静「ジャンケン教師がやって来た」 (200)
※初めに
・このSSは「静・ジョースタの奇妙な日常」の続き・第三話です。
前の話を見ていないと理解不能です。ご注意を。
・オリジナル展開が加速します。
・あと、今更ですけどジョジョの小説見てないとわからない所が多々あると思います。ごめんなさい。
・長くなりましたが、書かせていただいます。 今回短いかもしれません。
一話 静・ジョースターの奇妙な日常 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1363790589/)
二話 仗助「静のやばい物を拾ったっス」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1365094145/)
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1367669400
イタリア、ミラノ
サッカー球場『ジュゼッペ・メアッツァ』——
承太郎「……」
ザッザッザッザ……
フーゴ「ここです、空条博士……」
ザッザッザッザ……
フーゴ「ここで、組織の『幹部』がお待ちです。……コートのポケットから手を出して。あまり不審な態度は取らないほうが良い」
ザッザッザッザ……
承太郎「……ここは、『サッカー球場』のようだが……?」
フーゴ「ええ……『ミスタ』ッ!連れて来ましたよッ!空条承太郎博士ですッ!」
スッ……
ミスタ「……よォーし……そこで止まれッ!」
承太郎「……」
ズザッ!!
ミスタ「空条……承太郎だな?」
承太郎「……ああ……」
ミスタ「よし……ゆっくりと、『三歩』前へ進め。『二歩』や『四歩』じゃあねーッ、『三歩』だ。……『四歩』進んだら攻撃を開始するッ!」
承太郎「……」
ザッザッザ……ピタッ!……
ミスタ「……OK、その位置だ……その位置で、ゆっくりと出しな……アンタの『スタンド』を」
承太郎「…………『スター・プラチナ』」
ズオッ……!!
ミスタ「『スター・プラチナ』……噂では、『時』を数秒止められるそうだな?それがマジなら、おれの攻撃も意味が無い事になるが……」
承太郎「……」
ミスタ「……そーやって大人しくしてんのは、罠か何かか?ええオイ?無敵の『スター・プラチナ』を使えば、おれ達なんて何とでもなるんだろう?組織を潰す気ならよーッ……さっさと行動に移したらどうだ?」
フーゴ「……」
承太郎「……」
ミスタ「……何とかいいやがれ。空条承太郎……!」
承太郎「……わたしは君達の組織と戦うつもりはない。……それに、さすがに手練のスタンド使いを『三人』も相手するのは、骨が折れるんでな……」
フーゴ「……!」
ミスタ「……バレていたか……おい、シーラE!もういいぜ、出てこい……」
スッ……
シーラE「……」
ミスタ「……こいつの尾行に気付いていたとはな……中々油断のならねーヤツだ……」
承太郎「……もう一度言うが、わたしは戦うつもりはない。ただ、君達の組織の幹部と話がしたい。……それだけだ」
ミスタ「……よし、わかった……『信用』しよう。シーラE、フーゴと変われ。フーゴ、お前はおれの近くだ……」
シーラE「……」スッ……
フーゴ「ミスタ、本当に……?」
ミスタ「ああ……『カメ』の使用を許可するッ!空条承太郎、アンタには……おれ達の組織の『ナンバー2』に謁見する許可を与えるッ!」
承太郎「……『ナンバー2』……」
ミスタ「シーラE!お前は一緒に『カメ』の中に入れッ!フーゴ、お前は『カメ』の外だ……異常を感じたら、いいか……『精いっぱい手加減して』攻撃しろ」
フーゴ「……それって……!」
シーラE「『ヴードゥー・チャイルド』……!」
ビシイッッ!!
シーラEのスタンド、『ヴードゥー・チャイルド』が地面を殴ると、そこに小さな『唇』が出現した。
シーラE「……何かあったら、これで知らせるわ……いい?フーゴ……あたしの事なんて考えるんじゃあないわよ……」
フーゴ「……」
シーラE「……返事」
フーゴ「……ああ。わかってるさ……」
シーラE「……フンッ」
ミスタ「よし、始めるぞ……謁見の時間は『5分間』だ。それ以上は組織への反抗と見なす。空条承太郎……前へ出な」
承太郎「……」
ザッザッザ……
ミスタ「これが『カメ』だ……背中に『鍵』がついているのがわかるな?宝石付きの?」
承太郎「……ああ」
ミスタ「その宝石に手を伸ばせ……触れた時から謁見開始とする。おっと!鍵は取るんじゃあねーぞ?手を伸ばしてやさしく触れるだけだ……」
承太郎「……」スッ……
スギュンッッ!!!
…………
…………
承太郎「……!……ここは……?」
シーラE「カメの中よ……そーいうスタンドなの。カメのスタンド……」
承太郎「……カメの中に部屋、か……なるほど……しかし、この部屋というのは……」
???「……慣れれば、中々に居心地の良い場所だよ、うむ……」
承太郎「……!」
承太郎「……テメェは……!」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
???「フフ……変わらないな、『ケチな孫』よ……わたしの事を、覚えているか?」
承太郎「……やれやれ……テメーの事は、忘れたくても忘れられねーぜ……」
???「……久しぶりだな……」
承太郎「……『ポルナレフ』……!」
ポルナレフ「承太郎……!」
ガシイッッ!!
本日はここまでです。
明日も仕事だ4時起きだ。
さっそく前作をまとめて下さいました、まとめサイト管理人の皆様本当にありがとうございます。
嬉しさとプレッシャーが半々です。……いや、嬉しさのほうが大きいのですけど。
多くの方々に見やすくまとめるというのは大変な事だと思います。私もよく見させていただいてますので、どうか頑張って下さい。
次回投下はちょっといつになるかわかりません。
ジョジョ見なおして勉強してから書こうと思いますので、どうかごゆっくりお待ちください。
ジョジョSS書くのはこのシリーズが初めてですので、ホント難しい……。
シルバーチャリ乙ッ!
