静「双葉双馬は静かに暮らしたい」 (411)
※初めに
・このSSは「静・ジョースターの奇妙な日常」の続き・第十話です。
ついに十話まで来てしまいました……。
続き物ですので、長いかもしれませんが……どうか最初からご覧になって下さい。
・今回の話は『彼』にスポットを当てた話です。
・つまりはほぼオリジナルです。ジョジョっぽくなってない所がございましたら、本当に申し訳ありません。
出来る限りジョジョに近づけようと頑張ります。
・長くなりましたが、書かせていただいます。
一話
静・ジョースターの奇妙な日常
静・ジョースターの奇妙な日常 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1363790589/)
二話
仗助「静のやばい物を拾ったっス」
仗助「静のやばい物を拾ったっス」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1365094145/)
三話
静「ジャンケン教師がやって来た」
静「ジャンケン教師がやって来た」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1367669400/)
四話
静「引きこもりのうちへ遊びに行こう」
静「引きこもりのうちへ遊びに行こう」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1368951927/)
五話
静「泥棒をしよう」
静「泥棒をしよう」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1370177583/)
六話
静「ペーパー・バック・ライターは父親に憧れる」
静「ペーパー・バック・ライターは父親に憧れる」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1373404472/)
七話
静「お見舞いへ行こう」
静「お見舞いへ行こう」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1379932767/)
八話
静「日本料理を食べに行こう」
静「日本料理を食べに行こう」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1383137249/)
九話
静「幽霊屋敷に住もう」
静「幽霊屋敷に住もう」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1386418852/)
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1391689545
夕方
路地裏――
「……」
コツ、コツ、コツ、コツ
「……」
コツ、コツ、コツ、コツ
「……」
コツ、コツ……
『ギギイ……』
「……!」
ピタッ
サカナ『ギギイ……ギイ!ギイ!』
「……ハァー……」
サカナ『メシャーッ!』
「……こいつらに威嚇を止めるよう言ってくれないかな?……」
ザッ!
「……チェスタ?」
チェスタ「……ウォーケン」
サカナ『ウギイ……!』
ウォーケン「ずいぶんと久しぶりに、君の姿を見た気がするよ。元気そうで何よりだ。クク……」
チェスタ「……何処かへ向かう所だったのか?」
ウォーケン「ああ。……塾に行くつもりだったよ」
チェスタ「つもり?」
ウォーケン「メイに忠誠を誓った時から、勉学だの平凡な日常だのに興味が無くなってしまってね……しかし、成績は落ちるどころかメキメキ上がっていってるよ」
チェスタ「……」
ウォーケン「人に追いつこうと思わなくなったからかな?メイの近くにいるって事は、誰よりも神に近い存在という事だからな。……凡人を遙か遠くに置き去りにしてしまったようだよ、僕は。永遠の絶頂……それが今の僕。クク……素晴らしく気分がいいッ」
チェスタ「……そうか」
ウォーケン「あとは、チェスタ。……目障りな君が、メイの隣から消えれば……僕はメイと二人きり、本当の絶頂の中にいられるんだけどね」
チェスタ「……」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
ウォーケン「……アハハッ!冗談ッ!冗談だってチェスタ。メイもそんな事求めていないだろう?なあ?」
チェスタ「……」
ウォーケン「そう怖い顔するなよなァ~~もうッ!もっと軽くいこうぜ?なあ?笑え笑え、アハハハハッ!」
チェスタ「……お前の話はつまらない」
ウォーケン「これは失礼。どうにも苦手でね……普段は生真面目なもので」
チェスタ「……」
ウォーケン「それで?」
チェスタ「……何?」
ウォーケン「……おいおい、一から十まで僕が言わないとならないのか?『それで?』だよ。『それで?』……『何故急に君は、僕の目の前に現れたのか?』……いや、違うな。そうじゃない。それはもう解っているんだよ。『それで?』……『メイの新しい隠れ場所は見つかったのか?』……うん。この方がスマートだな」
チェスタ「……」
ウォーケン「それを教えるために来たんだろ?さっさと教えろよ、ホラ。お前は毎日メイの側にいるが、僕はもう何日も会っていないんだ。わかるか?禁断症状だよ、禁断ンーッ!自分の爪がのびるのを止められないように、この症状は治まらないんだ。ニコチン中毒者はタバコをバカみたいにスパスパ吸わないと落ち着かないだろう?僕もそうさ。もう治まらない。早くメイに会いたいんだ。メイのつま先にキスをさせろよ。なあ?早く、早く!教えてくれ」
チェスタ「……これを」
バサッ!
ウォーケン「?」パシッ!
チェスタ「……持っている事だ。それが『鍵』となる」
ウォーケン「何だこれは?……『本』?」
チェスタ「今、隠れ家として使っている屋敷は、少々『奇妙』でな。……普通の人間には、見つけることすら出来ない」
ウォーケン「?……」
チェスタ「ウォーケン、貴様は……『幽霊』の存在を信じるか?」
ウォーケン「メイは信じているのか?」
チェスタ「ああ」
ウォーケン「なら信じる」
チェスタ「……」ジロリ
ウォーケン「その程度のもんさ。僕にとって『幽霊』なんざ」
チェスタ「……今日からは強く信じる事だな。その本を無くすんじゃあないぞ。『屋敷の物品を所持している事』……それを条件にしているんでな」
ウォーケン「ふうん……」ペラッ
ウォーケンはぱらぱらと本をめくり、
間に挟んであった『しおり』を見て、にやりと笑みを浮かべた。
ウォーケン「少し遠いな」
チェスタ「……覚えたのなら、すぐに燃やせ。そのしおりは『屋敷の物品』では無いから安全だ」
ウォーケン「……『屋敷の物品』であるこの本は、『危険』だとでも言うつもりかい?」
チェスタ「ああ。五体満足でいたいなら、丁重に扱うことだ」
ウォーケン「……ふん」ズズ……
ズズズズズズズ……!!
ウォーケンがしおりを握ると、しおりは『塵』となった。
可愛らしい文字でしおりに書かれた住所は、すぐに黒くなり、消えさった。
ウォーケン「さっそく顔を出してみるか。チェスタ、一緒に行くかい?」
チェスタ「……俺はメイの食料を調達しなければならないのでな」
ウォーケン「今日びの召使いは学生よりも忙しいんだな。……痕跡を残すんじゃあないぞ?僕が今までひっそりコツコツやってきた事が、無駄になるからな……」
チェスタ「言われなくとも」
ウォーケン「あと、出来る限り悪そーな奴は食わないでくれるか?『極罪を犯した者』を見つけるのが、なかなかに難しくなってきたんだ。早く『魂』を集めないとな。メイのために……」
チェスタ「……」
ウォーケン「気に入らないのか?」
チェスタ「……」
ウォーケン「気に入らないのだろう?顔を見ればわかるさ」
チェスタ「……何の話だろうか」
ウォーケン「とぼけるなよ、僕の事さ。……平凡な日常と、殺戮にまみれた非日常の間で生きる僕の事が……気に入らないんだろう?お前はさ」
チェスタ「……」
ウォーケン「ククッ……僕としては、こんな犬のクソにも劣る平凡な生活なんざ、いつだって切り捨ててもいいんだけどね。……しかし、争い事の無い静かな生活というのも、魅力的なのは事実さ。……結局僕は、どちらも大切なんだろうね。……メイがいるから、非日常へのあこがれが強いってだけさ」
チェスタ「……」
ウォーケン「これからメイに会って、思う存分つま先にキスをしたら……明日からまた、平凡な日常が始まるんだ」
チェスタ「貴様の住むべき場所はそちらだと、俺はそう思うがな……」
ウォーケン「そう言うなよ。僕はこの刺激的な世界が好きなんだ。しかし、けどまあ、本心は……」
ザァァァ……
ウォーケン「……僕は静かに暮らしたい。メイと一緒に……『天国』で」
チェスタ「……」
…………
本日はここまでです。
次回投下少々遅れます。ごめんなさい。
出遅れたorz
あー見れました。本当にありがとうございます。
バックライターについてはだいたいイメージ通りです。
しいて言うならスタンドの顔をTHE bookみたいにして表現したらそれっぽいかも。
今までの支援イラストは全て保存させてもらっています。
その全てが力となっていますので……逃げないよう頑張ります。
pixiv久々に見たけど、見たことないイラストとかあってびっくりしたあ。ていうか記事も定期的に更新されてんのね。今後はこまめに見よう……
…………
AM7:00
とある民家――
双馬「……」ペラリ
ゴウンゴウンゴウンゴウン……
重々しい音を上げながら回る洗濯機の横で、
双葉双馬は椅子に座り、本を読んでいた。
学校へ向かう前に、洗濯物を干すのが彼の日課だった。
双馬「……」ペラリ
双馬「……」ペラリ
ゴウンゴウンゴウンゴウン……
双馬「……」ペラリ
ゴウンゴウンゴウンゴウン……
双馬「……」ペラリ
ゴウンゴウ……ゴ……
双馬「……ん?」
ゴ……ゴゴ……ズゴゴゴ……ゴゴ……
双馬「おいおい、止まってるんじゃあないぜ。お前が止まってしまったら、僕は何を着て過ごせばいいんだよ」パタンッ
ゴゴ……ゴウ……ウウ……
双馬「動け、このポンコツが」ゴンッ
ゴゴ……ゴオ……オ……
双馬「全く……故障か?原因は何だ?」
スッ……
双馬「『ペーパー・バック・ライター』」ペラリッ
彼が洗濯機のフタに触れると、フタは本のようにペラペラとめくれ上がった。
そのままパラパラとページを開き、顔を近づける。
双馬「フーン……昭和の終わりに作られたのか。中古で格安だったのもそういう訳なんだな……ドラム式のこのご時世に、二層式というのも頷ける」
ペラペラッ
双馬「前回壊れた理由は……『衣類の詰め込み過ぎ』だって?おいおい」
ペラッ
双馬「そこまで入れちゃいないだろう。ワイシャツもパンツも昨日の分しか放り込んでないはずだぜ?マジにナメてやがるなコイツ……」
ペラッ
双馬「……何?……洗濯槽のネジが折れてる、だって?……前の持ち主が衣類をバカみたいに突っ込んだから?……フーン」
パタッ
双馬「……帰ったら電気屋に電話してみるか。クソ、新しいのを買った方が早いかもな……」
双馬「無駄な仕事が増えてしまった。……まあ、数日は洗濯しなくとも大丈夫だしな」
スタスタ
双馬「……時間か。そろそろ……」
スッ……
双馬「……行ってきます、母さん」
「……」
双馬「……出来るだけ早く帰ってくるよ。……学校は、つまらないからね」
「……」
双馬「……じゃあ」スッ
「……」
ガチャッ……
双馬「……」
バタン
…………
…………
AM7:35
通学路――
クラスメイト「おい双馬ァ~~ッ、見たかよ昨日のッ!」テクテク
双馬「おはよう。……何の話だい?」スタスタ
クラスメイト「バーカ!ドラマだよッドラマァ~~ッ!!9時からやってる超ォー人気のッ!!」
双馬「……ドラマ……ああ、見たよ」
クラスメイト「おおッ!本当かッオメェーッ!?あれ面白ェよなァーッ!!昨日の話もよ、メチャ気になる所で終わってさァァーッ!」
双馬「ああ……そうだね」スッ
すぐ側にあったブロック塀に触れると、その一部分が本となった。
制服の影で素早く、昨日のドラマについて検索をする。
すぐに、自分よりも早くにここを通った女子高生の、ドラマに関する会話の記述を見つけた。
ブロック塀は女子高生の会話を、逃さず聞いていたのだ。
双馬「……まさか、最後にあの女性が自殺をするなんてねえ……」
クラスメイト「そうッ!そこだよなッマジでェーッ!!主人公の不倫がわかってあんな行動とるなんてよォー、全然想像もしなかったよなァ~~ッ!!」
双馬「ああ。……しかし、あの不倫相手の動きも気になる所だね。僕としてはやはり、不倫相手の昔の男が関係しているように思うよ」
クラスメイト「おおーッ!いい所つくじゃあねーかッ!!オレも同じような事思ってたんだよォ~~ッ!やっぱよお、一番の謎となるのは――」
双馬「……」
退屈だった。
彼にとって『友人』とは、自分が孤立して目立たないようにするためのもので――
彼の心の中には、本当に気の許せる『親友』というやつは、存在していなかった。
孤立せず、目立たず、影のように――
彼は生きていた。
一人きりで、生きていた。
ふいに、小学生の頃を思い出す。
仮初の『友人』すら居ない、本当の本当に一人ぼっちだった日々を。
あの頃の自分と、今の自分……根本的に変わっている所など、何もない。
しかし、今の彼の心の奥底には、『父親』の姿があった。
『スタンド能力』に目覚め、『父親』の姿を知った、あの日。
『父親』の生活の真似をする事で、彼は、『父親』に近付こうとした。
友人とつまらない会話をしながら、彼は、
『父も同じような気持ちだったんだろうな』
と考え……それだけで、幸せな気持ちになった。
…………
本日はここまでです。
すみません短くて……一日に3つもSS書くもんじゃあないな。
なんか支援絵の量がよくわかんない事なってるな……
本当にありがとうございます。フォルダが潤います。なんでみんなこんなに絵うまいんだ
頂いた上手な絵の分だけ、拙い文章でお返しする事になりますが、どうかご勘弁を……
静ちゃんのイラストが多くてメイちゃんのイラストがほぼ無いのは、
やっぱり「成長した姿を想像して描きやすい」のと「完全オリジナルキャラ」っていうのだからですかね。
二次創作にオリキャラ出して叩かれまくってるのは何度も見たので、実はヒかれてたとかだったら怖いな
>>1自身がちょっと変な人だし…
_
__ /::ヽ\
f ハ_/::::::∧│ __
しノ ̄ヘ.`ヽl├=≠リ
,.ィニ、^V| :| ト、 し
/^ヽ. l|│| :| | l! …わかった この話はやめよう
__ / l || |│ :| | l|
/ ヽV^V^! /__ ||│| :| | l|
,′ リ、 l| l|__∧ l l〔||〔| | 〔| |::!| ハイ!! やめやめ
. l /´:::/ リ一' } | l ||│| :! | l.|、x‐v-、
ト.-.∧__/_/ し / l|│| .::| | l.|/::l |:::l |
 ̄ | l| l│:::| | !リ:ノ ノ:::リ それとも
| リ l│::; /:/ `┴一' ………
n/7./7 ∧ ヽ- // /:/::///. iヽiヽn
|! |///7/:::ゝ ∨/ /:/::/// | ! | |/~7 ………
i~| | | ,' '/:::::::::::││| ̄l::/// nl l .||/ 「 ┼∠ヽ -‐ァ
| | | | l {':j`i:::::::::::〕_| |_ //| l ||ー---{ イ 囗 つ (_ 」 帰るか ……?
