トリコ「火星からの来訪者」(29)

トリコ×テラフォーマーズのクロスです


【グルメ研究所】



トリコ「こんなとこに呼びだして…俺に何の用だ?所長」

マンサム「おう、やっと来たか。実はちょっと問題が起きてな…まずはこの航空写真を見てくれ」

トリコ「ん?…グルメピラミッドの写真か?」

マンサム「違う。これはここ…第8ビオトープ内の写真だ」

トリコ「はあ?いや、だってピラミッドが…」

マンサム「それは最近、四獣の一件でビオトープ内の監視がおろそかになってた時に建てられたモノだ」

トリコ「建てたって…誰が?まさか…ニトロか?」

マンサム「いや違う。このピラミッドを建てた者達はニトロではない………ゴキブリだ」


トリコ「ゴキブリ?おいおい所長、からかうのも大概にしてくれよ」

マンサム「…つい先日、グルメツーリストの職員から気になる情報を聞いたんだ」

トリコ「グルメツーリスト…あの世界的大企業のか。確かグルメ宇宙旅行ツアーを提供してる企業だったな」

マンサム「まさにその宇宙旅行から帰ってくる時、行方不明になっていた宇宙船が地球に向かっていたのを見たそうだ…」

トリコ「話がズレてきてないか?それがゴキブリになんの関係があるんだ?」

マンサム「関係はある…お前も500年前のグルメ戦争のことは知っとるだろ?その戦争は食料の奪い合いによって起こされた。その食料問題の打開策案の一つに『火星の開拓』があったんだ」

トリコ「火星を豊かな環境にして食料を得ようってことか…壮大な計画だな」

マンサム「とても現実的では無かったが、その時代の人々にとってはまさに夢のような計画だった。そしてその計画は移住する為では無いがこう呼ばれていた…『テラフォーミング計画』と…――」


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小松「――それでトリコさん、その『テラフォーミング計画』と『ゴキブリ』、そして『ピラミッド』は何の関係があるんですか?」



トリコと小松はテリーに乗って第8ビオトープへと向かっていた



トリコ「その計画には前段階があったんだ。本来、火星の平均気温は-58度…アイスヘルと同じぐらい過酷な環境だな」

小松「そんな環境じゃ野菜達は育ちませんよ」

トリコ「その通りだ。だからまずはその冷え切った火星を温める必要があった。そこで選ばれたのが特殊な苔と…ある黒い生物だ。その二つを大量に火星に解き放ち、真っ黒に染め上げる事で太陽光を吸収させ、火星を温めようとしたんだ」

小松「ま、まさか…その黒い生物が……」

トリコ「そう…ゴキブリだ」


小松(火星を黒く埋め尽くすほどのゴキブリ…考えただけで気持ち悪い)ゾワッ

トリコ「その後アカシアのおかげで戦争も終わり、『テラフォーミング計画』は中止となった…はずだった。だが、そのゴキブリ達は500年もの間、ずっと火星で暮らしていた」

小松「ん?つまり…その火星に送られたゴキブリ達が、行方不明になっていた宇宙船に乗って地球に帰ってきて、そして第8ビオトープにピラミッドを作ったってことですか?」

トリコ「そーゆーことらしいぞ」

小松「アハハハ!そんなわけ無いじゃないですかトリコさん!ゴキブリがどうやって無人の宇宙船に乗ったり、ピラミッドを作ったりするんですか?」

トリコ「ま、普通のゴキブリには無理だろうな…」

小松「えっ?…そ、そのゴキブリは普通じゃないんですか?」

トリコ「…知ってるか?ゴキブリは大昔からあの姿のままほとんど進化をしてないらしい。洞窟の砂浜に居たサソリゴキブリですら、大きさは違えど姿はほとんど変わってなかったろ?
だが……何故だがわからないらしいが、その火星に送られたゴキブリ達は劇的な進化をした。それは自然選択では絶対に起きないであろう進化。その進化とは……」

