キャラ崩壊注意
アイドルごとに担当Pが居る設定
瑞樹「お疲れ様~」ガチャッ
留美「……」モクモク
瑞樹(真面目な留美ちゃんが挨拶を無視……?なんかスマホに夢中みたいね)
瑞樹「お、つ、か、れ!」
留美「わっ、あ、ごめんなさい、気付かなくて……お疲れ様」
瑞樹「別にいいのよ。スマホにお熱だったみたいだけど……何見てたの?」スッ
留美「あっちょっと」
瑞樹「『後輩くんと一緒~ワンコ系男子に懐かれました~』……?」
留美「ああああああ!!」
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留美「かっ、勝手に人のスマホ覗かないで!プライバシーってもんがあるでしょう!」ガバッ
瑞樹「へぇ~!留美ちゃんもああいうの読むのねぇ~!がっつりしたレディコミをねぇ~!へぇ~!」ニヤニヤ
留美「違うの違うの違うのよ。これはちょっとタイトルだけ見て、暇潰しになればと思って読んでただけで……」
瑞樹「こういうタイトルに惹かれるのねぇ~!ワンコ系男子に懐かれたいのねぇ~!へぇ~!」
留美「くっ……!」
瑞樹「留美ちゃんとこのプロデューサー、確かにちょっと『留美さん綺麗でカッコイイ』とか思ってそうでワンコっぽいものね……何?留美ちゃんも満更でもないんだ?へぇ~ほぉ~ふぅ~ん」
留美「くぅ……!」プルプル
瑞樹「ねぇこれどういう話なの?ちょっと教えなさいよ」ウリウリ
留美「嫌よ絶対に嫌」
瑞樹「じゃあ自分のスマホで読むわ。タイトルは分かってるんだし」スマッ
留美「……勝手にしなさい!」
留美(はぁ……私の密かな趣味がバレるとは、迂闊だったわ……しかもよりにもよっておしゃべり好きの瑞樹さんにバレるなんて……)
瑞樹「……」モクモク
留美(おそらくこれはいずれ大人組全員に知れ渡ってしまうものと考えた方がいいわね……今度の飲み会では早苗さん達も一緒になっていじってくるだろうし、美優さん達の生温かい視線が目に浮かぶようだわ……)
瑞樹「……」モクモク
留美(それより心配なのはP君にバレるかどうかね……もしバレたら恥ずかしさで死ぬかもしれない……それで幻滅でもされたら……もう事務所来れないわね)
瑞樹「……」モクモク
留美「……瑞樹さん?」
瑞樹「えっ?あっ、と……なんっ、何よこれ~!やっぱりこの子とP君重ねて読んでたの~?」
留美「読むのに時間がかかってたみたいだけど……もしかして気にいった?」
瑞樹「いやぁ!?ほら私あんまり漫画とか読まないから!一話読むのにも時間かかっちゃうのよね!それだけ!」
留美「……一話の、後輩くんが酔って主人公の肩に寄りかかるシーン良かったわよね」
瑞樹「わかるわ。でもそれ四話でしょ?」
留美「四話まで読んだのね」
瑞樹「ああああああ!!」
瑞樹「私こういうのに弱いのよ……こう、男の人のピュアな所に……弱いのよ」
留美「わかるみ」ウンウン
瑞樹「うちのP君もね?普段は普通なんだけど……アイドルのことになると子供みたいに目がキラキラするのよ。それがもう可愛くて可愛くて……」
留美(急にのろけるわね)
留美「ふぅ……とりあえず、今回はこれで痛み分けってことでいいかしら?」
瑞樹「え?何が?」
留美「だから……このことを黙っててあげる代わりに、あなたも私のことは皆には黙っておくの。いいわね?」
瑞樹「……却下よ」
留美「なんでよ」
瑞樹「留美ちゃんの好みを知って……好奇心が湧いてきたわ!他の皆は普段どんなレディコミを呼んでるのかしら!?」
留美「……もしかしてそれを大人組全員に聞いて周るつもり?」
