義姉「お姉ちゃんは心配なのです」男「はぁ」(235)

義姉「はぁではありません。座ってください」

男「座ってるけど」

義姉「揚げ足を取るのはよくありませんよ」

男「とってないけど」

義姉「こほん。今何時ですか?」

男「12時半だねぇ」

義姉「……」

男「……」

義姉「お姉ちゃんがどれだけ心配したと思ってるんですか!?」

男「ええ!?」

義姉「貴方は自分の立場というものを理解しているんですか!?」

男「え?うん、まぁ大体は」

義姉「言ってみてください!」

男「17歳高校生」

義姉「そうです!高校生です!高校生が夜遊びなどごんどごうだんなのです!」

男「言語道断ね」

義姉「揚げ足をとらないでください」

男「とってない」

義姉「とにかく」

男「はぁ」

義姉「高校生の本文は勉強です」

男「はぁ」

義姉「それが……貴方は、貴方は!」

男「え?何が?」

義姉「カラオケですって!?」

義姉「はぁはぁではありません。座ってください」

男「勃ってるけど」

義姉「揚げ足を取るのはよくありませんよ」

男「とってないけど」

義姉「こほん。今何時ですか?」

男「12時半だねぇ」

義姉「……」

男「……」

義姉「お姉ちゃんがどれだけ寂しかったと思ってるんですか!?」

男「ええ!?」

男「うん、カラオケ」

義姉「どういうことですか!どういうことですか!」

男「どういう事と言われても」

義姉「貴方と初めて出会ってから13年」

男「……」

義姉「血は繋がらないものの、精いっぱい姉として、よそ様に誇れる弟にと育ててきたものです」

男「姉ちゃん当時5歳だよね?重すぎない?」

義姉「そうしてあなたはめきめきと成長し、私の唯一の自慢となってくれました」

男「他に自慢あると思うんだけど」

義姉「それが何ですか!この体たらくは!」

男「この程度で!?」

義姉「この程度とはなんですか!こういうことが不良になる第一歩なんですよ!?」

男「大げさな……」

義姉「お姉ちゃんを見習ってください!夜遊びなど一度もしたことありませんよ!?」

男「姉ちゃんの場合捕まるもんね」

義姉「捕まりません!もうR-18 だって買えるんです!」

男「え?買ったの?」

義姉「買うわけないじゃないですか!あんな破廉恥な!」

男「ですよね」

義姉「とにかく、私のようにこう、夜九時以降は出歩かないという」

男「流石に早すぎない!?スーパーでももうちょっと開店してるよ!」

義姉「何を言ってるんですか!?夜中に出歩きでもして『おうちどこ?ちょっと警察まで来ようか』
と言われることだってあるんですよ!?」

男「それは姉ちゃんだけな?」

義姉「とにかく、夜中に出歩くというのは大変危険なのです」

男「……具体的には?」

義姉「えっ」

男「いや、危険と言われても、正直俺からすれば何が危険なのやら……」

義姉「たとえば、『おじょうちゃん飴あげるからちょっとこようか』とか言っちゃう変態さんとか」

男「ねーから。183cmに対してそれはねーから」

義姉「もしくは、サブマシンガンで武装した変態さんとか」

男「それは変態さんの域を超えてる上に日本にはほぼ生息しないから」

義姉「常に全裸で徘徊している変態さんとか……」

男「発見次第蹴ればいいかな」

義姉「……」

男「……」

義姉「揚げ足をとらないでください!」

男「揚げ足の意味わかってる!?」

義姉「……てんぷら?」

男「違うよ!足ってついてるじゃん!足の天ぷらだとしても性質が悪いよ!」

義姉「……とにかく、変態さんがいて危険なのです!」

男「別に俺からすれば危険じゃないんだけどなぁ」

義姉「それは慢心というものです!」

男「使い方が違うのか、それとも実際に間違っているのか」

義姉「多少身長が高いからといってうぬぼれてはいけません!」

男「あげないよ」

義姉「ください!」

男「あげないってば」

義姉「とにかく、油断と慢心は大敵なのです!己の弱さこそが真の敵なのです!」

