みやこ「はーい! この世に生まれた世界一可愛い天使は誰かなーっ!?」パシャパシャ!
花「……………………」
みやこ「それはね! 花ちゃん! プリティー&キュート!!!クール&スウィート!!」パシャパシャ!
花「……………………」
みやこ「あっ! その物憂げな横顔素敵っ!頂くねー!!!」パシャ!パシャ!
花「……………………」
みやこ「ああ、花ちゃんの美貌を写真に納めるにはこのカメラじゃ足りないよぉ……やっぱあの20万円くらいのやつ買おうかな……」パシャシャシャシャシャシャシャ
花「……………………本当に気持ち悪い」
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夏音「おねぇさん、いつも写真とってるね」
小依「きっと写真撮るの好きなのよ! 」
乃愛「いや、きっとハナちゃんが好きなだけだと思う」
ひなた「……んー、そんなこともないと思うぞ?」
乃愛「え? ほんと?」
ひなた「お母さんが写真撮ることが好きだからなー、みゃー姉も今みたいな凄いカメラは流石に持ってなかったけど、デジカメは持ってたし」
夏音「へー、そうなんだあ」
みやこ「ん? 夏音ちゃん写真撮影に興味あるの?」ハアハア
夏音「えっと…………そういうのじゃなくて普通の写真撮影なら、興味あるかもです」
みやこの部屋
みやこ「ささ、入って入って」
夏音「お、おじゃましまーす、でも、どうしたんですか?」
みやこ「見せたいものとプレゼントしたいものがあるの。まずこれが見せたいね」
夏音「…………アルバム?」
みやこ「うん、中見てみてもいいよー」
夏音「……………………」ペラッ
○月○日 花ちゃん チアガールコスプレ
□月□日 花ちゃん バニーガールコスプレ
×月×日 花ちゃん ナースコスプレ
△月△日 花ちゃん 巫女服コスプレ
夏音「…………い、いい趣味してますね」
みやこ「ほえ……? あ、ああ!間違えた!!!こっちだよ夏音ちゃん!こっち!!」
みやこ「見せたいものとプレゼントしたいものがあるの。まずこれが見せたいね」 ×
みやこ「見せたいものとプレゼントしたいものがあるの。まずこれが見せたい物ね」
夏音「…………これは」
○月○日 夏祭り 花ちゃんと乃愛ちゃんとひなた
×月×日 ビニールプール かき氷をもった皆でピース
△月△日 5人でお泊まり会、布団の上でみんな仲良く
□月□日 みんなで服作り、頑張ってね!
夏音「…………凄い、いつの間に全部撮ってたんですね」
みやこ「お母さんが教えてくれたんだ、こうやって写真を撮っておくと、何時か皆でアルバムを見たときにとっても楽しくなれるって」
夏音「…………いいなあ」
みやこ「でしょ? だから、これは夏音ちゃんにプレゼントだよ」コトッ
夏音「…………えっ!? デジカメですか!?」
夏音「だ、ダメです、こんな高いの頂くわけにはいけません! 壊しちゃうかもしれないし!」
みやこ「大丈夫だよ、私は今持ってるこれがあるから、もうこのデジカメは使わないんだ」
みやこ「どうせ使わないで何時か壊れちゃうなら、誰かに使ってもらった方が嬉しいな、夏音ちゃんはきっと大事に使ってくれるし、このデジカメも喜んでくれると思うの」
夏音「…………で、でも」
みやこ「ね? お姉さんのためにも貰ってくれないかな?」
夏音「ずるいです、そういう言い方…………じゃあ、ありがとうございます、頂きますね」
みやこ「うんうん、じゃあ使い方を教えるね」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
みやこ「…………教えるとは言ったけど」
みやこ「わざわざ私で練習する必要は無いんじゃないかな!?!?」
夏音「練習なんかじゃないですよ、頂けるなら、一番最初に撮るのはおねぇさんがいいなって思ったんです」
みやこ「は、恥ずかしいなあ……」
夏音「えっと……おねぇさんマジ天使!!世界一可愛いです!!」
みやこ「それは真似しなくていいからね!?」
夏音「あっ、そうなんですか…………じゃあ撮りますよ、ピースしてください」
夏音「はいっ!チーズ!!」
みやこ「こう……かな?」
パシャ!!
翌日 放課後 公園
夏音「…………って事があって、お姉さんからデジカメを貰ったの」
花「へえ、良かったね」モグモグ
乃愛「ミャーさんちょくちょくカメラ変わってたけど全部取っておいてたんだね、売っちゃったのかと思ってた」
ひなた「みゃー姉リサイクルショップで売るとかできないからな」
乃愛「あっ…………」
花「まあ、お姉さんはお姉さんだからね、……んぅー、このメロンパンおいひぃ……」ニコー
夏音「……………………」パシャ!
