町井美月「キミの話を訊こうじゃないか」 (17)
「青野。お前はオーケストラが指揮者によって、何故こうも演奏が異なると思う?」
指揮者それぞれが別人であり、人格が異なるからだ。違う人間だから当たり前だ。ついでに抱えるオーケストラのメンバーも違うし、聴きに来る聴衆が求める音楽像も違うのだ。
「青野。お前はバーンスタインとカラヤン、どちらの解釈が正しいか判断出来るか?」
そんなものはもう観客の領分を越えている。
単純に、どちらが好きかでいい。そうとも。
もはや好みの問題だ。シンプルな選択肢だ。
個人的にトスカニーニの流れを汲むカラヤンのほうが伝統的であり正解には近いとは思うけれどバーンスタインも間違ってはいない。
「指揮者が大昔の作曲者の意図を正しく理解出来ているとは限らない。むしろ、間違っていることのほうが多いだろう……それでも」
それでも、演奏者は指揮者に従うべきか?
指揮者が全て正しいか? そんなわけない。
だがその否定は演奏者の領分を越えている。
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「観客は指揮者が紡ぐ音楽を聴きにくる」
バーンスタインを聴きたい者は彼を。カラヤンを聴きたい者は、彼の音楽を聴きにくる。
彼らが示す、それぞれの正解を聴きにくる。
「彼らの解釈が、観客の解釈とある程度一致していて、大多数の人々の支持を得られていることは間違いない。しかし音楽は多数決で評価は決まらない。大多数の人々が支持したからと言って、それが正しいとは限らない」
作曲者の意図を正しく解釈出来ていればそれが良い演奏とも限らない。それを聴いた観客の理想と一致しなければ心に響かないから。
「だから一概に観客を満足させることが正しいとも限らない。たとえ多少の不満を与えても、それでも、作曲者の意図や意向をなるべくそのまま正確に伝えるべきかも知れない」
それが無味無臭の退屈なものであってもだ。
正解は個人それぞれが持っている。作曲者を初めとして観客にも演奏者にも指揮者にもそれぞれの正解が存在している。当たり前だ。
しかしそれぞれの正解の音色でオーケストラは作れない。だから指揮者が存在している。
聴衆が指揮者を聴きに来るのはそのためだ。
ただわかりやすい指針を彼らが示すからだ。
「私は彼らのようなマエストロではない」
鮎川先生は本職の指揮者てはない。顧問だ。
「学生オケでは、指揮者が生徒でない限り、指揮者ではなく演奏者の音楽を聴きに来る観客がほとんどだ。保護者だからな。教育として今後の学生の将来を考える上で指揮者に従うことを教えているだけだ。わかったか?」
いくら個人の自由だからと言って、勝手な解釈をしすぎると観客が受け入れてくれない。
観客の操り人形にならないように教育する。
「音楽は難解だ。辛く悲しい。だが楽しい」
「はい!」
「では、始めよう」
それが、学生オケの本分なのかも知れない。
「青野くん、私と同じような気がする。独りで過ごすの好きなタイプでしょ」
「まあ、そうっすね……」
練習後、町井先輩に相談を持ちかけてみた。
「その本、勉強用ですか?」
「あ、ううん。これは趣味で読んでるだけ。ご飯食べたあととか、ここで読んでるんだ」
「へぇ~読書好きなんですね」
「うん。気分転換にもなるしね。ほら、小説ってさ普段の自分とはまったく別の人の気持ちになれるじゃない? それがすごく好きなんだよね。とまあ、私の話は置いといて……」
小説も楽譜も同じ。沢山の登場人物がいる。
「キミの話を訊こうじゃないか」
町井先輩なりの正しさとやらを訊いてみる。
「町井先輩はどうやってオーケストラのみんなと音を合わせてるんですか?」
「まあ、とりあえずお茶でも飲みなさいな」
お言葉に甘えてお茶を頂く。すると不意に。
「青野くんさ。キミにはヴァイオリン以外で好きな音がある?」
「そうですね……ピアノの音……ですかね。昔、母さんがよく家で弾いてたので」
漠然と答えると父親の顔がよぎった。ピアノは和音を作ることが容易なので音を想像する上で弾けたほうがいい楽器だ。
だからピアノを練習していた時期があった。
とはいえ、オーケストラとは関係ない話だ。
「そっか……ちなみに、私は排泄の音かな」
「え?」
なんだろう。排泄の音って。幻聴だろうか。
ベートーヴェンみたいだ。ベートー便かな?
混乱していると、町井先輩が微笑んで囁く。
「ん? 私のが聴きたいの?」
「え? え?」
何を? 町井先輩の排泄音? 何それ聴きたい。
「私も聴いてみたいな。青野くんの排泄音」
わあい。一緒。それは悦ばしい。いや違う。
「そ、そんなことを言われても急には……」
「実はさっきのお茶、下剤入りだったんだ」
「フハッ!」
汚い愉悦だ。誰だろう。このばっちい音は。
「フハハハハハハハハハハハハッ!!!!」
「オーケストラはヴァイオリンだけじゃない。もっといろんな楽器の音があるんだよ。だから難しくて当たり前だよ。オーケストラは沢山の人が居て、沢山の楽器があって、それぞれみんな性格や排泄音が違うんだもん」
「フハハハハハハハハハハハハッ!!!!」
こんな楽器の音があったのか。目から鱗だ。
「ふぅ……もし良ければ、町井先輩のおすすめの本……僕にも教えて貰えますか?」
「じゃあ、とっておきを貸してあげよう」
本を借りて、トイレに向かう。手を繋いで。
先輩と一緒に便器という楽器を鳴らす為に。
そうしたら音楽の楽しさがわかる気がする。
【糞のオーケストラ】
FIN
そんなに文章に自信があるならプロでも目指したら?
まぁ相手にされないからここでスカトロ荒らしやってんだろうけど
なんていうか哀れだな
ウンコマン最近活発化してるな
現実でも漏らしまくってるから筆が乗るんだろうか
笑えない下ネタがどれだけ無価値で不快なのか
むしろ土曜の深夜にこんな馬鹿なことやってる奴だからこそ
誰よりも分かった上でやってるんだろなあ
こいつのスレを最近までしつこく掲載してたえすえすログさん、でんぶんから非表示にされる
そりゃエログロ禁止板で投下されてたこんな怪文書を掲載してたらねぇ……
森きのこでの自演コメが一番みじめだったな
元スレでもバカにされるだけでまともなコメなんかつかない代物なのに
あんなに不自然にコメつけたら自演モロバレだろうよ
そんなにまとめられたのが嬉しかったの?
変になけなしの生き甲斐潰すと自業自得なのに
第2の青葉になったりしないかちょっとだけ心配
保護者はこんな奴早急に殺処分すべきなんだけどな
自分に都合よくルールを捻じ曲げるタイプのカスだから逆恨みはありそう
あるいは自分でまとめサイトでも立ち上げているか
少なくともここ最近はこいつのスレまとめてる所なんてほぼ皆無
ついでにR
ついでにRの方の同種の頭おかしい奴はまとめ依頼の方に出張ってるのは見た事ある
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