勇者「勇者やべえ!夢も希望もねえ!!」 (53)

勇者「勇者やべえ!のっけからひでえ!!」

勇者「こんなんありかよ!」

勇者「謁見も5分少々で棍棒渡されてすぐに出発させられるとか!」

勇者「こんなんでどうやって魔王倒せってんだよ!無理ゲーだろ!」

勇者「…戻れそうな雰囲気じゃなかったし、酒場で同士でも募るか…」

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酒場

「へいらっしゃい!お兄さん一人かい?」

勇者「あ~はい。でも今日は酒飲みにではなくて仲間を探しに…」

「…注文しねえなら帰ってくんねえかな?」

勇者「サーセン、じゃあビールと塩キャベツおねしゃす」

「毎度あり!奥の方に冒険者達が固まってるから、あっちのテーブル使うといいよ!」

勇者「あざーす」

勇者「サーセン、ちょっといっすか?」

「んだよ小僧」

勇者「いやちょっと話があって…」

「おい、何か忘れてねえか?」

勇者「え?」

「ここで他人と話すときは、これよこれ」

勇者「ん?ああ、サーセン、こっちウィスキー3つ追加で」

「そうそうそういうことな。で、何だ?」

勇者「実は…」

勇者「…何だよ!何なんだよ!!」

勇者「勇者ってこと疑われたのは仕方ないとしても!殴られるのはない!」

勇者「魔王討伐っつった時点で危険言われて切れられるとか!」

勇者「確かに危険だけど!断るなら酒代全額払わせるなよ!!」

勇者「しかも俺が騒ぎ起こしたことになって出禁くらうし!こっちからお断りだねあんな店!」

勇者「骨折り損の殴られ儲けかよ、はあ…」

勇者「…もういいや、一人で出発しよ」

街道

「グルルル」

勇者「はあ、はあ、くそ!仲間呼びすぎだろこの狼…もう10匹は倒してるのに…」

「グルルル」「グルルル」「グルルル」

勇者「まだ集まってくる…!こちとらぼっちで頑張ってんのに!もう両腕パンパンだよ!!」

「グルルル」「グルルル」「グルルル」「グルルル」「グルルル」

勇者「マジやべえ!これ以上は逃げるしかねえ!!」

鉱山の町

勇者「な、何とか隣町まで辿り着いた…」

「おお、あなたはもしや勇者様では?」

勇者「ああはい、確かに先日任命されたばかりの勇者ですが何か?」

「私はこの町の町長を勤めております」

勇者「町長さんですか、お疲れっす」

町長「あなたをお待ちしておりました、実は…」

鉱山

勇者(マジふざけんな!町に着いたばっかだぞ!もう夜だぞ!疲れてんだよ畜生!!)

勇者(鉱山に住み着いた魔物とか自分達で追っ払えよ!)

勇者「とは言えないから今こうしてるんだろうなあ…」

勇者(ゴブリンとかまだ正面切ってやりあえないし、とりあえず…)

ゴブリン「お頭!あっちで火の手が上がりました!結構でかいっす!!」

ゴブリン親玉「何!?じゃあ全員集めて消して来い!」

ゴブリン「しゃっす!」

ゴブリン親玉「全く、あいつら馬鹿だが小火騒ぎ起こすとは…」

勇者「隙あり!」

ゴブリン親玉「ぐあ!き、貴様は…!」

勇者「勇者っす!これで止め!」

ゴブリン親玉「」

勇者「ふー、じゃ、あとは自作爆弾で雑兵を生き埋めにして終わりっすね、っと」

翌朝

鉱山の町

勇者「おはよっす!鉱山に住み着いてるゴブリン、一掃してきましたよ」

町長「皆の者!こやつじゃ!こやつが勝手な判断で魔物の恨みを買ってきた愚か者じゃ!」

「こいつか!」「こいつのせいで魔物から更に睨まれることに!」

勇者「ええ!?あんたが倒して来いって…!」

町長「騙されるな!我らは何もしとらん!魔物の不況を買うことは一切しとらん!!」

「出て行け!」「この疫病神が!」「この町が滅ぼされたらてめえのせいだぞクソ野郎!」

勇者「ちょ!?何この仕打ち…!痛え!」

町長「早う立ち去れ!疫病神めが!!」

勇者「ちっくしょう!!」

街道

勇者「くっそ、体中痛えマジ腹減ったクソ眠い…」

勇者「俺言われた通り鉱山のゴブリン倒したぞ!それを礼もなしに強制退場とか!」

勇者「勇者なんてやってられっか!!」

勇者「…でも俺もう顔割れてるからな…サボってるとすぐばれて厳罰だし、やらなきゃいけないんだろうな」

勇者「魔王城まで生きて辿り着けるかな、俺…」

勇者「魔王か…今頃うまいもん食いながら人間界侵略の指示出しでもしてんだろうな」

勇者「……むかつく!うらやまけしからん!あいつに八つ当たりするまでは死ぬもんか!!」

勇者「何が何でも生き延びてやる!待ってろ魔王!!」

無駄に逞しいな。ある意味真の勇者

良スレ発見

魔王城

「陛下、もうじき我が軍に参入予定の、吸血鬼一族の代表が来ます」

魔王「ええっと、確か風の四天王に内定してる人?で合ってる?側近」

側近「そうです。失礼のないよう、彼らに関する情報、おいておくので暗記して下さい、5分で」

魔王「5分!?で、この山積みの奴を!?」

側近「無論。彼らは伝統や格式を重んじますから、無知な様を晒して機嫌を損ねぬよう…」

魔王「いや所要時間短い…!」

側近「来客用の正装を用意する必要がありますから、それを差し引けば取れる時間はその程度かと」

魔王「ならもっと事前に資料とか…!」

側近「時間がないのでまずはお召し替え下さい。おい!陛下を衣裳部屋へお連れしろ!」

魔王「無視!?」

側近「何だったんですか?あの杜撰な応対は。何のために資料を準備したとお思いか」

魔王「いや結局読む時間取れなかったし…」

側近「言い訳は結構。当初予定より厚遇で迎えることで納得させましたが、あの対応では同盟を破棄されても不思議はありません」

側近「陛下には今後より一層、魔界の国益を考えた行動をして頂きたい、宜しいですね?」

魔王「…はい」

側近「結構。ではこれを。明日からの地方視察で赴く先の資料です。今日の二の舞にならぬよう、熟読して下さい。では失礼」

魔王「……」

魔王「魔王やべえ!夢も希望もねえ!!」

魔王「思ってたのと違う!あくまで俺が魔王だよな!?魔界の長なんだよな!?」

魔王「人間魔族問わず恐怖で支配~、とまでは行かなくても!これはない!冗談抜きでない!!」

魔王「部下にいいように使われて!あちこちでへーこら!責任重大な書類は俺の名前で勝手に出されてく!俺の目も通さず!」

魔王「ふざけんな!!」

魔王「これもだ!何で毎度直前になってから資料渡されるんだよ!しかも辞書数冊分!」

魔王「遅いんだよ!多いんだよ!無茶振りばっかしといて責任ばっか押し付けんな!うがああ!!」

魔王「くっそー、待遇悪すぎだろ」

魔王「まあ世襲だからな、厚遇は元から考えてなかったが」

魔王「でもこれはない!それ以前の問題だろ!!」

魔王「ちやほやされるに値するほど有能じゃないのは自覚してる」

魔王「だが!ここまで冷遇される謂れもねえぞ!」

魔王「はあ…取りあえず資料見とくか…」

翌日

北の集落

側近「集落のことに関して、見当違いな発言をしなかったことは評価しましょう。今度は資料に目を通したようですし」

魔王(あ、また説教始まるな)

側近「が、代表者との会談ではもっとまともな態度で臨んで下さい」

魔王(はいこれからスーパー粗探しタイム!ずっとお前のターン!)

側近「今回に限らず、地方視察は、新魔王としての陛下の顔見世も兼ねています」

側近「あまり不遜な対応をされても困りますが、舐められても困ります」

側近「今回の様子では強く出る箇所と引く箇所が滅茶苦茶、これでは今後に悪影響を及ぼしかねません」

魔王(いつまで続けるんだろこいつ)

側近「魔界の国益を考えた行動を取ると御自身で仰ったのですから、今後は違えぬよう肝に銘じておいて頂きたい」

魔王「…はい、善処します…」

側近「善処では困りますが、まあ大目に見ましょう。して、本日の地方視察に関して、質問はありますか?」

魔王「ゴブリンたちが終始興奮してたが、あれは一体…」

側近「ゴブリン族から一部隊が人間界に派遣されていることはご存知ですよね」

魔王「ああ、そいつらに何かあったのか?」

側近「全滅したそうです」

魔王「な!!」

側近「それもたった一人の人間によって」

魔王「そ、そいつは一体…!」

側近「勇者だそうです」

魔王「勇者か…」

魔王(勇者は親父と、先代魔王と相打って死んだはず。となると)