| '" ̄ ̄iノ .l::::::::::::::::::::::∧ | ゝ ',
, 一 r‐‐l γ /、::::::::::::::::::::::::〉ー= ___ ヘ ヽ }
/ o |!:::::} / o` ー 、::::::::::::i o ,':::::::{`ヽ ヘ ノ
AA被った……死にたい……
>>76
じゅっさいのようじょがかいてるから、おーめにみてねっ!
チェスタとメイちゃんの支援絵保存してなかった(白目)
…………
AM8:12
ぶどうヶ丘中学校――
ガラガラッ
クラスメイト「おはよォ~~ッス!!」
「おはよーッ」「っはよォー」
双馬「おはよう」スタスタ
「おはよう双葉。昨日はすごかったなあ、雨」
双馬「ああ、そうだね……」
女生徒「あッ!そ、双馬君ッ」パタパタッ
双馬「……」イラッ
クラスメイト「おう双馬ァー。お前の相方の、図書委員が呼んでるぜッ」ニヤニヤ
双馬「わかっているよ。言われなくとも」
図書委員「お、おはようッ!双馬君ッ」パタッ
双馬「……おはよう」
図書委員「そのォー……元気?今日も……」モジモジ
双馬「……元気だよ。変わらず」ハァ
クラスメイト「プクク……」ニヤニヤ
双馬「……」イライラ
図書委員「えーっと……あのね?今、私達の方で話してたんだけど……昨日見た?双馬君……あの人気ドラマ」
双馬「ああ……見たよ、一応」
図書委員「あ、あの!最後のシーンあったじゃないッ?それについて、双馬君とお話出来たらなァ~~って……思って……」モジモジ
双馬「あのドラマの事なら彼の方が詳しいよ」ポンッ
クラスメイト「えッ?お、オレェ?」キョトン
図書委員「えッ……」
双馬「うん、そういう訳だから。……僕は少し、お手洗いに行ってくるよ。それじゃあ……」
スタスタ……
図書委員「……」ポツーン……
双馬「……」
スタスタ……
クラスメイト「ちょ……おいおいおいおいおいおーい。双馬ァッ。テメェー今のはちょいと無ェーんじゃあないの~~ッ?」タタタッ
双馬「何が?」スタスタ
クラスメイト「図書委員はさァ~~ッ、ドラマの話がしたいんじゃあなくって、オメェーと話がしたかったんだよーッ」
双馬「へえ……そうなのか」スタスタ
クラスメイト「ったくよォー!オメーはホンット鈍感だなァー!そっち方面にゃちょっぴり『うとい』オレにでも解るっつーのによーッ!」
双馬「しかし、僕と話がしたいだなんて、相当な物好きだな」スタスタ
クラスメイト「物好きって……」
双馬「僕と会話しても、得るものなんか無いだろうに……タネを植えていない鉢植えに、延々と水をかけるようなもんさ。時間の無駄ってやつだよ」スタスタ
クラスメイト「おまっ……ひょっとしてよォー、何も『気付いて』ねーっつーのかよォ~~ッ!?」ゲエエッ
双馬「……何の話だ?」スタスタ
クラスメイト「いやッ!これ以上はオレの口からは言えねェーゼッ!お口チャックだ、チャックゥ~~ッ!オレッ何も言わないもんねーッ!」ムググッ
双馬「……ハア」
クラスメイト「まッ!オレからは何も言えねえがよォ~~ッ、少しくらい、同じ図書委員として楽しく会話してやったほうがいいぜェ?最近毎朝話しかけてきてんじゃあねーか」
双馬「……ああ、そうだな……」
クラスメイト「しかし、羨ましいことだぜ……オレにもあんな可愛い子が……あ、いやいや!何でもねぇーッ!」
双馬「……チッ」ギリ
双馬(そんな事はとっくに気付いてるんだよ、このミソッカスが。……あんなにもハッキリとした行動、僕が解らない訳が無いだろいが……)イライラ
クラスメイト「っとお、そろそろ教室戻ろうぜェ、双馬。歴史の授業が始まっちまうぜ」
双馬「ああ。そうだな……」
スタスタ……
双馬(クソ、あの女め、僕はなるべく目立たなく生きたいだけだというのに、何故好意を寄せるんだ……僕は、静かに暮らしたい。……ただ、それだけなのに……)イライラ
孤立してはいけない。
目立ってもいけない。
双葉双馬はそうやって生きてきた。
いつこの教室から消え去っても、誰も気にしないような、そんな人間……そうなるように生きてきた。
いつか、彼はこのくだらない世界を抜け出すつもりであったからだ。
彼の人生の目的……
彼は、地平線の彼方、何処までもどこまでも続いている草原に、『父親』と立ってみたいと考えていた。
それを目標に、生きていたのだ。
そんな彼にとって、自身に好意を寄せるような人間は、うとましかった。
『ひとりくらいなかのいい女友達がいたほうが、健全に見せられる』
父は、そう思って『双葉千帆』と交際を始めた。
父の影を追いかけ生きる双馬であったが、どうしても、そのような考えは出来なかった。
……母の頬をつたう涙が、双馬の脳内に刻みつけられていたからだ。
『父はどのような気持ちだったんだろう』
そう考えて悲しくなった。
姿も知らない父親の影……その影すら、暗闇にまぎれて見えなくなってしまったようで……
双馬は苦虫を噛み潰した。
教室へと向かう足が、鉛のように重かった。
…………
本日はここまでです。
少し、3月4月は仕事忙しいので、投下量少ないの続きそうです。本当すみません。
今回のスタンドバトルどうしようか決まってないというのもでかいです。
次回投下は来週木曜で……
>>102
タイプミスありますね。
脳内補完して下さいすみません
すみません、木曜投下があやしくなってきました……。
再来週になるかもしれません。どうか気長に、お待ちください。
酉外し忘れたり入れ忘れるのって、よくあることですよね……
なんで故意にやったことなるねん……そこまで自意識過剰ちゃうわ……
…………
AM9:02
先生「はいィ~~ッ、皆さん……イキナリで悪いんだけどねェーッ。今日は少し、歴史の『抜き打ち試験』……を、やってもらおうと思いまーすッ」
エーッ!
ヤダァーッ!
ザッケンナァーッ!
双馬「……えーっ……」
先生「はいはい静かに、静かにィーッ!試験時間は40分。今から配るから、伏せたまま後ろの人に回すようにッ!おいそこ、何コソコソしてるんだァーッ?『カンニング』なんてしてみろ、先生マジッ、何すっかわかんないかんねーッ!」
ザワザワザワ……
双馬「……フン」
男子生徒「うわー、僕全然勉強してないよ。不意打ちすぎるゥーッ!双葉君、自信ある?」ヒソヒソ
肘を付く双馬の後ろから、男子生徒が身を乗り出して話しかけてくる。
不機嫌そうな顔をしていた彼であったが、すぐに作り笑顔を浮かべて、答えた。
双馬「……いや、僕も全然自信が無いよ。苦手でね、こういうのは……」
男子生徒「だよねえッ!そもそも歴史とかさあ~~、過ぎ去った過去に囚われるのってどうかと思うんだよね、僕。昨今の日本の動きを見ても――」
双馬(……全く……)ハァ
双馬(……本当に苦手なのは、『苦手だという演技をする事』なんだが……説明するのも面倒だな……)
男子生徒「――っとと、双葉君。テスト配られてるよ」
双馬「ん……ああ、ほら」スッ
男子生徒「ありがとう。じゃあ、お互い頑張ろう」
双馬「ああ……」
ザワザワ……
先生「よし、全員行き渡ったな?それじゃあ、始めーッ!」
ピラッ
双馬(……)カリカリカリカリ……
試験開始から20分で、双馬は机の一部を撫でて、本にした。
自然なしぐさでさらさらとめくり、試験問題について検索する。
双馬(……やっぱりな。この試験……全く同じものを、一年前の3年生は受けている。手抜きしやがって、アホ教師め……どれどれ)
ペラッ
双馬(……フーン、やっぱり問3はひっかけか。ここで大勢間違えるらしいな。……理解出来ないが……ここは僕も間違えておこう)ゴシゴシ
カリカリカリ……
双馬が試験問題について調べるのは、決して『カンニング』のためでは無かった。
……答えをわざと間違え、平均を取るためであった。
自身の高い能力を、高い能力をもってして、隠す。
それこそが、『静かに暮らす』コツだという事を、双馬は理解していた。
双馬(……問4も正解率が低いのか?先生はしっかりと、ここがテストに出る事を言ってたと思うが……仕方ない、ここも間違えておくか。次は……ありゃりゃ?)
