暦「安価で遊びに行くか」(181)

暦「さてと。今日は受験勉強も無しだし…どこか遊びに行こう」

暦「家に居ても火憐ちゃんと月火ちゃんにまた暴力振るわれたらかなわないしな」

暦「いや。逃げるわけじゃない。逃げるわけじゃ」

暦「けど、どこに行こう」

忍「ん~…うるさいぞ…お前様」

暦「あぁ、すまんすまん」

忍「ふわぁぁ…安眠妨害しおって…ドーナツ5つで手を打とう」

暦「ミスド行ったらな」

忍「いけ」

暦「さてと。どこ行こうかね…何も思いつかなきゃ家に居るか」



>>3

八九寺探し

暦「そうだな…久しぶりに八九寺でも探しに行くか」

忍「お前様。この前も同じこと言っておらんかったか?」

暦「知らん。ほれ、影に入らないなら籠に座れ」

忍「しょうがないのぉ。邪魔もしたくないし、もう少し寝るとするか」シュン

暦「影に戻るならさっさと戻れ」

暦「さぁ!今日はどこを歩いてるかな。学校の側か、それともアイツの家の…あ」

ツインテール「…」ピョコピョコピョコ

暦「…見つけた…つうか、僕の家の前を素通りって」

暦「なんか結構ショックだ…僕も家の前に居たのに」

暦「いや…これはフリか?フリなだけだよな。うん。そうだ、そうに違いない」

暦「僕もね、毎回毎回同じ事をするなんて、そんなマンネリじみたことはしたくないんだよ」

暦「けどさぁ。やっぱフられたのに、やぁ八九寺…なんて普通に挨拶したら、アイツさびしがるよな」

暦「うんうん。ボケをスルーするツッコミ…なんて、ただのオチ無し落語漫画と一緒じゃん」

暦「面倒だよ。仕方ないと思ってるんだよ。うんうん。アイツからこんなフリをしてくるなんて思ってないし」

暦「だから。そう、年上としてしょうがなく。しょうがなく…しょうがく…いやいや…さて」

暦「はっちぃくじぃぃぃぃぃ!!」

八九寺「ひゃぁっ!?」

暦「あ~、もう、なんでお前の肌はこんなにぷにぷになんだ、こんなにすべすべなんだ」

暦「つうか僕の家の前を素通りとか酷くね?ほらほら、照れ隠しなんだろ。可愛いやつめ」

暦「もう、動くな、裸にしにくいだろ」

八九寺「きゃぁぁぁぁ!きゃぁ、きゃぁぁぁっ」

暦「パンツなんて生ぬるい、全裸だ、全裸。よし、それ、全裸、全裸」

八九寺「がぶっ」

暦「いってぇぇぇぇ!?ちょ、八九寺さん、あ、あの、え?う、うで」

八九寺「ペッ」

暦「腕を噛み千切るな!!!」

八九寺「あー、まずっ」

暦「うわぁ」

八九寺「あれ?阿良詐欺さんじゃありませんか」

暦「うん。僕はこの前の一件で詐欺師という職業が大嫌いになったから、それは絶対にやめろ。僕の名前は阿良々木だ」

八九寺「失礼。噛みました」

暦「違う。わざとだ」

八九寺「神は見た」

暦「神様が何を見たの!?」

八九寺「ところで」

暦「ん?」

八九寺「右手…どうしたんですか?」

暦「お前が噛み切ったんだろうが…あ、よし、戻った戻った」

八九寺「便利な身体ですね」

暦「お前なぁ」

暦「つうか、お前、僕と僕の家を素通りとか…何考えて歩いてるんだ?」

八九寺「あぁ、ここ阿良々木さんの家のそばでしたか。気づきませんでした」

暦「僕が満面の笑みで手を振ってるのに気づかなかったくせに」

八九寺「うそです。自転車に乗ろうとして、私を見つけてぽかーんとしてたじゃありませんか」

暦「気づいてたのにスルーかよ!」

八九寺「まぁ、ちょっと考え事をしておりまして」

暦「考え事?珍しいな…お前が」

八九寺「実は…>>11の事についてなんですが」

あなた

暦「ぼ、僕のことについて?」

八九寺「えぇ。阿良々木さんは今頃何してるのかなぁ、とか。ちゃんと勉強してるのかなぁ。とか」

暦「お、お前。そんなに僕のこと」

八九寺「また戦場ヶ原さんの裸を見てるのか。とか、羽川さんのおっぱい凝視してるのか。とか」

暦「お前!僕に変な噂立てるのやめてもらおうか!!」

八九寺「この前ふぁいあーしすたーず?とか言うお悩み相談室に相談しました」

暦「お前、わかっててやってるよな」

八九寺「高校生の赤の他人のお兄さんが、いやらしいことしてきます。早く逮捕してください…と」

暦「やべぇ…僕、火憐ちゃんと月火ちゃんに殺されるんじゃね?」

八九寺「ってくらいに、あなたの事を考えてました」

暦「うわぁ…最悪な告白ありがとう」

八九寺「それで?阿良々木さんは、今日はどこに痴漢をしに行くんですか?」

暦「だから誤解されそうなことは言わないで…とりあえず、今日は暇だから適当に暇つぶしだよ」

八九寺「そうでしたか。では、しばらくお付き合いしましょう」

暦「あ、ありがとう」

八九寺「とりあえず自給は1,200円くらいで」

暦「金取るのかよ!しかも高けぇよ!!」

八九寺「最近の友達料金はこれくらいですよ。これでも少しおまけしたくらいです」

暦「マジで!?」

八九寺「はい」

暦「…」テクテク

ツインテール「…」ピョコピョコ

暦「なぁ、なんで僕はお前と普通に散歩してるんだ?」

八九寺「さぁ」

暦「…」テクテク

ツインテール「…」ピョコピョコ

暦「お前は、今日は目的とかなかったのか?」

八九寺「特にありませんよ。普通にお散歩してただけです」

八九寺「とりあえず、雨があがったばっかりなので、カタツムリでも居ないかなと」

暦「蝸牛?」

八九寺「はい。あれ、潰して遊ぶと楽しいですよ」

暦「お前。また迷子になるぞ?」

八九寺「さて。ただ散歩というのもつまらないですね」

暦「そうだな」

八九寺「何かしますか?」

暦「何かっていっても」

八九寺「そうですね >>17 なんていかがでしょう」

ヒッチハイク

暦「ヒッチハイク?」

八九寺「はい。憧れるじゃないですか。ヒッチハイクの旅とか」

暦「旅っ!?ちょ、ちょっとまて、僕はそんな大掛かりなことは」

八九寺「ほら、ほら、交通量の多いところに行きましょうよ」

暦「お前、車に轢かれて死んだんだよな」

八九寺「人の死因を口に出すなんて酷い人ですね。それは頬を張られてもおかしくないレベルですよ」

暦「いや、僕、死人との会話ってお前くらいしかしたことないし」

八九寺「とにかく、車です車」

暦「ま、まぁ…お前がそう言うなら」

八九寺「では。れっつごー」

八九寺「と、言うわけで。やってきました交差点です」

暦「なんでこんな遠くまで」

八九寺「いやぁ、思い出深い場所ですね。ここ」

暦「え?えっと、僕は見覚えないんだけど」

八九寺「ここ、私が死んだ場所です」

暦「自分の死んだ場所を思い出の場所って…どんだけポジティブなんだよ」

八九寺「さぁさぁ、ヒッチハイクしてください」

暦「え?マジでするの?」

八九寺「はい!」

暦「仕方ない…Hei!」