初めてなんておもえないけどなあほんとww
ポルナレフジョジョで一番好きなキャラだから登場してうれしい。再会かあ、なんか感極まるね、生きて会えたかといわれたら微妙なとこではあるけど。
つーか3日後とかとうに過ぎた気がするわ…筆をとる足しにしてくれたらうれしい
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=54964.jpg
>>23
ありがとうございます。ありがとうございます。
ギリ保存出来ました……。今見たら見れないんだもんなー。
少年漫画の主人公っぽくってかっこいいです。ジョジョの主人公は指差しポーズが似合いますねー。
こんなにも支援していただいて本当によろしいのでしょうか……受け取った分以上のものを返せるように頑張ります。
ちょっとした宣伝。
まとめサイトのコメで、億泰×禁書のSSの人かと疑われてましたが、全く違います。あんなスゴいの書けません……。
今まで書いたのは、けいおんの澪が深夜徘徊する話と、けいおん部員がマジックザギャザリングというカードゲームで遊ぶ話だけです。
両作品ともあんま人気なかったっす。今回書くのは三作品目で初の長編ですね。
お待ち頂いている間、そちらも是非。非常につたないですけど……。
ポルナレフ「積もる話もあるだろうが……とりあえず座ってくれ。茶でも淹れよう……」
シーラE「そんな、ポルナレフ様!あたしがお淹れします!」
ポルナレフ「いや、いい。少しは身体を動かさないとな……承太郎、紅茶でいいか?それともコーヒー?」
承太郎「悪いがポルナレフ、時間もあまり無い……茶はまた今度とさせてもらおう」
ポルナレフ「そうか?コーラもあるんだが……ああ、風の噂で聞いたよ。ジョースターさんの事は残念だったな。もっとも、ジョースターさんよりも早くわたしはこの世を去ってしまったが……ま、今の生活も満足しているよ」
承太郎「やれやれ、まさかお前が死んで幽霊となり、そこからギャングのナンバー2になるとはな……」
ポルナレフ「わたしはただ、ジョルノの進む道を見届けたかっただけだよ。ナンバー2なんてガラじゃあない。随分と長い間、この世にしがみついてしまった地縛霊さ……」
承太郎「……ポルナレフ、お前の口から聞きたい……」
ポルナレフ「何かな?」
承太郎「『ジョルノ・ジョバァーナ』の事だ。……奴の事を、どう思う?」
ポルナレフ「……」
シーラE「……」
ポルナレフ「……そう身構えるな、シーラE……そうだな、彼は『DIO』の息子ではあるが……ジョースターさんや承太郎、君達に感じた『黄金の精神』を、彼にも感じるよ。……奇妙だが、彼は『騎士道精神』を強く重んじる男だとわたしは思う。危険性は無いよ……」
シーラE「……『騎士道』……」
承太郎「……それが確認出来て安心したぜ」
ポルナレフ「うむ……それで、本題は何だ?承太郎……わたしとしては昔話に花を咲かせたい所なんだが、そうじゃあないんだろう?」
承太郎「ああ……ポルナレフ、お前の部下が調べたという『DIOの息子』の『最後の一人』についてだが……」
ポルナレフ「ペリーコロという生真面目な男に調べさせたが、よくまとまっているだろう?」
承太郎「……こいつは、この『最後の一人』は……」
シーラE「……」
承太郎「3年前、『ケープ・カナベラル』に『いた』のか?」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
ポルナレフ「……そういう『目撃情報』があるみたいだな……」
承太郎「しかし、こいつとは……」
ポルナレフ「『出会っていない』……そうだろうな。『最後の一人』は神父に味方せず、あくまで『傍観者』であったようだ。影からこっそり君達の戦いの行末を見守っていたらしい」
承太郎「……」
ポルナレフ「その後、日本のS市にての目撃を最後に消息を絶つ……ここには、スタンド使いが多く集まる町、杜王町があるんだろう?そこに潜んでいる可能性は十分高いと思うがね……」
承太郎「生きている、とでも……?」
ポルナレフ「それに関しては承太郎、お前の方が良く解っているんじゃあないのか?日本から、出会った事のない『存在』を感じているんだろう?肉体の波長を?」
承太郎「…………」
ポルナレフ「だからお前はガラにもなく焦っている……『最後の一人』は、『親戚の女の子』のすぐ近くにいるかもしれないのだからな……違うか?」
承太郎「……やれやれだぜ。ポルナレフ……お前の組織はおれの予想以上に壮大で、広い情報網を持っているようだな……」
ポルナレフ「わたしの組織じゃあない、皆で作り上げたものだよ」
承太郎「その情報網で、もう一つ聞きたいことがある」
ポルナレフ「何かな?時間も押している……わたしの解ることなら答えるが」
承太郎「20年以上前に、共同で調査を行なっていた物があるだろう……」
ポルナレフ「……『弓と矢』か……」
承太郎「それについてだ。『ディアボロ』という男が6つの鏃を発見した事は解っている。その後について詳しく知りたい……」
ポルナレフ「OK、教えよう。シーラE……時間は?」
シーラE「残り1分45秒です」
ポルナレフ「よし……手早く話させてもらうぞ」
ポルナレフ「1986年、『ディアボロ』は6つの鏃を発見した。その内5本は『エンヤ婆』の手に渡り、『ディアボロ』の所持する矢はジョルノが破壊した」
承太郎「破壊……残りの5本は?」
ポルナレフ「一本は今わたしが所持している。他は、一つはスピードワゴン財団が所持。一つは『吉良吉廣』という男の手に渡った後行方不明……これらについてはお前の方が詳しいかな?」
承太郎「ああ……『吉良吉廣』の矢は破壊され、その破片はおれの娘に送った」
ポルナレフ「……勝手な事を……」
承太郎「娘を守るためとはいえ、無茶をした。……反省している」
ポルナレフ「……まぁいい。今それについて言っても意味はないしな」
承太郎「……残りは、『プッチ神父』のスタンドを発現させたものか?」
ポルナレフ「そうだな、それと……『最後の一本』だが……」
承太郎「また『最後』……か」
ポルナレフ「ああ、そしてこの『最後』も……悪い知らせだが、『日本』へと渡った」
承太郎「まさか……杜王町に、か?」
ポルナレフ「いや、日本の『九州地方』だな」
承太郎「『九州』……?」
ポルナレフ「15年ほど前に骨董品屋で売られていたそうだ。骨董品屋の主人はもう亡くなっており、その後の『弓と矢』の行方は不明……スピードワゴン財団以外にも、組織があちこち手を回して探したが……以降全く行方が解っていない」
