ほむら「私のただひとりの友人」(281)




――While you remember her,you are not alone.

無慈悲で、非情で、不毛な現実は続く。

でも、もう彼女は

たったひとりで戦うことはない。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1373975863

まどかSSだよ。改変後ですよ。

原作未見者には全く優しくない予定です。


最序盤を除き、即興なので伝わりづらい表現があるかもしれません。

その際は気軽に指摘してください。詰まったら安価します。

■円環的時間


――寂しいのに 悲しいのに この気持ちを 誰にも解って貰えない



目が覚めた。幾日も、この日を待ちわびていた。
左手で眼鏡を探し、ベッドをリクライニングさせる。


「目、覚めましたね。暁美さん、吐き気は無いですか」

「はい。胸は少し響くけど、体調は凄くいいと思います」

「それは良かった。輸液は交換しましたから。もし変だな、と思ったらナースコールで呼んでくださいね」

「あれ?私のリボン知りませんか」

「床に落ちてたのでテーブルに置きましたよ」


ほら、ここ、と指差す看護師。
私は看護師の手を払いのけ、リボンを身につける。


「それだけ元気ならすぐ退院出来るでしょうね」

医師と看護師は微笑みながら病室を出て行った。

「さて、勉強しないとね。半年も寝たきりだったんだもの」


「午前の検査結果が出ました。凄く良いですね。16日にも退院出来ますよ」

「あ、ありがとう・・・ございます」

「来月予約入れておきますから、その時また経過を見ましょう」

「はい」

『編転入生の方へ』と書かれた書類を見て、私は気分を高揚させる。
少し開いた窓から入ってくるそよ風が、私の頬をくすぐった。

カンファレンスルーム

「あの子、本当に大丈夫かなあ」

「ん?読影には君も居ただろう」

「いえ、施術は4回の予定だったじゃないっすか」

「ああ、確かに。常人離れした回復力だったね」

「おかしくないっすか?弁が再生するなんて」

「そうだね、教科書的には暁美さんは助からなくてもおかしくは無いが――」

「――人間とは概してそういうものだよ」

「はぁ。さいですか」

「それに、ラフマニノフのヴォカリーズ。まだ耳に残ってるよ」

「あー、そんな子も居ましたね」

「名前、何でしたっけ?」

「さあね。さて回診の時間だ」

運命の日。25日

廊下

私が入室すると、クラス全体にどよめきが沸き起こる。
頭から垂れたリボンを撫でながら、教卓の脇に立った。


「それじゃ、自己紹介行ってみよ」

「暁美ほむらです。よろしくお願いします」

無事、何事も無く、難なく挨拶を済ませ、私は席に座る。

私の体調は随分と回復した。
退院後から編入までの間は特に、である。

環境とは不思議なものだ。外に出て散歩するだけで、頭の回転が早くなり
視界も拓け、聴力も研ぎ澄まされる思いがした。



「凄いキレイな髪だね、シャンプーは何を使ってるの」

などと、外見の話題から始まった質問攻めにも難なく応答が出来た――

「部活はしてませんでした。指輪も物心付いたころから付けてて・・・多分東京の雑貨屋だと」


走り高跳び。易々と身の丈を越える高さを飛び越えた。
なんだろう。まるで自分が自分じゃないみたいだ。


「凄い!本当に入院してたの?」

「ええと、はい。数学の授業、散々でしたし」

「いやー、美人で運動馬鹿! そして馬鹿!キャラ立ってるよ」

「え? えぇ、ありがとうございます・・・」

「暁美さん、これ県内記録なんだけど」

気まずそうに体育教師が話しかける。
その瞬間、グラウンド中に歓声が響き渡った。

何かの間違いじゃ・・・流石にそれは。

え?


午後の授業ハ少し気分が優れなかった。
保健係の子が心配しテくれた。少し心が温まる思いがした。胸が痛かッた。



「また明日ね」

「はい、また明日」


夕焼けの中、一人で家路につく。

「うう、吐きソう」

「橋を渡りきったら公衆電話があルはず」

「あっ」

体の力が抜け倒れこんでしまった。








気が付いたらうつ伏せだった。
タイルは赤褐色に染まっていた。

右手でタイルを引っかくと消しカスのようにボロボロとコーティングが剥がれた。

随分『長いこと』倒れていたのかしら。



刹那、目の前が淡い光で包まれる。

光の中で、優しく微笑みながら、私の手を包み込む

――少女

「また会えたね」

頭の中に声が響く。全身が暖かい。
目の前に同年代の少女が現れる。
いや、「私」は地面にうつ伏せになっているはずだ。

桃色の瞳に目を奪われていた。
あれ、この子。私とお揃いのリボン・・・?




「わたしたちは、どこかで――どこかで会ったことあるの? 私と」


「うん。そうだよ。わたしはあなたの、最高の友達。
元の世界に戻っても、リボン 付けてくれてたんだね。嬉しい、な」


「わたし、もうお仕舞いナの?独りぼっチなノ?」


「独りじゃないよ。みんな、みんないつまでも私と一緒だよ」




「・・・ッ」

全身が急に冷える。



「良かった――ほむらちゃん、がんばって」



耳元に囁きかける声を聞いて――目の前が真っ暗になった。

■暁


「ほむら! ほむら! 大丈夫?」

「随分濁ってたわね。浄化がなかなか終わらなかったのよ」


同じクラスの子と見知らぬ金髪の子が居た。
声が出ない。赤い目が私を捉える。なんだこれ、猫か?


「キュゥべえ、一体どういうこと?魔法少女になってすぐの子よね」


「それがボクもわからないんだ。契約した覚えも無いし。
魔力の波動だって今月の16日まで全く感知出来なかったのさ」

「それは不思議ね。治療が終わったら私の家まで運ぶわよ、美樹さん、タクシーを呼んできて」

「おっけー。電話かけてくるよ」


「あ、あの。あなたは・・・」

「私は巴マミ、貴女と同じ魔法少女。本当に危なかったのよ? 消え去る間近だったもの」

「ええと?」


道中は覚えていない。


巴という人の家で水を飲みながら話を聞く。


「つまるところ、魔力の使いすぎね。ここ最近、妙に感覚が研ぎ澄まされたりしたでしょ」

「はい。確かに心当たりはありますが」

「そう。美樹さんも昔はそうだったのよ。魔力の制御に苦労していたもの、ね?」

「あはは・・・そりゃマミさんみたいにベテランじゃないし」


そっか、退院が予定より繰り上がったのも、体が急に良くなったのも
全部、全部――努力じゃなかった


――魔力だったのか





変なヌイグルミが動いた。
少し仰け反る私。

「暁美ほむら。君はどこまで知っているんだい?」

「!? 何ですかこれ。喋った!」

「白ね」

「白だね」

巴さんと美樹さんが呟く。



血でバリバリにコーティングされた髪が気持ち悪い。
解かそうと手櫛で格闘していると、美樹さんが話しかけてきた。



「そういや物心付いたころから持ってたんだっけ?ソウルジェム」

「何ですか?この紫タマゴ」

「美樹さん、指輪に戻して」

「ああ、うん。これだよほむら」

「! 指輪に変身した! か、返して下さい」

美樹さんから強引に奪って中指に通す。


「相当昔から持ってたのかしら? この指輪って本来銀白色なのよ」


巴さんが微笑む。
そうだ。私が付けていた時は赤紫のような色だった。




■嘆願



「とどのつまり、ボクの役目は願い事と引き換えに、魔法少女を生み出すことさ。
そして君たちが魔獣を倒し、グリーフシードでSGを浄化する感じだね」

巴さんと美樹さんからも詳しい説明を受け、最後にまとめ、と言ったところか。


「じゃぁさっきのが円環の理――ですか」


「魔法少女システムの根幹を担っているわ。
私たちが呪いを撒き散らす前に、ああやって消え去るしかないのよ」



「そうだよ、ほむら。いきなし行方不明になるところだったんだから」

「システム? じゃああの女の子は・・・?」

「女の子? 幻覚か何かじゃないかな」

「嘘じゃないわ、あの子は誰? キュゥべえ教えてよ! 包み隠さず話してくれるんでしょ!!」

私は叫んだ。
あの子、私の名前を呼んでた。



「深呼吸するんだ、暁美ほむら。また魔力が漏れ出している」

「教えてよ・・・今すぐ教えなさいよ・・・!」




無我夢中でキュゥべえの両耳を掴み、力を込める。
叫んだ。私は知りたかった。お揃いのリボンのこと。

どこかで出会った・・・はずなんだから。

「暁美さん、少し落ち着きなさい」

私の視界が黄色い光に邪魔された。



「鬼の形相だったね・・・」

「催眠の魔術を使ったから数時間は起きないわ。美樹さん、彼女の親御さんに連絡入れてくれる?」

「大丈夫ですよ。ほむら一人暮らしって言ってたから」

「それは幸いね。もう遅いし美樹さんは帰ったほうがいい頃合いね。
大丈夫、この子は私とキュゥべえが看てるから」




――ほむらちゃん

なあに。まどか。

――リボンに想いを込めてくれるかな

こうかしら。

――上手だよ

何もおきないわ。

――振ってみて

何もおきないわ。

――耳を澄まして

何も聞こえないわ。

――よおく、澄ましてみて









「――けみさん? 暁美さん、起きた?」

「巴・・・さん」

「こんばんは。もう夜中の3時よ、今日は泊まっていきなさい」

「え? もうそんな時間ですか」

「ふふ、目が醒めちゃったかしら?」

「はい・・・」

「じゃあ、話の続き。しましょうか」



そういうと巴さんは、ガラステーブルに羊皮紙のような物を広げた。
アルファベット・・・ではない、インダス文字を弄ったような文字列が続いていた。


キュゥべえもいつの間にか傍に佇んでいる。


「これは特別だよ。君みたいに円環の理に接触して、生き残った子は極めて稀だからね。
有史以前から口伝されてきたものを、ボク達はこうして保護しているのさ」


そういうとキュゥべえはテーブルに乗っかり、文字列をじっと眺めた。


「残念ながら、ボク達も円環の理の把握に苦慮している。正確な情報でないと認識した上で聞いてくれ」

10分は経っただろうか、巴さんは目を擦っている。

「早く・・・早くして下さい」

「原本の石版はもっと読みやすかったんだけどね、有機物の写本は乾燥に強くないね。
シワが寄ってて見づらいよ。よし、出来た。それじゃ読むよ。」



その ことば は きこ え なくとも
むねの おくへは と ど く は ず

あらゆるもの に すがた を かえて
かがやく こな を まく の です

まち の うえ でも なみ の した でも

よばれる ことの ない かわりには
いつでも そこに いるのです

うつろい ゆく この すべて は
あおのひ の きぼう の ひゆ に すぎま せん

かつての すべては いま みたされる

ことば に できぬ まほうたち で さえ
ここ に とげられる

いつか
 えいえんの 
   その
  きぼうが
わたしたち を むかえに くるのです





「と・・・もえさん、巴さん」


「暁美さん・・・?」

「どうしてでしょう。涙が。涙が、溢れて――止まりません、何ででしょう。胸が、凄く痛いです」

「暁美さん、大丈夫よ。もう大丈夫だから」

「あの子にもう一度会いたい・・・です」

――もう一度


書き貯めて来ますノシ

■仕事


私は魔法少女だった。この世に生を受けたその瞬間から
――十四年間魔法少女だったらしい。

マミ、さやか、キュゥべえとやらも驚いていた。

何を言っているのか。魔法などというものの存在にこそ驚くべきではないか。


元々可笑しかったのだ。幼少のころは病弱だったのに――
これも第二次性徴と魔法少女の相関性が影響しているのだろう。


退院に近づくにつれ、持病のイレウスは治まり、
五回を予定していた手術は四回――二回と減っていった。
説明を受けていた三尖弁形成術等は中止。様子を見ましょう、という奴だ。


極め付きは手術痕である。
気が付いていたころには、盛り上がっていた縫い目は完全に消えており
十四歳の健全な少女――そのものであった。


私も、好きで魔法を使ったわけではない。暴走したのだ。
お陰で私は死にかけた。マミ曰く『呪いを撒き散らす前兆』まで逝ったのだ。




勿論、有意義な面もあった。「あの子」である。
朝も夜も気になって仕方が無い。何かしようと私は躍起になっていった。


たったひとつの奇跡と引き換えに、未来永劫戦い続ける。
割に合わない。そもそも契約した覚えなど無い。

その時からだったのかは解らない。が、私は既に――魔力に魅了されていた。


数ヵ月後



魔獣。


人間の負の感情を糧に誕生し、収束する化け物。
私たち、正確にはマミ、さやか、杏子、私の五人は魔獣討伐のために群れている。
私の得物は弓ではあるものの、立ち振る舞いは概ねベテランのソレといって差し支えない。


弓といっても、弦と矢は魔力で生成し、射出する特殊な構造になっている。
したがって、魔力を施さなければ、八尺ばかりの只の棒である。
失敬、棒ではない。きちんと反りはある。


上から順に姫反、鳥打、胴、大腰、小反から成る。
弦にも上から日輪・・・などと名称があるが、そんな知識は無用の長物である。

なぜなら、そこまでする必要がないからだ。



理由は至極簡単――


「本当に飲み込みが早いわね。見違えるほどだわ、暁美さん」

「おい、マミ。コイツ本当に新人か?バケモンだろ」

「貴女達の教え方が上手なだけよ」


――魔獣に矢を放つまでも無い


魔獣の光線を左手で薙ぎ、姫反で魔獣の首元を突き刺し、上に引き抜く。
そうすると魔獣の頭部が綺麗に、真っ二つに、裂けるのだ。




そんな近接戦闘を主にしていた。
弦は張らない。矢も作らない。勿論、魔力の節約が目的である。


「なんで? そこまでスルスル倒せるの!ずるい」


さやかの得物はカットラスであったが、魔獣の堅さに梃子摺っているようだ。
それこそ、梃子の原理を応用すれば大分楽になるだろうに。


「知らないわよ。私は新人。しかも弓使い。ベテランの杏子に聞きなさいな」

「杏子ぉおおー」

「だああ、手を動かせよ! 手を!」



清掃作業を終え、私たちはマミ達の元へ向かった。
報酬――グリーフシードを得る時間である。


「四人ともお疲れ様。この地区は二ヶ月先までは平気だろう。さあ、早く浄化してくれ」

「うへえ、一番しんどかったよ」

キュゥべえを睨み付け、路肩に横たわるさやかを尻目に、小粒のキューブを鷲掴みにする。
そのまま左手の甲に触れさせれば、穢れは自然と浄化される。



「暁美さん? 意外と濁ってるのね」

「私は燃費が悪いのよ。もう爆発するくらい」

「「・・・」」

「ははは、ルーキーの癖に大口叩くんだな」

「いいじゃない。グリーフシードは掃いて捨てるほどあるのだから」

「それもそうだな」

数日後

彼女たち、正確にはマミ、さやか、杏子、の三人は魔獣討伐のために共闘していた。




数週間後

私たち、正確にはマミ、さやか、杏子、私の四人は魔獣討伐のために共闘していた。


さらに数日後

彼女たち、正確にはマミ、さやか、杏子、の三人は何やら集まっていたようだ。



その数日後

私たち、正確にはマミ、さやか、杏子、私の四人は魔獣討伐のために共闘していた。

「暁美ほむら。最近気が立っているようだけど、どうかしたのかい?」

「そんなこと無いわ。いえ、佳境を迎えてきた、ということかしらね」

「そうかい? 君が度々姿を現さないから心配してたのさ」

「余計なお世話よ、キュゥべえ。私にもプライベートというものがあるのだから」

「ふうん。君がそういうのなら、きっとそうなんだろう」


見滝原中学校
屋上


「ねえ、最近ほむらの様子。おかしくない?」

「! そう。美樹さんも気づいてしまったのね」


キュゥべえは階段の側に寝転んでいる。監視役といったところだ。


暁美ほむらは魔獣狩りに於いて、全くといって良いほど魔力を消費していない。
狩りの後、にもかかわらず、彼女のソウルジェムは澄み切っているほどだ。


また、キュゥべえによると、暁美ほむらのキューブ回収量は突出して多いらしい。
この事実に疑を抱いた二人は、頻繁に意見を交わすようになっていった。


契約した覚えの無い魔法少女。急激な性格の変化。
いつからだろうか、トレードマークである赤いリボンも付けていない。


疑い続けたらキリが無いのだが――信用するに足る人物か、改めて考えなおす時期が来てしまった


*おおっと*

中断です。指が痛いので入浴してきます。

>詰まったら安価します

まどマギSSで安価を出すと高確率で中沢を登場させるハメになるので注意が必要です。
中沢が主人公のギャルゲスレを書きたいならとめませんが。

>>45
知ってるよー

あえてその記述を出してるので察してください

数日後

風見野


「マミも考えるよなあ」

「何よ。そもそも、美樹さんの提案よ」

「そんな都合良く居るわけないだろ」

「あら、私の言う事、いつも正しかったでしょ?」

「知らねえな。昔のことは全部忘れちまったよ」

「住所は此処。念のためキュゥべえも連れて行きなさい。
いいわね。見滝原では、単独行動は絶対に控える。解った?」

「マミ。アンタはどうするんだ?」

「私と美樹さんはキューブの収集を続けるわ。
キュゥべえも、秘密裏に手伝ってくれるって。使わないで済むのが一番なんだけどね」

あっれ?テステs

■結婚



――リボンに想いを込めてくれるかな

こうかしら。

――上手だよ

何もおきないわ。

――振ってみて

何もおきないわ。

――耳を澄まして

何も聞こえないわ。

――よおく、澄ましてみて

何も聞こえない。



投下出来ているかわからないけどここまで

一応、折り返し冒頭まで来てると思いますノシ

あるカットを何処に入れようか苦慮してます

書きためた分を吐き出したらもっとエラい事になりそうです
エターは無事回避出来るハズなので長い目で見ていただければ

>>51の続きから投下 >>53の前に一説入ります。
展開がぶっ飛ばないように描写を増やしましたが、それでも十分ぶっ飛んでます



マミ宅

硝子製のローテーブルを囲んで座る巴マミと美樹さやか。

巴マミお手製のハーブティを飲みながら、お互いの心積もりを披露していた。

「でも、どうしてマミさんはあたしの意見を――?」

「暁美さんが裏で何かをしている、ってことには感付いていたわ。
魔力の管理に関しては、私以上に気を遣っているはずだもの」


あの濁り具合――不可解だわ、と巴マミは呟く。


「ただ、私利私欲で動くような子じゃ無かったから、ね」

「あたしもそう考えてたし、今でもほむらを信じてる。
あいつ、前々から何か一人で抱え込んでる様子だったけど」



巴マミはカップを置き、微笑む。


「そうね。暁美さんはそういう子よね。でも意外だわ。
こういう時って、キュゥべえが真っ先に動くイメージだったのよ?」


「あたしもキュゥべえも――決め手に欠いていた。
友達から奇妙な話を聞いたのが、一番大きいかな」


「話? 此処最近増え続けている失踪者のことかしら?」

「それも含んでるのかな? 正直考えたくないけど。話を戻すよ。
ほむらと仲良くなった子が居てね、幼馴染の――その子が色々話してくれて」

「あら、上条くんね。美樹さんも人が悪いわ」

「違いますって! んで、その話を聞いたら大分絞れてきたというか。
マミさんが保存してたアレも無くなった、ってことはやっぱりソレ絡みだろうなって」

「でもソレが事実だったら私達には荷が重過ぎないかしら?」

「いいの、いいの。ほんのちょっと早くなるだけなんだから」



以下>>53含め投下


■結婚

――リボンに想いを込めてくれるかな

こうかしら。

――上手だよ

何もおきないわ。

――振ってみて

何もおきないわ。

――耳を澄まして

何も聞こえないわ。

――よおく、澄ましてみて

何も聞こえない。




あの日。彼女に出会ったその時から、私はあの子を想い続けた。
妄想とも思える夢にすがって、リボンに魔力を注ぐ日々を送った。


そして気が付いたのだ。発見してしまったのだ。
リボンに貯めこんでいた膨大な魔力が、容貌を変えて安定していたことに。



自分の魔力と、リボンに貯めた魔力。

波動の種類が明らかに異なっていた。







「みつけた わ 」


「■■ ■■ ■■ ■■■■ ■ ■ ■■」







虚空に囁きかける。

その瞬間から私は寝食を忘れ、研究に没頭した。



私の組織に、リボンを媒体とした魔力を注ぎ、安定を図った。


自分の行為が無駄でないことを確かめるために、爬虫類や小動物を用いて、あらゆる実験を行った。


時には自分の臓器を取り出して、あの子の存在を創ろうとした。



どんな犠牲を出してでも、あの子の存在を創りたかった。『円環の理』を証明したかった。






魔力の温存に関しては細心の注意を払った。


学校には出席していた。ただし、大抵の授業は欠席し、保健室へと向かう。
誰も否めない。私は生まれつき体が弱いのだ。


おっと、私は生まれつき魔法少女だった。

保健室の扉の前でそう吐き捨て、引き返し、別棟の図書館に篭る。そんな日々を送っていた。


深夜は魔力の調達に奔走した。魔獣に餌を与えることも朝飯前であった。

その餌は漏れなく魂を抜かれ、ただの資材として生まれ変わった。


逢う為には何だって諦めてやる。何だって捨ててみせる。





今日も閉館時刻である二十二時まで
大テーブルを占拠し、そこに私自身の世界を築いていた。


「あら、暁美さん。このような夜分に、奇遇ですわ」


ここなら、この時間なら誰にも会うまい、と高を括っていた。痛恨の極みである。
二十二時を過ぎている――裏門で待ち伏せか? などと勘繰った。


「こんばんは。では失礼するわ」


足早に立ち去る。これから魔力を補充しにいくのだ。




「お待ち下さい。目すら合わせないなんて、失礼ではありませんか」


「殆ど初対面の私と貴女。待ち伏せする方が、余程失礼では無いのかしら」


「何となく、今宵は、いつにも増して寒気がするので連れを探していたのです。
暴漢に襲われるやも知れませんし、駅前まで一緒に如何でしょう」



「学級委員長さんだったかしら? 私はこれから大事な用があるのだけれど」


「大事な用事――わかりますとも。夜更かしはお肌の大敵ですわ。
それと志筑とお呼びください。ささ、急いで駅まで行きましょう」


そういって右手を引っ張る志筑。魔獣に喰われてしまえ。




「手を離してくれるかしら。歩き辛いわ」


「いいえ、そうはいきません。ところで暁美さん、学校は慣れましたか。
最近、ずっと塞ぎ込んでいる様に見えます」


「随分と辛辣な物言いね、志筑さん。成績優秀者の掲示を見ればわかるでしょう。
それに今、夢中になっている事柄があるの。口を出さないで貰える?」


「事柄・・・ですか。金銀財宝、不老不死、満漢全席のうち、どれでしょうか」


不思議な人間だ。私は変人に付き合うことにした。



「強いて言うなら、不老不死が一番近いわ。
だって残りの二つ、志筑さんなら簡単に実現出来るでしょう?」


突然、志筑の顔が明るくなった。何か琴線に触れることを言ったらしい。

それとも同じ穴の狢だったりするのか。


「不老不死ですか――うんうん、わかりますとも。
永遠の美貌というものは私達女性の憧れですよね」


「時じくの香の木の実」

「?」

「聞き流して頂戴」


志筑は私に話を合わせているだけか。同じ志の持ち主かと一瞬疑ってしまった。



志筑の手が湿っている。この上なく不愉快だった。


「時に暁美さん。不老不死になったらどうなさいますか」

「そんな易々と仮定しないでくれる? 虫唾が走るわ」





「いいえ。そういうことではありません。
どのようにして、不老不死を確かめるつもりでしょうか」

「そうね。同じ方法を誰かに施して――殺してみればいい」

「飄々と言ってくれますね。でも暁美さんなら・・・そう云うと思いました」

声のトーンは下がったものの、志筑の顔は活き活きとしていた。





「どういう意味よ。まあ、望んで不老不死になろうとする愚か者は
――そんな与太話どうでもいいわね」


「与太ですか」


変なことを言ったか?志筑は酷く困っているように思えた。
そう、私から何かを聞きだそうとするような。

「私にとっては、ね。気づいたら永遠と生きている、位が丁度いいのよ」


「では永遠は副次的な物だと。愛し合った果てに永遠があるのだと。
暁美さんはそう仰るのですか」


「飛躍しすぎよ。でも何だかとても素敵な響きね」


見滝原駅前


「では私はこの辺で。暁美さん、お付き合い感謝いたします」

「ええ。貴女と話した二十五分は無駄ではなかったわ」



「愛――について、ですか」

「いいえ。目は心の鏡。目は心の窓。目というのは人間を構成する重要な器官なのね」


「何のことでしょうか」

「目は口ほどにものを言う、という事よ。眼球は大事よね」


志筑邸宅


駅から自宅に戻るまで、志筑仁美は何度も嘔吐した。
暁美ほむらと向き合うだけで魂が抉られるような心地だった。

自分の思惑が見透けてしまったか、と幾度も肝を冷やした。


それでも志筑仁美は高揚している。
指定鞄の底に潜めていたICレコーダーを取り出して、握り締める。


「やりました。やりましたよ・・・さやかさん。
これで暁美さんの行動理念を掌握できるはずです」



ICレコーダーのバックアップの準備に取り掛かる。
額の脂汗をガーゼタオルで拭う。


「だってそうじゃないですか。只の中学生に何が出来るんですか。
殺人? とんでもない。況してや不老不死なんて常軌を逸してます」


汗で下着が透けていることに気づいた。


「流石に暁美さんが『不老不死』と宣った時は生きた心地がしませんでしたが。
一瞬、暁美さんを疑ってしまいましたが・・・」




鞄からペットボトルを取り出し、全て飲み干す。


「度重なる失踪者と暁美さんの振る舞いは、何の関係も無かったのです。
さやかさんは間違っていました。さやかさんの抱く疑いは私が晴らしました」




「後は偶然を装い続けるだけです。さやかさんが暁美さんの近況を知りたがった時、
私は何の役にも立てませんでした。ですが、今度は違います」


「次も、その次もきっと、真っ先に私を頼って下さるはずです。やっと役に立てる時が来ました。
唯一無二の親友のためなら嘘も突き通しましょう。演じきってみせましょう」



「ICレコーダーは護身用で所持しています。偶然帰りが遅れ、偶然暁美さんと遭遇し、
偶然、突拍子もない話題になった。当然、レコーダーの起動も不本意です、と」



午前様、という次元ではない。

志筑と別れた後、魔力を補充し、私は急いで帰宅した。
グリーフシードは別の地区に掃き捨てた。


いつも通り、失敗作を自室の地下に保存した。

一抹の不安を覚え、五段階の魔力障壁を展開した。





最近の所為がキュゥべえに感付かれている。明らかに距離を置かれている。


単独行動が増えたからかもしれないが、注意するに越したことは無い。


部外者に対して饒舌になりすぎた。


同業者への接触はこれまで以上に控えることにしよう。




そして、今日。この時間。

あの子は私の部屋で本を読んでいる。

陽の光に照らされて、かつて夢見たあの子は本を読んでいる。

まだまだぎこちないけれど、私はとても満足している。



悠久の時の流れに逆らってでも創り上げる程の遺志が、私に味方してくれたのだ。

否。時空を越えて廻り逢った運命の二人なのだから、遺志も意思も関係ない。

私たち二人は、そうなるように創られたのだ。




魔力さえ注げば、あの子は微笑んでくれる。

魔力さえあれば、私は生き続ける。



投下しすぎたか
意味不明な描写があれば気軽にどうぞ
意識して書き加えるかもしれません
伏線だったら・・・中断ノシ


病みっ子コンビかと思ったらわかめはまともかと思ったらやっぱりわかめも病んでた
ほむほむはいつ記憶が戻ったんだろう

結婚パートは回想みたいなもんです。仕事パートと並行した補完と思っていただければ
>>85
改変前の記憶は戻ってないです、最序盤が全て

投下


■戦争


あの子の存在は創りだせた。

次はあの子そのものを宿したい。

魂や錬金術に関する書籍を片っ端から集め、時間の許す限り、読みふける日々だった。



休日は市街へと足を運び、閲覧禁止の棚を探しては頭に詰め込む日々だった。

勿論、あの子に今すぐ逢いたいという気持ちも無視できない。

あの子で満足するわけにはいかなかった。


あの子は、あの懐かしく、暖かい桃色の光は持ち合わせていなかった。

あの子は、姿形がよく似た只の器に過ぎない。







入念な準備を経て、佐倉杏子は見滝原に移動した。

強烈な魔力の波動を感じ、二度引き返した上での、三度目の見滝原である。


見滝原
ランドマークタワーの展望台


コイン式双眼鏡には赤いソウルジェムがめり込み、即席の魔道具と化している。


「マミによると、あの辺りだな・・・」

「本当に彼女と事を構えるつもりかい?」

「アイツの実力は折り紙つきだ。だけどな――キュゥべえ」


佐倉杏子が顔をあげ、双眼鏡からソウルジェムを取り出す。




「アイツはもう、手遅れかもしれないんだ。話して駄目なら殴れば良い。殴っても駄目なら――
それに、魔法少女は否が応でも、命懸けで戦わなきゃいけないときがくるものさ」


「君らしくもないね」

「知ってて言ってるのか?」


ソウルジェムを指輪へと戻し、怪訝そうな顔付きでキュゥべえを見つめる。


「親父は、カラッポの教会に一人で突っ立って、誰かが来るのを待ってた。
自分の努力があたしの魔法だった、って気づいたとき親父はぶっ壊れた」

もの思わしげな様子で話し続ける。

「アイツは違った。魔法の力を受け入れた。受け入れて、徹頭徹尾、自分のために使ってる。
それが悪いとは言わないよ。言わないけどね」


「暁美ほむらは魔法に魅せられている、ってことかい」




「さあな。努力を履き違えてる。親父が心中してなかったらこうなってただろうさ」


「それでさやか達が言ってたことは本当だったのかい」


佐倉杏子は視線を反らした。


「ああ、この目でしかと見届けたよ」

「黒だ。それも、真っ黒」










――『円環の理』がこの街に居る







「マミ達に伝えておけ。対象を捉えた。接触には細心の注意を、ってね」




ここまでノ

進捗報告
戦争パートの続きは少々お時間を頂きま・・・す。
珍しく書き溜めているのです。脳内に。
土日が忙しかった分、月曜日は捗るはずです。妄想は。

てす

投下。超眠い

二日後
暁美邸宅前


巴マミ、キュゥべえは下見をしていた。
佐倉杏子の報告を疑っているわけではない。半ば好奇心のようなものだ。


ただ、周囲に満ち溢れる禍禍しい魔力を考えると、果たしてそれが『円環の理』かどうか疑わしい。
そこで二人は邸宅を一周してみたが、生憎それ以外の力は感知できなかった。


「ここの二階の窓際に座ってたのよね。霞んでいてよく見えないわ」

「魔力障壁が邪魔をしているね。六層かな、入り混じっててわからないよ」



「ハシゴを使ったらどうかしら」

「無理そうだね。障壁を何とかしないと近寄ることすら困難だ」




「障壁の薄い正面玄関を壊すか、障壁を中和するしかなさそうね。
暁美さんに小手先の手段が効くかわからないけど」



「それもそうだけど、魔力障壁の発生源が『円環の理』だったら非常に不味い。
無闇に刺激を加えることでシステムが発動するかもしれない。
あれは魔法少女に於ける、最大の天敵と言っても過言ではないよ」


「・・・」

「作戦開始は明日にしましょう。少し障壁に細工して、それから接触を試みるわ」

「わかった。ボクも準備しておこう」

翌日
正面玄関


「キュゥべえは何かあったら私たちに知らせること。いいわね」

「了解したよ」


「それじゃ、全員で入りましょう。佐倉さん、美樹さん準備は?」

「「おっけー」」

「生き残ってくれよ。キミ達はボクの自慢の魔法少女達なんだから」

「へっ、言われるまでもねえよ」



内部


「階段が無いわ。移動手段を探さないと・・・」

「へえ、随分と広いんだね。こっちのほむらの家は」



素材のよくわからない、淡紫色のラウンドテーブルが一脚。

それを円形に囲んでいるソファが二列。内側から青、赤系の暖色である。


円形といっても所々欠けていて、さながら出来の悪いランドルト環のようだった。


最外殻には直方体のオブジェが十二。高貴な翡翠色で、ハイセンスと言ってもいい代物だ。

一方で、呪符や毒々しい紋様が至る所に散らばっている。





「こっちの家? どういうこった」


「いやあ、学校の名簿を盗み見たんだけどね。
もう一つの家は擦り切れた、抜け殻みたいなボロアパートだったんだよ。
勿論、魔力は全然無かったから親御さんの――ああ! ほむらは一人暮らしだったね」