ピタッ
双馬(……僕としたことが……ここの問題、間違えてるな……普通に。……歴史は得意だと思っていたんだが、クソ……僕に『完全記憶能力』があれば、間違わなかったんだろうに……)
・ ・ ・
双馬(……気に食わない、が……ここも不正解にしておこう。これで平均点ギリギリか?少し上くらい?……今年の中学3年生は去年の中学3年生よりも頭が良いのかな?……うーん……)
カリカリ……
双馬(……んっ?)
ピタッ
双馬「……」
先生「……うーむ……」コツコツコツ……
双馬「……」
先生「……ふーむ……」ジロジロジロ
双馬「…………」
先生「……んー……」クルッ
コツコツコツ……
双馬(……僕が『カンニング』しているとでも思ったのか?ヘボ教師……口に出してそう言えばいいだろうに。腰抜けめ……)ペラッ
ペラペラペラ……
双馬(……去年の平均点は78点か……70点くらいを狙っていれば大丈夫だろう、うん……)
カリカリカリ……
…………
…………
PM12:53
キィ~ン コォ~ン カァ~ン コォ~~ンッ……
双馬(昼休憩、か……どうしようかな、今日は……)
ザワザワ、ワイワイ……
双馬(学食かサンジェルマン……ドーナツでもいいが……学校から少し離れた所に、美味しい日本料理の店があるらしい。……そこでもいいな。たまには和食を食べたい。……マナーに少々うるさい店だと聞いてるが……)
ガタッ
双馬(……まあ、僕ならいけるだろう。……たぶん)
スタスタ……
クラスメイト「おう双馬ァー。オメーどっか行くのかよ?」
双馬「ああ……食事をしに、ね」
クラスメイト「オメー昼いっつも一人だけどよォー、たまにはオレと一緒に食わねえかぁ?」
双馬「……」
クラスメイト「オレもコンビニメシだしよォー、弁当持ってきてる奴らと一緒には、食いづらいっつーかさァ~~……」テレテレ
双馬「いや、いいよ。……迷惑だ」
クラスメイト「あーんッ?」
双馬「いや……迷惑がかかるよ。僕は食事を終えたらすぐに、図書室に向かうつもり――」
図書委員「あッ!双馬君ッ!」タタッ!
双馬「……」ウグッ
図書委員「今からごはん?それとも、図書室?」
双馬「あー……そうだね、そのどちらかのつもりだったよ……」
図書委員「あ、あのね!……そのォ~~ッ、双馬君がメーワクじゃあなかったら、で……いいんだけどォー……」モジモジ
双馬「……」イライラ
図書委員「私もその、食事か図書室か!っていう感じでさ……よかったら、一緒に……ね?」ニコッ
クラスメイト「……プ、クク……おい双馬。オメェーどうすんだよッ?」ヒソヒソ
双馬「……」
クラスメイト「同じ委員なのに、近ごろ全然一緒に仕事してねぇーんだろォー?この機会にどうだよッ?エッ?」ニヤニヤ
双馬「……あー……」
双馬「……腹が、痛い」
図書委員「……」ポカーン
クラスメイト「……えッ?」
双馬「スゲーッ腹が痛い。病気かな?いきなりスッゴク痛くなってきたぞ。こいつはヤバいな……」
クラスメイト「えっ……ちょ、お前……何ィ?何を言ってやがんだァ?」
図書委員「そ、双馬君?お腹いたいなら、私が一緒に保健室へ……」
双馬「いやッ!これはガマン出来ないな。付き添いなんか連れてる場合じゃあないぞッ。すぐに向かおう。……という訳だから。すまない――」
タタッ!
クラスメイト「お、オイオイ双馬ァーッ。オメェーマジかッ!?マジなのかよッそれはァ~~ッ?」
図書委員「ちょっ、待ってよ双馬君ッ!」
双馬「イタタ、いやぁー痛い痛い……」
ガラッ……
ドンッ!!
双馬「うッ!?」ドガッ
???「痛ッ!」ドンッ
ドサッ!
双馬「くっ……」カランッ
???「いたた……」
双馬「す……すまない、急いでいて……」ヨロッ
???「ったく、いきなり何だってのーッ?」サスサス
双馬「く……む、僕のメガネが……」キョロキョロ
???「もーッ、教室のドア開けるだけで生徒とブツかるなんて、中坊ってやっぱ元気に満ち溢れてんのね……落ち着いた大人の女性とは違うっつーかさァ~~……」
双馬「ああ、そうだね……クソ、何処に飛んでった……?」
キョロキョロ
???「けど、ま!……こうしていきなり、目的の相手と出会えたし……悪い事ばっかりでもないかもねーッ」
双馬「……目的?」サワサワ
???「ちょっと双馬、何してんの?」
双馬「……何?」ピタッ
???「ああ、メガネ落としたのね。ホラ、ここに落ちてたわよ」スッ
双馬「あ、ああ。ありがとう……」
カチャッ……
静「イエ~~イ、ファインサンキュー」ピース
双馬「……静、何故君がここにいる」ブスッ
静「メシ食いに」
双馬「中学校が好きなのか?過去にしがみついてしまうタイプか?……そのまま母体にまで還ったらどうだ?」
静「違うわよアホッ。中学で食うのが目的じゃあないっての」
双馬「ふむ?自慢じゃあないが……僕は多少、記憶能力には自信があってね。……これに近い話、前にもしたことがあるよなあ?」
静「あー、そうかもね」
双馬「一応聞いておくか。……静、何しに中学に来たんだ?」ジロリ
静「アンタとメシ食いに」
双馬「……全く……」
スタスタ……
静「ちょっと!もーッ、アンタそーやって一人で先々行くのやめろってのーッ!B型だろ?オメーっ絶対ェーにB型だッ!あたしと合わねーッ!」
タッタッタッ……
・ ・ ・
クラスメイト「……何だァ?あのおねーさんは?双馬のダチかよォ~~ッ?」ヒョコッ
図書委員「……」
クラスメイト「メズらしーッ事もあるもんだなァーッ。なッ?そう思うだろ?図書委員よォ~~ッ」
図書委員「…………」
クラスメイト「……図書委員?」クルッ
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
図書委員「……ええ、そうね……」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
…………
本日はここまでです。
やっと最近少し暇になってきた。今まで時間なさすぎて2月に買ったジャンプ漫画まで読めなかったもんな……
同時進行で他のSS書くっていうのやめれば、時間出来るんだろうけどなー。出来ないなー、これが……
ああ書き忘れてた
一応、今回出てきた歴史の先生は、蓮見琢馬の時と同じ先生……だと考えて書きました。
あと幼じょりんの人とは一回お酒飲みに行きたいです。たぶん仲良く慣れる。私酒飲めませんが
まあそれだけです……次回投下は早めにします。目標一週間以内
支援の気持ちを込めて、ピクシブに投稿されていた『ワイルドハニー』を描かせていただきやした。細部は違うけど。がんばれ静ジョシリーズ!
描き終えてから気付いたけど、オデコのマークは『W』だったでござった
これからはひっそりと応援します
…………
PM1:16
体育館裏――
カラッ……
静「おっ、ラッキィ~~♪窓の鍵開いてんじゃん。儲けたわね……ハハ」
双馬「?……何の話だ?」
静「双馬ァ~~、ちょっとさぁ、7月入って暑くなって、ガンガンに乾くと思わない?ノド……」
双馬「ン!……ああ、まあそうだな。少し動いただけで汗をかくし、ノドくらい乾くさ」
静「……ならその学生服脱げばいいのに」
双馬「これはもう僕の身体と一体化している。脱ぐのは不可能さ」
静「フ~~ン。ま、いっか」
カラカラッ
静「兄さんに聞いたんだけどさ、ここの体育館……」ピョンッ
ガタガタッ
静「くっ、結構キツいわね。ちょっと双馬、そっちから押してくれないかしら?」
双馬「おい、何をしている?窓に顔突っ込んで……」
静「ここ、教師がお茶飲んで休憩すんのに使ってるらしいのよ。ちょっぴりお茶いただきましょう。……今もお茶っ葉あるのか知らないけど……」
ズルッ!
静「うぎゃあ!」ドチャッ
双馬「……次からは足から入るんだな」
静「うおっ、中は結構土埃がひっどいわ。あまり食事には向かないわね」キョロキョロ
双馬「……僕は中に入らないぞ」
静「何でよ?ノリ悪いわねーッ」ヒョコッ
双馬「中に入って茶をくすねている所を、誰かに見られでもしたらどうするつもりだ?変なリスクは負いたくないんだよ」
静「あっそ……じゃあ双馬、コーヒーと紅茶、どっちがいい?」
双馬「おい、話を聞いていたか?」
静「あたしが淹れてくるわよ。それを持ってきてあげる。それなら問題無いでしょ?」
双馬「あのな、静――」
静「ちょっぴり悪い事して手に入れた食べ物や飲み物って、何かすっごく美味しいのよねェ~~。それを知らないってアンタ不幸よ。タダメシってメチャうまいんだからさーッ。ビンボーくさい発言だけどォー……」
双馬「おい、話を――」
静「それともアンタ、もしかしてコーヒーをブラックで飲めないヤツゥ?おさとうとミルクをたーっぷり入れたお紅茶しか飲めませェ~~ン!ってェ?アハハハハハハハハハ」
双馬「馬鹿にするなよ静。僕は深い味わいの『エスプレッソ』派だ。それ以外は認めないぞッ」
静「わかったわ。コーヒーねェ~~。オッケーおけつよ。ちょっと待ってなさい」スタスタ
双馬「あ、オイ!……クソッ、あいつ……」
キョロキョロ
双馬「……僕がこんな所でぼさっと突っ立ってるのを見られるか……あいつが教師に見つかるか……普通のアメリカンコーヒーを持ってくるか。……どれだろうな?僕がプッツンする原因となるのは……」
…………
…………
静「んー、デリシャス。静ちゃんちょっと、飲み物入れる才能あるんじゃあないのーッ?いつでも喫茶店を開けるわね……」ゴクゴク
双馬「……成る程な。気を利かせたつもりか?」
静「ん?」
双馬「……『アイスコーヒー』を持ってくるとは意外だった」
静「だって暑いじゃあないの」
双馬「僕はッ!『エスプレッソ』しか認めないと!!言ったばかりだろうがこの腐れ脳みそがァ――ッ!!」グオオッ!