八九寺「ノリノリじゃないですか」

暦「お…1台停まってくれたぞ」

八九寺「おや、あれは >>21 さんじゃありませんか」

貝木泥舟たん

貝木「…」

暦「…なんでココに居るんだよ」

貝木「阿良々木…ひとついいこと教えてやる。ヒッチハイクする時は…親指は上だ。下に向けるな」

暦「いや。質問に答えろよ」

貝木「車を買ったからな。ドライブだ」

暦「ドライブって」

貝木「嘘だ。仕事だ。いや、それも嘘だ。臥煙の娘に会いに来たが、今日も会えずじまいだ」

暦「なんでもいいよ。さっさと行けよ」

貝木「乗らんのか?」

暦「なんでだよ」

貝木「連れは既に後ろに座っているぞ」

暦「八九寺!?」

貝木「…」

暦「…」

八九寺「…阿良々木さん。この方とお知り合いですか?」

暦「知り合いじゃない。敵だ」

貝木「嫌われたもんだ…俺はお前のそういうところ…好きだぜ」

暦「おい」

貝木「嘘に決まってるだろう。いちいち俺の言うことを信じるな」

暦「…で?僕たちはどこへ連れて行かれるんだ」

貝木「人聞きの悪い事を言うな。俺はお前たちを誘拐したわけじゃない」

暦「じゃあ、お前はどこまで行くんだ」

貝木「次の仕事現場だ」

暦「次の?どこだよ」

貝木「>>28 だ」

みたきはら

貝木「見滝原だ」

暦「み…どこだって?」

貝木「…」

暦「言えよ」

貝木「…」

八九寺「見滝原ですか…心躍るネーミングの町ですね」

暦「なんで!?」

八九寺「いえ。なんとなくです。なんとなく、そこで5人の魔法少女に出会いそうな雰囲気です」

暦「魔法少女って」

八九寺「魔装少女ではありませんよ」

暦「知ってるよ」

貝木「少し時間が掛かるからな…寝ててもいいぞ」

暦「そうさせてもらうよ」

八九寺「では、膝枕してあげましょう」

暦「マジで!?」

八九寺「はい。どうぞ」

暦「うわぁ。スベスベだぁ」

八九寺「幸せそうですね」

暦「うん」

八九寺「…」パシャ

暦「え?それ、僕の携帯」

八九寺「いい写真が撮れました」

暦「…何を」

八九寺「えっと、戦場ヶ原さんと、羽川さんに…送信っと」

暦「おま、え?ちょ、待って、ちょちょ、返せ!…うわ、こいつ、マジで送ってやがる」

八九寺「ふぅ。いい仕事しました」

暦「ば、バカじゃねぇの!?僕、これ、え~…家に帰りたくねぇ」

八九寺「ふわぁぁ。では、少し眠らせてもらいます。着いたら起こしてください」

暦「え?あ、うわっ、ちょ、メール、え?なに、21件って」

暦「ふわぁぁ…ん?あれ、僕、いつの間に眠って」

八九寺「あ、お目覚めですか?」

暦「あ、あぁ…ん~…あれ。ここ」

八九寺「見滝原です」

暦「つうか、なんで路上で寝てるの」

八九寺「いえ、阿良々木さん、メールの波に飲み込まれ目を回して気絶していましたので」

暦「あぁ、そういえば…って、未読メール2140件って何!?」

八九寺「それで、目的地についたということで。あの人は私たちを蹴り降ろしてどこか行きました」

暦「…最悪だ」

八九寺「さて。それでは、見知らぬ町の探索と行きましょう」

暦「はぁ…とりあえず…携帯の電源は切っておくか」

八九寺「はい。おやおや、第一村人発見です」

暦「村じゃねぇよ」


第一村人>>36

ほむ

ほむら「…」

八九寺「声をかけないんですか?」

暦「ダメだ。あの子はダメだ。なんだか嫌な予感がする」

八九寺「阿良々木さんの大好きな美少女ですよ」

暦「まぁ、そうなんだけど」

八九寺「ほら、ダメで元々、当たって砕けてください」

暦「砕けちゃだめだろ…はぁ…あの」

ほむら「…はい」

暦「っ!…え?ガハラさん?」

ほむら「え?誰ですか?」

暦「あ、いや。違うか…違うよな」

ほむら「あの」

暦「あぁ。ごめんごめん」

ほむら「…」ジー

八九寺「え?」

ほむら「警察…呼んであげようか?」

暦「ちがっ、この子は親戚の子で、その、えっと。お前も何か言えよ」

八九寺「私が…見えるの?」

暦「なんでそこでそんな台詞をっ…って…あれ。そういえば」

ほむら「…!」ジー

八九寺「…阿良々木さん…何か、嫌な予感がします」

ほむら「魔女?」

暦「と、ところで。えっと」

ほむら「暁美ほむら」

暦「え?」

ほむら「私の名前。暁美ほむら」

暦「あ、あぁ。僕は阿良々木暦で、こっちは八九寺真宵」

ほむら「ふぅん…どっちかといえば…私たちに近い?」

暦「え?」

ほむら「気にしないで。それで、何か御用ですか?お兄さん」

暦「っ!」

ほむら「?」

暦「な。なぁ。暦お兄ちゃんって言ってみてくれないか?」

ほむら「え?…こ、暦お兄ちゃん」

暦「きたぁぁぁぁぁぁ!!やべぇ、これやべぇよ。すっげぇよ…あ、今の声携帯に録音するからもう一回」

ほむら「あ、あの」

暦「さぁ、さぁ。早く。出来れば、暦お兄ちゃん…大好きっ…くらいで!」

ほむら「え、えっと…暦お兄ちゃん…大好き」

暦「…僕はもう…思い残すことはないよ」

ほむら「何?この人」

八九寺「病気です。気にしないでください」

ほむら「…えぇ」

八九寺「あ、実は私たちふらっとこの町に寄ったところで、右も左もわからず」

ほむら「…そう」ジー

八九寺「あの、何か?」

ほむら「いいえ。少し気になっただけだから…ところで、それなら私と一緒にこない?」

八九寺「いいのですか?」

ほむら「えぇ。これから友人たちとお昼ご飯を食べようと思っていたところだから」

八九寺「では。一緒に」

ほむら「えぇ」

  ・
  ・
  ・

暦「はっ…危ない危ない。危うく三途の川を渡るところだった」

暦「…あれ?八九寺?暁美ちゃん?」

暦「まさか…僕置いてけぼり!?」

暦「マジで!?うわぁ、どうする?どうしよう」

>>45「あの」

QB

暦「ん?八九寺!戻ってきてくれたのか…って、誰もいねぇじゃん」

QB「僕だよ。僕」

暦「幻聴?」キョロキョロ

QB「下だよ。下」

暦「…え?」

QB「やぁ。僕はキュウべぇ」

暦「…猫?いや、兎?それとも、狸?」

QB「失礼なことをいう人間だなぁ。僕をそんな獣と一緒にしないで欲しいよ」

暦「…はぁ…ん~…忍。お~い。忍ちゃん。起きてる?」

忍「なんじゃお前様。今、やっと絢辻を攻略できそうじゃというのに」

暦「影の中でアマガミやってんじゃねぇよ」

忍「で、なんじゃ?」

暦「こいつ…怪異か?」

忍「ふむ」

QB「へぇ。なるほど、そっかそっか。そういうことなんだ」

忍「…違うな。これは怪異とは異なる存在じゃ」

暦「怪異よりも異なるって…どんな存在だよ」

QB「お兄さんから力を感じたから変だなと思ったけど…そっちの女の子が本命なんだね」

暦「は?」