花「わっ! 何!?」
夏音「今、ちょっとだけおねぇさんの気持ちがわかった気がするよ」
乃愛「ねえねえ、折角だしアタシ撮ってよ!」
夏音「いいよー、どんな風に撮ろっか」
乃愛「うーん、どんな風に撮っても可愛いのがアタシだけど、例えばこんなのはどう?」タッタッ
乃愛「公園であの人を待つために、一番高い木に背中をつけて木漏れ日の中で微笑むアタシ…………どう? このシチュエーションとポーズ、最高の絵にならない!?」
小依「わあっ!凄い!!」
乃愛「でしょでしょ!?」
小依「熱中症で疲れてぐったりしてる人みたい!!」
ひなた「そうだな!!!」
乃愛「ねっちゅ……!?」
夏音「あはは…………」
パシャ!!
夏音「あ、でも、ひなたちゃん」
ひなた「んお?」
夏音「ちょっとノアちゃんの所に行ってもらっていい?」
ひなた「ん、いいぞー!」トコトコ
夏音「で、ノアちゃんはひなたちゃんの腕を掴んでね!」
乃愛「えっ!? ……こう? 」ギュッ
ひなた「おっ、じゃあ二人一緒に写真を撮ってくれるのか、嬉しいな! ノア!」
乃愛「あー、うんそうだね…………」
夏音「やっぱりノアちゃんはひなたちゃんと一緒のときが一番良いよぉ」
乃愛「…………そ、そう?」
夏音「はい、チーズ!!」
パシャ!!
夏音「次はひなたちゃんかなあ」
ひなた「おっ、私か!どうすればいいんだ?」
夏音「うーん、じゃあ、あれ」
夏音「あのジャングルジムのてっぺんに昇って貰ってもいいかなあ? ひなたちゃんのイメージに合ってると思うんだあ」
ひなた「おう!いいぞ!!」ノボノボ
乃愛「わっ、ひなたちゃん登るのはやーい!」
ひなた「これでいいか!!!」
夏音「うん!いいよー! はい、チー…………」
ひなた「よっ!!!!」ピョン!!
パシャ!!
夏音「ズッ!? ひ、ひなたちゃん、急に飛び降りちゃダメだよ! 大丈夫!?」
ひなた「おう! こっちの方がいい気がした!!」
夏音「確かにいい写真になったけど、写真のために怪我しちゃダメだよー」
小依「…………良いわね、私もあれやろうかな」
夏音&乃愛&花「より(小依)ちゃんは絶対やっちゃダメ!!!」
小依「ひ、酷い!?」
夏音「じゃあ、次は花ちゃん撮ってもいいかなあ?」
花「別に良いけど……」モグモグ
乃愛「ハナちゃん撮られ慣れてるもんね」
ひなた「みゃー姉が何時も撮ってるもんな」
夏音「うーん、でも、やっぱり今は難しいかなあ、おねぇさん居ないもんね」
花「……なんでお姉さんの話が出てくるの」
夏音「だって、花ちゃんおねぇさんと一緒に話してるときが一番楽しそうなんだもん」
花「はあっ!? そ、そんなこと無いから!」
乃愛「あ、でもそれはあるかも!」
花「の、ノアまで何言ってるの!」
ひなた「花はみゃー姉が好きなのか?」
花「あるわけ無いじゃん!!!」
夏音「…………でも、今の顔も良いなあ」
パシャ!!
小依「最後は私ね!!」
夏音「あ、よりちゃんはもう撮ってるよ」
小依「ふえっ?」
ひなた「いつの間に撮ってたのか、見せてくれ…………おお、凄い数撮ってるな!」
乃愛「わっ、スゴく可愛い! 小依ちゃんこんな顔してるんだ……!」
小依「……何時撮ったの?」
夏音「えっと、よりちゃん見てると大体次何言うか解るし……どんな顔するかも解るから」
夏音「あ、今から良い顔するかなあって時に、こっそり……ごめんね?」
花「…………夏音」
夏音「なーに?」
花「お姉さんみたいにならないようにね?」
夏音「ど、どういう意味かなあ……」
夏音「…………でも、このデジカメを貰ったとき、最初に思ったのはよりちゃんの写真をたくさん撮れるなってことだったの」
夏音「出来れば、これからも撮らせてくれると嬉しいな……だめ、かな?」
小依「別にいいわよ!!」
乃愛「軽っ!!」
小依「だって、私は将来大統領になるのよ! 一枚二枚程度の写真で恥ずかしくなんかなってられないわよ!」
夏音「…………そっか、ありがとう」
ひなた「良かったな!夏音!!」
夏音「うん!!!!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
夏音「はいっ!チーズっ!」パシャ!