静「こんなちっぽけな中学校にそんなもん入れる設備があるかってのーッ!いいじゃん同じコーヒーだしッ!しかもヒヤッ!としてるしィィ~~ッ」
双馬「味わいがな……コクが違うんだよ。全然……」チビチビ
静「あァーもうッイジけんなっての。結局飲んでるしよーッ」
双馬「別にイジけてなんかいない。単純に悲しんでるんだよ……」サメザメ
静「ホラッ!あたし今日アンタのために、『ドーナツ』持ってきてあげたのよッ。お昼ご飯に一緒に食べましょう?」ガサガサッ
双馬「何?」ピクン
静「どジャあァァァ~~~ん」パカッ
双馬「…………何だ?この……不格好なドーナツは?」
静「形は不格好だけど味は絶品よ。たぶん」
双馬「今なんて言った?たぶん?」
静「おそらく。きっと。絶対ィィーッ」
双馬「……おい、これどこで買ったんだ?」
静「買ったんじゃあないわよ。あたしの手作り」
双馬「…………」
静「あからさまにイヤそーな顔すんなッ」
双馬「お前……静、お前……お前なあ。……何?何なんだ?何が目的だ?オイ?」
静「家にあった小麦粉が古くなってたから作ったのよ。4個。どーせならアンタに食わしてやろうと思って」
双馬「ゴミ処理か」
静「アンタどーしてそんなヒネクレてんの?」
双馬「いや……そう考えた方が気が楽なんだよ。『双馬クンのためにいっしょうけんめー作ったんですゥゥ~~ッ♪』とか言われたら、踏み潰して雑草の栄養にしていた」
静「今は雑草に小麦粉ブチまいてたほうが良かったかもって思ってるわよ。いいから食うの?食わないの?……ドーナツなんてどお?夏ゥゥ~~」
双馬「食べるよ。せっかくだし……ドーナツはドーナツだからな」ムンズッ
パクッ
双馬「……」モッサモッサ
静「どお?美味しいでしょ?あたしの手作りだからねェ~~美味しくない訳が無いわ。そうでしょッ?」
双馬「……」ガサッ
ズイッ
静「?……何?」
双馬「……」
静「……何?食えっていうの?……アンタ一人で食べきっても全然いいのよ?遠慮しなくっても……」
双馬「……」
静「……何よ、もう……」グイッ
パクッ
静「……」モッサモッサ
静「…………」
双馬「……」
静「……あー……アレね。独特な味付けっていうか……うーん、ホラ!このほのかに香る『チキン風味』!昨日あたしが晩御飯に食べた『唐揚げ』にクリソツ!普通は甘いだけのドーナツに、こんな斬新な味付けするなんてェェ~~ッ!……」
双馬「……」
静「……」
双馬「……油は、新しいのを、使え……!」
静「……今度から気をつける」
…………
…………
双馬「全く、最悪な気分だ……目の前で自分の好きなロックバンドを馬鹿にされたような気分だよ」モグモグ
静「双馬、そのドーナツ高かったのよ!一人でバクバク食わないであたしにもよこせッ!」
双馬「口直し兼謝罪の慰謝料分だ。僕一人で食う権利はある」
静「全速力でそのドーナツ買ってきたので、慰謝料分はチャラでしょッ!あたしに食う権利もあるわよッ!」
双馬「仕方ない……ほら」スッ
静「ああ、ありがとう……って、元々あたしが買ってきたやつだからなッ?」
双馬「……こうして青空の下、ドーナツをかじっていると……」モグモグ
静「んー?」パクパク
双馬「……嘘みたいに平和に感じるな。……今、この町には『吸血鬼』のメイが、『弓と矢』を持って逃げまわっているというのに、さ……」
静「……そうね」
双馬「……クソッ、あいつ……『弓と矢』は僕のものだったというのに……僕が使うつもりだったというのに……!!」バクウッ!
静「その事なんだけどさ、双馬……」
双馬「……」
静「少し、言いにくい話……前に、『弓と矢』が一組、スピードワゴン財団の所に保管されてるって言ってたでしょ?」
双馬「……ああ」
静「えっと、ね……兄さんに頼んでみたのよ。承太郎さんにも。……『弓と矢』を少し、貸して下さいって」
双馬「……」
静「……ダメだったわ。取り付く島もなく。吸血鬼騒動で大変なこの時期に、貸せるわけがないってさ……」
双馬「……そうか」
静「……ごめん」
双馬「仕方ない。……こうなったら、残る手段は……メイの手から直接『弓と矢』を奪うって事くらいか。危険な行動は取りたくないのだが……」
静「……」
双馬「それとも、アメリカまで向かうというのも手か?セキュリティは厳重だろうが、財団の人間はほとんどが一般人だろうし、『スタンド』を使えば……」
静「……ねえ、双馬」
双馬「……何だ?」
静「アンタさ、そんなに……『弓と矢』って、そんなに大事なの?」
双馬「ああ。大事さ。……ある意味命よりも」
静「……『弓と矢』を使って、アンタの『スタンド』を進化させて……父親の情報を、さらに鮮明に映し出したいのよね?」
双馬「進化という言葉は少し違う気もするが、概ね合っている。……僕のスタンド能力の先は、さらにはっきりと情報を取り出せるようになるはずだからな」
静「……双馬」
双馬「だから、何だ?」
静「……あたしも、『父親』の顔は知らないわよ。……本当の父親の顔は」
双馬「……」
静「あたしは拾われた子だから……父親どころか、母親も……本当の家族の事は何も知らない。あたしには今、兄さんがいるけど、本当は『姉さん』がいたのかもしれない。けど、何もわからないの」
双馬「……」
静「双馬、アンタは……父親の事は知らなくっても、母親はいるんでしょう?母親から……血の繋がった親から与えられた『名前』を持っているんでしょう?……それでいいじゃあないの」
双馬「……」
静「あたしは……『本当の名前』すら、知らないのよ……」
双馬「……いいわけ、無いだろ……」
静「……?」
双馬「いいわけ無いんだよ。僕は……父親に会わないといけないんだ。父親と話さないといけないんだ。……父親と、立たないとならないんだ。草原に……」
静「……草原?」
双馬「静、お前……今、『幸せ』か?」
静「えッ?」
双馬「今お前は……『静・ジョースター』として生きて、幸せなのか?と聞いている」
静「え、いや……どうだろ?おじいちゃんが死んでからは悲しかったけど……今は、兄さんとこの町で過ごして……」
双馬「……」
静「……うん。楽しいわ。……よくわからないけど、たぶん。……辛いことも苦しいことも多いけど、やっぱりあたし、笑っていることが多いし……ね」
双馬「……そうか」
静「うん……」
双馬「やはり、僕と君は違うな」
静「……えっ?」
双馬「……僕が幸せになるには……父に会わないと、ならないんだ……!」
静「……双馬、アンタ本当に……」
双馬「……」
静「……本当に、メイから『弓と矢』を奪うつもりなの……!?」
双馬「……」
チラリ
不可解な点が『2つ』ある。
一つは、有栖川メイの居場所が、全くもってわからないという事だ。
最後にいた場所はわかる。民家だ。日当たりの悪い一戸建てを隠れ家にしていた。
しかし、そこから先は溶け去ったかのように情報が読めない。
たまに、薄暗い路地のコンクリートから、チェスタが人を連れ去る記録が出ることはあった。
しかし、それを追いかけようとすると、途中でどうにも読めなくなる。
何かのスタンド能力か……忌々しい。
そして、もう一つ……
メイやチェスタに混じって……もう一人いる。
何だ?こいつは。
……『誰』だ?
能力を使って殺人を犯している。
いつも暗闇にいるせいで、顔の描写が曖昧だ。
静は気付いているのか?こいつに……
この町で起こっている異常に、気付いているのか……?
ほとんど無意識に、ぱらぱらと地面を本にして、めくる。
いらいらした時のくせだ。
見るもなしに、情報を読む。
『――男女の二人組が仲良くドーナツを食べている。……バカップルかよ、クソ。……可愛い娘は静・ジョースター。ネクラメガネは双葉双馬。コイツ、孤立ぶってるくせに内心喜んでやがる……』
そこまで読んで、本を放り投げた。
中学校のグラウンドだからか、文章はどことなく稚拙だった。
いらいらはさらにつのり、つばを地面に吐いた。
ちっとも気分は良くならなかった。
…………
…………
木陰――
図書委員「ぐううううぅぅ~~ッ……うッ!うッ!!……ブツブツブツ」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
図書委員「私の……『私の双馬君』に、近づきやがって……メスブタがッ!クソッ。何いちゃついてんのよ……離れろ、近いのよ……チクショウッ」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
図書委員「ううっ、双馬君……双馬君ッ……!ブツブツブツ……どおして?こんなにも私、見てるのに……好きなのにィー」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
図書委員「……私のものにならないなら……いっそ……ブツブツブツブツ……なによ、あのオンナ……」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
…………
本日はここまでです。
恋愛感情抜きの男女二人組っていうのが大好きなんですよね。何故かはわからないんですけど
静の血筋については、あまり大したことは考えてませんが、一つだけ決めてる事はあります。
それ書けたらいいなあ。逃げずに書ききれたらいいなあ……
>>163
SS書けて絵も描けるとか万能かよアンタ……
本当、ありがとうございます。毎回毎回……何も返せなくってごめんなさい。マジで酒飲みにいくか。おごりたい気分です
ジョジョバー家から30分くらいなんだよな……
私の方こそ、これからも幼じょりん、ひっそりと応援しています。
…………
PM1:43
図書委員「ブツブツブツ……ブツブツ……どうしようかしら……」
ガリガリガリ
図書委員「あの泥棒猫に『わからせて』やるか……双馬君に『わかって』もらうか?……どうすればいいんだろう?ブツブツ……いっそ両方……」
ドンッ!
図書委員「!!うッ……?」グラリッ
静「あッ、ゴメン。急いでてさ……悪かったわね?けど、曲がり角でボサっとしてるアンタも悪いのよーッ?」
図書委員「……いえ……大丈夫です」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
静「ヤッバ!もう授業始まっちゃうじゃん!ノンビリしすぎたわね。ドーナツの魔力だわ……間に合えばいいんだけどォーッ」
タタッ……
図書委員「あのォ、すみません。ちょっと……」
静「?」
クルッ
図書委員「……イイですかぁあ~~?少しだけ、ちょっぴり……『お話』したい事があるんですよォ……先輩」
静「何?今急いでるんだけど……アンタ中学生?この学校の?授業始まるわよ、ホラ!急がないと、アンタも……」
図書委員「静かにして下さいよ、メス豚先輩ィィーッ」
静「……」えっ
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
静「?な……!?何ィ?なんて言った?今、アンタ……えッ?」
図書委員「あ、あああーッとォ、失礼……言葉が過ぎましたね?ごめんなさい……」
図書委員「私って、普段は大人しくってやさしくって、丁寧な言葉遣いなんですけどォ~~……自分の好きなものに関してだと、『つい』……感情的になってしまうんですゥゥー。……こういう事って、ありますよねェエ~~?」
静「……」
図書委員「ネッ?ありますよ……ネェェエ~~ッ?」ジロリ
静「……あるかもしれないけど……一応先輩には敬意を払うモンよ。いかなる時だってね」
図書委員「はい。すみませェん」
静「それで?何の話?あたし授業に遅れるのは避けたいのよね……しかも原因が『ドーナツ食ってた』なんて、早人先生プッツンしちゃうわよ。マジに」
図書委員「ああ、大丈夫です。話ならすぐ終わります。ホントに。……あの、静先輩……でしたっけ?」
静「ええ。そうよ」
図書委員「静先輩……やめてもらえませんかねェ……?『双馬君』に近付くの……」
静「……」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
図書委員「迷惑なんですよ。すごく……私も、双馬君も迷惑してる。しっかり見ましたか?双馬君のイヤそうな顔……あのね、私って『綺麗なもの』を見るのが好きっていうか、ある種の潔癖症、完璧主義者っていうかァ……逆に言うと、綺麗なものが『汚れる』所を見るの、大ッ嫌いなんですよねェー……ゲロはいちゃいそう」
静「……」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
図書委員「だから、近付くのはやめて下さいよ。静先輩ィー……これだけ言っても近付くっていうなら、私……わ、たしィ……『どうにかなっちゃいそう』……!」ギギギ……!
