友紀「負けられない戦いがここにある」 (183)

某日事務所


P「終わりだッ!」

友紀「ふっ。外角スライダーなのはお見通しだよ!」

P「なに!?」

友紀「うりゃー!」カキーン

P「いかん! ライト下がれ! ライトォ!」

友紀「はっはっは。はっはっはっは!」ガッツポ

P「NOooOO!?」ホームラン



ちひろ「あの2人、さっきから何を騒いでるんですか?」

紗南「パワ○ロ貸してあげたらこうなった」

ちひろ「仕事中に……。まったくもう、いつまで騒いでるんですか。ほら、プロデューサーさんはさっさと営業にでも行ってください」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1382581635

諸注意
・書き溜め無しですのでまったり書いていきます。
恐らく終わるまで1週間くらいかと思われますので気長にお付き合い下さいませ。

P「ちきしょう……。何故スライダーにしたんだ俺……」

友紀「ふふふ。あたしに野球で勝とうなんて100年早いッ! 出直してくるんだね!」

P「あ? 采配は俺の方が的確だったし。現実なら圧勝してたし」

友紀「んん? 負け犬の遠吠えが聞こえるなー。その場に応じた起用が出来てなかったじゃん」

P「いや、ゲームだから負けたけど現実ならあれが必勝のローテだったさ。やれやれ、それで野球を語るか……」

友紀「むかっ。現実なら圧勝してたのはこっちだし! 負けも認められない女々しい男だねー」

P「あ?」

友紀「あん?」





ちひろ「てめえら正座しろ」

P「……」
友紀「……」

ちひろ「あなた達ねえ、いい歳してゲームなんかで喧嘩するんじゃありません! プロデューサーさんは暇なら営業行くなり走るなりして下さい!」

P「や、走るのはもう疲れて」
ちひろ「あ?」

P「すいません走りますんで睨まないで……」

友紀「ぷぷ。ざまー」

ちひろ「友紀ちゃんはレッスンサボったのマストレさんに言い付けますからね」

友紀「」

P「くっ……ぷぷ……」

友紀「あ?」

P「ああ?」

ちひろ「反省しないなら2人ともレアメダルにしますよ?」

P・友紀「すいまっせんしたー!」ドゲザ

ちひろ「反省したなら仕事してください! もう!」

P「でもですね。現実とゲームをごっちゃにしてる自称野球人の目を覚まさせてやるのもプロデューサーとしての役目でして」

友紀「まだ言うの? 現実もあたしの采配が狂う事はないの。いい加減負けを認めなよ」

P「あ? なら現実で勝負してみるか?」

友紀「どうやって?」

P「そりゃあお前さん。伊達に業界屈指のアイドル数誇ってないぜ?」

友紀「! なるほど、面白そうじゃん」

P「詳細は追って連絡する。いいな?」

友紀「上等。調子に乗った鯉みたいに叩き落としてあげるよ」

巴「あ?」





ちひろ「あんたらはぁ!」ガミガミ

P「……」
友紀「……」
巴「……」

ちょい待ち。
マジでしんごってなんだ。
俺あだ名付けられた覚えないぞ。

俺も分からん…。
説明くれたら助かる。

とりあえず再開します。

昔そう呼ばれてた奴が居たってだけ
勘違いしてるだけの馬鹿だから気にしなくていい

後日事務所


P「待たせたな」

友紀「気にしない気にしない。で? 詳細は?」

P「これに全部書いてある。しっかり読めよ」

友紀「なになに?」



アイドル野球大会ルールブック

①ルールは普通の野球と同じだが、ホーム・マウンド間は女性用の距離にて行う。

②参加資格があるのは18歳以下の所属アイドルのみ。部外者はNG。

③監督両名は自軍に取り入れたい選手を自らスカウトする事。
既に相手にスカウトされてたら諦めるべし。

④野球素人ばかりなのでこれから3ヶ月の練習期間を設ける。
休みなどが被るよう調整するので、合同練習をしたい場合は事前に報告すべし。

⑤試合会場は横○スタジアム。

>>15
了解した。
説明ありがとう。

友紀「○浜スタジアム!? 河川敷球場とかじゃなくて!?」

P「いやー。社長にこの話を持ち掛けたらさ」



社長『ティンときた! やるからには本格的にやりなさい! 出来るだけ支援してあげるからね!』



P「とまあこうなってそうなった」

友紀「確かにスポンサーがあれかもだけどこんなので使っていいのかな……」

P「いいんじゃない? 息子の誕生日祝いに貸し切れるくらいだし」

友紀「あれは実父も義父も選手だったからでしょうが! ていうかそれマンガの世界でしょ!」

P「ふふーん? それだけ文句言うって事は自信無いんだね姫川さん?」

友紀「……はっはーん。挑発しなきゃ内の不安が隠せないんだね。大人は大変だー」

P「……吠え面かく準備しておくんだな」

友紀「こっちの台詞。いいよ、負けたら1ヶ月間なんでも言う事聞いてあげるよ」

P「ほー。あんな事やえっちぃのでも?」

友紀「負けたらね。あり得ないけど」

P「なら俺も負けたら友紀が望む仕事を取ってきてやるよ。キャッツの始球式だろうが甲子園常連校の密着取材だろうが」

友紀「ふふふ……」

P「ははは……」





フハハハハハハ……

P「じゃあこれから今日1日、選手のスカウトだ。ラインやメール、電話なんかじゃなくて直接スカウトしろよ」

友紀「りょーかい。あ、そういや1つだけお願いがあるんだけど」

P「なんだ?」

友紀「あのね――」



P「――ああ、それなら許可してやるよ」

友紀「ふふふ、さすがプロデューサー♪ じゃああたしスカウト行ってくるね!」

P「あ、こら待て! 抜け駆けは卑怯だぞ!」

友紀「ふはは! 勝負はスピードが大事なんだよ! おっさきぃ!」

P「ちっくしょう!」

こうして、互いの監督によるスカウトが始まった。


友紀「お願い!」

「いいよー」

P「頼む!」

「ごめんなさい。もう友紀さんのチームに……」

P「なッ……!?」



共に戦う、熱き球児を求めて――。



友紀「どう?」

「りょーかいだにぃー☆」

P「野球やろうぜ!」

「運動はちょっと……」

P「」



そして集った、互いの雄姿達!