魔王「次の代の勇者が現れたってことだな」

魔王(俺が、魔王が代替わりしてるんだ。勇者も同様に代替わりしてても不思議はねえな)

魔王(それにしても、どんな奴なんだろうな、今度の勇者は)

3ヵ月後

魔王城

「陛下、もうじきゴーレム製造所の所長が来ます。お召し替えを」

魔王「分かっている、今行く。研究報告と予算の件だろ、側近は同席しないのか?」

「いえ、別件で行けないそうで、代わりに私が同席致します」

魔王「そうか、宜しく頼むぞ、中将」

中将「は!」

魔王(ここ1ヶ月くらい側近と会わないな。嫌味言われなくて快適だからいいけど、何してんだろあいつ)

中将「研究は順調に進んでいるようで何よりでしたね」

魔王「ああ、予算もそんな膨らまなかったしな、と、久しぶりだな、親衛隊長」

中将「おはようございます、閣下」

親衛隊長「お久しぶりです、陛下」

魔王「なあ、最近側近をあまり見ないんだが、何か知らないか?」

親衛隊長「毎日のように会議を開いているようです」

魔王「会議?そこまですり合わせ必要な議題なんてあったか?」

親衛隊長「勇者対策です」

魔王(親衛隊長の話だと、今度の勇者は隠密部隊みたいな奴なんだな)

魔王(拠点を崩して轢死させたり、罠を仕掛けて一網打尽にしたり、直接やりあった奴がほぼいないみたいだな)

魔王(そのせいで情報が少ないとか…でも一人で動いてるのは確定してると)

魔王(相当自信があるのか、ただのボッチか。まあ前者だろうな)

魔王「…寝る前に明日の公務の資料確認しとくか」

翌日

魔王「お、側近。久しぶりだな」

側近「陛下、私が隣にいないからと、このところ怠けていませんか?」

魔王「はあ!?言いがかり…!」

側近「言い訳は結構。何かとしわ寄せが我々に来ているのです」

魔王「ちゃんとやってるだろ!昨日のゴーレム生産計画の会合も…!」

側近「それも問題です。外敵が魔界に侵入している現状とそうでない前年の生産量が同じとは正気ですか?」

「それも、武官を同席させながらその辺りの情勢も質しておかないとは、嘆かわしいことですな」

魔王「元帥まで…」

元帥「まあ自分から話さなかった中将も問題なのは事実、降格処分としておきますか」

側近「ほら今も、陛下がしっかりしないとこうして各方面に被害が出るのですから、お忘れなきよう」

親衛隊長「陛下?本日の公務は終わったのでは?」

魔王「そうだ!だから飲みに行くんだよ!」

親衛隊長「しかしこの先は食堂でも厨房でもないかと…」

魔王「城下だよ!あいつらと鉢合わせしないとこでなきゃ憂さ晴らしにもならねえだろ!じゃ!」

親衛隊長「お待ち下さい!護衛を!せめて護衛をつけて下さい!」

実に世知辛い

この勇者なら城下町で暗殺もあり得るな

魔王と意気投合する未来しか見えないが

城下町

勇者「立派な城だな…あれが魔王城か…」

勇者(何とかここまで来れたか、意外といけるもんだな、こんな…)

「何だお前、見かけねえ面だな、何しに来た?」

勇者「観光っす、魔王城を一目見ようかと」

「暇なゴブリンもいたもんだな!たっぷり見てけ」

勇者「うっす」

勇者(着ぐるみでごまかせるもんなんだな)

勇者(まあ、本物くりぬいて作った奴だからかな。それより、こっからどうするかな)

勇者(ゴブリン程度じゃ魔王と接触する機会なんてないだろうし、となると)

魔王「ああもういらいらする!名目上は部下なのにあいつは…!」

勇者(城に出入りしてる奴を襲って着ぐるみ新調するか)

魔王「てな愚痴ばっかでいいことないから、お前も帰った方がいいぞ、近衛兵」

近衛兵「万一のことが会ってはいけませんから、そうは行きません」

勇者(城から出てきた!ボディガードつき!こいつにするか)

勇者「サーセン、ちょっといっすか?」

魔王「ん?何か?」

勇者「この辺で飯のうまいとこ知りませんか?」

近衛兵「貴様、誰に向かって口を利いている?大きな声では言えんが、魔王陛下に対して無礼であろう」

勇者「え!?まじすか!?マジで陛下なんすか!?」

勇者(いきなり本命とご対面かよ!てか何で街中にいるんだよこいつら!!)

