男「あー、空から女の子とか降ってこないかな…」 (89)

友「うぇーいwwwおつかれーwwwwwww」

男「(別に疲れてないけど)ああ、うん。おつー」

友「俺昨日二時間しか寝てないんだよねーwwwww○○見てたらさーwww
  あ、○○ってアニ↑メ↑なんだけど、普通に面白れーんだはwwwww」

男「(だは?)ふーん、そう」

友「二限かったるいから帰って寝るはwwww代返よろしくwwwwwんじゃおつかれーwwww」

男「おつー…………ああ言う奴って、三年後くらいにはもうアニメ観てないんだろうな…
  ていうか、俺二限目のやつ履修してないんだけど…………まあいいか」

男「俺もアクセサリーとか菓子とか作る某魔女作品からアニメ観てるけど
  そしてエロゲにまでどっぷり浸かってるけど、趣味は隠してオタ仲間もいないという……」

男「大学つまんねー……なんかこう、エロゲ的イベントは起きないもんかね」

男「ちょっと古いけど、空から女の子が降ってきたりさぁ!」

…………

男「…いや、見上げてどうするよ。空しかねーよ」

???「あの、降りましょうか?」

男「え?」

???「だからその、私でよければ降りましょうか?」

男「誰?どこ?」

???「後ろにその…浮いているんですけど」

男「浮いているって…?」

バッ

女「あ、はじめまして」バッサバッサ

男「(なにこの子、羽ついとる……)」

男「どういうことなの…?」

女「通りすがりの者ですが、女の子が空からふって欲しいということでしたら叶えてあげられるかと思いまして
  お声掛けしました」バッサバッサ

男「…なんで羽はえてんの?」

女「鳥の精霊らしいです。先日お亡くなりになったピー太郎様がどうしてもご主人様に恩返しをしたいとのことで
  その代行に向かう途中なのですが」

男「先日亡くなったピー太郎?あ、それ俺ん家のやつじゃないかな」

女「まあ、それは偶然ですね。……では、ちょっと空からふりましょうか?」

男「(ピー太郎…部屋で放し飼いにしてたらドアに頭ぶつけて逝ったアホな子だったが
   あいつ、そんな義理がたい奴だったのか)」

男「(突然の出会いじゃないと意味ない気もするけど、せっかくの申し出だしな)」

男「じゃあお願いしようかな」

女「はい、おまかせください」バッサバッサ

男「あ、パンツ…白か。ふむ」

バッサバッサ バッサバッサ

男「あの子、ずいぶん高く飛ぶな。10メートルくらいあるんじゃないか?」

/ではいきまーす\

男「はーい(あれ、なんか嫌な予感する…)」

ピューーーーー…………

ゴッ

男「ゴフッ…!」

女「あっ、あれっ!?キャッチしてくださるのでは…!?」

男「」

女「あのあの、大丈夫ですか?」

男「」

女「えっとぉ~……」

―完―




女「い、一応ピー太郎様の恩はお返しできました…よね?
  では失礼して」

男「待って!」ガシッ

女「ひっ!」

女「ぞ、ぞんびっ!?」パシーン

男「翼ビンタいてぇ!だけど何だろう、この胸のトキメキは……じゃなくて!
  なんで殺そうとしたの!?つまりなに、俺の不注意でピー太郎が死んだから
  その報復ってこと!?」

女「そんなっ、違いますよ!私はただご要望どおりに空から降っただけです!
  あなたが受け止めてくれなかったんじゃないですか!私だっておしりを打って痛かったんですよ?」

男「ただの大学生エロゲーマーにそんな体力あるわけないでしょうが」

女「そんなの願っておいて無責任ですよ。私、痔になっていたかもしれないんですよ?」

   → じゃあ確認しよっかフヒヒ
      …サーセン     

男「…………」

      じゃあ確認しよっかフヒヒ
ピッ →  …サーセン

男「…サーセン」

女「うー、私にも要領の確認をしなかったという非はありますから、そう素直に謝られると…
  あなたも死にかけたわけですし…とするとお互い様ですかね?」

男「そうかもね」

女「じゃあ恩返しできていない…?」

   → よし、ならば体で払ってもらおうか
      もういいよ

男(はい、エロゲ脳です)