承太郎「……」
ポルナレフ「……一応聞くが、心当たりは?」
承太郎「……無いな。九州なんざ行ったことすら無いぜ……」
ポルナレフ「……そうか……」
承太郎「…………」
ポルナレフ「…………」
シーラE「……残り、30秒です」
ポルナレフ「……『最後の一人』と『最後の弓と矢』……交わらなければいいのだが、な……」
承太郎「……ああ……そうだな……」
…………
…………
S市杜王町、ぶとうヶ丘高校——
紙人間『…………』
ぶどうヶ丘高校のすぐ傍に立つ電柱の上に、ペーパー・バック・ライターはいた。
手には本ではなく一枚の紙切れを持ち、しゃがみ込んでそれを眺めていた。
紙人間『…………』
一見すると、ペラペラの身体と全く同じに見える紙切れだが……。
ペーパー・バック・ライターはそれを、細心の注意を払って扱っていた。
紙人間『…………』
…………
…………
『そうビビるんじゃあない……『ペーパー・バック・ライター』……俺は、俺達は、君と『友達』になりたいだけなんだ……『友達』になろう?』
『彼女と出会えばきっと『友達』になれるさ……意地を張るんじゃあない、一度会ってみてくれないか?』
『少しだ、少しだけでいいんだ……』
『『友達』になりたいだけだ……何も怖がる事はない……』
『…………』
『……わかった、そこまで言うのなら……』
『君に、これをあげよう……彼女からの贈り物だ……そして聞くんだ。この紙は……』
…………
…………
紙人間『…………ペラ……』
ペーパー・バック・ライターは顔を上げ、ぶどうヶ丘高校のある一室を見つめた。
その部屋は『生徒指導室』であり、普段は施錠され、薄暗く誰も立ち入らない。
しかし今、『生徒指導室』には明かりがつき、窓ガラス越しに、一人の少女がパイプ椅子に座っているのが見えた。
仏頂面で頬杖をついて、可愛くない顔をさらしているその少女は……。
いつも通りにサングラスを額の上にかけた、静・ジョースターであった。
…………
本日はこのあたりで。
ペリーコロ息子の名前を忘れてしまったのが心残り……。ヌンツィオが親父でしたっけ?
伏線バレたらコワイなァーと思いながら書いてます。
たぶん、バック・ライターの本体は予想されてるんだろうけど、それ以外のことは回収時まで予想させたくないなぁ……
すみません質問なんですが、大柳賢の一人称って「ぼく」か「僕」か「ボク」か、どれでしたっけ?
あと確認ですけど、早人と同い年ですよね……?
そういえば、虹村っていうやついるけどあいつ、下の名前なんていうんだろう?
>>63
虻村千休(あぶむら せんきゅう)といいます。
億泰・形兆にならって数字の『千』と、『千利休』、『Thank You』などを名前のモチーフとしました。
日本茶や和菓子が好きだという設定です。
(億泰がミルクティー・アイスやプリン等洋菓子が好きなので)
あまり言い過ぎると『くさい』とか『キモい』とか言われるので、あくまで裏設定で。
見た目のイメージは支援絵の通りでお願いします。もしくは勝手な各々の想像で……。
あと、大神照彦のスタンドを発現させた矢は、ディアボロが矢を発見した1986年より前の1981年くらいに存在しており、ヒビが入って歪んでいて、失敗作だったんじゃあないかと言われていたので別物です。
今回の九州へ渡った矢は、原作ジョジョで語られることのなかった最後の一本という設定です。
では、9時くらいから投下始めます。(今から書いてきます)
…………
生徒指導室——
静「…………」
コン!コンッ!!
コン……
コン、コンッ……
教師「……なかなかブ厚い壁だろう?」
静「……」クルリッ……
静と長机を挟んで向かい合うようにして、一人の教師が座っていた。
頭には細い『ヘアバンド』をつけ、左の頬に大きな『絆創膏』を貼った教師だった。
教師「隣が『職員室』だからってねエー、神経質な学長がここを建てる時、この部屋を『防音』にしたんだよ。だったら隣にこんな部屋作るなって話だけどォ〜〜」
静「……」
教師「え、ト……どこまで話したかな?ぼくが『サッカー部顧問』だっていう話はした?県大会準優勝だっていう?」
静「話してませんけど、どうでもいいです。……それより、どおしてあたしがここに呼び出されたのか教えてくれませんかァ〜?」
教師「ああ、それね……まあ〜〜君もよくわかってるんじゃあないかと思うんだけどォー……」
静「……」
教師「君の担任の高塔先生が、トラックに轢かれて入院……なぜか身体中に『殴られた』痕あり……君のクラスの大林君が、教室から落ちて全治6週間……何故か、『ナゼか』……全身ボコボコで、『スポンジボブ』みてーにアナボコになって入院中……」
静「……へェー?それはちょっと見てみたいわねー」
教師「ぼくが言いたいのはなッ、彼らが怪我をしたそのどちらの現場でも!静・ジョースター……君が目撃されているって事なんだよ……まだ4月だというのに、君のクラスから『奇妙』な入院患者が二人も出て、その両方に君がいたッ!」
静「……」
教師「『質問』するよ……静・ジョースター……君、彼ら二人の事について、何か知ってる事は……ないかい?」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
静「いえ、何も……?あたしには何のことかさっぱり……」
教師「……」
静「……」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
教師「……高塔先生がトラックに轢かれた日、学校にいたっていうのは?」
静「忘れ物を取りに来ただけ……ちょっぴり高塔先生と話はしたかもしんないけど、ただそれだけだってのーッ」
教師「……大林君が窓から落ちた時、教室に君がいたそうだけど?」
静「入れ違いになっちゃったみたいねーッ……あたしは彼を見ていないわ〜」
教師「…………」
静「……何か?」
教師「……まったく、メンドォ〜だなァ〜!キミ、本当の事を言うつもり全くないだろォー?長引くだけだよそれってェェー……」
静「……」
教師「な?本当の事を先生に言ってみろよ?ぼく口カタい方だから、誰にも秘密はもれないってェー」
静「……仕方ないから言ってあげるけどさーッ、言ってもきっと理解出来ないから……大人って頭カタいもの……あたし面倒な事嫌いなの」
教師「……うーん、君もなかなか頭がカタそうだな……いや、意志がカタいのかな?」
静「……」
ガチャッ!!