小依「もう、それ貰ってから本当にカメラ大好きになったわね」
夏音「うん! たまにデジカメの中のアルバムを見返すんだけど、見てるとすっごく心が暖かくなってきて、楽しいの」
夏音「今までカメラなんて持ったこと無かったけど、こんなに楽しいものだったんだね……おねぇさんってやっぱり凄いなあ」
小依「お姉さんが凄いって、何が?」
夏音「今まで、大事な人を写真に撮るとこんなに楽しいって教えてくれたから……よりちゃん?」
小依「なーに?」
夏音「今度コスプレしてみる?」
小依「しようか?」
夏音「……流石に冗談だよ?」
小依「解りにくいわね……」
小依「あ、でも確かコスプレみたいなのあったかも!」
夏音「別にわざわざ着なくても…………」
小依「これ! ネコミミとメイド服! 目立ちそうだからお姉さんから借りてきたの!」
夏音「…………よりちゃん」
小依「なーに?」
夏音「ちょっと着てもらっていい? やらなくても良いって言ってたのにごめんね」
小依「勿論良いわよ! じゃあ着替えてくるわね!」
夏音(…………お姉さん)
夏音(お姉さんの気持ち、解った気がします)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ひなた「おお、アルバムもうすぐ一杯になるのか!」
乃愛「凄い、もうそんなに撮ってたんだねえ」
夏音「えへへ、撮りすぎちゃったかも」
花「ちょっと見せてもらっていい?」
小依「私も見たーい!」
夏音「いいよー、はい」
花「ありがと…………ねえ、夏音」
夏音「なーに?」
花「もの凄い数、メイド服の小依の写真があるんだけど」
夏音「……………………気のせいだよ」
花「いやここに」
夏音「気のせい」
ひなた「じゃあ、今日はそのデジカメのデータ全部埋めてみゃー姉の所に持ってくか! 折角公園に来たんだし、また取ろう!」
乃愛「そうだね、皆で写真印刷したの見たいなあ」
夏音「ありがとう、嬉しいなあ」
小依「…………ちょっと! かの!!」
夏音「ん? なあに?」
小依「このデジカメ、かのの写真が一枚もないじゃない!!」
夏音「私が撮ってるから、それは写らないよお」
小依「そんなのダメ!!! かのの写真撮ってあげる!」
夏音「あ、ありがとう……」
小依「はいかの! 笑って笑って!!」
夏音「こ、こうかなあ…………」
小依「とっても可愛いわよ! じゃあ、はい、チー…………」
カラス「カアッ!!!カアッ!!!!」バサバサッ
小依「きゃあっ!」ブンブン!!!
ピューーーン
乃愛「あっ!」
花「カメラが!!」
ポチャン
夏音「…………えっ?」
乃愛「カメラが池に落ちちゃった!!」
小依「あ、ああっ、ごめ……!」
ひなた「待ってろ!取ってくる!!」ザブンッ!
乃愛「ひ、ひなたちゃん!!!」
花「あっちに!あっちにいけっ!」
カラス「カーッ!!!」バッサバッサ
小依「に、逃げてった?」
花「みたい……でも」
ひなた「あったぞ!!!」バシャ!!
乃愛「ひ、ひなたちゃん! 服がびしょ濡れだよ!!」
ひなた「服は後で乾かせばいい! それよりも、夏音の撮った写真のデータだ!!」
ひなた「見てくれ! データが残ってるか!」
夏音「あ、うん、見てみるね……」
夏音「……………………………………」
夏音「……………………………………あ」
夏音「…………消えちゃってる」
小依「う、嘘……み、見せて!!」
夏音「……………………………………」
小依「……ない、花ちゃんの写真も、ひなたちゃんのジャングルジムの写真も、ノアちゃんとひなたちゃんの写真も、私の写真も…………」
夏音「……………………………………」
小依「…………かの、ごめ……私が言わなかったら、かのの写真を取ってあげるなんて言わなかったら…………」
夏音「………………………………仕方ないよ」
夏音「よりちゃんのせいじゃないと思うよ、だって、カラスさんが来るなんて誰にも解らなかったし」
小依「………………………………」
夏音「私が、デジカメの中のアルバムだけ取ってて、印刷しなかったのも悪いし、他のところに移しておくとか印刷しておけば良かったもんね」
小依「………………………………」
夏音「それに、また写真は撮り直せばいいから、データは消えちゃったけど、デジカメが壊れてないかもしれないし、直せばデータも読み込めるかも」
小依「………………………………」
夏音「もしも壊れちゃってたとしても、お姉さん言ってたもん、いつかは壊れちゃうデジカメだって、それがちょっと早まっただけだよ…………だから」
小依「………………………………」
夏音「よりちゃんは……悪くないよ…………ヒック……」ポロポロ
小依「…………………………」ダッ!!