      よし、ならば体で払ってもらおうか
ピッ →  もういいよ

男「もういいよ」

女「え?でもまだピー太郎様の…」

男「いや、あいつが俺のことを大切に思ってくれていたって知ることができた
  それだけで充分だよ」

男(ていうかエロゲ的イベントっていざ起こってみるとめんどくさい
  常人ならいつか死にそうだし、やっぱ二次元が最高だはwwww)

女「」ウルウル

男「ちょっ、なんで泣いてんの?」

女「うう…お二方の深い絆に感動してしまって…」

男「深い…かなぁ」

男(初めての独り暮らしが寂しくて飼ったからそれなりに可愛がったけど
  割とエサとかあげ忘れていたんだよな)

女「わかりました。ピー太郎様にはそのように伝えておきましょう、今度!」

男「はい………今度?」

女「ええ。ちょっとすぐにはお伝えできない事情ができましたので」

男「ほう…」

男「で、その事情って?」

女「はい。というわけですので男さん…
  私を飼ってください」

男「…はい?」

女「ですから私を飼ってください!」


   → よぉし、たっぷり可愛がってあげるよグヘヘ
      謹んで辞退いたします

男(いや、これはもう面倒くさいとかそういう以前にね)

男(食費とか考えたらね、答えは自然とね…)

      よぉし、たっぷり可愛がってあげるよグヘヘ
ピッ →  謹んで辞退いたします

男「謹んで辞退いたします」

女「ええっ!?」

男「当り前でしょうよ」

男(食費の他にもスペースの問題とか。あと部屋にはエロゲタワーがあるし)

女「そんな、ひどい!私を捨てるんですか!?」

男「捨てるも何も拾ってすらいないんですが」

男「ていうか、なんで俺が君を飼うなんて展開になるわけ?」

女「だって羨ましいじゃないですか。私もピー太郎様のように可愛がられたいです…
  私、ご主人様がいたことないんですよ」

男(そりゃ見た目ほぼ人間だしなぁ)

女「」グッグッ

男「そんな力強くまばたきしてどうしたの?」

女「女の涙は武器だとっ…聞いたことがあるのでっ…!」グッグッ

男「はあ…(言ったら意味ないだろ)」

女「よっ、ほっ…!」グッグッ

男(女の武器ねえ…おっ、そうだ!)