QB「ねぇ。名前は?」

暦「阿良々木暦」

忍「忍野忍じゃ」

QB「そっか…ねぇ。しのぶ。僕と契約して、魔法少女になってよ」ニコッ

忍「…魔法少女…じゃと?」

暦「なんだそりゃ」

忍「あの、キラキラ輝く未来の光!とか、そういうのか!」

暦「どっちかといえば、僕はシャバドゥビタッチヘーンシーンとかの方が好きだけど」

QB「…人選間違えたかな」

暦「それで、八九寺もどき。詳しく聞かせろ」

QB「僕はキュウべぇだよ」

暦「僕にとってはどっちも同じだよ」

QB「やれやれ。やっぱり人間っていうのはよくわからないよ」

忍「儂としても興味があることじゃのぉ」

QB「なら、説明するからよく聞いていてね」

暦「ふぅん。魔女に魔法少女か…あと、願いを一つなんでもか」

忍「アニメのような話じゃのぉ」

暦「ほかにも魔法少女とかいうのが居るのか?」

QB「うん。今のところこの町には5人いるよ」

暦「へぇ…つうか、そんなに必要なほど魔女っていっぱいるのか」

QB「魔女はいたるところに存在しているし、魔女の使い魔もいっぱいいるから」

忍「ふむ。お前様。俄然やる気が沸いてきおったぞ」

暦「けどなぁ」

忍「なじゃ。煮えきらぬ返事じゃのぉ」

暦「だって考えてもみろよ。この時代に魔法少女だぜ?正直ちょっと胡散臭いというか」

忍「ふむ。吸血鬼に殺されかけて吸血鬼もどきになったお前様の台詞とは思えんのぉ」

暦「…確かに」

QB「…さぁ、どうする?」

忍「ふむ」

>>53「騙されちゃダメだよ!」

まど神

まどか「騙されちゃダメだよ!」

暦「妹系ピンクロリキャラきたぁぁぁぁ」

まどか「ひっ」

忍「落ち着けお前様」

QB「ま、まどか」

まどか「話は全部聞いたよキュウべぇ」

QB「な、なんのことかな」

まどか「この世界からはもう魔女は消えたはずだよ」

暦「何?」

まどか「…あのアロハのおじさんが全部退治してくれたじゃない」

暦「忍野ぉぉぉ!!てめぇは何やってんだよ。おい!!!」

まどか「キュウべぇが困っているは知ってるよ…けどね」

QB「…今日はここまでみたいだね。それじゃあ、バイバイ」

暦「あ」

忍「む。消えおったか」

まどか「ふぅ」

暦「えっと」

まどか「あ、始めまして。鹿目まどかと言います」

暦「あ、阿良々木暦です」

忍「忍野忍じゃ」

まどか「…ほむらちゃんに聞いて駆けつけてきてよかった」

暦「あ、あぁ。あの暁美って子の」

まどか「はい。友達です」

暦「えっと…ごめん。まだ理解が追いついてないんだけど…説明お願いできるかな」

まどか「わかりました」

暦「…魔法少女が魔女に」

忍「なるほどのぉ…それはなかなかのマッチポンプっぷりじゃな」

まどか「はい」

忍「しかし…あの小僧が出張るということは…やはりこれは怪異の類なのじゃろうか」

暦「そうなんだろうな」

まどか「アロハシャツのおじさん。すごかったです…ものすごく大きなワルプルギスの夜って魔女も簡単にやっつけちゃったんだから」

暦「へぇ」

忍「まぁ、あの小僧ならやりかねん」

まどか「お兄さんはあのおじさんと知り合いなんですか?」

暦「知り合いというか…まぁ、うん。僕もアイツに助けてもらったというか」

まどか「へぇ…へぇっ…へ…へへっ…ほぉ」

暦「あの、まどかちゃん?」

まどか「あ、し、失礼しました…ちょっと、おじさん×お兄さんを想像して」

暦「やめろ」

暦「まぁ、そういう経緯がある町なら…そうそうに立ち去らないとな」

忍「そうじゃのぉ…儂のせいでまた何かが集まるともしれんしのぉ」

暦「じゃあ、八九寺を探して帰るとするか…電車代足りるかな…そういえば、まどかちゃんは僕の連れを知ってる?」

まどか「真宵ちゃんですよね」

暦「そう…あぁ、この子も魔法少女だから八九寺が視えたのか」

まどか「はい。今、みんなでお茶会をしていたので」

暦「へぇ。お茶会か。なんだか女子って感じの響だな。どこで?」

まどか「ミスタードーナツです」

忍「お前様!レッツラゴーじゃ」

暦「ちょ、お前、ひっぱるな。のびる、袖が伸びるだろ」

まどか「ウェヒヒヒ。お二人は仲がいいんですね」

忍「早く案内せい!」

まどか「はい」

忍「んまんま」

マミ「そう。間に合ったのね。それはよかったわ」

杏子「これも食うか」

忍「いただこう」ハムッ

さやか「やー。この子可愛い、ちょー可愛い」

ほむら「まったく…油断も隙もないわね」

まどか「うん」

八九寺「あ~、まどかさん。それ私のです」

暦「…桃源郷か…ここは」

杏子「んで。これからどうすんだ?」

暦「あ、あぁ。僕たちは帰ることにするよ。泊まる場所も無いし」

さやか「そっか。せっかく友達になれたのにね」

八九寺「みなさん、ありがとうございます」

ほむら「キュウべぇに目をつけられてしまったのなら、早々に立ち去った方がいいわね」

マミ「そうね。また何を仕掛けてくるか…わからないもの」

暦「ですよね」

八九寺「ワルプルギさん」

暦「八九寺。僕をこの5人の宿敵であった魔女のような呼び方をするな。僕は阿良々木だ」

八九寺「失礼。噛みました」

暦「わざとだ」

八九寺「噛みマミさん」ハムハム

マミ「やん。真宵ちゃん。甘噛みはメッ」

暦「やべぇ、うらやましい」

八九寺「それで、まっすぐ帰るんですか?」

暦「まっすぐ帰るつもりだが」

八九寺「私を連れてまっすぐ帰れるとでも」

暦「もうお前は迷い牛じゃないだろう」

八九寺「え~、途中下車ぶらり旅と行きましょうよ~」

暦「断る…ほら、忍もいつまでも食ってないで行くぞ」

忍「ふむ。まぁ、腹八分目でやめておくとするかのぉ」

暦「そんだけ食って八分目かよ」

忍「ふわぁぁ…ではな。お前ら。もう会うこともないじゃろうが…達者でな」シュン

まどか「うわっ!?影に入っちゃった」

ほむら「吸血鬼と言うのは…本当だったのね」

さやか「そこいらの魔女よりずっと魔女っぽいな」

暦「ほら、八九寺」

八九寺「は~い」

マミ「真宵ちゃん。また遊びに来ていいからね」

杏子「そうそう。今度はほかの場所にも遊びに行こうぜ」

八九寺「はい!ありがとうございます!!」

暦「…ま、たまにはこういうのもいいか」

ガタン…ガタン…

暦「さてと」

八九寺「うわぁ。阿良々木さん。見てください、綺麗な景色ですよ」

暦「八九寺。座席に膝立ちになるなら、靴を脱げ」

八九寺「阿良々木さんはお母さんみたいですね」

暦「せめてお兄さんにしてくれ」

八九寺「でも…こんな風に電車でお出かけできるなんて思ってなかったので。私、嬉しいです」

暦「そうだな。僕もだ…もっとも、今はお出かけじゃなくて帰るところだけどな」