花「小依!!!」
乃愛「小依ちゃん!!!」
ひなた「戻ってこい!!小依!!!」
小依(あんなに、あんなにかのは楽しそうだったのに!!!)
小依(私が全部壊しちゃった! かのの頑張って撮った写真を全部無くしちゃった!!)
小依(大事な人なのに! ずっと一緒にいたい人なのに!!!)
小依(そんな人を泣かせちゃった!!!)
小依(なんでわたしは何時もこうなの! なんで気を付けててもこうなるの!!)
小依「………………なんで」
小依「なんで、わたしは何時もドジなのぉ……」ポロポロ
小依「どうして!!! なんで!!!」ポロポロ
小依「かのを仲間はずれにしたくなかっただけなのに!!」
小依「なんで…………なんでぇ…………」
夏音『……デジカメは壊れてないかもしれないし、直せばデジカメは読み込めるかも』
小依「…………あっ」
小依「…………もしかしたら、きっと」
小依「………………」ダッ!!
公園
花「ど、どうしよう、小依何処かに行っちゃった……」
ひなた「手分けして探すぞ! 私と花はスマホで電話出れるようにして別行動! ノアは夏音と一緒にいてやってくれ!」
乃愛「う、うん、解った!」
ひなた「小依を見つけても怒らないでやってくれ! じゃあ、あっち探してくる!」ダッ!
花「じゃあ、私向こう探しに行く!」ダッ!
夏音「……ヒック…………ヒック……」ポロポロ
乃愛「……夏音ちゃん、元気だして? 」
夏音「…………私が……泣くのを…………我慢…………出来てれば…………」ポロポロ
夏音「よりちゃん…………あんなにならずに済んだのに…………ごめんね……ノアちゃん」
乃愛「気にしなくても大丈夫だよ、だって、友達じゃない……ね?」ナデナデ
夏音「……………………よりちゃん、どこ行っちゃったんだろ」ポロポロ
乃愛「今ひなたちゃんとハナちゃんが探してるから、きっとすぐに見つかるよ」
夏音「…………会いたい、会って、傷つけちゃってごめんねって言わなきゃ」
乃愛「…………本当に、夏音ちゃんは優しいね」
夏音「私は優しくなんか無いよ、ただ……」
乃愛「ただ?」
夏音「……よりちゃんが、私が泣いちゃった後、泣いてたの」
夏音「そんな顔が見たくて写真撮ってた訳じゃないのに、笑ってるよりちゃんがずっと見れるからデジカメが好きになったのに、私は何をしてるんだろうって思ったんだ」
乃愛「……………………」
夏音「気にしなくていいよって言いたいの」
夏音「だから笑って欲しいって、言いたいの」
乃愛「…………そっか」
プルルルルルル
乃愛「あっ、ひなたちゃん!!」ガチャ
ひなた『ノア!松本がさっき小依がうちの家に向かってるのを見たらしい! みんなで行こう!!』
乃愛「解った!…………夏音ちゃん、じゃあ行こう?」
夏音「うん!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
星野家
小依「お姉さん!!! お姉さーん!!!」
みやこ「わっ、小依ちゃん!? 一体どうしたの!? 」
小依「お願いします! このデジカメの中のデータをなおじでぐだざい!!!」ポロポロ
みやこ「……データ?」
小依「私が落としちゃって! かのの大事な写真だったのに無くしちゃって! 私、どうすれば良いのか解らなくて! もしかしたら、お姉さんならどうにかできるかもって!」
みやこ「…………成る程、ちょっとデジカメを貸して貰ってもいい?」
みやこ「…………SDカードがやられちゃってるかなあ、ちょっと調べてみるね」
小依「お願いします!!」
みやこ「…………うーん、調べてみたけど、一応データを治すことができるアプリはあるみたい」カチカチ
小依「ほんとですか!?」
みやこ「でも、直せる可能性はそう高くなさそうだね、一応やってみるけど…………期待はしないでね?」
小依「お願いします!!」
みやこ「じゃあ、始めるよ」
小依「神様、お願いします…………大統領になれなくてもいいです、人気者になれなくてもいいです」
小依「野菜を食べなきゃいけないなら沢山食べます、それ以外にも必要なら、なんでもします、なんだってします」
小依「……かのが、とっても楽しそうにしてたんです、写真を一枚撮る度に、幸せそうに笑ってたんです、その顔を見てると嬉しかったんです」
小依「…………きっとかのは『気にしなくてもいいよ』って言うと思うんです、『また新しいのを撮れば良いよ』って言うんです」
小依「でも、そんなの嫌なんです…………」
小依「あの時の、笑ってたかのを無かったことにしたくないの…………」
小依「だから、お願い、神様…………!」
みやこ「……………………」
乃愛「夏音ちゃん!!こっちこっち!!!」タッタッ
夏音「う、うん、ひなたちゃんの家だよね!!」タッタッ
ひなた「ノア!夏音!!こっちだ!!」
花「小依は中にいるって!」ブンブン!