魔王「近衛兵、そう騒ぐな。余計に目立つ。下がれ」

近衛兵「は、失礼しました」

魔王「失礼、話を戻そう。食事所を探しているのだったか」

勇者「はい…ってそうじゃなくて!それもだけど!え?本当に、魔王様?」

魔王「今年就いたばかりで、顔は知られていないようだがな。確かに私は、第13代魔王だ」

魔王(ここまで知名度低いのかよ!俺最近頑張ってんのに!)

勇者「そうは見えない威厳っすね」

勇者(護衛一人とかラッキーだけど、こう真正面からじゃ殺したとしても逃げ切れない。どうしたもんかな)

魔王「堅苦しいかな?私としても面倒だが、稚拙な言動があると側近がうるさくてな」

勇者(あれ?何か、方向性は違うけど、もしかしてこいつも…)

魔王「さて、食事所を探しているといったか。どうだろう、一緒に食べないか?」

勇者「え?」

近衛兵「な!?」

酒場

魔王「この店ではこれが自慢らしい、君もどうだい?」

勇者「ああどうもっす…」

近衛兵「何だ?暗いぞ?本当に観光に着たのか?通夜のような沈みようじゃないか!」

勇者「いやその…」

勇者(あれ?)

魔王「私の前だからと緊張することはないぞ。もし萎縮しているだけならこのしゃべり方もやめよう」

勇者「はは、どうも、お気遣いなく…」

勇者(どうしてこうなった?)

魔王「つか、飯屋探してた割りに何も手つけてなくね?どうしたお前」

勇者「魔王様こそどうしたんすかそのぶっちゃけっぷり!」

近衛兵「お前が話しやすいように、坊ちゃんも素で話してるだけなんだぜ?だぜだぜ?」

勇者「あんたもはっちゃけたっすね!気持ちはありがたいっすけど、あんたの方は酔ってるだけなんじゃないすか?」

近衛兵「このオーク、この程度じゃ酔わんよぷえーぷえー」

魔王「にしても食わないな。やっぱ人間の口には合わねえかな…?」

勇者「え!?」

近衛兵「ファ!?」

魔王「お前ら声がでけえよ」

近衛兵「し、失礼しました!しかし、こいつが?」

勇者「俺、に、人間じゃ…」

魔王「別に隠さなくていいって、それでどうこうするとか考えてないから」

勇者「…な、何で…ゴブリンじゃないって…」

魔王「普通気付くだろ。あんま口動いてないし覗き込んだら口の中にまた口があったし…」

近衛兵「き、気付きませんでした…」

勇者「あんたSP失格!って、それだけじゃ人間とまでは…」

魔王「魔族ってそんな凝った着ぐるみとか作らないしな、そもそもほとんど魔力ないし人間確定」

近衛兵「なるほど、して、素性は一体…」

魔王「勇者に決まってんだろ、なーんてな…」

勇者「そこまでばれてたっすか!?」

近衛兵「語るに落ちたなこいつ」

魔王「勇者だったのか、これはあてずっぽだったんだけどな」

近衛兵「陛下!今すぐこいつを…!」

勇者「やっぱ特攻するしか…!」

魔王「お前ら落ち着けよ。勇者、お前には個人的に興味があったんだ。そうすぐ殺したりしないから安心しろ」

勇者「逆に油断できないのが常態化しただけのような…」

近衛兵「…考えがおありなら、私も従うまでです」

勇者「SPがそれでいいんすかね…俺が言うのもなんっすけど」

魔王「いいんだよ、親衛隊くらいしか俺のことまともに扱ってくれないし」

勇者「どういうことっすか?」

勇者「側近を中心に無能扱いっすか、針の筵っすね」

魔王「そうなんだよマジおかしいだろ国家元首の待遇じゃねえよ!」

近衛兵「あれは更迭されますよ普通。それほど酷く見えます」

魔王「本当だよ!まあそれだけにお前には感謝してんだけどな」

勇者「俺!?」

魔王「ああ、IAとか言われるレベルでお前が動くようになってから側近の奴毎日会議会議でさ、顔合わせなくなったんだよ」

勇者「はあ、つか何すか?IAて」

近衛兵「インビジブル・アサシン」

魔王「お前、姿を見せずに活躍してるからな!しかも一人で!やっぱ勇者って自信と実力の塊みたいなもんなのか?」

勇者「好きで単独行動してる訳じゃないっすよ!」

近衛兵「と言うと?」

魔王「俺なんか目じゃないレベル!茨の道に叩き込まれてんじゃねえか!」

勇者「そっすよ?俺、道中で上達したの、剣術よりも変装や声帯模写なんすよ?普通あり得んでしょマジで」

魔王「それもうどこにも勇者の要素ねえな!ひっでえ!」

近衛兵「陛下ばかりか勇者まで同族に冷遇されていたとは」

勇者「かと言って反発したり職務放棄したら厳罰なんで、あんたに八つ当たりするためだけにここまで来たんすよ」

近衛兵「命令の範囲内で憂さ晴らし、か。だがその割には手を出さんな」

勇者「まあこの場で手を出しても袋にされるだけですし、それに…何か想像してた魔王と違うんで」

魔王「まあそんな経緯なら、ぶっ飛ばしてすっきりできるタイプじゃないわな、俺は」

勇者「何なんすかね本当に。勇者と言えば英雄と救世主ポジのはずなのに」

魔王「だな。この世界おかしいだろ、そんなお前や、俺がこんな扱いとか」

近衛兵「心中お察しします」

魔王「あ、そうだ」

勇者「何すか?」

魔王「俺らが冷遇される世界なんて作り変えりゃいいんだ!」

勇者「作り変えるて…」

魔王「できねえこたねえだろ!これでも魔王と勇者だぜ?やれば何とかなるだろ、多分」

勇者「大丈夫何すかねえ」

近衛兵「私も尽力します!」

勇者「ま、やるだけやってみますかね」

魔王「おう!やろうぜ!」

勇者「俺とあんたで、国王とか側近とか引き摺り下ろしましょう!」

魔王「っしゃあ!決まりだな!」

近衛兵「ん?今、上空で魔力が…」


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                `;;i|l|li||lll|||il;i:ii,..,.i||l´i,,.;,.. .il `,  ,i|;.,l;;:`ii||iil||il||il||l||i|lii゙ゝ
                 ゙゙´`´゙-;il||||il|||li||i||iiii;ilii;lili;||i;;;,,|i;,:,i|liil||ill|||ilill|||ii||lli゙/`゙    ←砦
                    ´゙`゙⌒ゞ;iill|||lli|llii:;゙i|||||l||ilil||i|llii;|;_゙ι´゚゙´

しまった

コピペ加工せずに投下してしまった

砦 を消して読んで頂ければ幸い

元帥「やっといてなんだが、時期尚早じゃないのか?あの傀儡にはまだ利用価値が…」

側近「いや、これでいい。勇者共々葬ることが重要だからな」

元帥「人間共への宣戦布告する際の大義のため、か」

側近「ああ。それに、あの程度の器なら王族に腐るほどいる。挿げ替えるのは簡単だ」

側近「今回の真相には気付く輩もいるだろうが、そういう奴に対しては牽制にもなる」

元帥「ふっ、全てお前の掌の上と言う訳か」

側近「そうでもない。ここまで長くあの無能を使うことになったのは誤算と言える」

2週間後

人間界

王城

「勇者が戦死したようですね、陛下」

国王「ああ。それを知ったのが先日の宣戦布告文書だ」

「これを見る限り、勇者は魔王とは相打ったものの、強力な魔族はほとんど倒していないようです」

国王「うむ。これでは何のためにあ奴を送り込んだのか…あの役立たずめが」

側近「全く…」


国王「上に立つ身は辛いな」


側近・国王「「あんな無能な者でも使わねばならんとは…」」

おわり

感想、疑問、>>1[ピーーー]等あればご自由にどうぞ

急展開ww

>>1[ピーーー]

えっ?









えっ?

はやすぎだろ

主人公二人が報われなさすぎだろ、怒涛の反撃展開はよ!

あとゴブリンくり抜くとか怖ぇよwwww

おつ

>>45 >>48
確かに急ぎ過ぎた気はする

>>47
不遇な彼らが出あった時、何かが始まる

のが、ラノベ

始まる前に退場させられるのが非情な現実

>>49

酒場で騒ぎ過ぎたのが運の尽き

彼らは反撃をする機会を自ら潰してしまった

擬態は弱者が生き延びる術の一つ

弱いなりに勇者も必死だった証ということで

>>46

規制対象ワード多いですね

死ね も引っかかるとは

救いないな

>>52
このところ救いのない終わり方しか浮かばなくて困る

勇者「お前が魔王か!!」淫魔「ええそうよ…」
勇者「お前が魔王か!!」淫魔「ええそうよ…」 - SSまとめ速報
(http://jbbs.livedoor.jp/internet/14562/storage/1379695190.html)

ギャグのまま終わらせててた頃が懐かしい

明日あたり時間ができたら次の書き溜めつつhtml依頼でも出す

お休みなさい

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