もこっち「バレンタインデーか…」 (49)

ちょい書き溜め

母「智子遅刻するわよ!お母さんも急いでるんだから!ごはん早く食べちゃいなさい!」ドタバタ

智子「…はいはい」スチャッ

智子「(ふぁ~昨日も遅くまでクソゲーやってたから寝不足だ…)」ボリボリ

智子「…智貴は?」キョロキョロ

母「もう朝練に行ったわよ」ドタバタ

智子「ふぅーん」ピッ

テレビ『…日2/14はバレンタインデーです!この日のためにチョコレートをt…』

智子「(バレンタインデー…もうそんな時期か…)」ジー

テレビ『…は思い切って意中の相手にチョコr…』

智子「(そういや今までこの日とは無縁だったな…)」

テレビ『…』

智子「(ま、今年もだけどね…)」フフッ

智子「(だいたいなんだよ。他人にチョコレートを贈るって)」

智子「(こんなくだらねぇ風習お菓子メーカーの策略に決まってるし)」

智子「(釣られてはしゃいでるのは恋愛至上主義のバカばっかり)」

テレビ『…』

智子「(同じ日本人として嘆かわしいわ)」

テレビ『…』

智子「(せいぜい業界発展の養分になってくださいよ…)」フフフッ

母「智子!急いでって言ってるでしょ!」ドタバタ

智子「は、はい…」

【教室】

ガヤガヤ

智子「(くそ!朝から怒られちまったじゃねぇか!ファッキンバレンタイン!)」ガラッ

「はいこれチョコレート!」

「サンキュ!これもしかして本命だったりする?」

「な、なわけないでしょ!」

「恥ずかしがるなよ~」

「うっさい!」

智子「(死ね!)」スチャ

智子「(浮かれてるんじゃねーぞ、アホd…ん?アイツ何やってんだ?)」チラッ

デブ男「…」ガタガタ

智子「(ブッwwあのデブ教室入るや否や机の中確認しちゃってww)」プクク

デブ男「…」ガックシ

智子「(何期待してたんだかww)」プププッ

智子「(それにお前にチョコは似合わないよwwポテチとコーラで我慢しとけww)」

智子「(ん…?あっちも何か落ち着きないな…)」キョロキョロ

ヒョロ男「…」ガタガタ

智子「(あの骨男、いつも寝ぐせひどい癖に今日に限ってキメてきてやがる…)」

ヒョロ男「…」ガックシ

智子「(今日格好つけても遅いんだよwww)」

智子「(でお次は…)」キョロキョロ

メガネ男「…」

女「ねぇ○○君、これ…」スッ

メガネ男「は、はい!」ビクッ

女「はいノート。先生が渡しておいてくれって」

メガネ男「…あ、どうも。ありがとうございます」シュン

智子「(敬語ww)」プスーッ

智子「(いやー朝から笑わせてくれるなww非モテくんたちww)」

智子「(あっちも騒がしいな!どれどれ…)」

女A「はい!これマジ上手くできたしww」

女B「ありがと!こっちもケーキ焼いてきたんだ!」

女C「うわ!おいしそう!早く食べよ!」

智子「…」

智子「(ゆうちゃんがいたらなぁ…)」ハァ

智子「…」

智子「(あ、そうだ!いいこと考えた!)」ニヤニヤ

智子「(このメモを…)」カキカキ

智子「(出来た…)」ニヤニヤ

クラスメイト「(黒木さん何一人でニヤニヤしてるんだろ…)」

――昼休み
【校舎裏】

智子「智貴のヤツ早く来ないかなww」

智貴『ん!?靴箱にメモが入ってる!』

智貴『なになに、【昼休み校舎裏で待ってます】か…』

智貴『…フヒッwさっそく参るでござるw』

智貴『あれ?校舎裏に来たけど誰もいないぞ?』

智子『じゃーん!お姉ちゃんでしたwwだまされてやんのww』

智貴『くっそー!』

智子「…なんてなw」プスーッ

智子「智貴の奴早く来ないかなww」ワクワク

智子「…」ドキドキ

――5時間目

智子「(クソッ!あの野郎なんで来なかったんだよ!)」プルプル

智子「(あームカつく!)」ブツブツ

智子「(冷静になって考えてみると、この時間帯じゃ体育でもない限り靴箱なんか開けたりしないよな…)」ブツブツ

