布束砥信「上条……当麻?」 (158)

「命以外何もかも失った超クソッタレな人生がお待ちかねですけどね」

朦朧とする意識の中で、聞こえた最後の言葉は、あまりにも無慈悲なものであった。
しかし、当の本人が抱いていた感情は、これからの未来の事に対する絶望ではなく、
自らの非力さに対する悔しさと、使命を果たせなかったという無念。
こんな事になるのなら……と、人並みの後悔を抱え、そして、罪の意識に苛まれながら、彼女の意識は暗闇へと落ちて行く。



——

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1367391569

あーあ。ついに布束さんまで手を出したかー、ウニ頭
いくらアニメ版できれいになったからってさぁ……

漫画版も素晴らしいだろう

>>3
むしろアニメ版もギョロ目にしてほしかった派
あれじゃアナザーの鳴だよ……

なんでジト目ちゃんになったんだろう

>>4
なんでギョロ目にならなかったんだろうな…

かわいくないからじゃね?

あの目なら薄い本が出るだろうな

「ん………!!! はっ!」

びっしょりと、汗でぬらしたシーツを勢いよく跳ねのけ、上体を起こす。動悸は激しく波打ち、治まる気配をみせない。

「ここは……」

個室ではあったが、白を基調とする部屋の装飾、機具の種類、陽が差し込む窓からの風景。
それらを踏まえた上で病院と結論付けるのには何ら疑問はなかった……が、
意識を失う前のあの出来事は夢では無く、現実である。
鮮明に思い出せる光景、未だに残る体の痛み、何より、病院? に居る事が事実を裏付ける証拠として十分すぎるのだ。

「……」

しかし、あれが実際にあった出来事ならば、何故、自分はここに居るのだろうか……。
ここが『そういう』施設であるのならば、まだ、納得はできるが、とてもそうとは思えない。
あいつらがここに?……いや、反旗を翻した者に、こんな待遇を与えてくれるとはとても……
と、そこで、まるで区切りを待っていたかのようにガラガラと、扉が開く。

「やぁ? 調子はどうだい?」

部屋に入って来るや否や、まるで威圧を感じさせず、挨拶のように、白衣を着たカエル顔の男はそう尋ねた。

「うん。顔色も悪くないし、体調も良さそうだ。

痛みはまだ残っているだろうけど、傷は治ってるから、早ければ明日にでも退院できるだろうね」

「あなたは……」

そういえば……。いつか、聞いた事があった。
「どんな傷でも治す事ができるカエル顔の医者がいる」ということを。
それは、大雑把な内容ではあったが、確からしいもの。また、そう話していた人物はそのカエル顔の医者の事をこうも呼んでいた。

「冥土帰し……」

「うん? 確かに、人は僕の事をそう呼ぶね」

「……2つ、質問していいかしら」

口元を指で押さえ、ほんの僅かの思惟の後に、少し訝しんでそう尋ねる。

「あぁ。僕に答えられる範囲であれば構わないよ」

「まず、ここは病院?」

「間違いなく、ここは病院だよ」

「そう…………なら、私をここに連れて来たのは誰?」

まっすぐに、より真摯にそう聴いた。科学者としてよりも、普通の人間の感性として、この難しい疑問を単純に晴らしたかったからだ。

「うーん、特に口止めされてるわけでもないから言っちゃっても問題は無いんだけどねぇ……。

まぁ、『彼』の承諾を得たわけでもないから……正義感の強い僕の患者の一人、とだけ答えておくよ」

1人……。という事は、やはり、誰かに助けられた……? しかも男? 御坂美琴というのならまだ理解できるが……一体……。

「あっ、そうそう。後……これ、『この部屋』に落ちてたんだけどねぇ?」

そう言って、カエル顔の医者はできるだけ自然に、けれども不自然に、
ポケットの中から何かを取り出し、少女の方へとそれを差し出した。

(学生証……?)

それは何の変哲も無いただの学生証。
裏面には特にこれといって変わり無い注意事項が書かれており、表面には顔写真と、そして名前が記載されている。

「上条……当麻?」

悪の手に落ちそうな女の子を救う……そんな漫画みたいな事がそうそう起きる事などないのだ。

そう……よっぽど運が悪くない限りは……。

上条×布束!?
素晴らしい!!!期待!!!

これは期待せざるを得ない

ギョロ目なのか?アニ目なのか?