静「!」
教師「……ん?」クルリッ
早人「……あッ!使用中だった?ゴメンね……ああ、静さんの事か。そういえば話をするって聞いてたなァ」
教師「別にかまわないですよ、川尻先生。……どうかしたんですか?」
早人「いえ、実は……ウチの生徒が『ドラッグのキサラ』で『万引き』したっていうお電話があって……この部屋が空いていたら、その生徒を呼びだそうと思っていたんですけど……」
静「……『万引き』……」
教師「フーン……『万引き』ねェ……?」
早人「あのー……静さんとの話、どのくらいかかります?」
教師「すぐ済みますよ、川尻先生……隣の職員室で待ってて下さいよォー。終わりましたら呼びます……」
早人「ウン、それじゃあ、お願いします……静さん、正直にお話ししてよねー」
静「……ハイハイ」
バタンッ……
静「……先生さァ〜……なんか後押してるようだし、今日はこのぐらいにしないィィ〜?……これ以上話続けても無駄よ?あたし他に言うことないもの」
教師「……うーん、そうだな……」
静「ね?ほらもう止めよう?あたしもう帰って宿題しなくちゃいけないしィィー」
教師「……『万引き』……『万引き』か……」
静「……先生?」
教師「いや!何でもない……」
静「……何でもないこと『無い』だろォー?何『万引き』した生徒の事考えてるの?あたしの事なんてどうでもいいっての?」
教師「いやあ、そういう訳では……」
静「ま、あたしとしてはどっちでもいいんだけど……そんなに『万引き』の事気になるんならさーッ、あたしもう家帰っていいかなァ〜ッ?上の空じゃん先生ィィー」
教師「そうじゃあないよ……ぼくは今君との話し合いについて考えていたよ」
静「?……『話し合い』と『万引き』……関係ありますゥ?」
教師「直接関係は無いけどねーッ……あのさ、この学校の『生徒』って、悪いヤツは『店』から万引きしたりするだろう?店員の目を盗んで、『店』をバカにしてさ?」
静「……?」
教師「で!『店』はそれに腹をたてるんだけど、どうしようもないから『先生』に連絡をする……『先生』は『店』にペッコペコさ!そりゃあもう平謝り!」
静「……?……??」
教師「だけど、『先生』は『生徒』を呼び出して、万引きした事を怒るわけだ!生徒が反省するまで何度もねェー……これってさァァー……いわゆる『三すくみ』っつーか!……何かの関係に似てない?」
静「…………」
教師「……『ジャンケン』……」
静「……」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
教師「『ジャンケン』はこの世の自然の摂理と一緒……絶対的な『ルール』なんだよ……わかる?『チョキ』が『グー』に勝てないように、『生徒』が『先生』に勝つことは無い……」
静「……」
教師「でさ!提案なんだけど、静さん……ぼくと『ジャンケン』しない?」
静「……『ジャンケン』?なんで、また……」
教師「何でも物事は楽しく解決出来たほうがいいだろう?だから『ジャンケン』……負けたら、勝ったほうの言う事を何でも一つ聞く!っていう『ルール』でさァ〜〜」
静「……何?」
教師「もちろんぼくは君に『本当の事』を話してもらいたい。だからこの『ルール』は、むしろ君のための『ルール』かな?ぼくが負けたら何でもしてあげるよ。体育の成績満点にしてあげようか?」
静「…………」
教師「だからさあ〜〜〜『ジャンケン』……やろうよ?ねえェ〜〜〜ッ?『ジャンケン』〜〜〜」
静「…………」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
教師「あと出しは……負けだよ」
本日はここまでで。
ありがとうございました。
ミスタの一人称って「オレ」でしたね……
なんかもう原作でも結構一人称バラつきあるし、気にしない方向でいこうと思います。
あ、あと前に支援絵下さった絵師の方、pixivにも上げてくださいましてありがとうございます。
しかも新しいイラスト付きで……ニヤニヤしっぱなしです。静や虻村等のイメージが私と全く同じでビックリしてます。ツボです。
pixivでコメしたら身バレするんで、こちらで失礼。本当にありがとうございました。
画像保存出来なくてエシディシみたいに泣き出す所でした。
毎度毎度支援絵ありがとうございます。なんというボスラッシュ……
ジャンケン小僧かっけえ・高塔すっげえ・大林性格悪そうw
あと右下の二人……いいですねぇ。
後々(たぶん)重要になってくる人物(だと思う)なんで、今回ちょっぴりでも描いてもらって嬉しいです。
いつも素晴らしい絵をありがとうー。これからも頑張りますー。
ああ感想と嬉しさの表現で行数かかるかかる……
結構感想とか評価とか気にする小心者ですので、支援絵はめちゃ嬉しいです。
座ったままの姿勢で膝だけでジャンプ出来ますよ(断言)
コッソリpixivお気に入りに入れさせてもらってますので、これからも応援させていただきます。
えー、明後日と明々後日が仕事休みですので、調子良ければ明日から三日間連続投下します。
……筆進まなかったらごめんなさい。最低でも一日は絶対に投下しますので、お待ちくださいませ。
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
静「…………」
教師「『グー』は『チョキ』に勝ち、『チョキ』は『パー』に勝ち、『パー』は『グー』に勝つ!……単純明快だけど奥が深いよなあ〜〜……けどこういう単純なものこそ世の中の真実をうまく表してるんだよ……なあ?静・ジョースター?」
静(……この『教師』……妙におしてくるな……ひょっとして……)
教師「『恨みっこなし』……でさあ〜〜『ジャンケン』で決めよお〜〜よ……『ジャンケン』で!……」
静(……いえ、考えすぎよ……けど、真面目に従うのもヤバいかもしれないわね……)
教師「いくぞッ!あと出しはその場で負け!あいこは決着がつくまで勝負し続けるんだッ!」
グオオッ
静「……はいはい、やるわよ……やればいいんでしょ?やれば……」
教師「ジャアあああ〜〜〜〜ンケン!」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
静「…………」
教師「ホイッ!!」
バッッ!!!
教師は『握りこぶし』……即ち『グー』を付き出したッ!
……しかし!
静・ジョースターは『動かない』……
静は『手』を出さず、腕組みしたまま呆れたように、教師を眺めていた。
教師「…………あ?」
静「……」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
教師「……どういう意味だ?つまり、え?……その行為の意味はよォ?ジョースター?」
静「……いいわよ、別に……あたしの『負け』で。先生の『勝ち』でいいですよ」
教師「……おい」
静「……」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
教師「ぼく今……言ったよな?え?『ジャンケン』は絶対的な『ルール』って?あ?言ったよな……ぼくは『先生』という『生徒』のお前より『強い手』だというのに……お前が対等となるような『ルール』を設けたのに、お前はその心を無視して、ぼくを見下してるって事だな!?え?そーいう意味なんだな?おい!」
静「……」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
教師「お前はぼくを馬鹿にしているのかァ——ッ!!答えろォォォォォォ——ッ!!」
バリイッッ!!!
静「!?」
教師は左頬の『絆創膏』をはぎ取った。
その下には、大きな『ホクロ』が……
静(……違う!『ホクロ』じゃあない!これは……)
『絆創膏』の下には、大きな『穴』が開いていた……。
静「……えッ、『穴』?」
ド ン
静「!!」
ワイルド・ハニー『……!?』
ズキュウ——ン
静「なにィ——ッ!!」
静の身体から、強制的に『ワイルド・ハニー』が引きずり出された!
大きな音をたてて、教師の左頬の『穴』に吸い込まれていくッ!
静「こ……この『教師』!『スタンド使い』だっていうのッ!?まさかッ!」
教師「『きれいですばらしい力』がぼくの方に!!!流れ込んでくるぞ!元気が出てくるぞ!!」
静「な……何かヤバいッ!攻撃しろッ『ワイルド・ハニー』!」
グオオオ
ワイルド・ハニー『どらあっ——』
ガ オ ン
ボーイ・�・マン『……』
静「なにッ!(掴まれた!?)」
グオオオオオ
教師「やっぱり思ってた通り、『スタンド使い』だったんだなァージョースターッ!もうお前はぼくの攻撃を受けているんだぜーッ!!」
静「うおおおお〜〜ッ!攻撃するんだッ!『ワイルド・ハニィィィ』ッッ!!!」
ワイルド・ハニー『ド……ラアアアアッッ!!!』
ブオオオーンッッ!!!
スカアッ!
静「くっ……!」
教師「おっと、危ない危ない……もう少しで怪我をする所だったじゃあないか……え?静・ジョースター?」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
静「……先生、あんた……『スタンド使い』だったのね……?」
教師「教師に手あげるなんて、悪い生徒だな、君は……。これは『生徒指導』が必要だな……!」
静「……『大柳賢』先生……!」
大柳「フン!」
バァ——z__ン!
今回はここまでで。ありがとうございました。
あと2、3回の投下で終わりそうです。今回の話本当に短い……
静(大柳先生が『スタンド使い』……だけど『何』?『何』をされたの?今ッ!)
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
大柳「さて!色々と話したいこともあるけどォ〜〜……まずは……」
スタスタ……
静「……?」
大柳「……フンッ」
パァン!!
静「!……ぐっ……!」
大柳「今のはぼくの事を馬鹿にした分だ……たかが『ジャンケン』だとか思ったか?下らないと?『ジャンケン』を馬鹿にするっていうのはさー……ぼくを馬鹿にするっていうのと同じなんだよッボケッ!」
パァン!!
静「つっ……」
大柳「おっと、今のはごめん。ちょっと興奮しちゃってたよ……けど君が先生に対してナメた態度取ってんのが悪いんだぜーッ。反省しろよ?『生徒指導』だぜ?」
静「おッ……大柳先生、聞いて下さい……アンタが『スタンド使い』っていうのなら話は別です。あたしが病院送りにした二人は、悪い——」
大柳「勝手にくっちゃべってんじゃあねーぞックソがぁーッ!!!」
ドガアッ!!
静「うぐっ!」
大柳「お前全然『反省』してないなッ?なんでぼくが『許可』してないのに話すんだ?え?……ぼくが『パー』だとしたら君は『グー』だぜ?なんで勝手な行動を取るんだッ!!」
静「……す、みません、でしたッ……」
大柳「全く……最近は先生を見下した生徒が多くて困る……特に『スタンド使い』だっていうのなら尚更ねーッ。まるで自分が世界で一番強い、選ばれた者なんだーって顔でぼくに話しかけるんだもんな……まぁ〜〜ぼくのスタンド攻撃を受けたら、そんな気持ちは無くなるんだけどォ〜〜」
静「……スタンド攻撃……一体、何を……?」
大柳「……まだ気付いていないのかい?君の『スタンド』……『ワイルド・ハニー』というのか?そいつの1/3はすでに『取り込んでいる』……」
静「取り込んで……?……はっ!『ワイルド・ハニー』の右腕がッ!!!」
ワイルド・ハニー『……!!』
静「右腕がない!」
ドン!