辺りを物色しながら、溌剌と受け応える。



「おい、迂闊に触るんじゃねえ。魔力の護符が至る所に貼ってあるんだ」

「ふふん、甘いね杏子。こういう時は額縁やソファの配置を――」

「美樹さん? 罠もあるかもしれないから気をつけるのよ」


突然、轟音と振動が彼女達を揺らした。



テーブルの中央に大きな穴が現れる。


「マミさん・・・。杏子・・・。隠し部屋、見つけちゃった」

「「はあ?」」


「赤いソファが鍵だったのね。青いソファならきっと二階に――」


造作なく移動させると、今度は天井の一部が崩れ落ち、屋根裏はしごが現れた。


「――ビンゴ! さ、行きましょう」


「一応、地下から見てみようよ」


地下室


「瘴気が凄まじいな。息苦しいし、性質が悪い」

「薄暗くて良く見えないよ。ん、マミさん何してるの?」


「ちょっと、ね。昨日垂らして置いたリボンを伸ばしてるのよ。
私の性質なら障壁を構成する魔力を掬いとれるから」


「繋ぎ止める、って奴か? マミは多芸だよなあ」


「ふうん。何の変哲も無い、黄色い布にしか見えな――ぁ」

「どうした?」


対して美樹さやかは無言のままだった。
顔を引き攣らせたまま、遠くの人工物を指差した。


「水槽、なのかしら。少し澱んでいて良く見えないけど・・・それがどうか――」




直後。



絹を裂くような悲鳴が響き渡り、空間を支配した。





無理も無い。

元人間がそこに在ったのだから。入っていたのだから。



上半身だけの物。
手足が綺麗に切断された物。
指先だけ切り取られた物。
お腹に大きな穴が開いた物。
左半分がすっかり無くなっている物。
・・・・・・
・・・




死体が幾つも幾つもあった。


死体。

その全てが、漏れなく、例外なく、尽く、徹底的に、


両目を抉られていた。


区切りがいいのでここまで。
三人称は自由度が高すぎてきついですね。マミ視点も考えたのですが・・・
万が一ほむらちゃんが出てきたら一元視点メインに戻ります。

PG-12指定しとけば良かった
これでも眺めて英気を養って下さいな。今の壁紙ですノ
ttp://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=31141986

そろそろ終わりが近づいてますよっと
今回は難産でした。地の文が特に



数十分の休息をとり、二階へ足を運んだ。

「・・・」


「流石に何も無さそうね」

「地下の施設はすごかったけどねー。もう吐きそう」

「立ち直り早いわね・・・」




「佐倉さん。本当に、こんな場所に女の子が居たのかしら?」


「魔力で丁寧に編んであった上、障壁も多くて見づらかった。
でもね、確かに見たのさ。不可解な魔力の波動を宿した存在をね」


「そうなの杏子? あたしには何も感じられないよ」

「今は微弱だ。集中しないと全然感知できないが・・・こっちだな、ついてこい」




―――――――――――――――――――――


木造りの一室。小綺麗な書斎だった。

霧のように細かく、落ち着いた匂いがあたりに漂う。

窓から漏れ入る静かな残照。

慎ましやかで、しっとりとした情感あふれる光景。




陽だまりの中。少女――


――『円環の理』が椅子に腰掛けている



―――――――――――――――――――――



桃色の髪。象牙のように澄んだ瞳。

白いティアードフリルレースの、清貧なワンピースを身に付けていた。


三人に何の興味を示さず、読書に没頭している。

少女の表情を見ても、何一つ窺い知ることは出来ない。



「こいつが――『理』」

「・・・」

「こんにちは。貴女、お名前は?」

「・・・」

「・・・」

「・・・」

少女は読んでいた本をおもむろに机に置き、にこりと笑った。

「あら、かわいい」

少女はにこりと笑った。

「このリボンは、ほむらのかい?」

少女はにこりと笑った。

「へえ、本当に存在するんだな。アタシはさやか達みたいに消え去る瞬間見たことなかったし」

少女はにこりと笑った。

「触ったら天国いけるんじゃね? さやかが実験台な」



「はあ? 戸籍上死んでるあんたが一番の適役じゃない」

「フン、怖気づきやがって」


少女はにこりと笑った。
少女はにこりと笑った。
少女はにこりと笑った。
少女はにこりと笑った。
少女はにこりと笑った。


「これ。本当に『理』か? それとも、死の間際だけ『理』として機能するのか?」

「わからないけど、今のところ無害だよね」

「槍越しなら、つついても平気だよな」



ソウルジェムから多節棍の一節を取り出す。

「あ、駄目よ佐倉さん。乱暴しないの」



トン、と押された少女は倒れこんだ。


二つの眼球がコロコロと床に転がり落ちる。

眼窩から血が噴き上がった。



その噴水は止まる事無く、辺り一面に広がった。
木の机も、木の床も、レースの服も、全て真っ赤に染め上げた。


ソレはにこりともしなかった。



「やっべ、隠すぞ」

「さっきの地下室にしましょう」

「急げ」

佐倉杏子がソレを引っ張ると、指がぼろぼろと取れてしまった。


「見つかったらヤベえな」

「で、どうするのよ」

「幻術を敷くから今すぐ引き返せ。言質は取った。ほむらと敵対する」

「はあ、確かにあの実験台の数、人間の所業じゃないけどさ・・・でも」

「美樹さん、急ぐわよ。拡散した魔力を感じれば暁美さんが引き返してくるはずだわ」




「マミさん。あたしは残ります」

「美樹さん? 悠長な事を言ってる場合じゃないわ」


「あたし達、魔法少女なんだよ。もう人間じゃない。でもね、マミさん。
想いは伝わるんだよ――魔法少女ってそういうものなんだよ」

「美樹さん・・・」

「言う様になったね、さやか。もう一人前だな。
説得して駄目なら拳で語り合えばいい。想いは徹頭徹尾貫くものさ」

「うん。あたしはほむらを信じてる」


「私は結界を何とかするわ。絶対に死なないでね」

二人のソウルジェム各々に、手をかざしながら呟いた。


「内部はまかせろ。マミは外部、さやかは待機。
急げ、八十秒後に結界を展開させる」

「「心得た!」」




「急いで、マミ。暁美ほむらの魔力を感じるよ」

「今から、見滝原全域に守護の魔術を植えつける。それが終わったら障壁の中和。
キュゥべえは見張っていて頂戴。それと別の固体に運搬を頼めるかしら。
追加でキューブを百八十個ほど届けて欲しいの」


「もう手配はしてある。そしてこの場に六十個。マミ達も各々四十個持ってたよね。
それなら問題ない。心置きなく、全力を出してくれ」


「それじゃいくわよ」


「まって、全域にかい? それは無駄じゃないか」

「街全体を巻き込んでしまったら大変だもの。出し惜しみはしないわよ」


憔悴しきった様子を見せまいと、気丈な笑顔をつくる。



「それに、暁美さんの魔力障壁は数も錬度も型破り。
だから守護の結界を展開すれば、きっと障壁の反応も垣間見ることが出来る。
昨日仕掛けたリボンも考慮すれば、厳密に、性質を突き止められるんだから」


障壁は魔術の行使を妨害し、効力を減退させ、侵入者の精神を蝕む。
邸宅に残った二人の安否を考えると、直ちにこれを除去する必要があった。


グリーフシードを鷲づかみにし、詠唱を始める巴マミ。
大気中に淡い粒子が広がり始めた。




「展開している障壁は――
不信、執着、妄想、憧憬、自由、独善、渇望、恋慕、虚栄、不信
――十層構造になっているようね」


使い終わったグリーフシードをキュゥべえに与え、足元に魔法円を形成する。


「無力、慈悲、祝福で中和を試みるわ。次に救済、敬愛、献身で佐倉さん達の補助を。
成功したら暁美さんを『招待』するわよ」


「どうして、さやかと杏子を連れて逃げなかったのかい?」


「そうするのが正解だったかもしれない。でも彼女達の魔法を補助することにしたわ
――大丈夫、安心して。私達は魔法少女。希望を振りまく存在なんだから」



花柄の髪飾りを外し、高らかにそう宣言した。





「それとキュゥべえ。ソウルジェムを渡しておくわ」


「マミ、殊勝な心がけだよ」




「絶対に殺させない。美樹さんのソウルジェムに施した『絶対領域』
佐倉さんへの『アイギスの鏡』がきっと役に立つはずなんだから」

おさらばするのは辛いけど、次回はついに最終回!

あたしは最尾の最後までフルパワーで突っ走るわよ!

次回 Zap!勝利はあたしのためにある
見てくれないと暴れちゃうぞ!

さやかちゃん大活躍! じゃ書き溜めてきますノシ

>あたしは最尾の最後までフルパワーで突っ走るわよ!

「最後の最後」に訂正。次回予告集がミスってどういうこった・・・

たった今書き終えました。今までの投下分のおよそ1/2の分量になりました

展開も>>116>>122のように行間を意識してるんで、いい感じに分けて投下しますよっと

最終回?何それ
恋物語で終わりだと思ったら終物語や続終物語が・・・そんな感じ

昨日中に終わるかと思ってたけどそんなこと無かった
では投下

二階


「待ちくたびれたよ、ほむら」


「久しいわね。さやか」


部屋の端に見知った顔。


その脇には――変わり果てたあの子の姿


「どういうことかしら? 美樹さやか」





魔力障壁の綻びを感知し、急いで戻ってきたらこのザマだ。
玄関は破壊され、二階への隠し階段が作動していた。


部屋は血液の飛沫で上塗りされ、リボンの魔力が一部漏出している。


あの子が機能停止するには四日ばかり早かった。



美樹さやかは勘が鋭く、正義感が強く、向こう見ずである。
魔法少女に変身せず、あの子と接触したのは明白、実に蛮勇といったところか。

制服の返り血から簡単に導き出せた。





「ほむらこそどういうつもりだよ! 魔法少女は正義を守るためにあるんだ。
皆を護るための力だ! 街を護るための力だ!」


「そうね。あなたたちはそうすればいいわ。私はあの子の為だけに生きているの。
永遠に近い時間をあの子と、二人っきりで過ごすのよ。邪魔はさせない」



美樹さやかが変身する。



「ほむら、変わったね」



私も即座に変身する。



「私は、変わらない」





――寂しいのに 悲しいのに この気持ちを 誰にも解って貰えない




「私の気持ちはずうっと一緒よ。あのときから」

「全部見たよ。ほむら、命を冒涜するなんて――」


間髪入れず、弱点の腹部を本弭で突き刺す。


「い――ッ」


紙一重、急所は外れたわね。


美樹さやかは目を見開いている。
人の家を踏み躙っておいて、攻撃されないとでも思っていたのか。






「潔く殺されなさい。お互いのために」

「拳で語るしか無さそうだね。目が虚ろだもん」


「そうね。貴女には理解出来ない」


侵入者はカットラスを周囲に召喚した。
私は髪を掻き上げ、余裕を魅せつける。



射出


六つの刀身が迫ってくる。




「な・・・なんて奴!」

全て、難無く掴み取っただけで、この仕打ちである。


「貴女がそれを言うのかしら? 私の希望を奪っておいて」


ここは、八尺の弓を振り回せるような場所ではない。



美樹さやかは狼狽している。


動きを止めてしまおう。




カットラスの刀身を持ち替え、一つ残して投げ返した。


三本、弾かれた

まあいい。僥倖だ。

胸部、右太腿に突き刺すことが出来たのだから。




無造作に弓を置き




即座に跳躍


当て身


襟元を掴み

頭突きで鼻を潰す




太腿に突き刺さったカットラスを半回転させ

胸部のものをズブズブと押し込み

「う゛ぅッ・・・」

手元の刃を、顎下に突き刺した


「あ・・・がぁ」


血が吹き出る


そいつは仰け反って弧を描くように倒れた。


瞬刻。



全ての刃を思いっきり引き抜き、立ち上がる美樹さやか。


「――全然響かないよ。これは予想以上だわ」


違和感を感じるほど、人体修復が速い。

最大出力で戦っているのか?




お互いにカットラスを用いた接近戦。
しばらく攻防が続いたが、少しも決着が付きそうになかった。


切断しても難無く生え変わる。
避ける素振りすら見せない。


そして、美樹さやかは細工を施している。
彼女のソウルジェムは、あのカットラスが砕けるほどの強度を誇っていた。


一方、彼女の攻撃は精彩を欠いていた。
まるで殺意を感じない。私を止める気は無いらしい。




完全に泥沼と化している。



「一太刀位浴びせなさいよ、美樹さやか。このままじゃ濁り死ぬわよ」


「あたしは全然平気だよ。気が済むまで付き合ってあげる。
良いよ。それでほむらが救われるなら――」




――妙案が浮かんだ



美樹さやかではない。私に、である。

ここまで。明日続き投下予定。

さやかちゃんがびっくりしたのは攻撃されたからではなく・・・

>>160
タロット好き?y/n 無効なら下

yes

ちょっとだけ投下。



「私が間違っていたわ。無益な争いはもう終わらせましょう」


そういって変身を解く。


「一体・・・何のつもり?」


「ごめんなさい。ほんの出来心だったのよ。
私は一目だけでもあの子に会いたかったの」


そういって美樹さやかに抱きついた。
思わず目が潤んでしまう。


「ほ、ほむら・・・?え、罠?」


「ううん、違うの。嬉しいの」


「何を・・・言ってるのさ・・・」



――本当に嬉しい


――あの子に、もう一度会えるんだから


――美樹さやかと言う些細な犠牲で






右手に魔力を集中させる。

「ふふっ」


―――――――――――――


「嬉しい。これで逢える」


「待っててね。ちゃんと命を吹き込んであげるんだから」


私は失神状態の美樹さやかと、抜け殻と。

腹部から毟り取った、貴重な貴重な石ころを地下室に運んだ。


■平和


魂の色と血液が混じった赤紫様のソウルジェムをガラステーブルに置いた。


銀灰色の袋を用意し、中に二十五個のグリーフシードを流し込む。
ちょっとした占いをしてからでも遅くは無いだろう、というのは建前。


たかぶった精神を落ち着かせるには一番効果的な手法だ。
微小な魔力を加え、袋の中のキューブに紋様を刻み込む。


直感で三つのキューブを取り出し、紋様を確認、解釈するだけの簡素な占いだ。
ただし、解釈に意外と頭を使う。だからこそ冷静になれるというものである。



「いっこめ」

『S』

ソウイルのシンボル。太陽か、あるいは生命か。

「ふたつめ」

『 』

紋様がない。ウィアドだ。宿命。こればかりは反応に困る。

「みっつめ」

『E』

エイワズ。イチイの木――弓矢に用いられる。



「私は無尽蔵の生命力を持つ。宿命的な出会い。
エイワズが私に危険を知らせている、と。回避出来るはずよね」





しばらく考え続けた。

「美樹さやかの異常な生命力は一体・・・」

気づいた。

魔力障壁が消えていることに気づいた。


先の戦いに殆どのリソースを割いたためだろうか。
そう結論付け、グリーフシードが入った先ほどの袋に左手を突っ込んだ。

迷いましたが、ここまで。

四大元素の地水火風は黄、青、赤、緑の色と対応しています。
魔法円で用いられる場合がありますよ。

白も含めて五大元素だとか。では夜に。

分岐エンドは無いなって思っていたのですが、気が付いたら分岐エンド様になってました。

ぶっ飛んだ展開が続きます。ついていけない方は今までの投下分を読むか、気軽に質問して下さい。

刺激的な表現はもう無いかと思います。



「濁りが進んでいないわね」

肉片がこびり付いたソウルジェムを眺める。



「ああ。無理も無いわ。美樹さやかは気絶してるだけ」

美樹さやかは突っ伏して血を流している。
少しでも濁りを加速させるため、彼女に近づいて四肢を圧し折る。


「おかしいわ。怪我が全く回復していない」


「まさか。ジェムと肉体のリンクが切断されてる?」


見苦しい物体から目を反らし、ソウルジェムに向かおうとしたその時







強烈な閃光が地下室を照らした。







「!」


「始まったわ! 現れた!」





『円環の理』





私は即座に抜け殻を光の発生源に置いた。



地下室全体が震動している。想像以上のエネルギーだった。
視力を奪われるほどの、燃えあがる濃桃色の光を視た。


抜け殻への治癒を施し続け、熱による形状崩壊を防ぎ続ける。

この現象は、私と抜け殻に間断なく降りかかり、際限が無いように思えた。




もはや満身創痍だった。




「・・・ぅう」


気が付いたらうつ伏せだった。
タイルは暗い色に染まっている。


右手でタイルを引っかいても剥がれない。血ではないようだ。

随分『長いこと』倒れていた。




顔を上げると、淡い光につつまれた「あの子」が目の前に座っている。



「ううん・・・」


喋った。あの子が動き出したのだ。


「・・・ほむらちゃん?」

「また、会えたわね」

「ここ、どこかな? ほむらちゃん」


あの子が物事に興味を示した。
私の介助無しで、である。



「ここは地下室よ。」


「ひとり で さびしくないの?」


「ええ。寂しくないわ。いつまでも、私と一緒だもの」



初めての『円環の理』との出会いを想い描きながら、私は一つ一つ言葉を紡いでゆく。



「ほむらちゃん?」


「良かった――良かったわ。本当に嬉しい」



象牙のように高貴な桃色の瞳に吸い込まれた。
何時間も眼を据えて、熱い眼差しでじっと覗きあう。



私は運命の廻り逢わせに感謝した。甚く感謝した。



あの子が、おもむろに立ち上がる。目を爛々と輝かせて。


「これ、何かな?」

「これはビーカーよ」


私はとても満足していた。


「こっちは、何だろう」

「これは貯水槽よ」


「この子はだあれ?」

「あなたの親戚よ、Vertebrate-00229ね」


「お魚さん?」



「そうね。段階を踏んで創っていくのが私のやり方なのよ」


「へえ! ほむらちゃんすごいね」


私はとてもとても満足していた。



好奇心旺盛な「この子」は見ていて飽きない。
たまに真空ポンプやアセトン溶液を落としてしまう無邪気さも愛おしい。


もうこの子に魔力を注ぐ必要なんてない。


この子と一緒に過ごし続けた。



何日も何日も、地下室の中を見せて回った。

この子の好奇心は収まるところを知らない。


何日も何日も、様々な知識を披露し続けた。

地下室は何層にもなっている。


全てを教えるには、まだまだ時間がかかりそうだ。



目が醒める。この子と一緒に目覚める。そして――


――晴れやかな顔で私たちは手を取り合った

                       ,  -― -                _ _ト、 /{  _ , ィノ
                   , イ:::.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:> 、       , <: : : : : : >‐≦´: : :‐<
                 ゝ _ ィ:.:.:.:r{ヽ-、≦三三三≧、:.:..:.ヽ   , <: : : : : : : : > 、: : : : :`ヽ: : : : > 、
              ´ ̄/> ´ヽゝ,ハ:.:.:.:.:::ハ:.:.:.:.`ヾ:.:.:.ハト、,イ: : : : : : : : :> 、: : : : `ヽ: : : ハ: : : : : : : ハ
                  _〃 , ―、ノ ,イノ:.:.:.:/ }`ヽ:.:.:∧:.:.:,=ヾノ: : : /: : |: :ヽ : : \ : : : ハ: : : : } : : : : : `ヽ
               / ̄`ヽ _ イ ̄`ヽ:.:.{ ノ_}ハ:.:.:..}〃: : v': :i: :|: : ,-: :∧ゝ : :ハ`ヽ: }ヾ : ノ: : : : : : : : :}
               /     〉  ____  `ヾ ´ ̄`ヽ.::./: : : : |: : |: :!〃} `ヽ}  ` r=- 、∨: :`ヽ: : : : : : :!
           〈_      ,.:l ´r' う}`      _ _  }ノ| : : : : !: : !: |: :/ , =-      ぅハ 〉∨: : ∧ ̄ `ヽ}
             /  `ヽ /.:..|  ー‐ '     ‐== 、 }:|: : : : :ハ: ∧{レ ,イハ        ゞ '    : : :ハ   ノ
        /     /ゝ':.:.:.:! ""   '     """ , :!: : : : : :}、: :ヽ {ゞう _,    '   ""  }: :}、: :}
       ,       /{ }:.lヽ:.ゝ             ノ:.:}: : : :i /:rヽ: : \ ,,,      ,    /}ノ }ノ
        /      イ:.:ゝ _ノ 〉:.:.:.> 、  `      <:.:イ : : : }': :ゝ ハ : : ハ    `   /
       .{    / `ヽ<⌒ヽ:.:.:.:.:.:.r}>‐ < {_:.:/:.:.:/}: :ト: : : :ヽ: : }ー '`}>、―― ‐_´
       ` <         ハ. ∧ー―-、`Y´二 ア{:.:.:/:.ハ: { `ヽ: :}: 从  リ r'ー―、i´ }
         {:.l` < _  }  }    ヽィ´ ̄ ̄`ヽー‐ヾ  }/}ノ , -―r'´ ̄ ̄`ヽ_,イ  ̄ ヽ‐ 、
         ヾ ィ{      {     八      / }  ∧ ノ  ./   ∨   ゞ } {    }  ハ
           /:.:::ゝ __ ,  ゝ _. , イ_ハ ___/ V    }   '    ハ∨   r― ‐- < ノ   ー、
        , <:.:..:, イ:.:.:.:.:.:.:〃   / /´ ̄`ヽ\   |    ヽ  {    \} ゝ=‐〈 ー―-` `ヽ}_ /  }
    , <:.:.:.::> ´:.:.::/:.:.:.:.:.:.:{   ./ _{      }  }   |´ ̄ ̄ ハ〃 ー‐ ヽ   /ゝ _‐     〉`ヽ ノ
  /:.:.> ´/:.:.:..::.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.;  ´ ̄     ゝ='   :|  _  ノゝ _ _ ノ   {_{  >=- '   ∧ヽ
./:.:.//:.:. /.:.:.:.:.:.::/.:.:.:.:.:.:.::..ハ               ; ´   |:.:ヽ |   |           ∨ヽ.     〉 ,
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    |:.:.::.|从 |.::.ト、:.:|:.:.:.:.:.:〃\\             /ヽ:..,    }    .r―‐ 、         //ヽ
    |:.:.::.|   |.:.:| }:. !:.:.:.::/   \\        .// ∧}   ., -- 、 / ̄ ̄`         `´   ヽ
    |∨:ハ.   !:.:.! ヽハ:.,く      `´       `´     , r'  ̄/    ./            ∧        〉
    |.:∨∧. {:.:.| , -/ /`ヽ        /\       / .∨. |    {ゝ _______/ ヽ   > ´ `ヽ
    |:.:| ヽ:.ハ , < ,イ/ ;  /\   /   \    /    ∨. !   ;   ̄`ヽ        ー ´ `ヽ  .∧ _
   ヽ{   〃 〃 {  .l   {   ー' 、     ー '      ∨/´ ̄`{        \      〃    , ̄`ヽ}
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          {  〃  , /        , 〃     }    {   r' .〉           ,   ,       |  ハ  }
         ゝ {     ∨ {     __} {        '    iゝ _} rヽノ          }  { , - 、   ,   } ,イ
          `ー 、  ヽ  > ´ニニ}‐ゝ ____/     |_ ノ‐' ∧  > ´ ̄ ` ゝ_, イ      \/ _ ノ
              ー<´ニ二二二 | |ニニニニ` < __}  `ー ‐∧´  ,  ´ ̄`ヽ } ´  ̄ `ヽ /´
                 ∨ニニニニニ| |ニニニニニ/         .∧/      ∧!      /
                ∨ニニニニ.| |ニニニ二 /              ∨       ;
                     ∨二ニニニ| |ニニニニ,           ∨             ,
                     ∨ニニニ | |ニニニニ,                 ∨      ,     ,
                    ∨ニニニ.| |ニニニ ,                 ∨     ,
                       ,ニニ ハ , ニニニ,                 ∨          ,
                   lニニニ∧ ニニニ{                    ∨      }    {
                   }ニニニニ ,ニニニ|                   }-    ,   `ヽ
                   ;ニニニニ,ニ二 |                ,     ∧    ∧
                     /ニニニニ }二ニニ|                   /       / ヽ     ∧ HAPPY END     ?

投下ここまでノシ


てかマミさんと杏子はどうなった?ww
あと、わかめは何でさやかの為に情報収集してたの?

>>187
後ほど(出来れば今日中に)投下

わかめは本編終了後に補足で書くかもです。察しはつくかと

――――――――――――――――
――――――――――――
――――――――
――――――
――――
――


目が醒める。そして――

――今日も地下室を廻る。




「この子は動物じゃないよ?」

「どれかしら」

「ほむらちゃんと似てる」



「素体、Vertebrate-02498ね」



「素体?」


「心を失った体のことよ」



「それじゃあ、私も素体だったの?」


なんということだろう。ついに、ついに、この子が自我に目覚めた。

不気味に微笑んで、活字の動きに眼球を追わせるだけの人形とはワケが違う。


私は血が滾る思いがした。


「勿論よ。でもあなたはあなたなのよ」


「どういうこと? ほむらちゃん」


「私たちは等しく、同じ素材で出来ている。そしてこれがあなたの原材料」


「私の?」


「シカメ って人よ。この近所で一番相性がよかったわ」

「シカメ・・・」

「大抵の子はリボンの魔力を注ぎこむだけで暴発――飛び散るのよ。
普通の魔力ですら、人間には荷が重過ぎるの。長時間摂ると吐いたりしちゃうの。
私だって、リボン――『理』の魔力を取り込むのに苦労したんだから」


私は、はじける笑顔でそう応えた。



「シカメ?」


「ええ、そうよ。シカメ――いえ、鹿目という表札しか見てないから、カノメかも知れないわ」


「カノメ カナメ? 私と見た目が違うよ?」


「只の原料に過ぎないわ。そこに、私の想いと叡智と貴女の光を注ぎ込んだのよ」


「それじゃあ、たくさんの人が亡くなったの?」


「些細なことよ。あなたに比べれば、安い犠牲なのだから」


「そうだね。ほむらちゃん」


「ふふ、リボン似合ってるわよ」


「ありがとう。ほむらちゃん」



―――――――――――――――
――――――――


ん? コイツ今なんて言った?


――そうだね。ほむらちゃん・・・・・・だと?



私は魔法少女に変身した。


「なあに。その服」



私は辺りを見渡す。地下空間に広がる実験台、素体、触媒、溶媒の多くが散乱していた。


「ねえ、ほむらちゃん?」


――謀られた


「ほむらちゃん。返事してよ。ほむらちゃん」


私は、神速で、コイツの首をへし折った。



へし折っただけで済むはずはない。
「あの子」を冒涜した犯人を見つけ出さねば。


「ホ・・・チャ・・・ん」


矢を組成し、その体に衝き立てる。

右側頭部


「痛・・・・・・ィ」


左手の甲

下腹部上方

「ア・・・ァ・・・」

そして首元


首元を刺しぬいた瞬間、コイツは白い粉となって消えた。



美樹さやかではない。この位置、佐倉杏子。


死霊魔術――か? 実体は確かにあった。


見当がつかない。分身と幻惑の性質をも備えていた。


「佐倉杏子。貴女の仕業だったのね」


虚空に叫ぶ。


『ああ、まあな。しんどかったぞ、お前の相手は』


頭の中に声が響く。テレパシーか。既に私の家には居ないのだろう。
いつのまにか美樹さやかも消えている。回収済みということか。


『どうしてわかったんだ?』


「あの子は、心優しい子なの。慈悲深い子なの。
私が導かれそうになった時――あのとき『良かった』って言ってくれたのだから。
あの子は、犠牲を悲しむ子なのよ? こんな利己的な人形・・・此方から願い下げだわ」


『ははは、それをお前が言うのか。懲りない奴だな』


「・・・今に見ていなさい。私には魔法がある。不死身の肉体だってあるのだから」


返事がない。

もう消えたのか。侵入者どもめ。

――――――――――
――――――
―――



「リボン・・・」


「あった・・・良かった」



私は液体で塗れている床に座り込み、嗚咽を上げながら泣いた。


涙が止まらなかった。



「またやり直し・・・か」



――なあに、世界中を巡れば上等な素体が見つかるだろう

――こんなにも世界は広いのだから

――少し、夢見すぎたわ

――そうだ。今度は巴マミやキュゥべえを誘おう



「もう、疲れたわ」





「・・・」

                _
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ここまでノシ
残り10レス前後。解説的なものは一応考えておきますが・・・

次回は日曜に投下。
>>206
好きな色
>>207-208
好きな数字 無効安価下

5

しばし遅れを取りましたが、これはほんの気持ち。
――マミさんがお好き?結構。これを見ればますます好きになりますよ!

http://ux.getuploader.com/tomoemami3/download/74/up115091.gif

さあどうぞ、くるくる回る先輩魔法少女です。萌えるでしょう? んああ仰らないで。
256色圧縮gif、でもbmpなんて容量だけは大きいわ、HDRIにすら及ばないわでロクな事はない。
いじらしい演出もたっぷりありますよ、どんなブラウザでも大丈夫。どうぞ、クリックしてみてください
いい振り付けでしょう。余裕の迫力だ、火力が違いますよ。

– Holzpüppchen, hui, schön' Holzpüppchen, dreh' dich –

木のお人形さん、フイ、きれいな可愛いお人形さん、ぐるぐる回れ――

安価thx 良い物が書けました。
投下

■襲歩


さらに十数年が経った。






一晩中しんしんと降り続けた霧雨はすっかり上がり、
静かな日差しが見滝原を美々しく照らしている。


日曜日の朝。小鳥は元気よくさえずり、小川のせせらぎが安らぎを演出する。

横並びに歩いている三人の間を、やわらかい春風が若葉の匂いを宿して吹き抜けた。



一人暮らしにしては広々としたワンルームのマンション。
内装は落ち着いていて、高尚な食器類や絵画の類が飾られている。



硝子テーブルの前にちんまりと正座する二人の女の子。



見たところ十七八の凛とした少女が、はにかみながらケーキを運んで来た。

「二人ともお疲れ様。楽な姿勢でいいわよ」


「わあ、おいしそう!」

「ありがとうございます」



少女は適当な距離をとって斜め前に座った。

「そうそう。二人ともソウルジェムを出してくれる?」

「この指輪をたまごにするんだよね」




桃色のソウルジェムと紫色のソウルジェムが硝子の上で仲良く隣り合う。




「はい、グリーフキューブ。五粒もあれば綺麗になるわよ」

「「はーい」」


白い生き物がソファに飛び乗る。

「回収は任せてほしい。濁り具合の確認や、戦闘のアドバイスもボクが担当するよ」

「えー、勝手に家に入るの?」


「それなら、テレパシーでもいいわよ? ね、キュゥべえ」

「そうだね。窓際に置いていてもいいよ。だけど、これは実体化した魂だから扱いには気をつけて――」




怪訝そうな顔を浮かべて少女を見つめる女の子。

「五粒じゃ綺麗にならなかったよ?」

「あら、不思議。容量が大きいのね。きっと立派な魔法少女になれるわ」



ケーキを食べ終えた桃髪の子が、興味深そうに黄色いソウルジェムを覗き込む。

「マミさん、マミさん。一番強かった子ってどれくらい強かったの?」

「むずかしい質問ね――私三人分? かしら」

苦笑いしながら桃髪の子に答えた。



「えーずるい。私もマミさんみたいに強くなりたい」

「わたしはマミさんが一番強いとおもうよ」



「まどか。たくさん勉強して、たくさん戦えばマミみたいになれるだろう」

「んー。ずっと寝てるキューベーには言われたくないよ」

「そうだよ。キューベーも走ったら?」


紫髪の子が白い生き物を捕まえようと、部屋を駆け巡る。

白い生き物がソファから逃げ出す。

それを見た桃髪の子も部屋を走り回る。


「キュゥべえも大変ね。二人とも、足元には気をつけるのよ」

その様子を微笑ましく見守る少女。


「いたっ、何これ?」

紫髪の子が大きな額縁にぶつかった。

「この絵だけ裏返しだよ?」

「表も何だか不気味だね」

「ごわごわしてるよ」




『ほら見つかった。忠告したとおりだろう? 彼女達はまだ九歳、第二次性徴を迎えるまで五年もある。
例のリボンと共に、これもボク達が管理しておいた方が良かったと思うよ』

『私は、これでいいと思うの。いずれ話すんだから知っておいたほうが良いかなって。
この子達なら大丈夫。時空を超えて廻り合った運命の二人――なのよ』

『またその話か。ボクには信じられないな。確かに面影は感じるけど――
まさか――アレ以来、頑なに弟子を取らなかったマミが折れた理由って・・・それかい?』

『さあ、どうかしら? ふふっ』


テレパシーで疎通を行う。当然ながら外部には聞こえない。




「「マミさんー! これ何?」」


「これは・・・『円環の理』の言い伝え」

「「教えて教えてー」」


「良いわよ、二人ともこっちに座って」

「「はーい」」


「ほら、キュゥべえもいらっしゃい」

「マミ。もう平気なのかい?」

「何とか、ね。それじゃ読むわよ?」



その ことば は きこ え なくとも
むねの おくへは と ど く は ず

あらゆるもの に すがた を かえて
かがやく こな を まく の です

まち の うえ でも なみ の した でも

わたし の ただ ひとり の ゆうじん

よばれる ことの ない かわりには
いつでも そこに いるのです

うつろい ゆく この すべて は
あおのひ の きぼう の ひゆ に すぎま せん

かつての すべては いま みたされる

ことば に できぬ まほうたち で さえ
ここ に とげられる

いつか
 えいえんの 
   その
  きぼうが
わたしたち を むかえに くるのです




「本来、魔力を正確にコントロール出来るまで秘匿だからね。
伝え聞くのはおろか、写本を見ることが出来るなんて例外中の例外だよ」


「絵じゃないんだ。何語なんだろう?」

「んー? 全然わかんない」


「そうね。私たちには理解が及ばないわ。でもね、その昔。
とってもとっても昔のこと。『円環の理』に逢いたくて、世界中を駆け巡った女の子が居たのよ」

「へえ。すてきな話ね」


「それでその女の子は『えんかんの理』に会えたの?」

「ええ。きっと会えたと思うわ。今のあなた達を見てると、ね」

「「?」」

「ふふ。わからなくて良いのよ」



「「・・・」」

「あ、これは読める。ひらがなで書いてあるよ」

「どれ?しわしわで読みにくいよ」

「ほら、ここ」

「ほんとだ! わたしにも読めるよ!」



「「わたしの――

少し中断

再開

■祭

死んだ存在に生を見た。
生きている存在に死を見た。


見滝原


美樹さやかも佐倉杏子も――既に居ない


巴マミはまだ生きていると聞いた。
キュゥべえによると、何年もの間、独りで戦い続けているらしい。

無理も無い。魔法少女とはそういうものだ。



私はかつての自宅へ戻り、二階に足を踏み入れる。



―――――――――――――――――――――


木造りの一室。小綺麗な書斎――だった。


血液が至る所に染み込み、酸味のある匂いが漂う。

窓から入り込む春の光がそれを強調した。


床や壁には数多の刀傷が生々しく残り、一部の木材は朽ち果てている。

慎ましやかだが、見るに耐えない惨状だった。


眩い陽だまりの中――

――椅子には誰も腰掛けていない


―――――――――――――――――――――



あの子が読んでいた書物は、そのまま机の上に置かれている。
表紙は黒ずんでおり、陽の当たる部分はすっかり色褪せていた。


あの子の匂いが染み付いた椅子に深く座り、無造作に本を開く。

栞紐が紙に張り付いている。あの子が最期に見たページだ。



『世の中には何か暗い力があるのね。
それがおそろしく意地悪に私たちの心の中に一本の糸をひそませて、
その糸でがんじがらめにして、ふだんならそんなところに踏み込もうとは夢にも思わぬ
危険がいっぱいの邪道に私たちを引きずって行くのです。