小松「そ、その進化とは…?」ゴクリ

トリコ「おっ、第8ビオトープに着いたみたいだぞ」

小松「ちょっとトリコさん!!教えてくださいよ!」


トリコ「いいから小松!テリーにしっかり掴まってろよ!」

小松「えっ!?」

トリコ「頼むぞテリー!」

テリー「ウォウ!」ビッ

小松「ぎゃあああ~~~!!」



テリーは二人を乗せたまま、高さ300mの壁を跳び越えた



トリコ「どうした小松?随分とやつれてるじゃねぇか」

小松「ど、どうしたもこうしたもないですよ…僕、絶叫マシンが苦手って前に言いましたよね?」ハァ ハァ

トリコ「そだっけ?そんなことより、アレ…見てみろよ」

小松「アレ?」



トリコの指差す先を見ると、そこには岩で出来た大きなピラミッドがあった


小松「ホ、ホントにピラミッドがある…」

トリコ「グルメピラミッドほどの高さはねーけど、そのゴキブリ達はこれを数週間で作ったらしい」

小松「そんなに早くですか!?」

トリコ「これが意味することがわかるか?つまり…それだけの数が居るってことだ」

小松「ゴ、ゴキブリの大群……も、もう行くのやめませんか?そもそもそのゴキブリ達は何もしてないんですよね?」

トリコ「何もしてなくねーよ。IGOの職員によると、人間を見るとすぐに襲ってくるらしいぞ」

小松「マジですか!?」

トリコ「マジだ。それにもう一つ…お前はおかしいと思わないか?俺達が入ってきてからここに来るまで猛獣が一匹も見当たらないことに…。
強者である俺やテリーに畏怖したとしても、偵察のトロルコングすら現れないのはおかしい。おそらく…今現在この庭の頂点はトロルコングではなく、例のゴキブリ達だ」

小松「ゴキブリがトロルコングを支配…う~ん、やっぱり想像できませんよ。ゴキブリ達はどのように進化したんですか?」

トリコ「…一目見ればわかるさ」


小松「そうやってトリコさんはいつも焦らすんだから……ん?トリコさん、あそこに人影がありますよ」



??「………」



そこには確かに人影があった

だがそれは…人ではなかった



トリコ(…あれか)

小松「(そうだ、あの人に聞いてみよう!)すいませーん!この辺りでゴキブリを見ませんでしたかー?」タタタタタッ



IGOの職員が調査をしに来てると思った小松は、その影へと駆け出した


??「………」シュン!

小松「えっ?」



その影の主は一瞬で消え去った、そして…



ザッ

??「……じょうじ」ガシッ



一瞬で小松の目の前に現れ、頭をつかんだ

そのまま小松の頭を…



ボキッ



果実のようにもぎ取った


……おそらく彼が居なかったらそうなっていただろう



トリコ「おい、お前の相手は俺だろ?」



先ほどの鈍い音は、トリコが小松をつかんでいる腕をもぎ取った音だった

腕をもぎ取られた影の主は一旦彼らから距離を取って様子を伺っている



小松「ト、トリコさん!あ、あの人は何なんですか!?」

トリコ「よ~く見ろ。あいつは人じゃねぇ」

小松「えっ?」



小松は最初、『彼』を人だと認識していた

次に全身の色からゴリラの一種だと考えた

だが、頭の触覚とお尻にある尾葉を見た瞬間、ある結論へとたどり着いた


小松「ト、トリコさん…嘘、ですよね?」

トリコ「ホントだ。こいつがさっきまで話していた火星のゴキブリ…『テラフォーマー』だ」

小松「進化しすぎー!!ほとんどゴキブリの面影ないですよ!?」



面影がない、そう言いながらも小松は確実にテラフォーマー(以下TF)からゴキブリの面影を感じていた

それは…異常なまでの嫌悪感だった



小松(『キショぉぁぁああーーーー!!』って、サニーさんなら叫んでますよ…)キモイ…

トリコ「……小松、テリーの傍に居ろ。こいつらは俺がやる」

小松「こいつ…『ら』?」



辺りを見回すと、崖の上がビッシリと黒い影に覆われていた



小松「」←走馬灯中


トリコ「ハッハッハッ!トロルコングの時と一緒じゃねーか!小松、少しはこういう状況に慣れろって」

小松「慣れるわけないじゃないですか!!」

トリコ「それにしても…さすがに多いな。ゴキブリは1匹居たら100匹は居るって言われてるが、少なくともここには300は居るな」

小松「あっ、トリコさん!あそこに居るゴキブリを見てください!」

トリコ「ん?」



そこには筋肉が発達したTFがこちらの様子を伺っていた



トリコ「…普通のよりデカイな。あいつが大将(ボス)か?」



デブTF「……じょうじ」バッ



そのTFの号令と共に、数十匹のTF達がトリコに襲い掛かった



トリコ(まずは小手調べってとこか。完璧に統率されている…予想以上の知能の高さだ)


