「今日の給食はウンコ味カレーだとよ」「マジか…」 (31)

先生「はーい、みんなに配膳し終わりましたねー。それじゃ、今日もおいしくいただきまーす。」

給食当番「いただきます。」

クラス全員「いただきます!」

俺「…このウンコ臭い物体を食うのか?」

友「そうらしいな。」

俺「食えるわけねーよ、こんなものは残」

先生「お残しはいけませんよー。ちゃんと食べましょうねー。」

俺「…」

逆はどーなのよ

おかわりもあるぞ

俺「(どう考えても人間が食べるもんじゃ無い。
  こんなモノ食ったら、確実にO157に感染してニュースに取り上げられるだろ。)」

友「いやいやいや、無理だって。誰もこんな不潔な物体を食べねーよ。」

俺「そ、そだな。他の奴だって残すに決まってるじゃん。」チラ

ゆうた「うめぇ~、今日のカレーは今年食った給食の中でも最高の出来だね!」パクパク

よしひこ「………」ガツガツガツガツガツガツガツ

あやか「んでね、昨日ゆみから来たメールに何か変なこと書いてあってね」モグモグ

みさと「マジ?wゆみったらほんと面白いwww」モグモグ

俺「……(なんでだよ。)」

俺「…どうする?」

友「いや、食う選択肢を用意するんじゃねーよ。おかしいだろ。」

俺「でも、あいつらみんな普通においしそうに食ってるぜ。だったら俺らが食ってもおいしいかも。」

友「その場の雰囲気に流されるなよ、しっかりしろ!
  あいつらのカレーはきっと普通のカレーなんだよ。
  じゃないと、あんな風においしそうに食えるわけが無い。」

俺「そうかもな。ちょっとあいつらのカレーを貰って確かめる。」ノソノソ

俺「(皿余ってるかな…あ、一枚余ってた。)」

俺「よしひこ。」

よしひこ「ん?何?」

俺「お前のカレー、ちょっと分けてくんない?」

よしひこ「やだよ。なんでお前にカレー分けてやらなきゃなんないの?」
  鍋にまだ少しくらい余ってるだろ、それを食えよ。」

俺「いや…お前のカレーだから食いたいんだ。」

よしひこ「…! ///」カァァ

よしひこ「ちょっとだけだぞ。」トロトロ

俺「ありがと。」

よしひこ「べ、別にいいよ…///」

俺「…なんか変な方向に踏み込んじゃったかも。」アセアセ

はよ続き

友「おい、どうだ?」

俺「ああ、とりあえず貰ってきた。」

友「よし、まずは匂いを確かめ…ウッ!」

俺「くっさ!!」

友「これもウンコ臭いのか!」

俺「みんな同じカレー鍋からよそわれたんだから、そりゃ同じなんだろうが。」

友「じゃあ、みんなこのウンコをうまそうに食ってるのか?」

ゆうた「先生!カレーおかわりしていいですか?」

先生「おー、ゆうた君は今日も食欲旺盛だねー。どんどん食べなさい。」

ゆうた「やったー!」ガタッ

友「おい、チャンスだぞ。」

俺「何がだ?」

友「俺の持ってるカレーをあいつに渡して食わせるんだよ。
  ゆうたの皿にカレーを入れるふりをして、俺のカレーをあいつに渡すんだ。」

俺「そうか、じゃ俺のカレーをあいつに。」

友「おい、何言ってんだよ。俺のカレーを渡すんだよ。言い出しっぺは俺なんだから。」

俺「ふざけんな。それじゃ俺はウンコを食えってのか?」

先生「友くーん、ゆうた君にカレーを入れてやりなさいねー。」

友「らっきー♪じゃ、ゆうたにカレー渡してくる。」ガタッ

俺「てめ、汚いぞ!」

ゆうた「友君、カレーよそってよ。」

友「お、おう、それじゃこのカレーを」

ゆうた「え?それ友君のカレーだろ。カレー鍋のカレーを僕のお皿に入れてよ。」

友「バッ…でっけー声出すんじゃねーよ。いいからこのカレー持ってけ。」

ゆうた「でも。」

友「でもじゃねーんだ。先生に見つからないようにさっさと持ってけ!」

ゆうた「ごめんね。せっかくのカレーなのに。じゃありがたく食べるよ。」スタスタ

友「…ふぅ、厄介払い成功。」

俺「あの野郎…」イラッ

友「さってと、ウンコは掃除したし、残りの給食食べよ。」

俺「おい!」

友「あ、お前のウンコがまだ残ってるな。じゃあさっさと食べようか。」

俺「お前何言ってんだよ。自分ばかりウンコから逃れやがって!」

友「冗談だ。次はお前のカレーをどう処分するかだな。また誰かおかわりしてこないかなー。」