きっとそんな暗い力が私たちのなかで、まるで私たち自身がそれを造りでもしたかのように、
私たちの自我になるのです。だからこそ、その力の存在を私たちは信じるのだし、
それがあの秘密の作業を遂行するのに必要とする場所を設けてやるのね』



あの子が読んでいた本「砂男」の一説に目を通し、鼻で笑う。

『円環の理』が暗い力だっテ? 馬鹿らしい。



――急がないと


おもむろに羊皮紙を取り出す。数年前、巴マミの自宅から拝借した物だ。

鳩の血インクに自分の血液を混ぜ合わせ、人差し指を濡らす。

手の震えと格闘しながら想いの丈を書いた。


――結局、私の理解者は誰一人現れなかった




先ほどの一説が目に入った。

暗い?

――ああ、ソういうこトか

もはや思考すらままならない。


ソウルジェムはどす黒く変色している。
そんな暗い力とはもうすぐお別れの時間。






リボンを外し、両手で柔らかく包み込む。準備は万全だ。



もうすぐ、今にも――素敵な、素敵な桃色の力が私を包み込んでくれるのだから


■鐘


――ほむらちゃん

なあに。まどか。

――リボンに想いを込めてくれるかな

こうかしら。

――上手だよ

何もおきないわ。

――振ってみて

何もおきないわ。

――耳を澄まして

何も聞こえないわ。

――よおく、澄ましてみて

聞こえる。聞こえるわ。とても懐かしい声。



                     /l /  ,,-'/

   _                 ,-"l/     /_,,-'Z,
  _ヽヽ、  ,            i' |     '" '"/
   ヽi ヽ-ll、      __    ,.!、、    /   ノ
   |  ` ヽ`"'ー、_〃i.l  __,,l.l,,ヽ__,,==ヽ ' _ノ
    l         `ヽ、"_,,,,、   ヽ_l.!''"
   ヽ、!、_         ノ、-''"!l    `ヽ
   _,,,>-、      ノ'ノヽヽ_〃      ヽ

    `ー、__  _,,-" ヽ、          ヽ、

         /''"|   |  >    /      ヽ、
            !、. /">    / ,,/ /  , .、ヽ`                        ,/    _,,-'''/
            ヽ _!/   ノ /-'"ナTフ l /、 |ヽ | `ヽ、                   //  _,,-''":::::;-'
              ///./"  フフ"l/イ l i'.ヽ| ,,,,-'"":: `ヽ-、_                 // /:::::::::::/ ,,
            /"//.    `~  i !'"` _,,-'";、;;;::::: :::::::::`ヽ、        i  ///:::::::::::/ , ';'          /,'
              / /.'  ヽ、  、__,-"_,,-'''";;_ヅ ',,>;;;:::: ::::::: :::::::ヽ        l|./::"::::::::::::::/ /:::i         /:::/
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引用
砂男 無気味なもの (1995/03) E.T.A.ホフマン、フロイト/著 種村季弘/訳 河出書房新社

以上。

元ネタはE.T.A.ホフマンの怪奇小説「砂男」及び「コッペリア」
サン・レオンとシャルル・ニュイッテルが「砂男」をヒントに「コッペリア」を生み出しました。

「砂男」と言えば、虚淵玄の祖父の筆名が「大坪 砂男」だったりします。
勿論「砂男」に由来していて、後に「大坪 沙男」と改名するほどでした。


それを聞いて江戸川乱歩を思い浮かべましたが、どうやら同世代。流行ってたのかな?

必要とあらば解説しますが・・・ではノシ

空白の数年間何があった?
ほむらは逃亡してた?

>>239
祭と言えばワルプルギスの夜。災い? 解釈は自由にどうぞ。
いつか大幅に肉付けして投下出来ればとは思っていますが。


>>167について補足
ルーン占い(スリー・ルーン)順に、過去現在未来

ソウイル【太陽。生命力。ヒトが扱うには強すぎる光】
ウィアド【宿命。宿命的な出来事との遭遇】
エイワズ【イチイの木。弓。防御。死。既に危険に遭遇している。危険の回避、目標到達は十分可能だろう】

どれも逆位置は無かったと思います

これ張っておきますよっと
http://i.imgur.com/lP28R8n.png

安価完遂を某スレッドに報告して来ますノシ
http://i.imgur.com/AAD9vJs.jpg

浅学菲才ゆえその小説は存じませんが、予想はご自由にどうぞ
主題にかんする伏線は粗方回収したと思いますが、小ネタはあらゆる所に仕掛けてますよ

気がついてくれると>>1が喜びます ではでは

コッペリアのあらすじは来週にでも書こうかなと思ってます
wikipedia並みの知識ですが・・・

わかめとは何だったのか

【円環的時間】
・狂ほむ 起点→入学
・瀕死(魔法の暴走?)

【暁】
・さやか、杏子、狂ほむを救う>>14   ソウルジェムが銀色のはずがほむらのは赤紫?

【嘆願】
・狂ほむ、円環の理に過剰反応「あの子にもう一度会いたい」

>>22

【仕事】
数カ月後
・ほむら、マミ杏子さやかとチームを組む。この時点ですでに実力はベテラン
数日後
・マミ、さやか、杏子が魔獣討伐
数週間後
・狂ほむさやか杏子マミの4人が魔獣討伐
数日後
・マミ、さやか、杏子が集まる
数日後
・狂ほむさやか杏子マミの4人が魔獣討伐

・マミさやかがほむらについて話し合う(この時点でリボン無し)

数日後
・マミ、さやかの意見を聞く。ほむらを警戒。(この時点で失踪者多数)
 恭介とほむらがこの時点でそこそこ仲良し。マミの保存していたアレが無くなる
・マミ、杏子、何かを警戒?

>>53? 何も聞こえないが追加

・狂ほむリボンを媒介に『何か』を作れることに気付いている。
 「■■ ■■ ■■ ■■■■ ■ ■ ■■」
 この時点で円環の理を創る研究に没頭。グリーフシードを集めまくり、魔獣に心を抜かれた人間を『資材』にしている。

・わかめと遭遇「時じくの香の木の実(=永遠に若いままでいたいなら死んでしまえ)」
 目は口ほどにものを言うのね=わかめの思惑に気付いている?(目=砂男が奪う物)
・わかめと遭遇後、グリーフシードを集めて魔力を回復、『失敗作』を魔力の障壁を五重にかけて地下へ保存。グリーフシードは投棄。
・ほむら「部外者へ饒舌になりすぎた」=恭介に話したことを後悔している。
・(この部位に入るかは不明)『何か』が完成、ほむらの部屋(2階の窓際)に居る。

【戦争】
・狂ほむ、今度は『何か』に命を宿したい。

・杏子、見滝原に来る。(既に二回強力な魔力を感じて引き返している)
・杏子、ほむらが狂であると確信。

・マミ、キュゥべえ下見。魔力障壁六重。

翌日(決戦)
・マミ、さやか、杏子、突入
・地下素材の残りor失敗作が大量にある。全て目が抉られている。
・さやかが触ると笑うだけの『何か』が壊れる。目玉が零れる。
・内部に杏子、マミは外部、さやかは待機。80秒後に結界を展開。
・展開している障壁は不信、執着、妄想、憧憬、自由、独善、渇望、恋慕、虚栄、不信 十層構造になっている。結界があると魔法少女が危ない?
・さやかとほむら戦闘→ここでタロット
・さやかのソウルジェムで命を宿す=コッペリアの一説

・地下室でさやかのソウルジェムを濁らせて円環の理を出現させる。
・さやかの身体を消滅を防ぎ続けることで円環の理を固定。
・『何か』が動き、喋りだす。(杏子の幻覚)

(数日後?)
・Vertebrate-02498、鹿目家の誰かが『何か』の素体となった。
・狂ほむ『何か』を破壊
・マミ達も誘おう
・狂ほむ「もう疲れた」→ギブアップ?

【襲歩】
十数年後
・マミ、2人の魔法少女の女の子とお茶会
・「私3人分かしら?」→3人で力を合わせてほむらを倒した?

【祭】
・ほむら、数年ぶりに自宅へ戻る。この時点でさやかと杏子死亡。
・ほむら「結局私の理解者は誰ひとり現れなかった」
・ほむら円環へ

>>233


狂ほむ
生まれた頃から魔法少女、成長とともに魔力が強くなる

『何か』
キュゥべえ曰く円環の理。禍々しい魔力を狂ほむの家から溢れさせる。

タロット
太陽、運命の輪、死

好きな色 紫
好きな数字 5、9

– Holzpüppchen, hui, schön' Holzpüppchen, dreh' dich –
砂男、ナタナエル発狂シーンの一説

予想は
これは『ほむらがループの記憶を持っていなかったらの世界』であることが大前提だと思う

予想はほむらは命が宿ったかに見えた『何か』にうつつを抜かしてソウルジェムが濁りまくって弱った後、
杏子とさやかとマミの3人から見滝原を追放されたんだと思われる。

とりあえず、一番の謎はマミと一緒に居た魔法少女達は誰なのかっていうこと
ちなみに5、9はタロットだと教皇(5)、隠者(9)紫はルーン知らないからわけわかめ

タロットの意味も分からん
ジョジョ3部が好きな人誰か推理してくれ

おお! 素敵な考察ありがとーございます

×さやかの身体を消滅を防ぎ続けることで円環の理を固定。
○抜け殻(椅子に座って本を読んでた子)に回復魔法

ここは致命的だと思ったので訂正を、スレ汚しすみません・・・


日付が変わった頃にコッペリアの大筋を投下しますノノ
>>248
回答編を作る機会があれば・・・脳内では超重要キャラ

プロットで拾い上げた内容も混ぜつつ書いていきます。
ご存知の方はスルー推奨。
台本、地の文無しを予定してるので、今までの作風が損なわれます。
苦手な方もスルー推奨。