友紀「待たせたね!」

P「ああ。待ちくたびれたぜ!」





ちひろ「で? 今日1日仕事もレッスンもしないで何やってたのかな? ああ!?」

P「……」
友紀「……」

P「じゃあ控えも含めてこのメンバーでいいか?」

友紀「いいよー。そっちは?」

P「俺も大丈夫だ。ならこのメンバーの休みが合うように調整しておくよ」

友紀「アイドルの采配に関しては信用出来るのにねえ……」

P「やかましい。野球でも同等の手腕を発揮してやるから覚悟しとけよ」

友紀「通用しないってのを叩き込んであげるから待ってなさいって。それじゃ、3ヶ月後に悔いの残らないように!」スッ

P「お互いに、な」スッ


ガシッ!


こうして、己と友を磨き上げる日々が始まった。
汗に笑い、涙に酔い、筋肉痛に泣く日々が――。

時は流れて3ヶ月後、横浜○タジアム


友紀「ねえ見てよプロデューサー。鍛え上げたあたしの選手たちを」

P「ああ、見事なもんだ。だが俺達だって遊んでた訳じゃ無いぞ?」

友紀「……うん、みんな立派な球児の顔だよ。いっぱい練習してきたんだね」

P「すべては今日のためだ。悔いを残さないために、な」

友紀「うん。悔いを残さないためにもあとやる事は1つ」



P・友紀「勝つだけだ」



P「……また試合後に」

友紀「ふふ、満面の笑みで迎えてあげるよ……!」

瑞樹「本日お送り致しますのはここ、横浜スタジ○ムより、CGプロのアイドルたちによる熱き球宴です! 実況は私、川島瑞希。解説は鬼や悪魔と同格と呼ばれる千川ちひろでお送りしていきます」

ちひろ「ちょっと」

瑞樹「いやー、でもいいわね熱気に満ち溢れていて! 私の肌もこの熱気で活性化されてるみたいだわ!」

ちひろ「あの、瑞樹さん?」

瑞樹「どうしました、解説のちひろちゃん」

ちひろ「オンエアされる訳でも無いのになんで本気で実況してるのかなーと……」

瑞樹「あとでお偉い方が見られるそうよ? この映像。出来次第じゃ放映するみたいだし」

ちひろ「張り切っていきましょうね!」

瑞樹「もちろん!」

瑞樹「ではちひろちゃん、試合前の練習を見ての印象は?」

ちひろ「そうですね。友紀ちゃんのチームは安定感がありますね。選手たちも納得の人選ですし」

瑞樹「なるほど。対するP君……。じゃなくてプロデューサーチームはどうでしょう」

ちひろ「ちょっと意外性のある子がいますね。運動というイメージが沸きづらいですが……。選ばれてるからには何かしら持っているんでしょう」

瑞樹「なるほど、意外性に賭けるあたりプロデューサーらしさを感じますね」

ちひろ「そんな中で最も目につくのは……」

瑞樹「ほう」

ちひろ「やっぱり審判かな?」

瑞樹「ああー……」



主審
あい「投球練習は10球だよ」

一塁審判
真奈美「ほっ……ほっ……」グッ…グッ…

二塁審判
レナ「構わず交錯していいからね。タイミングは見逃さないから」

三塁審判
早苗「取り締まるのは得意だから任せときなさい♪」



瑞樹「ジャッジミスを犯しそうな人はいませんね」

ちひろ「真奈美さんはなんで屈伸してるのかしら……」

瑞樹「疼くんじゃないかしら? 気持ちはわかるわ」

ピンポンパンポーン♪


瑞樹「あ、後攻の姫川チームの守備の紹介が始まりますね」



美優『ウグイス嬢、三船美優が勤めさせていただきます。では後攻め、姫川チームの守備の紹介を行います』

ちひろ「選手も実況もウグイス嬢も観客も、全員アイドルって贅沢ですよねこの企画」

瑞樹「美優ちゃんの声で紹介されるって羨ましい気がするわ」

ちひろ「あ、なんとなく分かります」

瑞樹「やっぱり?」

ちひろ「甲子園のウグイス嬢を美優さんにしたら高校球児も喜ぶんじゃないですかね?」

瑞樹「試合どころでは無くなりそうね」

美優『ピッチャー、日野茜』

茜「いきますよー!」ボンバー

美優『キャッチャー、海老原菜帆』

菜帆「茜ちゃん、加減はしてね~?」

美優『ファースト、諸星きらり』

きらり「がんばるにぃ☆」

美優『セカンド、脇山珠美』

珠美「気合いがあればなんとかなります!」

美優『サード、中野有香』

有香「押忍! 頑張りますよ!」

美優『ショート、愛野渚』

渚「へへっ。なんでも捌いてやるからなッ!」



瑞樹「内野手はスポーツ経験者が多いわね」

ちひろ「なんで菜帆ちゃんを捕手にしたのかは後で友紀ちゃんに聞きたいですね」

美優『レフト、前川みく』

みく「頑張るみくを見ればファンも目を覚ますにゃ!」

美優『センター、藤原肇』

肇「こんな広いところを任されて大丈夫でしょうか……」

美優『ライト、本田未央』

未央「へいへーい! どんどん打ってこーい!」

美優『ベンチの紹介を致します。控え、結城晴、堀裕子。記録員は城ヶ崎美嘉。以上で姫川チームの紹介を終わります』



瑞樹「外野は一転してスポーツとは無縁の子たちばかりね」

ちひろ「でも運動神経は良さそうな子たちですから、特訓の成果がどう生きるかですね」

瑞樹「控えの選手について、どうかしら?」

ちひろ「晴ちゃんはサッカーをしてますから分かりますけど、裕子ちゃんはなんだろう……」

瑞樹「大リーグボール要員じゃないかしら?」

ちひろ「また懐かしい……」

瑞樹「な、なによ! 野球盤の方が分かり易かった!?」

ちひろ「消える魔球なんて通じませんよ、今の子たちには……」

瑞樹「菜々ちゃんは通じたわよ?」

ちひろ「本人の名誉のために言いますが、ごく稀にいる例外なだけです。決して17歳だからといって皆が皆、野球盤を知らない訳じゃないんです。たぶん」

瑞樹「……そうこうしてるうちに投球練習が終わったみたいですね!」

ちひろ「逃げましたね?」

瑞樹「うるさいわよ! ……こほん。では間もなく、試合開始です!」



友紀「……みんな、頑張って」

P「……頼んだぞ、みんな」



あい「よし、プレイボール!」



ワーワー! ガンバレー!