男「いや、こんなタイミングで無駄にいい事言われても」

義姉「……では、試してみますか?」

男「え?」

義姉「貴方が、どれだけ甘いかをです!」

義姉「……では、貴方は普通に歩いていてください」

男「はぁ」

義姉「お姉ちゃんが、変質者に扮して襲い掛かります」

男「はぁ」

義姉「その時、貴方は全力でふりはらってください」

男「(そんな事したら姉ちゃん死にかねないしやんわりほどくか)」

義姉「では!3、2、1……Q!」

男「Q!?」

義姉「さぁ歩いて!」

男「あ、おう……」

テクテクテク……

バッ

義姉「がおー!」

男「がおー!?」

ガバッ

ぎゅっ……

男「……え」

義姉「が、がおー……」

男「……」

義姉「食べちゃうぞー……」

男「あああああああああもう姉ちゃん可愛いなちくしょおおおおおおお!!」

ガバーッ

義姉「きゃああああああ!?」

男「はぁっ!つい余りの可愛さに米俵よろしく担いで部屋に持って帰るところだった!」

スト

義姉「い、いきなり持ち上げないでください!」

男「ごめんごめん、つい」

義姉「うう……ちょっと出たじゃないですか」

男「何が?」

義姉「黙っててください!!」

義姉「とにかく!これで変態さんの恐ろしさはわかりましたね!?」

男「……え?微塵も」

義姉「なんでですか!」

男「むしろあんな変態さんならウェルカムだよ!お持ち帰りしちゃうよ!」

義姉「変態さんをテイクアウトするような弟に育てた覚えはありません!」

男「確かにそんな風に育てられた覚えはないね!」

義姉「……変態さんの恐ろしさが、まだわからないというんですか!?」

男「というか変態に対してビビることないしね。こっちは鍛えてるし」

義姉「……確かに、しっかりした腕ですよね」

ぺたぺた

男「だろー?」

ぺたぺた

義姉「……」

男「……」

ぺたぺた

男「……」

義姉「……」

ぺたぺた

男「……あの?姉ちゃん?」

義姉「ほぅあっ!?何ですか!?」

男「いや、いつまで触ってるのかなーと」

義姉「思いのほかさわり心地がよかったもので」

男「持って帰る?」

義姉「いいんですか!?」

男「そこでそう答えちゃうあたり末期だね」

義姉「ですよねぇ……腕なんて取り外し不可ですし」

男「まぁ腕枕くらいならできるけど」

義姉「えっ」

男「えっ」

義姉「……」

男「……」

義姉「……」

男「……」

義姉「……ぷはぁああっ!」

男「!?」

義姉「煩悩との戦いに打ち勝ちました。今日は一人で寝ます」

男「あ、そう……」

義姉「……」プルプル

男「プルプルしてるけど大丈夫!?」

義姉「大丈夫です、泣いて……泣いてなんか」グス

男「ちょっと!泣かないで!お願い!!」

――――

義姉「いいですか」

男「はい」

義姉「お姉ちゃんをアイスごときで釣ろうなど」

男「はい」

義姉「しょうばせんしんです!」

男「笑止千万ね」

義姉「だから次はないと思っていてください!」モソモソ

男「(アイス食べる姉ちゃんも可愛い)」

義姉「話がそれてしまいましたが」

男「うん」

義姉「夜遊びなどはもってのほかだ!」

男「うん」

義姉「私はこう言いたかったわけです」

男「なるほど」

義姉「で」

男「うん」

義姉「それについて」

男「うん」

義姉「何か反論はありますか!?」

男「うん」

義姉「まぁなくて当然ですよね。だって私お姉ちゃんですし……
ってあるの!?」

男「うん」

義姉「な、何か悪いこと言っちゃいましたか……?」オロオロ

男「(オロオロする姉ちゃん可愛い)じゃなくて、
もう高校生なんだから、流石に夜遊びくらいはどうかなーって」

義姉「何を言ってるんですか!」

男「え」

義姉「高校生の本文は勉強!遊びに現を抜かしている場合などではないのです!」

男「俺大学もA判定だけど」

義姉「ええっ!?」

男「勉強教えてくれたのは姉ちゃんだったと思うけど……」

義姉「ああ確かに、そんな思いでもちらほら……」

