私が育てる私の提督(艦これ) (33)

こんにちわ。
2年前くらい昔に書いていたssがあったので再構成して書かせて頂きます。
お付き合いいただければ幸いです。

寝落ちするかも

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1632237521

「あ~塩の香りだ〜!」

 白い砂浜、青い海、青い空、そこには海とも呼べる要素がまんべんなく広がっていた。
 俺はしばらく背伸びをしてから目的を思い出す。

 「とりあえずお上様からの命令でここに行けって地図渡されてたな…」

 まあ、地図通りに進めばきれいでおっきな建物に着くって言われたから大丈夫だろう。

しばらく地図を眺めていると俺の目の前を1人の人間が通り過ぎた

「え?人?」

 俺は驚いた
 なぜならここは激戦区、つまりは深海悽艦との接敵場所だ。普通、人々は内地に避難しているはず。
 しかし、その人はそんなところにいる、ここにいることは自殺行為と一緒だ。

 「あ、あの!」

 俺は声をかける。
 後ろ姿は髪が長く、スカートを履いている。身長は170センチぐらい。

 「はい?」

 女性は俺の方を振り向いた。
 女性は整った顔立ちをしていてルックスが高い。そして黒髪ストレート…。

 そして巨大な2つの山…

 「…あの?」
 「は、はい!」

 あ、胸見てたのバレたかな?

 「あの、なにかご用でしょうか?」

 よかったバレてないみたい。

 「あ、ああ!はい、すみません…自分、提督、って言うんですけど…えっと、ここへの行き方を教えてほしいのですが…」

 お、思わず変な声出ちゃった。

 「…ここは」

 女性は意味深そうに、なにか引っかかるようにつぶやく。

 提督「どうしました?」
 「いえ、なんでもないですよ、えっとですね、ここへも行き方は…」

 女性が近寄ってきた。

 ち、近い、ああ、いい匂いがするぅ!
 頭!浄化されるぅ!!


 んぁぁぁああああああ!!



 

「あ~塩の香りだ〜!」

 白い砂浜、青い海、青い空、そこには海とも呼べる要素がまんべんなく広がっていた。
 俺はしばらく背伸びをしてから目的を思い出す。

 「とりあえずお上様からの命令でここに行けって地図渡されてたな…」

 まあ、地図通りに進めばきれいでおっきな建物に着くって言われたから大丈夫だろう。

しばらく地図を眺めていると俺の目の前を1人の人間が通り過ぎた

「え?人?」

 俺は驚いた
 なぜならここは激戦区、つまりは深海悽艦との接敵場所だ。普通、人々は内地に避難しているはず。
 しかし、その人はそんなところにいる、ここにいることは自殺行為と一緒だ。

 「あ、あの!」

 俺は声をかける。
 後ろ姿は髪が長く、スカートを履いている。身長は170センチぐらい。

 「はい?」

 女性は俺の方を振り向いた。
 女性は整った顔立ちをしていてルックスが高い。そして黒髪ストレート…。

 そして巨大な2つの山…

 「…あの?」
 「は、はい!」

 あ、胸見てたのバレたかな?

 「あの、なにかご用でしょうか?」

 よかったバレてないみたい。

 「あ、ああ!はい、すみません…自分、提督、って言うんですけど…えっと、ここへの行き方を教えてほしいのですが…」

 お、思わず変な声出ちゃった。

 「…ここは」

 女性は意味深そうに、なにか引っかかるようにつぶやく。

 提督「どうしました?」
 「いえ、なんでもないですよ、えっとですね、ここへも行き方は…」

 女性が近寄ってきた。

 ち、近い、ああ、いい匂いがするぅ!
 頭!浄化されるぅ!!


 んぁぁぁああああああ!!