大柳「これがぼくの『ボーイ・�・マン』の能力……5回勝負のジャンケンで勝てば、相手のエネルギーを奪うことが出来る。……全部奪うにはあと2回勝てばいいんだ……」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
静「……何ィ〜……」
大柳「ぼくは『スタンド使い専門』の『教育指導の先生』なんだよ……いつもこうやって、『スタンド』を使って悪いことした生徒を呼び出して、その能力奪って『教育指導』してる……君の周りに起こった奇妙な出来事も、『スタンド』の仕業かと思ったけど……どうやらビンゴだったみたいだねェ〜〜……」
静「……」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
大柳「話は君の『スタンド』を全部奪った後に、ゆっくりと聞かせてもらおうか。どうやら君の『スタンド』は、なかなかのパワーを持っているようだし。……ああ心配しないで、死ぬ事はないよ。……能力を永久に失う事にはなるかもしれないけどね」
静「……」
大柳「さぁ……続けようか?『ジャンケェェ〜〜ン』……」
静「……いいわよ……やりましょう……『ジャンケン』」
大柳「グッド」ニヤリ
静(たかが『ジャンケン』……とか、思ってたけど……負けられないわッ!絶対に……『ワイルド・ハニー』を失う事だけは避けなければならないッ!)
大柳「……」
静「……勝ってやるわ……『ジャンケン』……!」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
大柳「……うーん、悩むなア……」
静「……?」
大柳「ぼくはさっき様子見で『グー』を出したからな……同じ手を続けて出すというのは安直すぎるかな、とか思ったりして……さっき静さんは勝負を放棄したから、手の内が見えないなァ……」
静「……」
大柳「静さんの行動を見るために、2回連続『グー』でもいいのかな……とか……そーいうナメた考えはヤバい?」
静「……」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
大柳「よし……決めたぞッ!」
静「……」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
大柳「勝負だッ!!」
ド——z__ン
静・大柳「「ジャアア——ンケン……」」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
静(あんだけフカした事言ったんだ……絶対に『グー』は出さないッ!出すとしたら『チョキ』か『パー』ッ!だからこっちは『チョキ』を出せば負けないはずッ!!)
大柳(……とか、思ってんだろうなァーッ!!目に物見せてやるッ!2回連続『グー』だッ!)
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
静「……だけどあたしって大穴狙いなのよね」ボソッ
静・大柳「「ホイッ!!」」
大柳の出した手は『グー』ッ!
静の突き出した手は……
同じく『グー』ッ!『あいこ』だったッッ!!
大柳「なにィ——ッ!?あいこだ……」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
静「残念、勝つ気だったんだけどーッ……」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
今回はこんなもんで。
朝早くに目が覚めてしまったもので……
ちょっと用事で外出しますが、早くに帰れたらまた書き溜めして今晩投下します。
ごめんなさいジョジョリオン読んでました。
今夜はちょっと投下無しで……
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
静「……『あいこ』……か……やれやれだわ。勝てなかったとはね……」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
大柳「フフ……やるじゃあないか、静・ジョースター……『あいこ』になったのは久しぶりだなぁ〜」
静「……『久しぶり』?」
大柳「ああ……いつもはぼくの『ストレート勝ち』だからなぁ〜ッ……『あいこ』まで持ち込む『心の力』を持っている生徒は久しぶりだよ。なかなか面白くなってきたッ!」
静「それは……ずいぶんと『運が良い』んですね……」
大柳「……何?」
静「だってそうでしょう?『ジャンケン』の勝つ確率は1/3、負ける確率は1/3、あいこになる確率も1/3……その中でも『勝つ』という確率に当たり続けるなんて……『バカツキ』ってヤツゥ〜?」
大柳「……おいおい待ってくれ。確かにぼくは『強運』に守られているよ、たぶん。たとえ無数のガラスの破片が降ってこようが決してつき刺さらない『強運』にある……だがな、君……大きな勘違いをしている」
静「……何をですか?」
大柳「『ジャンケン』は確率なんかじゃあない……勝ちたいと願う『心の力』だッ!そして、『ジャンケン』で負かす事は相手の『心の力』を負かしたって事なんだよッ!」
静「……」
大柳「フハハハ……勝負が見えたな、静・ジョースター!君の『心の力』は脆弱だぜッ!『確率』とか『運が良い』とかいう言葉で片付ける、弱い精神の持ち主にぼくが負ける訳が無いなーッ!!」
静「……勝手な事ほざいてんじゃあないわよッ、あたしの『勝ちたい』って気持ちは絶対!アンタなんかに負けねーッ!」
大柳「ほ〜お?……だったら、見せてもらおうかな……」
静「……」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
大柳「行くぞッ!静・ジョースターッ!!」
ダアァァン!!
静・大柳「「勝負だッ!!」」
グバアッッ!!!
>>150
隣の市まで行って買えなかったわたしへの嫌味かッ!
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
静・大柳「「ジャンケン!!」」
グオッッ!!
静・大柳「「ホイ!!」」
バッッ!
>>154
ごめんコンビニに売ってた。すごく面白かったです。虹村さんエロい。
静の出した手は2回連続『グー』ッ!
相手の意表を突くための手ッ!
そして、大柳の手は……
静「なッ……んだとォ〜〜ッ!!」
同じく『グー』ッッ!!
3回連続『拳』が突き出されたッ!!