俺「すまん、キレちゃって…。だけどおかわりする奴が他にいるかな。」

友「わかんないけど、みんなおいしそうに食べてるんだし、
  きっとまたおかわりする奴は出てくるよ、それを待とうぜ。」

チョイチョイ…

友「ん?何、ゆうた。」

ゆうた「やっぱり友君のカレー取っちゃうの気が引けるから。新しくカレーよそったよ。
  友君も食べなよ、はい。」ホッカホカ

友「」

俺「…」

キーンコーンカーンコーン

先生「はーい、お昼休みですよー。みんな食器を片付けましょうねー。」

クラス全員「はーい。」

先生「さーてと、私も休むとしましょうか…ん?君たちまだ給食食べてるの?」

俺「え、あ、はい。」

友「……」

先生「だめだぞー、ちゃんと時間内に食べなきゃ。」

友「すみません。」

先生「じゃあ、食べ終わるまで先生が一緒にいてあげるよ。
  休み時間が終わるまでにゆっくり食べなさい。」

俺「えっ…」

友「そんな。」

友「あの、先生。このカレー家に持って帰って食べてもいいですか?」

先生「駄目だよ。給食はね、ただの食事じゃないの。
  これも授業の一つなんだから、ちゃんと学校で食べなきゃ。」

友「あ、でも俺たち今日ちょっと体調が悪くて。」

先生「何言ってるの、二人ともさっき牛乳をおいしそうに一気飲みしてたじゃない。」

俺「(ウンコ臭いのをごまかすために、漂うにおいを牛乳で洗い流したんだよ!)」

友「いや、それが、その一気飲みでなんだかおなかがグルグルと。」

先生「しょうがないわねー。じゃあ二人ともトイレに行ってから食べなさい。」

俺「でも、多分もう食欲が出なくてカレー食べられないかも。」

先生「じゃ、トイレ行って戻ってきて、それでも食欲無いなら持って帰りなさい。」

これ思い出した
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トイレ 個室内

俺「おい、やったな!」

友「神は我らに救いを与えたもうた~www」

俺「いいか、五分間だけここでじっとしてようぜ。」

友「ああ。そんでいかにも苦しそうに教室に帰って、あの産業廃棄物を袋に包んでもらうんだ。」

俺「そして帰り道にポイ♪」

友「人生大逆転wwwwww」

俺「駄目だまだ笑うなこらえるんだwwwwwwww」

5分経過

俺「よし、そろそろ戻るんだ。ちゃんと演技するんだぞ。」

友「おう!」ガチャ

スタスタスタスタ…


よしひこ「…………」

教室

俺「せんせ~…」フラフラ

友「もどりましたぁ~」ヨロヨロ

先生「あら、二人ともフラフラだけど大丈夫?顔色は別に悪くないみたいだけど。」

友「はい…カレ…ウンコは出たんですけど、なんだか食欲が出てこなくって…」

俺「やっぱり給食は食べられそうに無いので、袋に詰めて持って帰ります…」

先生「そう、わかったわ。じゃ、袋持ってくるからちょっと待ちなさい。」ガラッ

俺「は~い。」ニヤニヤ

友「お願いしま~す。」ニヤニヤ

ガラッ

俺「先生、袋ください。」

先生「その前に、先生に何か言うことがあるんじゃ無いの?」

友「え…?」

俺「何がですか?」

先生「さっきトイレに行ったとき、君たち二人で同じ個室に入って
  楽しそうにケタケタ笑っていたそうね。」

俺「あっ…」ビク

友「そんなこと無いですよ。ちゃんとウンコして」

先生「嘘をつくのは駄目って、先生いつもいってるでしょっ!…よしひこ君。」

よしひこ「………」スタスタ

よしひこ「さっき二人とも便所で楽しく騒いでました。」

友「……」

俺「(よしひこの奴、チクりやがって!)」

俺「よしひこ!なんでそんなこと先生に言うんだよ。」

よしひこ「……二人で楽しそうに…なんで…許せない…許さない……」スタスタ

俺「……」

先生「…君たちは給食をただ食べたくないために嘘をついて
  先生をだまして誤魔化してました。これはとても悲しいことです。」

友「……」

先生「給食を食べたくない。先生も子供の頃好き嫌いが多かったから、君たちの気持ちは分かります。
  でも、嫌なことがあるからといってそこから逃げるのは、人として恥ずかしいことなのです。」