八九寺「どっちでも同じようなものです」

暦「そうだな」

>>66「隣いい?」

メメ

暦「どうぞ…って!?忍野…おまえ、なんでここに」

メメ「おいおい。びっくりしすぎだろ…何かいいことあったかい?」

暦「いや、え。ついさっきまでお前のことを話してたから、いや」

メメ「あはは。そっかそっか…見滝原だね。うん、あそこはいい町だったよ」

暦「お前、あの町でも大活躍だったみたいだな」

メメ「ん?いやいや、そんなことは無いさ。彼女たちは自分で勝手に助かっただけだよ」

暦「お前ならそう言うと思ってたよ」

メメ「そうかい?」

暦「あぁ…にしても、お前が電車を使うなんて珍しいな…」

メメ「いやぁ、さすがに短時間で長距離を移動しようなんて思ったら、電車が一番だからね」

暦「急用なのか?」

メメ「ん~、どうだろうなぁ…まぁ、阿良々木君がそう思うなら、そうなのかなぁ」

暦「なんだそりゃ」

メメ「それはそうと。そっちの子が八九寺ちゃん。元迷い牛かい?」

暦「あ、あぁ。そっか。会うのは初めてだったか」

八九寺「あの」

暦「八九寺。このアロハの愉快なオッサンが、忍野メメ。名前は知ってるだろ」

八九寺「はい…私を助けてくれた」

メメ「違うよ。違う。全然違う。僕は君を助けてない。自分で助かりたいと思ったから、阿良々木君や僕が手伝っただけ」

暦「こいつはこういうヤツだから、礼をするだけ無駄だ」

メメ「酷いなぁ、こんな可愛い子にお礼を言われたら、嬉しいものは嬉しいんだよ」

暦「ふぅん」

八九寺「えっと、その。それでも…ありがとうございました」

メメ「んっ。ちゃんとお礼を言えるのはいいことだよ…ところで阿良々木君」

暦「なんだ?」

メメ「君は八九寺ちゃんの方の椅子に座ってよ」

暦「なんで」

メメ「もちろん、寝るためさ。ふわぁぁ。ここんとこ徹夜続きでね」

暦「っと、お前、こんなところで椅子に横になるなよ」

メメ「着いたら起こしてねっと」

暦「目的地どこだよ…って、もう寝てるし」

八九寺「なんか、すごい人ですね」

暦「まぁね。色々超越しすぎて、僕にはその存在すらうそ臭いよ」

八九寺「そうなんですか」

暦「そ…お、なんだ胸ポケットに切符あるじゃんか。ちょっと拝借」

八九寺「泥棒はダメですよ」

暦「なんで僕がこいつから切符すらなきゃならないんだよ」

八九寺「なんとなく」

暦「サイテーだな。僕…じゃなくて、目的地だよ。目的地…えっと」


メメの目的地>>71

横浜

暦「横浜かぁ…」

八九寺「横浜。いいですね、中華街にみなとみらい」

暦「寄らないよ」

八九寺「えぇぇ」

暦「僕たちはそこから東京に出て、更に北上しないと行けないんだから」

八九寺「いいじゃないですか。横浜。一泊していきましょうよ」

暦「却下」

八九寺「お願い聞いてくれたら…何してもいいですから」

暦「…何?」

八九寺「…エッチなことでも…いいですよ?」

暦「…い、いやいや。何を言ってるんだ。八九寺さんよ…僕がそんな言葉に惑わされるわけ」

八九寺「といいつつ、脚を撫でるのやめてれませんか。キモイです」

暦「…はい」

八九寺「もうすぐ横浜ですけど、どうします?」

暦「そうだなぁ…>>74

飛び降りる

八九寺「え?」

暦「!」ガシッ

八九寺「へっ…ちょ、阿良々木さん!?なんで、抱きついて」

暦「アイ!キャン!!フライ!!!」

八九寺「ひやぁぁぁぁぁぁ」

暦「八九寺~、飛んでる、僕たち飛んでるぞ~」

八九寺「違います、落ちてるっていうんです~」


ドサッ


暦「いてて…ここ、どこだ?」

八九寺「まったく…不死身と幽霊じゃなきゃ、死んでますよ」

暦「悪い悪い…えっと、で、ここは」

八九寺「ここは、まさか… >>77 では」

東京

暦「東京!?へぇ、ここが東京なんだ…へぇ」キョロキョロ

八九寺「あまりキョロキョロしないでください。恥ずかしいですから」

暦「あぁ、悪い悪い…けど、ここは東京のどこら辺なんだろう」

八九寺「ん~、あ、立川駅ですね」

暦「立川かぁ…東京の何区?」

八九寺「立川は区じゃありませんよ。立川市です」

暦「え!?東京って市があるの!?」

八九寺「…え?」

暦「へぇ、そうなんだ。てっきり全部○○区ってつくんだと思ってたよ」

八九寺「…阿良々木さん…今年、大学受験ですよね」

暦「そうだよ」

八九寺「…諦めてください」

暦「なんで!?」

八九寺「まずは立川は駅と隣接した、ルミネやグランデュオ、タカシマヤなどがあります」

暦「ほうほう」

八九寺「その他、北口にはビックカメラや映画館など、南口にはセガのゲームセンターなど遊び場には困りません」

暦「お前…意外と詳しいな」

八九寺「私が立川でお勧めしたいのは、知る人ぞ知るテンガロンという、ステーキハンバーグのお店です」

暦「へぇ。美味しいのか?」

八九寺「ハンバーグももちろんですが、ここのチョリソが肉汁たっぷりでたまりません」

暦「…」ゴクリ

八九寺「さて」

暦「行くか」

八九寺「中央線で新宿にでも出ますか」

暦「マジで!?そこまで説明しておいてかよ」

八九寺「いえ。私、ご飯食べませんし」

暦「あ~、もう」

八九寺「というか、ここら辺にいても知り合いに出会う予感もしませんし」

暦「まぁ、そうなんだけどさ」

八九寺「立川かぁ…誰か居ましたかね?」

暦「さぁな。少なくとも僕の知り合いは居ないと思うけど」

八九寺「新宿か東京駅に行けば誰かに会えるかもしれませんよ」

暦「そうかなぁ」

八九寺「なんなら、秋葉原とかに足を伸ばしてみますか?」

暦「あ、秋葉原かいいな。うん」

八九寺「ひょっとしたら、戦場ヶ原さん抱き枕とかあるかもしれませんよ」

暦「なんで僕の彼女が抱き枕になってんだよ!!」

八九寺「とりあえず、どうします?どこか移動します?」

暦「そうだなぁ…けどお金が心もとないし」

八九寺「仕方ありませんねぇ」トコトコ

暦「ん?」

八九寺「…はい。どうぞ。とりあえずATMで10万おろしてきましたから。使ってください」

暦「え!?ちょ、なんで」

八九寺「あぁ、保険金ですよ。使わないで今まで取っておいたんです」

暦「…なんでお前の保険金がお前の預金に入ってるんだよ。つうか、なんでカード持ってるんだよ」

八九寺「お父さんがあの世でお金に困らないようにって、いれてくれたんですね」

暦「引き落としされてるって知ったら、びっくりするだろうなぁ…」

八九寺「はい。これでとりあえずお金の面はクリアですね。で、どうします?」

暦「どうって?」

八九寺「どこかへ行くか、ここに留まるか…あ、誰かに会いに行くのもいいですね」

暦「…そうだなぁ… >>87 だな」

ピンサロにいこう!