 

すみません。2回投下しました。

「あの…聞いてます?」
 提督「あ、はい、聞いてます」
 「それなら良かったです」(ニコ

 ぐうかわぁ


 女性はそれから目的地への道のりを丁寧におしえてくれた。

 提督「ありがとうございました、おかげで目的地に行けそうです」
 「それなら良かったです」
 提督「あ、あのお名前聞いてもよろしいですか?」

 「私の…名前ですか…そうですね」


 「やましろ、とでも呼んでください」(ニコ


 提督「やましろさん、ですね。わかりました。今日はありがとうございました。それではまた、どこかで会えたら」
 やましろ「そうですね、また会えたら、会いましょう」

 そう言いやましろさんと別れた。


 やましろさん、綺麗だったなあ…結婚してるのかなあ。また会えたらお茶でもしよう、結婚してなかったら結婚しよ。
 でもなあ、やましろさんとまた会える気がするんだよなあ。
 ッハ!これってもしかして運命!?
 ハイはーい、そんな夢物語は捨ててさっさと目的地へ行こっと。


 「えっとここを右に曲がれば…我が愛しの鎮守府が…ッ!?」

 俺は驚愕した。何これ…艦こr

 「これが…鎮守府…?」

 どう見たって廃墟だ。よくゲームとかにありがちな潰れた屋敷に似ている。

 いや、まて地図は合っているのか?
 俺は近くの電信柱を見る。


 〇〇番地の〇〇番

 
 地図は…〇〇番地の…〇〇番。

 住所、あってんじゃん。

ガラガラ

 提督「お、開いてんじゃーん」

 扉あいてんじゃん、泥棒さーん、ここなら盗みが簡単ですよー!!

 提督「うお、かび臭!!」

 なんだこの匂い、濡れた雑巾みたいな匂いがする!
 おらこんな鎮守府いやだぁ、内地でおっかちゃんとくらすだあ!
 まあ泣き言なんて言ってらんないんだけどね。

 えっと、案内板あるかな?

 とりあえず俺は鎮守府の案内図を探す…。

 etc


 提督「ないじゃん」

 案内板ないじゃんなんだこの鎮守府。悪徳企業もいいところだ訴えてやる。
 あの元帥の髪、毛根ごと引き抜いてやろ。まあそんなことしたら打首だろうけどね。

 もういいや、破れかぶれに進むか。

提督「や~ぶれかーぶれっのや~ぶいしゃが〜って?」

 ん?あの標識は…

 おお!やった!破れかぶれに進んだら運良く執務室にありつけた!

 やったぜ投稿者、変態くそd

 とりあえずノックしよ。

 )コンコン

 提督「提督です、今日からここの提督として配属される手はずになっていたと…」

 というかそもそもこんな廃墟に人いないか、あほらし。
 さっさとかえr

 「入りなさい!」

 …えぇ人いるんだ。

  

 提督「Ff外から失礼するゾ〜」ガチャ

 ?「っふん!」ゲシ

 提督「あひん!?」ピョン

 いってええええええ!!スネ蹴られたあああ!!
 出会って早々、3秒で蹴り入れるとかおじさん憤慨するゾ〜!!

 ?「遅いわ!30分遅刻よ!」

 提督「え、あ、すみませn」


 ゲシ

いったいいおい!?!?
 また蹴られた!このやろおおお!!

 俺はとっさに相手の顔を見る。

 あれ?いない?

 「こっちよ!」

 俺は声のする方向へ、下へ顔を向ける。

 するとそこには幼い幼い幼女がいました。
 顔は整っていてロリっぽい。髪はサイドテールにまとめれその姿がまた幼さを引き立てる。
 ロリコンのおじさんがいたら確実に連れ去られているだろうな。


 ペチャパイ

 ゲシ

 いっっっっったああああああい!!

 ?「あんた、今変なこと考えてたでしょ!」

 いえ、めっそうもございませぬ。

 提督「あのぉ…どうしてこんなところに君のような子供がいるんだい?ここは激戦区だy」

ゲシ

アアアアアアアアアアアッッァァァァァァァ!!!

もうやめて!私のスネのライフはゼロよ!!

