ナツメ「ジムリーダーが狙われている…!」(264)
~タマムシシティ:タマムシジム~
キャーキャーキャー
エリカ「あなたは…いったい……!?」
キャーキャーキャー
エリカサマー
ニゲテー
???「フフフフフ…ジムリーダーはすべて消えろ…!」
エリカ「な…」
???「フフフフフ…。ジムリーダーも所詮ポケモンを使えないと凡人だな」
エリカ「そ……そんな………」
~ヤマブキシティ:ヤマブキジム~
ナツメ「はぁ…なんだか最近調子わるい…未来よちができない…。」
ハァ…
疲れた
《翌日から全国的にメディアはその話題で持ちきりとなる》
~マサラタウン:けんきゅうじょ~
プルルルル…
オーキド「グリーン!!グリーンはおるか!!」
※電話中
『…………』
オーキド「おいグリーン!!いたら返事をしろ」
『………はい!なんだよじじい!!』
オーキド「おおいたかグリーン!!そっちはどうじゃ!!新聞は見たか!?ジムリーダー狩りが…」
『ああ知ってるよ!!!今朝からポケモンリーグの野郎どもがジムにおしかけてきて迷惑してんだよ!!心配しなくても大丈夫だって!!』
~トキワシティ:トキワジム~
グリーン「じゃあもう切るからな!!!」
『あ…おいグリーン!!!待て!いいか…戸締まりとその……あ』
ガチャン!!
グリーン「ったく…うるせぇじじいだ」
ポリポリ
グリーン「俺はカントー最強のジムリーダーだぞ。そんな簡単に誘拐されっかよ…。消えたのはカントー前半の4人ばかりだろ?カスミにエリカに…俺には関係ねぇ。どうせロケット団とかだろ。はははは。そのうち捕まるさ」
~マサラタウン:けんきゅうじょ~
オーキド「まったく…。考えられんな。ジムリーダーとしての自覚がない」
けんきゅういん「あ。博士」
オーキド「うん?」
けんきゅういん「お客様がおみえになってます」
オーキド「おお」
コツコツ
レッド母「失礼します」
オーキド「おや…お久しぶりですな。レッド君は元気ですかな?」
レッド母「いえまぁ。相変わらず連絡がありません。それよりグリーン君が…」
オーキド「ああ。狩りのことですか。心配せずとも大丈夫ですよ。彼は私の孫です。」
~クチバシティ:クチバジム~
マチス「ホワット!?ミスエリカとミスカスミが誘拐デスカー!?」
フンフンフンッ
マチス「でもワタシはそんな簡単には誘拐サレマセン!!元軍人の力ヲなめてモラッテハ困りマース!」
フンフンフンッ
マチス「ウーン。今日も素晴らしイ筋肉!」
コンコン
マチス「…ん?」
コンコン
マチス「挑戦者デースカ?」
~ニビシティ:ニビジム~
タケシ「いいか!狙われているのがジムリーダーばかりとはいえお前達もジムで働くトレーナーだ!各自注意するように!」
トレーナー達「はい!!!」
タケシ「よし!じゃあ修業の続きだ!!」
~グレンシティ:グレンジム~
カツラ「かかってこい犯人めぇぇ!!!!!!わしの炎で焼き尽くしてやるわー!!!!!!」
メラメラメラ
トレーナー(カツラさん…熱いなぁ…)
~セキチクシティ:セキチクジム~
アンズ「お父さん…このジムは必ず私が守ります……!……いけ!クロバット!!!」
バサッバサッ
クロ「キキーッ!!!」
アンズ「今すぐポケモンリーグにこの手紙を持っていって!!!お父さんの顔、わかるわね」
クロ「キキーッ!キキーッ!」
アンズ「よしいけ!!!」
バサッバサッ
~ヤマブキシティ:ヤマブキジム~
ナツメ「各地のジムリーダー達が…嘘でしょ」
バサッ←ショックで新聞を落とした
ナツメ「こんなことって…なにが起こってるのよ」
ナツメ(いつもの私なら犯人ぐらいすぐわかるのに…悔しい!!)
スタッ
ナツメ「誰か?誰かいる?」
トレーナー「はい…!ナツメ様!!」
ナツメ「ちょっとジムを空ける。挑戦者がきたらすぐに戻ると伝えておけ」
トレーナー「で…でもナツメ様。今は非常に危険な……!」
ナツメ「わかっている!すぐに戻る!!」
~タマムシシティ:タマムシジム~
トレーナー「エリカ様……私達が頼りないばっかりに……グスッ」
コンコン
トレーナー「……!?」
ビクッ
トレーナー「誰!?挑戦者なら今はエリカ様は不在ですが…」
《挑戦者ではない》
ガチャ
ナツメ「失礼する」
トレーナー「あ…あなたは!ヤマブキジムのナツメ!!!」
ナツメ「みんな…無事?」
トレーナー「はい…。でもエリカ様が……グスッ」
ナツメ「泣くな!泣いてどうする!悔しくないの!?」
トレーナー「………は…はい……」
ナツメ「エリカがいた場所に案内して。何かわかるかもしれない」
~タマムシジム:エリカのいたとこ~
ナツメ「…………」
トレーナー「あの……ナツメさん?何かわかりますか……?」
ナツメ「…………」
ナツメ(…ダメ。やっぱり何も見えない…。現場にくれば何か見えるかと思ったけど……。)
トレーナー「あの…ナツメさん……?」
ナツメ「ダメだわ…。ごめんね…力になれなくて」
トレーナー「い…いえ…」
ナツメ「それじゃ私は戻るから。みんなも注意してね」
トレーナー「はい…。あ……あの……」
ナツメ「?」
トレーナー「私達はエリカ様のためならなんだって出来ます!エリカ様のためならこの身を犠牲にしても構いません!もし何か手がかりなどがあれば…あの……グスッ」
ナツメ「……フフッ」
ニコッ
ナツメ「大丈夫。エリカは必ず戻る。彼女も伊達にジムリーダーをはってるわけじゃないから」
~タマムシシティ~
ナツメ「ふぅ…」
ナツメ(とはいえ手がかりなんて何もわからないのに…)
プルルルル…
ナツメ「…ん?」
プルルルル…ピッ
ナツメ「はい。もしもし」
『ナナナナナツメ様!!!!ナツメ様!!!!ご無事ですか!!!』
ナツメ「な…何?どうしたの!?」
『今ポケモンリーグから連絡があってその……クチバジムがあらたに襲われたと!!!』
ナツメ「!?」
『それと……ナツメ様』
ナツメ「何!?」
『ヤマブキシティも…襲撃されてしまいました……』
ナツメ「!!!!!!!!!!!」
~ヤマブキシティ:ヤマブキジム~
ナツメ「みんな!!!!」
バタッ!!!