男「やっぱり無理だって」

女「どうしてですか?」

男「ほら、男と女が一緒に暮らすってのはさ、倫理的によくないなって」

女「ピー太郎様とは一緒に暮らしていたじゃないですか」

男「………ん?あいつはオスだろ」

女「いえ、女の子でしたよ?」

男「だってペットショップのおじさんが…」

女「いえ、ですから女の子でしたよ?」

男「マジかよ…」

男「まあほら、見た目的にね?あいつは鳥だったから」

女「私も変化できますよ」ボンッ

女「どうです?品種まで自在ですからピー太郎様にそっくりでしょう?
  これなら問題ありませんよね」

男「…食費とか場所とかね?」

女「食費はかかりませんよ。私は精霊?ですので食べなくても平気ですから
  場所もピー太郎様と同じだけいただければ結構です」

男「……趣味とかね?」

女「はい、聞いています。えろげーですよね?なんでもタワーの上が居心地いいとか」

男「oh...」

女「ちなみに以下なにを言われてもゲーム特有の無限ループっぽくなります」

男「そう言われてm」

女「私を飼ってくださいますよね?」

男「えー…」

女「それは『ええ』という肯定の返事と受け取りました
  ご主人様、不束者ですがよろしくお願いします」

男「君、絶対面倒くさい奴だよね」

女「メンとドウが臭いのは剣道部の方ですよ?」

男「そういうのいいから」

―男の家―

男「で、結局」

女「うふふ、うふふ…」

男「押し切られる形で連れてきちゃったわけだが」

女「えへへっ、えへへ~っ」

男「場所は取らないと言っておきながら人の形に戻ってるわけだが」

女「ふーん、ふーん」バッサバッサ

男「羽毛が舞ってるわけだが」

女「一緒にゲームしませんか、ご主人様!」

男「エロゲしかないわけだが」

女「ええっ!?だってピー太郎様の話では対戦ゲームなるものがあると…」

男「あったけど二日前にハードもろとも売ったよ。エロゲ買いすぎて家賃分が足りなくたったから」

女「じゃ、じゃあ野球をしましょう!」

男「唐突な…無理だよ。俺は昔の怪我のせいで指が曲がっていて
  バウンドかフォークボールしか投げられないから」

女「それは嘘です」

男「……俺インドア派だから。あとほら、バットもボールもないし」

女「何かして遊びましょうよ~」バッサバッサ

男「悪いけど飯を食って三限に出ないといけないから」

女「そんなぁ」バッサバッサ

男「その羽ばたくのやめて。掃除が大変だから」

女「だってヒマなんですもん」バッサバッサ

男「だから羽ばたくなって。もぐよ?」

女「」バサッ…

男「今日の昼飯は手羽先かな」

女「」ピタッ

女「じゃあえろげーでもいいです。勝手にやってます」プイッ

男「やめてそれスゲー恥ずかしい」

女「ご主人様が女騎士凌辱もの好きなのは聞き及んでいますから心配無用です
  ピー太郎様のおかげで鳥業界では有名な話ですよ」

男「……あのくそ鳥が!」

女「そういうわけですので安心してご飯を召し上がってください」

…………

……

女「あれ、画面が真っ黒に…動かない。ご主人様、これ壊れてますよ!
  修理に出しましょう!」

男「エロゲなめんな!全部が全部パッチを出してくれると思うなよ!」

>男「エロゲなめんな!全部が全部パッチを出してくれると思うなよ!」

…泣いた( ;´Д`)

男「じゃあ大学いってくるから」

女「おともしm」

男「留守番よろしく」

女「ご主人様、外に放したとしても私はどこかに飛んでいったりしませんよ?」

男「論点はそこじゃない。そもそも部外者は立ち入り禁止だろ、普通」

女「一人や二人まぎれこんでも気づかれませんって」

男「翼がついてなければね」

女「鳥になれば…」

男「それだと屋内に入れないだろ」

女「うー…まあ何と言われようとついて行くんですけどね
  それにほら、私って精霊?だからご主人様以外には認識されませんし」

男「それ最初に言えよ
  …んー、大人しくしているなら……しかたないな」

女「えへへっ、ありがとうございます」

男「構っていたら遅れるからな」

女「照れ隠ししなくてもいいんですよ~。私は優しいご主人様が大好きです
  ツンデレっていうんですか?素直じゃないところも含めて、お慕いしていますから」

男「いきなり何を…ってか、ツンデレじゃねーよ///」

女「かわいいですよ、ご主人様っ」バッサバッサ

男「……うっせ///」

友「うぇーーいwwwwお疲れーwwww」

男「おつー」

女(うぇーいっwwwお疲れ様でーすwwww聞こえてないと思いますけどwwwww)バササッバササッ

男(こいつテンションたけーな)

友「さっき酒飲んできたwwwwwこれ内緒なwwwwwww」

女(うぇっ?wwww本当ですか?wwwww友さんはちょい悪ですねーwwwwww)

男(……うぜぇ)

友「おう、どうした男?wwww元気ないけど風邪か?wwwww」

男「いや、基本的には元気だけど…」

女(うぇーいうぇーいwwwwロイヤルストレートフラッシュうぇーーーーいwwwww)

男「ちょっと耳鳴りが…」

―講義中―

女「」バッサバッサ

男(うるせーなぁ…)

―小テスト―

女「」スイーッ

女(ご主人様、そこはBが正解みたいですよ!)バッサバッサ

男(…たまにはやるじゃん)