 「あんた気づいてないの!?」

 はい?はい。

 「私は朝潮型駆逐艦、霞よ!」

 え…っっとぉそれってぇ

 霞「ここの艦娘よ!」


 oh my god

 これからのことを神に祈ろう(スネが持ちますようにと)俺はそう思った。

俺は霞から鎮守府の仕事について説明を受けていた。ざっくり言うと書類仕事、施設の説明などなど。

 霞「んで、あんたの仕事は一通り説明したわ、何か質問ある?」
 提督「んーそうだな〜そういや気になってたんだけどなんでこの鎮守府こんなボロボロなんだ?」
 霞「そうね…あなたは知っておかなきゃならないのかもね…」

 霞は重い口を動かした。
 
 霞「ここで昔、空襲があったの」
 提督「空襲か…」

 霞は続ける。
 
 霞「でね、その時この鎮守府が爆撃されて色々と施設が壊されちゃって…修理費とかすごい額になっちゃったの。そのせいで本部からも見放されてここまで朽ち果ててしまったの」
 提督「そうか…でもなんで今更大本営はここを復興させようと思ったんだ?」
 霞「さあ?私にも詳しいことはわからないわ、でもここ最近、深海悽艦の活動が活発になっていることは知っているわね?」
 提督「ああ、ニュースでみたな」

 なんでもここ最近、海辺の近海でも深海棲艦の目撃情報が相次いでいるらしい。

 霞「それのせいでお偉いさん方(大宮本)が少しでも戦力が欲しい、って考えたんじゃない?って私は考えてるわ」
 提督「なるほど」
 霞「っとまあこんなところね、他にはある?」
 提督「そうだなあ…あ、今使える施設を教えてくれないか?空襲があったって言ってたから使える施設ぐらいは知っておきたくてな」

 霞が急に暗くなる。

 霞「まあ、そうね…そうなるわよね…」


 霞「そのね…今使えるのは入居施設だけよ」


 提督「ッファ!?」
 霞「しょうがないじゃない!ほかみんな焼けちゃったんだもん!」
 提督「まじかあ…そりゃぁ立て直すのに資金いるわなあ…」

 入渠施設だけってことは食堂とか工房とかも使えないわけだろ?きっついわ!

 霞「だけどその資金を集めるのが今現在非常に困難なのよね」
 提督「そっかぁ…ちなみに資金を稼ぐ方法って何かあるか?」
 霞「手っ取り早いのは深海悽艦を倒して戦果を上げるね、だけど装備もろくにないし現状無理ね」
 提督「おっふ」

 工房使えないしな。

 霞「まあ、今できるのは執務と私を遠征に出して味方の支援に回ることね」
 提督「…霞はそんな金稼ぎの道具みたいに使わえれて嫌じゃないのか?」

 霞「…別に、しょうがないし」
 提督「そうか…なんかすまないな…」
 霞「なによ、気持ち悪い」
 提督「辛辣ぅッ!」

 霞「うっさい!」ゲシ

 ああん!!


 提督「まあこれからよろしくな、霞」

 霞「そうね、よろしくね」

今見直しましたけど私、スレの建て方間違えてますね。
(艦これ)じゃなくて【艦これ】ですね。お恥ずかしい。

それと花粉症がひどすぎて体調が悪いので少し寝ます。

提督「あー、床かったい!臭い!寒ーい!!」

 何故こんな発言をしているのかというと俺は寝ようとしていたからだ。
 寝ようとしたら床は硬い、部屋はくせえ、風通しがいいから寒い。
 この三点セットで寝れないからだ。

 提督「しかたない、少し海辺でも散歩してくるか」

 そういや霞ってどうやって寝てるんだろ。



 霞「へくちゅ!」
 霞「風引いたかしら…」
 霞「だめよ私!しっかり寝て、しっかりしないとまた…」


 同じことが起きるわ

提督「ふんふふーん」

 アー潮風がきもちぃー!!
 俺は夜の海を悠々と歩いていた。歩くたびに、さく、さくっと砂浜特有の気持ちの良い音がする。

 俺は水平線をみる。

 水平線に反射する月の光は、ゆらゆらとゆらめている。そしてその上には明るく、光り輝く三日月があった。

 俺はふと思う。
 ああ、これから先、どうなるんだろうなあっと。
 やっぱり新しい職場?には不安が付き物。
 これからうまくやっていけるのか、ついていけるのかと多少なり不安になる。
 まあ、とにかく仕事を覚えなければ何も始まらないか…。

 俺は不安を隠して「さあ、寝るか」っと言い鎮守府にもどろうとした


 その時だった


 「……て」

 ん?