夏音「よりちゃん居るんだね! ひなたちゃん、入っていい!?」
ひなた「おう!行ってこい!!」
夏音「お邪魔します!!よりちゃーーーん!!!」タッタッタッタッ
小依「…………かの」
夏音「はあ…………はあ…………よりちゃん」
小依「…………これ」サッ
夏音「へ、何こ…………れ…………」
夏音「……………………私の撮った写真だ」
夏音「ある、変なピースしてるおねぇさんの写真も、おねぇさんと一緒の時にたまにニコニコ笑う花ちゃんの写真も、ひなたちゃんに頭撫でられてるノアちゃんの写真も」
夏音「あのよりちゃんの写真も、このよりちゃんの写真も、コスプレしてるよりちゃんの写真も、かけっこで転んじゃったよりちゃんの写真も、全部ある」
みやこ「…………SDカード、データ復元できたから印刷しておいたよ」
夏音「…………あ…………ああ…………」
夏音「うわぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!!!!!!」ポロポロ
小依「よがっだ…………がの…………よがっだぁ…………!」ポロポロ
部屋の外
花「…………心配したぁ」
乃愛「でも、何とかなって良かったね」
花「良くないよ、流石に怒らないと……」プンスカ
ひなた「でも、みゃー姉もさっきLINEで許してあげてって言ってたし許すほうが良くないか?」
花「…………もう、お姉さんは甘すぎるよ」
乃愛「ハナちゃんがそれ言うの……?」
みやこ「デジカメは壊れてなかったよ、SDカード新しいのを入れておいたから、また使えると思う」
夏音「ありがとうございます……良かったぁ」
小依「…………ごめんなさい、かの」
夏音「気にしなくてもい…………ううん、じゃあ、お返しに一つお願いしてもいいかなあ?」
小依「良いわよ! 私にできることなら何でもするわ!!!」
夏音「…………じゃあ、私の写真、今度こそ撮ってね」
小依「…………かの」
夏音「かわいーく撮って欲しいな」
小依「…………うん、解った」
小依「もうちょっと右! で、体重を壁に預けて!」
夏音「えっと、こうかなあ?」
小依「そう!! それで前で手を組んで!!」
夏音「うん、解ったよ」
小依「良いわよ!すっごく可愛いわ!」
夏音「本当? 嬉しいなあ」
小依「世界一可愛い! マジ天使!!」
みやこ「それ皆で共有するのやめない?」
小依「オッケー!!! じゃあ撮るわね!」
夏音「うん!」
小依「はい、チーズ!!」
パシャ!!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
後日、公園
小依「で、この前の写真も印刷したのね」
夏音「うん、折角よりちゃんが撮ってくれた写真だもん、飾りたくって何枚か印刷しちゃった……ちょっと恥ずかしいけどね」
小依「恥ずかしくなんか無いわよ! とっても可愛いわ! 」
夏音「ありがとう、でも、お姉さんが写真を印刷してくれたあと、また最初のSDカードが壊れちゃったみたいで前のデータが無くなっちゃったの」
夏音「だから、この新しいデータをまた一杯にしたいなあ…………沢山あると嬉しいから」
小依「ふっふーん、それなら私にいい考えがあるわよ!」
夏音「なあに? よりちゃん」
小依「皆で集合写真を撮るのよ! 一人は写らないから順番に全員でカメラマンを変えてね! そしたら沢山みんなの笑ってる写真が撮れるわ!」
夏音「…………良いね、それ」
小依「でしょ! ほら、ノアちゃんと花ちゃんとひなたちゃんも来たわよ! 撮りにいきましょ!」
夏音「うん!!」
夏音「写真とるよー!皆集まって!」
おしまい
ありがとうございました、わたてんSSもっと増えてください
円盤早く届け
乙
こよかのはイイゾ
乙
すばらしく尊い
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