TF「ジョウ!」ダンッ

トリコ(速い!さすがはゴキブリだ)サッ



トリコはTF達の攻撃を最小限の動きで避けている

人間大のゴキブリであるTFの瞬発力は、一歩目から時速320km相当

通常の人間ならばそのTF達の攻撃を避けることは不可能だが、グルメ細胞を持っている超人トリコにとってはさほど問題ではなかった



トリコ「お前らは俺達を殺るつもりみたいだが、俺は別にお前らを殺ろうなんて思っちゃいねーよ。ただ…IGOの依頼でお前達を捕獲しねーとなんねーんだ。悪りィな…フンッ!」


ズボッ! ズボッ! ズボッ!



トリコはTF達の体に次々と指を突き刺した


トリコ「さぁ~て、一匹ぐらい当たりがいると嬉しいんだが」

TF「ジ…ギィ…ィィ」ピクピク

トリコ「おっ、胸か!よーし…これでノッキングが出来るぜ!」



デブTF「………じょうじょう」

TF「じょう」コク



トリコ(ん?数匹がピラミッドの方に逃げている…増援を呼ぶつもりか?)



デブTF「…ジョウゥゥ!!」バッ!

TF「ジョウ!」ブブブブブブブ



次なる号令で待機していたTF達が一斉に飛び上がった



小松「ぎゃあああああ!!空が真っ黒になっちゃいましたよー!?」


トリコ「こりゃちとマズイな。さすがにこの数全部を殺さないようにノッキングするのは無理だな。そんな芸当、ノッキングマスター次郎にしか出来ねーよ。てことで…」スッ…


ギュイン! ギャイン!



トリコが手を擦り合わせると、金属を擦り付ける音がした



トリコ「正当防衛だ、悪く思うなよ……フライングナイフ!!」ブンッ!

TF「!?」


ズバァン!



トリコの放った無数のフライングナイフが、空を覆い隠していたTF達を切り裂いていく



TF「ジョウッ!」サッ


トリコ(チッ…トミーロッドほどじゃないが、やはり動きが速いから全部は当たらないか)


ボトッ


TF「」

小松「うわぁ!」ビクッ



頭を切り落とされたTFの残骸が、小松の下へ落ちてきた



小松「ざ、残骸か…ビックリしたなぁ。それにしても、ほんと何でゴキブリがこんな人間大にまで進化したんだろう?」

TF「」ピクッ



トリコ「小松!!それから離れろ!!」



小松「えっ?」

TF「」バッ

小松「うわああっ!?」


なんと、頭の無いTFはいきなり動きだし、小松に襲い掛かった



グチャ


テリー「ウォウ!」

小松「テ、テリー!」

トリコ「よくやったテリー!」

小松「ト、トリコさん!どういうことですか!?」

トリコ「こいつらの体を支配(コントロール)している部位、所謂人間で言う『脳』に当たる部分はおそらく頭部ではなく胸部にあるんだ。つまり人型に進化しても体の構造は昆虫に近いってわけだ。厄介極まりねぇな…しょうがねぇ、今回の捕獲は諦めてサニーかココを連れてあらためて来るか」ス…



トリコは今まで本気を出していなかった

それはあくまでこの仕事が『食す』ではなく『捕獲』だった為である


トリコ(残り200匹前後ってとこか……)

トリコ「うおおおおォォォオオオ!!」ビリビリ



トリコは服が破れるほど全力で威嚇を行った

その威嚇によってTF達を巣に帰すことが目的だ

だがしかし、生き残っていたTF達は一匹足りとも逃げなかった



トリコ(…何故だ?例え『恐怖』という感情を持っていなくとも、野性の本能で命の危険は避けるはずだが…)


スタッ

TF「じじょう、じょじょう…」

デブTF「……じょうじ」コク


トリコ(ピラミッドから来たゴキブリがあのボスと会話をしている……ま、まさか!?)