八九寺「…ぴんさろ?なんですかそれ?」

暦「えっと、性的サービスをしてくれる飲食店」

八九寺「…は?」

暦「だから、お客さんにお姉さんが一人ついて、ふぇ」

八九寺「…は?」ゴゴゴ

暦「ダメ?」

八九寺「死にますか?」

暦「いやぁ、せっかくお金があるし」

八九寺「ダメです。そんなの絶対にダメです。そんなことをするためにお金を渡したんじゃありません」

暦「え~」

八九寺「はぁ、はぁ」

暦「けどなぁ」

八九寺「…わかりました」

暦「行っていいの?」

八九寺「…わ、私が…その、してあげるので、それで我慢してください」

暦「え?」

八九寺「だ、だから、私がしてあげると言っています」

暦「…マジ?」

八九寺「///」コクン

暦「>>91

だが断る

八九寺「…え?」

暦「僕ってさぁ、ほら、ガハラさん一筋だからねぇ」

八九寺「阿良々木さんの…ばかぁぁぁぁぁぁ!!」ドゴンッ

暦「ぶはぁっ…し、死ぬ」

八九寺「はぁ、はぁ…私はここで失礼します。では」シュタッ

 八九寺真宵と今生の別れをした

暦「はぁ…あ、あれ?八九寺?お~い、八九寺ぃ?」

暦「居ないし…さてと、マジでどうすっかな」

暦「ピンサロ…興味はあるけど、バレタらガハラさんに殺されるよなぁ。絶対」

暦「いや、不死身なのをいいことに、殺されるより酷いことされるな…きっと」


>>95「…君は」

QB

QB「やぁ、また会ったね」

暦「…僕は会いたく無かったよ」

QB「なんだ。つれないことを言う」

暦「つうかさ。お前、本当に八九寺と関係ないよな」

QB「何のことだい?」

暦「さっきも、八九寺が居なくなったとたん現れただろう」

QB「わけがわからないよ」

暦「んで、お前が居なくなったら八九寺と会えるんだ。これはもう因果関係バリバリだろ」

QB「やれやれ。君は本当に疑い深い人間だ」

暦「…それで。なんの用だ?こんな場所まで追ってきて」

QB「もちろん、それは」

暦「忍を魔法少女になんてさせないぞ」

QB「わかってるよ…だから、僕の目的は >>98 だよ」

キャバクラのチャンネー

暦「…は?」

QB「だからキャバクラで働いてるお姉さんを魔法少女に」

暦「いや、あのな。キャバクラで働いてる時点で少女では」

QB「え?」

暦「え?」

QB「キャバクラって、無垢な少年少女が働く健全なお店だって、暁美ほむらが」

暦「…騙されたな」

QB「そうだったんだ…まぁいいよ…とりあえず、声をかけてみるから」

暦「そう」

QB「うん」

暦「…で?僕は特に何もすること無いよな」

QB「そうだね」

暦「…なら、肩に乗るな」

QB「まぁまぁ」

今宵「本当に何がしたいんだ…お前は」

QB「せっかく東京に来たんだから東京見物でもしようよ」

暦「いや、初志貫徹してキャバクラ行けよ」

QB「じゃあ、協力してよ」

暦「僕にキャバクラへ行けと?お前を連れて?」

QB「うん」

暦「やなこった」

QB「…ちなみに、あそこのお店、人気No1が現在フリーらしいよ」

暦「お前、実はちゃんとわかっててきてるだろう」

QB「なんのことかな」

暦「まったく。仕方ない…お前の頼みだから仕方なくだぞ」

QB「はいはい」

暦「えっと」

店員「指名はあるかい」

暦「あ~、とりあえずは無しで」

店員「じゃ、ちょっと待ってな」

暦「はぁ。へぇ、こんな場所なんだ…初めて入ったけど」

暦「つうか、そもそも僕まだ未成年なんだよな」

暦「う~ん…あれ?QB?」

暦「いねぇし」

忍『お前様』

暦「忍か?」

忍『あの白い獣なら儂が食ったぞ。中々の美味じゃった』

暦「そうか」

忍『もう少し寝るから、起こすでないぞ』

暦「はいはい」

暦「南無」

>>104「はじめましてー」

ブラック羽川

B羽川「にゃにゃ?」

暦「げっ!?」

B羽川「なんで。人間がここに居るにょにゃ?」

暦「それはこっちの台詞だ」

B羽川「バイトだにゃ」

暦「いやいや。え?なにこれ、どこから突っ込んでいいのかわかんないんだけど」

B羽川「ん~。とりあえず、にゃにをにょむのかにゃ?」

暦「え?じゃあ」

B羽川「はい。ウィスキーの水割りにゃ」

暦「ちょ、僕、まだ何も言ってない」

B羽川「かんぱーい」

暦「かんぱい…って、そうじゃねぇよ」

B羽川「にょりがわるいにゃー」

暦「まずは色々と聞きたいことがあるが…なぜここに居る」

B羽川「にゃんのことかにゃ?」

暦「予想としては、僕が音信不通の行方不明になったことで、戦場ヶ原と羽川が行動を起こした」

B羽川「んにゃぁ、んみゃい」

暦「で、いつもの『知ってることだけ』が発動して、僕が東京に居ることを知った羽川がここに向かったんだろう」

B羽川「あ、サラダ盛り合わせくれにゃ~」

