梨花｢それにね、人間は皆騙されて生きてるのよ…本当に無様ね｣

赤坂｢梨花ちゃん…君は一体…｣

梨花｢私？私は…そうね、不幸な人間だった者…とでも言っておくわ…ふふふ　大丈夫よ。別にあなたに危害を加えたりしないただ話に付き合ってほしいだけよ｣

赤坂｢…そうかい…でも梨花ちゃん…さっきの質問の答えだけど…僕はそうは思わない｣

梨花｢へぇ…じゃあ聞かせてくれる？貴方の答を｣

赤坂｢確かに人間は…欲望と嘘の塊かもしれない…でも欲があるから明日を生きようとするんだ。嘘があるからこの世界はあるんだと…僕はそう思うよ｣

梨花｢戯れ言ね…でも悪くないわ…｣

赤坂｢梨花ちゃん…君は何を言いたいんだ？｣

梨花｢私？私はただ世の中が腐ってる…と言いたいだけよ…世代が進むにつれて人間は弱くなっていく。もちろん弱いだけの人間だけじゃないことも分かるわ…それでもね今は悪化してるのよ。人も政治も世界もね…そんな世界に愚痴をこぼしたに過ぎないわ｣

赤坂｢君は人を好きには…なれないのかい？｣

梨花｢そうね…今のままじゃ到底好きにはなれないわね…私は常に独りだから｣

赤坂｢僕が君の傍にいる…それじゃダメかな？｣

梨花｢面白いことを言うのね？本気？｣

赤坂｢あぁ、本気だ…梨花ちゃんが僕を必要としてくれるなら｣

梨花｢ふふふ…貴方には何度か救ってもらってる…いいわ。一緒に来なさい　ただし貴方にはこの世から消えてもらうわ…私達と同じ世界に来てもらうわ｣

赤坂｢私達？｣

羽入｢…あぅ｣

赤坂｢あれ、君は…｣

梨花｢紹介するわ…羽入よ。まぁあちらの世界ではオヤシロさま…と言えばわかるかしら？｣

赤坂｢オヤシロさま…｣

羽入｢あぅあぅ｣

梨花｢ほら、羽入挨拶ぐらいしなさい？｣

羽入｢ぼ、僕は羽入ともうします…甘いものが大好きなのです｣

梨花｢羽入…最後のは要らないんじゃないかしら？｣

羽入｢あぅあぅ！ごめんなさいなのです！｣

赤坂｢あはは、僕の名前は…赤｣

梨花｢待ちなさい赤坂…貴方がこちらの世界に来るからには違う名前にしてもらうわ｣

赤坂｢え？｣

梨花｢私にフレデリカと言う名前があるように貴方にも名前を授けるわ｣

赤坂｢新しい…名前…｣

梨花｢そうね…何がいいかしら｣

梨花｢………｣

羽入｢あぅあぅ…｣

赤坂｢…｣

梨花｢魔女とかでは無いけど…かの英雄から名前をとって…貴方をヘラクレスと名付けるわ｣

赤坂｢ヘラクレス…？あの神話の？｣

梨花｢えぇ、貴方の力はそれを恥じぬ力があるわ…私を守ってくれた時もそうだったでしょ？｣

赤坂｢約束したからね…梨花ちゃんを必ず助けるって｣

梨花｢そうだったわね…でもこれで私達の新たな物語が始まるわ｣

赤坂｢そうだね…ヘラクレスか…｣

梨花｢フレデリカにオヤシロさま、それとヘラクレス私達の物語が今始まるわ｣

羽入｢なんか僕だけあまり迫力無いのです…｣

赤坂｢そんなことないと思うよ？羽入ちゃんだって神様じゃないか｣ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

羽入｢あぅあぅ…頭撫でられたのです///｣

梨花｢羽入…デレデレしない｣

羽入｢あぅ！ご、ごめんなさい！！…なのです｣

赤坂｢…ごめんね…梨花ちゃん…梨花ちゃんもしてほしかったのかな？｣ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

梨花｢……///｣

羽入｢梨花の顔が真っ赤なのです｣

梨花｢くっ…ほら…あまり遊んでる暇はないわよ…｣ﾊﾞｯ

赤坂｢こっちの梨花ちゃんは素直じゃないなぁ　
｣

羽入｢あぅあぅ…でも本心は意外と…｣

梨花｢羽入？今日は激辛ｶﾚｰでもいいのよ？｣

羽入｢ひぃ！？り、梨花それだけは勘弁なのですー！！｣

赤坂｢さっきまでは…あんなに重い空気だったのに…｣