男「中2病を直せ?」 (11)
探偵「ああ、頼むよ」
男「やだよ。あんな論理的じゃない生き物」
探偵「いや、お前はどちらかと言えば、感情を読んで推理するのが得意じゃないか」
男「…切羽詰まった人間の思考なんて機械と大差ないよ。……そんなのも分からないから俺を頼るんじゃないの?」
探偵「しゃ、謝礼はしている」
男「硬貨じゃ本も買えねーんだよぉおお!」
探偵「わ、分かった! それじゃあ、今回は札を出そう!」
男「………ほんとだな?」
探偵「ああ、約束する」
男「今回だけだぞ」
探偵「………」ホッ
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1363408095
某中学校。
教師「今日から一緒に勉強することになった男君だ。みんな仲良くな」
男「男です。よろしくお願いします」ニコッ
女子A「ちょっとかっこよくない」ヒソヒソ
女子B「うちのクラスにもやっと華がっ」ヒソヒソ
黒龍「………」ジーッ
黒龍(……まさか、あいつは…!?)
男(あいつが中2病か…)ジーッ
黒龍(………見透かされた?)ゾクリッ
直せ?
期待してまする
きたーい
休み時間。
女子生徒「男くーん」ワイワイガヤガヤ
男(うわぁ、めんどくさい)ニコニコ
黒龍「………」ジーッ
男「ねぇ、右手に包帯巻いてる彼は怪我してるの?」
女子B「…ああ、黒龍?」
男「黒龍?」
男(たしかあいつの名前は○○だったはず…)
女子A「なんかそう呼ばないと怒るんだー」
女子C「前世は異世界で無限の戦争を繰り広げる神の使いらしいんだけどさ。んな訳ないよねー」
男(よく覚えたな…)
黒龍(………俺の情報を集めてるのか…)フッ
女子B「まぁ、一言で言えば……」
女子生徒「「キモい」」
黒龍「………そううまくいくかな」ボソリ
男(帰りたくなってきた…)ハァ
放課後、屋上。
男「集めた情報は…」
・右腕の包帯は力を封印している。
・自分のことを黒龍と呼ばせる。
・喧嘩が強い。
・いつも一人でいる。というより他人を突き放す。
・独り言が多い。
・顔がそれなりに良いせいで数人ファンがいる。(全員ブス)
男「………中2病って、弱者の妄想じゃないのかよ」
男(喧嘩が強い以上、実力行使は無理だな。俺肉体派じゃないし…)
男「期限は休学している一か月の間…失敗すれば報酬は0」
男「絶対に直してやる…」
同時刻——屋上、貯水塔上。
??「ふふっ、まぁ頑張りたまえ、男君」
翌日——休み時間。
黒龍「………」
——ブブブ。
男「………?」スッ
男(…おっさんからか)
題名:昨日聞いてたこと。
内容:
家族状況
一人っ子、両親ともに海外で働いているため、家には一人。
金銭面
毎日遊んでも尽きないほど金を貰っている。
中学2年まで海外にいたためほとんど情報なし。すまん。
男「………」
黒龍「………」フッ
委員長「ねぇ、男君、今日の放課後あいてる?」
男「空いてるよ」ニコッ
男(歓迎パーティか…)
委員長「良かったら皆とカラオケ行かない? 歓迎会開きたいんだけど」
男「…うんっ、ありがとう委員長さん」ニコッ
委員長「あっ…///」
委員長(もう名前を覚えてもらっちゃった///)
男「彼もいっしょなのかな?」チラッ
委員長「黒龍? 彼は行かないでしょ」アハハ
男「そうなんだ」
委員長「それじゃ、放課後楽しみにしとくね」タタタッ
男「………」
黒龍「………」フッ
放課後——カラオケ店。
受付「ですから、身分証の確認がとれないお客様は——」
坊主「あぁ? 俺らがガキに見えんのか?」
白髪「ええから、はよ通せや。な?」
受付「で、ですから、それはできませ——」
刺青「うるさいんじゃボケ! 店長よばんかい!!」
金髪女「ねぇ〜、まだぁ?」
茶髪女「てーいんさーん、この人ら怒らせない方が良いですよー!」
無口女「………」
男「どうしたの委員長?」
委員長「…あ、男君、受付でちょっともめてるみたいなの」ボソッ
男「………ふーん」
男(なんだ、あの集団…)ジッ
受付「そ、それでは、とりあえずご案内させていただきますね」
刺青「さっさとせぇや!」
金髪女「ぎゃははっ、てーいんざっこ!」
無口女「………」ギュッ
男(………1人だけ明らかにおかしいぞ?)ジッ
受付「それでは、次のお客さま—」
委員長「あ、はーい!」
男「………嫌な予感がするな…」
いるよなこんなん
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません