魔王「余は何をやっておるのだ……」(827)

規制とかなければ書く

店主「おい、魔法使いさん!」

魔王「なんだ?店主」

店主「アンタにパーティーのオファーが来てるぞ。 どうだ?」

魔王「遠慮しておく」

店主「内容も聞かずにかい? ちょっとぐらい聞けって!

アンタもパーティー組んだことなくて不安なのかも知んないけどさ、大丈夫だって!」

魔王「……言うだけ言ってみるがよい」

店主「ああ! 勇者、戦士、遊び人の三人組みパーティーで一人魔法関連に強い奴が欲しいんだと」

魔王「なんなのだ、そのバランスの悪そうな組み合わせは……」

店主「だからアンタにオファーが来たんだよ。魔法得意だったろ?」

魔王「まあ、長年生きておるからな。頭を使うこと全般はもはや趣味だ」

店主「ガハハハハ!そんな二十かそこらにしか見えないナリで長年か!じゃあ俺なんかは仙人様だな!」

魔王「フン」

店主「で、どうだ? 受けてやってくれねえか? 正直、ここんとこみてきたどいつらよりも危なっかしいんだ」

魔王「お節介な奴だ」

店主「へへっ、ちげぇねえ。 でもよ、なーんかほっとけねえのよ」


魔王「……いいだろう、暇しておったしな。そやつらが一人前のパーティーとなるまで面倒をみてやろう」

店主「(アンタも随分だけどな)ありがとよ。じゃ、コレに色々書きこんどいてくれ。今からそいつら連れてくるから」

魔王「よかろう」

店主「いっとくが、二言は無しだからな?」

魔王「……む? わかった」

店主「よし、じゃあ待ってな!」スタスタ

・・・・・・

店主「おおーい!つれてきたぞ!」

魔王「ようやくか、待ちわびた……何処におるのだ?」

店主「どこって、俺の後ろにいるだろ?魔王、アンタから挨拶してやってくれ」

魔王「どこだ」

店主「とうとう目ン玉腐っちまったのかい?いるだろ、三人女の子がよ」

魔王「……まさか、こやつらなのか?」

勇者(女)(以降勇者) (目が悪いのかな?)

戦士(女)(以降戦士) (ほえー、イケメンさんだあ)

遊び人(女)(以降遊び人) (男の人苦手だなあ……)ビクビク

店主「ああ、そうだぜ!」キリッ

魔王「貴様……いいかっこしいか」

店主「言葉遣いが古いぜ? いいじゃねえか、楽しくなりそうだろ?」

魔王「話をするときは相手の目を見ろと習わなかったのか?こんなの無理に決まっておろう?若干一名ブルっておるぞ?」ギリギリギリ

店主「ま、まあまあここはひとつ……な?二言無しだろ?」

魔王「む……」

勇者「あのー……」

魔王「……なんだ?いまこやつに礼節と誠実さについて教育を施しておるのだが」

勇者「アイアンクローで更正できたら牢屋なんか要らないんじゃないかな……」


店主「そっ、そうだそうだ!」

魔王「黙っておれ」ミシミシ

店主「いででででで! へこむ! 陥没しちゃうって!」

勇者「あの! もしかして、魔法使いさんは私たちが女の子だから実力が無いって思っていらっしゃるんですか?」

魔王「いや、そういうわけでは……」

勇者「任しといてください! スライムくらいなら追っ払えます! 危険な目にはあわせません! ……多分」ボソッ

魔王「オマエがなぜこやつらを放っておけないと言ったのか今ようやくわかったぞ。言葉でなく心で理解した」

店主「じ、じゃあ!」

魔王「連中が構わないと言うのであれば同行してやろう」

遊び人「え、あ」

勇者「いい?遊び人ちゃん」

遊び人「う、うん……よろしくお願いします」ビクビク

魔王「……まあ、よかろう。そちも構わぬのか?」

戦士「ぜーんぜん!むしろ、ダメになるんじゃないかって冷や冷やしてたよ」

魔王「そうか。では、よろしく頼む」

勇者「はい、よろしくお願いします」

戦士「よろしくねん」

遊び人「ぁ……ょろしくぉねがいします……」

店主「……よ、よし!じゃあ、明日出発ということで、明日に備えて準備しておいてくれ。」

魔王「?……旅にでるのか」

店主「一人前になるといったら……旅だろう」

魔王「まったく……」

書き溜めが短いってホントだな
話も進んでないし。今日はこれで寝るかな
見てる人いなそうだけどまた後日ー

わあ、意外と見てくれてる人いてテンション上がるぜ
10時くらいに投下できるといいなと思ってます
ちなみに酉っている?

結局あんま書き溜めれてないんですっごくのろのろいきます

ちなみに、年齢としては

勇者たちは大体10代後半くらいで考えてます

次の日・・・・・・

魔王「む、すまぬな。一番最後か」スタスタ

勇者「いえいえそんな。……あの、荷物は?」

魔王「コレで全部であるが」

戦士「ポーチ一個で全部収まっちゃうんかい!? どんだけ荷物少ないのさ?」

魔王「十分であろう? 旅行でもあるまい、足りなくなれば調達すればよかろう」

遊び人「そ、そうですよね」

戦士「はえー、恐れ入ったねえ……」

勇者「じゃあ、いこっか!」

戦士「おー!」

遊び人「ぃ、ぃぇーぃ……」

魔王「……」

道中・・・・・・

魔王「ときに」スタスタ

勇者「? なんですか?」スタスタ

魔王「このパーティーはいずこへ向かっておるのだ?」スタスタ

戦士「向こうじゃない?」ビシッ

魔王「具体的に言え」ズバッ

勇者「ええと、私たちはよその大陸に行こうと思ってるんです」

魔王「ほう」

勇者「とりあえず、……何だっけ」

遊び人「港町に行こうと思っています……。ここから幾つか町を経由して、そのあと砂漠を越えるので、早くて一週間ぐらいで着くと思います……」

勇者「だ、そうです! ほかに質問は?」ドヤ

魔王「おまえが誇る事ではなかろう」

勇者「うぐっ」

魔王「まあ、大体はわかったぞ。褒めてつかわそう」

遊び人「ぁ、ぁりがとうござぃます」ビクビク

魔王「……まあ、よい」

・・・・・・

戦士「あちゃあ、すっかり暗くなっちゃったねえ」

勇者「うーん、何とか今日中に次の町まで行きたかったんだけどなあ」

魔王「よいではないか。 急ぎの旅でもあるまいし、ここから先の時間は魔物が最も活発になる時間帯だ」

勇者「そうですね、じゃあココで野宿しましょうか」

遊び人「ぁ、じゃあ火を起こさないと……」

魔王「そうだな。戦士よ、薪になりそうなものをとってくるがいい。余は食料を調達してくるとしよう」

戦士「あいさー」ガサガサ

勇者「一人で大丈夫ですか? 私も行きますよ」

魔王「いや、一人で問題ない。 それより遊び人とここらの片付けでもしておれ」

勇者「いえ、危険な目には遭わせないといいましたので私も行きます。遊び人ちゃんも来る?」

遊び人「え、い、いや、ココで片付けしてることにするわ」

勇者「そっか。 じゃあいきましょう!」

魔王「……では、ついてくるがよい」ガサガサ

勇者「了解です」ガサガサ

遊び人「……お片づけしなきゃ」

・・・・・・

戦士「戻ったぞー」

遊び人「あ、お帰り」

戦士「勇者と魔法使いは?」

遊び人「そっちで捕まえたウサギと山菜をさばいてるよ」

戦士「……」

遊び人「早く薪が来ないかなって言ってた…… どうしたの?」

戦士「……アタシや勇者と話すときは普通なんだ?」ボソッ

遊び人「え?」

戦士「いやあそりゃ悪いことしちゃったな、早く持ってかないと」

遊び人「あ、うん」

魔王「手馴れたものだな」

勇者「えへへ、これでも子どもの頃からお母さんの手伝いして来ましたから」トントントン

魔王「そうか」トントントン

勇者「魔法使いさんもすごいですよ。 いまどきの男の人って料理できるんですかね?」

魔王「酒場の厨房を手伝わされたりしておったからな」

勇者「へえー」

戦士「ヘイヘイ!お二人さん二人の世界にはいりこまんといて」

勇者「あ、戦士ちゃんお帰りー」

魔王「薪は?」

戦士「わお無反応。これだぜ、ええと火打石は……」

魔王「ああ、いらんいらん魔法で起す」

戦士「そう? じゃいいけど」

魔王「遊び人、鍋を」

遊び人「びくっ! は、はい!」

魔王「声に出るほどか」

遊び人「す、すみません!コレです!すみません!」

魔王「わざわざ謝罪でサンドせずともよい」

遊び人「は、はひ!」

魔王「どれ……」ボオッ

戦士「おおー、魔法って便利だな」

魔王「用量を守ればな」

・・・・・・

戦士「ふいー、食った食った」ケフ

勇者「戦士ちゃん、女の子がはしたないよ」

戦士「いいじゃんいいじゃん」

勇者「まったくもう」

遊び人(おいしかったなあ……もっとおかわりすればよかったかな)

魔王「さて、おぬしらは慣れておらぬゆえ疲れたであろう。早めに床に着くがよい」

勇者「それじゃあ、最初の火の番お願いします。三時間くらい経ったら起してください」

魔王「よかろう」

戦士「じゃ、おやすみー」

遊び人「お、お休みなさい」

勇者「ではお先に。お休みなさい」

魔王「うむ」

・・・・・・

勇者 戦士 遊び人「スー、スー」

魔王「ふふ、こんなに気持ちよさそうに寝られてしまっては起すわけにもいかぬな」

魔王「思えば久しぶりに町の外にでたな……」

魔王「考えても見れば、ここいらの魔物どもに余の顔が判るだけの知恵もなかろう」

魔王「いらぬ心配という奴だったか」

魔王「明日からは魔除けは必要なかろう。 現段階でのきゃつらも見ておきたいしな」

魔王「しかし……、一人でない旅というのも悪くないものだな」

魔王「遊び人は何とかして欲しいものだが」

魔王「……」

今日はこの辺で……
もし質問とかあれば受け付けちゃう系よ
まあ、人がいるかも疑問なところではあるけど

すまんエタるってなんだ?

朝・・・・・・

戦士「ふぁぁ……」

魔王「む、貴様が一番乗りか」

戦士「おお、魔法使いの朝は早いんだな」

魔王「最近太陽より先に目を覚ますことにこっておってな」

戦士「なんじゃそりゃ」

勇者「ふぁあ……って、朝ぁ!?」

魔王「静かにしろ、遊び人が起きるであろう」

勇者「あ、すみません……って、もしかして私起きれなかったんですか?」

魔王「いや、そもそも起こさなかった」

勇者「え、じゃあ魔法使いさん一睡もしていないんですか!?」

魔王「まあ、そうなるな」

戦士「おいおい、出来レースじゃねーのそれって」

魔王「別に太陽の奴はいちゃもんをつけぬであろう?」

勇者「すみません!迷惑かけちゃって」

魔王「なに、構わぬ。 この後魔物にあったときにでも役に立ってくれればそれでよかろう」

勇者「まっかせてください!」

戦士「おっと、二日目もガンガンいこうぜだねえ、勇者は」

魔王「さて、遊び人が起きる前に朝餉の用意でもするとしよう」

勇者「手伝います」

戦士「聞いちゃいないよ」

・・・・・・

遊び人「いいにおい……」ムクリ

勇者「あ! 遊び人ちゃんおはよう!」

遊び人「おはよう」

魔王「起きたのであれば来るがよい。 余が朝から直々に朝餉を用意した」

遊び人「は、はひ」

戦士「はひゅくしにゅいとじぇんぶくっちゃうよ」モキュモキュ

魔王「もう食しているであろうが。 口にものをいれながら喋るでない」ビシッ

戦士「おうち!」

遊び人「(早くたべないと無くなる……)いただきます」モニュモニュ

そういや未だに戦闘一度もしてないのかww

べ、別に言われたからってワケじゃないんだからね!
エスパーされただけなんだからね!

・・・・・・

魔王(さて、戦闘はどの程度のものであろうな? あまり期待できそうにも無いが)

勇者「あ、魔物だ! 魔法使いさんはさがってください。 いくよ、戦士ちゃん!」

戦士「はいよっと」ズバッ

遊び人「ぇ……?え?」オロオロ

「ガウルルル!」グアッ

遊び人「ひいっ!」ドサッ


魔王「ほれ」ボオッ

「ギャウウン!」

遊び人「あ、……うああ」

魔王「立つがよい」

遊び人「こ、こひが抜けて」

魔王「うん? そうか」ヒョイ

遊び人「ひいい!(近いよ!!近いって!!もはや零距離とか無理)」ブクブクブク

魔王「さて、連中もおわったかな」

戦士「ふうーいい汗かいたー」

勇者「そんなに多い数が来なくて良かったね」

戦士「でさあ、勇者?」

勇者「なあに?戦士ちゃん」

戦士「何で遊び人は魔法使いに担がれてあわ吹いてるんだとおもう?」

勇者「趣味なのかな?」

戦士「(こいつたまにすんごいボケかますな)いやいやいや」

魔王(戦闘はまずまずといったところであろうな……)

魔王「このレベルでスライムを追っ払う程度とは……フフ、初心者泣かせなスライムもいたものだ」

勇者「魔法使いさん! 怪我はありませんか!?」

魔王「余は問題ないが、こやつが腰が抜けたなどと言っておったな。 それになぜか判らぬが気絶しおった」

戦士「おっきろー」ペシペシ

魔王「まあ、もうすぐ町であろう?そこについてから起こすとしようではないか」

勇者「でも、重たくないですか?」

魔王「おぬしらよりは軽いであろうよ(遊び人の奴に関してはまずいな。 あれではスライムにやられかねん)」

勇者「いやいやいや私のほうが軽いですって」

戦士「たしかに二人とも無駄をそぎ落として軽量化に成功しましたみたいなフォルムしてるしな。 あー、羨ましい」ニヤリ

勇者「胸がないって言いたいのかな、戦士ちゃん?」ギリッ

戦士「うふふ、なんのことかアタシわかんなーい」タユン

魔王「いくぞ」スタスタ

戦士「はいよー」スタスタ

勇者「ま、待ってくださいよー」タタタタタ

やれやれ、相変わらず短いな……話も進まないし
戦闘は無理だ(キリッ
>>48、がっかりしたかね?
このスレにはそこらへんはあんまり期待せんといてつかあさい
今日はこの辺で……つか、起きたらどうせ休みだからもそもそ書いてきますわ

>>43
作者が失踪することなのですよ

いい朝ですね。
ちまちまとやっていきます

町・・・・・・

戦士「おお、町だ」

魔王「では、宿を探すとしようか」ノシノシ

勇者「魔法使いさん、そろそろ遊び人ちゃんをおろしてあげたらどうですか?」

魔王「おお、すっかり忘れておった」

戦士「担いでるとひとさらいにしか見えないしねえ」

勇者「遊び人ちゃん、ほら起きて起きて」ペシペシ

遊び人「ううん、おかわり……」

戦士「なんともわかりやすい寝言ですこと」

遊び人「んん……、はっ!ココはどこ?」

勇者「隣町だよ。 魔法使いさんが運んでくれたの」

遊び人「え、あっ、ぁりがとうござぃます……」

魔王「よい。 それよりかは宿だ。」

戦士「あいさー」

・・・・・・

宿屋「一泊でございますね。 何部屋でございましょう?」

魔王「そちどもはまとめて一部屋でよかろう?」

勇者「ええ、大丈夫ですよ」

魔王「では、こやつらと余の分で二部屋頼もうか」

宿屋「かしこまりました」

戦士「おおっ? 照れちゃってカワイイねー」ツンツン

魔王「恐らく遊び人の奴の精神力が持つまい。 それに、余も一人のほうがよく眠れる」

戦士「言われて見ればそうかもね。 なーんか野郎が苦手みたいだし。 てか、あんたって意外と繊細なのね」

魔王「一人が長かったものでな」

夜・・・・・・

勇者「そろそろお風呂はいらないと」

戦士「そうだな、いきますか」

遊び人「はーい」

魔王「そうだな、そろそろ入っておかねばなるまい」

勇者「では魔法使いさん、また後で」

魔王「うむ」

戦士「覗くなら事前に書面にして配って十分な説明をしてからにしろよ?」

遊び人「ひっ」

魔王「そんなに怖がるでない。 別段興味はない」

戦士「あんた、まさか」

魔王「一応いっておくと、男がいいというわけでもない」

戦士「なんとまあからかいがいの無い」

男湯・・・・・・

魔王「まず男のサービスシーンからというのはどうなのであろうな?」カポーン

「にいちゃん、いいカラダしてるねえ!」

「闘士かなんかかい?」

「うほっ、いい男……」

魔王「いや、魔法使いをしておる(なぜ湯に浸かっておるのに寒気がするのだ?)」ブルッ

女湯・・・・・・

戦士「温泉はいいねえ。 人が生み出した文化の極みだよ」

遊び人「ふう……」

勇者「魔法使いさんも満喫してるかな?」

戦士「こういうの好きそうだったしな、楽しんでるんじゃない?」

勇者「そうだね」

男湯・・・・・・

魔王「そうだな、始まりの町から来ておる。ここから砂漠の隣の町まではどれくらいかかるのだ?」

「結構あるぞ。いっこ村を経由したほうがいいかもな」

魔王「なるほどな」

「いや、今あそこの村に行くのは止めといたほうがいいかもな」

魔王「ほう、なにかあるのか?」

「ああ、なんでも魔物が月に一度村の娘を生贄に出させてるだとか」

魔王「抵抗はしておらんのか?」

「なんでも、すげーおっかねえ魔物なんだと」

魔王「……いや、まさかな」

「なんかいったかい?」

魔王「いや。 ……じつはな、丁度よい腕試し相手が欲しかったところでな。丁度よいからそこに行ってやるとしよう」

「ひゅー、すげえなあ。 いっちょ救ってやってくれや」

魔王「うむ。 ……ところで、だ」

「なんだい?」

魔王「少々近すぎではないか? ほかの二人に比べて」

「いやいやそんな」ツン

魔王「うおっ!?」ビクリ

「いやあ、近くで見るとなおの事……ゴクリ」

魔王「おい、なぜ喉をならしたのだ? ち、近くによるでない」

「いいじゃねえか、男同士だろ、ん?」

魔王「よ、余のそばに近寄るナァアア!」

女湯・・・・・・

チカヨルナァアア!

勇者「うわっ」

遊び人「びくっ」

戦士「あれま、ほんとにそうだったんかい」

・・・・・・

魔王「危ないところだった」

勇者「あ、魔法使いさん。 さっきはどうしたんですか?」

戦士「さっきはお楽しみでしたね」ニヤニヤ

魔王「いや、なんでもない」ギリギリギリ

戦士「痛いって痛いってギブギブギブ」バシバシ

魔王「次はその口を縫うからな」

戦士「はひ」ジンジン

遊び人「つっ、次の目的地の話してましたよね?」

魔王「ほう、よい耳をしておる。 次は森の村に行くぞ」

勇者「ちょっと遠回りじゃないですか?」

遊び人「いえ、いきなり砂漠前の町まで行くには少し距離があるので、妥当だと思うよ」

戦士「へえ、ただ楽しんでたわけじゃないのね」

魔王「何か申したか」

戦士「なんにも」

遊び人「……」

ちょっと友達と決闘という名のバドミントンしにいかなきゃいけないんで抜けます
また夜に来るかと

妄想

「今の気持ちを」

俺「すでにワカっていたこと――― 元テニス部の優位性を示したまでです」

俺「バドミントンはまだ幼い」

俺「成熟したラケットの闘いを見せたい」

現実

俺「お!? これ勝っちゃうんじゃね?」

友達「キミを見くびっていた」

俺「え」

友達「全力で打ち込むには脆弱すぎると」

5分後

俺「」チーン

友達「ミスター俺を運ぶんだ。丁寧に、注意深く」

ちまちま始めます。

宿屋,勇者たちの部屋・・・・・・

戦士「へえーえ、ひどい目にあった」ジンジン

勇者「あれは戦士ちゃんも悪いよ。 少しやりすぎな気もするけど……」

戦士「まったく、頭の形がグレイ型になるとこだっての」

遊び人「……二人ともよくそこまで男の人とじゃれていられるね」

勇者「遊び人ちゃんは男の人苦手なの?」

遊び人「うん……むり」

戦士「なんでその職に就いたんだよ」ビシッ

遊び人「あうっ 将来性を見越して……そ、それに別に遊ぶっていっても男の人と遊ぶってだけじゃないし」

勇者「ふうん? そうなんだ」

戦士「遊び人の将来性って……」

遊び人「いいじゃない! どうだって!」

勇者「ま、まあまあ」

戦士「まあいいや、そんなことよりガールズトークしようぜ」

勇者「議題は魔法使いさん?」

戦士「おお。 アタシの意見としては、悪くない。魔法も普通に使えるみたいだし」

勇者「料理上手だし!」

戦士「飯がうまいだけでもパーティー組んでよかったと思うよ。 まあ、まだ二日目だから絶対とは言い切れないけどな」

勇者「遊び人ちゃんは?」

遊び人「えぇっ、私? うーん、男の人は苦手だけど何とか仲良くしたいなあとは思うかな」

戦士「ショック療法でどうだ?」

遊び人「えっ(どうって何が?)」

勇者「そうだね、今後に支障が出ても困るし……」

遊び人「や、やめてよ! がんばって慣れてくから」

戦士「具体的には?」

遊び人「ええっ!? え、えっと」

勇者「明日、たくさん魔法使いさんに話しかけるとか?」

遊び人「うええっ!? 無理無理無理!」

戦士「じゃあ仕方ないか……」

勇者「うん、残念だけど、こっちのプランで」

遊び人「わ、わかったよ! 自分から出来るだけ話しかけてみるって!」

戦士「言質とったな」ニヤリ

勇者「そうだね」ニヤリ

遊び人「そんな……」

戦士「大丈夫だって! 慣れれば男も女もそんな変わんないって」

遊び人「うぅ……」

・・・・・・

魔王「隣は随分と騒がしいな」

魔王「ふふ。 あえて魔物の話は伏せたが、どんな反応をするかな」

魔王「まあ、恐らく期待してもよさそうだの」

魔王「勇者のやつもあれで中々……」

魔王「ふっふっふっ、二日でコレほどまでにいれこんでしまうとは」

魔王「余も、一人というものに慣れすぎておったのだろうな」

今日はコレぐらいにするでふ
質問とかあったら相変わらず受付てるでふ
ただ、後々やりたいことに被りそうだったりしたら応えないのでそのつもりでお願いするでふ

どうでもいいけど、戦士と魔王以外のキャラが中々自分の中で固まらないでふ

勇者→不思議ちゃん

遊び人→内気毒舌

で行こうと思ってたのにどうしてこうなった……
今日はなんか昼まで暇なのでがんばります

・・・・・・

勇者「あ、おはようございます」

魔王「うむ、おはよう」

戦士「昨夜はお楽しみでしたかっていひゃいいひゃい」

魔王「よほどこの口いらないと見える」

遊び人「ぅう、おはようござます」

魔王「ふん? おはよう」

戦士「じゃあ、さっそくまいりますか!」



道中・・・・・・

勇者「森の村って何があるんでしょうね? 木とか?」

魔王「無い場所のほうが珍しかろうに」

遊び人「あ、あそこの人たちって、文明ちゃんと伝わってるんでしょうかね?」

魔王「森の村といっても別に未開の村というわけでもなかろう(……?)」

遊び人「そ、そうですよね! 全員猿みたいな面してたり服が葉っぱなんてこともないですよね」

魔王「そうだな、割と普通の村なのだとか」

遊び人「そ、そうなんですか。 じゃあ、ええと」

戦士「あいつって結構マジメなのね」

勇者「実際どうなんだろうね? みんな木の上に住んでたりとかしてたら面白いのに」

戦士「いや、魔法使いも普通の村らしいっていってたやん」

勇者「一家に一本フルーツの生る木っていうのもアリかも」

魔王「勇者よ」

勇者「はい、フルーツは好きですよ?」

魔王「はて?」

戦士「なんかわかんないけどトリップした。 どうしたの?」

魔王「うむ、一応村が見えてきたのだが」

戦士「が?」

魔王「様子がおかしい」

遊び人「変に空気が沈んでますね……。 変なの一人を除いて」

戦士「へんなの?」

?「おーっほっほっほ! わたくしが来たからにはもう大丈夫ですわ、村の方々?」

「あ、あなたは?」

?「通りすがりのただの美女でしてよ」

「……」

「……」

遊び人「頭にウジでもわいてしまっているんでしょうね」

勇者「? 頭が腐ってるの?」

戦士「広い意味でいうとそうかもな。 しっかしまあ……」

魔王「なんなのだ? あやつは」

?「……あら? そこの方々!」

戦士「うわ、気付かれた」

魔王「何用か?」

?「旅の方々かしら? ひょっとしてここの村をお救になろうと?」

勇者「……説明してもらってもいいですか? ええと、局所ゾンビさん」

?「よろしくてよ! 実は……」

・・・・・・

?「……と、いうわけでこの華麗で美しくしかも強い三拍子揃ったわたくしめが討伐してさし上げようと思いまして」

勇者「ゾンビだったら仲間割れじゃないのかな」

戦士「アレは比喩だから。 別にホントに腐ってるわけじゃないって」

勇者「ふーん? じゃあ、どういうことなの?」

遊び人「脳みそがみそっかすってことだよ」

魔王「事情はわかった。 で、どうする? 勇者よ」

勇者「え? 助けるんじゃないんですか?」

魔王「で、あるか。 ふふっ」

遊び人「あの人すごい目立つから近くにいたくないなあ」

魔王「と、いうわけなのだが。 余たちにも手伝わせてもらえぬか?」

?「うふふ、一般の方々を巻き込むつもりはありませんわ! 民を守るのがわたくしの指名でございますゆえ」

勇者「そこをなんとか……」

遊び人「じゃあ、私たちが一番目立たない役をやって、あなたに一番目立つ役をやってもらうのは駄目ですか? クサレ脳みそさん」

?「……まあ、そこまで言うのであればよろしくてよ。 せいぜい引き立ててくださいな」

戦士「意外な交渉力」

遊び人「ああいう馬鹿はけっこう楽だよ」

・・・・・・

?「では、手筈通りに」

遊び人「うちの戦士が生け贄の祭壇で生け贄役を、あなたと私たちで魔物が現れたら攻撃。 私たちは基本的に援護。間違いないですか?」

?「ええ、問題ないですわ」

勇者「がんばってくださいね」

戦士「ホントに頑張ってくれ。 最悪あたしが食われちまう」

?「おまかせあれ。 では後程」スタスタスタ

戦士「しっかしまあ、なんであたしがこんな役回りを……」

魔王「日頃の行いだ」

戦士「こいつあ手厳しい。 まあ、しょうがないかもね。 あたしが一番頑丈だし」

勇者「そうそう!その余計な脂肪分も食べてもらうといいよ」

戦士「余計? 将来きっと余計じゃなくなるぜ」ニヤリ

遊び人「別に羨ましくもない。 変に注目を浴びるだけじゃない」

魔王「……まあ、信頼しておけ」

戦士「マジに頼むぜー、こいつら貧乳どもはあたしがナイチチになるまで助けてくれなそうだし。 てか、勇者は普通よりちょっと小さいぐらいだろ?

   どんだけ気にしてんだよ、思春期か?」

魔王「そのへんにしておけ。では、魔物が出てきたらまた会おう」

「あ、あの……」

戦士「ん?」

遊び人「生け贄予定だった人だね」

「はい。 どうか、ご無事で」

戦士「まっかせなさいって!」

勇者「そうそう。 一口くらいなら食べられても大丈夫な人だから安心して」

戦士「いや、大丈夫じゃないから」

・・・・・・

魔王「来たか」

勇者「けっこう大きいですね」

魔王「奴が飛び出すまで待っているとしよう」

遊び人「ひええ……、戦士大丈夫かな」

魔王「心配なかろう。 鎧がないのが少し不安だが、剣は忍ばせておる」


魔物「おまえが今晩の餌か? いつもよりだいぶ肉が多いな」

戦士「太っちゃいないよ。 体に悪そうかい?」

魔物「いや、食べ応えがありそうだ。 では、いただ」

?「そこまでですわ!」ピカッ

魔物「ムウ?」

?「天が呼ぶ、地が呼ぶ、人が呼ぶ……世界一華麗で美しくてしかも強いわたくしめがあなたを成敗してさし上げますわ!」バァーン

戦士「ランクアップしてるよ……」

魔王「出るぞ」ガサ

勇者「はい」

遊び人「あっちばかり見ていますように」

魔物「なんだなんだ、今日はずいぶんサービスしてくれるのだな。 では、まずメインから……」

戦士「おっと」ズバ

魔物「グウッ!? 生け贄が抵抗するな……!」

?「わたくしから目をそらすなんて、呆れた方ですこと」ピシュン

魔物「ガアァ! おのれェ!」グアッ

遊び人「あれは、光魔法」

魔王「なるほど、やつにぴったりであるな(ずいぶん古い魔法を引っ張り出してきおって……何者だ?)」

勇者「ランプみたいな人ですね」

魔王「本人には言うでないぞ。 いや、いっても気にせんかもしれぬが」

ちょっくら友達と出かけてきまさあ
無理やりキャラ立てする方針で行くぜ!
帰ったら再開します 多分

魔王の喋りがちょっとヲタ臭い

戦士がちょっと口調違うだけで女三人みんな同じ人みたい

>>100
キャラ付けって難しいですね。漫画のキャラとか参考にしてみます
>>101
つまり、いろいろな意味でまだ間に合うというわけですね

ちょっとだけやります

すんません、今日ちょっと無理になってしまいました
出来れば批評、特に尊大な口調で批判をしてもらえると
初心者なので助かります。もう言われてる事でもいいですけど、できれば他の部分のダメ出しがほしいです
まあ、こんなマネキンショーみたいなの見てるひといればですけど

>初心者なので
>こんなマネキンショーみたいなの見てるひといればですけど
初心者だからって関係ないしこれは読んでいる人に失礼
自虐するぐらいなら最初から書かないでいい、もっと堂々と振舞うべき

>>104
すみません。
そうですね、確かに読んでくだすってる方々に失礼でした。
自虐=読んでる人を馬鹿にしてるですね。

再開します。
意外と評価してくださっている方々が多かったのがうれしいです。
批評批判は随時受付中です。あと、要望もある程度はお答えします

魔王「しかし、光魔法か……羨ましいものだな」

勇者「魔法使いさんもランプになりたいんですか?」

魔王「違う。 魔法マニアを自負する身としては、やはり知ってしまった魔法は全て手持ちにしたいのだが……

   あいにく、光魔法とは相性が悪くての」

遊び人「……たしか、光魔法は純粋な心がないと使えないはず」

魔王「ほう、学があるな。 その通りだ。余には他の魔法に目移りしないというのは無理だったのでな。 振られてしまったわ」

勇者「浮気性ですか?」

魔王「いや、収集癖に近いな。 それにしても、よく知っておったな? かなり古びた魔法であったはずだが」

遊び人「『光魔法の神様はケチで、全部捧げる人にしかホンモノはくれない』。 以前に読んだ」

魔王「ほう。 まあよい、援護してやろうではないか。弱者同士の争いなんぞ見るに耐えぬからな」ボソッ

勇者「はーい。 じゃあ、行きますよー!」ダッ

魔王「ふん」ボォッ

魔物「グウ、オノレ……!お、オマエは!」

魔王「む?」

魔物「オマエは、先代の……」

戦士「はいよっと!」ズバッ

?「彼の世でも、ごきげんよう」ピシュシュシュシュ

魔物「ゴブッ……魔……お」

魔王「黙れ」ボグッ

魔物「」ドサリ

戦士「撲殺かよ…… もうちょい魔法使いらしくしろよ」

魔王「フン」

?「オーッホッホ! やりましたわね、皆さん! お引き立て感謝いたしますわ」

勇者「やりましたね、ランプさん!」

戦士「へえーえ、おいしいトコは全部持ってかれちまったよ……。 ま、今度の時楽しめばいいさね」

遊び人「……」

勇者「やったね! 遊び人ちゃん」

遊び人「え? わ、私は何も」

勇者「遊び人ちゃんの『ドキッ!戦士犠牲の大作戦 ガブリもあるよ!』がなかったら、こんなにうまくいかなかったよ、きっと」

戦士「何だその酷いネーミング」

遊び人「……」

魔王「確かに、悪くない作戦であった。 大儀であるぞ? 遊び人よ」

遊び人「……はい」

遊び人(これじゃあダメ……。 お話にならない)

おっとっと、今日はこの辺で。短くてすみません。
キャラを徐々に絞り込んでいこうとする楽観主義の>>1なのであった

十代前半で頼む

いえいえ私はロリコンでしてね
お恥ずかしい話、チンチンビクンビクンなんですわ

遊び人が賢者にジョブチェンジするのはいつなのだろうか

>遊び人「『光魔法の神様はケチで、全部捧げる人にしかホンモノはくれない』。 以前に読んだ」

この遊び人から独歩テイストを感じるwwwwww

>>117
脳内で補完してくださいな
あくまで年齢は自分のイメージなんでそんな気にしてないっす
>>118
時期はきまっていませんが、それを目標としているためにやたら魔法に詳しかったりしています
ただし、使えません。といっても、この世界は魔法に関しては基本的にダイ大、もしくは小説版FF形式を採用するつもりなので、契約だけはほとんど済ましてあります。努力家なのです。
>>119
基本的に>>1の好きな作品に影響うけまくりなSSなので、随所にそういったネタが見受けられます。

思ったよりスムーズにリアルの事が運んだのでちまちま書きます

夕食時・・・・・・

遊び人「おいひい」モキュモキュ

?「へえ、始まりの町からいらしたのですか」

魔王「そうだ。 そちは?」

?「王都ですわ」

魔王「ほう、随分と遠くから来ておるのだな」

?「犠牲になっている無辜の民を救う為であれば、大した距離ではありませんわ」

魔王「大したものだな」

勇者「戦士ちゃん、王都ってココからどのくらい?」

戦士「そうだな、アタシらのペースだと一週間ってとこじゃないか」

勇者「へえー」

魔王「ふむ……時に、その光魔法はどこで身につけた? 差し支えなければ教えてもらえまいか」

遊び人「……」ピクリ

?「申し訳ありませんが、企業秘密ですわ」

魔王「そうか……残念だ………ハァ」

遊び人「……もぐもぐ」モニュモニュ

?「ふふ。 では、多忙の身ゆえここいらで失礼いたしますわ」

魔王「そうか。ではな」

?「……もう少し、何かあってもいいのではなくて? 私のような美女が立ち去ろうとしているのですよ?」

魔王「見送りが余だけでは不服か? それとも、もう遅いのだから明日の朝に出ればよかろうとでも言えという事か?」

?「前者はこの際構いませんわ。 お食事を中断させてしまうのも心苦しいですし、静かに去らせていただきますわ」

魔王「……」

?「どうかしまして?」

魔王「ただの目立ちたがりかと思っておったが……ある程度常識もわきまえておるのだな」

?「まあ、心外ですわね。 この常識人のわたくしをつかまえて」

魔王「……そちが常識人であれば、余はさしずめなんの個性も無い棒人間といったところであろうな」

?「ふふ、あなたは見た目より面白いお方なのですわね」

戦士「お、帰るのかい。 またな」ヒラヒラ

?「ええ、ではごきげんよう」ヒューン

戦士「おおー、飛んでいくのか」

魔王「あのような使い方もあるのか……見せびらかしおって」

???・・・・・・

??「ここにおられましたか。探しましたよ」

?「ごめんあそばせ。 なかなか楽しかったものですから」

??「まったく……少しは、一国の姫である自覚を持って頂きたいものです」

姫「うふふ、民を救うこと……それと姫であることにどのような矛盾があるのかしら?