男「教え方がうまいせいか、一度教えてもらったとこは忘れないんだよね」

義姉「む、むむ……」

義姉「た、たとえA判定であろうが、延々と勉強を続けるべきです!」

男「何その惰性前提!?」

義姉「大切なのは結果じゃありません、過程です!」

男「受験じゃ一番意味ないよそのセリフ

義姉「とにかく、学生のうちは『ああ頑張ったなぁ、勉強したなぁ、充実したなぁ』
と思える生活をすべきです!」

男「そう思えるサークルまたは部活に入れられれば楽なんだけど

義姉「それはこう……自分次第というか」

男「……」

義姉「運命次第、というか……」

男「スケールがでかくなってきたなぁ」

義姉「とにかく、学生のうちは勉強して快感を感じるべきです!」

男「その表現をやめようか。特に姉ちゃんは危ない」

ごめん寝てた

というかまだ残ってるとは……再開しま

義姉「何故ですか!勉強に魅力を感じないというのですか!」

男「いや、勉強に魅力を感じる方が少数派だから」

義姉「!?」

男「そんな普通にびっくりされても」

義姉「だ、だってだって……楽しいじゃないですか、勉強」

男「……一応聞くけど、どのあたりが?」

義姉「頑張れば結果が伴うところです」

男「伴わなかった事って何?」

義姉「牛乳さんは私の身長に関して協力的になってくれませんでした」

男「あー……」

義姉「私何か悪い事しましたか!?ちゃんと10時に寝て6時に起きる生活をちゃんと繰り返してましたよ!?」

男「いい子すぎる!」

義姉「だから実は今はとっても眠いんです!」

男「それは見ればわかるよ」

義姉「とっても苦手なコーヒーさんに頼らざるを得なかったのです!」

男「ああ、そう……」

義姉「にがかった……」

男「いちごミルク買ってこようか?」

義姉「えっ!?」

男「……」

義姉「……はっ!ダメです!夜中に買い物などごんごごうごん!」

男「言語道断ね」

男「んー……じゃあ」ゴソゴソ

義姉「?」

男「はい、飴どうぞ」スッ

義姉「!!」

男「……」

義姉「あ、ありがとうございます……」

パク コロコロ

義姉「~♪」

男「(可愛い)」

義姉「……むふー」コロコロ

男「(可愛い)」

義姉「……っはぁ!あ、飴でお姉ちゃんをごまかそうったってそうはいきませんよ!」

男「惜しい!」

義姉「大体ですね、そもそも何かあるたびにお菓子でごまきゃ……」カクッ

男「?」

義姉「……ふ」 コクリ コクリ

男「(……ああ!もう一時だから限界なんだ!お子様だから!)」

義姉「……ふぁっ!ね、寝てましぇんよ!」

男「わかったわかった、俺が悪かったからもう寝よう」

義姉「し、仕方ないでしゅね!しょこまで……」コクリコクリ

義姉「はっ!そこまで言うなら今日の所はゆるしゅてあげまふ!」コクリコクリ

男「(半分寝てるのに本当に良く頑張るなぁ……)」

男「じゃあおやす……」

義姉「……」ポンポン

男「……え?何?」

義姉「今日はお姉ちゃんの部屋で寝てください」

男「え!?何故!?」

義姉「貴方がこっそり抜け出さないように見張ります」

男「いやいや!大丈夫だって!抜け出すとかありえないから!」

義姉「信じられません!さぁ!」

男「(ね、姉ちゃんと同じベッドで寝ろと……!?)」

義姉「大丈夫ですよ、私ちっちゃいから二人くらいなら余裕です」

男「そこじゃなくって!ていうかたまに姉ちゃんが俺のベッドに侵入してるからサイズは知ってる」

義姉「あ、あれは起こそうとしたらついつい寝てしまっただけです」

男「(週1くらいであるんだけどね)」

義姉「さぁ!」ポンポン

男「ぐぬぬ……」

男「(まってくれよ……今日は忙しくてまだ一回も抜いてないんだぞ、それなのに姉ちゃんと一緒に寝て、俺は耐えられるのか?)」

男「(……否!耐えられない!!今日のところは心を鬼にして、一人で寝るぞ!)」

男「……いや、俺一人で寝たいから、自分の部屋に帰るよ」

義姉「えっ……」ウルウル

男「ごめん姉ちゃん!!俺が間違ってた!!さぁ寝よう!」

義姉「はーい!」ウキウキ

男「(涙目の上目使いに勝てる男なんていません!!)」

義姉「えへへ」ゴソゴソ

義姉「さ、寝ましょう!」

男「……」

義姉「……」

男「……」

義姉「……どうか?」

男「(顔近ぁっ!!)」

男「ね、姉ちゃん……こっち向くの?」

義姉「え……駄目でした?」ウル

男「全くそんなことないよ!!むしろありがとう!!」

男「(しかしこれどうなんだ……?鼻くっつきそうなんだけど……あ、そっか、俺が寝返り打てば)」

ゴロン

義姉「あっ……」シュン

男「……」

義姉「……」シューン

ゴロン

義姉「わーい♪」

男「(畜生!!!畜生!!)」

義姉「さ、寝ますよ。それとも子守唄でも歌いましょうか?」

男「それは流石にいいや」

義姉「ふふ、もう高校生ですもんね」

男「(姉ちゃんはいいとこ小学生だけどな)」

義姉「今何か失礼なこと考えました?」

男「(エスパーかよ!!)」

男「いや……姉ちゃんはこの世界で創造されたものの中で最も美しいなって思ってただけ」

義姉「えっ……」

義姉「もー……照れちゃいます」

男「(かわああああああああああああ!)」

義姉「ね、寝ますよ!」プイッ

男「(顔真っ赤かわあああああああああ!!)」

――――翌日

義姉「朝ですよー」ユサユサ

男「むーん……」

義姉「起きてくださいー」ユサユサ

男「あと五分……」

義姉「……」

カプ

男「ほぅわっ!?」

義姉「おはようございます」ニコー

男「ちょ、今何」

義姉「さ、朝ごはん食べますよー」

男「え、あ、うん……」

義母「おはよう、今日も仲いいのねぇ」

義姉「当然です!」

男「おはっす」

義母今日はスクランブルエッグとトーストと牛乳だからね。今日こそ大きくなるといいね」

義姉「今日こそ大きくなります!」

男「(まぁ……姉ちゃんのちっさいのは母さんの遺伝なんだけどな)」




男:183

父:185

義母:148

義姉:135

義姉「行ってきます!」

義母「はいいってらっしゃい」

男「てきま、俺姉ちゃんのおかげで遅刻したことないな……」

義姉「当然ですよ!早寝早起きは学生の基本です!」

男「(夜更かしした日もちゃんと6時に起こしてくれなくてもいいんだけど)」


「おはよーっ!!」ガバーッ

義姉「うにゃあっ!?」

義姉友「おはよう!おはよう!!ああ、今日も可愛いなぁ!」スリスリ

義姉「うああ……やめてくださいよぉ」

男「おはようございます。朝から元気そうで何よりです」

義姉友「おはよ。いやぁむしろ元気を貰ってるって感じ?」

男「なるほど、わかります」

男友「おはよう、今日も朝から小学生のお見送りか」

男「おはよ。おうよ、羨ましいだろ」

義姉「小学生じゃないですよ!?」

義姉友「ああ、可愛い……」スリスリ

男友「まぁそこで羨ましいという発言が出てくるのは真性のロリコンとお前くらいじゃないか」

男「俺を真性のロリコンと一緒にするなよ、俺は140cm以上の人類に存在意義を感じてないだけだ」

男友「それを真性のロリコンっていうって知ってたか?」

男「えっ!?」

義姉「えっ……ろ、ロリコンさんだったんですか!?」

男「え?違うよ」

義姉「なんだ違うんですか……」

男友「(扱いやすいな)」

義姉友「(ちょろいなぁ)」

―――――キーンコーンカーンコーン

義姉「……」プルプル

義姉「……」プルプル

義姉「……黒板の上の方に手が届きません」

先生「おい鈴木、教室の奥に設置してある脚立持って来い」

鈴木「ウィィィッス!!」


――――――キーンコーンカーンコーン

ガララー

義姉「あの……すみません」

生徒A「(可愛い)」

生徒B「可愛い)」

男友「どうかしました?」

男「あれ?姉ちゃんじゃん」

義姉「あ!よかった、今日は一緒にお弁当を食べようと思いまして」

男「ファッ!?何事!?」