 「たす……けて」

 助けて?

 「おねがい…します。……にたく…ない」

 誰かが倒れているのか!?

 俺は急いで声のする方向に向かう。
 声のする方向に月の光に照らされる。


 服はボロボロになり、所々に出血痕がある、黒髪の少女がいた。


 「たす…けぇ」
 提督「わかった!まってろ!動けるか!?」
 「…」グッタリ

 少女の様子から体を動かすことができないと俺は判断し、彼女をゆっくりと持ち上げる。
 お姫様抱っこだ。
 緊急事態じゃないと、もしもしポリスメン?されるけどな。

 結構軽い…な

 「たす…て」
 提督「わかった、わかってる。もう少しだ、もう少しだから…な」ッザッザッザ

 俺は急いで鎮守府に戻った。

「霞!霞、いるか!」ドタドタ

 あいつの声がする…せっかく寝付けてたのに…

 霞「っなによ!今何時だと……え」

 私は驚いた

 提督「彼女が浜辺で倒れていたんだ!治療具はあるか!?」

 あいつが、‘艦娘’を抱えていたからだ。



 俺は必死だった。

 提督「霞!聞いているか!彼女は危険な状態だ!早くしないと手遅れになる!」

 生きようとする彼女を見捨ててはおけないから。死にたくないと、必死に生きようとしているからだ。

 霞「…こっちへ来なさい」

 霞は歩き出す。

 提督「分かった、できるだけ急いでくれ」

 俺はこの手のことには経験が少ない、だから俺は彼女に従った

わりと面白い
支援

霞「ここよ」

 霞が連れてきたのはお風呂、浴場だった

 提督「ここって…入渠施設じゃないか!ふざけているのか霞!」

 霞「ああ!もうじれったい!」ガシ


 霞は俺が抱えていた少女の首の根っこを掴み浴槽へと放り込んだ。


 提督「霞!何してるんだ!」ガシ

 俺は霞の肩を掴む。

 霞「だまりなさい!」ゲシ

 いったあああああああい!!

 提督「ぐ、おぉお!」ウズクマリ

 霞「よく見なさい」


 提督「……!!」

 俺は驚いた。
 放り込まれた少女の傷がみるみる回復していっているからだ。そして彼女の体の傷は5分もしないうちに完全に治っていた。

 提督「霞…これは…」
 霞「見てわかるでしょ、彼女は…」


 「艦娘よ」

「ん…う?」

 提督「おお!気がついたか?どこか痛むか?」
 「っひい!!やめてください!盾になりますから!これ以上は!」

 提督「…?何を言っているんだ?俺は何もしないぞ?」


 霞「…少し下がってなさい」

 提督「ああ、分かった」


 「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい…」
 霞「ねえ、大丈夫?あなたこの付近の浜辺に倒れていたのよ?」