美優『1番。ピッチャー、渋谷凛。背番号1』



凛「よろしく」

茜「こちらこそ!」

本日はここまで。
試合開始まではどうしても初日に書き終えたかった。

ここまでは割と早かったけど、ほとんど省かず9回まで書くつもりだからこれからが長い…。
まあまったり更新していくんでよかったらお付き合いください。

友紀「はっ。最も出塁を求められる1番にピッチャーを置くなんて、やっぱりプロデューサーは分かってないね」



茜「いきますよー。うりゃッ!」ビュッ

凛「……!」

バシーン

あい「ストライーク!」

ちひろ「はやっ」

瑞樹「……ねえ、茜ちゃんって野球した事無かったのよね?」

ちひろ「私は聞いた事ありませんね。どうかしました?」

瑞樹「いや、電光掲示板に……」

ちひろ「ん?」



114km



ちひろ「は?」

P「」

友紀「ふふふ」ニヤッ

P「ある程度速いのは予想してたけど、なんだよあの球速……」

友紀「ふはははは! 茜ちゃんの足腰は元々強いからね。基礎を教えて正確なフォームを身に付けさせればこのくらい容易いのさ! しかも!」



茜「次いきますよ! りゃあッ!」ビュッ

凛「んッ!」ブン

バシーン

あい「ストライーク、ツー!」



P「アウトコース一杯か……」

友紀「コントロールは手先より下半身が大事だからね。スタミナ・球速・コントロールが揃った茜ちゃんを打ち崩せると思うな!」

凛「……」コツン

友紀「あ」

瑞樹「これは意表を突くセーフティーバント!」

ちひろ「うまく三塁側に転がしましたね。有香ちゃんも前に出るのが遅れてます」

凛「いける……!」ダダダッ

有香「……くっ!」ダダダッ

茜「中野さん!」パシッ トス

有香「はい!」素手パシ ヒュッ

きらり「余裕だにぃ☆」バシッ

真奈美「アウト!」

凛「……は?」タッタッタッ…

P「」

ちひろ「うわぁ……」

瑞樹「これは好プレー! ピッチャー日野が捕球。振り向いて投げてたらタイミングは際どかったでしょうが、サード中野にすぐさまトス。中野も掴んでから投げるまでが早かったですね」

ちひろ「野球歴3ヶ月のプレーじゃありませんね……」

友紀「みんなの腕力じゃ外野まで飛ばすのは難しいだろうからね。内野の守備は徹底的に仕込んでるよ!」

瑞樹「友紀ちゃんは指導者としての才能がありそうね」

ちひろ「野球に限ってはかなり有能そうですね。これを見てプロデュースの天才がどう動くか注目です」

美優『2番。ショート、綾瀬穂乃香。背番号6』

P「……」スッ

穂乃香「……」コクッ

瑞樹「おっと。綾瀬選手は最初からバントの構えね」

ちひろ「バスターの可能性が高いですが、凛ちゃんを見る限りプロデューサーチームは小技を極めてきてるかもしれませんからね。油断は出来ませんよ」

友紀「見た? 見た!? 完封ですよ完封!」

まゆ「……」イライラ

友紀「所詮マー君が凄いだけの球団だしー? キャッツの目じゃないかなーって」

まゆ「」プチン

友紀「え? なにまゆちゃんその紐。や、やだな。そんなおっかない顔しなくてもいいじゃうわなにするやめry」





続き投下します。

茜「うりゃ!」ビュッ ダッ

穂乃香「……」スカッ

あい「ストライーク!」

瑞樹「あら、バスターの気配が無かったわね」

ちひろ「これは茜ちゃんの体力を削るのが目的かな? バントの構えのままだけど当てるつもりは無さそうでしたね」

友紀「有香ちゃんときらりちゃん、もっと走って! あんまり茜ちゃん走らせちゃダメだよ!」

有香「押忍!」

きらり「りょーかいだゆ!」

P「……」ニヤッ



茜「たあッ!」ビュッ

有香&きらり「!」ダッ

穂乃香「ふふっ。待ってました!」コン!

きらり「にょわ!?」

茜「ふえっ!? 珠美さん!」

珠美「え!? 珠美ですか!?」

ちひろ「案の定小技を極めてたか」

瑞樹「プッシュバントですね。ピッチャーとファーストの間を破っていきました!」

ちひろ「あそこに転がると連携が取りづらいんですよね。セカンドはベースカバーに向かってるし」

穂乃香「よかった……。きちんと出来た」タッタッタッ

瑞樹「打球を処理してる間に、綾瀬選手悠々と一塁到達。ワンアウトからランナーが出ました!」

私ライオンファンだけどまーくんが完封出来るイメージが沸かないの。
1、2点取られるけど打線が頑張って楽天勝ちそう。

美優『3番。ライト、神谷奈緒。背番号9』

奈緒「うっし、あたしの出番だな!」

瑞樹「さあ、打順はクリーンナップを迎え、3番の神谷選手です」

ちひろ「奈緒ちゃんもパワータイプではありませんね。手堅く送ってくるかな?」

P「……」スッ

奈緒「……」コクッ

瑞樹「やはりバントの構えですね」

ちひろ「4番に期待してるんでしょう。長打も期待出来る子ですから」



3番神谷、三塁線に上手く転がし送りバント成功。
ツーアウト二塁とし、迎えるはPチームの4番……!