暦「しかし、東京に着いた羽川はあまりの人の多さにストレスが溜まり…ブラック羽川となった」

B羽川「次は緑茶割りにするかにゃ」

暦「で、お前は俺がここに入ったのを見て、店の従業員にエナジードレインをして昏倒させた」

B羽川「あ~、ウィスキーのボトルおかわり~」

暦「で、今この場にっと…って、聞けよ人の話し」

B羽川「はいはい。正解正解。これでいいかにゃ」

暦「ったく」

B羽川「けど、ご主人、本当に心配してたんにゃよ?」

暦「あ~、それは悪かったよ。で、お前は俺を連れ戻しに来たのか?」

B羽川「ご主人が人間を連れ戻しにきたにょにゃから、そうにゃるにょかにゃ?」

暦「そうか。んじゃ、出るか」

B羽川「もっとにょんびりしてもいいんにゃよ?サービスするにゃ」

暦「お前に触られたらエナジードレイン発動するだろうが」

B羽川「それもそうにゃ」

暦「さてと」

B羽川「ん…あ、ご主人が目を覚ましそう」

暦「は?ちょ、ちょっと待て…もう少し頑張れ、今会計して外に出るから」

B羽川「あ、ぁ、ぁぁ」

暦「はい、これ。お釣りはいらない。じゃあ、失礼します!」

暦「はぁ…はぁ…はぁ」

羽川「あ…あれ?ここは…あ、阿良々木くん」

暦「ふぅ。間に合った」

羽川「?」

暦「とりあえず、駅の方に戻るか」

羽川「あ、あの」

暦「ん?」

羽川「なんで私…阿良々木くんに手を握られて」

暦「あ、あぁ、悪い」

羽川「ううん…いえ、むしろ、いいんだけど」

暦「あ~、えっと…迷惑かけたな」

羽川「え?」

暦「色々」

羽川「あ~、ううん。いいの、私が好きでしたことだから」

暦「さて、それじゃあ、帰ろうか」

羽川「えぇ。せっかく東京に来たんだし、もっと色々見て回りたいなぁ」

暦「いや、けど」

羽川「ね?ダメ?」

暦「え?いや、えっと…その、そんなに腕に絡まれると…胸が」

羽川「…あててんのよ」

暦「なっ!?…ちょ、ちょっと待て、羽川」

羽川「え?あ、ちょっと、あ、阿良々木くん?かお、顔が近い」

暦「…酒の匂い…羽川、酔ってるだろ」

羽川「え?私、お酒なんて飲んでないよ?飲める年齢でもないし」

暦「そういやブラックがしこたま飲んでたか」

羽川「え?」

暦「なんでもない。そうだな…う~ん… >>114 にするか」

メイド喫茶!

羽川「秋葉原のメイド喫茶に行くの?」

暦「あぁ。とりあえずのんびりしながら話をしたいし」

羽川「う、うん。いいけど」

暦「えっと、秋葉原までは…中央線で行って…途中で乗り換えか」

 ・
 ・
 ・

羽川「へぇ、ここが秋葉原かぁ。もっとエロエロで萌え萌えな場所かと思ってたよ」

暦「そうだな。意外と普通の町なんだかな」

羽川「だね」

男「ファーッハッハッハ。今日は中々いい買い物が出来たなぁ。助手よ」

女「だから助手って言うなぁ!」

暦「コスプレしてる人も少ないね」

羽川「そうだね。それで、阿良々木くんはどこか行きたいお店があるの?」

暦「いや、特には…適当に入ろうかなって」

羽川「そっか。じゃあ、いこっか」

暦「ゲームセンターに電気屋」

羽川「あ、アニメイトがあるよ。阿良々木くんの大好きなアニメイト」

暦「いや、別に僕はアニメイト好きでは」

羽川「へぇ、あ、ケバブ…おぉ、こっちはおでん缶の自動販売機だ」

暦「あ、そこメイド喫茶みたいだな」

羽川「そこにする?」

暦「うん。なんとなく直感で」

羽川「じゃあ、入ろう」

>>118「いらっしゃいませー」

ガハラ!

暦「…あの…戦場ヶ原さん…どうしてここに」

戦場ヶ原「いえいえ。私はひたぎにゃんにゃんです。ご主人様」

羽川「へぇ。戦場ヶ原さん似合ってるね」

戦場ヶ原「ありがとうございます。ご主人様」

暦「その、スカートの裾をちょんとつまんで、する礼がめっちゃ様になってるですけどー」

??「ひたにゃん。ご主人様を睨んだらダメにゃ~」

戦場ヶ原「すみません。フェイリスさん」

フェイリス「ご主人様~、お席にご案内しますにゃ~」

暦「は、はぁ」

戦場ヶ原「…後で話があるわ」

暦「は、はい」

戦場ヶ原「ご注文はおきまりでしょうか」

暦「え?メニューは?」

戦場ヶ原「お決まりでしょうか」

暦「…コーヒーで」

羽川「私も」

戦場ヶ原「かしこまりました。ご主人様」

暦「…こえー」

羽川「そう?似合ってるし、可愛いと私は思うけど」

暦「僕はめっちゃ睨まれてたじゃん」

羽川「そうかなぁ。気のせい気のせい」

暦「絶対に違う」

暦「にしても、こりゃ全然のんびり出来そうにないな」

羽川「そう?私は結構気に入ったけど」

フェイリス「ありがとうだにゃん」

羽川「わわっ」

フェイリス「フェイリスは、このお店のなんばーわん。フェイリスにゃんにゃんだにゃん。よろしくにゃん」

暦(…僕は今日はなんか猫のようなものに随分縁があるな)