静「……アンタ、双馬の『恋人』?」
図書委員「こッ!『恋人』って、そんな!クラスメイトですよ、ただの。……ま、まあ……これから先、『そういう』関係になれたらイイなァ~~とは思いますけどォー……」テレテレ
静「違うの?まあそうよね、あんな偏屈ヤローに彼女なんか……」
図書委員「……は?今、なんて……」
静「あーっと、なんでもない。……アンタ名前は?何て言ったっけ?」
図書委員「……野高……野高梨子ですけど」
静「そう。野高さん……結論から言うと、答えは『NO!』よ」
ドン
図書委員「……あ?」
静「アンタがあいつの彼女っていうんなら、『近付くな!』って命令すんのはよくわかるッ。スゲーよくわかるわ。けど……彼女でも何でもないヤツに言われても、聞けないわねーッ」
図書委員「……やっぱり……」
静「何?」
図書委員「やっぱり……先輩も、双馬君の事……『好き』なんですね」
バン
静「……はい?」
ポカーン
図書委員「クソ……このビチグソ女が……私の双馬君を……狙いやがって。畜生……どうやって『わからせて』やろうかしら……」ブツブツ
静「あの、野高さん?」オソルオソル
図書委員「話しかけないでくださいよ、先輩……私と貴方は『恋敵』って奴ですよ?親しげに近寄って来ないで下さい……虫酸が走る」
静「あのさァー、勘違いしているようだから言っとくけど……あたし、好きじゃあないからね?双馬の事なんか」キッパリ
図書委員「……えッ?」
静「なんでこの静ちゃんが、あんなオタクメガネ好きにならないといけないのよ。釣り合わねーってマジに。あたしの好みのタイプは、若い頃の承太郎さんみたいな人よ?真逆よねェー」
図書委員「だ……だったら何で!?」
図書委員「何で、双馬君と親しくしてるんですかッ!?先輩ィイーッ!」
静「……『何で』って……友達と仲良くすんのに、理由なんかいるっての?」
図書委員「!……」
シーン……
静「ん?いや……『友達』って言うのはなんか違う気がするわね……そんな薄っぺらいもんじゃあないわ。けど『仲間』っていうのも違うし……もっとこう……」ブツブツ
図書委員「……先輩……双馬君と、どういう関係なんですか?」
静「あー、そうね。わかりやすく言うと……秘密を共有する仲っていうか、お互い好き勝手言い合える仲っていうか……うん、やっぱり」
図書委員「?……」
静「あたしと双馬の関係って――」
…………
…………
PM4:34
商店街――
双馬「うーむ、買うとするならやはり、ドラム式がいいな。乾燥機能付きの。……しかしなあ……ちょいとバカ高すぎないか?クソ……」
……ネジの折れた洗濯機は、修理に出すよりも新しいのを買った方が安いという事がわかった。
どうせなら、と。放課後、ぶらぶらと商店街の電気屋をめぐり、安くて良い洗濯機を探してみたが、どうにもお眼鏡にかなうものが見つからない。
自分の欲しいものを買おうとすれば、今の洗濯機を修理した方が安くなってしまう。
本末転倒だ。アホらしい。
双馬「……また今度でいいか。しばらくは、近くのコインランドリーを使おう……」
店頭に置いてあった家電製品のパンフレットから目を離し、向かいの店を見る。
文房具の店であったが……その店先にいる少女と、眼が合った。
双馬「ん……?」
那由他「あ、お兄さま」
那由他「こんにちは、お兄さま。学校の帰りですか?」ニコッ
双馬「ああ……」
よくこの商店街で出会う少女だ。まだ小学生にもなっていないであろう小さな娘だ。
魚やら野菜やらを大量に、うんうん唸って買い込んでいるのを見かける事がある。子供のおつかいにしては難易度が高いなと、その度に思う。
見るに見かねて助けてやって以来、こうして話すようになった。
子供は嫌いだが、このちびっ子は恐ろしいほど礼儀正しく、大人しい。
親の教育が良いのだろうか。この子の親と一度会話してみたいと思うくらいであった。
双馬「今日もおつかいか?」
那由他「はい。パパがお仕事で使うおさかなの注文を」
双馬「注文?そんな事まで出来るのか」
那由他「おさかな屋さんのおじさまは、やさしいので。といっても、パパからあずかった紙を、おじさまに渡すだけなんですけど」
双馬「フーン……僕が君くらいの年の頃は、注文書ではなく母親のスカートのすそを引っ掴んでいたがな」
那由他「パパもママも、お仕事忙しいので……あ、けどお家に帰るとですね。パパ、すっごく美味しい料理を作ってくれるんです。よしよしもしてくれますし」
双馬「フーン……」
那由他「あ、ごめんなさい。一方的に話してしまって……」
双馬「いや……こちらこそ悪かったよ。無愛想な反応して……会話は得意じゃあなくてね」
双馬「しかし、いくら親が忙しいとはいえ……こう一人で何度もおつかいに行くのはどうかと思うぞ」
那由他「?……なぜですか?」
双馬「危険だ。頭の狂ったオッサンにさらわれでもしたらどうする」
那由他「ああ、それは大丈夫です」
双馬「?……大丈夫だと?」
那由他「はい。……あたし、ちょっぴり強いので」ニコッ
双馬「……」
直接確認した訳では無いが……。
この娘は『スタンド使い』なのだと思う。おそらくだが……。
何処か、平々凡々な一般のクソガキとは違った目つきを見せる事がある。今だってそうだ。
自分の能力に自信を持っており、それでいて、油断の無い目つき……
まだまだ親離れの出来ていない子供が、すでにそんな『捕食者』のような目つきをしていた。
……敵に回したくは無いな。恐ろしい事が起きそうだ。
双馬「そういえば……どうしてお前、『文房具屋』の前にいる?そこに魚は売ってないだろう?」
那由他「ああ、えっと。パパが、おつかいで残ったお金で、なんでも好きなものを買ってもいいって言ったんですよ」
双馬「へえ……」
那由他「500円くらい残ったんですけど……おかしを買おうか、おりがみを買おうか、ケーキを買おうか迷ってて……」
双馬「ケーキ?」
那由他「パパにあげるんです。いつもありがとうって」
双馬「……」
那由他「でもでも、おりがみで遊びたいし、おかしも食べたいし……決められないんです。グスン……どうしよォォ~~……」
本当によく出来た子だと思う。
あのサングラス女にこの子の爪の垢を煎じて飲ませてやりたい。
個人的な事だが、是非とも……お父さんにプレゼントをするという、感動的なお金の使い方をさせてあげたいものだ。
双馬「お菓子なら、そうだな……すぐそこのパン屋で売ってるドーナツを知ってるか?」
那由他「ドーナツ?おいしいんですか?じゃあそれを……」
双馬「いや、そこのドーナツを買って帰ろうと思っていてね。……少しでいいなら、君にあげるよ」
那由他「えッ?いや、それはわるいです。お兄さまに迷惑かけてしまいます」
双馬「あー……いや、あそこのドーナツは一箱にかなりの量入っているんだ。一人では到底食べきれなくってね。……少し食べるのを手伝ってほしいんだよ」
那由他「……そういう事でしたら……」
双馬「あとは……折り紙だったか?」スッ
双馬「『ペーパー・バック・ライター』」パラッ
商店街のアスファルトを紙にし、正方形にちぎり取る。
ちょいちょいと手のひらでいじくり回し、すぐに『蝉』を折ってやった。
双馬「蝉が脱いだらな……セミヌード~~……ガキに言うネタじゃあないな」
那由他「わあ……!」
双馬「僕の近くにいる時なら、紙くらいいくらでもやるよ。好きなだけ折れ。……金とか銀とかピンクとか、カラフルな紙は無いがな」
那由他「ありがとうございます!すごい……うれしいですッ!」
双馬「フン……浮いた500円は、父親のためにでも使ってやるんだな」
那由他「はいッ!」ニコッ!
父親に、ケーキか……
双馬「僕も、買ってみるかな……」ボソリ
那由他「えっ?」
双馬「何でもない。……おい、鶴の折り方はそうじゃあないぞ」
那由他「あ、そうなんですか?あたし、くわしく知らなくって……」
双馬「そこで三角に潰すんだよ。中に指入れて……」
那由他「こうですか……?」
双馬「そうそう。それで――」
静「……何やってんの?双馬」
バーン
双馬「……」ピタッ
静「……」ジーッ
双馬「……」
静「……」
双馬「……何の用だ、静……!」
静「ちょっとシャーペン買いに。……アンタロリコンなの?」
双馬「黙れ」
静「いや、あのさあ……あたし別に、個人の性的嗜好に関してとやかく言うつもりは毛頭無いわよォー?でもさあ、今の状況……どう見ても『ヤバい』感じっつーか……」
双馬「黙れと言っている」
静「それか、もしくは『仲の良い兄妹』っていう風に見えるわねーッ」
双馬「なら良いだろうが」
静「いや、アンタの性格を知ってるだけに、かなり異常に見えるわよ。帽子を脱いだ承太郎さんっつーか、リーゼントやめた兄さんっつーか……」
双馬「なるほど。ありえない存在だと言いたいのか……!」
双馬「僕だって、ガキ一人ひとりに声かけて遊んでやってる訳じゃあない。この子がな――」
静「あれっ?那由他ちゃんじゃん」
那由他「あッ!静お姉さまァァ~~ッ!!」ニッコォーッ!
双馬「…………」
那由他「お久しぶりですゥ~~ッお姉さまァ~~ッ!」ガッシーッ!