トレーナー「ナツメ様!!!!ご無事でしたか!!!」
ナツメ「何!?みんな平気なの!?大丈夫?襲撃は!?」
トレーナー「はい…。それが……」
ナツメ「!?」
トレーナー「襲撃されたのは隣の“かくとうどうじょう”なんです」
ナツメ「な…なんですって!?」
ナツメ(どういうこと…?私を狙うはずが間違えて隣を襲撃してしまったの…?でも隣はもうジムとしての活動をやめてかなり経つわ…)
トレーナー「ど…どうしたら……」
ナツメ「大丈夫。みんな絶対モンボは常に所持しておくように」
トレーナー「はい…」
ナツメ(なにが狙いなの?犯人は一体…)
※モンボ…モンスターボールの略
《その日の夜》
~セキエイ高原:ポケモンリーグ~
イツキ「みなさん。今回みなさんに集まってもらったのは他でもありません。昨日、そして今日のジム襲撃の件について…」
キョウ「ん?呼んだか?」
アンズ「もう!キョウじゃなくて今日!!恥ずかしいよお父さん!!」
イツキ「………」
キョウ「ファファファファ!!あいやすまんすまん!聞き間違えた!そんなに睨むなイツキ」
アンズ「もう…」
カツラ「ほーほー元気そうだなキョウよ!四天王になってから調子はどうだね」
キョウ「おおカツラさん!うちの娘がお世話になってます」
カツラ「懐かしいなぁ~あんたがジムリーダーやってた頃が。」
キョウ「懐かしいといっても数年前でしょうに!ファファファファファ!!」
カツラ「がっはっはっは!!」
アンズ(もう…)
イツキ「……いいですか?それでは気を取り直して」
ゴホンッ
イツキ「先日のカスミ様、エリカ様に続き今日、昼頃に」
キョウ「え…今」
ゴツンッ!!
アンズ「黙れ」
キョウ「ファい…」
イツキ「マチス様も消息を絶ちました」
タケシ「………何!?」
グリーン「けっ。また前半組だ」
イツキ「………知らなかった方々もおられるようで。皆さんご存知の通りマチス様は軍人上がりのジムリーダー。ちょっとやそっとで不覚をとるような人間ではありません」
ザワザワ…
イツキ「いいですか。これはもうポケモンの有無に留まりません。マチス様までがやられた以上…――――」
グリーン「“皆さんもこれまで以上に注意を払っていただきたい”…だろ」
イツキ「…!」
グリーン「俺は帰るぞ。学校に来たわけじゃねーや」
イツキ「グリーン様!!!!」
グリーン「いけ!ピジョット!!!」
ピジ「ピジョーー!!!!!」
バッサバッサ
イツキ「…………」
ナツメ(グリーン…確かオーキドの孫だっかかしら)
イツキ「困りましたね…まだグリーン様には尋ねたいことが…」
タケシ「…?何かあるのか?」
イツキ「ええ。現在ポケモンリーグ本部はロケット団のリーダー“サカキ”の捜索に全力であたっています」
タケシ「サカキ!!」
イツキ「ロケット団が関与している保証はありません…が、関与していない保証もない」
タケシ「うーん…」
イツキ「トキワジムはもともとサカキ様が経営されていました。なのでもしジム周辺でサカキ様らしき人物を見かければと…伝えたかったのですが」
タケシ「わかった」
イツキ「?」
タケシ「それなら俺が後で直接グリーンに言ってこよう。トキワジムに一番近いのは俺だからな」
イツキ「ええ…そうしていただけるとありがたいです」
タケシ「ああ、いいよ」
イツキ「…でしたら以上で今回の話は終わりです。今回は皆さんの安否を確認する意味もありましたので。各ジムへはポケモンリーグ専用機でお送りいたします。ではまた後ほど…」
ザワザワ
イツキ「あ…そうでした。ナツメ様」
ナツメ「…?」
イツキ「個人的にシバ様がお話されたいようなので」
ナツメ「…シバ?」
~ポケモンリーグ:シバの部屋~
ナツメ「珍しいわね…シバ」
シバ「ああ、時間をとらせて申し訳ない。お前の隣のかくとうどうじょうのことだが…」
ナツメ「やっぱりその事ね」
シバ「何か知っていることはないか?犯人の手がかりや…」
ナツメ「それは本部の方がよく知っているんじゃないの?襲撃されたのはちょうど私が外出していた時だから」
シバ「そうか…わかった。ありがとう」
ナツメ「………」
シバ「……」
ナツメ「やっぱり心配なの…?自分が育った道場のこと」
シバ「当たり前だ!!!!!」
グワァッ!!