大柳「うおおおおおおおおおおお」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
静(ヤバいッ!この教師全く『裏』が読めないわッ!それに——)
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
大柳「おおおおッ!!行くぞッ!『あいこ』だ静ッ!」
静(何?この……『凄み』はッ!?)ゾクッ!
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
大柳「あいこでッ!!」
大柳「ホイッ!!!」バッ
静「——!」バッ
静の出した手は『チョキ』……
そして、大柳の出した手は……
大柳「……ニヤリ」
……『グー』だった!
静「う……ああああああッ……!」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
『愚直』としか思えない『4回連続グー』……
しかし……ああ!なんと!ついに!
その『拳』は静の心を乗り越えたのだッ!
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
静「…………ううッ……」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
大柳「静・ジョースター……ぼくは君の精神力を押し切ったんだ!これでぼくの2勝ッ!」
静「……」
大柳「それじゃあ……君の『ワイルド・ハニー』のさらに1/3を……」ズイッ
静「…………」
大柳「いただくよ!」グルッ
ダオオオン
ワイルド・ハニー『うおおおおおおおお……』
グオオオオオオンン
大柳「あとは『頭部と左腕』の部分だけだ!クク……君、もう後が無いようだけど、大丈夫かい?」
ドヒュウウウン
静「ハァ……ハァハァ……」
グワッタァァン!!
大柳「おいおい……今『下半身』をいただいたから立っていられないのはわかるけど……パイプ椅子を壊すんじゃあないぞ?そうやって思い切り倒れこむものじゃあなく、座るものだよォ〜〜パイプ椅子ってさああ〜〜」
静「ハァ……ハァハァ……」ズルリ……
大柳「それともぼくが座らせてあげようか?ん?優しくだっこしてさ……」
静「ハァ……ハァ……!……わ……」
大柳「うん?何だい?聞こえないなーッ……この部屋の壁、ブ厚い防音だからさあ〜〜遠慮せず大声だせよ、ホラッ!」
静「……『ワイルド・ハニー』ッッ!!」
ドギャアーンッッ!!!
ワイルド・ハニー『どぉぉらどらどらどらどらどらどらどらどらどら——!!!』
ドヒュドヒュドヒュウン!!
大柳「……ハーッ……全く……」
グワシィッッ!!
静「——ぐげッ!?」
静の『右腕』が、静自身の首を掴まえて締め上げたッ!
その『万力』のよーな力によって、『ワイルド・ハニー』の左腕によるラッシュが止まる!
大柳「バカな事やってんじゃあねーよッ……『ワイルド・ハニー』の右腕をとり込んだんだぜ?スタンドの『右腕』は本人の『右腕』と繋がっているんだ……勉強になったなあ?」
静「ぐ……ググ……!」
パッ!
静「ぶはッ!……ハーッ……ハーッ……!」
大柳「やるしかねーんだよ、君はもうねーッ……ぼくの『スタンド』攻撃を受けた時から、運命は決まっていたんだよ!」
静「……ハーッ……ハァーッ…………」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
大柳「さあ……どちらが勝つか……勝負だ、静・ジョースター!」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
静「…………」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
静「……」スッ……
大柳「……?」
静・ジョースターは……左腕を突き出した。
手のひらを大きく広げて、真っ直ぐに……
……『パー』の形をして、突き出した。
大柳「おいおい、待ったなしだよ……『何を出すのか』……?決めてもらおうか、静さんっ」
静「……」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
大柳「……?……何してるんだい?早いとこ『ジャンケン』のかまえに入ってくれないかな?」
静「もう始めてるわ。見てのとおりよ……あたしは……『これでいく』」
大柳「……!」
静「……」
大柳「それなんのまねこいてんだァ?」
静「だから先生の見たままですよ。もう決めたの……このままでいい。さっさと始めるのは先生のほうですよ」
大柳「……」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
大柳「それさあ〜〜誰に聞いたのか知らないけど、ぼくが『負けた』最初で最後の勝負の流れだよ……でも決定的に違う所があるねーッ」
静「……」
大柳「この勝負!その奇策で君が勝ったとしても……勝敗は君の1勝2敗でジリ貧には変わりないって事だよ……このタイミングでそんな手ェ出すか?普通?」
静「……」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
大柳「おいおい目ェ覚ませよ〜〜……『生徒』が『先生』に勝つ事は無いんだ……大人しく普通に『ジャンケン』して、負けて、能力失って……『スタンド使い』って立場じゃあなく、『生徒』と『先生』という立場で平和的にお話しようよ?なぁ?」
静「……一つだけ、言っておくことがあるわ……」
大柳「……あ?」
静「先生がいつその『スタンド能力』を身につけたのかは知らないけど、あたしは生まれたときからこの能力を持っている。……そして、あたしはこの能力を信頼してるし、愛しているし、最近になってもっともっと良い所を知った……愛着があるのよ。凄くね……」
大柳「……」
静「この能力を失うということは、あたしがあたしじゃあなくなるって事……『静・ジョースター』じゃあなくなるって事なのよ……!簡単に奪おうとするんじゃあないわ。あたしはあたしを愛してる。……たとえ『星型のアザ』が無くったって……あたしは『静・ジョースター』なのよッ!」
大柳「…………」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
静「あたしはあたしを信じ抜く……『自分自身を信じ抜く』わ……」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
大柳「……フン!なにをほざこーが……君がジリ貧だという現実は変わらない……」
静「…………『生徒』は『先生』に勝てない、か……」ボソッ
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
大柳「負ける気がしない……いくぞ!静!!」
ドバアアア
ド——ン
大柳「勝負だッ!!」
グオッ
静「……」
大柳「ジャン!」
ドッッ
大柳「ケンッ!!」
ヒャアアアーッ
静「……フーッ」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
静「……『生徒』は『先生』に勝てない……って、いうのなら……『あいこ』にさせてもらうわよ……!」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
大柳「ホ——」
グオッ
静「『ワイルド・ハニー』ッッ!!」
バァァァンッッ!!!