静「今日も顔つきはブアイソーなくせに元気ねェー。よしよし。……最近『スタンド』で悪いことしてないでしょうね?」
那由他「してる訳が無いじゃあないですか!お姉さまにこらしめられて以来、悪いことなんて、ちっとも!」
静「なら良いんだけどォー……那由他ちゃんちょっと、髪型変えた?」
那由他「わかりますか?お姉さまみたいなショートにしようと思ってェ~~……似合います?」
静「うん、可愛いわ。けど那由他ちゃんは長いほうが似合ってるんじゃあない?」
那由他「そ、そうですかァ~~?お姉さまがそう言うなら、あたし……伸ばしますッ!由花子お姉さまみたいにッ!」
静「そ、それはやめときなさい……あれ『スタンド』だから、あたし達には無理よ」
那由他「えーッ、でっもォ~~……」
キャイキャイッ、キャピキャピッ♪
双馬「……」
……なんだか急激に『冷めた』……。
何故、この女はいつも……自分の世界にどこかしら、関わってくるんだろう……。
本日はここまでです。
あと3回か4回の投下で今回の話終わりだと思います。
まどマギ特典映像のほむらちゃん1stテイクバージョン、エロすぎてびっくりしたわ。なんだあれ
しまったァー静の好みのタイプ露伴先生にしとくべきだった畜生ッ
ちょっと仕事の関係で次回投下遅れます。すみません。スタンド名どうすっかな……
タイプが露伴先生の女の子…
仗助と露伴の関係を知っててそれだったら静ちゃんは相当ぶっ飛んでるぞ
お待たせして本当に申し訳ありません。
土曜、もしくは来週の水曜投下予定です。こんなスピードで大丈夫なんだろうか……
5月に入れば余裕が生まれると思うんですけど……
>>255
このSSの大本のネタとなっている『静・ジョースターの学園ラブコメ』というものがありまして、
そこでの静は
『男性のタイプは露伴おじさま。ジョセフ以外には懐かずにすぐに泣くからって理由でジョセフは杜王町に滞在していたのに、ジャンケン小僧戦で露伴に抱っこされて笑っていた。』
という感じなんですよね。
まあ、この話での静は承太郎が好みのほうが『ぽい』気もしますが……
…………
PM5:06
テクテク……
那由他「では、お姉さま。あたしはこちらですのでェ~~」フリフリ
静「うん。またね、那由他ちゃん。億や……お父さんに4・6・4・クゥウ~~」スイッ
那由他「はいッ。それではァー」
タッタッ……
双馬「……知り合いだったとはな」
静「まあねェー。兄さんの友達の娘さんよ。初めて会った時、スタンド絡みで一悶着あったけど……あたしがこらしめたら大人しくなったわ」
双馬「大人げない奴だ」
静「抜き差しならないことってあるのよ」
双馬「フウン……」
静「あたしの方こそ驚きよ。那由他ちゃんの事知ってるなんて」
双馬「ただの顔見知りだ。大したもんじゃあ無い」
静「ていうか……アンタ、商店街で何してたんだっての?」
双馬「別に……家の洗濯機が壊れてね」
静「洗濯機?」
双馬「洗濯槽のネジが折れたらしい。新しいのを買おうと思い、電気屋を見たが……どうにも気にいるものが無くイラついてた所だ……」
静「……洗濯機なら、あたしの家に一台あまってるけど?」
双馬「…………」
静「兄さんが家を新しく建てた時、ついでに家電製品も新しくしてさ。何台か、まだ処分出来ずに物置に仕舞ってんのよ。……よかったら、いる?」
双馬「…………いや……いい」
静「いらないの?……なんか『未練タラタラ!』ってェー顔だけど?」
双馬「……いらない。……お前から『施し』なんて受けない……『借り』を作るのなんてゴメンだ。もらってしまったら、これから先ずっとお前の事を『静さん』とか呼ばないといけないのか?ありえるか?そんなの……僕は何も聞かなかった……買わないとならないんだ、自分で……」ブツブツ
静「……何言ってんのかわかんないけど……別に、そんな古くてボロいモンとかじゃあねえのよ?一応新しめの『ドラム式』でさァ~~……乾燥機能もついてる」
双馬「!……」ピクリ
静「ただ、ちょっぴり『でかい』から買い替えたってだけ……ホントそれだけなのよ?もらってくれたら、こっちも処分する手間ァー省けて助かるんだけど……」
双馬「……」
双馬「本当にそれだけ?」
静「ん。でかいだけよ。アンタん家のスペースに収まれば全然大丈夫。……問題無いわ」
双馬「……助かるのか?お前?」
静「マジに助かるわ。最近はあーいうの、捨てるだけでカネかかるでしょォ~~?何よ、捨てるのにカネかかるって。拾って帰るか?ってのならまだしもさあ~~」
双馬「……なるほどな。……まあ、『どうしても』……と、いうのなら……」
静「ん?」
双馬「……もらってやらん、でもない」
静「……その言い方はちょいと気になるけど……交渉成立よ。タダでもらってよ、双馬」
双馬「ああ」
ピシガシグッグッ
静「じゃっ!ちょいと今からアンタん家行って……キチーンとスッポリスペースに『入る』かどうか、見てやろうかしらねェェエーッ」
ジャンッ
双馬「…………」
静「……何よその顔」
双馬「……僕の家に来る気か?」
静「あたしアンタん家行ったことなかったしねェ~~。茶ァーくらい出せよッ?」ニシシッ
双馬「……」
クルッ
スタスタ……
静「無言で歩くんじゃあねーッ!そんなにイヤかッ!?あたしがアンタん家行くのッ!!」
タッタッタッタ……
…………
…………
PM5:25
杜王町北東部――
双馬「……」スタスタ……
静「……別荘地域?アンタこんな所に住んでんの?」
双馬「ああ。……ここだよ」
ガチャッ……
ギギギ――z__イイィ……
静「古ッ……あッ、イヤ!いーい家ねェ~~。なんか古風でさーッ『アジがある』っつーか……」
双馬「古くてボロいだろ?」
静「え……い、いや……」
双馬「事実だ。別にいいさ」
スタスタ……
カチッ
双馬「こんな家しか、中学生の僕には借りられなくてね……そこの板踏むな。腐ってる」
静「お……お邪魔しま~~すッ」オソルオソル……
双馬「あまり散らかすなよ……」
スタスタ……
双馬「そこの部屋で座ってろ。……すぐに茶でも出す」
静「ええ。……双馬?」
双馬「何だ」
静「……何?あの……黒い『染み』は?」スッ
双馬「……大した事じゃあない」
双馬「以前、ここで生活していた家族が『心中』してね……夏の日だったのだが……発見されないまま一家の身体は腐り、横たわっていた『そこ』に染みが残ったんだ」
静「ウゲエ……」
双馬「そんな顔するな。興味本位で『そこ』の記憶を読んだが……読むんじゃあなかったと後悔したんだぞ、僕は。……他にも、昔この家に住んでいた青年は、若くして『転落死』したりと……この家は色々と、良い話が無くてね。住めば死ぬ『呪われた家』とも言われてる。タダ同然で借りる事が出来たよ」
静「……ふうん……」
双馬「……コーヒーでいいな?飲んだらすぐに洗濯機を見て、さっさと帰れよ」
スタスタ……
静「……ねえ、双馬」スック
スタスタ……
静「さっきから、少し気になってたんだけど……」
スタスタ……
静「……アンタの『お母さん』って……?」
スッ……
静「……」
「……」
双馬「……ただいま。母さん」
「……」
双馬「今日は少し……騒がしい客人がいるけど……」
「……」
双馬「……気にしないでくれ。すぐに帰らすよ」
「……」
双馬「これ……駅前商店街で買った、ケーキ……父さんと一緒に、食べてくれよ……」
「……」
静「……」
双馬「……何だ、静」
静「……いや、何も……」
双馬「……人のプライベートにズカズカ土足で入り込んでくるんじゃあないぜ。……僕にだって、見せたくないものくらい、ある」
静「……ごめん」
双馬「……フン」
静「……アンタも……」
双馬「……」
静「……アンタも、苦労してんのね」
双馬「ハッ、よせよ……センチになってんじゃあないぜ。どこにでもあるだろう、こんな話……」
静「……」
双馬「……だから、僕は……父に会わないとならないんだ。……父に会って、殴り飛ばして……そして、幸せに暮らすんだ。……暮らさないとならないんだ。……母のためにも……」
静「……」
双馬「……」
静「……双馬」
双馬「……何だ」
静「あの、さ。……あたしも……」
双馬「……」
静「あたしも……お線香、あげてもいい?」
双馬「…………ああ」
「……」
双馬「母も、きっと……喜ぶよ」
静「……ありがとう」
双馬「……」
チーン……
…………
…………
PM6:59
路地裏――
双馬「……クソ、静め……あいつ……」
スタスタ……
双馬「『鞄』を忘れていくなんて、一体全体どういう事だ?あいつの頭の中はどうなってやがる……この鞄と一緒でカラッポか?クソ……」
スタスタ……
双馬「いっそ、こいつを『紙飛行機』にして飛ばしてやろうか……面倒だしな。少しは僕の気も紛れるし」
スタスタ……
双馬「ともかく、僕をこうして使いっ走りさせた罪は重いぞ。あの野郎……今度はもっと高いドーナツせびってやるからな。それか、昼飯でも奢らせてやるッ。イタリア料理の店が霊園近くにあるらしいし、日本料理の店でもいい。一番高いコース頼んでやるッ。あいつめ……」
「『あいつ』って?」
双馬「……!?」
ピタッ
双馬「……」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
「一体、誰の事を言ってるんですかァァ~~?……双馬君?……ねえ?」
双馬「……」
ジャリッ
「もしかして……『私の事』ですかァ?そうだとしたら嬉しいなァァー。……離れていても、家でクソしている時でも、双馬君は私の事を『思ってる』って事ですからねえ……あれれ?あれあれ?けどオカシイなッ!?」
ジャリッ
「その『鞄』……あたしのじゃあないみたいだなァァー。……何でだろう?『あいつ』っていうのが私のことなら、それは『私のもの』って事ですよねえ?私と一緒にお昼ご飯食べるはず……ですよねえ?う~~ん?どういう事だろう、これは……?」
ジャリッ
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
双馬「……君は……」
「あッ!なんか……その鞄に付いているアクセサリーッ!見たことあるなァァアー……そのダッサイ『星型』のアクセサリー。なんだろッ?どこで見たんだろう……それ?」
ジャリッ
「あっあっあ~~……思い出したッ!あの『メス豚』が……鞄につけてたアクセサリーじゃあないの?それってエ。……えっ?えっ?じゃあ、おかしいよねえ……それって、メス豚の鞄って……事だよねえ?どういう事かなあ?ンン?」
ジャリッ!
図書委員「……どうして、私の事を見てくれないのかなあ?……双馬君は……」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
双馬「図書委員……野高梨子……!」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
saga(ボソ…
スタスタ……
図書委員「双馬君……なんでそんな鞄持ってんの?どういう事?……」
双馬「……野高さん、君……どうしてこんな所に?」
図書委員「質問を質問で返すな」
双馬「……」
図書委員「……ニコオ~~ッ……あのね、双馬君。……双馬君は全く全然知らない事かもしれないけどね。……私ぃ、双馬君の事……『好き』……なのよ」
双馬「……」
図書委員「だけど、ね?双馬君……今日、っていうかずっと前から……私の事、少ォし『避けて』た……でしょッ?……あ!わかってる!わかってるわよ!恥ずかしがってたのよねッ!?そんな事は理解してるわよォォ~~……けどさあ、双馬君……」
ズイッ!
図書委員「なんで……あのメス豚とは……親しげにしてるの?」
双馬「……」
双馬「『メス豚』とは……静の事か?」
図書委員「ハァ~~イ!大正解ッ!花丸あげちゃうッ!よくわかったわね……これが以心伝心、『ツー』といえば『カー』ってヤツう?」
双馬「……別に……彼女とは親しげになんかしていない。ただ……」
図書委員「嘘をつくな」
双馬「……」
図書委員「……私さあ、昔の自分からは信じられないんだけど……今日ね、あのメス豚と楽しそうにしている双馬君を見てたら……『プッツン』きちゃってさあ。……一日中、ずっと……双馬君のこと、『つけてた』のよ?」
双馬「!……」
図書委員「双馬君が私以外の女の子に……年下の子にデレデレする所とか、メス豚を家に連れ込む所とかも全部見てた。……お風呂の中を覗けなかったのは残念だわ」
双馬「……」
図書委員「ねー答えてよ……双馬君?あのメス豚を家に連れ込んでさあ……『ナニ』してたのかなァァア~~ッ?ああ?言ってみろよ……オイ」
双馬「……」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
図書委員「バカな事ォぬかしたら……わかってるよなあ?」
双馬(こいつ……イカレてるのか?クソ……)
双馬「別に……何も、していない」
図書委員「…………」
双馬「僕はあいつに好意なんてよせてない。僕に彼女なんていないし、その候補もいない。……頑張れば君にもチャンスはあるよ。たぶんな」
図書委員「……」
双馬「……これで満足か?僕はまだ食事をとっていないんだ。用が済んだなら……行ってもいいかな?野高さん?」
図書委員「嘘よ」
双馬「……」
図書委員「双馬君……嘘をついている。私と喋ってる時と……あのブタと話してる時……違うわ。顔が……全然違う」
双馬「……君の思い込みだろう」
図書委員「ねえ。双馬君……もっと私をよく見てよ?なんであんなブタを見るの?養豚場のブタじゃあなく……私を見てよ。なんであのブタに欲情するの?お肉屋さんの店先にならんでるピンクの塊が好きだとでもいうの?」
双馬「だから、僕はあいつと――」
図書委員「私を……私を見てくれないのなら……!!私のほうを、振り向いてくれないというのなら!私、私――!!!」
ドガアッ!!
双馬「ぐッ!?……な、に……?」
???『キイィィーッ……』
図書委員「……無理矢理にでも、振り向かせちゃうわよ……?」
ニコッ
ドシャアッ!
双馬「ぐはっ!……こ、こいつは……!!」
双馬の前にいたのは――
まるで『道化師』のように、顔を白く塗られた、人型の『パワーあるヴィジョン』……
双馬「『スタンド』……だと!?何故、君が……!!」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
図書委員「えッ!?双馬君……『見える』の?これが?ええェェエ~~ッ!ウッソオ。すごい……本当に?」
双馬「……なんだと?」
図書委員「これが『見える』なんて……やっぱり双馬君、私と『相性』がいいんじゃあない?だって男と女がずっといっしょに生活することで大切なことは、『愛』を持つことと、共通の価値観だとか同じ目的を持つことでしょう?」
双馬「……何を言っている……」
図書委員「つい最近、ね。……夢の中で、おおきな『魚』に……口の中からギラリと『矢』を光らせる『魚』に、出会って……そして、その『矢』に貫かれたの。その衝撃にビックリして目を覚ましたら、こんな素敵な『超能力』を使えるようになったのよ。素晴らしいわよね?フフ……」
双馬(クソ……チェスタめ……!)
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
図書委員「もしかしたらあれは現実だったのかしらね?どうでもいいけど……この力さえあれば、私は……『至上の愛』を手に入れる事が出来る……!」
双馬「ふざけるなッ。そんなスタンド――」グオッ……
図書委員「フン」
クイッ……
ドシャアアア――ッ!!
双馬「グエーッ!?」
図書委員が指を動かすとッ!立ち上がった双馬は再び、地面へとぶっ倒れたッッ!!
まるでそれは、みえない『糸』に引っ張られたかのような……
双馬(――えッ?『糸』!?)サワッ
――そう!!『糸』だッ!!
先ほど、図書委員の『スタンド』により、アゴのあたりを殴られた双馬の……
その『アゴ』に!細いほそい『糸』がついているではないかッ!!
それは、そうッ!!『操り人形の糸』に酷似していたッッ!!
双馬「何ィィ~~ッ!これはッ……クソ!千切れないッ……!」グイイッ
図書委員「無駄な事はやめてよ双馬君……もう、結ばれるしかないの。私と貴方は……」
図書委員「私の能力……『至上の愛(ミリオン・トゥ・ワン)』によって……ね?」
ニコオッ……
双馬「!……」
ミリオン『キキッ!キキキ……』
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
本日はここまでです。盛り上がってまいりました
……投下遅れてごめんなさい。5月入ったらもうちょい頑張る。
深夜の方もこっちも、変な女ばっか出てきて正直しんどい。けど変な台詞書くのは楽しいです。
あ、あとジョジョアニメ始まりましたね。丁寧すぎて心配なるレベル。すごいわ。
イソップの話とか喫茶で店員出てくる所とか
>>278
最近NIPに来た子?
NIPの仕様で「殺す」「死ね」とかはそのままだと別の単語に変換されるんだけど
「saga」って入れておくと、そういった自動変換機能を無効にして書き込めるのよ
SS書いてるとよっぽどじゃないと何かしらの単語が引っかかるから「saga」入れるのがベターなんよ
もちろん「sage」とは別で、このレスの目欄みたく同時使用も可能だよ
>>278
連投になるけど「saga」を外すと、「死 ね」も「殺 す」も
[ピーーー]
になるよ
木曜更新予定です。ハイ。
それで今回の話は終わりかな……?
次回の話が全然固まってなかったけど、やっと固まったんで書けそうです。あとは書く時間さえあればなあー……
私が言うのもあれなんですけど、
春だねー
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
ミリオン『スゥゥウウウ――ッ……』
図書委員「クク……」
双馬「ぐっ……う!……うう……!!」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
双馬(『糸』ッ!僕のアゴについているこいつはッ!!ヤツの『スタンド』の指先に繋がっている……最悪!)
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
双馬(なんとかして……抜けださなければならないッ!この攻撃からッ!!し、しかし……どうやってッ?)
図書委員「あふぅぅぅう~~……~~うう……」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
図書委員「懐かしい……思い出すわ。『ポール』『ジーン』……『エース』『ピーター』……」
双馬「!……」
図書委員「……私ね、普段は大人しくって、他のみんなの言うことにうんうん!って頷いて生きている訳なんだけど……『こう!』って自分が思ったら、テコでも動かない性格……サガだから……」
双馬「……」
図書委員「……子供の頃、『友達』はお人形だけだったわ。人と仲良くするの苦手でさ。……ポール、ジーン、エース、ピーター……彼らと友達だったの。……ポールは愛の戦士でね、ジーンは地獄からやってきた悪魔なの。みんな、みいんな、私の言葉を聞いて相槌を打ってくれたわ。……糸を引っ張ったらね」
双馬「……」
図書委員「……けど今は『メイ』がいるッ!私には大切な『友達』が出来たの」
双馬「!!……め、『メイ』だと……!」
図書委員「ええ……」ニィイ~
図書委員「……彼女の言葉は素晴らしいわ。本当に……私が自分の本性を隠して生きている事に、怒ってた。『もったいない』ってね。目覚めたばかりのこの私の力の、正しい使い方を教えてくれた。……もう人形はいらないわ。エースもピーターも……私が彼女の『操り人形』になり、私が貴方を『操り人形』にする。これって、あああァ~~……素敵でしょう?」
双馬「フン!偽りの薄っぺらな『友達』がか?何も素敵な所など無いと、僕は思うがな……!」スッ!
図書委員「ン?」
双馬「くらえッ!!」ビュッ!
シュバアア――ッ!!
図書委員「あァアー?」
スカッ!
・ ・ ・
図書委員「……何?今の……」ツウッ……
双馬「……」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
図書委員「……『紙飛行機』?私のかわい~~い頬にちょっぴり傷をつけたようだけど……まさか、それで攻撃が終わりだとでもいうつもり?見当違いの方向へ飛んでっちゃったわよ……何がしたかったの?」
双馬「……今のが……僕の最大級の『攻撃』さ……」
図書委員「……」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
双馬「僕の『スタンド』は攻撃力が無い……こんな細い糸すら切れないくらいにな。この貧弱さ加減は僕が一番良く理解しているんだ……」
紙人間『ぐうう……!』ギリギリ……!
双馬「しかし……しかしだ!今のは僕の最大級の『攻撃』だぜ。……それを、よく……」
図書委員「……」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
双馬「……覚えているんだな……!」
図書委員「……『ミリオン・トゥ・ワン』」
ドギャアッ!
双馬「うぐっ!」
ミリオン『KIIIIIIIIIIIIIIIIIIIISSSSSS!!!』
ドゴドゴドゴオッ!!
双馬「ぐっおおッッ!!」ドッ!
バサバサァア――z__ッ
図書委員のスタンド、『ミリオン・トゥ・ワン』に殴られた双馬は、路地裏のブロック塀に叩きつけられた。
ブロック塀の一部が『ペーパー・バック・ライター』の能力により、紙となり空を舞う……。
図書委員「……物を紙にするのが、双馬君の能力なの?へえ……面白いのねえ?」
双馬「ああ……情報収集には最適だよ。君の腐りきった本性は読めなかったがな……!」
図書委員「ふうん……って事は……」
クイッ……
双馬「!?」グググ……!
図書委員「……私の能力についても、読めてなかったのかなあ?」
双馬(右手が……勝手に!?)ググッ!
ドゴン
双馬「うげエッ!」
双馬の右腕が、双馬自身の腹を殴った!
いつの間にかッ!スタンドの『糸』が双馬の右腕に付いていたッ!!
双馬「さ、さっきまで付いていなかったのにッ!?……はッ!こ、この『糸』の量はッッ!!?」
右腕だけでは無いッ!
左手・右足・左足にも『糸』が付いているッ!!
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
図書委員「わかる?今『4回』殴ったからね……だから『4本』」
双馬「ヌ……!」
図書委員「私の『ミリオン・トゥ・ワン』の糸の量は『10本』……一つの指につき一本よ。わかりやすいでしょう?でさ!その糸……全部双馬君につないじゃったら……どうなると思うゥウ~~?」
双馬「……考えたくは無いなッ。『ペーパー・バック・ライター』ッ!」
ド ン
紙人間『本体を殴って!この糸取らせてもらうぞッ!!』ペラペラァッ
図書委員「無駄だって」クイクイッ
ギリイッ!!
双馬「う……おおおおおおおおお!!!」グイイッ!
双馬の右腕が、あらぬ方向へとネジ曲げられた。
その痛みで、『バック・ライター』の攻撃が中断されるッ!
双馬「く、そ……この野郎~~ッ……」ブルブル
図書委員「やめてよ双馬君……私は別に、貴方を傷つけたい訳じゃあないのよォ?ほら!立って……」クイクイッ
双馬「ううッ!」グインッ
図書委員「そのまま……私を抱きしめて、『キス』……してよ……」
双馬「!……」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
図書委員「ただのキスじゃあ嫌ァよ、私……ディープで熱いやつがいいわ。レロレロレロレロレロレロレロ。恋人が愛する人に『する』やつがいい。愛と愛を確かめ合うのよ。だって、ほら……双馬君は『私のもの』でしょう?」
双馬「……」
図書委員「あんなブタじゃあなく、私を見るのよ。双馬君は。……最初はこんな無理矢理な方法だから、双馬君は嫌がるかもしれない。けどね……いつか貴方はきっと私を『愛しい人』だと思う。通じ合うただ一人の人間だって思うようになるわ。その第一歩がこの『キス』なの。さあ、舌を出して……」レロッ
双馬「……」
図書委員「……キスをしましょう?愛を確かめ合いましょう?私は、ただ一人の私なのよ。双馬君……逆らわないで、絶対に。貴方はもう……」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
図書委員「……私の『人形』なんだから。ね……?」
ニコオッ
双馬「…………ハア~~……」
双馬「馬鹿か?お前……何故この僕が、お前なんかを愛さなければならないのだ?」
図書委員「……」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
双馬「僕がお前の人形だと?馬鹿も休み休み言え。この僕がいつお前なんかの人形になった?お前は舐めすぎだ……この僕を……」
図書委員「……」
双馬「この双葉双馬を舐めすぎだッ!馬鹿にするんじゃあないぞォォォ――ッ!!」グオオッ
図書委員「ならば思い出させてあげるわッ!!貴方が何者なのかをッ!!その身をもってねェェ――ッ!!」
グオンッ!!
双馬「僕が『何者』なのか?決まっているだろう。……僕の名前は双葉双馬。スタンド名は――」
ピシイッ!
双馬「――『ペーパー・バック・ライター』」
ドガン!!
図書委員「あぎゃああッッッ!!?」メキッ……!!
双馬「……」
突如!!図書委員・野高梨子の頭上にッ!!
大きな、硬くて重い『ブロック』の塊が落ちてきて――
――野高梨子の後頭部に当たったッッ!!
図書委員「こ、れは……!なんで……いきなり……ぐ、うう……!?」ヨロッ
激しい痛みとめまいが野高梨子を襲い、彼女は地面に手をつく!!
双葉双馬はそれを見て……満足そうに、メガネをかけ直した。
双馬「フー……丁度いい位置に来るまで、時間稼ぎをするのが大変だったぞ」カチャリ
図書委員「な、ん……ですって……!」フラフラ……
双馬「『ペーパー・バック・ライター』……物を『紙』にする能力を持っているが、何も『情報収集』だけが使い道じゃあ無い。……さっき倒れた拍子に紙にした『ブロック塀』の一部を……元に戻し、ブチ当ててやったッ!!」
ド――ン!!