みく「暇にゃ……。みくの見せ場が全然ないにゃあ……」

肇「私は飛んでこなくて安心してます」クスッ

みく「それじゃダメにゃ! こういうのは目立ってナンボに……あれ? なんにゃ?」

肇「この曲は……」


ウォー、ウォーウォーウォウオウォー、ウォウォウォウォーウォー!


瑞樹「懐かしいわ」

ちひろ「友紀ちゃんも歌いたそうにうずうずしてますね」

瑞樹「そりゃ元とはいえキャッツの名選手の応援歌だもの。わかるわ」

美優『4番。ファースト』





拓海「んじゃ、いっちょカマしてくるか」


美優『向井拓海。背番号3』

瑞樹「強打者ね。わかるわ」

ちひろ「ある意味バットの扱いには慣れてるでしょうしね」

瑞樹「でもなんで応援歌が蜻蛉なのかしら」

ちひろ「番長っぽいからじゃないですか?」

瑞樹「なるほどねぇ」



茜「全力でいきますよ!」

拓海「おう。どっからでもこい」

茜「うー、りゃッ!」ビュッ

拓海「そらッ!」カキーン!

みく「にゃ!? 来たにゃ来たにゃ来たにゃあー!」ダダダッ

瑞樹「レフト線痛烈! しかしこれは切れるか!? 前川選手走る走る!」

みく「にゃー! ――へぶッ!?」ズザー

早苗「ファール!」バッ

ちひろ「ダイビングキャッチを試みましたが全然届きませんでしたね。ていうかあれ顔からいきませんでした? アイドルの自覚あるんでしょうか?」

みく「にゃ、にゃんかヒドいこと言われてる気がするにゃ……」

早苗「大丈夫ー? 大丈夫よね。みくちゃんだし」

みく「え……ひどくない……?」

拓海「ちっ。早かったか」

茜「うう……。ま、負けませんよ! てりゃあ!」ビュッ

拓海(……低いか)バシーン

あい「ストライーク! ツー!」

拓海「あれ。入ってんのか」

ちひろ「制球力が良いですね。あのコースはなかなか手が出しにくいですよ」

瑞樹「さあ追い込まれた向井選手。ランナーを帰す事が出来るか」



菜帆「……」スッ

茜「……!」コクッ

拓海「来な」

茜「言われなくても……!」ビュッ

拓海(同じコース! 甘いぜ!)



友紀「そのボール」



バシーン



友紀「消えるよ」



拓海「なに!?」

あい「ストライーク! バッターアウッ!」シュババッ

P「あれは!」

ちひろ「縦スラ!」

瑞樹「友紀ちゃんの得意球ね!」

茜「よーしッ! 完璧です!」

菜帆「ナイスピッチよ~」

瑞樹「てっきりストレートだけかと思ってましたが」

ちひろ「伝授してたんですね。自分の得意球」



友紀「ナイスピッチ!」

茜「ありがとうございます! 友紀さんの特訓のおかげですよ!」

友紀「茜ちゃん頑張ったからね。うんうん、この調子で完封しちゃえ!」

茜「はい!」



拓海「ワリィ」

P「気にすんな。茜が変化球持ってるとは思わなかったからな。次の打席で仕留めてくれ」

拓海「ああ、任せとけ」

P「ほら、みんなも切り替えて守ってこい! 先制点は譲るなよ」

Pチーム「はい!」

ピンポンパンポーン


美優『プロデューサーチーム、守備の紹介を行います。ピッチャー、渋谷凛』

凛「いくよ」

美優『キャッチャー、島村卯月』

卯月「はーい!」

美優『ファースト、向井拓海』

拓海「おら、セカン!」ビュッ

美優『セカンド、高森藍子』

藍子「わわっ」パシッ

美優『サード、三村かな子』

かな子(打ち上げ用のお菓子は何にしようかな)