 「…え?」

 霞「それをそこにいるあいつがt」
 「霞!!」ダキ


 霞「…え?」
 「やっぱり!やっぱり霞だわ!」
 霞「ちょ、ちょっと!」
 「覚えていないの?私は朝潮よ、あなたのお姉さん」
 霞「…え、朝潮…姉さん!?」

 朝潮「そうよ!朝潮よ!」


 提督「あ、あのぉー…そろそろぉ、よろしいでしょうか」
 朝潮「」ビクッ
 提督「あ、あの、怖がらせる気は…」
 霞「何やってんのよ!」ゲシ

 提督「ぐおおおお!?」バタン

 朝潮「何をやっているの霞!」
 霞「え、別に何も…」
 朝潮「ここの提督のこと蹴ったでしょ!」
 霞「え!あ、ああごめんなさい?」

 朝潮「あ、あの…だいじょうぶ、ですか?」
 提督「あ、ああ、ありがとう、えっと、朝潮?」
 朝潮「は、はい…」ウツムキ


 霞は思った。

 何この気まずい雰囲気っと。


 霞「言っておくけど朝潮姉さん、こいつ、姉さんに手出せるほど度胸ないわよ」
 提督「ど、童貞ちゃうわ!!」
 霞「そんなこと言ってないわよ!」

 霞「え、えっとね、とにかくこいつは朝潮姉さんには危害は加えられないわよ」
 朝潮「は、はい、わかりました…」ッチラ


 提督「ンフ」テイトクスマイル
 朝潮「」ビクッ
 霞「」ハァ…
 

そしてなんやかんやあって俺は部屋を追い出された。理由は霞が朝潮に何があったかを聞くためだ。
 そもそもなんであんなに怯えられていたんだろう。
 俺はなんにも…してないよな?
 深海悽艦と戦って戦闘恐怖症になったとしても俺を恐れる理由がない…。
 たぶん朝潮は別の鎮守府に所属していたよな…?


 『盾になりますから!』


 …そういえば盾って言っていたな
 もしかしt
 霞「入っていいわよ」

 霞に呼ばれた。
 俺は部屋の扉を開け中に入る。

 霞「朝潮姉さん、こいつに朝潮姉さんのこと話してもいい?」

 霞が尋ねる。

 朝潮「だい、丈夫よ」

 朝潮はゆっくりと首を縦に降った。

 霞「ありがとう」


 霞「それじゃあ話すわね」

内容を簡潔にすると、朝潮にあったことはこうだ。

 鎮守府の艦娘に建造され、早速最前線で実践投入された。
 朝潮はまだ練度も低く、戦闘のせの字も知らなかった。
 艦娘は建造されたとき基本的な知識は艦装の出し方と言語知識しか知らない。
 そんな朝潮がいきなり最前線に駆り出されたのだ。

 予想はつくだろう。

 敵に弾も当てられず、避けることもままならず、最終的には戦艦などの主力艦の盾として働くことを強要された。
 断ることはできない。艦娘に拒否権などない。

 朝潮は逆らうこともできず主力艦の盾として戦闘を続行し…

 沈んだ 


 提督「…」
 霞「…」
 朝潮「…」

 重い空気が流れる。

 提督「朝潮は、これからどうするんだ…?」
 朝潮「私は…またあの鎮守府に戻ります…」

 朝潮は重く、沈みそうな声で言った。

 提督「朝潮はそれでいいのか?」

 俺は訪ねた。

 朝潮「私は…そうです…いいんです」ニコ
 霞「じゃあ、なんで朝潮姉さんはそんな苦しそうなの?」

 朝潮の目にはうっすらと涙を浮かべていた。

朝潮「っ」
 提督「もし…もしもだが、うちの鎮守府で働かないか?」
 朝潮「…え」

 提督「あ、ああ!いや!別に戦闘とかじゃなくてあくまで掃除とかそこら編の仕事でいいんだ、朝潮が嫌じゃなければ…だが」

 心からの本心だった、朝潮がまたあの鎮守府に戻ったら何をされるわからない、だから俺は朝潮をここに異動させようと思った。

 朝潮「…ください」
 提督「え?」


 朝潮「やめてください!」


 朝潮は泣きそうな声で叫ぶ。


 朝潮「なんで、なんでそんなに優しくするんですか!」
 朝潮「私は、私はいいんです!盾として、盾として艦娘としての命を全うする、それでいいじゃないですか!」

 霞「…」

 朝潮「なのに…なんで!!そんな気持ちが揺らいじゃう言葉をかけてくるんですか!」
 提督「朝潮…」


 朝潮は泣いていた。


 朝潮「でも…私だって生きているんです!普通に生きて、美味しいごはんをたべて…みんなとはなして…」


 「生きたかった」ポロポロ

朝潮は今までの不満を洗いざらい言い、子供のように泣きながらその場に座り込んだ。

 霞「…」

 霞は何も言わない。言えないんだ。
 自分は朝潮と同じ存在で、しかし朝潮と同じ立場にはなれないから、その場にいなかったから。
 今更優しい声を掛けて慰めることすらできない。
 今の霞はただ下唇を噛み締め苦痛に耐えることしかできない。


 でも俺はどうだ。朝潮にできることはあるか。

 いや…ある!

