練習中
みほ「麻子さん。このクランクをスピードを落とさず抜けてください」
『カラーコーンで作ったクランク』
麻子「ん。なかなか厳しい練習だな」
みほ「難しいですか?」
麻子「簡単ではないな」スッ
Ⅳ号 ガロロロロ
………
…
みほ「流石!」
麻子「ふぅ……」
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みほ「(麻子さんって何でもすぐできちゃうな……)」
みほ「…………」
みほ「麻子さん。今日は栄養補給をしながら戦闘する練習をします」
麻子「ん?」
みほ「戦車道の試合によっては何時間もかかりますから。集中力を保つ為にも必要なことなんです」
麻子「なるほど」
みほ「これをどうぞ」スッ
ホットドッグと紙コップのコーラ
麻子「ん!?」
みほ「それじゃあパンツァー・フォー!」
麻子「ちょっと待て。カロリーメイトとかじゃないのか?」
みほ「はい。そういう簡素なものはモチベーションや指揮が下がりますから」
麻子「そ、そうか。いや、しかしこれは……」
みほ「難しいですか?」
麻子「……努力はしよう」
麻子「モグモグ 」ガチャガチャ
みほ「麻子さん、フラつきが目立ちます。難しいようでしたら、この練習は終わりにしましょう」
麻子「……問題ない。続行だ」
みほ「そうですか?でも顔にケチャップ付いてるよ?」
麻子「…………続行だ」フキフキ
みほ「分かりました。頑張りましょう!」
………
…
麻子「疲れた……」ベットベト
みほ「麻子さん凄い!」
麻子「ケチャップとコーラまみれだ……」
みほ「私が洗濯しとくね!」
麻子「良いのか?」
みほ「もちろん。私がやらせたんだし」
麻子「助かる」
みほ「(麻子さんでも難しいことってやっぱりあるんだ……)」
みほ「(ふふっ。今日の麻子さん、ケチャップまみれで可愛いかったな)」
みほ「麻子さん。今日は携帯ゲームをやりながら戦闘する練習をしましょう!」
麻子「いや、それは流石におかしいだろう」
みほ「?」
みほ「戦車道においてはマルチタスク能力は凄い重要で、常にいくつもの戦車・分隊の状況を把握しておく必要もあるぐらいなんだ。だからゲームぐらい片手間で出来るぐらいのスキルは持っておいた方が良いと思うけど」
麻子「……西住さんはできるのか?」
みほ「うん」
みほ「ちょっと操縦席座らせてね」
みほ「行きます!」ガチャガチャガチャガチャ
麻子「(うわ!?スーパ○マリオと将棋ゲームを同時にやりながら操縦してる……)」
みほ「ね!簡単でしょ!」
麻子「もはやサーカス団にでも入った方が良いんじゃないか?」
どこへ向かってるんだ……
………
…
麻子「(クリボーが!?……しまった!今のは悪手だったか?)」
みほ「ーーー子さんーーー避!」
麻子「ん?」
みほ「麻子さん!回避!今すぐ右後方にーー」
ドンシュポ
みほ「っ!!」グラグラ
麻子「くっ!」ガタガタ
スーパーマ○オ 「game over」
将棋ゲーム 「あなたの詰みです」
麻子「…………」
麻子「やっとれん」ポイッ
みほ「麻子さん!」
麻子「…………」
みほ「難しいですか?やっぱり麻子さんには早かったかなあ……」
麻子「っ!」
麻子「まだ残機はあるんだ!コンテニューさせろ!将棋CPUは相手が下手くそ過ぎて調子が狂ったんだ!名人級に難易度上げてもう一回だ!」
みほ「頑張って!麻子さん!」
麻子「(必死)」ガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャ
みほ「(やっぱ麻子さん可愛いなあ……)」
みほ「今日は紅白旗揚げゲームをしながら操縦して下さい!」
麻子「……大量の情報を処理する能力を鍛えるとかか?」
