幼馴染「成績優秀、容姿端麗の私が付き合ってあげる」 (91)

はい

小学生の頃

男「……」

幼馴染「消しゴムを忘れた?」

男「……うん」

幼馴染「ふん、しょうがないわね」スッ

男「……ありがと」

幼馴染「あげるわ」

男「え?でも」

幼馴染「ふたつあるから、いいわ」

そして、高校生

男「ねむいなぁ」

幼馴染「ぼさぼさしてないで早く行くわよ」

男「普通に間に合う時間だろう」

幼馴染「生徒会長は余裕を持って登校するもんなのよ!」

男「はいはい」

「お、会長だ。可愛い」

「また、あの男といるよー」

「羨ましい」

男「……」

幼馴染「私と登校できる事、感謝なさい♪」フフン

男「相変わらず、やな性格だな」

幼馴染「嫌われるようなことはしてないわ」

幼馴染「さっ、もっと早く歩く」グイッ

男「うぉい!」

教室

友「うぃーす!今日も早起きだなぁ」

男「お陰で眠くてたまらん」

友「でも、会長と登校できるんならいいじゃねえか」

男「俺は……別に」

男「1人であとから行くって言っても」

男「私が起こさなかったら寝過ごすでしょ!って言ってきてだな」

友「羨ましいなお前」

昼休み

幼馴染「はい、お弁当」ポンッ

男「さんきゅ」

幼馴染「私は会議があるから」

男「おう」

幼馴染「……あのさ」モジモジ

男「なに?」

幼馴染「く、クリスマ///」

「幼馴染さーん!いこっ」

幼馴染「わ、わかったわ!」

幼馴染「それじゃあね」スタスタ

男「おう」

男「」モグモグ

友「そろそろ、付き合ってもいいんじゃないの?」

男「誰とだよ」

友「会長に決まってんだろ」

男「俺の事なんて眼中にないさ」

友「よく言うよ。お弁当まで作ってもらってさ」

男「世話焼きなんだよ。あいつは昔から……」

友「ふーん」

男「なんだよ……」

友「まぁ、お前らの関係はよくわからんが」

友「すれ違いだけはよしてくれよ」

友「後味悪いからな!応援してる俺からしても」ニヤニヤ

男「なにニヤついてんだ」

廊下

幼馴染「ふぅ、会議終わり」スタスタ

後輩「あっ、生徒会長!」

幼馴染「?」

後輩「ちょっといいですかぁ?」モジモジ

幼馴染「何かしら?」ニコッ

後輩「生徒会長さんってその……今年のクリスマスに何するのかなって」

幼馴染「へっ?///」

後輩「私、好きな人がいて//」

後輩「やっぱり!デートとか誘ったりするものなのかなって!!」

幼馴染「そうねぇ、私に聞かれても……」

後輩「でも、生徒会長さん彼氏いるじゃないですか」

幼馴染「え?」

後輩「だって、いつも一緒に」

幼馴染「あぁ、あの子はただの幼馴染よ♪」

幼馴染「ドジだから私が面倒見て上げてるってだけ」

後輩「そ、そうなんですか」

『ドジだから私が面倒見て上げてるってだけ』

男「悪かったな……ドジでよ」スタスタ

男「クリスマスにデートに誘おうとした俺が馬鹿だったよ……」

男「……」

男「すれ違いかぁ……」

男「ただの俺の勘違いで終わりそうだ」

夕方

幼馴染「帰ろっか」

男「会議は?」

幼馴染「今日はないのよ♪」

男「そっか」

――


男「あ、カレーの匂い」

幼馴染(今日こそ誘うわよ!で、デートに!!)

男「腹減ったなぁ」

幼馴染「ね、ねぇ」

男「……あのさ」

男「なんか、俺さ……迷惑かけてる?」

幼馴染「え?」

男「朝、起こしてもらったり弁当だってそうだし」

幼馴染「え、えっと」

男「登下校だって小学生からずっとだろ?」

男俺1人じゃ危ないってさ」

男「だけど、もう高校生だぜ?」

男「昔からの馴染みで仕方なくって言うんならさ……」

幼馴染「ま、まぁ、迷惑ではないけど?」

幼馴染「だけど、高校生になっても君はドジで変わらないから」

幼馴染「面倒見てあげる!これからもね!」

男「は、はぁ」

男(何だろうな……)

男(俺は……お前の優しさにずっと甘えてる気がするんだ)

男(未だに彼女もいねーからか?)

男(一緒に帰る奴がいねーからか?)

男「……」

幼馴染「暗い顔なんて似合わないわよ」(約束……しそびれた。だけど、なんだろ?元気ないなぁ。今日)

幼馴染「大丈夫?」

男「あぁ」

男(お前の優しさは好意なのか?それとも……)

自宅

『ドジだから私が面倒見て上げてるってだけ』

男「だよなぁ……脈ないよなぁ……」

男「いや、あるにしてもないにしても!当たって砕けてこそ男だろ!」

男「明日こそデートに誘おう!」

次の日

廊下

幼馴染(今日こそデートに!)スタスタ

幼馴染「!」

男「!」

男「あのさ」

幼馴染「な、なに?」モジモジ

先生「幼馴染、ちょっと職位室まで来てくれないか」

幼馴染「はい!わかりました!」

男「なっ……」

男「いきなりじゃ……ダメだ」

男「よし!だったら」

昼休み

幼馴染「はい、お弁当」

男「今日の放課後、屋上に来てくれないか」

幼馴染「い、いいけど///」

放課後

幼馴染(なんで、こういう時に限って会議が長引く……)

先生「それでだ、年末からは」

幼馴染(はぁ……話が頭に入ってこない)

後輩「生徒会長さん!」

後輩「生徒会長さん!」

幼馴染「え?あ、はい?」

先生「で、幼馴染はどう思う?日程はこれでいいと思うんだが」

幼馴染「す、すいません……もう一度お願いします……」

屋上

男「さむっ!」

男「遅いなぁ、会議がだし仕方ないか」

先生「はぁ、ちゃんと聞いておかないと……らしくないぞ」

幼馴染「すみません……」

後輩(どうしたのかなぁ)

後輩(私が力になれればいいんだけど)

両津「ぶ…部長ー!こんなところに幼馴染スレですよ!」

部長「うむ、我々で乗っ取るしかなさそうだな」

両津「ぶっ…部長ー!いいです!そこです!ああ!」

部長「むっ…ここで出したら始末書だぞ両津…!」レロレロレロレロ

両津「そっ…そんなぁ~!」

部長「泣き言など言っている暇はないぞ!」グチュグリグリグリグリ

両津「げげっ!穴はマズいです部長!ああ!限界です!出ます!全部飲んでください!」ビュルビュルビュルビュルビュル

部長「出し過ぎだばかもん!始末書5枚程度では済まさんぞ両津~!」

両津「もうフェラチオなんてこりごりだぁ~!」


幼馴染「はぁ……やっと終わった」

後輩「生徒会長さん」

幼馴染「なに?」

後輩「ファミレスにでも行きませんか!」ドーン

幼馴染「えっ?だけど」

後輩「今日の会議についてもう少しお話を聞きたいのです!!」キラキラ

後輩(と、見せかけて今日は生徒会長さんにゆっくりしてもらおう)

屋上

男「お?メールか?」

幼馴染『急用が出来たのでいけそうにありません。申し訳ないです。』

男「……」

男「急用ってなんだよ……」

男「まぁ、先約が俺なら上塗りしてもいいってことか」

帰り道

後輩「いやぁ!美味しかったですねーパフェ♪」

幼馴染「そうね♪」(……屋上。何だったのかな……まぁ、あの子に限って重要な事ではないよね)

幼馴染「でも、なんで奢ってくれたの?」

後輩「えっと!生徒会長さん!なんか、疲れてるみたいだったし!」

後輩「リフレッシュしてほしかったんです!」

幼馴染「ふふっ、そう。ありがとね」

男「……」(なるほど、後輩とのお茶は俺の約束より重いか)

幼馴染「あっ」

後輩「あの人は生徒会長さんの」

男「偶然、だな」

幼馴染「まだ、帰ってなかったんだ……」

男「まぁなー」

幼馴染「今日の……屋上での話って」

男「大したことないよ。また今度ゆっくり話す」

幼馴染「そう。約束破ってごめんね」(だよね!)

後輩「え、えっと……もしかして、予定が」

幼馴染「き、気にしないで!!大した用事じゃなかったから!」アセアセ

男(そう、大した用事じゃなかった)

自宅

男(思えば俺は……小学生の頃から幼馴染の背中を追ってたな。)

男(優しくて強くて、何かあればいつも助けてくれた。)

男「結局、兄妹みたいなもんで」

男「あいつの優しさに恋愛感情なんてなかったんだなぁ……」

ガラッ

男「この消しゴム……」

自宅

幼馴染(小さい頃から彼が好きで仕方がなかった。)

幼馴染(私より背の低かった彼は今では私より背が高くて)

幼馴染(いつでも私の相談に乗ってくれた)

幼馴染「ずっと……幼馴染だっていう関係に甘えてきたのがこの結果だよ……」

幼馴染「だけど、明日は!!」

放課後

男「また、呼び出して悪いな」 

幼馴染「な、なにかな」モジモジ

男「お前に伝えたい事がある」

幼馴染「伝えたいこと//」

男「これ、返すよ」

幼馴染「え?」

幼馴染「消しゴム?」

消しゴムを返すことは

俺にとって彼女の優しさを

返すことに等しかった。

この消しゴムには彼女の優しさが込められている。

だからこそ、その優しさから逃げたかった。

全てをすっぱりと切り捨てるために

男「俺さ、もっと強くなるよ」

幼馴染「え?でも、なに?これって」

男「お前から卒業するのさ」ニコッ

男「だから、朝、お越しに来なくてもいいし」

男「弁当だって作らなくてもいい」

男「お前はもう自由だ」

幼馴染「じ、自由って」

男「そして、俺も自由だ」

男「俺はずっとお前に甘えて生きてきたからな」

男「変わっていかなくちゃ。これから」

幼馴染「え……」

男「そういうわけで新しい俺に期待してくれ!生徒会長!」

幼馴染「え……」

そこには馬鹿な女が1人いました。

幼馴染という関係にすがり離そうせず

2人の関係は永遠なのだと信じ切った女が。

幼馴染「……」

彼が渡した消しゴムがかつて私が上げたそれだと気付き私は涙を流した。

彼は私の好意を無かったことにしたのだ。

幼馴染「……あんまりだよ」シクシク

それでも、春は平等に訪れる。

互いの想いは冬を越え今も消えずに残っている。

幼馴染「高校生最後の1年よ!」

男「そうだなぁ」

幼馴染「また、写真とろっ!」

男「え?」

幼馴染「毎年恒例でしょ?校門で写真とるの」

男「そうだったな」フフッ

幼馴染「すいませーん写真お願いします!」

「生徒会長!いいっすよ!!」

――


「はい!チーズ!」

男 幼馴染「」ニコッ

おわり

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2013年12月26日 (木) 14:10:25   ID: bzBN1rll

bad or happy,are you OK?

2 :  SS好きの774さん   2014年01月03日 (金) 14:51:53   ID: MWvSQ0ua

後輩邪魔wwww
消えろwww

3 :  SS好きの774さん   2014年06月16日 (月) 01:34:11   ID: xDIJBzJ8

フツーにくそつまらん

4 :  SS好きの774さん   2014年08月19日 (火) 00:34:37   ID: FVwL3ELV

いや告白しろよww

5 :  SS好きの774さん   2014年11月23日 (日) 21:57:53   ID: kEecrSP4

え......あの.......え......?

6 :  SS好きの774さん   2014年11月25日 (火) 03:05:41   ID: dFSlt8ka

スレタイ詐欺じゃないか! おい!おい!

7 :  SS好きの774さん   2014年12月25日 (木) 20:40:57   ID: l-Ti499e

えぇ・・・







えぇ・・・

8 :  SS好きの774さん   2015年01月24日 (土) 19:54:23   ID: wH3RU2Wz

ひでぇw

9 :  SS好きの774さん   2015年03月08日 (日) 12:46:15   ID: aT6MPCg5

あらまぁ……

10 :  SS好きの774さん   2016年10月28日 (金) 21:05:55   ID: wacY4DBF

あ、おい待てぃ(江戸っ子)
肝心なとこ(意味深)洗い忘れてるゾ

11 :  SS好きの774さん   2016年12月13日 (火) 15:40:30   ID: GSjAnGH3

スゲー良かったわ

12 :  SS好きの774さん   2016年12月15日 (木) 20:01:44   ID: MOoqaxu8

ふ、ふざけるなー

13 :  SS好きの774さん   2017年02月18日 (土) 19:28:33   ID: 5MIiMWkW

糞ss

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