勇者「我こそが、王の名にふさわしい究極の王者!」 (17)


魔王は私が倒す!

この街を破壊する者は私が許さない!

私は王の名にかけて、貴様を滅しに来た

「ククク…お前か。私に戦いを挑もうという愚か者は」

魔王よ、いざ、尋常に勝負だ!


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魔王に一撃を与えてやる

「ハッ!!!」

「グォォ!!」

どうだ、魔王よ。容赦はしないぞ

「クハハ…なかなかやるようだな。これだけの打撃を喰らわせてくるやつは、お前が初めてだ」

そうだろう。

私は王だからな。魔王を倒すだけの力を持つのは当然のことだ。

もう一発いくぞ!

「グァァ!!」

「キサマ…結構効いた」

魔王と言えども、私の打撃をまともに受けて、そう簡単に耐えてはいられないだろう

叩きのめしてやる!

「エイッ!」

「ヤァッ!」

「トウリャッ!」


「グァァァッッッ!」

「アァ…キサマ…効いた…効いたぞ」

魔王よ。そろそろトドメを刺してやる。

「この街を破壊するものよ。

王の名にかけて、魔王を粉砕する!

エェエイッ!

ヤァァァァァッ!

トォォォォリャァァァァァァッ!!!」

「グァァァァァァァァッ!!!」

「キサマァ……効いた…ケッコウ効いたぁぁぁ!!!」

はっはっはっはっ!!!

そうだろう!

私の打撃は効いただろう!

「アァ……効いたぁ…」

はっはっはっ

魔王よ。

どうやら貴様は徹底的に叩きのめさないと分からないみたいだ

私の全身全霊をかけて、全力で戦う!!!

「タァァァァァァアアアッッッ!!!」

「タァァッ!」

「グォォ!」

「ハァァァッ!!」

「グァァァァァ!!」

「エイヤーーーーーーーーーーッ!!!」

「グァァァァァッ!」

「クゥゥ……ケッ…コウ…キイタ…」

「魔王よ。街を破壊しようとするものを、このまま見過ごしておくわけにはいかない。お前が力尽きるまで、私はもう戦うことをやめないぞ!」

「ハアァァッ!!」

「グォォ!!」

「うおりゃ!!」

「グァァァァァ!!」

「ハァァァ…

エイヤーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」

「フゥ…フゥ…」

「……」

魔王よ……力尽きたか

「……………フゥ」

「……」


「はっはっはっ。

私こそ!カゴメ野菜をも飲み込む、究極の王者!」

「ナニヲシテイル」

「むっ、これは、魔王」

「いつからユメのなかとサッカクしてイタァ」

「むっ、いつの間に私は夢を見ていたのだ。

魔王、一筋縄では行かない奴だ」

こいつ…気を付けねば

「いくぞ魔王!」


「無理に近づきはしまい。矢で攻撃だ!」

「喰らえ!」

「グァァァァァ!」

「どうだ。今度はしっかりと見ていたぞ。

これで、お前も効いただろう」

「アァ…キイタァァ!」


「アァ…キイタ…キイタァァッ…」

ふっ。魔王が効いたような素振りをしている。
どうやらこれは効いたようだな。

「弓矢でどんどん攻撃してやる」

「アァ…ヒトツ…言いたいことがある」

「むっ、なんだ」

「ソロソロ、ワタシからも攻撃してイイカァ?」

「なにっ」

「ハッハッハァァ…まだ街を破壊したりないのダァ!」

「なにっ街を破壊するだと!」

「ハッハッハッ」

「それはさせない!それは、私が絶対にさせんぞ!」

「イクラ王と言えども、街を破壊されるのは、なにもできないダロウ」

「………」

「ハッハッ…ドウダ、もう打つ手は無いのか?」

「………………………ふぅ」

「ナンダ、ドウシタ」

「魔王よ。それなら私からも言わせてもらうが、お前はいつから街を破壊していると錯覚していた。ここは海だ」

「ナニ!?」

「今から向こう岸まで泳いで勝負してもらう」

「ナンダトッ」

「いくぞ魔王!」

「マ、マテッ」

「どっちが早く着くか勝負だ」

「グォォォ!ワタシに逆らったことを後悔させてやる」

泳ぎの勝負になった。

向こう岸まで見える島に早く辿り着いた方が勝つというルールになった。

王である私は泳ぎも得意だ。

いざ、尋常に勝負する!

「キサマ、勝負をする前にヒトツ言わなければならないことがある」」

「何だ、魔王よ」

「イツカラ泳ぎの勝負になったとサッカクしてイタァ」

「なにっ。いつから私は泳ぎの勝負になったと錯覚していたんだ」

「オウよ。もう小細工は終わりだ。

私は私の理念に従って、この街を破壊する。

正面から向き合って、キサマを倒そうでは無いか」

「………そうか。

それでは、魔王。私もお前に真正面から向き合うことにする。

私は王の名にかけて、お前と全力で戦い

お前が間違っているということを、この身で戦って分からせてあげよう」

「いくぞ、魔王!」

「カァァァ!!オウよぉぉぉっ!」

「………」

「……ふぅ」

魔王は力尽きたか

街を破壊するとは、魔王はやり過ぎた。

お前は落ちるところに落ちて、反省していたまえ。

「…帰る前に、ひとこと魔王に言っておいてやる」

「……」











「私は、イクラ王と呼ばれた時から、海の王様になることを決めていた」

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