ナツメ「…!!!」
シバ「俺は…悔しくてしかたない!!!!あの道場は俺にとっての第二の家だ!!!悔しくないわけがないだろ!!!!」
シバ「くそっ……俺がいれば……」
ナツメ「シバ……」
シバ「お前のエスパーで何かわからないのか!?ナツメ!!!」
ナツメ「……」
ナツメ(シバ…ごめん。私もこんな時に限って…)
シバ「………」
ナツメ「……わからない」
シバ「そうか…。わかった。また何かあれば教えてくれ。」
ナツメ「うん…それじゃあ……。四天王頑張って」
シバ「ああ。気をつけてな」
~トキワの森~
タケシ「夜の森は不気味だな…。この道を通るのも何年ぶりだろうか」
ガサガサッ
タケシ「誰だ!!!」
キャ「ピキー!!」
タケシ「…はは。なんだ…キャタピーか!可愛いなぁ」
キャ「ピキー!!ピキー!!」
タケシ「そういやカスミはいつもこの道を嫌がってたな。オーキドの孫がジムリーダーに就いたときの挨拶もずっとビビってたっけ。ははは」
【数年前】
カスミ「ぎゃー!!!タケシ!!!そこ!そこ!!ひーん!!」
ビー「ビードル!!」
タケシ「しっしっ!なんだよ。ただのビードルだろ?」
カスミ「ああダメ!!!鳥肌たった!!!無理!!出てこい!ヒトデマン!!」
ヒトデ「ヘイヤッ!!」
カスミ「辺り一面に水でっぽう!!」
ヒトデ「ヘイヤッ!!」
ジュバァアアアアアア!!!
タケシ「おおおおおおい!!!!落ち着け落ち着け!!!!」
カスミ「ひぃいいいい!!!!!!」
タケシ「落ち着けぇぇええ!!!!」
【回想終わり】
タケシ「懐かしいなぁ…」
タケシ「カスミ…無事なんだろうか」
ガサガサッ
タケシ「!?」
ガサガサッ…ガサガサッ…
タケシ「キャタピーか?ビードルか?」
ガサガサッ…
タケシ「……それ!」
バサッ
キャ「ピキー!!」
タケシ「キャタピーか。ははは、驚かせやがってこの、」
ジャリ
???「…………」
???「…………」
タケシ「この森は昔から変わらないいい森だな。お前もこの森が好きか?」
キャ「ピキー!!」
タケシ「そうかそうか」
???「………」
???「……行け。ゴース」
《翌朝》
~マサラタウン:けんきゅうじょ~
オーキド「馬鹿もぉぉん!!!!!!」
グリーン「…いっ」
オーキド「お前が身勝手な行動を取ったせいでタケシが犠牲になったんじゃぞ!!!」
グリーン「…………」
オーキド「まったく…。とんだ馬鹿孫だ!!!」
レッド母「まぁまぁ…オーキド博士。お気持ちはわかりますがグリーン君も今回はかなり反省しているようですし」
オーキド「いやレッド母さん。甘やかしてはいかん!」
《そうです!!レッド君のお母さん!》
ツカツカツカ
グリーン姉「ばかっ!!!」
バチィン!!
グリーン「うっ…!」
グリーン姉「あんたはいつも身勝手なことばっかりして!!!反省しなさい!!」
グリーン姉「本当に!!ジムリーダーなんだからあなたがしっかりしないでどうするの!!」
グリーン「………」
グリーン姉「本当に……あんたは……グスッ」
グリーン「…姉ちゃん……」
グリーン姉「本当に無事でよかった……」
ギュッ
グリーン「姉ちゃん……俺…………ごめん……」
~ヤマブキシティ:ヤマブキジム~
ナツメ「…ハッ!ハッ!」
シーーン
ナツメ(全然曲がらない…スプーン……)
ナツメ「…はぁ。これで残すところジムリーダーも4人か。未だに手がかりもなし」
トレーナー「ナツメ様……昨夜からずっと寝ておられないのでは…?何をしていたのですか?ずっとハッハッと…」
ナツメ「あ…いや………////何でもない!!!」
トレーナー「!!!」
ビクッ
ナツメ「あ…ごめん。大きい声出して……あ。そうだ。今日は定期のお参りの日ね」
トレーナー「あ…ナツメ様。こんな時に行かなくても…」
ナツメ「これはジムリーダーとしての勤め。すぐに戻る」
トレーナー「はい…お気をつけて…」
~シオンタウン:ポケモンタワー~
【ジムリーダー達はポケモンへの感謝を忘れないために毎月1回シオンタウンに赴きお祈りが義務づけられている】
ナツメ「フジ老人?」
ガチャ
アンズ「あ…ナツメさん」
ナツメ「アンズ。来てたのね。他は?」
アンズ「あっち」
グリーン「………」
ナツメ「グリーン。珍しいわね」
アンズ「はい…。なんだかオーキドさんにタケシさんの事でこっぴどく叱られたみたいです」
ナツメ「そう…」
コツコツ…
フジ「みなさん。今日もお集まりいただきありがとうございます。」
アンズ「あ…始まる」
フジ「こんな時ではありますが今こそポケモンへの慈しみの気持ちを忘れず…心を一つにしましょう。さぁ…目を閉じて……」
~シオンタウン~
アンズ「終わった終わった!ん~!」
ナツメ(さて…いち早くジムに戻るか……)
アンズ「ナツメさん!」
ナツメ「…ん?」
アンズ「もし良かったらお茶でもしませんか!」
ナツメ「お茶…?お茶って…」
アンズ「あの…私ナツメさんと一回ゆっくり話してみたかったんです!!」
ナツメ「は…はぁ…?」
~シオンタウン:フジ老人の家~
フジ「今日も全てのポケモンが幸せでありますように…」
コンコン
フジ「はい…?」
ガチャ
フジ「…ああ。あなたですか。珍しいですね。何年ぶりでしょうか」
???「…………」
フジ「中でお茶でもいかがですか?今ポケモン達のためにお祈りをしていたところです」
???「……ジムリーダー達は?」
フジ「もう帰られましたよ。ナツメさんとアンズさんはついさっき帰りました」
???「………そうか。わかった。」
ガチャン
フジ「あ…お祈りしていきませんか?あ……あの!」