義姉「これもスキンシップの一環です!貴方を不良にしないためには、家族との触れ合いが大切だと本に書いてありました!」

男「(姉ちゃんはすぐ本に影響されるからなぁ……)」

男友「(え?姉弟ものの官能小説貸したらどうなんの?)」

男「(やめとけ)」

義姉「さぁ行きますよ!いきますよ!」ズンズン

男「ちょっまっせめて弁当持たせて」

生徒A「(いいなぁ)」

生徒B「いいなぁ」

生徒C「ウォォォ!!ロリ敬語姉キターッ!!!」


――――屋上


男「……ここ立ち入り禁止じゃあ」

義姉「私、マスターキーもらってるんですよ」

男「ファッ!?」

義姉「『お前なら悪用しないだろう』ということで先生から借りてます!委員会権限です!」

男「それ職権乱用だよ姉ちゃん」

義姉「むむ、それは人聞きが悪いですよ。私は貴方の風紀が乱れているのを更生させるためにこの場所を借りているのです」

男「それは言い方の問題のような気が」

義姉「いいんです!揚げ足をとるとモテませんよ!」

男「まぁモテないということはないんだけど」

義姉「えっ」

男「え?」

義姉「……」ウルウル

男「え!?」

義姉「も、もう彼女とかいるんですか……」

男「え!?」

義姉「カラオケというのも嘘で……本当は彼女さんと夜な夜な不純異性交遊にいそしんでいたんですか……?」

男「違う違う!話が飛躍しすぎ!彼女なんていないって!」

義姉「本当ですか!?」

男「もちろんだよ!てかできても不純なことはしないっていうか」

義姉「……」ズーン

男「なんで!?」

義姉「そうですよね……いつか彼女作って、家に連れ込んで昼間から盛んに活動したりするんですよね」

男「ちょ、姉ちゃん!?」

義姉「『夜の自由研究』とか言って女体の観察結果をレポートに記したりするんですよね……」

男「なにそのひん曲がった想像!?ほぼ全ての学生は絶対にそんなことしないよ!AVの見すぎだよ!」

義姉「オーディオビジュアルの見すぎ?」

男「ああちょっと違う!姉ちゃんにAVは早かった!」

義姉「むむ、なんですか、私の知らない言葉でお茶を濁そうとするのは感心しません!詳しい意味を説明してください!」

男「ええっ!?」

義姉「さぁ!」

男「……あ、アダルトビデオ」

義姉「えっ?」

男「だ、だからAVは……アダルトビデオの略称で、えっちなビデオの事っていうか……」

義姉「……」カァァァァァッ

男「(うわぁ顔真っ赤)」

義姉「しゃ、しゃあおひるごはんをたべましょふ」カクカク

男「(うわぁ顔真っ赤で凄い動きがかくかくしてる)」

義姉「そ、そうですよね……、もも、もう高校生ですもんね、そそそういうことに興味があったりなかったりしなくもないというか……」

男「……」

義姉「……お姉ちゃんじゃダメですか!?」

男「ええ!?」

義姉「なんというかこう、貴方がその淫らな欲求をこう世間にぶつけてしまう前にお姉ちゃんが!お姉ちゃんがっ……!」

男「ちょ、落ち着いて!」

義姉「……きゅー」パタン

男「あ」

義姉「……」

男「あまりの事に、脳がオーバーヒートしたんだな……」

義姉「……」キュー

男「……可愛い」 ナデナデ

義姉「……むむ」

義姉「(お昼休みの記憶が飛び飛びです)」

義姉「(何かあったんでしょうか……?)」

先生「おい、この問題わかるか?」

義姉「あ、はい。4√3分の1です」

オォォ……

先生「流石だな。答え聞くときには任せるわ」

義姉「え?あ、はぁ……」

義姉「むむ……」

男「……」

義姉「……帰りましょう!」

男「何か小学生が下駄箱にいるって聞いたから来てみれば」

義姉「帰りましょう!」

男「やっぱか。準備するから待ってね」

義姉「待ちます!」

ふむ。

テクテク

男「……」

義姉「……」

男「(やべぇこれ小学生を連れて帰ってるお兄ちゃんだ)」

義姉「……お姉ちゃんは考えました」

男「へ?」

義姉「貴方にもいつか、彼女さんが出来、結婚していくのだと」

男「うん」