俺「……」

先生「そして、嫌なことから逃げるために嘘をついてその場を誤魔化す。
  そんなことを繰り返すうちに、君たちは卑怯な人間になっていくんです。」

友「だって」

先生「だってじゃありません!」

俺「!」ビクッ

先生「さ、残ってる給食を全部食べなさい。」

俺「今、ここで全部、ですか?」

先生「当たり前です。」

友「でもこの給食は。」

先生「給食は栄養士さんが毎日毎日心を込めて作ってくださるものです。
  君たちがちゃんと大きくなるために。」

友「だから」

先生「言いたいことがあったら、ちゃんと先生に話しなさい。」

俺「このカレー、ウンコ臭いじゃないですか!」

先生「………何を言ってるんですか?こんなにおいしいカレーを。
  嫌いなものを食べたくないからってそんな言い方、栄養士さんを馬鹿にしてるの?」

先生「さあ、二人ともこのカレーを早く食べなさい。」プーン

俺「ウッ……」オエー ビチャビチャビチャ

友「ウップ!」ウェロエロエロ

先生「きゃっ!?」

先生「ちょ…君たちどうしたの?本当に体調が悪かったの?」

友「……」ビチャビチャ

俺「…だから言ったのに…先生…」

先生「分かったわ、ごめんね。じゃ早く保健室行きなさい。掃除は先生がするから。」

俺「はい…」スタスタ

先生「あ、待ちなさい。」

俺「…なんですか?」

先生「二人とも給食は保健室で食べていいですから、持って行きなさい。」スッ

友「……」

先生「五時間目の授業はすぐには出なくて良いですから、まずちゃんと手当を受けなさいね。」

俺「(先生、この事件の因果関係を把握して無いのかよ)」

廊下

俺「どうする?」スタスタ

友「どうするじゃねーだろ、こんな有害物質はやく始末しないと、俺たちが死んじゃう。」スタスタ

俺「だけど保健室に持って行けって先生が。」スタスタ

友「バカ、そんなの真面目に聞くんじゃねーよ。」スタスタ

俺「だからどうやってこれを片付けるんだよ。」スタスタ

友「ウンコはトイレに流す、決まってんじゃねーか。」スタスタ

俺「保健室に持って行かないとバレちゃうだろ。」スタスタ

友「調理実習室とかで食った事にしろよ!あとは口八丁手八丁で誤魔化すしか無い。」スタスタ

俺「そうだな。命がかかってるんだ。綺麗事なんて言ってられないな。」タッタッタッ

友「とにかく急いで便所に行け。」タッタッタッ

バタン バタン

…………ザザー

ウンコ食えないとか味覚が子供だな

放課後

俺「はー、今日は酷い目にあった。」

友「そうだな。」

俺「保健の先生がちゃんと先生に連絡してくれたから、なんとか乗り切ったよな。」

友「ゲロ吐いたのは本当なんだから、誤魔化しやすくて助かったよ。」

俺「だいたいお前が昼休みにウンコを持って帰ろうなんて下手なこと言ったからこんな事に」

友「俺のせいにするなよ。何をどうしたってあの結果は変わらなかったよ。」

俺「…早く帰って、コンビニでジュース買おうぜ。」

友「うん、そうするか。」

あやか「…」ジー

みさと「…」ヒソヒソ

ゆみ「ねえちょっと君たち。」

友「ん?」

洗脳されてんのか

ゆみ「昼休みにトイレでカレー食べてたってマジ?」

俺「!」

友「っ…食ってねーよ。」アセアセ

あやか「あたし見たよ。昼休みに君たちがカレー抱えてトイレに入ってくのを。」

俺「あ…あれは体調が悪くてトイレに」

みさと「ウンコするところでウンコみたいなのを食べに?」

友「ウンコゆーな!お前ら給食にウンコおいしそうに食ってたじゃねーか!」

あやか「汚い事言わないでよ!君たちみたいにトイレで食べるのと一緒にしないでくれる?」

ゆみ「あのね、あたしお兄ちゃんがいつも見てるインターネットの掲示板を
  この間一緒に見せてもらったんだけど、そのとき面白い言葉見つけたんだ。」

みさと「え?なになに?」

ゆみ「この二人にふさわしいこ・と・ばww」

あやか「なにそれーw」

エピローグ

その後、二人が小学校を卒業するまでの一年数ヶ月の間、
彼らと同じクラスの子たちは、彼らとの交友関係の有無に関わらず、
あの日の出来事を伝説として同級生たちと語っていった。
多くは嘲笑を伴うものであり、その話を耳にするたびに彼らは自尊心を傷つけられ、
いつしかその日の出来事を心の奥底に封印する事となる。

その日以来、彼らはある不名誉な称号を得ることとなった。
インターネットの掲示板で時折語られながらも、その存在が疑問視されてきた言葉。

   「便所飯」

後年、彼らはネットでこんな言葉を書き込むようになる。

俺「便所飯?ねーよwwwwww」ハァ…

友「都市伝説を信じてる情弱乙wwwwww」ハァ…


END

感動した

イイハナシダナー

ちなみにこのSSは一年半ほど前に書いたもので、今回誤字やおかしな表現を直して
再掲載したものですw
最近SSのネタが思い浮かばないので、ついやってしまいましたw
サーセンwwww

もうしゃべるな死ね

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