~ヤマブキシティ:喫茶店~
ナツメ「……」
アンズ「♪」
ナツメ(な…なんでこんなことに……)←押しに弱い
アンズ「本当ナツメさんってカッコいいですよね!!!!私小さい時から憧れていたんです!!それが同じジムリーダーとしてこうして向かい合えるなんて…もう幸せ!!!」
ナツメ「……い…いや」
アンズ「ナツメさんはどうしてポケモンを始めようと思ったんですか!?いつからエスパーが使えるんですか!?好きな食べ物は?好きな色は?彼氏はいますか?」
ナツメ「……う…う………うるさい!」
アンズ「……!」
ナツメ「あ……いや………ごめん。大きい声…」
アンズ「………すいません。私…興奮しちゃって……」
ナツメ「いやそんなことは」
アンズ「…」
ナツメ「コ……コーヒーお代わり…。」
ナツメ(まずい…ものすごく気まずい…何か会話を……)
ナツメ「あ…あの」
アンズ「私…ジムリーダーとしての自信がないんですよね」
ナツメ「え?」
アンズ「お父さんが四天王に選ばれて私がジムを継ぎましたけど…最近負けが続いてる気がして…」
ナツメ「……」
アンズ「特に最近ゴールドとかいう少年にも…」
ナツメ「あ…それ多分私も負けたわ」
アンズ「え…?」
ナツメ「心配しなくてもアンズはジムリーダーとしてちゃんと頑張ってる。私はそう思う」
アンズ「ナツメさん…ナツメ……さん………」
ナツメ「うん…そんな感じ」
アンズ「ナツメさぁぁん…!!!!」
ナツメ「……」
ナツメ(なにこれ)
~ヤマブキシティ~
カラカラカラァン
アンズ「すいません…奢っていただいて…」
ナツメ「いいの」
アンズ「ああもう私ヤマブキジムのトレーナーになりたい!!離れたくなぁい!!!」
バタバタバタ
ナツメ「いや…ちょ!離して!」
アンズ「ああああああん!!」
ヒソヒソヒソ
ザワザワザワ
ヤダ…アレ……ジムリーダーダヨ
ダキアッテルヨ…デキテルノ?
ナツメ(まずい…野次馬が……)
ナツメ「ちょ…ちょいストップ!あんまりジムを空にするのはよくないから帰るよ!ね!?」
アンズ「は…はい」
ちょっと休憩
アンズ「本当に今日はありがとうございました」
ナツメ「はいはい。で、どうするの?サイクリングして帰る?シオンタウンから帰る?」
アンズ「あ…今日は自転車持ってないんでシオンタウンからのんびり帰ります」
ナツメ「そう。じゃあ気をつけてね。犯人がいるかもしれないから」
アンズ「はい。暗くならないうちに帰ります!では!」
シュタッ!!シュタタタタタ!!
ナツメ(早…)
~シオンタウンの下の橋のとこ~
タタタタタタ…
アンズ「ふぅ…半分くらいかな。疲れた」
テクテク
アンズ「ナツメさんでも負けることあるんだ…。なんだか元気出ちゃったな。」
テクテク
アンズ「さぁ!!私も帰ったら練習しまくろう!!!よし!!」
モクモク…
アンズ「…ん?」
モクモク…
アンズ(なにこれ…煙たい……)
ジャリッ
アンズ「………!?」
???「お前は…アンズか」
アンズ(………!!!)
アンズ「何……誰…!?」
アンズ(まさか……ジムリーダー狩り!?)
アンズ「あ……あなたは…」
クラッ
アンズ「うっ……」
アンズ(目眩が……)
モクモク…
ゴース「ヒヒヒヒヒ」
アンズ(ゴース…?そうか……ゴースのガスで……)
???「これで5人目…」
アンズ(まずい…お父さ………)
ガブッ!!
アンズ「いっっ!!!!痛い!!」
クロ「キキー!!!キキー!!!」
アンズ「あ…ク……クロバット!!」
クロ「キキー!!!」
バッサバッサ!!
アンズ「あっ…クロバット勝手に…!」
ゴース「ヒヒヒヒヒ…?」
クロ「キキー!!!」
アンズ「た…戦ってくれるの……?」
フラッ
???「何だ…?」
アンズ(ジムリーダーの底力見せてやる!!)
クロ「キキー!!!」
アンズ「クロバット!!かみつく!!」
クロ「キィー!!!」
グワァァァ!!!
???「ポケモン勝負か…」
クロ「キィー!!!」
???「仕方ない…ゴース。さいみんじゅつ。」
ゴース「ヒヒヒヒヒ…」
フワワワワワワ
アンズ「クロバット!!影分身!!」
クロ「キキー!!!」
シュバババババババ
???「……!!」
アンズ「そうよ!!そこから多重化かみつく!!」
クロ「キキー!!!!!」
ガブッ!!!
ゴース「…!!!!ヒヒ…ヒヒヒ……」
アンズ(よしっ!効いてる!!)
???「……まいったな」
アンズ「クロバット!!仕上げにつばさでうつ!!!」
クロ「キキー!!!」
ビュワッ!!!
???「………はぁ。わかったよ」
バッ
???「お手上げだ」
アンズ「!!!?」
《冷凍ビーム》
ピキキキキキ!!!
クロ「………ギギッ!!!」
アンズ(……え!?)
アンズ「冷凍ビーム…!」
チャポンッ
アンズ(橋の下から……!)
モクモク…
アンズ「あ……」
クラッ
アンズ「クロ…バッ………」
バタッ
クロ「……ギギ…キ……キィ……」
ピクピクッ
《数分後》
???「戻れゴース」
ボシュン
アンズ「……」
???「ジムリーダーもこの程度か…」
ピクッ…ピクッ…
クロ「ギギッ…ギギ」
???「…………ふん」
スタスタ
???「ここはシオンタウンに近い。誰かが気づいてくれるさ。死にはしないだろ」
クロ「………ギギ…」
~カントー上空~
クロ「…ギギッ…ギギィ……」
フラフラッ…
クロ「キィキィ……」
バッサ…バッサ……
クロ「ギギィ……」
フラフラ…
~セキエイ高原上空~
クロ「キキー……」
フラフラ…ドサッ
クロ「キキー…!!!」
ピカピカビカッ!!!
※クロバットのあやしいひかり!!