  むしろ、こうしているわたくしのほうが部屋にこもりきりの有りがちなお姫様より随分とお姫様らしいのではなくて?」

??「むう……ともかく、せめてどこに行くのか書置きか言伝ぐらい残していただかないと……」

姫「そんなもの無くても、有能なあなたならすぐわたくしをみつけられるでしょう、騎士さん?」

騎士(女)(以降騎士)「……はあ、いつも通り抜け目の無い。 それをいわれるとどうしようもありません」

姫「わたくしはあなたには期待していましてよ。 頑張って下さいな。 では、参りましょうか」

騎士「はっ!」

姫(ふふ、またいつかお会いしたいですわね。 あのご一行には)

あいかわらず短いですが、この辺で。
収拾をつけるメドもなく風呂敷を広げようとする俺なのであった。
明日、っつーか今日は午前中暇なので、起きたら書きます。
ではでは

いい天気だぜ……
予定が入ったので少しだけ投下するっす

・・・・・・

「本当にありがとうございました……これはせめてものお礼です」

勇者「いえいえ、そんな。 昨日もあんなに良くしてもらったのにこんなに受け取れませんって」

「いえ、こればっかりは受け取っていただかないと村からお出しできません」

勇者「うーん……」

魔王「受け取っておけ。 逆に失礼というものだ」

戦士「そーそー、ありがたくもらっとこうぜ」

勇者「…… わかりました、ありがたくイタダキマス」

「ありがとうございます。 あなた方の旅が安全であることを祈っております、どうかお気をつけて……」

・・・・・・

魔王「さて、砂漠前の町に着いたわけだが……」

戦士「・・・・・・町?」

遊び人「どうみても一軒しかない」

勇者「まあいいや。 ごめんくださーい」ガチャリ

戦士「いやよくないだろ」

「はい、旅のお方ですかな?」

勇者「はい。 砂漠を越えたいんですけど……」

「でしたら、馬車が必要ですな。 お持ちですか?」

戦士「いや、持ってないな」

魔王「ふむ、そちはもっておるのか?」

「ええ、持っておりますよ」

魔王「譲ってはもらえまいか?」

「……そうですね、どうせもう使うこともないでしょうから、お願いを聞いていただけたらお譲りしますよ」

魔王「ふむ、言ってみるがよい」

「あなた方は、ココに来てなにか思いませんでしたか?」

戦士「明らかに町じゃあないな」

「そうなのです。 昔はそこそこ賑わっていたのですが、行商人たちが来なくなってからというもの、人気もなくなってしまいまして」

魔王「なぜ家もないのだ?」

「……実は、まちと申しましても、ある意味バザーのようなものでして。 行商人の方々がここいらにきて、キャンプして

 商売をしてくださっていたので、期間限定でそこいらの町より人気があるぐらいだった、ということなのです」

遊び人「町っていうの?それ……」ボソ

魔王「事情はわかった。 して、願いとは?」

「はい、いつも一月に2、3度はきて商いをしてくださっていたのですが、3ヶ月ほど前からどういうわけか

 はたと途絶えてしまいまして。 おかげで、ココには私しかいないという有様なのです。 砂漠の向こうに行って、

 原因を調べて、何とかしてきてくださいませんか? それと、いいかげん私も一人は寂しいので出来ることならここを

 本当の町にしたいのです。 なに、旅先で会った住む場所を定めていない人たちにココを紹介してくださるだけで

 結構です。いかがでしょう?」

魔王「ふむ。 どうする? 勇者」

勇者「宣伝すればいいんですよね? いいですよ。 それに、もし砂漠の向こうで困っている人がいたら、

   必ず助けますから、安心してください!」

「ありがとうございます。 では、今日はもう遅いのでココに泊まっていって下さい。 代金は結構ですので」

戦士「じゃ、お言葉に甘えて」

お食事

すんませんお出かけの時間となりましたので
続きは夜にでも

怪しい...こいつはどうやって生計を立てているんだ...

>>138
4月まではほぼニート状態なのです。
もうすぐ真人間生活へとシフトします。
ちなみに男の娘ではないですね。ネタにマジレスする>>1なのであった。ヒマなんで別にやっても構いませんが、中途半端に筋肉質な男の娘になっちゃいますね。「この骨太のおなごだ!」みたいな?

日中ヒマな職業なんていくらでもあるんです。
友人はずっと配電盤の前に立って2時間ごとに「異常なし」って言う職業につくらしいです。
つまり、法定労働時間的に考えて一日4回発言する仕事ということです。
周囲の目さえきにしなければいくらでも紅玉狩りに時間が割けると喜んでおりました。
それでも危険手当がつくので高卒にしては破格の待遇だとも自慢されました。イライラしました。

相変わらず書き溜めていないのでちまちま投下します。

砂漠(夜)・・・・・・

戦士「さむっ……」

魔王「む、この植物は砂漠にしか生えない珍しい種だな……」

勇者「馬車を引くのは馬じゃなくてもいいのかな?」

遊び人「それはもはや馬車じゃないよ……」

馬「ブルルル……」カポッカポッ

魔王「ふむ、少ない水分を最大限活用するよう出来ておるのだな……」

戦士「何でこいつらこんな平気な顔してんだよ……」




砂漠(昼)・・・・・・

魔王「砂漠の夜は何故あれほどまでに冷えるのであろうな?」

遊び人「温度の緩衝材が無いからだとか……」

魔王「ほう? 緩衝材とな……」

戦士・勇者「「zzz」」

馬「zzz」

魔王「ところで、そちは寝なくてよいのか? 夜に寝るとそのまま起きることができなくなってしまうからな」

遊び人「……実は、お願いがある」

魔王「ほう、そちが余に頼みごととな? 言うてみるがよい」

遊び人「魔法を教えて欲しい」

魔王「知識、という意味か?」

遊び人「違う。 実際に使えるように」

魔王「……契約は済ませておるのか?」

遊び人「一通りは」

魔王「理由を聞いても構わんか?」

遊び人「……夢」

魔王「ふん?」

遊び人「出会ってまだほとんど経っていない人に人に言うのはイヤ。 賢者になりたい。それだけ言っておく。」

魔王「まあ、話してもよいと思ったらでよい。 余としても魔法を教えるのは一向に構わん。 

   溜め込んだ蔵書を披露する様なものだ。収集家にはたまらん」

遊び人「……よろしく、お願いします」

魔王「うむ」

・・・・・・

遊び人「と、いうわけで現在瞑想中」

魔王「喋らんほうが効率が上がるぞ」

遊び人「……」

魔王(ふむ、夢のためならいつもどこか避けている節のある余に教えを請うこともいとわず、か

   いったいどんな夢なのか、興味をそそられんことも無いが……)

遊び人「……」

魔王(魔法を教えることのほうがよっぽど興味があるのでな)

・・・・・・

魔王「間も無く、砂漠を抜けるな」

勇者「けっこう長かったですねー」

戦士「もうしばらく砂は勘弁願いたいね……」

遊び人「……」

魔王「もう少し砂漠の植物を満喫したかったのだがな」

戦士「なーにが面白いんだか……」

魔王「語ってもよいのか?」

戦士「あたしゃ動いてるのが専門でね、そっちは遠慮しとくよ」

魔王「そうか。 知識をひけらかすというのは中々よいものなのだがな……残念だ。 

   たまには知識も虫干ししてやらねばならんからな」

戦士「ほっとくと虫食い起こすからってかい? なんともまあ……」

魔王「他人に紹介することによって、頭の中の知識がようやく身内となるのだ」

遊び人「……」ピクッ

戦士「へえ、そりゃあ面白いこって」

勇者「じゃあ、他人に紹介しないといつまでもその知識は他人なんですか?」

魔王「うむ」

勇者「じゃあ、身内になってくれていないの忘れて使おうとしたら謀反でも起こされるんですか?」

魔王「なかなか鋭いではないか。どちらかといえば、ストライキのように思うがな」

勇者「へえー」

遊び人「……」

戦士「……ん?」

魔王「まあ、身内にする方法はこれだけに限らんがな」

港町・・・・・・

魔王「港町、ということだが……」

戦士「へえ、これが海ってやつか!」

勇者「……うわ! しょっぱい……。 誰が海に塩を溶かし込んだんだろう?」

遊び人「本で読んだだけだったけど、実際に見るのとはだいぶ違う……」

魔王「海をみるのは初めてなのか?」

勇者「初めてですー。 魔法使いさんは初めてじゃないんですか」

魔王「そうだな」

戦士「いやあ、壮観だねえ!」

遊び人「知識だけなら……」

この辺で……
今日はガチで一日中ニートの予定なので、起きたら書き溜めというものをやってみたいと思います。

用事が出来てました……

まあ、それなりに書き溜めできたと思います。

というわけではじめます

・・・・・・

勇者「船が出せない?」

「そうなんでさ。 灯台に魔物が住み着いちまって……」

勇者「退治は、しないんですか?」

「しようとしたんですが、随分と強い魔物だもんで」

戦士「……へえ、強いのか」

「そりゃあもう! 討伐にいった奴は誰も帰ってきやしないんでさ」

勇者「……わかりました。 私たちがその魔物を退治してきます!」

「ええっ!? で、でも……大した御礼も出来ませんぜ?」

勇者「いいんです、むしろこっちがお礼をしたいくらいです」

魔王「その通りだな(経験値が向こうからやってきおったわ)」

「……わかりました、どうかよろしくお願いしまさあ」

・・・・・・

魔王「あれが灯台か」

勇者「そうみたいですね」

遊び人「……あ」

戦士「ん? どうし……げ」

魔王「どうしたのだ?」

戦士「あれみろあれ」

魔王「む?」

姫「おーっほっほっほ! これが例の灯台でございますわね? 騎士」

騎士「はあ……左様でございます」

姫「では、とっとと魔物をぶちのめして差し上げましょう! 行きますわよ」ダッ

騎士「それほど急がれなくても……」タッタッタ

遊び人「いっちゃった」

魔王「ふむ、きゃつらも来ておったのか」

勇者「……」

戦士「どうした?勇者」

勇者「早く行かないと、倒されちゃうよ! 急がなきゃ!」ダダダダダ

戦士「おい、待……行っちまった」

魔王「まあよかろう。 きゃつらもいれば、恐らく大事にはなるまい」

戦士「そうだな。 あの目立ちたがり屋、変な奴だけど強いしな」

遊び人「妬ましい……」

魔王「では、我々も往くとしよう」

・・・・・・

姫「魔物が巣食っていると仰っていたわりには、ちっとも出てこないですわね」

騎士「恐らく、強い魔物が占拠しているのではないでしょうか」

姫「それなら、そうであるほうが細かいのがちまちまいるよりは見苦しくなくてよいですわね」

騎士「だといいのですが……」

勇者「まってえええええええええ!」ダダダダダ

騎士「何奴!」スチャ

姫「あなたは……たしか勇者さんでしたわね。 騎士、知り合いです」

騎士「はっ、失礼しました」チャキ

姫「このものは騎士です。 それで、どうしたのですか勇者さん? それほど慌てて」

勇者「はぁっはぁっ……あの、魔物退治わたしにも手伝わせてください」

姫「よろしくてよ。 なぜそれほど慌てていらっしゃるのです?」

勇者「早くしないと、魔物が倒されちゃってるんじゃないかと思って」

姫「そうですか。 ……ところで、他の皆様はどちらに?」

勇者「えっと……」

姫「……」

騎士「……」

勇者「迷子になっているみたいです」

姫「そうでしたか。 では、参りましょう」

騎士(いやいやいやいや)

最上階・・・・・・

姫「あの魔物ですわね」

勇者「おっきい……」

炎竜「む……なんだ、人間か」

勇者「……最近のトカゲさんは喋るんですね」

姫「連中の中には、ひとの言葉を操れる程度には頭のあるものもいるということらしいですわ」

騎士「お前を征伐しに来た」

炎竜「征伐? このわしを? ……餌の分際で調子に乗るでない、人間風情が」

勇者「ふ、ふふ」

炎竜「どうした人間、気でもふれたか?」

勇者「……します」

炎竜「ん?」

勇者「あなたに感謝します」ニコリ

炎竜「感謝? わしにか?」

勇者「はい。 あなたを[ピーーー]ことで、わたしは人に必要とされている実感を得ることが出来ます。あなたが強ければ強いほど、

   より強く、わたしが要らないなんて事はない実感を得られます。……そのことに感謝します」ニコニコ


炎竜「わけのわからぬことをいいおって……貴様ら全員頭から喰ってやろう!」グアッ

姫「来ますわよ!」バッ

騎士「はっ!」

・・・・・・

炎竜「ふん、この程度か」

騎士「ぐっ、ううう……」

姫「屈辱ですわ……こんな、トカゲにこのような醜態をさらしてしまうとは……」

炎竜「心地がいいものだな、弱者の遠吠えというものは!」

勇者「……」フラッ

炎竜「ほう、まだ立つか」

勇者「……す」

炎竜「うん?」

勇者「あなたに……感謝します……ここまで、強くあったことに……」

炎竜「まだ言うか、そんなものはわしを殺してから言え」バシッ

勇者「あうっ」ドオン

炎竜「さて、まずはぴかぴか目障りだった貴様から喰ってやろう」

姫「くっ、おのれ……」グググ

勇者「……」スッ

炎竜「まだ立てるとはな」

勇者「あなたに、感謝……」

炎竜「……いいかげん耳障りだ。 やはり貴様からにしよう」

勇者「あ……」

炎竜「ではな」ゴアアア

「ふむ」ビュウウウウウウ

炎竜「むうっ!? これは、氷魔法……!?」

魔王「勝手に別れの挨拶を済ますでない」ドン

勇者「ぁ……魔法使いさん……」

戦士「勇者、無事か!?」

遊び人「ようやく、実践編……大丈夫?」

勇者「戦士ちゃんに遊び人ちゃん……」

魔王「ついでに……お前たち、無事か?」

騎士「ぐっ、なんとか……」グググ

姫「くっ……」プルプル

魔王「無理に立たずともよい」ヒョイヒョイ

騎士「なっ!」

姫「あらあら。大胆、ですのね」

魔王「遊び人よ、こやつらと勇者を……」

勇者「うあ、ま、魔法使いさん」

なにか変わるんですか?ひょっとしてこれじゃ意味がないとか?



魔王「……そちはよくやった。 大儀である」

勇者「そんな……先走った挙句にこんな」

魔王「だが、もしそちが先走らなければこの二人は死んでおったかもしれん。 そちはよくやった。

   少なくとも、二人の命を救ったのだ」

勇者「わたしが、必要だったんですか……?人に必要と、されたんですか?」

魔王「無論だ。 間違いなく(……?)」

勇者「よかっ……た」パタリ

戦士「勇者!?」

魔王「気絶しただけだ。 どうやら命に関わるケガはないようだしな」

遊び人「よかった……」

魔王「遊び人よ、こやつらの手当てを頼むぞ」

遊び人「……実践編は」

魔王「余がまず直々に手本を見せてやろう。 それに,実践はまだそちには早い」

遊び人「……わかった」

炎竜「何者だ?きさまら」

魔王「なに、こやつらのパーティーで魔法使いをやっておるものだ。 戦士よ、準備はよいか?」

戦士「ああ、いつでもあのトカゲをズタズタに出来るぜ……!」

魔王「ふむ、今回は余は氷魔法を使うから、粉々のほうが表現としては正しいやも知れんな」

戦士「そうかい」

魔王「往くぞ、戦士よ」ダッ

戦士「なますにしてやる!」ダンッ

炎竜「フン、くらうがいい!」ボオオオオ

魔王「ふっ」ビュウウウウウウウ

炎竜「この程度の吹雪で、わしの炎が破れるとでも」

魔王「思ってはおらんさ。 ゆけ、戦士よ! そちには氷の加護を付けた、多少は平気のはずだ」

戦士「あいよォ!」ズアッ

炎竜「ぬうっ!」

この後の出来事を、同パーティーの遊び人はこう述懐している


遊び人「戦士が、炎竜の炎と魔法使いの吹雪の狭間から飛び出した。

    熱そうには見えなかった。 なんでも、氷の加護って言う炎の熱さを半減して吹雪の冷たさを無効化する

    ものをエンチャントしてたとか……え?知ってた?……ともかく、そのまま戦士は炎竜に突っ込んでいって、

    頭に剣を刺し込んだ。 すごい音がした。 台風のときの風のような、女の人の悲鳴のような、それでいて

    男の人の絶叫のような……。きっとのた打ち回ったんだね、砂埃がすごくて目を開けられなかった。

    目を次に開けたのは全てが終わった後だった。 ……その時の戦士の表情?…………えと、なんというか

    ……笑って?いたのかな、それにしては壮絶な表情に見えたけど。まあ、戦士だし。いろいろあるんじゃない? ……え? わたしは何してたのか? けが人と一緒に離れてたに決まってる。だって危ないし」

炎竜「グ、ガ……お、のれ」

魔王「まだ生きているのか。 目障りなのだから、とっとと死ぬがいい」

炎竜「なんだと……」

魔王「……時に、余がこの世で最も嫌いなことはなんだと思う?」

炎竜「しるか、そんなもの」

魔王「じつはな、弱者同士の争いも見ていて非常に腹が立つのだが、一番はあれだ、そちのような

   勘違いしていきがっておる弱者がそれよりさらに弱者な者をいたぶって悦に浸っているのが一番我慢ならんのだ」

炎竜「ぐ、く……」

魔王「ではな、できるだけ苦しんで死ぬがいい。 弱者よ」

炎竜「ぐ……ガハッ」バタリ

・・・・・・

勇者「う、ううん……はっ!」パチリ

勇者「知らない天井だ」

魔王「目が覚めたか」

勇者「魔法使いさん!」ガバッ

勇者「いたた」

魔王「無理はするな」

勇者「はい、すみません……あの、他の人たちは?」

魔王「一晩中起きておったからな、遊び人と戦士は寝かせた。 残りの二人はそちの隣で寝かせておる」

姫「スースー」

騎士「……」

勇者「よかった……無事で」

魔王「そうだな。 ……時に、勇者よ」

勇者「はい?」

魔王「あの時言っておった、自分は必要とされているのかという問い」

勇者「……」

魔王「あれは何だったのだ?」

勇者「……」

ここまでっす。意外と短いね。
今まででは一番だけど。

なーんか、遊び人も戦士もついでに魔王もキャラが固まってきた気がしないでもないのに
勇者だけ一向に固まる気配を見せなかったんで無理やりいったぜ!
不自然?知らんな

ではまた次の投下で。

>>1です。酉つけてみました。
気のせいかもしれませんが、最近魔王勇者スレがたくさんあるように感じられて何よりです。
短くても投下

姫「う、ううん……」

魔王「む」

勇者「おはよう! ええと……」

姫「あら、おはようございます。 勇者さんに魔法使いさん」

魔王「おい……」

勇者「ケガは大丈夫?」

姫「ええ、それほど……っぅ」ズキ

魔王「ち……あれだけボロボロになってそれほどなわけがなかろうに」

勇者「そ、そうですよね。 無理しないで休んでてください」

姫「でも、わたくしははやくこの大陸から出て遠くに行かないと……」

勇者「へえ、そうなんですか! 実はわたしたちもなんです」

姫「え?」

勇者「といっても、急いでいるわけではありませんけど」

姫「そ、そうなのですか」

勇者「わたしたちは別の大陸に旅に行こうと思ってるんです。 自由気ままに」

姫「自由気まま……羨ましいですわね」

魔王(む……?)

勇者「あなたも一緒に行きませんか?」

姫「わたくし、でございますか?」

魔王「よい案ではないか。うむ、実によい」

姫「あ、あのー」

勇者「そうですよね。 ぜひどうですか? きっとみんな喜ぶと思うんです」

姫「ええと」

魔王「いいぞ、こやつらの旅は。 それに、旅の道連れは多いほうがよい」

姫「魔法使いさん…… わかりました。 そこにいる騎士も共によろしいですか?」

勇者「かまいませんよ、腰ぎんちゃくなんですよね?」

姫「ええ、そうなのです。 ただ、騎士はなんというかしら……」

魔王「何も問題なかろう(光魔法と旅が出来るだと!? ふっふっふ、店主の誘いに乗って正解だったな。

   まさかめぐり合えるとは思ってはおらなんだ! ああ、何年求めつづけてきたことか!……)」ニヤニヤ

騎士「……私は特に反対いたしません」  

姫「あら、起きていたのですか」

騎士「今しがた目覚めました。 そちらがよいのであれば、こちらとしては反対する理由はありません」

・・・・・・

戦士「……」ヒクヒク

遊び人「なんでこんなことに……」

姫「と、いうわけでご一行に加えていただくこととなりました、姫と申しますわ! 以後よしなに」

騎士「騎士という。よろしく頼む」

戦士「勇者、説明してくれ」

勇者「え? 旅は道連れでしょ? それに大人数のほうが楽しいよ」

戦士「……魔法使いさんよ、あんたもなのか?」

遊び人「……」

魔王「ここで逃したら二度とそばに置くことができんかもしれない宝をみすみす手放せるか」

戦士「は?」

遊び人「光魔法……」ボソ

魔王「しかも、宝は自分から来るという。 断る理由なぞなかろう?」

戦士「……まあ、いいか。 そのうち慣れるだろ」

魔王「その諦めのよいところは嫌いではないぞ」

戦士「へいへい……」

・・・・・・

勇者「すごいすごい! 魚が飛び跳ねてるよ、ほらあそこ!」

戦士「おおお! すげえや、あそこもだ!」

船員「あんまり乗り出してると、魚の餌になっちまいますよ!」

遊び人「契約済みの魔法を使えるようになるには、ただレベルアップするだけではダメで……そもそも根本的に……」パラパラ

姫「随分と楽しそうですわね」

騎士「初めてのときはああいうものでしょう。 そして……」

姫「ええ……」

魔王「ぅぇぇ……」

姫「大丈夫でございますか?」

魔王「ぅぅ……」

騎士「しばらく横になっているといい」

魔王「そうさせてもらおう……ぅ」パタリ

姫「……仕方ありませんわね」

騎士「そ、そんな! はしたのうございます……」

姫「しっ、起きてしまいますわ」

騎士「し、しかし……」

姫「せめてもの恩返し、困った時はお互い様でしょう?」

騎士「うう……わかりました」

姫「よろしくてよ」

・・・・・・

魔王「う、うう……」パチリ

姫「あら、お目覚めになられましたの」

魔王「……なんだ、これは?」

姫「膝枕をご存じなくて?」

魔王「それは知っている。 余がいっておるのはなぜこのようなことになっているのか、ということだ」

姫「皆様はしゃぎなさってどなたもお気付きにならないようでしたので、わたくしが介抱してさしあげたのですわ!

  このわたくしに介抱されることを光栄に思ってくださいな?」

魔王「……この光はなんだ?」

姫「光魔法ですわ。 心地よくありませんこと?」

魔王「サービスのよいやつだ……(光魔法営業か、悪くない)」

姫「当然ですわ」

魔王「……だいぶ楽になった。 礼を言おう。 もうよいぞ ……ぅぷ」

姫「ご遠慮なさらず、もうしばらくどうぞ?」

魔王「いや、余は……(魔法の効果が残っている間に書きとめておかねば……)」

姫「ど う ぞ ?」

魔王「……わかった、もうしばし世話になる。 引き続き光魔法を頼む(しかたがない、この感覚を身体に刷り込むとしよう)」

姫「よろしくてよ! 存分に堪能なさってくださいな」

この辺で……
今日旅行から帰って来たもんで眠くて眠くて……
魔法マニアな魔王は膝枕より光魔法に興奮を覚えるようです
批判、要望その他諸々お待ちしております。
ではまた

こんばんは。酉つけてみました。
ひそかに始めます

・・・・・・

騎士「まったく……」

戦士「お、アンタは……ええと、騎士だったか?」

騎士「そうだ。 何か用か?」

戦士「なーんかあきれてるみたいだったからな。 はしゃがれるのはキライかい?」

騎士「……? ああ、そういうことか。 別に嫌いではないし、初めて船に乗ったのならあれくらいが当然だろう」

戦士「へえ、お堅いさんかとおもったけど、そうでもないんだな」

騎士「融通は利くほうであるつもりだ。 私が呆れていたのは他のことだ」

戦士「ほか? なんだいそりゃ」

騎士「……言うのはやめておく」

戦士「あれま、連れないね」

騎士「身持ちが固いのでな」

・・・・・・

勇者「あ、魔法使いさん! どこいってたんですか?」

魔王「……休憩室だ」

勇者「ひょっとして船酔いってやつですか?」

魔王「そんなところだ。 この揺れはもう少し何とかならぬものか」

勇者「いいなあ船酔い! どんな感じなんだろう?」

魔王「自分以外のものが全て振動ているように感じる。 空間そのものが原因だから対処の使用もない」

勇者「へえー」

魔王「自分以外は敵にしか見えん」

姫「船酔い程度で大げさですこと」

勇者「姫さん! ……えと、どちらに?」

姫「わたくしも休憩室ですわ。 そこの方が船酔いしたということで、わたくしの光魔法を振舞っていましたの」

勇者「そうなんですか?」

魔王「うむ。 堪能させてもらった」

勇者「気付けなくてすみません……姫さん、ありがとうございます」

姫「礼には及びませんわ。 わたくしがやりたくてやっただけですもの」

勇者「それでも、ですよ」

姫「そうですか。まあ。今後いくらでもして差し上げるつもりですし、今回はということにしてくださいな」

・・・・・・

勇者「あ、陸が見えてきたよ!」

戦士「おお!」

遊び人「……?」

姫「どうかなさいまして? 遊び人さん」

遊び人「様子がおかしい……?」

魔王「……(出航前に余が一人で情報収集した折にはなんでも海賊がはびこってるとか申しておったな)」

騎士「あれは……海賊船か?」

勇者「え? ……ホントだ!」

戦士「ドクロマークって……随分と古典的なやつらだな」

姫「おろかな方々ですこと。 ですが哀れですわね、わたくしの目に留まってしまうとは」

魔王(さて、人が相手の時はどう出る?)

・・・・・・

「おおっ! 船が来たぜ!」

「へっへっへ、久々の獲物だぜ」

「おい、向こうから商人のキャラバンも来たぜ!」

「すげえや、変則ダブルヘッダーだ!」

商人「お、おいっ! 海賊ども!」

「おーおー、まってたわよんカモちゃん」

「今日も宝を持ってきてくれたのかい?」

商人「き、今日という今日はただじゃ置かないぞ! とんでもなく強い用心棒を雇ってきたんだ! お前らなんかいちころさ!」

「おもしれーじゃねえか! で、その用心棒ってのはどこにいるんだ?」

商人「笑っていられるのも今のうちだ! 先生、お願いします!」

侍(女)(以降侍)「拙者におまかせあれ、商人殿。 そこでゆるりとお待ちに」

「ガハハハハ! えらい別嬪さんじゃあねえか、宝だけじゃなく女までくれるのかよ!」

侍「拙者を甘く見るなよ? 下衆ども」ギロリ

「おーこええこええ。 野郎ども! 袋にしちまえ!」

「「「おう!」」」

侍「参られい。 刀の錆びにして進ぜよう」チキ

・・・・・・

海賊「「「……」」」チーン

「ひ、ひいっ! 船長! 船長ー!」ダッ

侍「逃げたか……口ほどにもないでござる」

魔王「なん……だと……(経験値が……)」

姫「あら、先客がおられましたの」

侍「む、そなたらは?」

魔王「旅の者だ。 最近海の向こうからの貿易商が来ないということでな、原因を調べようとしていたところだったのだが」

侍「見ての通り、拙者が片付け申した。 もう心配は要らぬ」

戦士「へえ、強そーにみえないけどなあ」

遊び人「見かけで判断するのはよくない」

姫「面白くないですわね。 まあ、これでまた無辜の民が救われたのですからよしとしましょう」

魔王「……いや、どうやらまだ一番大きな経験値を稼げそうなのが残っておるようだな」

侍「む?」

「こっ、こいつでさ! 船長! こいつがやったんでさ!」

船長「てめえが……俺の部下どもをやったってのは本当か?」

侍「左様。 誠に骨のない連中でござった」

船長「野郎、ぶっ殺してやる!」グアッ

侍「野郎ではないのだがな」チキ オメーナンカコワクネェ!

勇者「待ってください!」

船長「あん!?」

侍「そなたは……」

勇者「あの……船長さん」

船長「なんでえ? 娘っこ」

勇者「あの人たちはみんな生きてます。 あなたたちは海賊なんでしょう?」

船長「ああ、そうだぜ」

勇者「人を殺したりもするんですか?」

船長「いんや、殺しはやらねえ。 興味があるのは酒と女と宝だけさ」

勇者「……じゃあ、これで終わりにしましょう。 これ以上ケンカをされるのはイヤです」

船長「ケンカだあ!?」

勇者「はい、ケンカです。 ……だって、そうでしょう? どっちもいたい思いはするけど死なないなんて、

   ケンカ以外の何物でもないです」

侍「ふむ、一理あるな」

船長「……オトシマエはどうしろってんだ」

勇者「お互いに謝ればいいと思います」

船長「本気でいってんのか?