義姉「その時私は、涙を?みながらも祝福するのだと」

男「え?あ、うん」

義姉「そして私は……その人の……」

男「?」

義姉「な、なんて呼ばれたらいいんですか!?義義姉ちゃんですか!?それとも普通に義姉ちゃんですか!?
もしくは一周まわってお姉ちゃんですか!?」

男「そこっ!?」

義姉「だって気になるじゃないですか!義理の姉って一回までならまだしも二回目だとどうなるんですか!?完全に血のつながりがないとは言い切れないじゃないですか!」

訂正

義姉「その時私は、涙を?みながらも祝福するのだと」 ×
義姉「その時私は、涙をのみながらも祝福するのだと」○


やっぱ環境依存文字は使うもんじゃない

ガチャン

男「ただいま」

義姉「ただいまです」

義母「おかえりー」

義姉「お母さん」

義母「ん?どうしたの?」

義姉「私って、義理の妹ができたらなんと呼ばれればいいんですか!?」

義母「!?」

男「つまり、俺が結婚して自分が義理の義理の姉になったらなんて呼ばれればいいか悩んでるんだって……」

義母「……その時は、一周まわって、お姉ちゃん?」

義姉「ですよね!」

男「違うだろっ!?」

―――――

男「~♪」カチャカッチャ

男「やっぱエロサイト巡回は捗るなぁ」

ガチャー

義姉「こんこん」

男「のうわぁっ!?ちょ、入る時はノックくらい!」

義姉「今口でしました!」

男「可愛いけどそれは駄目!」

義姉「えー」

男「とりあえずどうしたんだよこんな急に」

義姉「スキンシップを兼ねて、勉強しましょう!」

男「えぇ?」

義姉「最近の貴方の生活はたるんでいます!ここでしゃきっとやり直すべきです!」

男「別に俺成績に問題ないんだけど」

義姉「ダメです!もっと上を目指すべきです!」

男「そうかなぁ……姉ちゃんはどこ行くんだっけ?」

義姉「え?ここから一番近い所に決まってるじゃないですか」

男「決まってるんだ」

義姉「決まってますよ。一人暮らしとかありえません。発狂します」

男「そこまで一人暮らし嫌い!?」

義姉「え、貴方はもしかして……一人暮らしを?」

男「大学が遠ければそうなるかな」

義姉「ダメです!!一人暮らしなんて!!不良になりますと言っているようなものじゃないですか!!」

男「何故!?」

義姉「とにかく!一人暮らしだけは絶対にダメです!どうしてもというのであれば、お姉ちゃんも一緒に住みます!」

男「ええ!?(歓迎だけど!)」

義姉「貴方が夜な夜な非行に走らないかどうか監視します」

男「(お姉ちゃんと二人暮らしってのも悪くないかもな)」

義姉「今何か、素敵な事考えませんでした?」

男「いや別に良からぬことは……ん!?」

義姉「もしかして……私と二人暮らしなら……一人暮らし(?)もいいかな、なんて考えました?」

男「え、いや……その」

義姉「それならいいですよ!オールオッケーです!」

男「あれ?」

義姉「じゃあここから一番遠い大学にしましょう!どこですかね?北海道大学?」

男「遠!なんとなく実家に帰ることすら許されない距離!」

義姉「長期休暇のみですね」

男「まぁ、俺はなんにせよ、姉ちゃんと同じ大学に行くんだから、そんなに上を目指しても意味ないっていうか」

義姉「え?」

男「ん?」

義姉「今なんて?」

男「そんなに上を目指しても意味ないっていうか」

義姉「その前!!」

男「なんとなく実家に帰ることすら許されない距離!」

義姉「その後!!」

男「俺はなんにせよ……姉ちゃんと同じ大学に行く、ってとこ?」

義姉「……え?」

男「いや言葉のままだけど……」

義姉「……来てくれるんですか」

男「え?ああ、うん」

義姉「……」

男「……?」

義姉「そうですか……じゃあ私、部屋に帰りますね」

男「え?」

義姉「あの大学なら、そこまで勉強する必要はないですしね」

スタスタ

ガチャ

バタン

男「……?」

男「(姉ちゃん、どうしたんだ……?)」

カチャ……

ソローリ  ソローリ

ー!  -!!