羽川「羽川です。さっきの、えっと、ひたぎにゃんにゃんさんのお友達です」

フェイリス「お~、ひたにゃん、秋葉原の町をフラフラ暇そうにしてたからスカウトしてきたばっかりにゃん」

暦「あ、戦場ヶ原も羽川と一緒に東京入りしてたんだ」

羽川「というより、私が戦場ヶ原さんにひっぱられて来た感じかな」

暦「なるほど」

フェイリス「それで、こっちの男の子はどなたにゃん?」

暦「僕は >>124 です」

あなたの将来の夫となる者です

フェイリス「にゃにゃ!?にゃ~、それは非常に嬉しいけど、フェイリスには凶真っていう心に決めた人がいるにゃ」

ガシャン

暦「うわっっち」

戦場ヶ原「…コーヒーです。ご主人様」

暦「えっと、半分くらい…中身が跳ねてこぼれたんですけど…」

戦場ヶ原「飲みやがれご主人様」

暦「怒ってます?…ねぇ、怒ってます?」

戦場ヶ原「…ねぇ、阿良々木くん」シュッ

暦「っ!…あ、あの、出来れば…フォークを…下げてもらえませんか」

戦場ヶ原「…死にたいの?」

暦「滅相もございません」

戦場ヶ原「ふんっ」

羽川「さすがに今のは冗談でも酷いと思うよ。うん」

暦「そ、そっか」

羽川「だって、戦場ヶ原さん、阿良々木くん、私に相談して来た時、目に涙浮かべてたもん」

暦「え!?」

戦場ヶ原「ちょ、ちょっと羽川さん、それは言わない約束では」

羽川「あ、ごめん。忘れてた」

暦「…ごめん」

戦場ヶ原「…ふん…今更謝っても遅いわよ」

暦「すまなかった」

戦場ヶ原「知らない」

暦「…好きだよ」

戦場ヶ原「…」プイッ

暦「愛してる…ひたぎ」

戦場ヶ原「…ばか」ポソッ

フェイリス「にゃるほど。こういう関係なのかにゃ」

羽川「えぇ」

フェイリス「なかなか面白い関係にゃん」

羽川「そうですね」

フェイリス「にゃ~、フェイリスも萌えるような恋がしてみたいにゃ~」

羽川「先ほどおっしゃってた、凶真さんという方は?」

フェイリス「あ~、凶真はすでに売約済みにゃ」

羽川「そうですか」

フェイリス「出会ったのは、フェイリスの方が先だったはずにゃのに」

羽川「…私もです」

フェイリス「特製オレンジジュース。おごるにゃ」

羽川「ありがとうございます」

暦「ん~…なんか、メイド喫茶行ったのに、全然癒された気がしない」

戦場ヶ原「あら。私のメイド姿なんてレアなものを見れたのよ。感謝しなさい」

羽川「う~ん。確かにあれは似合ってたわ」

暦「さてと。もう夕方か」

戦場ヶ原「そうね。今日はどこかで一泊した方がよさそうね」

暦「そうだな」

羽川「じゃあ、適当にホテルを予約しておくね」

戦場ヶ原「さすが、羽川さん。動きに無駄がないわね」

暦「そうなると、もう少し東京見物が出来るのか」

戦場ヶ原「どこか行きたいところがあるの?」

暦「いや、特にこれと言って無いけど」

羽川「とりあえず、予約できたし。先にチェックインして荷物置いてこない?」

暦「あぁ、戦場ヶ原が秋葉原で買った、抱き枕とかな」

戦場ヶ原「悪い?」

暦「いいや、悪くない。むしろいい趣味だと思うよ…彼氏のイラストの抱き枕なんてさ…」

暦「あの…羽川さん」

羽川「何かな。阿良々木くん」

暦「冗談ですよね」

羽川「私は冗談が嫌いだよ?」

暦「いや、そんな話は初めて聞いたけど…なんで一部屋しかとらなかったんだよ」

羽川「え?ツインの一部屋で十分でしょ?お金がもったいないし」

暦「いや、僕は自分の分は自分で出すよ」

戦場ヶ原「あら、阿良々木くんは私たちと同じ部屋じゃ寝れないと言うのかしら?むしろ、寝かさないと言うのかしら」

暦「うまくないし、エロ方面に持っていくな」

羽川「大丈夫。私、廊下で寝るの得意だから。あ、同じ部屋が嫌ならバスタブで」

暦「どこぞの不幸男じゃあるまいし、それなら二人にベッド譲るよ!」

羽川「けど」

戦場ヶ原「そうよ。別に二人で寝るにしても十分なベッドのサイズじゃない」

暦「いや、そういうことではなく」

戦場ヶ原「だから、こう分かれましょう…>>135 で」

3:0

暦「…戦場ヶ原さん?」

戦場ヶ原「なに?」

暦「ここはツインの部屋ですよね?」

戦場ヶ原「そうね」

暦「なんで、ベッド一つ無駄にしてまで三人で寝る必要があるんだよ!」

戦場ヶ原「…三人並んで川の字で寝たいわ」

羽川「あ、いいね。それ。私も賛成」

暦「なんで羽川も普通に賛成してるんだよ」

羽川「だって、憧れるじゃない。川の字」

暦「あ、えっと…あ~…うん、まぁ、くそっ…そんなこと言われて断れるわけねぇじゃねぇか」

戦場ヶ原「ホント。阿良々木くんは羽川さんには弱いわね」

暦「お前もだろうが」

羽川「まぁまぁ」

暦「けど、いいのか?」

戦場ヶ原「何が?」

暦「何がって…だから、その」

戦場ヶ原「あら?本当に寝かせないようなことをするつもりだったの?」

暦「いや、それは無いけど」

戦場ヶ原「ならいいわよ…その代り…腕枕…してね」

暦「あ、あぁ」

羽川「あ、いいな。私も」

戦場ヶ原「え?」

羽川「いいよね?戦場ヶ原さん」

戦場ヶ原「…はい」

暦「だから、お前ら、一体何があったんだよ!?」

戦場ヶ原「とりあえず、寝床は決まったけど…何かする?」

暦「そうだな。なんだかんだ言って、もう日が落ちたのか」

羽川「晩御飯…どうしよう?」

暦「どこか食べに行こうぜ。臨時収入もあったし、奢るよ」

戦場ヶ原「そう。なら、出かけましょうか」

羽川「えぇ。じゃあ、阿良々木くん。お願いね」

戦場ヶ原「…いいの本当に?」

羽川「やめたほうがいいって、ね、ね。あっちの回るほうにしましょうよ」

暦「いや、今は懐があったかいし、大丈夫だ」

戦場ヶ原「…わかった。もう止めない」

羽川「うん」

暦「いざ出陣」

戦場ヶ原「…この雰囲気…久しぶり」

羽川「これが…お寿司屋さん…初めて入ったわ」

>>146「いらっしゃい」

デュラララのサイモン

サイモン「いらっしゃーい。お客様、さんめいさまごあんなーい」