侍「悪くない案だと思うが、どうだ? 正直仕事とはいえ、自分より弱いものに力を振るうのは好きではないのだ。

  むやみに暴力をふるって申し訳ない。 ほら、謝ったぞ」

船長「ぐ、く……」

魔王(なかなかよい作戦だな。 あの船長とかいうのは仁義?を大事にする輩と見える。そこにつけこんで

   無理やりに終わらせようとする。 あの女の合の手も見事だ。少々挑発じみているが、自分より恐らく

   年下の、しかも女に謝られたとなれば、ああいう人種はひきさがるしかあるまい)

船長「……ちっ、引き上げだ……野郎ども、いつまで寝ていやがる! どこのお嬢様だテメエら!」ドカッ

「「「ひいっ!」」」

勇者「待ってください!」

船長「まだ何かあるってのか?」

勇者「向こうの大陸に砂漠前の町というものがあるんですが……」

・・・・・・

船長「いいだろ。 その話乗った」

勇者「では、よろしくお願いします」

船長「……娘っこ、名前は?」

勇者「はい、勇者と言います!」

船長「勇者か、いい名だな。 ありがとよ、俺らみたいな落伍者どもにそんな話を聞かせてくれてよ」

勇者「誰でもいいというお話でしたし、きっといろいろな宝物持っているんだろうなと思ったからですよ」

船長「それでも、だ。 俺達もいっちょ、心を入れ替えてがんばるとしますかね」

勇者「でも、その町にいる人たちの信頼を得られるかどうかはあなたたち次第です。 がんばってください」

船長「おう! ……じゃあな、あんたら。 また会おうぜ!」

・・・・・・

商人「あのう……」

魔王「我々に何か用か?」

商人「あのならず者どもに何を吹き込んだのですか?」

魔王「……なに、海賊を辞めて宝探し専門になれというようなものだ。 流通手段のあてがあったからな」

商人「……そうですか。 しかし、すごいですな。 あんな短時間でコロッと心変わりさせてしまうとは」

魔王「簡単な話だ(余が後ろから少し精神操作しておったからな。 いやー、いい実験台がいてくれて助かった)」

商人「しかし、今度はやつらも商売敵か……」

魔王「腕が鳴るか?(危ない魔法だからな、うまくいってよかった。 正直ハラハラしたが)」

商人「もちろん!」

この辺で……

ちなみに、俺が妄想するときのパーティーの外見

『魔王』
 
外見
・イケメン
・割とガテン系
・魔法使いっぽいローブ(フード付、いつもは付けていない)
・白髪黒目(魔力の関係で髪の毛は若干銀にみえたりもする)
・髪の毛の長さは耳が隠れる程度で、ぼさぼさ
・どうみても20代
・実は杖は仕込み

『勇者』

外見
・美少女
・BとCの狭間
・痩せ型
・焦げ茶色の髪 セミロング
・黒い目

『戦士』

外見
・美少女(やや身長高め)
・E
・引き締まっている。ただし腹筋が割れない程度に肉付きはいい
・紫髪紫目(薄め)ロング、すこしクルクルしてる
・日焼け

『遊び人』

外見
・美少女(やや低め)
・AとBの狭間
・スレンダー
・金髪ロング碧眼
・色白

『姫』

外見
・金髪ツインドリル碧と紅のオッドアイ
・CとDの狭間
・美少女(パーティー内トップの美貌)
・美白
・グラマラス

『騎士』

外見
・美女
・E
・碧眼金髪ロング
・美白
・胸以外細身
・長身

『侍』

外見
・黒髪ロングでポニーテール。目は茶色
・和服を着用
・美人
・BとCの狭間
・身長は普通よりすこし小さい

です。あ、もう自分の中でイメージが固まっている人々はスルーで……

遊び人は最初の頃猫被ってたってことでひとつ……
マッドな実験は失敗しても大丈夫な時に行う魔王でした。
それではー

          ハ、 ∧ ハ           /\   /\   /\
        ,{! ヾ } / !i ヽ    ___/\/   \/   \/   \/ |_
.      |ソハ   !}   jレi   \
        } !/¨  〃  '{   /
       ト{´{ .ハ} r'"´} !{   \  みんなに読んでもらいたから ageようと思うんですが
      FY'弍{ }' 斥ァ`}ハ   /

      ヾ{:i  /ノ〉` !rソ    ̄|/\/\   /\   /\

.        ヽ /'f=ヘ  ハト、         _/\/   \/   \/
       ,ノ´f\='/ノ!ヽ\._      \
    /ノ !|`ヽ三イ  ヽノノ `'ー-、._ /  
  / r'/   | /::|,二ニ‐'´イ -‐''"  /´{ \  かまいませんね!!
  {  V   ヽ.V/,. -‐''"´ i   /  |/
  ヽ {    r‐、___     i  /     ∩  ̄| /\/\   /\ /\
   } .ゝ二=、ヒ_ソ‐-、   i__,. '| r‐、  U          \/
.   |  〉 ,. -',二、ヽ. `ニ二i___ |:| l|   |
    |'}:} ,/|毒|\丶   i ,::'| 'ー'  {
    |ノノ  |,ノ:::::|ト、 \ヽ ! i }`i´  r|
    |_>'ィ毒::::ノ  丶 ハ し-' | !  | |
 ┌≦:::::::::::::/      lハ     | ) U
 /ィf冬::::::イ |::.. j:    }lハ.   |∩  '゙}

今晩は。今回は随分ごたごたした感じでお送りします。
>>1の文章力……というよりSS力?の無さが原因です。決してあなたの日本語能力のせいではないので
ご安心ください

・・・・・・

勇者「ふう……」

侍「お見事でござった。 勇者殿」

勇者「あ、ありがとうございます。 ええと……」

侍「拙者のことは侍と呼んでいただければ」

勇者「侍ちゃん、ありがとうございました!」

侍「おや?」

勇者「あなたが先に折れて謝ってくれなければ、きっと誰かが痛い思いをしたんだと思います。 そうならなくてよかった」

侍「いやいや、ああいうのに我を張るのも大人気ないと思っただけでござる」

勇者「……それでも、ですよ」

侍「左様でござるか。 では、どういたしまして」

・・・・・・

侍「……そこの御仁」

姫「わたくしですの?」

侍「あなたはもしや西姫殿では?」ボソ

姫「……いいえ? わたくしは姫ですわ。 断じて、西姫などではなくってよ」

侍「む、これは失礼。 西の王国に行った友人の話に出てきた西姫の外見と瓜二つだったのでな」

姫「お気になさらず。 ……美しすぎるというのも困りものですわね」ボソ

侍「何か?」

姫「おほほ」

侍「……」

・・・・・・

侍「失礼、魔法使い殿とはあなたか?」

魔王「相違ない。 余に何か用か?」

侍「は、実は拙者、未熟者ゆえ世界をまわり修行の旅をしているのでござるが」

魔王「ほう、そうか」

勇者「わたしたちと一緒ですね!」

侍「強者には比武を挑むと決めておりますゆえ、胸を借りさせていただけないでござるか?」

魔王「……余に比武を挑むということか?」

戦士「へえ、いい選択だね。 アタシもこの中でヤるんだったら魔法使い一択さね」

侍「は。 ただ、『今日はチョットなあ……』などと思われるのであれば、無理強いはしませぬが」

魔王「ほう……」ピクリ

遊び人「……あ、やば」

戦士「え?」

遊び人「師しょ……魔法使いは、どうやら『アナタではできない』と言われることがとても嫌い(光魔法に執着するのも恐らくそのせい……)」

勇者「……それで?」

侍「いかがか? 怖気づいたのであれば無理強いはしないでござ……」

遊び人「あの人は、怒るとすごく怖い」

戦士「大丈夫だろ。 魔法使いが怒ったところなんてあのときしか見たことないし」

勇者「そうだよ! きっと侍ちゃんに優しく色々教えて……」

魔王「無理をするな。 震えているぞ?」

侍「え?」

魔王「フンッッ」ガシッ

侍「うわっ!」ググググ

戦士・勇者「「えっ」」

魔王「挑発するにせよ言葉を選べ」

遊び人「やっぱり……」

侍「げほ、……けほっ」

魔王「仮にも余が怖気づくだと? ……なるほど、先程やられた海賊共をみるにそちはかなりの技量を

   持っているようだ。 天狗になるにもうなずけるわ」

侍「ぐ、くっ」

魔王「だが。 余に対してその物言いができる領域にはおらぬ。 相手と自分の戦力ぐらい見抜いておけ」

侍「……我が流派は強者へ立ち向かうことを旨としている。拙者は次代当主なれば! 是非、比武をしていただきたい!」

魔王「……」

侍「非礼は詫びさせていただく。この通りだ」dogeza

魔王「……よかろう。 余はなじられることは嫌いだが、教育は好きだからな」

侍「で、では!」

魔王「来るがよい。 相手をしよう」バッ

侍「ありがたき幸せ! では、参る!」ブン

・・・・・・

魔王「……はぁ」パシ

侍「んな! 指二本で白刃取り……」

魔王「話にならぬ(身体の温まっていない一振り目にしては悪くないか。 こやつ磨けば光るな)」ブアッ

侍「な、投げられ……」グシャ

戦士「うわ、えっぐいなあ」

魔王「本人が厳しくして欲しかったようであるからな。 望みどおりにしてやったわ」パタパタ

勇者「あ、あの侍ちゃんは……」

魔王「打ち所は考慮しておる。 まあ、もうだいぶ遅いからな。 明日の朝には目をさますであろう」

勇者「よかった……。 あの! さっきってどうやって剣を止めたんですか?」

魔王「何のことはない。 そちならばすぐにできるようになろう」

遊び人「最後の投げは? 力技?」

魔王「あれはほとんど力なんぞ使わん。 タイミングさえ合えば、速さや力なんぞ必要ない」

戦士(その割には随分とがっちりしていらっしゃることで)

魔王「頭を働かしながら身体を動かすのは、効率のよい思考には必須だからだ。 戦士よ」

戦士「予知能力かよ……」

遊び人「あれも教えて」

魔王「構わんぞ。 では、こやつを連れて宿に行くとするか」ヒョイ

朝・・・・・・

侍「……む、ううん」チチチ、チュンチュン

侍「はっ!」バサ

商人「おお、お目覚めですか」

侍「商人殿……、魔法使い殿は?」

商人「あの人たちでしたら、もうここを出発なされましたよ」

侍「何!? ……なんということだ」

商人「あの、これを起きたら渡すように言われたのですが」スッ

侍「これは……なになに、『現在の弱点と効果的な鍛錬法概論?」

商人「なんとも教育熱心な方のようですね」

侍「あのお方は、いずこに向かわれると?」

商人「はあ、詳しくは聞きませんでしたが、海沿いに行くとのことです」

侍「かたじけない。 こうしてはおれん! 急いで向かわねば!」バッ

商人「なぜですか? 助言ならそれに書いてあるのでは?」

侍「我が流派では、お仕えする家は必ず我々より強くなければならぬのでござる」

商人「は、はあ」

侍「それゆえ、流派の教えにこうあるのでござる。『免許皆伝を得たのち初めて負けた者の家に仕えるべし』とな」

商人「なるほど……」

侍「では、商人殿、護衛代確かに頂戴した」

商人「あ、はい」

侍「うおおおおおお! 待っていてくだされ御主人様ぁあああ!」ダダダダダ

・・・・・・

魔王「……くしゅ」

戦士「え、今のくしゃみ?」

魔王「放っておけ。 それより、早いところ次の町についてしまうとしよう」

勇者「このお馬さん速いですよねー」

遊び人「……砂漠の人は、馬を見る目があったんだね」

魔王「まあ、徒歩ならかなり掛かるところをすぐさま進めるというのはかなりよい」

戦士「だよな。 あーらくちん」

魔王「やつもよいものをくれたものだ……む? 何だあれは」

勇者「あれは……人!?」

遊び人「馬さん、止まって」

この辺で……
短いなあ。書き溜めてる時はそんな感じしなかったのに。
地の文無に限界を感じ始めた今日この頃。
しかしどうするか……この文章力で地の文なんかやっちゃったらえらいことになるの目に見えてるしなあ。
ではまた

忘れてた
>>229ッ!君のその勇気ある行動!
僕は敬意を表するッ!

こんばんは。 当面は地の文無で生きます。戦闘シーンに入ったら考えます。
じゃあ、投下します

砂浜・・・・・・

戦士「なんだこいつ? 海で遭難でもしたのか?」

姫「みたところ、この大陸の方のようには見えませんから、そうかもしれないですわね」

騎士「どうやら息はしているようだ。 命に別状は無いだろう」

「う、うう……」

勇者「目が覚めましたか?」

「……」キョロキョロ

遊び人「あなたは意識が無いまま砂浜に打ち上げられていた」

魔王「……む? こやつもしや……」

「……」クイクイ

勇者「え、わたしですか?」

「……」コク

勇者「なんでしょう?」

「……」スッ

勇者「あっち? ……海ですか?」

「……」コク

勇者「もしかして、連れて行って欲しいんですか?」

「……」コクコク

勇者「わかりました。 行きましょう」

・・・・・・

魔王「余が背負ってもよかったのだがな」

勇者「人の役に立つんだから、これぐらいは」ゼエゼエ

戦士「しっかし、まさか歩けないたあね。 どんだけ衰弱してるんだ?」

遊び人「確かに顔色は悪い」

「……」ガシ

勇者「ほら、着きましたよ」

「……」グイッ

勇者「あら?」ザブーン

戦士「勇者!?」

魔王「む……」

勇者「……(あれ? わたし海に引き込まれたの?)」コポコポ

「助けていただいたようで、ありがとうございます」

勇者「……(声? どこから……)」コポコポ

「私です。 あなたの目の前にいる」

勇者「……(なーんだ、そうだったんだって……)」コポコポ

「?」

勇者「ええええええ!?」ゴボボボ

「ど、どうなさいました?」

戦士「おい、勇者おぼれてるんじゃないか?」

魔王「いや、恐らく問題なかろう。 余の想像通りであれば、な。これなら歩けないというのもうなずける」

勇者「あれ? わたし水の中なのに喋れてる?」

「はい、私がそうしました」

勇者「へえ、そうなんですか」

「そうなんです。 私水の中でしか喋れないもので」テヘヘ

勇者「ええっと、それじゃああなたは……」

戦士「こいつ肺活量あるな……」

魔王「いや、おそらく先程の遭難女の仕業だ」

姫「魔法ですの?」

魔王「まあ、そのようなものだが体質に近いな」

騎士「どういった効果が?」

魔王「まず、こやつらは水中でしか話せない。 だから、話そうとする相手の息が長くなる」

遊び人「まさか……」

魔王「そして、こやつらの血を飲んだものは海の中でも魚のように生活できるようになる」

戦士「それって……」

魔王「うむ。 恐らくこやつは……」

「はい、私は……」

魔王・人魚「「人魚だ(です)」」

勇者「えええええ!? 人魚さんですか!?」

人魚「はい、そうです」ニコニコ

勇者「で、でもどうみても……」

人魚「そろそろ尻尾も復活しますよ。 ほら」ピチチ

勇者「いきなり足が魚の尻尾に……」

人魚「危ないところでした。 もうすこし長く陸にいたら人になってしまうところだった」

勇者「よ、よかったですね……」

人魚「もしよかったら、お礼させてもらえませんか?」

勇者「え? そんな、当然のことをしただけですよ」

人魚「いえいえ、そんなこといわずに是非! 私たちの国に来ていただきたいんです」

勇者「い、いやでもわたし一人で決められないし……」

人魚「では、陸で皆さんと相談なさってください!」

勇者「は、はあ……」

・・・・・・

勇者「と、いうわけなんだけど……」

魔王「いったとおりであろう?」ドヤ

姫「面白そうではありませんか。 人魚の国なんて、ロマンチックですわ」

遊び人「おいしいものはあるの?」

魔王「海の幸なら一通り揃っておる。(人魚共の魔法もな……海の中で発達した魔法……ゴクリ)」

戦士「どーもなあ……」

騎士「向こうが仁義を通そうとしているのだから、受けないのは無礼というものだろう」

魔王「まったくその通りだ。 礼がしたいのならさせてやればよかろう」

戦士「……わかったよ。 アタシからは反対しない」

魔王「それでこそお前だ。 そこがいいのだ」

戦士「へーへー」ヒラヒラ

・・・・・・

勇者「と、いうわけでお願いします」コポコポ

人魚「はい! お任せください!(やった! この人たちならあいつを……)」

勇者「ええと、馬車もあるんですけど……」

人魚「……(やたら魔力の高い人もいたし、きっと……)」

勇者「あのー……」

人魚「はっ、ごめんなさい! 馬車も大丈夫ですよ。 濡れないようにして行きますので」

勇者「わかりました。 それで、どうやって……?」

人魚「今呼んでいるんですが……あ、来ました!」

勇者「こ、これは……」

亀「……」ズーン

勇者「うわ、おっきい亀さん……」

人魚「この子の中に入ってもらいます」

勇者「え……」

人魚「大丈夫、快適ですよ。 最高級のファーストクラスなので」

亀の中・・・・・・

魔王「ふむ、なかなかよいではないか」フカフカ

戦士「まさか鍵をはめ込んだら吸い込まれる仕組みとは思わなかったよ」

姫「たしかに悪くありませんわ。 人魚の乗り物は随分変わっているようですけど」

騎士「消化されたりはしないんだろうな……」

遊び人「でも不思議。 たしかに大きい亀さんだったけど、ここまで空間は無いと思う」

魔王「これは海中で陸の民を送迎するのによく使われる種の亀でな、自分の内部の空間を魔力で歪めて

   広げておるのだ。もとは食料を生きたまま大量に詰め込んでおくためだったらしいがな。 品種改良の結果

   このような乗り物なったとか」

勇者「品種改良ですか……」

魔王「それにしても相変わらず素晴らしいな、海の魔法は」

戦士「前に乗ったことがあるのか?」

魔王「……うむ、だいぶ昔の話ではあるがな」

ここまでです。
さて、風呂敷がどんどん広がってくぜ! 収拾? 知らんな
と、いうわけで海物語が始まります。
ではではー

浦島なのか(」゜□゜)」

ジョジョ亀……だと?

>>266
侍ちゃんが白骨化してしまうのでタイムワープはしませんけどね。

>>267-269

スタ……ンド……? 何だね、それは?

さて、本日も初めまさあ。
地の文を試験的に取り入れてみました。
まあ、見れたもんじゃないですけどね!
文法?知らんな

竜宮城・・・・・・

勇者「うわあ……すごい」

戦士「こりゃまた……すげえや」

姫「美しいところですのね。 わたくしほどではありませんが」

騎士「自重してください、姫」

魔王「ふむ、濡れていないのは太古の昔にこの土地に掛けられた魔法がまだ生きているからなのか?

   それとも……」

人魚「皆さんが濡れていないのは、海皇の力によるものです」

遊び人「目立つ……」

「ねえ、あれ陸の人たちじゃない?」ヒソヒソ

「ほんとだ、泳ぎにくそうな身体してるなあ……」ヒソヒソ

・・・・・・

人魚「こちらが私の家になります。 この部屋でくつろいでいて下さい、今母上を呼んできます」

勇者「お、おじゃましまーす……」

戦士「ここらで一番でかいな……」

遊び人「お金持ち」

姫「まるで王宮みたいですわ」

騎士「……(ただの金持ちにしては守衛が多すぎるような……)」

魔王「……(なるほど、我々につきまとっている魔法の出所はこの家のようだな。 ということは……)」

「ホッホッホ、よくぞいらっしゃった陸の方々」

人魚「こちらが、私の義母の海皇です」

海皇「どうも。 娘を助けてもらったとか」

勇者「え、あ、どうも……(わ、若い……というか)」

戦士「え、子供いる歳かあんた」

遊び人「戦士……失礼だよ」

海皇「よいよい。 若いのはこうでなくてはな。 おとなしいのも悪くは無いがの」

魔王「……」

海皇「おぬしは……!?」

魔王「……初めましてだ、海皇殿。 私は魔法使いというものだ」

海皇「……ふむ、そうか。 なるほど、皆人間のようだしの」

姫「奥様、でいいのかしら?」

海皇「いや、夫はおらんよ……。 (こやつも含めて……が4人か。なんともまあ)」

騎士「お初にお目にかかります、騎士と申します」

海皇「……(ふむ、名乗らないのはこういう理由もあるのかの)」

騎士「海皇殿?」

魔王「ボケたか、ご老体」

海皇「いや、考え事をしておったわ。 スマンな」

遊び人「おなかすいた……」

海皇「おお、すっかり忘れておった。 最高級の料理を振舞わせてもらおうかの」

夜・・・・・・

魔王「ふむ、海の中でも夜は暗いのだな……それはそうか」

人魚「あの……」

魔王「……ふむ、あの老いぼれが余に用か?」

海皇「そうじゃよ、青二才」

お、正体しってそうなの来たか

魔王「ひとつや二つしか違わん相手に言われてもどうとも思わん」

海皇「ひとつやふたつしか違わん相手に老いぼれというおぬしは……まあよい」

魔王「……久しいな、海皇よ」

海皇「そうじゃな、おぬしが消える前の王族会議以来か?」

魔王「そうなるな。そういえば、余の跡継ぎはどうだ? しっかりやっておるのか」

海皇「それがじゃな……実は困ったことになっておっての」

魔王「困ったこと? お前が困ることだと? ……明日は空から鮫が降ってくるな」

海皇「うるさいわい。 わしだってできんことぐらいある……」

魔王「……む? そういえばいつも持っていた矛はどうした? 寝るときも離さず風呂でも離さず

   矛フェチといわれるほどに大事にしていた矛をなぜ今は持っていない?」

海皇「それじゃよ。 盗まれてしまったのじゃ」

魔王「何だと? お前から盗っていくことのできるものなどおるのか」

海皇「隙をつかれてしまっての。 でなければあんな若造に……」ゴゴゴゴゴ

魔王「静まれ。 ……ふむ、自分が力を振るえんから娘に呼んでこさせおったのか」

海皇「いいや、それは完全にあれの独断じゃった」

魔王「よい娘をもったな。……で、それが余の跡継ぎの失態とどう重なるのだ?」

海皇「奪ったのは魔族のものじゃ。 今も居座っておってな、困ったものじゃよ」ハァ

魔王「……なるほどな、そこいらの魚を襲っているならともかく、お前を襲うとは……よほど熟女が好きと見えるわ」

海皇「だまっとれ。 おぬしの方が見た目は上じゃろうに」バキッ
       ジツネンレイ
魔王「大切なのは中身だ、老いぼれ」ジンジン

海皇「だからおぬしも変わらんじゃろと……はぁ」

魔王「もう体力切れか。 情けの無い(矛を失った影響か?)」

海皇「……面白い、ヤろうというのか? このわしと!」

魔王「いや、それよりもとっととその魔族とやらのところに案内しろ」

海皇「ほ?」

魔王「古くからの親友、そう呼べるのはお前を含めても片手で足りるほどしかおらん。

   そんな者の大切な宝を奪ったのだ、これは覚悟してもらわねばなるまい?」

海皇「……ふ、ふん、いいじゃろ。 こっちじゃ(……なんで友達なんじゃ、ばか者が)」

魔王「ふふふ、せいぜい心労解消でもさせてもらうとしよう」

・・・・・・

海皇「あやつじゃ」

魔族「……来たか、先代魔王」

魔王「ふむ、余を知ってなお挑もうとするその心意気やよし。 だが、そちには痛い目に会ってもらうとしよう」

魔族「……まて、いや待ってください」

魔王「遺言か? いいだろう、言ってみるがよい」ポキパキ

魔族「もし、この勝負にこちらが勝てれば、あなた様にもう一度魔王となっていただきたいのです」

魔王「変わった遺言だな、もっと他に無いのか?」

海皇「それはこやつの後継に不満があるということかの?」

魔族「そうだ。 あの方は優しすぎる上に残酷だ。 魔王となるべきではない」

魔王「……」ピク

海皇「優しすぎる上に残酷? 何をいっとるんじゃおぬしは」

魔族「ふん、貴様にはわかるまい。 ともかく、一刻も早く交代しなければならんのだ!」

海皇「……それはおぬしだけの意見というわけではないんじゃの?」

魔族「そうだ! すでに一団が結成されるほどだ」

魔王「……つまり、貴様らは余の愛娘が気に入らんということか」

魔族「その通り。 だから、あなた様に今一度……」

魔王「血は繋がっておらぬとはいえ、余が愛情こめて丹念に育て上げた自慢の娘を……」プルプル

海皇「お、おちつくのじゃ、魔王!」

魔王「貴様らは気に入らんと抜かすかァアアア!」

魔王の咆哮が響き渡る。その音は聞く者に戦慄を与えずにはおかない。原因が親バカによるものだということを

感じさせない、まさに魔獣の咆哮だった。

次の瞬間、魔族の視界から魔王が『消えた』。腹部に衝撃を受けて吹き飛ばされ、後ろの壁に打ち付けられてから

ようやく、魔族は今ものすごい勢いで殴り飛ばされたのだと理解した。恐るべき力だ。親バカだけど。
                 チカラ キラーインスティンクト       ポテンシャル             シツコ
魔族は微笑を浮かべた。これだ、この暴力、残虐性、加えてこれだけの潜在能力によっても曇ることの無い執拗さ。

そのにやけ面に拳がめり込んだ。

「もう止めろ、死んでしまうぞ!」海皇が止めようとすると

「大丈夫だ、簡単には殺さんさ」いい笑顔で魔王が応えた。おぬしそれは大丈夫じゃないじゃろ、と心の中で突っ込んだが、

おくびにも出さないあたりは流石に年季を感じさせる。

魔族「」ピクピク

海皇「もうよい、もうよいから! ほら、矛も取り返した。 もうよかろう、後は城でゆっくりと話を聞かせてもらおうではないか、ん?」

魔王「……ち、まあそれでよい」

海皇「おぬしのそんなところが昔から、その……好きじゃぞ」

魔王「フン、老いぼれが」

ずれてるぞww
思わず二度見した

その頃の侍・・・・・・

侍「海岸線に沿っていけば見えてくるはず……!」ドドドドド

侍「む、これは馬車の跡か!? しめた、そう遠くには行ってはござら……」ピタッ

侍「跡が、消えたでござる……」

侍「はっ! ま、まさか海で遭難!? これはお助けせねば! そして……」

侍妄想・・・・・・

魔王「う、ううん」

侍「御主人様! 今人工呼吸を!」

魔王「……」

侍「せいっ!」チュッ

魔王「……」

侍「ふー、ふー、……んむっ!?」プハッ

魔王「なんだ、もう止めるのか?」

侍「御主人様!? 気がつかれたのですか!?」

魔王「うむ、そちのお陰でな。 大儀であるぞ、褒美をとらせよう。 好きなものを言うがいい。

   なんでも用意してやろう」

侍「な、何でも……?」

魔王「そうだ」

侍「で、では拙者の……その、御主人様になってくだされ!」

魔王「それはつまり余をよこせ、ということか?」

侍「え!? いえいえそんな滅相も」

魔王「よかろう」

侍「えっ!?」

魔王「今日から余はそちのものだ。 好きにするがよい」

侍「もう辛抱溜まらん! いただきまーす!」ガバッ

最初普通だったのに頭が残念な子だったのかwwww

・・・・・・

侍「はっ、鼻血が」
                        モウソウヘキ
侍「道場でもさんざんいわれたがこのもって生まれた『さが』ばかりはどうしようもなかったな……」

侍「そうとなれば、早速!」ザブーン

侍「がぼごぼ、がぼぼぼ!(待っててくだされ、御主人様!)」


・・・・・・

侍「はっ、鼻血が」
                                モウソウヘキ
侍「道場でもさんざんいわれたがこのもって生まれた『さが』ばかりはどうしようもなかったな……」

侍「そうとなれば、早速!」ザブーン

侍「がぼごぼ、がぼぼぼ!(待っててくだされ、御主人様!)」

こうか?

ここまででさ。何故ずれたし……
暴力(チカラ) 残虐性(インスティンクト) 潜在能力(ポテンシャル)   執拗(シツコ)さ

さが(もうそうへき)

とよんでくだされ……
地の文これ正直どうよ? ちょくちょくいれちゃってもいい系?
止めといたほうがいい系?最終的には好きにするんだけど、ちょびっと意見聞きたいかもです。

何故ジツネンレイはうまくいったんだ?ますますわからん……

では、この辺でさいならー
感想要望批判いただけると>>1が興奮しますので皆さん奮ってください

あと、侍ちゃんはお金の勘定は得意だけど自分の感情はうまく制御できない子なのよ


俺は違和感感じなかったからやりやすい方でいいと思うよ

了解です。
次回の投下のときは何とかします。
迷惑をかけて申し訳ない

こんばんは。今回はグダグダましましでいきます。
あまりにも酷い時は読み飛ばしてもこの先のお話にあまり関わりません。
じゃあ何で投下するのかって? 坊やだからさ!
でははじめます。

・・・・・・

戦士「ふわあ、よく寝たな……」ボリボリ

戦士「んー……」ノバシ

戦士「皆さんおこしても悪いしな……顔洗ってこよ」バタン

魔王「……つまりそちは、あやつが本気であるといっておるのだな?」カツカツカツ

海皇「でなければこんなことせんじゃろ。 子煩悩も大概にせい」スタスタ

戦士「お、魔法使いじゃん。」

魔王「む、おはよう」

海皇「昨夜はよく眠れたかの?」

戦士「……え、なんで海皇さんと一緒に? まさか朝帰りってやつ!?」

魔王「たしかに、朝帰りではあるな、それがどうかしたのか?」

戦士「ゆ、昨夜はお楽しみで……?」

魔王「??」

海皇「ホッホッホ、激しかったのー」ニタニタ

戦士「!?」ピシッ

魔王「……おい、ここでその話はよせ」

海皇「二人の秘め事じゃな。 わかったぞ」

戦士「!?!?」ピシピシピシッ

海皇「……安心せい、ちょっぴりからかい過ぎたが、おぬしの考えるようなことはおこっとらん」

戦士「え……」

海皇「こちらとしては大歓迎なんじゃがの」ボソ

戦士「なんだ、そうか……よかった……」ホッ

魔王「なにがよかったのだ?」

戦士「いいんや、ななななんでもないさ。 顔洗ってくるよ」スタスタ

魔王「そうか、ではな」

海皇「若いっていいのお……」

魔王「どういうことだ? 老いぼれ」

海皇「さてな? 乙女の秘密じゃ」

魔王「……不気味な」

・・・・・・

勇者「いろいろお世話になりました」

海皇「なんのなんの、こっちも陸のお若いのと久々に話せて楽しかったし、こっちは礼がしたくて呼んだんじゃからな

   、もっと迷惑かけて欲しいぐらいじゃよ」

遊び人「ごはん……おいしかったです」

海皇「またおいで。 今度は観光名所巡りでもしようではないかえ」

戦士「いやあ、堪能したぜ。 なあ?」

騎士「そうだな、人生初の体験だった」

姫「素敵な時間を過ごさせていただきましたわ」

海皇「それは何より。 では、わしが送って進ぜよう」

魔王「む、帰りはあの亀ではないのか?」

海皇「海の中ならわしがどこでも送れるわい。 ほれ、そこに並んで」

勇者「こ、こうですか?」

海皇「そうじゃ。 では、いくぞい!」ゴゴゴゴゴ

魔王「貴様、これは大丈夫なのか?」

海皇「心配ないわい。 それとな……」

魔王「?」

海皇「『東の国』へ行け。 そこでいろいろ調べてみるといいじゃろう」

魔王「おせっかいが……」

海皇「ほほ、年寄りの楽しみを奪ってくれるな」

海皇「ではの」ドゴオオオオン

砂浜・・・・・・

ドバアアアアアアアア

魔王「うおおっ!」ドシン

馬「ヒイイイン」ザス

勇者「いたたたた……」

戦士「まさか海の中で濡れない台風に会うとは……」サスサス

騎士「きっと、海皇殿の力はあの程度ではないのだろうな」

姫「凄かったですわね……」

勇者「……あ」

魔王「どうした、勇者よ」

勇者「人が海に浮いてる……?」

戦士「またかよ、遭遇率高いな……」

魔王「どれ、ここは余があそこから持ち帰った魔法を試すとしよう」

勇者「なにを……って、あ、あれはッ!」

戦士「ひっひええー、 水面をッ!」

騎士「渡っているぞッ!」

魔王「ふむ、膝まで濡れるか……魔力の蓄積がまだ甘いな」ピチャピチャピチャ

姫「わたくし飛べるからいらないですわ」シレッ

遊び人「おお……あっという間に」

魔王「ほれ」ザバア

侍「……」

魔王「む? こやつは……」

勇者「あれ、侍ちゃんじゃないかな?」

騎士「この距離で見えるのか?」

勇者「うん、見えるよ。 このくらいならみんな見えるでしょ?」

戦士「ああ、見えるな」

遊び人「……点にしか見えない」

姫「なんとか、見えますわね」

騎士「……まるで私たちの目が悪いみたいじゃないか」

・・・・・・

魔王「こやつ、見覚えがあるぞ」ドサ

勇者「侍ちゃんですよ、この人」

騎士「合ってた……だと……」

戦士「おい、コイツ息してるのか?」

遊び人「……してない」

魔王「きつけをするか」ドス

侍「ゴボッ!ゴホ、ゴホッ……あれ?」

戦士「すげー、目ェ覚ますの早いな……」

騎士「よほど鍛えているのだろう。 鍛え方は知らんが」

魔王「気がついたか」

侍「ぁ……御主人様?」

魔王「なに?」

侍「……あれ、すでに拙者の……って、そういえばアレは夢(モウソウ)の中の話だったでござるな」

魔王「……何の話をしておるのだ?」

侍「はっ! ……う、うわーん御主人様! 探したでござるよー!」ヒシッ

勇者「え、なっ」

魔王「探した? 余をか? なにゆえだ?」

侍「ご無事だっだどでござりまずるなぁああ!!」シクシク

魔王「無事? なにを言っておるのだ? いい加減用件を申せ、話が進まん。

   先程から口走っておる『御主人様』という言葉にも何か関係があるのか?」


侍「すびーっ! そうでござる! あなた様に用があるのでござる!」

魔王「……あまりいい予感はせぬが、申してみよ」





侍「実は、拙者をあなた様のモノとしていただきたいのでござる!」 





勇者「え」

戦士「はっ……?」

騎士「なに……? む、姫いかがなされた?」

姫「……あの下郎はなにを言っているのかしら?」

騎士「ひ、姫……?」

姫「何かしら、騎士?」ギロ

騎士「い、いいえ何もございません」

遊び人「とりあえずフクロにする方針で……」

戦士「異議なし」スチャ

姫「早くしましょう」シュイイイイイイイン

騎士「姫がなされるなら私も」チャキ

勇者「ま、まってみんな! 言い分を聞いてからでも遅くないって!」

魔王「それは、どういう意味だ?」

侍「言葉通りの意味でござる! 遠まわしは苦手ゆえ、そのまま取ってくだされ!」

魔王「余のモノとなる、といってもそちは人であろう?」

侍「そういう事であれば……」

・・・・・・

魔王「つまり、余に仕えさせて欲しいといっておるのか?」

侍「その通りでござる! さすが御主人様、理解がお早い!」

魔王「そちの流派のしきたりとやらはわかったが……」

侍「しきたりなど無くとも、拙者は魔法使い殿に惚れてしまったでござる。 

  是非是非、お傍に置いていただきたく。 そしてゆくゆくは……うへへ」ニヤニヤ

戦士「言い分も聞いたしもういいよな?」

姫「あら、まだ準備していなかったんですの?」

騎士「速さが足りんな」

遊び人「わたしすら用意している……」

戦士「このアタシが遅い? スロウリィ?」

魔王「ときに侍よ」

侍「は、ははあ!」

魔王「そちは東の国に行ったことがあるか?」

侍「はい、生まれも育ちも東の国でございます」

魔王「で、あるか。……ふむ」

侍「……」

魔王「勇者よ」

勇者「はい、なんですか?」

魔王「今後の予定は?」

勇者「はい、ぐるーっとまわって行くつもりなので、この後少しずつ東に向かっていくことになると思います」

魔王「なるほど。 どうだろう、余はこやつを連れて行こうと思うのだが」

侍「!」パアアア

勇者「わたしは構いませんけど、その……」

魔王「む?」クルリ

戦士「おいおい、こんなやつ信用していいのかよ?」

侍「貴様……無礼な。 人を欺いたことなど生まれてこの方ござらん」

姫「なりたい肉料理をお言いなさい……? その通りに調理してさし上げますわ」

侍「食材になった覚えはござらぬ」

魔王「あやつらはなにをやっておるのだ?」

騎士「仁義無き聖戦(タタカイ)かと」

魔王「そちは?」

騎士「こちらでお守りしていたほうが得点が稼げそうな気がしてな(正直ついていけない)」

勇者「あ、あわわ」ハラハラ

魔王「……なんで争っておるのだ?」

勇者「ほ、ホントにわからないんですか?」

魔王「皆目見当がつかん。 少々馴れ馴れしくはあったが」

勇者「……にぶいですね」ボソ

魔王「何かいったか?」

勇者「いいえ。……ああいう風に争ってるの見るのってキライですよね?」

魔王「そうだな、嫌いだな」

勇者「よし。 止めてきます」

・・・・・・

戦士「ちっ! そんなこといって、魔法使いをどうしようってんだ?」

侍「お傍に置いてもらうのだ! それのなにが悪い!?」

姫「下心は?」

侍「下心? 妄想癖ならあるが、そんなモノは無いでござる!」

戦士「妄想だあ!? どんなこと考えてやがんだよ!?」

侍「おもに人生設計についてでござる」

姫「ダメですわこの方、早く何とかしないと……」

・・・・・・

戦士「ちっ! そんなこといって、魔法使いをどうしようってんだ?」

侍「お傍に置いてもらうのだ! それのなにが悪い!?」

姫「下心は?」

侍「下心? 妄想癖ならあるが、そんなモノは無いでござる!」

戦士「妄想だあ!? どんなこと考えてやがんだよ!?」

侍「おもに人生設計についてでござる」

姫「ダメですわこの方、早く何とかしないと……」

勇者「あーあー、魔法使いさんお淑やかなコがいいっていってたなー」

戦士「!」

勇者「ケンカするコはやだっていってたなー」

姫「……」

勇者「そんな疲れる人と旅なんてしたくないんじゃないかなー」

侍「!!!」

勇者「なかよしがいちばんいいんじゃないかなー。 ちゃおとかリボンよりは」

侍・姫・戦士「「「……」」」

戦士「ホントに下心は無いんだな?」

侍「くどいでござる」

姫「あわよくば、なんて考えているんでしょう?」

侍「それはお互い様でござろう?」

侍・姫・戦士「「「……」」」

戦士「こ、ここはアレだ、不可侵条約でどうだ?」

姫「……いいですわよ」

侍「不可侵も何も……拙者はもとからあの方のお傍にいたいというだけでござる」

戦士「じゃあ、決まりだな」

姫「ええ。……これからよろしく」

侍「こちらこそ、よ ろ し く お願いするでござる」

・・・・・・

魔王「おお……すごいな、勇者は。 どうやって止めたのだ?」

騎士「発生源をうまく利用したのでしょう」

魔王「?」

騎士「……はあ(これは結局勇者殿の一人勝ちでは?)」

おまけもとい没ネタ

魔王「……なんで争っておるのだ?」

騎士「守っているのでしょう」

魔王「なにを?」

騎士「おそらく……」

魔王「おそらく?」

騎士「多分……」

魔王「多分?」

騎士「出番(イベント)」

魔王「出番ォ?」

魔王「何の出番なのだ?」

騎士「イヤ……」

魔王「何の役なのだ、騎士よ」

騎士「我々の出番に対する……」

魔王「我々の出番?」

騎士「彼女の出番ですッッ」

この辺で……
パーティ増やしすぎたな……失敗したわ。よくぼうのままに書いていたらいつの間にかこうなっちまう
まあ、のちのち入れ替わり立ち代りさせて俺の負担を減らすつもりは満々だけど。
ま、そんな感じでようやく目的らしい目的が出てきましたー。やったね!
話が進んでない? 知らんな
じゃあ、また次の投下でー

こんばんは。 最近迷走している感があります。なんておもいつつも、私は元気です。
展開がない……そろそろなんか欲しいところですよね。まあ、今回もなんもないんですけどね。
ぼちぼち始めます

夜・・・・・・

魔王「……皆寝たようだな」

魔王「侍のアレはもう少しどうにかならぬのか……」

アレその一・・・・・・

侍「……」

魔王「……」

姫「……」

戦士「……」

魔王「……ときに、侍よ」

侍「なんでしょう? ご主人様」

魔王「この馬車は、貰い物なのだが……」

姫「そうだったんですの。 初めて知りましたわ」

魔王「……うむ、それを感じさせないほどの積載量を持っておるのだ」

侍「さすがご主人様! 献上品も素晴らしい品しかないのですね!」

魔王「でな、この馬車には我々7人が乗ってもまだスペースが有り余っておる」

侍「左様でございますね」ギュウギュウ

魔王「そうだ。 しかるに、そちがそれほど余のそばに詰めなくてもよいということだ」ギュウギュウ

戦士「そうだぜ、もっとスペースとらなきゃ。 密着してると人間って疲れるんだぜ」イラ

姫「そうですわね、あなたは少しばかり詰めすぎなのではなくて?」イラ

侍「それは違います、ご主人様」ギュムギュム

魔王「ほう、違うと申すか。 おもしろい、理由(わけ)を聞こうではないか」

侍「はい、拙者はご主人様の従者ですゆえ、このようにいつでも曲者どもから御身を護れる場所にいなくては

  ならないのでござりまする」チラッチラッ

戦士「……おい、今アタシをみたのか!?」

姫「わたくしのほうも見ていましたわね……」ゴゴゴゴゴ

侍「……ご主人様、この者たちはなんなのです? 従者にしては馴れ馴れしいような……」

魔王「余の旅の仲間だ。 従者などではない」

姫「そうですわ! 従者などではありませんわ!」プンスカ

戦士「そうだそうだー」

侍「では、この中でご主人様の従者は拙者だけということでござりまするな?」

魔王「……余はそちを配下にした覚えはないのだがな」

侍「大丈夫でござる! 拙者、これでも家事は得意でござるゆえ、従者として何の欠点もござらん!」

魔王「ではなく、そもそも……」

姫「家事くらいわたくしもできますわ。 ねえ、騎士?」

騎士「は。 姫様はありとあらゆる英才教育と花嫁修業を施され、たった一つを除いてありとあらゆる

   科目において、歴代の記録を塗り替えたと記憶しております」

戦士「そ、そんなもん……あの、そのたった一つってのは?」

騎士「それは……」

姫「口を閉じなさい、騎士。もう十分ですわ」

騎士「は、はっ! 申し訳ございません」ゾワ

戦士「なんなんだいったい……」

魔王「……」ペラペラ

侍「ご主人様ご主人様、何を読んでいるのでござるか?」ヒョコヒョコ

戦士「おい、抜け駆け……」

その2・・・・・・

魔王「うむ、部屋は……大部屋は何人まで入るのだ?」

「そうですね、少なくとも10人は入りますよ。 本気でつめればその3倍ぐらい……」

魔王「では、大部屋一つと一人部屋一つで頼む」

「かしこまりまし……」

侍「あの、店主殿」

「なんでしょう?」

侍「一人部屋は本気でつめれば何人は入れるのでござる?」

「え、ええっと……二人までなら何とか……なんせ、最低料金の部屋ですからね……」

魔王「一人入れれば十分であろう。 余しかおらぬのだからな」

侍「では、拙者はどこで曲者に備えれば……? はっ!」

侍「(こ、これはまさか……誘われておるのか!? い、いやまて、冷静に……

  一人分のスペースで十分→「余の上で寝ればよかろう」→合意の上」

侍「間違いないでござ……!」

戦士「二つの意味で間違いがおきてるだろ」ビシッ

侍「な、貴様妖術使いだったのか!?」

戦士「声に出てるっつーの」

魔王「……勇者よ、こやつはお前達の寝床でしっかり保管しておけ。 安眠を妨げられてはたまらん」

勇者「は、はーい」

現在に至る・・・・・・

魔王「まあ、多少の不安は残るがよしとしよう。 最近どうも独り言が多くなった……歳かな」

勇者「すみません」コンコンコン

魔王「入れ」

勇者「失礼します……。 侍ちゃん寝ちゃいました」

魔王「ご苦労。 ようやく落ち着ける……」

勇者「ふふ、侍ちゃんとてもいい笑顔で寝てましたよ」

魔王「……そうか」

勇者「戦士ちゃんも姫ちゃんも。 とても楽しそう」

魔王「楽しそう……たしかに、やかましくはあったな」

勇者「うふふ、みんな一人百人相みたいに表情がころころかわるから、見ていてあきません」

魔王「……」

勇者「ホント、うらやましいなあ……悩みなんてなあんにも無いんだろうなあ」

魔王「……む?」

勇者「いいなあ……」

魔王「おい……」

勇者「わたしもそろそろ寝ます。 お休みなさい」スタスタスタ

魔王「ふむ……東の国に着くまでに解決できるといいが」

魔王「ふふ、すっかりパーティーというものに馴染んでしまっておるな」

魔王「……」

うわああん難しいよお。
侍が俺の中で暴走しておりますゆえ、もうしばらくこのような何の展開も無いグダ話が続くかもしれませぬ。
なんとかして軌道に乗せればあとは勝手にキャラクターが動き出すって露伴先生も言ってたから
がんばります。
スレに関係ないですけど、アンク完全体きもいですよね、「ぼく……!」ってお前……
ではでは、またそのうちー

乙!

あくまで個人的にだけど侍が魔王を「ご主人様」と呼ぶのに違和感があるな
侍だから「殿」とか「上様」と呼ぶほうがしっくりきそうだ

>>352-353
一応侍ちゃんができる子アピールで西洋風な風体の魔王に合わせてたみたいな妄想してたんですが……
あるいは外人が「オー! ジャパニーズシノビ! グレイト!」みたいなノリで

侍「西方ではおつかえしている方のことを『ご主人様』と呼ぶのでござるな!」

とか?
よし、呼び方変えるようにしよう。お館様とかもアリかな……しかし殿も捨てがたい……
我が主君は一々入力がめんどくさい……
よし、一番入力が楽な殿にするよう仕向けます。
考えてみれば、これで他に魔王を『ご主人様』って呼ぶキャラを作れるわけだしな……ゴクリ

投下はもうちょっと待ってほしいっちゃ

・・・・・・

魔王「ときに侍よ」

侍「なんでござりまするか? ご主人様」

魔王「そのご主人様というのはいいかげんどうにかならぬのか? 耳障りだ」

侍「ですが、こちらではお仕えする方を『ご主人様♪』と呼ぶと聞いたでござる」

魔王「一部の特殊な趣味を持つ連中だけだ」

侍「左様でござりまするか……ではなんと呼べば?」

魔王「む……魔法使いとは呼べぬというか」

侍「……拙者の国では、名前は特別な意味を持ちまする」

魔王「ほう?」

侍「お仕えする方を名前で呼ぶのは、侮辱に等しい行為でござる。 こちらではそうではないのでござるか?」

魔王「……いや、様を付ければ大体何とかなるな。 ……そちの国では、主君をなんと呼ぶのだ?」

侍「拙者の国でござりまするか? 拙者の国では、拙者たち武士は君主様を『殿』と呼びまする」

魔王「殿か。 奥でかまえておるから、ということか?」

侍「よくはわかりませぬが、とにかく『殿』でござる」

魔王「では、そう呼べ。 ご主人様よりも文字数が少なくて楽だ」

侍「はて?」

魔王「こっちの話だ」

あー、すんませんちょっとリアルが立て込んでるので今日はコンだけです。
呼び方を変えて作業能率アップだぜ! やったねたえちゃん!
ではではー

あー、すんませんちょっとリアルが立て込んでるので今日はコンだけです。
呼び方を変えて作業能率アップだぜ! やったねたえちゃん!
ではではー

二重のキワミしちまった……

ハイこんばんわ。今回は話を進めようとした結果いろいろ不思議なことになっちゃったよ!
しかも短い!濃縮還元なかんじですね。
今回は若干このSSの世界観(笑)にまつわる話が絡んでるかもしれません
てけとーな組織名とかもでてきます。
では、はじめます。

・・・・・・

魔王(さて、馬車ではすることも無いな……少し考えてみるか)ガラガラ

勇者「侍さん」

侍「何用でござるか、勇者殿」

魔王(きゃつは東の国に行けといった。 デタラメをいうとも思えんし、行くべきなのだろう)

勇者「東の国への道順を確認したいんですけど……」

魔王(しかし、いったい何があると言うのだ? 東は……)

侍「ああ、それなら心配御無用でござる」

魔王(……いかん、最近物忘れが激しいな。 あそこで反魔王派の連中の話を聞けるところなど……)

勇者「へ?」

魔王(ああ、あそこがあったか……む、名前はなんと言ったか? ええと)

侍「拙者ら、東の国出身者の一部はこれを渡されるのでござる」ゴソゴソ

魔王(おちつけ、落ち着くのだ魔王よ……お前なら思い出せるはずだ)

勇者「きれいな首飾りですね。……あれ? 光ってる?」

魔王(閃け……っ! この齢でこれはしゃれにならん……っ!)

侍「そうでござる。 旅人の中でも一部にしか渡されないのでござるが、これは迷わずの水晶でできているらしいでござる」

勇者「迷わずの水晶?」

遊び人「削り取られた迷わずの水晶は、常に削り取られたところに向かって光を放ち続けるとか」

戦士「よく知ってるなあ……」

魔王(ぐっ……! がっ……!)

姫「たしか、東の国の特産品でしたわね」

騎士「そうですね。 大きく削り取ってきて城の中心に据えて、そこから小出しに削るのが主な使用法ですからね、

   一度に一気に儲かるんだとか」

侍「大きいといってもせいぜい子犬くらいの大きさがせいぜいでござるがな」

勇者「なんでですか?」

魔王(ぐぐぐっ……!)

騎士「その様にして輸出に制限をかけているのと、あとは……」

姫「とても重いのですわ。 それ」

戦士「へえ、重量挙げに使えるのか? それ」

遊び人「……漬物石?」

侍「そうでござる。きっと石が離れたくないんでござろうな、採掘された場所から、

  あるいは削られた場所から離れれば離れるほど、重くなっていくのでござる。」

勇者「だからその首飾りについているのはそんなに小さいんですね。 てっきり節約だと思ってました」

侍「あながち間違ってはいないでござる。 人妖殿の職人は質素を好みとするゆえ」

魔王「それだ!!!!」ガタン

勇者「へ?」

侍「どうしたでござる、殿」

魔王「ようやく思い出したぞ……そこだ、たしか人妖協会の本拠地があったはずだ」

侍「よくご存知でござりますな。 たしかに、あそこは人妖協会の拠点でござる」

戦士「人妖協会? なんじゃそりゃ」

遊び人「初めて聞いた……」

騎士「はて、どこかで聞いたような……」

姫「たしか、人と魔物が共に生きる方法を模索しながら種族間のトラブルを解消しようと

  立ち回っている組織ですわ(城でもさんざん話題になってましたわね……)」

魔王「その通りだ。 かなり昔からある組織だからな、ぜひ一度見学してみたいと思っていた」

騎士「直接見たわけではないのですか」

魔王「そうなるな(はるか昔のことだからな……忘れていてもしようがあるまい)」

侍「そこに行くのが目的なのでござるか?」

魔王「現時点では、な」

勇者「……どうしてそんな組織があるんですか?」

魔王「あそこの国民性の問題だ。 調和を尊ぶ民ゆえ、いざこざを捨て置けぬのであろう」

戦士「コイツと同じ国の連中がか……? 冗談だろ」

侍「?」キョトン

騎士「平均とは、それ以上、それ以下の人間がそれぞれ半分になる境目なのだ、と聞いたことがある。

   つまりはそういうことだろう」

勇者「ふうん……そうなんだ」

戦士「勇者……?」

遊び人「……」

勇者「そんな下らないことに割く時間はあるのに……」

魔王「勇者」

勇者「……はい、なんでしょう?」

魔王「……いや、なんでもない(あの目……アレほどまでに濁った目を余は見たことがあろうか?)」

魔王(いや、一度あるな。 余の娘を拾った時だ。 あのときの娘の目だ。 ……)

遊び人「おいしいもの……ある?」

侍「もちろん! 拙者にお任せあれ」

戦士「まっ、キタイさせてもらうか」

魔王(どういうことだ……?)

勇者「……」

ここまでなんだ、すまない。質問は多々あると思う。
ぜひ質問してくだされ。 まあ、大体は話の中でやっていくつもりだけど。
ネーミングは適当です。正直中二っぽければどんなでもよかった。今では反省している。
ではではー

すごく今更ですまんが>>138は1のことじゃなくて一軒家の人に言ったんじゃないか?

>>373
???

うわあ……そういうことか。恥ずかしい……
あれだ、自意識過剰による自爆ってやつですね。 もういっこやってるっぽいし……
そんなことにもめげずに投下しまっす。 相変わらず短いけどその辺はまあ……なんとか愛嬌ってことで一つ。でははじめます

東の国・・・・・・

遊び人「やっとついた……」

戦士「だいぶ長かったな……一週間馬車に揺られ続けたからなあ」

魔王「経由できる街がなかったからな。 野宿は仕方なかろう」

姫「川で水浴びなんて初めてでしたわ」

騎士「そうですね……」

勇者「ここが、東の国」

侍「ようこそ! 我が故郷へ。 歓迎するでござる。 とりあえず、拙者の道場へ参りましょう!」

道場、庭・・・・・・

侍「御免!」ガララ

門下「何用か……む!? 侍殿か!?」

侍「門下か、久しいでござるな。 師匠はおられるでござるか?」

門下「うむ。 よく帰ってきたな……。 こっちだ、師匠もお喜びになる」

侍「そうか。 みんなー! とのー! こちらへ」

門下「皆?」

魔王「ふむ、ここが道場か」

勇者「皆さん強そうですねー」

戦士「そうか? 大体勝てそうに見えるけど」

騎士「ここでその様なことを言っていては、道場破りと間違われても文句はいえんぞ」

姫「あーあ、やあですわここ。 汗くさい」

遊び人「……剣に興味はない」

門下「侍殿、この方達は?」

侍「拙者の仲間でござる。 師匠にぜひお会いしていただきたくてな」

魔王「ほう、そちの師か」

侍「はい! ぜひ殿を紹介したくて」

魔王「……おもしろい、案内するがよい」

侍「門下、頼む」

門下「……わかった、こちらだ」スタスタ

道場内部・・・・・・

門下「こちらになります」

魔王「邪魔するぞ」ガラ

??「……」

侍「御免! 師匠、お久しぶりでござる!」

??「……」

侍「師匠……?」

??「むあっ!」クワッ

魔王「む」

??「せええい!」ブウン

魔王「……」ヒュウ

侍「師匠!? いったい何を」

師匠「む、誰じゃおぬし? わしを知っておるのか?」

侍「……ついにボケたでござるか」

師匠「なっはっは、冗談じゃ! よく帰ったのう、侍よ!」

侍「はい、ただいま帰りました!」

師匠「して、そちらの方々は?」

勇者「あ、どうも……」

戦士「このじーさんは中々ウマそうだな」

遊び人「おじいさん……?」

騎士「立ち居振る舞いでわかるよ。 こちらのご老体はお強そうだ」

姫「へえ、たしかにひょうきんな態度の割りに隙が見当たりませんわね」

侍「旅の仲間でござる。 そして、この方が魔法使い殿でござる!」

魔王「お初にお目にかかる。 ご老人」

師匠「……ふむ、なぜ魔法使い殿だけ分けたのだ?」

侍「……そ、そのー」モジモジ

魔王「??」

師匠「??」




侍「あの、一生涯お傍にいると誓った相手なので、ええと……師匠に紹介したかったのでござる」ポッ




全員「「「「「「「……は?」」」」」」」

師匠「……! ふぉっふぉっふぉ、それはめでたいのう!」ケラケラ

戦士「いつの間にそんな話になってんだ!? おい魔法使い!」

魔王「知らん。 なんなのだろうな?」

姫「なんなのだろうなって貴方は……」

勇者「……ええと、今の侍ちゃんの発言をどう思いますか、解説の遊び人ちゃん」

遊び人「そうですね……。 今の先制攻撃は効きました。 あちら側は反撃の手立ても決まっておらず、

    しばらく苦しい体勢でしのぐことになりそうです」

勇者「なるほどー。 ずっと一緒に魔法使いさんといるってことは、わたしたちともずっと一緒にいるという意味で

   解釈しても?」

遊び人「?……なぜ?」

勇者「だって、皆ずっと一緒じゃないんですか? 少なくともわたしはずっと魔法使いさんと一緒にいるつもりですけど」

遊び人「無自覚ながらここにも一人……ということ」ハア

勇者「???」

侍「そんな! 殿、あのアツい夜に耳元で囁かれたことはウソだったでござるか!?」

戦士「はぁあ!? どういうことだオイ!」ギロ

魔王「知らん。 なんなのだろうな?」

侍「あ、そういえばそれは妄想でござった」

姫「頭の中と外の線引き位してくださいな!」

勇者「これは……貴方には頭蓋骨が無い、といっているという解釈でいいんでしょうか?」

遊び人「いや……あながち間違いではないかも知れないけど」

師匠「まあまあ、そのくらいにして。 長旅で腹も減ったじゃろ、食事を用意させよう」

魔王「それはありがたい。 ……ところでご老人、人妖殿はここから近いのか?」

師匠「人妖殿? ……おぬし、あそこに何か用なのか?」

魔王「あそこで話を聞くように言われてな。 どうなのだ?」

師匠「それほど遠くは無い。 明日侍にでも案内させよう。 そんなことよりほら、飯じゃ飯」パンパン

・・・・・・

遊び人「ふう、食べた食べた」ケプ

「大の男用の量の食事を15人前間食だと……!?」

「ま、まるで底なし沼だ」

「いったいどこに収まったのだ?」

師匠「ほっほ、大した健啖ぶりじゃのう」カッカッカ

戦士「お前、じつはそんなに食うやつだったのか」

遊び人「ためられる時にためれるだけためておくのが身上」

魔王「……すさまじいな」

姫「ところで、ええと師匠さん?」

師匠「なんじゃ、お若いの」

姫「ここ、お風呂はありませんの? 一週間水浴びしかしてなかったもので……」

騎士「たしかに、そろそろ入りたいですな」

師匠「ありますぞ。 ここは人が多いゆえ、でっかいのが」

姫「貸していただけます?」

師匠「どうぞどうぞ、風呂場はあっちじゃ。 どれ、ワシらもはいらんか? 魔法使い殿」

魔王「……いいだろう、付き合おう」

戦士「ノゾくなよー!」

勇者「うわっ、びっくりした」

戦士「悪い悪い、こうすれば聞こえるかなと思って」

姫「……にしても、誰もいないんですのね?」

騎士「見かけた方は男性ばかりでしたから……女性は少ないのでは?」

遊び人「ふうー、ごくらくごくらく」

侍「左様、この道場には女はほとんどいないのでござる」

戦士「そのわりに女湯でかく造ってあるよな……」

侍「平等が好きなお方でござるからな。 少数派の尊重というやつでござろう」

姫「よくわからないところにこだわる方ですのね」

侍「そういわれると否定しにくいでござるが……よっと」ザバ

勇者「もう上がるの?」

侍「いや、殿をノゾいてくる」シレッ

戦士「お前ってやつは……」ザバ

姫「まったく、淑女失格ですわ」ザバ

遊び人「皆同類?」ザバ

勇者「み、みんないくの?」

騎士「……どうやら、そのようですな。 どれ、我々も行きますか」ザバ

勇者「……う、うん……」

・・・・・・

「おい、見ろよアレ……」

「すげえ……なんちゅう身体してんだ」

「無駄が無い……というより機能的なものしかない」

「~~~~~~~~~ッッッ」

「たしかに……」ゴクリ

「たまんねえや……」ジュル

「いちど立ち会ってみたいものだな」

「ヒュー……」

「勃ちあう? ナニいってんだオメーは」

「ナニいってんだはお前だろ」

魔王「……」カポーン

師匠「ほっほ、スゴい身体じゃの。 ローブを着ているときはわからなんだが」

魔王「そうか? ……む」

師匠「気付いたか」

魔王「うむ、見られておる……風呂の中にいる連中の視線に混ざって、怖気の走るような視線が……」

師匠「まあ、ほっといても問題あるまいて」

魔王「それもそうだな。……それより」

「へ、へへへへ近くで見るとよりいっそう……」

「何かに目覚めそうだ」ジリ

「嫌いじゃないわ!」

魔王「いつぞやの風呂場でもこんなことになったか……? く、寄るでないキサマら!」

「かてーこというなよ……」

「いや、カタくしてくれてもいいんだがな?」

「私は構わんッッ」

魔王「余は構う! もう出るわ!」ザバア

師匠「む、行ってしまった……せっかく裸の付き合いで腹を割って話そうとしとったのに。 おぬしらがからかうせいじゃぞ」

「すいません……へへ」

「いいじゃない、減るもんじゃないし」

「ちっ、逃げられたか」

師匠「おぬしら……」

・・・・・・

侍「ふおお……殿のお体、この目にしかと焼き付けたでござる」テカテカ

戦士「お前が変な視線送ってたせいでもう上がっちまったぞ!」

姫「しかし……スゴかったですわね」

騎士「ええ、あれはかなり鍛えこまれていますね。それも鍛錬ではなく、純粋なグラップルの結晶として」

勇者「みれなかったけど、そんなにすごいの?」

戦士「ああ、ありゃあすげえわ」

遊び人「なぜ魔法専門職なのに……」

戦士「実は筋肉魔法で戦ってるとか?」

遊び人「絶対ヤダ……」

戦士「筋肉付ければ少しは大きくなるかもよー? なんちゃって」ケタケタ

遊び人「いらっっときた……」グワシ

戦士「ひゃあ! お、おいなにやって」

遊び人「……やわらかい」ムニュムニュ

戦士「や、やめろって、んっ」

勇者「でもすごいよね……何食べたらこんなになるのやら……妬ましい」ムニュ

戦士「ちょっと、そん、なに強く……はあっ!」

姫「大きければいいってもんじゃありませんわ」

騎士「それは貴方が言うと……」

遊び人「あなたも十分大きい部類」ムニュ

姫「ひゃあん! う、後ろから……」

騎士「まったく……ってんんっ! だ、誰だ!」

勇者「騎士ちゃんも戦士ちゃんと同じくらい大きいよね……」モニモニ

騎士「ゆ、勇者殿、や、止めて……」

戦士「いい加減にしろい!」バキボカ

遊び人「」プカプカ

勇者「」プカプカ

戦士「まったく、ひでえ目にあった……」

騎士「アレでは呼吸できないのでは?」

姫「どうせなんともありませんわ」

侍「……」

戦士「どうした?」

侍「殿は胸のことなどを気にするようなちまちました御仁ではないと信じておるゆえ、何でもござらんよ。

  そう、何でもござらんよ……ござるはずがない」

騎士「こちらもこちらで被害は大きいな……」

こんばんは。 無理にストーリー(笑)を作ろうとしたせいでいろいろよくわからなくなっています。
では、短めですが投下します。

次の日、人妖殿・・・・・・

侍「ここが人妖殿でござる」

戦士「こ、これは……」

勇者「凄いセンスだね……」

遊び人「製作者は間違いなくカットビングしてる」

魔王「いいセンスだ」

騎士「えっ」

姫「悪くないですわね」

侍「ええー……」

??「そこの方々」

勇者「はい、わたしたちですか?」

??「会長からお話があるそうです」ピピッ

魔王「ほう、映像を鏡で通信しておるのか」

遊び人「見たことない……」

??『初めましてだね諸君! 私は会長というものだ!』ジャン

勇者「は、初めまして……」

会長『君が勇者君かね! そしてそこにいる彼が……』

魔王「……余のことか?」

会長『そう!君だよ! 魔法使いと名乗っているらしいね、そう呼ばせてもらおう」

会長『さて、諸君らを立ち話させ続けるのもなんだ。 助手君!』

助手「はい、会長」

会長『彼らを案内してあげたまえ』

助手「わかりました」

会長『では諸君、また後ほど会おう』プツン

助手「では、こちらです」カツカツ

勇者「は、はい」タタタ

魔王「……(何を知っている?)」

・・・・・・

会長「こんにちは諸君!」クワッ

勇者「こ、こんにちは」

会長「君たちのことを我々は知ってはいたのだが、君たちのほうは我々を知らなかったね。

   だが、今日! 君たちは我々を知った! 対等な関係にハッピーバースディ!」

戦士「て、テンション高いな……」

遊び人「勢いがありすぎる……」

姫「なんなんですの、この方は……」

騎士「さあ……」

魔王「我々を知っていたといったな? なぜだ」

会長「よくぞ聞いてくれたね、魔法使い君。 我が協会が誇る研究所で開発された新型の

   遠距離魔法によるものだよ」

魔王「け、研究所……?」ジュルリ

会長「そう! 我々協会が誇る、ありとあらゆるものを研究している研究所だ。そういえば、

   魔法使い君は魔法に目が無かったね? そのうち見せてあげよう」

魔王「約束だぞ」

姫「そこではないでございましょう!? なんでわたくしたちを監視していらしたのかを

  聞くところでしょうに!」

騎士「確かにその通りだ。 ……お前は何が目的なのだ?」

会長「そうだね……我々の目標とは何かを知っているかね、騎士君!」

騎士「人と魔物を融和させること……だったか?」

会長「その通り! その目標を達成するために必要なデータをサンプリングするのに、

   君たちパーティはまさに絶好の相手だったのだよ」

騎士「……どういうことだ?」

会長「専門的な話しになるからやめておこうか。 そうでなくとも、君らはかなり派手に

   行動しているようじゃあないかね?」

魔王「……たしかにな」

会長「でだ、この度わざわざここに向かってきてくれているということを知ったので、

   丁度いいからお願いをしようと考えたのだよ」

勇者「……お願い?」

会長「そう! どうやら、君たちは当ても無く世界を放浪するつもりなのだろう?