瑞樹「というわけで早速行きましょう留美ちゃん!」
留美「却下よ。それ話の流れで私達の好みも全員にバラすことになるじゃない」
瑞樹「でも今日の私みたいに新しい名作に出会えるかも……?」
留美「しょうがないわね……善は急げよ」
瑞樹「菜々ちゃん、心ちゃん」チョンチョン
菜々「あっ、瑞樹さん、留美さん。おはようございます」ペコリ
心「おはよ~ッス☆」
瑞樹「二人って漫画とか好き?」
菜々「あ~好きですよ!比奈ちゃんとか奈緒ちゃんとか話したりしますし……」
心「はぁとも結構読む方かな~」
瑞樹「じゃあ何か私達にオススメとかあるかしら?」
菜々「オススメですか?難しいですね……まず二人のお好きなジャンルを聞いてみないと……」
留美「レディコミよ」
菜々「へ?」
留美「オトナの女性向けの本よ。年下系が好みよ」
菜々「……!レ、レディコミですか~……オトナ向けはちょっと詳しくないですねぇ……ナナ、女子高生なので!」
心「はぁともそっち系はあんまり読まないな~、別に男に飢えてないし☆」
瑞樹「最近読んだエッチな本がリスト化されるスイッチ」ポチッウィーンズラララ
菜々「ぎゃあーっ!なんですかその機械は!」
瑞樹「被検体になることと引き換えに晶葉ちゃんに作ってもらったのよ」
晶葉「イキオクレニウムがいっぱい採れて助かったぞ」
留美「……用紙いっぱいにタイトルがズラり……結構読んでるじゃない、あなた」ジーッ
菜々「み、見ないでくださいっ!」ワタワタ
瑞樹「これなんか最近読んでる回数が多いわね。『王子様とメイドさんの甘々♡生活~姫様じゃなくて私とですか!?~』」
心「パイセン……やっぱメイドさんが主人公だと感情移入しやすかったりするん?」
留美「姫様じゃなくて~って箇所は何かしら、長い下積みの反動?」
瑞樹「王子様を自分を見つけてくれた人と……重ねてるのね?」
菜々「ふおおおお分析しないでください!」バッ
瑞樹「……っていうか菜々ちゃん。これ未成年が買っちゃダメな奴じゃない?どうやって読んだの?」
菜々「……違法DLしちゃいました!キャハッ!」キュピルーン
留美(前科を負ってでも17歳を捨てられないのね……)
留美「じゃあ次は心さんね」ポチッ
心「ぎくーっ☆」
瑞樹「おお……出るわ出るわ、やっぱりこの世にレディコミを読んでない成人女性なんかいないのね」ズラララ
菜々「このタイトルかなり読んでますね……『いつも素っ気ない同僚はただのムッツリ!?本当はずっと私にメロメロだった』」
留美「ああ……向こうが本当はずっとってパターンね……すごく受け身なタイトル」
瑞樹「肉食気取ってる割にはかなりヘタレなのよねこの子」
心「おい☆なんではぁとの時だけ人格批判になるんだよ☆泣くぞ☆」
瑞樹「美優ちゃん、楓ちゃん、おはよ」ポチッ
楓「皆さん、おはようございます」
美優「おはようございます……瑞樹さんが持ってるそれ、なんですか?何か紙が印刷されてるみたいですけど……」
留美「最近読んだエッチな本がリスト化されるスイッチよ」ウィーン
美優「!?」
楓「あらまぁ」
美優「そ、それは誰の履歴が印刷されて……?」
心「もちろん美優ちゃんのだゾ☆」
美優「いっ……印刷を止めてくださいっ!」バッ
心「おい暴れんな☆」ガシッ
留美「あとで私達のオススメも教えてあげるから」ガシッ
美優「なっ、菜々さん!助けてください!」
菜々「……」メソラシ
美優「楓さん!」バッ
楓「わー……印刷全然止まりませんよこれ。いっぱい読んでるんですねぇ……」ジーッ
美優「楓さん!」