みほ「うん!……慣れてきたね?」
麻子「ああ、嫌なことにな」
みほ「麻子さん酷いなあ」
みほ「流石に旗だと両手塞がっちゃうから、このスイッチとランプでやってね!」
みほ「ほら、スイッチを上げると上のランプが点いて、スイッチを下げると下のランプが点くから」
麻子「了解」
………
…
みほ「赤上げて。右に曲がらないで白あげて。スピード上げずに、白下げて。赤上げないで、白上げないで、左向け」
麻子「(酷いのはどっちだ……)」ガチャガチャ サッサッ
みほ「おー」パチパチ
みほ「麻子さんすごいなぁ」
麻子「まあ、普段から出来る努力はしてるつもりだが」
みほ「ううん!これはもう努力でどうこうなるレベルじゃないよ!麻子さんは天才!!」
麻子「……西住さんに認められるのは悪くない気分だ」
みほ「あはは。最初会った時から尊敬してるよ?」
麻子「ふふ」
みほ「というわけで今日は、体調が悪い状態での操縦をやってもらいます」
麻子「は?」
みほ「まあ、今から一睡もしないわけだから、正確には明日の練習だけど」
麻子「待てまて!確かに訓練としては重要だろうが、私たちは何も軍隊じゃないんだ!」
みほ「でも、ウチに補欠居ないし……」
麻子「むぅ……」
みほ「大丈夫!私も今から不眠不休で何も食べないから!」
麻子「え?」
みほ「うん?」
麻子「食事も禁止なのか?」
みほ「うん。戦車道では長時間の試合に(以下略」
麻子「…………」
1日後
みほ「ん。流石に目が霞むね」
麻子「そりゃボコのアニメを夜通し見てればな」ゲッソリ
みほ「麻子さんの体調はどう?」
麻子「最悪だ。頭が割れそうに痛い」
みほ「それは良かった。それじゃパンツァー・ーーー(声が出ない)」
麻子「(やれやれ)」
麻子「フォー!」
麻子「それで?今日の練習は?」
みほ「えっとね、今日はーー」
沙織「最近あの二人楽しそうだなあ」
優花里「ですね!最近は何やら朝練前に二人で練習してるようですし」
華「私たちも見習わなくてはなりませんね」
沙織「じゃ、明日から私たちも参加しよっか!」
優花里「はい!」
後日
みほ「華さん。当たらなくて良いのでここから相手車両を狙って下さい」
華「行進間射撃ですね?」
麻子「出来る限り揺らさないようには努力しよう」
みほ「あはは。当たったら嬉しいけど、撃破が目的じゃないから気楽にね」
華「はい……!」
ドォォォーーーーン シュポ
みほ「命中です!華さん凄い!!」
華「ふふっ、やりました」
みほ「(華さん凄いなあ)」
みほ「…………」ウズッ
……………
………
…
みほ「それじゃあ今日はカオティックを大音量で聴きながらの練習をしてみましょう!」
華「はい?」
完
乙です!
華はどこまでやれるのだろうか...
おまけ
麻子「(うっ、変な音楽大音量で聞かされたせいで耳がキンキンする……)」
みほ「麻子さんお疲れ様」
麻子「……?」
麻子「すまない。ちょっと耳が疲れて、聞き取れなかった」
みほ「ん。そっか、そうだよね」
麻子「えっと……?(全然、聞こえん)」
みほ「あはは。麻子さん可愛いな」
麻子「悪い、もっと近寄ってくれ」
みほ「うん」スッ
みほ「好きだよ」
麻子「っ!?」
みほ「友達としてね」ニコッ
麻子「待った。離れられるとなんて言ったか聞こえなーー」
みほ「えー?」クスクス
麻子「もう一回、最初から頼む」
みほ「どうしようかなー」
ワイワイガヤガヤ
完
その後、色々勘違いした麻子を楽しむ小悪魔みぽりん
的なおまけでした
乙 >>1ーシャ
小悪魔ってレベルじゃねえぞ
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