兄「妹がおかしい」 (38)
妹は俺の目から見ても可愛い女の子で、肌は白くて外人さんみたいだった。
少し内気で照れ屋な妹は、いつも俺の後ろに付いて回って、
口では邪険にしてた俺も、内心は誇らしく思っていたものだった。
その妹がおかしくなり始めたのは、高校に入学した頃だった。
おわり
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小説か?
変だな、と感じた切っ掛けは、妹が笑わなくなった事だった。
元々大笑いをするような子ではないけれど、人と話す時にはいつも小さく微笑んでいるような、
そういう控えめな女の子だった妹が、まったく笑わなくなった。
父がちょっとした冗談を言ったような時も、喉で笑うような、作った笑い方をする。
鈍い所のある両親は気付かなくとも、俺は気付いた。妹がおかしい。
昨日立ってた兄が加速させる能力持ってるssのスレタイ教えてくれ
本人に直接聞いても「なんでもない」としか答えてくれない。どうすばれいいか俺は悩んだ。
その内、妹の帰りが遅くなっていった。さすがに両親も心配し始めた。
俺は妹を尾行する事にした。原因はすぐに分かった。いじめだ。
それも表立って殴る蹴るをするような、分かり易いいじめじゃない。
つまり奴隷だ。
妹はそのグループの中で、何をされても文句を言わない、そういうトモダチにされていた。
内容は、思い出したくもない。
怒りのあまり妹達の前に飛び出した俺を見た、あの時の妹の顔は忘れられない。
絶望だ。その時の俺には分からなかったが、
どんな仕打ちよりも、家族にいじめられている姿を見られる事が妹には辛かったんだろう。
その日から、妹は部屋を出なくなってしまった。
事情は俺だけが知っていた。両親には言えなかったし、友人にはもっと言えない。
何度か妹と話そうとしたけれど、扉越しに拒絶されてしまった。
母は呑気な人なので、「出たくなったら出るでしょ」と言い、妹の望むがままにさせていた。
妹は食事も部屋で取り、トイレやシャワーの時にだけ、それもできるだけ家族のいない間に出ていた。
妹のために何かしてやりたいと思っても、妹がそれを望んでいない。
こんな時に頼られない自分が情けなかった。
それは見逃してしまいそうな些細な変化だった。
外出から帰ると、リビングに置いた漫画が無くなっていた。
時間的に妹が持って行ったとして考えれなかったが、内容はよくあるバトル漫画で
「少女漫画くらいしか読まない妹がなぜ?」と疑問だった。
しかしまあそういう事もあるかと、その時はそんな風に思った。
翌朝、リビングに漫画が戻っていた。
妹が夜の間に戻しておいたんだろう。その漫画を本棚に戻していた時、ふと思った。
他の漫画をリビングに置いておいたら、妹は読むだろうか?
毎日部屋で過ごす妹の気持ちは、俺にはよく分からなかったが、それでも暇なものは暇だろう。
しかしドラゴンボール全巻を置いておいたのは、あからさますぎたと思う。
あれだけ作為的な置き方をしたドラゴンボールも、妹はしっかり持ち帰った。
そして翌日の朝にはまた同じ場所に戻されていた。一日で読み切ったらしかった。
俺は、この小さな小さな交流が嬉しくて、ジャンプ漫画を中心に漫画を放置した。
幽遊白書、ハンターハンター、ライジングインパクト、エンジェル伝説、シャーマンキング。
他にも何作も置いたが、すべて一日元の場所に戻ってきた。
実話なん?