   そこで是非、我々に協力してもらえないかと思ってねぇ」

遊び人「……具体的には?」

会長「実はこの協会、この国を見てもらえば判ると思うのだが、成果は着実にでてはいるのだよ」

遊び人「たしかに。 あちらこちらで人と魔物が親しげにしゃべったり、子供同士で遊んでいた。

    道場にも魔物の人がいた」

戦士「え、いたの?」

勇者「……気がつかなかった」

会長「この地方では妖怪と呼ぶのだがね。 しかしながら、いまだ全世界での認知度は低い! 助手君!」

助手「はい。統計によると、認知度はおおよそ8,7パーセントです」

会長「というわけだ。 これはどういうことかというと、簡単に言えば、認知されていない場所はそのまま。

   我々の勢力の範囲外ということになるのだよ」

遊び人「……それで?」

会長「聡明な君ならもう察しはついていると思うが、これらの地区に遠征する専属の部隊になってもらいたいのだよ!」

遊び人「……見返りは?」

会長「旅費は全額こちらで負担させてもらおう。 旅先で手に入れたものも君たちの好きにしてくれて構わない。さらに、

   我が協会の全施設に入れる権限と、設備を使用する権限を与えよう。 それと、誕生日の月にはバースデーケーキも用意する」

魔王「研究所もか?」

会長「もちろんだ」

魔王「みな、どう思う? 余は構わんが」

戦士「アタシはどーでもいいぜ。 なんかとケンカできればそれで」

騎士「いや、ケンカしてはいけないだろう」

姫「……まあ、魔法使いさんが構わないのであれば、わたくしは構いませんわ」

遊び人「おいしそうな話には何かしらの裏がある……と思うけど」

勇者「……会長さん」

会長「なんだね、勇者君。 君はいやなのかね?」

勇者「いいえ、質問があるだけです」

会長「言ってみたまえ。 できる限り解答しよう」

勇者「魔物と人間を融和して、いったいどんな得があるんですか?」

会長「ふむ……想像してみたまえ! 魔物におびえず暮らせる日々を。 実はだね、相手に対しておびえているのは 

   なにも人間だけではないのだよ」

魔王「……」

勇者「……というのは」

会長「魔物たちも、我々を恐れているのだよ。 融和は、どちらもが望むことなのだよ」

勇者「……そう、ですか」

会長「どうだね、協力してくれる気になったかね?」

勇者「…………わかりました、協力させてください」

会長「素晴らしい! 一日で二度目の誕生だよ!」

戦士「アンタだけなんもいってないけど、いいのか?」

侍「拙者か? 殿に付き従うのが従者の務め、お家を護ることが侍の役目なれば……」

戦士「物狂いか」

・・・・・・

会長「さしあたって君たちには『魔界』へと行ってもらいたい」

勇者「いきなりハードル高くないですかそれ」

魔王「いや、お前達の力量なら魔界でも問題なかろう。 言われているほど恐ろしい土地でもない」

勇者「そ、そうなんですか」

会長「安心したまえ、魔界での協会の認知度はこちらよりも幾分か高い」

戦士「で、なんでそこにいくんだ?」

会長「なんでも、今の魔王に不満を持っている連中がいるらしくてね。 暗殺を企てたりもしているようだ」

魔王「何だと!?」

会長「そこで、我が協会から護衛を出し、イメージアップを図ろうというわけだよ」

遊び人「護衛……」

騎士「魔界のトップとも面識があるのか……」

姫「面白そうですわ。 いきましょう」

侍「殿、いかがなされますか?」

魔王「行くに決まっておろう。 とっととその恥知らずどもを魔界中引きずりまわしてやる」

会長「素晴らしいよ! その即断! 雇った甲斐があるというものだ!」

助手「では、日程ですが……」

ここまでです。相変わらず短い、内容が(薄い)、(流れが)無いのないない尽くしです。すみません。

これでようやく魔界へ行く理由ができた……。 では、また次回に。
魔王の男の世界入門を期待した方、申し訳ありません。ネタです。
ではではー

会長効果で一気にライダー色だよ! やったね後藤さん!
ただし、本編はライダーと一ミリも関係が無いのでご了承ください。
前述の通り、>>1が好きなものの影響をうけまくった結果です。

というわけで投下します。 今回は過去トップクラスに短いです。ご了承ください

・・・・・・

助手「では、ご健闘を祈ります」ヒラヒラ

勇者「はい、いってきます」

戦士「また船に乗るのか! いいねえ、アタシ船好きなんだよ。 1回で気に入っちまった」

魔王「また船旅か……」

遊び人「……こころおどる」

「出航しますぜー!」

騎士「魔界……ですか。 聞いたことはありますが、どんなところなのでしょうね?」

姫「教養程度の知識しかありませんけど、なんでも太陽が無いとか」

侍「魔界でござるか……聞いたことがござらぬ。 殿、何かご存知でござりますか?」

魔王「……さあな、よくしらぬ(さて……)」プルプル

遊び人「魔界。 私たちが住んでいる世界とは違うところにあるんだとか。唯一、この世界とは

    大空洞で繋がっている……らしい」

侍「博識でござるなあ」

遊び人「その魔界には弱肉強食以外のルールは無いとか」

姫「へえ……なんともまあ無法地帯ですこと」

騎士「戦わなければ生き残れない! ということでしょうか?」

戦士「なんだ、随分住みやすそうなとこじゃん」

勇者「ええー……」

魔王「……(勢いで行く!と言ってしまったはいいが……どうすれば我が娘にばれずにすむのだ?)」

侍「……殿? 顔色がすぐれませぬが」

魔王「大事無い……(く、吐き気と頭痛でまともな思考ができぬ……)」プルプル

侍「小刻みに震えているようでござるが……」

魔王「大丈夫だ、問題無い」プルプル

姫「無理しなくていいですわよ。 『また』わたくしが癒して差し上げますわ」ニコ

侍「なに……?」ピク

騎士「姫、膝枕なら私がしましょう。 姫は魔法をお願いします」

姫「いえいえ、わたくしが一人で全部やってしまったほうが効率がいいですわ」

侍「いや、拙者がいたそう。 なに、正座しなれておるゆえ、足がしびれるなんてことも無かろう」

騎士「いや、ここは私が。 これ以上姫がはしたないまねをするのは我慢なりません」

「「「……」」」バチチチチ

魔王「……寝る」フラフラ


数分後・・・・・・

姫「そういえば、魔法使いさんは?」

騎士「……おられませんね」

侍「殿はいずこへ……! あ、アレは!」

勇者「うふふ……」サスサス

魔王「……」スースー

侍「勇者殿、それは……?」

勇者「え? ああ、これですか?」

騎士「なぜ勇者殿が?」

姫「同感ですわ」ゴゴゴゴゴ

勇者「そいうえば、まえ船に乗った時に気付けなかったなあって思い出して。 今回は忘れなかったよ。 えへへ」

侍「……完全にしてやられた」

姫「……ま、致し方ありませんわ。 自分の事ばかり考えていたわたくしたちが負けるのは当然ですことよ」

騎士「……はぁ」

・・・・・・

助手「会長」

会長「なんだね、助手君?」

助手「なぜ、彼らに行かせたのですか? 他にいくらでも候補がおりましたが」

会長「いやいや、彼ら以上の適役は存在しないよ。助手君」

助手「はぁ……」

会長「彼らは最高のモデルケースだよ助手君! 非常に素晴らしい!」

助手「モデルケースですか?」

会長「そう、そうだよ助手君! 彼らこそ、我々が目指す世界の小さな模型だ! 人と魔の

   同居し、調和している! 最高だよ!」

助手「よくわかんないですけど、わかりましたぁ」

会長「いったいどんな世界が誕生するのか、この私にも予想がつかない! 彼らの存在は非常に貴重なものだ」

助手「……(あ、このお菓子おいしい)」パクパク」

・・・・・・

魔王「むー……」

勇者「ふふっ、魔法使いさんって、船に弱いんでしょうかね?」

姫「そのようですわね。 馬車は平気のようですけど」

騎士「だいぶ違うもののように感じますが……」

遊び人「乗り物しか共通点が無い」

戦士「まさか船ではしゃぎすぎたせいで出遅れるたあね。 ……やられたよ」

侍「殿……(乗馬はどうなんでござろうか? もしや……)」ホワンホワンホワーン

・・・・・・

侍「殿、早く馬に乗ってください!」

魔王「……」

侍「殿? どうしたでござる? 何かお気に召さないことでも?」

魔王「……と………から…だ」ボソ 

侍「え?」

魔王「一人で乗ると酔うからイヤだと言ったのだ」

侍「そ、それは困ったでござるな……どうすれば」

魔王「じ、従者は主人と一緒に馬に乗るのも仕事ではないのか?」

侍「は? いえいえ、そんな仕事はございませんが……」

魔王「い、いいいいいから一緒に乗れ! ほれ、近う!」

侍「では、失礼して……」ガシッ

魔王「おい、二人で乗ると落ちそうだぞ」

侍「では、殿は拙者を抱いてくだされ」

魔王「だ、抱く!? ななな何を」

侍「初めてなので優しくお願いするでござる……」

魔王「……え、な」プシュー

侍「ほら、拙者にしがみついてくだされ。そうすれば落ちな……なぜ顔が赤いのでござる?」

魔王「う、うるさい! とっとと走らせろ!」

侍「御意に(うっほおおおおおおい!)」パカラッパカラッ

・・・・・・

侍(背中に殿の感触が……あああああ、殿に包まれてるぅ……ひゃあ! ど、どこ触って…ぬふぅ)

戦士「ど、どうしたんだ侍のやつ」ヒソヒソ

遊び人「多分馬鹿なこと考えてる」ヒソヒソ

姫「随分と幸せそうな顔で鼻血出してらっしゃいますわね」

騎士「いい笑顔……? いや、どこか悟ったような………?」

勇者「みんなあなたのことが心配みたいですよー? ふふ」プニ

姫「思ったよりスベスベですのね」フニフニ

勇者「手触りいいなあ」サスサス

姫「本当に」ムニムニ

魔王「ぅぅむ……む」パチリ

姫「あら、起こしてしまいましたかしら?」

魔王「そうだな。 ……心地よいなと思えばやはりそちの魔法か」

姫「ま、それもありますけど……」

魔王「む?」

勇者「私のひざの寝心地はいかがですか、魔法使いさん?」ニコッ

魔王「勇者……? ああ、妙にやわらかいなと思えばそういうことか」

勇者「はい、そうなんですよ」ニコニコ

魔王「バカにウレシそうだな?」

勇者「はい! 今回はちゃんと気付けましたよ」

魔王「? ……ああ、そういえば………。 おぼえておったのか?」

勇者「いいえ、さっき思い出しました。 二度同じことはしたくないんです」

魔王「そうだな。 二度は無駄だからな。 長生きしたいのであれば無駄は減らすべきだ。 余も無駄は嫌いだ。 無駄無駄……」

姫「……ちょっと妬けますわね。 前はそこがわたくしだったのに」

勇者「ちょっとだけなの? うふふ、そうなんだぁ」

姫「……正直に言えばかなり」メラメラ

勇者「でも、姫ちゃんは誰にもできない役目をしているんだからいいじゃない」

姫「人間の欲望というものには限りなど無いのですわ」

勇者「欲張りでやきもちやさんなんだね?」

姫「ええ、そうですわ。 欲望は基本的には止めないことにしていますの。 家での教育のせいで

  恥というものができてしまいましたが……」

勇者「うふ、わたしも欲張りなんだ。 いっしょだね?」

魔王「もうすこし寝る、しばし静かにしてくれ……」スースー

姫「まったく、当人は気付いていないのですからなおさらたちが悪いですわ」

勇者「♪」ナデナデ

はい、きょうはこの辺で。
正直侍ちゃんの妄想書いてるときが一番楽しいかもしれない。
最近リアルが忙しくてレッツゴー仮面ライダーを妹のおごりで見に行くぐらいの暇しかありません。
ショッカーグリード超かっこいい。 おごられたジャンクフードの味と屈辱は生涯忘れえぬものになりそうです。
ではでは、いつかわかりませんがまた次の投下でー

こんばんは、お久しぶりです。 
今回は説明?回なのでそんな楽しくも無い会話が延々と続けられます。
では、はじめます

・・・・・・

「着きやした、ここが魔界に続く『大空洞』でさ」

ヒョォォオオオオオオオオオ

姫「どこまで続いてるのか見えない螺旋階段ですわね」

騎士「なんとも不気味だな……」

戦士「こっから魔界に行くのか、わくわくするな!」

遊び人「ある意味才能とも言えるその楽天さは羨ましいかもしれない」

「じゃあ、あっしらはこれで。 また会長さんの指示が出たときに迎えにきまさあ」

魔王「うむ、ご苦労(ようやく終わったか)」

勇者「よし、じゃあ行こうか」タンタンタン

魔王「……(結局ほとんど対策が浮かばぬまま来てしまったか……)」スタスタ

侍「……殿が難しい顔をしておられるでござる」

姫「考えごとかしら?」

騎士「魔法使い殿、何か考え事でも?」

魔王「……(どうすればよいのだ? 我が娘に余を看破されないためには……)」

騎士「あの、魔法使い殿?」

魔王「……(むう……まずいぞ)」

騎士「せいッ」ドス

魔王「ごふっ」

騎士「魔法使い殿?」

魔王「む、すまぬな考え事をしておった」

姫「いったい何をそんなに悩んでいたんですの?」

魔王「……いや、あの会長という人間はどうやって魔界に親交を持ったのかとな(こやつらにばれたらそれこそアウトだ)」

侍「たしかに少し気になるところでござるが、あの会長殿なら大体のことは考えるだけ無駄なような気がするでござる」

魔王「……(また余のせいで戦争が勃発するのだけは避けねばならん。 何とかせねば……)」

騎士「得体の知れない人物だからな……あちこちにつてがあるのだろう」

姫「……(そういえば、城でも見かけたことがあるような……? 気のせいでしょうか)」

魔王「……(このフード……いつも深めにかぶっているつもりだが……もう少し深くかぶって……いや、そんなことでばれなければ苦労はない)」

侍「殿? どう思うでござる?」

魔王「ああ、そうだな……(やはり魔力を隠すしかないか……仕方が無い)」

侍「殿ー? 会話がかみ合っていないでござる」

魔王「ああ、そうだな……(しかし、実家に帰るだけでここまで悩まなければならないとは)」

侍「むぅ……拙者は殿の嫁でござるか?」

魔王「ああ、そうだな……(逃げたとばっちりがこんなところにもまわっておるとは)」

侍「重症でござる」ボタボタ

騎士「お前もな」

姫「頭と鼻血の二つの意味で、ですわね」

遊び人「そろそろ倒れてもおかしくない量のはず」

戦士「お、ここから先は階段じゃなくて平地だな? てことは……」

勇者「あ、出口発見!」ダダダダダ

戦士「あっ、フライングすんな!」ダダダダダ

遊び人「逃げで鍛え続けたこの健脚が負けるはずがない」ダダダダダ

姫「随分なはしゃぎようですこと」クスクス

騎士「彼らの目的はあくまで会長の話ではなく知らないもの見たさなのでしょう」クスリ

侍「殿、子供はとりあえず10人でいいでござるか?」

魔王「ああ、そうだな……」

騎士「老人から金を巻き上げる悪徳商法のような真似はよせ」ガシ

侍「後生だ、離して欲しいでござる! 拙者の脳内蓄音機に余すことなく録音するのでござる!」

姫「さっきから同じことしか言っていなくてよ……」

侍「今のうちに言質取っとくでござる! 離すでござる!」バタバタ

騎士「ほら、とっとと行くぞ」ズリズリ

姫「あら、あちらから光が……て、光?」

魔王「ここが、魔界(懐かしい……だいぶ変わってしまったな)」

騎士「随分、イメージと違うような……?」

勇者「なにここ……」

戦士「ここホントに魔界か?」

遊び人「本で読んだのと違う……」

一行が戸惑うのも無理は無い。

本来魔界というもののイメージは、恐らく『不毛の大地』 『轟く雷鳴』 『奇妙な植物だらけの森』

『流れ出る溶岩』 『毒沼』 『ヘドロのような川』 『全体的に暗い』 『土の下』 『太陽が無い』

などといったものに集約されるだろうが、一行が見たものの中にこれらは一切無かった。

夕方なのだとすぐにわかる茜色の空、白い雲、美しい湖には鳥型のカラフルな魔物が集まり、森ではさまざまな樹が我先にと

大空にむかってその背を伸ばしているが、不気味な形をしたものや、薄い本に出てきそうなうねうねしたものは

見受けられない。 川の水は川底の水棲の魔物の数が数えられるのではないかと思うほど澄んでおり、不快なにおいはしない。

溶岩どころか柔らかな土壌の上に草花の絨毯が敷かれている。

ただし、一つだけ不思議なことがあった。 太陽は見当たらない。 にもかかわらず明るいのだ。

ただ、一行は沈んだのだろうと考えることにした。

戦士「さってと、久々に野宿だな! まきとってくるわ」ガサガサ

勇者「あっ、 一応魔界だし危ないかも……」

魔王「余も行こう。 ついでに何か狩ってくる」ガサガサ

戦士「おっ、アタシとデートかい? やー照れるなぁ」

魔王「適当なのがいればよいのだがな……罠は面倒だ」

戦士「……少しは反応しろっての」

姫「では、わたくしはここいらを片付けるとしますわ」

騎士「では、私は料理の下準備でも」

勇者「あ、わたしもー」テテテ

・・・・・・

魔王「戻ったぞ」ガサ

戦士「うーっす」ガサ

勇者「お帰りなさい! どうだった?」

魔王「とりあえず、薪と適当な魚と肉、山菜をもってきた」

戦士「魔界のもんって喰えないイメージがあったけど、普通に喰えそうだぜ」

遊び人「あなたは何を食べても大丈夫そう」ボソ

夜・・・・・・

「「「「「スー、スー」」」」」

魔王「……(さて……)」スクッ

遊び人「どこに行くつもり?」

魔王「む、起こしてしまったか?」

遊び人「いや、理由を聞くために起きていた」

魔王「理由?」

遊び人「なぜあなたはこの景色に動揺していないのか」

魔王「……!」

遊び人「あなたほどの知識人が魔界を知らないはずが無い。 なのにまるで当然のような顔をしていた。……なぜ?」

魔王「ふむ……これは一本とられたな、まさか観察しておるとは」

遊び人「こたえて」

魔王「どうでもよかろう? それより、余もそちに用があるのだ」

遊び人「……何?(はぐらかされた……)」

魔王「うむ、そちも気付いたとおり、余はここに来るのが初めてではないのだ」

遊び人「そう……」

魔王「でな、ここには知人がわんさかおるのだが、ここにいるとばれてはならんのだ」

遊び人「……なぜ?」

魔王「気恥ずかしいからな」

遊び人「…………そう」

魔王「でだ、連中は余の魔力を知っておるゆえ消しておかねばならん。 さもなくばバレる」

遊び人「消す? ……あ、魔封じ」

魔王「左様。 よく学んでおるようだな。 それを余自身にかけるのだが……」

遊び人「問題が?」

魔王「いや、執り行うのは今すぐにでも可能だが有事の際に即座に解除できるわけでもないのでな、保険をかけようと思うのだ」

遊び人「保険?」

魔王「うむ、余の魔力の一部をそちに分けようかと思ってな」

遊び人「……でも」 

魔王「魔力は器に左右される。 そちの魔力が増えるだけで、余の魔力を悟られはせん」

遊び人「……そう、わかった」

魔王「ふむ、では……」

侍「拙者にも注いでくだされ」

遊び人「!?」

魔王「……いつ出て来るのかと思いきや、今か」

侍「遊び人だけ殿のアツいのを注ぎ込んでもらえるなんてズルイでござる! 拙者も欲しいでござる!」

遊び人「私が独占する」ドヤ

侍「殿! 先程一部といっていたでござりましょう!?」

魔王「……ああ、言ったな」

侍「では、拙者にも下され! 保険は多いほうがいいでござろう?」

魔王「……ふむ」

侍「こういうときに役割を果たしてこその臣下というもの! なにとぞ、どうか」

魔王「……よかろう。 たしかに多いに越したことは無い」

侍「あの、初めてなので優しくお願いするでござる……」ポッ

遊び人「……そーゆーんじゃねーからこれ」

朝・・・・・・

戦士「ん、朝か……」グググ

侍「おはようでござる、戦士」フアア

戦士「なんだ、アンタも起きたばっかか?」

侍「いや、あまりに興奮したせいで寝てないだけでござる」

戦士「はあ? 遠足に行く前の子供かアンタは」

侍「ふふ、お子様にはわからんでござるよ……」サスサス

戦士「……なぜ腹をさする」

侍「妄想で妊娠するところまでいってな……」

戦士「またか……」

以上です。 相変わらずみじかいっすね……リアルが忙しくなってきたもんで。
これは本格的にエターの可能性も見えて……まあ、いざとなったら無理やり完結か、忙しさが落ち着くまで生存報告ぐらいはするつもりです。見てくれる人がいるのであれば。
では、また次回の投下でお会いしましょう。 出したいキャラだけが頭で次々と浮かんできて困る。

ではではー

侍たんを気に入ってくださっているようで何よりです。
土日は投下できないので、今のうちに投下しちゃいますね
では、はじめます

・・・・・・

魔王「……着いたようだな」

侍「森を抜けたらすぐ城でござるか……」

勇者「ここが……」

遊び人「これは……」

姫「まあまあですわね」

騎士「姫、対抗心燃やさないでください」

戦士「白っ! だからここホントに魔界かよ!? なにこの絵本にでも出てきそうな外面!?」

勇者「いいじゃない戦士ちゃん、清潔そうで」

遊び人「もっときのことかはえてたほうがよかった?」

戦士「いや、そうじゃないけどさ……」

騎士「別にいいだろう? 私は思ったより魔界の長に好感が持てそうで正直ほっとしているよ」

姫「たしかに、臭い方は護衛したくありませんもの」

魔王「……」

勇者「あ、門番さんだ。 すみませーん」

門番「おや、人間の方ですか? 珍しいですな」

勇者「あのう、会長という人から用事を頼まれているんですけど、なにか聞いていませんか?」

門番「会長殿の? ……ということはあなた方が派遣護衛の方ですか?」

勇者「ハイ……まぁ」

門番「わかりました、少々お待ちください」

・・・・・・

魔王「……」シュッシュッ

遊び人「……何をしているの?」

魔王「香水をつけている。 見てわからんか?」

遊び人「……なぜ?」

魔王「言ったであろう? 知己がたくさんおると。 やつらは鼻が利くからな、きつめなやつにした」

戦士「なあ」

騎士「何だ?」

戦士「魔王ってなぁどんなカッコしてると思う?」

騎士「そうだな……これだけ魔界が想像とかけ離れたものだったからな、皆目見当がつかん」

戦士「案外アタシらみたいなカッコだったりしてな」

姫「高位の魔物にはそういう種もいるみたいですし、あながち間違いでもないかもしれませんわよ?」

勇者「うーん……」

門番「皆様、たいへんお待たせいたしました。 どうぞこちらへ、 魔王様が直々にお会いになるそうです」

王「……(いよいよか)」カツカツ

勇者「ちょっと緊張するなあ」ソワソワ

戦士「だーかーらー、腕は8本だっての!」

騎士「いや、目が3つのほうがありうる」

姫「進化の秘法使っているかもしれませんわよ」

遊び人「地獄の帝王(笑)」

魔王「……」

侍「む……」

・・・・・・

門番「ここから先は魔王様のエリアです。 私はここまでしか入れない」

戦士「うわ、この絨毯って踏んでいいのか?」フカ

騎士「随分と豪華な内装だな……」

魔王「侍よ、靴を脱ぐ必要はないぞ」

侍「え!? で、でも絨毯が」

??「構いませんよ」

遊び人「!」

勇者「あ、あなたは……」

魔姫「こんにちは、皆さん。 今回護衛していただく、魔姫と申します」ペコ

魔王「……(随分と大きくなって……)」ウルウル

騎士「魔法使い殿、フードを外しては……」

魔姫「ああいえ、大丈夫ですよ。 さ、こちらへどうぞ……」

・・・・・・

戦士「へぇー、じゃあやたら魔界がきれーなのはアンタのおかげなのか!」

魔姫「いえいえ、周りの皆さんががんばって下さっているからですよ」ニコニコ

遊び人「魔界の生物は瘴気を出すものだと思っていた」

魔姫「土と水が悪いだけで、きちんと育ててあげれば瘴気なんて出しませんよ」

姫「前はもっと魔界らしい魔界でしたの?」

魔姫「ええ、ですけどほんの数年前にちょっと魔界一帯が焼け野原になる機会があって、

   ついでにちょっとリフォームしちゃおうかな、なんて思いまして」

騎士「明らかについでで済まされる次元を超えてるように思われますが……」

魔姫「あはは、私よく潔癖症って言われるんです。 目の前にゴミがあったら消さずにいられなくて」ニコニコ

侍「そ、そうでござるか」ゾワ

魔姫「さて、そろそろ本題に入りましょう」

魔王「……」

勇者「は、はい」

魔姫「実は、この現状に不満を持っている魔族も少なくは無いのです」

戦士「きれいなのが嫌いなのか?」

魔姫「……いえ、そうではなく私が魔王であることが気に入らないようなのです」

遊び人「……どういうことですか?」

魔姫「本来魔族というのは、弱肉強食を旨とし自分の欲望のままに弱者から奪い強者から盗むというのが慣習

   だったのです。 ……ですので、魔王というのも当代最強の魔族が受け持つものなのですが……」

勇者「……魔王にはどうやってなるの?」

魔姫「一つ前の魔王との直接対決によって決まります。 ……私の場合は少し違うのですが」

騎士「なるほど……いかにも魔族らしいですな」

姫「血は関係ございませんのね。 割と合理的だと思いますわ」

侍「違うというのはなんでござるか?」

魔姫「はい、私のお父さ……先代の魔王様が、事情があって次期魔王を決める前に姿を消してしまったのです」

勇者「逃げたんですか?」

魔姫「はい……でも、理由があるんです。……詳しくは言えませんけど」

戦士「大したへたれだよなぁ、そいつも」

魔王「」グサ

遊び人「頂点に立つ者の心構えができていない」

魔王「」グサグサ

騎士「王には向いていなかったのではないか?」

姫「うちでしたら永遠に絶縁ものですわ」

魔王「ぐふぅ」ズバズババ

侍「と、殿……? そんな顔色で大丈夫でござるか?」

魔王「……大丈夫だ、問題無い」ボソ

魔姫「そこで、仕方が無いので魔王を決めるトーナメントを開催したのです」

戦士「そこでトーナメントが出てくるあたりさすが魔族だよな……」

遊び人「……まさか」

魔姫「はい、私が全試合無傷で優勝しました」

勇者「……すっご」

魔王「……(逞しくなりおって……)」ウル

侍「殿が最近情緒不安定でござる……」

戦士「オォゥ……そいつぁなんとも………」

姫「でも、それではなぜあなたが魔王であることに異を唱える方がいらっしゃいますの?」

魔姫「簡単です。 ……先代の方が強いからです」

魔王「……そんな事は無いと思うがな」ボソリ

騎士「それで、なぜ命を?」

魔姫「当代最強でないものが魔王を名乗ることをおこがましいと思うのでしょう。……どうもそれだけではないようですが」

侍「……なるほど、たしかに拙者の国でも権力者が退陣する前に同じ官職を名乗る連中がいたせいで争いになったことがあるでござる」

戦士「でもなんで暗殺なんだ? 魔族なら堂々とバトりにきてもおかしくは無いんじゃないのか?」

魔王「……!(たしかにその通りだ。 ……なぜだ?)」

魔姫「そう、そこが問題なのです。 たしかに、いままで1243回ほど死合を挑まれて全勝して、

   全員命はとらずに追い払っていますが、魔族であることに誇りを持っているのなら

   それでもなお正面から来るはずなのです。 ですから、何か他にも狙いがあるのだと思われるのです」

勇者「な、なるほどー」チンプンカンプン

姫「何か、今のままでは都合の悪いことがあるのかもしれないですわね」

騎士「いつの時代も、こういった話はあるのですな……」

おまけ・・・・・・

戦士「ところでさ、質問いいかな?」

魔姫「オーゥ、何でも聞いてください」

戦士「今ここでアンタを倒したらさ、……アタシが魔王になれんのかな?」

勇者「!」

遊び人「……!」

魔姫「………死ぬにはいい日です♪」

騎士「NOッッ!!!」


はい、今日はこのへんで……

ついに発売する前に飽きられたゲーム、エルシャダイが発売ですね。自分はハードをもってないので買いませんが。

そして、バキ3ヶ月無かった分60ページというボリュームたっぷりというのもうれしいです。

ようやくそれっぽい話になってきたかな? また次回の投下……できたらですけど

ではではー

こんばんは、前回は確かに説明回でしたので、つまらなかったらごめんなさい。

今回もある意味説明かもしれないです……とりあえず話は一ミリも進んでいません。

でははじめます

魔姫「……ところでそちらの……ええと」

魔王「……」ビク

勇者「魔法使いさんです」

魔姫「じー……」

魔王「……何用でしょうか?(まずい、勘付かれたか!?)」

魔姫「少々失礼します」スンスン

魔王「」

遊び人「!?」

戦士(え、エサ? 魔法使いはエサなのか!?)

魔姫「むぅ……勘違いでしょうか? いやでも……」

魔王「わ、私がどうかしたのですか?」

魔姫「ああ、すみません。 雰囲気とにおいがお父様ににていたものですからつい……」

勇者(ニオイ!?)