 俺は今行える、俺の最善の手を朝潮に向けて行った。


 提督「朝潮!」(ペチ

俺は朝潮の頬を少し、アリに噛まれるぐらいの痛さで打った。

 霞「な!あんたなにしt」
 提督「お前は、朝潮は今、ここで死んだ!死因は俺の平手打ちだ!」
 朝潮「…?」(サスリサスリ

 朝潮は自分が打たれた頬をさすり、ぽかんとした表情を浮かべている。
 続けて言う。

 提督「そして、今ここにいる朝潮は全く別の朝潮だ!わかったか!」
 朝潮「…え?」
 提督「返事は『はい!』だ!さあ言え!」

 朝潮「は、はい!」
 提督「よし!いい返事だ!そしていまここにいるお前は全く別の朝潮、つまりは『建造』されたばっかりの朝潮だ!」
 朝潮「あ、はい!」


 提督「よって我が鎮守府の艦娘となる!」

朝潮「…え?」
 提督「返事は!」
 朝潮「、、はい!」(ウル

 提督「よし!それでは自己紹介だ!俺は提督!この鎮守府の司令官だ!」
 朝潮「わ、私は朝潮型駆逐艦!朝潮です!」
 提督「よし!朝潮!貴様はこの鎮守府で艦娘としての役割を行うか!?」

 朝潮「はい…司令官」ポロポロ
 提督「よし、いい子だ」ナデナデ
 朝潮「」ウウッポロポロ

 朝潮は泣く、今までのことを流すように。

 『人生初』の涙を流した。

提督「ああ、もう日の出か…」

 あたりは明るくなり、日の光が朝と告げている。
 鶏とかがここにいたらコケコッコーとか泣いてるんだろうな…。

 そして俺はあることに気づく。


 提督「そういや俺、寝てないじゃん」


 気分はいいが、寝付きが悪い悶々とした朝だった。

 霞「まさか…あんたがあんな選択するなんてね、新人のひよっこなのに」
 提督「ひよっこですまんな」

 俺はすぐそばで泣き疲れて寝ている朝潮を横目に霞と話をしていた。

 提督「なあ、朝潮と同じ処遇になってたやつってまだいるのか?」
 霞「さあ分からないわ、いたとしても、私達には何もできないわ」
 提督「そうか…そうだよな…」

 霞「でもね、あんたのそういう艦娘を救おうとする姿勢は高く評価するわ」
 提督「それは…司令官としか?人としてか?」
 霞「…どちらかしらね」
 提督「なんだよそれ」

 霞「でもね」


「あんたはすべての艦娘救うことはできない」


 提督「おい、霞それはどうい」
 朝潮「うにゅぅ」グイ

 朝潮が俺の服をガッチリホールド。

 提督「うお、う、動けん」


 霞はそうこうしている間に部屋を出ていった。


 提督「いったい…あの言葉の意味は何だったんだろう…」ナデナデ



 私は部屋を出ていき廊下を歩く。
 脳裏にあいつがちらつく。

 『霞…助けてくれ…』

 嫌な記憶だ。

 『俺は…お前に良くしていただろ?』

 黙れ。

 『だから俺を…助ける義務がg』
黙れ 黙れ 黙れ 黙れ


 黙れ


 もうあんな思いはしたくない、もうあんなことを繰り返したくない、もうあんな仲間を見たくない。

 私は再び歩き出す。
 今度は…


 薄汚れた廊下を。

ごめんなさい眠いので寝ます。

ここは大きな海の上。
 私、朝潮は今日も近海の哨戒任務に当たっていた。

 そんなときであった。

 味方の艦、野島、荒潮が敵の砲撃を受けて大破したと。
 私は急いで救援に向かった。

 しかし、私は彼女達を救うことはできなかった。

 私は沈んだ。

 暗い海の底へと。

 ただ守れない、守れなかった、赤い紐をくくりつけたまま沈んでいった。

私は目覚めた。
 目前には小人のようなものがいる。小人は私を見るなり「バンザーイバンザーイ」っと言っている。かわいい。
 私はその後、大きな女の人に声を掛けられ、執務室へいけと言われた。
 どうやって執務室へ行くのだろう?私は動けないのに?と不思議に思っていたら…