美優『ショート、綾瀬穂乃香』

穂乃香「ここは抜かせません」



瑞樹「バッテリーはニュージェネの2人なのね」

ちひろ「なんで未央ちゃんだけ友紀ちゃんチームに……」

かな子はキャッチャーだと思っていた時期がありました

美優『レフト、村上巴』

巴「……」ギロッ

友紀「……」ギロッ

美優『センター、北条加蓮』

加蓮「いくよ、奈緒」ヒュッ

美優『ライト、神谷奈緒』

奈緒「オーライ」パシッ

美優『ベンチの紹介を行います。控え、椎名法子、双葉杏、遊佐こずえ。記録員佐久間まゆ。以上でプロデューサーチームの紹介を終わります』



瑞樹「改めてプロデューサーチームはどう思いますか?」

ちひろ「やはり運動が好きじゃない子が何人かいますね、スタメンにも控えにも。この選手たちを選んだプロデューサーさんの思惑がハマるかが見物です」

本日ここまで。
ようやく両チーム紹介出来た。
あと>>82の指摘は予想出来たがあえてのサードだ、許してくれ。

悩んだのはこずえにするかアベナナさんにするかですが、永遠の17歳ですからねー(目逸らし

今のとこ想像しにくかったりしますか?
想像しにくいようなら地の文を増やすけど。

予想通り(>>73)すぎてさすがの>>1も苦笑い。
まーくんのあの勝ち運はなんなんだろうね…。


続き投下します。

美優『1番。ショート、愛野渚。背番号6』

渚「さあ、ガンガンいかせてもらうよッ!」

あい「プレイ!」

凛「……っ!」ヒュッ

渚(まずは様子見っと)バシーン

あい「ストライーク!」

瑞樹「初球は98kmのストレートですね」

ちひろ「茜ちゃんが速すぎるだけでこれくらいが普通なんですけどね」

凛「……ふっ!」ヒュッ ククッ

渚「うりゃ!」ブンッ バシーン

あい「ストライーク! ツー!」

瑞樹「今のはカーブかしら」

ちひろ「落差がありましたね。凛ちゃんは技巧派タイプかな?」

凛「……」ヒュッ ククッ

渚「甘い!」カキーン

瑞樹「捉えた! 一・二塁間!」

凛「くっ! セカン!」

藍子「は、はい! とおっ」ズザー パシッ

ちひろ「取った!?」

藍子「拓海ちゃん!」ヒュッ

拓海「ちゃんはやめろ」パシッ

真奈美「アウト!」

渚「くはぁー。抜けたと思ったんだけどなぁ……」タタタッ

瑞樹「これは高森選手、好プレーですね」

ちひろ「抜けて当然の打球だったのに飛びついて取りましたね。守備力は高そうです」

美優『2番。セカンド、脇山珠美。背番号4』

珠美「珠美の出番です!」

ちひろ「珠美ちゃんは普段から竹刀を振ってますし、意外と強打者かもしれませんよ」



凛「んッ!」ヒュッ ククッ

珠美「うおおっ!」カキーン

瑞樹「三・遊間痛烈!」

かな子「わわっ!」



穂乃香「ですから――」ザザッ パシッ

ちひろ「また取った!」

穂乃香「――ここは、抜かせません!」ビュッ

珠美「うりゃあああ!」ダダダッ

拓海「ちっ……」パシッ



真奈美「……セーフ! セーフ!」バッ

瑞樹「脇山選手の足が勝った! セーフです!」

ちひろ「三遊間の深いところでしたからね。それにしてもよく取ったなぁ」

瑞樹「片膝をついて滑り込んで取りましたね」

ちひろ「友紀ちゃんチームといい、野球歴3ヶ月とは到底思えないプレーですよ。先ほどの藍子ちゃんにしろ」



P(努力の天才である穂乃香が、短期間とはいえ上手くなるのは当然だ。だからこそ守備力が最も必要なショートに起用したんだ。ただ予想外の才能を見せたのは)



藍子「穂乃香ちゃんドンマイ。今のは仕方ないよ」

穂乃香「もう少し肩力も鍛えておくべきでしたね……」

P(……藍子なんだよなぁ)

少し時が遡り



P『藍子、いくぞ』カーン

藍子『よっと』パシッ

P『ナイスキャッチ。もういっちょ!』カーン

藍子『わわっ』パシッ

P『よく取ったな。じゃあこれはどうだ!』カキーン!

藍子『うわあっ!』パシッ

P『……あれ?』

藍子『もうっ! Pさん、速すぎますよ!』

P『悪い悪い。それ』カキーン

P(やべっ。ちょっと高く打っちまった)

藍子『よいしょっ』ジャンプパシッ

P『んんん?』カキーン

藍子『とりゃっ』ズザー パシッ

P『……ほう』

そして現在


P「安定の穂乃香だけじゃなく、鉄『壁』の藍子で組んだ二・遊間、そう易々と抜けると思うなッ!」

藍子「……なんだがすごく貶されてる気が」



美優『3番。サード、中野有香。背番号5』

有香「よろしくお願いします!」

瑞樹「姫川チームのクリーンナップは強力ですね」

ちひろ「どちらかといえば打力重視の選手が多いからなぁ。2番の珠美ちゃんだって、プロデューサーさんチームなら主軸を張れるでしょうし」



凛「……ふっ!」ヒュッ ククッ

有香「……」バシーン

あい「ボール」

ちひろ「今のはスライダーかな。珠美ちゃんにも投げてたし、変化球中心ですね」

瑞樹「ストレートは最初に投げたきりね」



凛「はっ!」ヒュッ ククッ

有香「せいッ!」ブンッ バシーン

あい「ストライーク!」

瑞樹「シュートかしら? 随分曲がったわね」

ちひろ「女性はシュートを投げるのが得意だと言いますからね。にしても多彩な球種だなぁ」



凛「さっきの……お返し!」ヒュッ ククッ

有香「せいッ!」ブンッ バシーン

あい「ストライーク! ツー!」

友紀「え」

ちひろ「縦スラ!?」

瑞樹「見てあれ。P君のあの意地汚い顔」

P「ははは!」ドヤァ…

P「なに? 縦スラ投げれるのは自分たちだけだと思った? 残念これが現実!」

友紀「……!」プルプル…



凛「はあッ!」ヒュッ ククッ

有香「二度も通じません!」カキーン

P「あ」

瑞樹「打ったー! レフト前クリーンヒット!」

ちひろ「縦スラに上手く合わせましたね。ナイスバッティングです」



有香「押忍!」

友紀「ぷぷぷ。どう? 自慢気に語ったボールが打たれる気分は? ねえ今どんな気持ち?」ププッ

P「……!」プルプル…

ちひろ「選手が頑張ってるのになにしてるんですかねあの子供監督たちは……」

ユアーショーック! アイデーソラガ、オチテクールー♪



ちひろ「この曲は……」

瑞樹「また懐かしいわね」



比奈「やっぱりユーアーショックはいいッスねぇ。なんか熱くなるッスよ」

菜々「よく勘違いされるけど、ユーアーショックじゃなくて愛を取り戻せですよ?」

比奈「詳しいッスね」

菜々「まあ第1話からずっと観て――さ、再放送ですからね!」

比奈「お、おう……」



美優『4番。ファースト』



きらり「かっ飛ばすにぃ☆」



美優『諸星きらり。背番号3』

本日ここまで。

きらりの応援歌を『愛を取り戻せ』か『王者の魂』で悩んだけど、王者の魂は菜々さん世代じゃないと伝わらない恐れがあるからなぁ…。

友紀共々、川上氏の御冥福をお祈り致します。


続き書きます。

凛「負けないよ」

きらり「こっちもだゆー☆」

瑞樹「あら、木製バットなのね」

ちひろ「木製は金属に比べて芯が狭いですし重いですから、女の子には不向きだと思いますが……」

凛「いくよっ!」ヒュッ ククッ

きらり「……」グッ


………
 …



友紀『いい? きらりちゃん。芯っていうのはバットのここからここくらい。真芯はこれくらい』

きらり『ちっちゃいにぃ』

友紀『とってもね。でもここに当たると……どうなると思う?』

きらり『どうなるのー?』



友紀『ボールがね、凶器に変わるのよ』

ドゴンッ――!