暦「…あれ?寿司屋だよな」

サイモン「もちろんだよー。露西亜寿司だよー」

戦場ヶ原「…露西亜寿司って何?」

羽川「私にも…知らないことはあるわ」

サイモン「おや?おきゃっくさーん」

暦「なんだよ」

サイモン「イザヤそっくりねー」

暦「誰?」

戦場ヶ原「さぁ」

サイモン「何たべるー?」

暦「えっと、イカとイクラ」

戦場ヶ原「えんがわ」

羽川「私は、まずは玉子かな」

暦「いいんだぞ。遠慮しなくて」

羽川「ううん。好きなだけだから」

暦「そっか」

ガララ

柄の悪そうなサングラスをかけたバーテン服の男「おいぃ!今、アイツの声が聞こえたぞ!!!」

サイモン「オゥ。シズーオ。イザヤはいないよー」

静雄「あん?マジか?けど、声が聞こえたぞ」

暦「あ、戦場ヶ原醤油取って」

静雄「そこだぁぁぁぁぁぁ!!!」ブンッ

暦「…!?」

ドガンッ

戦場ヶ原「あら…椅子なんて誰か頼んだかしら」

静雄「お?あん?」

暦「えっと」

静雄「おい、てめぇ!」

暦「は、はいっ!?」

静雄「…人違いか…悪かったな。邪魔して。おい、サイモン、こいつ等の飯代、俺につけとけ」

サイモン「ショウチよー」

静雄「怖がらせた侘びだ。好きなだけ食え。じゃあな」

ガラララ。ピシャン

暦「え、えっと」

戦場ヶ原「…なんだったの?」

羽川「あ、ウニください」

戦場ヶ原「ふぅ…キワモノも多かったけど、中々美味しかったわね」

羽川「うん」

暦「よかったのかな。結局、お金払ってないけど」

戦場ヶ原「中々いい町ね。東京って」

羽川「そうだねぇ。旅が終わったら少しここで暮らすのもいいかも」

暦「ん~、僕はあんまり。空、星があまり見えないし」

戦場ヶ原「…そうね」

羽川「ねぇ。阿良々木くん」

暦「なんだ?」

羽川「あれがデネブ。アルタイル。ベガ…有名な、夏の第三角形ね」

戦場ヶ原「…あの、羽川さん」

羽川「なに?」

戦場ヶ原「見てた?」

羽川「なにも?」

戦場ヶ原「はぁ」

戦場ヶ原「シャワーいいわよ」

暦「あぁ」

戦場ヶ原「覗かないわよ?」

暦「あたりまえだろ!!」

バタン

戦場ヶ原「ふぅ」

羽川「髪を短くしたら、乾かすのが楽でいいよね」

戦場ヶ原「そうね」

羽川「ねぇ、戦場ヶ原さん」

戦場ヶ原「なに?」

羽川「今日は…楽しかった?」

戦場ヶ原「えぇ」

羽川「私も」

戦場ヶ原「…もう三人でこうして遊びに来るなんて、きっとないわね」

羽川「うん。受験勉強があるしね」

戦場ヶ原「阿良々木くんだけね」

羽川「そうだけど」

戦場ヶ原「…不思議よね」

羽川「なにが?」

戦場ヶ原「この関係が…本当なら、私と羽川さんは阿良々木くんを巡って血みどろの関係になるはずだったのに」

羽川「いやぁ、それはどうだろう」

戦場ヶ原「どこで間違ったのかしら」

羽川「どこかで…正しくなっただけだと思う」

戦場ヶ原「…そう」

羽川「でも…正してくれたのもきっと…阿良々木くんだから…だから、こうして不思議な関係を続けられてる」

戦場ヶ原「うん」

羽川「これからもよろしくね。戦場ヶ原さん」

戦場ヶ原「えぇ…こちらこそ。よろしく。羽川さん」

暦「…本当にこうやって寝るの?」

戦場ヶ原「何?文句でもあるのかしら?」

羽川「両手に花だよ」

暦「いや、その点についてはやぶさかでは」

戦場ヶ原「なに?」

暦「嬉しいです!いやぁ、もう、両手に花。両腕に幸せの重みがあって嬉しいなぁ」

戦場ヶ原「重み…か…うん」

羽川「ふふ…おやすみなさい」

戦場ヶ原「おやすみ」

暦「…おやすみなさい…寝れるかな…僕」ボソ

暦「ん~…う~ん…なんだ…体が動かない…金縛り?」

忍「すぅすぅ」

暦「てめぇ!なんで僕の上に乗っかってんだよ」

忍「ん…ふわぁぁ…あんまり煩くすると隣が起きるぞ」

暦「おっと」

忍「せっかく出てきてやったら、お前様、女子二人に囲まれて寝ておるでな」

暦「不可抗力だ」

忍「じゃから、儂はお前様の上を占拠させてもらったわけじゃよ」

暦「…くっ、いい感じで終わりそうな雰囲気だったのに…台無しだ」

忍「これ、あまり動くでない…お前様の暴れん棒がビシビシ当たっておるぞ」

暦「ちょっ、ちがっ。これは」

忍「なんじゃ?何が違うのじゃ?二人に囲まれてエロエロな妄想しとったんじゃろ?」

暦「いや、だから」

忍「さてと…儂ももう少し寝させてもらおうかのぉ…すぅすぅ」

暦「あ~、もう…はぁ」

羽川「ん~…よく寝た」

戦場ヶ原「すぅ…すぅ」

羽川「ふふ。戦場ヶ原さん…気持ち良さそうだなぁ…私もこんな風に寝てたのかな」

戦場ヶ原「んっ」

羽川「ふふ。戦場ヶ原さん、おはよう。可愛い寝顔だったわよ」

戦場ヶ原「…あ、おはよう。羽川さん。そっか、昨日は阿良々木くんと」

羽川「お目覚めはどう?」

戦場ヶ原「最高ね」

羽川「同じく…シャワー浴びる?」

戦場ヶ原「そうしましょうか」

羽川「あの時みたく、洗いっこしようっか」

戦場ヶ原「そうね」

暦「ん~…ふわぁ…あぁ、二人ともおはよう」

戦場ヶ原「随分とのんびりね」

暦「ん?あぁ、もうこんな時間なんだ」

羽川「散歩がてら帰りの切符買ってきたよ」

暦「え?あ、ありがとう…あれ?」

羽川「どうしたの?」

暦「戦場ヶ原も羽川も…なんか、昨日よりツヤツヤしてないか?」

戦場ヶ原「気のせいじゃない?」

羽川「ね~」

暦「ん?」

戦場ヶ原「そうだ。阿良々木くん。帰る前に一つだけ」

暦「なんだ」

戦場ヶ原「次に遊びに出る時は。あらかじめ私を誘いなさい…これは命令よ」

暦「はいはい」


Fin

最後、全然安価できなくてすみません
もう少し色々やりたかったけど、そろそろ晩御飯の仕度があるので

本当は大好きなファイアーシスターズや余接ちゃんも出したかったんですが

少しでも楽しんでもらえたのなら、私としては嬉しいです。ではまた

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