~セキエイ高原:ポケモンリーグ~
ピカピカビカッ!!!
???「……ん?」
ピカピカビカッ
???「……!あれは…まさか…クロバット」
???(ま…まずい……!)
~同じくポケモンリーグ~
ピカピカビカッ!!!
キョウ「……ん?誰だこんな夜中に…」
チラッ
キョウ「あ……あれは………!」
~セキエイ高原~
タタタタタッ
キョウ「そのクロバットは…!!」
イツキ「あ…キョウ様。先ほどの光…」
キョウ「クロバット…!お前は!」
クロ「…ギギィ……」
キョウ「……」
イツキ「キョウ様…」
キョウ「……間違いない。アンズのクロバットだ…」
イツキ「…!!」
キョウ「……とりあえずセンターで治療だ。イツキ…手伝ってくれないか」
~セキエイ高原:ポケモンセンター~
キョウ「……」
イツキ「キョウ様…。アンズ様は…」
キョウ「ジムにも電話したがまだ戻らないみたいだ…」
イツキ「そうですか…」
キョウ「はぁ……」
イツキ(………)
カンカンカンッ!!
カリン「ちょっとちょっとちょっと!!!こんな夜中に何事!?」
イツキ「カリン様…アンズ様のクロバットが…」
カリン「えぇ!?なんで?」
イツキ「………」
カリン「ま……まさか…アンズちゃんが…?」
キョウ「……すまない。暗い顔をしていても仕方ないな」
カリン「キョウ……あんた…」
イツキ「……」
カリン「どうするの?」
イツキ「とりあえず各地のジムリーダーに連絡ですね」
カリン「………ロケット団は?」
イツキ「わかりません。まったく尻尾も見えません」
カリン「そっか…」
イツキ「………」
カリン「今はそっとしてあげよ…」
イツキ「そうですね」
スタスタスタ
キョウ「……」
キョウ(アンズ……)
《翌日》
~ヤマブキシティ:ヤマブキジム~
ナツメ「……」
トレーナー(ナツメ様…アンズ様の件でずっと思い詰めてるみたい…)
ヒソヒソ
トレーナー(最後に一緒にいたのがナツメ様だったみたいね…)
ヒソヒソ
ナツメ「……」
ナツメ(アンズ…あの時ちゃんと引き止めていれば……)
~事件があった橋のところ~
ジュンサー「なるほど…で、クロバットが示したのがここだということね」
キョウ「ああ……」
ジュンサー「セキエイ高原のジョーイさんの話ではクロバットの傷の跡は氷タイプの技によるものと言っているわ」
キョウ「氷タイプ……」
ジュンサー「しかもかなり的確に急所にあててる。かなり鍛えられたポケモンね。野生とは考えにくいわ。」
キョウ「なるほど…。カントーには氷タイプのジムはないな……」
コツコツコツ
キョウ「……ん?」
ナツメ「……」
キョウ「ナツメさんか」
ジュンサー「あら。ヤマブキジムのナツメさんね。あなたもここへ?」
ナツメ「いや…」
キョウ「……わたしが呼んだのだ。彼女に話を聴きたくてな」
ジュンサー「?」
【ナツメはジュンサーに知っているだけの話をした】
ジュンサー「なるほど…。じゃあヤマブキシティから出てからはわからないのね」
ナツメ「はい」
キョウ「……今日はすまなかったな呼び出して。今現在カントーで残っているジムリーダーはナツメさんを入れて3人だ。状況は切羽詰まっている」
ナツメ「そうですね」
キョウ「ヤマブキシティまではポケモンリーグが責任をもって送り届ける。ジムに帰っても十分気をつけてくれ」
ナツメ「はい」
ナツメ(せめて……テレパシーだけでも使えれば……)
ジュンサー「じゃあ私は引き続き捜査を続けます。ロケット団の件もありますから」
キョウ「ああ」
~ポケモンリーグ専用ヘリ~
ババババババババ
キョウ「……」
ナツメ「あの……キョウ」
キョウ「なんだ?」
ナツメ「キョウはなんで四天王になったの?」
キョウ「申請が来たからだ。ある日突然な。」
ナツメ「申請?」
キョウ「そうだ。四天王変革期にな」
ナツメ「なるほどね」
キョウ「……どうした?」
ナツメ「いや…なんでもない」
キョウ「……」
ナツメ「……」
キョウ「ナツメさんには見抜かれそうだな。本当は……娘に…アンズにジムを任せてみたかったという気持ちが強いよ。アンズは…私以上のトレーナーの才能を持っていた」
【それからしばらく事件は影をひそめ、ジムリーダー達が狙われることはなかった】
【しかし依然として事件解決の糸口は掴めないまま時間だけが過ぎた】
~セキエイ高原:ポケモンリーグ~
シバ「ぬう…仕方ないだろうな」
イツキ「はい。では決定ということで」
カリン「そうね。そもそもこのポケモンリーグはカントー地方だけを統轄しているわけではないもの」
シバ「うむ」
キョウ「……」
【ポケモンリーグでの話し合いが行われた翌日】
~ヤマブキシティ:ヤマブキジム~
ナツメ「また出直しておいで!」
挑戦者「くそぉ!!また来ます!!」
ダダダダダダッ
ナツメ「ふぅ……。こんな時でも挑戦者は来るのよね」
パチパチパチ
ナツメ「!?」
???「素晴らしい…さすがジムリーダー。」
ナツメ「だ…誰!?」
ナツメ(まさか…ジムリーダー狩り!?)
???「ふふふふふ」
ナツメ(気配は全く感じなかった…!)
