二次嫁「それで、これはなんですか?」俺「お、俺じゃない……」 (33)

二次嫁「私の隠し撮り写真……随分よく写ってるじゃないですか」

二次嫁「……まずこれは着替え」

二次嫁「で、風呂の中」

二次嫁「これが就寝前」

二次嫁「寝てる時の私その他諸々!」

二次嫁「全部説明してもらおうじゃありませんか!」ダンッ

友「おい、お前そんな事やってたのか……」

俺「……いや、俺は」

友「最低だな、隠し撮りをして楽しんでたのか」

友「嫁のプライベートを隠し撮りとは、最低ですねー」

俺「……す、すみませんで」

嫁「どうなんですか?」ニコッ

俺「うぅ……」

俺「……です」

二次嫁「え?」

友「ん、よく聞こえなかったな?」

俺「全部、こいつの指示に従ったんだ!」ビシッ

友「……はァァァァァァァ?」

友「何を言ってるんだお前は!」

二次嫁「どういうことですか?俺」

俺「俺は、こいつに脅されてるんだ……」

友「は?いや、知らんよ、俺は何もしらねぇ、しらねぇぞ!」

俺「この前こいつが俺の部屋に入って嫁から貰った指輪を盗んだんだ!」

友「はぁ?言い掛かりだろそんなの」

俺「こいつ、返して欲しかったらお前の隠し撮り写真を持ってこいって……」

友「それはお前が勝手にやったんだろうが!」

俺「いいえ!全部あなたの指示に従ったことです!」

二次嫁「……」

俺「俺だってこんな風になりたくなかった……うぅ……」

友「……あ、二次嫁さん、こいつの言ってることは全部言い掛かりですから」

友「こいつはとんでもない嘘吐きです!」

二次嫁「実行した俺も俺ってところですかねー」

二次嫁「ところで、どうして写真があなたの部屋にあったんですか?」

俺「と、友に渡そうとしたらあなたが見つけて……」

嫁「絶妙のタイミングで見つけましたねぇ、私も」

友「……」

俺「これを渡せば、指輪を返してくれると……」

二次嫁「さて、どうしてくれましょうか、友さんの処分」

友「待てよ……」

二次嫁「へ?」

友「……証拠は?俺が指輪を盗んだって証拠は?」

友「証拠がないんだよ」ニコッ

友「つまりこいつが言ってることは嘘の可能性が高い!」

友「道具だって全部あいつが用意してるみたいじゃないか!」

友「なんとか言ってみろ!」

俺「……」カチッカチッ……ピッ

二次嫁「ん、携帯の中に何か残ってるんですか?」

友『……ってことだ、隠し撮り写真、よろしくね』

友『じゃなきゃこの指輪どうなるか、分かってるよね?』

友「……!?」

二次嫁「……ほーぅ」

俺「これが、証拠だ……」

俺『そ、それだけは!』

友『じゃあ写真をくれないとね』

友『君のお嫁さん、べっぴんさんだからねー楽しみだよグヘヘへ』

二次嫁「あ、警察ですね、警察を呼びましょう」

友「……」

俺「待ってくれ……ここは、土下座で許してやってくれないか?」

二次嫁「土下座?」

俺「これは、俺達の小さい頃の約束だったんだよ」

幼少期俺『どっちかを土下座させたら勝ちね!』

幼少期友『土下座?俺君が僕にさせられるのかな?』

幼少期俺『君が悪い事したら土下座させるんだもん!』

幼少期友『ハッ、やれるもんならやってみな!まぁ、俺君の方が悪い事しそうだけどね』

俺「あの頃の約束が、遂にここで終わるんだ」

俺「俺の、勝ちだったな」

友「……うぅ……」

俺「さぁ、土下座をしろ、友!」

友「俺は……欲に負けて……」

俺「……やぁれぇぇぇ!友ぉぉぉぉ!」

友「……あぁぁぁぁぁぁぁ!」

友「あ……ぁ……ぁ……」ポロポロ

友「……っぁぁぁああああ!」

俺「………」ポロポロ

俺「指輪、返してもらうぞ」スッ

友「……」

二次嫁(やっぱ警察に電話しとこ)ピッ

二次嫁「今度からは、脅しには屈しないでくださいね?」

俺「でも、あれは二次嫁がくれた大切な……」

二次嫁「え?でもあれ縁日で買った100円のやつですし……」

俺「……え?」

終わり

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