 私に動かせる腕と動かせる足があった。

 私は驚いた。
 なにせ私は海の上でしか動くことはできないのに。今の私は地上で人間達と同じように動ける。

 私はすごく嬉しかった。
 
 そうこうしておると大きなお姉さんが「早く来い」と私を催促している。
 私は不思議と馴染む五体で大きなお姉さんについていった。


 後でわかったが大きなお姉さんの名前は

 『長門』

 と言うらしい、覚えておこう。

 私はこの鎮守府の司令官に会い、挨拶を交わし私は執務室を後にした。
 その後長門さんに連れて行かれ部屋へ案内され私は眠りについた。



 私にはこの鎮守府に対して不思議なことがあった。
 1つ目は司令官の顔によくわからない、認識できないモヤのようなモザイクがかかっていた。

 2つ目は長門さんが私に謝っていた。
 意味はわからなかったが決して悪いことではなかったと思う。

 そう信じたい。


 次の日、私は海に出た。

 装備は?っと思っていたが私のような『艦娘』と呼ばれるものには『艦装』というものが生まれつきあるらしい。
 私にもあった。
 艦装の使い方はよくわからないが私の経験したことのない【記憶】が教えてくれた

 しかし、使い方はわかってても、私にはそれを使いこなす経験、練度がなかった。

 私海に出て、最前線に立った。
 初めての実戦、怖かった。
 なにせ命がかかっているのだから。

 ”あのとき”もそうだった。

 味方の救援に行ったときも怖かったけど助けに行った。
 でも、誰も救えず私は沈んでしまった。

 沈むのは怖かった。

 何もない海の底で。

 誰もいない海の底で。

 ただ孤独の海で。

 1人、動けずに、なすすべもなく沈んでいったのは。


 怖かった。


 今度はそうなりたくない。
 今度は沈みたくない。
 みんなに貢献して、みんなといっぱい楽しみたい。


 そんな夢物語を抱いていた。

あ…れ?わ…た、しどうなったの?

 所々がきしむように痛い。体が重い。
 すぐさま自分が大破したと悟る。
 それもそうだ。
 ろくな訓練もせず。最前線に駆り出される始末。
 これはもうどうしようもなかった。

 そしてみんなが私を心配していた。
 ただ一人を除いて。

 提督から怒号が飛んでくる。
 私は謝った。謝るしかなかった。
 たとえどんなに理不尽でも。
 私が生きるためにはどんなことにも従わなければならなかった。
 そして私は敵艦の追撃を行うべく進撃した。
 接敵する前に私に提督からの入電があった。


 『味方ヲ護衛シ、玉砕セヨ』っと。

 これの意味はすぐにわかった。
 つまりは私はもういらないからせめて味方を守って栄光ある死を遂げよという意味だ。

 私は目の前が真っ暗になった。涙も出た。
 せっかく、せっかくまた生まれたのに。
 沈めと言われる。
 でも、この作戦には、作戦とも呼べないものでも絶対に従わなければならない。
 たとえどんなに理不尽であっても。

 私は涙をぐっと押し込み、味方の護衛を開始した。


 敵の後ろ姿が見えた。

 その瞬間、私は心臓が高鳴り、心拍数が上がるのを感じる。
 軋む体をむりやり抑え、味方のもとへと行くため、私の前線を上げる。

 みんなが私を前に出ないようにかばっている。
 でも、当時の私は味方の行動を察することができなかった。
 ただ、生きて、ただ、寝て、ただ、周りに認識されたかった。
 そんな感情が私の視界を、仲間の温情をも見失う。

 敵の砲弾が私をめがけて飛んでくる。
 私は避けようとした。しかし大破した体では満足に動けない。
 私はバランスを崩した。
 しかし、それが吉と出て、敵の砲弾は外れた。 
 九死に一生を得た。
 でも、私には九死なんてない。
 次は当たる。