???「行け…ゴース!」
【同時刻…】
~グレンタウン:グレンジム~
カツラ「何者だ…!挑戦者か!?」
???「挑戦者…?ハァ…違うよ」
カツラ「何…?なら……ジムリーダー狩りか!?」
???「………」
~トキワシティ:トキワジム~
グリーン「なんだお前は!!」
???「ワハハハハハハハ!!!!粋のいい子供だ!!正体を現そうか!!」
バッ
グリーン「………!」
シジマ「はじめましてグリーン君!わたしの名前はシジマ!ジョウトでジムリーダーをしている!ワハハハハハハハ!!!!」
~グレンタウン:グレンジム~
バサァ
イブキ「ふぅ…極秘だからってこそこそするのは気分悪いわね」
カツラ「な…お前は……」
イブキ「そうよ」
カツラ「…誰だっけ?」
イブキ「はぁあああああ!?」
~ヤマブキシティ:ヤマブキジム~
マツバ「さぁ自己紹介して。ゴース」
ゴース「ヒヒヒヒヒ!」
ナツメ「あなたは確か…ジョウトのジムリーダー!マツバ!」
マツバ「ご名答!お初にお目にかかります。ナツメさん」
ナツメ「なんでジョウトのジムリーダーがここに…!?」
ああ限界です
マツバ「ええ。もちろん僕だけではないですよ。ジョウトからはシバさんの紹介のシジマさんとワタルさんの紹介でイブキさんも一緒に来ました」
ナツメ「なんで…?」
マツバ「カントーでの事件の数々、メディアでは報告されていませんがジョウトのジムリーダー達は全員知っていました。ピンチの時はお互い様です。今日はとりあえず僕がナツメさんを護衛します」
ナツメ「は…はい?」
マツバ「よろしくお願いします。フフフ」
ナツメ(な…なんなのこれ)
~シオンタウン:ポケモンタワー~
マツバ「わ…これが有名なポケモンタワーか!!ゴースト使いとして一度は来てみたかったんだ!!」
ナツメ「はいはい…。満足した?」
マツバ「写真写真!!はいチーズ」
ナツメ「はいはい……ってちょっと!」
パシャッ
マツバ「素晴らしい…!ナツメさんのバックにタワーだ!ありがとうございます!」
ナツメ「まままままま待ちなさい!!!勝手に撮ってんじゃないの!」
マツバ「でもはいチーズって言いましたよ」
ナツメ「急にするから!!」
マツバ「えーと…写真を出すには…」
ベーーッ
マツバ「出た出た!」
ナツメ「聞いてるの!?」
~セキエイ高原:ポケモンリーグ~
プルル…プルル…
イツキ「はい…はい…」
シバ「誰からの電話だ?」
イツキ「ナツメさんです。ジョウトのジムリーダーに関しての苦情のようです」
シバ「……」
~マサラタウン:けんきゅうじょ~
オーキド「なんじゃ。急に来られるとびっくりするぞ…キクコ」
キクコ「やぁ。オーキドのじじい」
キクコ「こうして顔を合わすのも何年ぶりかのう。例のレッド君がチャンピオンになってから以来か」
オーキド「そうじゃな」
キクコ「カントー中でジュンサーさんがあくせく走り回ってるよ。ロケット団がどうとか言ってる。今回のこともロケット団の仕業だと思ってるみたいだね」
オーキド「ああそうじゃな。」
キクコ「サカキと私とオーキドといえば現役時代は野山をかけずり回って共に修業した仲。懐かしいじゃないか」
オーキド「……」
キクコ「オーキド。協力してやったらどうだい」
オーキド「…何のことじゃ」
キクコ「お前…サカキの居場所…見当がついておるんではないか?」
休憩
キクコ「お前…サカキの居場所…知っておるのではないか?」
オーキド「………」
キクコ「………ふ」
オーキド「………」
キクコ「冗談だよ。あんたがサカキの居場所を知っていたら私も知ってるはずさ。気にしないの。少しからかっただけさ」
オーキド「…キクコ。」
【それは…ちょうど同じ頃だった】
~アサギの灯台~
ミカン「いや…やめてください……いや……」
???「いけ…ゴース……」
ミカン「き…きゃああああああ!!!」
~マサラタウン:けんきゅうじょ~
オーキド「…キクコ」
キクコ「ん?」
オーキド「おそらくじゃが…サカキは今カントーにはいない。ジョウトにいる」
キクコ「……本当かい?」
オーキド「ああ…。実はわしもわしなりにサカキの居場所を追っていた。覚えているか…3人で作った秘密基地。イワヤマトンネルの近く。」
キクコ「懐かしいな」
オーキド「…わしらしか知らないあの場所に落ちておった。これじゃ。」
コトッ
キクコ「…モンスターボール」
オーキド「中は空っぽじゃ。しかしよく見てみぃ」
キクコ「…………これは」
“サカキ”
オーキド「……」
キクコ「サカキ……カントーを捨てたのか」
キクコ「こんなモンスターボールまだ持っておったのか…。私なんかとうの昔に捨てちまったよ」
オーキド「どういうつもりでカントーを離れるのは知らんが…わしは今回の件がサカキの仕業とは思えん」
キクコ「だから情報提供はしないってかい」
オーキド「……」
キクコ「私が話しちまったらどうするんだい?」
オーキド「構わん。お前だから話したんじゃ。」
キクコ「……ふん。オーキドのじじいが。」
星
~アサギシティ:ポケモンセンター~
記者「ミカンさんの容体は!?意識はあるんですか?犯人の手がかりは?」
パシャッパシャパシャ
ジョーイ「あ…あの取材関係の方はお入りできません!他の利用者の迷惑になりますのでお帰りください!それでは!」
ウィーン
~アサギシティ:ポケモンセンター内~
ミカン「……ジュンサーさん…」
ジュンサー「大丈夫よ。ミカンさんはゆっくりしてて。ここは安全だから」
ミカン「アカリちゃん…」
ジュンサー「アカリちゃんには何も危害はなかったわ!今も元気に灯台で仕事してる」
ミカン「よ…良かった……」
ガチャ
ジョーイ「ジュンサーさん…。なんとか取材は表で食い止めておきました」
ジュンサー「ありがとう。ミカンさんもだいぶ安定してきたみたい」
ジョーイ「良かったです…。とりあえずしばらくはゆっくりしてもらって大丈夫ですから。ジュンサーさんもお部屋ご用意いたしましょうか」
ジュンサー「いえ…私は夜には失礼しますので。また何かあればご連絡ください」
ジョーイ「はい。わかりました。」
~ヤマブキシティ:ヤマブキジム~
ナツメ「ついにジョウトでもジムリーダーが狙われ始めた」
マツバ「う~ん…これはどうするべきか」
ナツメ「うん…ってあなた。昨日ここに泊まったの?」
マツバ「はい。ナツメさんの寝顔はバッチリ写真におさ………」
フワッ
マツバ「………へ?浮いてる?」
ナツメ「もっと高く…」
フー「フーディン!!」
マツバ「わ!わ!わ!降ろして!!!!写真は嘘ですから!!!!ちょっと!!ねぇ」
ちょっと落ちます
おはようございます
ナツメ「……とりあえず事件を整理しよう。フーディン」
フー「フーディン」
フッ
マツバ「…へ」
ドシャ
マツバ「オウッ!」
ナツメ(待ってなさい犯人…!)
