【ミリマス】坂道「ヒーメヒメ!」まつり「ほ?」【弱ペダ】 (26)

僕の名前は小野田坂道。総北高校自転車競技部の一年生。
今から話すのはIH直前に出会った不思議な人の話。

その日はいつものように、秋葉原まで片道45キロ程の道のりを走行中だったんだ。
いつもはママチャリで行くんだけど、その日は限定発売のDVDの発売日。
急いで店に向かうためロードレーサーで行くことにしたんだ。

坂道「やっぱりロードレーサーだと速いなぁ、これならあっという間に到着するぞ」

ロードレーサーは競技用の自転車の一つ。公道を早く走る事に特化した自転車。条件次第だけど下り坂なら時速90キロ以上出すことだって可能だ。

なら何故いつもママチャリで行ってるかって?だってロードレーサーには前カゴないから…、買ったフィギュアとかガチャとか運べないじゃん。

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時間的にあっという間だが、身体が疲れてくるのも事実。
そういう時はお気に入りのあの曲を口ずさむ。

坂道「ヒーメヒメ!ヒメ!好き好き!大好き!ヒメ!ヒメ!キラキラリン!」

この歌を口ずさむと不思議な事に力がグングン湧いてくる。なんだか100人くらいなら軽く追い越せそうだ。

坂道「ヒメは、ヒメなの!ヒメなーのだ!ヒメ!ラブ!ラーブヒメ!」

坂道「うー、ラブヒメ最高!今度今泉君も一緒に歌ってくれないかなぁ?」





まつり「誰かが姫を呼んでいるのです?」

坂道「何だろ?急にロードレーサーを運転している人が増えたみたいだ。」

しかも女の子がやけに多い…

坂道「誰だろう?なんだかテレビで見たことあるような?」

回収車らしき車のロゴをみて、この人達が765プロっていうプロダクションのアイドルという事に初めて気がついた。

坂道「この人達もロードレーサーに乗るんだ。何かの企画かな?」



巻島「今度やる『アイドル自転車レース』っていう企画っショ!」

坂道「わぁ!ま、巻島先輩!なんでココに!?」

巻島「小野田よ…前、俺の趣味は、グラビアって言ったっショ。」

坂道「は、はぁ…」

巻島「その中でも、765プロの星井美希ってアイドル!どう見ても中学生には見えないっショ!」

巻島「だから、それを確かめにきたっショ!」

巻島「じゃあな…小野田。明日の練習さぼんなっショ!」

言うなり、必殺のピークスパイダー(頂上の蜘蛛)であっという間に行ってしまった。

坂道「やっぱり巻島先輩は格好居いな 
ぁ」

まつり「ほ?あの人の乗り方!すごいのです!何なのですか?」

坂道「あれは巻島先輩の十八番。オリジナルのダンシング走法。カッコいい上に速いんだ。」

まつり「ほーほー」





坂道「あの?どちら様ですか?」

まつり「ほ?姫を呼んだのはあなたではないのですか?」

さっきまで後ろにいたはずなのに一瞬で横に並ばれた?
一体何者?

坂道「え?は?ぼ、僕がですか?」

まつり「確かに、あなたが姫を呼ぶのをしかと聞きましたのです!」

今度は一瞬で反対側に?一体何なの?この人。

坂道「ひ、ヒメ?ですか?」

まつり「しかも、『好き好き!大好き!』と言っていたではありませんか!」

坂道「え、えーっ!いや、これはその、あの、ラブヒメって言うアニメの歌でありまして!」

まつり「ほ?」

坂道(す、凄い顔を近づけてきたー!)