拓海「……ん?」

珠美「んん?」

有香「え?」

瑞樹「ファーストベース手前の土が爆ぜたー!?」

友紀「しッ! ランナー走れ!」

きらり「……完璧だゆ☆」ドドドッ

拓海「え? あ、ら、ライト?」

奈緒「ええ!? こっちには来てないぞ!」

拓海「はあ!? じゃあどこだよ!」

きらり「にょわわわー!」ドドドッ

凛「拓海! ベースの下!」

拓海「馬鹿! そんなとこ入るわけ……なんで抉れてんだよここ……」

きらり「にょわー!」タンッ

真奈美「セーフ!」

ちひろ「角度によったら今の余裕で入ってたんじゃないですかね?」

瑞樹「地面抉ってベースの下に入り込む威力だものね。たぶん場外も有り得たんじゃないかしら?」

ちひろ「きらりんぱわー恐ろしすぎでしょ」



拓海「んー……しょっと! ホーム!」

卯月「大丈夫、来てないよー!」

瑞樹「打球が速すぎてランナーはそれぞれ進塁しただけですか」

ちひろ「友紀ちゃんの声でようやく走り出してましたからね。2人も打球が見えてなかったんでしょう」

瑞樹「さあワンアウトランナー満塁のチャンスです!」

美優『5番。ピッチャー、日野茜。背番号1』

茜「先制ですよ!」ボンバー

ちひろ「あっ」

瑞樹「どうしたの?」

ちひろ「いえ。ちょっと未来が見えただけです」

瑞樹「奇遇ね。私もよ」





凛「ふっ!」ヒュッ ククッ

茜「ボンバー!」ブンッ バシーン

あい「ストライク! バッターアウッ!」シュババ

ちひろ「デスヨネー」

瑞樹「日野選手に技巧派は相性最悪だもの……」

ちひろ「ストレートなら何km出てても打ちそうなんですけど、変化球はなー……」

ベースの下にボールがある状態でベースを踏んだら逆に守備妨害になりそうやな

瑞樹「スクイズでも良かったんじゃないかしら?」

ちひろ「茜ちゃんがスクイズ?」

瑞樹「ごめんなさい。自分で言っててあれだけど想像出来ないわ」

ちひろ「ぶんぶん丸を彷彿とさせてますからね、茜ちゃんは」



美優『6番。ライト、本田未央。背番号9』

未央(私今、凄く目立ってる!)

P「とか考えてそうだよな」

まゆ「でもいいんですかぁ?」

P「なにが?」

まゆ「一応ピンチなんですから、タイムくらいかけてあげれば……」

P「大丈夫大丈夫」

>>113
一応気遣ってベースの端っこ踏んだって事で……。

卯月「未央ちゃん、ごめんね」

未央「んん? なにがかなしまむー」

卯月「凛ちゃんと私はプロデューサーさんのチームなのに、未央ちゃんを呼んであげなくて……。聞いたよ? 未央ちゃんが友紀ちゃんのチームにスカウトされたの、私たちより後だったんでしょ?」