男「……?姉ちゃんの部屋から凄い声が聞こえる」

カチャ……

義姉「うっきゃあああああああああ!!嬉しいよぉ!嬉しいよぉ!!」

義姉「また一緒に通える!また一緒にご飯が食べられる!」

義姉「大学でも一緒だよぉ!ずっとずっと一緒だよぉー!!」

義姉「きゃーーーっ!!」バタバタ

パタン……


男「……さ、勉強するか」


男「(その日)」

男「(俺は初めて、抜くことなしに賢者モードになりました)」

義姉「おはようございます」

男「あとごふ……」

男「やっぱ起きよう」

義姉「正しい判断ですよ」

男「……てか、今日土曜日じゃん」

義姉「それが?」

男「学校休みじゃん」

義姉「ああっ、もう半ドンはないんですね」

男「姉ちゃんも土日休みの世代だろ。半ドンとか知らないだろ」

義姉「まぁ、そんなことは置いておいて、休みの日だからといってだらだらするのは良くありませんよ」

男「ふーむ……」

義姉「さぁ、起きてラジオ体操でもしましょう!」

男「……おやすみ」

義姉「ああっ!?」

高校生ならおっさんでも土日休みだろ……

義姉「それなら私にも考えがありますよ」

男「んー……?」

義姉「……」モゾモソ

男「……?」

義姉「……」

男「……」ドキドキ

義姉「……ん」

男「!?」

義姉「れろ……ん……む……んちゅ」ペロペロ

男「ほうあああああっ!!耳を執拗に舐めないで!?」

義姉「起きました?」

男「起きる!起きるよ当然起きる!てか人の耳舐めるって何考えてんのさ!」

義姉「これも必要なのです」

男「あのねぇあんまりひどいと俺も姉ちゃんの耳舐めるよ!?」

義姉「どうぞ?」

義姉「はい、お姉ちゃんの耳です」スッ

男「えっ……」

義姉「昨日お風呂に入りましたから、綺麗ですよ?」

男「ええっと……その……」

義姉「あ、やっぱり嫌ですか?それなら」

男「な、舐めます!舐めたいです!」

義姉「??」

男「……ん」レロッ

義姉「ひゃうんっ!?」

男「ん……はぁ、はぁ」

レロレロ ピチャッ

義姉「あ、ふぁっ……んッ!?」ビクンッ

バッ

義姉「だ、駄目です!ここ、これ以上は、なんか駄目です!」

男「……これでわかった?」

義姉「はい、駄目です、人の耳を舐めるのはとっても駄目です」

男「よし。わかってくれたなら嬉しい。俺は寝る」

義姉「……うー」

男「どうしたのさ?」

義姉「え、いや別に……」

男「何かあるんじゃないの?言わないと伝わらないよ?ほら」

義姉「……どうせヒマなら、お買いものでも行きたいなー、なんて」

男「……」

義姉「?」

男「行こう!今すぐ行こう!さぁ!!」

義姉「まだお店開いてませんよ!?」

義母「いつでも早起きねぇ。感心するわ」

義姉「当然です!学生の本分は早寝早起きです!」

男「流石に本文は勉強だと思うけど」

義姉「揚げ足をとるのは……」

男「今のは確かに揚げ足かなぁ?」

義母「まぁ、揚げ足というより正論ではあるわね」

―――

男「で、今日はどこに行くの?」

義姉「決めてませんでした……」

男「じゃあいっそのこと、そのへんぶらぶらして回る?」

義姉「はい!」

男「……(こうしてると)」

義姉「~♪」

男「(小学生の年の離れた妹を連れてる兄みたいだな)」

義姉「今失礼な事考えましたよね」

男「えっ」

義姉「せめて、『こうしてるとカップルみたいだね……///』くらい言ったらどうですか!?」

男「こうしてるとカップルみたいだね」

義姉「あぅぅ……」カァ

男「自分で言っておいて!?」

義姉「客観的にみると恥ずかしいものです」

男「ああ、そう……」

義姉「とりあえず服でも見ましょう」

男「そうだね(まぁここが子ども服専門店なのはおいておこう)」

ねえちゃん背どんくらいだよ

店員「いらっしゃいませー。あら可愛い、妹さんですか?」

男「あ、姉です」

義姉「今年で18になりました」

店員「……え?」

男「あ、これこの人の学生証です」

店員「……え?手の込んだおままごとじゃなくて?」

男「あ、いえ、一応事実です。信じがたいとは思いますが」

義姉「……どうせちっちゃいですよ」

男「大丈夫だから!そこが姉ちゃんの良さだから!」

店員「当店全力を尽くしてお似合いの品を選ばせていただきます!」

>>179
>>116

店員「こちらとかどうでしょうか?当店で(小学生に)一番人気の商品です」

義姉「も、もうちょっと露出度が低いのがいいですね……」

男「最近の小学生はどぎついの着てるんですねぇ」

店員「ではこちらはどうですか?落ち着いた大人っぽいデザインで(ませた小学生に)非常に人気が高い商品です」

義姉「あ、じゃあこれで!」

店員「お買い上げありがとうございます」

――――

義姉「~♪」

男「やけにごきげんだね」

義姉「えー?だって一緒に服買いに行くなんて、久しぶりじゃないですか」

男「そうだっけ?」

義姉「そうですよ」

男「まぁ、今日は存分に楽しめばいいよ」

義姉「そうですね!」

義姉「あ、ああ!アイスが!アイスが溶けます!」

男「早く!姉ちゃん早く食べて!」

義姉「……食べきりました!」

男「姉ちゃんアイスついてるよ」

義姉「え?どこですか?」

男「口の端のほう」

義姉「取れました?」

男「いやまだ」

義姉「……あーもう!とってください!」

男「えっ」

男「……」

フキフキ

男「はいとれたよ」

義姉「……あー、そうとるんですね」

男「どうすりゃ良かったのさ」

義姉「怖い映画ですか?ふふん。怖くなったらお姉ちゃんに抱きついていいですからね?」

男「(逆になる未来しか見えない)」

イラッシャイマセー

―――――

グオオオ!

義姉「きゃあああああああああああああああああ!!!」

ガバッ

男「おうっ!?」

義姉「いやっひやあああああああああああああ!」ビクビク

男「(い、いくらなんでも怖がりすぎだろ……」

義姉「ぎゃああああああああああああ!!」

――――

義姉「少しも怖くありませんでしたね」

男「どの口が!?」

義姉「もう微塵も怖く」

男「グオオ」

義姉「ぎゃあああああああああああっ!!」ビクビクッ!!