エロ漫画於いておこう
今日から俺は、うしおととら、め組の大吾、からくりサーカス。
ねぎマ!、鋼の錬金術師、無敵看板娘、ヘルシング。
他にも頭文字D、エアマスター、ホーリーランド、嘘喰いなど、手持ちの漫画は大体貸した。
ついに手持ちの漫画が尽き始め、俺はもう選ばず貸す事にした。
ロケットでつきぬけたりもした。火の鳥やゴルゴ13といった作品も置いた。
そしてついに、それすら尽きてしまった。
妹に貸す漫画を買うために貯金を降ろそうと決めた日。
「……」
妹が、部屋を出た。
久しぶりに見た妹は、日光を浴びなかったせいか、以前より病的に白くなっていた。
何を話せばいいか迷い、俺は「漫画、面白かったか?」と尋ねた。
妹は何も言わずに肯いた。あの微笑みはもうないけれど、俺は嬉しくてバカみたいに泣いた。
それから妹は、家の中を普通に歩き回るようになった。
表情は乏しいけれど、食事も普通に食べていた。
ただ、時々記憶がフラッシュバックするらしく、学校の事を思い出して震えて何もできなくなってしまう。
時間を掛けるしかないだろうと思っていた俺に反対したのは、驚く事に妹本人だった。
「強くなりたい」
意志を込めて、妹ははっきり言った。
みてるよみてるよ
親が読んでるのかと思った
俺も話した事のある父の知り合いに、道場を構えている先生がいた。
古武術を教えている、と聞いたが詳しくは今も知らない。
妹がその道場に通い出し、本やネットの知識で他の格闘技にも手を出した。
先生は「止めはせんよ」と言っていたが、ナイフの練習までしているのを見た事もある。
結局、妹のヤル気を削がないよう、注意して見守る事に留めておいた。
先生の道場は門下生がいないそうで、妹の練習相手は先生だけだった。
「お兄ちゃん、練習に付き合って」
だから妹が先生以外の、つまり物を教えられる域にある人以外の相手とやるのは初めて見た。
見た、というか、やられた、か。
妹は相変わらず華奢だった。華奢にしか見えなかった。
なのに俺の体は、くるりと宙を舞い、床に叩き付けられた。
意味が分からなかった。
投げだけではなく、打撃にしても妹の一撃は重く、絞め技に至っては10秒で落とされた。
妹はいつの間にか、とんでもなく強くなっていた。兄の威厳丸潰れだった。
練習後の妹の小さな、だが満足げな笑みを見れば、威厳なんぞ潰れた所で安いものだった。
翌日。
妹の髪が金髪になった。
スーパーサイヤ人的な意味ではない。
今日から俺は的な意味でだ。
驚く俺に、妹は不敵に笑った。
妹がおかしい。本格的におかしい。
「転校するから」
晩飯を食べながら、妹はそう言った。
学校に行く気になった事は良い事だが、妹の髪はビックリするほど金色だった。
「何か言いたそうだな」
じろりを俺を見る。練習の時の記憶が蘇り、俺は目を反らした。
俺の妹がおかしい。本当に俺の妹なんだろうか。
諸手続きに付き添って妹の通った学校へ行った。
その時、以前妹をトモダチにしていた連中と偶然鉢合わせた。
連中は全員、腕や足を骨折していた。そして気付くなり逃げ出した。
妹を責める気も起きないが、弾けすぎだろう。
内気で照れ屋な妹はもういない。俺は少し泣いた。
最後に、妹が転校した後の話をして終わろうと思う。
転校先で妹は外人だと言い張り、金髪は地毛という事にしたらしい。
本名を外国語風に文字った名前を名乗っているそうだが、
緩い校風らしく咎められてもない様子だ。
最近、妹はよく学校の話をする。友達ができたようだ。
聞いていると、理不尽な暴力としか思えない事もしているようだが、
その子もまったく平気なようで、頑丈な子らしい。
おまけに妹は、自分の事を殺し屋だと言っているそうだが、向こうは信じているらしい。
「ソーニャの友達は変な子だな」
「うるさい」
照れ屋な所は昔と同じか、と思い、俺はなんだか可笑しくなった。
ごめんなさい、実はキルミーベイベースレでした
金髪妹って…桐乃か
キルミーベイベーが分からんから困った
6レスくらいで終わるつもりだったんです
なんかごめんなさい、本当に
お、おう
>>28
観よう
キルミーは時空を歪めてくるからな
まじで
ほう
大層乙であった
いもスレは文化
わさ?
まさかの
そう来たか
わさわさ
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