ナツメ「まず最初にカスミとエリカがジムで攫われる。エリカに関してはジムの女の子達がかなり目撃してる。この日を一日目とするわ」
マツバ「OK」
ナツメ「すると2日目。マチスがジムで被害に合った。これは目撃者なし」
マツバ「そうだったね」
ナツメ「そして3日目、タケシがトキワの森…」
ナツメ(…………!)
マツバ「ん……どうした?」
ナツメ「……おかしい」
マツバ「おかしい?」
ナツメ「この事件……多分ロケット団の仕業なんかじゃない………!こうしちゃいられない!」
ダッ!!
マツバ「あ…ちょっと!!」
~セキエイ高原:ポケモンリーグ~
ナツメ「……」
マツバ「ハァハァハァ…どうしたんですかナツメさん…フゥ」
ナツメ「……マツバ。自分のポケモンは自分で守りなさいよ」
マツバ「はい…?一体どういう…」
ナツメ「……」
マツバ「……?」
ナツメ「今回。この事件の黒幕はポケモンリーグにいる!」
マツバ「…!?」
~セキエイ高原:ポケモンセンター~
シバ「準備はしておいたぞ」
ナツメ「ありがとうシバ」
マツバ「え……シバさん!?準備…?」
ナツメ「行くわよ」
マツバ「あっ……ちょっと!!ナツメさぁん!!!」
タタタタッ
シバ「…………」
シバ(………ナツメ………俺は……)
~ポケモンリーグ:イツキの部屋~
イツキ「……」
カリン「……」
シバ「……」
キョウ「……」
マツバ「あ…みなさん初めまして…ハハッ」
マツバ(重いなぁ…)
ガチャ
コツコツコツ…
ナツメ「ポケモンリーグのみなさん。あらためて自己紹介します。ヤマブキシティ、ヤマブキジムのナツメです。」
シーン
ナツメ「今回シバを通じて集まってもらったのはただ一つ。“真実”を明かすためです」
ナツメ「まずは簡単に事件の整理をします。まず初めに…カスミとエリカが消息を絶った。エリカに関してはジムのトレーナーが目撃している」
イツキ(………)
ナツメ「そしてマチス。これも目撃者はなし。そしてアンズ…さらに昨日のミカン」
カリン「………」
ナツメ「私はポケモンリーグに問います」
バンッ
ナツメ「目撃者がいないのなら…なぜカスミやマチスが“ジムで”攫われたと知っているのでしょう。」
マツバ「………!」
ナツメ「何を隠している…ポケモンリーグ」
ナツメ「………!」
マツバ「ナ…ナツメさん」
ナツメ「何か反応を……!」
マツバ「ナツメさ……」
ナツメ「何か言えポケモンリーグ!!!」
イツキ(………)
スッ
ナツメ「…!」
イツキ「………」
パチパチパチ
イツキ「素晴らしいナツメ様。本当に素晴らしい。」
イツキ「さすが叡知の申し子。同じエスパー使いとして誇りに思います。目の付けどころが違いますね」
ナツメ「………!」
イツキ「ナツメ様のおっしゃる通り。僕も……」
カリン「ヘルガー!!!」
ボシュン!!!
ヘル「ガルルルルル」
カリン「ナツメを守って!ヘルガー!!!」
ヘル「グルルルルルルルァァ!!!!」
イツキ「!?」
1時間ほど落ちます
イツキ「カリン様…?」
カリン「ナツメにそれ以上近づかないで!」
ヘル「ガルルルルル」
イツキ「何を勘違いしているのですか?僕もナツメ様と同じく…」
カリン「ヘルガー!!あくのはどう!」
ヘル「グルルァァ!!!!」
ナツメ「…待って!!!」
ナツメ「待って!!」
カリン「……ナツメ」
ナツメ「これ以上争っても無意味。私の推測には穴が多すぎるわ。今日はみなさん集まっていただいてありがとうございました」
カリン「ね…ねぇ。それでいいの…?イツキも追い詰めて……」
ナツメ「カリン」
カリン「!」
ナツメ「“イツキ”が黒幕だという証拠がある…?それとも……」
カリン「…」
ナツメ「イツキを悪者にしたいの?」
カリン「な!?」
キッ!!
カリン「ナツメッ!!!!」
シバ「やめろ2人とも!!!」
グワッ!!