未央「」グサッ

卯月「ごめんね。もっと早く気づいてればみんな同じチームだったのに……。未央ちゃんだけハブいちゃったみたいになって……」

未央「」グサグサッ

卯月「凛ちゃんも言ってたよ。トライアドは全員いるのにニュージェネは『また』1人欠員しちゃったって……」

未央「」グサグサグサッ

凛「未央、ごめん」ヒュッ

未央「やめて! 謝るのやめて!」バシーン

あい「ストライーク」

卯月「私たち、仲間……だよね?」ヒュッ

未央「仲間だよ!? 悩まなくても仲間だよ!?」

凛「そう、仲間」パシッ

未央「しぶりん……」

凛「でも、今は未央だけ敵」ヒュッ ククッ

未央「だけって言わないで! そろそろ私も泣くよ!?」バシーン

あい「ストライーク、ツー」

卯月「ごめんね。ごめんね……」ヒュッ

凛「また置いてきぼりにしてごめん、未央」パシンッ

未央「」グッサァ

凛「ごめん」ヒュッ

未央「」バシーン

あい「ストライッ、バッターアウッ! チェンジ!」



瑞樹「囁き戦術もここまできたらイジメね」

ちひろ「後で発案者(P)は早苗さんにシメてもらいます」

未央「ゆっきー!」ウワーン

友紀「よしよし。未央ちゃんの凄さが分からないあの駄目男に見せつけてやろう。私はこんなにも凄いんだぞーって」

未央「ゆっきー……」グスッ

友紀「ほら、泣いてないでグラウンドで輝いてきなさい! どこにいても未央ちゃんはアイドルなんだから涙は不要!」

未央「ん……そうだよね。うん! 行ってくる!」

友紀「他の子も自分の持ち味を発揮して! 練習通りやれば勝てるんだから!」

姫川チーム「はい!」



瑞樹「友紀ちゃんの方が監督らしいわね」

ちひろ「普段からこうならもっと良識人として見てもらえるんですけどね……」

一旦停止。煙草切れた。

こっから先は要所以外は飛ばし飛ばしになるんでペース早まると思います。
じゃ、ちょっくら買ってくる。

なんか勘違いしてる人がいるけど昨日は煙草買いに行っただけやで。

月末ガチャ用の金なんか予め購入してるに決まってるじゃないか(濁目


続き投下します。

2回のプロデューサーチームの攻撃は淡白なものだった。

5番かな子がフルカウントまで粘り、投手前にスリーバント。
6番巴もツーボールツーストライクのバッティングカウントにしての投手前スリーバント。
7番加蓮は――。



茜「とおっ!」ビュッ

加蓮「よっ」カンッ

あい「ファール! カウントワンボールツーストライク!」

ちひろ「粘るなぁ……」

瑞樹「バットを水平に構えて振ってるだけだからね。日野選手の速球といえど当てるくらいは簡単よ」

ちひろ「この回は完全に茜ちゃんの体力を削りにきてますね。真っ向勝負は分が悪いと踏んだんでしょう」

茜「やりますね……。でも負けませんッ!」ビュッ

加蓮「と……」カンッ

あい「ファール!」

ちひろ「次何球目でしたっけ?」

瑞樹「12球目ね。この回だけで20球を超えてるわ」



菜帆「……」スッ

茜「……とりゃっ!」ヒュッ クククッ

加蓮「えい!」ブン バシーン

あい「ストライク! バッターアウッ! チェンジ!」シュババッ

加蓮「くそー。読めてたのに当たらないかぁ」

P「友紀直伝だけあって落差があるからな。仕方ないさ」

茜「ふぅ……」

友紀「茜ちゃんお疲れ。まだいける?」

茜「も、もちろんですよ! ちゃんと9回まで投げきります!」

友紀「そっかそっか。頑張ってね。あ、美嘉ちゃん」

美嘉「んー?」

友紀「今茜ちゃん何球投げた?」

美嘉「待ってよー。えっと……30球ちょっとだね」

友紀(2回で30球か……。プロデューサーがこのまま球数使わす作戦に出るなら、5回か6回で3桁乗るなぁ)

菜帆「じゃあ行ってくるわね~」

友紀「あ、菜帆ちゃん。ちょい待ち」

菜帆「はい?」

美優『7番。キャッチャー、海老原菜帆。背番号2』

ちひろ「友紀ちゃんと話してましたが、何か仕掛ける気かな?」

瑞樹「下位打線だけど油断は禁物ね」



凛「……んっ!」ヒュッ ククッ

菜帆「……」バシーン

あい「ストライーク!」

菜帆「あ、やだ。ごめんなさい~。タイムお願いね。スパイクの紐が解けちゃったの」

あい「タイム!」



友紀(打力と内野の守備重視で練習したから育てたピッチャーが少ないんだよね。茜ちゃんにはなんとか7回までは投げてもらわなきゃ……)

友紀の指示で極力時間を使わす戦法に出た2回裏。
先頭バッターの菜帆はタイムやファールなどで時間を稼ぎ、最後はセカンドゴロ。
続く8番のみくは三球三振。
9番肇がフルカウントまで粘り四球を選ぶが、続く渚が二・遊間に痛烈な当たりを放つも、ショート穂乃香の好守によりセカンドホースプレーを取られスリーアウトとなった。



渚「くーッ! 本当に上手いなぁ」

友紀「守備はあたし以上かも。次は頭を越すくらいの気持ちで打ってみよっか」

渚「うんッ! そうしてみる!」

茜「よしっ! いきますよ!」

友紀(そこそこ時間稼げて茜ちゃんも回復出来たし、まあ上出来かな)

茜「監督!」

友紀「ん?」

茜「あの、絶対投げきりますので! いってきます!」

友紀「うん、頑張って! ……余計なお世話だったか」



美優『3回表の攻撃。8番。キャッチャー、島村卯月。背番号2』


茜「うおー! 燃えてきたーッ!」ビュッ!

卯月「はやっ!?」ブン バシーン

あい「ストライク! バッターアウッ!」



美優『9番。セカンド、高森藍子。背番号無……ごめんなさい、74』

藍子「美優さん!?」

茜「りゃあ!」ビュッ!

藍子「あ、しまっ」バシーン

あい「ストライッ! バッターアウッ!」

茜「うりゃあー!」ビュッ!

凛「ん!」ブンッ バシーン

あい「ストライーク! ツー!」



瑞樹「鬼気迫るピッチングね」

ちひろ「電光掲示板には触れなくなりましたね」

瑞樹「ええ」



121km



瑞樹「ありえないもの」

ちひろ「そこらの成人男性より速いですよね、間違いなく」

瑞樹「あんなの打てるの?」

ちひろ「さあ……?」



茜「これで……終わりです!」ビュッ クククッ

凛「くっ!」ブンッ バシーン

あい「ストライク! バッターアウッ! チェンジ!」シュババッ

P「どうだ?」

凛「無理。速すぎるよ」

P「縦スラは?」

凛「それは加蓮の言った通りだね。やっぱりクセがある」

P「そっか。打てるか?」

凛「アッパースイングになるけど、それでもいいなら当てるくらいは出来るかな?」

P「それでいい。外野まで運べばフライでもワンチャンスありそうだしな」

凛「それは穂乃香たちに任せるよ。私は、この回も抑えればいいんでしょ?」

P「ああ。次の回には……茜を引きずり降ろす」



友紀「ナイスピッチ!」

茜「ありがとうございます!」

珠美「珠美も負けてられません!」

瑞樹「あら、構えがさっきと違うわね」

ちひろ「オープンスタンスにしても体が開きすぎてますね。あれで打てるのかな?」



凛「……ふっ」ヒュッ ククッ

珠美「はあぁー……面!」カキンッ

瑞樹「叩きつけた!」

ちひろ「サード方向に高く跳ねてますね!」

かな子「ま、まだ落ちてこない……」

凛「任せて! 肩なら私のほうが強い!」

珠美「ぬおおおおっ!」ダダダッ

凛「……拓海!」パシッ ヒュッ

珠美「気合いだあ!」ヘッドスライディング

拓海「アウト!」パシッ



真奈美「……セーフ!」

本日ここまで。

ここまで書いたの初めてだから楽しいようなしんどいような…。
短編ばっか書いてきた報いか…。



申し訳ないがホースプレーでちょっとワロタ

>>142
( ゚д゚)


