女勇者「殺していいのかな?」
兄「え?」
女勇者「ほら私勇者だしさ」
兄「あー、うん。それは確かに」
女勇者「じゃね?」ニコッ
兄「ややややめろーよー」
女勇者「なんで?」
兄「なんでっておまえ!コスプレだよ?お兄ちゃんなんだよ?」
女勇者「お兄ちゃん嫌いだったしちょうどよかったよ」
兄「おー!何気に衝撃的な発言!」
女勇者「気付いてなかったの……?どんだけ鈍いの?」ニコッ
兄「なんて素晴らしい笑顔なんだ!」
女勇者「」チッ
女勇者「んで何用ですか?お兄ちゃん」
兄「はっはっは!いきなり他人行儀だな!妹よ」
女勇者「あ?」
兄「怒らないで!刃物向けないで!」
女勇者「はぁ……」
兄「言うからね?言うからここに来た理由!」
兄「あのね、魔王捜索中なんだよね妹ちゃんは」
女勇者「そうです」
兄「おっし!んじゃ朗報だ!魔王が僕たちの村に現れたんだよ」
女勇者「なんですって!?」
兄「でっかいお城と共にね」
女勇者「なんでまたあんなクソ田舎に……ていうか村のみんなは!?」
兄「あぁ、魔物と仲良くしてるよ」
女勇者「はぁ?」
兄「いや魔王さんが意外とお茶目なひとでね」
兄「なんであの村に現れたのかっていうと妹ちゃんを潰しに来たらしいんだけど大分前に妹ちゃん出発しちゃってたしね」
女勇者「……で、あんたに私の捜索を命令したと?」
兄「まあそうだね」
女勇者「そう……」チャキ
兄「え!?なんでこのタイミングで剣を抜くんだあ!?」
女勇者「……そこまで落ちたか!お兄ちゃん」
兄「え!?」
女勇者「あの卑劣な魔王の考えることだ……きっとその魔王コスプレになんらかの仕掛けがあるはず」
兄「ふえぇ!?そ、そんなものないよ!!」
女勇者「きっと爆弾かなにかね!今のうちに壊さないと!」
兄「いやなんかそれ私怨入ってない?それに爆弾だったら逆に危ないよ!!」
女勇者「あらお兄ちゃんにしては冴えてるのね」
兄「うぅ……」
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