ぎょろ目以外認めねぇ

DVDでギョロ目になってることを祈る

ギョロ目でもジト目でもいいよ

かわいいからジト目でいいよ

普段はジト目だけどHの時だけギョロ目になってくれればいいよ

アニメ版はアレだ、
学園都市製の黒目が大きくなるコンタクト付けてるんだろ。

>>21
怖すぎワロタ

ギョロ目が特徴だったのに……

はよ

お前ら何言ってんだ、布束先輩はアニメになんか出てないだろ(真顔)

——

夏も終盤に差し掛かろうとはするものの、その夜は心地好さを越える程に肌寒く、それを増長させる程に風も強かった。
そんな夜にここに来ている理由を問われれば、買い物ついでの寄り道としか答えようがない。
いつもならば、こんな行動は取る事は無く、その事について、自身で答える事は難しい……。
だが、彼の事をよく知っている人物ならば、口を揃えてこう言うはずだ。「不幸だから」、と。

——

「おい、こっちまで車持って来てくれ」

がっしりとしたというよりも肥満体型の、少し大柄の男がもう一人の仲間に対しそう伝える。
小走りで向かう仲間の姿を僅かに見届けると、肩に担いでいた学生服の少女を地面に下ろした。

「ふぅ……ったく。いつもいつも面倒事ばかり……くそっ」

誰に対する、何に対するものかも分からない不満を独りごち、小さく舌打ちをする。
何故、何故、と言えばきりがないが、何故、自分はこんな扱いを受けているのだろう……。
そう考えれば考えるほど腹が立ち、その矛先が近くの何かに向けられるのは、彼らにしてみれば当然の行動だった。

「……少しくらいなら……ばれねぇよな……」

「へへ……」

欲望の赴くままに少女の傷ついた体に手を伸ばし、肌に触れようとする。
例えば、これが介抱する、というものならまた別の結果になったのかもしれない。
そして、それはある意味、この男の下種な性に助けられたと言ってもいいのかもしれない。


「しっかしまぁ、どうしてこうもトラブルに巻き込まれるんですかねぇ」



まぁ、それも、『彼』の場合の話ではあるが。

待ってました!更新乙です!

余談だけど布束さんの特徴と云えば、
ギョロ目(アニメではジト目)、長点上機学園の三年生、長幼の序に厳しい、接続詞や感嘆詞の混じった話し方、
こんな所か?
まだ色々と不明な部分も多い故、布束さんのSSってなかったから嬉しいッス!

書き溜めとかないの?
悪くないんだけどペースが…

はよはよ

これは期待

待ってるゾ☆

制作「原作じゃこんな不人気そうな見た目でも、俺たちにかかれば人気アップ間違いなしってネ! 」
とでも言ってたんだろどうせ。

アニメスタッフはさぞご満悦であんなありきたりな萌え容姿にしたんだろうよ。

僕は布束さんの性格が好きです(半ギレ)

布束さんのあのギョロ目ゴスロリに心奪われたのにアニメときたら…

期待してますので頑張ってください。

深夜にギョロ目はさすがに怖いからじゃね?

あの布束さんは氷菓のほうたるにみえた

どっちもそれぞれかわいい

スレに便乗してのアニメ叩きは場違いだからやめようよ

はよォおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!

作者寿命中断されたな

——

無謀に挑む気も無かったが、何も起こさない気も無い。
どうせ、あの時から自分の準拠するものは決まっている。
それは信条と言える程に高尚なものではないが、動機と言える程にチープなものでもない。
それに……このまま何もしないでも、不明瞭な安全を享受するだけだ。
勿論、命を安売りするつもりはないが、この業と言うべきものは自らの命を差し出してでも決着しなければならない。
その事については後悔はしない……たとえ命を失おうとも……。
しかし、その前にこの機会を与えてくれたある1つの『未練』があったのもまた事実なのだ。



時間は掛からないから……だから、『最後』に1度だけ……。

——

その日……というよりも、ほぼ、毎日。それこそ、最初から夏休みなど存在していなかったくらいの頻度で補習が続いている。
機会を用意してくれる教師達には頭が上がらないが、流石に皆が長期休暇という境遇を謳歌している中で、この状況を嘆かないというのは無理な話だ。
まぁ、その不満も、補習時間が午前中だけという唯一の良心のおかげで漏らす事も無かったが。

「せんせぇー」

「はい。何でしょう」

「後何回やればこの地獄は終わるのでしょうか」

「んー。20回くらいじゃないですかねー」

「……不幸だ」

「さてさて、次の授業に入るのですよー」

——

当たり前の事ではあるのだが、今が夏休みである事であることなど重々承知している。
それでも、情報がこれだけしかないのだから、ここに赴くしかない。
それに、たとえ疑問が解消されなかったとしても所詮は疑問の1つ、特に問題は無い。
元々は届け物と謝辞を伝えに来ただけで、結局は直接伝えられるかどうかの違いなのだ。
そもそも、普通の学生が態々休日に学校に来る理由が無い。
だから、一応の確認だけして、これを渡し、言伝だけして終わろう……そう思いながら敷地内の、更に校舎の入り口へと足を進めようとすると。