コッペリア あらすじ

あるところにドールをパテ(肌色タイプ)やらセラミックカッターで改造してる職人
――ほむらちゃんがいました。

二階のバルコニーで全自動の人形――まどっち1/1サイズを椅子に座らせて本を読ませていました。
撮影してはネットにうpしてる、傍から見ると変人さんです。

その向かいにすむ上条君はまどっちに興味津々。それを見ていたのは婚約者のさやかちゃん。
蝶々を追いかけて気丈に振る舞いますが、何を思ったのか上条君が蝶を殺して襟に留めます。

さやか「馬鹿! 何で殺すのよ!」

――――
「明日、鐘が寄贈されるってよ」

「これはめでたい。時間がわかる」
――――
そうしてお祭りムードになってると、ほむらの家が真っ赤に光り、煙が轟々してました。
人々は皆驚きました。
ほむら「家が燃えたくらいで騒がないでくれるかしら?」

さやか「なによ、あの転校生。バルコニーで座ってる子も頭おかしいんだわ」
――――

――――
マミ「あなた達結婚するんですって? 補助金も出るわよ」

さやか「どうだか。恭介と麦の穂占いしてから決めるから」

さやか「恭介。はい、麦の穂」※振ると真実を話します。

恭介「なんだい? これは」

さやか「麦の穂は『他の女に惚れてる』って言ってるけど。聞こえる?」

恭介「何にも聞こえないよ。さやかはからかってるのかい?」

さやか「あたし達、もうおしまいだね」
――――
モブA「麦の声、聞こえた?」

モブB「さやかさんにしか聞こえてないようです」
――――

――――
ほむらが出かけようとすると、子供たちが攻撃を仕掛けてきました。
ほむらはなんとか全員追い払いましたが、なんと、サイレンサーを取り出したときに
家の鍵を落としていたのです。
――――
モブがそれを拾い、クラスの皆でほむらの家に侵入することを計画します。

仁美「何か拾いましたわー」

さやか「みんな、気になるよね? じゃはいろうよ」

みんなで潜入します。わらわらしてます。

さやか(恭介を骨抜きにした子、絶対ゆるさないんだから)

――――
ほむら「あ、鍵落としたわ」

ほむら「!?」

ほむら(私の家にクラスメイト達が入ってる!)

ほむらは急いで自宅に戻ります。

それを見届けた上条君。車椅子を機敏に操作してはしごを用意します。
普段から双眼鏡で覗いてる位ですから準備は万全です。

恭介(二階に直接行くか。リハビリしてて良かった)
――――


物色中・・・。
――――
仁美「全部ねんどrとドールでしたわ」

さやか「な、なんだ」

ほむら「人の家で何してるのよ!!」

クラスメイトを全員追い出したほむら。※さやかちゃん@カーテンの中

さやかちゃんはカーテンの向こうにまどっちを見つけました。

さやか「この泥棒猫!」

反応がありません。どうやらまどっちも人形だったようです。

さやか(恭介もさっきの子が人形だと知ったら諦めるよね?)
――――


ほむらが安心していると窓から上条君が入ってきました。

恭介「僕は本を読んでるあの子と結婚した!結婚したぞ!!」

ほむら(何よこの子)

ほむら「まどっちの写真一枚500円だけど買う?」

恭介「買うよ。全部売ってくれ」
――――
ほむら(こいつは使えるわね)

ほむら「今日は祝宴ってことかしら。はい、お酒」

恭介「ありが・・・Zzz」

ほむらは上条君を眠らせると、全力で呪文を唱えます。開発中の最強呪文。
それは人間の魂を物体に移動させるものでした。きゅっぷい。

――――

まどっち「おはよう、転校生」

ほむら「まあ!動き出したわ。この目の輝き! ばっちり人間になったのね」

まどっち(恭介が起きるまで家の隅々までぶっ壊して回るか)

まどっちは別の人形から剣をとって、魔道書を裂いたり、周辺の人形に八つ当たりします。
それはほむらの命を刈り取ろうとする位、とても元気でした。

ほむら「ああ・・・はしゃぎ過ぎよ」

ほむらはまどっちを小部屋に閉じ込めると、疲れ果ててしまいました。
――――

――――
まどっち(何だ。この部屋出られるじゃん)
抜け出したまどっちは手当たりしだいにドールの電源を入れていきます。

恭介「んん・・・騒がしいなあ」

まどっち「恭介? 急いで逃げるよ」

恭介「まままままどっち!!!」

まどっち「まどっちだと思った?」

さやか「残念! さやかちゃんでしたー!!」

なんと、まどっちは変装したさやかちゃんだったのです。
――――
さやか「全部人形だったんだよねえ」

上条君は呆然としましたが、自分の滑稽さに笑い出します。

恭介「さやか・・・(コスプレの魅力に気づかなかった・・・僕は愚か者だ)」

さやか「恭介・・・(恭介はあたしのもの。誰にも渡さないんだから)」

二人は元の鞘にもどりました。実にめでたい。
――――


――ほむらが小部屋に入ると、そこにはまどっちの人形がありました。
ですが、服は全て剥ぎ取られていて、無残にもズタズタに破壊されていました。

ほむら「まどか・・・まどか・・・」

ほむらはまどっちだった物を抱きしめて泣き続けました。
20年かけて作り上げたまどっちを失い、途方に暮れてしまいます。

ここで幕が降ります。ルートA

そんな様子をみてさやかちゃんがとんでもないことをしてしまった、と懺悔することもあります。
――――

――――
鐘の祝福が終わりました。

結婚式は今日です。補助金配布タイムが始まるかと思いきや、ほむらが登場します。

ほむら「私の、全部――弁償しなさい。私に非は無いもの」

恭介「あの時の写真代じゃ駄目かい?」

ほむら「5万ぽっちで何が出来るのよ。馬鹿にしないでくれる?」

さやか「補助金上げるから・・・駄目?(大ごとにしないでよ・・・)」

ほむら「それはお幾ら?」

マミ「その必要は無いわよ。私が全額負担するわ」

ほむら「懸命ね」

ほむらが出て行った直後に祝宴が始まります。
――――

――――
鐘が朝を告げます(鐘の祝祭)
――――
時の踊り

暁(曙、夜明け)の踊り

祈りの踊り

仕事の踊り

結婚の踊り

戦いの踊り

平和(パ・ド・ドゥ・・・愛の象徴です)の踊り

祭りの踊り(独舞)

終曲のギャロップ(華やか。喜劇らしい曲調です)

これで幕が降ります。ルートB
――――――――――――
ルートCはルートAの続きから

結婚式当日

壊れた人形と一緒に、ほむらは結婚式を祝います。

踊りも全て終わった頃、しょんぼりしていたほむら。

まどか「ほむらちゃん」

ほむら「まどか?」

まどっちはなんと人間に生まれ変わったのです。
――――

さてさて、ここら辺でノシ

無粋だと思いますがその内、解説編を別スレに立てる予定

時系列順に組みなおし、台詞も全く変えず解説を交えて投下します
今のところ矛盾無く、滞りなく進んでます

解説を終えたら>>202の後日談を軽く書くつもりです
これがクセモノで・・・完成の目処が付いたらこのスレに張りますね

ああ、張るのはURLだけで
解説編の続きとして投下するつもり

>>68のようなわかりやすい伏字も明らかにしてますのでお気をつけて
――――

再現し難い小ネタや拾う予定の無いネタは今説明します
>>71>>77この2レスは投下時間をごらんあれ
>>105 The sandman is coming.(睡魔がおそってきた→早く寝なさい)
>>209>>212を意識してます
・コッペリアはイタリア語のcoppo(眼窩)が語源なので
ランドルト環など目に関連する用語を散らしてあります


後日談制作の過程で>>228が四月十八日の出来事になりました
元ネタ探されるとつまらなk。書くほうは楽しいですけどね!

桃色の柱があった。
これは魔法少女が『円環の理』に導かれてたことを示している。

「何なのよ・・・。何がおきているの?」

「逝ってしまった・・・。全部私のせいだ」

「何がおきていると思う?」

屋上に紫をモチーフとした魔法少女が居た。背中から生えた禍禍しい羽が辺りを覆い、真紅のリボンは頭の上で、ひらひらと靡いている。

、        `≪≫ 、 \                                   //
ニ>、          `≪≫ \                               ,,,//    人__>≦三
三三> - _        `≪\__             x≦ニニ弋>、_     /ニ_/     /三三三三三三
三三三三三三>、__      _`≪≫ 、     __/川川川::Lレく_/    lニ,/      ,:'三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三フ´   `≪≫、    不川Ⅴ rテ|::fノ/::l    /ニl   ,,,_ ー<三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三> __  ノ三ヽ    ' リ丸 `´メヒノ)::|  ./三三`´三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ヽ   ノ人 -   ノ::イ:::::|,/三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三ーチ:/  イ><::/::レ´三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三/::/γニ大:::/   ヽ三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三<二二>ヘ< ≪ ̄λl三三三三三三三三三三三三三三三三

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   __ ー==く三三三> ̄ ̄>::::::::::::::::::::::::::::::/  ,    /::,  {:::::::::!   ヽ三三三三三三\
''' '   /三三三三>    /::::::::::::::::::::::::::::く-/  ,    〈::::::,   |::::::::|     `ヽ三三三三三ニ\
  ,, ー ´   /       ´/::::::::´ ̄::::::::::, " ,,     _ V,  i! !::::::::!         \  `≪≫   ` 、
 ´      ´       ー≠</ /::::::/ , /||     / ヽV ∧|ノ:::::,        ヽ    `≪≫   、
                '  >< /フ , </ / ||   /   ' ∨|〉' ,':::,―――――――――――――>x_
                     /::::::/ , 'ィ  /   !!  , l     l Lム '.::,            ≪三三≫ ̄ ̄ \
                 /__/  人.レ' , '  /!! , !   l  | 弋〈∠__==≪三三三≫
                      廴 /  , !!イ rニニニニニニニ>rrノ` ≪三` ´三三三≫

                        `T 〈ニニニニ〉ヘ V ̄ ̄〈|
                            从"  V//// , ,////}{
                             V////l V///}{
                             V///i!  ,///}{
                              ヽ//ハ  ,//ハ  To be continued in our next number?

この作者のはいつもこんな感じ
解説聞いても抽象的な答えしか返ってこないから
雰囲気だけ楽しんで深く考えないのが吉

話の内容がさっぱりわからない
クトゥルフ的なものを書いたらピカイチだろうと思う
クトゥルフも何をやっているのかさっぱりわからないが、恐怖だけは覚える

■進捗報告
解説編はとっくに書き終えているのですが、後日談は>>270の数レス先で止まってます
三人称視点でリメイクという形にしたので、読み比べてもらうと楽しめるかと


ここがわかりにくい、という指摘があればお気軽に
保守がてらお答えしますので


>>272
十中八九別人だと思いますが、念のためスレタイを教えて貰えれば・・・
>>273
基本的にコッペリアをなぞっただけです
ほむらがまどかを造り上げ、愛情を注ぎますが、周りの人間に壊されて途方に暮れてしまう、というお話
それに演出を加えて解り難くしただけです。砂男の原文を読んで頂くと理解が早いかもしれません

ほむら「もう一度だけ逢いたい」
ほむら「もう一度だけ逢いたい」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1376819293/)

続きの目処が立ったんでスレ立て。大体三人称だよ
中盤から戦闘多くなりそうだけど、気長にお付き合いくださいな

HTMLはとっくに依頼したのですがまだ生きてますね・・・

後日談は次スレの150辺りから

■平和
    ←時系列はここらへん
■祭り

■ギャロップ


お付き合いありがとうございました。

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