男「……」

義姉「……」

男「行こうか」

義姉「もー!」

――――

男「いやぁ久々にショッピングモール回るのも悪くないね」

義姉「そうですねぇ。普段あまりない発見ができました……って!?」

男「ん?どうか?」

義姉「大変ですよ!?もう八時です!」

男「ええ俺ら7時間もぶらぶらしてたの!?」

義姉「早く帰らないと不良です!」

男「……」

男「カラオケいこっか」

義姉「……はぁ!?」

男「別に姉ちゃんとでも、10時くらいまでは大丈夫でしょ」

男「(俺だったら見た目のおかげで何時まででもいられるんだけど……)」

義姉「こ、こんな時間からカラオケなんて」

男「まぁまぁ、スキンシップの一環として」

義姉「ええ、ちょ、ちょっと!」

店員「申し訳ありませんが、小学生のお客様はこの時間……」

スッ

店員「……え?」

男「彼女の学生証です」

店員「……え?18歳?……え?」

男「いけます?」

店員「……え?あ、はい。18歳なら問題ないです」

義姉「むぅ……」

店員「じゃあ、21番のお部屋になります」

男「はーい」

男「……さ、姉ちゃんも好きなの入れなよ」

義姉「……むぅ」

男「まだすねてんの」

義姉「違います」

男「?」

義姉「これで私も不良になってしまったのかぁ……と、感慨ぶかくおもってるのです」

男「いや、これで不良は早い……」

義姉「じゃあどこからが不良のラインなんです!」

男「朝帰りかな」

義姉「朝帰り!?」

男「その名の通り朝に帰宅すること。カラオケでオールとか」

義姉「そんなのやんきーですよ!不良より駄目です!」

男「不良とヤンキーの差が気になる」

義姉「……こういうところには、良くいくのですか」

男「そりゃあまぁね。友達づきあいってものがあるし」

義姉「……一人で?」

男「今言ったよね!?友達とだよ!」

義姉「……女友達と二人で、こんな狭いところに?」

男「いや男友達だよ!二人きりでもないし!」

義姉「……ああ、そうなんですか!」

男「いくらなんでも姉ちゃんの想像は突飛すぎだよ」

義姉「いや、これが当然のかんがえですよ!?」

男「それはない、それだけはない」

義姉「お姉ちゃんも、もっとこういう風に夜遊びしたほうがいいのですかね?」

男「あー、それはない。逮捕される」

義姉「補導ではなく!?」

男「ああ補導かも。でも正直ここまでだともはやお母さんに連絡ってレベルだよね」

義姉「大学生活が……」

男「大学はバイトもあって夜遅くなるもんねぇ」

義姉「私はバイトに採用されるのでしょうか」

男「それは……」

義姉「……」

男「……うん」

義姉「何か言ってください!」

男「まぁ、バイトが全てじゃないって」

義姉「やんわりと不可能と言われたような気がします」

男「否定ができない……」

義姉「……まぁ、あまりバイトをする気はありませんでしたしね」

男「何で?」

義姉「貴方と過ごす時間が減っちゃうじゃないですか」

男「えっ」

義姉「……え?」

男「……」ドキドキ

義姉「……あ」ドキドキ

男「ね、姉ちゃん……」ドキドキ

義姉「……はい」ドキドキ

プルルルルルルー

義姉「へぁっ!?」ビックゥ!!

男「あ、もしもし?」

ガチャン

男「そろそろお時間です、だってさ」

義姉「あ、あはは!私たち、ほとんど歌ってないですね!」

男「まぁいいんじゃない?こういうのも」

義姉「あ、あは!で、ですよね!あはは!」

男「……」

義姉「……」

男「い、行こうか」

義姉「……はい」

テクテク

義姉「……きょ、今日は!」

男「おう!?」

義姉「た、楽しかった、ですね……」

男「……う、うん」

義姉「……」

男「……」

義姉「ま、また!」

男「おう!?」

義姉「また!行きたいですね!」

男「え、あ、うん!」

義姉「……その」

男「……うん」

義姉「例えばの話です」

男「うん」

義姉「もし仮に」

男「うん」

義姉「二人とも、クリスマスが暇だったら……」

男「……」

義姉「そ、その時は」

男「……」

義姉「ふたりで、また、どこかに、行きませんか?」

男「……え」

義姉「い、嫌なら別に」

男「そんなわけないだろ!」

義姉「っ」

男「喜んで、お供させてもらうよ」

義姉「……約束ですからね!」
                           終わり?

俺にも可愛いお姉ちゃんが欲しかった!!!マジで!!
あとさるった

義姉「……二人が家庭を築くまでの話はまだですか?」

男「乙でした」

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