「あれぇ? これは珍しい。内の学校に長点上機の子が来るなんて……何か用事?」

急に背後から声を掛けられる。
それほど警戒をしてなかったので、僅かながらに脊髄反射を起こし、体振り向かせる。
すると……上下ジャージ姿の、『同性』にしては中々体格の良い女性が、こちらをにこりと見つめて立っていた。
その姿を見つめ、こんな風に声を掛けてくるという事は教師なのだろう…・・・・と考え、僅かのを空けて言葉を返した。

「……お届けしたい物があるのですが」

「ん? 内の生徒に?」

「はい。上条当麻さんという男子生徒の」

学生証を届けに来たのですが、と続けるよりも先に、ジャージ姿の女性は「あぁ、それなら」と周りを見渡しながら

「ええっと、確かもう…………あぁ、あれあれ。あそこに居る奴がお探しの上条当麻じゃんよ」

強大な力に対し、矮小な個人など、取るに足らない存在である事には違いない。
僅かな過程を変えようとも、初めから結果は決まっているのだ。
しかし、だからといって行動を起こす事に意味が無い事はない。

結果は変わらずとも、その後を変える事はできるのだから。


俺はギョロ目ということで読んでる

>>35
キョロ目になるバセドー氏病病気があってだな

>>48
貴殿、治虫ちゃんのBJを読んでるな?

クリムゾンの迷宮かもな

もどかしい更新速度だ

続き待ってるよ

まさかのSS。期待。

>>49
BJだったら、
「日野日出志のマンガみたい」
だろ

ピッコロさんも吸収されてるだろうしね。

はよ

明日から学校だしはよ

布束は悪くない改変だと思うけど、クローンがレイプ目じゃないのは駄目だ

はよ

>>58
禿同
なんで直しちゃったんだろうね

いつ投下してもいいのよ

>>58 ですよねー、個性が…

まぁ今回登場した『妹』は美琴にとって色んな意味で特別だし
この『妹』だけでこの後は瞳ハイライトオフにしてくれるといいんだけどなぁ

漫画五巻の布束さんがかわいすぎる

書き溜めてから一気に投稿し給え

>>64 上から目線で言う暇があったらまず『sage』ろ馬鹿がっ!!!

はよ

だからsageってんのに

すまんよくわからんのだ

>>68
メール欄にsage(半角)って入れるだけ

続き待ってる

>>70
お前はアホか

酉外れてねぇ

メール欄だメール欄 

>>70
半角でsageをメール欄に入れる
(半角)は説明だから

なんだ更新じゃないのか

>>70
ワロタ

随分大きい釣り針だこと

>>70
お前わざとやってるだろwwwwwwww

ワロリンティウスwwwwww

まだかな

わざとやってるなら完全に釣られたorz

楽しそうだなお前らwwwwwwwwwwwwww


>>70

正直クスッときた

伸びてるから投下が来たかとスレ覗き、なんだ違うのかよ、雑談かよ、と思って>>70を見た瞬間にブフォッ!ってなった

ジャンジャジャァ〜ン!今明かされる衝撃の真実ゥ〜!
ttp://livedoor.blogimg.jp/taka3nao/imgs/f/a/fa60afd6.jpg

こわっ

書き溜めてるのかな?

うわぁぁあああああああ



でもどんな布束さんでもやっぱり可愛いいいぁあああ

これ時間列てどのあたり?

布束さん可愛いスギィ

首を長くして待ってマス!

>>88
おそらく記憶喪失上条さんが初めて御坂に会うあたり

一期の超電磁砲では、原作で救われなかった木山せんせーと生徒たちが救われたことだし、
二期のアニメじゃ布束さんが超クソッタレな人生から救われるとこまでオリジナルでやってくれるのかしら。

>>92
布束さんが望まない気がする

布束さん救うオリジナルなら俺達も救われる

続きまだぁ?

>>35
確か超電磁砲の冬川基氏自ら布束さんのアニメ用デザインし直したんじゃなかったっけ?