静は、『自分の左手の平』を『自分の胸』に!
『ワイルド・ハニーの左手の平』を『ブ厚い壁』に!
それぞれ叩きつけたッッ!!!
大柳「——いッ!?」
ス……
スウウウゥゥゥ——ッッッ!!
防音のブ厚い壁も、静の手によれば何も変わらない一つの物体であった!
『ワイルド・ハニー』は壁を透明にし……『生徒指導室』と『職員室』の仕切りを、全く無くしてしまったッ!!
静「……」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
大柳「はあッ!?それがどうし——はッッ!!!」バッ!
静「……」
大柳「……な…………」
静「…………」
大柳「…………」
大柳賢は……言葉を失った。
いつの間にやら、さっきまで真剣勝負をしていたはずの、可憐な女生徒……
静・ジョースターが……
一糸まとわぬ『生まれたままの姿』に……
……つまり…………
…………『全裸』になって、うずくまっていたからだッ!
大柳「な……何ィィィィーッッ!!!」
静「『ワイルド・ハニー』……『服』と『壁』を『透明』にしたわッ!」
ズギャ——z__ンッッ!!!
大柳「お前、それは、つまり…………はッ!」クルリッ!!
大柳賢が『視線』を感じて振り返ると、
『透明』となった壁の向こうに、『ウッソー』という顔をした大勢の教師達がいた……。
教師達「「「…………」」」
大柳「ち……違う!これは……違うんだ……!お前、このッ……!『静・ジョースター』……!」
静「た、助けてェェ〜〜ン!襲われるわァァ〜ッ!先生に乱暴されるウ〜ッ!」
大柳「バカみてェーな事言ってんじゃあねーぞッ静ァァァァッッ!!!お前ッ何て事をオオオオッ!!!」
ダダダダダダ……
……ダダダダダダダダダダ……バンッッ!!!
大柳「!!」クルリッ
ほとんど扉をぶっ壊すような勢いで、川尻早人が入ってきた。
……背後からメラメラと『怒りの炎』を立ち上らせながら……。
静「あっ……先生」
大柳「は……早人……!」
早人「……」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
静「…………」
大柳「…………」
早人「……賢……君は……」
大柳「……ゴクリ」
静「……グレート……」ニヤリ
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
早人「君はなにやってるんだ大柳賢——ッ!裸はともかく理由(ワケ)を言え——ッ!」
ドーンッッ!!
大柳「うわあああーッ!!ち、違うッ誤解だ早人ォーッ!!」
早人「女生徒を密室で裸にするなんてッ!どういう理由があったらそうなるんだッ!!エエッ!?」
大柳「だから誤解なんだよオオオオッッ!!!」オロローンッ!
静「……ふー……まったく、やれやれだわ……」
ワーワー!!
ギャーギャーッ!
静「『グー』は『パー』に勝てないみたいだから、『パー』を出してみたけれど……」
ギャーギャー!
ガーガーッ!!
静「……同じ『パー』でも力の差ってあるみたいねーッ」
チャンチャンッ♪
…………
…………
紙人間『ペラペラペラペラ……!』
『ペーパー・バック・ライター』は、一部始終を逃さずに電柱の上から観察していた。
ペラペラの手をパタパタと叩いて、賛辞の拍手を送っている。
紙人間『まさかあの状況から『引き分け』……いや!『勝つ』とはな……なかなかやるな、静・ジョースター……ペラペラ……!』
『ペーパー・バック・ライター』はペラペラと、しばらく楽しそうに笑った後、
ふっとその笑いを内に静めた。
紙人間『……まさかスタンド使いを三人も倒すとはな。……彼女なら……いいかもな。……僕の……駒として使っても』
そうつぶやくと、『ペーパー・バック・ライター』はパラパラと崩れていって、
一陣の風と共に飛ばされて、消えた。
——静・ジョースター……スタンドを返してもらった後、すぐに誤解を解いてあげた。けどなんだか『ジャンケン教師』の事は好きになれないらしい——
——川尻早人……今回の一件で、ちょっぴり大柳賢を警戒するようになった——
——大柳賢……誤解は解けたが、生徒に暴力をふるっていた事がバレて減給3ヶ月。ザマアミロ——
…………
⇐To be continued=・・・?
というわけで静ジョ三話終了です。勝った第三話完。
今回短くてすみません。あと大柳賢は原作キャラなのでスタンドチャート無しで。ジョジョアゴ買って見ようぜ。
今回の話は大柳賢という、原作のキャラを使った話でしたので肩に力入りました。
小学生だったキャラの成長した姿を書くの難しかったです。しかも原作だと終始敬語だったし……。
マンガとにらめっこして書いてました。そのせいでちょっとオリジナリティが無くなってしまったかなと反省。あと予想以上に大柳がイヤーなヤツになっちまった……。
まぁたぶん、次回あたりからはずーっと超オリジナル展開続きますので……
……読んでる人が離れそうな気が少しするんですけど、自分のやりたいようにやろうと思います。
最後まで応援ありがとうございました。
次回タイトルは
静「引きこもりのうちへ遊びに行こう」
でいこうかなと。
たぶん次回の話、短い上にスタンドバトルもなく、オリジナル展開だらけになると思います。
それでも良ければ、次回も応援お願いします。
後日、次スレ建ててここにURL載せます。その時にHTML依頼出そうかなと。
ちょっといつになるかわかりませんが、またよろしくお願いします。
乙
スタンド使い専門の教育指導の先生は他にスタンド能力持ってないのかな?
>>187
作中では『二度とスタンド能力を使えなくする』みたいに言ってましたが、
一応、本人が反省したら能力は返してあげていた……っていう感じでした。その辺り次回フォロー入れるつもりです。
あと、ジャンケン小僧が他のスタンド使ってジャンケンに勝つとか、そんな姑息なことするか?っていう勝手な解釈もあります。
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