坂道「つ、つまり!この歌を歌うと、身体がカーって熱くなって!なんだかわかんないんだけど登り坂もスイスイ登れちゃうんです!」

まつり「歌…ですか?」

坂道「…あのアナタは一体?」

まつり「ならもう一度、歌うのです!」

坂道「あ、ああ、歌ですか、歌なら…って、ええええぇぇぇぇ!な、何でですか?」

まつり「それは、まつりが姫で、姫が興味があるから、なのです!」

坂道「や、い、嫌です!嫌ですよ!人に面と向かって聴かせるなんて!絶対に嫌で」

まつり「歌え…」

坂道「…はい」

一瞬で僕の後ろに回り込んだと思ったら耳元で聞いたことの無いような声で命令されてしまった。
思わず、はい、としか言えなかった。

JASR○Cが怖いので一部歌詞を変えます

坂道「よくあることかな?でも、女子にはだいじーかもー…」

中略

坂道「ヒーメヒメ!ヒメ好き好き!大好き!ヒメ!ヒメ!キラメキリン!ヒメはヒメなの!ヒメなーのだー!ヒメ!ラブ!ラーブヒメ。」

あ、しまった。いつの間にか加速していた。この速度、あの人をおいてきてしまったに違いない。

まつり「随分ヘタな、歌なのです」

坂道「そ、そうですか」





坂道「え?」

まつり「でも歌ってる時、すごくたのしそうに歌っているのです。それは大事な事です。」

坂道「え?あ?は?」

いやいやいや、登りにしてはかなりの本気で登ったみたいなんですよ!青八木先輩や手嶋先輩と勝負した時よりもっと速く鳴ったはず。

それをこの人は、汗もかかずにピッタリ追いかけてくる。

何者?

坂道「は、速いですね。いつから自転車を始めたんですか?」

まつり「…さっきです。」

坂道「は、はい?え、ええ」

まつり「さっき始めたばかりなのです」

まつり「なるほど、歌を、唄えば…ならば姫もやってみるのです。」

ぞわっ

一瞬で場の雰囲気が一変する。

まつり「イルミルミルミルミルイルミネーショーン」

坂道「う、うわあああああああああ!」

一気に加速しペダルを廻す!

や、ヤバい!一体なんだ?速い!今まで一緒に走った、だれよりも、圧倒的に。

まつり「フェスタの開演!」

そう言うと、あっという間に追い越し、行ってしまった。

坂道「な、なんなんだ?あの人は?」

巻島「よぉー、何やってんショ?」

坂道「わ!ま、巻島先輩!」

坂道「な、なんで僕の後ろに?」

巻島「なんでって、オメーが歌いながらオレを抜いたからに決まってるっショ!」

ぜんぜん気づかなかった。

巻島「それよりオメー、さっきのヤツとはどういう関係っショ?」

坂道「どういう?」

巻島「とぼけんなって!あの人は765プロライブシアターのアイドル!『徳川まつり』に間違いないっショ!かなりのグラマー美人っショ!」

http://i.imgur.com/LeKoIRT.jpg

坂道「え、ええええぇぇぇぇ!あの人が、アイドル?」

巻島「オイオイ…マジかヨ…」

あの人、アイドルなんだ。

巻島「一般に超有名アイドルっつーワケじゃないが…うらやましいっショ!」

坂道「あ、あの人。すごく速かったです。全然、追いつけませんでしたよ…」

巻島「小野田よ…、あの人はな、『特別』なんだよ。あれくらい多分普通なんだヨ…」

坂道「『特別』?」

巻島「あー!もう!説明すると長くなりすぎっしょ!とにかく、グリーにアクセスして『アイドルマスターミリオンライブ』で検索してみるがいいっショ!」

坂道「へ?」

巻島「それか『アイドルマスター ミリオンライブ!』テーマソング::THE IDOLM@STER LIVE THE@TER PERFORMANCE 10  でも買ってみるのも手っ取り早い方法っショ!」

坂道「CD?」

巻島「じゃあな!」

そう言うと巻島先輩は、ピークスパイダー走法でまた先に行ってしまった。

後日
インターハイ1日目

雑魚1「な?なんだ?アイツ?メチャクチャ速く追い上げてくる!」

坂道「イルミルミルミルミル…」

雑魚2「う、うあああ!」

坂道「ルミルミルイルミネーション… ネーション…」

雑魚3「な、なんか言ってる!」

坂道「フェスタの開演!」カチッバヒューン

雑魚共『は、鼻歌交じりでぬかれたー!』



坂道「まつり姫…姫…好き好き!大好き!」


おしまい

幹ちゃんとまつり姫の声優さんは同じ人です!
応援してあげてください!

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