姫「なんと……魔王ともなれば、そんなこともできるのですね」

騎士「においって……」

魔姫「でも、お父様は香水はお嫌いだったはずですし……やっぱり、気のせいでした」

勇者「お父様……っていうと」

魔姫「ああ、先程言いかけましたが、先代の魔王です」

戦士「親子で魔王か……」

侍「ううむ、将軍家のようでござる」

魔姫「といっても、血は繋がってはいませんけど」

姫「そうなんですの?」

魔姫「拾われた身ですので」

姫「……すみません、無神経でしたわ」

魔姫「いいえ、いいんです。 ……私は捨てられてむしろよかったんです。 だってお父様に逢えましたから」ニコ

勇者「お父様が大好きなんですね……」

魔姫「はい、愛しています。 ……はあ、今頃どこにいるのやら」フゥ

魔王(娘よ……)ウル

遊び人「帰ってきたら、どうする?」

魔姫「そうですね……とりあえず、しばらく会えなかった分のお父様分を補給して……それから」

戦士「それから?」



魔姫「拘束して監禁しますかね」ピシャァアアン


魔王「えっ」ビク


魔姫「それから、毎日耳元で愛を囁きます。 もう二度とどこかへ行く気なんて起きなくなるよう徹底的に。 コレが「フェーズ1です」

戦士「ふぇ、フェーズ……?」

魔姫「フェーズ2では、世界各地に居座ってるお父様の嫁候補気取りのあばずれどもを一人残らず叩きのめしに行きます」

騎士「嫁候補?」

魔姫「はい、魔族というのは強いことが最高のステータスですから、もてるんですよお父様は。 外見も素敵なので、魔族以外からも人気があるとか」ギリ

遊び人「……(怖っ)」

姫「か、勝てるんですの? 相手も相応の実力者なのでしょうが……」

魔姫「確かに、現時点では敵わない公算が高いですが、そのフェーズに移行した頃には私はお父様の愛によって無敵になっているはずですので」シレッ

侍「魔王殿の愛にはそんな効果があるでござるか?」

魔姫「いいえ? 愛は無敵ってよく言うじゃありませんか」

勇者「そうですよね!」

戦士「いやそうですじゃないだろ」ビシ

魔姫「そして邪魔者どもを全て消し去ってフェーズ3に移行します」

騎士「……その内容は」

魔姫「障害が全て取り払われたので、お父様をとことん犯し尽くします」

魔王「ぶほっ」バタン

侍「とっ、殿!? お気をたしかに!」

魔姫「この頃にはすでにお父様の心を手に入れてるも同然な予定ですから、もしかしたら和姦もありえます」

姫「お、おほほ……」

魔姫「そして、私無しでは生きられない身体になっていただきます」

遊び人「……」

魔姫「こうして、お父様から二度と離れないような環境を作り上げて終了です」

勇者「将来のことそんなに考えているなんて凄いですね!」

戦士「褒めちゃダメだ褒めちゃダメだ褒めちゃダメだ………」ビシビシビシ

勇者「あう、あうっ、あう! い、痛いよ戦士ちゃん」

戦士「明らかに褒める場所じゃないだろ! どう考えてもどん引きするところだろうが!?」

勇者「え? そうかなぁこれくらい好きなヒト相手なら普通だと思うけど」

遊び人「……すさまじい」

魔姫「大分練りこんでありますよ。 ずっと前から計画していましたから……あ」

騎士「ど、どうされました?」

魔姫「いえ……お父様の特に親しい友人の方たちは残しておいて、お父様のハーレムを建設するのもいいかなとおもったのですが……」

姫「………が?」

魔姫「お父様がほかのメスどもに愛想振りまいてるところを想像すると殺意が芽生えてきたので止めにします。 まあ、お父様がどうしても

   というなら条件付で許しますが」

戦士「じょうけん?」

魔姫「私を一番愛してくれることと、他の人といる時は必ず私を呼んで3人で、ということです」

遊び人「うわ」

魔姫「ホントは私だけを見て欲しいですけど、お父様もオトコですし……最大限譲歩しましたよ?」

魔王「」ブクブク

侍「との! ……殿ォおおおおおーーー!!!」

魔姫「小さい頃から海皇さんとかにはお世話になってますし……まあ、多少は大目に見ます」

勇者「海皇さんとお知り合いなんですか?」

魔姫「はい、幼い頃よくお父様と招かれました。 ……あなたも知り合いなのですか?」

勇者「はい、お呼ばれしました!」

魔姫「まあ、そうなんですか。 亀さん、素晴らしかったでしょう? 私小さい時はアレに乗るのが大好きで……」

勇者「はい、すごいですよね。 わたしも感動しちゃってました。 あと……」

戦士「アタシか? ひょっとしてアタシが薄情なだけで、アレが普通なのか……?」

騎士「安心しろ、お前は普通だ」

姫「勇者さん……実は結構凄いんですのね」

遊び人「……でも前からどこと無くそんな印象はあった気がする」

侍「返事をしてください! ……あ、待てよ? これ襲っても問題ねえんじゃねえでござるかな……

  ああでも、やっぱり合意の一言がないと………」

魔王「」ビクンビクン

相変わらず短くて申し訳ないですけど、ここまでです。 次回からは話も進んでいく……はず

うん、このSSは>>1の妄想でできているから、こうなるのは仕方が無いことなんだ。申し訳なく思っているよ。

趣味をぶち込んだらこんなキャラになった。後悔はしていない。 反省はしている。

次回の投下は相変わらず未定です。

ではではー

お久しぶりです。 今回も説明です……すみません

まあ、ここが終わればまたおバカな話に戻りたいと思うので、もうちっとだけお付き合いください。

では、始めます

魔姫「すっかり話がそれてしまいましたね、夕食を頂きながらお話しましょうか」

戦士「この量は……」

騎士「10万キロカロリーぐらいありそうですな」

遊び人「これぐらいなら何とか……」パクパク

勇者「おいしいですね、魔法使いさん?」

魔王「…………ああ、そうだな」グッタリ

侍「殿、本当に大丈夫でござるか? 無理はなさらないで下され……」

魔王「大事無い。 ただ、どこで間違えたのか遡って探しておるだけだ」

姫「重症ですわね……最近こればっかりですわ」

魔姫「では、本題なのですが……」モキュモキュ

寝室・・・・・・

魔姫「すぅ……」

??「やっぱりだめだったか……」シュタ

魔姫「うふふ……お父様………ああん」スースー

??「どんな夢を見ていらっしゃるのだろうか? ……まあいい、用は済んだしさっさと」

姫「そこまでですわ!」ピカー

??「!?」

姫「寝ている人間に襲い掛かるなんて言語道断悪逆卑劣! あなた、女のくせに女の敵ですのね」ビシィ

戦士「またこの演出か……」

騎士「こればっかりは譲れないらしい」

遊び人「……目立ちたがりのバカ」

勇者「けっこうカッコイイと思うけど……」

侍「殿にやって欲しかったでござるなぁ」ハァ

魔王「……あれで腕は確かだからな、そうさせてやれば働くというのならさせてやればよい」

??「え、いやあの……ゑ?」

魔王「……む、こやつ人獣族の者だな」

??「げっ、何でこんなあっさりばれてんの……?」

姫「人獣族の方が魔姫さんの暗殺を目論んでましたの?」

??「……え? なんじゃそら」

姫「あら? 違いましたの?」

魔王「罪人は皆同じことを言う」

??「ちょ、ちょっと待ってください! 別に暗殺なんてそんな物騒な真似はするつもりは無いですって!」

戦士「こっちはネタ摑んでんだよ! 大人しくしろや」

遊び人「いまさら白々しい」

勇者「自首すれば罪も軽くなるかも……」

??「お願いですから、話を聞いてください! 情状酌量の余地はあるから」

魔王「いいだろう。……隙を着いて逃げようなどとはするなよ?」

??「逃げれるとは思ってないですよ……」

魔姫「魔王からは逃げられません………!」スースー

??「えっ!? ……ね、寝言?」

遊び人「どんな寝言……」

勇者「どんな夢を見てるんだろう?」

侍「想像もつかんでござるな」

戦士「しかし、こんだけ騒いでてもまったく起きる気配が無いとは……危機だってのに」

騎士「危機として見てくれているのかな? ……恐らく敵となりうるレベルの者がいないということだろう」

姫「戦うことが生きがいの魔族のなかで、このキングの寝相をもつ方がどれくらいいるのやら……」

魔王「なんとふてぶてしい……」


・・・・・・

魔姫「では、これから『ギルティー!? オア ノットギルティー!? チキチキジャッジメンツ・(首が)ポロリもあるよ!・』を開催しまーす」

遊び人「いえーい」

魔姫「では、今回の罪人の方、お名前をどうぞ」

間者「はい、間者といいます……」

侍「めっちゃ尻尾が震えているでござる……」

魔姫「では、私の城にわざわざ忍び込んだ理由をお聞かせ願えますか?」カキカキ

間者「……ええと、クライアントから情報を収集するように言われまして」

勇者「お話が聞きたかったの?」

騎士「広い意味ではそうなるでしょうな」

魔姫「して、その求められた情報というのは?」カリカリ

間者「ハイ、……現在行方をくらましている先代魔王様が、いま城にお見えになっているという情報の真偽を確かめてこいといわれました」

魔王「!?」

戦士「なんじゃそりゃ? でまかせもいいとこだな」

魔王「HAHAHA,そうであるな」

戦士「??」

魔姫「なるほど……雇い主は?」

間者「ソレばっかりは言えません! 職業柄そういうのだけは吐かないことにしてるんです」

魔姫「ええと、では質問を変えます」

間者「はい……」



魔姫「素直に吐くのと、内臓ごと口から吐き出すのはどっちがお好みですか?」


間者「素直になります」キリッ

魔姫「いい心がけですわ。 それで、どなたから?」

間者「ええと、まず……」

遊び人「……まず?」

姫「仕事掛け持ちしていたのですか。 いい度胸してますわ」

魔姫「続けて?」

間者「ええと……」

・・・・・・

間者「……ざっとこんなものですね」

魔姫「なるほど、ありがとうございます」

騎士「すさまじい顔ぶれだな……」

勇者「そうなんですか?」

騎士「ああ、いまあげられた魔物のうちひとりでもその気になれば三日で国が滅ぶといわれている」

戦士「うひゃあ、さぞかしつええんだろうなァ」ゴクリ

姫「どこの巨神兵ですの……」

遊び人「本人が強いのももちろんだけれど、今あげられた名前は大体がこちらで言ういわゆる『王』に分類される」

侍「その割にはおなごの名前がほとんどだったような……」

騎士「男の名前は大概が男色で有名な連中だ。 しかも強い」

魔王「……」ゾワ

騎士「まあ、無理に襲いはしないそうだ。 彼らは自分に絶対の自信を持っているからな」

魔王「……ほっ」

魔姫「ちっ……あのボケ婆ども………いい度胸してますね」

魔王「……」ビク

魔姫「うふふ……まあいいでしょう。 これでお仕事は終了です、お疲れ様でした」

勇者「おつかれさまでしたー」

魔王「……(ふぅ、やっと終わった……)」


魔姫「なんていうと思っているんですか? ……お と う さ……」ガシャアアン


戦士「何だ!?」

遊び人「龍!?」

龍「ガアアア!」

騎士「なぜ今……」

龍「がう」ガシ

魔王「え、余?」

姫「魔法使いさん!? いけない……!」ダッ

侍「ええい、殿をはなせこのトカゲ!」ガシガシ

龍「ぶぅうううー」バサァ

魔王「何!? お前たち離れ……」

龍「ごおおーん」バッサバッサ

侍「うわあ!」ドサ

勇者「魔法使いさん!」

魔王「く、おのれ……魔法が使えれば……くやしいっ、でも」

・・・・・・

戦士「な、何だったんだ今のは……」

侍「殿がさらわれたでござる!」

勇者「いったい誰が……」

遊び人「わけがわからない」

魔姫「どこのアマが……?」

会長「その質問には私が答えようじゃないか!!」バアン

助手「お久しぶりです皆さん」

勇者「会長さん!」

魔姫「あら、お久しぶりですね」

会長「やあ諸君! 早速だが本題だ! 魔法使い君と姫君、ついでに騎士君は龍族の手のものにさらわれたのだよ!」

遊び人「……ホントだ、二人もいない」

侍「あいつら、抜け駆けしおって……」

戦士「いや、違うだろ」ビシ

会長「どうやら魔法使い君以外はしがみついて行ったようだがね! 目的はあくまで魔法使い君のようだ」

勇者「会長さん……」

会長「なんだね、勇者君?」

勇者「教えてください、みんなのさらわれた場所を」

会長「聞いてどうするのだね? はっきり言ってそうそう簡単に行ける場所ではないが」

勇者「助けに行くに決まっています。 いいから、早く教えてください!」

戦士「そうだぜ、とっとと教えな」

侍「殿……どうかご無事で」ギュッ

遊び人「……しばらくは自習」

会長「いいだろう。 彼らは龍族の大陸に行ってしまった! 早々に追いかけないとどんどん救出が困難になるだろう!」

遊び人「龍族の大陸……!」

戦士「よし、とっとと行こうぜ」ザッ

勇者「そうです、早く行きましょう!」

 

魔姫「いいえ、行くのはわたしだけで十分です」


勇者「え?」

戦士「おいおい、いくらあんたでも……」

魔姫「正直あなた方がいても邪魔なだけです。 早々にお消えなさい」

戦士「このやろ……!」

勇者「イヤです。わたしたちも行きます」

遊び人「右に同じ」

侍「行くに決まっているでござる!」

魔姫「……邪魔するならこの場でのしてさし上げてもいいのですよ」バキバキバキ

勇者「絶っ対に、行きます!」

戦士「あたりめえだろ!」

遊び人「勝手に行く」

侍「殿に会えないのなら生きている意味がないでござる!」


魔姫「……」

勇者「……」キッ

魔姫「………はぁ、わかりました。 皆さんもあの方の大切な人たちのようですし」

戦士「それじゃぁ……」

魔姫「はい、私はやめておきましょう。 皆さん、あの方をよろしくお願いします

   (この方々を泣かせると、お父様に怒られそうですし……ね。 それに、お父様なら大丈夫でしょう

    二人の会えない時間が愛を育むのです)」

会長「意外とあっさり折れるね? 魔姫君!」

魔姫「私も行きたいですけど……まあ、いいです。何か事情があるようですし」

助手「では、龍族の大陸の場所ですが……」


間者「あれ、私さいご空気?」



はい、今回はこれで終了です。

最近大分リアルが忙しくなってきたので、投下減りそうです……

大人数が難しいから分割したとかじゃないですよ? ええホントに

書いてて思ったけど、龍にさらわれちゃうとか魔王マジヒロインですね……

ではではー

お久しぶりです。 投下させていただきます

龍「がう」ポイ

魔王「おっと」スタ

魔王「ここは……どこだ? 見覚えがあるような無いような……」

魔王「しかしながら不覚をとったな。 ヘタしたら首から上が食いちぎられて泣き別れ、何てこともありえた」

魔王「どこの狼藉者だ? 余を連れ去るなどとは……よほど生ゴミになりたいと見える」

魔王「……勇者たちは大丈夫だろうか? いや、あれでそこそこしっかりしておるしな……いやしかし」

姫「大丈夫だと思いますわよ?」ナデナデ

龍「クゥン」ハッハッ

騎士「うむ……よく調練されているな」ナデナデ

龍「にゃうん」ゴロゴロ

姫「よくのどならせますわね」

騎士「猫と大して変わりませんよ?」

魔王「………なぜお前たちがおるのだ?」

姫「あら、お邪魔でして?」

騎士「独りは心細いでしょう? いいではないですか」

魔王「……まぁ、よかろう」

姫「素直でよろしいですわ。 ところで、あなたは拉致られるようなことで何か身に覚えはありませんこと?」

魔王「あいにく身に覚えがないな。だが……む」

騎士「何か来ますね」

姫「あら、早速犯人さんと顔合わせですの?」

魔王「……余のそばから離れるでないぞ。 今の状態では正直不安だ」

騎士「いえ、ここは自分が」

魔王「いや、余が出る。 貴様ら程度なら何とか護りきれるだろうからな」

騎士「さっき自分で状態がどうたらといってませんでしたか?」

魔王「性分なのだ。 ……それより来たぞ」

??「……ありゃ? 三人もいるのか?」
 
魔王「なに?」

??「おっかしいな? 俺様は魔王を連れてこいって言ったと思ったけど」

龍「がうがう」カクカクシカジカ

??「あー? そこのおっさんをここに置いとけば魔王が来る? なして?」

姫「随分汚い喋り方の女性ですわね」

魔王「お、おっさん……」

騎士「お気を確かに」

??「へぇー、そこのおっさんが? そりゃあまた……」

姫「龍と喋ってますわ……」

魔王「そうだな、ということは恐らく人間ではなかろう」イジイジ

騎士「いじけながら考察しないでください」

??「まあいいや。 あー、そこのおっさん!」

魔王「……?」キョロキョロ

??「いや、アンタのことだよ」

魔王「何も聞こえぬな。 そちはどうだ?」

姫「聞こえませんわね」

騎士「そもそも何か聞こえたんですか?」

??「あー……おい、そこのお兄さん!」

魔王「なんだ?」

??「…………あー、悪いんだけどさ、しばらくここに居てもらうわ」

魔王「断る、と言ったら?」

??「あー? ……動けなくしとこうかね」ボキパキ

騎士「……っ」チャキ

魔王「よせ」

騎士「しかし」

魔王「よい。 動けなくすると言ったな? どうするのか教えてもらいたいものだが」

??「あー、どーすっかなー? 今チャンスみたいだし、カラダに教え込もうかね? 俺様はあんまりそーゆーのすきじゃねーんだけど」ポリポリ

姫「……そもそも貴方は何なんですの?」

??「おっと、自己紹介すんのわすれてたかぁ。 俺様は龍姫ってんだ」

魔王「やはりな」

龍姫「あー? 俺様の正体知ってたのか?」

魔王「いいや? ただその龍族特有の低血圧な喋り方から推測しただけだ」

騎士「トカゲ共が」

姫「ちょっ……龍族にトカゲは」

龍姫「あー? 今俺様のことなんつったぁ?」ギロ

魔王「とってもかっこいいゲンタシンの略だ。気にするな」

騎士「爬虫類が……」

龍姫「あー?」ピキ

姫「なんで火に油を!?」

騎士「おとなしく空飛ぶ馬の代わりをしていればいいものを……」

龍姫「……もー頭来た。 お前踏み潰すわ」ギシィ

騎士「やれるものならやってみろ」ジャキン

魔王「……やめい」

騎士「どいて下され魔法使い殿。 こいつらを見ていると胸の奥で漆黒の殺意が渦巻いてしょうがないのです」

姫「男の世界ですの!?」

龍姫「俺様は一応この種の頭だからよぅ……ここまでコケにされて黙ってらんねーんだわ」

魔王「……どうすればこの場をおさめてくれるのだ?」

騎士「魔法使い殿!」

龍姫「あー? そこの馬鹿が誠意をみせねーってんなら、アンタに誠意見せてもらうしかねぇよな?」

魔王「……ふむ、ではしばらくここで世話になる間、余がそちの世話係をさせてもらおう。 いかがだろうか?(意外に融通は利くのだな。 トカゲ共にありがちな

   ただの単細胞ではなさそうだ)」

龍姫「……アンタ相当プライド高そうに見えたんだけどな? 気のせいか?」

魔王「……さてな。 そう思ってくれるのであれば、ここは余のプライドを潰すということで一つどうだ?」

騎士「……」ギリッ

姫「魔法使いさん……」

龍姫「……ちっ。 あー、わかったよ。 それでチャラにしとくわ」

魔王「感謝する。 (助かったな。 正直今の状態で戦いたくは無い相手だ)」

龍姫「じゃあ、早速働いてもらうぜ。 こっちだ」

魔王「了解した」カツカツ

龍姫「お前らも来な。 部屋とか教えっから」スタスタ

騎士「……」スタスタ

姫「騎士……」タタタ

注意:ストーリー的にあってもなくてもいいので若干てけとーです

番外編=魔王と魔姫の出会い=

10年前・・・・・・

魔王「雨か……」ザーザー

魔王「ふぅ、どうやら村に着けたようだな。 宿屋を探すか……」

魔王「……妙だな? 人の気配を感じない。 それにこの土地に掛かっているこの魔力はいったい……」

「はやくやっちまえ!」

「消えろ、この悪魔!」

魔王「む? あちらで嗜虐的な祭りが催されているようだな。 行ってみるとしよう」スタスタ

・・・・・・

「とっとと殺せ!」

「いいや……相手はガキっつっても呪い持ちだ! 触ればどんな呪いがうつるか……」

「クソが! おらッ!」バキッ

??「あうっ」ベシャ

「ハァー、ハァー」

「し、死んだか?」

??「うう……」ムクリ

「!!……しぶてえガキだ」グイ

??「……っ、首が………」ギリギリ

「死ね……疫病神!」

「お前さえ居なくなればこの村の呪いも解けるんだ! さっさといなくなれ!」

「とっとと生贄になれ!」

??「か……は………あう」ギリギリ

「よし、これで……!」

魔王「やめい」

「……?」クルリ

??「あ……ああ…」

魔王「聞こえなかったのか? 止めろといっておる」

「何だお前!」

「よそ者が口を出すんじゃねぇ!」

「お呼びじゃねぇんだよオメェさんはよ」

魔王「黙れ」

「「「ひっ……」」」ビクッ

魔王「いい加減に離せ。 でないと、腕ごと貴様から引き剥がすぞ」

「……っち! ホラよ!」ブン

??「うわっ……」ヒュー

魔王「おっと」ボフ

??「……あれ? 地面……って、こんなに………柔らかかったかな? …それに温かいです」

魔王「ふん、地面と比べられるとはな」

??「……あなたは、誰ですか?」

魔王「通りすがりの魔法使いだ」

「おい、アンタ魔法使いなのか?」

魔王「……そうだが?」

「俺達の村を救ってくれないか? 頼む!」

魔王「よかろう。 今日の宿と食事をくれるのであれば即座に解決しよう」

「ほ、ホントか!?」

魔王「うむ。 お前達の悩みとは、おそらくこの土地一帯の土のことであろう?」

「な、なぜそれを!?」

魔王「過剰な魔力を土から感じる。 なぁに、毒抜きするだけでしまいだ、10秒も要らん」キュウウウウ

「な、何やってんだアンタ? その光は……」

魔王「美しいであろう? この土地の魔力を吸い取っておるのだ。あとはこうして……」

宿屋・・・・・・

魔王「とまあ、必要なことはしておいたからな。 もう大丈夫であろ」モキュモキュ

村長「本当に、なんとお礼申し上げたらいいか……」

魔王「気にするな。 趣味の一環だ。 それに余にも都合がよかった」モグモグ

村長「そういってもらえると非常にありがたい」

魔王「ときに、村長よ。 なぜあの子供を生贄にしようとしたのだ?(なかばパニック状態の連中なら、ちょっと魔力で操れば操作ぐらいわけもない。

   む、この魔法を応用すれば一対一の交渉にも使えるか……?)」

村長「……あの子は、呪われた子ですゆえ」

魔王「面白いな。 話してみろ」

村長「はい、実は……」

次の日・・・・・・

??「……」ボー

魔王「探したぞ」ザッ

??「……あ、昨日の人」

魔王「そうだな。 (なるほど、気味悪がって誰も近寄らないというのは本当のようだな)」

??「……昨日はありがとうございました。 もう私に話しかけないほうがいいですよ」

魔王「なぜだ? (齢の割りに妙に大人びているように感じるのもそのせいか)」

??「私は呪われているらしいので」

魔王「面白いな、ぜひ究明してみたい。 ……どうだ、余と来ないか?」

??「あなたと?」

魔王「うむ。 その呪いとやらに実に興味を引かれた。 来い」

??「いい、んですか? ついていって」

魔王「そういっておる」

??「……ホントに?」

魔王「ああ」

??「うぇぇ……」グス

魔王「なぜ泣くのだ……」

??「うれしくて………」

魔王「そうか。 では、いくぞ」スッ

??「…はい!」ガシッ

・・・・・・

魔姫「と、いうのがお父様との馴れ初めです。きゃ、いっちゃった」クネクネ

助手「はぁ……頭の中身は直接本人に聞いたんですか?(会長に押し付けられた……)」

魔姫「そうです。 いやぁ、今思い出しても濡れますね、あの時のお父様のお顔……」ウットリ

助手「ところで、あなたの名前は……」

魔姫「お父様から頂きました。 昔の名前は覚えていません」

助手「そうですか……」

魔姫「ああ、早くお父様とおおっぴらにいちゃつける日が来ないかしら………」フゥ

助手(物憂げ顔で悩んでる内容がこれだからなぁ……)

助手「よくそんなにうきうき話せますね? 随分重たい話のようにみうけられますけどー?」

魔姫「なぜです? 私とお父様の感動のラブストーリーの序章ですよ? 呪われた身を何度も神に感謝したものです」

助手「はぁ、そうなんですか」

魔姫「感謝をこめて、一日1万回の正拳突きをしていた時期もありますね」

助手「……いつからお父様を好きになったんですか?(コイツまじもんだよ……)」

魔姫「気付いた時には既に。 恋や愛なんて生易しいものではない感情が芽生えていたのです!」

助手「あぁそうですか」

魔姫「思うに……この世界には言葉が少なすぎます」

助手「はぁ」

魔姫「『愛する』という言葉以上の『愛する』表現が無いのです」

助手「へぇ」

魔姫「それでですね……」

助手「いつまで続くの………」

はい、今日はこの辺で。 魔王と魔姫の絡みが少なかったので急遽補給したせいで、なんか

変な話になっています。後々で絡むんで勘弁してくだしあ。

最近リアルが忙しいので、エタラないので精一杯なんでさ。

では、また次の投下でー。読んでいただいてありがとうございます

お久しぶりです。 時間ができたので投下します。 ただし、短いです

・・・・・・

龍姫「……で、ここがあんたらの部屋だ」

姫「へぇ、意外としゃれた部屋を貸してくださるのですわね?」

龍姫「? これくらい普通だろ」

騎士「……」

姫「それは失礼しましたわ」

龍姫「じゃぁ、飯になったら呼ぶから。 ああ、お前はコッチだ」

魔王「……了解した」カツカツ

・・・・・・

龍姫「着いたぞ」

魔王「ここは……」

龍姫「俺様の部屋だよ。 まぁ入れや」

魔王「ふむ……失礼する(客間より広いが大分殺風景だな)」

龍姫「よっこらしょっと。ほれ、座れよ」ギシ

魔王「うむ」ギシ

龍姫「さて……さしあたり、お前ができることを聞いておこうか」

魔王「家事は得意だぞ。 少なくとも喧嘩よりはな」

龍姫「あー、そうなのか。 料理は?」

魔王「頬がとろけ落ちないように注意することだな」

龍姫「へー、大した自信だな?」

魔王「まあ、舌を肥やされ過ぎても困るからほどほどにしてはいるがな」

龍姫「贅沢が好きそうなナリじゃあないわな」ケラケラ

魔王「うむ。 だからこの城は中々心地よいぞ」

龍姫「あー……、そりゃ何より」

魔王「まあ任せておくがいい。 余は歴代最高峰の家事能力とパワースピードスタミナを併せ持った次世代型魔法使いであるからな」

龍姫「あー……」

魔王「貴様の暮らしをバッチリサポート、痒くて手が届かないところから人にはとても頼めないところまで任せて安心魔法使い、乞うご期待……といったところか」

龍姫「はきはきしてんなあ」

魔王「む……、どうも余は自分の趣味を活かせるとなると自制が利かぬようでな」

龍姫「あー、まあいいや………。 期待してるぞ」

魔王「うむ」

龍姫「あー……そろそろ本題に入ってもいいか?」

魔王「よかろう。 余をさらった理由か」

龍姫「本音をいやあ魔王をさらってきたかったんだけどな」

魔王「なぜだ?」

龍姫「あー……どうすっかな……言ってもいいか。 ……いいよな」

魔王「……?」

龍姫「実はな……俺様は割といい血筋の出なんだけどよ」

魔王「ほう(さっき頭がどうとか言っておったな)」

龍姫「今度な……あー、なんて名前だったか………」

魔王「……(こやつもボケが進んでおるのか?)」

龍姫「なんたらの試練とか言うのを受けなきゃならんらしいんだわ」

魔王「随分アバウトだな……」

龍姫「うるせえよ。 でだ、その試練にはあんまりに厳しいから条件付で同行者を一人連れてっていいんだと」

魔王「なるほど。……して、その条件とやらは?」

龍姫「あー、同性以外ってことだな」

魔王「なぜだ?」

龍姫「さーな? 野郎二人だと簡単だから、とかじゃねえの?」

魔王「何をするのかは知らぬのか?」

龍姫「洞窟に入ってなんかするらしいぜ」

魔王「ほかは?」

龍姫「あー? 知らん」

魔王「なんとまあ……」

龍姫「しゃーねーだろ。 決まりで誰も教えちゃくれねーんだからよ」

魔王「なるほどな。 ところで、そちは男なのか?」

龍姫「あ? なにいってんだ?」

魔王「同行者は異性でなくてはならないのであろう?」

龍姫「おう」

魔王「現在の魔王は女性がつとめておるぞ」

龍姫「え、マジで?」

魔王「うむ、マジだ」

龍姫「嘘だろ?」

魔王「悪いが、嘘は言ってはおらん」

龍姫「えー……どうすっかな………」

魔王「……余が自分で言うのもなんだが、疑わぬのか?」

龍姫「あー?」

魔王「会って数時間しかたっておらぬというのに」

龍姫「嘘はいってねーんだろ?」

魔王「無論だ」

龍姫「じゃあ、いーじゃねえか」

魔王「……で、あるか(ほう、これはなかなか……)」

龍姫「んー……どうしたもんかね」

魔王「龍姫よ」

龍姫「ん? 何だ」

魔王「そちの同行者、この余にまかせてはもらえぬだろうか」

龍姫「あー? アンタが?」

魔王「左様。 そちをなかなか気に入ってしまったのでな。……いかがか、ご主人?」

龍姫「あー……まあ、俺様が全部なんとかすりゃあいいからな。 じゃあ頼むわ」

魔王「即決だな。 だがありがたき幸せだぞ、ご主人」

龍姫「へーへー。 まあ、なんかあっても守っちゃるから安心しとけ」

魔王「ふふ、そうさせてもらおう」

・・・・・・

姫「騎士……?」

騎士「何でしょうか、姫」

姫「さっきはなぜあんなことを? あなたらしくありませんわ」

騎士「……わかっております。 もうだいぶ頭も冷えました」

姫「……そうですか。 ならいいですわ」

騎士「ありがとうございます」

龍姫「おーいお前ら、飯だぞー」ガチャ

姫「わかりましたわ。 ほら、騎士?」

騎士「え、ええ。 ……龍姫殿」

龍姫「あー? どした」

騎士「先ほどは申し訳ないことをした。 このとおりだ」フカブカー

龍姫「あー、気にすんな。 あれはもうチャラだ」

騎士「ありがたい……」

龍姫「魔法使いに感謝しろよ?」

騎士「……そうさせていただく」

龍姫「じゃ、いくぞ」

食堂・・・・・・

龍姫「そろそろ料理が出るはずだが……」

姫「そういえば、魔法使いさんの姿が見えませんが、どちらに?」

龍姫「あー? そりゃあ……」

魔王「お待たせした、ご主人」スタスタ

龍姫「おー、来たか」

騎士「なっ……ま、魔法使い殿?」

魔王「何だ?」

姫「その格好は……?」

魔王「格好? このエプロンのことか」

騎士「エプロン……だと……(そんな馬鹿な)」

姫「あなたの中ではメイド服はエプロンとおっしゃいますの?」

魔王「??? メイド服とはなんだ? 給仕が着る服ならばそれがエプロンではないのか」

騎士「いや、あの……」

龍姫「なんでもいいから早くしてくれ、飯が冷めちまう」

魔王「む、これは申し訳ない」コト

姫「ええー……」

魔王「ほれ」コト コト

騎士「ど、どうも(しかしこれは……)」

姫「ありがとうございますわ(これは……)」



姫・騎士(侍がいなくて本当によかった(ですわ))