トリコ「テリー!急いでピラミッドに行くぞ!」



しかしそれを防ぐかの如く、残ったTF達は一斉にトリコ達に襲い掛かった



小松「うわああああ!!」

トリコ「オラァ!!」ズバァン!

トリコ(こいつら…あきらかに小松を狙ってやがる!)

トリコ「くっ…テリー!一先ず小松を守るぞ!」

テリー「ウォウ!」



トリコとテリーは小松を守りながら、次々とTF達を殺していった



トリコ「ふぅ…あとはお前だけだぞ」

デブTF「…じょうじ」


トリコ「ああ…お前らの『任務』はわかってる」

デブTF「ジョウッ!」ダンッ

トリコ「敬意を表して捕獲は無しだ。30連……」グッ


トリコ「釘パンチ!!」ドンッ!



ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド……バァンッ!



最後の一匹であったTFは、粉々になって砕け散った



小松「や、やりましたねトリコさん!」

トリコ「やってねーよ…こっちが見事にしてやられたんだ」

小松「えっ?」



トリコの言うとおり、彼らの『任務』は遂行されていた


【第8ビオトープ ピラミッド内部】



トリコ「見ろ、一匹も居ねーだろ?」

小松「ほ、本当だ…」

トリコ「あいつらは途中で俺の実力を見て勝てないと判断し、ここに居た仲間を逃がしたんだ。だからお前を積極的に狙って俺の足止めをしたんだ。あいつ(デブTF)はボスなんかじゃねぇ、一小隊の隊長だ」

小松「あ、あの数で小隊なんですか?」

トリコ「TFは高い知能や生命力を持っているが、本当に注意しなくちゃならないのはその二つじゃない。ゴキブリ本来の能力…繁殖力と環境適応能力だ。だからこそ過酷な環境である火星で繁栄できたんだ。きっとこれからもどこかで巣を作って数を増やすだろう…」

小松「あんなのがもっと増えたら…ヤ、ヤバくないですか?」

トリコ「うん、確実にヤバイな。もしかしたらお前の家の床下に巣を作ってるかもよ」

小松「ちょ、ちょっと怖いこと言わないでくださいよぉ!寝れなくなったらどうしてくれるんですか!」

トリコ「ん?ちょっと待て……こっちだ」スタスタ

小松「ちょっとどこ行くんですかー?」タタタタタッ



トリコの嗅覚が、ピラミッド内のあるニオイを捉えた


トリコ(このニオイ…おいおい、そこまで進化してるのか?)