 仲間が避けろと叫んでいる。
 でも、私は避けられない。

 だって、もう足が動かない。
 私は目をつぶった。
 私は今から迫りくるであろう死に向き合った。

 怖かった。

 また、私は消える。
 そのうち私は忘れられる。なかったことになる。
 そんな気がして怖い。
 体が震える。寒いからではない。 
 ただただ怖い。
 いつ来るのか、怖い。
 あとどれくらい意識を、『朝潮』を維持できるのか。
 私は怖い。
 閉じた瞼の隙間から光が見えた。
 ああ、私は死ぬのか。
 ここに来てどれくらいだっけ。
 1日だっけ。短かったなあ。

 もうちょっと生きたかった。


 『生きたかった』

 その怨念とも、執念ともおぼしき感情が駆け巡り、私は目を見開いた。
 目の前には黒い鉄球のようなものが飛んでくる。


 その瞬間私は、『朝潮』は意識を消失した。

 俺は提督。
 ここの鎮守府の提督となった。

 この鎮守府はひどかった。
 廃校みたいにボロボロだし濡れた雑巾みたいな匂いとカビがこびりついたような匂いがする。
 はっきり言って最悪です。
 そして匂いや外観だけならまだ良かったのだが施設も最悪だった。
 食堂は焼け焦げ。工廠は潰れて。艦娘達の部屋は半分壊れてて。
 まともに使えそうな施設といえば入居施設だけだ。
 最初はうっそだろお!?っと思ったがまあ、そのうちなれるだろうと考えを180度曲げた。
 住めば都って言うしね。

 そして俺が最初にあった艦娘が『霞』だった。
 彼女は顔を合わせて早々俺の脛を蹴った。
 痛かった。
 あれは、あの痛みは一生なれないだろう。
 俺がドMに目覚めなければ、だが。

 そして夜、俺は鎮守府付近の浜辺を歩いていたら朝潮型駆逐艦、霞の姉に当たる『朝潮』を発見し保護した。
 朝潮は処遇がひどい鎮守府に所属していたそうだ。
 でも、また朝潮が所属していた鎮守府に戻すのは流石に気が引けたのでこちらの鎮守府に所属してもらった。
 そして霞は部屋を出ていく際に俺に意味深な発言を残していった。
 俺にはその意味はわからなかったがいづれわかると思っている。

 〜終〜



 提督「っはっはっはっ!」ダッタッタッタ

 俺は日課のジョギングをしていた。

 やっぱり朝の運動はいいぜ!体にしみる!

 まあ!クソ眠いけどな!
 昨日俺はろくに寝てない!けど、根付いた習慣を『寝不足』で失うわけには行かない!
 だけど、今日のジョギングは少なめにしておこう。
 流石にキツイ。



 提督「霞〜朝潮〜起きてるかー?」

 2人を集めるため俺は鎮守府内を呼んで回っていた。

 朝潮「朝潮はここにいます!」ッビシ
 提督「うお!?お前どっから!?」

 朝潮は俺の背後にいつの間にかいた。

 朝潮「朝潮は司令官が鎮守府に帰宅してからずっと後ろにいました!」
 提督「忍者かお前は」

 提督「うんと、言い忘れてたけどおはよう、朝潮」
 朝潮「おはようございます!司令官!」
 提督「早速だけど朝潮、霞がどこにいるか知ってる?」
 朝潮「霞なら執務室にいると思われます!」
 朝潮「あの子は、真面目ですから!」
 提督「朝潮がそれを言うのか…」

 提督「朝潮、教えてくれてありがとう、じゃあ、一緒に霞のところへ行こうか」
 朝潮「はい!」

 俺は朝潮と横並びに歩き、執務室へと向かった。

このSSまとめへのコメント

1 :  MilitaryGirl   2022年04月20日 (水) 03:27:37   ID: S:Rir-AT

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2 :  MilitaryGirl   2022年04月21日 (木) 09:00:11   ID: S:3SCOdL

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