まだか

更新じゃないのかよ。sageろよ

——

「first……有難う、と言った方がいいのかしら」

適当に入ったその店はひどく出入りが乏しく、場所が悪いのか、物が悪いのか、それとも、元々そういう場所だったのか……ともかく廃れた匂いがその店全体に漂っている。
そこの更に人気の無さそうな一角に座り、彼女は言葉に抑揚を付けずにそう話した。

「は、はぁ……」

「それは、肯定と受け取っていいって事?」

「は、はぁ……」

確かに、あの夜の事は覚えていた。『それなり』に記憶に残る出来事ではあったし、忘れるほどに時間も経っていない。
また、こちらの意を介さずに謝礼される事も確かにあった。それなのに、少なからず狼狽しているのは何故だろうか……。
どこか……何か違うような……そんな違和感を感じていた。そして、こちらのそんな状態を知ってか知らずか、またこちらに問いてくる。

「……聴いてる?」

「え、ええっと、頭の悪い私には理解が追いつかなくてですね……はい……」

来たか!待ってました!

落ち付かない態度であちこちに目を向ける。
相手の目見て話せないのは一部の表情も変えない彼女の態度からなるものだった。
そして、そんなこちらの挙動不審な行動を見て、彼女は『無関心』に観察しているような気がする……と、その後に彼女は口を開いた。

「…………今ここで話しても仕方無いのかもしれないわね」

「え?」

「はい。これ、あなたのでしょう?」

「あ……どうも……」

彼女は学生服の上着のポケットからそれを取り出し、眼前の少年に差しだした。
少年がそれを受け取るとすぐに席を立ちあがり、扉の方へ踵を返す。
しかし、足を進めるでもなく、その場に静止し、決して聞こえないわけでは無い大きさの声をその方向に向けて発した。

「そうね……。これが…………全てを精算させる事ができた時は……」



人との繋がりなど、他人が既知している限りではないのは明らかである。
密接な関係にあろうが、たとえその人からどれだけ聴きだそうが、全てを把握することなどできない。
どこで縁ができるかなど、誰にも分からないのだ。




「また会いに来るわ」


待ってたぜ

おつ
更新スピードあげちくり〜

乙ですの!

はよ

>>104>>105更新かとおもったわsageろや

最後まで書けや

まだかな…

だからsageろって

こう?

自治厨うぜえ空気読めや

>>111
うん
うるさいよね

sageろと指定しただけで自治厨とか 頭わいてるねぇ

湧いてんのはてめえだろ
カスがレスしなきゃ荒れないんだよ

sage

伸びてるけど来てなかったトホホ…

NG登録機能を使え

sageれないカスはなんなんだよ。また更新かと思ったわ。やめてくれよ・・・(絶望)

>>114
お前もな

まあまあみなさん落ち着いて、かつワクワクしながら待ちましょう

おいおい

静かに待とうぜ諸君!

sageないから更新されたんじゃないかと思って俺みたいなやつが静かにしてられなくなるんだよ紛らわしい

私のパソコンだとsageても記事が一番上に来てますよ?
sageは多分意味ないです

>>124
sageて無いかもしくはsagaと書き間違えているのでは?

いまもsageてないし

sage

さげ

全部SS速報に前からいる痛い奴だろ、もう触るなよ

1000なら布束ブーム到来

マダー?

はよ

期待してたのになぁ

いつでも書いてええで

俺はジト目の方が好きだな〜ぶっちゃけギョロ目が好きな理由がわからんww

>>134
自分に酔ってるだけだから気にしないでいいと思うよ

でもギョロ目のほうが興奮するかも…

ゲテモノ好きってそれ自体が好きな訳じゃなくゲテモノ好きな自分が好きなだけだからな

真の意味で厨二病だね

本気で言ってんのかお前ら、呆れた

真の意味で厨二病だね(ドギャアアァン

>>140
効いてる効いてるw

>>141
マジ?

スレタイを見た時の俺のときめきを返して

>>143本当だよなwwどの目がいいかで議論とかww

1も消えたことだし、この際誰か書いて下さい。

絹旗にやられて下部組織に連れて行かれるところを助けてそのあとどう話を膨らますかだよな

誰か上条さんと布束さんのいちゃラブセクロスを書いて下さい、オナシャス!


あとギョロ目でオナシャス!

>>145おう…とにかくss速報のルールスレでも見ようか

>>149すまんこ

いや、1もひょっとしたら戻ってくるかもしんないし、保守がてら誰か書いてくんないかなーって、

スレ立てて勝手にパクリ書くのはルール内だよ

禁書エロパロスレのほうに上束SS出てたぞ

>>152あったねローター責めのやつ


でも上条さんはローター引っこ抜いただけだという

総合にも陵辱→実験中止で開放→中止になった理由を調べる→…
ってのが上がってたな

来ないだろうけど、保守

>>1
書く気がないなら初めから立てるなよ

あ〜…エタったか…

2ヵ月か…

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年04月27日 (日) 10:37:37   ID: zzlrJOrX

はよはよ

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