ピタッ


トリコ「……ここだ」



ピラミッド内にはいくつか部屋があったが、ほとんど何も置いてない、ただ石で仕切られただけの部屋だった

しかし、その部屋だけは違った



小松「ト、トリコさん…ここってまさか…」



包丁、まな板、フライパン、ガスコンロ

野性の動物の巣では考えられないモノがそこには置いてあった

そう、そこはまさしく彼らのキッチンだったのだ


トリコ「四獣の一件の時に盗難被害が相次いで出ていたが…こいつらが盗んでたのか」

小松(…あっ、フライパンに少しだけソースがついてる)スッ

小松「………」ペロ

小松「!?」



小松は衝撃を受けた

そのソースはまるで人間が作ったように繊細で、とても美味しかったのだ



小松「ト、トリコさん!」

トリコ「ああ、ニオイでわかる…ネオトマトを煮込んで作ったソースだろ?」

小松「はい…梅玉ネギも刻んで入れてますよ」

トリコ「ここまでとは…これはちょっと…いや、かなりマズイな……ソースは美味いけど」ペロ


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【グルメ研究所】



マンサム「――そうか…やはり奴らはそこまで進化していたか」

トリコ「他の部屋には大量の食材のニオイが残っていた。つまり…現在進行系で進化している」

マンサム「これは思った以上に厄介だな…このままだと第二のニトロになりかねん」

トリコ「そうならねーように頑張れよ、所長。俺はこの件から降りるぜ。やっぱ食う目的以外で殺すのは俺の主義じゃねーからな」

マンサム「あれだけ強くてグルメなんだ、意外と食べてみると美味いんじゃないのか?」

トリコ「いや、ありゃ食えねーよ。トロルチーズみたいな強烈なニオイを発していたおかげで、鼻がやられてピラミッド内の捜索も詳しく出来なかったし…」

マンサム「…お前、奴らを食ったのか?」

トリコ「そりゃ美食屋たる者、どんな食材も一度は食わない駄目だろ」

マンサム(冗談で言ったんだが…さすがにワシでも人型のゴキブリは食わんぞ)


トリコ「そーいうことで俺はもう帰らせてもらうぞ」

マンサム「まぁ待て。まだお前には重要なことを伝えておらんかったな」

トリコ「重要なこと?」

マンサム「お前は疑問に思わんか?何故普通のゴキブリが人型に進化したのか…」

トリコ「そりゃ疑問に思ったけど…」

マンサム「結論から言うと、ある食材が関係してると言われている」

トリコ「ある食材?」

マンサム「まず奴らの体にはグルメ細胞が含まれとる。太古の昔から生き延びてきたゴキブリなんだ。グルメ細胞を持っとるのは当たり前といえば当たり前だ。だが…奴らの身体にはグルメ細胞だけではなく、地球上のどの生物にも含まれていない特殊な細胞も含まれとった」

トリコ「その細胞があいつらの進化に関係してるのか…」

マンサム「その通りだ。そしてその細胞はグルメ細胞に酷似していた。研究者によると、グルメ細胞とその細胞は元々同じ細胞だったらしい…
こっからはワシの想像だが、『グルメ細胞』とその『特殊な細胞』の元となる細胞が宇宙のとある惑星に存在していた。そしてその惑星が大爆発を起こし、その欠片が隕石となって地球に降り注いだことでグルメ細胞が地球にやってきたんだ」

トリコ「壮大な話になってきたな…」


マンサム「だが、降り注いだのは地球だけではなかった。火星にも同じように降り注いでいたんだ。しかし、生物が存在しない火星ではその細胞による影響は大してなかった」

トリコ「そこに俺ら人間によって藻とゴキブリが放たれた…そしてその細胞によってゴキブリ達はTFへと進化した。
…だがその細胞は進化に必要な道具でしかないはずだ。いくら特殊な細胞を得たとしても、あそこまで進化するには栄養が必要だ。その栄養を藻だけで得ていたとは考えづらい。てことは…」

マンサム「さすがに察しがいいな。そう、あいつらは火星で藻以外の『食材』を食べとったんだ。そして、捕らえた奴らの腸内を調べたところ、その細胞が含まれとる『食材』が見つかった。それは火星に送った藻では無い。もちろんその細胞が含まれとるから地球のモノでも無い」

マンサム「さらにだ、先ほど微量だがその食材の成分がピラミッド内で検出されたと情報が入った。おそらく奴らは火星からその食材を持ち込み、大事に保管していたんだろう。で、問題は味なのだが…」

トリコ「…グルメ細胞は美味いもんを食えば食った分だけ進化をする。元々同じ細胞であるその細胞も然りだろ。そしてゴキブリが人型にまで進化をしたんだ…つまり!ゴキブリが進化する要因となったその食材は、とてつもなく美味いってことだ!」

マンサム「もしかしたらアカシアのフルコースに匹敵するかもしれんな。ちなみにワシらはその食材を、その細胞やグルメ細胞があったとされる全ての起源である惑星、大爆発して消滅した旧第5惑星の名から取り……『ラハブ』と名づけた」

トリコ「『ラハブ』か……食ってみてぇ!」ダラァー



Special Menu.『ラハブ』

今回はここまで

ホントは全て書き終わってから投下したかったけど、まさかの原作に先を越されたので書き溜めてた分だけ投下しましたw
今は別の書いてるのでそれが終わりしだい続きを書きます
たぶん一ヶ月後くらいです

ではまた

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