船上・・・・・・

侍「ヘキシッ!」

勇者「侍ちゃん、カゼ?」

遊び人「……馬鹿でもカゼは引くの?」

戦士「ちょっと考えにくいな」

侍「いや、カゼではござらん。 きっと殿が拙者のことをおもってくれているのでござろう」

戦士「これだよ」

遊び人「やはり、カゼを引くはずもない」

戦士「龍の大陸ねえ……。 そこに、魔法使いが……」

侍「殿……ああ、はやく会いとうございます」

遊び人「会ったら、次の課題もらわないと」

勇者「魔法使いさん……待っててください」

今日はこのくらいで…… 最近マジで忙しくなってまいりました。

次これるのはいつになるやら……まあ、見てくださる人がいる限りはがんばりますので

あと、生存報告ってどのくらいのペースでするべきですか? 今ぐらいで大丈夫ですかね

ではではー

お久しぶりです。 今回はストーリー()を妄想しながら、それに合わせて作ったので若干お見苦しいかもしれませぬ。 


まあ、このSSがそもそも見苦しいから気にしません。 では投下

あ、書き手の能力の関係上ズボンは脱がなくていいです

・・・・・・

姫・騎士「「龍の試練?」」

龍姫「そうそう。 ついさっき名前思い出したわ」

騎士「で、そのしきたりによって今この城には誰もいないと?」

龍姫「あー。 精神統一のためなんだとさ、俺様の先祖はどんだけ繊細だったんだっつーの」

姫「あなたが豪胆すぎる気もしますけど……」

龍姫「いいんだよ、これぐらいじゃねえと王様はつとまんねえよ」

姫「……………なるほど、一理ありますわ」

魔王「その点、現在の魔王もかなり優秀だな」

龍姫「あー……直接会ったことはねえからわからねえけど、そうなのか」

騎士「ええ……まあ。 少しばかり変わった方でしたが」

姫「まあ、魔王を決めるシステムからして、肉体の優秀さは間違いないのでしょうが……頭もよさそうでしたわ」

龍姫「そりゃすげーな」

魔王「うむ」

魔王城・・・・・・

魔姫「へくちっ! 今、どこかでお父様が私を褒めてくださっていますわ……!」

・・・・・・

龍姫「っつーわけで、パートナーが必要なんだわ」

騎士「なるほど……あなたのパートナーとなれば、そうそう見つからな……」

龍姫「ああ、もうみつけてるぜ」

姫「どなたですの?」

魔王「余だ」

姫「へ?」

龍姫「おお、こいつがやってくれるっつーから頼んだんだわ」

魔王「うむ、志願させてもらった(きっと、龍族秘伝の魔術がその洞窟にはあるに違いない……じゅるり)」

姫「危険ではありませんの?」

魔王「問題なかろう? あくまで付き人だ」

騎士「実力的には問題ないかとは存じますが……(二人きりでくらーい洞窟だと? ふざけろ)」

龍姫「心配すんなって。 俺様がちゃんと守るからよ」ドン

姫「……いえ、そういうことではなくてですね(まあ、この方なら大丈夫でしょう)」

魔王「大丈夫だ、余を信じておけ」

騎士「……わかりました(さすがに、大丈夫だろう)」

船の上、船出から数日後・・・・・・

勇者「あ、アレじゃないかな?」

戦士「どれどれ?」

勇者「あれだよ、あそこ」クイクイ

戦士「おー、アレか」

遊び人「どこ?」

侍「あそこでござる。 望遠鏡を使ってみるといい」スッ

遊び人「ありがとう」グッ

遊び人「……なんであれが肉眼で見えるの?」

侍「鍛えているからでござる」

勇者「あれくらいならみえるでしょ」

戦士「いやあ、すげーゴツゴツしてんなあそこ……」

侍「しかし、少し奥までいけば緑が茂っているでござるな」

遊び人「こいつらどこで生まれ育ったの……」

・・・・・・

勇者「とうちゃーく!」

戦士「で、今アタシらはどのへんにいるんだ?」

遊び人「密林が目の前にあるから、地図だと……だいたいココ」

侍「……………? この、線は一体なんでござる?」

遊び人「断崖絶壁。 要するに通れない」

勇者「ずーっと続いてるよ?」

戦士「えー……ロッククライミングとか久々だな」ガシャ

遊び人「(経験者!?)……この道筋なら抜けられるはず」

侍「この×印はなんでござる?」

遊び人「洞窟。 ええと、名前は……」

戦士「おーい、とっとといこうぜー」

勇者「遊び人ちゃん、はやくはやく!」

侍「……まあいい、行きましょう遊び人殿」

遊び人「うん(今はこの洞窟で龍族の儀式が行われている時期とかぶる……ハチ合わせたら

    ちょっとまずいけど)」

遊び人「そんなに間が悪いわけないよね」

侍「はて?」

洞窟入口・・・・・・

龍姫「ここが竜の洞窟だ」

魔王「うむ(これはこれは……あちこちからそそる魔力を感じるぞ)」ジュルリ

龍姫「?」

魔王「おっと、余としたことが」フキフキ

姫「お気を付けていってくださいまし」

魔王「うむ。 夕餉の下準備までには戻るとしよう」

騎士「……………?(この感じは……)」

姫「騎士?」

騎士「ああ、すみません。……どうかお気を付けて」

魔王「うむ、肝に銘じよう」

龍姫「じゃ、いくぜ」

竜の洞窟内部・・・・・・

魔王「これは……龍族の消えない炎か」

龍姫「勉強してやがんなァ。 その通りだ」

魔王「こういった使い道もあるのだな。 興味深い」

龍姫「気に入ったんなら後でつくってやるよ」

魔王「それはありがたい。 ところで、この炎はいつから燃えているのだ?」

龍姫「あー……たしか、まだ神サマが俺様たちとおんなじ場所に住んでた頃からって話だったかな」

魔王「神代の炎か。 ますます興味深い……」ニヤニヤ

龍姫「大昔に俺様の先祖がそこらへんにいた神サマつかまえてその炎の契約をしたんだと。

   よくわからんけど、この試練はその契約の履行に関わるらしい」

魔王「なるほど(魔法契約……実にそそる)」

龍姫「あー、ここか? 何か書いてあるな」

魔王「どれ……『ご利用は計画的に、安心の……』 なんだこれは」

龍姫「すげえな、読めるのか」

魔王「古代語は一時熱中してな。 それで日記を書いていたこともある」

龍姫「へぇー」

魔王「今思い出せば顔から火が出そうだがな……お、重要そうな文が出てきたぞ

   『来る日、契約者の血縁者が履行できる実力を有することを勝ちをもって証明……』かすれていてよく読めんが」

龍姫「あー、結局バトル系な展開なのか」

魔王「まあ、下手に謎解きをやらされるよりかは大分シンプルで良い」

龍姫「じゃ、入るか」スタスタ

魔王「うむ」カツカツ

部屋内部・・・・・・

魔王「お、いかにもな仕掛けがあるぞ」

龍姫「ここを押すのか? よし……」

魔王「……………」ジー

龍姫「あー……、押させてやるよ」

魔王「何? 良いのか」

龍姫「どーぞ(どんだけ羨ましそうな目で見てんだこいつ)」

魔王「では、失礼して」カチ

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ・・・・・・

魔王「……」ワクワク

龍姫「……」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ・・・・・・

魔王「……」ドキドキ

龍姫「……」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ・・・・・・ピタッ

魔王「……」

龍姫「……え、終わりか?」

魔王「いや、来たようだぞ」

龍姫「あー?」

ピカァアアア

龍姫「うおっ、まぶし」

魔王「む……」

??「……」

龍姫「こいつか?」

??「……」

魔王「そのようだ」

龍姫「あー、こいつに勝ちゃあいいのか」

魔王「ふむ……」

龍姫「なぁんだ、簡単でねーの」

??「……っ」ギシィ

魔王「油断するなよ (魔法を行使しているようにも見えん。

    そこにいるだけでこの魔力量を垂れ流しておるのか)」

龍姫「魔法使い、お前は下がってろよ!」ダッ

魔王「まてご主人、一人では……!」

龍姫が凄まじい勢いで突如現れた白い少女へと向かっていく。その口元には笑み。 

一方の少女はと言えば、全く動きを見せず闇のように真っ黒な目は龍姫を向いてはいるが、そこから感情は読み取れない。

当たれば鋼鉄をも裂くであろう龍姫の左足が自分の顔面に叩きつけられようとしているにもかかわらず、焦る様子もない。

「らァッ!」 龍姫の気合いが洞窟中に響き、しかしながら左足によって決行された後ろ回し蹴りは、

白い少女の顔面を捉える前に、肩の羽と白髪を揺らしながら少女が割り込ませた、これまた真っ白な右腕によって

阻まれていた。 「ッッ!?」 目を見開く龍姫。その足先は信じられない感触を伝達(つた)えていた。

(堅牢(カタ)いッ!) 龍姫の健脚は、先の表現を比喩ですまさず、それどころか粉々にしてしまうほどの威力を秘める。

その剛脚(アシ)が、かつて蹴り抜いてきたどのような物質より、目の前の幽鬼のようにうつろう少女の方が破壊が困難であると

判断を下したのだ。 慌てて距離をとり、再度仕掛ける。 少女はまだ動かない。 一瞬にして距離を詰め、手刀、正拳、足刀……

どれも一撃で屈強な巨龍を屠りかねない攻撃を、湯水のように叩き込んでいくが、一向にガードを突破できない。

不意に、龍姫の体が吹き飛んだ。  少女を見ると、無造作に右手を振り上げた姿勢で固まっている。完全に棒立ちだ。

優に龍5頭分は撥ね飛ばされながらも空中で態勢を整え危なげなく着地。 一瞬の判断で自分から後ろに飛び退いたからこその

このダメージ量であった。「ちっ、やってくれるじゃねえか」 睨みつける龍姫。 すると、少女が思い出したかのように口を開いた。


??「……あなたが」

龍姫「あー?」

??「あなたが、今回の王さま?」

龍姫「あー、そうだ」

??「……………パートナーは?」

龍姫「そいつぁ……」

魔王「余だ」ズイ

龍姫「……下がってろっつったろ」ゲシ

魔王「申し訳ない。 で、そちが試練の相手ということで相違ないな?」

??「……」コクリ

龍姫「お前を踏み潰しゃあいいんだろ?」

??「そうだけど……あなたたちじゃあ無理」

魔王「ほう(……………だろうな)」

龍姫「あー?」ピク

??「……私には人の心の色が見える」

龍姫「……?」

??「あなたの力は申し分ない。 歴代の中でも上位に食い込む」

龍姫「……(食い込んでるのはお前のそのハイレグみたいな装備だろ)」

??「でも、そんなパートナーで突破できるほどこの試練は温くしないつもり」チラ

魔王「む?(この魔力は……)」

??「拘束」シュン

魔王「ぬぅっ……!(光の環? いかん、間に合わ……)」

龍姫「ぼけっとすんなや!」バシッ

魔王「うお」ドサッ

龍姫「げっ」カシィーン

??「!」

龍姫「…………ちっ(すげえな、ぴくりとも動かねえ)」

??「……………なぜ?」

龍姫「あー?(外れねえな)」グッグッ

??「あなたとあの子の色はほとんど馴染んでいない。 会ったばかりの相手のはず。」

龍姫「……で?」

??「なのに、なぜ助けるの?」

龍姫「そりゃあお前、護ってやるっつったからだろ」

??「……貴方みたいな王族は初めて。 王族を拘束したのも初めてなら、私が話し出す前にラッシュをかけられたのも初めて。

   初めて尽くし。 面白くなってきた」

龍姫「(その割には無表情だな)……おい、魔法使い」

魔王「なんだ」

龍姫「逃げな。 お前の敵う相手じゃねーわ」

魔王「……お前はどうなるのだ?」

??「来る日に戦ってもらうまで、ここで悠久の時を封印されて過ごしてもらう」

魔王「なるほど、許容できんな」

龍姫「……バカなことは考えんな。余計なことはしねーでいい」

魔王「余を護ってくれるというあの言葉はどうなる? 封印なぞされれば余を護れぬであろう」

龍姫「一回は護ってやったろ。 んで、こいつが二回目……」

魔王「足らんわっ……! まるで……っ! 護ると一度いったからには、とことん護ってもらおうではないか。 そこで待っておれ」

龍姫「バカ……」

??「そう、それでいい」

魔王「で、余はどうすれば勝ちなのだ?」

??「この子のカラダに触れたら勝ちにしてあげる。 大サービス」

魔王「いいのか?」

??「私はイケメンの味方」

魔王「では、いかせてもらう」ダッ

??「遅い」ヒュン 

魔王「……(余より遥かに俊敏(ハヤ)いな。 だが、こやつのことは放置だ)」

??「そんなこと、できると思う?」ボゴォオン

龍姫「うわっ! おい、魔法使い!(顔面から床にめり込んでる……ッッ! あの威力は)」

魔王「で、余はどうすれば勝ちなのだ?」

??「この子のカラダに触れたら勝ちにしてあげる。 大サービス」

魔王「いいのか?」

??「私はイケメンの味方」

魔王「では、いかせてもらう」ダッ

??「遅い」ヒュン 

魔王「……(余より遥かに俊敏(ハヤ)いな。 だが、こやつのことは放置だ)」

??「そんなこと、できると思う?」ボゴォオン

龍姫「うわっ! おい、魔法使い!(顔面から床にめり込んでる……ッッ! あの威力は)」

魔王「……」ガバッ ダッ

??「……大した耐久力(タフネス)」

魔王「……(あと、100歩)」

??「ダメダメ」ヒュン

龍姫「ッッ(出た、電撃的な瞬間移動……! 回り込みにも使えるのか!)」

魔王「……のけ」

??「のかない」

魔王「のけと、言っておる!」グワッシィーン

龍姫「おお!(あの体格でのタックル! これは……)」

??「ふん」ゴスッ

魔王「」ベシャア

龍姫「なっ! あのタックルにカカトでカウンターを!?」

魔王「ぬぅ……」グッ

??「もっと地面を味わって」ゴスッ

魔王「むおっ!(これは……まるで巨大な岩が頭に乗っているかのような……!)」

??「おいしい?」グリグリ

魔王「……のけぇ!」ガバァ

??「おっとっと」ヒョコ

魔王「……(今だ!)」ダッ

??「なにが、『今だ!』なの?」ガシッ

このあとの少女の攻撃を龍姫はこう話す・・・・・・

龍姫「あー、あれだ……わかんないかな、ほら、ハエたたきってあるだろ? あの、結構あちこちぶつける奴

   そうそう。 あれの変わりに魔法使いを振り回してたな。 もちろん地面にあいつの顔面刻印(スタンプ)

   付けまくりながらだよ。あれ見てるときはホントに泣きそうだった。……え?その後? あいつが地面を掴んで逆に勢いを利用して投げ飛ばし返したな」

・・・・・・

??「……大した指の力」

魔王「……」ムクリ

??「賞賛に値する。 その耐久力」

魔王「あと、50……」ダッ

??「待ちなさい」

魔王「なんだ?」ピタァ

??「そうそう。 私とまともに戦ったらまず勝てないことが分かってるあなたは大分頭のいい子。 だったら、なおさらわからない」

魔王「?」

??「既にローブはボロボロ、目立った外傷こそないとはいえ、あれだけ頭を打ち付けられたらダメージがないはずもない」

魔王「……(見抜かれたか)」

??「あなたはなぜここまでするの?」

魔王「……ふっ、そんなことか」クスクス

??「……」

魔王「護ってやる、と言われてそれを受けた。 他に理由が必要か?」

??「……血の契約でもないのに?……………惚れた?」

魔王「そうだな。 年甲斐もなくときめいてしまった(龍のみが入れる洞窟に入れると聞いただけで……下品なんですが……フフ)」

??「……そう」スッ

魔王「……いいのか?」

??「いい。 あなたを見ればあの子の器もわかる」

魔王「そうだな。きっとあれ以上の王はいるまいて」スタスタ

・・・・・・

??「実は」ヒョコヒョコ

魔王「む?」スタスタ

??「封印をするだなんて嘘。 私にそんな義務もないし、そもそもこの試練もボランティア。 だから、あなたは逃げ出しても良かった」

魔王「なんと……まあよい、選択を違えたつもりはないからな」

??「……そう」

・・・・・・

魔王「お待たせした、ご主人」

龍姫「おせぇよ」

魔王「スマない、余としたことが気を利かせるのを忘れておった」

龍姫「あー、……全く。 俺様が護ってやるっつってんのによう。 約束を破らせやがって」

魔王「破られないように、こちらが努力をしただけだ」

龍姫「あー……、俺様ったあ罪な女だな?」クスクス

魔王「全くだ」ケラケラ

??「いい雰囲気。 ここで将来の誓いもかねて一発キメてく?」

魔王・龍姫「「遠慮しておく」」

ドゴオオオオオオン!!

魔王「……何だ今の音は」

龍姫「こっちがせっかくいい気分で凱旋しようって時によう……嘗めてんな」

??「とっとと邪魔者を潰しに行くべき」

魔王・龍姫「「おう!」」

このへんで終了でごわす。 ストーリーってなあ難しいのですね。 完結はさせたいので

なんかいい感じに終われそうなストーリーを模索してます。 では、次回の投下でー。 読んでくだ
さってどうもです

今回は比較的早く来れたぜ! 毎回こんな感じだといいんだけどね……

書いててちっとも面白くない戦闘パートは今回で終わり! 付き合わせてごめんね

じゃ、投下します

時はさかのぼり、洞窟別入口・・・・・・

戦士「ここがその×印の場所か?」

遊び人「そのはず。 ここをまっすぐ抜けると山の反対側に出られる」

侍「早速行くでござる」

勇者「よーし、出発!」

洞窟、大空洞・・・・・・

勇者「へえー、ここは吹き抜けになってるんだね」

遊び人「どおりで息苦しくないと思った(あれだけ松明があるのに……きっと他にも吹き抜けが)」

勇者「お空が見えるねー……ん?(どこかで見たことあるような? 初めてなのに……)」

戦士「……おい」ガチャ

侍「ああ、分かっている」スッ

戦士「ケッ、やっこさん隠そうともしやがらねえのか」

遊び人「???」

侍「遊び人殿……まさか気付いてないでござるか? この殺気に」

勇者「嫌な感じがする……」

戦士「さっさと出てきな、いい加減にしねえと見物料取るぞコラ」

??「あーら、バレちゃってたのねん」クネ

侍「姿を現したか、曲……も、の……」ピシッ

戦士「うげ……」ヒクヒク

??「んん? どーしてそんな気持ち悪いものを観るみたいな目でみるのん? ……殺したくなるじゃないのん」クネクネ スタスタ

遊び人「必然。気持ち悪いから。(ヒモパンにキツめのグロス、ネイルアートは

    ご丁寧に足の指まで……おまけに背中から純白の羽が……)」ヒクッ

侍「面妖な……おぬし、何奴だ?」

巨漢「あなたたちに名乗る名前はないけどん……まあ、巨漢とでも呼んで頂戴。 どうせすぐ呼べなくなるし」チラッ

勇者「……?」

巨漢「アナタも元気そうで何よりだわん、試作……じゃなかった、今は勇者ちゃんだったわね」

遊び人「今は……?」

勇者「……」

戦士「うだうだ言ってんじゃねよ」ビシッ

巨漢「あーら、ごめんあそばせ」

戦士「チッ……で、アタシらになんの用だ?」

巨漢「やーねェ、さっきから言ってるじゃない殺したいって」

侍「なぜ今現れたでござる?」

巨漢「いつもはおっかなーいお殿様がいて近寄れないでしょん? ……でも、いまなら居ないし、おまけに

   光の姫も居ないわ。 こんあチャンスを逃す手はなくってよん」

戦士「……嘗めやがって」ギリ

巨漢「正当な評価よん。 ……じゃ、そろそろイクわよ」ザッ

勇者「来るよ! 遊び人ちゃんは下がって指示を、わたしと戦士ちゃんと侍ちゃんで前衛だよ!」

戦士「おう!」

侍「合点!」

巨漢「うふふふふ」ドスドスドスドス

遊び人「(数の利を生かさない手はない! それなら……)勇者と侍は左右へ! 戦士、足を狙って動きを止めて!」

戦士「おっしゃあ!」ブウン

巨漢「無駄よん!」フワリ

戦士「うわ、やっべ……(空振(ハズ)したッッ)」

巨漢「アタシの蹴りは痛いわ……よ!」ズッ

侍「甘い!」ピッシィィイイイ!

巨漢「!! へェ……(アタシの足が加速し切る前に木刀で蹴りを殺す……やるじゃない)」

巨漢「いささか体重(ウェイト)が足りなかったみたいだけどねん」

侍「む、うっ……!(相殺しきれんとは……)」フワ

巨漢「さあて、お次は……」クルリ

勇者「やぁあああああ!」グアッ!

巨漢「貴方よね、勇者ちゃん!」

遊び人「一人で突っ込んじゃ……!(なんであんなに慌ててるの?)」

勇者「はぁっ!」ビュッ

巨漢「のろいわね!」シュザ

勇者「くっ……!」

巨漢「そーれ!」ガッキイイイイイイン!!!

勇者「あうっ!」ブアアアア

戦士「勇者!」

侍「どんだけ吹き飛ばすんでござるか、あの蹴りは!」

勇者「だ、大丈夫、防御(うけ)は成功してるから」

巨漢「……まったく、だらしないわねん!」

勇者「……っ」ビク

巨漢「ホントにアナタあの勇者なの? 別人じゃないわよね」

勇者「な、何を」

巨漢「……ま、知らなくていいわ。 どうせここで消えるのだし」

戦士「のやろ……」

勇者「……っ!」ダッ

遊び人「ダメ、勇者!」

遊び人の制止の声もむなしく、巨漢に突撃する勇者。

勇者「シッ!」

風を斬る音をたてながら、上段より振りおろされた剣を巨漢は…………あろうことか掴んで見せた。

驚愕に彩られる一同。巨漢が大きく目を見開いた勇者の腹にそっと手を添える。 どういう原理か、一拍おいて勇者の体が後方へ吹き飛んだ。

戦士「勇者ァ!」ガシッ

侍「これは……」

勇者「ごぼっ……」ビチャ

遊び人「っ! 血が……!(鎧が内側から壊されてる!? いくら軽装とはいえ、まるで衝撃が体を貫通したみたいに!)」

巨漢「あらあら、肝心の勇者ちゃんがまっ先にやられちゃったんじゃあ……もうアタシのカラダにキズを付けれる子は居ないわね」

戦士「テメェ………!」

巨漢「大丈夫、アナタ達もすぐにおんなじ場所に送ってあげるわ」スタスタ

遊び人「ッッ……来る」

戦士「……ねェ」

侍「戦士……?」

戦士「許さねェぞ……! このカマヤロー……」ブチブチ

巨漢「んんー? 許さなかったらどうするのん?」

侍「戦士、落ち着……」

戦士「こーするんだよ!」ダンッ

巨漢「んふふ……(大剣での横薙ぎ……軌道がバレバレだわ。 簡単にガードできちゃ)」サッ

戦士「らァ!」メシャッ

巨漢「ぶふぅうっ!? 」ギュルルルル

侍「力で無理矢理吹き飛ばしたのか……?」

戦士「……侍」

侍「なんだ」

戦士「潰しにいこうぜ……!」

侍「言われずとも!」ダッ

巨漢「あーもう、きりもみ回転ってこういうのを言うのかしら? 岩っておいしくないわねえ」ガラガラ

戦士「潰れろ!」ブン

巨漢「甘いわ!」

侍「拙者を忘れるな!」バシ

巨漢「ぐっ……ちまちまとウザイメスどもね……」

・・・・・・

遊び人「勇者! 勇者ぁ!(赤黒い吐血……内臓の損傷。薬では無意味……)」ポロポロ

遊び人「お願い、死なないで……(こんな時、あの人なら……)」

・・・・・・

魔王「魔法を使うコツとな?」

遊び人「そう」

魔王「そんなものは、無い」キッパリ

遊び人「えっ」

魔王「そんなもの知らん。 他者が魔法を使う時に何を考えているかなんぞ知るか」

遊び人「そんな……」

魔王「だが、余が考えていることなら知っておる」

遊び人「早く(勿体付ける……)」

魔王「……それはな、祈ることだ」

遊び人「……祈る?」

魔王「そうだ」

遊び人「……イメージと違う」

魔王「ふむ。 そちにとって祈るとはどういうことだ?」

遊び人「原人に顎を吹き飛ばされる寸前に、『嗚呼、神さま懇願(おねがい)します、どうか私に勝━━━━』」

魔王「違う」ズビシ

遊び人「あうっ」

魔王「祈りとは、決意だ」

遊び人「決意……」

魔王「必ず実現させるという決意。 それこそが祈りの本質」

遊び人「……」

魔王「だいたい神なんぞに頼ってもろくなことにならん」

遊び人「……(ボクサー……)」

魔王「……………まあ、おいおい知ればよい。 今そちがすべきなのは下準備だ。 わかったら瞑想しておれ」

・・・・・・

遊び人「死なないで?……違う」

遊び人「死なせ、ないッ!」パアアアア

巨漢「んんー?」ピタリ

戦士「おい、侍アレ…… ぐっ」

侍「ハァー、ハァー……あれは、回復魔法の光」

巨漢「あの子、回復魔法なんて使えたのねん?」

戦士「いいや、使えたわけじゃないさ……」グッ

巨漢「どーゆーこと?」

侍「あの方は、たった今……」

侍・戦士「「賢者になったんだ!」」

遊び人「これが、私の魔法……」

勇者「……んん」ピク

遊び人「これで良し。 もうしばらくすれば目が覚めるはず」

巨漢「へえーそゆこと。 じゃあ、覚醒イベント直後で悪いけど消えてもらおうかしらん」ヒュン

戦士「! はええ」

侍「遊び人殿!」

遊び人「……」グッ

巨漢「じゃぁねーん♫ ……喰らえぇ、ぶるあああああ!」ゴォッ

遊び人「!」バッチィイイイイン

巨漢「げえ、これは『魔の加護』!? しかもこの魔力は……」

遊び人「スキ、だらけ」キュゥゥゥゥン

巨漢「あ、ヤバ…………」

遊び人「ぶっ飛びやがれやぁあああああ!」ドオオオン

巨漢「うごおおおおおおおおおお!」ボオオオオン  ガラガラガラ

戦士「す、スゲー……」ボーゼン

侍「あれが、遊び人殿の魔法でござるか」

遊び人「……にやり」ドォオーン

巨漢「……やれやれ、まいったわねん」ゴトゴト

侍「!」

戦士「うげ、あれでもまだ落ちねーのかよ」グググ

侍「致し方あるまい。 少々きついが……」グググ

巨漢「しょーがないわね、あたしの本気を……!」ピタリ

戦士「?」

遊び人「……」

侍「あっ…… この気配は……!」

魔王「本気を……どうするのだ?」

??「……」

龍姫「おーおー……派手にやってくれちゃってまあ」

巨漢「……ちっ。 あなたたち、命拾いしたわね」バサッ

魔王「余の親愛なるパーティーにここまでのことをして、このまま帰れるとでも?」

巨漢「ええ。 じゃあねん」キュウウン

魔王「……逃げおったな」

龍姫「あー……転移魔法か」

??「次に来たらゆでダコにする。 私の別荘が……」ギリ

侍「殿ぉおおおおおお!」ガシッ

魔王「むっ……侍よ、無事か?」フラッ

侍「殿に触れただけで全回復でござる!」ヒシ

魔王「そうか」スタスタ

侍「ああ、とのぉー」

龍姫「あの態勢歩きにくそうだな……」

??「あれだけ絡みつかれると。 バランスが安定しない」

戦士「よう」

魔王「肩をかすぞ」スッ

戦士「へへ、悪いね」ガシ

魔王「苦労をかけた」

戦士「全員無事だったんだ、こんなことへでもねーよ」

遊び人「……」

魔王「……ふむ」

遊び人「……」

魔王「ビューリホー」

遊び人「!?」

魔王「見事だ、よくぞ練り上げた」ワシワシ

遊び人「……くすぐったい」

魔王「では、よそ……」

遊び人「もう少し」ガシ

魔王「……まあよい」

魔王「勇者よ……」スッ

勇者「スー、スー」

魔王「ふ、無事か……おっと」グラリ

侍「と、殿?」

魔王「ご主人」

龍姫「あー?」

魔王「そろそろ休み時間をいただきたい」

龍姫「あー、休め休め。 めんどいけど持ってっちゃるから」

魔王「ありがたい……」フラ

龍姫「おっと」ガシ

魔王「……」

龍姫「気ィ失ったか。 じゃ、帰るぞー。 おめーらも来な、コイツも持ってくから」ドッコイショ

戦士「おう……じゃ、行くか」

遊び人「うん」

侍「……(ご主人……だと……)」

遊び人「侍?」

侍「え? い、いいいやなんでもないでござる。 さっ、ついていこうぞ」スタスタ

戦士「??」

城・・・・・・

勇者「はっ!」ガバァ

勇者「? ここは……」

魔王「気がついたようだな」

勇者「魔法使いさん!」ヒシッ

魔王「久しいな、勇者よ……」

勇者「よかったぁ……もう会えないかと思った」グス

魔王「すまぬ、余の失態だ」

勇者「ホントに、もう!」ギュッ

魔王「うぐ」

勇者「はぁあー」グスグス

魔王「ところでだ、勇者よ」

勇者「なんですか……」

魔王「さっきから死ぬほど痛いのだ。 そろそろ離してくれ。 あと、降りてくれ」

勇者「ダメです。 我慢してください」

魔王「ええー……」

勇者「わたしのほうが痛かったんですからね……」ギュウウ

魔王「……そうだな」

侍「殿ぉー、起きられましたかー?」ガラッ

魔王・勇者「「あ」」

侍「……!」ビシッ

侍「こ、これは……」

勇者「ち、違うの、これは違うんだよ侍ちゃん」

侍「馬乗りが違う……? どういうことでござるかな?」

魔王「こやつめ、すっかり元気になりおって、ハハハ!」

勇者「ハハハ、ごめんなさい。 有り余ってたもので……」

侍「元気になる? 有り余る……! 持て余す!」ブツブツ

魔王「おい、早くのけろ」

勇者「は、はい……」

戦士「おー、魔法使いに勇者、起きた……か……」

魔王「うむ、勇者はついさっき起きたぞ」

勇者「そ、そう! さっき起きたの!」バッ

戦士「なんで、そんな態勢……いや、まさか」パクパク

龍姫「おー、さらなる泥沼か」

魔王「む、ご主人」

龍姫「あー……元気そうだな?」

魔王「おかげさまでな。 もう大分良くなった」

龍姫「そうかい」

魔王「きっと、手加減してくれていたのだろうよ」

龍姫「あー、そうかもな」

騎士「あれほど痛めつけられても、手加減されていたとわかるような相手だったのですか……」

姫「龍姫さんに担がれて帰ってきたときは心臓が止まるかと思いましたわ」

魔王「それはすまなかったな。 思った以上に手こずった。おかげで夕餉の準備もままならんとは……」

龍姫「ああ、そいつは大丈夫だ」

魔王「む?」

龍姫「俺様の試練が終わったからみんな帰ってきたんだよ。 だから、お前も御役御免だ。……お疲れさん」

魔王「そうか。 では食堂へ行こうか」グッ

龍姫「ほれ」スッ

魔王「すまん」ガシッ

龍姫「じゃー、先にゆっくり行ってるぞー」ヒョコヒョコ

魔王「うむ」ヒョコヒョコ

戦士「……な、なんだあの長年連れ添った伴侶みてえな空気は……」

侍「……」

騎士「侍? どうした?」

遊び人「気絶している」ヒラヒラ

食堂・・・・・・

魔王「なかなかよい腕の料理人がいるようだな」

龍姫「あー、気に入ってくれたか? ……そりゃあよかった」

勇者「ごちそうさまでした! すごくおいしかった」

姫「ご馳走様ですわ」

龍姫「このあとお前らの予定はどうなってるんだ?」

魔王「とりあえず明日協会に報告のために出発だな。 いろいろ世話になった」

龍姫「お、おーそうか、明日いっちまうのか……」シュン

魔王「?」

コンコン

龍姫「あー? 誰だ」

??「わしじゃ、食事は終わったかの?」

龍姫「じっちゃんか。 入っていいぞ」

魔王「じっちゃんとは?」

龍姫「ああ、今龍皇やってる奴だよ」

龍皇「その通りじゃ。 龍姫や、試練は無事達成できたようじゃの?」

龍姫「おう、それについてじっちゃん、ひとついいか?」

龍皇「ホ?」

龍姫「一発殴らせろ」メキュッ

龍皇「ぶほォオオオオッッ!」

一同(((((殴ったーッッ!?)))))