『監禁部屋~歪んだ彼の歪んだ愛情~』
『十年越しの両想い~同窓会編~』
『三食H付き。~上司と同棲することになりました~』
『テストプレイ~カレのお仕事は夜のオモチャを作ることでした~』
『夕暮れシティポップ』
『いつも素っ気ない同僚はただのムッツリ!?本当はずっと私にメロメロだった』
『二人の地下室~もうどこにも行かないで~』
『はやくベッドに入りなよ』
『分身の術~大好きなカレが二人に!?~』
『アナタはワタシのモノ、ワタシはアナタのモノ』
……etc
瑞樹「……なぁにこの量。私達の全部合わせても足りないわよ」
留美「しかも内容も過激なのが多いわね。監禁されるのとかあるわよ」
瑞樹「男性『を』監禁するやつもあるわよ。何?監禁されたいの?したいの?どっち?」
菜々「同じくらい純愛モノも読んでるのがなんか怖いですね……」
心(……ちょっと好み被ってんな)
美優「もうお嫁にいけない……」グスン
瑞樹「まぁまぁ、このリストは私達だけの秘密にしておくから」
美優「当たり前ですよっ!もしこれをプロデューサーさんに見せたら私許しませんからね!!」
留美「さっ、次は楓さんね」ポチッ
シーン……
留美「……あら、故障かしら」ポチッポチッ
楓「いえ、私そういうの読みませんので」
瑞樹・留美・美優「!?!?!?」
菜々「そんなに驚くことではないと思いますけど……」
美優「じゃあ、その……エッチな気分になった時はどうするんですか?」
楓「プロデューサーさんを誘うだけですけど?」キョトン
瑞樹「聞かなかったことにするわッッ!!」
ーおしまいー
おまけ
亜里沙「晶葉ちゃんからもらったスイッチでプロデューサーくんの好みを調査するわよ……」ポチッウィーンズラララ
『歌のお姉さんだってHしたい~こんな顔、TVの前のみんなには見せられないよ…』
亜里沙(……!プロデューサーくんもこれ読んでたなんて……!)
亜里沙「プロデューサーくん?ちょっとお話があるんだけど……」
P「なんですか?」
ウサコ「しらばっくれても無駄ウサ!ネタはもうあがってるウサ!」サッ
P「そのリストは……」
ウサコ「晶葉ちゃんの装置で印刷したものウサ!」
亜里沙「プロデューサーくん、うたのおねえさんが好きなのよね?その、よかったら……」
P「もしかして初期設定スキップしました?」
亜里沙「へ?」
P「晶葉ちゃんの作った『最近読んだエッチな本がリスト化されるスイッチ』は、デフォルト設定では対象がスイッチを押した人になってるんですよ。他の人のリストを見たい時は設定をいじってからじゃないと……」ポチポチピロロン
亜里沙「まぁ、そうなのね。直してくれてありがとうねプロデューサーくん♪やっぱりプロデューサーくんは頼りになるわ♪」
P「……亜里沙さんもやっぱああいうの読むんですね……」
ウサコ「忘れろウサーッッ!!!!」
ーおしまいー
以上になります。
『三食H付き~』は我ながらいいタイトルができたなと思ったんですが、嫌な予感がして検索してみるともうすでに同じタイトルの物が発刊されていました。悔しいです。他にももう同じタイトルのものがあったらすみません。
レディコミを読んでる留美さんは可愛いですね。でも自称サバサバ女が嫌な目にあう漫画読んでほくそ笑んでる留美さんは嫌だな……。
ありがとうございました。
むしろ刊行物と認められるモノを一人で出したセンスを誇るべき
おつおつ楽しかった!
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