先生「黒木さん」

智子「ひ?ひゃい!!」ガタッ

先生「ここの答えは?」

智子「わ、わかりません…」プルプル

先生「…座りなさい」

智子「は、はい…」ガタッ

智子「(智貴の野郎…)」ワナワナ

――放課後

ワイワイガヤガヤ

智子「さて…」

智子「(作戦も失敗したし、早めに帰ろう…)」ガラッ

「これ、チョコレート受け取ってください…」

「あ、ありがとう!」

智子「(はぁ…リア充どもがいつも以上目に入る)」トボトボ

「好きでした!付き合ってください!」

「よ、よろしくおねがいします!」

智子「(せめて人目のつかないところでやってくれって…)」

智子「(情けないからアイツの靴箱に入れた手紙は回収して帰ろう…)」トボトボ

智子「ここだな」パカッ

ドササ

智子「うわ!な、なんだ?」

智子「ちょ、チョコ?それに三つも…」

智子「…」

智子「くそ!なんで智貴ばっかり!あんな暗くて目つき悪くて!」

智子「いつも机で突っ伏して寝てるボッチのくせに!」

智子「ちくしょう…」ジワッ

智子「…」

智子「帰ろ…」

智子「(今日はいつもと違った意味で疲れたな…)」ガチャ

智子「え…?」

智子「あれ?え?私の靴箱にもチョコレート?!」ドキドキ

智子「誰だよ!直接渡してくれればよかったのに!」

智子「手紙も…!」ムフーッ

智子「…でも宛名が違う」シュン

女の子「あ…、ごめんなさい!私うっかりしちゃって!」

智子「え?あ…えーと」

智子「(影から見てたのかよ…)」

女の子「間違えてあなたの所に入れちゃったみたいです」

智子「い、いえ(クラスメイトじゃないな…たぶん)」

女の子「ほ、本当にすいませんでした…」

智子「き、気にしないで!(何か、昔のゆうちゃんに少しn…)」ブンブン

女の子「…そ、それ」

智子「あ…」

女の子「よ、よかったら受け取ってもらえませんか?」

智子「え?な、なんで?」

女の子「私、その…あまり気が強いほうじゃなくて…。あなたの靴箱にソレを入れた時点で勇気を使い果たしちゃったというか…」

智子「…」

女の子「クラスが違うからどの靴箱なのか、確かめる手立てもないし」

女の子「あなたが貰ってくれたら、『一応努力はした』という名目が立つというか…」

女の子「手元に置いておくのは嫌だというか…」

女の子「だから、受け取ってほしいんです…」

智子「…はぁ(私を利用するつもりか!)」

智子「…でも、せっかくその人のために作ったんだし…」ゴニョゴニョ

女の子「…」

智子「ちゃ、ちゃんと渡したほうが…精神衛生上いいかと…」ゴニョゴニョ

女の子「…」

女の子「…じゃあ手伝ってもらえませんか?」

智子「はい…はい?」

智子「そういうことは、友d――」

女の子「…」シュン

智子「わ、わかりました」

智子「(なんだか面倒なことに巻き込まれてしまった…)」

智子「え、えーとその人の名字は?」

女の子「××って言うんですけど、わかりますかね?」

智子「あーはい(わからん)」

智子「く、靴箱は出席番号しか書いてないからなーわからないなー」ヘヘ

女の子「ど、どうしましょうかね…」

智子「お、荻野先生に聞いて――」

荻野『なんだ黒木~××の出席番号聞いてどうしたいんだ~?』ニヤニヤ

智子「(…無理だ)」

智子「じゃ、じゃあ待ち伏せして…」

女の子「え…直接渡すんですか?無理ですよ!」ブンブン

智子「(お前が下調べを怠ったせいだろうが…)」ムカッ

智子「と、とにかくあ――」

××「そんでさ、アイツが~」

×友「なにそれww」

女の子「き、来た!あの人です!」ササッ

智子「え!(隠れるなよ!)」ササッ

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