―三限目終了―

友「うぇーいwwwお疲れちゃーんwwww大学にもなって小テストとかマジないはwwwwww
  あんなもんわかるかってwwwww」

女(うぇーいうぇーいwwwwwwお疲れ様でーすwwwwwwwうぇーーーいwww)バッサバッサ

男「実は騒ぎたいだけだろ、お前」

友「お前このあと何かあんの?wwwwww」

男「四限があるけど」

友「マジかよwwwww俺は友BとC達でカラオケからの飲み会すっからwwwww
  お前も終わったら合流しろよwwwwww」

男「えー…金ないしどうすっかな…」

友「貸wしwてwやwんwよwwwww俺バイト週五で入ってっからwwwww」

男「どうすっかな…」チラッ

女「」バッサバッサ

男(騒ぎたいかな。いや、でもなんか断ってほしそうな顔にも見える
  てか、なんであいつに重きを置いて考えてんだ、俺…)

友「早く決めろよwwwwwww空気次第では徹マンもありだしwwwwwww
  俺らかなり気合い入ってっからwwwwwwww明日の一限休む気マンマンだからwwwww」

男「うーん…」チラッ

女「」バッサバッサ

男(なに考えてんのかわかんねーけど、初日から放っておくのも可哀相かな)

友「どこ見てんだよwwww」

男「いや、別に
  それより今日はまあ、遠慮しておくわ」

友「マージかよwwwwwwノリ悪ィwwwwwwwwじゃ、俺もう行くからwwwwwwwお疲れーwwww」

友A~C「うぇーーーいwwww」

友B「誰か他に一人誘おうぜwwwwww麻雀のメンツ足りねぇwwwwww」

女「」バッサバッサ

男(あ、ちょっと嬉しそう)

女「ご主人様、いいんですか?」

男「あいつらに付き合うのは楽しいんだけど、それ以上に疲れるからな」

女「私に付き合うのはどうですか?」

男「そうだな…会ってすぐは疲れると思ったけど、いざ一緒にいると意外とそうでもなかったりする」

女「それじゃあ私と付き合うのはどうですか?」バッサバッサ

男「んー………ないな
  そんなことよりもう一つ講義があるから、大人しく待ってろよ」

女「はいっ」バッサバッサ

―家―

女「ご主人様、お疲れ様でーっすwwwwwwうぇーーーーーーいっwwwwwww」バッサバッサ

男「うるせーよ!」

女「一緒にえろげーやりましょう!もう未完成品には騙されませんよ、私は!」バサッ

男「一緒にはやらねーよ!」

女「えー、じゃあ何をするんですか?」

男「………か、課題とか」

女「ぶーぶー」バッサバッサ

男(なんだよ女の子との遊び方なんて思い浮かばねーぞ。俺の教科書はエロゲだけだから
  思いつくのはアレしか…うーん、俺ももう大学生なわけだが…)

   → エロしかないじゃん?
      エロだけはないじゃん?


女「?」バッサバッサ

男(いや、かわいいけどコイツはないな、うん)


      エロしかないじゃん?
ピッ →  エロだけはないじゃん?
          


男「……に、にらめっことか…」

女「」パタパタ

男「」

女「………あの、ご主人様。これ楽しいですか?」

男「いや…お前、もうちょっと変顔しろよ」

女「こうれふか?」グニー

男(愛嬌が邪魔して笑えない)

男「……もうやめよう。意味ないってこんなの」

女「そうですね」

男「ちょっと早いけど、飯作りながら何するか考えるわ」

女「はあ、そうですか」

男「お前って食べる必要がないだけで、食事自体はできんの?」

女「えっと、多分ですが」

男「じゃあ何か作ってやるよ。リクエストあったら言ってくれ。難しいのはナシな」

女「ではそうですね…よくピー太郎様に作ってあげていたという鳥の餌をお願いします」

男「は?……ああ、そっか。どっちかというと鳥寄りなのか、お前
  ちょっと拍子抜けだが、まあ任せとけ」

女「楽しみにしていますね」

男「」トントン

女「」パタパタ

男(あいつ懲りもせずにまたエロゲやってやがる)トントン

女「」パタパタ

男(…まあ、いいか)ジャッ

…………

……

男「できたぞー。俺の分もあるから、運ぶの手伝ってくれ」

女「はーい」パタパタ

女「」ビクッ

男「ん?どうした?」

女「いえ、ちょっと扉にぶつかりそうになって…」

男「気をつけろよ。んじゃ、これ運んで」

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