岡部「ループが鈴羽にバレそうになったから安価で行動する」(435)

岡部「限られた時間の環を繰り返していること」

岡部「誰に気づかれようと構わない」

岡部「そう思っていたがタイムリープマシンを使えなくされると厄介だ」

岡部「……よって行動を変える」

岡部「まずは……>>5だ」

実はこのSSは僕の7年間の遠距離恋愛がベースになっています。
もちろん、秒速5センチメートルと絡ませるためや特定を防ぐために、無理やり時系列や場所、内容はいじっています。
でも各キャラの言い回しなどは当時のをそのまま使っています。そしてこのSSに登場するキャラにも全てモデルがいます。
ちなみに男はSSの内容を盛り上げるためにモテる設定でしたが、僕は一度も告白されたことがありませんし、
告白したのも小学生の時からずっと好きだった幼馴染のモデルになっている女の子に中学の時に告白をしたのが唯一です。
そしてこれからもずっと死ぬまで好きでい続けたい子もその子です。
ちなみにイケメンのモデルの奴も本当にあんなくそ野郎で幼兄のモデルになった人にボコられました。

じゃあ何でこんなことを蛇足で書くかというと、『あの映画』だけが遠距離恋愛の結果じゃないということを知って欲しかったからです。
すごく上からな発言になってしまっていますが、『距離』に負けなかった『二人』が少なからず実在するんだってこと、
そしてその『距離』に勝つためには、このSSでもキーワードになっていますが、『想いをちゃんと伝え合うこと』、そして『大事な二人だけの約束を交わし、果たすこと』、
これが『距離』に勝つために大切なことなんじゃないかということを僕の実体験をもとにこのSSで皆さんに伝えたかったからなんです。

以上で蛇足は終了です。気分を害された方がいたら本当に申し訳ありません。
でもこれから、遠距離恋愛に挑もうとしている方、もしくはすでに途中の方、そして遠くに好きな人がいる方になんらかの考えるきっかけになればと思っています。
また、あの『秒速5センチメートル』という映画には僕自身とても考えさせられました。確かに僕もあの映画を見て凹みましたが、「あんな結果にならないためにも」と、遠距離恋愛に絶対に負けないという気持ちが逆に強くなったきっかけにもなりました。
そのおかげで僕は7年という年月を乗り越えて彼女と一緒になれました。なので、皆さんにもそういう風にあの映画を捉えてもらえれば、あの映画を見たことも決して無駄ではないと思えるのではないかと思います。

では長々と書いてしまいましたがこれで本当に本当に終わりです。ここまで読んで頂いて本当に本当にありがとうございました。

血糊作戦

岡部「……どうせ行動を変えるなら少しでも前向きに対策を練ってみるか」

岡部「まゆりを助ける方法……何かないのか……何か……」

岡部「血糊を使って”すでに死んでいる”そう見せかけたらどうなる?」

岡部「……」



~8月13日~



まゆり「ねぇねぇオカリン、何作ってるのー?」

岡部「……血糊だ」

ダル「なに? ゾンビごっこでもするん?」

紅莉栖「私はゾンビ役なんてごめんだからな!」

岡部「ゾンビの役はまゆり、お前だ」

まゆり「ええー? まゆしぃがー?」

ダル「天然ロリ巨乳のゾンビっ娘……噛み付かれる」

ダル「はぁはぁ……はぁはぁ……」

紅莉栖「海馬に電極ぶっさしてそれこそゾンビにしてやりたい」



岡部「ほら、血糊の中に倒れて死んだふりしろ」

まゆり「だめだよぉ……お洋服汚れちゃうよぉ……」

ダル「あ、まゆ氏、今の汚れちゃうよぉっての、もいっぺんよ──」

岡部「いいから、その中で横になってろ、まゆり」

紅莉栖「ちょっと岡部あんた……」

岡部「服なんていくらでも弁償してやる」

まゆり「うーん……分かった、まゆしぃやってみるね」

ボタッ

紅莉栖「ちょ……何もホントにやらなくても……」

岡部「……」

ダル「あわわわ、まゆ氏本格的すぎ」

岡部(まゆりが血の海の中倒れてる……まゆりが死ん──)

岡部「んぐっ……!」

紅莉栖「ちょっと岡部?」

岡部(まゆりが死んだ……まゆりが……まゆりが……まゆりが──!)

岡部(まゆりを助けるために俺は時間の環を繰り返すことを受け入れたんだ!

岡部(こんな事あっていいはずない! いいはずがないんだ!!)

 ダッ

ダル「オ、オカリン!?」

~8月12日~



岡部「しばらく見ていなかったまゆりの凄惨な姿……」

岡部「あれは血糊だというのに何を動揺してるんだ俺は」

岡部「血糊を使った所で”まゆりが死ぬ”という事実は変わらない」

岡部「次は>>12だ」

諦める

岡部「諦める……何を諦めるっていうんだ今更……」

岡部「俺はまゆりを永遠に死なせないため、鈴羽の思いを犠牲にしないために諦めたはず」

岡部「今更……何を……>>15

ラボメン全員に打ち明ける

岡部「……この俺の今の状態を打ち明けるのか?」

岡部「つまり……一人で抱え込むなと……自分一人で何とかしようとするな、ということか」

岡部「……まずは誰に打ち明けるべきか」

>>17

ミスターブラウン

岡部「ミスターブラウン……ラボメンではない……が、彼なら俺の力になってくれるかもしれない」

岡部「まゆりを救うためにタイムリープを繰り返していた時も無茶をするなと言ってくれた」

岡部「それに……何よりタイム・トラベルした鈴羽との時間を過ごしている人物だ」


~ブラウン管工房~


天王寺「おう岡部、どうした」

岡部「実は相談したいことがあるんですミスターブラウン」

天王寺「んだよ改まって」

岡部「あなたにとっては青天の霹靂のように思えるかもしれない、しかし……」

岡部「俺は……俺は何度もタイムリープしてるんです」

天王寺「は? おめえ何いってんだよ、またいつもの”設定”ってやつか?」

岡部「冗談などではない、事実なんです」

天王寺「……」

天王寺「悪いことは言わねえ、もうそのマシンを使うのはよせ、岡部」

岡部「し、しかしこのままではまゆりと鈴羽……どちらかをぎせ──」

天王寺「あ? うちのバイトとまゆり嬢がどうしたって?」

岡部(まゆりが死ぬこと……まゆりを助けようとすれば鈴羽の思いを犠牲にすること話してもいいのだろうか)



1:話す
2:話さない
3:その他


>>20

>>19

岡部「>>19

天王寺「あ? 何いってんだよおめーは」

天王寺「てめえやっぱふざけてんじゃねーか!」

岡部「待ってくださいミスターブラウン!!」

天王寺「帰れ帰れ、俺は忙しいんだよ」

岡部「……取り付く島もない」



岡部「さてどうする >>22

全力で縋る

 ガラッ

岡部「……お待ちください」

天王寺「まだいたのかよ、忙しいっつったろ? おめえにかまってる暇はねぇんだよ」 スタスタ

岡部「話を……」

天王寺「お、おい! 引っ張んじゃねえ!」

岡部「聞いてくれ……!!」

天王寺「だ、抱きつくなこの野郎! 気持ちわりーな!!」

鈴羽「あれー? 岡部倫太郎と店長、何やってんのさー」

鈴羽「って、えええ!? 何……二人ってそういう関係だったの……? ちょ、ちょっとキモい……」

天王寺「ち、ちげーよバカ! っておい岡部ぇ! いつまで張り付いてやがる!」

岡部「はなっ……しませんよっ……ミスターブラウン!」

天王寺「わかった! わかったから!」



3人になりました
どうしましょう

>>25

話す

岡部「……鈴羽にも聞いてもらおう」

鈴羽「え? なになに? なんの話?」

岡部「俺はすでに8月12日と13日の二日間を何週もしている」

鈴羽「そ、それって……」

天王寺「おめーまた冗談じゃねーだろうな」

天王寺「どうしたバイト、まさかこいつの言うこと信じるっていうんじゃねーだろうな」

鈴羽「……あたしは……信じるよ……いや、信じざるを得ない」

天王寺「んだとぉ?」

鈴羽「でもなんでそんなこと……」

岡部「……お前の思いを犠牲にしないためだ」

岡部「まゆりを……まゆりを死なせないため、そして鈴羽の思いを犠牲にしないためにはタイムリープするしか……」

岡部「この二日間を繰り返すしか無いんだよ!」

鈴羽「岡部倫太郎……」

天王寺「……」

鈴羽「どういうこと? あたしの思いって……」

岡部「ミスターブラウンは知っているはずだ」

天王寺「あん? 何をだよ」

岡部「橋田鈴……という女性のことを……10年前に無くなったという女性を」

岡部「そして明日、彼女から俺に手紙を渡してくれと頼まれていることを」

天王寺「おめぇ……なんでそのことを」

岡部「橋田鈴さんは自殺……そして」

天王寺「……」

岡部「その女性こそタイム・トラベルした鈴羽なんだよ」

鈴羽「えっ……」

天王寺「おいおい、何を……」

鈴羽「あたしが……自殺、どうして……そんな」

岡部「お前はタイム・トラベルした先で記憶を失い1975年から24年間自分の使命を忘れて生きていく事になる」

岡部「1999年、恐怖の大王が降りてくる年、お前は思い出す……自分が阿万音鈴羽だということ」

岡部「IBN5100を手に入れる使命を負っていること」

天王寺「──!」

岡部「……IBN5100を手に入れることが出来ずに生きてきた自分の愚かしさを……」

鈴羽「そんっ……な」

岡部「俺が取れた手段は2つ、1つはDメールを送りお前がラボで過ごした”4日間”をなかったことにすること」

岡部「もう1つは今の俺がしていること」

鈴羽「──それなら! 今すぐDメールを──!」

天王寺「送らせるわけにはいかねぇな」 チャキ

岡部「けんじゅ──」

鈴羽「そんな、店長……どうして!」

天王寺「おめえにそのメールとやらを送らせるわけにはいかねえ、そういったんだ」

岡部「ど、どういうことなんです? 説明を……」

天王寺「……俺はラウンダーだよ」

岡部「なっ、なんだと!」

鈴羽「そんな……まさか……」

拳銃を突きつけられましたがどうしましょう

>>34

                ___
               /     \
             / ─    ─ \
            /  (●)  (●) \
              |     (__人__)     | <こいよオラ!!オラ!!
           ,.゙-‐- 、  `⌒´   ,/
        ┌、. /     ヽ ー‐  <.
         ヽ.X、- 、   ,ノi      ハ
      ⊂>'">┐ヽノ〃     / ヘ