龍皇「い、一体何するんじゃ孫よ!? わし何かしたか?」

龍姫「試練のこと、内容はともかくパートナー探しが重要だってことぐらいはしっかり話してくれても良かったんじゃあないか? ん?」グリグリ

龍皇「……ホッホッホッ、言わなかったっけ?」

龍姫「泣かす」グッ

魔王「そのへんにしておけ。 そちが老体を虐殺(イジメ)る姿を見るのは忍びない」

龍姫「おめーもこのボケジジイのせいでエラい目にあわされたんだぜ? 俺様だけならともかくよう」

魔王「余がいいと言っておるのだ。 もうよいであろう?(元はといえばそちが余を拉致ってきたことが原因なのだがな)」

龍姫「あー……わぁったよ。 おめーがイイってんなら許すさ」

龍皇「おおありがたや、おかげで孫娘に虐殺される王様にならずに済みましたですじゃ」

魔王「間違いは誰にでもあること、気に召すことはない」

龍皇「うむ……………君がわしの孫娘を助けてくれたのかの?」

魔王「そうだ。 魔法使いという」

龍皇「ほうほう、良い名じゃ。 して、龍姫よ」

龍姫「あー? んだよじっちゃん」

龍皇「挙式はいつにするのじゃ?」

一同「「「「「は?」」」」」

龍皇「いや、じゃから挙式……」

龍姫「……前々からあぶねえとは思ってたけど、限界だったか。 俺様の試練が終わったあとでよかったぜ」

侍「娶られ展開なんて誰も望んでいないでござる!」ガタッ

戦士「だれとだれの挙式なんだ?」ポカン

魔王「皆目見当もつかん」

龍皇「あり? あそこの洞窟は一緒に入ったものが必ず結婚するというスポットなんじゃが……」

遊び人「えらく安っぽい。 伝説の木の下?」

龍皇「なにしろわしの一族しか入らんからな、 わしらがずっと守っていけば今後も挙式率100%じゃて」グッ

魔王「なるほど、伝説ではなく事実をうまく利用してそれっぽく自演をしておるのか」

勇者「出来レースですよーそんなんじゃ」

龍皇「いや、じゃから挙式……」

龍姫「……前々からあぶねえとは思ってたけど、限界だったか。 俺様の試練が終わったあとでよかったぜ」

侍「娶られ展開なんて誰も望んでいないでござる!」ガタッ

戦士「だれとだれの挙式なんだ?」ポカン

魔王「皆目見当もつかん」

龍皇「あり? あそこの洞窟は一緒に入ったものが必ず結婚するというスポットなんじゃが……」

遊び人「えらく安っぽい。 伝説の木の下?」

龍皇「なにしろわしの一族しか入らんからな、 わしらがずっと守っていけば今後も挙式率100%じゃて」グッ

魔王「なるほど、伝説ではなく事実をうまく利用してそれっぽく自演をしておるのか」

勇者「出来レースですよーそんなんじゃ」

龍皇「いや、じゃから挙式……」

龍姫「……前々からあぶねえとは思ってたけど、限界だったか。 俺様の試練が終わったあとでよかったぜ」

侍「娶られ展開なんて誰も望んでいないでござる!」ガタッ

戦士「だれとだれの挙式なんだ?」ポカン

魔王「皆目見当もつかん」

龍皇「あり? あそこの洞窟は一緒に入ったものが必ず結婚するというスポットなんじゃが……」

遊び人「えらく安っぽい。 伝説の木の下?」

龍皇「なにしろわしの一族しか入らんからな、 わしらがずっと守っていけば今後も挙式率100%じゃて」グッ

魔王「なるほど、伝説ではなく事実をうまく利用してそれっぽく自演をしておるのか」

勇者「出来レースですよーそんなんじゃ」

龍皇「いや、でも龍姫よ……ココだけの話、まんざらでもないじゃろ?」ボソッ

龍姫「……」ムスッ

姫「? 龍姫さん顔が赤いですわよ?」

龍姫「マジ? うっわあー……」

魔王「ご老人、 何と言ったのだ?」

龍皇「お主とけっこ……」

龍姫「わーわーわー!」ガシバキボコ

龍皇「むおぅ……」ボロボロ

魔王「大丈夫か、ご老体」

龍皇「大丈夫ですじゃ。 そんなことより魔法使い君、折入ってお願いがあるのじゃが」

魔王「なんだ?」

龍皇「わしの孫の龍姫を、一緒に連れていってはくれんかのう?」

魔王「……ふむ(願ってもない申し入れだ。 今回のように余がまた拉致られんとも限らんし、そのとき余の居ない方のパーティーにこやつが居てくれるとなると

   非常にありがたい。 何より龍の魔法について聞かせてもらえるではないか! ふふふ、希少魔法共がどんどん余の手の内に入ってゆく……)」

龍姫「や、やっぱり迷惑だよな?」モジモジ

魔王「いや、少なくとも余は一緒に来てもらいたいと思っている。 皆、どう思う?」

遊び人「私は構わない(師匠は何か意図無く言う人ではない)」

勇者「わたしもいいですよぉ。 人が多いほうが楽しいです」

戦士「アンタが一緒に来てくれるってんなら、魔法使いが攫われても安心だな。 アタシは別にいいぜ」

騎士「特に反対する理由はありません。(龍族と旅か……自制せねば。 あの方は奴とはちがう、あの方は奴とはちがう、あの……)」

姫「み、右に同じですわ(騎士が粗相をしなければ良いのですけど)」

侍「……」ポカーン

魔王「侍?」

侍「主人に反論などあろうはずもございません(ど、泥棒蜥蜴が……)」ギリギリ

魔王「とのことだ」

龍姫「あー……………そうかい。……じゃ、世話ンなるわ」

???・・・・・・

巨漢「以上で報告を終わりますわん」

??「……そうか。 ご苦労だった、下がっていいぞ」

巨漢「失礼いたしますわん」スタスタ

??「……………ふむ、厄介なのは『魔王』だけかと思っていたが、奴がしくじるとなると、もう少し上のランクと見て良いのだろうな。

   まあよい、この程度ならば想定の範囲内というやつだ」

  「しかし困ったな、この時期に『龍の試練』を行なったとなると……まさか、計画が漏れているのか?」

  「龍の王族がパーティーに加わるとなると、これはもう完全に想定外だ。……早急に手を打たねば」

???・中庭・・・・・・

巨漢「ふぅ……」

???「聞いたぞ、しくじったそうだな」

巨漢「んん? あら、戦乙女ちゃんじゃない。 あれはあたし好みのイイ男がいなかったからよ」

戦乙女「ふん、戯言を。 ……油断か?」

巨漢「んー、そうでもないわね」

戦乙女「ほう、面白いな。 下界の生物にしてはやるようだ」

巨漢「ま、次に駆り出されるのはアナタでしょうから、せいぜい期待してなさい」

戦乙女「そうさせてもらおう。 ふっふっふ、腕が鳴るというものだ……」ニヤリ

巨漢「じゃ、失礼するわよ(はぁ、性格がこんなんじゃなかったらとってもかわいい子なのにねぇ……誰かこの子に戦い以外の喜びを教えてあげられないかしら)」

戦乙女「また会おう。 私は下界に赴く」スタスタ

巨漢「はぁーあ(かわいそうな子……)」

ようやくだるいし読み手のみなさまも面白くなかったであろう戦闘パートが終わりました

このあとはまあ、頑張って矛盾を出さないようにしたいです。 まあ、もう既に出ちゃってるんですけど。

キャラが多くなってきた? 大丈夫、最悪FF7方式で乗り切る! もしかしたらまだ増えるかもだぜ!

では、また次の投下でー。 見てくださっている方はマジでありがとうございます

日常パートとか初めてだから生暖かい目で見守ってやってください。 では、はじめまーす

協会本部・・・・・・

会長「素晴らしいッ!」 クワッ

魔王「やかましいな……以上で報告は終わりだ。 疑問点は先程提出した報告書を参照するがいい」

会長「わかった。 思わぬアクシデントがあったが無事帰還してくれて何よりだよ魔法使い君」

魔王「生存率は今のところ10割をキープしておるのでな」

会長「やはり私の目に狂いはなかったようだね。……助手君! 例のものを」

助手「は~い、こちら今回の報酬のぉー……」 ガラガラ

魔王「ほう、これは……」

道場・・・・・・

勇者「ふっ! はっ!」 ブンブン

師匠「うむ、そうそう腰を入れてな……(なんじゃこの娘は……)」

勇者「はい!」 ビュン

師匠「……(素晴らしい型で振りをした、と思った次の瞬間にはさらに洗練された太刀筋を描く……

   まるで数ヶ月分の修行の成果を早送りで見ておるようじゃ……まるで……)」

侍「アレで今まで剣を習ったことがなかったでござるか……」 アゼン

戦士「ヘェ、キレーな型じゃん」 ブオンブオン

「大の男3人で運ぶのがやっとな模造刀を片手で軽々と……」

「できておる喃……」

「つーか、……あの筋力は異常!」

侍「なんちゅうもんを振り回しているんでござるかおぬしは……」

戦士「ん? コレか」 グイ

侍「実は凄まじい筋肉バカだったでござるか……」

戦士「そんなマッチョでもねえぞ?」

侍「なぜその腕拙者より多少太いぐらいの腕でそれを振り回せるのか理解できん……」

勇者「やぁっ!」 ビュオン

師匠「いうなれば、天然戦闘形態……」ボソ

勇者「はい?」

師匠「なんでもないわい。 2000本終わったから後3000本じゃ」

勇者「はい! (もっと、もっと強く!)」 ビュン

中庭・・・・・・

侍「さて、殿を探すとするか……む、あちらは……遊び人に姫と騎士、それに龍姫殿でござるな」スタスタ

遊び人「……」ポウ

侍「遊び人殿」

遊び人「……?」 クルリ


侍「何をなさっているのでござる?」

遊び人「治癒の応用……」スッ

侍「ほう、これは……枯れかけの木に花が!」

姫「光魔法とはまた治癒のプロセスが違うのかもしれませんわね」

騎士「そのうち魔法使い殿に聞いてみると良いかもしれませんね。 下手するとそのまま夜明けを見ることになるかもしれませんが」

龍姫「ちげえねぇや」ケタケタ

遊び人「……」ドヤ

侍「いや、これは良いものを見せて頂いた。 かたじけない」

遊び人「いい。 魔力は今は借りている分があるから尽きる心配がないし」ボソ

侍「む。 そういえば、殿をご存知ないでござるか?」

遊び人「たしか、書庫に行くとか言ってた……気がする」

侍「ありがたい。 では、後ほど夕飯で」スタスタ

遊び人「……」

遊び人「もうすぐ……」ボソ

書庫・・・・・・

魔王「……」ペラ

侍「とーのっ♪」ヒョコ

魔王「む……侍か。 もう夕餉の時間か? 余がボケてなければついさっき昼餉を食べたばかりのような気がするが」

侍「まだでござる。 拙者はなにか殿の手伝いでもできればと思い探していた所存」

魔王「左様か。 ならば、この字が読めぬのだが……」

侍「見せてくだされ。 これは……共通言語ではなく、東の国の古語でござる。 だいぶ古いものを読まれるのでござるな」

魔王「ふむ、ということは今はもう使われておらぬ言葉なのか?」

侍「その通りです。 ですがこの国で多少の教養がある者ならば読めるでござる。 拙者が読んで進ぜましょう」

魔王「すまない、では頼む」

・・・・・・

侍「……つまり、魔導を志すとはあらゆるところに存在する精霊との親和を目指すことを意味し……(ところで、このしちゅえーしょんはどうなんでござるかな?)」

魔王「なるほど、魔法をそう捉えておったのか……」ブツブツ

侍「また、精霊はすみかによってその性格を変え……(薄暗い密室での二人きりの読み聞かせ会……語呂だけ見ると相当いかがわしいでござるな)」ジュルリ

魔王「……?」ゾワ

侍「……以上でござる」パタン

魔王「礼を言う。 まさか余の知らない文字で書かれてるとは思わなんだ」

侍「いえいえ、殿に尽くすことが家臣の本懐なれば。礼には及ばないでござる」

魔王「うむ、助かった。 礼は必ずさせてもらおう」

侍「そうでござるか? ……では折入ってお願いがあるのでござるが」

魔王「ほう。 言ってみるがよい」

侍「実は……」

翌日・・・・・・

侍「と、言うわけで到着でござる!」

魔王「ここか…… 今さらのようだが、本当に余がくる意味はあるのか?」

侍「むしろ殿が来てくださらんと始まらないでござる。 では、張り切っていくとしましょう!」

魔王「しかし、ここは……」

侍「こういうところは初めてですか? 大丈夫、殿は素直な感想を言ってくださればよいのです! ささ、早く早く」グイグイ

魔王「わかった、 わかったから引っ張るでない……」

『呉服屋』

「いらっしゃい」

侍「着物を一つ見繕っていただきたいのでござるが」

「着るのはあなたかしら?」

侍「そうでござるよ?」

「まあ、可愛らしい子ねえ。 頑張って似合うの探してあげるわ」

侍「照れるでござるな。 よろしくお願いします」ペコ

「じゃ、ちょっと採寸取るわね~」

侍「殿、少々ここいらで待っていてくだされ」

魔王「……わかった」

「こっちよ~」

侍「はーい。 では、すぐ戻ってきますゆえ」スタスタ

魔王「……」

魔王「……落ち着かんな」

・・・・・・

「はい、採寸終わり。 じゃあ、選んでみましょうか」

侍「いよいよでござるな! ワクワクするでござる」

「うふふ。 ところで、さっきの方はあなたの旦那様かしら?」

侍「うえっ!? ま、ままだそんなのではござらんよ! 殿は殿でござる」アタフタ

「あら~? まだ、ってことはそうなる予定があるのかしら。 きゃ~」クネクネ

侍「あぐっ、 え、ええとその……」カァアアア

「いいわよ~ お姉さん応援しちゃう。 可愛くして、一気に落としちゃいましょ」

侍「よ、よろしくお願いします」

「はいは~い♪」

・・・・・・

魔王「……(思えばこの状況、他人に見られたらどういいわけすれば良いのだろうな?)」

魔王「……(女物の呉服屋で一人佇む、大柄で筋肉質な男。 ローブで全体が露になってない分、いくらかソフトな印象か)」

魔王「……(『ここで知人を待っている』というのも、奥に引っ込まれておると説得力に欠ける。

   『余が着るのだ』もう往来を歩けなくなるな……ううむ)」

「お待たせしました~」スタスタ

魔王「ッ!」ビクッ

「?」

魔王「む……申し訳ない。 警戒していたものでな」

「? 安心してください、すっごく可愛いですから~」

魔王「そうか。 ……で、当の本人はどこにおるのだ?」

「ほらほら~ 恥ずかしがらなくていいのよ?」

侍「……殿」ヒョコ

魔王「どうした?(来る前はあれほどはしゃいでおったというのに……)」

侍「拙者、生まれてこの方こういう服とは縁がなかったもので、似合っていなくても笑わないでいただきたいでござる」

魔王「余も人のことをいえたものではないからな。 約束しよう」

侍「で、では……」ソロリ

魔王「……」

「どうです~ 可愛いでしょう?」

魔王「……」

侍「と、殿いかがですか……? へ、変だったりとか」モジモジ

魔王「……丈が少々短すぎではないか?」

侍「あう、や、やっぱりそうですか……? 拙者には似合わないですな……」ショボン

魔王「いや、似合ってはいると思うぞ。 ただ、少々寒そうだなと思ってな。」

侍「で、では……?」

魔王「うむ、これでよかろう。 店主、いくらだ?」

侍「えっ、いえいえ殿、自分で買いまする!」

魔王「よいよい。 会長に報酬を貰ったが余にはさして使い道が無いし、臣下の身だしなみを整えるのも主君のつとめであろう?」

侍「殿……ありがたき幸せ」

「毎度ありがとうございま~す。 侍ちゃんそのまま着てく?」

侍「そうさせていただく! ずっと着てたいくらいでござる」ルンルン

「よかったわね~ 気に入ってもらえて。 この子、すっごく不安がってたんですよ~?」

魔王「そうなのか」

侍「こ、こらっ! 余計なことは言わなくていいでござる」アタフタ

「こわ~い。じゃあ、お買い上げありがとうございました~、また来てね」

夕食後・・・・・・

魔王「のう、侍よ」

侍「いかがなされた、殿?」

魔王「座るときは用心するがよい」

侍「?」

魔王「……まあ、いつも正座であるそちならさして問題はないか」

侍「はぁ……」

「おい、侍が着物来てるぞ……」ヒソヒソ

「うお、生足やべえ」

「おいおいマジかよ……」 

勇者「侍ちゃん今日は道着じゃないんだね。 どうしたの?」

侍「拙者も少々身だしなみに気を使ってみたでござる」

勇者「うん、似合ってるよ」

侍「ありがとう。 勇者殿も、道着姿が板についてきたでござるな」

勇者「えへへ、そうかな?」

侍「ええ。 ほかの皆さんももちろんしっくりきているでござる」

戦士「魔法使いよぉー」

魔王「どうした?」

戦士「この道着っちゅうのきつくねえか? 主に胸とかが」ピチピチ

騎士「たしかに、少々窮屈だな……」キシキシ

魔王「確かに、お前たちは窮屈そうだな……」

龍姫「あー? きつけりゃはだけさしときゃいいじゃねーの」パタパタ

姫「あなたには羞恥というものがございませんの!?」
 
遊び人「……」ペタペタ

遊び人「……チッ」

翌日・・・・・・

魔王「さて、ここが研究所か」

遊び人「わくわく」

龍姫「ヘェ……」

「ようこそおいでくださいました、会長からお話は伺っておりますのでどうぞ中へ」

魔王「うむ、今日は楽しませてもらうつもりだ」

・・・・・・

所長「ようこそ、私が所長というものです」

魔王「そちからは魔力を感じないが、魔法は使えないのか?」

所長「いいえ。 様々な道具によって解決しています」

魔王「ほう、魔法を道具で……」

所長「ええ、例えばこちらの研究室では……」

遊び人「……龍姫さん」

龍姫「あー? どした」

遊び人「……なんであの人は肩に乗せた人形を見ながら喋っているの?」

龍姫「さあな。 趣味なんじゃないか?」

遊び人「業が深い……(魔法使いも全く気にしてる様子がないし)」

魔王「なるほど、この土地に多く含まれている物質に魔力を溜め込むものがあると」

所長「そのため、我々の国では物に精霊や魂が宿るなどと言われています」

遊び人「……魂?」

所長「ええ。 興味がおありで?」

遊び人「……少し」

魔王「……(む?)」

所長「では、少々かいつまんでお話しましょう」

・・・・・・

龍姫「あー。けったいな奴だったな」

魔王「そうか? 人形を見ながら話すこと以外は割と常識人のように感じられたが」

遊び人「その時点でアウト」

魔王「む……だが、なかなか面白い話を聞かせてもらった」

龍姫「その点に関しちゃ俺様も同意だ。 (ただ、アイツの眼だけはちょっと気になったな)」

遊び人「……」

魔王「……遊び人?」

遊び人「……なんでもない。 帰ろう」テクテク

龍姫「おうおう。 とっとと帰って飯でも食おうぜ (あの眼……なーんも見てねえ。 全部のものが無くなってもいいみたいな眼ェしてやがったぞ)」

魔王「……そうだな」 


終了! 日常パートとかさっぱりわかんねーぜ。 しかも久々だったからキャラがわからんくなってる。 いいや、俺が書いてるんだから俺がルールってことにしとくか。 次回からはまた通常パートに戻します。なお、またしばらくこれないかも……こんな亀に付き合って読んでくれとる人にはマジで感謝っす。

ではでは~

フゥウウウウー……久しぶりに『投下』しちゃいますね……人がいないときに投下する主義でね……

会長「ほう、これは……」パラパラ

魔王「なにか用か?」ガチャ

助手「お連れしましたぁ」

会長「ご苦労、助手君。 ホールケーキでも食べていたまえ」

助手「はぁーい」テクテク

会長「さて、魔法使い君。少々面倒なことになってね……」

魔王「ふん、話してみるがいい」

会長「もとよりそうさせてもらうつもりだよ。 ……さて、我が協会の活動目的は覚えているかね?」

魔王「人間と魔物の平和な融和だったと記憶しておるな」

会長「その通りッ! そして今、その目的を踏みにじらんとする事態が起きようとしているのだよ」

魔王「……戦争か?」

会長「少々スケールは小さいがおおよそそのようなものだ。 エルフたちと西の国が対立しつつある」

魔王「何、エルフだと?」ピクッ

会長「原因は不明だがね。君たちにはこれを解決してもらいたい」

魔王「具体的に申せ」

会長「西の国とエルフたちの頭を冷やし、その上で二度とこのようなことのないよう取り計らってもらいたい」

魔王「……」

会長「なお、それだけではつまらないので犠牲は『0』でお願いしたい」

魔王「0だと?」

会長「その通り。 どうだね、引き受けてもらえるかな」

魔王「当然」

会長「らしくもなく即決だが、大いに結構!何かが君の欲望の琴線に触れたのかね?」

魔王「さてな(断るハズもあるまい…… 無駄に制約の多い椅子に座っておった頃には出向こうとしただけで

   戦争になりかねんゆえ血の涙を飲んで断念しておったが、ついに連中の魔法をこの目で見ることができるのか!おお、おお断るわけなかろう…… 


   我が桃源郷へと続く切符をな!)」

会長「まあいい、それではよろしく頼むよ!」

道場・・・・・・

魔王「と、いうわけだ」キラキラ

戦士「はー、お次はエルフかい。 つええんかね?」

遊び人(以降賢者)「最高峰の魔力と、独自の魔法体系をもつ……らしい」

龍姫「種族ごとに魔法があるってなぁさして珍しくもねーんだがな。 連中の場合、それに特化してるっちゅーのがどうもな……」

侍「殿がやけにご機嫌なのが気になるでござるが……」

勇者「……」

姫「西の国が……? ああ、これはどういうことなの?」クラッ

騎士「姫、お気を確かに」

魔王「では、明日出発するからな。 各自用意しておけ」ニコニコ

戦士「なんとも急だねぇ……」

夜・・・・・・

魔王「さて、こんなものでいいか……」ドサドサ

『エルフ式コミュニケーション入門』『押さえておきたいエルフのマナー100選』『エルフの常識、非常識』……

魔王「しめて42冊か。思ったより少ないな、もう少しあっても良かったか……」 

コンコンコン

魔王「ふっふっふっ……」ニヤニヤ

ゴンゴンゴン

魔王「まあ、この量なら今夜中には読み終わるであろ」

ゴンゴンゴン……メキャグシャッ

龍姫「オイシカトぶっこいてんじゃねェよコラ」ズカズカ

魔王「なんだ騒々しい」

姫「も、申し訳ございませんわ」

騎士「やりすぎですよ龍姫殿!」

龍姫「オメーラがちんたらしてっから俺様が解決してやったんだろうが。じゃーな、俺様ァ寝る」ヒラヒラ

魔王「壊すだけ壊して帰るか……やれやれ困ったものだ」フフッ

姫「破天荒というか、型破りというか……」

騎士「……」

魔王「さて、余に用があるのだったか?」

姫「ああ、そうでしたわ」パン

騎士「呆然としていましたね……」

魔王「何かな?」

姫「ええ、わたくしたち少々用事ができてしまいまして今すぐ発たなければなりませんので。お別れの挨拶に」ペコ

騎士「姫」

姫「黙っていなさい」

騎士「……は」

魔王「……ほかの連中にはよいのか?(よく噛まずに言えるな……)」

姫「少々名残惜しいですが。仕方ありませんわ。よろしくお伝えください」

魔王「……」チラ

騎士「……」

魔王「……そうか。 他には余から言っておこう。 達者でな」

姫「ええ、こちらこそ。 それでは、またいつか」ペコ スタスタスタ

騎士「……失礼します」スタスタ

魔王「……」バタン

魔王「……もうよいぞ」

龍姫「おう」ヌッ

魔王「どう見る?」

龍姫「さてな。 細かいこと考えるなぁ嫌いなんだ」

魔王「そうか」

龍姫「ああ」

魔王「……」

龍姫「……」

魔王「……」

龍姫「……ついてってやろうか?」

魔王「なに?」

龍姫「心配なんだろ? 俺様が適当に尾行(ついて)ってやるよ」

魔王「……うむ、お願いしよう」

龍姫「はいよ。 そんじゃぁ報酬貰おうか。 前金だけでいいぜ」

魔王「驚いたな。そちはそういったものには興味がないと思っておった。 ええと、どこにしまったかな……」ゴソゴソ

龍姫「あー、ちゃうちゃう。ホレ、こっち向け」スタスタ

魔王「?となると…… おい、少々顔が近くはないか?」

龍姫「じゃないと貰えないからな」グイッ

魔王「何を……むぐっ」グッ

龍姫「……ん」スッ

魔王「……」ポカン

龍姫「まあ、前金ならこんなもんだろ。 じゃーな、行ってくる」タタタタタ

魔王「………」

魔王「……え?」

魔界・・・・・・

魔姫「……」イラッ

魔姫「どこぞのメストカゲがお父様を誑かしているような気がします……」ギリッ

魔姫「気のせいかもしれませんが、次にお会いしたときにはしっかりと『お話』をきかなければなりませんね……」ウフフ

「おい、魔姫様がまた別の世界に行っておられるぞ。会議があるんだからはやく呼び戻せよ」

「無茶言うな、俺に丸焼きになれっていうのか?」

「大丈夫だ、あの御方の火力なら恐らく粉末になるから加工されるとしたらスパイスになる」グッ

「余計悪いわ!」バシッ

うおう、思ったより短いねぇ…… 次回は、もしかするとすぐに投下できるかもしれないっす。 これだけだとまだ話の導入部で面白くもなんともないですからね。 

あと最近LOVなるゲームにはまって散財がやばい

それとオーズが終わっちゃったせいでいろいろやばい

ではでは、また次回の投下でお会いしましょう。 面白いと言ってくださる方、読んでくださる方、ありがとうございます。 あなたがたがいる限りは頑張りますので、駄文ですがどうか宜しくお願いします。

いくら「すぐに投下できるかも」と言ったとはいえ、これほどまでに早いとは誰も思うまい! 今のうちに投下だ!

早朝・・・・・・

魔王「ようやく終わった……」ボケー

侍「殿ー?」ガラッ

戦士「おーい、起きてっかー?」フリフリ

魔王「……朝?」

勇者「もう時間ですよー」

賢者「……ひょっとして寝てないの?」

魔王「一徹程度寝ていないうちに入らん。行くとしようか」スッ

勇者「はい! ……ところで、姫さんと騎士さん、それに龍姫さんを知りませんか?」

戦士「そういや居ないな。姫と龍姫のやつはともかく、騎士は朝強かったと思うんだけどな」

魔王「……連中は用事があるそうでな。『一時』抜けるそうだ」

賢者「……?」

侍「……左様でござったか。うんうん、では行きましょう」

戦士「おいちょっと待てよ」

魔王「なんだ?」

勇者「用事ってなんですか? というより、止めなかったんですか?」

魔王「知らんし、知ろうとも思わん。 大事な用というのなら止めることもできんだろう」

戦士「そりゃ、そうだけどさ……」

賢者「……一言くらい欲しかった」

魔王「余もそう言ったのだがな。 火急の用だったということだ」

勇者「……」

戦士「……わぁったよ。 戻ってくるんだろ? なら文句ねぇさ」ハァ

魔王「うむ、そちは相変わらず物分りがいい」ポフポフ

戦士「ちっ……」

魔王「一応手は打ってあるゆえ、安心しておけ」

戦士「へいへい。 最初っからそー言えよな」

勇者「……」ボソッ

賢者「……?」

関所・・・・・・

魔王「雨か……」サァァァアア

師匠「ううむ、ついとらんのう。旅立ちが雨とは」

侍「なんとも嫌な感じでござる」

勇者「そうかなぁ? そんなことより、お見送りありがとうございます!」

師匠「ホッホッ、どういたしまして。 ワシももう歳じゃからこれくらいしかしてやれんが……」

戦士「なに、十分だよ。 帰ってきたときにうまい飯でも出してくれりゃあなおいい」

賢者「右に同じ」

師匠「あい分かった。 ワシ自ら腕を振るうゆえ、頑張ってくるのじゃぞ」カラカラ

侍「承知。 では師匠、行って参ります」スッ

魔王「そちらも無理をせぬようにな」

師匠「うむ、ではな」ヒラヒラ

・・・・・・

師匠「さて、わしも帰らんとな」

ゴロゴロゴロ

師匠「雷様まで出張ってきよったわ。 無事だといいんじゃが……」

道場・・・・・・

???「ここか」ドンドン

ザーザー

「何用か!」

???「下っ端に用はない。 この道場の主を出せ」

「なっ……何用だと聞いている!」

???「聞こえなかったか? 人間。 お前より上を出せということだ」

「用も言えぬ人物を通すわけにはいかん。お引き取り願おう」

???「やれやれ。よほどのアホウと見える」

「なに……!」

・・・・・・
 
師匠「……!」ピクリ

「師匠、どうされました?」

師匠「雷様がきよる……」

「は?」

「ジジイ、ついにボケたか」
  
師匠「ちゃうわいアホども!」

ドスドスドス

???「ふん、ここか?」ガラッ

「う、うう……」

「!!お、おい大丈夫か!」

「片手で引きずり回すだぁ?……女の勁力じゃねぇな」

師匠「……こりゃあ驚いたわい。 今時の雷様はこんなにべっぴんさんなんじゃのう。 そうでないと売れんのか?」

???「おい、お前がここの主か?」

師匠「いかにも。 とりあえず、ワシの弟子を離してやってくれんか? 非礼を働いたならワシが詫びよう」

???「フン」ポイッ

「うぐっ」ドシャ

師匠「もうちょい丁寧に扱って欲しいのう…… 奥で手当しなさい」

「はい!」ガシッ

「おい、しっかりしろよ」

「う、うう……」

スタスタスタ

???「フン」

師匠「さて、わが道場になんの用じゃ? 看板でも欲しいのかの?」

ゴロゴロゴロ……

???「『魔王』が、ここに滞在していたはずだ。 どこにいる?」

師匠「人の話を聞かんのう…… 魔王? 申し訳ないが知らんな。 人違いではないのかの?」

???「隠し立てはろくなことにならんぞ。 さっさと吐け」

師匠「知らんちゅーとるじゃろ……話を聞かんべっぴんさんじゃのう。 お主、何者じゃ?」

???「あくまで白を切ろうというのか」

ザーザー

師匠「ああもう、どうしたら納得してくれるんじゃ? 喧嘩でもすりゃ満足かいな」

???「我に刃向かうというのか? 人間の分際で」

師匠「カァー、こういう展開は若い頃は慣れっこだったんじゃが、年食うとおっくうでいかんなぁ」グッ

???「よかろう。我が目的を阻むものは全て蹴散らした上で、必ず『魔王』を抹消して見せよう」

戦乙女「この戦乙女がな」

ピシャアアン!!!

魔王「……むっ?」ピクッ

勇者「ん?」ピクリ

侍「いかがなされた?」

魔王「……いや、なんでもない。 余は寝るとしよう」

戦士「あいよ、おやすみさん」

勇者「今のは……?」

数日後・・・・・・

魔王「うむ……」ザッザッザッ

戦士「……」ザクザク

侍「……」サクサク

賢者「……」スタスタ

勇者「あっ、お花! キレーだなぁ」トテテ

魔王「ふん? ……」ザッザッ

戦士「……」ズンズン

侍「……」サクサク

賢者「……」スタスタ

勇者「わぁ、あそこにリス! ……あれ?」

魔王「なるほど……」

戦士「……おい、まさか」

侍「認めなければならんでござるな」

賢者「……何週目?」

勇者「あのリス、さっきもここで、会ったような……」

戦士「おいィ? これ前も見た覚えあるんだが?」

侍「5回目でござるかな」

賢者「……認めろ、って言うのかよ」

勇者「ああー! スゴイ綺麗な鳥が!」

戦士「……迷った?」

侍「……うむ」

侍「……うむ」

魔王「いや、違う」

賢者「……何か違和感」

魔王「ほう。 おそらく連中の仕業だ。ぶらりと迷い込むものがいないようにする配慮か……

   それとも、拒絶の意を示すものかは分からぬがな」

戦士「ヘェ、歓迎されてんのかね」

侍「ある意味でな」

勇者「わぁ、すごい羽……」ソロソロ

賢者「どうするの?」

魔王「こういった類の結界を突破するのは少々骨が折れるな。大体は何かしらのものを媒体として

   結界内に設置しておるから、それを見つけてしまえば話が早いのだが」

賢者「……焼き尽くす?」

魔王「それは連中に喧嘩を大安売り最終売れ残りセール特別価格で叩きつけるようなものだ。 

   仮にそれで突破できたとしても現場についた瞬間フルチャージの集団魔法が飛んでくるのでは意味がない」

戦士「てこたぁ、地道に探すしかねぇってか?」

魔王「……そうなるな(余が魔力をぶつけてソナーのようにサーチすれば見つかるであろうが……わざわざ警戒されぬように

   分散させてある魔力を戻さねばならんというのも間が悪い話だ。おそらくは同族の為に何らかのヒントが用意されてるはずであろうから、

   それを探せば……)」

勇者「そりゃっ!」スカッ

勇者「あれ?」

侍「……何をやっているのでござる?」

勇者「んー、鳥に触れないの。 逃げちゃった」

侍「鳥? ……そんなものがどこにいたでござるか?」

勇者「さっきまでそこにいたんだけど……ん・ 何か光ってる」ガサガサ

侍「勇者殿?」

勇者「ねぇねぇ、コレ何かな?」 

キラキラ

侍「おお、見事な宝石でござるな」

魔王「何……だと……」

賢者「……もしかして、アレ?」

魔王「おそらくな」

戦士「ヘェ、すげぇじゃん。フザけてんのかと思ってたけど、探してたのか?」

勇者「え? うーん……わかんないなぁ」

魔王「……(……?)」

戦士「で、そいつをどうするんだ?」

魔王「それを持っていればおそらく問題ない。きっと連中だけが在処を知っている交通券のようなものだろう」

侍「鍵のようなものでござるか。 しかし、都合良く見つかってよかった」

戦士「まあ、ないと話が進まねぇからな」

賢者「……そう」

といってもこれくらいしかないんだけどね。 二つあわせて1投下分くらいにはなりますかね……?

そして今度こそ、再びながく間が空いてしまいそうです。いつもゆっくりで申し訳ない。 

では、次回の投下でー

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