図書委員「う、うう……そんな馬鹿な……嘘、でしょう……!」ダラダラ
双馬「……血がダラダラ出ているぞ。頭蓋骨にヒビでもいったんじゃあないか?悪いことは言わない……病院に行け」
図書委員「うう……」ヨロリ……
双馬「……これで、僕の気持ちがハッキリわかっただろう?あまりこういう事は言いたくないんだが……君の事は大ッ嫌いだよ。もう話しかけないでほしいとすら思ってる。……ま、それでも僕は……円滑で何の問題も無い、静かな生活というものを望んでいるんでね。学校で会ったら、また表面上は『ただのクラスメイト』を装おうじゃあないか。……な?」
図書委員「……」
双馬「……それじゃあ、またな。……野高さん……」
クルッ……
ギシイッ!!
双馬「!!……な……?」ギリギリ……!
……双葉双馬の身体に付いている『糸』が……
……まだ『切れていない』ッ!!
双馬「何だとォォ~~ッ!!ぐ……うおっ!!」ギュイイッ!
ギャ――ン!!
双馬「うぐおおおッッ!!?」ドガアッ!!
身体を無茶苦茶に引っ張られ、壁に『はりつけ』状態にされるッ!!
ああ!なんと!どういう事だろう……『図書委員』はッ!!
後頭部がカチ割れ、意識が朦朧としているであろう……『野高梨子』はッ!!
『まだ戦意を失っていなかった』!!
双馬「なんて……スタンドパワーだ……ぐうう!」ギリリ!!
図書委員「……」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
図書委員「……『ティディベア』を……持っていたのよ。隣に住んでた子は……」
双馬「!?……」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
図書委員「名前なんて覚えていないわ。隣の子……私が小さい時に住んでいた家の、隣にいたの。その子……『ティディベア』のぬいぐるみを、持っていた。……大きくて、可愛いの……すごく素敵な、ね……」
双馬「……」
図書委員「本当に、素敵だった。……私の持ってるどんなお人形よりも、可愛いかったわ。……エースもピーターも敵わない。……ポールや!ジーンなんかよりも!可愛かった……素敵だったのよ」
双馬「……何の話を……している……!?」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
図書委員「けどね……そのティディベアは『私の』じゃあ無い……隣の家の子の『もの』よ。どんなに素敵だと思っても、私はそれを手に入れる事なんて出来ないの。隣の家の子とは、そんなに仲良しじゃあなかったしね。……だからさあ~~~~私さァァア~~……ガマン出来なくって……」
双馬「?……」
図書委員「……ズタズタにしてやったの。その『ティディベア』」
双馬「!!……」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
図書委員「私のものにならないなら、消え失せたほうがマシって思ってね。……何度も、なんども、ナイフで突き刺して、切り裂いて、バラバラにしてやった。……私が愛せないものは、私の前から消えればいいのよ。……久しく忘れていたわ、この感情。あの頃の記憶。……ああ、あの時、私……」
ニイ……!
図書委員「……すっごく、興奮していたわ……!!」クイッ
スウウ――ッ……!
双馬「!!」
図書委員が指を動かすと……彼女のポケットの中から……
……一本の『ナイフ』が浮き上がり、宙に止まった。
そのナイフにも、細い『糸』が一本、繋がっていた……!
双馬「何ィィ~~……!」タラリ……!
図書委員「双馬くゥん……貴方が私の愛を受け止めないって言うのなら……貴方が、私を……愛さないっていうのなら……殺してやるわ」
双馬「!!」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
図書委員「……あの時のティディベアのように、ズタズタにして!バラバラにして!!ボロボロにして!!!……本当に十二指腸の長さが『指十二本分』なのか?実際に確かめてあげる。……『十三本分』だったら切って短くしてあげるわ」
スウッ……!!
双馬「!!……」
図書委員「肩胛骨をブチ割って!上半身を腰寛骨まで鯵の開きのように裂いてやるわッ!ギャハハハハハハハ――ッ!!」
ドギャアァ――z__ッ
双馬「――!!」ギュッ!
静「ドラア!」
バゴオ
図書委員「ホガァ――ッ!!?」
ドシャアッ!
プチン!
双馬「お?……ナイフと僕に付いていた糸が取れたぞ」
静「フー、全く……やれやれね」
バン!
図書委員「あがァァァ――ッ!?」ピクピク
双馬「遅いぞ、静……ひどい目にあった」パンパン
静「悪かったわね。これでもかなり急いだんだっての。で……ノリで殴っちゃったけど、この子何?」
双馬「……メイの『友達』だとさ。僕が好きだって言って……殺そうとしてきた」
静「グレート、そりゃあプッツンきてるわ……アンタの事が好きっていうのが得にね」
図書委員「な、なんで……どうしてエッ!?何故、お前が……メスブタァァッ!!」
静「……」チラリ
図書委員「なんで……いきなりッ!!お前がここにいるんだあああああァァッッ!!??」
静「……呼ばれたからね」
カサッ
静の手には……『紙飛行機』が握られていた。
それは、よく見ると黒色で、星型の模様がついていて……
先ほど、双馬が野高梨子にむかって飛ばした『紙飛行機』であった。
もっと言うなら……
その『紙飛行機』は……静・ジョースターの『鞄』であった。
図書委員「そ、その紙飛行機はッ……!!」
静「……几帳面なこいつが、『スタンド』も使わずにこんな方法で、あたしに鞄届けるなんて……その上、私が受け取ったというのに、紙から『戻らない』なんて……『何か大変な事でもあったんじゃあないか?』って、思ってね。……紙飛行機が飛んできた方向を、たどってみたのよ。あー疲れたわ」
双馬「……言っただろう?野高さん……」
図書委員「な?……」
双馬「この『紙飛行機』は……僕の最大級の『攻撃』だって、な……!」
バーン!!
図書委員「ま……負けた……『愛』の力に、負けた……わ……」プルプル……
ガクリ
静「だから、コイツは恋人でも何でもないってのッ!」
双馬「放っておこう、静。……しかし、珍しく助かったぞ」
静「珍しくは余計よ」ブスッ
双馬「……攻撃を受けていて、急だったからな。メッセージもなにも残せない状態だったが……よく来てくれた」
静「ま……あたしとアンタの仲だからね」
双馬「……」
静「……」
双馬「……どういう仲だ?」
静「さあ?……『恋人』って関係は絶対違うし、『友達』というにはお互い、人には言えない秘密を共有しあってる仲……」
双馬「……」
静「……その……『親友』とか、世間一般では……言うんじゃあないの?」
双馬「…………『親友』……か」
静「……」
双馬「……」
シーン……
双馬「……馬鹿みたいな間柄だな」
静「ええ。……全くもって、その通りだわ」
双馬「……」
静「……」
……友人と呼べる者なんて、今まで一人たりとも居なかった、双葉双馬の心に――
――その言葉は、なにやらこそばゆく、気持ち悪く……暖かいものであった。
双馬「……」
彼の心に居る『父』の隣に……初めて、誰か違う人間が、居るのが見えた。
……そんな気がした。
双馬「……馬鹿みたいだ」
静「……そうね」
双馬「……フン」
双馬「馬鹿みたいな話のついでに……静、今少し……『ギャグ』を考えたんだが」
静「……」
双馬「聞きたいか?……何だその顔は」
静「べっつにィ~~?ただ、ちょーっとメズらしいなァーッって、思ってさ」
双馬「ま、そうだろうな。……こんな話をするのは……」
静「?……」
双馬「……お前くらいだよ」
静「……そりゃあ、いいわね」
双馬「で?聞きたいのか?聞きたくないのか?どっちなんだ?」
静「聞きたいわよ、そりゃあもうバリバリにッ。そんなの?」
双馬「OK、まずこうやって、手で円をだな――……」
ワイワイ……
…………
…………
夜が、更けていく。
杜王町の、一日が終わる――……
…………
…………
PM11:59
バショオオオオオオオオオ!!
図書委員「あああああああああああああああ!!!!!…………」
ブスブスブスブス……
ウォーケン「……教室からいきなり、一人の人間が消え去ってもねェー……誰も気にしないもんなんだよ、実際。……世界はとっても大きくて、そして、とっても小さいんだ」
シュウウウウ……
ウォーケン「ああ。静かに暮らしたい。……『天国』で、幸せに……静かに」
…………
…………
――杜王町の、一日が終わる。
…………
⇐To be continued=・・・?
スタンド名― ミリオン・トゥ・ワン(至上の愛)
本体―図書委員(野高 梨子)
破壊力―B スピード―C 射程距離―C
持続力―B 精密動作性―A 成長性―D
道化師のように顔を白く塗られた、人型のスタンド。
攻撃したものに『糸』を取り付け、引っ張る事で自在に操る。
操るものが複雑な形をしている場合、(人間のように関節が多い等)
多く糸を付ける事で動きの精密さを上げる事が出来る。
糸の数は最大10本。別々のものに取り付ける事も可能。
本体は図書委員であるが、本は別に好きでは無い。
名前元ネタは、キッスのA Million To One(至上の愛)から。
『間違った山岸由花子』『愛に狂っている』という事で、私の知っている中で最も狂ったバンドからネタを借りました。
野高梨子という名前は、
片思い→肩重い→肩のコリ→かたのこり→りこ のたか
という感じ。
……正直、オリキャラに名前付けるとか痛々しいんで、基本的には無名で通したい気持ちが強い。
前に野高さんの見た目についての質問ありましたが、正直に言うと彼女の見た目は考えてません。
ぶっちゃけ、今回最後の戦いは、彼女ではなくただの不良が、スタンド能力もってて双馬にからんでくる……って感じのを考えてました。
途中から「こっちの方が面白くね?」って思って変えたという……感じでして……。
見た目やイメージは本当、皆さん好きなように考えてくれればと。荒木絵で再生しなくてもいいし、ダンガンロンパのイメージで見てもいいです。
……最近私は、那由他ちゃんのイメージがつるぎちゃんになってます。可愛い女の子っていう設定なのに……。
という訳で、静ジョ10話完結です。
遅くなって申し訳無い……次の話書くの5月なると思う……本当にすまない……。
書き溜め無しの適当に書いてる作品もあるので、それまでの繋ぎとしてお楽しみいただけたらと思います。
……下ネタだらけですけど。
次回の話は
静「吉岡純はお金が好き」
で行こうかなと。たしか票数多かったし。
……残り話数をざっと考えてみたら、たぶん……あと8話で完結、だと思います。
多少変わるかもしれませんが、そんな感じで……
……完走しきれるよう、これからも生暖かい目で応援をば。それでは。
>>354
×静「聞きたいわよ、そりゃあもうバリバリにッ。そんなの?」
○静「聞きたいわよ、そりゃあもうバリバリにッ。どんなの?」
……書き溜めしてるのに誤字脱字が多いのは本当、ごめんなさい。
書き溜めしなかったらなおヒドいんです。
吉岡って1億円の取引がおしゃかになったサラリーマンだっけ?
……展開予想ってダメなんですかねー?
正直、sageろだの何だのでレス消費するよりかは、SSの話してくれたほうがありがたいんですが……
(もちろん下げるのは暗黙のルールですが)
>>371
あれっ一億でしたっけ?
十億じゃなかった?
SSの話してくれよ……
空気変えるためにも次スレ行こうか?
まだ1レスしか書きため出来てないけど
きたー(・∀・)?
まだなかった…(・Д・`)
次スレです。
静「吉岡純はお金が好き」
静「吉岡純はお金が好き」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1398837668/)
今回書き溜めが少ない(というか、無い)ので、
2レス分だけになります。ごめんなさい。
早ければ土曜日には、導入部分を書き終わらせますので……。
このSSまとめへのコメント
続き待ってます!
ここまで書けるなんて…
僕は敬意を表するッ!
早く続き読みたい…
期待してます
ディ・モールトッ‼︎ディ・モールト素晴らしいッ‼︎ あなたの文才に敬意を表するッ‼︎
次は徐輪でないかな