       入 ´// ノ        } ,..,.._',.-ァ
      /   `ー''"´      ,'  c〈〈〈っ<
     /          __,,..ノ ,ノヽー'"ノ
      {          ´    /  ``¨´
    /´¨`'''‐、._        ,'\

     ∨´     `ヽ、     ノ   ゙ヽ
      ∨      ヽ _,,..-'"    `ヽ
     ∨       〈-=、.__       }
      ヽ、     }   ``7‐-.  /
          ヽ     リ    /′  ノ
          /′  , {     /   /
        {     !   ,ノ  ,/′
          !    /  /   `‐-、
        !   ,/   ゙ー''' ー---'
          ',  /
        {   }
           ゙Y `ヽ、
            ゙ー--‐'

岡部「こいよ……」

岡部(大丈夫……俺が死ぬのは”今”じゃない」

鈴羽「ちょ、ちょっと! 何挑発して──」

天王寺「おい岡部……おめえ立場わかってるのか」

岡部(鈴羽を傷つけさせないためにも今は俺に意識を向けさせないと……」


     l|_∠-ヲ乍= _ノ
   ト.,川F三ミ三三ニミヽノ,
 _k|;:ヾ川彡三;:;:;ミ三三ニミヾ
  フ;彡,.-‐'"゙´ ̄`"゙ミミ川≦ハ
  /ミ,/(        ヽ川lリハレ

  イ川     ,.==‐  リソ´゙}l|ハ
    リレ‐=ヽ  'でア   {l|!ノリ  <こいよオラ!! オラ!!
     ',えフ}        リイリlレ
      ', 〈 ,.       l i川
       ',  _,.....__     ノ ノル 
      ' ,      /  !ヾ
       ヽ,冫., /    ト、
          ̄ ト、    〉 \
         / k    /   ! 、
        / ノ| l   /    | `>、
    _/´/'"゙´   /     !    ̄`ヽ、
 /´ヽ  ,./ヽ、__ /        !        `ヽ、
/\  // `ヽーー/       l /       ',
   ソ´ /     /       /r'          ',

 ダーン

岡部「はぐぅっ……!!」

鈴羽「ちょっ……」

岡部「ぐぁっ……耳がっ……」

天王寺「次は眉間でタバコ吸う方法、教えてやるよ」

岡部「うぐぐ……おのれ……」

岡部「>>40

ブラウン菅でブラウンを殴打

岡部「鈴羽、ジャージで目くらましだ!」

鈴羽「えっ? オーキードーキー!」

天王寺「動くなっつってんだろ!」 ダーン

岡部「うぐっ!」

岡部(……今度は右耳がっ……構うものか……)

鈴羽「てやー!」 バッ

天王寺「むおっ!? むおおっ!?」

岡部「ぬぉぉぉ!!」

 ゴッ

 ゴッ

 ゴッ

 ゴッ



岡部「はぁっ……はぁっ……」

天王寺「……」 ピクピク

岡部「……息はあるみたいだな」

岡部(世界線の収束により”死は回避”……というわけか)

鈴羽「まさか店長がラウンダーだったなんて……あたしは……あたしは……」

岡部「同意見だ……」 タラッ

岡部「ぐっ……」

岡部(アドレナリンが出てたのか耳の痛みは感じなかったが……今になって痛みが……)

鈴羽「──だ、大丈夫岡部倫太郎!」

鈴羽「早く手当しないと!!」

岡部「>>45

タイムリーぷ

岡部「タイムりーぷ」

鈴羽「えっ!?」

岡部「タイムリープすればこんな傷は元通りだ」

鈴羽「そうっ……だけど」

鈴羽「でも君はまた”二日間”を繰り返すつもりなんでしょ?」

鈴羽「そんなの駄目だよ!」

岡部「だが他に方法はない……さもなくばお前の……俺達の”4日間”が犠牲になるんだ」

鈴羽「そんなの……そんなの関係ない! だってあたしはその”4日間”なんか過ごしてない!」

鈴羽「君からタイムマシンが壊れてると聞かされて……橋田至がタイムマシン直せるかもって言ってくれて」

鈴羽「椎名まゆりが……みんながあたしの父さんを探してくれて……」

鈴羽「牧瀬紅莉栖は……まだ完全に信用した訳じゃないけど」

岡部「鈴羽……」

岡部「明日になればお前の──」

鈴羽「聞きたくないよ!」

鈴羽「君はこの二日間を識っているんでしょ? これからどうなるかも……そしてまたタイムリープするんだ」

鈴羽「そんなのは逃げだよ!」

岡部「……」

鈴羽「君は今すぐ……Dメールを送るべきなんだよ……」 

岡部「しかしっ……!」

鈴羽「それが椎名まゆりを助けるためであり……未来のためであり……あたしのためであり……君のためでもあるんだ」 ジワッ

岡部「鈴羽……」

泣かせてしまいましたどうしましょう
>>49

そっとキスする

鈴羽「ひっく……うぐっ……」

岡部「鈴羽……」 スッ

鈴羽「──!」

鈴羽「な、何してるのさこんな時に!」

岡部「すまない鈴羽……」

鈴羽「もう! 血まみれになってるってのに!」

鈴羽「君のせいで……あたしまで血まみれじゃん……どうしてくれんのさ」



>>54

婚姻届を出す

鈴羽「ぐすっ……」

岡部「婚姻届けを出そう」

鈴羽「えっ? それってどういうこと?」

岡部「そのままの意味だ」

鈴羽「そんなの……分からないよ、君の口からちゃんと言ってくれないと……」

岡部「けっこんだ」

鈴羽「けっこん? けっこん……」

鈴羽「血痕?」

鈴羽「そ、そうだよね! 早く血を拭かなきゃ!」

岡部「違う、そうではない、結婚だ」

鈴羽「え……け、結婚!?」

鈴羽「でも……あたしには戸籍がないし……」

岡部「>>58

そっとキスする

岡部「鈴羽」 スッ

鈴羽「──!」

鈴羽「って、ちょっと! ど、どさくさに紛れてまたっ!!///」

岡部「婚姻届なんか出さなくても、事実婚として認められる場合だってある」

岡部「もっとも、戸籍がなくては婚姻関係は認められないかもしれないが」

鈴羽「だったら──」

岡部「そんなの関係ない」

 ギュッ

岡部「俺はまゆりを助けるために何回も何回も何回もタイムリープした」

岡部「まゆりが……まゆりを助けられなくて……紅莉栖と議論してる時……」

岡部「お前がタイムトラベラーとして現れた、新しい風を吹き込んでくれた」

岡部「お前はもうすでに……俺にとってただのラボメンじゃなくなってるんだよ……」

鈴羽「岡部倫太郎……」

岡部「俺はお前も死なせたくなんかない!」

岡部「お前の思いを犠牲にしたくないんだよ……」

鈴羽「……」

鈴羽「……だったらさ」

鈴羽「一緒に──行く?」

岡部「えっ?」

鈴羽「あたしと一緒に……1975年に行かない?」

鈴羽「ホントは一人で飛ぶの……怖かったんだ、すっごく怖かった」

鈴羽「だから君が付いてきてくれたら……あたし、すごく嬉しいよ」

岡部「……」

鈴羽「それに君が一緒に行ってくれるならダイバージェンスもわずかに変動するかもしれない」

鈴羽「あたし一人で行ったら失敗しちゃうんでしょ? あはは……それこそ犬死じゃん」

鈴羽「だから……一緒に……そして1975年で……家族になろうよ」

岡部「……鈴羽」



 ムクッ

天王寺「うぐっ……」

 ゴッ

天王寺「あがっ!」



1:行く
2:行かない

>>64

1

岡部「……分かった。一緒に行こう、鈴羽」

鈴羽「ほ、ホントに!?」

岡部「あぁ」

鈴羽「言っとくけど、あのタイムマシンは過去方向にしか飛べないんだよ!?」

岡部「知っている、その上で言ってるんだ」

鈴羽「岡部倫太郎……君……」

鈴羽「そ、その前に……その耳……どうにかしてこないと……ほら! タイムリープして──」

岡部「いいんだ、たとえ僅かだったとしても、お前との時間は”なかったこと”にしたくないんだ」

鈴羽「でも……」

岡部「……頼む」

鈴羽「分かったよ、それじゃあ簡単な応急手当だけ……するね?」

~ラジ館~



岡部(ダルの修理がひとまず完成したところで俺はラボに召集をかけた)

岡部(今この場所には──)

鈴羽「や、岡部倫太郎、別れは……いいの?」

岡部「あぁ、あいつらには書き置きを残してある」

鈴羽「ねぇ……ホントに……」

岡部「クドいぞ」

岡部「俺はお前と時を刻んでいく、そう決めた、今更後悔はしない……たとえこの時代の俺がいなくなったとしても」

鈴羽「へへ、サンキュ……」 ジワッ

岡部「泣くな、俺達はまだ、何も為していない」

鈴羽「あはは、手厳しいなー、全く」

鈴羽「……それじゃ行こうか」

~タイムマシン内~



岡部「やはり二人で乗ると……狭いのだな」

鈴羽「うん……元々は一人用だったから」

岡部「しかし何十時間も密着というのも……」

鈴羽「照れてる? 照れてるなー?」

岡部「……からかうな」

鈴羽「ゴメンゴメン」

鈴羽「それじゃ、出発するよ」

岡部「あぁ」

~数時間後 タイムマシン内~



岡部「まだ1975年にはつかないのか?」

鈴羽「2036年から2010年までに要した時間は6時間ちょい、だからもうちょっとかかると思う」

岡部「……そうか」

鈴羽「あの……さ」

鈴羽「耳……大丈夫? 痛くない?」

岡部「>>74

問題ない

岡部「問題ない」

岡部「ただ包帯のせいか……少し音が聞き取りづらいな」

鈴羽「そっか……ゴメンね……あたしのせいだ」

岡部「え?」

鈴羽「あたしが……あの場所に……いたせいで」

岡部「すまん鈴羽……さっきも言ったが聞き取りづらいんだ」

鈴羽「……」

鈴羽「じゃあ、もっと近づかないとね」 スッ

岡部「お、おい! 近いぞ!」

鈴羽「ゴメン、ゴメンね……IBN5100を君に託すことも出来ず、こんな形に巻き込んじゃって」

岡部「……それは言わない約束だぞ」

岡部「それに……俺は……お前のことが……」

岡部「……」

 スッ

岡部「お、俺だ! 今機関に強烈な精神──」

岡部「っていてっ!」

鈴羽「あはは、全くもう、何やってんだか」

岡部「う、うるさい >>80

kskst

嫁よ!

岡部「う、うるさい嫁よ!」

鈴羽「よ、よめぇ!?」

岡部「……」

鈴羽「よ、よめって……」

岡部「く、空気を読めといったのだフゥーハハハ!」

鈴羽「ちょっとー! それはひどいよ岡部倫太郎!」

岡部(だめだ俺は……早く何とかしないと)

鈴羽「あはは、なんだか……その笑い方も随分懐かしい気がするよ」

岡部(言われてみれば……そうかもな、と言っても鈴羽の主観時間においてはまだそう時間は経っていないが)

岡部「お前のおかげで……戻ってこれた、ありがとう、鈴羽」

鈴羽「──! そんな……いきなり面と向かって言われたら照れるじゃん///」

 ビーッビーッ

鈴羽「あっ! そろそろつくよ! ほら!」

岡部「……みたいだな」

鈴羽「ね、岡部倫太郎……」

鈴羽「このままだとあたし……記憶失っちゃうんだよね」

岡部「……」

鈴羽「君は……君はどうなのかな?」

岡部「分からない、初の試みだからな……」

鈴羽「……」

 ギュッ

岡部「お、おい」

鈴羽「もうすぐあたしは記憶を失うかもしれない……だからさ、ずっとこうしていても……いい?」

岡部「鈴羽……」

鈴羽「……君が全てを覚えていたら……ずっと一緒にいてくれる?」

岡部「あぁ……」

鈴羽「……もし君があたしを覚えていなくても……ずっと……ずっとこうしていてくれる……?」

岡部「あぁ……!」

鈴羽「えへ……ありがとう……岡部倫太郎」



 ビーッビーッ

──────
────
──

~1975年~

岡部「……」

鈴羽「……」

岡部「うぐっ……」

岡部「俺は……ここは一体……」

岡部「俺は……誰だ? 俺は……>>86

鳳凰院凶真

岡部「そう……俺は鳳凰院凶真……それだけは覚えている」

岡部「うぐっ……頭が……痛いっ……耳っ……!?」

 ズル……

岡部「ん? こ、この女は……誰だ? と言うか……俺はなんでこんなところに女と二人で……?」

岡部「思い出せない……一体……何が……」

──「う……」

岡部「おい! そこのお前! なんで俺と抱き合っていた! 何か知っているのか!?」

──「え……?」

岡部「答えてくれ! お前は誰なんだ! 俺は誰だ!? ここは一体どこなんだ!」 ガクガク

──「ちょ、ちょっと! 揺らさないでよ!」

岡部「あ、あぁ……すまん」

──「ゴメン……あたしも……覚えてないんだ……ここがどこなのかも……君が誰なのかも……」

──「ただ1つ……思い出せるのは……」

鈴「名前……あたしは鈴……はし……だ鈴……」

さて二人とも記憶が無いみたいですが
>>89

なんとしてでも思い出す

岡部「橋田……鈴」

鈴「そういう君は?」

鈴「ごめん……覚えてないんだよね」

岡部「俺の名前は鳳凰院凶真……」

鈴「ほう……おういん……」

鈴「その名前……どこかで……! どこかで……!」

岡部「知っているのか!」

鈴「だめ……思い出せないよ」

岡部「くそ! どうしたら──!」

岡部「そうだ……俺達の横に鎮座してるこのでかい機械……一体何なんだ?」

岡部「人工衛星か? ひどい壊れようだが……」

岡部「中に何か手がかりになるものは……」

岡部(くそ、ひどい壊れ様だ……)

岡部(なんだこの機械……まるで人が乗るためにあるような……)

岡部(ん? これは……ニキシー管で作られた……なんだ?)

岡部(壊れてるのか……)



岡部「──グッ……!!」

岡部「俺は……この機械を知っている……この機械は……」




  ダイバージェンスメーター   1
                    %
                    の
                    壁
     タ
     イ                        タイムトラベラー
     ム
     リ
     │
     プ

岡部「……」

岡部「俺達は……タイム……トラベラー……」

鈴「ちょっと君……何か思い出したの?」

岡部「俺達は未来から来たタイムトラベラーだ」

鈴「タイムトラベラー……? な、何言ってるのさ……」

岡部「そして──」

岡部「うぐっ……頭が……!」

鈴「頭!? だ、大丈夫!?」

鈴「とりあえず病院に行ったほうが……」

~病院~

医者「はぁ、タイムトラベラー」

岡部「そうなんだ! 信じてくれ!」

医者「……君、頭は大丈夫かね」

岡部「どういう意味だよ!」

医者「両方の意味でだよ」

医者「しかもそちらの女性も記憶喪失でタイムトラベラーという……全くふざけてるようにしか……」

鈴「……」

医者「とりあえず耳の手当はしよう」



信じてもらえませんでした、これからどうしましょう
>>95

とりあえず資金調達

鈴「ねえ鳳凰院凶真、これからどうするの……?」

岡部「とりあえず資金調達しなくては……」

岡部「診療代もとんでもなかった、幸い財布にはかなりの金が入っていたから良かったものの」

鈴「……そうだね」

岡部「行くぞ、もたもたしている場合じゃない」



岡部(しかし身元不明の男女二人なんてどこも雇ってはくれない……)

岡部(日雇いのアルバイトで稼ぐのが関の山、その金も寝床や食事代で消えていく……)

鈴「ねぇ、君はどうしてあたしと一緒にいてくれるの?」

岡部「え?」

鈴「あたしが君と同じ記憶喪失だから?」

鈴「あたしが君と同じタイムトラベラーだから?」

鈴「ホントか……どうかは分かんないけど」

岡部「そ、それは」

岡部「>>98

エロいから

岡部「エロいから」

鈴「……は?」

岡部「……無駄のない体、引き締まった筋肉、ピシャっと着こなされたジャージ、スパッツ」

岡部「おまけに記憶がないときてる」

鈴「……」

岡部「そんな女……放っとけるかよ!」

岡部「お前みたいな女が一日でも街をうろついてたら、それこそ襲われる!」

鈴「ふーん……」

岡部「それにお前は記憶が無くなる前の俺を知っている可能性があるからな! いなくなられたら困るのだフゥーハハハ!」

鈴「そ、よく分かったよ」

鈴「……あたしも心細いからさ、君みたいな人でも一緒にいてくれて……救われたよ」

岡部「みたいなとはなんだみたいなとは!」

鈴「だって君、いきなりタイムトラベルだとか言い出すし、強引だし」

鈴「……誰だって警戒するよ」

岡部「うぐっ……」

鈴「さっきだって変な笑い方」

岡部「そ、それはだな!」

岡部「心の奥底でガイアが囁くのだよ! お前を守れと! 世界を混沌に陥れろと!」

鈴「……」

鈴「プッ」

岡部「貴様ァ! 笑ったなァ!?」

鈴「あはは、君って……面白いね」

岡部「う、うるさい!」



ちょっと打ち解けたようです
>>104

まゆりの婆ちゃんと会う

岡部「ふーっ……」 ドサッ

岡部「今日も疲れた」

岡部「単純労働とはいえ、こうも連続だと疲れるな」

岡部「ボロアパートだがなんとか寝床も確保」

鈴「おっつー」

鈴「今日はねずみが大量に取れたから期待していいよ、鳳凰院凶真」

岡部「……」

鈴「ん? どうしたのさ」

岡部「いくら金が無いとはいえ……毎日ゲテモノはやめて欲しいのだが」

鈴「ちゃんと調理すれば美味しいじゃん、食費、大分浮かせてるんだからさー、感謝してよねー」

岡部「……フッ」




岡部(しかし何か大切なことを忘れている気がする……)

岡部(何か……)

主任「今日は新人さんが入った、みんな、よろしく頼む」

──「こんにちは、椎名ともうします、皆さんよろしくお願いします」

岡部「……しい……な」

椎名「どうしました?」

岡部「いえ……なんでもありません」

椎名「あなたのお名前は?」

岡部「鳳凰院凶真です」

椎名「まあ、変わった名前なのね」

岡部「えぇ、まぁ……」


なんだかこの人、見覚えがありますし、聞き覚えがあります
>>110

記憶復活

岡部「しいな……椎名……」

椎名「えっと……鳳凰院さん? どこか気分でも──?」

岡部「しい……なまゆ……り」

椎名「えっ?」

岡部「まゆり……」 ポロポロ

椎名「ちょっと、鳳凰院さん? 一体どうしたんですか?」

岡部「まゆりぃぃぃぃ!」

────
───
──

岡部「……思い出した……全て……思い出したぞ」

岡部「俺はまゆりを助けるためにタイムトラベルをっ……!!」

岡部「IBN5100! IBN5100を手に入れなくては!!」

岡部「いや待て! まずは鈴羽に伝えるべきか!?」



オカリンの記憶が復活しました、どうしましょう
>>115

落ち着く

岡部「フー、落ち着け鳳凰院凶真! いや、岡部倫太郎!」

岡部「まずするべきは……」

────
───
──

岡部「鈴羽ァ!!」

鈴「え? ええ!?」

岡部「鈴羽! 聞いてくれ!」

鈴「ちょ、ちょっと待ってよ……」

岡部「思い出したんだよ! 全部思い出した!!」 ガシッ

岡部「俺は鳳凰院なんかじゃない! 岡部だ!」

鈴「ええっ?」

岡部「そしてお前は鈴じゃない! 鈴羽なんだ!」

鈴羽「そ、そうなの?」

鈴羽「うっ……言われてみれば……そんな気も……鈴……鈴羽……あたしは鈴……羽……」


>>118

復活

鈴羽「うっ……頭が……頭がいたい……」

岡部「おい鈴羽! 大丈夫か!?」

鈴羽「……思い出したよ」

岡部「本当か!?」

鈴羽「うん」



鈴羽が思い出した記憶とは一体?
>>122

岡部が好きだということ

岡部「おい鈴──」

 ガバッ

鈴羽「うっ……ひっくっ……」

岡部「おい鈴羽?」

鈴羽「思い出せて……良かった」

岡部「……え?」

鈴羽「君は……君はあの時の約束を守っててくれたんだね……」

岡部「鈴羽……」

鈴羽「ぐすっ……えへへ、ちょっと強引すぎるところもあったけどさ」

鈴羽「君がいなかったらあたし……どうなってたか……」

岡部「……何を言う、救われたのは俺の方だ」

岡部「礼を言うぞ鈴羽」

岡部「こんな俺と一緒にいてくれて……ありがとう」

岡部「無限の環から引っ張ってくれて……ありがとう」

岡部「さて、IBN5100を手に入れるためにはどうするべきだ?」

岡部「IBN5100は当時にしては値段が高いPCだと以前ダルから聞いたことがある」

岡部「とてもじゃないが貧乏な俺達には……」


>>130

IBN5100をリアルブートする

岡部「リアルブート? リアルブートとはなんのことだ」

岡部「ぐどって見るか……」

岡部「……」

岡部「まだGoodle社などできてないではないかぁ!!」

岡部「そもそも俺はパソコンを持っていなーい!!」 ブンブン

岡部「ここまで来て……」

岡部「……どうする?」

岡部「教えてくれ……リアルブートとは……なんだ?>>135

そんなことよりまさかの宝くじが当選

鈴羽「ねぇねぇどうしたのさ、頭を抱えちゃって」

岡部「これが頭を抱えずにいられるかっ! ここまで来たというのに!!」

鈴羽「そんなことよりこれ見てよ、君が買った宝くじ当たってるよー?」

岡部「何っ!? それは本当か!?」

岡部「見せてみろ!!」 バッ

鈴羽「わ、わわっ!」

鈴羽「もー、乱暴だなぁ」

岡部「こ、これは……」



いくら当たったんでしょう
>>137

600万

岡部「ろ、ろ、ろ600万んん!?」

岡部「やった……やったぞ!」

岡部「確かIBN5100の発売当時の値段は2万ドル」

岡部「余裕で買えるではないか!! フゥーハッハッハァ!!」

────
───
──

岡部「迂闊だった……円安っ……!」

岡部「圧倒的円安……!!」

岡部「当然だ……この時代、1ドル360円の頃……つまりIBN5100は720万円」

岡部「後の120万をどうすれば……」


120万なんて大金どうするんでしょうね
>>143

加速

またまた宝くじが当たる

岡部「クククッ…………」

岡部「クハハ……フゥーハッハッハァ!!」

岡部「600万を元手に宝くじを買いまくってやったわフゥーハハハァ!!!」

岡部「600万も宝くじをつぎ込むバカは居ない」

岡部「それこそ盲点、逆転の発想!!」

岡部「フハハァ! この鳳凰院凶真の灰色の頭脳が恐ろしい!!」



さて結果は?
>>147

1兆

ビルゲイツもびっくり

岡部「きたきたきたきたぁ!!」

岡部「もはやIBN5100を買っても釣りが来るほどの大金……!」

岡部「念の為に金に物を言わせ、人を雇いIBN5100を何台も回収させる!」

岡部「これで……これでまゆりは助かる、そうなんだよな!?」

岡部「クク……この俺狂気のマッドサイエンティスト鳳凰院凶真はぁっ!」

岡部「世界の支配構造を作り変えたのだフゥーハッハッハァ!!」



岡部「となると2010年、俺が最初のDメールを送るまで暇を持て余すことになるな」

岡部「何をしようか」

>>155

会社設立

岡部「金もあることだし会社でも作ってやる」

岡部「……なんの会社を作ってやろうか」

岡部「これから伸びていくITか? それとも証券か?」

岡部「大ヒットしたアニメ・ゲーム・ドラマのアイディアを使わせてもらうのも悪くない!」

岡部「事業内容は……>>160 だ!」

>>158

鈴羽「……会社設立って……どうするの?」

岡部「そうだな……IBN5100の回収を依頼している奴らには俺の会社に入ってもらい、多岐にわたって活動してもらおう」

岡部「事業内容は警備だ」

鈴羽「警備ぃ?」

岡部「……表向きはな」

岡部「彼らにはIBN5100の回収とともにSERNの動きも監視」

岡部「さらにまゆりが生まれてきたらその監視も依頼する」

鈴羽「な、なんだか過保護すぎない?」

岡部「……そうかもしれない、が」

岡部「確実にまゆりを助けるためなんだ」

岡部(俺はまゆりを助ける……)

岡部(鈴羽の思いを犠牲にせずにここまできたんだ、絶対に助けて見せる……!!)

岡部「ありがとう……これも全てお前のおかげだ、鈴羽」

鈴羽「そんな……あたしは別に……」

岡部「今こそ……今だからこそ口に出来る、あの時は言えなかった言葉が」

鈴羽「……何?」

岡部「……俺は、お前のことが好きだ」

鈴羽「う……うん///」

岡部「鈴羽……あの時の約束……覚えてるか?」

鈴羽「……」

鈴羽「ゴメン、はっきりとは覚えてないんだ」

岡部「そうか……」

鈴羽「あはは……ゴメンね、あたしが……その……君のことを……きだってのは……すごく感じるんだけど……」

岡部「聞こえない」

鈴羽「その……す……だって……」

岡部「もっと近くで言ってくれ」

鈴羽「こ、こう?」

岡部「……」 スッ

鈴羽「あ──」

あの時言えなかった気持ちが溢れでるように鈴羽の唇を求めた。
一瞬体を震わせたが、鈴羽もそれに応えてくれた。

岡部「……鈴羽、俺と家族になってくれ」

鈴羽「……うん、いいよ」

岡部「鈴羽……!!」

 ギュッ

鈴羽「ちょ、ちょっと……痛いよ」

鈴羽「……耳、あと残っちゃったんだね」

────
───
──

~1991年 12月24日~

岡部「……」

鈴羽「誕生日おめでとう」

岡部「あぁ、ありがとう」

鈴羽「はいこれ、プレゼント」

岡部「いつもすまないな」

鈴羽「今日……なんだよね、君が生まれるの」

岡部「……あぁ」

岡部「感慨深いものだ」

岡部「俺はここにいるのに、俺が生まれてくるなんてな」

鈴羽「フフ、奇妙なものだね」

岡部「後三年すればまゆりが生まれてくる」

何をする? >>172

>>176

天王寺さんに会う

岡部「……そうだ」

鈴羽「どうしたの?」

岡部「ミスターブラウンに会っておかねばならない」

鈴羽「それって……誰?」

岡部「あぁ、そうか、お前は完全には思い出していないのだったな」

岡部「俺が2010年の秋葉で住むビルのオーナーになる男だ」

鈴羽「へぇ? そうなんだ」

岡部「お前も随分世話になったぞ」

鈴羽「あはは……お世話になった人のこと思い出せないなんて悔しいな」

岡部(彼がラウンダーだったのには少々驚かされたが……あの時殴打してしまった借りもあるしな)

岡部(彼がいつからあのビルのオーナーかは知らないが……)

岡部(タイムトラベルで因果を歪めてしまった結果、彼がオーナーになることはなく……)

岡部(俺がラボを創設することもなくなる……などとなれば未来を大きく変えてしまう)

岡部(それは避けなくてはならない)



~大檜山ビル前~

岡部「まだ彼がオーナーな訳ではないみたいだな」

鈴羽「ふーん、そうなんだ」

鈴羽「でもこのビル……なんだかとっても懐かしい気がするなぁ」

岡部「……俺もだよ」



その後他の誰かの手にビルが渡るのを避けるため、大檜山ビルのオーナーとなった俺は
天王寺裕吾という男の行方を社員に探させた。


────
───
──

~1997年7月25日~

秋葉の街を歩いてた俺たちの目の前で起きたケンカ。
偶然にもそのケンカの主の名前は天王寺裕吾。
いや、偶然などではなく、これもまた世界線の収束ということなのだろうか。


────
───
──

鈴羽「……にしてもおっきいねー君」

天王寺「図体ばっかでかくて困ったもんですよ、はは」

鈴羽「ねぇねぇ、彼にこのビル管理してもらったら良いんじゃないかな?」

岡部「……そうだな、ちょうど部屋も空いてるし、俺も鈴羽もそれなりに忙しい身だしな」

岡部「特別に家賃は格安で構わんぞ」

天王寺「……どうしてついこないだ知り合ったばっかの俺に良くしてくれるんです?」

岡部「そうだな……」

岡部「巡り巡って、人は誰かに助けられて生きている。 だから君もいずれ誰かを助けてあげられるような人になりなさい」


なぜこんな言葉がスっと出たのかは分からない。
彼には最終的にひどいことをしてしまったが、それまでに世話になったのもまた事実。

岡部(これで俺がラボを借りれば未来は変わらず最初のDメールも無事送られる)

岡部(そしてその時IBN5100でエシュロンに捉えられたメールを消せば……)



鈴羽「にしてもさっきの君、まるで別人みたいだったよ」

岡部「何がだ?」

鈴羽「巡り巡って、人は誰かに助けられて生きている。 だから君もいずれ誰かを助けてあげられるような人になりなさい」

鈴羽「前は世界を混沌にーとか、ふぅーはははぁーとか、言ってたのにね」

岡部「フッ、俺はもうそういった厨二病とは無縁なのだ」

岡部「……」 ガサッ

鈴羽「なにそれ」

岡部「覚えてないか? ダイバージェンスメーターだ」

鈴羽「わかんないなぁ……」

岡部「壊れてはいるがな」

鈴羽「捨てちゃわないの?」

岡部「未来から……2010年から持ってきた唯一の物だしな、捨てられない」


と今後の展開について考える

岡部「ダイバージェンスメーター……少しいじってみるか」

岡部「どうせしばらくやることもない」

鈴羽「あはは、君ってホント機械いじりが好きだね」

岡部「どういう仕組みなのかわからんが自分が作ったものだ、いつかは直せるに違いない」

鈴羽「ええっ? そうなの?」

岡部「未来から来たお前が俺に託したものだよ」

鈴羽「ふーん……そっか……」

鈴羽「あのさ、あたしに手伝えることがあったら言ってね」

岡部「あぁ、ありがとう、鈴羽」

~1999年 12月31日~



岡部「もうちょっとで……」

鈴羽「ねえ、少し休んだら?」 コトッ

岡部「……そうだな」

────
───
──

テレビ「Y2K問題を懸念して自衛隊、及び警察・消防は万全の準備で大晦日を迎えることとなりました」

岡部「フフ、2000年問題など起きようはずがないのに……」

岡部「よし……ここをこうして」

岡部「できたな」

岡部「……」




2.282971

岡部「……なんだこの数字は」

岡部「β世界線を超えて……γ?」

岡部「どうい──」

テレビ「あぁっ……何が起きたんでしょう! 機械が! 機械がクラッシュをはじめ──」

 プツン

岡部「おい、これは一体ど──」

 ガガガガ

岡部「うわっ!」

鈴羽「倫太郎!」

岡部「鈴羽! 掴まれ!!」

────
───
──

次に目覚めたのは病院だった。
まさか……2000年問題が起きるなんて……。

岡部「──鈴羽ァ!?」

医者「良かった、目覚めたんですね」

岡部「おい! 鈴羽は! うちの妻はどこだ!」

医者「……ちょ、ちょっと、離してください!」

岡部「うるさい! 鈴羽は無事なんだろうな! 鈴羽に会わせろ!!」

医者「……」

岡部「おい……なんとか言えよ」

医者「……生きてはおられます、しかしあの事故で……重症を──」

岡部「そんな……そんな……どうして……どうしてぇ!」


────
───
──


鈴羽「りんた……ろ」

岡部「鈴羽ァ! 良かった! 喋れるんだな!」

鈴羽「う……ん、君は……大丈夫みたい……だね」

岡部「大丈夫なもんか! お前が……お前がこんな目にあって……大丈夫でいられるかよ!」

鈴羽「あはは……今の君……椎名まゆりの……祖母……だっけ? 彼女に会った時のよ……るみたいだよ」

岡部「鈴羽……」

岡部「うっ……うぅっ」

鈴羽「最初に……すごい剣幕で……あたしの肩……掴んできてさ……記憶が戻ったー……とかなんとか」

鈴羽「その後ポロポロ泣きだしちゃって」

岡部「う……ぐっ……」

鈴羽「あの時の……君の取り乱しようは忘れること……できないなぁ……」

岡部「鈴羽ァ……」

鈴羽「泣かないでよ、あたしは……大丈夫だからさ……」

────
───
──

鈴羽「ねえ、覚えてる?」

岡部「ん?」

鈴羽「あたしがねずみとかみみずとか捕まえて調理してた頃の話」

岡部「……もちろん」

鈴羽「今じゃさ、考えられないよね」

岡部「俺が嫌そうに顔をしかめてる横で……お前が美味そうにしてて」

鈴羽「そうそう」

鈴羽「……楽しかったなぁ」

────
───
──

鈴羽「ねえ倫太郎、会社はどうしてるの?」

岡部「……部下に任せてある心配要らない」

鈴羽「あはは、最初の頃は椎名まゆりの警護だ、やれIBN5100だって五月蝿いくらい指示出してたのにね」

岡部「それは言うな」

鈴羽「それに君って、経営のこととかホント無頓着だったじゃん、絶対無能な社長って思われてたよ」

岡部「うぐっ……」

鈴羽「よく潰れなかったよね」

岡部「……金だけはあったからな」

鈴羽「みんなさ、、どうしてるのかなぁ、会いたいなぁ」

────
───
──



鈴羽「ふふっ」

岡部「どうしたんだ?」

鈴羽「なんだかプロポーズの時のこと、思い出しちゃったよ」

岡部「なんだ今更」

鈴羽「結構驚きだったんだよ?」

鈴羽「君ってさ……あたしといてもどこか寂しそうにしてたから……あたしといてもつまんないのかなーって思ってた」

岡部「そんなことあるわけないだろう」

鈴羽「椎名まゆりを助けるっていう使命を負ってたんだもんね、仕方ないよね……」

岡部「……」

鈴羽「だからさ、家族になろうって言ってくれたことすっごく嬉しかったんだ」

岡部「元はといえばお前が言ったんだぞ」

鈴羽「そうなんだ、あははは、ゴメン……覚えてないや」

支援

────
───
──



岡部「なぁ鈴羽」

鈴羽「……」

岡部「俺、久しぶりにハンバーガー買ってきたんだ」

岡部「最近食ってなかっただろ?」

岡部「さすがに虫とかは挟めないけど」

鈴羽「……」

────
───
──


岡部「なぁ鈴羽」

鈴羽「……」

岡部「経営者……クビになっちまったよ、ちょっと休みすぎたかな」

鈴羽「……」

岡部「ハハ、お金……いるのにな」

鈴羽「……」

────
───
──

岡部「なぁ鈴羽、今日って結婚記念日だよな」

鈴羽「……」

岡部「プレゼント……花くらいしか買ってこれなかったけど……部屋に……置いとくな」

鈴羽「……」

岡部「また来るからな」

────
───
──

岡部「なぁ鈴羽……ここ最近お前の声、全然聞けてないよな」

鈴羽「……」

岡部「……いつもみたいに笑ってくれないか?」

鈴羽「……」

岡部「いつまでも寝てないでさ……あははって笑いかけてくれよ」

岡部「俺……それだけでいいんだよ」

岡部「なぁ鈴羽……」

鈴羽「……」




──────
─────
────

しえ

2000年の秋
鈴羽は静かに息を引き取った。
医者から鈴羽からの手紙を渡された。
震えるような文字で書かれたその文字は満足に指が動かないことを示していた。

ただ二言。

ありがとう
幸せだった

その二言。

     `゙'''ー ..,_         `゙''ー ,,,>.._,.. ,,,.゙"     .''-、    ヽ   .l   .!  r ̄ 、/    /
            - ..,,_"''― ..,,,_、 ゛..,,,_           `゙'''`-..,゛ rー      `'-、  \       / 、,〃  //
           、 .`゙゙'''~      `゙゙''''― ..,,,_.     {   ミ      `'-、 \(^o^ )/   うわああああああああああああああ!!!!!!!!!!.
               `゙゙゙'"  __  r'"⌒'- ..,,.    ´゙"''―`''' ー= .`゙''ー ,,、  `'-│  │′   ″ /   //
'-、,      . _,゙,゙ ゙̄""         !   .`゙'ミ 、 .¬―--   ___        │  │
  `゙"────'               ゙'-- ―¬           ____       │  │
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄              ⊂ω )       : ー ..,,_.
            ,, -――ー- .              /  .゙│ : ー''''"゙,゙.. ー'''',゙./   /  \        、,    .`゙'''ー
          /        ゙̄二ニ--、   : _,,,.. -ー''''  ゙ー- .″ .‐''"´ ,.. -''″   /     \  \
       .l゙         二ニ-- ‘´    _,,.. -ー     _..-‐'″ .,..ー _/     .i′ ! .l,   、 \
       .l             'ニ―' ._,,.. -‐'''"゛     ,,, -'"゛.,..  ,/´ /    ,   .l゙  | ヽヽ ヽ  `-、
... --ー'''^゙´ .ヽ          _;;jjl″       ._,,, ._..-''"゛._.. ‐'´ ., / .../    ../    . l  ! .! .ヽヽ ヽ  .`'-,
        . ゙'ー ..,,..  .'“´       ,,‐'"  .''彡….‐'″ ,/゛ . ,/     ./   .,  !  ,!  !  .ヽ ヽ ヽ
   ._,,,.. -‐''"                _,, ‐l゙   ._ /   ,..-'´  _、./   / /   /   .!  │ .!  ..l, .ヽ .゛

岡部「すずはぁ……」

岡部「会社も……IBN5100も! 全て! 全て失った!」

岡部「すずはも……」

岡部「これじゃあまゆりも助からない……」

岡部「すずは……俺は……俺は……」

岡部「……俺はどうしたら」

岡部「すずはは言ってくれた──」

岡部「”ありがとう”と」

岡部「”幸せだった”と」

岡部「だが! だが俺はっ!!」




岡部「こんな結末……俺は……」

1:認めるしかない
2:認めない            >>240


1

2


┌┴┐┌┴┐┌┴┐ -┼-  ̄Tフ ̄Tフ __ / /
  _ノ   _ノ   _ノ ヽ/|    ノ    ノ       。。

       /\___/ヽ
    /ノヽ       ヽ、
    / ⌒''ヽ,,,)ii(,,,r'''''' :::ヘ
    | ン(○),ン <、(○)<::|  |`ヽ、
    |  `⌒,,ノ(、_, )ヽ⌒´ ::l  |::::ヽl  
.   ヽ ヽ il´トェェェイ`li r ;/  .|:::::i |
   /ヽ  !l |,r-r-| l!   /ヽ  |:::::l |
  /  |^|ヽ、 `ニニ´一/|^|`,r-|:「 ̄

  /   | .|           | .| ,U(ニ 、)ヽ

岡部「こんな結末……俺は……」

岡部「俺は絶対に」



岡部「認めない!」

岡部「認めて……たまるか!!」

岡部「会社も何かも失った? はっ……そんなもの!」

岡部「鈴羽を……鈴羽を失ったことに比べればそんなものぉ!!!」



岡部「やってやる……」

岡部「やってやるよ」




岡部「俺は狂気のマッドサイエンティスト、鳳凰院凶真……」

岡部「世界に……抗い続けてやる」

岡部「世界を支配してでも変えてやる……こんな結末」

岡部「俺は今から岡部などではない、俺の名は鳳凰院凶真」

岡部「世界を影から操り……必ず……必ず救ってやる」

────
───
──

~2004年春~

凶真「おい、そんな厨二病まるだしのドラマなんてやめろ」

──「え? ちゅ、中二? は?」

凶真「そうだな……孤独の殺し屋が女スパイと組んで世界の支配者層に抗う、そんな物語はどうだ?」

──「し、しかし鳳凰院さん……いくらあなたの頼みだからといって……」

凶真「頼んでるんじゃない、これは命令だ」

──「ひっ……」

凶真「分かったら早く企画を通してくれ、俺は色々やることがある」

凶真(会社の部下には一切連絡が取れない……SERNの監視を頼んでいた連中も……)

凶真(やるべきことが多すぎる……一分一秒も無駄にはできない)

凶真「……まゆりの両親はすでに亡くなっているとのこと……」

凶真「まゆりは原因不明の難病……可哀想に」

凶真「会いに行ってやりたい、頭を撫でてやりたい……」



凶真「しかしそれは全てを終わらせた後……」

凶真「もはや鈴羽とまゆりを救うにはIBN5100が必要などと言ってられない……」

凶真「……なんとしてもSERNに近づき」

凶真「そして──この鳳凰院凶真がSERNを裏から操ってやる」

────
───
──

~2005年~



天王寺「久しぶりです、凶真さん」

凶真「……」

天王寺「いきなりどうしたんです?」

凶真「……」

天王寺「……」

天王寺「そういや、そろそろ鈴さんの……」

凶真「話せ」

凶真「貴様がSERNの手先であり、俺のことをこそこそと嗅ぎまわっていたのは知っている」

天王寺「──!」

天王寺「そんな……俺は別に」

凶真「俺が独自にSERNを調べていたこと、バレていたようだな」

天王寺「……凶真さん俺ぁ……ホントはやりたくってやったわけじゃ──」

凶真「貴様の言い訳など聞きたくはない」

凶真「それよりも」 グイッ

天王寺「うぐっ?」

凶真「答えろ」

凶真「SERN──いや……300人委員会との接触方法を」

天王寺「な、なんでそんなことまでっ」

凶真「俺が知らないとでも思っていたかラウンダー!」

天王寺「ぐっ……!?」

凶真「言え」

天王寺「俺は末端で……」

凶真「タイムマシンの情報もくれてやるといったらどうする?」

天王寺「タイムッ──?」

http://i.imgur.com/4TrSw.jpg

オカリンかっこいいよオカリン

天王寺「わかりました……」

凶真「それでいい」

天王寺「あ、あんた一体何者なんです」

凶真「そのうち分かるかもな」

天王寺「SERNについてどこまで知ってんのかはわかんねえ……けどあんた接触した時に消される可能性だって──」

凶真「SERNが? 消す? この俺を? そんな訳はない」

凶真「きっと向こうも快く引き受けてくれるはずさ」

凶真「タイムマシン研究を100年は短縮してやる、そう言えばな」

天王寺「なっ──」

────
───
──


──「素晴らしい、世界線理論、アトラクタフィールド理論、タイムリープマシン、Dメール」

──「どれも我々の研究では発見できていない理論だ!」

──「鳳凰院くん! 君は一体──」

凶真「俺が誰かなんてどうでもいい」

──「……」

凶真「だが俺は……」

凶真「俺にはもう1つタイムマシン研究において重要な切り札を持っている」

──「……話しては……くれないかね」

凶真「フ……フハハ」

凶真「言うわけ無いだろう、その切り札は俺の心臓……いや、”脳”とも言うべき物だからな」

凶真「目とも言えるか……フハ、フハハ」

──「……我々にどうしろと?」

凶真「……話が早くて助かるよ」

凶真「俺を300人委員会のメンバーに入れろ」

──「なんだと?」

凶真「不満か?」

──「当たり前だ、貴様のような若造が300人委員会だと?」

凶真「フン、俺ももうすぐ50だというのに若造扱いか……」

凶真「それに……間違っているぞ」

凶真「俺はすでに……タイムリープを繰り返している、正直何回飛んだかもう覚えてもいない」

──「なっ……」

凶真「俺にとっての主観時間はすでに何百年経ったか分からないよ……ククク……」

凶真「見た目こそ50そこそこの”若造”かもしれないが俺にとっては貴様のほうが若造だよ”青二才”」

──「…………」

凶真「それに……俺は貴様らが世界をどうしようとしったこっちゃない」

凶真「俺はただタイムマシンが使えればそれでいい」

凶真「これこそ利害の一致というやつじゃないか? なあ」

──「ぐっ……」

凶真「嫌ならそれでいい、俺のもう一つの”切り札”を使って独自に研究をさせてもらうだけだ」

──「分かった……認めようじゃないか」

──「今日から君は300人委員会のメンバーだ、歓迎するよ鳳凰院くん」

凶真(……ふん、支配欲に目がくらんだ豚どもめ)

────
───
──


凶真「まずは……2010年まで待て」

──「なぜだ」

凶真「2010年に秋葉原でタイムマシンが開発される」

凶真「過去にメールを送るだけの稚拙な機械だが……それは後にタイムリープマシンへと変貌を遂げる」

凶真「そして……そのマシンの開発者こそがタイムマシン研究にとっての鍵となる」

 ざわっ ざわっ

凶真「それまでラウンダーにはIBN5100の回収をさせろ、SERNの研究がバレてはまずいからな」

凶真「それと……ラウンダーとして天王寺に岡部倫太郎と接触、ラウンダーに引き入れろ」

 ざわっ ざわっ

凶真「彼もいずれ大きな鍵となる」

~2010年 8月16日~



凶真(待ってろよ鈴羽……まゆり)

凶真(必ず……必ずタイムマシンを完成させて助けてやるからな)

凶真「……」

凶真(ダルと紅莉栖には怖い思いをさせてしまうかもしれない……)

凶真(赦してくれ……いや、せめて耐えてくれ……)



────
───
──



天王寺「M3、M4、それじゃあ任せたぜ」

岡部「了解」

萌郁「任務の確認をする……タイムリープマシンの回収、および開発者の連行」

天王寺「……そのとおりだ」

岡部「……」

天王寺「……降りたかったら降りてもいいんだぜ? M……いや、岡部」

天王寺「仲間……なんだろ?」

岡部「何を今更、俺は命令に従うだけです」

天王寺「ったく、相変わらずおめーは血も涙もねえ奴だよ」

岡部「元からそういう人間ですから」

萌郁「M3……」

岡部「分かっている」

~ラボ~

岡部「動くな」 カチャ

紅莉栖「お、岡部!?」

萌郁「タイムマシンはSERNが回収する」 チャキ

ダル「ちょ、どういうことだよ!」

岡部「答える必要はない、それとお前たち二人にも一緒に付いてきてもらう」

岡部「抵抗するなら……撃つ」

紅莉栖「あんた! こんなことしてっ……!」

紅莉栖「まゆりが、まゆりが悲しむとは思わないの!?」

岡部「まゆりのことは関係ない」

ダル「岡部! やめろって! まゆ氏の病気……電話レンジ使って治してやるっつってだろ!?」

岡部「……このマシンを回収すればもっと金が出る、そういうことだ」

萌郁「M3、口を謹んで」

岡部「──! とにかく、抵抗するなら殺す」

紅莉栖「岡部ぇ……」

ラウンダー「牧瀬紅莉栖、それと橋田至、連行しました」

──「ご苦労」

──「彼らには会わないのかね?」

凶真「あぁ、必要ない」

凶真(合わせる顔などないしな……)

凶真「……」



凶真「牧瀬紅莉栖はタイムマシン研究に従事させろ」

凶真「橋田至は……しばらくした後開放しろ、監視つきでな」

──「は? それは……一体」

凶真「いいから俺の言うとおりにするんだ」

──「では岡部倫太郎は……」

凶真「奴にはラウンダーを統括させろ」

──(なんなんだこいつは……)

凶真(……勝手にタイムマシン研究などされては困るからな)

────
───
──


──「鳳凰院くん! 本当に彼女は素晴らしい!」

──「考えられないほどの成果が上がってきているよ」

凶真「当たり前だ……彼女は天才だからな」

──「本当に……本当にできるかもしれない、タイムマシンが……」

──「その時が我々が世界を牛耳る時! クッハハハ」

凶真「クク……フハハ……」

凶真「ハハハハハ!!」

────
───
──

~2017年10月~



ラウンダー「橋田至の生活調査書です」

凶真「あぁ」

 ペラッ

この6年間タイムマシン研究を行っている予兆なし。
なお、体重が減少傾向にあるものの健康、精神共に問題なし。
9月27日──婚姻関係にある橋田由季との間に娘、橋田鈴羽を設ける。


凶真「すずは!」

 パラッ

凶真「これは……鈴羽の写真?」



凶真「すずはぁぁぁ……!」

────
───
──


~2020年~



岡部「さぁ、来てもらう、橋田至、橋田由季、橋田鈴羽」 カチャ

ダル「なんだよなんなんだよ!! 僕はもうSERNから解放されたんだろ!? だったら放っといてくれよ!」

岡部「解放はした、しかしあくまで監視つきだった」

ダル「な、何言ってんだよ!もうあんな目にあうのはごめんだ! 僕の家族を傷つけてみろ! 絶対に許さないからな!!」

岡部「……」 スッ

由季「ひっ……」

鈴羽「あうぁー?」

岡部「……来てもらう」

紅莉栖「あら久しぶり。また捕まったの? 間抜けね」

ダル「相変わらず毒舌だな牧瀬氏」

紅莉栖「こんな生活してたら毒も吐きたくなるわよ……一日中研究室にこもりっぱなし」

紅莉栖「まっ……不思議と待遇はいいのよね」

ダル「た、確かに……」

ダル「連れてこられるときなんてかなり抵抗したのに……不思議と撃たれはしなかったお……」

紅莉栖「岡部なりの優しさ? なのかしら」

ダル「……だとしてもふっざくんな! せっかくつかんだ幸せなのに、ムキー!!」






──「しかしなぜ一度解放した橋田至を再び?」

──「……しかも家族ごと」

凶真「彼にもタイムマシン研究に携わってもらうのだよ」

凶真「紅莉栖をはじめ彼らは丁重に扱え、へそを曲げられては困るからな」

──「……」

~2022年~


──「橋田鈴羽にラウンダーとしての訓練をつませろだと?」

──「なぜまたそんなことを……」

凶真「彼女もまた岡部倫太郎と同様に鍵となってもらうからな」

──「ふう……全く……君の言うことはさっぱりわからんよ」

──(タイムマシン研究において一定の成果を出していなかったらそく始末してやるところだ)



凶真(鈴羽……今は辛いだろうが……耐えてくれ)

すまんちょっとQK

全力で支援

SIEN

岡部「フン、全く……この俺がこのような小娘に訓練を施せなど……」

鈴羽「あぅ……」

岡部「……おい小娘」

岡部「お前が5歳のガキだろうと俺は容赦しないからな」

鈴羽「あ……あはは」

岡部「笑ってごまかすな」


────
───
──


岡部「全く、いつまで経っても成長のしない鼻タレめ」

岡部「いいか、銃というのはな……」

岡部「狙いを定めて撃つ、狙いを定めて撃つ、そんなんじゃダメなんだよ」

岡部「標的をなぞるように……」 ダンダンダン

鈴羽「ひぅっ……」

岡部「……くそ、なんだってこんな……」

キタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタ--------------------------------!!!!!!!!!

鈴羽「あの……もう動けないよ……」

岡部「甘ったれるな、俺は上からお前を一人前の戦士に育てろと命令されているんだ」

鈴羽「で、でもぉ……」

岡部「……ったく」

岡部「厳しく躾けろだの、丁重に扱えだの難しい要求をしてくれる」

鈴羽「あ、あはは……」

岡部「だから笑ってごまかすな」


────
───
──


鈴羽「うぅ、もう限界だ……よぉ」

岡部「分かった、10分休憩に入れ」

鈴羽「あ、ありがとう……オカリンおじさん」

岡部「M3と呼べ」

鈴羽「あう……」

るみぽ

~数年後~



鈴羽「見て見て!」

鈴羽「はいよっとっ!」 クルルンパ

岡部「……大した身のこなしだ」

鈴羽「へへーん」

岡部「腐らずに成長を続ける人間は嫌いじゃない」

鈴羽「一人前の戦士だからね!」

岡部「自惚れるな、貴様はまだまだ半人前だ」

鈴羽「そんなぁ! ひどいよオカリンおじさん」

岡部「だからM3と呼べ」

鈴羽「だめだめ! あたしの中ではもうオカリンおじさんなんだから」

岡部「……全く」

>>1
アンタすげぇよ

>>352
良かった人がいた

────
───
──

鈴羽「はいっ てやっ とうっ!」 ガシッ ガシッ

岡部「ふっ はっ たぁっ

岡部「中々良い動きだ」

鈴羽「へへーん、オカリンおじさんに鍛えられて12年、もう一人前の戦士だよね!」

岡部「だから調子に乗るな、そしてM3だ」

鈴羽「あははっ」

岡部「笑ってごまかすな」






ダル「きぃー! 僕の鈴羽がオカリン色に染められていくぅぅ!」

紅莉栖「諦めなさい、ありゃかんっぜんに惚れてるわよ」

ダル「ゆ、許さない、絶対にだ!」

由季「でも岡部君、すごく優しいよね……拉致して連れてこられたなんて嘘みたい」

ttp://www.youtube.com/watch?v=4p1t15vfEzw&feature=related
スカイクラッド聴きながら支援

>>1
大丈夫?
こんな長丁場になんの予測してへんやろ?

~2034年~



凶真「俺も78……とうとうこの年か……」

凶真「γ世界線でのタイムマシンが完成する年を把握しているわけではない」

凶真「だが紅莉栖を中心とした研究は佳境を迎えている」



凶真「……鈴羽とまゆりを救いたい一心でここまで来た」

凶真「そしてすでに鈴羽は……」

凶真「……これ以上俺は罪を重ねてもいいのだろうか……世界を歪ませていいのだろうか」

こうやって悩む日の夜には決まってまゆりの夢をみる。
まゆりは必死に声を出そうとして……。
俺の名を呼ぼうとするのにその声は途中で途切れて……見ているのが辛くて……。
また俺は迷っている、最初のループの時と一緒。
Dメールを送るか……タイムリープで逃げるか……。


鈴羽「ねぇねぇおじいさん、どうしたの?」

凶真「──!」

凶真「なんでも……なんでもないんだ……ハハハ」

鈴羽「でもなんだかすっごく難しい顔してたよー?」

凶真「参ったな」

鈴羽「あたしに相談してみなって! これでもあたしは一人前の戦士だからね!」

凶真「これは頼もしい」

凶真「……」

凶真「幼馴染と大切な人……君だったらどちらを助ける?」

鈴羽「えっ?」

凶真「難しい質問だろ? 君はどちらか1人を選ばなきゃいけないんだ」

鈴羽「んー……」

凶真「しかも……助けられる保証はどこにもないんだ」

凶真「それに……もしかしたら自分も途中で壊れてしまうかもしれない」

鈴羽「むっずかしい話だねー……」

凶真「そうだろ?」

             , ・ ´  ̄ ̄` ヽ
             /: : : : : : : : : : : : : \
          /,::'/i : : : : : : : : : : 、: :ヽ
         i : {_{从: : : i }人 i| l: :|: :i|

         |::小● \,リ'● 从: :|、i|

          | :|l/// _,、_,//* : :|ノ│ >>1乙!
        /⌒ヽ__|ヘ   j_|    j /⌒i !
      \ /〃|: :l>,、 __, イァ/  /::|
.        /〃/|:リ  v只v´ {ヘ、__∧ |
       `ヾ< ´   j j 「 ̄ヾ、三シ:|

鈴羽「なるほど、確かにおじいさんが難しい顔をしてるの、分かるよ!」

凶真「……」

鈴羽「でもあたしは迷わないよ! 一人前の戦士だからね!!」

凶真「──!」

鈴羽「迷ったら攻める! あたしの大好きな人の受け売りでさ」

鈴羽「あはは、おじいさんみたいな年配者にはちょっと難しいかな」

凶真「いや……勇気づけられたよ、ありがとう」

鈴羽「あはは、必要になったらあたしに言ってよ、いつでも力になるからさ!」

凶真「あぁ……」

鈴羽「じゃあ、またね!」










凶真「頼むぞ……鈴羽」

~2035年~



紅莉栖「ついに完成したわね」

 ざわっ

紅莉栖「これが……物理的タイムトラベルを可能にする……タイムマシン」

ダル「じ、人工衛星みたいだお」

紅莉栖「見てくれは人工衛星みたいだけどれっきとしたタイムマシンよ」

 ガー

凶真「みな、出ていってもらおう」

紅莉栖(鳳凰院凶真……!)

ダル(うわー、やべ……実質300人委員会のトップだお……ヘタしたら殺される)

凶真「……」

紅莉栖「……」 キッ

ダル(ちょ、こっちみんな)


凶真(ダルと紅莉栖も……すまなかった)

支援するのってあんまAA貼ったらいけないんだっけ?

凶真「──君たちも出ていってもらおう」

紅莉栖「えぇ、私達が作ったとは物いえこんなもの見たくもない、こちらからお断りよ」

 ガー



ダル「すげー迫力」

紅莉栖「でも……なんか寂しそうな背中だったわね」



凶真「これがタイムマシン……」

凶真「これさえあれば……」


 ガー

岡部「お呼びしょうか鳳凰院様」

鈴羽「えーっと……なにこれ」


             ___

            r´       `ヽ 
            /   _____ヘ
         j  ̄ ̄      ∞゛i、_
       <`vー´ひ-へ ~、_,-v 、,~ニ=

        `〃::N:∧N、Mノ ヾリ| l::::::::ヾ、
        ル:::从>    < 从::::::::::N
         レリ l⊃ 、_,、_, ⊂⊃W'ヽ{  
        /⌒ヽル.ヘ   ゝ._)  .从/⌒i   トゥットゥルー♪
      \  ヽ >,、 __, イ、/  /   支援なのです♪
        \シ. i L~~~//.ヾ、/
        !、  `ー----ー´ミ   .,}

凶真「すまないが背中を向けたまま話させてもらおう」

岡部「いえ、構いませんが……」

凶真「君たちは……Y2K年問題を知っているだろうか」

岡部「──!」

鈴羽「Y2…?」

岡部「忘れたことなど……ありません」 ギリッ

鈴羽「おじさん……?」

 ダン ダン

岡部「ぐぁっ!」

鈴羽「えっ──!」

凶真「安心しろ、腕と足を使い物にならなくしただけだ」

岡部「き、貴様……」

鈴羽「おじさん! しっかりして!」

凶真「……話を戻そうか」

凶真「そのY2K問題の原因がこの鳳凰院凶真にある……といったらどうする?」

岡部「なんだと!?」

凶真「Y2K問題を防ぐためのワクチンの開発者の情報を集めて開発を頓挫させたのは私だよ」

凶真「悔しいか? 悔しいだろう岡部倫太郎」

凶真「Y2K問題など起きなければお前の幼馴染は病魔に苦しめられ死んでいくこともなかった」

岡部「貴様……なぜ……なぜそんなことを!」

凶真「なぜ? だと俺は狂気のマッドサイエンティスト、望むのは世界の支配構造の変革であり混沌」

凶真「Y2K問題はそれにおあつらえ向きだったということだよ」

岡部「貴様ァ!」

 ダァン

岡部「ぐぁっ!」

鈴羽「ひっ!」

         -―‐- 、

       /       \   〇す…鈴羽…
        |      }{   i ° 立派な子に育つんだお…
     、_」   _.. -―- 」_ノィ

    __乂ゝ-<_.. -‐…_、〉乂
    7({::::个{{二 }⌒{二 }}ィ>\            あと支援するんだお…お・・・
.     /__乂{ハ   _ ... イ ノ‐==ミ{、
   /     と⌒し'´ ´      }
.   {_____ \_、       ノ
               ̄ ̄ ̄ ̄

凶真「ククク、幼馴染を殺されたこと、よっぽど根に持っているようだな、手に取るように分かるぞ岡部倫太郎」

岡部「……殺してやる」

鈴羽「お、おじさん! 動かないで!」

凶真「俺を殺したところで椎名まゆりは返ってこんさ」

岡部「貴様……なぜ……なぜ! なぜまゆりを苦しめてまでっ!」

岡部「まゆりは最後まで病気に苦しんで死んでいった、お前はそれが望みだったってことかよ!」

凶真「そんなこと……望んでいないさ」

凶真「これはお前への罰なのさ……」

凶真「……時空を操り支配者になったつもりの愚か者への罰だよ」

岡部「なにをっ……」

凶真「さあどうする、今私の目の前にはタイムマシン、これがあればY2K問題を防ぎ幼馴染を助けることができるかもしれんな」

凶真「リーディングシュタイナーを持つ岡部倫太郎、貴様ならばな」

岡部「なぜっ……そのことを……」

>>1さんお疲れ(・ω・)ノ▽"
支援するよ~☆(ゝω・)vキャピ
       
 ̄ ̄ ̄V ̄ ̄カチカチ

            , ⌒´  ̄` ヽ

             /:{ : : : : : : : : : : :\
       ii   /,::'/!: : ;.((: :n、: : : 、: ヽ
     i⌒i   i : { {Λ(.リN (~`i : : : : : }
     |:[]:|.  }::┌●┐ ┌●┐イ: : :(
     \_\ (:::|l⊃ ̄  . ̄⊂⊃: :|ノ し ・・・
        / ̄ヽ).|ヘ   ‐ー    j /⌒iヾ)
      \ < ):〉>,、 __, イァ/  /:: 〉 
.       /ヾ ツ  ヘM_/´ {ヘ、 .∧ (_ノ
       ` 、 ´   〈〈    ヾ、Vシ:リノ

凶真「私も持っているのだよ、魔眼リーディングシュタイナーを!」

岡部「なんだとっ!?」

凶真「……貴様ならば世界線の変動を感知しY2K問題が起こらなかった世界へとたどり着くことは可能かもしれんな」

岡部「くっ……」 ズルズル

鈴羽「だめ、だめだよおじさん! 止血しないと!」

岡部「まゆりは俺が…………!!」

凶真「ほぉう? 貴様にできるというのか? それが?」

岡部「だまれ……まゆりは俺が……助ける……!!」

鈴羽「おじさん! 動いちゃダメ!」

岡部「うるさい……! タイムマシンがすぐ目の前にあるんだ!」

凶真「タイムマシンで椎名まゆりを助けたいか?」

岡部「助けたいに……決まっているだろう!」

凶真「だがその体では何もできまい」

一護「どうしたんだよ井上!」

織姫「おならが・・・おならが・・・」ブッブッブッブッブッ

一護「・・・」

織姫「止まらないの!助けて黒崎くん!!!」ブッブッブッブッブッ

一護「おい落ち着けよ井上」

織姫「いやああああああああああああああああああああ」ブボボボボボボボボボ

一護「井上・・・?」

織姫「・・・」プスーッ

一護「起きろよ!井上!!」

凶真「どうする岡部倫太郎、この世界を混沌に陥れる鳳凰院凶真に屈するか?」

岡部「くそっ……動けよ……動けよぉ!」

鈴羽「……おじさん、あたし……あたしが行くよ!」

岡部「鈴羽!?」

鈴羽「おじさんは何があっても椎名まゆりを助けたいんだよね」

岡部「……あぁ」

鈴羽「だったら……」

鈴羽「だったらあたしはおじさんも助けて椎名まゆりも助ける!」

鈴羽「こんな未来は絶対に変えてやる!」

凶真「小娘、お前には出来はしない、リーディングシュタイナーを持たないお前にはな」

鈴羽「迷ったら攻める! それがあたしのモットーだからね!」

         ト            /|
         'i::\         /::i
          ヘ::::`_,--y~7-/>、/:::i
        r´ ヘ< ヘへ~ヽ 、//ゝ⌒ヽ

         /   ∞        ∞ ヾ、i\
       /  /  ;  i  }  リ  ヽ ソ  〉
      〈 { {i ,トルN、从Nリノりi.|   }〈  /
      〈ミ ヽ'{. i{.●    ●  ii   .! ー(y、
      __ソ ! l⊃ 、_,、_, ⊂⊃  リ   ノ }    支援ニャ!
     {/⌒ヽ_レヘ   ゝ._)  リ;,,/⌒i  ( /
     ノ\ ノノ`゛'''>,、 __, イW/  /   Vンヽ
.    (ミ、  `i    }f ~∞~ i | {.ヘ==/〉    ~)}
      リ   ヽ  (::{ |:| |::}    /    ノ'
             ___

凶真(本当は銃なんて向けたくないのに)

凶真(今にも胸は張り裂けそうなのに)

凶真「……」 チャキ

鈴羽「──!」

鈴羽「はぁっ!!」 タッ

 ガスッ

凶真「ぐっ……!」

 ガチャ

鈴羽「待ってておじさん、必ず……必ず変えてみせるからね」

岡部「鈴羽ァ!」

凶真(頼んだぞ)


────
───
──

~2010年~



鈴羽「しっかし、ちゃんとしたマニュアルがあってよかったよ」

鈴羽「これで椎名まゆりを助けに行けるね!」



鈴羽「とは言ったもの……リーディングシュタイナーを持ってないとダメなんだっけ?」

鈴羽「あちゃー……ちょっと勢いで突っ走りすぎたね、あはははは……」

鈴羽「……どうしようかな」

鈴羽「まずは……相談すべきだよね……」

鈴羽「確かおじさんは……2010年の秋葉原の──」


────
───
──

どういうつながりになるんだかさっぱりわからん

鈴羽「おーっす!」

岡部「だ、誰だお前」

鈴羽「えーっとあたしは橋田鈴羽、あはは、やっぱ若い頃のオカリンおじさんはカッコいいなー」

鈴羽「あ、いや……その」

岡部「わか? ……怪しいな」

鈴羽「あ、怪しくないって!」

岡部「……いや怪しい。何者だお前は」

鈴羽「……ばれちゃしょうがない正直に話すよ」

岡部「ばれるもなにもここまでお前が全部ぶちまけてるぞ」

鈴羽「聞いて驚かないで! あたしは2036年からきたタイムトラベラーだよ」

岡部「……タイ……? 冗談なら他をあたってくれ」

鈴羽「あー! ちょっと待ってってばー!」 グイグイ

岡部「離せ、俺は実験で忙しいんだよ」

鈴羽「椎名まゆりを助けたくないの!?」

岡部「……まゆりを?」

岡部「貴様なぜまゆりのことを知っている」

鈴羽「だからー、あたしがY2K問題を回避するために2036年から来たタイムトラベラーだからだよ」

岡部「Y2K……だと?」

鈴羽「そのY2Kのワクチンを2000年までに作り上げれば鳳凰院凶真の野望を阻止できるってわけ、ね、お願ーい! 協力して!」

岡部「鳳凰院凶真……なんだよその名前……」

鈴羽「2036年で300人委員会を牛耳ってるわっるーい奴でさ」

鈴羽「あいつの野望を阻止することが椎名まゆりを助けることに繋がるんだよきっと!」

岡部「きっとって……そんな楽観的な」

鈴羽「でも少なくともY2K問題が回避できれば世界は大きく変るはずだよ! だから一緒に来て!」

岡部「来てって……一体どこへ」

鈴羽「とりあえず……1975年にでも飛んでみようよ!」 グイグイ

岡部「おい、とりあえずってなんだとりあえずって!」

────
───
──

岡部「泣いているのか?」

凶真「さあな」

岡部「なぜ鈴羽を行かせた」

凶真「一言で言えばパラドックスが気になるから……」

凶真「……色々すまなかったな、岡部倫太郎」

岡部「……俺には貴様というやつがさっぱりわからん」

凶真「俺もだよ……」

             -' ´ ̄ ' ̄`ヽ、
             /::::::::::::::∈⑧ョ::::::::\今日のおか…凶魔さん
         //::::::::::::::::,、:::::::::::::::::::::::ヽ  すごく…かっこいいです!

         〃ノヘ {-ー" 乂w、:::ヾ::::::::i、
         ル 从●    ● 从::::::::::::ゞ
          ルl⊃ 、_,、_, ⊂⊃ノ;:::::::;j} >>1乙:プサイ:コンガリィ♪
        /⌒ヽ_レ从.  ゝ._)   .从/⌒iル'
      \ / \゛>,、 __, イy''/  /
.         ソ    ヘ V /  ヘ、__>i
       <   ソ  ゛y / y     リ

~ラジ館屋上~



岡部「これが……タイムマシン?」

鈴羽「そう」

岡部「本当に過去へ飛べばまゆりを助けられるんだろうな」

鈴羽「うーん……どうだろ」

岡部「確証なしなのかよ……」

鈴羽「まっ、迷ったら攻める、それがモットーでしょ?」

岡部「……なぜそれを」

鈴羽「なんていったってあたしは未来のオカリンおじさんにベッタリだったんだから!」

岡部「どうでもいいがそのおじさんっていうの……やめてくれないか」

鈴羽「あははは」

岡部「笑ってごまかすな」

~タイムマシン内~


鈴羽「フフ、なんだか照れくさいなー、こんなにくっついちゃって」

岡部「なぜだ」

鈴羽「あ、ひっどーい、さっきも言ったじゃーん」

鈴羽「君ってさ、あたしのあこがれの人なんだよ」

岡部「あ、あこがれ? よしてくれ」

鈴羽「フフ、変わらないなぁそういうとこ」

岡部「うるさい、今日はじめて合った女に言われる筋合いはない」

鈴羽「……”好き”だよ、岡部倫太郎」

岡部「そういうことを白々と言うな!」

鈴羽「あはは、ゴメンゴメン」

鈴羽「あたしたちは未来を……変えられるのかな?」

鈴羽「ううん、変えなきゃね」



おわれ

ゴリ推しすまん
γっぽい流れになったからやってみたけど思った以上にむずかった
そしてルカ子とフェイリスもすまそ

ねる

             '´  ̄  ̄ ` ヽ、
          、__/ : : : : : )ノ: :ヾ: : : \    おつかれ~!
.        `7: (: : : : : : : : : : : : :} :)ヽ

         {: : ト; ;ハ,リノ;Y川 } : ノ: : i|  オカリンおじさんから支援しろって言われたから

         i::小●    ● ノリル: ; j
          从l⊃ 、_,、_, ⊂⊃从ッ》
        /⌒ヽ、|ヘ   ゝ._)   j /⌒i
      \ 〃::(y;)>,、 __, イァ/、__/

.        \:(y;ノ:::::::::}}::::::::(y;/::::::/
         .ルリゞ::::::((:::::::ルリゞ::::/

             '´  ̄  ̄ ` ヽ、
          、__/ : : : : : )ノ: :ヾ: : : \
.        `7: (: : : : : : : : : : : : :} :)ヽ

         {: : ト; ;ハ,リノ;Y川 } : ノ: : i|

         i::小●    ● ノリル: ; j
          从l⊃ 、_,、_, ⊂⊃从ッ》  失敗した!
        /⌒ヽ、|ヘ   ゝ._)   j /⌒i
      \ 〃::(y;)>,、 __, イァ/、__/

.        \:(y;ノ:::::::::}}::::::::(y;/::::::/
         .ルリゞ::::::((:::::::ルリゞ::::/
おつかれ

オカリンまで行かんかった
宿題が終わらん

いちおうほ

朝まで残ってたら紅莉栖メイン
この流れからはものっすご大変かも知らんが

ほっほっほ

ほっほっほ
ウザいかな?

h
むりしてかかんでええかんな

すいません

ゆっくり休むんだぞ
上で変なこと言ったのなし

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