盾した状況への回答は、お金がないというのがうそか、お金があるというのが嘘かの何方かでしょう。
で、外から客観的にみて儲けてるってことは後者はまずない」
王様「お金ないのに見栄を張る貴族ってのも世の中いるよ」
コミー「見栄を張って娘に金が無いから働けなんて言います?」
王様「確かに。言わんな」

お金がないのに見栄をはる
(武士は食わねど高翌楊枝というように江戸時代の武士も貧乏な人間は貧乏だった。貴族である公家も貧乏な奴は貧乏だった。というか権力を握れていなかったからもっと貧乏だった。
しかし武士も公家も見栄で飯を食う世界だから何かと金がかかるというもので(土地を持たない公家の中の収入で一番大きな部分を占めてるのが免状発行という承認ビジネス。なんで貧乏だろうが家元の見栄はかなり重要)、江戸時代の天皇家などは幕府の支援が無ければ様々な儀式ところか明日の生活すら成り立たず、見かねた京都の商人が施しで御所をなおしたり食事を差し入れていたという何とも完ともコメントしにくい話もある。
因み今に残っている「ご用達」の中にはこのころの差し入れを行っていたメーカーも珍しくない。欧羅巴も没落貴族はめずらしくないが悲惨な話もあれば開き直って庶民として気楽に生きたという話もあったりする。)

(ついで程度の話だが、個人的に没落貴族(というほど没落してるわけじゃないが)と言うと東久邇宮稔彦王を思い出す。
所謂旧皇族の一人で、敗戦時の内閣総理大臣だが辞職後は色々と商売に手を出して(武家の商法ならぬ皇族の商法という物で、あまり長続きしなかったそうな)新興宗教を作ろうとしたが国に止められたり、
勝手に入籍されていたりして平成になって死んだという何とも波乱な人生を送ってる

「アメリカは封建的遺風の打倒を叫ぶが、私はその封建的遺物の皇族だ。もし、元帥が不適当とみるなら、私は明日にも首相を辞める」
「皇族は封建的遺物ではあるが、米国人が封建的遺物とか、非民主主義と言うのは、その人の生まれた家柄を言うので、あなたの思想・行動は非民主主義とは思わない」
マッカーサー元帥と面談したときの会話)

コミー「見栄を張ったわけでは無いのに嘘をついて家から出そうとした。
そう考えれば、「娘をなんらかの理由で追い出すために嘘をついた」と考えるのが筋じゃありませんか。
まぁ家に危険が迫ってるから大事な娘を家から出したという考え方もあるかと思いますけど、
そんなときにあの広告文みせて行けなんて言います?」
王様「僕だったら言わないね」
コミー「でしょう」
女貴族「あの!!」
コミー「何?」
女貴族「つまりどういう事でしょうか!!!」
コミー「君はそんな事にも気づかない間抜けって事だよ」

女貴族「間抜け!!!間抜けとはなんですか!!!馬鹿とはよく言われますけど」
コミー「どっちも大差ないわ馬鹿野郎」
女貴族「野郎じゃありません!!!」
コミー「じゃぁ馬鹿」
女貴族「確かに!!!」
王様「そこで納得するなよ」

王様「でもねぇ。昨今、いや昔から馬鹿貴族なんて珍しくもないが、君は見たところ放蕩貴族の類でもないんだろう」
女貴族「日ごろから悪癖の類には近づかないように心掛けています!!!剣をふるうのには力が入りますから!!!」
コミー「放蕩貴族の見分け方ってのがあるんですか?」
王様「放蕩貴族、まぁそれに限らない馬鹿な金持ちは大抵これ見よがしに仕事に関係ない高い物を身に着けるんだよ。誠実な人間でも金があるんだから贅沢しようと高い物を買う事はあるが、そういう連中は何気なくこれ見よがしには見せつけはしない。自慢するときは精一杯自慢する。仕事に関係あるものに金つぎ込むのはそれだけ真面目だってことの裏返しでもあるから、そこは別だ」

コミー「なるほどねぇ。確かにそう見ると、その腰の剣は中々高そうだ」
女貴族「有名な鍛冶屋に作ってもらいましたからそれなりの値段はしました!!!
私が持ってる物の中で一番自慢できる剣です!!!」
コミー「持ってるっていくつもあるのかい?
そういえば武術で云々って言ってたから、女なのに剣戟趣味か。あぁこれは差別的かな?」
女貴族「よく言われますが、そう言う人たちと剣を交じり合うと何も言わなくなります!!!」
コミー「そりゃいい。職務に役に立つ。僕は交えるつもりはないけど、
次からはそんなこと言わないことにするよ」

王様「話を戻させてもらっていいかな?
君の場合、箱入り娘や深窓の令嬢の類ではなさそうだけど別に追い出すほどの物でもないんじゃないかな?と私は思うんだよ。聞く限りはお転婆程度じゃないか?」
コミー「まぁ、確かに。男でも作ったとか?」
王様「その手のスキャンダルは追い出される定番ではあるな」
女貴族「彼氏なんていません!!!」
王様「お転婆は貰い手に困るのかね?やっぱり」
女貴族「彼女が居た身でそんな不誠実なことをするつもりは有りません!!!」
コミー「・・・」
王様「・・・」

彼女が居る身
(自分で書いておいてなんだが、スゲー解説しづらいんで大学生活の盟友に丸投げする
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%82%BA%E3%83%93%E3%82%A2%E3%83%B3#.E6.97.A5.E6.9C.AC.E3.81.AB.E3.81.8A.E3.81.91.E3.82.8B.E6.AD.B4.E5.8F.B2

 解説ですらない与太話だが、今は代理母出産などの「性行なき出産」が出来る時代だし、
逆に男女のカップルでも不妊やセックスレスで悩む人が多い時代でもある。
女性の社会進出も嫌と言うほど進み、
機械化のお蔭で今や男でしかできない仕事なんてのは滅多になく、
逆に女しか出来な仕事なんてのもほとんどない。
科学の発展は人に「真理なんてない」という事を教えたが、
同様に正常と異常の基準もなくしたのかもしれんね。と)

コミー「あぁ、その彼女さんはどうした?」
女貴族「私が生活できるかわからない状態に陥りましたから迷惑はかけたくありませんでした!!!なのできっぱりと別れてきました!!!!」

コミー「・・・」
王様「・・・どうする」
コミー「まぁ・・・貞節の危険性は無いようですし、おつきあいするも誠実なようですし、この位は許容範囲という事で」
王様「・・・全権委任してるから君の判断に任すよ」
コミー「あぁ、ほぼ採用だが2つだけ誓ってほしい」

女貴族「なんでしょうか!!!」
コミー「メンバーに女性がいるからそれには手を出すな。道中、その、彼女を作るな。危険を伴うし下手な厄介ごとは起こしたくないからね。この二つだ」
女貴族「もちろん神にでも国王陛下にでも誓えます!!!」
コミー「よろしい。採用だ」

といった所で二人目終了です。
終らない。いや、ほんと終わらない。

毎回毎回思うんだけど、誰か見てるんだろうか?こんな小説?でも
という事でまた次回

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