何考えてたんだろな俺…。
指摘ガチでサンクス。

>>135
誤 ホースプレー
正 フォースプレー

友紀「終わったな」

まゆ「……」

友紀「ここで無敗のマー君が負ける時点で、あんたの負けだ。あとは任せました、プロデューサー」

P「な、何を言っている!?」

友紀「ふふ、実は最後の試合には魔法をかけたんですよ」

P「魔法……?」

友紀「ええ。必ず勝つ魔法をね……」

まゆ「……」スッ





友紀「え、まゆちゃん何その縄。や、やだなぁちょっと福本フェイスで語っただけじゃうわなにするやめry」



続きは明日投下します。
※これは本編とは関係ありません。

まゆ「魔法はどうしたんですかぁ?」

友紀「……」

まゆ「必ず勝つんじゃなかったんですかぁ?」

友紀「……」

まゆ「マー君以外大したことない球団だったんじゃないですかぁ?」

友紀「……」





P「白眼向いてる奴に追い討ちかけるなよ……」

まゆ「うふふふふ♪」

友紀「……」



続き投下します。
※無論これは本編と関係ありません。

珠美「やりました!」

瑞樹「これで2打席連続内野安打です」

ちひろ「打ってからスタートまでが早いですね。反応の良さがヒットに繋がってるんでしょう」



友紀「……」スッ

有香「……」コクン

ちひろ「やはりバントですか。手堅いですね」

瑞樹「次が強打者の諸星選手ですから、得点圏にランナーを置いておきたいんでしょう」



凛「……よっ」ヒュッ

かな子「……!」ダッ

有香「……」コツンッ

瑞樹「サード前方へ小フライ!」

珠美(あの距離で取れる訳ありませんね!)ダッ

P『かな子。ボールはクッキーだ』

かな子『……え?』

P『そう思って守備をしてみろ。そうすれば自然と上手くなれるから』

かな子『あの、Pさん? 私のこと食い意地はってる女だと思ってませんか?』

P『マッサカー』

かな子『……!』ポカポカ

P『いた、痛い! 怒るかな子も可愛いけど痛い!』

かな子『馬鹿ばかぁ!』ポカポカ





かな子(クッキーが地面に落ちようとしてる……。そんなの駄目!)バッ ズザー

瑞樹「三村選手飛び込んだ!」

友紀「……! 珠美ちゃん、戻れ!」

珠美「へっ!?」





かな子「えへへ……。クッキーを落とすわけないじゃないですか……」

あい「アウト!」

珠美「嘘だぁ!?」ダダダッ

かな子「ごめん、卯月ちゃんお願い」トス

卯月「うん!」パシッ ヒュッ

珠美「ぬおおおおっ!」ダダダッ

拓海「次は間に合わなかったな」パシッ

真奈美「アウッ!」

珠美「そ、そんな……」



ちひろ「かな子ちゃんは打撃要員だと思ってた時期がありました」

瑞樹「わかるわ」

ちひろ「あの距離は届かないと思ったんですが」

瑞樹「何が何でも捕る! って感じだったわね。執念じみたものが伺えたわ」

有香「ごめんなさい……」

珠美「珠美もです……」

友紀「野球をやってたら凡ミスは仕方ない事だよ。気にしない気にしない」

きらり「そうだにぃ☆ それじゃ、いってくるゆ」



美優『4番。ファースト、諸星きらり』



きらり「真実の芯を捉えにね!」



P「おいそれ首里城の方の台詞だろが」

まゆ「首里城? 沖縄ですかぁ?」

P「うん。沖縄版きらり」

まゆ「沖縄版?」

P「気にすんな。たぶん知ってるのは奈緒くらいだから」

まゆ「はぁ……」

本日ここまで。

しかしまあ、楽天優勝は意外過ぎたなぁ…。

坂本の失策で試合決まったしねぇ…。
杉内もいかんせんだったし。

まあまーくんの抜けた楽天が来年同じ場所に立てる事は無いけどね(目逸らし

>>164
>>165

打線の不調、後ろ頼みでごまかしごまかしなんとかやって来た先発陣と、
ここ一番の短期決戦にいやな要素が底で噛み合った感じだったね…
とはいえ楽天打線には怖さしか感じなかったし、しゃーない。楽天いいチームや

>>163
わからん
なんのネタ?

>>169
まあキャッツは所詮その程度だったってこうわ友紀なにするやめry

>>170
すまん、たぶん野球漫画好きな人じゃないとネタ分かんないだろなーとは思ってた。

『dreams』って漫画に登場する首里城きらりが元ネタ。
ちなみに『dreams』は『風光る』とかと同じ作者。

>>171
うーむ、わからん
ちょっとググってみるは

>>172
しれっと60巻超えてる長寿野球漫画なんだけど、認知度は低いんだよなぁ…。

ちなみにdreamやmajor、ミスフルやドカベンやタッチなどの野球漫画ネタをちょこちょこ挟んでたり今後出す予定。

150キロナックルボールだっけ?

マガスペとかマイナー雑誌連載じゃしゃーない
おれキャプとお憑かれとドリームスの為に毎月買っているが・・・

>>174
それは甲子園初戦の生田やね。
地方予選だとまだ大人しかったけど、甲子園になってからは魔球量産中。

>>175
元は週刊マガジンだったのにね…。

滅茶苦茶辛い風邪の時は病院で点滴してもらうのが一番いいな。うん。
3日も自室でうなされてたのが嘘みたいだ。

そして雑談多くてすまん。
以後気をつける。


続き書きます。

卯月「……」スッ

凛「……」コクッ

瑞樹「おや、これは」

凛「……」ヒュッ

きらり「にょ?」

卯月「ごめんね」パシッ

瑞樹「島村選手立ったままです」

ちひろ「敬遠ですか。よほど警戒してるんでしょう」



凛「私たちも勝ちたいからね」ヒュッ

きらり「仕方ないにぃ」

あい「フォアボール!」

瑞樹「さあ、ツーアウトからですがランナーが出ました!」



美優『5番。ピッチャー、日野茜』

茜「負けませんよ!」



3球続けて変化球で攻められ、かする事なく三振してチェンジ。

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