~セキエイ高原~
ナツメ「はぁ…」
ポンッ
シバ「ナツメ。ヘリで送ってくれるそうだ」
ナツメ「…シバ……」
シバ「落ち込むことはない。お前の担架は見事だったぞ」
ナツメ「お…落ち込んでなんか……!!!」
シバ「それに…―――」
ババババババババ
ナツメ「…それに?」
シバ「いや…なんでもない」
ナツメ「シバ…?」
シバ「でも気を抜くなよナツメ。敵は“意外な場所”に潜んでいる」
ナツメ「………」
シバ「それに…本当の敵はお前のすぐ近くにいるかもしれない。そのことを肝に銘じておくことだ」
~ヤマブキシティ:ヤマブキジム~
ナツメ「今日はなんだか疲れた…」
マツバ「もう休んだ方がいいですよナツメさん。僕も…ふぁ~…疲れました」
ナツメ「うん。そうする」
マツバ「はい」
ナツメ「………」
マツバ「………」
ナツメ「いや、出てけよ部屋」
ガチャン
マツバ「ふう…」
トレーナー達「マツバ!ナツメ様は…?」
マツバ「もうおやすみになられたようです」
トレーナー達「そうですか…よかった」
マツバ「ええ」
ポンッ
マツバ「いけ…ゴース、ゴースト、ゲンガー」
ゴース「ヒヒヒヒヒ」
ゴースト「…ヒッヒッヒ」
ゲンガー「ゲッゲッゲ!」
トレーナー達「!!?」
マツバ「さて、ナツメさんは僕の“さいみんじゅつ”でぐっすり眠っている。僕もそろそろ仕事を始めるか…」
トレーナー達「マ…マツバ!!!!」
マツバ「迂闊だったね。ジムのトレーナー達」
トレーナー達「!?」
マツバ「シジマやイブキは四天王の推薦でやってきたけど…じゃあなぜ僕はここにいる?」
ゾワッ…!
マツバ「それは僕が“自らの意志”で来たからだ。このヤマブキジムに」
トレーナー達「貴様…!!!」
マツバ「ジムトレーナーが束になろうとジムリーダーに勝てるものか!!!」
【…そして】
【翌朝】
~ヤマブキシティ:ヤマブキジム~
ナツメ「………zzz」
ナツメ「………zz……あ」
ガバッ
ナツメ「私いつの間に……っ!」
ズキッ
ナツメ「いつつつつつ…なんでだろ。頭痛い…」
ガチャ
ナツメ「おはよう………みんな」
トレーナー達「ウッ……」
ナツメ「………」
ゾゾッ
ナツメ「………!!!!」
ナツメ(何……!?何があったの……!?)
トレーナー達「ナツメ様……。マ………マツバが……マツバ……」
ナツメ「な…なにがあったの!!!!マツバが何!?」
トレーナー達「犯人は……マツバでし…た………」
ナツメ「…………ッッッ!!!!!」
少し落ちます
~ヤマブキジム~
ナツメ「しばらくジムを頼む…!」
ナツメ(はやく誰かに伝えないと…!)
ズキィ!!!
ナツメ「うううっ!!!」
クラッ
ナツメ「目の前が……霞む……」
フラフラッ…
ナツメ「や……ば……」
ドサッ…
???「………ナツメ…?」
~シルフカンパニー11F~
ドサッ!!
???「ずっと見張っていて正解だったよ…」
マツバ「……ぐっ……くそ…!」
???「皆が失踪したジムリーダーに気をとられている間にお前だけはナツメが超能力を使えなくなっていることに目をつけた」
マツバ「ああ…俺はゴースト使いだからな…!ナツメのジムにはエスパー以外にゴースト使いも少なからずいる」
???「なるほどな」
マツバ「お前だろう…。ナツメの超能力を奪ったのは!」
マツバ「キクコ!!」
キクコ「…………」
マツバ「キクコ!!お前ならナツメの超能力を奪うことができる!」
キクコ「……」
マツバ「“あくむ”」
キクコ(ほう…こいつそこまで……)
マツバ「毎晩ナツメが寝る時間にあくむを使いナツメの力を知らず知らずのうちに奪った!ナツメのジムトレーナーの中にスパイでも潜り込ませていたんだろう」
キクコ「さすが…しかしもう遅い。お前がどうあがこうと状況は変わらんて」
ピッ
ミカン『はい…。犯人はゴースを使って……はい。△△日の〇〇時頃です』
マツバ(ミカンさんの…インタビューの様子!?)
ピッ
キクコ「いいかい?この時間私はオーキドの元にいた。それはオーキドが一番よく知っている」
マツバ「何!?」
マツバ(じゃあどうやったっていうんだ…!?)
キクコ「じゃあどうして…って顔をしてるね」
マツバ「!!」
キクコ「あんたにもそのうちわかるさ…。」
マツバ「……」
キクコ「……」
マツバ「………ふふふ」
キクコ「…どうした」
マツバ「キクコ…明けない夜は無いのと同じように悪夢は必ずいつか覚める」
キクコ「?」
マツバ「知ってるかキクコ。僕は…」
マツバ「ナツメのあくむを食った」
【僕はナツメのあくむを食った】
【わかるかい…?】
【エスパー少女ナツメの復活だ!!!!】
~ヤマブキシティ~
ナツメ(だ……誰………?)
???「ナツメ…?あんたナツメだよな?」
ナツメ(誰でもいい……頼む……犯人は……マ…)
グリーン「や…やばそうだな!!すぐポケモンセンターに連れてってやる!!」
ナツメ(違う……違うの……!)
グリーン「え…ええと……!!」
《違う…違う…》
グリーン「!!」
ゾワッ
グリーン「違う…?何だ今の声……?」
《違う…》
《違う…違うの……》
キィィーン
グリーン「ああああああ…頭がおかしくなりそうだ……!!」
ナツメ(違う…違う…犯人はマツ……)
《それも違う!!!》
キィィーン
ナツメ(!?)
ナツメ(誰…?誰かのテレパシーが…誰…?)
《違うよナツメ…。真の犯人は……――》
ナツメ(誰のテレパシーなの…?真の犯人…?)
すいません
途中で急に落ちますが夜の12時には復活すると
~セキエイ高原:ポケモンリーグ~
イツキ(真の犯人はキクコだ…!マツバじゃない……!)
《誰…?あなたは……?犯人はキクコ…》
イツキ(……そう…。犯人はキクコ。シバが全て教えてくれた)
《シバ…?近くにシバがいるの……?》
イツキ(………ああ。シバは謝りたいようです。すまなかった…と)
《なんで……なんでシバが謝るの…?なん……》
プツッ
イツキ「ハァハァハァ!!切れてしまいました!!」
シバ「………そうか」
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